JP2009036792A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な制御のみで、感光体ドラムの帯電不良による「トナー帯」発生を解消しつつ、像担持体の膜削れ量を減少できる画像形成装置の提供。
【解決手段】放電により像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段の交流成分により像担持体に流れる電流を所定の値となるように交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数制御手段とを具備し、帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて放電の量を増加または減少させる際は、電流値の切り換え制御と、周波数の切り換え制御とに時間差をもたせることにより、切り換え時の「トナー帯」発生を解消しつつ像担持体の膜削れ量を減少できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式を採用した白黒やフルカラーの画像などを形成することが可能な画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いる複写機やプリンタなどの画像形成装置では、像担持体の表面を所定の電位で帯電させるために様々な帯電手段が実用化されている。コロナ放電を利用したコロトロン、スコロトロン、鋸歯帯電などは非接触帯電方式の代表的なものであり、帯電効率が低くオゾンの発生量が多いなどの問題があるものの、帯電均一性に優れ高速化が比較的安易である点から現在も広く用いられている。
一方、接触帯電方式としては、ローラ帯電、ブレード帯電、ブラシ帯電などが知られている。その中でも、近年では、金属製の心金の周囲に導電性の弾性部材をロール状に形成した帯電ローラを、像担持体に接触もしくは僅かな間隙を介して対向配置し、像担持体との間隙に発生する放電を利用して像担持体の表面に所定の電位を付与するローラ帯電方式が用いられている。
このローラ帯電方式は、帯電効率が高くオゾン発生量が比較的少ないことから、内部に画像プロセスユニットを複数設置するようなフルカラー複写機やフルカラープリンタを中心に採用されるようになった。
ローラ帯電方式では、帯電ローラの心金に電圧を印加することで弾性部材の表面と像担持体との間に電位差を生じさせ、この電位差が空気の絶縁破壊電圧を超えたところで発生する放電現象を利用して像担持体の表面に電荷を付与する。
像担持体に付与する表面電位は、一定かつ均一でムラが無いことがより重要である。というのは、像担持体表面に付着するトナー量は表面電位に大きく依存するため、表面電位がばらつくと像担持体へのトナー付着量が不均一となってしまい、結果として画像濃度ムラが発生するからである。
さらに、像担持体の表面電位が現像手段に印加される電圧よりも高くなりすぎると「キャリア飛び」と呼ばれる2成分現像剤中のキャリアが像担持体に付着する不具合が発生し、逆に像担持体の表面電位が現像手段に印加される電圧より低すぎる場合には、像担持体にトナーが付着する「トナーかぶり」と呼ばれる不具合が発生するからである。
帯電ローラの心金に電圧を印加する方式としては、直流成分のみを印加する直流電圧方式と直流成分に加えて交流成分を重畳する交流電圧重畳方式とがあるが、次のような理由から、一定かつ均一な表面電位を得易いため、交流電圧重畳方式が広く用いられている。
すなわち、直流電圧方式では使用環境の温度変化や像担持体の膜厚変化の影響による放電量の変化が大きいため、所定の表面電位を得るには放電量の変化に対応して入力電圧を変えるなどの複雑な制御が必要となる。
一方、交流電圧重畳方式では任意の直流電圧に振幅電圧を重畳し、ある一定以上の放電量を確保すれば、使用環境の温度変化や像担持体の膜厚変化の影響を受けること無しに像担持体の表面電位を一定にできる。
したがって、直流電圧方式と比較して、交流電圧重畳方式は、像担持体の表面電位の一定かつ均一な制御が容易である。
さらに、この交流電圧重畳方式における振幅電圧の制御方法としては、定電圧方式と定電流方式とがあるが、一般的に定電流方式がよく用いられている。その理由は、定電圧方式では、直流電圧方式のように、所定の表面電位を得るために、使用環境温度などによる放電量の変化に対応して定電圧の設定値を変えるなどの複雑な制御が必要となるが、定電流方式では、常に一定の電流量が像担持体に流れるように交流成分の振幅電圧を自動制御できるため、放電量を予測して電圧を切り換える複雑な制御をしなくても、像担持体の所定の表面電位を得るために必要な放電量を安定して確保することができるからである。
そこで、交流電圧重畳方式において像担持体に任意の表面電位を付与するためには、帯電ローラに、ある一定以上の振幅電圧を与えて放電現象を発生させ、十分な放電量を確保する必要があるが、その放電量は次のようにして得られる。
図9は、直流電圧を−400Vとし、周波数を600Hzと1400Hzとして帯電ローラに印加した交流成分の、振幅電圧に対する電流値と放電量の関係を示すものである。同図から、どちらの周波数の交流成分においても、振幅電圧と電流値は初期には比例関係にあるが、振幅電圧のある閾値(図9では、1.2kV付近)以上では二次関数的な関係を示すことがわかる。
これは、閾値以上の振幅電圧にて放電現象が急増したために、入力した振幅電圧に対する電流量が増加したためであって、この初期の比例関係の延長からの乖離量が放電量となる。この時の電流の閾値は、同図に示すように、周波数が600Hzの交流成分の場合で約500μA、周波数が1400Hzの交流成分の場合で約1100μAであった。
また、図10は、図9と同じ装置で、周波数が600Hzと1400Hzで帯電ローラに印加した交流成分の、電流値に対する像担持体の表面電位の関係を示すものである。同図から、どちらの周波数においても、電流値に対する表面電位はある点から上昇し始め、初期は比例関係にあるが、電流値がある閾値以上では、入力した直流電圧が−400V付近で表面電位が一定となる関係を示すことがわかる。
同図において表面電位が一定となった交流成分の電流値の閾値は、周波数が600Hzの場合で約500μA、周波数が1400Hzの場合で約1100μAであり、図9における放電量が急増した閾値と一致することがわかる。
したがって、定電流方式を実施して安定的に像担持体に任意の表面電位を付与するためには、交流成分の電流値を上記閾値である乖離点以上に設定し、十分な放電量を確保する必要がある。
しかし、交流成分の電流値を乖離点直近に設定した場合には、帯電ローラ表面の抵抗値のバラツキや微小なゴミなどの外乱により部分的に放電量が減少し、像担持体の表面電位がばらついて画像ムラが発生することがある。これに対し、放電量が十分に大きければ、外乱の影響を受けにくくなるので、像担持体の表面電位ムラも発生しにくくなる。そのため、交流成分の電流値はやや高めに設定するのが通例であるが、この電流値を高くしすぎると放電量が増えすぎて像担持体表面へのダメージが増加し、像担持体の膜削れ量が増加するという問題が発生する。
一方、交流電圧重畳方式の交流成分の周波数は、印字スピードに対応して決定される。印字スピードに対して交流成分の周波数が低すぎると、像担持体表面の周波数ピッチの表面電位ムラが濃度ムラによる画像ムラとして認識される。この濃度ムラは周波数を高くし、人間の目では濃度ムラを識別できない程度に微細化することで解決できる。
ところが、このような接触帯電方式では、交流成分の振幅電圧は、放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧が必要とされており、したがって、図9および図10からも分かるように、周波数が高い場合には、低い場合に比べて、その振幅電圧を得るために必要な交流成分の電流値はさらに高く設定する必要がある。そうすると、放電量が増加することになり、やはり像担持体の膜削れ量が増加するという問題が発生する。
ここで、像担持体の膜削れ量の増加とは、静電潜像を担持するために像担持体表面に存在する機能性塗布膜の磨耗レートの増加のことである。像担持体の膜削れが進行すると、像担持体は表面電位を維持することが困難となり、本来トナーが付着しないように高い電位で維持されるべき領域の表面電位が降下して「トナーかぶり」が発生する。そのため、像担持体は、表面電位を維持できる最小膜厚に達する前に、像担持体のみを交換、もしくは帯電機構やクリーニング機構や現像機構などが一体となった画像プロセスユニットごと交換せねばならず、磨耗レートの増加はこの交換メンテナンスの頻度を増大させることにつながる。
従って、以上のことから、定電流方式を採用した交流電圧重畳方式における交流成分の電流値や周波数は、放電開始電圧や像担持体の表面電位や像担持体の膜削れ量を考慮し、表面電位が安定して画像ムラが発生しない範囲において、膜削れ量が可能な限り少なくなるように設定される。
ここで、従来、画像ムラの発生を抑えつつ、像担持体の膜削れ量を少なくして像担持体の寿命を延ばす方法として、例えば、特許文献1〜3に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された方法は、交流成分と直流成分からなる交流電圧重畳方式を採用する接触帯電を用いた画像形成装置において、交流成分の周波数を2種類以上切り換えられる手段を具備し、交流成分の周波数を切り換えるのに応じて、交流成分の電流値も切り換える方法であって、必要最小限の場合のみ交流成分の電流値を大きくするものである。
特許文献2に開示された方法は、非画像形成時には、画像形成時よりも像担持体の帯電手段による帯電量を低下させるとともに、現像手段に印加する現像印加電圧を変化させる方法であって、画像形成に関与しない非画像形成時は、例えば交流成分を除去して帯電量を低下させるものである。
特許文献3に開示された方法は、非画像形成時に印加する帯電電圧の周波数を、画像形成時に印加する帯電電圧の周波数よりも低くするように制御する方法であって、画像形成に関与しない非画像形成時に、印加する帯電電圧の周波数を低くするものである。
特開平11−52684号公報 特開2001−324843号公報 特開2005−241939号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法では、交流成分の電流値と周波数を所定値から別の所定値に切り換える際に、帯電手段に印加する振幅電圧が瞬間的に途切れたり、途切れないまでも減少したりすることによって放電量が減少し、それによって像担持体の表面電位が低下してトナーが現像される「トナー帯」が生じる不具合があり、無駄なトナーを消費したり、画像不良が発生するという欠点があった。
また、上記特許文献2に開示された方法では、帯電量を低下させて像担持体の表面電位を低下させてしまうため、帯電量の制御を行う時に「トナー帯」が発生し易いほか、現像印加電圧をも変化させるための複雑な制御が必要となるため、コストアップになるなどの欠点があった。
さらに、上記特許文献3に開示された方法では、一般に定電流方式においては、周波数を下げると、像担持体に流れる電流量を一定とするために交流成分の振幅電圧が自動的に大きく制御されるため、結果として放電量の総量は殆ど変わらず、膜削れ量を下げる効果があるとは言えなかった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、「トナー帯」が発生し難く、画像ムラの発生を抑えて、安定した画像を提供するとともに、膜削れ量を低下させて像担持体の寿命を効果的に延長できる画像形成装置を提供するものである。
本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、放電により像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段の交流成分により像担持体に流れる電流を所定の値となるように交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて放電の量を増加または減少させる際は、電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御と、周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御とに時間差をもたせるようにしたものである。
これによれば、例えば印字を開始する場合のように、交流成分の電流値と周波数をより高い値へと切り換えて放電量を増加させる際に、または、例えば印字を中断する場合のように、交流成分の電流値と周波数を低い値へと切り換えて放電量を減少させる際に、電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御と、周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御とに時間差をもたせることで、帯電手段に印加する電圧の切り換わりタイミングで充分な放電量を確保し、帯電手段に印加する交流成分の電圧が瞬間的に途切れたり減衰したりすることにより生じる表面電位の低下を相殺し、結果として像担持体の膜削れ量を効果的に減少させながら「トナー帯」が発生するのを防ぐことができる。
本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、放電により像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段の交流成分により像担持体に流れる電流を所定の値となるように交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて放電の量を増加させる際は、電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御を、周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御よりも先行するようにしたものである。
これによれば、例えば交流成分の電流値と周波数を高い値へと切り換えて放電量を増加させる際に、周波数に先行して電流値を高い値へと切り換えることで、帯電手段に印加する電圧の切り換わりタイミングで放電量を先行して一時的に増加させ、帯電手段に印加する交流成分の電圧が瞬間的に途切れたり減衰したりすることにより生じる表面電位の低下を相殺し、結果として像担持体の膜削れ量を効果的に減少させながら「トナー帯」が発生するのを防ぐことができる。
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、放電により像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段の交流成分により像担持体に流れる電流を所定の値となるように交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて放電の量を減少させる際は、周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御を、電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御よりも先行するようにしたものである。
これによれば、例えば交流成分の電流値と周波数を低い値へと切り換えて放電量を減少させる際に、電流値に先行して周波数を低い値へと切り換えることで、帯電手段に印加する電圧の切り換わりタイミングで放電量を減少させない状態を一時的に維持し、帯電手段に印加する交流成分の電圧が瞬間的に途切れたり減衰したりすることにより生じる表面電位の低下を相殺し、結果として像担持体の膜削れ量を効果的に減少させながら「トナー帯」が発生するのを防ぐことができる。
本発明の画像形成装置によれば、帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて放電の量を増加または減少させる際に、電流値の切り換え制御と周波数の切り換え制御とに時間差をもたせるという簡単な制御のみで、像担持体の帯電不良による画像ムラや「トナー帯」を解消しつつ像担持体の膜削れ量を減少し、効果的に寿命を延長することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる画像形成装置の全体構成を示した図であり、いわゆるタンデム構成のデジタルカラープリンタを示している。
図1において、本実施の形態にかかる画像形成装置100は、帯電、現像、クリーニングなどの処理を行う、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応した画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kと、各画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kに潜像形成のための露光を行うレーザスキャンユニット(LSU)120と、各画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kで現像された画像が一次転写される中間転写ユニット130と、記録紙Pを給紙する給紙ユニット140と、給紙ユニット140から給紙された記録紙Pに、中間転写ユニット130によって転写された画像を定着する定着装置150とを備えている。
画像プロセスユニット110Yは、ドラム状の回転体であり像担持体としての感光体ドラム111Yと、感光体ドラム111Yを一様に帯電させる装置としての帯電ローラ112Yと、イエロー(Y)のトナーが充填されたトナー供給装置としての現像装置113Yと、中間転写ユニット130へのトナー転写装置としての一次転写ローラ114Yと、クリーニングブレードを有し感光体ドラム111Yの表面に残留するトナーを掻き取る装置としての感光体クリーナ115Yとを備えている。
現像装置113Yには、トナーとキャリアからなる二成分現像剤が充填されており、トナーを感光体ドラム111Yに供給する現像ローラ116と、トナーおよびキャリアを均一に攪拌する攪拌スクリュー117とを備えている。
これによって、画像プロセスユニット110Yは、現像装置113Yからのトナー供給を受けてイエロー(Y)のトナー像を感光体ドラム111Yに形成する。
他の画像プロセスユニット110M、110C、110Kも画像プロセスユニット110Yと同様に構成されており、感光体ドラム111M、111C、111K、帯電ローラ112M、112C、112K、現像装置113M、113C、113K、一次転写ローラ114M、114C、114K、感光体クリーナ115M、115C、115Kなどを備えると共に、各現像装置113M、113C、113Kにはそれぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーが充填されている。
レーザスキャンユニット120は、4色に色分解された各レーザ光を、図示しないポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー、結像レンズなどを通して、各画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kの各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kに、矢印に示すようにそれぞれ照射する。
中間転写ユニット130は、中間転写体としての中間転写ベルト131、駆動ローラ132、従動ローラ133を備えている。中間転写ベルト131は、駆動ローラ132および従動ローラ133により回転自在に懸架され、駆動ローラ132により駆動されて矢印方向に回転する。
給紙ユニット140は、装置本体101の下部に配設されており、用紙Pは、図示していないピックローラおよび分離ローラにより用紙カセット141から1枚ずつ分離して給紙される。
定着装置150は、定着ローラ151、加圧ローラ152の他に、図示していない励磁コイルユニットなどを備えている。定着ローラ151と加圧ローラ152は、互いに圧接回転し、ニップを形成している。
図1において、各画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kの各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kは、図示しない駆動系により所定のタイミングにより所定方向に回転され、帯電ローラ112Y、112M、112C、112Kにより表面が所定の電位に順次帯電される。
帯電された感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kの各表面は、レーザスキャンユニット120から照射される各レーザ光により順次露光される。これにより、各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kの表面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の静電潜像が形成される。
各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kの表面に形成された各色の静電潜像は、各現像装置113Y、113M、113C、113Kの攪拌スクリュー117により攪拌されて現像ローラ116により供給される薄層状のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナーによって順次現像され、4色のトナー像としてそれぞれ顕像化される。
各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kの表面に形成された4色のトナー像は、回転する中間転写ベルト131の画像転写面(外周面)上に、一次転写ローラ114Y、114M、114C、114Kにより順次重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト131の画像転写面上にフルカラー画像が形成される。
トナー像転写後の各感光体ドラム111Y、111M、111C、111Kには、未転写のトナーや外添剤、放電生成物が残存している。これらは、感光体クリーナ115Y、115M、115C、115Kにより掻き取られる。
中間転写ベルト131上に一次転写されたフルカラー画像は、給紙ユニット140から給紙されて、レジストローラ142による記録位置制御下で、用紙P上に、二次転写ローラ102により一括転写(二次転写)される。
フルカラー画像が二次転写された用紙Pは、定着装置150のニップでフルカラー画像が定着された後、排紙ローラ103により装置本体101の上部に設けられた排紙トレイ上に排紙される。
図2は、本実施の形態の画像形成装置の画像プロセスユニットと帯電制御用の高圧電源を示す概略構成図である。図2では、イエロー(Y)に対応する画像プロセスユニット110Yを示しており、以下の説明では、イエロー(Y)に対応する画像プロセスユニット110Yを代表として説明するが、他のマゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)に対応する画像プロセスユニット110M、110C、110Kについても同様である。
図2において、感光体ドラム111Yは、直径30mmのアルミニウム管の外周面に20μm程度の有機感光層を塗布して得られるもので、矢印方向に所定の周速度V=105mm/sで回転駆動されている。
帯電ローラ112Yは、直径8mmの金属シャフトを軸芯(芯金)として、所定の抵抗値となるように抵抗調整されたエピクロルヒドリンを主成分とするゴムを巻きつけ、円筒状に研削加工することにより製作される直径14mmのローラである。帯電ローラ112Yは、図示しない押圧バネによって感光体ドラム111Yに押付けられており、感光体ドラム111Yの回転に伴い従動回転する。
帯電ローラ112Yの軸芯には、電圧印加手段200内の直流電源(直流成分)203から供給される−1000Vから−400Vの直流電圧と、周波数および電流値が制御される、電圧印加手段200内の交流電源(交流成分)202から供給される振幅電圧とが印加される。
交流電源202は、定電流制御手段204および電流値切り換え制御手段205によって、感光体ドラム111Yに流れる電流値が、例えば、600μAから2000μAの間で、周波数に対応した所定の値となるようにその振幅電圧が制御される。また、交流電源202は、周波数切り換え制御手段206によって、振幅電圧の周波数が、例えば、600Hzから2000Hzの間で印字スピード等に対応した所定の値となるように適宜切り換え制御される。
電流値切り換え制御手段205と周波数切り換え制御手段206は、一般に用いるタイミング制御手段(図示せず)により、1〜500ミリ秒の時間差タイミングで切り換え制御される。
帯電ローラ112Yは感光体ドラム111Yに接触することで幅1mm程度のニップを形成しており、ニップの前後に形成された微少間隙では、帯電ローラ112Yに印加された電圧により放電が発生して感光体ドラム111Yの表面が帯電する。この際、微少間隙がニップから離れるに従いしだいに広がっていくことから、感光体ドラム111Yは順次小さくなる帯電、逆帯電を繰り返したのち安定した表面電位を得る。
なお、図2において、感光体クリーナ115Yは、感光体ドラム111Yの表面の未転写のトナーなどを掻き取るクリーニングブレード165Yと、掻き取られた未転写のトナーなどを収容するクリーニング容器162Yとを有している。
以上の構成からなる画像プロセスユニット110Yを用い、中間転写ベルト131の上流側(図1の左側)からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に各画像プロセスユニット110Y、110M、110C、110Kを配置するような、図1に示す本実施の形態のタンデム構成の画像形成装置において、次のような制御を実施して実験を行った。
すなわち、画像形成領域Aと非画像形成領域Bで、帯電ローラ112Yに印加する交流成分による電流値および周波数を、それぞれ所定の値に切り換え制御して、その結果の「トナー帯」の発生や感光体ドラム111Yの印字可能枚数を評価した。
ここで、本発明では、画像形成領域Aとは、感光体ドラム111Y上の、実際にトナー像が形成される領域をいい、非画像形成領域Bとは、感光体ドラム111Y上の、トナー像の形成されない領域であって、感光体ドラム111Y上の、行間などの印字部間に対応する領域だけでなく、感光体ドラム111Y上の、用紙と用紙の間である紙間に対応する領域を含んだ領域をいう。
帯電ローラ112Yに印加する交流成分の所定の電流値を、電流値切り換え制御手段205によって、画像形成領域Aでは1000μA、非画像形成領域Bでは600μAと切り換え制御した。この交流成分のそれぞれの電流値を、定電流制御手段204で交流成分の振幅電圧を制御することによってそれぞれ一定に制御した。
また、帯電ローラ112Yに印加する交流成分の振幅電圧の周波数を、画像形成領域Aでは800Hz、非画像形成領域Bでは600Hzとなるように、周波数切り換え制御手段206によって切り換え制御した。
この交流成分に重畳する直流電圧は、画像形成領域A、非画像形成領域Bに関わらず、−400Vの一定電圧とし、電流値切り換え制御手段205と周波数切り換え制御手段206は、80ミリ秒の時間差を持って切り換えのタイミングを制御した。
図3は、実施例1における、感光体ドラム111Yの表面電位Vsと、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えタイミングの制御を示すタイミングチャートである。
実施例1では、同図に示すように、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えは、画像形成領域Aと非画像形成領域Bとで行い、放電量を増加する場合、すなわち、交流成分の電流値Iと周波数fを、それぞれ600μA、600Hzから1000μA、800Hzへ切り換える場合には、タイミングP1、P2で示すように、電流値Iの高い値(1000μA)への切り換えを周波数fの高い値(800Hz)への切り換えよりも、非画像形成領域Bで、80ミリ秒(T1)先行して行った。
また、放電量を減少する場合、すなわち、交流成分の電流値Iと周波数fを、それぞれ1000μA、800Hzから600μA、600Hzへ切り換える場合には、タイミングQ1、Q2で示すように、周波数fの低い値(600Hz)への切り換えを電流値Iの低い値(600μA)への切り換えよりも、画像形成領域Aで、80ミリ秒(T1)先行して行った。
実施例1の電流値Iと周波数fの組み合わせは放電を得るための閾値以上であるため、感光体ドラム111Yの表面電位Vsは一定の電位−400Vに帯電され、表面電位Vsが低下して「トナーかぶり」が発生することがなく、画像ムラもない。
また、画像形成領域Aでは印字スピードに対して十分な周波数fと電流値Iとを設定することで画像ムラを防ぎつつ、非画像形成領域Bにて過剰な放電を与えないことで感光体ドラム111Yの膜削れ量を有効に減少させることができる。
この画像形成装置を用い、画像被覆率(用紙面の全体領域に対する画像が形成されている領域の割合)5%にてA4普通紙の4枚間欠コピーのテストを行い、「トナー帯」発生の有無と、感光体ドラム111Yの磨耗による画像不良が発生するまでに印字可能なコピー枚数の測定を行なった。その結果を、図4の「実施例1」に示す。
図4の「実施例1」に示すように、実施例1では、各色のいずれの画像プロセスユニットにおいても、画像形成領域A、紙間および印字部間の非画像形成領域Bのいずれの領域でも「トナー帯」は発生せず、印字可能枚数は約40,000枚で良好あった。
すなわち、実施例1では、図3に示すように、放電量が増加する場合には交流成分の電流値Iの高い値への切り換えを周波数fの高い値への切り換えより80ミリ秒(T1)先行したことにより、また、放電量が減少する場合には、交流成分の周波数fの低い値への切り換えを電流値Iの低い値への切り換えより80ミリ秒(T1)先行したことにより、切り換えによる表面電位の低下を防止でき、「トナー帯」を発生させることなく感光体ドラム111Yの膜削れ量を有効に抑制し、画像プロセスユニット110Yの寿命を延長することができた。
これは、放電量が増加する場合には、交流成分の電流値Iと周波数fの両者の切り換えが完了する前に先行して大きい電流(1000μA)を帯電ローラ112Yに供給しており、また放電量が減少する場合には、交流成分の電流値Iと周波数fの両者の切り換えが完了するまでに先行して周波数fを切り換えて、この大きい電流(1000μA)を帯電ローラ112Yに供給し続けることにより、従来のような、交流成分の電流値Iと周波数fとを切り換える制御の時に、印加する電圧が瞬間的に途切れる状態を相殺して、放電量を維持できるためと考えられる。
次に、実施例1と同様の構成とした画像形成装置において、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えの時間差を実施例1とは異ならせて同様の実験を行った。
図5は、実施例2における、感光体ドラム111Yの表面電位Vsと、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えタイミングの制御を示すタイミングチャートである。
実施例2では、同図に示すように、各画像プロセスユニットの帯電ローラに印加する交流成分の電流値Iと周波数fは、実施例1と同様に、画像形成領域Aではそれぞれ1000μA、800Hz、非画像形成領域Bではそれぞれ600μA、600Hzとした。
この交流成分に重畳する直流電圧は、画像形成領域A、非画像形成領域Bに関わらず−400Vの一定電圧とし、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えは、画像形成領域Aと非画像形成領域Bとで行い、放電量を増加する場合、すなわち、交流成分の電流値Iおよび周波数fを、それぞれ600μA、600Hzから1000μA、800Hzへ切り換える場合には、タイミングP3、P4に示すように、電流値Iの高い値(1000μA)への切り換えを、非画像形成領域Bで、周波数fの高い値(800Hz)への切り換えよりも30ミリ秒(T2)先行した。
また、放電量を減少する場合、すなわち、交流成分の電流値Iおよび周波数fを、それぞれ1000μA、800Hzから600μA、600Hzへ切り換える場合には、タイミングQ3、Q4に示すように、周波数fの低い値(600Hz)への切り換えを、画像形成領域Aにおいて、電流値Iの低い値(600μA)への切り換えよりも30ミリ秒(T2)先行した。
実施例2の電流値Iと周波数fの組み合わせは放電を得るための閾値以上であるため、感光体ドラム111Yの表面電位Vsは一定の電位−400Vに帯電され、表面電位Vsが低下して「トナーかぶり」が発生することがなく、画像ムラも発生しない。
この画像形成装置を用い、実施例1と同様に、画像被覆率5%にてA4普通紙の4枚間欠コピーのテストを行い、「トナー帯」発生の有無と感光体ドラム111Yの磨耗による画像不良が発生するまでに印字可能なコピー枚数の測定を行なった。その結果を、図4の「実施例2」に示す。
図4の「実施例2」に示すように、実施例2では、各色のいずれの感光体ドラムの印字可能枚数も約40,000枚と良好であったが、各色のいずれの感光体ドラムにおいても、ごく薄い「トナー帯」Lが発生した。この「トナー帯」Lはごく薄いものであって、トナーのムダな消費は実用上大きな問題にはならなかった。
すなわち、実施例2では、図5に示すように、放電量が増加する場合には、交流成分の電流値Iの高い値への切り換えを周波数fの高い値への切り換えより30ミリ秒(T2)先行したことにより、また、放電量が減少する場合には、周波数fの低い値への切り換えを電流値Iの低い値への切り換えより30ミリ秒(T2)先行したことにより、切り換え時に発生する表面電位Vsの低下を減少することができたが、交流成分の電流値I、周波数fの切り換えの先行時間が実施例1に比較して短かったために、薄い「トナー帯」Lの発生を完全に防止することはできなかった。
これは、感光体ドラム111Yに印加する交流成分の電流値Iまたは周波数fが、それぞれ周波数fまたは電流値Iに他に対して先行するタイミングが短いために、実施例1に比較して、放電量が増加する場合には、帯電ローラ112Yに大きい電流(1000μA)を先行して実施例1ほども長い時間供給できず、したがって、感光体ドラム111Yに充分な放電量を事前に供給されず、また放電量が減少する場合には、大きい電流(1000μA)を帯電ローラ112Yに実施例1ほども長い時間供給し続けることができず、したがって、感光体ドラム111Yに充分な放電量を維持できず、それによってごく薄い「トナー帯」Lが発生したものと考えられる。
このごく薄い「トナー帯」Lは、薄いものであるが、気になるようであれば、ごく薄い「トナー帯」Lを、印字部間でなく紙間である非画像形成領域Bで発生するように交流成分の電流値Iおよび周波数fを切り換え制御すれば、印字部間にはごく薄い「トナー帯」Lが発生しないので、画像品質上全く問題にならないようにできる。
なお、上記実施例1、2以外にも、交流成分の電流値Iおよび周波数fを実用上使用される値に設定して同様の実験を行ったところ、交流成分の電流値Iおよび周波数fの切り換えタイミングの時間差と「トナー帯」発生の関係について、図6に示す結果を得た。
図6は、交流成分の電流値Iおよび周波数fを、各タイミングの時間差で、それぞれ周波数fおよび電流値Iに先行させて切り換えた際の、「トナー帯」発生の状況を示している。
例えば、図6の第5列のタイミング「50ms」の場合では、放電の量を増加させる際は、交流成分の電流値Iを、50msの時間差で周波数fに先行させて切り換えた際に、「トナー帯」が薄く発生した(「△」で表示)ことを示しており、また、放電の量を減少させる際は、交流成分の周波数fを、50msの時間差で電流値Iに先行させて切り換えた際に、「トナー帯」が発生しなかった(「○」で表示)ことを示している。
すなわち、本実施の形態によれば、図6に示すように、切り換えタイミングの時間差が1ミリ秒から500ミリ秒程度の範囲において、各色のいずれの感光体ドラムにおいても、「トナー帯」を抑制する効果があり、印字可能枚数も約40,000枚と良好であった。しかし、「トナー帯」を殆ど発生させなくするためには、好ましくは、80〜500ミリ秒程度の時間差が必要と思われる。
次に、本実施の形態と同様の構成とした画像形成装置において、各画像プロセスユニットの帯電ローラに印加する交流成分の電流値I、および交流成分の周波数fをそれぞれ変化させて、以下の比較例1、2に示す比較実験を行った。
(比較例1)
比較例1は、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換え制御を行わない比較例である。
図7は、比較例1における、感光体ドラム111Yの表面電位Vsと、交流成分の電流値Iと周波数fの関係を示すタイミングチャートである。
比較例1では、同図に示すように、各画像プロセスユニットの帯電ローラに印加する交流成分の電流値Iを、画像形成領域Aおよび非画像形成領域Bで1000μAの一定とし、交流成分の周波数fは、画像形成領域Aおよび非画像形成領域Bで800Hzの一定とし、この交流成分に重畳する直流電圧は、画像形成領域A、非画像形成領域Bに関わらず−400Vの一定電圧とした。
比較例1の電流値Iと周波数fの組み合わせは放電を得るための閾値以上であるため、感光体ドラム111Yの表面電位Vsは一定の電位−400Vに帯電され、表面電位が低下して「トナーかぶり」が発生することがなく、画像ムラも発生しない。
この画像形成装置を用い、実施例1、2と同様に、画像被覆率5%にてA4普通紙の4枚間欠コピーのテストを行い、「トナー帯」発生の有無と感光体ドラム111Yの磨耗による画像不良が発生するまでに印字可能なコピー枚数の測定を行なった。その結果を、図4の「比較例1」に示す。
図4の「比較例1」に示すように、比較例1では、各色のいずれの画像プロセスユニットにおいても「トナー帯」は発生せず良好であったが、各画像プロセスユニットにおいて印字可能枚数は約30,000枚であり、実施例1、2より相当少ない印字可能枚数であった。
すなわち、比較例1では、図7に示したように、画像を形成しない非画像形成領域Bにおいても交流成分の電流値Iと周波数fが高く設定されているため、常に放電量が多く、感光体ドラム111Yの膜削れ量は実施例1、2と比較して非常に多くなり、結果として画像プロセスユニットの寿命を短縮してしまったと考えられる。
(比較例2)
比較例2は、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換え制御を同時に行った比較例である。
図8は、比較例2における、感光体ドラム111Yの表面電位Vsと、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えタイミングの制御を示すタイミングチャートである。
比較例2では、同図に示すように、各画像プロセスユニットの帯電ローラに印加する交流成分の電流値Iと周波数fは、画像形成領域Aではそれぞれ1000μA、800Hz、非画像形成領域Bではそれぞれ600μA、600Hzとした。
電流値Iと周波数fの切り換えは、画像形成領域Aと非画像形成領域Bとで行い、電流値Iの切り替えと周波数fの切り換えは同時のタイミングで実行し、これに重畳する直流電圧は画像形成領域A、非画像形成領域Bに関わらず−400Vで一定とした。
比較例2の電流値Iと周波数fの組み合わせは放電を得るための閾値以上であるため、感光体ドラム111Yの表面電位Vsは一定の電位−400Vに帯電され、表面電位Vsが低下して「トナーかぶり」が発生することがなく、画像ムラも発生しなかった。
同実施例においては、実際に印字される領域を画像領域Aとし、印字部の隙間や用紙領域間の空白部を非画像形成領域Bとして適応した。
この画像形成装置を用い、実施例1、2と同様に、画像被覆率5%にてA4普通紙の4枚間欠コピーのテストを行い、「トナー帯」発生の有無と感光体ドラム111Yの磨耗による画像不良が発生するまでに印字可能なコピー枚数の測定を行なった。その結果を、図4の「比較例2」に示す。
図4の「比較例2」に示すように、比較例2では、各色のいずれの感光体ドラムにおいても、印字可能枚数は約40,000枚と実施例1、2と同様に良好であったが、各色の感光体ドラムにおいて、比較例1のごく薄い「トナー帯」Lよりも濃い「トナー帯」D1、D2が発生し画像品質上問題となったばかりでなく、濃い「トナー帯」D1、D2であるためトナーの消費量が著しく増加した。
すなわち、比較例2では、図8に示すように、交流成分の電流値Iと周波数fの切り換えを同時に実行したことにより、帯電ローラ112Yに印加する振幅電圧が瞬間的に途切れるなどの原因により、R1、R2に示すように、振幅電圧の切り換えの際に感光体ドラム111Yの表面電位Vsが低下し、これによって大きい電流が供給されず、「トナー帯」Lよりも濃い「トナー帯」D1、D2が発生し、画像品質上の悪化やトナーの無駄な消費が問題となった。したがって、比較例2では、画像プロセスユニットの寿命を有効に延長できなかった。
以上、各実施例および比較例を用いて説明したように、本発明によれば、放電量が増加する場合には交流成分の電流値の切り換えを周波数の切り換えより先行することにより、また、放電量が減少する場合には、交流成分の周波数の切り換えを電流値の切り換えより先行することにより、画像かぶりや帯電ムラなく切り換えによる表面電位の低下を防止でき、「トナー帯」を発生させることなく像担持体の膜削れ量を有効に抑制し、画像プロセスユニットの寿命を延長することができる。
なお、上記実施の形態においては、画像形成装置としてタンデム構成のデジタルカラープリンタを用いた例を示したが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
また、上記実施の形態においては、接触式の帯電ローラを用いたが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、感光体ドラム111Yに対して数μmから100μ程度の間隙を介して用いられる非接触式帯電ローラにおいても同様に実施可能である。
本発明にかかる画像形成装置によれば、簡単な制御のみで像担持体の帯電不良による「トナー帯」を解消しつつ像担持体の膜削れ量を減少でき、効果的に画像プロセスユニットの寿命を延長できるので、カラープリンターやカラー複合機などの画像形成装置に適している。
本発明の一実施の形態にかかる画像形成装置を示す全体構成図 同実施の形態にかかる画像プロセスユニットと電圧印加手段を示す全体構成図 同実施の形態にかかる画像形成装置の制御動作を示す第1のタイミングチャート 同実施の形態と比較例の実験結果を示す図 同実施の形態にかかる画像形成装置の制御動作を示す第2のタイミングチャート 同実施の形態にかかる画像形成装置の切り換えタイミングの時間差と「トナー帯」発生の関係を示す図 比較例1にかかる画像形成装置の制御動作を示すタイミングチャート 比較例2にかかる画像形成装置の制御動作を示すタイミングチャート 一般の画像形成装置における振幅電圧に対する電流値と放電量の関係を示す図 一般の画像形成装置における帯電ローラの電流値と像担持体の表面電位の関係を示す図
符号の説明
100 画像形成装置
101 装置本体
102 二次転写ローラ
103 排紙ローラ
110Y,110M,110C,110K 画像プロセスユニット
111Y,111M,111C,111K 感光体ドラム
112Y,112M,112C,112K 帯電ローラ
113Y,113M,113C,113K 現像装置
114Y,114M,114C,114K 一次転写ローラ
115Y,115M,115C,115K 感光体クリーナ
116 現像ローラ
117 攪拌スクリュー
120 レーザスキャンユニット(LSU)
130 中間転写ユニット
131 中間転写ベルト
140 給紙ユニット
141 用紙カセット
142 レジストローラ
150 定着装置
151 定着ローラ
152 加圧ローラ
200 電圧印加手段
202 交流電源
203 直流電源
204 定電流制御手段
205 電流値切り換え制御手段
206 周波数切り換え制御手段

Claims (3)

  1. 静電潜像を担持する像担持体と、放電により前記像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、前記帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段の交流成分により前記像担持体に流れる電流を所定の値となるように前記交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、前記帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて前記放電の量を増加または減少させる際は、前記電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御と、前記周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御とに時間差をもたせることを特徴とする画像形成装置。
  2. 静電潜像を担持する像担持体と、放電により前記像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、前記帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段の交流成分により前記像担持体に流れる電流を所定の値となるように前記交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、前記帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて前記放電の量を増加させる際は、前記電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御を、前記周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御よりも先行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 静電潜像を担持する像担持体と、放電により前記像担持体に表面電位を付与する帯電手段と、前記帯電手段に交流成分と直流成分とからなる帯電電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段の交流成分により前記像担持体に流れる電流を所定の値となるように前記交流成分の振幅を制御する定電流制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分による電流値を切り換え制御する電流値切り換え制御手段と、前記電圧印加手段の交流成分の周波数を切り換え制御する周波数切り換え制御手段とを具備し、前記帯電手段に印加する交流成分の電流値と周波数を切り換えて前記放電の量を減少させる際は、前記周波数切り換え制御手段による周波数の切り換え制御を、前記電流値切り換え制御手段による電流値の切り換え制御よりも先行することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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