JP2009043542A - 燃料電池スタック - Google Patents
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Abstract
【課題】各燃料電池セルへ均一に流体を分配するに好適な燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールド14〜16を、上流域から下流域に亘り、間仕切り部材23により各燃料電池セル2に形成したガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bの出口に臨んでそれらに連通する第1室21と、燃料電池スタック2の外部への排出口に連なる第2室22と、に分割し、前記第1室21と第2室22とを連通手段としての連通口25により連通させるようにした。
【選択図】図3
【解決手段】燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールド14〜16を、上流域から下流域に亘り、間仕切り部材23により各燃料電池セル2に形成したガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bの出口に臨んでそれらに連通する第1室21と、燃料電池スタック2の外部への排出口に連なる第2室22と、に分割し、前記第1室21と第2室22とを連通手段としての連通口25により連通させるようにした。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の燃料電池セルを積層して構成され、積層された燃料電池セルの周縁部に積層方向に貫通させて設けた入口マニホールドから反応ガスを各燃料電池セルに形成したガス流路に夫々流入させ、各ガス流路から同じく燃料電池セルの周縁部に積層方向に貫通させて設けた出口マニホールドに夫々排出させる構造の燃料電池スタックに関するものである。
従来から各燃料電池セルに供給する流体の入口マニホールド内における静圧分布を理想的な状態に近づけて均一に配流するためのマニホールド構造を備える燃料電池スタックが提案されている(特許文献1参照)。
これは、積層された燃料電池セルの周縁部に積層方向に貫通させて設けた入口マニホールドから反応ガスを各燃料電池セルのセパレータの板面に形成したガス流路に順次流入させ、各ガス流路から同じく燃料電池セルの周縁部に積層方向に貫通させて設けた出口マニホールドに夫々排出させる構造の燃料電池スタックにおいて、前記入口マニホールドに隣接させて燃料電池セルの積層方向に貫通させて整流マニホールドを形成すると共に、この整流マニホールドと入口マニホールドとを各セパレータの板面に夫々設けた分岐路により連通させ、反応ガスを整流マニホールドから各分岐路を経由させて順次入口マニホールドに流入させるようにしている。
特開2001‐202984号公報
ところで、上記従来例も含めて、複数の燃料電池セルを積層し、入口マニホールドから反応ガスを各セパレータの板面に形成したガス流路に順次流入させ、各ガス流路から出口マニホールドに順次排出させる構造の燃料電池スタックにおいては、出口マニホールド内の圧力がマニホールド内を通過する反応ガスの流量・流速が相違することに起因して、上流側では圧力が高く、下流側では圧力が低い状態となる。これは、出口マニホールド内において、上流から下流に進むにつれて各燃料電池セルから反応ガスが合流して徐々に流速が増大することにより生ずる圧力低下と、下流に至るほど大きい乱流による圧力損失によって生じる圧力低下が複合されて、出口マニホールドの上流側と下流側とで大きな圧力勾配を生じることに起因する。
一方、入口マニホールドにおいては、上流から下流に行くにつれて各燃料電池セルに反応ガスが分配されて徐々に流速が低下することにより生じる圧力上昇と、上流側であるほど大きい乱流による圧力損失によって生じる圧力低下が互いに相殺して、入口マニホールドの上流側と下流側とで比較的緩やかな圧力勾配となる。
この結果、燃料電池セルの各ガス流路を挟んで入口マニホールドと出口マニホールドの間の差圧が、入口マニホールドにおいての上流側(出口マニホールドにおいての下流側)であるほど大きくなり、これに伴って燃料電池セルのガス流路を通過する流量も増加する。
したがって、上記従来例のように、整流マニホールドと入口マニホールドとを順次分岐路により連通させて入口マニホールド側での反応ガスの流速・流量による上流側での圧力低下を緩和しても、燃料電池セルのガス流路への通過流量の上記積層位置による偏差に対して充分な改善が得られない。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、各燃料電池セルへ均一に流体を分配するに好適な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、複数の燃料電池セルを積層して構成され、積層された燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された入口マニホールドから燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路に夫々流入させ、各ガス流路若しくは冷媒流路から同じく燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された出口マニホールドに夫々排出させる燃料電池スタックであり、前記燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールドを、上流域から下流域に亘り、間仕切り手段により各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路の出口に臨んでそれらに連通する第1室と、燃料電池スタックの外部への排出口に連なる第2室と、に分割し、前記第1室と第2室とを連通手段の連通口により連通させるようにした。
したがって、本発明では、燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールドを、上流域から下流域に亘り、間仕切り手段により各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路の出口に臨んでそれらに連通する第1室と、燃料電池スタックの外部への排出口に連なる第2室と、に分割し、前記第1室と第2室とを連通手段の連通口により連通させるようにしたため、積層方向の流れにより生じる上下流間の圧力差が大きい出口マニホールドにおいても、出口マニホールド内における各燃料電池セルの流路からの流出部近傍での積層方向圧力分布が緩和されるので、各燃料電池セルの流路の入口・出口間の差圧が均一化することによって、各燃料電池セルへの流体の分配を均一化することができる。
以下、本発明の燃料電池スタックを各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4は本発明を適用した第1実施形態の燃料電池スタックの第1実施例を示し、図1は燃料電池スタックの斜視図、図2は燃料電池スタックを構成する燃料電池セルおよびエンドプレートの分解斜視図、図3は同じく図2のA−A断面で示す燃料電池スタックの断面図、図4は図3における燃料電池スタックのB−B断面図である。
図1〜図4は本発明を適用した第1実施形態の燃料電池スタックの第1実施例を示し、図1は燃料電池スタックの斜視図、図2は燃料電池スタックを構成する燃料電池セルおよびエンドプレートの分解斜視図、図3は同じく図2のA−A断面で示す燃料電池スタックの断面図、図4は図3における燃料電池スタックのB−B断面図である。
図1において、第1実施例の燃料電池スタック1は、複数の燃料電池セル2を積層して構成したセル積層体3の積層端の外側に、集電板4および絶縁層5、さらにその外側に、エンドプレート6をこの順に積層配置して構成している。前記両エンドプレート6同士は各四隅においてテンションプレート7が架け渡され、これらテンションプレート7の端部が各々エンドプレート6にボルト7Aにより固定されることにより、燃料電池セル2のセル積層体3の積層方向に所定の圧縮力(締結荷重)を加えるようにしている。なお、本実施例では、後述するように、燃料電池セル2が上下方向に積層され、下方に配置するエンドプレート6側より燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒が給排されるよう燃料電池スタック1が設置される。
前記燃料電池セル2は、図2に示すように、イオン交換膜からなる電解質膜8A及びこれを両面から挟んだ一対の電極触媒層8Bからなる膜・電極接合体8(以下では「MEA」という)と、このMEA8を外側から挟持する一対のセパレータ9,10と、で構成されている。一対のセパレータ9,10は、例えば金属やカーボン等を基材とする導電体で形成される。前記一対のセパレータ9,10の一方を構成するアノードセパレータ9は、MEA8と隣接して積層される板面にMEA8の対応する電極触媒層8Bに水素ガス等のアノードガスを供給するためのガス流路9Aを備える。また、他方を構成するカソードセパレータ10は、MEA8と隣接して積層される板面(図中の背面側)にMEA8の対応する電極触媒層8Bに空気等のカソードガスを供給するためのガス流路10Aを備えると共に、MEA8と対面しない側(図中の正面側)に、隣接して積層される隣の燃料電池セル2におけるアノードセパレータ9の背面側との間に燃料電池冷却用の冷媒(冷却水等)を流すための冷媒流路10Bを備える。
各電極触媒層8Bに供給されたカソードガス及びアノードガスは、燃料電池セル2のMEA8内において電気化学反応を生じさせて起電力を発生させる。また、前記電気化学反応は発熱反応であり、前記カソードセパレータ10のMEA8と対面しない側の冷媒流路10Bに燃料電池冷却用の冷媒(冷却水等)を流すことにより冷却する。
また、前記各燃料電池セル2を構成するMEA8、アノードセパレータ9およびカソードセパレータ10には、前記(アノードガス用およびカソードガス用)ガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bの入口および出口に夫々独立して連通するマニホールド形成用の貫通穴11A〜16Aが形成されている。また、燃料電池スタック1を構成する図示しない集電板4および絶縁層5、および一方に配置したエンドプレート6にも、同様に、前記(アノードガス用およびカソードガス用)ガス流路および冷媒流路10Bの入口および出口に夫々独立して連通するマニホールド形成用の貫通穴11B〜16Bが形成されている。そして、これらが、燃料電池スタック1として積層された際には、これら貫通穴11A〜16Aおよび11B〜16Bが重ね合わせられて、アノードガス流通用の入口マニホールド11および出口マニホールド14、カソードガス流通用の入口マニホールド13および出口マニホールド16、及び冷媒流通用の入口マニホールド12および出口マニホールド15がセル積層方向に貫通形成される。これらマニホールド11〜16は各セパレータ9,10およびMEA8に貫通穴11A〜16Aを設けてこれを積層した際にマニホールド11〜16とする内部マニホールド方式であり、以下では内部マニホールド方式を適応した例について説明する。
前記一方のエンドプレート6には、前記各マニホールド11〜16の開放端に連ねて、図1に示すように、夫々導入管11C〜13Cおよび排出管14C〜16Cが配置され、これらの導入管11C〜13Cを通じて対応する入口マニホールド11〜13に燃料ガス(アノードガス)、酸化剤ガス(カソードガス)および冷媒(冷却水)を導入し、各出口マニホールド14〜16から対応する排出管14C〜16Cを通じて燃料電池セル2で反応に消費されなかった燃料ガス(アノードガス)、酸化剤ガス(カソードガス)および冷媒(冷却水)を排出するようにしている。
以上の構成からなる燃料電池スタック1において、本実施形態の第1実施例では、アノードガス(燃料ガスとも称する)、カソードガス(酸化剤ガスともいう)、冷媒(冷却水ともいう)の少なくともいずれか一つの出口マニホールド14〜16に、以下に記載する圧力勾配緩和手段20を適用するものである。なお、本実施例では、燃料電池セル2を上下方向に積層されると共に入口マニホールド11〜13の供給口(前記貫通穴11B〜13B)および出口マニホールド14〜16の排出口(前記貫通穴14B〜16B)を燃料電池スタック1の下側に配置した構成としている。
前記圧力勾配緩和手段20は、図3に示すように、出口マニホールド14〜16の内部を各燃料電池セル2のガス流路9A,10A冷媒流路10Bの出口に臨んでそれらに連通する第1室21と、エンドプレート6に設けた燃料電池スタック1の外部への排出口(貫通穴14B〜16B)に連なる第2室22と、に分割する、セル積層方向に延びた板状の間仕切り部材23を備える。
燃料ガスの出口マニホールド14においては、前記第1室21は、その下端においてエンドプレート6に設けた生成水排出口24を介して燃料電池スタック1の外部へと連通可能としている。前記燃料ガス排出口(貫通穴14B)は、燃料電池スタック1の外部に設けた、図示しない燃料ガス循環ポンプに接続され、前記生成水排出口24は、同じく燃料電池スタック1の外部に設けた、所定の圧力を保持する機能を持つ、図示しない生成水排出タンクに接続されている。
前記間仕切り部材23には、図4に示すように、第1室21と第2室22とを連通させるよう多数の小穴によって形成した連通口25が設けられている。このため、各燃料電池セル2の反応に利用されずにガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bから排出された反応ガスや冷媒は、第1室21に流入し、次いで間仕切り部材23の多数の連通口25を経由して第2室22に流入することになる。なお、燃料ガスの出口マニホールド14においては、前記間仕切り部材23に設ける連通口25は、間仕切り部材23のエンドプレート6に近接した下端部近傍には設けないようにしている。
前記間仕切り部材23は、出口マニホールド14〜16内において、その上流側では第1室21側の断面積が第2室22側の断面積より大きく、下流側では第1室21側の断面積が第2室22側の断面積より小さくなるよう、出口マニホールド14〜16内で傾斜させて配置されている。このため、第1室21は出口マニホールド14〜16の上流側で容積が大きく下流側で容積が小さくなり、第2室22は出口マニホールド14〜16の上流側で容積が小さく下流側で容積が大きくなるようにしている。
以上の構成になる燃料電池スタックの動作について以下に説明する。まず、燃料電池スタック1には、水素を含有する燃料ガスが燃料ガス供給口(前記貫通穴11B)から入口マニホールド11に、酸素を含有する空気等の酸化剤ガスが酸化剤ガス供給口(前記貫通穴13B)から入口マニホールド13に、純水若しくはエチレングリコール等の冷却媒体が冷却水供給口(前記貫通穴12B)から入口マニホールド12に、夫々供給される。
前記燃料ガスは、入口マニホールド11から夫々の燃料電池セル2の燃料ガス流路9Aに導入され、MEA8の一方の燃料電極触媒層8Bに沿って流動する。また、酸化剤ガスは、入口マニホールド13から夫々の燃料電池セル2の酸化剤ガス流路10Aに導入され、MEA8の他方の酸化剤電極触媒層8Bに沿って流動する。このため、MEA8では、酸化剤電極触媒層8Bに供給された酸化剤ガスと、燃料電極触媒層8Bに供給される燃料ガスとが、MEA8内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
燃料電極触媒層8Bに供給されて消費された燃料ガスは、出口マニホールド14に至り、出口マニホールド14から排出される。酸化剤電極触媒層8Bに供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路10Aの出口から出口マニホールド16から排出される。前記電気化学反応により生成された反応生成水は、酸化剤ガス流路10Aに沿って上流側から下流側に向かって流れる。さらに、冷却媒体は入口マニホールド12から燃料電池セル2同士のセパレータ間に形成された冷却媒体流路10Bに導入され、燃料電池セル2を冷却して出口マニホールド15に至り排出される。
ところで、燃料電池スタック1の燃料ガスおよび酸化剤ガスの入口マニホールド11〜13および出口マニホールド14〜16内には、以下に記載する理由により、積層方向に圧力勾配を生じる。図5はその圧力勾配を生ずるメカニズムを示すものである。
なお、この図では、燃料電池セル2を縦(上下)方向に積層すると共に各マニホールド11〜16の供給口(貫通穴11B〜13B)および排出口(貫通穴14B〜16B)を下側に配置するようにしているが、燃料電池セル2を横(左右)方向に積層する場合や供給口(貫通穴11B〜13B)および排出口(貫通穴14B〜16B)を異なる部位に設けた場合においても同様の現象が生じる。また、冷却水の入口マニホールド12および出口マニホールド15においては、さらに冷却水の自重による因子が加わるが、この因子は入口マニホールド12と出口マニホールド15との間で各燃料電池セル2毎に相殺するため各燃料電池セル2への分配に関する基本的な現象は変わらない。
図示するように、入口マニホールド11〜13においては、上流から下流に進むにつれて各燃料電池セル2に流体(ガスや液体)が分配され、徐々に流速が低下することにより生じる圧力上昇と、入口11B〜13B近傍の乱流による圧力損失によって生じる圧力低下と、が互いに相殺して比較的緩やかな圧力勾配となる。
一方、出口マニホールド14〜16においては、上流から下流に進むにつれて各燃料電池セル2から流体が合流して徐々に流速が増大することにより生じる圧力低下と、出口近傍に特に生ずる乱流による圧力損失によって生じる圧力低下と、が複合されて大きな圧力勾配を生じる。以上の理由により、入口マニホールド11〜13と出口マニホールド14〜16との間の差圧が図中下側に積層される燃料電池セル2ほど大きくなり、これに伴って図中下側に積層される燃料電池セル2ほどその流量も増加する。
また、各燃料電池セル2への燃料ガスおよび酸化剤ガス、冷却水の分配を均一化するために、出口マニホールド14〜16の容積(断面積)を拡大する場合には、各出口マニホールド14〜16の容積を流量に対して十分に大きく取る必要があり、燃料電池スタック1全体が大型化するという問題点がある。特に、燃料電池スタック1を高出力化するために積層する燃料電池セル2の枚数を増加させる場合には、出口マニホールド14〜16内の流速を低く保つために、燃料電池スタック1に流入する各流体の流量増加に対応して積層方向と直交する断面積を拡大するとともに、各燃料電池セル2に対する供給・排出のため燃料電池セル2の枚数の増加に応じて、積層方向の寸法も拡大する必要があるため、出口マニホールド14〜16の容積を大幅に拡大する必要が生じる。
しかしながら、本実施例によれば、通常は、燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷媒の出口マニホールド14〜16内の全体で生じる積層方向の流れが、主に第2室22内で生じるため、第1室21内の積層方向の圧力勾配が緩和されて、各燃料電池セル2の燃料ガス流路9A、酸化剤ガス流路10Aおよび冷媒流路10Bの出口近傍の圧力も平準化される。ただし、第2室22内の上流から下流への圧力低下が大きい場合には、第1室21から第2室22への間仕切り部材23を介した流量も下流側に行くにつれて増大することになり、結果として第1室21内にもある程度の圧力勾配を生じることとなる。しかしながら、本実施例では、第2室22の積層方向と直交する通路断面積を下流に行くにつれて拡大するよう構成していることにより、各燃料電池セル2からの合流による流量増加に伴う流速増大を抑制し、第2室22内の圧力勾配を低減できる。
一方、入口マニホールド11〜13の内部は、下流に行くにつれて各燃料電池セル2への流体分配による流速低下によって生じる圧力上昇と、乱流による圧力損失によって生じる圧力低下が互いに相殺するために、もともと比較的緩やかな圧力勾配となっている。このため、出口マニホールド14〜16を、本実施例のように分割して、各燃料電池セル2のガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bの出口近傍の圧力勾配を緩和することによって、入口マニホールド11〜13と出口マニホールド14〜16との間の差圧が積層方向で均一化され、これに伴って各燃料電池セル2への燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒の分配も均一化することができる。
ところで、各燃料電池セル2から排出される酸化剤ガスには、電気化学反応によって生じた生成水が含まれており、また、燃料ガスにも、カソード側で生じた生成水が、MEA8を透過してアノード側に移動する、所謂「逆拡散」と呼ばれる現象によって、同様に生成水が含まれ、伴に気液2相流となっている。
前記酸化剤ガスに関しては、気液2相状態のまま、燃料電池システム外部に排出することが可能であるが、燃料ガスに関しては、循環ポンプ等の燃料循環手段を介して再度燃料電池スタック1上流から供給して再循環させるために、気液分離する必要がある。
このため、通常は、燃料電池スタック1の燃料ガス排出口(貫通穴14B)と外部の燃料循環ポンプの間に、気液分離手段を設け、ここで分離した生成水を所定の圧力を保持する機能を持つ生成水排出タンクを介して、燃料電池システム外部に排出する方法が採用される。本実施形態においても、燃料電池スタック1の燃料電池セル2が横方向に積層されて、出口マニホールド14が燃料電池スタック1において水平方向に配置される場合には、同様の構成、即ち、気液分離手段を利用して、分離した生成水を所定の圧力を保持する機能を持つ生成水排出タンクを介して、燃料電池システム外部に排出する方法を採用する。
しかしながら、本実施例では、出口マニホールド14が上方から下方へのガス流れを伴い、燃料ガス排出口(貫通穴14B)が出口マニホールド14の最下端に設けられているため、出口マニホールド14内に設けた間仕切り部材23により、燃料ガスと生成水を分離することができ、燃料電池スタック1外部に、従来のように、気液分離手段を設ける必要がなく、燃料電池システム全体として小型化・低コスト化を図ることができる。この気液分離の際に、出口マニホールド14内で分離した生成水が第2室22に流入するのを防ぐために、本実施例では、第1室21〜第2室22間を連通させる連通口25を間仕切り部材23の下端部近傍には設けないようにしている。
一方、酸化剤ガスに含まれる生成水に関しては、上記した気液分離手段により燃料ガスと同様の構成により処理することも可能であるし、逆に、第1室21〜第2室22間の連通口25の一部を間仕切り部材23の下端にも設けることにより、酸化剤ガスと伴に燃料電池スタック1外部に排出することもできる。
図6および図7は本実施形態の第2実施例の燃料電池スタックを示し、図6は前記した図3と同様のA−A断面で示す燃料電池スタックの断面図、図7は図6における燃料電池スタックのB−B断面図である。
本実施例の燃料電池スタック1においては、図6に示すように、出口マニホールド14〜16内を第1室21と第2室22とに仕切る間仕切り部材23の設置を斜めから鉛直方向(出口マニホールド14〜16の流体流動方向と平行)に配置するようにしている。また、図7に示すように、間仕切り部材23に設ける連通口25の分布を出口マニホールド14〜16の下流に進むにつれて少なくすることで、第1室21から第2室22への間仕切り部材23を介した流量を均一化させている。その他の構成は第1実施例と同様に構成している。
本実施例においても、連通口25の分布により圧力勾配の緩和作用を発揮させ、第1実施例と同様の効果を発揮させることができる。また、間仕切り部材23が燃料電池セル2の積層方向と平行に配置されているため、その保持が容易になるという特徴がある。なお、この実施例において、間仕切り部材23を第1実施例と同様に斜めに設置することにより、第1実施例で得られる間仕切り部材23の斜め設置による圧力勾配の緩和効果と連通口25の分布による圧力勾配の緩和効果とが組み合わさって、さらに圧力勾配の緩和効果をより一層高めることもできる。
なお、前記第1実施例および第2実施例に示した間仕切り部材23の勾配、連通口25の数・分布、間仕切り部材23の設置位置は、適用する燃料電池スタック1により異なり、実験により最適な設定値を求めることが望ましい。
なお、上記実施形態において、圧力勾配緩和手段20として、いずれも出口マニホールド14〜16のみに間仕切り手段としての間仕切り部材23を設けるものについて説明したが、図示はしないが、出口マニホールド14〜16に加えて、入口マニホールド11〜13にも同様の構成の間仕切り手段を設けるものであってもよい。このように構成することにより、入口マニホールド11〜13に関しても、各燃料電池セル2の燃料ガス流路9A、酸化剤ガス流路10A若しくは冷媒流路10Bの入口圧力を均一化することができる。
また、上記実施形態において、圧力勾配緩和手段20として、出口マニホールド14〜16を間仕切り手段により第1室21と第2室22の2室に分割するものについて説明したが、図示はしないが、第1室21と第2室22の間に、更に新たな間仕切り手段により新たな空間を設けて、3室以上に分割するものであってもよい。このように構成すると、出口マニホールド14〜16内の第1室21内の圧力勾配を更に一層均一化することが可能となる。
さらに、上記実施形態において、マニホールド方式として、内部マニホールド方式に適用した場合について説明したが、図示はしないが、間仕切り部材23およびその設置方法、燃料電池スタック1外部との接続方法は、各燃料電池セル2の端部に燃料ガス流路9A、酸化剤ガス流路10A、冷媒流路10Bの出入口を開口させると共に、積層された燃料電池セル2の端面全体を覆うように深皿型のマニホールドを当接させて設ける外部マニホールド方式であっても、全く同様に適用することができる。
さらに、上記実施形態においては、特に燃料ガスおよび酸化剤ガスの出口マニホールド14,16さらには入口マニホールド11,13について説明しているが、冷却水の出口マニホールド15更には入口マニホールド12に適用するものであってもよい。また、いずれかの目的とする出口マニホールド14〜16の一つのみに適用するものであってもよい。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)複数の燃料電池セル2を積層して構成され、積層された燃料電池セル2の周縁部に積層方向に配列された入口マニホールド11〜13から燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を各燃料電池セル2に形成したガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bに夫々流入させ、各ガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bから同じく燃料電池セル2の周縁部に積層方向に配列された出口マニホールド14〜16に夫々排出させる燃料電池スタック1であり、前記燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールド14〜16を、上流域から下流域に亘り、間仕切り手段としての間仕切り部材23により各燃料電池セル2に形成したガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bの出口に臨んでそれらに連通する第1室21と、燃料電池スタック1の外部への排出口に連なる第2室22と、に分割し、前記第1室21と第2室22とを連通手段としての連通口25により連通させるようにしたため、積層方向の流れにより生じる上下流間の圧力差が大きい出口マニホールド14〜16においても、出口マニホールド14〜16内における各燃料電池セル2のガス流路9A,10Aもしくは冷媒流路10Bからの流出部近傍での積層方向圧力分布が緩和されるので、各燃料電池セル2のガス流路9A,10Aもしくは冷媒流路10Bの入口・出口間の差圧が均一化することによって、各燃料電池セル2への流体の分配を均一化することができる。
(イ)間仕切り手段としての間仕切り部材23は、出口マニホールド14〜16内に積層方向に挿入されて第1室21と第2室22とを間仕切りする、連通手段としての連通口25を備えた板状部材により構成されていることにより、連通口25の寸法・分布個数および各室(第1,2室21,22)の容積比率を燃料電池セル2の積層方向位置に応じて自由に設定できるので、各燃料電池セル2への流体の分配をより均一化することができる。
(ウ)間仕切り手段としての間仕切り部材23は、前記第2室22の燃料電池セル2の積層方向と直交する断面積が下流に進むにつれて拡大させるよう配置されていることにより、第2室22内の積層方向流速が下流に行くにつれて増大するのを抑制して、上流下流間の圧力勾配を緩和することができ、積層方向の各位置での第1室21から第2室22への流量が均等化し、各燃料電池セル2への流体の分配をより均一化することができる。
(エ)連通手段としての連通口25は、第1室21と第2室22とを連通させる複数の連通口25の分布割合を下流に進むにつれて小さく設定していることにより、出口マニホールド14〜16内の積層方向各位置での第1室21から第2室22への流量が大きくなる下流側に進むにつれて開口面積が小さくなることにより、積層方向各位置での第1室21から第2室22への流量を均等化することができ、各燃料電池セル2への流体の分配をより均一化することができる。
(オ)燃料電池スタック1は、上下方向に燃料電池セル2が積層されるとともに、出口マニホールド14〜16が積層上端側から下端側に燃料ガス若しくは酸化剤ガスを排出するよう上下方向に配置して構成され、前記第1室21の下端にガスから分離された生成水を燃料電池スタック1外部に設けた生成水排出手段に排出するようにする、即ち、出口マニホールド14,16を分割する間仕切り手段としての間仕切り部材23によりガスと生成水が分離されるので、第2室22をガス排出ないし循環手段に、第1室21を生成水排出手段に各々接続することにより、燃料電池スタック1外部に気液分離手段を設けることなく、ガスと生成水を別々に処理することができる。
(第2実施形態)
図8〜図9は、本発明を適用した燃料電池スタックの第2実施形態を示し、図8は燃料電池スタックを燃料電池セルの構成部材に分離して示す斜視図、図9は燃料電池スタックの出口マニホールドの要部の断面図である。本実施形態においては、出口マニホールド内に配置する間仕切り手段を、セパレータおよびMEAにより形成する構成を第1実施形態に追加したものである。なお、第1実施形態と同一装置・部材には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図8〜図9は、本発明を適用した燃料電池スタックの第2実施形態を示し、図8は燃料電池スタックを燃料電池セルの構成部材に分離して示す斜視図、図9は燃料電池スタックの出口マニホールドの要部の断面図である。本実施形態においては、出口マニホールド内に配置する間仕切り手段を、セパレータおよびMEAにより形成する構成を第1実施形態に追加したものである。なお、第1実施形態と同一装置・部材には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図8において、本実施形態における燃料電池スタック1では、アノードセパレータ9およびカソードセパレータ10の出口マニホールド14〜16を構成する貫通穴14A〜16Aを、第1室21を構成する第1貫通穴26と第2室22を構成する第2貫通穴27とに2分割して形成し、第1,2貫通穴26,27間には両者を画成する間仕切り部28を備える。一方、燃料電池セル2を構成するMEA8のマニホールド形成用の貫通穴14A〜16Aは、分割することなく前記第1,2貫通穴26,27に跨らせて、第1実施形態と同様に、1個の貫通穴によって形成する。その他の構成は、第1実施形態と同様に構成している。
この実施形態の燃料電池スタック1の出口マニホールド14〜16は、図9に示すように、第1貫通穴26同士を連ねて形成され、各燃料電池セル2のガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bの出口に臨んでそれらに連通する第1室21と、第2貫通穴27同士を連ねて形成され、エンドプレート6に設けた燃料電池スタック1の外部への排出口に連なる第2室22と、を各セパレータ9,10に設けた間仕切り部28により画成して備える。前記第1室21と第2室22とは、間仕切り部28を備えないMEA8の貫通穴14A〜16Aによって互いに連通される。前記MEA8は、ガス通路9A,10Aを備えるセパレータ9,10に比較して比較的薄肉に構成されることから、前記MEA8の貫通穴14A〜16Aは、第1室21と第2室22とをMEA8の厚さ分の隙間により連通させる連通口25の機能を持たせることができる。
本実施形態の燃料電池スタック1の出口マニホールド14〜16は、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒は燃料電池セル2のガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bから第1室21の流入し、次いでMEA8の貫通穴14A〜16Aによって形成した連通口を経由して第2室22に至り、第2室22内でセル積層方向の流れとなって排出口に流れ出ることになる。即ち、各流体の出口マニホールド14〜16内の全体で生じる積層方向の流れが、主に第2室22内で生じるため、第1室21内の積層方向の圧力勾配が緩和されて、各燃料電池セル2のガス流路9A,10Aおよび冷媒流路10Bの出口近傍の圧力も平準化される。
なお、前記連通口として、MEA8の出口マニホールド形成用の貫通穴14A〜16Aを使用するものについて説明したが、図示しないが、いずれか一方のセパレータ9若しくは10とMEA8の出口マニホールド形成用の貫通穴14A〜16Aを2分割し、分割しないセパレータ10若しくは9の貫通穴14A〜16Aを連通口としてもよい。さらには、全ての燃料電池セル2の構成部材のマニホールド形成用の貫通穴14A〜16Aを2分割し、各構成部材の出口マニホールド14〜16の分割部位の板厚を薄く形成することにより隙間を設けて、連通口としても差し支えない。
また、上記実施例では、出口マニホールド14〜16を2室に分割しているが、第1室21と第2室22の間に更に空間を設けて、3室以上に分割してもよい。これにより、出口マニホールド14〜16内の第1室21の圧力勾配を更に均一化することが可能となる。
なお、第2室22内の上流から下流への圧力低下が大きい場合には、第1室21から第2室22への間仕切り部28を介した流量も下流側に行くにつれて増大し、結果として第1室21内にもある程度の圧力勾配を生じることとなるが、第2室22の積層方向と直交する通路断面積を下流に行くにつれて拡大するよう構成するか、若しくは、第1室21と第2室22とを連通させる通路断面積、例えば、MEA8に設ける出口マニホールド形成用の貫通穴14A〜16Aの前記間仕切り部28における溝幅を下流に進むにつれて狭く形成することにより、各燃料電池セル2からの合流による流量増加に伴う流速増大を抑制し、第2室22内の圧力勾配を低減できる。
また、上記実施例では、出口マニホールド14〜16のみに間仕切り手段を設けているが、出口マニホールド14〜16に加えて、入口マニホールド11〜13にも同様の構成を適用しても差し支えない。これにより、入口マニホールド11〜13に対しても、各燃料電池セル2の各流体流路9A,10A,10Bの入口圧力を均一化することができる。
さらに、上記実施形態においては、特に燃料ガスおよび酸化剤ガスの出口マニホールド14、16さらには入口マニホールド11,13について説明しているが、冷却水の出口マニホールド15更には入口マニホールド12に適用するものであってもよい。また、いずれかの目的とする出口マニホールド14〜16の一つのみに適用するものであってもよい。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)〜(オ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(カ)燃料電池セル2は、電解質膜及びこれを両面から挟んだ一対の電極触媒層8Bからなる膜・電極接合体8と、膜・電極接合体8を外側から挟持し、各入口マニホールド11〜13から夫々導入した燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を流通させ各出口マニホールド14〜16に導くガス流路9A,10A若しくは冷媒流路10Bを備えるセパレータ9,10とにより構成され、前記各燃料電池セル2の周縁部に積層方向に前記膜・電極接合体8および一対のセパレータ9,10を貫通させて設ける各出口マニホールド14〜16は、隣接して複数に分割されて貫通形成された貫通穴26,27により間仕切りされて前記第1室21および第2室22を構成し、前記連通手段として、前記膜・電極接合体8または一対のセパレータ9,10の少なくとも一つに貫通させて設ける複数の貫通穴26,27を互いに連通させて設けられることにより、間仕切り手段のために専用の部材を設ける必要がないので、通常の燃料電池スタック1と同一の部品点数で各燃料電池セル2への流体の分配を均一化することができる。
1 燃料電池スタック
2 燃料電池セル
3 セル積層体
4 集電板
5 絶縁層
6 エンドプレート
7 テンションプレート
8 膜・電極接合体、MEA
9 アノードセパレータ
10 カソードセパレータ
11〜13 入口マニホールド
14〜16 出口マニホールド
20 圧力勾配緩和手段
21 第1室
22 第2室
23 間仕切り手段としての間仕切り部材
25 連通手段としての連通口
2 燃料電池セル
3 セル積層体
4 集電板
5 絶縁層
6 エンドプレート
7 テンションプレート
8 膜・電極接合体、MEA
9 アノードセパレータ
10 カソードセパレータ
11〜13 入口マニホールド
14〜16 出口マニホールド
20 圧力勾配緩和手段
21 第1室
22 第2室
23 間仕切り手段としての間仕切り部材
25 連通手段としての連通口
Claims (9)
- 複数の燃料電池セルを積層して構成され、積層された燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された入口マニホールドから燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路に夫々流入させ、各ガス流路若しくは冷媒流路から同じく燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された出口マニホールドに夫々排出させる燃料電池スタックにおいて、
前記燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールドを、上流域から下流域に亘り、各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路の出口に臨んでそれらに連通する第1室と、燃料電池スタックの外部への排出口に連なる第2室と、に分割する間仕切り手段と、
前記間仕切り手段に設けられて前記第1室と第2室とを連通口により連通させる連通手段と、を備えることを特徴とする燃料電池スタック。 - 前記間仕切り手段は、出口マニホールド内に積層方向に挿入されて第1室と第2室とを間仕切りする、連通手段を備えた板状部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
- 前記間仕切り手段は、前記第2室の燃料電池セルの積層方向と直交する断面積が下流に進むにつれて拡大させるよう配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池スタック。
- 前記連通手段は、第1室と第2室とを連通させる複数の連通口の分布割合を下流に進むにつれて小さく設定していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の燃料電池スタック。
- 前記燃料電池スタックは、上下方向に燃料電池セルが積層されるとともに、出口マニホールドが積層上端側から下端側に燃料ガス若しくは酸化剤ガスを排出するよう上下方向に配置して構成され、
前記第1室の下端にガスから分離された生成水を燃料電池スタック外部に設けた生成水排出手段に排出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の燃料電池スタック。 - 前記燃料電池セルは、電解質膜及びこれを両面から挟んだ一対の電極触媒層からなる膜・電極接合体と、膜・電極接合体を外側から挟持し、各入口マニホールドから夫々導入した燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を流通させ各出口マニホールドに導くガス流路若しくは冷媒流路を備えるセパレータとにより構成され、
前記各燃料電池セルの周縁部に積層方向に前記膜・電極接合体および一対のセパレータを貫通させて設ける各出口マニホールドは、隣接して複数に分割されて貫通形成された貫通穴により間仕切りされて前記第1室および第2室を構成し、
前記連通手段は、前記膜・電極接合体または一対のセパレータの少なくとも一つに貫通させて設ける複数の貫通穴を互いに連通させて設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の燃料電池スタック。 - 複数の燃料電池セルを積層して構成され、積層された燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された入口マニホールドから燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体を各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路に夫々流入させ、各ガス流路若しくは冷媒流路から同じく燃料電池セルの周縁部に積層方向に配列された出口マニホールドに夫々排出させる燃料電池スタックにおいて、
前記燃料ガス、酸化剤ガス若しくは冷却媒体の少なくとも一つの出口マニホールドを、各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路の出口に臨んでそれらに連通する、燃料電池セル積層方向に延在させた第1室と、前記第1室に燃料電池セル積層方向に配列した複数の連通口を介して連通し且つ燃料電池セルの積層方向に延在され、燃料電池スタックの外部への排出口に連なる第2室と、に分割し、
各燃料電池セルに形成したガス流路若しくは冷媒流路の出口からの流体を、先ず前記第1室に流入させ、次いで複数の連通口を介して第2室に流入させて排出口から燃料電池スタック外に排出させるようにしたことを特徴とする燃料電池スタック。 - 前記第2室の燃料電池セル積層方向に直交する断面積は、排出口に近づくにつれて大きく形成されて、上流側と下流側とで排出口への流体の流速差が抑制されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池スタック。
- 前記第1室と第2室とを連通させる複数の連通口は、排出口に近づくにつれて分布割合が減少されて、燃料電池セルの積層方向の各領域で流体の第1室から第2室への流量差が抑制されていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の燃料電池スタック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007206833A JP2009043542A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 燃料電池スタック |
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JP2007206833A JP2009043542A (ja) | 2007-08-08 | 2007-08-08 | 燃料電池スタック |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110233278A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-09-13 | 新源动力股份有限公司 | 一种燃料电池电堆模块流体分配结构 |
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CN117727991A (zh) * | 2024-02-08 | 2024-03-19 | 浙江海盐力源环保科技股份有限公司 | 新型电堆结构 |
-
2007
- 2007-08-08 JP JP2007206833A patent/JP2009043542A/ja active Pending
Cited By (4)
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