JP2009027332A - 音場再現システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高価なスピーカや規模が大きいスピーカを用いることなく、音場再現に生じる誤差を低減させること。
【解決手段】 音響処理手段40は、低域用スピーカと高域用スピーカとが設置された再現音場21で、他のスピーカが設置された原音場の音響特性を再現させることが可能な、高域用音場再現フィルタと低域用音場再現フィルタとを用いて、音響再生手段41で再生された音響信号Sに音響処理を施す。音響処理手段40により高域用音場再現フィルタが適用された音響信号には、高域用スピーカより出力音が出力され、音響処理手段40により低域用音場再現フィルタが適用された音響信号には、低域用スピーカより出力音が出力される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、音場再現システムに関し、より詳細には、音響再生手段によって再生された音響信号に音響処理を施してスピーカより出力させることが可能な音場再現システムに関する。
従来より、ある空間(原音場)の音場特性を収録(測定)した後、その空間とは異なる空間(再現音場)において、測定した原音場の音場特性を仮想的に再現する音場再現方法が提案されている。空間的に音場を再現する方法として、例えば、多チャンネル−多点制御による境界音場制御方法(例えば、特許文献1参照)などの方法が知られている。
多チャンネル−多点制御による境界音場制御方法は、原音場で収録した音響特性に基づいて音場再現を行うための音場再現フィルタを算出し、算出された音場再現フィルタを用いて音源の畳み込み演算処理(例えば、FIRフィルタを用いた畳み込み演算処理)を行うことによって、異なる空間(再現音場)において仮想的に原音場を再現する。このような音場再現方法を用いることによって、聴取者はあたかも原音場で聴取しているかのような感覚を再現音場で得ることが可能となる。
特開2005−249989号公報
ところで、多チャンネル−多点制御による境界音場制御方法では、理論上、M個の制御点(例えば、再現音場における聴取者の頭部周り等であって、具体的に音響処理制御を行うポイント)において、原音場の音響環境を再現音場で完全に再現するためには、少なくともM個より多くのスピーカを設置することが望ましい。このため、M個以下のスピーカを用いて再現音場で原音場の音響環境を再現する場合には、最小二乗法に基づいて、制御点で原音場と再現音場との誤差が最小になるように調整を行う必要がある。
このように、M個の制御点に対して、M個以下のスピーカで境界音場制御による音場再現を行う場合には、原音場と再現音場との誤差を考慮する必要があるが、この誤差は、音の周波数(波長)の関係から、低周波ほど誤差が少なくなり、高周波になるほど誤差が増大してしまうという問題があった。
一方で、別の問題として、低周波から高周波まで広い帯域に渡って音響環境を再現しようとする場合は、それに見合った再生能力を備えたスピーカを用いる必要がある。しかしながら、低周波から高周波までの帯域を再生可能なスピーカ、例えば、20Hz〜20kHzまで再生可能なスピーカは、その構成規模が大きく、また高価になってしまうため、再現音場において無数に設置することは現実的ではないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高価なスピーカや規模が大きいスピーカを用いることなく、音場再現に生じる誤差を低減させることが可能な音場再現システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る音場再現システムは、低域用の音響出力性能を備える低域用スピーカと、該低域用スピーカよりも高域の音響出力性能を備える高域用スピーカと、前記低域用スピーカおよび前記高域用スピーカで出力させるための音響信号の再生を行う音響再生手段と、該音響再生手段によって再生された音響信号に音響処理を施す音響処理手段と、該音響処理手段によって音響処理された音響信号を、前記低域用スピーカと前記高域用スピーカとに出力させる音響出力手段とを備え、前記音響処理手段は、前記低域用スピーカと前記高域用スピーカとが設置された再現音場で、他のスピーカが設置された原音場の音響特性を再現させることが可能な音場再現フィルタを、高域用音場再現フィルタと低域用音場再現フィルタとに分けて記録する音響再現情報記録手段と、前記音響再生手段によって再生された音響信号に対して、前記高域用音場再現フィルタを適用することによって前記音響信号に高音域用の音響処理を施すと共に、前記音響再生手段によって再生された音響信号に対して、前記低域用音場再現フィルタを適用することによって前記音響信号に低域用の音響処理を施す音響制御手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る音場再現システムでは、音響再生手段によって再生された音響信号に対して、高域用音場再現フィルタを適用することによって音響信号に高音域用の音響処理を施すことができるので、再現音場において、高域の音響信号を、高域再生に適した高域用スピーカで出力することができる。また、一方で、本発明に係る音場再現システムでは、音響再生手段によって再生された音響信号に対して、低域用音場再現フィルタを適用することによって音響信号に低域用の音響処理を施すことができるので、再現音場において、低域の音響信号を、低域再生に適した低域用スピーカで出力することができる。
このため、原音場と再現音場とのスピーカ数等の違いによって、音響特性に誤差が生じる場合であっても、高域用スピーカの数と低域用スピーカの数とを調整することによって、音の周波数(波長)の高低に応じて生じる誤差が最小になるように調整をすることが容易となる。
特に、本発明に係る音場再現システムにおいて、原音場と再現音場との誤差をスピーカの数を調整することによって低減させる場合には、誤差が小さな低域用の低域用スピーカの数を少なくし、誤差が大きくなりやすい高域用の高域用スピーカの数を追加することによって、スピーカの数をバランス良くかつ少数に調整することが容易となる。
また、再現音場に設置されるスピーカが、少なくとも高域用スピーカと低域用スピーカとによって構成されるので、再現音場において低域から高域までバランス良く原音場の音響特性を再現することが可能となり、聴感上も良好な再現精度を得ることが可能となる。
さらに、再現音場に設置されるスピーカを、少なくとも高域用スピーカと低域用スピーカとによって構成することにより、低域から高域まで出力可能なスピーカを用いる必要が無くなるので、スピーカの大型化を抑制することが可能になると共に、スピーカ設置に必要とされる費用の低廉化を図ることが可能となる。
また、出力音の周波数帯域に見合った再生能力備えたスピーカ(高域用スピーカ又は低域用スピーカ)によって、音響信号を出力させることが可能となるため、実用的で構成が容易な音場再現環境を構築することが可能となる。
さらに、前記高域用音場再現フィルタが、前記再現音場で音響出力がなされた高域用スピーカと当該高域用スピーカによって出力された音響信号を収音する収音手段との間の音響特性と、前記原音場において求められた音響特性に対してハイパスフィルタ処理を施した音響特性とに基づいて算出されるものであってもよい。
このように高域用音場再現フィルタが、再現音場における高域用スピーカの音響特性と、原音場の音響特性に対してハイパスフィルタ処理が施された音響特性とに基づいて算出されることによって、高域用スピーカに適した高域用の音場再現フィルタを算出することが可能となる。このため、このようにして算出された高域用音場再現フィルタを音響信号に適用することによって、高周波においてより効果的な音響処理を音響信号に適用することが可能となる。
また、前記低域用音場再現フィルタが、前記再現音場で音響出力がなされた低域用スピーカと当該低域用スピーカによって出力された音響信号を収音する収音手段との間の音響特性と、前記原音場において求められた音響特性に対してローパスフィルタ処理を施した音響特性とに基づいて算出されるものであってもよい。
このように低域用音場再現フィルタが、再現音場における低域用スピーカの音響特性と、原音場の音響特性に対してローパスフィルタ処理が施された音響特性とに基づいて算出されることによって、低域用スピーカに適した低域用の音場再現フィルタを算出することが可能となる。このため、このようにして算出された低域用音場再現フィルタを音響信号に適用することによって、低周波においてより効果的な音響処理を音響信号に適用することが可能となる。
本発明に係る音場再現システムによれば、高域用音場再現フィルタを適用することによって音響信号に高音域用の音響処理を施して高域用スピーカで出力することができ、また、低域用音場再現フィルタを適用することによって音響信号に低域用の音響処理を施して低域用スピーカで出力することができるので、原音場と再現音場との音響特性の誤差を、高域用スピーカの数と低域用スピーカの数との調整によって容易に行うことが可能となる。
また、再現音場に設置されるスピーカを少なくとも高域用スピーカと低域用スピーカとで構成することによって、低域から高域まで出力可能なスピーカを用いる必要が無くなり、スピーカの大型化を抑制することが可能になると共に、スピーカ設置に必要とされる費用の低廉化を図ることが可能となる。
以下、本発明に係る音場再現システムについて、図面を用いて詳細に説明を行う。なお、本実施の形態に係る音場再現システムでは、音場再現方法として境界音場制御方法を用いるものとする。境界音場制御方法とは、再現音場で出力音の聴取を行う際に、聴取者の頭部周辺位置又は耳介(耳たぶ)近傍位置に複数の制御点を設置し、この制御点において原音場の特性が再現されるように再現音場を制御して、聴感的に原音場を知覚させる方法である。
まず、音場再現システムにおいて再現させる原音場の音響特性を、原音場音響システムによって測定する方法について説明する。
[原音場における音響特性の測定]
図1に示すように、原音場音響システム2は、再現を望む音響空間(原音場)6に設置されたスピーカ部3と、スピーカ部3に対して音声出力を行う音声出力装置(音響出力手段)4と、音声出力装置4に対して評価音を出力するコンピュータ5と、原音場6に設置されるマイクアレイ(収音手段)7と、マイクアレイ7により収音された収録音の入力を行う音声入力装置8とによって概略構成されている。
本実施の形態では、車室内の音響環境を原音場6の一例として用いている。このように車室内空間を原音場6として用いることにより、車室内の音響環境を後述する再現音場で忠実に再現することができる。このため、再現音場を例えば実験室とする場合には、原音場6において測定された音響特性を用いることによって、実験室であらゆる車両の車室内特性を再現することが可能となる。
スピーカ部3は、図1に示すように、車両10の前席側の右側ドア位置に設置される前右スピーカFRと、前席側の左側ドア位置に設置される前左スピーカFLと、後席側の右側ドア位置に設置される後右スピーカRRと、後席側の左側ドア位置に設置される後左スピーカRLとを有している。各スピーカFR,FL,RR,RLは、一般的な車両10に用いられる一般的なスピーカである。
音声出力装置4は、コンピュータ5より出力された評価音を、スピーカ部3の各スピーカFR,FL,RR,RLに出力する役割を有している。ここで評価音とは、マイクアレイ7および音声入力装置8を介して収音された収録音に基づいて原音場6の音響特性を算出するために用いられる出力音であり、具体的には、収音された収録音をインパルス応答として測定することに適した音(インパルス入力音)が該当する。
マイクアレイ7は、複数(例えばM個)のマイク12が円形に配設されたマイクの一群により構成されている。マイクアレイ7は、車室内の運転席13であって、運転者の頭部位置を想定した高さに設置されている。本実施の形態では、運転者の頭部位置における評価音をマイクアレイ7で収音することによって、運転者を主体とした車室内の音響特性を測定することが可能となる。
音声入力装置8は、マイクアレイ7によって測定されたスピーカ部3の出力音をコンピュータ5に出力する役割を有している。ここで、マイクアレイ7には複数のマイク12が設置されているが、音声入力装置8において入力されるマイクアレイ7の音響信号は複数のマイク12により同時に入力される入力信号となるため、シングルチャンネルの音響信号として入力されることになる。
コンピュータ5は、車室内の音響特性を測定するために、上述した評価音を生成すると共に、マイクアレイ7により収音された収録音に基づいて原音場6の音響特性を算出する機能を有している。
コンピュータ5は、評価音生成部15と、インパルス応答演算部16と、インパルス応答記録部17と、制御部18とによって概略構成されている。評価音生成部15は、上述したインパルス応答を収音するための評価音を生成する機能を有している。評価音生成部15は、制御部18の制御命令に応じて評価音を生成し、制御部18を介して音声出力装置4に評価音を出力する。
インパルス応答演算部16は、マイクアレイ7および音声入力装置8を介して収音された収録音に基づいて評価音に対するインパルス応答を算出する。
インパルス応答記録部17では、算出されたインパルス応答を音響特性として記録する。なお、インパルス応答記録部17は、一般的なハードディスク等であってもよく、またRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ等で構成されているものであってもよい。
制御部18は、原音場6における音響特性を求めるために必要な処理を行う役割を有しており、演算制御処理を主として行うCPU(Central Processing Unit)、原音場6における音響特性を測定するためのプログラム等が記録されるROM(Read Only Memory)、ワークエリア等に使用されるRAM(Random Access Memory)等の一般的な演算処理器によって構成されている。
制御部18は、上述したように評価音生成部15に対して評価音を生成させると共に、生成された評価音を音声出力装置4に出力する役割を有している。また、制御部18は、音声入力装置8より入力される収録音に基づいてインパルス応答演算部16においてインパルス応答を算出させると共に、算出されたインパルス応答を原音場6における音響特性として、インパルス応答記録部17に記録させる役割を有している。
図2は、制御部18における原音場6の音響特性測定処理を示したフローチャートである。
上述したように構成される原音場音響システム2において、制御部18は、評価音生成部15に対して評価音を生成させる旨の制御命令を出力する(ステップS.1)。評価音生成部15では、制御部18の制御命令に応じて評価音を生成して制御部18に出力する。そして、制御部18は、音声出力装置4に評価音を出力する(ステップS.2)。
音声出力装置4では、評価音をスピーカ部3の各スピーカFR,FL,RR,RLより出力する。マイクアレイ7では、各スピーカFR,FL,RR,RLより出力された出力音を複数(M個)のマイク12で収音し、収音された収録音を音声入力装置8に出力する。音声入力装置8では、マイクアレイ7より取得した収録音を制御部18へと出力する。
制御部18では、音声入力装置8より収録音を取得し(ステップS.3)、取得した収録音に基づいて、インパルス応答演算部16にインパルス応答の演算処命令を出力してインパルス応答の演算処理を行わせる(ステップS.4)。そして、インパルス応答演算部16により演算処理されたインパルス応答を、インパルス応答記録部17に記録させる(ステップS.5)。その後、制御部18は、原音場音響システム2における原音場6の音響特性測定処理を終了する。
このようにして制御部18は、原音場6における音響特性を求める。求められた音響特性は、インパルス応答記録部17に記録されることとなる。
[再現音場における音響特性の測定]
次に、再現音場における音響特性を測定するための再現音場音響システムについて説明する。本実施の形態では、実験室を再現音場の一例として用いている。このように実験室を再現音場として用いることによって、上述した車室内(原音場6)の音響環境を実験室内で忠実に再現することができる。このため、異なる車両の音響特性を上述した原音場音響システム2において測定することにより、1つの実験室(再現音場)であらゆる車両の音響環境を再現することが可能となる。
図3に示すように、再現音場音響システム20は、実験室(再現音場)21に設置されるスピーカ部22と、スピーカ部22に対して音声出力を行う音声出力装置4と、音声出力装置4に対して評価音を出力するコンピュータ5と、再現音場21に設置されるマイクアレイ7と、マイクアレイ7により収音された収録音の入力を行う音声入力装置8とによって概略構成されている。
ここで、再現音場音響システム20に用いられる音声出力装置4と、コンピュータ5と、マイクアレイ7と、音声入力装置8とは、上述した原音場音響システム2において用いられる音声出力装置4と、コンピュータ5と、マイクアレイ7と、音声入力装置8と同一の構成であって同一の機能を備えるものであるため、その詳細な説明は省略する。
また、コンピュータ5を概略構成する評価音生成部15と、インパルス応答演算部16と、インパルス応答記録部17と、制御部18も、上述した原音場音響システム2のコンピュータ5を概略構成する評価音生成部15と、インパルス応答演算部16と、インパルス応答記録部17と、制御部18と同一の構成であって同一の機能を備えるものであるため、その詳細な説明は省略する。
スピーカ部22は、図3に示すように、マイクアレイ7を中心として等距離を保つようにして円形に配設された複数(本実施の形態では12個)のスピーカSP01〜SP12によって構成されている。このスピーカSP01〜SP12は、音声出力装置4より出力された評価音を出力することが可能となっている。なお、スピーカ部22は、低域再生用のスピーカ(低域用スピーカ)と中高域再生用のスピーカ(高域用スピーカ)とによって構成されている。具体的には、スピーカSP03,SP05,SP09,SP11が低域再生用スピーカであり、これらのスピーカSP03,SP05,SP09,SP11以外のスピーカは中高域再生用スピーカである。
一方で、音声出力装置4は、評価音の出力先をコンピュータ5の制御命令に従って各スピーカSP01〜SP12へと個別に出力することが可能となっている。
図4は、制御部18における再現音場21の音響特性測定処理を示したフローチャートである。
上述したように構成される再現音場音響システム20において、制御部18は、評価音生成部15に対して評価音を生成させる旨の制御命令を出力する(ステップS.11)。評価音生成部15では、制御部18の制御命令に応じて評価音を生成して制御部18に出力する。
次に制御部18は、音声出力装置4において選択される評価音の出力先スピーカ(出力チャンネル)を決定する(ステップS.12)。具体的に制御部18は、評価音を前述の12個のスピーカSP01〜スピーカSP12のいずれに出力するのかを決定する。そして制御部18は、音声出力装置4に対して決定された出力先スピーカ情報を出力し(ステップS.13)、音声出力装置4に対して評価音を出力する(ステップS.14)。
音声出力装置4では、制御部18より受信した出力先スピーカ情報に従って、評価音の出力先を指定されたスピーカSP01〜スピーカSP12に設定し、評価音の出力を行う。マイクアレイ7では、指定されたスピーカより出力された出力音を複数(M個)のマイク12で収音し、収音された収録音を音声入力装置8に出力する。音声入力装置8では、マイクアレイ7より取得した収録音を制御部18へと出力する。
制御部18では、音声入力装置8より収録音を取得し(ステップS.15)、取得した収録音に基づいて、インパルス応答演算部16にインパルス応答の演算処理命令を出力してインパルス応答の演算処理を行わせる(ステップS.16)。そして、インパルス応答演算部16により演算処理されたインパルス応答を、評価音が出力されたスピーカに関連づけてインパルス応答記録部17に記録させる(ステップS.17)。
その後、制御部18は、全てのスピーカSP01〜SP12について評価音の出力処理を行ったか否かを判断し(ステップS.18)、まだ評価音の出力処理を行っていないスピーカが存在する場合(ステップS.18においてNoの場合)には、処理をステップS.12に移行して、まだ評価音の出力処理が行われていない出力先のスピーカを決定し(ステップS.12)、上述した処理を繰り返し実行する。
全てのスピーカSP01〜SP12について評価音の出力処理を行った場合(ステップS.18においてYesの場合)、つまり、12個のスピーカSP01〜SP12のそれぞれに対して評価音の出力を行った場合、制御部18は、再現音場音響システム20における再現音場21の音響特性測定処理を終了する。
なお、再現音場音響システム20において測定される音響特性は、スピーカ部22の12個の各スピーカSP01〜SP12とマイクアレイ7のM個のマイク12との間における多数のインパルス応答に基づいて求められており、この全てのインパルス応答に基づいて求められる音響特性Ai-jが、インパルス応答記録部17に記録される。
[音場再現フィルタの算出]
次に、原音場音響システム2において算出された音響特性と、再現音場音響システム20において算出された音響特性とに基づいて、再現音場21において原音場6の音響環境を実現するための音場再現フィルタを算出する処理について説明する。
図5は、音場再現フィルタを算出するためのフィルタ算出装置30を示したブロック図である。
フィルタ算出装置30は、フィルタ算出処理部31と、原音場特性記録部32と、再現音場特性記録部33と、フィルタ情報記録部34とにより概略構成されている。
原音場特性記録部32には、原音場6において測定された音響特性が記録されており、インパルス応答記録部17と同様に、ハードディスクや、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリ等の一般的な記録装置によって構成されている。また、同様に、再現音場特性記録部33には、再現音場21において測定された音響特性が記録されており、ハードディスク等の一般的な記録装置によって構成されている。
フィルタ情報記録部34は、フィルタ算出処理部31によって算出された音場再現フィルタが記録される記録媒体である。フィルタ情報記録部34も、原音場特性記録部32や再現音場特性記録部33と同様に、一般的な記録装置によって構成されている。
フィルタ算出処理部31は、原音場特性記録部32に記録される音響特性と、再現音場特性記録部33に記録される音響特性とに基づいて、音場再現フィルタを算出する処理を行う。なお、フィルタ算出処理部31は、演算制御処理を主として行うCPU(Central Processing Unit)、原音場6における音響特性を測定するためのプログラム等が記録されるROM(Read Only Memory)、ワークエリア等に使用されるRAM(Random Access Memory)等の一般的な演算処理器によって構成されている。
フィルタ算出処理部31は、以下の行列式(式1)を解くことによって音場再現フィルタQjを算出する。
Figure 2009027332
ここで、行列Aの要素Ai-jは、再現音場におけるスピーカjとマイクiとの間の音響特性を示しており、行列Qは、求める音場再現フィルタを示しており、行列Dは原音場の音響特性を示している。
また、iはマイクアレイ7に設置されるマイク12の数を示しており、本実施の形態におけるマイクアレイ7にはM個のマイクが設置されているので、
i=1,2,・・・・,Mとなる。
さらに、jは再現音場21におけるスピーカ数を示しており、本実施の形態における再現音場のスピーカ部22には12個のスピーカが設置されているので、
j=1,2,・・・,N(N=12)となる。
さらに、フィルタ算出処理部31は、上述した式1の行列Aにおいて、iを下記に示すiaとibとの2種類のiによって定義し、jを下記に示すjaとjbとの2種類のjによって定義する。
ia=1,2,・・・,Mh (Mh:中高域再生用スピーカで制御する制御点数)
ib=1,2,・・・,Ml (Ml:低域再生用スピーカで制御する制御点数)
ja=1,2,・・・,Nh (Nh:中高域再生用スピーカ数)
jb=1,2,・・・,Nl (Nl:低域再生用スピーカ数)
ここで、MhとMlとの数はいずれもM以下であって、中高域再生用スピーカで制御する制御点と低域再生用スピーカで制御する制御点とは必ずしも排他的である必要はなく、同一制御点において中高域再生用スピーカの制御と低域再生用スピーカの制御とが同時に行われてもよい。
また、上述したように、スピーカ部22のうちスピーカSP03,SP05,SP09,SP11が低域再生用スピーカとなっているので、低域再生用スピーカ数を示すNlは、本実施の形態では「4」となる。また、中高域再生用スピーカ数を示すNhは、低域再生用スピーカSP03,SP05,SP09,SP11以外のスピーカが該当するので、本実施の形態では「8」となる。
フィルタ算出処理部31では、再現音場21における音響特性Ai-jを、中高域再生用スピーカ(スピーカSP03,SP05,SP09,SP11以外のスピーカ)とマイクアレイ7の各マイク12との間の音響特性Aia-ja(h)と、低域再生用スピーカ(スピーカSP03,SP05,SP09,SP11)とマイクアレイ7の各マイク12との間の音響特性Aib-jb(l)とに分類する。
また、フィルタ算出処理部31は、原音場6の音響特性Dに対しても、ハイパスフィルタ処理およびローパスフィルタ処理を施すことによって、中高域用の音響特性Dia(h)と低域用の音響特性Dib(l)とを算出する。ここで、音響特性Diに適用するハイパスフィルタとローパスフィルタとは、周波数軸上でフィルタ特性を加算したときにレベルが平坦となるように設計されている。このため、ハイパスフィルタ処理が施された音響特性Di(音響特性Dia(h))とローパスフィルタ処理が施された音響特性Di(音響特性Dib(l))とを加算した場合に算出されるレベルが、ハイパスフィルタ処理およびローパスフィルタ処理がなされていない音響特性Dのレベルに一致することとなる。
フィルタ算出処理部31は、上述した原音場6の音響特性Dia(h)および音響特性Dib(l)と、再現音場21の音響特性Aia-ja(h)および音響特性Aib-jb(l)とを用いて、中高域用の音場再現フィルタQja(h)と低域用の音場再現フィルタQjb(l)とを算出する。
図6は、フィルタ算出処理部31における音場再現フィルタの算出処理を示したフローチャートである。
フィルタ算出処理部31は、まず、中高域用の音場再現フィルタQja(h)を算出する処理を行う(ステップS.21〜ステップS.24)。フィルタ算出処理部31は、原音場6の音響特性Diにハイパスフィルタ処理を施して中高域用の音響特性Dia(h)を算出する(ステップS.21)。そして、再現音場21の音響特性Ai-jから音響特性Aia-ja(h)を抽出し(ステップS.22)、原音場6の音響特性Dia(h)と再現音場21の音響特性Aia-ja(h)とに基づいて、中高域用の音場再現フィルタQja(h)を算出する(ステップS.23)。そして、フィルタ算出処理部31は、算出された音場再現フィルタQja(h)をフィルタ情報記録部34に記録する(ステップS.24)。
次に、フィルタ算出処理部31は、低域用の音場再現フィルタQjb(l)を算出する処理を行う(ステップS.25〜ステップS.28)。フィルタ算出処理部31は、原音場6の音響特性Diにローパスフィルタ処理を施して低域用の音響特性Dib(l)を算出する(ステップS.25)。そして、再現音場21の音響特性Ai-jから音響特性Aib-jb(l)を抽出し(ステップS.26)、原音場6の音響特性Dib(l)と再現音場21の音響特性Aib-jb(l)とに基づいて、低域用の音場再現フィルタQjb(l)を算出する(ステップS.27)。そして、フィルタ算出処理部31は、算出された音場再現フィルタQjb(l)をフィルタ情報記録部34に記録する(ステップS.28)。
このようにして、フィルタ算出処理部31は、中高域用の音場再現フィルタQja(h)と低域用の音場再現フィルタQjb(l)とを算出してフィルタ情報記録部34に記録させる。
[再現音場における原音場の音響環境再現処理]
次に、再現音場21である実験室において原音場6である車室内の音響環境を再現する処理について説明する。再現音場21における原音場6の音響環境の再現は、音場再現システム(音場再現システム)によって実現される。
図7は、音場再現システム1の概略構成を示したブロック図である。音場再現システム1は、図7に示すように、再現音場21である実験室内に設置されたスピーカ部22と、スピーカ部22に対して音声出力を行う音声出力装置4と、音声出力装置4に対して評価音を出力するコンピュータ(音響処理手段)40と、音響信号を出力することが可能なオーディオ機器(音響再生手段)41と、オーディオ機器41によって再生される音響信号をコンピュータ40に出力する音声入力装置8とによって概略構成されている。
ここで、音場再現システム1に用いられる音声出力装置4と、音声入力装置8と、スピーカ部22とは、再現音場音響システム20において用いられる音声出力装置4と、音声入力装置8と、スピーカ部22と同一の構成であって同一の機能を備えるものであるため、その詳細な説明は省略する。
オーディオ機器41は、CD、DVD、MD等の記録媒体に記録される音楽情報を読み出して音響信号Sとして出力する装置である。オーディオ機器41において再生された音響信号Sは、音声入力装置8を介してコンピュータ40に入力される。
コンピュータ40は、オーディオ機器41によって再生される音響信号Sを、音声入力装置8を介して取得し、取得した音響信号Sに音響処理を施すことによって、再現音場21において出力される音響信号を、原音場6において出力される音響信号と同一の音響特性を備えるように処理する役割を有している。
コンピュータ40は、制御部(音響制御手段)42と、畳み込み演算処理部(音響制御手段)43と、音場再現フィルタ記録部(音響再現情報記録手段)44とによって概略構成されている。音場再現フィルタ記録部44には、上述したフィルタ算出装置30によって算出された中高域用の音場再現フィルタQja(h)と低域用の音場再現フィルタQjb(l)とが記録されている。音場再現フィルタ記録部44は、一般的な記録装置によって構成されている。
畳み込み演算処理部43は、制御部42の制御に応じて、音声入力装置8によって入力された音響信号Sに対し、音場再現フィルタ記録部44に記録される中高域用の音場再現フィルタQja(h)および低域用の音場再現フィルタQjb(l)を用いて、畳み込み演算処理を行うことによって、スピーカ部22のスピーカSP01〜SP12より出力される音響信号に音響処理を施す。
具体的に、畳み込み演算処理部43は、図8に示すように、オーディオ機器41から入力された音響信号Sに対して、中高域用の音場再現フィルタQja(h)を用いた畳み込み演算処理46と、低域用の音場再現フィルタQjb(l)を用いた畳み込み演算処理47とを行う。
畳み込み演算処理46、47がなされた中高域用のスピーカSP01、SP02、SP04、SP06、SP07、SP08、SP010、SP12用の音響信号S1(h)〜S8(h)と、低域用のスピーカSP03、SP05、SP09、SP11用の音響信号S1(l)〜S4(l)とは、制御部42より音声出力装置4へと出力され、音声出力装置4によって、中高域用の音響信号S1(h)〜S8(h)は、中高域用のスピーカSP01、SP02、SP04、SP06、SP07、SP08、SP010、SP12より出力され、低域用の音響信号音響信号S1(l)〜S4(l)は、低域用のスピーカSP03、SP05、SP09、SP11より出力される。
このように、本実施の形態に係る音場再現システム1では、畳み込み演算処理部43が、オーディオ機器41により音声入力装置8を介して入力された音響信号に対して、中高域用の音場再現フィルタQja(h)を用いた畳み込み演算処理46と、低域用の音場再現フィルタQjb(l)を用いた畳み込み演算処理47とを行う。このため、音場再現フィルタによって音響処理がなされた音響信号を、高域用の音響信号と低域用の音響信号とに分けることができるので、中高域用の音響信号は中高域再生用のスピーカSP01、SP02、SP04、SP06、SP07、SP08、SP010、SP12よって出力音を出力させ、低域用の音響信号は低域再生用のスピーカSP03、SP05、SP09、SP11によって出力音を出力させることが可能となる。
このため、再現音場21に設置されるスピーカを、中高域用のスピーカと低域用のスピーカとで構成することによって、スピーカの出力特性に適した音響信号をそれぞれのスピーカより出力させることが可能となる。従って、周波数帯域毎(中高域および低域毎)にスピーカの数を容易に変更することができるので、原音場6と再現音場21との誤差をスピーカ数の調整によって低減させることが可能となる。
特に、スピーカが中高域用のスピーカと低域用のスピーカとで構成されているので、原音場6と再現音場21との誤差をスピーカ数の調整によって低減させる場合には、誤差の小さな低域用のスピーカ数を少なくし、誤差が大きくなりやすい中高域用のスピーカ数を追加することによって、スピーカ数をバランス良くかつ少数に調整することが容易となる。
また、再現音場21に設置されるスピーカを、中高域用のスピーカと低域用のスピーカとで構成することによって、再現音場21において低域から高域までバランス良く原音場6の音響特性を再現することが可能となり、聴感上も良好な再現精度を得ることが可能となる。
さらに、スピーカを中高域用のスピーカと低域用のスピーカとで構成することによって、低域から高域まで出力可能なスピーカを用いる必要が無くなるので、スピーカの大型化を抑制することが可能になると共に、スピーカ設置に必要とされる費用の低廉化を図ることが可能となる。
また、周波数帯域毎に帯域に見合った再生能力を有するスピーカによって再現音場21のスピーカが構成されるので、実用的で構成が容易な音場再現環境を構築することが可能となる。
以上、本発明に係る音場再現システムについて、図面を用いて詳細に説明したが、本発明に係る音場再現システムは上述した実施の形態に限定されるものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施の形態では、フィルタ算出装置30で音場再現フィルタを算出した後に、算出した音場再現フィルタを音場再現フィルタ記録部44に記録させて畳み込み演算処理部43で畳み込み演算を行う構成であったが、音場再現フィルタの算出を音場再現システム1において行う構成であってもよい。
図9は、フィルタ算出装置30におけるフィルタ算出処理部31の機能を、コンピュータ55の制御部56で処理させることにより、音場再現フィルタの算出処理を行うことが可能な音場再現システム57を示したブロック図である。
図9に示す音場再現システム57では、実施の形態において説明した音場再現システム1(図7参照)に比べて、コンピュータ55内に、原音場特性記録部32と、再現音場特性記録部33とが設けられている点で相違する。
音場再現システム57では、制御部56が、原音場特性記録部32に記録される音響特性と、再現音場特性記録部33に記録される音響特性とに基づいて、低域用の音場再現フィルタと高域用の音場再現フィルタとを算出する処理を行い、算出された両方の音場再現フィルタを音場再現フィルタ記録部44に記録する。そして、制御部56は、畳み込み演算処理部43に対して、音場再現フィルタ記録部44に記録される低域用の音場再現フィルタと高域用の音場再現フィルタとを用いて、入力された音響信号に対する畳み込み演算処理46、47を行い、スピーカ部22より出力される音響信号を高域用の音響信号と低域用の音響信号とに分割する。
このように、音場再現システム57において、音場再現フィルタの算出処理を行わせることによって、フィルタ算出装置30を別途設ける必要が無くなるので、システム構成の簡略化を図ることが可能となる。また、音場再現システム57において音場再現フィルタの算出処理を行わせることによって、処理の円滑化と迅速化を図ることが可能となる。
実施の形態に係る原音場音響システムの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る制御部による原音場の音響特性測定処理を示したフローチャートである。 実施の形態に係る再現音場音響システムの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る制御部による再現音場の音響特性測定処理を示したフローチャートである。 実施の形態に係るフィルタ算出装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係るフィルタ算出処理部による音場再現フィルタの算出処理を示したフローチャートである。 実施の形態に係る音場再現システムの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る畳み込み演算処理部による畳み込み演算処理を説明するための説明図である。 実施の形態に係る音場再現システムの他の概略構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1、57 …音場再現システム
2 …原音場音響システム
3、22 …スピーカ部
4 …音声出力装置(音響出力手段)
5、40、55 …コンピュータ(音響処理手段)
6 …原音場
7 …マイクアレイ(収音手段)
8 …音声入力装置
10 …車両
12 …(マイクアレイの)マイク
13 …運転席
15 …評価音生成部
16 …インパルス応答演算部
17 …インパルス応答記録部
18、42、56 …制御部(音響制御手段)
20 …再現音場音響システム
21 …再現音場
30 …フィルタ算出装置
31 …フィルタ算出処理部
32 …原音場特性記録部
33 …再現音場特性記録部
34 …フィルタ情報記録部
41 …オーディオ機器(音響再生手段)
43 …畳み込み演算処理部(音響制御手段)
44 …音場再現フィルタ記録部(音響再現情報記録手段)
46、47 …畳み込み演算処理
57 …音場再現システム
i-j、Aia-ja(h)、Aib-jb(l) …(再現音場の)音響特性
、Dia(h)、Dib(l) …(原音場の)音響特性
FL …前左スピーカ
FR …前右スピーカ
j、Qja(h)、Qjb(l) …音場再現フィルタ
RL …後左スピーカ
RR …後右スピーカ
S …音響信号
SP01、SP02、SP04、SP06、SP07、SP08、SP10、SP12 …(中高域再生用)スピーカ(高域用スピーカ)
SP03、SP05、SP09、SP11 …(低域再生用)スピーカ(低域用スピーカ)

Claims (3)

  1. 低域用の音響出力性能を備える低域用スピーカと、
    該低域用スピーカよりも高域の音響出力性能を備える高域用スピーカと、
    前記低域用スピーカおよび前記高域用スピーカで出力させるための音響信号の再生を行う音響再生手段と、
    該音響再生手段によって再生された音響信号に音響処理を施す音響処理手段と、
    該音響処理手段によって音響処理された音響信号を、前記低域用スピーカと前記高域用スピーカとに出力させる音響出力手段と
    を備え、
    前記音響処理手段は、
    前記低域用スピーカと前記高域用スピーカとが設置された再現音場で、他のスピーカが設置された原音場の音響特性を再現させることが可能な音場再現フィルタを、高域用音場再現フィルタと低域用音場再現フィルタとに分けて記録する音響再現情報記録手段と、
    前記音響再生手段によって再生された音響信号に対して、前記高域用音場再現フィルタを適用することによって前記音響信号に高音域用の音響処理を施すと共に、前記音響再生手段によって再生された音響信号に対して、前記低域用音場再現フィルタを適用することによって前記音響信号に低域用の音響処理を施す音響制御手段と
    を有することを特徴とする音場再現システム。
  2. 前記高域用音場再現フィルタは、
    前記再現音場で音響出力がなされた高域用スピーカと当該高域用スピーカによって出力された音響信号を収音する収音手段との間の音響特性と、
    前記原音場において求められた音響特性に対してハイパスフィルタ処理を施した音響特性と
    に基づいて算出されること
    を特徴とする請求項1に記載の音場再現システム。
  3. 前記低域用音場再現フィルタは、
    前記再現音場で音響出力がなされた低域用スピーカと当該低域用スピーカによって出力された音響信号を収音する収音手段との間の音響特性と、
    前記原音場において求められた音響特性に対してローパスフィルタ処理を施した音響特性と
    に基づいて算出されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音場再現システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023090042A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 林テレンプ株式会社 音響シミュレーション装置

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