JP2009022906A - Sewage purification system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、汚水浄化システムに関し、特に、汚水をフィルタによりろ過する汚水浄化システムに関するものである。 The present invention relates to a sewage purification system, and more particularly to a sewage purification system that filters sewage with a filter.
畜産汚泥等の有機性汚泥は、一般に、フィルタでろ過され、浄化処理が行われている。大量の有機性汚泥をそのまま廃棄した場合には河川等が汚濁し、自然環境に重大な影響を及ぼすからである。例えば、特許文献1には、活性汚泥法式で発生する余剰汚泥を高温嫌気性消化処理とフィルタ(分離膜)による固液分離とを組み合わせて処理する有機性汚泥の処理方法が記載されている。
従来のフィルタは長時間使用することにより、汚水に含まれる微細物質によって目詰まりを起こすため、目詰まりするごとにフィルタの洗浄や交換を行う必要があった。しかも、この目詰まりは、処理する汚水の種類にもよるが、かなり頻繁に起こってしまう。このため、フィルタが目詰まりする度に、ろ過処理を中断し、洗浄・交換を行うこととなり、ろ過効率が低下するという問題があった。 Since the conventional filter is clogged with fine substances contained in the sewage when it is used for a long time, it is necessary to clean or replace the filter every time it is clogged. Moreover, this clogging occurs quite frequently, depending on the type of sewage to be treated. For this reason, every time the filter is clogged, the filtration process is interrupted, and cleaning and replacement are performed, resulting in a problem that the filtration efficiency is lowered.
したがって、本発明の目的は、フィルタの目詰まりを簡易に解消することができ、ろ過効率の良い汚水浄化システムを提供することにある。 Therefore, an object of the present invention is to provide a sewage purification system that can easily eliminate clogging of a filter and has good filtration efficiency.
本発明の上記目的は、汚水を一時的に蓄積するろ過槽と、汚水をろ過する高分子マイクロフィルタと、高分子マイクロフィルタによってろ過された汚水を排水する排水管と、超音波により高分子マイクロフィルタを振動させる超音波振動子とを備え、高分子マイクロフィルタは、多孔質空間の核となる独立核空間と、複数の独立核空間の間を連通させる連続微空間とで形成されたスクラム構造を有する多孔質層を備えることを特徴とする汚水浄化システムによって達成される。 The object of the present invention is to provide a filtration tank for temporarily accumulating sewage, a polymer microfilter for filtering sewage, a drain pipe for draining sewage filtered by the polymer microfilter, and a polymer microfilter by ultrasonic waves. The polymer microfilter has a scram structure formed by an independent nuclear space that is the nucleus of the porous space and a continuous microspace that communicates between the multiple independent nuclear spaces. It is achieved by a sewage purification system comprising a porous layer having
本発明においては、超音波振動子がろ過槽の内側において高分子マイクロフィルタの上部に配置されることが好ましい。これによれば、汚水のろ過を行いながら超音波を発生させて高分子マイクロフィルタの目詰まりを抑制することが可能となる。 In the present invention, it is preferable that the ultrasonic transducer is disposed on the inside of the polymer microfilter inside the filtration tank. According to this, it is possible to suppress clogging of the polymer microfilter by generating ultrasonic waves while filtering sewage.
本発明においては、高分子マイクロフィルタの排水管側からろ過槽側へ水を流入させ、高分子マイクロフィルタの洗浄を行う逆洗機構をさらに備えることが好ましい。これによれば、高分子マイクロフィルタの目詰まりをより十分に解消することができる。 In the present invention, it is preferable to further include a back washing mechanism for washing the polymer microfilter by flowing water from the drain pipe side of the polymer microfilter to the filtration tank side. According to this, clogging of the polymer microfilter can be solved more sufficiently.
本発明においては、超音波振動子が高分子マイクロフィルタの下部に配置され、高分子マイクロフィルタの逆洗を行うと同時に超音波を発生させることが好ましい。これによれば、逆洗による高分子マイクロフィルタの洗浄を行う際に、逆洗をすると同時に高分子マイクロフィルタに振動を与えることが可能なため、高分子マイクロフィルタの目詰まりを短時間で効率よく解消することができる。 In the present invention, it is preferable that the ultrasonic transducer is disposed under the polymer microfilter, and the ultrasonic wave is generated simultaneously with the back washing of the polymer microfilter. According to this, when the polymer microfilter is washed by backwashing, it is possible to vibrate the polymer microfilter at the same time as the backwashing. Can be resolved well.
本発明においては、多孔質層が、1以上の凸部及び/又は凹部で異形化された断面形状を有する繊維で形成されていることが好ましい。 In the present invention, the porous layer is preferably formed of fibers having a cross-sectional shape that is deformed by one or more convex portions and / or concave portions.
本発明においては、多孔質層が、不織布と、不織布の繊維層に含浸された多孔質性樹脂とで一体化されて形成されていることが好ましい。 In the present invention, it is preferable that the porous layer is integrally formed of a nonwoven fabric and a porous resin impregnated in the nonwoven fabric fiber layer.
本発明においては、高分子マイクロフィルタが、多孔質層の下流側に形成された多孔質層よりも空隙率の高い不織布の中間繊維層と、中間繊維層の下流側に形成された支持層と、支持層の下流側に形成された中間繊維層よりも空隙率の高い不織布の基材繊維層をさらに有することが好ましい。 In the present invention, the polymer microfilter has a nonwoven fabric intermediate fiber layer having a higher porosity than the porous layer formed on the downstream side of the porous layer, and a support layer formed on the downstream side of the intermediate fiber layer. It is preferable to further have a nonwoven fabric base fiber layer having a higher porosity than the intermediate fiber layer formed on the downstream side of the support layer.
本発明によれば、フィルタの目詰まりを簡易に解消することができ、ろ過効率の良い汚水浄化システムを提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, clogging of a filter can be eliminated easily and a sewage purification system with good filtration efficiency can be provided.
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1は、本発明の好ましい第1の実施形態による汚水浄化システム100の構成を示す略断面図である。
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a configuration of a
図1に示すように、汚水浄化システム100は、汚水101を一時的に蓄積するろ過槽102と、高分子マイクロフィルタ103を収容する高分子マイクロフィルタ収容部104と、排水管105と、逆洗水供給管106と、排水管105と逆洗水供給管106の接続部に取り付けられた切替弁107と、超音波振動子108とを備えている。
As shown in FIG. 1, a
さらに、汚水浄化システム100は、ろ過処理される汚水101をろ過槽102へ供給する汚水供給管109と、逆洗水供給管106に洗浄水を供給するポンプ110と、超音波振動子108を先端に取り付け、これを支持する支持体111とを有して構成されている。
Further, the
高分子マイクロフィルタ103は、高分子マイクロフィルタ収容部104によりろ過槽102の底部に配置されている。そして、ろ過槽102からの汚水101を受け、これをろ過する。
The
切替弁107は、高分子マイクロフィルタ収容部104と排水管105とを接続させた状態及び高分子マイクロフィルタ収容部104と逆洗水供給管106とを接続させた状態を必要に応じて切り替える。
The
かかる汚水浄化システム100において、ろ過処理を行う場合、切替弁107を排水管105側へ切り替えることにより、高分子マイクロフィルタ収容部104と排水管105とを接続させる。これにより、図1中破線矢印で示すように、ろ過槽102に貯められた汚水101が高分子マイクロフィルタ103によってろ過され、ろ過された水が排水管105へ排出される。
In the
超音波振動子108は、支持体111により、ろ過槽102内の汚水101の中において、高分子マイクロフィルタ103の上部(上流側)に配置されており、高分子マイクロフィルタ103に汚水101を媒体として振動を与えることができる。超音波は、定期的または継続的に発生させる。これにより、高分子マイクロフィルタ103による汚水101のろ過と同時に、超音波による振動で高分子マイクロフィルタ103の目詰まりを防止することができる。
The
また、汚水浄化システム100は、高分子マイクロフィルタ103の高分子マイクロフィルタ収容部104側(排水管105側)からろ過槽102側へ水を流入させ、高分子マイクロフィルタ103の洗浄を行う逆洗機構を備えている。
In addition, the
図2は、本発明の好ましい汚水浄化システム100における逆洗処理を説明するための略断面図である。
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view for explaining the backwash process in the preferred
逆洗を行う場合、まず、汚水供給管109からろ過槽102への汚水の供給をストップさせる。また、超音波振動子108からの超音波の発生もストップさせる。
When backwashing is performed, first, the supply of sewage from the
そして、図2に示すように、切替弁107を逆洗水供給管106側に切り替えることにより、高分子マイクロフィルタ収容部104を逆洗水供給管106と接続させる。これにより、図2中破線矢印で示すように、ポンプ110から供給される逆洗水が逆洗水供給管106を介して高分子マイクロフィルタ103へ供給され、さらに逆洗水は高分子マイクロフィルタ103を通ってろ過槽102へ送出される。
Then, as shown in FIG. 2, the polymer
このように、高分子マイクロフィルタ103の下流側(高分子マイクロフィルタ収容部104側)から上流側(ろ過槽102側)へ逆洗水を流すことにより、高分子マイクロフィルタ103の洗浄を行うことができる。
Thus, the
このように、本実施形態によれば、汚水のろ過を行いながら、高分子マイクロフィルタ103の目詰まりを抑制できる。また、ブラシやスクレーパによって、高分子マイクロフィルタ103の目詰まりを物理的に掻き取る必要がなくなるため、高分子マイクロフィルタが損傷することもなく、したがって、高分子マイクロフィルタ103を長期間使用することが可能となる。
Thus, according to this embodiment, clogging of the
次に、本発明の好ましい第2の実施形態による汚水浄化システムにつき説明する。 Next, a sewage purification system according to a preferred second embodiment of the present invention will be described.
図3は、本発明の好ましい第2の実施形態による汚水浄化システム200の構成を示す略断面図である。
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a configuration of a
本実施形態は、上記第1の実施形態と、超音波振動子及びこれを支える支持体の位置において異なっており、それ以外は上記第1の実施形態と同じ構成であるため、同じ符号を付してその説明を省略する。 The present embodiment is different from the first embodiment in the position of the ultrasonic transducer and the support that supports the ultrasonic transducer, and the other configurations are the same as those in the first embodiment. Therefore, the description is omitted.
図3に示すように、本実施形態による汚水浄化システム200では、超音波振動子208が支持体211によって高分子マイクロフィルタ収容部104内において高分子マイクロフィルタ103の下部(下流側)に配置されている。そして、高分子マイクロフィルタ103の逆洗を行う際に、超音波振動子208から超音波を発生させ、高分子マイクロフィルタ103に、下面側から振動を与える。
As shown in FIG. 3, in the
汚水浄化システム200におけるろ過処理は、第1の実施形態による汚水浄化システム100とほぼ同様である。すなわち、切替弁107を排水管105側に切り替えて、ろ過槽に貯められた汚水101を高分子マイクロフィルタ103によってろ過し、ろ過された水を排水管105へ排水する。このとき、汚水浄化システム200では、汚水浄化システム100とは異なり、ろ過処理中に高分子マイクロフィルタ103に対し、超音波振動は与えられない。
The filtration process in the
すなわち、汚水浄化システム200では、ろ過処理中には高分子マイクロフィルタ103の目詰まり防止処理は行わず、逆洗を行う際に高分子マイクロフィルタ103の目詰まりを除去する。
That is, the
汚水浄化システム200において、逆洗を行うには、上記第1の実施形態と同様、まず、汚水供給管109からろ過槽102への汚水の供給をストップさせる。また、超音波振動子108からの超音波の発生もストップさせる。
In the
そして、図3に示すように、切替弁107を逆洗水供給管106側に切り替えることにより、高分子マイクロフィルタ収容部104を逆洗水供給管106と接続させる。これにより、ポンプ110から供給される逆洗水が逆洗水供給管106を介して高分子マイクロフィルタ103へ供給され、さらに逆洗水は高分子マイクロフィルタ103を通ってろ過槽へ送出される。
Then, as shown in FIG. 3, the
これにより高分子マイクロフィルタ103が洗浄されるが、本実施形態では、このとき同時に超音波振動子208から超音波を発生させ、逆洗水を媒体として高分子マイクロフィルタ103に振動を与える。このように高分子マイクロフィルタ103に振動を与えながら逆洗を行うことにより、単に逆洗を行うよりも、効率よく高分子マイクロフィルタ103を洗浄することが可能となる。
As a result, the
このように、第2の実施形態によれば、高分子マイクロフィルタ103の下流側(下部)に超音波振動子208を設け、逆洗と同時に超音波を発生させることから、目詰まりの原因となる微細物質に超音波による振動を与えつつ逆洗を行うこととなるため、短時間で効率よく高分子マイクロフィルタ103を洗浄することができる。
As described above, according to the second embodiment, the
次に、第1及び第2の実施形態で用いられる高分子マイクロフィルタ103について詳細に説明する。
Next, the
図4は、高分子マイクロフィルタ103の構造を示す略断面図である。
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing the structure of the
図4に示すように、高分子マイクロフィルタ103は、不織布の繊維の断面形状を異形化することにより形成されたスクラム構造を有する多孔質層2と、多孔質層2の下流側に不織布で形成された多孔質層2よりも空隙率の高い中間繊維層3、織布、ネット、その他の多孔膜等の補強材で中間繊維層3の下流側に形成された支持層4、支持層4の下流側に不織布で形成された中間繊維層3よりも空隙率の高い下部繊維層5とを備えている。
As shown in FIG. 4, the
多孔質層2、中間繊維層3、下部繊維層5を形成する不織布の材質としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール(ビニロン)系などの合成繊維を用いることができる。各々の層の平均繊維径は、空隙率等に応じて適宜選択することができる。多孔質層2を形成する合成繊維の平均繊維径は、3μm〜25μmとすることが好ましい。平均繊維径が3μmより細くなるにつれ、取扱いが困難となり、不織布の量産性、耐久性に欠ける傾向があり、25μmより太くなるにつれ、空孔が大きくなって空隙率が増加し、ろ過性能が低下し易くなる傾向にあるからである。尚、耐水性、耐薬品性、耐候性の面からはポリエステルやポリプロピレンが好ましい。
As the material of the nonwoven fabric forming the
高分子マイクロフィルタ103の目付は500g/m2〜1000g/m2であることが好ましい。目付が500g/m2より小さくなるにつれ、長期間使用により繰り返し加わる水圧に耐えることが困難となり、耐久性が低下し易くなる傾向があり、1000g/m2よりおおきくなるにつれ、量産性が低下し易くなる傾向があるからである。
It is preferred basis weight of the
支持層4は、織布、ネット、その他の多孔膜等の補強材を中間繊維層3と下部繊維層5の間に配設することにより形成されることが好ましい。補強材としては、ものフィラメントやマルチフィラメントの織物基布が好適に用いられるが、スパン織布を用いてもよい。尚、補強材の材質としては、前述の不織布の材質と同様のものが好適に用いられる。また、ネットの場合、ステンレス線とポリエステル等を複合させたものを縦横に網目状に配置してもよい。 The support layer 4 is preferably formed by disposing a reinforcing material such as a woven fabric, a net, or other porous membrane between the intermediate fiber layer 3 and the lower fiber layer 5. As the reinforcing material, a monofilament or multifilament woven fabric is preferably used, but a spun woven fabric may also be used. In addition, as the material of the reinforcing material, the same material as that of the above-mentioned nonwoven fabric is preferably used. In the case of a net, a composite of a stainless steel wire and polyester may be arranged vertically and horizontally in a mesh shape.
高分子マイクロフィルタ103の見かけ密度は0.35g/cm2〜0.55g/cm2であることが好ましい。見かけ密度が0.35g/cm2より小さくなるにつれ、汚水と接触するろ過面積が不十分となり、ろ過効率が低下し易くなる傾向があり、0.55g/cm2より大きくなるにつれ、通水量が不十分となり、大量の汚水をろ過することが困難になる傾向があるからである。
It is preferred apparent density of the
高分子マイクロフィルタ103は、98kPaの圧力差を与えたときの空気通過量が1(cm3/s)/cm2〜10(cm3/s)/cm2となるように形成されていることが好ましい。空気通過量が1(cm3/s)/cm2より小さくなるにつれ、通水量が不十分となり、大量の汚水をろ過することが困難になる傾向があり、10(cm3/s)/cm2より大きくなるにつれ、汚水と接触する繊維量が不十分となり、ろ過効率が低下し易くなる傾向があるからである。
The
図5は、高分子マイクロフィルタ103の多孔質層2の構造を示す要部断面図である。
FIG. 5 is a cross-sectional view of the main part showing the structure of the
図5に示すように、多孔質層2はスクラム構造を有しており、多孔質層2を形成する不織布の繊維層に含浸され不織布と一体化された多孔質性樹脂15と、多孔質層2の多孔質空間の核となる独立核空間15aと、複数の独立核空間15aの間を連通させる連続微空間15bを備えている。
As shown in FIG. 5, the
多孔質層2の連続微空間(連続気泡)15bの平均空孔径は、0.5μm〜8μmであることが好ましく、1μm〜4μmであることがさらに好ましい。平均空孔径が1μmより小さくなるにつれ、目詰まりが発生し易くなり、大量の汚水をろ過することが困難になる傾向が見られ、4μmより大きくなるにつれ、通水量が多くなり、ろ過性能が低下し易くなる傾向が見られるからである。また、平均空孔径が、0.5μmより小さくなるにつれ、通水性が大幅に低下してろ過効率が低下し易くなる傾向があり、8μmより大きくなるにつれ、微小な懸濁物質を捕捉することが困難となり、懸濁物質が内部の空孔に引っ掛かって閉塞状態となり、逆洗や洗浄で除去できなくなる傾向があるからである。
The average pore diameter of the continuous fine space (open cell) 15b of the
多孔質層2の厚さは、10μm〜1000μmであることが好ましい。多孔質層2の厚さが10μmより薄くなるにつれ、連続微空間15bを十分に確保することができず、ろ過能力が不足すると共に、刷毛等による物理的な洗浄などによって短時間で多孔質層2全体が破損し易く、スクラム構造の効果が不十分となって寿命が低下し易くなる傾向があり、1000μmより厚くなるにつれ、通水性が不足してろ過効率が低下し易くなる傾向があるからである。多孔質層2の厚さを10μm〜1000μmの範囲にすることで、多孔質層2の表層側が破損しても、その内側が新たな表層となって連続微空間15bで継続的にろ過を行うことができ、ろ過性能の信頼性、長寿命性に優れる。
The thickness of the
図6(a)乃至(c)は、多孔質層2を形成する繊維の構造を示す模式斜視図である。
FIGS. 6A to 6C are schematic perspective views showing the structure of the fibers forming the
図6(a)は、多孔質層2を形成する繊維10の円周上に複数の凸部11が形成された例であり、図6(b)は、多孔質層2を形成する繊維10aの外周に凸部11aが螺旋状の凸状に形成された例であり、図6(c)は、多孔質層2を形成する繊維10bの外周表面に略球状の複数の凸部11bが形成された例である。これらの凸部11,11a,11bは、表面に凸部11,11a,11bに対応する凹凸が形成された圧延ローラの間に繊維10,10a,10bを通すことにより形成することができる。
FIG. 6A shows an example in which a plurality of
凸部が11,11a,11bの大きさは繊維10,10a,10bの繊維径にもよるが、繊維径が10μm〜25μmの場合、凸部11,11a,11bの直径は2μm〜5μmであることが好ましい。凸部11,11a,11bの直径が2μmより小さくなるにつれ、異形化の効果が不十分となり、通水性が低下し易くなってろ過効率が低下する傾向があり、凸部11,11a,11bの直径が5μmより大きくなるにつれ、断面形状を維持するのが困難となり生産性が低下し易くなると共に、空隙率が高くなってろ過性能が低下し易くなる傾向があるからである。
The size of the
高分子マイクロフィルタ103の多孔質層2の形成工程において、1以上の凸部11,11a,11bで異形化された断面形状を有する繊維10,10a,10bをニードルパンチやウォータージェットニードル等の方法によって、三次元に交絡させて多孔質層2を形成することにより、独立核空間15aを連通する略均一な連続微空間15bを形成することができ、多孔質層2の連続微空間(微細空孔)15bの平均空孔径を前述の0.5μm〜8μm、好ましくは1μm〜4μmに形成することができる。
In the process of forming the
図7(a)乃至(f)は、多孔質層2を形成する繊維の構造の変形例を示す略断面図である。
FIGS. 7A to 7F are schematic cross-sectional views showing modifications of the structure of the fibers forming the
図7(a)は繊維10cの外周に5個の凸部11cが形成された例であり、図7(b)は繊維10dの外周に4個の凸部11dが形成された例であり、図7(c)は繊維10eの外周に3個の凸部11eが形成された例であり、図7(d)は繊維10fの外周に4個の凹部11fが形成された例であり、図7(e)は繊維10gの外周に3個の凹部11gが形成された例であり、図7(f)は繊維10hの外周に2個の凹部11hが形成された例である。
FIG. 7A is an example in which five
図7に示した繊維10c乃至10hの断面形状と同様の断面形状を有する金型から繊維を延伸させることにより、繊維の断面形状を異形化することができ、繊維の長手方向に連続的な凸状や凹状を形成することができる。また、延伸の際に繊維を捻ることにより、図6(b)で示したように凸状や凹状を螺旋状に形成することができる。尚、繊維を液中で延伸させることにより、異形化された断面形状を確実に維持することができ生産性に優れる。
By stretching the fiber from a mold having a cross-sectional shape similar to that of the
図7では、2個〜5個の凸部11c乃至11eや凹部11f乃至11hにより、断面形状を異形化したものを示したが、凸部11c乃至11eや凹部11f乃至11hの数は2個〜8個、形成することができる。凸部11c乃至11eや凹部11f乃至11hの数が2個より少なくなるにつれ、異形化の効果が不十分となり、通水性が低下し易くなってろ過効率が低下する傾向があり、凸部11c乃至11eや凹部11f乃至11hの数が8個より多くなるにつれ、断面形状を維持するのが困難となり生産性が低下し易くなると共に、空隙率が高くなってろ過性能が低下し易くなる傾向があるからである。尚、図6及び図7で示した各々の繊維10a乃至10hは、それぞれ単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
In FIG. 7, the cross-sectional shape is modified by two to five
以上のように構成された高分子マイクロフィルタ103によれば、以下の作用を有する。まず、スクラム構造を有する上流側の多孔質層2の目を細かくすることにより、表面部で汚水中の粒子を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、ろ過性能に優れる。また、ろ過時に上流側となる多孔質層2側から下流側の下部繊維層5側に向かって空隙率が高くなるように各層の空隙率を調整することにより、微細な懸濁物質であっても確実に多孔質層2の表面で捕捉して、ろ過することができると共に、ろ過された汚水のろ過水を下部繊維層5側から速やかに排出することができ、ろ過効率に優れる。
The
また、上流側の多孔質層2の目を細かくし、下流側の下部繊維層5の目を粗くすることにより、逆洗や物理的な剥離により多孔質層2の表面に付着した懸濁物質を容易に取り除くことができ、目詰まりが発生し難く、長期間連続して使用することが可能でメンテナンス性、実用性に優れる。
In addition, the suspended material adhered to the surface of the
また、中間繊維層3と下部繊維層5との間に形成された支持層4を有することにより、全体を補強して縦横の変形を防止することができ耐久性に優れる。また、下部繊維層5により高分子マイクロフィルタ103の全体の厚みと強度を調整することができ、スクレーパやブラシ等により洗浄を行う際に、そのクッション性で衝撃を吸収することができ、多孔質層2の破損が発生し難くなると共に、ろ過水を自由に移動、排出させることができ、通水性を向上させることができる。
Moreover, by having the support layer 4 formed between the intermediate | middle fiber layer 3 and the lower fiber layer 5, it can reinforce the whole and can prevent a vertical / horizontal deformation, and is excellent in durability. In addition, the entire thickness and strength of the
さらにまた、多孔質層2を形成する繊維10乃至10hが、1以上の凸部11乃至11eや凹部11f乃至11hで異形化された断面形状を有することにより、多孔質層2内に略均一な連続微空間を形成することができ、ろ過性能の均一性に優れる。また、多孔質層2が、略均一な連続微空間が多重に形成されたスクラム構造を有するので、多孔質層2の表面で繊維10乃至10hが断裂する等にしても、さらにその内側の繊維10乃至10hで形成された連続微空間によって継続的にろ過を行うことができ、ろ過性能の信頼性、長寿命性に優れる。
Furthermore, the
この高分子マイクロフィルタ103は、重力ろ過を行うことができ、目詰まりが発生し難く、外部からの小さな刺激で懸濁物質を剥離することができるので、逆洗で洗浄する以外に、ブラシ洗浄方式、ウォータージェット洗浄方式、吸引洗浄方式、スクレーパ洗浄方式等により洗浄することができ、濃度の濃い汚水にも対応することができ汎用性に優れる。 また、ブラシ洗浄やスクレーパ洗浄などの剥離洗浄により、多孔質層2の表面に付着した懸濁物質を凝集した状態で剥離させてろ過槽などの底部に沈降させることができるので、汚水の濃度が濃くなることが防止でき、安定したろ過流量を得ることができる。
This
また、高分子マイクロフィルタ103はろ過圧力装置を必要としないので省エネルギー性に優れ、ろ過装置全体を小型化、軽量化することができ、量産性、取り扱い性を向上させることができる。また、凝集剤等を使用することなく、汚水に含まれているミネラル分を残存させたまま、懸濁物質のみを取り除いて浄化処理を行うことができ、清水として河川等に放流することができるので環境保護性に優れる。また、汚水中の懸濁物質が高分子マイクロフィルタ103の多孔質層2の表面に付着しても、ろ過効率が低下することがなく、優れたろ過性能を維持することができ、実用性、信頼性に優れる。
Moreover, since the
図8(a)及び(b)は、高分子マイクロフィルタ103の多孔質層2の変形例を示す断面図であって、(a)は要部断面図、(b)は(a)におけるAで示す部分の拡大図である。
8A and 8B are cross-sectional views showing a modification of the
図8(a)及び(b)に示すように、本実施形態においては、多孔質層2を構成する不織布の繊維10の一部が、連続微空間15bの各空孔の内側へ突き出した構造となっている。そして、多孔質層2を構成する不織布の繊維10の平均繊維径d1は、連続微空間15bの平均空孔径d2よりも小さく構成されている。
As shown in FIGS. 8A and 8B, in the present embodiment, a structure in which a part of the
多孔質層2を図8のように構成した場合、多孔質層2の連続微空間(連続気泡)15bの平均空孔径d2は、0.5μm〜8μmであることが好ましい。また、多孔質層2を構成する不織布の繊維10の平均繊維径d1は、8μm以下とすることが好ましく、4μm以下とすることがより好ましい。連続微空間の平均空孔径d2が、0.5μmより小さくなると、通水性が大幅に低下してろ過効効率が悪くなる。また、多孔質層2を構成する不織布の繊維10の平均繊維径d1が8μmより大きくなると、連続微空間の平均空孔径d2を不織布の繊維10の平均繊維径d1よりもさらに大きくする必要があることから、微小な固形物質を捕捉することが困難となり、空孔に引っ掛かって閉塞状態となり、逆洗や洗浄で除去できなくなってしまうからである。従って、連続微空間の平均空孔径d2を4μm以上とし、不織布の繊維10の平均繊維径d1を4μm以下とすることが特に好ましい。
When the
このような構成によれば、ろ過により微粒子16が連続微空間内に入った場合でも、連続微空間内に存在する不織布の繊維10に微粒子16引っ掛かるので、多孔質層2の内部深くまで微粒子16が入り込むことを防止できる。これにより、高分子マイクロフィルタの目詰まりを防止することができる。また、逆洗においても、微粒子16が多孔質層2内の深いところまで入り込んでいないため、洗浄効果を高くすることができる。
According to such a configuration, even when the
以上説明したように、本発明によれば、汚水のろ過を行いながら、超音波振動により高分子マイクロフィルタの目詰まりを抑制できる。また、ブラシやスクレーパによって、高分子マイクロフィルタの目詰まりを物理的に掻き取る必要がなくなるため、高分子マイクロフィルタが損傷することも防止できる。したがって、高分子マイクロフィルタを長期間使用することが可能となる。 As described above, according to the present invention, clogging of the polymer microfilter can be suppressed by ultrasonic vibration while filtering sewage. Moreover, since it is not necessary to physically scrape the clogging of the polymer microfilter with a brush or a scraper, the polymer microfilter can be prevented from being damaged. Therefore, the polymer microfilter can be used for a long time.
また、高分子マイクロフィルタの下流側(下部)に超音波振動子を設け、逆洗と同時に超音波を発生させることにより、目詰まりの原因となる微細物質に超音波による振動を与えつつ逆洗を行うこととなるため、短時間で効率よく高分子マイクロフィルタを洗浄することができる。 In addition, an ultrasonic vibrator is installed on the downstream side (lower part) of the polymer microfilter, and ultrasonic waves are generated at the same time as backwashing, so that backwashing is performed while applying ultrasonic vibrations to fine substances that cause clogging. Therefore, the polymer microfilter can be efficiently cleaned in a short time.
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、それらも本発明の範囲に包含されるものであることはいうまでもない。 The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention, and these are also included in the scope of the present invention. Needless to say.
例えば、本発明による汚水浄化システムの用途は、特に限定されるものではなく、し尿・畜産汚水処理、セメント・コンクリート製品又は骨材、石工品の製造時に発生するノロ排水の処理、選炭廃液の処理、工場排水の処理、その他様々な産業において発生する汚水の処理にも用いることができるものである。 For example, the use of the sewage purification system according to the present invention is not particularly limited, treatment of human waste / livestock sewage, treatment of cement / concrete products or aggregates, wastewater generated during the manufacture of masonry products, treatment of selected coal effluent. It can also be used for the treatment of industrial wastewater and other wastewater generated in various industries.
また、上記第1及び第2の実施形態を合わせた構成とすることも可能である。すなわち、高分子マイクロフィルタ103の上部に超音波振動子108を配置し、下部に超音波振動子208を配置して、二つの超音波振動子を適宜使用するようにしてもよい。
It is also possible to adopt a configuration in which the first and second embodiments are combined. That is, the
2 多孔質層
3 中間繊維層
4 支持層
5 下部繊維層
10 繊維
10a-10h 繊維
11 凸部
11a-11e 凸部
11f-11h 凹部
15 多孔質性樹脂
15a 独立核空間
15b 連続微空間
100,200 汚水浄化システム
101 汚水
102 ろ過槽
103 高分子マイクロフィルタ
104 高分子マイクロフィルタ収容部
105 排水管
106 逆洗水供給管
107 切替弁
108,208 超音波振動子
109 汚水供給管
110 ポンプ
111,211 支持体
2 Porous layer 3 Intermediate fiber layer 4 Support layer 5
Claims (4)
前記汚水をろ過する高分子マイクロフィルタと、
前記高分子マイクロフィルタによってろ過された前記汚水を排水する排水管と、
超音波により前記高分子マイクロフィルタを振動させる超音波振動子とを備え、
前記高分子マイクロフィルタは、多孔質空間の核となる独立核空間と、複数の前記独立核空間の間を連通させる連続微空間とで形成されたスクラム構造を有する多孔質層を備えることを特徴とする汚水浄化システム。 A filtration tank for temporarily accumulating sewage,
A polymer microfilter for filtering the wastewater;
A drain pipe for draining the sewage filtered by the polymer microfilter;
An ultrasonic vibrator that vibrates the polymer microfilter with ultrasonic waves,
The polymer microfilter includes a porous layer having a scram structure formed of an independent nucleus space serving as a nucleus of a porous space and a continuous fine space communicating between the plurality of independent nucleus spaces. Sewage purification system.
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