JP2009044601A - 無線送信装置、無線通信システム、無線端末、通信装置、送信方法、およびプログラム - Google Patents

無線送信装置、無線通信システム、無線端末、通信装置、送信方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信装置から送信データを効率良く送信する。
【解決手段】 無線基地局150のバッファ長取得部152は、無線端末に備えられた、受信データを一時的に格納する遅延バッファのバッファ長を取得する。送信部153は、送信データを該送信データの宛先の無線端末に送信すると共に、再送バッファ154に格納させる。その後、バッファ長取得部が取得した該送信データの宛先の無線端末のバッファ長の範囲内で、該送信データを再送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信技術、特に無線通信装置からデータを効率良く送信する技術に関する。
近年、データを送受信する通信路を複数のユーザ端末で効率良く共有できるように、インターネットやイントラネットなどの通信網を利用して、データをパケット化して送受信するシステムが実施されている。以下、これらのシステムをパケット通信システムという。
パケット通信システムでは、画像データがもとより、音声データも例えばVoIP(Voice Over IP)と呼ばれる技術で送受信されるようになっている。また、これらのシステムにおいて、ユーザ端末の移動の自由性および通信速度の向上などの理由から、IEEEの「802委員会」にある「ワーキンググループ11」により定められた各種規格により代表される無線LANのシステムが脚光を浴びている。無線LANシステムにおいて、無線LAN端末は、アクセスポイントと接続され、アクセスポイントを介して他の無線LAN端末や、アクセスポイントに接続された他のネットワークとパケットの送受信ができる。
パケット通信システムにおけるパケット伝送をいかに効率良く行うかについて様々な手法が提案されている。
特許文献1は、無線LAN通信システムにおいて、受信パケットを伝送する際に、受信パケットを優先するパケットとそれ以外のパケットに振り分けて、振り分けられた優先するパケットを蓄積し、蓄積された受信パケットをカプセル化することによって1つのパケットにまとめて送信する手法を開示している。通常、無線LANではヘッダ部分の帯域消費が大きく、たとえばIEEE802.11bではヘッダ部分が1Mbpsで変調され、11Mbpsに換算すると256倍と以上に相当する。これに対して、音声などのRTP(Real Time Protocol)パケットがショートパケットであり、たとえばG.729で10msの音声をコード化すると、ペイロードは10バイトに過ぎず、無線LANパケットの20の1程度になる。そのため、RTPパケットを伝送する際に、通信路の伝送速度を生かすことができないという問題がある。特許文献1による手法は、このことに着目し、RTPパケットを優先するパケットとしてとして複数個まとめて送信することにより、それらのヘッダ部分のオーバーヘッドを減らすることによってRTPパケットの伝送効率を向上させると共に、かつリアルタイム通信QoS(Quality of Service)を確保する。
パケット通信システムにおいて、パケットの再送がしばし生じる。パケットの再送について、様々な視点から工夫を加える手法が提案されている。
特許文献2には、伝送環境に応じて最適な伝送効率でパケットを再送できる無線通信システムが開示されている。特許文献2に開示された無線通信システムにおいて、端末に該当する移動機は、受け取ったデータの受信状況を基地局に伝える。例えば、移動機が正常に受信できた場合には基地局へACK(Acknowledgement:確認応答)を返し、正常に受信できなかった場合には基地局へNACK(Negative Acknowledgement:否定応答)を返して再送を要求する。また、移動機は、通信品質に関する情報(CQI)も基地局へ伝送する。基地局は、移動機からACKが返送された場合は次のデータの送信をし、NACKが返送された場合には先のデータを再送する。
基地局は、データの初送の場合には、CQIを基に、符号化率や拡散率などの送信パラメータを決定して送信する。再送の場合には、直近の複数のフレームに亘るCQIの変動を基に、再送時における移動機の受信状況でのCQIを予測すると共に、予測したCQIに基づいて再送のための最適な通信パラメータを決定する。こうすることによって、例えば再送時の通信品質が初送時の通信品質より劣化した場合に、誤り発生率がより低くなるような通信パラメータで送信でき、再送の再発生を軽減させることができる。また、再送時の通信品質が初送時の通信品質より良好になった場合に、より多くのデータ量を送信できる符号化方法でデータを符号化して送信できるので、伝送効率を高めることができる。さらに、直近の複数のフレームに亘るCQIの変動から再送時のCQIを予測しているので、移動機がCQIを送出した後に通信品質が変化した場合にも適切な通信パラメータで再送できる。また、特許文献2には、再送にあたって、初送時より大きなデータ量を送信できる場合には、特許文献1に記載された手法を適用し、再送データと共に新規データを送信する手法も開示されている。こうすることにより、再送に際してもヘッダ部分のオーバーヘッドを軽減することができる。
特許文献3には、再送が生じた場合に、必要な再送回数を予測し、予測した再送回数に応じて再送するパケットのパケット長を調整することによって再送の成功率を高める手法が開示されている。この手法も、特許文献1の手法を適用しており、複数のデータをパケット化して送信する。そして、送信が失敗した際に、再送回数が所定の上限値以下である場合には、同じパケットを再送するが、再送回数が上限値に到達した場合には、パケットに含まれるデータ数を減らすことにより小さなパケットを作成して再送する。こうすることにより、通信エラーを避けるように、より短いパケットで無線通信が行われる。その結果、通信状態が悪いときでも通信エラーの頻度を抑制することができる。
また、パケット通信システム特に無線通信システムにおいて、通常、受信側は受信データの遅延の揺らぎを吸収するためのバッファを備えている。このことに着目した再送の手法も提案されている。
特許文献4には、マルチメディアコンテンツを配信するストリーミング配信システムにおいて、端末に到達したパケットに損失があり端末から再送要求が出され、配信装置がパケットを再送する場合に備え、端末にバッファリングされているコンテンツデータ量(特許文献4には「端末バッファ量」と記している)を考慮して再送する手法が開示されている。
マルチコンテンツのストリーミング配信では、配信装置からのデータが確実に端末に届くのみではなく、リアルタイムでの再生が可能なように、データが再生時刻までに端末に到着することが必要とされている。上述した再送が生じた場合、再送されたパケットが再生時刻までに端末に到着する可能性が低くなってしまう。その結果、再生に必要なコンテンツデータのパケットを配信する際に、データの遅延が生じ、端末においては、映像や音声の再生の乱れまたは中断が発生するという問題がある。
特許文献4による手法は、端末は配信装置からのパケットをバッファリングしながら順次再生すると共に、端末バッファ量具体的には端末にバッファリングされている先頭パケットと最後尾パケットとの再生時刻差を配信装置に通知する。そして、損失のあるパケットを受信した際に配信装置に再送要求をする。配信装置は、端末と配信装置間のRTT(Round Trip Time:遅延時間)を計測し、再送が要求されたパケットのサイズと、端末バッファ量と、RTTとに基づいて、再送されるパケットが常に再生時刻に間に合う程度の端末バッファ量が保持されるように、コンテンツデータの再生ビットレートを決定する。こうすることにより、再送したパケットが端末に到着する前に端末にバッファリングされたコンテンツデータが消費し尽くされることを防ぎ、映像や音声の乱れまたは中断を防ぐことを図る。
ところで、実際の通信システムでは、一度の再送で成功するとは限らず、特に通信路が混雑している場合には、複数回の再送をせざるを得ない場合が多い。特許文献4による手法は、一度の再送で成功した場合には有効であるが、初回の再送が失敗した場合には、後に再送したパケットが再生に間に合わない問題がある。
特許文献5には、受信側において、パケットの再送要求を送信した後に、推定された再送時間間隔が経過した後も当該パケットを受信できなかった場合に、繰り返し再送要求を送信するシステムが開示されている。通常、受信側において、受信したデータを一旦バッファリングし、一定時間(特許文献5ではバッファリング時間と記している)経過後に後段の復号処理などに出力するようになっている。この方式は基本的には、バッファリング時間が「(再送回数)×(再送間隔)」よりも大きい場合に有効である。「(再送回数)×(再送間隔)」の値がバッファリング時間より大きい場合には、後の再送要求に応じて再送されたパケットが復号などの後段処理に間に合わず、受信できても使えない無駄なパケットとなってしまう。特許文献5による手法は、パケットの再送要求をする際に、伝送路状態が悪く、複数回の再送を想定する。そして、想定した再送回数に応じて、最後の再送要求に応じて再送されたパケットがバッファリング時間内に到達できるように、再送間隔を決定し、決定した再送間隔通りに再送要求を送信する。この手法は、複数回の再送を前提としているので、初回の再送が失敗しても、バッファリング時間内に再送が繰り返されるので、特許文献4による手法の問題を回避できる。
特開2004−128603号公報 特開2007−006231号公報 特開2004−260658号公報 特開2004−186793号公報 特開2005−045469号公報
ところで、パケット通信システムにおいて、再送の発生は、受信側が破損パケットを受け取った場合以外に、通信路が複数のユーザ端末により共有されることに起因する衝突が生じた場合もある。ここで、図28を参照して、無線LANを用いたVoIP通信を例にして説明する。
図28の例では、アクセスポイントには2つの端末(端末1、端末2)が接続されており、2つの端末は、VoIP通信中にそれぞれ20msec周期で音声パケット(音声フレームともいう)をアクセスポイントに送信すると共に、アクセスポイントからパケットを受信する。たとえば、端末1は、音声パケット(DATA)101をアクセスポイントに送信し、アクセスポイントから確認応答(ACK)パケット102を受信することによって音声パケット101がアクセスポイントにより受信されたことを通知される。また、アクセスポイントは端末1に音声パケット105を送信し、端末1から確認応答パケット106を受信することにより音声パケット105が端末1に受信されたことを通知される。アクセスポイントから端末へ送信されるパケットを以下下りパケットといい、端末からアクセスポイントへ送信するパケットを以下上がりパケットという。
アクセスポイントから端末1へ送信される下りパケット111と、端末2からの上がりパケット112とが衝突したとする。衝突が発生すると、送信側はパケットを再送するため、アクセスポイントから端末1へ下りパケット113が送信され、端末2から上がりパケット114が送信される。ここでは、この2つのパケットが再び衝突する。このような再送が繰り返された後に、アクセスポイントが送信権を獲得し、パケット115の後に端末1から応答パケットACK116を受信したことをもって端末1への送信を成功したとする。一方、端末2は、先ほど送信できなかったパケットが残っているため、音声パケット118をアクセスポイントに送信するが、この送信タイミングと、アクセスポイントが端末2へ下りパケット117を送信するタイミングとが重なってしまい、衝突が再び発生する。
このように、パケットの再送は、受信側がパケットの破損を判断して送信側に再送を要求する第1の場合と、上がりパケットと下りパケットの衝突に起因してパケットが受信側に届かない第2の場合がある。いずれの場合、通信路の混雑が1つの原因として挙げられる。
前述したように、特許文献5による手法は、第1の場合に適用することができる。しかし、この手法は、受信側から再送要求を繰り返す送信することが必要であるため、既に混在している通信路をさらに混雑させてしまう恐れがある。そのため、繰り返し再送を要求して、再送されたデータを正しく受信できず、反って通信システムの効率低下を引き起しかねないという問題がある。
第2の場合では、衝突が発生するとそのパケットが受信側に届かないため、送信側は、あるパケットを送信して所定の時間が経過しても受信側から受け取るべき確認応答ACKを受け取っていないことで衝突を知ることができる。しかし、衝突が頻繁に発生すると、再送回数が多くなるため、再送パケットは、受信側に届いたタイミングがこのパケットの再生時刻を過ぎ、受信側で破棄されてしまう可能性がある。このような無駄な再送もシステムの効率を低下させる。
本発明の一つの態様は、無線通信装置である。この無線通信装置は、送信データを送信先の受信装置に送信する送信部と、該受信装置に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長を取得するバッファ長取得部とを備える。該送信部は、バッファ長取得部が取得したバッファ長の範囲内で、送信データを当該受信装置に再送する。
バッファは、例えば受信データの遅延量を同一の値「D」にするものであるとする。遅延量がD1である受信データの遅延量を「D」にするためにバッファがこの受信データを格納する時間は、「D−D1」となる。本明細書でいうバッファ長は、バッファが受信データを格納する最長の時間とすることができ、遅延量が「0」である受信データを格納する時間を意味し、上記「D」に該当する。なお、ここでは、「バッファ長」を時間として説明しているが、データ量から計算されるものであってもよい。
本発明の別の態様は、無線通信システムである。この無線通信システムは、無線基地局と、該無線基地局のカバー範囲内にある無線端末とを有する。
無線端末は、受信データを一時的に格納するバッファを備える。
無線基地局は、無線端末のバッファのバッファ長を取得するバッファ長取得部と、送信データを送信先の無線端末に送信する送信部とを備える。該送信部は、バッファ長取得部が取得した無線端末のバッファ長の範囲内で、送信データを再送する。
本発明のさらなる別の態様は、無線端末である。この無線端末は、受信データを一時的に格納するバッファと、無線基地局との接続が確立した際に、バッファのバッファ長を無線基地局に送信するバッファ長通知部を備える。
本発明のさらなる別の態様は、ネットワークを介して無線基地局に接続され、該無線基地局のカバー範囲内の無線端末と通信可能な通信装置である。この通信装置は、受信データを一時的に格納するバッファと、上記無線端末との通信が確立した際に、バッファのバッファ長を該無線端末に送信するバッファ長通知部を備える。
なお、上記各態様の各装置を方法やプログラムとして表現したものの、本発明の態様として有効である。
本発明にかかる技術によれば、無線通信装置から送信データを効率良く送信することができる。
本発明の具体的な実施の形態を説明する前に、まず本発明の原理について説明する。
本発明にかかる技術は、送信側の通信装置として、無線基地局、または、ネットワークを介して無線基地局と接続された通信装置に送信データを送信する該無線基地局のカバー範囲内の無線端末に適用することができる。また、本発明にかかる技術は、受信側の通信装置として無線端末、または、ネットワークを介して無線基地局と接続され、該無線基地局のカバー範囲内の無線端末と通信可能な通信装置に適用することができる。ここで、本発明の送信側の通信装置を無線基地局に適用し、本発明の受信側の通信装置を無線端末に適用した無線通信システムを例に本発明の原理を説明する。
図1は、本発明の原理を説明するための無線通信システム140の模式図を示す。無線通信システム140は、無線基地局となる無線基地局150と、複数の無線端末(図示の例では無線端末160と無線端末170の2つ)を備える。無線基地局150は、無線端末160と無線端末170間の相互通信を仲介する機能と共に、これらの無線端末と図示しない外部のネットワークとの通信を仲介するブリッジ機能を備える。
まず、無線端末について説明する。本発明の原理に関係する構成要素について、無線端末160と無線端末170は同様であるので、ここで無線端末160を例にする。なお、無線端末160を説明する際に、本発明の原理を説明するために必要な構成要素についてのみ説明し、無線端末が通常備える他の構成については省略する。
図2は、無線端末160の構成を示す。無線端末160は、無線基地局150とデータの送受信を行うためのインタフェース(以下I/Fという)161と、I/F161を介して受信した無線基地局150からのデータを一時的に格納すると共に所定時間経過後に出力する遅延バッファ162と、遅延バッファ162が出力したデータに対して復号や再生などの後段処理を行う後段処理部163と、遅延バッファ162が受信データを格納する最長の時間を無線基地局150に送信するバッファ長通知部164を有する。
遅延バッファ162は、例えば受信データの遅延の揺らぎを吸収するジッタバッファである。遅延バッファ162が受信データを格納する時間は、当該受信データが無線端末160に到達して遅延バッファ162に格納されてから、遅延バッファ162から後段処理部163に出力されるまでの時間を意味し、「遅延バッファ162が受信データを格納する最長の時間」は、遅延量が「0」である受信データを格納する時間を意味する。例えば、遅延バッファ162は、受信データの遅延量を同一の値「D」にするものであるとする。遅延量がD1である受信データの遅延量を「D」にするために遅延バッファ162がこの受信データを格納する時間は、「D−D1」となる。そのため、「遅延バッファ162が受信データを格納する最長の時間」は上記「D」に該当する。以下の説明において、遅延バッファが受信データを格納する最長の時間を遅延バッファのバッファ長という。
また、バッファ長は、無線基地局150が送信データを無線端末160に再送する際に参照されるため、無線端末160が無線基地局150にバッファ長を通知するタイミングは、無線基地局150が無線端末160に送信データを再送する可能性のある最も早い時刻より前のタイミングである必要がある。本無線通信システム140において、無線端末160は、無線基地局150との接続が確立したときに無線基地局150にバッファ長を通知する。
図3は、無線基地局150の構成を示す。無線基地局150についても、本発明の原理を説明するために必要な構成要素についてのみ図示および説明をし、無線基地局が通常備える構成要素については図示および説明を省略する。
図3に示すように、無線基地局150は、無線端末と送受信を行うためのインタフェース(以下I/Fという)151と、夫々の無線端末のバッファ長を取得するバッファ長取得部152と、I/F151を介して無線端末へ送信データを送信する送信部153と、再送バッファ154を有する。
バッファ長取得部152は、接続の確立時に無線端末が送信したバッファ長をI/F151を介して受信すると共に、無線端末毎に保持する。
無線端末160または無線端末170に送信される送信データは、この2つの無線端末のうちの片方が他方へ送信したものや、無線基地局と接続された外部のネットワークからいずれかの無線端末に送信したものである。これらの送信データは、無線基地局150に到達した後に、無線基地局150の図示しない上位層から送信部153に渡される。
送信部153は、上位層からいずれかの無線端末宛てのデータを受信すると、そのデータを当該無線端末に送信すると共に、再送バッファ154に格納させる。再送バッファ154は、これらのデータを宛先(ここでは無線端末160または無線端末170になる)毎に、上位層から受信した時刻と対応付けて格納する。
送信部153は、送信データの初回の送信後に、この送信データを上位層から受信した時刻から経過した時間が、該送信データの宛先の無線端末のバッファ長の範囲内であることを条件に、該送信データを再送する。
このような構成によって、送信データが繰り返しその宛先の無線端末に送信されるため、確実に届く可能性が高い。また、送信データが繰り返し送信される期間は、該送信データを上位層から受信した時刻から、宛先の無線端末のバッファ長が経過する前までであるので、無線端末に届いた送信データが無線端末側で破棄されることを防ぐことができ、無駄の無い送信を実現できる。
さらに、送信データを繰り返し送信するため、確認応答をしない通信プロトコルを採用するこができる。確認応答をしない通信プロトコルを用いることによって、確認応答パケットによる帯域の更なる混雑を回避することができるため、通信効率を高めることができる。
上述した説明において、分かりやすいように、無線端末のバッファ長が一定であることを例にしている。このバッファ長は、端末側において変更可能な場合がある。バッファ長の変更が有り得る場合に、この変更が生じたときに無線端末から無線基地局150に変更後のバッファ長を通知し、無線基地局150は変更後のバッファ長に応じた期間内で送信データを繰り返し送信するようにことによって、バッファ長が変更可能な場合にも対応できる。
また、無線基地局150は、送信データを送信する際に、この送信データと、再送バッファ154に格納された送信データ(以下再送データという)のうちの、該送信データを上位層から受信した時刻から経過した時間が、該送信データの宛先の無線端末のバッファ長の範囲内である再送データとを1つのデータにまとめて送信することが好ましい。前述したように、特に無線LAN通信システムにおいて、音声データなどのRTP(Real Time Protocol)パケットは、データサイズが小さく、ヘッダサイズが大きい。このような複数のデータパケットをまとめて送信することによって、ヘッダ部分のオーバーヘッドを軽減し、通信路の混雑を軽減することができる。以下、複数のデータを1つのデータにまとめることをアグリゲーションという。
また、アグリゲーションする際に、再送バッファ154に格納されたすべての再送データをアグリゲーションの対象としてもよく、送信データと同一の宛先である再送データのみをアグリゲーションの対象としてもよい。さらに、無線基地局150と無線端末がQoSに対応可能である場合には、送信データと同一のアクセスカテゴリである再送データをアグリゲーションの対象とし、QoSを確保するようにしてもよい。
また、無線基地局150がデータを送信する仕組みは、無線基地局に限らず、無線端末が、外部のネットワークを介して無線基地局150と接続された通信装置に送信する無線端末に実装してもよい。これについては、のちに具体的な実施例を用いて説明する。
以上に説明した本発明の原理を踏まえ、本発明にかかる技術を具現化した通信システムを説明する。なお、以下に説明する各通信システムの構成図において、様々な処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他のLSIで構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
また、以下の説明において、「パケット」と「フレーム」を同じ意味で用いる。
<第1の実施の形態>
図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる通信システム190を示す。通信システム190は、無線LAN通信システム200と、無線LAN通信システムと接続されたネットワーク280と、ネットワーク280の端末となる通信装置290を備える。
ネットワーク280は、IEEE802.3で定められるEthernet(登録商標)などの有線LANであってもよく、無線LANであってもよい。通信装置290は、ネットワーク570に接続できる端末であり、ネットワーク570の種類に対応して有線のものであってもよいし、無線のものであってもよい。
無線LAN通信システム200は、アクセスポイント210と、複数の無線LAN端末(図4では例として無線LAN220と無線LAN端末230の2つのみを示している)を備える。
アクセスポイント210は、IEEE802.11nに準拠しており、各無線LAN端末間の通信と、これらの無線LAN端末がネットワーク280(具体的にはネットワーク280に接続した端末例えば通信装置290)との通信を仲介する。無線LAN端末220と無線LAN端末230も、アクセスポイント210と同様にIEEE802.11nに準拠している。ここでまず、各無線LAN端末の代表として無線LAN端末220について説明する。
図5は、無線LAN端末220を示す。無線LAN端末220は、マイクロフォン241、量子化部242、エンコーダ243、ジッタバッファ244、デコーダ245、再生部246、RTP処理部247、トランスポート層/ネットワーク層処理部248、MAC処理部249、PHY処理部250、アンテナ251、PLME252、MLME253、SME254、ジッタバッファ長通知部257を備える。
マイクロフォン241は、音声をアナログの電気信号に変換する。
量子化部242は、マイクロフォン241から電気信号を受取り、それをデジタル信号に変換する。
エンコーダ243は、量子化部242が得たデジタル信号をエンコードするものであり、例えばこのデジタル信号を決まった周期ごとに例えばITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)で定められるG.711形式に変換し、音声データを得る。
ジッタバッファ244は、RTP処理部247から受信した音声データを一時的に蓄積して、のちに再生部246に出力する。RTP処理部247から受信する音声データの遅延は音声データごとにばらつきがあるため、ジッタバッファ244は、RTP処理部247から受信した音声データをバッファリングすることによって遅延量を均一にしてからデコーダ245に出力する。なお、ジッタバッファ244のバッファ長、固定であってもよいし、通信じ状況に応じて変更可能であってもよい。本実施の形態の説明において、分かりやすいように、ジッタバッファ244のバッファ長が固定であるとする。
デコーダ245は、ジッタバッファ244から出力された音声データをデコードすると共に、再生部246が処理可能なアナログ音声信号に変換する。
再生部246は、デコーダ245からのアナログ音声信号を再生する。
RTP処理部247は、RFC(Request For Comment)1889で定められるRTP関連の処理を行うものであり、本実施の形態では、音声データに付加されるRTPプロトコルヘッダの処理をする。具体的には、無線LAN端末220が音声データを外部に送信する側であるときに、RTP処理部247は、エンコーダ243から受信した音声データにRTPヘッダを付加してRTPパケットを生成し、生成したRTPパケットをトランスポート層/ネットワーク層処理部248に出力する。また、無線LAN端末220が外部から音声データを受信する側であるときに、RTP処理部247は、トランスポート層/ネットワーク層処理部248から受信したRTPパケットから音声データを抽出してジッタバッファ244に出力する。
トランスポート層/ネットワーク層処理部248は、OSI参照モデルにおけるトランスポート層と、トランスポート層の下位に当たるネットワーク層の処理を行うものであり、以下TR/NW処理部という。本実施の形態において、トランスポート層にIEFT(Internet Engineering Task Force)が規定したRFC793で定められたTCP(Transmission Control Protocol)と、RFC768で定められるUDP(User Datagram Protocol)が実装されており、ネットワーク層にはRFC791で定められたIP(Internet Protocol)が実装されている。TCPは、セッションという形で1対1の通信を実現し、送達確認やパケットシーケンスチェックにより欠損パケット再送などの機能を有し、信頼性の必要な場面でよく使用される。それに対して、UDPは、送達確認などを行わない無手順方式でデータ転送をし、速度が重要であり、信頼性をプロトコルに求めない場合によく用いられる。
MAC処理部249は、OSI参照モデルのリンク層のMAC(Media Access Control)サブレイヤの処理を行うものであり、IEEE802.11nに準拠する。MAC処理部249は、アクセスポイントのIPアドレスが格納されたビーコンフレーム(これについては後述する)を受信することができ、このビーコンフレームからアクセスポイントのIPアドレスを取り出してMLME253に渡す機能を有する。
PHY処理部250は、OSI参照モデルの物理層(Physical Layer)の処理を行うものであり、IEE802.11nに準拠する。PHY処理部250は、MAC処理部249からのフレームを変調して電波信号に変え、アンテナ251に出力する。また、PHY処理部250は、アンテナ251が受信した電波信号を復調してフレームを得、得たフレームをMAC処理部249に出力する。
PLME(Physical Layer Management Entity)252は、PHY処理部250を制御するエンティティである。エンティティとは、OSIで階層化して整理された機能の中の一階層で情報の送受信を制御する機能モジュールを意味する。PLME252は、IEEE802.11nで定められるMLME_PLME_SAP(Service Access Point)およびPLME_SAPを処理する。
MLME(MAC LAYER Management Entity)253は、後述するSME254からの指示に従ってMAC処理部249を制御するエンティティであり、IEEE802.11nで定められるMAC_SAPおよびPHY_SAPを処理する。また、MLME253は、MAC処理部249からアクセスポイントのIPアドレスを受け取ると、SME254内のIPアドレス取得部256に対して、パラメータとしてアクセスポイントのIPアドレスがセットされたMLME−BEACON indicationを発行する。
SME(Station Management Entity)254は、無線LAN端末220が通信相手と通信できるようにMLME253とPLME252を介してMAC処理部249とPHY処理部250のそれぞれの制御および管理を行うものであり、AP(アクセスポイント)接続部255と、IPアドレス取得部256を有する。
AP接続部255は、無線LAN端末220が常に最適なアクセスポイントと接続が継続できるようにMLME253を介してMAC処理部249を制御する。また、新しいアクセスポイントに接続したときや、接続中のアクセスポイントから新しいアクセスポイントへのハンドオーバが終了したときに、現在のアクセスポイントとの接続が確立されたことをジッタバッファ長通知部257とIPアドレス取得部256に通知する。以下、接続が確立されたことの通知を「接続確立通知」という。
IPアドレス取得部256は、MLME253からMLME−BEACON indicationを受信すると、パラメータとしてセットされたアクセスポイントのIPアドレスをジッタバッファ長通知部257に出力する。
ジッタバッファ長通知部257は、AP接続部255から新しいアクセスポイントとの接続が確立された通知を受信すると、IPアドレス処理部256から受信したIPアドレス宛てすなわち新しいアクセスポイントにジッタバッファ244のバッファ長を送信する。
ここで、ジッタバッファ244、ジッタバッファ長通知部257、エンコーダ245および再生部246は、図2に示す無線端末160における遅延バッファ162、バッファ長通知部164、後段処理部163にそれぞれ対応する。
図6は、アクセスポイント210を示す。アクセスポイント210は、無線LAN通信システム200とネットワーク280間のブリッジとしての機能を有し、各無線LAN端末と接続するための無線LANインタフェースと、ネットワーク280と接続するためのインタフェースを有する。ここで、例として、ネットワーク280は、Ethernet(登録商標)であり、アクセスポイント210は、無線LANのインタフェースとEthernetのインタフェースの両方を有する。
図6に示すように、アクセスポイント210は、ETH_PHY処理部261、ETH_MAC処理部262、トランスポート層/ネットワーク層処理部(以下TR/NW処理部という)263、MAC処理部264、PHY処理部270、アンテナ271、PLME272、MLME273、SME274、バッファ長受信部276を備える。
ETH_PHY処理部261は、IEEE 802.3規格に準拠し、物理層の処理をする。
ETH_MAC処理部262は、IEEE 802.3規格に準拠し、MAC層の処理をする。
TR/NW処理部263は、図5に示すTR/NW処理部248と基本的に同じであるが、送信データを宛先のIPアドレスに応じてETH_MAC処理部262とMAC処理部264のいずれに送信するかを決めるルーティング機能を備える。
MAC処理部264は、IEEE 802.11nに準拠し、MACプロトコル処理部268以外に、バッファ長格納テーブル265、再送バッファ266、アグリゲーション部267、時計269を有する。
バッファ長格納テーブル265は、アクセスポイント210に接続された無線LAN端末毎にそのジッタバッファのバッファ長を保持するものであり、図7に示すように、無線LAN端末のアドレス(STA1、STA2、・・・)と、無線LAN端末のジッタバッファのバッファ長(ジッタバッファ長)と、タイムスタンプ単位長とを対応付けて格納する。
なお、バッファ長格納テーブル265への書込みは、バッファ長受信部276により行われる。バッファ長受信部276は、無線LAN端末220または無線LAN端末230からジッタバッファ長を通知する通知パケットを受信すると、該通知パケットに含まれるジッタバッファ長をバッファ長格納テーブル265に書き込む。
再送バッファ266は、送信フレームを一時格納するものである。本実施の形態では、再送バッファ266は、図8に示すように、パケットの宛先の無線LAN端末毎に設けられている。なお、再送バッファ266に格納されたパケットを、以下再送パケットまたは再送フレームという。
図9は、アドレスがSTA1である無線LAN端末(例えば無線LAN端末220)用に設けられた再送バッファ266Aが格納した再送パケットを管理するための管理テーブルを示している。この管理テーブルは、フレーム毎に、受信時刻とそのRTPヘッダに記載されているタイムスタンプ、再送バッファ266Aに格納されたアドレス(格納アドレス)を対応付けて記憶している。
アグリゲーション部267は、図3に示す送信部153の機能を備え、TR/NW処理部263から受け取った送信フレームの送信を行う。また、送信にあたり、確認応答をしない通信プロトコルで、該送信フレームの受信時刻から経過した時間が、宛先の無線LAN端末のジッタバッファ長の範囲内で複数回再送する。以下、説明上の便宜のため、TR/NW処理部263から新規に受け取った送信フレームを新規フレームといい、再送バッファ266に格納されたフレームを再送フレームまたは再送パケットという。
アグリゲーション部267は、新規フレームを受け取った際に、再送バッファ266に格納されたフレームおいて該新規フレームとアグリゲーションして再送できるフレームがあるか否かを確認し、あればその再送フレームを新規フレームとアグリゲーションして1つのフレームにし、MACプロトコル処理部268に出力する。なお、新規フレームとアグリゲーションできる再送フレームとは、新規フレームと同じ宛先であり、かつ該再送フレームの受信時刻から経過した時間が、その宛先の無線LAN端末のジッタバッファ長の範囲内である再送フレームを意味する。
時計269は、マイクロ秒単位の現在の時刻を保持する。
MACプロトコル処理部268は、アグリゲーション部分を除き、IEEE 802.11nで規定されるMACプロトコルを処理するものである。
PHY処理部270は、IEEE 802.11n規格に準拠する。
アンテナ271は、PHY処理部270から受け取った電波信号の送信と、無線LAN端末から受信した電波信号をPHY処理部270へ渡す処理をする。
PLME272は、PHY処理部270を制御するためのエンティティであり、IEEE 802.11nで規定されるMLME_PLME_SAPおよびPLME_SAPを処理する。
MLME273は、SME274からの指示に従い、MAC処理部264を制御するエンティティである。MLME273は、IEEE 802.11nで規定されるMAC_SAPおよびPHY_SAPを処理する。また、MLME273は、無線LAN端末220と無線LAN端末230に対してアクセスポイント210のIPアドレスをビーコンに格納して送信するために、SME274に備えられるIPアドレス送信部275から、アクセスポイント210のIPアドレスがパラメータとしてセットされたMLME−BEACON.requestプリミティブを受信すると、該IPアドレスを格納したビーコンフレームをMAC処理部264に送信させる。
SME274は、PHY処理部270とMAC処理部264を、PLME272とMLME273を介して管理するエンティティである。SME274は、アクセスポイント210がアクセスポイントとして機能するための制御を行う構成要素(図6に示さず)の他に、IPアドレス送信部275を有する。
IPアドレス送信部275は、MAC処理部264が送信するビーコンフレームにアクセスポイント210のIPアドレスを格納させるため、TR/NW処理部263からMAC処理部264側のインタフェースで使用されているIPアドレスを取得し、MAC_SAPを介して、取得したIPアドレスがセットされたMLME−BEACON.requestプリミティブをMLME273に発行する。MLME273は、これを受け取ると、ビーコンフレームの生成と送信をMAC処理部264に依頼する。
図10は、アクセスポイント210から送信されるビーコンフレームの一例を示す。
Frame Controlフィールド301は、TypeフィールドやSubtypeフィールドを含む。Typeフィールドは該フレームのタイプを示す値、ここでは「Management」を示す値を格納している。Subtypeフィールドは、該フレームがビーコンフレームであることを表す値(2進数の1000)を格納する。
Durationフィールド302は、無線LAN端末の送信を抑制するためのNAV(Network Allocation Vector)値を格納する。
DA303フィールドは、宛先アドレスを格納し、SA304フィールドは送信元のアドレスを格納する。
BSSIDフィールド305はアクセスポイント210のMACアドレスと同じ値であるBSSIDを格納し、Sequence Controlフィールド306はFN(Fragment Number)とSN(Sequence Number)を格納する。
Sequence Controlフィールド306の後のフィールド307は、Timestamp、Beacon Interval、Capability Information、SSID、Supported Ratesなどのビーコンフレームの特有の情報を格納する。
Element IDフィールド308、Lengthフィールド309、IPアドレスフィールド310は、IPアドレスを送信するための情報フィールドである。Element IDフィールド308は、後のフィールドに格納される情報がIPアドレスであることを示すID(例えば126)を格納する。Lengthフィールド309は、IPアドレスフィールド310のオクテット長(例えば4ビット)を格納する。IPアドレスフィールド310は、アクセスポイント210のIPアドレスを格納する。
なお、最後のFCS(Frame Check Sequence)フィールド311は、誤り検出符号を格納する。
次いで、無線LAN通信システム200が行う処理を具体的に説明する。まず、図5に示す無線LAN端末220におけるIPアドレス取得部256について説明する。
図11は、IPアドレス取得部256の処理を示すフローチャートである。IPアドレス取得部256は、新しいアクセスポイントとの接続確立通知をAP接続部255から受信していない場合(S100:No)には待機する一方、AP接続部255からこの通知を受信すると、MLME253からMLME−BEACON.indicationプリミティブを受信したかどうかを確認する(S100:Yes、S102)。MLME−BEACON.indicationプリミティブは、アクセスポイント210から図10に示すビーコンフレームを受信した際に、MLME253がIPアドレス取得部256に発行するものである。
IPアドレス取得部256は、MLME253からMLME−BEACON.indicationプリミティブを受信していない場合には(S102:No)、該プリミティブの受信まで待機し、受信した場合には、該プリミティブにパラメータとしてセットされているアクセスポイント210のIPアドレスを取得する(S104)。このIPアドレスは、図10に示すビーコンフレームのIPアドレスフィールド310に格納されたものである。そして、IPアドレス取得部256は、このIPアドレスをジッタバッファ長通知部257に送信し(S106)、その後、ステップS100に戻り、AP接続部255からの新たな接続確立通知を待つ。
図12は、ジッタバッファ長通知部257の処理を示すフローチャートである。ジッタバッファ長通知部257は、AP接続部255から接続確立通知を受信していない場合(S110:No)には待機する一方、AP接続部255からこの通知を受信すると、IPアドレス取得部256から現在接続しているアクセスポイントのIPアドレスを受信したかどうかを確認する(S110:Yes、S112)。ジッタバッファ長通知部257は、IPアドレス取得部256からIPアドレスを受信していない場合には(S112:No)、そのIPアドレスを受信するまで待機し、受信した場合には、ジッタバッファ244のバッファ長を取得する(S114)。
ジッタバッファ長通知部257は、取得したバッファ長と、アクセスポイント(ここではアクセスポイント210)のIPアドレスとを用いて、アクセスポイント210に送信するジッタバッファ長通知パケットを作成してTR/NW処理部248に渡してアクセスポイント210に送信させる(S116、S118)。その後、ジッタバッファ長通知部257は、ステップS110に戻り、AP接続部255からの新たな接続確立通知を待つ。
ここで、本実施の形態の通信システムに送信される音声フレームとジッタバッファ長通知パケットの構成を説明する。図13は、音声フレームを示す。
音声フレームは、MACヘッダ321、LLCヘッダ322、IPヘッダ323、UDPヘッダ324、RTPヘッダ325、音声データ326、FCS327から構成される。
MACヘッダ321は、無線LAN端末のMAC処理部249とアクセスポイント210のMAC処理部264で使用されるヘッダであり、LLC(Logical Link Control)ヘッダ322は、LLC層で使用されるヘッダである。IPヘッダ323はIPプロトコルで使用されるヘッダであり、UDP(User Datagram Protocol)ヘッダ324は、UDPプロトコルで使用されるヘッダである。音声データ326は、エンコーダ243により得られたものである。FCS(Frame Check Sequence)327は、誤り検出符号である。
RTPヘッダ325は、バージョン331、パディング332、拡張333、CC334、マーカー335、ペイロード・タイプ336、順序番号337、タイムスタンプ338、SSRC339、CSRC340から構成される。
バージョン331は、RTPプロトコルのバージョン番号であり、RFC1889に準拠している場合は2という値がセットされる。パディング332、拡張333、CC334はそれぞれ、パディングデータの有無、拡張ヘッダの有無、CSRC識別数を表すものである。マーカー335は、ペイロード・タイプ336ごとに定義されるものであり、ペイロード・タイプ336は、伝送する符号データの種類を表す。
順序番号337は受信側でパケットのロスや順序の入れ替わりを検出するために用いられるものであり、初期値が乱数であり、パケットごとに1ずつインクリメントされる。タイムスタンプ338は、この音声パケットにおける最も古いデータが発生した時刻がセットされる。この値の初期値は乱数であり、「1/(音声信号のサンプリング周波数)」秒ごとに1つインクリメントされる。例えば、サンプリング周波数が8KHzである場合は、タイムスタンプ338の値は、125マイクロ秒ごとに1インクリメントする。SSRC339は、RTPパケットの送信元を識別するための識別子が格納される。CSRC340は、複数の送信元から送信されるパケットをミキシングする場合の元のパケットのSSRC識別子である。
図14は、ジッタバッファ長通知パケットの一例を示す。このジッタバッファ長通知パケットは、該パケットを送信する無線LAN端末のMACアドレス351と、ジッタバッファ長352を含む。
次いで図15のフローチャートを用いてアクセスポイント210におけるバッファ長受信部276の処理を説明する。バッファ長受信部276は、いずれの無線LAN端末からもジッタバッファ長通知パケットを受信してない場合には(S132:No)待機し、受信した場合には(S132:Yes)、該パケットから無線LAN端末のMACアドレス、ジッタバッファ長を取得して変数addrと変数lengthにそれぞれロードする(S134、S136)。そして、バッファ長格納テーブル265の参照行を示す変数iに1をロードして初期化する(S138)。
バッファ長受信部276は、次に、バッファ長格納テーブル265のi行目の端末アドレスが変数addrの値と同じであるか否かを調べ(S140)、同じである場合には、i行目のジッタバッファ長を変数lengthの値にセットして(S140:Yes、S142)、ステップS132に戻り、次のジッタバッファ長通知パケットを待つ。
一方、ステップS140において、i行目の端末のアドレスが変数addrの値と異なる場合には(S140:No)、バッファ長受信部276は、i行目はバッファ長格納テーブル265の最終行であるか否かを調べ(S150)、最終行である場合は、バッファ長格納テーブル265の最後に端末のアドレスとしてaddrを、長さとしてlengthをセットした行を追加して(S150:Yes、S152)、ステップS132に戻り、次のジッタバッファ長通知パケットを待つ。一方、ステップS150において、i行目は最終行ではない場合には(S150:No)、バッファ長受信部276は、変数iに1を加算して変数iの値を更新し(S154)、ステップS140に戻る。
このようにして、バッファ長受信部276は、無線LAN端末からジッタバッファ長通知パケットを受信する度に、バッファ長格納テーブル265を更新する。
アクセスポイント210におけるアグリゲーション部267の処理を説明する前に、図16を参照してMAC処理部264が生成するA−MSDU(Aggregate MAC Service Data Unit)のフィールド構成を説明する。A−MSDUは、Frame Control(361)、Duration(362)、Address 1(363)、Address 2(364)、Address 3(365)、Sequence Control(366)、Address 4(367)、QoS Control(368)、HT Control(369)、Frame Body(370)、FCS(371)のフィールドを有する。
Frame Controlフィールド(361)には、TypeフィールドやSubtypeフィールドが存在する。QoS Dataフレームの場合は、Typeフィールドには「Data」を表す2進数の10という値がセットされ、Subtypeフィールドには、QoS Dataフレームであることを示す2進数の1000という値がセットされる。
Durationフィールド(702)には、無線LAN端末の送信を抑制するためのNAV(Network Allocation Vector)値が格納される。
Address 1(363)、Address 2(364)、Address 3(365)およびAddress 4フィールド(367)には、宛先に応じて使用方法が異なる。例えば、アクセスポイント210がいずれかの無線LAN端末宛に、DS(Distribution System)から受信したA−MSDUを送信する場合は、Address 1フィールド(363)には宛先の無線LAN端末のアドレスがセットされ、Address 2フィールド(364)にはアクセスポイント210自身のMACアドレスと同じ値であるBSSIDがセットされる。また、Address 3フィールド(365)には、このフレームの送信元のアドレスがセットされ、Address 4フィールド(367)はこの場合では存在しない。
Sequence Controlフィールド(366)にはFragment NumberとSequence Numberが格納され、QoS Controlフィールド(368)は、TIDフィールド(372)、EOSPフィールド(373)、Ack Policyフィールド(374)およびTXOP durationもしくはQueue Sizeフィールド(375)を有する。TID(Traffic Identifier)フィールド(372)には、Frame Body(370)に格納されるデータが属するトラフィックの識別子が格納される。EOSP(End Of Service Period)フィールド(373)には、IEEE 802.11eで規定されるService Periodがこのフレームにおいて終了するかどうかを表す値が格納される。Ack Policyフィールド(374)には、このフレームに適用される確認方法示す値が格納される。確認方法は、通常の確認応答(Stop−and−wait ARQ)か、No Ackowledgement(確認応答が不要)か、No Explicit Acknowledgementか、もしくはBlock Acknowledgementなどがある。HT(High Throughput) Controlフィールド(369)は、IEEE 802.11nで新規に規定されたフィールドであり、Link Adaptation ControlフィールドやCalibration Positionフィールドなどが含まれる。Frame Bodyフィールド(370)は、任意の個数のA−MSDU Subframe(376,377,・・・378)から構成される。1つのA−MSDU Subframeは、DA(379)、SA(380)、Length(381)、MSDU(382)およびPadding(383)から構成される。DA(Destination Address,379)には宛先のアドレスがセットされる。SA(Source Address,380)には送信元のアドレスがセットされる。Lengthフィールド(381)にはMSDU(382)の長さがセットされる。Paddingフィールド(383)には、全体の長さwpを4の倍数にするための調整用のフィールドである。
アグリゲーション部267は、TR/NW処理部263から新規パケット(MSDU)を受信するとこの新規パケットをその宛先に送信すると共に、再送バッファ266に格納させる。送信する際に、アグリゲーション部267は、再送バッファ266に格納された再送パケットのうちの、新規パケットと同じ宛先を有し、かつ、受信時刻から現時点までの経過時間が、その宛先の無線LAN端末のジッタバッファ長より短いパケットをアグリゲーションの対象パケットとして、新規パケットとアグリゲーションして送信する。これについて図17と図18を参照して詳細に説明する。
図17に示すように、アグリゲーション部267は、TR/NW処理部263からMSDUを受信するまで待機し(S160:No)、MSDUを受信すると(S160:Yes)、TR/NW処理部263から受信したMSDUの宛先アドレスを変数addrへ格納する(S162)。MSDUの宛先アドレスは、MAC_SAPで規定されるプリミティブMA−UNITDATA.requestにおいてパラメータとして定められており、MSDUからその値を取得できる。次に、アグリゲーション部267は、MSDUを格納したA−MSDU Subframeを作成し、これから送信するMPDUのFrame Body部分に挿入する(S164)。そして、アグリゲーション部267は、時計269から現時点の時刻を取得して変数nowへ格納する(S166)。また、アグリゲーション部267は、アドレスaddrが示す無線LAN端末用に設けられた再送バッファ(再送バッファ266Aまたは再送バッファ266B)にステップS160で受信したMSDUを格納すると共に、該再送バッファの管理テーブルに、受信時刻のnowと、MSDUの格納アドレスを記載した行を追加する(S168)。さらに、アグリゲーション部267は、バッファ長格納テーブル265においてこれから処理する行を示す変数iに1をロードして初期化する(S170)。
続いて、アグリゲーション部267は、バッファ長格納テーブル265のi行目の端末のアドレスが、ステップS160で受信したMSDUの宛先アドレスが格納されている変数addrの値と同じであるか否かを確認し(S172)、同じではない場合には、バッファ長格納テーブル265のi行目が最終行である否かを確認する(S172:No、S174)。最終行ではない場合には、アグリゲーション部267は、変数iに1を加え、ステップS172に戻る(S174:No、S176)一方、最終行である場合(S174:Yes)、図18のステップS190に進む。
ステップS172において、バッファ長格納テーブル265のi行目の端末のアドレスが、変数addrの値と同じである場合に(S172:Yes)、アグリゲーション部267は、バッファ長格納テーブルのi行目のジッタバッファ長の値を変数lengthにロードすると共に、再送バッファ266において処理する行を示す変数iを1に初期化する(S180、S182)。
図18に移って説明する。ステップS184は、図17に示すステップS182に続くステップであり、このステップにおいて、アグリゲーション部267は、再送バッファ266において変数addrが示すアドレスの無線LAN端末に対応し、該無線LAN端末を宛先とするMSDUを格納した再送バッファにおけるi行目の受信時刻を現在の時刻から引いた値が、ジッタバッファ長lengthより小さいか否かを調べる(S184)。これは、再送バッファ266に格納されるMSDUのうち、受信時刻からの経過時間がジッタバッファ長以内であるMSDUをアグリゲーションの対象パケットに選出するためである。
アグリゲーション部267は、ステップS184の結果が「否」である場合には、ステップS187に進む一方(S184:No、S187)、ステップS184の結果が「是」である場合には、当該再送バッファのi行目の格納アドレスが指す場所に格納されたMSDUを読み出して、A−MSDU Subframeを作成して、送信するMPDUのFrame Body部分に追加する(S184:Yes、S186)。ここで作成されたA−MSDU Subframeには、再送バッファから読み出したMSDUが含まれている。
続いて、アグリゲーション部267は、当該再送バッファにおいて、i行目は最終行であるか否かを調べ(S187)、最終行ではない場合には、変数iに1を加えてステップS184に戻る(S187:No、S188)。一方、最終行である場合には、アグリゲーション部267は、送信するMPDUのQoS Control hufieldのAck Policyフィールドに"No Acknowledgement"を示す値をセットする(S187:Yes、S190)。これにより送信されるMPDUの送達確認の方式が「確認応答をしない」に設定される。
アグリゲーション部267は、このようにして作成したMPDUをPHY処理部270へ渡し、宛先addrが示す無線LAN通信端末への送信を行わせる(S192)。そして、図17が示すステップS160に戻り、TR/NW処理部263から次のMSDUを受信するまで待機する。
図19は、上述した処理によりVoIP通信を行う際に、アクセスポイント210と、無線LAN端末220および無線LAN端末230との間で交換されるフレームのシーケンスの一例を示す。図19において、2つの無線LAN端末の通話相手を示していないが、この通話相手は、アクセスポイント210を介していずれかの無線端末とVoIP通信ができる端末である。例えば、無線LAN端末220と無線LAN端末230が、互いに通話相手になる場合もあるし、ネットワーク280に接続された通信装置290が無線LAN端末220または無線LAN端末230の通話相手になる場合もある。
図19に示すように、無線LAN端末220と無線LAN端末230がアクセスポイント210との接続が確立した際に、自身のジッタバッファのバッファ長(401、402)をアクセスポイント210に送信する。例として、無線LAN220のジッタバッファ長が60msecである。任意の時間を経て無線LAN端末220と無線LAN端末230が通話相手とVoIP通信を開始したとする。また、あるときにアクセスポイント210から無線LAN端末220宛のフレーム403と、無線LAN端末230からアクセスポイント210宛のフレーム404が衝突したとする。本実施の形態において、無線LAN端末230は、確認応答を要する形式で送信するため、確認応答パケットACKを受信しないことで衝突を知り、フレーム404の再送フレーム405を送信する。一方、アクセスポイント210からのフレーム送信の確認応答ポリシーはNo Acknowledgementであるため、アクセスポイント210はこの衝突を検出することができない。次に、アクセスポイント210が再び無線LAN端末220宛に新規フレームを受信したとする。このとき、アクセスポイント210の再送バッファ266には前回の送信時の衝突により送信が失敗したフレーム403が格納されている。前回の送信において、フレーム403がアクセスポイント210で受信されると同時に送信されたと仮定すると、フレーム403の受信時から現時点まで20msecしか経過しておらず、無線LAN端末220のジッタバッファ長60msecより短いため、アクセスポイント210は、20msec前の送信に失敗したフレーム403と、新規フレームとをアグリゲーションして1つのフレーム408として無線LAN端末220に送信する。以降、フレーム403がアクセスポイント210における受信時から60msecまでの間、新規フレームとアグリゲーションされて再送される(409、410)。なお、フレーム403がアクセスポイント210にて受信された時刻から60msec経過した後は、フレーム403が再送されない。
本実施の形態の無線LAN通信システム200は、本発明の原理を無線LAN通信システムに適用したものであり、図1に示す無線通信システム140と同様の効果を得ることができる。
本実施の形態において、無線LAN端末220と無線LAN端末230がアクセスポイント210に接続した時に、ジッタバッファ長をジッタバッファ長通知パケットに格納してからアクセスポイント210へ送信するようにしているが、無線LAN通信端末がジッタバッファ長をアクセスポイント210に通知する処理の態様は、これに限定されることがない。例えば、無線LAN端末220が、無線LAN通信システム200の外部のネットワーク280の通信装置290とSIPプロトコルを用いて呼を確立する際に、アクセスポイント210にジッタバッファ長を通知するようにしてもよい。また通知する際に、ジッタバッファ長通知パケットという特別なパケットを使用せず、例えばSIPプロトコルで交換されるメッセージ内にパラメータの一つとしてメッセージに格納してもよい。
また本実施の形態では、ジッタバッファ244のバッファ長が固定であり、ジッタバッファ長通知部257がアクセスポイント210に接続したときにジッタバッファ長を通知するようにしている。本発明は、ジッタバッファ244のバッファ長が状況に応じて適応的に変化可能である場合に適用することができる。この場合、ジッタバッフ244のバッファ長が変化する度に、ジッタバッファ長通知パケットを生成してアクセスポイント210に送信するように、ジッタバッファ長通知部257を構成すると共に、アクセスポイント210側では、無線LAN端末からジッタバッファ長通知パケットを受信する度にバッファ長格納テーブル265における当該無線LAN端末のジッタバッファ長を更新するように、バッファ長受信部276を構成すればよい。
<第2の実施の形態>
図20は、本発明の第2の実施の形態にかかる通信システム500を示す。通信システム500は、無線LAN通信システム510と、ネットワーク570と、端末580を備える。
無線LAN通信システム510は、アクセスポイント520と、複数の無線LAN端末(図示の例では2つの無線LAN端末530)を備える。アクセスポイント520は、無線LAN端末530間の相互通信、およびこれらの無線端末530が端末580との通信を仲介する
ネットワーク570は、Ethernet(登録商標)などの有線LANであってもよく、別の無線LANであってもよい。端末580は、ネットワーク570に接続できる端末であり、ネットワーク570の種類に対応して有線のものであってもよいし、無線のものであってもよい。
本実施の形態の通信システム500における無線LAN通信システム510では、無線LAN端末530が、図4に示す無線LAN通信システム200のアクセスポイント210によるデータ送信の機能を備える。
図21は、無線LAN端末530を示す。図21において、無線LAN通信システム200における無線LAN端末220のものと同一の構成または機能を有するものについて同じ符号を付与している。
無線LAN端末530は、マイクロフォン241、量子化部242、エンコーダ243、ジッタバッファ244、デコーダ245、再生部246、RTP処理部247、トランスポート層/ネットワーク層処理部(TR/NW処理部)248、PHY処理部250、アンテナ251、PLME252、MLME552、SME551、MAC処理部540、バッファ長受信部550を備える。これらの構成要素のうちのMAC処理部540、バッファ長受信部550と、SME551、MLME552を除き、他の各構成要素は、無線LAN端末220のものと同一である。
SME551は、無線LAN端末530が目的の相手と通信できるように、MLME552とPLME252を介してMAC処理部540とPHY処理部250を制御する。本実施の形態において、SME551は、無線LAN端末220のSME254におけるIPアドレス取得部256の機能を備える必要が無い。
MLME552はSME551からの指示に従い、MAC処理部540を制御するエンティティであり、IEEE 802.11nで規定されるMAC_SAPおよびPHY_SAPを処理できる。なお、本実施の形態において、MLME552は、ビーコンフレームに格納されたIPアドレスをSME551に渡す機能を備える必要が無い。
MAC処理部540は、バッファ長格納テーブル541、再送バッファ542、アグリゲーション部543、MACプロトコル処理部545、時計546を備える。
バッファ長格納テーブル541、アグリゲーション部543、MACプロトコル処理部545、時計546は、図5に示すアクセスポイント210のMAC処理部264におけるバッファ長格納テーブル265、アグリゲーション部267、MACプロトコル処理部268、時計269とそれぞれ同一である。
図22に示すように、再送バッファ542は、TR/NW処理部248から受信したMSDUを、その受信時刻と、格納アドレスとを対応付けて格納している。
バッファ長受信部550は、無線LAN端末530の通話相手である端末580からジッタバッファ長通知パケットを受信し、受信したこのパケットから端末580のジッタバッファのバッファ長を取得してバッファ長格納テーブル541に格納する。ジッタバッファ長通知パケットは、例えば図14が示すフォーマットを用いることができる。
図23は、端末580の構成例を示す。端末580は、マイクロフォン581、量子化部582、エンコーダ583、ジッタバッファ584、デコーダ585、再生部586、RTP処理部587、トランスポート層/ネットワーク層処理部(TR/NW処理部)588、MAC処理部589、PHY処理部590、バッファ長通知部591を備える。
マイクロフォン581、量子化部582、エンコーダ583、ジッタバッファ584、デコーダ585、再生部586、RTP処理部587、TR/NW処理部588は、無線LAN端末530の相対応するものと同じである。
PHY処理部590は、ネットワーク570の種類に応じて、例えばIEEE 802.3に準拠したEthernet(登録商標) PHYである。
MAC処理部540はMAC層の処理を行う。
バッファ長通知部591は、ジッタバッファ584のバッファ長を取得し、該バッファ長が格納されたジッタバッファ長通知パケットを作成してTR/NW処理部588に渡す機能を備える。
図24は、バッファ長通知部591による処理を示すフローチャートである。バッファ長通知部591は、無線LAN端末530と端末580の間でSIPプロトコルによる呼確立のシーケンスが完了していない場合(S211:No)には待機し、呼確立のシーケンスが完了したときすなわち通信が確立したときに、ジッタバッファ584のバッファ長を取得する(S211:Yes、S212)。バッファ長通知部591は、取得したバッファ長を用いて無線LAN端末530に送るジッタバッファ長通知パケットを作成する(S213)。そして、バッファ長通知部591は、作成したジッタバッファ長通知パケットの宛先を、ステップS211における呼確立時に端末580が取得した無線LAN端末530のIPアドレスにして、TR/NW処理部588に渡す(S214)。これにより、ジッタバッファ長通知パケットは無線LAN端末530に送信される。
無線端末530側の処理の説明に移る。
無線端末530のバッファ長受信部550は、無線LAN通信システム200のアクセスポイント210におけるバッファ長受信部276と同じように動作し、通信相手の端末580からジッタバッファ長通知パケットを受信すると、パケットからバッファ長を読み出してバッファ長格納テーブル541に格納する。
MAC処理部540による処理は、無線LAN通信システム200のアクセスポイント210におけるMAC処理部264と基本的に同じであるので、ここで詳細な説明を省略する。
図25は、無線LAN端末530と端末580間の通話に伴って交換されるフレームシーケンスの一例を示す。まず、端末580と無線LAN端末530の間でSIPプロトコルを用いて呼を確立する(601、602)。呼が確立すると、端末580は無線LAN端末530に対してジッタバッファ長を通知する(603、604)。例として端末580のジッタバッファのバッファ長が60msecであるとする。
次いで、無線LAN端末530は端末580に対してVoIPフレームの送信を開始する(606)。ここで無線LAN端末530がVoIPを送信する周期を20msecとする。ある時、無線LAN端末530が送信したフレーム(608)が衝突等によりアクセスポイント520に届かなかったとする。
無線LAN端末530は、No Acknowledgementすなわち確認応答不要である確認応答ポリシーでVoIPフレームを送信しているため、衝突を知ることができない。しかし、送信が失敗したこのフレームは、その後、端末580のバッファ長60msecの範囲内、他の新規パケットとアギリゲーションされて送信される(609、610、613)。したがって、端末580は、無線LAN端末530が初回の送信に失敗したVoIPフレーム608を受信することができる。なお、端末580のバッファ長より長い時間が経過したフレームについて、再送対象から外されるので、無駄な再送を防ぐことができ、効率の良い通信を実現できる。
<第3の実施の形態>
上述した2つの実施の形態では、新規パケットと同一の宛先を有する再送パケットを新規パケットのアグリゲーションの対象としている。本実施の形態は、新規パケットと同一のアクセスカテゴリである再送パケットを新規パケットのアグリゲーション対象とすることを実現する。これは、図4に示す無線LAN通信システム200に対して、アクセスポイント210の再送バッファ266を図26に示す再送バッファ700に変えることでできる。アクセスカテゴリは、MSDUをある優先度に従って送信するために、QSTA(QoS Station)によってチャネルを取得するために用いられる共通なEDCAパラメータセットのためのラベルであり、IEEE802.11eでは、AC_VO(Access Category Voice)、AC_VI(Access Category Video)、AC_BE(Access Category Best Effort)、AC_BK(Access Category Background)の4種類が定められている。なお、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)は、IEEE802.11eでQoSを実現する方式として定義されている2つのうちの1つである。
図26に示すように、再送バッファ700は、アクセスカテゴリがAC_VOである再送パケットを格納するAC_VO再送バッファ701、アクセスカテゴリがAC_VIである再送パケットを格納するAC_VI再送バッファ702、アクセスカテゴリがAC_BEである再送パケットを格納するAC_BE再送バッファ703、アクセスカテゴリがAC_BKである再送パケットを格納するAC_BK再送バッファ704を有する。各アクセスカテゴリの再送バッファは、再送パケット(MSDU)を格納し、管理テーブルより再送パケットを管理する。
図27は、各再送バッファの代表として、AC_VO再送バッファ701が用いる管理テーブルの例である。この管理テーブルは、再送パケットとなるMSDUを上位層から受信した時刻と、宛先アドレスと、再送バッファ701における格納アドレスとを対応付けて保持する。
そして、新規パケットの送信時に、アクセスカテゴリが新規パケットのアクセスカテゴリと同じであり、かつ上位層から受信した時刻から経過した時間が、その宛先の無線LAN端末のバッファ長以下であることを満たす再送パケットを再送バッファ700から選出して新規パケットとアグリゲーションして送信すればよい。
こうすることによって、アグリゲーションの対象となる再送パケットの範囲を、宛先が新規パケットの宛先と同じ再送パケットに限らず、アクセスカテゴリが新規パケットのアクセスカテゴリと同じ再送パケットに広げることができ、再送の機会を増やすことができる。これは、無線LAN端末がIEEE802.11eで規定されるU−APSDのような省電力モードを使用しない場合には特に有効である。
<他の実施の形態>
第3の実施の形態は、無線LAN端末とアクセスポイントがIEEE802.11eで定められるQoSに対応する場合に有効である。無線LAN端末またはアクセスポイントがQoSに対応しない場合には、アクセスカテゴリの概念が無い。この場合、上位層から受信した時刻から経過した時間が、宛先の無線LAN端末のジッタバッファのバッファ長以下である全ての再送パケットをアグリゲーションの対象としてもよい。
また、第3の実施の形態の再送手法を、無線LAN端末に適用してもよい。こうすることによって、無線LAN端末がパケットを送信する側である場合においても、QoSに対応することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、さまざまな変更、増減を加えてもよい。これらの変更、増減が加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の原理説明するためのシステム模式図である。 図1に示す無線通信システムにおける無線端末を示す図である。 図1に示す無線通信システムにおける無線基地局を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる通信システムを示す図である。 図4に示す通信システムにおける無線LAN端末を示す図である。 図4に示す通信システムにおけるアクセスポイントを示す図である。 ジッタバッファ長格納テーブルに格納されたデータの態様を示す図である。 再送バッファを示す図である。 再送バッファの管理テーブルの例を示す図である。 ビーコンフレームの一例を示す図である。 図5に示す無線LAN端末におけるIPアドレス取得部の処理を示すフローチャートである。 図5に示す無線LAN端末におけるジッタバッファ長通知部の処理を示すフローチャートである。 音声フレームの例を示す図である。 ジッタバッファ長通知パケットの例を示す図である。 図6に示すアクセスポイントにおけるバッファ長受信部の処理を示すフローチャートである。 図6に示すアクセスポイントにおけるMAC処理部が生成するA−MSDUのフィールド構成を示す図である。 図6に示すアクセスポイントにおけるアグリゲーション部の処理を示すフローチャートである(その1)。 図6に示すアクセスポイントにおけるアグリゲーション部の処理を示すフローチャートである(その2)。 VoIP通信が行われる際、図6に示すアクセスポイントと、図5に示す無線LAN端末との間で交換されるフレームのシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる通信システムを示す図である。 図20に示す通信システムにおける無線LAN端末を示す図である。 図21に示す無線LAN端末における再送バッファの内容を示す図である。 図1に示す通信システムにおいてアクセスポイントと接続されたネットワークの端末を示す図である。 図23に示す端末におけるバッファ長通知部の処理を示すフローチャートである。 図21に示す無線LAN端末と図23に示す端末間の通話に伴って交換されるフレームのシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に用いられる再送バッファを示す図である。 図26に示す再送バッファの管理テーブルの例を示す図である。 衝突に起因するパケットの再送を説明するための図である。
符号の説明
140 無線通信システム、 150 無線基地局、
152 バッファ長取得部、 153 送信部
154 再送バッファ、 160 無線端末
162 遅延バッファ、 163 後段処理部
164 バッファ長通知部、 170 無線端末
190 通信システム、200 無線LAN通信システム
210 アクセスポイント、 220 無線LAN端末
230 無線LAN端末、 241 マイクロフォン
241 処理部、 242 量子化部
243 エンコーダ、 244 ジッタバッフ
244 ジッタバッファ、 245 エンコーダ
245 デコーダ、 246 再生部
247 処理部、 248 トランスポート層/ネットワーク層処理部
249 MAC処理部、 250 PHY処理部
251 アンテナ、 254 SME
255 AP接続部、 256 IPアドレス取得部
257 ジッタバッファ長通知部、 261 ETH_PHY処理部
262 ETH_MAC処理部、 263 トランスポート層/ネットワーク層処理部
264 MAC処理部、 265 バッファ長格納テーブル
266 再送バッファ、 267 アグリゲーション部
268 MACプロトコル処理部、 269 時計
270 PHY処理部、 271 アンテナ
275 IPアドレス送信部、 276 バッファ長受信部
280 ネットワーク、 290 通信装置
500 通信システム、 510 無線LAN通信システム
520 アクセスポイント、 530 端末
530 無線端末、 540 MAC処理部
541 バッファ長格納テーブル、 542 再送バッファ
543 アグリゲーション部、 545 MACプロトコル処理部
546 時計、 550 バッファ長受信部
570 ネットワーク、 580 端末
581 マイクロフォン、 582 量子化部
583 エンコーダ、 584 ジッタバッファ
585 デコーダ、 586 再生部
587 RTP処理部、 588 トランスポート層/ネットワーク層処理部
589 MAC処理部、 590 PHY処理部
591 バッファ長通知部、 700 再送バッファ

Claims (29)

  1. 送信データを送信先の受信装置に送信する送信部と、
    前記受信装置に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長を取得するバッファ長取得部とを備え、
    前記送信部は、前記バッファ長取得部が取得した前記バッファ長の範囲内で、前記送信データを前記受信装置に再送することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記送信部は、確認応答の無い通信プロトコルで前記送信データを送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記送信部は、既に送信したことのある送信データである再送データのうち、前記送信部が受け取った時刻から経過した時間が該再送データの送信先の受信装置の前記バッファ長の範囲内にある対象再送データを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記送信部は、前記対象再送データのうちの、前記送信データと同一の送信先を有する再送データのみを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記送信部は、前記対象再送データのうちの、前記送信データと同一のアクセスカテゴリである再送データのみを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  6. 自身のカバー範囲内の無線端末に前記送信データを送信する無線基地局であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 前記バッファ長取得部は、
    接続が確立した際に前記無線端末から送信される該無線端末のバッファ長を受信するバッファ長受信部と、
    該バッファ長受信部が受信した前記無線端末のバッファ長を保持するバッファ長保持部とを備えることを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記バッファ長受信部は、バッファ長が変更可能な前記無線端末から、バッファ長の変更の度に送信される変更後の該無線端末のバッファ長を受信し、
    前記バッファ長保持部は、前記バッファ長受信部が変更後のバッファ長を受信する度に、保持中の前記無線端末のバッファ長を、前記変更後のバッファ長に更新することを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 自身の無線基地局のカバー範囲外にあり、ネットワークを介して前記基地局と接続された受信装置に前記送信データを送信する無線端末であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  10. 前記バッファ長取得部は、通信が確立した際に前記受信装置から送信される該受信装置のバッファ長を受信するバッファ長受信部と、
    該バッファ長受信部が受信した前記受信装置のバッファ長を保持するバッファ長保持部とを備えることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記バッファ長受信部は、バッファ長が変更可能な前記受信装置から、バッファ長の変更の度に送信される変更後の該受信装置のバッファ長を受信し、
    前記バッファ長保持部は、前記バッファ長受信部が変更後のバッファ長を受信する度に、保持中の前記受信装置のバッファ長を、前記変更後のバッファ長に更新することを特徴とする請求項10に記載の無線通信装置。
  12. 無線LAN通信装置であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  13. 無線基地局と、
    該無線基地局のカバー範囲内にある無線端末とを有する無線通信システムにおいて、
    前記無線端末は、
    受信データを一時的に格納するバッファを備え、
    前記無線基地局は、前記無線端末の前記バッファのバッファ長を取得するバッファ長取得部と、
    送信データを送信先の前記無線端末に送信する送信部とを備え、
    該送信部は、前記バッファ長取得部が取得した前記無線端末の前記バッファ長の範囲内で、前記送信データを前記無線端末に再送することを特徴とする無線通信システム。
  14. 前記送信部は、確認応答のない通信プロトコルで前記送信データを送信することを特徴とする請求項13に記載の無線通信システム。
  15. 前記送信部は、既に送信したことのある送信データである再送データのうちの、前記送信部が受け取った時刻から経過した時間が該再送データの送信先の無線端末の前記バッファ長の範囲内にある対象再送データを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項13または14に記載の無線通信システム。
  16. 前記送信部は、前記対象再送データのうちの、前記送信データと同一の送信先を有する再送データのみを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項15に記載の無線通信システム。
  17. 前記送信部は、前記対象再送データのうちの、前記送信データと同一のアクセスカテゴリである再送データのみを前記送信データとアグリゲーションして送信することを特徴とする請求項15に記載の無線通信システム。
  18. 前記無線端末は、
    前記無線基地局との接続が確立した際に自身のバッファ長を前記無線基地局に送信するバッファ長通知部をさらに備え、
    前記無線基地局における前記バッファ長取得部は、
    前記無線端末から送信される該無線端末のバッファ長を受信するバッファ長受信部と、
    該バッファ長受信部が受信した前記無線端末のバッファ長を保持するバッファ長保持部とを備えることを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  19. 前記無線端末における前記バッファのバッファ長が変更可能であり、
    該無線端末の前記バッファ長通知部は、前記バッファ長の変更の度に前記無線基地局に変更後のバッファ長を送信し、
    前記無線基地局における前記バッファ長保持部は、前記バッファ長受信部が前記無線端末から変更後のバッファ長を受信する度に、保持中の前記無線端末のバッファ長を、前記変更後のバッファ長に更新することを特徴とする請求項18に記載の無線通信システム。
  20. 前記無線端末は、無線LAN端末であり、
    前記無線基地局は、無線LANアクセスポイントであることを特徴とする請求項13から19のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  21. 受信データを一時的に格納するバッファと、
    無線基地局との接続が確立した際に、前記バッファのバッファ長を前記無線基地局に送信するバッファ長通知部とを備えることを特徴とする無線端末。
  22. 前記バッファのバッファ長が変更可能であり、
    前記バッファ長通知部は、前記バッファ長の変更の度に前記無線基地局に変更後のバッファ長を送信することを特徴とする請求項21に記載の無線端末。
  23. 無線LAN端末であることを特徴とする請求項21または22に記載の無線端末。
  24. ネットワークを介して無線基地局に接続され、前記無線基地局のカバー範囲内の無線端末と通信可能な通信装置であって、
    受信データを一時的に格納するバッファと、
    前記無線端末との通信が確立した際に、前記バッファのバッファ長を前記無線端末に送信するバッファ長通知部とを備えることを特徴とする通信装置。
  25. 前記バッファのバッファ長が変更可能であり、
    前記バッファ長通知部は、前記バッファ長の変更の度に前記無線端末に変更後のバッファ長を送信することを特徴とする請求項24に記載の通信装置。
  26. 無線通信装置から送信データを送信する際に、
    送信先の受信装置に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長を取得し、
    前記送信データを該受信装置の前記バッファ長の範囲内で再送することを特徴とする送信方法。
  27. 無線通信装置から送信データを送信する際に、
    前記受信装置への前記送信データを、送信先の受信装置に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長の範囲内で再送する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  28. 無線端末に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長を、前記無線端末と無線基地局との接続が確立した際に前記無線基地局に送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  29. ネットワークを介して無線基地局に接続され、前記無線基地局のカバー範囲内の無線端末と通信可能な通信装置に備えられた、受信データを一時的に格納するバッファのバッファ長を、前記通信装置と前記無線端末との通信が確立した際に前記無線端末に送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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