JP2009021782A - Speaker system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、特に、携帯電話、携帯ラジオあるいはPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯用電子機器に搭載されたり、自動車のドア内や液晶ディスプレイ等の平面型表示装置の筐体内等の限られた空間内に取り付けられたりする薄型のスピーカ装置に関する。 The present invention is particularly limited to be mounted on a portable electronic device such as a mobile phone, a portable radio or a PDA (Personal Digital Assistants), in a door of a car, or in a casing of a flat display device such as a liquid crystal display. The present invention relates to a thin speaker device that is mounted in a space.
従来の薄型のスピーカ装置には、内周縁がボイスコイルボビンに連結され、外周縁がエッジを介してフレームに連結されている振動板を有しているものがある。このスピーカ装置では、上記振動板は、内周縁と外周縁の間に頂部が形成されている。内周縁及び外周縁は、頂部に比して音響放射側に位置している。振動板の音響放射側の面には、振動板の半径方向に延在する補強用リブが形成されている(例えば、特許文献1参照。)。 Some conventional thin speaker devices include a diaphragm having an inner peripheral edge connected to a voice coil bobbin and an outer peripheral edge connected to a frame via an edge. In this speaker device, the diaphragm has a top formed between the inner peripheral edge and the outer peripheral edge. The inner peripheral edge and the outer peripheral edge are located closer to the acoustic radiation side than the top. Reinforcing ribs extending in the radial direction of the diaphragm are formed on the surface on the acoustic radiation side of the diaphragm (see, for example, Patent Document 1).
上記した従来のスピーカ装置では、振動板がたわむことにより振動板の各部が別々に振動する分割振動を抑止するために、上記したように、上記振動板の音響放射側の面に上記振動板の半径方向に延在する補強用リブが形成されている。しかしながら、上記した従来のスピーカ装置では、分割共振が原因となり、高域での音圧が未だ小さく不十分であるという問題がある。 In the conventional speaker device described above, in order to suppress the divided vibration in which each part of the diaphragm vibrates separately when the diaphragm is bent, as described above, the surface of the diaphragm on the acoustic radiation side is Reinforcing ribs extending in the radial direction are formed. However, the above-described conventional speaker device has a problem that the sound pressure in the high range is still small and insufficient due to the split resonance.
ここで、分割共振とは、ボイスコイルボビンの振幅運動による振動が振動板の中心部から周辺部に同心円状に広がってゆき、エッジで反射された後、振動板を周辺部から中心部に向かって逆方向に伝わってゆく際に、このエッジで反射されてくる振動と新たにボイスコイルボビンから伝わってくる振動とが干渉して共振が発生する現象をいう。したがって、この従来のスピーカ装置では、低域から高域までの広い再生周波数帯域を安定して確保することができないという問題がある。 Here, the split resonance means that the vibration due to the amplitude motion of the voice coil bobbin spreads concentrically from the central part to the peripheral part of the diaphragm and is reflected by the edge, and then the diaphragm is moved from the peripheral part to the central part. When transmitting in the opposite direction, it means a phenomenon in which the vibration reflected by this edge interferes with the vibration newly transmitted from the voice coil bobbin to cause resonance. Therefore, this conventional speaker device has a problem that a wide reproduction frequency band from low to high cannot be secured stably.
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題を解決することを課題の一例とするものであり、これらの課題を解決することができるスピーカ装置を提供することを目的とする。 This invention is made | formed in view of the situation mentioned above, and makes it an example of a subject to solve the above problems, and provides the speaker apparatus which can solve these subjects. With the goal.
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るスピーカ装置は、振動板、ボイスコイル及びボイスコイルボビンを有する振動体と、ヨーク、磁石及びプレートを有する磁気回路と、前記振動体と前記磁気回路とを支持するフレームとを備え、前記振動板は、中心から周縁までの間に折り返し部を有し、前記中心から前記折り返し部までの間又は前記折り返し部から前記周縁までの間のいずれかに、導電部が形成されていることを特徴としている。 In order to solve the above-described problem, a speaker device according to a first aspect of the present invention includes a vibrating body, a vibrating body having a voice coil and a voice coil bobbin, a magnetic circuit having a yoke, a magnet and a plate, and the vibrating body. A frame that supports the magnetic circuit, and the diaphragm has a folded portion between a center and a periphery, and between the center and the folded portion or between the folded portion and the periphery. One of the features is that a conductive portion is formed.
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスピーカ装置に係り、前記折り返し部は、前記ボイスコイルの下端と略等しい高さ又は前記ボイスコイルの前記下端より下方に位置していることを特徴としている。
The invention according to
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスピーカ装置に係り、前記ヨークは、略平板状を呈していることを特徴としている。 According to a third aspect of the present invention, there is provided the speaker device according to the first or second aspect, wherein the yoke has a substantially flat plate shape.
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のスピーカ装置に係り、前記振動体はダンパーを備え、前記振動板は、前記ダンパーを介して前記フレームに支持されていることを特徴としている。 A fourth aspect of the present invention relates to the speaker device according to any one of the first to third aspects, wherein the vibrating body includes a damper, and the diaphragm is supported by the frame via the damper. It is characterized by having.
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のスピーカ装置に係り、前記振動体はエッジを備え、前記振動板は、前記エッジを介して前記フレームに支持されていることを特徴としている。
The invention according to claim 5 relates to the speaker device according to any one of
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のスピーカ装置に係り、前記ダンパーの内周部は、前記折り返し部に取り付けられていることを特徴としている。 According to a sixth aspect of the present invention, there is provided the speaker device according to the fourth or fifth aspect, wherein an inner peripheral portion of the damper is attached to the folded portion.
また、請求項7に記載の発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載のスピーカ装置に係り、前記ダンパーは、前記ボイスコイルの下端と略等しい高さ又は前記ボイスコイルの前記下端より下方に配置されていることを特徴としている。 The invention according to claim 7 relates to the speaker device according to any one of claims 4 to 6, wherein the damper has a height substantially equal to a lower end of the voice coil or is lower than the lower end of the voice coil. It is characterized by being arranged in.
また、請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載のスピーカ装置に係り、前記エッジは、その断面形状が複数の凸部及び凹部とを有していることを特徴としている。 The invention according to claim 8 relates to the speaker device according to any one of claims 5 to 7, wherein the edge has a plurality of convex portions and concave portions in cross-sectional shape. It is said.
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスピーカ装置の構成を示す断面図、図2は、図1のAの部分の拡大図である。このスピーカ装置は、磁気回路1と、フレーム2と、振動体3とを有している。
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a speaker device according to
磁気回路1は、ヨーク11とプレート13とにより磁石12を挟持する内磁型である。ヨーク11は、例えば、純鉄、無酸素鋼、ケイ素鋼等からなる。ヨーク11は、略円盤形状を呈する本体11aの上端11aaの外周に略円環状を呈するフランジ(外輪部)11bが本体11aと一体に形成されて構成されている。ヨーク11は、外径がプレート13の外径と略等しい又はプレート13の外径より大きくなるように形成されている。図1の例では、ヨーク11の外径は、プレート13の外径の約2倍程度である。
The
ヨーク11の上面略中央には、磁石12が接着剤等により固着されている。磁石12は、例えば、ネオジウム系、サマリウム・コバルト系、アルニコ系、フェライト系磁石等の永久磁石等からなる。磁石12は、略円盤形状を呈している。磁石12の上面には、プレート13が接着剤等により固着されている。プレート13は、略円盤形状を呈しており、外径は磁石12の外径よりわずかに大きい。プレート13は、例えば、鉄(例えば、ローカーボンスチール)等の軟質磁性材料からなる。
A
フレーム2は、例えば、鉄系金属、非鉄金属又はそれらの合金、合成樹脂などから構成されている。鉄系金属としては、例えば、純鉄、無酸素鋼又はケイ素鋼等がある。非鉄金属としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム又は亜鉛等がある。合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレンなどのオレフィン系、ABS(アクリロニトリル・ブダジエン・スチレン)、ポリエチレンテレフタレート系などの熱可塑性樹脂に、補強用フィラーとしてガラス繊維又はフィブリル化したサーモトロピック液晶ポリエステル樹脂を添加してなるものなどがある。フレーム2は、例えば、鉄系金属を絞り成形したり、非鉄金属又はそれらの合金をダイキャスト成形したり、合成樹脂を射出成形したりして形成されている。
The
フレーム2は、第1層2a、第2層2b及び第3層2cの3層が一体に構成されている。第1層2a、第2層2b及び第3層2cは、それぞれ略円筒形状を呈している。第1層2aの外径よりも第2層2bの外径が大きく、第2層2bの外径よりも第3層2cの外径が大きい。第1層2aの下端内周縁には、略円環状を呈するフランジ2dが第1層2aと一体に形成されて構成されている。フレーム2は、このフランジ2dにおいて下方に開口している。一方、第3層2cの上端外周縁には、略円環状を呈するフランジ2eが第3層2cと一体に形成されて構成されている。フレーム2は、図示しないが、このフランジ2eにおいて上方に開口している。
In the
また、第1層2aの側面には、平面形状が略矩形状を呈する複数の開口部2aaがそれぞれ穿設されている。さらに、第2層2bの側面には、平面形状が略矩形状を呈する複数の開口部2baがそれぞれ穿設されている。なお、図1には、一つの開口部2aa及び一つの開口部2baだけを示している。
A plurality of openings 2aa having a substantially rectangular planar shape are formed in the side surface of the
フレーム2のフランジ2dには、ヨーク11の本体11aの下端11ab及びフランジ11bのそれぞれの外周縁が係合され、接着剤等により固着されている。これにより、フレーム2は、上記磁気回路1を支持している。また、フレーム2は、第3層2c上端及び第1層2aと第2層2bとの接続部において後述する振動体3を支持している。
The outer peripheral edges of the lower end 11ab of the
振動体3は、振動板21と、エッジ22と、ボイスコイルボビン23と、ボイスコイル24と、ダンパー25と、センターキャップ26とを有している。振動板21は、平面形状が略円環状を呈している。振動板21の縦断面形状は、内周縁21aから外周縁21b側であって、かつ、スピーカ装置の背面側(音響放射方向に対し反対側)に向かいつつ、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)が凸状となるように所定の曲線(以下、「第1の曲線」という。)を描いて湾曲して折り返し部21cに至る形状を呈している。また、振動板21の縦断面形状は、折り返し部21cから外周縁21bに向かって、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)が凸状となるように上記第1の曲線より緩やかな曲線(以下、「第2の曲線」という。)を描いて湾曲して外周縁21bに至る形状を呈している。
The vibrating body 3 includes a
ここで、振動板21の内周縁21aから折り返し部21cまでを第1湾曲部21dと呼び、振動板21の折り返し部21cから外周縁21bまでを第2湾曲部21eと呼ぶことにする。振動板21の平面形状において、内周縁21aから折り返し部21cまでの直線距離と、折り返し部21cから外周縁21bまでの直線距離の比は、例えば、1:3程度である。また、振動板21の折り返し部21cは、後述するように、ダンパー25の内周縁近傍前面に接着剤28により固着されている。
Here, the part from the inner
振動板21の材料としては、例えば、紙、繊維を用いた織布、繊維を用いた編み物、不織布、繊維を用いた織布にシリコーン樹脂等からなる結合樹脂を含浸させたもの、合成樹脂、アクリル発泡体などがある。合成樹脂には、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネイト、エポキシ樹脂等などがある。また、アクリル発泡体は、例えば、メタアクリル酸メチルと、メタアクリル酸と、スチレンと、無水マレイン酸と、メタアクリルアミドとを原料とする。
Examples of the material of the
振動板21を構成する第1湾曲部21dの前面(音響放射方向)の内周縁21aから折り返し部21c近傍までには、導電部27が形成されている。導電部27は、例えば、銅、アルミニウム、銀、亜鉛等の金属又はこれらの合金、炭素化合物、導電性高分子あるいは、これらの粒子をフィラーとした合成樹脂など、強磁性体以外の導電性を有する材料からなる。
A
また、導電部27の形成方法としては、例えば、以下に示すものがある。まず、導電部27が金属又はその合金からなる場合、第1湾曲部21dの前面に、箔状を呈するものを接着剤等により貼付しても良いし、PVD又はCVD等により形成しても良いし、メッキしても良い。一方、導電部27が導電性を有するとともに、接着性を有する合成樹脂からなる場合には、第1湾曲部21dの前面に塗布しても良い。さらに、振動板21の材料が合成樹脂からなる場合には、第1湾曲部21dの部分にだけ導電性を有するフィラーを混ぜて成形することにより、第1湾曲部21dの部分に導電部27としての機能も併せて持たせても良い。
Moreover, as a formation method of the
振動板21の内周縁21aには、平面形状が略円形状を呈する貫通孔21aaが形成されている。貫通孔21aaには、略円筒形状を呈するボイスコイルボビン23の上端近傍外周面が接着剤等により固着されている。ボイスコイルボビン23の下端近傍外周面には、ボイスコイル24が巻き回されている。ボイスコイル24の両端は、それぞれボイスコイルボビン23及び振動板21に沿って引き出され、例えば振動板21の内周縁近傍において図示せぬ一対のリード線とそれぞれ電気的に接続されている。図示せぬ一対のリード線は、例えば、複数の細い電線を撚り合せて形成された屈曲に強い錦糸線からなる。
A through hole 21aa having a substantially circular planar shape is formed in the inner
センターキャップ26は、例えば、ボイスコイルボビン23の内径に略等しい外径を有する球面板によって形成されている。ボイスコイルボビン23の上端には、ボイスコイルボビン23の上端開口をふさぐとともに、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)が凸状となるように、センターキャップ26が接着剤等により固着されている。このように、センターキャップ26は、ボイスコイルボビン23(又は、ボイスコイルボビン23及び振動板21)に連結されることにより、ボイスコイルボビン23及び振動板21の構造強度を補強し、ボイスコイルボビン23及び振動板21の分割振動を極力抑えている。
The
また、センターキャップ26は、振動板21と一体に振動するので、音響エネルギーの一部(主として高音域)の放射を担うとともに、振動板21の形状に起因した音波の干渉を位相補正してスピーカ装置の音響特性を調整する役割を有している。これにより、センターキャップ26は、振動板21の内周縁21aに形成された貫通孔22aaに起因した音響特性の影響を必要に応じて補正している。
Further, since the
一方、振動板21の外周縁21bの背面(音響放射方向に対し反対側)には、平面形状が略円環形状を呈するエッジ22の内周縁22aが接着剤等により固着されている。エッジ22は、適度なコンプライアンスと剛性を兼ね備えている。エッジ22には、振動板21の外周縁21bと同心円形状にコルゲーションが形成されている。すなわち、エッジ22の断面形状は、複数の凸部及び凹部とを有している。エッジ22の外周縁は、フレーム2を構成する第3層2cの上端内周縁に接着剤等により固着されている。以上により、振動板21の外周縁21bは、エッジ22を介してフレーム2に連結されている。すなわち、エッジ22は、振動板21をフレーム2に対し、弾性的に支持している。エッジ22の材料としては、上記した振動板21の材料の他、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂とタングステン等の金属とからなるハイブリット材を用いても良い。
On the other hand, the inner
ダンパー25は、平面形状が略円環形状を呈している。ダンパー25は、適度なコンプライアンスと剛性を兼ね備えている。ダンパー25には、振動板21の内周縁21aと同心円形状にコルゲーションが形成されている。すなわち、ダンパー25の断面形状は、複数の凸部及び凹部とを有している。ダンパー25は、例えば、布にフェノール系樹脂等又はフェノール系樹脂と有機溶媒とからなる溶液などを含浸し、加熱成形により形成されている。ダンパー25は、フレーム2を構成する第2層2bの下端内周縁に接着剤等により固着されている。また、ダンパー25の内周縁近傍前面には、上述したように、振動板21の折り返し部21cが接着剤28により固着されている。以上により、振動板21の折り返し部21cは、ダンパー25を介してフレーム2に連結されている。すなわち、ダンパー25は、ダンパー25の内周縁においてフレーム2に対し、振動板21の折り返し部21cを弾性的に支持している。
The
これにより、ダンパー25は、スピーカ装置の静止状態(スピーカ装置が駆動されない状態)において、エッジ22とともに、振動板21、センターキャップ26、ボイスコイルボビン23及びボイスコイル24をそれぞれスピーカ装置の所定位置において弾性的に支持している。また、ダンパー25は、ボイスコイル24及びボイスコイルボビン23をプレート13や磁石12等の磁気回路1を構成する部分に接触させない所定位置で弾性的に保持している。
Accordingly, the
また、ダンパー25は、スピーカ装置の駆動状態においては、センターキャップ26、振動板21、ボイスコイルボビン23及びボイスコイル24を振動方向に沿って弾性的に支持する役目も担っている。
The
上記構成を有するスピーカ装置は、音声信号(音声電流)が供給されると、図3に示すように、音声電流Iが図示せぬ一対のリード線を介してボイスコイル24に供給されるので、磁気回路1を構成する磁石12に基づく磁束とボイスコイル24に流された音声電流との間の電磁気力(ローレンツ力)に基づいてスピーカ装置の中心軸方向の駆動力F(図3参照)がボイスコイル24に誘起される。この駆動力Fは、ボイスコイルボビン23を介して振動板21に伝達される。振動板21は、この駆動力Fの作用を受けて、エッジ22及びダンパ25に弾性支持されつつ、振動し、音声電流に応じた音波を前面(音響放射方向)にある空間に向けて放射する。
In the speaker device having the above configuration, when an audio signal (audio current) is supplied, the audio current I is supplied to the
また、本実施形態1に係るスピーカ装置では、図1及び図2に示すように、振動板21を構成する第1湾曲部21dの前面(音響放射方向)の内周縁21aから折り返し部21c近傍まで、導電部27が形成されている。以下、この導電部27を形成した理由について、図3を参照して説明する。ここで、音声電流Iに基づく磁束の音響放射方向の成分を磁束Bとするとともに、磁気回路1を構成する磁石12に基づく磁束の水平方向(音響放射方向に対し垂直な方向)の成分を磁束B'とする。また、説明を簡略にするため、図3には、上記した磁束B及び磁束B'のみを図示している。ヨーク11が略円盤形状を呈しているために、図3に示すように、ボイスコイル24に音声電流Iが流れると、ボイスコイル24の周りに発生する音声電流Iに基づく磁束Bが、ボイスコイル24の近傍に位置する、振動板21の第1湾曲部21d前面に形成された導電部27を横切る。
In the speaker device according to the first embodiment, as shown in FIGS. 1 and 2, from the inner
これにより、上記導電部27には、図3に示すように、上記磁束Bを打ち消すように、誘導電流(渦電流)I'が流れる。一方、ヨーク11と、磁石12と、プレート13とを備えた磁気回路1を構成する磁石12に基づく磁束B'は、図3に示すように、上記導電部27を横切る。したがって、上記誘導電流I'と上記磁束B'とが相互に作用して発生する電磁気力(ローレンツ力)に基づいて、スピーカ装置の中心軸方向の駆動力F'が導電部27に誘起される。この駆動力F'は、上記駆動力Fと同じ方向、すなわち、上記駆動力Fを増加させる方向に働く。この結果、再生周波数帯域の高域における音圧を大きくすることができる。したがって、本実施の形態1に係るスピーカ装置によれば、薄型化した場合であっても、低域から高域までの広い再生周波数帯域を安定して確保することができる。
As a result, an induced current (eddy current) I ′ flows through the
従来、磁気回路1を構成する磁性材料の透磁率の非直線性によるひずみ(これを「電流ひずみ」という。)、特に、2次高調波ひずみを少なくするために、例えば、プレート13の外周に銅やアルミニウムなどからなるショート・リングを固着させていた。この方法では、このショート・リングをボイスコイル24の2次巻線として機能させ、このショート・リングを短絡することにより、ボイスコイル24のインダクタンスをゼロに近づけようとしている。
Conventionally, in order to reduce distortion due to the non-linearity of the magnetic permeability of the magnetic material constituting the magnetic circuit 1 (this is referred to as “current distortion”), in particular, second harmonic distortion, for example, on the outer periphery of the
本実施の形態1では、導電部27は、上記したショート・リングの機能をも有している。のみならず、従来では、ショート・リングを設けた場合、ショート・リングの厚みだけ磁気ギャップを広げる必要があり、その結果、磁気ギャップ内の磁束密度が低下するという問題があった。しかし、本実施の形態1では、プレート13の外周にショート・リングを固着させる必要がなく、ボイスコイル24をプレート13に近づけることが可能になり、大きな磁束をボイスコイル24に作用させることができ、その結果、大きな電磁気力、すなわち、スピーカ装置の中心軸方向の駆動力を大きくすることができる。
In the first embodiment, the
また、本実施の形態1では、振動板21は、上記した構造を有し、その内周縁から外周縁にわたる振動面が折り返し部21cで折り返されて形成されている。すなわち、折り返し部21cは、ボイスコイル24の下端と略等しい高さ又はボイスコイル24の下端より下方に位置している。このため、折り返し部21cから外周縁21bまでの高さが振動板21の全高となる。したがって、振動板21の全高は、同じ口径(振動板の外径)、ボイスコイル径(振動板の内周縁)を有する従来のコーン形振動板に比べて低く形成することができる。これにより、本実施の形態1に係るスピーカ装置は、振動板21の全高を低く抑えることができるので、薄型に形成することができる。
Further, in the first embodiment, the
また、本実施の形態1に係るスピーカ装置は、ボイスコイルボビン23にダンパ25が固定されていないので、振動時にダンパ25がプレート13にぶつかることがない。この結果、スピーカ装置の最大振幅を大きくすることができるとともに、ボイスコイルボビン23の全高を低く抑えることができるので、スピーカ装置を薄型に形成することができる。
In the speaker device according to the first embodiment, since the
また、本実施の形態1では、図1に示すように、振動板21の折り返し部21cを弾性支持するダンパ25の高さ位置を、電磁駆動されるボイスコイル24の高さ位置に近くすることができる。さらに、振動板21をボイスコイルボビン23の外径と同軸であって、ボイスコイルボビン23の外径よりも大きな円環状を呈する折り返し部21cによって支持するようにしている。したがって、振動板21、ボイスコイルボビン23及びボイスコイル24の振動方向における弾性支持が安定し、これによりスピーカ装置の駆動時においてローリング現象が発生しにくくなる。
Further, in the first embodiment, as shown in FIG. 1, the height position of the
以上説明したように、スピーカ装置の駆動時において、振動板21、ボイスコイルボビン23及びボイスコイル24が安定して振動するので、振動板21においてローリング現象が発生しにくくなり、ボイスコイルボビン23及びボイスコイル24が磁石12やプレート13に接触することがないので、その分、大きな音声電流を入力し、振動板21を大きな振幅にて振動させることができる。
As described above, since the
実施の形態2.
上述の実施の形態1では、振動板21を構成する第1湾曲部21dの前面(音響放射方向)の内周縁21aから折り返し部21c近傍まで、導電部27を形成する例を示したが、これに限定されない。例えば、図4に示すように、振動板21を構成する第2湾曲部21dの前面(音響放射方向)の折り返し部21c近傍から外周縁21bへ向かって内周縁21aと略等しい高さまで、導電部31を形成するように構成しても良い。図4において、図2の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、導電部31の材料及び形成方法は、導電部27の材料及び形成方法と略同様である。さらに、本実施の形態2に係るスピーカ装置の図4に示す以外の構成は、上記した実施の形態1に係るスピーカ装置と同様である。
In the first embodiment described above, the example in which the
この実施の形態2によれば、上記実施の形態1において図3を用いて説明した場合と同様、ボイスコイル24に音声電流Iが流れると、ボイスコイル24の周りに発生する音声電流Iに基づく磁束Bが、導電部31を横切るので、上記磁束Bを打ち消すように、導電部31に誘導電流I'が流れる。一方、磁気回路1を構成する磁石12に基づく磁束B'は、上記導電部31を横切る。したがって、上記誘導電流I'と上記磁束B'とが相互に作用して発生する電磁気力(ローレンツ力)に基づいて、ボイスコイル24に誘起される駆動力Fと同じスピーカ装置の中心軸方向に、駆動力F'が導電部31に誘起される。この結果、再生周波数帯域の高域における音圧を大きくすることができる。したがって、本実施の形態2に係るスピーカ装置によれば、薄型化した場合であっても、低域から高域までの広い再生周波数帯域を安定して確保することができる。
According to the second embodiment, as in the case described with reference to FIG. 3 in the first embodiment, when the voice current I flows through the
本実施の形態2では、導電部31は、上記したショート・リングの機能をも有しているので、プレート13の外周に上記ショート・リングを固着する必要がなく、ボイスコイル24をプレート13に近づけることが可能になり、大きな磁束をボイスコイル24に作用させることができ、その結果、大きな電磁気力、すなわち、スピーカ装置の中心軸方向の駆動力を大きくすることができる。
In the second embodiment, since the
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係るスピーカ装置の構成を示す断面図である。このスピーカ装置は、磁気回路41と、フレーム42と、振動体43とを有している。磁気回路41は、ヨーク51とプレート53とにより磁石52を挟持する外磁型である。ヨーク51は、例えば、純鉄、無酸素鋼、ケイ素鋼等からなる。ヨーク51は、略円盤形状を呈している。
Embodiment 3 FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing the configuration of the speaker device according to Embodiment 3 of the present invention. This speaker device has a
ヨーク51の上面周縁には、磁石52が接着剤等により固着されている。磁石52は、例えば、ネオジウム系、サマリウム・コバルト系、アルニコ系、フェライト系磁石等の永久磁石等からなる。磁石52は、略円環形状を呈している。磁石52の外径は、ヨーク51の外径に略等しい。磁石52の上面には、プレート53が接着剤等により固着されている。プレート53は、略円環形状を呈しており、外径は磁石52の外径よりわずかに小さく、内径は磁石52の内径よりわずかに小さい。プレート53は、例えば、鉄(例えば、ローカーボンスチール)等の軟質磁性材料からなる。
A
フレーム42は、略円環状を呈する下部42aと、略円環状を呈し、下部42aの外周縁から立設する上部42bとが一体に形成されて構成されている。下部42aの内周縁には、係合段部42aaが形成されている。係合段部42aaには、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)からヨーク51の周縁下部が係合され、接着剤等により固着されている。これにより、フレーム42は、上記磁気回路41を支持している。また、フレーム42は、上部42bの上端及びその近傍において後述する振動体43を支持している。なお、フレーム42の材料及び形成方法は、上記した実施の形態1におけるフレーム2の材料及び形成方法と略同様である。
The
振動体43は、振動板61と、エッジ62と、ボイスコイルボビン63と、ボイスコイル64と、ダンパー65とを有している。振動板61の材料は、上記した実施の形態1における振動板3の材料と略同様である。振動板61は、平面形状が略円環状を呈している。振動板61の縦断面形状は、周縁61aから中心61b側であって、かつ、スピーカ装置の背面側(音響放射方向に対し反対側)に向かいつつ、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)が凸状となるように所定の曲線(以下、「第1の曲線」という。)を描いて湾曲して折り返し部61cに至る形状を呈している。また、振動板61の縦断面形状は、折り返し部61cから中心61bに向かって、スピーカ装置の前面側(音響放射方向)が凸状となるように上記第1の曲線と略同一又は異なる曲線(以下、「第2の曲線」という。)を描いて湾曲して中心61bに至る形状を呈している。ここで、振動板61の周縁61aから折り返し部61cまでを湾曲部61dと呼び、振動板61の折り返し部61cから中心61bまでを凸状部61eと呼ぶことにする。
The vibrating
振動板61を構成する湾曲部61dの前面(音響放射方向)の周縁61aから折り返し部61c近傍までには、導電部66が形成されている。なお、導電部66の材料及び形成方法は、上記した実施の形態1における導電部27の材料及び形成方法と略同様である。
A
振動板61の周縁61aには、略円筒形状を呈するボイスコイルボビン63が振動板61と一体成形で形成されている。ボイスコイルボビン63の外周面には、ボイスコイル64が巻き回されている。
A
また、振動板61の周縁61aには、平面形状が略円環形状を呈するエッジ62が振動板61と一体成形で形成されている。エッジ62は、適度なコンプライアンスと剛性を兼ね備えている。エッジ62の外周縁は、フレーム42を構成する上部42b上端に接着剤等により固着されている。以上により、振動板61の周縁61aは、エッジ62を介してフレーム42に連結されている。すなわち、エッジ62は、振動板61をフレーム42に対し、弾性的に支持している。
In addition, an
ダンパー65は、平面形状が略円環形状を呈している。ダンパー65は、適度なコンプライアンスと剛性を兼ね備えている。ダンパー65には、振動板61の周縁61aと同心円形状にコルゲーションが形成されている。すなわち、ダンパー65の断面形状は、複数の凸部及び凹部とを有している。ダンパー65は、布にフェノール系樹脂等又はフェノール系樹脂と有機溶媒とからなる溶液などを含浸し、加熱成形により形成されている。ダンパー65は、フレーム42を構成する上部42bの上端近傍内周縁に接着剤等により固着されている。これにより、ダンパー65は、内周縁においてフレーム42に対し、振動板61を弾性的に支持している。
The
これにより、ダンパー65は、スピーカ装置の静止状態(スピーカ装置が駆動されない状態)において、エッジ62とともに、振動板61、ボイスコイルボビン63及びボイスコイル64をそれぞれスピーカ装置の所定位置において弾性的に支持している。また、ダンパー65は、ボイスコイル64及びボイスコイルボビン63をプレート53や磁石52等の磁気回路41を構成する部分に接触させない所定位置で弾性的に保持している。
Accordingly, the
また、ダンパー65は、スピーカ装置の駆動状態においては、振動板61、ボイスコイルボビン63及びボイスコイル64を振動方向に沿って弾性的に支持する役目も担っている。
The
上記構成を有するスピーカ装置は、音声信号(音声電流)が供給されると、音声電流が図示せぬ一対のリード線を介してボイスコイル64に供給されるので、磁気回路41を構成する磁石52に基づく磁束とボイスコイル64に流された音声電流との間の電磁気力(ローレンツ力)に基づいてスピーカ装置の中心軸方向の駆動力がボイスコイル64に誘起される。この駆動力は、ボイスコイルボビン63を介して振動板61に伝達される。振動板61は、この駆動力の作用を受けて、エッジ62及びダンパー65に弾性支持されつつ、振動し、音声電流に応じた音波を前面(音響放射方向)にある空間に向けて放射する。
In the speaker device having the above configuration, when an audio signal (audio current) is supplied, the audio current is supplied to the
また、本実施形態3に係るスピーカ装置では、図5に示すように、振動板61を構成する湾曲部61dの前面(音響放射方向)の周縁61aから折り返し部61c近傍まで、導電部66が形成されている。なお、この導電部66を形成した理由については、上記した実施の形態1における導電部27の形成理由と略同様である。
In the speaker device according to the third embodiment, as shown in FIG. 5, the
この実施の形態3によれば、外磁型のスピーカ装置においても、上記実施の形態1及び2における内磁型のスピーカ装置と同様、ボイスコイル64に誘起される駆動力と同じスピーカ装置の中心軸方向に、駆動力が導電部66に誘起される。この結果、再生周波数帯域の高域における音圧を大きくすることができる。したがって、本実施の形態3に係るスピーカ装置によれば、薄型化した場合であっても、低域から高域までの広い再生周波数帯域を安定して確保することができる。
According to the third embodiment, in the outer-magnet-type speaker device as well as the inner-magnet-type speaker device in the first and second embodiments, the center of the speaker device has the same driving force induced in the voice coil 64 A driving force is induced in the
本実施の形態3では、導電部66は、上記したショート・リングの機能をも有しているので、プレート53の外周に上記ショート・リングを固着する必要がなく、電磁気力、すなわち、スピーカ装置の中心軸方向の駆動力が小さくなることを抑止することができる。
In the third embodiment, since the
また、本実施の形態3では、振動板61は、上記した構造を有しているので、折り返し部61cは、ボイスコイル64の下端と略等しい高さ又はボイスコイル44の下端より下方に位置している。このため、折り返し部61cから中心61bまでの高さが振動板61の全高となる。したがって、振動板61の全高は、同じ口径(振動板の外径)、ボイスコイル径(振動板の内周縁)を有する従来のコーン形振動板に比べて低く形成することができる。これにより、本実施の形態3に係るスピーカ装置は、振動板61の全高を低く抑えることができるので、薄型に形成することができる。また、本実施の形態3では、外磁型の磁気回路を採用しているので、磁石52に安価なフェライト系磁石を用いた場合でも、薄型化を実現することができる。
In the third embodiment, since the
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係るスピーカ装置の構成を示す断面図である。図6において、図5の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図6に示すスピーカ装置においては、プレート53の上面に、磁石71が接着剤等により固着されている。磁石71は、磁石52と磁石71とが対向し合う面における極性が同じ反発用磁石である。磁石71は、例えば、ネオジウム系、サマリウム・コバルト系、アルニコ系、フェライト系磁石等の永久磁石等からなる。磁石71は、略円環形状を呈しており、外径はプレート53の外径よりわずかに小さく、内径はプレート53の内径よりわずかに大きい。ヨーク51、磁石52、プレート53及び磁石71は、磁気回路72を構成している。
Embodiment 4 FIG.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing the configuration of the speaker device according to Embodiment 4 of the present invention. In FIG. 6, parts corresponding to those in FIG. In the speaker device shown in FIG. 6, a
上記構成を有するスピーカ装置は、音声信号(音声電流)が供給されると、音声電流が図示せぬ一対のリード線を介してボイスコイル64に供給されるので、磁気回路72を構成する磁石52及び磁石71に基づく磁束とボイスコイル64に流された音声電流との間の電磁気力(ローレンツ力)に基づいてスピーカ装置の中心軸方向の駆動力がボイスコイル64に誘起される。この駆動力は、ボイスコイルボビン63を介して振動板61に伝達される。振動板61は、この駆動力の作用を受けて、エッジ62及びダンパー65に弾性支持されつつ、振動し、音声電流に応じた音波を前面(音響放射方向)にある空間に向けて放射する。
In the speaker device having the above configuration, when an audio signal (audio current) is supplied, the audio current is supplied to the
また、本実施の形態4では、磁石52と磁石71とが対向し合う面における極性が同じである。したがって、プレート53の内端部からは下方に位置するヨーク51の上面に向かう磁力線が形成されるとともに、磁石71の上面(振動板61側に形成された面)又は内面(ボイスコイルボビン63に対向する面)からもヨーク51の上面に向かう磁力線が形成されることになる。このため、プレート53の内側に形成される磁力空間を上方及び下方に拡大することができ、ボイスコイル64に流す音声電流が小さくても大きな振動を与えることができる。
Moreover, in this Embodiment 4, the polarity in the surface where the
また、本実施形態4に係るスピーカ装置では、図6に示すように、振動板61を構成する湾曲部61dの前面(音響放射方向)の周縁61aから折り返し部61c近傍まで、導電部66が形成されている。なお、この導電部66を形成した理由については、上記した実施の形態1における導電部27の形成理由と略同様である。
In the speaker device according to the fourth embodiment, as shown in FIG. 6, the
この実施の形態4によれば、外磁型のスピーカ装置においても、上記実施の形態1及び2における内磁型のスピーカ装置と同様、ボイスコイル64に誘起される駆動力と同じスピーカ装置の中心軸方向に、駆動力が導電部66に誘起される。この結果、再生周波数帯域の高域における音圧を大きくすることができる。したがって、本実施の形態4に係るスピーカ装置によれば、薄型化した場合であっても、低域から高域までの広い再生周波数帯域を安定して確保することができる。
According to the fourth embodiment, in the outer-magnet-type speaker device as well as the inner-magnet-type speaker device in the first and second embodiments, the center of the speaker device has the same driving force induced in the
本実施の形態4では、導電部66は、上記したショート・リングの機能をも有しているので、プレート53の外周に上記ショート・リングを固着する必要がなく、ボイスコイル64をプレート53に近づけることが可能になり、大きな磁束をボイスコイル64に作用させることができ、その結果、大きな電磁気力、すなわち、スピーカ装置の中心軸方向の駆動力を大きくすることができる。
In the fourth embodiment, since the
また、本実施の形態4では、振動板61は、上記した構造を有しているので、折り返し部61cから中心61bまでの高さが振動板61の全高となる。したがって、振動板61の全高は、同じ口径(振動板の外径)、ボイスコイル径(振動板の内周縁)を有する従来のコーン形振動板に比べて低く形成することができる。これにより、本実施の形態4に係るスピーカ装置は、振動板61の全高を低く抑えることができるので、薄型に形成することができる。
In the fourth embodiment, since the
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述の各実施の形態では、ダンパーは、振動板の外周縁と同心円形状にコルゲーションが形成されている例を示したが、これに限定されず、ダンパーにはコルゲーションを形成しなくても良い。同様に、上述の実施の形態1及び2では、エッジは、振動板の外周縁と同心円形状に複数のコルゲーションが形成されている例を示したが、これに限定されず、エッジには一つのコルゲーションが形成されていても良い。
As described above, the embodiments of the present invention have been described in detail with reference to the drawings. However, the specific configuration is not limited to these embodiments, and the design can be changed without departing from the scope of the present invention. Is included in the present invention.
For example, in each of the above-described embodiments, an example is shown in which the corrugation is formed concentrically with the outer peripheral edge of the diaphragm. However, the present invention is not limited to this, and the damper may not be formed with corrugation. good. Similarly, in the above-described first and second embodiments, an example has been described in which a plurality of corrugations are formed concentrically with the outer peripheral edge of the diaphragm. However, the present invention is not limited to this, and there is one edge. Corrugation may be formed.
また、上述の実施の形態3及び4では、振動板61を構成する湾曲部61dの前面(音響放射方向)の周縁61aから折り返し部61c近傍まで、導電部66を形成する例を示したが、これに限定されない。例えば、振動板61を構成する凸状部61eの前面(音響放射方向)の折り返し部61c近傍から中心61bへ向かって周縁61aと略等しい高さまで、導電部を形成するように構成しても良い。この導電部の材料及び形成方法は、導電部27の材料及び形成方法と略同様である。
In the above-described third and fourth embodiments, the example in which the
また、上述の各実施の形態では、スピーカ装置の平面形状が略円形状を呈している例を示したが、これに限定されず、スピーカ装置の平面形状は略矩形状を呈していても良い。さらに、上述の各実施の形態では、スピーカ装置の平面形状が略円形状を呈しているため、ヨーク11及び51は、略円盤形状を呈している例を示したが、これに限定されない。例えば、スピーカ装置の平面形状が略矩形状を呈している場合には、ヨーク11及び51は、略平板形状を呈していても良い。
また、上述の各実施の形態では、導電部を振動板の前面(音響放射方向)に形成する例を示したが、これに限定されず、導電部は振動板の背面(音響放射方向に対し反対側)に形成しても良い。
また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。
In each of the above-described embodiments, an example in which the planar shape of the speaker device has a substantially circular shape has been described. However, the present invention is not limited thereto, and the planar shape of the speaker device may have a substantially rectangular shape. . Further, in each of the above-described embodiments, since the planar shape of the speaker device has a substantially circular shape, the
In each of the above-described embodiments, an example in which the conductive portion is formed on the front surface (acoustic radiation direction) of the diaphragm has been described. It may be formed on the opposite side.
In addition, each of the above-described embodiments can divert each other's technology as long as there is no particular contradiction or problem in its purpose and configuration.
1,41,72 磁気回路
2,42 フレーム
2a 第1層
2aa,2ba 開口部
2b 第2層
2c 第3層
2d,2e フランジ
3,43 振動体
11,51 ヨーク
11a 本体
11aa 上端
11b フランジ
12,52,71 磁石
13,53 プレート
21,61 振動板
21a 内周縁
21aa 貫通孔
21b 外周縁
21c,61c 折り返し部
21d 第1湾曲部
21e 第2湾曲部
22,62 エッジ
23,63 ボイスコイルボビン
24,64 ボイスコイル
25,65 ダンパー
26 センターキャップ
27,31,66 導電部
42a 下部
42b 上部
61a 周縁
61b 中心
61d 湾曲部
61e 凸状部
1, 41, 72
Claims (8)
ヨーク、磁石及びプレートを有する磁気回路と、
前記振動体と前記磁気回路とを支持するフレームとを備え、
前記振動板は、中心から周縁までの間に折り返し部を有し、前記中心から前記折り返し部までの間又は前記折り返し部から前記周縁までの間のいずれかに、導電部が形成されている
ことを特徴とするスピーカ装置。 A vibrating body having a diaphragm, a voice coil, and a voice coil bobbin;
A magnetic circuit having a yoke, a magnet and a plate;
A frame that supports the vibrating body and the magnetic circuit;
The diaphragm has a folded portion between a center and a periphery, and a conductive portion is formed either between the center and the folded portion or between the folded portion and the periphery. A speaker device characterized by the above.
ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 The speaker device according to claim 1, wherein the folded portion is located at a height substantially equal to a lower end of the voice coil or below the lower end of the voice coil.
請求項1又は2に記載のスピーカ装置。 The speaker device according to claim 1, wherein the yoke has a substantially flat plate shape.
前記振動板は、前記ダンパーを介して前記フレームに支持されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスピーカ装置。 The vibrating body includes a damper,
The speaker device according to claim 1, wherein the diaphragm is supported by the frame via the damper.
前記振動板は、前記エッジを介して前記フレームに支持されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスピーカ装置。 The vibrating body includes an edge,
The speaker device according to any one of claims 1 to 4, wherein the diaphragm is supported by the frame via the edge.
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のスピーカ装置。 The speaker device according to claim 4 or 5, wherein an inner peripheral portion of the damper is attached to the folded portion.
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のスピーカ装置。 The speaker device according to any one of claims 4 to 6, wherein the damper is disposed at a height substantially equal to a lower end of the voice coil or below the lower end of the voice coil.
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のスピーカ装置。 The speaker device according to claim 5, wherein the edge has a plurality of convex portions and concave portions in cross-sectional shape.
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2741475C1 (en) * | 2020-02-03 | 2021-01-26 | Андрей Викторович Новгородов | Stepped structure of upper mounting part of basket for medium-frequency and low-frequency loudspeakers with cone shaped diffuser |
-
2007
- 2007-07-11 JP JP2007182289A patent/JP2009021782A/en active Pending
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RU2741475C1 (en) * | 2020-02-03 | 2021-01-26 | Андрей Викторович Новгородов | Stepped structure of upper mounting part of basket for medium-frequency and low-frequency loudspeakers with cone shaped diffuser |
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