JP2009037119A - 電気泳動表示装置及び電子ペーパー - Google Patents

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淳平 吉田
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Abstract

【課題】衝撃力による電気泳動表示装置の破損を防止する。
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置は、素子基板10と対向基板50との間に挟持された電気泳動層30を有し、対向基板50側を表示面とする電気泳動表示装置であって、対向基板50の上層側に、透明な衝撃緩和層70と、透明な支持層80と、透明な表層90と、をこの順番に備えている。支持層80は、表層90よりもヤング率及び圧縮強度が高いことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気泳動表示装置及び電子ペーパーに関する。
液晶表示デバイスに代表される表示デバイスは、OA機器、情報端末、時計、テレビ等の各分野に利用されているが、近年では携帯電話等の表示部として用いられる機会も増えてきている。一般に、携帯可能な表示装置には、据置型の表示装置よりも薄くて軽量であり、かつ低消費電力であることが求められている。このような特徴をより良好に実現することができる表示装置として、電気泳動表示装置が期待されている。
電気泳動表示装置は、例えば負に帯電した白色の負帯電粒子及び正に帯電した黒色の正帯電粒子を分散させた分散液を、微小なカプセルに封入したマイクロカプセルの多数を、複数の画素電極及び透明な共通電極の間に封入したものである。これら電極間に電界を印加すると、正帯電粒子及び負帯電粒子は、それぞれの帯電の正負に応じた方向に静電気力を受けて、画素電極又は共通電極のいずれかの側に移動し、コントラストが得られるようになっている。例えば、画素電極が共通電極よりも高電位である画素においては、共通電極(低電位)側に正帯電粒子(黒色)が移動することにより、これが透明な共通電極を通して視認されて画素電極に対応した画素が黒色表示となる。
このように、電気泳動表示装置は帯電粒子自体の色を視認するので、バックライト等が不要であり低消費電力となっている。また、視野角依存性がなく目に優しいという特徴もある。また、一旦表示を行った画素において電界印加を停止しても、帯電粒子が位置を保持することにより画素の表示が保持され、特に画素電極ごとに容量を設けるようにすればより良好に表示が保持され、低消費電力とすることができる。また、電気泳動表示装置は、先述のマイクロカプセルをはじめとして多くの要素を有機材料で構成することが可能であり、薄くて軽量であり、かつフレキシブルなものとすることができる。このような電気泳動表示装置は、電子ペーパー等の電子機器への適用が考えられている。
以上のように電気泳動表示装置は、極めて優れた携帯性を有しているが、一般に有機材料は強度が低いため落下時等の衝撃に弱くなりやすく、マイクロカプセル、画素電極、共通電極等の素子部が衝撃により破損してしまうおそれがある。このような不都合を回避するためには、素子部への衝撃を吸収する衝撃吸収積層構造体を素子部上に設けた構成とすることが考えられる(例えば、特許文献1)。
特開2006−150755号公報
特許文献1のように柔軟な(引張弾性率が小さい)衝撃吸収層を素子部上に備えた構成とすれば、素子部が衝撃力により破損することを防止することができると考えられる。しかしながら、これを電気泳動表示装置に適用すると、その表示部の最表層に割れが生じやすくなるおそれがある。
電子ペーパー等の電子機器には、先述したような良好な携帯性、すなわち軽さや薄さが求められており、さらにその表示部の最表層には、キズが付き難いこと(耐刷性)や紫外線や湿度等により変質しないこと(耐候性)等が求められる。このような条件に適う材料として、最表層にはアクリル樹脂が用いられることが多い。このような最表層と素子部との間に衝撃吸収層を設けた場合に、最表層側から衝撃力が加わると、引張弾性率が小さい衝撃吸収層は大きく変形してしまう。衝撃吸収層が大きく変形すると最表層にも大きな変形が生じ、特許文献1の[背景技術]に記載されているようにアクリル樹脂は粘弾性が小さいので、アクリル樹脂からなる最表層は容易に破損してしまう。
本発明は、前記の事情に鑑み成されたものであって、耐衝撃性に優れた電気泳動表示装置、及びこれを表示部に用いた電子ペーパーを提供することを目的の一つとする。
本発明の電気泳動表示装置は、素子基板と対向基板との間に挟持された電気泳動層を有し、前記対向基板側を表示面とする電気泳動表示装置であって、前記対向基板の上層側に、透明な衝撃緩和層と、透明な支持層と、透明な表層と、をこの順番に備え、前記支持層は、前記表層よりもヤング率及び圧縮強度が高いことを特徴とする。
このようにすれば、前記支持層は前記表層よりもヤング率が高いので、表層上からの衝撃力により支持層がその厚さ方向に変形する変形量は、表層の変形量よりも小さくなっている。表層は、支持層側に支持層の変形量よりも大きく変形することができないので、その変形量が小さくなる。また、支持層は表層よりも圧縮強度が高いので、表層が破損するよりも小さな衝撃力で支持層が破損してしまうことはない。このように、表層は支持層が機能することにより変形量が小さくなるのでより大きな衝撃力に対しても破損が生じにくくなっており、かつ支持層は表層よりも破損しにくいのでこれを確実に機能させることができるようになっている。なお、ここで言う上層側とは、電気泳動表示装置において電気泳動層を内側とした場合に、その反対側である電気泳動表示装置の外側を意味するものとする。すなわち、対向基板の上層側とは、前記表示面側を意味する。
また、表層上からの衝撃力によって、前記衝撃緩和層は変形し衝撃力を吸収あるいは緩和するので、衝撃緩和層よりも対向基板側に伝播する衝撃力は、表層上に加わった時点よりも弱められている。したがって、衝撃力による素子部、すなわち対向基板や電気泳動層、素子基板等に損傷を生じることが防止される。
なお、本発明でいう圧縮強度が高いとは、変形が大きい場合の弾性破壊、あるいは変形が小さい場合の脆性破壊等により部材が破損に至る応力が大きいことを意味する。例えば、ヤング率が大きいほど、また破損に至る変形量が大きいものほど圧縮強度が高いと言える。
また、前記対向基板と前記衝撃緩和層との間に、前記衝撃緩和層、前記支持層、及び前記表層のいずれの層よりも透湿性が低い防湿層を備えていることが好ましい。
一般に、電気泳動層は、その雰囲気湿度が所定の値よりも高い場合でも低い場合でも劣化を生じやすいので、電気泳動層の湿度変化を防止する防湿層を設けることが考えられる。ところが、水蒸気等の透過率、すなわち透湿性が低い材料は、一般に分子構造や結晶構造が密であり硬くて脆いことが多く、衝撃力により破損しやすい。
前記対向基板と前記衝撃緩和層との間に防湿層を備えた構成とすれば、前記素子部と同様に防湿層の破損も防止することができる。このようにして、防湿層を確実に機能させることができ、電気泳動層が乾燥又は湿気により劣化することを防止することができる。
また、前記表層は、前記支持層よりも硬度が高い材料からなることが好ましい。
例えば、破損を防止するという観点で表層の材料として前記支持層と同じ材料を選択すると、ヤング率及び圧縮強度が高いという材料選択の制約に、硬度が高く軽量であるという制約が加わり、材料が入手困難となることや高価となること等の不都合がある。
本発明では、表層の破損が防止されているので、破損防止の観点よりもキズが付きにくい等の観点から、表層の材料として支持層よりも硬度が高い材料を選択することができ、入手容易な材料や安価な材料を用いることができるので、表層にキズが付きにくく、かつ低コストの電気泳動表示装置とすることができる。
また、前記表層はアクリル樹脂からなることが好ましい。
このようにすれば、一般にアクリル樹脂は、紫外線や水分等によって変質しにくい材料であり、しかもガラス等よりも軽量であるので、耐候性及び携帯性に優れた電気泳動表示装置とすることができる。
本発明の電子ペーパーは、上記の電気泳動表示装置を表示部に用いていることを特徴とする。
先述のように、本発明の電気泳動表示装置は、表層及び前記素子部の双方において衝撃力による破損を防止しているので、これを備えた本発明の電子ペーパーは、落下時等の衝撃力により表層が破損して良好な表示が行えなくなることや素子部が破損して表示機能が損なわれること等の不都合が生じにくくなっている。このように、丈夫な電子ペーパーとなっているので、手軽に携帯して屋外等でも良好に使用できるものとなっている。
以下、本発明の一実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、構造の特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造はその寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせて示す場合がある。
[電気泳動表示装置]
図1(a)は、本実施形態の電気泳動表示装置1を模式的に示す側断面構成図である。図1(a)に示すように、電気泳動表示装置1は、素子基板としての基板10及びこの上に選択的に設けられた画素電極20からなるTFTガラス基板と、TFTガラス基板上に順次設けられた電気泳動層30、共通電極40、及びPET層(対向基板)50からなる電気泳動シートと、電気泳動シート上に設けられた防湿層60と、防湿層60上に設けられた衝撃緩和層70と、衝撃緩和層70上に設けられた支持層80と、支持層80上に設けられた表層90と、を備えて構成されている。なお、本実施形態では、表層90が電気泳動表示装置1の最表層となっており、最表層(表層)90側が表示面となっている。
前記基板10は、本実施形態では無アルカリガラスからなる厚さが0.5mm程度のものである。また、基板10として、PETなどの透明樹脂からなるものを用いることもできる。
画素電極20は、公知のレジスト法及びエッチング法を用いたパターニング技術や、液滴吐出法等を用いて選択的に材料を塗布する技術、若しくは蒸着法等を用いて基板10上に形成されたものである。
前記電気泳動シートは、例えばPET層50を基体とし、この基体上にITO等の透明な導電材料で共通電極40を形成し、この上に接着剤等を塗布して、電気泳動層30を貼設したものである。また、本実施形態の電気泳動層30は、電気泳動物質を含有するマイクロカプセルを多数有してなるマイクロカプセル型のものである。マイクロカプセルは、例えば正に帯電した黒色の正帯電粒子(電気泳動物質)と、負に帯電した白色の負帯電粒子(電気泳動物質)と、を分散液中に分散させ、この分散液を微小なカプセルに封入することで得ることができる。
また、このような電気泳動シートは製品化されており、製品を用いるようにしてもよく、本実施形態ではE・Ink社の製品であるVizplex(登録商標)を用いている。電気泳動シートの厚さとしては、本実施形態では0.23mm程度としている。
なお、図1(a)においては、1つの画素電極20上に2個のマイクロカプセルが配置されているように模式的に示しているが、1個や3個以上でもよく、また通常は1つの画素電極に極めて多数のマイクロカプセルが配置される。
防湿層60は、水蒸気や水分等の湿気が透過しにくい材料、すなわち水蒸気透過率等の透湿性が低い材料からなる透明なものである。これにより、防湿層60における衝撃緩和層70側から電気泳動シート側に湿気が透過することによる電気泳動シート側の湿度の上昇と、防湿層60における電気泳動シート側から衝撃緩和層70側に湿気が透過することによる電気泳動シート側の湿度の下降と、の双方が防止できるようになっている。具体的には、防湿、透明性に優れたフッ素樹脂や、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン(Poly Chloro Tri Furuoro Ethylene)、三フッ化エチレン樹脂)などを用いることができる。
本実施形態では、防湿層60として株式会社クレハ製のセレール(商品名)を用いており、その厚さとしては0.125mm程度である。
衝撃緩和層70は、公知のものと同様にエラストマー等の柔軟な材料からなる透明なものである。衝撃緩和層70は、最表層90上から衝撃力が加わると、変形することにより衝撃力を吸収あるいは緩和するようになっている。衝撃緩和層70の厚さとしては、本実施形態では0.5mm程度としている。
支持層80は、本実施形態ではポリカーボネート系樹脂からなる透明なものであり、最表層90よりもヤング率及び圧縮強度が高くなっている。具体的には、筒中プラスチック工業社製のポリカエース(商品名)を用いており、そのヤング率は7.6GPa程度である。
最表層90は、本実施形態ではアクリル樹脂からなる透明なものである。具体的には、住友化学株式会社製のスミレックス(商品名)を用いており、そのヤング率は3.2GPa程度である。一般に、アクリル樹脂は化学組成等を調整することにより硬度を高くすることができ、本実施形態では、最表層90の硬度を支持層80よりも高くしている。
以上のような構成の電気泳動表示装置1は、画素電極20と共通電極40との間に電界が印加されると、電気泳動層30のマイクロカプセルに封入された正帯電粒子(黒色)及び負帯電粒子(白色)には、その帯電の正負に応じた方向に静電気力が作用する。例えば、画素電極20が共通電極40よりも高電位である画素電極20上においては、共通電極40(低電位)側に正帯電粒子(黒色)が移動することにより、これが透明な共通電極40通して最表層90側から視認され、画素電極20に対応した画素が黒色表示となる。また、画素ごとに、画素電極20と共通電極40との間の電位差を制御することにより、所望の画像を表示することができるようになっている。
図1(b)は、本発明による作用、効果を説明するための側断面図であり、電気泳動表示装置1にその最表層90側から衝撃力Fが加わった際の最表層90や、支持層80、衝撃緩和層70の変形を模式的に示している。
図1(b)に示したように、衝撃力Fにより最表層90の衝撃力作用部は、その上面側に凹となるように曲げ変形される。曲げ変形させられたことにより、最表層90の面方向には、引張応力が作用する。また、支持層80は、最表層90を介して支持層80に伝播した衝撃力により、最表層90同様に、上面側に凹となるように曲げ変形される。この曲げ変形により支持層80の面方向にも、引張応力が作用する。
支持層80は最表層90よりもヤング率が高いので、衝撃力Fにより支持層80がその厚さ方向に変形する変形量は、最表層90の変形量よりも小さくなる。また、最表層90は、支持層80側に支持層80の変形量よりも大きく変形することができないので、その変形量は支持層80が設けられていない場合よりも小さくなる。したがって、最表層90に作用する面方向の引張応力が小さくなり、引張応力が最表層90の引張強度を超えなくなるので、支持層80の割れ等の破損が防止される。また、支持層80は表層90よりも圧縮強度が高いので、最表層90が破損するよりも小さな衝撃力で支持層80が破損してしまうことはない。
このように、最表層90は支持層80が機能することにより破損が防止される。これは、支持層80が最表層90よりも破損しにくい材質で構成されているからであり、最表層90の破損を防止することができる。
また、支持層80を介して、衝撃力Fは衝撃緩和層70へ伝播するが、先述のように衝撃緩和層70に衝撃力Fを緩和あるいは吸収させることができるので、衝撃緩和層70を介して防湿層60側に伝播する衝撃力Fは、最表層90上から加わった時点に比べて弱められている。したがって、衝撃緩和層70の防湿層60側、すなわち防湿層60や、電計泳動シート、TFTガラス基板等の破損が防止される。
以上のような本発明の電気泳動表示装置にあっては、最表層90や電気泳動シート、TFTガラス基板等が衝撃力により破損しにくくなっているので、衝撃力により表示機能が損なわれにくい丈夫なものとなっている。したがって、落下時等の衝撃力により壊れることが低減され、手軽に携帯することのできるものとなっている。
また、本実施形態のように、表示面側の最外層である最表層90を支持層80より硬度が高い材料からなるものとすることにより、表示面側の最外層が支持層である場合よりも、最外層にキズを生じることが低減される。したがって、キズにより表示が良好に視認されなくなることが防止される。また、本発明の効果により、最表層の破損が防止されているので、最表層に必要とされる強度の制約が緩和され、最表層の材料選択の自由度が高まる。したがって、例えばアクリル樹脂等の安価で、かつ軽量な材料等を選択することができ、低コストでかつ携帯性に優れた電気泳動表示装置とすることができる。
一般に、電気泳動層30は、湿度が所定の値よりも高い場合でも低い場合でも劣化してしまうため、液晶表示装置等の表示装置よりも厳しい湿度管理が必要とされる。ところが、透湿性が低い材料は衝撃力により破損しやすいので、従来の電気泳動表示装置は十分な湿度管理を行うことが困難であった。
ところが、本発明の効果により、防湿層60の破損を良好に防止できるので、本実施形態のように防湿層60を備えた構成とすれば、電気泳動層30の劣化を十分に防止することができ、長寿命の電気泳動表示装置とすることができる。
また、本実施形態のように、最表層90をアクリル樹脂からなるものとすれば、先述のようにキズが付き難くかつ軽量とすることができるとともに、良好な耐候性を得ることができる。耐候性とは、太陽光による紫外線や熱、雨等による水分、温度変化等により材料が変質しない特徴のことであり、屋外曝露試験等で評価される。耐候性に優れた電気泳動表示装置1は、幅広い環境条件で使用可能となっているので、より良好な携帯性となり、例えば屋外等でも使用可能なものとなる。
なお、本実施形態ではマイクロカプセル型の電気泳動層30としたが、マイクロカプセル型でなくともよく、例えば画素電極20の間に隔壁を設け、画素電極20上に電気泳動物質を分散させた分散媒を配し、共通電極40等でこれを封止するようにしてもよい。
また、最表層90や支持層80のヤング率に関しては、材料によっては引張試験によるヤング率の計測が困難である場合もある。すなわち、引張試験は、例えば棒状の試料における両端のうち、一方の端を固定し他方の端を引っ張ることで行う。ところが、例えば試料の硬度が低い場合には、試料の表面にキズが付いて試料が固定部から滑り外れることにより計測が行えない。プラスチックの分野においては、このような場合に、曲げ試験を行って計測された曲げ弾性率をもって、ヤング率とすることがよく行われる。これは、ガラス繊維等で一方向に補強した異方性材料等の特殊な例を除いて、曲げ弾性率とヤング率はほぼ同じ値となることに基づいており、本発明においてもヤング率として曲げ弾性率を用いることもできる。
また、本実施形態では、表層(最表層)90を表示部の最外層としたが、例えば、表層90上に紫外線カットフィルムや、反射防止フィルム、あるいはよりキズを付きにくくするためのハードコート等の機能膜を設け、これを最外層としてもよい。また、このような機能膜が脆い材料からなる場合には、衝撃緩和層70と共通電極40との間に配置するようにすれば、本発明の効果により配置した機能膜の破損を防止することができる。
また、防湿層60や衝撃緩和層70、支持層80、最表層90等は、いずれも単層で構成する必要は無く、複数層で構成してもよい。
[実施例]
次に、本発明の効果を調査するために行った衝撃試験の結果を説明する。なお、衝撃試験としては、JIS K7211に準拠した95g鋼球落下試験を行った。
まず、支持層を設けていない従来の電気泳動表示装置について、最表層を厚くすることによる破損防止効果を調査するために、最表層が薄いもの、厚いものの2種に対して衝撃試験を行った。
次に、本発明の電気泳動表示装置について、支持層の厚さを3種に変化させて衝撃試験を行い、支持層の厚さによる破損防止効果を調査した。なお、最表層の厚さは、従来の電気泳動表示装置の衝撃試験において最表層を薄くした場合と同じ値に設定し、これにより本発明の電気泳動表示装置と従来のものとの比較を行った。
以下の表は、衝撃試験をまとめたものである。
Figure 2009037119
表中に示されている構造1及び2は、従来の電気泳動表示装置の結果である。構造1は最表層(アクリル)の厚さが0.5mmのものであり、構造2はアクリル厚さが0.25mmのものである。これらの試験結果を比較すると、構造1では50%破壊高さが構造2の2倍となっており、アクリル厚さが厚くなるほど破損しにくくなることが分かる。
また、構造3〜5は、本発明の電気泳動表示装置の結果である。構造3〜5は、最表層(アクリル)の厚さがいずれも0.25mm、すなわち先述の構造2と同じ値となっている。また、構造3、構造4、構造5は、支持層(ポリカーボネート)の厚さをそれぞれ、0.1mm、0,2mm、0.3mmとしたものである。
従来の構造2と本発明の構造3との違いは、本発明の構造3には0.1mmの厚さのポリカーボネートが設けられている点である。これらの試験結果を比較すると、本発明の構造3では、50%破壊高さが、従来の構造2の8.5倍となっており、本発明の効果により格段にアクリル(最表層)が破損しにくくなっていることが分かる。
また、従来の構造1及び本発明の構造3について、試験結果を比較すると、本発明の構造3は、従来の構造1よりも総厚が0.15mm薄くなっているが、50%破壊高さが構造2の4.25倍となっている。すなわち、本発明の電気泳動表示装置は、従来のものよりも、薄くすることができ、しかも破損しにくいものとすることができることが分かる。
また、構造3〜5の試験結果を比較すると、ポリカーボネート(支持層)を厚くするほど50%破壊高さが高くなり、破損しにくくなることを示している。
以上のような結果から、本発明の電気泳動表示装置は、従来のものよりも格段に破損し難くなっており、本発明は破損防止効果が極めて高いことが明らかとなった。また、従来のものよりも、薄くすることができ、しかも破損しにくいものとすることができることから、極めて優れた携帯性の電気泳動表示装置とすることができることも分かった。
[電子機器]
次に、本発明の電気泳動表示装置を、電子機器に適用した例として、電子ペーパーの表示部に用いた場合と、電子ノートの表示部に適用した場合について説明する。図2は電子ペーパー300の構成を示す斜視図である。電子ペーパー300は、本発明の電気泳動表示装置を表示部301として備えている。電子ペーパー300は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書換え可能なシートからなる本体302を備えて構成されている。
また、図3は、電子ノート400の構成を示す斜視図である。電子ノート400は、図2で示した電子ペーパー300が複数枚束ねられ、カバー401に挟まれたものである。カバー401は、本例では外部の装置から送られる表示データを入力する表示データ入力手段(図示略)を備えている。これにより、電子ペーパーが束ねられた状態であっても、前記表示データに基づいて表示内容の変更や更新を行うことができようになっている。
電子ペーパー300、及び電子ノート400は、本発明の電気泳動表示装置を表示部に用いているので、落下時等の衝撃力により素子部及び表示部の表層が破損することが防止されている。したがって、素子部が破損することにより動作不良や表示停止等の表示機能が損なわれることや、表示部の表層が破損することにより良好な表示を行えなくなること等の不都合が回避されている。このように、電子ペーパー300、及び電子ノート400は、丈夫なものとされているので、良好な携帯性を有するものとなっている。
これらの他にも、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部に、本発明の電気泳動表示装置を採用することができる。また、耐刷性が高い表層と、表層の変形量を軽減する支持層と、衝撃力を緩和あるいは吸収する衝撃緩和層と、を有するパネル構造は、電気泳動表示装置以外の表示装置、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置、プラズマ表示装置等のパネル構造にも適用可能であると考えられる。
(a)は、本発明の側断面構成図であり、(b)は作用の説明図である。 電気泳動表示装置を用いた電子ペーパーを概略して示す斜視図である。 電気泳動表示装置を用いた電子ノートを概略して示す斜視図である。
符号の説明
1・・・電気泳動表示装置、10・・・基板(素子基板)、20・・・画素電極、30・・・電気泳動層、40・・・共通電極、50・・・PET層(対向基板)、60・・・防湿層、70・・・衝撃緩和層、80・・・支持層、90・・・最表層(表層)

Claims (5)

  1. 素子基板と対向基板との間に挟持された電気泳動層を有し、前記対向基板側を表示面とする電気泳動表示装置であって、
    前記対向基板の上層側に、透明な衝撃緩和層と、透明な支持層と、透明な表層と、をこの順番に備え、前記支持層は、前記表層よりもヤング率及び圧縮強度が高いことを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 前記対向基板と前記衝撃緩和層との間に、前記衝撃緩和層、前記支持層、及び前記表層のいずれの層よりも透湿性が低い防湿層を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  3. 前記表層は、前記支持層よりも硬度が高い材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置。
  4. 前記表層はアクリル樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置を表示部に用いていることを特徴とする電子ペーパー。
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