JP2009024575A - 浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法 - Google Patents

浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、曲面反射板および斜面板からなる浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法に関するものである。
【解決手段】本発明の浮動式エネルギー変換装置において、曲面反射板は、第1のフロートの後端部近傍に配置され、エネルギー変換手段における回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している。前記曲面反射板の下部には、傾斜板が接続されている。前記傾斜板は、断面が前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びている。また、前記曲面反射板および斜面板は、両側面を第1の側面板により閉塞されている。第2のフロートは、前記第1の側面板の他端部が取り付けられている。前記傾斜板は、進行して来た波が当たることにより、波高を高め、前記曲面反射板は、前記波を反射させる。また、前記傾斜板は、第2のフロートの縦揺れの固有振動数を下げ、浮動式エネルギー変換装置の長さの2倍以上の波長の波にも、第1のフロートを効率良く動かす。
【選択図】図1

Description

本発明は、曲面反射板および斜面板からなる浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法に関するものである。また、本発明は、少なくとも2枚の位相板、曲面反射板および斜面板からなる浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法に関するものである。
従来の浮動式エネルギー変換方法は、波の上下動と浮体の相対運動から空気を伝達してタービンを回転させて発電する空気タービン方式、アヒルに似た形の波受け板を水粒子の回転運動で首振り運動に変換させて発電するショルターカム式、複数の浮体を筏状に連結し、波との相互作用によって、各浮体の運動を位相差から連結部が上にかしいだり、下にたわんだりして発電するラフト式等がある。前記各方式からなる発電方法は、いずれも、効率が悪かったり、装置の長さのおおよそ2培以下の波長の波にしか対応できない等の欠点があり、他のエネルギーに比べてコストが高く、ほとんど実用化されていない。
たとえば、特開平5−18346号公報に記載されている波浪エネルギー変換装置は、波浪を導入する適宜な方向に開口部が形成された波浪室およびその波浪室に連設され通路が次第に狭められる波高増幅室を有するドッグ型堀割と、前記ドッグ型堀割の波浪室に導入された波浪上に浮かぶように配置した浮動体と、前記浮動体の浮動エネルギーと前記波浪の横波のエネルギーを捕捉して、圧縮空気を作る第一の空気圧縮機と、前記ドッグ型掘割の波高増幅室に進入して増幅された波高により圧縮空気を作る第二の空気圧縮機と、前記第一および第二の空気圧縮機で作られた圧縮空気を貯溜する圧縮空気溜とから構成されている。
特開平5−18346号公報
前記従来例における空気タービン方式またはラフト式の波浪エネルギー変換装置は、波の上下動を利用するだけでは波浪エネルギーの高い変換効率を望むことができない。前記方式の波浪変換装置において、効率を高めるためには、水面から波長の1/2の水深まで生じている水粒子の円運動を利用しなければならない。また、浮動式の波浪エネルギー変換装置は、波長の長い波に装置全体が波と一緒に動いて波のエネルギーを取り出すことができなくなるという欠点がある。
浮動式の装置は、波のエネルギーを取り出すために、ある部分が波と一緒に動き、他の部分が逆向きに動くといったように、位相差を伴った動きがなければならない。浮体の長さの2培以上の波長の波には、浮体の前部と後部の位相差が小さくなるため、装置全体が波と一緒に動くようになる。そのため、多くの浮動式波浪エネルギー変換装置は、波長の長い波(波長が装置の長さの2培以上の波)から波のエネルギーをほとんど取り出すことができなかった。(棒状に立てた上下方向の固有振動数の低い浮体を除く)。
波浪エネルギー変換装置が実用化するためには、エネルギー変換効率を上げ、より広範囲の波長の波に対応できるようにし、コストを下げなければならない。海面は、陸上からのエネルギー供給が困難な特殊環境である。波浪エネルギーを電気エネルギーに変換して陸上で利用するのではなく、特殊な環境を活用して海面において波浪エネルギーを直接利用すれば、コストの問題も軽減し、実用化に近づけることができる。
前記特開平5−18346号公報に記載されている波浪エネルギー変換装置は、ドッグ型堀割と、浮動体と、第一の空気圧縮機と、第二の空気圧縮機と、圧縮空気溜とが必要になり、必ずしも安価な装置にすることができない。
以上のような課題を解決するために、本発明は、斜面板と曲面反射板と位相板によって、水粒子の円運動となって波長の1/2の水深まで広がっている波のエネルギーを集約し、回転運動に変換した。この回転運動によって、コンプレッサや揚水ポンプを動かし、前記空気を海中に送り、水産生物の生育環境を改善したり、海洋深層水を汲み上げ、海の砂漠と呼ばれる外洋に海のをオアシスを作る等海面上での利用が考えられる。また、前記回転運動によって発電機を動かし、電気エネルギーに変換して利用することも考えられる。
本発明は、2枚の位相板の前に、斜面板と曲面反射板を組み合わせた浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法を提供することを目的とする。本発明は、斜面板と曲面反射板を組み合わせた波の衝突板を設けることにより、浮動式エネルギー変換装置のエネルギー変換効率を高め、広範囲な波浪エネルギーを利用できる浮動式エネルギー変換装置および浮動式エネルギー変換方法を提供することを目的とする。
(第1発明)
第1発明の浮動式エネルギー変換装置は、波浪エネルギーを利用したエネルギー変換装置であり、波のエネルギーを上下運動に変換するための第1のフロートと、前記第1のフロートの後方に配置されている第2のフロートと、前記第1のフロートの上下運動を回転エネルギーに変換する前記第2のフロートに設けられたエネルギー変換手段と、前記第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板の下部に接続され、前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びる斜面板と、前記曲面反射板および前記傾斜面板の両側面を閉塞しているとともに、他端部が第2のフロートに取り付けられている側面板とから少なくとも構成されていることを特徴とする。
(第2発明)
第2発明の浮動式エネルギー変換装置は、波浪エネルギーを利用したエネルギー変換装置であり、波のエネルギーを上下運動に変換するための第1のフロートと、前記第1のフロートの後方に配置されている第2のフロートと、前記第1のフロートの上下運動を回転エネルギーに変換する前記第2のフロートに設けられたエネルギー変換手段と、前記第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板の下部に接続され、前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びる斜面板と、前記曲面反射板および前記傾斜面板の両側面を閉塞しているとともに、他端部が第2のフロートに取り付けられている側面板と、前記第2のフロートに取り付けられ、波の進行方向と直角で、かつ、下方垂直になるように設けられている少なくとも二つの位相板とから少なくとも構成されていることを特徴とする。
(第3発明)
第3発明の浮動式エネルギー変換装置は、第1発明または第2発明の斜面板が水平面に対して約30度から45度の傾斜面からなることを特徴とする。
(第4発明)
第4発明の浮動式エネルギー変換装置は、第2発明における少なくとも二枚の位相板が側面板によって囲まれていることを特徴とする。
(第5発明)
第5発明の浮動式エネルギー変換装置は、第2発明または第4発明における位相板の間隔が、L=(1/4)λの近傍であることを特徴とする。ただし、λは波の波長である。
(第6発明)
第6発明の浮動式エネルギー変換装置において、第1発明から第5発明のエネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を回転運動に変換し、発電機を駆動することを特徴とする。
(第7発明)
第7発明の浮動式エネルギー変換装置において、第1発明から第5発明のエネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を羽根車に伝達し、回転運動に変換することを特徴とする。
(第8発明)
第8発明の浮動式エネルギー変換装置において、第1から第5発明のエネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を回転運動に変換し、コンプレッサを駆動することを特徴とする。
(第9発明)
第9発明の浮動式エネルギー変換装置において、第1発明から第5発明のエネルギー変換手段は、ふいご式ポンプと一方向空気送出弁によって空気を加圧できる空気コンプレッサであることを特徴とする。
(第10発明)
第10発明の浮動式エネルギー変換方法は、波浪エネルギーを利用したエネルギー変換方法であり、第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心とした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板に接続され、第1のフロート方向で、かつ、下方に向かうように傾斜している傾斜板に、波が当たることにより、前記傾斜板によって波のエネルギーが集中して波高が高まり、前記曲面反射板によって波を反射して強い上下振動を起こし、前記第1のフロートを上下方向に振動させて動力を取り出すことを特徴とする。
(第11発明)
第11発明の浮動式エネルギー変換方法は、波浪エネルギーを利用したエネルギー変換方法であり、第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心とした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板に接続され、第1のフロート方向で、かつ、下方に向かうように傾斜している傾斜板に、波が当たることにより、波高を高くし、前記第1のフロートにおける上下方向の振動を拡大するように変換し、前記第1のフロートより後に配置され、第2のフロートに取り付けられた少なくとも二つの垂直方向に設けられた位相板により、第2のフロートの縦揺れを減少させることを特徴とする浮動式エネルギー変換方法。
本発明によれば、斜面板に沿って波が進行すると、次第に波高が高くなり、波のエネルギーを水面近くに集中することができる。
本発明によれば、波が曲面反射板に当たると、反射して定常波ができ、前記曲面反射板に沿って水粒子が上下に振動し、第1のフロートの上下運動に効率良く変換する。
本発明によれば、斜面板および曲面反射板の後ろに、たとえば、2枚の位相板を設けた場合、装置の長さの2培以下の波長の波を反射し、曲面反射板の前面に定常波の腹が生じて、水が上下に振動し、第1のフロートの上下運動に効率良く変換する。
本発明によれば、位相板を前記斜面板および曲面反射板の後ろに2個ないし3個設けることにより、第2のフロートの縦揺れの固有振動数を下げることができ、4L以上の波長の波に対して前記斜面板および曲面反射板が第1のフロートと位相差πで互いに逆向きに動き、第1のフロートの上下運動を第2のフロートに設けたエネルギー変換により効率良く変換することかできる。ただし、Lは、位相板間の距離である。
(第1発明)
第1発明は、波浪エネルギーを利用した浮動式エネルギー変換装置に関するものである。第1のフロートの上下運動は、第2のフロートに設けられているエネルギー変換手段に伝えられ、波浪エネルギーを、たとえば、回転エネルギーに変換する。曲面反射板は、第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段における回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している。前記曲面反射板の下部には、傾斜板が接合されている。前記傾斜板は、断面が前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びている。また、前記曲面反射板および斜面板は、両側面を第1の側面板により閉塞されている。第2のフロートは、前記第1の側面板の他端部が取り付けられている。
前記傾斜板は、進行して来た波の水深に応じて拡散した波のエネルギーを水面に集中させ、波高を高くすることができる。前記曲面反射板は、前記高くなった波を反射し、曲面反射板の前面に水の強い上下振動を生じさせる。前記進行して来た波は、前記傾斜板および曲面反射板によって、前記第1のフロートを上下運動に効率良く変換している。前記第1のフロートの上下運動は、たとえば、連結部材等によって、前記第2のフロートに取り付けられたエネルギー変換手段に伝達される。
(第2発明)
第2発明の浮動式エネルギー変換装置において、前記第1のフロートの後方に配置されている第2のフロートは、波の進行方向に対して直角で、かつ、下方垂直になるように設けられているととともに、側板により両側部が閉塞された少なくとも二つの位相板が取り付けられている点で、第1発明と構成が異なっている。前記位相板は、前記曲面反射板および傾斜板とともに、前記第2フロートの揺れを抑制する働きをする。
(第3発明)
第3発明の浮動式エネルギー変換装置は、第2発明の斜面板の傾斜角度を水平面に対して約30度から40度にしている。前記角度の傾斜板は、波高を高め、第2のフロートの縦揺れの固有振動数を下げ、4Lから10L以上の波長の波に第1のフロートを効率良く動かす。
(第4発明)
第4発明の浮動式エネルギー変換装置において、第2発明の位相板は、たとえば、2枚または3枚からなり、第2の側面板によって両側面が囲まれている。前記複数枚の位相板は、前記曲面反射板および傾斜板とともに、波長が4L以下の波を反射し、第2のフロートの縦揺れの固有振動数を下げることができる。
(第5発明)
第5発明の浮動式エネルギー変換装置は、第2発明における位相板の間隔をL=(1/4)λの近傍としている。前記間隔に配置された二つの位相板は、4L以下の波長の波を反射する。
(第6発明)
第6発明の浮動式エネルギー変換装置は、第1フロートの上下運動を回転運動にエネルギーを変換する。前記回転運動は、たとえば、発電機を回し、電気エネルギーに変換される。前記上下運動を回転運動に変換するエネルギー変換機構は、回転板とリンク機構等による従来から公知または周知の手段を利用することができる。前記発電機は、電気エネルギーとして利用される。
(第7発明)
第7発明の浮動式エネルギー変換装置は、第1フロートの上下運動を回転運動にエネルギーを変換する。前記回転運動は、たとえば、揚水ポンプを駆動し、海洋深層水を揚水し、海洋深層水の位置エネルギーに変換される。
(第8発明)
第8発明の浮動式エネルギー変換装置は、第1のフロートの上下運動を回転運動に変換し、コンプレッサを駆動して、空気を海中に送る仕事をさせる。
(第9発明)
第9発明の浮動式エネルギー変換装置は、第1フロートの上下運動を、たとえば、ふいご式ポンプと一方向空気送出弁からなる空気をコンプレッサ内の圧力を高くする。前記コンプレッサは、前記第1フロートの上下運動が空気圧となってエネルギー変換され、利用することができる。前記コンプレッサは、たとえば、空気を海水等に送り込み、海水を活性化させることができる。前記ふいご式ポンプは、回転軸に設けられた2枚の板の開け閉めによって空気を加圧する。前記曲面反射板の曲率は、前記ふいご式ポンプの回転軸が中心となっている。
(第10発明)
第10発明の浮動式エネルギー変換方法は、進行して来た波が第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心とした同心円に沿っ湾曲している曲面反射板と、前記第1のフロートの後端部近傍から先端部方向に向い、かつ、下方に向かうように傾斜している傾斜板に波が衝突することにより、波高を高くし、曲面反射板に沿った水の上下方向の振動を起こす。前記上下方向の水の振動によって、波のエネルギーを前記第1のフロートの上下方向の振動に変換する。前記波のエネルギーは、たとえば、回転運動に変換されて利用される。
(第11発明)
第11発明の浮動式エネルギー変換方法は、第10発明において、曲面反射板と、傾斜板は、波高を高め、曲面反射板に沿った上下方向の水の振動を生じさせる。第2のフロートに取り付けられた複数の垂直方向に設けられた位相板は、2L以下の波長の波を反射する。また、前記傾斜板は、第2のフロートの縦揺れの固有振動数を下げ、4L以上の波に第1のフロートを効率良く動かす。
図1(イ)は本発明の第1実施例で、浮動式エネルギー変換装置を説明するための概略側面図で、(ロ)は上面図、(ハ)は正面図である。図1(イ)から(ハ)において、浮動式エネルギー変換装置11は、第1のフロート14と、前記第1のフロート14に所定の距離で係留されている第2のフロート15と、前記第1のフロート14の上下運動をエネルギー変換する第2のフロート15上に設けられているエネルギー変換手段、たとえば、発電機16とから少なくとも構成されている。
また、前記第1のフロート14の後端部には、所定の間隔を置いて、曲面反射板13と、前記曲面反射板13に下端部に接合されている傾斜板12が設けられている。前記曲面反射板13は、前記エネルギー変換手段である発電機16の回転軸を中心にした同心円に沿っている。下方で、かつ、前記第1のフロート14から遠ざかる方向に湾曲している。また、前記曲面反射板13の下端部には、第1のフロート14に向かう下方向に傾斜した斜面板12が接合されている。前記斜面板12および前記曲面反射板13は、両側部に側面板121、122によって囲まれている。前記側面板121、122は、前記斜面板12と前記曲面反射板13の部分を分けて設けることもできる。
第2のフロート15は、その上に、たとえば、発電機16、軸受け161、162が設けられている。前記発電機16は、前記軸受け161、162、増速歯車163と軸164により連結されている。連結部材141、142は、一端が前記第1のフロート14に固定され、他端が前記第2のフロート15における前記軸受け161、162の一端部に固定されている。
前記進行波は、前記斜面板12および曲面反射板13に衝突することにより、波高が高くなり、第1のフロート14を上下運動に変える。前記第1のフロート14の上下運動によるエネルギーは、前記連結部材141、142により軸受け161、162、増速歯車163を介して発電機16に伝達される。前記第1のフロート14における上下運動を前記軸受け161、162による回転運動に変換する機構は、公知または周知のものを使用することができる。
前記斜面板12、前記曲面反射板13、前記第1の側面板121、122の後端部は、第1の位相板17が取り付けられている。また、前記第1の位相板17は、前記第2のフロート15に固定されている。さらに、前記第1の位相板17は、所定の間隔を置いて第2の位相板18が第2の側面板171、172によって囲まれている。前記第1の位相板17および第2の位相板18の間隔は、たとえば、L=(1/4)λの近傍であることが望ましい。前記距離に配置した第1の位相板17および第2の位相板18は、周囲の水粒子の円運動の位相差から、水粒子と一緒に動かず、第2のフロート15の揺れを抑える働きをする。
前記位相板は、図1において2枚であるが3枚にすることができる。前記3枚の位相板を設けた浮動式エネルギー変換装置は、装置の長さの2培以下の波長の波を反射し、前面に定常波の腹が生じて、水が上下に振動する。前記2枚または3枚の位相板からなる浮き消波装置は、斜面板および曲面反射板と相まって斜面の底辺から水面までの水粒子の円運動を曲面反射板に沿った上下振動に変えて第1のフロート14を動かし、波浪エネルギーを効率良く、連結部材141、142の往復運動を回転軸164の回転に変換している。
図2は本発明の第2実施例で、浮動式波力ポンプ装置を説明するための概略断面図である。図2において、浮動式波力ポンプは、第1のフロート21と、前記第1のフロート21の後端部に取り付けられた湾曲反射板22と、前記湾曲反射板22にほぼ中間部に取り付けられた斜面板23と、前記第1のフロート21に接続されているふいご式ポンプ25の上板251と、第1のフロート21とふいご式ポンプの上板251を接続する接続棒34と、孔242を有するふいご式ポンプの下板241と、前記ふいご式ポンプ25の下板241に接続する2枚からなる側面板231と、前記ふいご式ポンプ25の上板251を波によって上下方向に動かす前記ふいご式ポンプ25の下板241に取り付けられた蝶番26と、前記孔241に一端が取り付けられている第1のパイプ27と、前記第1のパイプ27の他端が取り付けられている一方向空気送出弁28と、前記一方向空気送出弁28に一端が取り付けられている第2のパイプ29と、前記第2のパイプ29の他端が取り付けられた空気タンク30とから少なくとも構成されている。
前記斜面板23は、第1のフロート21の前で下方に傾斜しており、二枚の側面板231が両側に設けられ、第2のフロート33、位相板31、32と一体になっている。第1のフロート21と曲面反射板22は、接続棒34で蝶番26に連結し、蝶番26を中心して揺動できるようになっている。前記前記板材24は、孔241が設けられているとともに、第1のパイプ27の一端が取り付けられている。前記ふいご式ポンプ25の上下の動きは、前記第1のパイプ27に空気を送りことができる。また、前記曲面反射板22は、蝶番の回転軸を中心にした同心円に沿った曲率から構成されている。斜面板23は、進行して来た波の波高を高め、前記曲面反射板22は、前記高くなった波を反射することにより、第1のフロート21を上下に効率よく運動させる。
前記第1のパイプ27は、一方向空気送出弁28および第2のパイプ29を介して空気タンク30に空気を送り込む。前記空気は、前記一方向空気送出弁28により、空気タンク30内の空気圧を高めることができる。前記空気タンク30は、内部の空気圧により、海水内に空気を送ることができる。
また、前記板材24には、第1の位相板31が設けられ、たとえば、L=(1/4)λの間隔で第2の位相板32が設けられている。前記第1の位相板31および第2の位相板32の側部には、側板が設けられ、斜面板23に接続している。
前記曲面反射板は、蝶番26を中心とする同心円に沿って曲げる。浮体の前面の斜面で波のエネルギーを水面近くに集中させ、曲面反射板で反射して、斜面の底辺から水面までの水粒子の円運動を曲面反射板に沿った上下振動に変えてフロートを動かし、波浪エネルギーを効率良く回転軸の往復運動に変換している。前記位相板は、2枚の位相板の周囲の波の位相差から浮動式波力ポンプの長さの2倍までの波長の波を反射する。斜面は、浮動式波力ポンプの縦揺れの振動数を下げ、浮動式波力ポンプの長さの2倍以上の波長の波に対して大きく縦揺れさせる。位相板と斜面板によって、浮動式波力ポンプは、波長の短い波から長い波までの広範囲の波長の波に対して、波浪エネルギーを効率良く回転運動として取り出すことができる。
第1実施例および第2実施例は、水槽による模型実験、および海上による実験が行われた。前記実験は、曲面反射板のみの場合、斜面板のみの場合、前記曲面反射板と斜面板が接合されている場合、なにもない場合について行われた。前記実験において、前記曲面反射板と斜面板が接合されものは、他の場合と比較して、明らかに有意差を認めることができた。また、位相板についても、水槽および海上実験が行われた。前記曲面反射板と斜面板は、位相板を組み合わせることにより、一層良いデータを得ることができた。また、前記実験において、前記斜面板が水平面に対して約30度の傾斜面の場合、浮動式波浪エネルギー変換装置の長さの0.8から5倍までの波長の波に対して良い特性を得ることができた。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本実施例に記載されているフロート、エネルギー変換手段、ふいご式ポンプ、一方向空気送出弁、蝶番、コンプレッサ等は、公知または周知のものを使用することができる。
(イ)は本発明の第1実施例で、浮動式エネルギー変換装置を説明するための概略側面図で、(ロ)は上面図、(ハ)は正面図である。(実施例1) 本発明の第2実施例で、浮動式波力ポンプ装置を説明するための概略断面図である。(実施例2)
符号の説明
11・・・浮動式エネルギー変換装置
12・・・斜面板
121・・・第1の側面板
122・・・第1の側面板
13・・・曲面反射板
14・・・第1のフロート
141・・・連結部材
142・・・連結部材
15・・・第2のフロート
16・・・発電機
17・・・第1の位相板
171・・・第2の側面板
172・・・第2の側面板
18・・・第2の位相板
21・・・第1のフロート
22・・・曲面反射板
23・・・斜面板
231・・・側面板
232・・・孔
241・・・ふいご式ポンプの下板
242・・・孔
25・・・ふいご式ポンプ
251・・・ふいご式ポンプの上板
26・・・蝶番
27・・・第1のパイプ
28・・・一方向空気送出弁
29・・・第2のパイプ
30・・・空気タンク
31、32・・・位相板
33・・・第2のフロート
34・・・連結棒

Claims (11)

  1. 波浪エネルギーを利用した浮動式エネルギー変換装置において、
    波のエネルギーを上下運動に変換するための第1のフロートと、
    前記第1のフロートの後方に配置されている第2のフロートと、
    前記第1のフロートの上下運動を回転エネルギーに変換する前記第2のフロートに設けられたエネルギー変換手段と、
    前記第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、
    前記曲面反射板の下部に接続され、前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びる斜面板と、
    前記曲面反射板および前記傾斜面板の両側面を閉塞しているとともに、他端部が第2のフロートに取り付けられている側面板と、
    から少なくとも構成されていることを特徴とする浮動式エネルギー変換装置。
  2. 波浪エネルギーを利用した浮動式エネルギー変換装置において、
    波のエネルギーを上下運動に変換するための第1のフロートと、
    前記第1のフロートの後方に配置されている第2のフロートと、
    前記第1のフロートの上下運動を回転エネルギーに変換する前記第2のフロートに設けられたエネルギー変換手段と、
    前記第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心にした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、
    前記曲面反射板の下部に接続され、前記第1のフロート方向で、下方に向かって伸びる斜面板と、
    前記曲面反射板および前記傾斜面板の両側面を閉塞しているとともに、他端部が第2のフロートに取り付けられている側面板と、
    前記第2のフロートに取り付けられ、波の進行方向と直角で、かつ、下方垂直になるように設けられている少なくとも二つの位相板と、
    から少なくとも構成されていることを特徴とする浮動式エネルギー変換装置。
  3. 前記斜面板は、水平面に対して約30度から45度の傾斜面からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された浮動式エネルギー変換装置。
  4. 前記少なくとも二枚の位相板は、側面板によって囲まれていることを特徴とする請求項2に記載された浮動式エネルギー変換装置。
  5. 前記位相板の間隔は、L=(1/2)λの近傍であることを特徴とする請求項2または請求項4に記載された浮動式エネルギー変換装置。ただし、λは波の波長である。
  6. 前記エネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を回転運動に変換し、発電機を駆動することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載されたた浮動式エネルギー変換装置。
  7. 前記エネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を羽根車に伝達し、回転運動に変換することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された浮動式エネルギー変換装置。
  8. 前記エネルギー変換手段は、第1のフロートの上下運動を回転運動に変換し、コンプレッサを駆動することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された浮動式エネルギー変換装置。
  9. 前記エネルギー変換手段は、ふいご式ポンプと一方向空気送出弁によって空気を加圧できる空気コンプレッサであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載されたた浮動式エネルギー変換装置。
  10. 波浪エネルギーを利用した浮動式エネルギー変換方法において、
    第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心とした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板に接続され、第1のフロート方向で、かつ、下方に向かうように傾斜している傾斜板に、波が当たることにより、前記斜面板によって波のエネルギーが集中して波高が高まり、前記曲面反射板によって波を反射して強い上下振動を起こし、前記第1のフロートを上下方向に振動させて動力を取り出すことを特徴とする浮動式エネルギー変換方法。
  11. 波浪エネルギーを利用した浮動式エネルギー変換方法において、
    第1のフロートの後端部近傍に配置され、前記エネルギー変換手段の回転軸を中心とした同心円に沿って湾曲している曲面反射板と、前記曲面反射板に接続され、第1のフロート方向で、かつ、下方に向かうように傾斜している傾斜板に、波が当たることにより、波高を高くし、前記第1のフロートにおける上下方向の振動を拡大するように変換し、
    前記第1のフロートより後に配置され、第2のフロートに取り付けられた少なくとも二つの垂直方向に設けられた位相板により、第2のフロートの縦揺れを減少させることを特徴とする浮動式エネルギー変換方法。
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