JP2009017645A - 電流形インバータにより系統連系を行う分散電源装置 - Google Patents

電流形インバータにより系統連系を行う分散電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】系統連系を行うに当たって、電力損失の低減及びインバータの出力電流波形における歪発生の抑制を実現しつつ、負荷側電圧の変動を抑制することが可能な分散電源装置を提供する。
【解決手段】インバータAを介して系統連系を行う分散電源装置10は、インバータAを電流形で構成し、インバータAの入力側にインダクタLPを接続し、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームSXP,SXNがキャパシタCPを挟んで直列接続されたバイパス回路12をインバータAの入力側に並列接続し、補機類50への電力供給回路11をキャパシタCPの両側より分岐し、商用電源30に接続する整流器DNの出力側と並列接続し、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧になるように、又は整流器DNの入力側電流が零に収束するようにキャパシタCPの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電流形インバータを使用して商用電源との系統連系を行う分散電源装置に関する。
従来、インバータを使用して系統連系を行う分散電源装置として、下記特許文献1に記載のものが提案されている。
この特許文献1に記載の分散電源装置は、インバータ6a,6bとして電圧形のものを使用し、商用電源40と接続する系統連系用電力線U2,V2を介して、該分散電源装置の制御装置5並びに冷却水ポンプ16、ラジエータファン7a及び換気ファン15等のモータ負荷を含む補機類の電力を得る構成としている。
図24は、特許文献1に記載の分散電源装置を等価的に示す基本構成図であって、図24(a)は、その概略図であり、図24(b)は、その詳細の一例を示す図である。なお、図24において、特許文献1に記載の分散電源装置の構成と実質的に同じ構成には同一符号を付している。また、図24(a)において、図24(b)のキャパシタCe及びインダクタLS及び抵抗rSは図示を省略してあり、図24(b)において、図24(a)の動力源4は図示を省略してある。後述する図26(b)についても同様である。
図24(b)に示すDC/DCコンバータXaは、電圧形インバータ6a,6bの入力側にインダクタLa及びダイオードDaを直列接続すると共に、該インダクタLa及びダイオードDaの間にスイッチング素子(アームSa)を並列接続したものである。また、電圧形インバータ6a,6bは、ダイオード及びスイッチング素子を並列に接続した上アーム及び下アームからなるアーム対を二対並列接続したものである。インバータ6a,6bの出力側各相の上アーム及び下アームと接続する経路の少なくとも一方(図示例では双方)には、インダクタLbが直列に接続されている。また、インダクタLbと連系リレーRとの間にはキャパシタCeが並列に接続されている。なお、連系リレーRと商用電源40との間には、商用電源系統のラインインピーダンスとして、インダクタLSと抵抗rSを直列に接続している。
この分散電源装置では、直流電源(例えば、エンジン等の動力源4と発電機3と整流器21a,21bをと組み合わせたもの)から系統側の商用電源40への電力供給が可能とされており、直流電源が商用電源40と連系して、制御装置5と、冷却水ポンプ16等のモータ負荷を含む補機類Yとに電力を供給するようになっている。
即ち、直流電源から商用電源40へ電力を供給する場合には、例えば、直流電源における動力源4の動力によって発電機3にて生じた交流が、整流器21a,21bにて直流に変換されてキャパシタCaにて電圧変動が抑えられ、さらに、DC/DCコンバータXaを介して昇圧され、キャパシタCbにて所定電圧Vb(商用電源電圧の二倍程度、例えば400V)にされた後、電圧形インバータ6a,6bにて交流に変換されて、インダクタLb及び連系リレーRを介して商用電源40へ出力される。なお、DC/DCコンバータXaは、キャパシタCbに一定の電圧Vb(商用電源電圧の二倍程度、例えば400V)が保持されるように、アームSaがオン・オフされるようになっている。
また、直流電源から制御装置5や補機類Yに電力を供給する場合には、直流電源から制御装置5や補機類Yへ充分に電力供給が可能な電力供給可能状態(例えば発電状態)にお
いて、インバータ6a、6bにて変換された交流が、インダクタLb及び連系リレーRを介して、商用電源40との接続点Q1と連系リレーRとの間の分岐点Q2から、一旦、整流器Xcにて直流に変換されてインダクタLc及びキャパシタCcにて所定電圧Vc(商用電源電圧の最大値程度、例えば280V)にされた後、DC/DCコンバータXdにて所定電圧Vd(例えば12V)に降圧されて、制御装置5に出力されると共に、インバータXeにて交流に変換されて、冷却水ポンプ16等のモータ負荷を含む補機類Yに出力される。
一方、直流電源の非稼働時(例えば非発電時)や、起動時等の直流電源から制御装置5や補機類Yへの電力供給が不足している電力不足状態においては、商用電源40から制御装置5や補機類Yへ電力を供給する。この場合、商用電源40からの交流が、分岐点Q2から整流器Xc、インダクタLc及びキャパシタCcを経て、DC/DCコンバータXdやインバータXeを介して制御装置5や補機類Yに出力される。
このような従来の分散電源装置では、直流電源から制御装置5や補機類Yへ電力供給を行うに当たり、インバータ6a,6bの出力側からインダクタLb、連系リレーR、分岐点Q2、整流器Xc及びインダクタLcを経由するといった迂回経路を介するので、それだけ電力損失が大きくなったり、インバータ6a,6b、インダクタLb、連系リレーRなどに電流容量の大きいものが必要となったりする。また、最終的に系統連系する電流isは、インバータ6a,6bの出力電流ibから、制御装置5や補機類Yに向かう電流irを差し引いた電流であるため、制御装置5や補機類Yに向かう電流ir分が減じられ、それだけ歪んだ電流となる。このため、商用電源40に歪んだ電流isが供給されることになる。
図25は、図24に示す従来の分散電源装置において、制御装置5や補機類Yに向かう電流irによって歪んだ電流isが出力される状態を示す図である。図25に示すように、最終的に系統連系する電流isは、制御装置5や補機類Yに向かう電流irが発生する分だけ歪みαが生じることになる。このように歪んだ電流isが商用電源40に供給されることは好ましくない。
この問題に対して、最終的に系統連系する電流isの歪みをなくすという観点から、電圧形インバータの入力側で分岐して制御装置や補機類に電力供給を行う構成の分散電源装置が提案されている。図26は、電圧形インバータの入力側で分岐して制御装置や補機類に電力供給を行う従来の分散電源装置の基本構成図であって、図26(a)は、その概略図であり、図26(b)は、その詳細の一例を示す図である。なお、図26において、図24と実質的に同じ構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図26(b)において、直流電源から制御装置5や補機類Yに電力を供給する場合には、直流電源の電力供給可能状態において、整流器21a,21b、DC/DCコンバータXaを介して所定電圧Vb(商用電源電圧の二倍程度、例えば400V)にされた直流が、DC/DCコンバータXaと電圧形インバータ6a,6bとの間の分岐点Q3を経て、キャパシタCcに送られた後、DC/DCコンバータXdにて所定電圧Vd(例えば12V)に降圧されて、制御装置5に出力されると共に、インバータXeにて交流に変換されて、冷却水ポンプ16等のモータ負荷を含む補機類Yに出力される。
一方、直流電源の非稼働時や電力不足状態において、商用電源40から制御装置5や補機類Yへ電力を供給する場合には、商用電源40からの交流が、分岐点Q2から、一旦、整流器Xcにて直流に変換されてインダクタLc及びキャパシタCcにて所定電圧Vc(商用電源電圧の最大値程度、例えば280V)にされた後、DC/DCコンバータXdにて所定電圧Vd(例えば12V)に降圧されて、制御装置5に出力されると共に、インバ
ータXeにて交流に変換されて、冷却水ポンプ16等のモータ負荷を含む補機類Yに出力される。
このような従来の分散電源装置においては、キャパシタCcは、直流電源の非稼働時や電力不足状態において、直流電源から充分な電力供給が可能となるまでの間、商用電源側の電圧Vc(商用電源電圧の最大値程度、例えば280V)にされる一方で、直流電源の電力供給可能状態においては、インバータ入力側で補機類Yへ分岐する電力供給回路Zの電圧Vbとして商用電源側の電圧Vsの2倍程度大きい電圧(例えば400V)にされる。このため、制御装置5や補機類Yへ供給される負荷側電圧が、商用電源側の電圧Vc(商用電源電圧の最大値程度、例えば280V)と、電力供給回路Zの電圧Vb(商用電源電圧の二倍程度、例えば400V)との間で大きく変動することになる。
特開2003−244849号公報
そこで、本発明は、系統連系を行うに当たって、電力損失の低減及びインバータの出力電流波形における歪発生の抑制を実現しつつ、負荷側電圧の変動を抑制することが可能な分散電源装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために、次の第1及び第2態様の分散電源装置を提供する。
(1)第1態様の分散電源装置
インバータを介して系統連系を行い、前記インバータの入力側でモータ負荷を含む補機類へ電力供給回路を分岐する分散電源装置であって、前記インバータをそのアームが逆阻止形のスイッチング素子より成る電流形で構成し、前記インバータの入力側にインダクタを直列接続し、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームがキャパシタを挟んで直列接続されたバイパス回路を前記インバータの入力側に並列接続し、前記補機類への前記電力供給回路を前記キャパシタの両側より分岐すると共に商用電源に接続する整流器の出力側と並列接続し、前記整流器の出力側電圧が前記商用電源の最大電圧以上であって所定電圧に収束するように、又は前記整流器の入力側電流が零に収束するように前記キャパシタの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とする分散電源装置。
本発明に係る第1態様の分散電源装置によれば、前記キャパシタの両側におけるスイッチング素子のオン・オフ制御によって、前記補機類への前記電力供給回路の電圧を前記商用電源の最大電圧以上であって所定電圧に収束させるので、例えば、この所定電圧を前記商用電源の最大電圧近傍に設定することで、或いは、前記整流器の入力側電流が零に収束するように前記キャパシタの両側におけるスイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで、いずれにしても、前記整流器の入力側電流を零に収束させることができる。こうすることで、前記補機類への前記電力供給回路の電圧を前記商用電源側の電圧に近づけることができ、これにより、負荷側電圧の変動を抑制することが可能となる。また、前記インバータの入力側で前記補機類への前記電力供給回路を分岐する構成なので、電力損失の低減及び前記インバータの出力電流波形における歪発生の抑制を実現することが可能となる。
本発明に係る第1態様の分散電源装置において、前記インバータの制御構成を次のような構成にすることが好ましい。即ち、
(a)前記バイパス回路の上下アームをオンとする場合に、系統側仮想中性点からの電圧が最小となる相以外の相と接続する前記インバータのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで下アームをオンとし且つ上アームをオフとすることを回避する制御を行
う構成、
(b)前記バイパス回路の上下アームをオンとする場合に、系統側仮想中性点からの電圧が最大となる相以外の相と接続する前記インバータのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで上アームをオンとし且つ下アームをオフとすることを回避する制御を行う構成、
(c)系統側仮想中性点からの電圧の内で、最大となる相と接続する前記インバータのアーム対の内で上アームをオンとし、且つ、最小となる相と接続する前記インバータのアーム対の内で下アームをオンとした場合に前記バイパス回路の上下アームのオン・オフ制御を行う構成である。
前記(a)及び(b)の制御構成では、前記補機類への前記電力供給回路を経由して前記電流形インバータと、前記商用電源から前記補機類への前記整流器との間を循環する、いわゆる横流の発生を防止できる。
前記(c)の制御構成では、系統側の最大線間電圧が前記補機類への電圧を上回る場合であっても、前記補機類への前記電力供給回路を経由して前記電流形インバータと、前記商用電源から前記補機類への前記整流器との間を循環する、いわゆる横流の発生を防止できる。
本発明に係る第1態様の分散電源装置において、前記商用電源に接続する前記整流器側の経路(たとえば、前記整流器の入力側)に開閉手段を設け、前記整流器の出力側電圧が前記商用電源の最大電圧以上であって所定電圧に収束したとき、又は前記整流器の入力側電流が零に収束したときに前記開閉手段を開いて前記キャパシタの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御することが好ましい。この構成では、前記開閉手段によって、前記電流形インバータと前記整流器とを電気的に遮断できるので、前記した(a)及び(b)の制御構成とすることなく、横流を防止することが可能となる。また、前記整流器の入力側電流が零に収束してから前記開閉手段を開くので、前記開閉手段の開操作に伴うストレスを軽減できる。
本発明に係る第1態様の分散電源装置において、前記インダクタに流れるインダクタ電流が所定値以下となるように前記インバータ又は前記バイパス回路のスイッチング素子を開閉制御することが好ましい。こうすることで、前記インバータ又は前記バイパス回路への電力供給効率を向上させることができる。
(2)第2態様の分散電源装置
インバータを介して系統連系を行い、前記インバータの入力側でモータ負荷を含む補機類へ電力供給回路を分岐する分散電源装置であって、前記インバータをそのアームが逆阻止形のスイッチング素子より成る電流形で構成し、前記インバータの入力側にインダクタを直列接続し、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームとキャパシタとが直列接続されたバイパス回路を前記インバータの入力側に並列接続し、前記補機類への前記電力供給回路を前記キャパシタの両側より分岐することを特徴とする分散電源装置。
本発明に係る第2態様の分散電源装置によれば、前記アームと前記キャパシタとが直列接続された前記バイパス回路を前記インバータの入力側に並列接続し、前記補機類への前記電力供給回路を前記キャパシタの両側より分岐するように構成したので、商用電源に接続する整流器の出力側とは接続しないように構成することができ、これにより、前記補機類への負荷側電圧の変動を抑制することができる。また、前記インバータの入力側で前記補機類への前記電力供給回路を分岐する構成なので、電力損失の低減及び前記インバータの出力電流波形における歪発生の抑制を実現することが可能となる。また、前記第1態様の分散電源装置の構成に比較して前記バイパス回路に接続されるアームを一つ少なくでき、それだけ回路構成を簡素化することができる。また、前記インバータのアームと前記バ
イパス回路のアームとのオン・オフ制御により、例えば、直流電源の電力が発生していない場合でも商用電源から前記補機類への電力供給が可能となる。さらに、前記電力供給回路を、商用電源に接続する整流器の出力側とは接続しないように構成することで、前記インバータを、前記バイパス回路を経由して商用電源に接続する整流器と接続しないように、換言すれば、横流が発生しないように構成することができ、こうすることで、前記第1態様の分散電源装置の前記(a)から(c)の制御構成を考慮する必要もない。
以上説明したように、本発明によると、系統連系を行うに当たって、電力損失の低減及びインバータの出力電流波形における歪発生の抑制を実現しつつ、負荷側電圧の変動を抑制することが可能な分散電源装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る分散電源装置の概略構成を示す概略図である。図1に示す分散電源装置10は、系統連系用インバータAと、電力供給用整流器DNと、インダクタLPと、電力供給回路11と、バイパス回路12と、該分散電源装置10の制御を司る制御装置13とを備えている。
この分散電源装置10において、インバータAの入力側には、直流電源20が接続されている。直流電源20は、所望の直流出力が得られるものであれば、いずれのものでもよい。この直流電源20としては、それには限定されないが、例えば、太陽電池、燃料電池、エンジン等の動力源と発電機と整流器とを組み合わせたもの等を挙げることができる。本実施の形態では、直流電源20は、エンジン等の動力源21と発電機22と整流器23とを組み合わせたものとされている。
インバータAは、そのアームが逆阻止形のスイッチング素子より成る電流形で構成されている。この電流形インバータAは、単相構成のものであってもよいし、三相構成のものであってもよい。図2は、図1に示す分散電源装置10の詳細図であって、図2(a)は、該分散電源装置10における電流形インバータAが単相構成のもの(Aa)である場合の図であり、図2(b)は、該分散電源装置10における電流形インバータAが三相構成のもの(Ab)である場合の図である。なお、図1において、図2のインダクタLS、抵抗rS及びキャパシタCPは図示を省略してある。
電流形インバータAが単相構成のもの(Aa)である場合、この単相構成の電流形インバータA(Aa)は、図2(a)に示すように、アーム対B1,B2が二対並列に接続されている。アーム対B1,B2は、それぞれ、上アームS1,S2及び下アームS4,S3が直列に接続されている。上アームS1,S2及び下アームS4,S3は、いずれも、逆阻止形のスイッチング素子より成っている。逆阻止形のスイッチング素子は、電流を一方向にしか流さないようにしたスイッチング素子であり、例えば、ダイオードとIGBTなどのスイッチング素子を直列接続したものである。後述する三相構成の電流形インバータA(Ab)におけるアーム及びバイパス回路12におけるアームも同様である。
電流形インバータA(Aa)の出力側には、各アーム対B1,B2の上アームS1,S2と下アームS4,S3との間において、それぞれ、U相、V相の二つのラインU,Vを介して単相の商用電源30(30a)が接続されている。この二つのラインU,Vには、それぞれ、該二つのラインU,Vに対して並列接続されたキャパシタCSが設けられてい
る。また、この二つのラインU,Vが整流器DN(DaN)の入力側に接続されている。
一方、単相構成の電流形インバータA(Aa)の入力側で上アームS1,S2及び下アームS4,S3と接続する経路の少なくとも一方(ここでは上アームS1,S2と接続する経路)には、インダクタLPが直列に接続されている。
また、電流形インバータAが三相構成のもの(Ab)である場合、この三相構成の電流形インバータA(Ab)は、図2(b)に示すように、アーム対B1’,B2’,B3’が三対並列に接続されている。アーム対B1’,B2’,B3’は、それぞれ、上アームS1’,S2’,S3’及び下アームS6’,S5’,S4’が直列に接続されている。上アームS1’,S2’,S3’及び下アームS6’,S5’,S4’は、いずれも、逆阻止形のスイッチング素子より成っている。
電流形インバータA(Ab)の出力側には、各アーム対B1’,B2’,B3’の上アームS1’,S2’,S3’と下アームS6’,S5’,S4’との間において、それぞれ、U相、V相、W相の三つのラインU,V,Wを介して三相の商用電源30(30b)が接続されている。この三つのラインU,V,Wには、それぞれ、該三つのラインU,V,Wに対して並列接続されたキャパシタCSが設けられている。また、この三つのラインU,V,Wが整流器DN(DbN)の入力側に接続されている。
一方、三相構成の電流形インバータA(Ab)の入力側で上アームS1’,S2’,S3’及び下アームS6’,S5’,S4’と接続する経路の少なくとも一方(ここでは上アームS1’,S2’,S3’ と接続する経路)には、インダクタLPが直列に接続されている。
なお、本明細書で言う上アームとは入力側(直流側)から電流形インバータAに電流が流入する方のアーム群(図2(a)ではS1,S2、図2(b)ではS1’,S2’,S3’)を指し、下アームとは電流形インバータAから入力側(直流側)に電流が流出する方のアーム群(図2(a)ではS4,S3、図2(b)ではS6’,S5’,S4’)を指す。
電流形インバータAの単相及び三相の構成に拘わらず、電流形インバータAの入力側において、該電流形インバータAとインダクタLPとの間にはバイパス回路12が並列接続されている。このバイパス回路12は、上下のアームSXP,SXNと、キャパシタCPとを備えている。上下のアームSXP,SXNは、いずれも、逆阻止形のスイッチング素子より成っている。キャパシタCPは、上下のアームSXP,SXNの間に挟持されるように直列に接続されている。
そして、電力供給回路11は、電流形インバータAの入力側で補機類50へ分岐するようになっている。詳しくは、電力供給回路11は、バイパス回路12におけるキャパシタCPの両側Q3より引き出された経路が商用電源30に接続する整流器DNの出力側と並列に接続されている。
また、整流器DNの出力経路には平滑キャパシタCNが並列に接続されている。また、整流器DNの出力経路にはインダクタLNが直列に接続されている。整流器DNの出力側には、DC/DCコンバータ14を介して制御装置13が接続されていると共に、インバータ25を介して冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50が接続されている。
さらに、本実施の形態では、電流形インバータAの出力経路には連系リレー51が直列に接続されている。また、図2に示すように、電流形インバータAの出力経路には商用電
源系統のラインインピーダンスとして、インダクタLSと抵抗rSを直列に接続している。
また、整流器DNの出力経路には、図2に示すように、突入電流防止用開閉手段(ここでは突入電流防止用リレー)52が直列に接続されていてもよい。
制御装置13は、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)及び記憶部を備えている。前記記憶部は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含み、各種制御プログラムや必要な関数及びテーブルを記憶するようになっている。
制御装置13は、前記CPUによって、スイッチング制御プログラムを前記記憶部から読み出し、該読み出したスイッチング制御プログラムを実行することで、バイパス回路12における上下のアームSXP,SXN並びに単相構成の電流形インバータA(Aa)における各アームS1〜S4のスイッチング素子や三相構成の電流形インバータA(Ab)における各アームS1’〜S6’のスイッチング素子のスイッチング制御を行うように構成されている。本実施の形態では、制御装置13は、さらに連系リレー51及び開閉手段52のスイッチング制御を行うようにも構成されている。
制御装置13は、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧に収束したか否か、又は整流器DNの入力側電流が零に収束したか否かを検出する整流器状態検出手段を備えている。そして、制御装置13は、スイッチング制御プログラムによって、電流形インバータA(Aa,Ab)における各アームのスイッチング制御を行うに当たり、前記整流器状態検出手段による検出結果に基づき、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧Vcに収束するように、又は整流器DNの入力側電流が零に収束するようにキャパシタCPの両側のアームSXP,SXNにおけるスイッチング素子をオン・オフ制御するように構成されている。なお、前記所定電圧としては、整流器DNの入力側電流が零に収束することが可能な電圧、例えば、商用電源30の最大電圧(例えば280V)の1割増し程度(例えば300V〜310V程度)の電圧を例示できる。
以上説明した分散電源装置10では、直流電源20から系統側の商用電源30への電力供給が可能とされており、直流電源20が商用電源30と連系して、制御装置13と、モータ負荷を含む補機類50とに電力を供給するようになっている。
即ち、直流電源20の非稼働時(ここでは非発電時)や、起動時等の直流電源20から制御装置13や補機類24への電力供給が不足している電力不足状態においては、商用電源30から制御装置13や補機類50へ電力を供給する。この場合、例えば、商用電源30からの突入電流を防止するために、一旦、突入電流防止用開閉手段52をオフ状態とし、負荷側電圧をチャージした後、開閉手段52をオン状態とする。そうすると、商用電源30からの交流が、商用電源30との接続点Q1と連系リレー51との間の分岐点Q2から、一旦、整流器DNにて直流に変換されてインダクタLN及びキャパシタCNにて所定電圧(商用電源30の最大電圧、例えば280V)にされた後、DC/DCコンバータ14を介して制御装置13に出力されると共に、インバータ25を介して冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50に出力される。
一方、直流電源20から制御装置13や補機類50へ充分に電力供給が可能な電力供給可能状態(ここでは発電状態)において、直流電源20から商用電源30へ電力を供給する場合には、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオフ状態とする(後述する図5から図7のモードM1〜M3参照)。そうすると、直流電源20からの直流(ここでは動力源21の動力によって発電機22にて生じた交流が整流器23にて変換された直流
)が、インダクタLPを経て、電流形インバータAにて交流に変換された後、キャパシタCS及び連系リレー51を介して商用電源30へ出力される。
また、直流電源20の電力供給可能状態において、直流電源20から制御装置13や補機類50に電力を供給する場合には、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオン状態とする(後述する図8から図10のモードM4〜M6参照)。そうすると、直流電源20からの直流が、インダクタLPを経て、整流器DNの入力側電流が零に収束するように、バイパス回路12及び平滑キャパシタCNによって整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上の所定電圧Vc(例えば300V〜310V)とされた後、DC/DCコンバータ14にて所定電圧Vd(例えば12V)に降圧されて、制御装置13に出力されると共に、インバータ25にて交流に変換されて、冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50に出力される。
要するに、制御装置13や補機類50へ供給される負荷側電圧は、直流電源20の非稼働時や電力不足状態において、直流電源20から充分な電力供給が可能となるまでの間、商用電源側の電圧Vc(例えば280V)にされる一方で、直流電源20の電力供給可能状態においては、整流器DNの入力側電流を零に収束するように、インバータAの入力側で補機類50へ分岐する電力供給回路11の電圧として商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上の所定電圧(例えば300V〜310V)にされる。このため、制御装置13や補機類50へ供給される負荷側電圧の変動を抑制することが可能となる。
このように、本発明の第1実施形態に係る分散電源装置10によれば、直流電源20から制御装置13や補機類50に電力を供給するに当たり、キャパシタCPの両側における上下アームSXP,SXNのスイッチング素子のオン・オフ制御によって、補機類50への電力供回路11の電圧を商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上であって所定電圧に収束させるので、この所定電圧を商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上の近傍(例えば300V〜310V)に設定することで、整流器DNの入力側電流を零に収束させることができる。こうすることで、補機類50への電力供給回路11の電圧を商用電源30側の電圧に近づけることができ、これにより、制御装置13や補機類50への負荷側電圧の変動を抑制することが可能となる。また、インバータAの入力側で補機類50への電力供給回路11を分岐する構成とされているので、インバータAの出力側で分岐する構成で発生するような迂回経路が存在せず、それだけ電力損失の低減させることができると共に、制御装置13や補機類50への電流供給がインバータAの入力側で行われるので、インバータAの出力電流波形における歪発生を抑制できる。図3は、本発明の第1実施形態に係る分散電源装置10においてインバータAから電流波形を出力するシミュレーションを行った結果を示すグラフである。制御装置13や補機類50への電流供給をインバータAの入力側で行うことで、図3に示すように、最終的に系統連系する電流isは、歪みを生じることなく、きれいな正弦波にすることができる。
制御装置13は、直流電源20から商用電源30への電力供給及び直流電源20から制御装置13や補機類50への電力供給を行うに当たり、第1環流モードM1と、出力モードM2と、第2環流モードM3と、負荷供給移行モードM4と、負荷供給モードM5と、環流移行モードM6とを含むスイッチング動作を行うように構成されている。
次に、各モードM1〜M6のスイッチング動作の一例について、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を例にとって図4から図10を参照しながら以下に説明する。なお、以下の説明において、特に言及しないアームはオフ状態としている。
図4は、本発明の第1実施形態に係る分散電源装置10のスイッチング動作のタイミングチャートの一例を示す図であって、図4(a)は、図2(a)に示す単相構成のインバ
ータA(Aa)の出力側キャリア信号と各アームのオン・オフ指令値を示す図であり、図4(b)は、該インバータA(Aa)におけるアームS1〜S4及びバイパス回路12におけるアームSXP,SXNのオン・オフ状態を示す図である。
また、図5から図10は、それぞれ、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第1環流モードM1、出力モードM2、第2環流モードM3、負荷供給移行モードM4、負荷供給モードM5及び環流移行モードM6のスイッチング動作状態を示す図である。なお、図6(a)は、出力モードM2の内、インバータA(Aa)の出力側のU相ラインから系統側へ電流が流れるプラス出力モードのスイッチング動作状態を示す図であり、図6(b)は、出力モードM2の内、インバータA(Aa)の出力側のV相ラインから系統側へ電流が流れるマイナス出力モードのスイッチング動作状態を示す図である。
(第1環流モードM1)
先ず、第1環流モードM1では、図4及び図5に示すように、キャパシタCPの両側に設けられた上下のアームSXP,SXNの双方がオフ状態において、インバータA(Aa)における一方のアーム対B1の上下アームS1,S4をオン状態とすると、インダクタLP、インバータA(Aa)における上下アームS1,S4を介して直流電源20からの電流iPが環流する。このとき、直流電源20からの電力は、系統側の商用電源30及び負荷側の平滑キャパシタCNのいずれにも供給されていない。
(出力モードM2)
次に、出力モードM2では、図4及び図6(a)に示すように、キャパシタCPの両側に設けられた上下のアームSXP,SXNの双方がオフ状態において、インバータA(Aa)における一方のアーム対B1の上アームS1をオン状態とし、他方のアーム対B2の下アームS3をオン状態とすると、インダクタLP、インバータA(Aa)における上アームS1、インバータA(Aa)の出力側のU相ラインから系統側へ電流が流れる。このとき、直流電源20からの電力は系統側へ供給される。なお、この出力モードM2において、図6(b)に示すように、インバータA(Aa)における一方のアーム対B1の下アームS4をオン状態とし、他方のアーム対B2の上アームS2をオン状態とすれば、インダクタLP、インバータA(Aa)における上アームS2、インバータA(Aa)の出力側のV相ラインから系統側へ電流を流すことができる。
(第2環流モードM3)
次に、第2環流モードM3では、図4及び図7に示すように、キャパシタCPの両側に設けられた上下のアームSXP,SXNの双方がオフ状態において、インバータA(Aa)における他方のアーム対B2の上下アームS2,S3をオン状態とすると、インダクタLP、インバータA(Aa)における上下アームS2,S3を介して直流電源20からの電流iPが環流する。このとき、直流電源20からの電力は、系統側の商用電源30及び負荷側の平滑キャパシタCNのいずれにも供給されていない。
(負荷供給移行モードM4)
次に、負荷供給移行モードM4では、図4及び図8に示すように、バイパス回路12における上下アームSXP,SXNの双方をオン状態とすると共に、インバータA(Aa)における他方のアーム対B2の上下アームS2,S3をオン状態とする。このとき、直流電源20からの電流iPは、依然としてインダクタLP、インバータA(Aa)における上下アームS2,S3を介して環流している。
(負荷供給モードM5)
そして、負荷供給モードM5では、図4及び図9に示すように、バイパス回路12における上下アームSXP,SXNの双方がオン状態において、インバータA(Aa)における他方のアーム対B2の下アームS3のみをオン状態とすると、インダクタLP、バイパス回路12における上下アームSXP,SXNを介して直流電源20からの電流iPが環流する。このとき、上下アームSXP,SXN間のキャパシタCPが充電されると共に平滑キャパシタCNが充電され、直流電源20から制御装置13や補機類50へ電力が供給
される。この平滑キャパシタCNの充電電圧は、整流器DN(DaN)の入力側電流を零に収束するように、商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上であって所定電圧(例えば300V〜310V程度)に設定されている。こうすることで、既述したように、制御装置13や補機類50への負荷側電圧の変動の抑制が可能である。
(環流移行モードM6)
さらに、環流移行モードM6では、図4及び図10に示すように、バイパス回路12における上下アームSXP,SXNの双方がオン状態において、インバータA(Aa)における他方のアーム対B2の上下アームS2,S3をオン状態とすると、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Aa)における上下アームS2,S3を介して環流する。このとき、直流電源20からの電力は、系統側の商用電源30及び負荷側の平滑キャパシタCNのいずれにも供給されていない。
その後、図7に示す第2環流モードM3、図6(a)又は図6(b)に示す出力モードM2を経て、図5に示す第1環流モードM1に移行し、各アームのオン・オフ指令値の大小関係が変わるまで、この動作を繰り返す。
なお、ここでは、説明を省略するが、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)についても同様にスイッチング動作を行うことができる。
ところで、図1及び図2に示す分散電源装置10では、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオン状態とする場合、例えば、前記した負荷供給移行モードM4、負荷供給モードM5及び環流移行モードM6において、横流が発生することがある。ここで、横流とは、補機類50への電力供給回路11を経由して、インバータAと整流器DNとの間を電流が循環する現象をいう。この横流の発生は、該横流によって整流器DN対して該整流器DNの定格電流以上の電流が流れることがあり、該整流器DNが破損する等の不都合を招くという観点から好ましくない。
(第1横流条件について)
バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、系統側仮想中性点Mからの電圧(以下、相電圧という。)が最小となる相以外の相と接続するインバータAのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで下アームをオンとし且つ上アームをオフとする第1横流条件の場合に横流が発生する。
図11は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第1横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図11(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図11(b)は、その詳細図である。なお、図11(b)において、リレー51及びインダクタLP,LN等は図示を省略してある。後述する図12(b)乃至図16(b)並びに図17乃至図20についても同様である。
ここで、単相構成のインバータA(Aa)において、以下に説明する各電圧、電流は矢印の向きを正として定義する。例えば、キャパシタCSU,CSVにかかる電圧vU,vVは系統側中性点Mからみた各ラインU,Vの方向を正とする。また、以下の説明において、具体的な数値は、代表値として、あるタイミングでの電流、電圧値を捉え、そのタイミングでのスイッチング制御の動作を例示している。
この第1横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(例えばV相)以外の相と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばU相と接続するアーム対B1)における上下アーム(例えばS1,S4)で下アーム(例えばS4)をオンとし且つ上アーム(例えばS1)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図11(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCS、インバータ側U相ラインU及びインバータA(Aa)におけるアーム対B1の下アームS4を経て、環流することになる。
これについて図11(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DaN)は、U相に接続されるアーム対DUの上下アームD1,D4と、V相に接続されるアーム対DVの上下アームD2,D3とからなっている。これらのアーム対DU,DVは並列に接続されている。
U相及びV相に対して系統側仮想中性点Mからみた相電圧を、それぞれ、vU,vVとすると、整流器DN(DaN)では、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、125V,−125V(従って、V相から見たU相の電圧250V(=125V+125V))である場合には、整流器DN(DaN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するアーム対DUの上アームD1が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−125VのV相)と接続するアーム対DVの下アームD3が導通することになる。即ち、V相から見たU相の電圧は250Vであるので、アーム対DUの下アームD4及びアーム対DVの上アームD2には250Vの逆バイアス電圧がかかり、該下アームD4及び上アームD2がオフ状態になる一方、アーム対DUの上アームD1及びアーム対DVの下アームD3がオン状態となる。また、V相から見たU相の電圧が250Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに250V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD3、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCSV、キャパシタCSU、インバータ側U相ラインU及びアーム対B1の下アームS4を横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(ここでは相電圧−125VのV相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(ここではアーム対B2)の下アーム(ここではS3)をオンした場合、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD3、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、インバータ側V相ラインV及びアーム対B2の下アームS3を通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
図12は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第1横流条件の場合に発生する横流の他の例を説明するための図であって、図12(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図12(b)は、その詳細図である。
第1横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(例えばU相)以外の相と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばV相と接続するアーム対B2
)における上下アーム(例えばS2,S3)で下アーム(例えばS3)をオンとし且つ上アーム(例えばS2)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図12(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)、整流器側U相ラインUN、連系リレー51、キャパシタCS、インバータ側V相ラインV及びインバータA(Aa)におけるアーム対B2の下アームS3を経て、環流することになる。
これについて図12(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DaN)では、既述したように、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、−125V,125V(従って、U相から見たV相の電圧250V(=125V+125V))である場合には、整流器DN(DaN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのV相)と接続するアーム対DVの上アームD2が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−125VのU相)と接続するアーム対DUの下アームD4が導通することになる。即ち、U相から見たV相の電圧は250Vであるので、アーム対DVの下アームD3及びアーム対DUの上アームD1には250Vの逆バイアス電圧がかかり、該下アームD3及び上アームD1がオフ状態になる一方、アーム対DVの上アームD2及びアーム対DUの下アームD4がオン状態となる。また、U相から見たV相の電圧が250Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラインVに250V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD4、整流器側U相ラインUN、連系リレー51、キャパシタCSU、キャパシタCSV、インバータ側V相ラインV及びアーム対B2の下アームS3を横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(ここでは相電圧−125VのU相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(ここではアーム対B1)の下アーム(ここではS4)をオンした場合、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD4、整流器側U相ラインUN、連系リレー51、インバータ側U相ラインU及びアーム対B1の下アームS4を通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
ここでは、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)について説明したが、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)についても同様である。
図13は、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)を備えた分散電源装置10において、第1横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図13(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図13(b)は、その詳細図である。
ここで、三相構成のインバータA(Ab)において、以下に説明する各電圧、電流は矢印の向きを正として定義する。例えば、キャパシタCSU,CSV,CSWにかかる電圧vU,vV,vWは系統側中性点Mからみた各ラインU,V,Wの方向を正とする。
第1横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(例えばV相)以外の相と接続するインバータA(Ab)のアーム対の内の少なくとも一方(例えばU相及びW相と接続するアーム対B1’,B3’)における上下アーム(例えば(S1’,S3’)、(S6’,S4’))で下アーム(例えばS6’,S4’)をオンとし且つ上アーム(例えばS1’,S3’)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図13(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DbN)、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCS、インバータ側U相ラインU及びインバータA(Ab)におけるアーム対B1’の下アームS6’を経て、環流することになる。
これについて図13(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DbN)は、U相に接続されるアーム対DU’の上下アームD1’,D6’と、V相に接続されるアーム対DV’の上下アームD2’,D5’と、W相に接続されるアーム対DW’の上下アームD3’,D4’とからなっている。これらのアーム対DU’,DV’,DW’は並列に接続されている。
U相,V相及びW相に対して系統側仮想中性点Mからみた相電圧を、それぞれ、vV,vU,vWとすると、整流器DN(DbN)では、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相、V相及びW相の相電圧vU,vV,vWが、それぞれ、125V,−153V,28V(従って、V相から見たU相の電圧278V(=125V+153V)、V相から見たW相の電圧181V(28V+153V)、W相から見たU相の電圧97V(=125V−28V))である場合には、整流器DN(DbN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するアーム対DU’の上アームD1’が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−153VのV相)と接続するアーム対DV’の下アームD5’が導通することになる。即ち、V相から見たU相の電圧は278Vであるので、アーム対DU’の下アームD6’及びアーム対DV’の上アームD2’には278Vの逆バイアス電圧がかかり、該下アームD6’及び上アームD2’がオフ状態になる一方、アーム対DU’の上アームD1’及びアーム対DV’の下アームD5’がオン状態となる。また、V相から見たU相の電圧が278Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに278V分流れ易くなっている。一方、整流器DN(DbN)において、V相から見たW相の電圧は181Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSWを経てW相ラインWに181V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DbN)のアームD5’、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCSVから、電圧181V分流れ易いV相ラインVからW相ラインWへの経路よりも電圧278V分流れ易いインバータ側V相ラインVからインバータ側U相ラインUへの経路(即ち、キャパシタCSU及びU相ラインU)を介して、アーム対B1’の下アームS6’を横流することになる。ここで、インバータA(Ab)におけるアーム対B1’の下アームS6’がオフ状態である場合には、整流器側V相ラインVNからの電流iPは、連系リレー51、キャパシタCSVから、電圧181V分流れ易いインバータ側V相ラインVからインバータ側W相ラインWへの経路
(即ち、キャパシタCSW及びW相ラインW)を経て、アーム対B3’の下アームS4’を横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相(ここでは相電圧−153VのV相)と接続するインバータA(Ab)のアーム対(ここではアーム対B2’)の下アーム(ここではS5’)をオンした場合、インダクタLP、バイパス回路12の上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD5’、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、インバータ側V相ラインV及びアーム対B2’の下アームS5’を通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
(第1禁止モードM7)
そこで、制御装置13は、第1横流条件の際の第1禁止モードM7を含むスイッチング動作を行うように構成されていることが好ましい。
即ち、制御装置13は、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオンとする場合に、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最小となる相以外の相と接続するインバータAのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで下アームをオンとし且つ上アームをオフとすることを回避する制御を行うように構成され得る。
例えば、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、第1禁止モードM7を実行することができる。
第1禁止モードM7は、単相構成のインバータA(Aa)において、系統側仮想中性点Mからの相電圧vU,vVが最小となる相(例えばV相)以外の相(例えばU相)と接続するアーム対(例えばB1)で下アーム(例えばS4)をオンとし且つ上アーム(例えばS1)をオフとすることを回避する制御を含む。
また、第1禁止モードM7は、三相構成のインバータA(Ab)において、系統側仮想中性点Mからの相電圧vU,vV,vWが最小となる相(例えばV相)以外の相(例えばU相及びW相)の内、一方(例えばU相)と接続するアーム対(例えばB1’)で下アーム(例えばS6’)をオンとし且つ上アーム(例えばS1’)をオフとすることを回避する制御と、他方(例えばW相)と接続するアーム対(例えばB3’)で下アーム(例えばS4’)をオンとし且つ上アーム(例えばS3’)をオフとすることを回避する制御と、双方(例えばU相及びW相の双方)と接続するアーム対(例えばB1’,B3’)の内で下アームの双方(例えばS6’,S4’の双方)をオンとし且つ上アームの双方(例えばS1’,S3’の双方)、または、上アームの片方(例えばS1’,S3’の片方)をオフとすることを回避する制御とを含む。
こうすることで、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、補機類50への電力供給回路11を経由して、系統連系用インバータAと電力供給用整流器DNとの間を電流iPが循環する横流の発生を効果的に防止することができる。
(第2横流条件について)
バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相以外の相と接続するインバータAのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで上アームをオンとし且つ下アームをオフとする第2横流条件の場合に横流が発生する。
図14は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第2横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図14(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図14(b)は、その詳細図である。
この第2横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(例えばU相)以外の相と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばV相と接続するアーム対B2)における上下アーム(例えばS2,S3)で上アーム(例えばS2)をオンとし且つ下アーム(例えばS3)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図14(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Aa)におけるアーム対B2の上アームS2、インバータ側V相ラインV、キャパシタCS、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、環流することになる。
これについて図14(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DaN)では、既述したように、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、125V,−125V(従って、V相から見たU相の電圧250V)である場合には、既述したように、整流器DN(DaN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するアーム対DUの上アームD1が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−125VのV相)と接続するアーム対DVの下アームD3が導通することになる。また、V相から見たU相の電圧が250Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに250V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、アーム対B2の上アームS2、インバータ側V相ラインV、キャパシタCSV、キャパシタCSU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12の下アームSXNを横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(ここではアーム対B1)の上アーム(ここではS1)をオンした場合、インダクタLP、アーム対B1の上アームS1、インバータ側U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12の下アームSXNを通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
図15は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第2横流条件の場合に発生する横流の他の例を説明するための図であって、図15(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図15(b)は、その詳細図である。
第2横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(例えばV相)以外の相と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばU相と接続するアーム対B1)における上下アーム(例えばS1,S4)で上アーム(例えばS1)をオンとし且つ下
アーム(例えばS4)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図15(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Aa)におけるアーム対B1の上アームS1、インバータ側U相ラインU、キャパシタCS、V相ラインV、連系リレー51、整流器側V相ラインVN、整流器DN(DaN)、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、環流することになる。
これについて図15(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DaN)では、既述したように、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、−125V,125V(従って、U相から見たV相の電圧250V)である場合には、既述したように、整流器DN(DaN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのV相)と接続するアーム対DVの上アームD2が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−125VのU相)と接続するアーム対DUの下アームD4が導通することになる。また、U相から見たV相の電圧が250Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラインVに250V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、アーム対B1の上アームS1、インバータ側U相ラインU、キャパシタCSU、キャパシタCSV、V相ラインV、連系リレー51、整流器側V相ラインVN、整流器DN(DaN)のアームD2、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12の下アームSXNを横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(ここでは相電圧125VのV相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(ここではアーム対B2)の上アーム(ここではS2)をオンした場合、インダクタLP、アーム対B2の上アームS2、インバータ側V相ラインV、連系リレー51、整流器側V相ラインVN、整流器DN(DaN)のアームD2、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12の下アームSXNを通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
ここでは、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)について説明したが、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)についても同様である。
図16は、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)を備えた分散電源装置10において、第2横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図16(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図16(b)は、その詳細図である。
第2横流条件では、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(例えばU相)以外の相と接続するインバータA(Ab)のアーム対の内の少なくとも一方(例えばV相及びW相と接続するアーム対B2’,B3’)における上下アーム(例えば(S2’,S3’)、(S5’,S4’))で上アーム(例えばS2’,S3’)をオンとし且つ下アーム(ここではS5’,S4’)をオフとすると、次のような横流が発生する。
即ち、図16(a)に示すように、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、イ
ンバータA(Ab)におけるアーム対B2’の上アームS2’、インバータ側V相ラインV、キャパシタCS、U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、環流することになる。
これについて図16(b)を参照しながらさらに説明すると、整流器DN(DbN)では、既述したように、系統側の最大相電圧となる相と接続するアーム対の上アームが導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相と接続するアーム対の下アームが導通する。
例えば、U相、V相及びW相の相電圧vU,vV,vWが、それぞれ、125V,−153V,28V(従って、V相から見たU相の電圧278V、V相から見たW相の電圧181V、W相から見たU相の電圧97V)である場合には、既述したように、整流器DN(DbN)において、系統側の最大相電圧となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するアーム対DU’の上アームD1’が導通すると共に、系統側の最小相電圧となる相(ここでは相電圧−153VのV相)と接続するアーム対DV’の下アームD5’が導通することになる。また、V相から見たU相の電圧が278Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに278V分流れ易くなっている。一方、整流器DN(DbN)において、W相から見たU相の電圧は97Vであるので、W相ラインWに流れる電流は、W相ラインWからキャパシタCSW及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに97V分流れ易くなっている。
以上のことから、直流電源20からの電流iPは、インダクタLPから、インバータA(Ab)において、電圧97V分流れ易いW相ラインWからU相ラインUへの経路よりも電圧278V流れ易いV相ラインからU相ラインUへの経路に接続するアーム対B2’の上アームS2’を介して、インバータ側V相ラインV、キャパシタCSV、キャパシタCSU、U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1’、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを横流することになる。ここで、インバータA(Ab)におけるアーム対B2’の上アームS2’がオフ状態である場合には、インダクタLPからの電流iPは、インバータA(Ab)において、電圧97V分流れ易いW相ラインWからU相ラインUへの経路に接続するアーム対B3’の上アームS3’を介して、インバータ側W相ラインW、キャパシタCSW、キャパシタCSU、U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1’、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを横流することになる。
なお、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相(ここでは相電圧125VのU相)と接続するインバータA(Ab)のアーム対(ここではアーム対B1’)の上アーム(ここではS1’)をオンした場合、インダクタLP、インバータA(Ab)におけるアーム対B1’の上アームS1’、インバータ側U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1’、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを通る線間電圧に関与しない経路ができる。しかしながら、この場合、該経路の線路インピーダンスは、上下アームSXP,SXNがオン状態のバイパス回路12の線路インピーダンスに比べ大きくなる傾向にあり、横流に関して、かかる経路は考慮しなくてもよい。
(第2禁止モードM8)
そこで、制御装置13は、第2横流条件の際の第2禁止モードM8を含むスイッチング動作を行うように構成されていることが好ましい。
即ち、制御装置13は、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオンとする場合に、系統側仮想中性点Mからの相電圧が最大となる相以外の相と接続するインバータA
のアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで上アームをオンとし且つ下アームをオフとすることを回避する制御を行うように構成され得る。
例えば、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、第2禁止モードM8を実行することができる。
第2禁止モードM8は、単相構成のインバータA(Aa)において、系統側仮想中性点Mからの相電圧vU,vVが最大となる相(例えばU相)以外の相(例えばV相)と接続するアーム対(例えばB2)で上アーム(例えばS2)をオンとし且つ下アーム(例えばS3)をオフとすることを回避する制御を含む。
また、第2禁止モードM8は、三相構成のインバータA(Ab)において、系統側仮想中性点Mからの相電圧vU,vV,vWが最大となる相(例えばU相)以外の相(例えばV相及びW相)の内、一方(例えばV相)と接続するアーム対(例えばB2’)で上アーム(例えばS2’)をオンとし且つ下アーム(例えばS5’)をオフとすることを回避する制御と、他方(例えばW相)と接続するアーム対(例えばB3’)で上アーム(例えばS3’)をオンとし且つ下アーム(例えばS4’)をオフとすることを回避する制御と、双方(例えばV相及びW相の双方)と接続するアーム対(例えばB2’,B3’)の内で上アーム双方(例えばS2’,S3’の双方)をオンとし且つ下アーム双方(例えばS5’,S4’の双方)、または、下アームの片方(例えばS5’,S4’の片方)をオフとすることを回避する制御とを含む。
こうすることで、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、補機類50への電力供給回路11を経由して、系統連系用インバータAと電力供給用整流器DNとの間を電流が循環する横流の発生を効果的に防止することができる。
(第3横流条件について)
さらに、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオン状態とし、系統側の最大線間電圧が平滑キャパシタCNの充電電圧を上回る場合(例えば、キャパシタCNの充電過程)においては、第1及び第2禁止モードM7,M8を実施しても、横流が発生することがある。
即ち、たとえインバータAのいずれかのアーム対の上下アームの双方がオン状態であっても、系統側の最大線間電圧が平滑キャパシタCNの充電電圧を上回る第3横流条件の場合には、横流が発生する。
図17は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図17(a)は、該横流の発生状態の一例を示す図であり、図17(b)は、該横流の発生状態の他の例を示す図である。
第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が250Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、125V,−125V(従って、V相から見たU相の電圧250V)である場合には、一方のアーム対B1における上下アームS1,S4の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図17(a)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、V相から見たU相の電圧が250Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラ
インUに150V(=250V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD3、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCSV,CSU、インバータ側U相ラインU及びインバータA(Aa)におけるアーム対B1の下アームS4を経て、横流が発生する。
また、第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が250Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、−125V,125V(従って、U相から見たV相の電圧250V)である場合には、他方のアーム対B2における上下アームS2,S3の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図17(b)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、U相から見たV相の電圧が250Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラインVに150V(=250V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD4、整流器側U相ラインUN、連系リレー51、キャパシタCSU,CSV、インバータ側V相ラインV及びインバータA(Aa)におけるアーム対B2の下アームS3を経て、横流が発生する。
図18は、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)を備えた分散電源装置10において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図18(a)は、該横流の発生状態のさらに他の例を示す図であり、図18(b)は、該横流の発生状態のさらに他の例を示す図である。
第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が250Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、125V,−125V(従って、V相から見たU相の電圧250V)である場合には、他方のアーム対B2における上下アームS2,S3の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図18(a)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、V相から見たU相の電圧が250Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに150V(=250V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Aa)におけるアーム対B2の上アームS2、インバータ側V相ラインV、キャパシタCSV,CSU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DaN)のアームD1、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、横流が発生する。
また、第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が250Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相及びV相の相電圧vU,vVが、それぞれ、−125V,125V(従って、U相から見たV相の電圧250V)である場合には、一方のアーム対B1における上下アームS1,S4の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図18(b)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、U相から見たV相の電圧が250Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラ
インVに150V(=250V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Aa)におけるアーム対B1の上アームS1、インバータ側U相ラインU、キャパシタCSU,CSV、連系リレー51、整流器側V相ラインVN、整流器DN(DaN)のアームD2、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、横流が発生する。
ここでは、図2(a)に示す単相構成のインバータA(Aa)について説明したが、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)についても同様である。
図19は、図2(b)に示す三相構成のインバータA(Ab)を備えた分散電源装置10において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図19(a)は、該横流の発生状態の一例を示す図であり、図19(b)は、該横流の発生状態の他の例を示す図である。
第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が278Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相、V相及びW相の相電圧vU,vV,vWが、それぞれ、125V,−153V,28V(従って、V相から見たU相の電圧278V、V相から見たW相の電圧181V、W相から見たU相の電圧97V)である場合には、平滑キャパシタCNの充電電圧より大きいV相から見たU相の電圧278Vがかかる一方側のU相と接続するアーム対B1’における上下アームS1’,S6’の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図19(a)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、V相から見たU相の電圧が278Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに178V(=278V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アームSXP、電力供給回路11、インダクタLN、整流器DN(DaN)のアームD5’、整流器側V相ラインVN、連系リレー51、キャパシタCSV,CSU、インバータ側U相ラインU及びインバータA(Ab)におけるアーム対B1’の下アームS6’を経て、横流が発生する。
また、第3横流条件では、例えば、系統側の最大線間電圧が278Vであり、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであり、U相、V相及びW相の相電圧vU,vV,vWが、それぞれ、125V,−153V,28V(従って、V相から見たU相の電圧278V、V相から見たW相の電圧181V、W相から見たU相の電圧97V)である場合には、平滑キャパシタCNの充電電圧より大きいV相から見たU相の電圧278Vがかかる他方側のV相と接続するアーム対アーム対B2’における上下アームS2’,S5’の双方をオンとしても、次のような横流が発生する。
即ち、図19(b)に示すように、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、既述したように、V相から見たU相の電圧が278Vであるので、V相ラインVに流れる電流は、V相ラインVからキャパシタCSV及びキャパシタCSUを経てU相ラインUに178V(=278V−Vc(100V))分流れ易くなっている。従って、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、インバータA(Ab)におけるアーム対B2’の上アームS2’、インバータ側V相ラインV、キャパシタCSV,CSU、U相ラインU、連系リレー51、整流器側U相ラインUN、整流器DN(DbN)のアームD1’、開閉手段52、電力供給回路11及びバイパス回路12における下アームSXNを経て、横流が発生する。
(必須モードM9)
そこで、制御装置13は、第3横流条件の際の必須モードM9を含むスイッチング動作を行うように構成されていることが好ましい。
即ち、制御装置13は、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオン状態とし、系統側の最大線間電圧(例えば280V)が補機類50への電力供給用の平滑キャパシタCNの充電電圧Vcを上回る場合(例えば充電電圧Vcが100V)において、系統側仮想中性点Mからの相電圧の内で、最大となる相と接続するインバータAのアーム対の内で上アームをオンとし、且つ、最小となる相と接続するインバータAのアーム対の内で下アームをオンとした状態で、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNのオン・オフ制御を行うように構成され得る。
例えば、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオン状態とし、系統側の最大線間電圧が平滑キャパシタCNの充電電圧を上回る場合(具体的には直流電源20の起動時や第2環流モードM3から負荷供給移行モードM4への切り替え時等)において、必須モードM9を実行することができる。
図20は、図2に示す分散電源装置10において、第3横流条件の場合に発生する横流を防止する必須モードを説明するための詳細図であって、図20(a)は、該分散電源装置10におけるインバータAが単相構成のもの(Aa)である場合の図であり、図20(b)は、該分散電源装置10におけるインバータAが三相構成のもの(Ab)である場合の図である。
必須モードM9は、系統側仮想中性点Mからの相電圧の内で、最大となる相(例えばU相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばB1)の内で上アーム(例えばS1)をオンとし、且つ、最小となる相(例えばV相)と接続するインバータA(Aa)のアーム対(例えばB2)の内で下アーム(例えばS3)をオンとした場合にバイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオン・オフする制御を含む。この場合、図20(a)に示すように、インダクタLP、インバータA(Aa)におけるアーム対B1の上アームS1、U相ラインU、キャパシタCSU,CSV、V相ラインV、インバータA(Aa)におけるアーム対B2の下アームS3を通る経路が形成されるものの、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、V相から見たU相の電圧が250Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラインVに150V(=250V−Vc(100V))分流れ難くなっている。このため、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アーム対SXP、キャパシタCP及び下アームSXNを介して循環することになる。
また、必須モードM9は、系統側仮想中性点Mからの相電圧の内で、最大となる相(例えばU相)と接続するインバータA(Ab)のアーム対(例えばB1’)の内で上アーム(例えばS1’)をオンとし、且つ、最小となる相(例えばV相)と接続するインバータA(Ab)のアーム対(例えばB2’)の内で下アーム(例えばS5’)をオンとした場合にバイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオン・オフする制御を含む。この場合、図20(b)に示すように、インダクタLP、インバータA(Ab)におけるアーム対B1’の上アームS1’、U相ラインU、キャパシタCSU,CSV、V相ラインV、インバータA(Ab)におけるアーム対B2’の下アームS5’を通る経路が形成されるものの、平滑キャパシタCNの充電電圧Vcが100Vであるのに対し、V相から見たU相の電圧が278Vであるので、U相ラインUに流れる電流は、U相ラインUからキャパシタCSU及びキャパシタCSVを経てV相ラインVに178V(=278V−Vc(100V))分流れ難くなっている。このため、直流電源20からの電流iPは、インダクタLP、バイパス回路12における上アーム対SXP、キャパシタCP及び下アームSXNを介して循環することになる。
こうすることで、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、最大線間電圧が平滑キャパシタCNの充電電圧Vcを上回る場合であっても、補機類50への電力供給回路11を経由して、系統連系用インバータAと電力供給用整流器DNとの間を電流が循環する横流の発生を効果的に防止することができる。
(開閉手段60の接続)
ところで、前記した第1横流条件及び第2横流条件のときであっても、系統連系用インバータAと電力供給用整流器DNとを電気的に遮断すれば、横流を防止することができる。かかる観点から、本実施の形態において、整流器DNの入力側または出力側に、インバータAと整流器DNとの電気的な接続又は遮断を選択的に切り替え可能な開閉手段(例えばリレー)60が設けられていてもよい。
図21は、図1に示す分散電源装置10において、整流器DNの入力側に開閉手段60を設けた構成の一例を示す詳細図であって、図21(a)は、該分散電源装置10におけるインバータAが単相構成のもの(Aa)である場合の図であり、図21(b)は、該分散電源装置10におけるインバータAが三相構成のもの(Ab)である場合の図である。
図21に示す分散電源装置10では、制御装置13は、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNの双方をオンとする場合において、電流形インバータA(Aa,Ab)における各アームのスイッチング制御を行うに当たり、前記整流器状態検出手段による検出結果に基づき、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧Vcに収束したことを検出したとき、又は整流器DNの入力側電流が零に収束したことを検出したときに開閉手段60をオフ状態(非導通状態)にして、キャパシタCNPの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御するように構成され得る。
例えば、負荷供給移行モードM4、負荷供給モードM5及び環流移行モードM6は、三相構成又は単相構成のインバータA(Aa又はAb)において、前記整流器状態検出手段によって、整流器DN(DaN又はDbN)の出力側電圧が商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上であって所定電圧(例えば300V)に収束したことを検出した後、又は整流器DN(DaN又はDbN)の入力側電流が零に収束したことを検出した後に、開閉手段60によりインバータAと整流器DN(DaN又はDbN)とを電気的に遮断する制御を含む。
この分散電源装置10では、直流電源20の非稼働時や電力不足状態において、商用電源30から制御装置13や補機類50へ電力を供給する場合には、例えば、商用電源30からの突入電流を防止するために、一旦、突入電流防止用開閉手段52をオフ状態とすると共に開閉手段60をオン状態とし、負荷側電圧をチャージした後、該開閉手段52をオン状態とする。そうすると、商用電源30からの交流が、分岐点Q2から、一旦、整流器DNにて直流に変換されてインダクタLN及びキャパシタCNにて所定電圧(商用電源30の最大電圧、例えば280V)にされた後、DC/DCコンバータ14を介して制御装置13に出力されると共に、インバータ25を介して冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50に出力される。
一方、直流電源20の電力供給可能状態において、直流電源20から制御装置13や補機類50に電力を供給する場合には、バイパス回路12の上下アームSXP,SXNをオン状態とする。そうすると、直流電源20からの直流が、インダクタLPを経て、整流器DNの入力側電流が零に収束するように、バイパス回路12及び平滑キャパシタCNによって整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧(例えば280V)以上の所定電圧Vc(例えば300V)とされる。このとき、開閉手段60をオフ状態とすることで、インバータAと整流器DNとを電気的に遮断する。その後、直流電源20からの直流は、D
C/DCコンバータ14を介して制御装置13に出力されると共に、インバータ25を介して、冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50に出力される。なお、直流電源20から商用電源30へ電力を供給する場合は、図1及び図2に示す分散電源装置10と同様である。
このように、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧に収束したことを検出したとき、又は整流器DNの入力側電流が零に収束したことを検出したときにインバータAと整流器DNとを電気的に遮断するので、前記した第1及び第2禁止モードの制御構成を省略でき、それだけ制御構成を簡素化した状態で横流を防止することが可能となる。また、整流器DNの出力側電圧が商用電源30の最大電圧以上であって所定電圧に収束した状態、又は整流器DNの入力側電流が零に収束した状態で開閉手段60を開くので、消弧の必要がなく、これにより、開操作に伴うストレスを軽減することができる。
(インダクタ電流の制御)
本第1実施形態の分散電源装置10において、制御装置13は、さらに、インダクタLPに流れるインダクタ電流を検出するインダクタ電流検出手段(図示せず)を備え、前記インダクタ電流検出手段の検出結果に基づき、インダクタLPに流れるインダクタ電流の電流値が所定値以下となるようにインバータAのスイッチング素子又はバイパス回路12のスイッチング素子を開閉制御するように構成されていてもよい。こうすることで、前記したスイッチング制御を行いつつ、無駄な電力損失を可及的になくすことができ、それだけインバータA又はバイパス回路12への電力供給効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態の分散電源装置10において、電力供給回路11を整流器DNの出力側に対して電気的に接続しないようにすれば、系統連系用インバータAと電力供給用整流器DNとを電気的に遮断でき、これにより横流を防止できる。かかる観点から、第2実施形態の分散電源装置10’は、図22及び図23に示すような構成としている。
図22は、本発明の第2実施形態に係る分散電源装置10’の概略構成を示す概略図である。また、図23は、図22に示す分散電源装置10’の詳細図であって、図23(a)は、該分散電源装置10’における電流形インバータAが単相構成のもの(Aa)である場合の図であり、図23(b)は、該分散電源装置10’における電流形インバータAが三相構成のもの(Ab)である場合の図である。なお、図22及び図23において、図1及び図2と実質的に同じ構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図22に示す分散電源装置10’は、図1に示す分散電源装置10において、バイパス回路12に代えて、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームSXPとキャパシタCPとが直列接続されたバイパス回路12’を設けると共に、補機類50への電力供給回路11をキャパシタCPの両側より分岐する構成に加えて、該補機類50を整流器DNの出力側から切り離した構成としている。なお、制御装置13に対して商用電源30から電力供給可能とするために、該制御装置13は商用電源30を接続する整流器DNの出力側に接続されている。
さらに説明すると、電流形インバータAの入力側において、該電流形インバータAとインダクタLPとの間にはバイパス回路12’が並列接続されている。このバイパス回路12’は、アームSXPと、キャパシタCPとを備えている。キャパシタCPは、アームSXPと直列に接続されている。
そして、電力供給回路11は、電流形インバータAの入力側で補機類50へ分岐するようになっている。詳しくは、電力供給回路11は、バイパス回路12におけるキャパシタCPの両側より引き出された経路がコンバータ25を介して補機類50に接続されている
。補機類50とキャパシタCPとの間には平滑キャパシタCNが並列に接続されている。
また、整流器DNの出力経路には平滑キャパシタCN’が並列に接続されている。また、整流器DNの出力経路にはインダクタLNが直列に接続されている。整流器DNの出力側にはDC/DCコンバータ14を介して制御装置13が接続されている。
図22及び図23に示す分散電源装置10’では、商用電源30から制御装置13へ、常時、電力を供給するようになっている。即ち、商用電源30からの交流が、分岐点Q2から、一旦、整流器DNにて直流に変換されてインダクタLN及びキャパシタCN’にて所定電圧Vc’(商用電源30の最大電圧、例えば280V)にされた後、DC/DCコンバータ14にて所定電圧Vd(例えば12V)に降圧されて、制御装置13に出力される。
そして、直流電源20の非稼働時や電力不足状態においては、商用電源30から補機類50へ電力を供給する。この場合、電流形インバータAはAC/DCコンバータとして機能することができる。即ち、商用電源30からの交流が、連系リレー51及びキャパシタCSを介して、電流形インバータAに入力され、ここで直流に変換される。このときインバータAは、制御装置13によってAC/DCコンバータとして機能するように制御される。インバータAにて変換された直流は、バイパス回路12’のアームSXPのオン・オフ動作により所定電圧Vc(例えば300V)とされた後、インバータ25にて交流に変換されて、補機類50に出力される。
一方、直流電源20の電力供給可能状態において、直流電源20から商用電源30へ電力を供給する場合には、バイパス回路12’のアームSXPをオフ状態とし、直流電源20からの直流が、インダクタLPを経て、電流形インバータAにて交流に変換された後、キャパシタCS及び連系リレー51を介して商用電源30へ出力される。
また、直流電源20の電力供給可能状態において、直流電源20から補機類50に電力を供給する場合には、バイパス回路12’のアームSXPをオン状態とし、直流電源20からの直流が、インダクタLPを経て、バイパス回路12’及び平滑キャパシタCN’で所定電圧Vc(例えば300V)とされた後、インバータ25にて交流に変換されて、冷却水ポンプ24等のモータ負荷を含む補機類50に出力される。
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る分散電源装置10’によれば、第1実施形態に係る分散電源装置10と同様、インバータAの入力側で補機類50への電力供給回路11を分岐する構成とされているので、インバータAの出力側で分岐する構成で発生するような迂回経路が存在せず、それだけ電力損失を低減させることができると共に、補機類50への電流供給がインバータAの入力側で行われるので、インバータAの出力電流波形の歪発生を抑制できる。なお、最終的に系統連系する電流には制御装置13への電流による歪みが発生するが、制御装置13への電流値は比較的小さいので、該歪みを許容できる範囲とすることができる。
また、アームSXPとキャパシタCPとが直列接続されたバイパス回路12’をインバータAの入力側に並列接続し、補機類50への電力供給回路11を整流器DNの出力側から切り離した状態でキャパシタCPの両側より分岐するように構成したので、補機類50への電力供給回路11の電圧変動をなくすことができ、これにより、補機類50への負荷側電圧の変動を抑制することができる。
また、インバータAのアーム及びバイパス回路12’のアームのオン・オフ制御により、例えば、直流電源20の非稼働時や電力不足状態の場合でも商用電源30から補機類5
0への電力供給が可能となる。
また、バイパス回路12’のアームSXPは、直流電源20から商用電源30への電力供給と、直流電源20又は商用電源30から補機類50への電力供給との切り替えに用いるので、単一のもので済み、従って、第1実施形態の分散電源装置10の構成に比較してバイパス回路12’に接続されるアームSXPを一つ少なくでき、それだけ回路構成を簡素化するこができる。
さらに、インバータAがバイパス回路12’を経由して整流器DNとは接続されておらず、これにより、横流が発生することもないので、第1実施形態の分散電源装置10の第1及び第2禁止モードM7,M8並びに必須モードM9のような制御構成にする必要もない。
本発明の第1実施形態に係る分散電源装置の概略構成を示す概略図である。 図1に示す分散電源装置の詳細図であって、図(a)は、該分散電源装置における電流形インバータが単相構成のものである場合の図であり、図(b)は、該分散電源装置における電流形インバータが三相構成のものである場合の図である。 本発明の第1実施形態に係る分散電源装置においてインバータから電流波形を出力するシミュレーションを行った結果を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る分散電源装置のスイッチング動作のタイミングチャートの一例を示す図であって、図(a)は、図2(a)に示す単相構成のインバータの出力側キャリア信号と各アームのオン・オフ指令値を示す図であり、図(b)は、該インバータにおけるアーム及びバイパス回路におけるアームのオン・オフ状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第1環流モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、出力モードのスイッチング動作状態を示す図であって、図(a)は、出力モードM2の内、インバータの出力側のU相ラインから系統側へ電流が流れるプラス出力モードのスイッチング動作状態を示す図であり、図(b)は、出力モードM2の内、インバータの出力側のV相ラインから系統側へ電流が流れるマイナス出力モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第2環流モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、負荷供給移行モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、負荷供給モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、環流移行モードのスイッチング動作状態を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第1横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第1横流条件の場合に発生する横流の他の例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(b)に示す三相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第1横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第2横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第2横流条件の場合に発生する横流の他の例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(b)に示す三相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第2横流条件の場合に発生する横流の一例を説明するための図であって、図(a)は、該横流の発生状態を示す図であり、図(b)は、その詳細図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図(a)は、該横流の発生状態の一例を示す図であり、図(b)は、該横流の発生状態の他の例を示す図である。 図2(a)に示す単相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図(a)は、該横流の発生状態のさらに他の例を示す図であり、図(b)は、該横流の発生状態のさらに他の例を示す図である。 図2(b)に示す三相構成のインバータを備えた分散電源装置において、第3横流条件の場合に発生する横流を説明するための詳細図であって、図(a)は、該横流の発生状態の一例を示す図であり、図(b)は、該横流の発生状態の他の例を示す図である。 図2に示す分散電源装置において、第3横流条件の場合に発生する横流を防止する必須モードを説明するための詳細図であって、図(a)は、該分散電源装置におけるインバータが単相構成のものである場合の図であり、図(b)は、該分散電源装置におけるインバータが三相構成のものである場合の図である。 図1に示す分散電源装置において、整流器の入力側に開閉手段を設けた構成の一例を示す詳細図であって、図(a)は、該分散電源装置におけるインバータが単相構成のものである場合の図であり、図(b)は、該分散電源装置におけるインバータが三相構成のものである場合の図である。 本発明の第2実施形態に係る分散電源装置の概略構成を示す概略図である。 図22に示す分散電源装置の詳細図であって、図(a)は、該分散電源装置における電流形インバータが単相構成のものである場合の図であり、図(b)は、該分散電源装置における電流形インバータが三相構成のものである場合の図である。 特許文献1に記載の分散電源装置を等価的に示す基本構成図であって、図(a)は、その概略図であり、図(b)は、その詳細の一例を示す図である。 図24に示す従来の分散電源装置において、制御装置や補機類に向かう電流によって歪んだ電流が出力される状態を示す図である。 電圧形インバータの入力側で分岐して制御装置や補機類に電力供給を行う従来の分散電源装置の基本構成図であって、図(a)は、その概略図であり、図(b)は、その詳細の一例を示す図である。
符号の説明
10,10’ 分散電源装置
11 電力供給回路
12,12’ バイパス回路
30 商用電源
50 モータ負荷を含む補機類
60 開閉手段(リレー)
A(Aa) 単相構成のインバータ
A(Ab) 三相構成のインバータ
P キャパシタ
N 整流器
P インダクタ
M 系統側仮想中性点
S1,S2 単相構成のインバータの上アーム
S3,S4 単相構成のインバータの下アーム
S1’〜S3’ 三相構成のインバータの上アーム
S4’〜S6’ 三相構成のインバータの下アーム
SXP バイパス回路の上アーム
SXN バイパス回路の下アーム
U インバータ側U相ライン
V インバータ側V相ライン
W インバータ側W相ライン
N 整流器側U相ライン
N 整流器側V相ライン
N 整流器側W相ライン

Claims (7)

  1. インバータを介して系統連系を行い、前記インバータの入力側でモータ負荷を含む補機類へ電力供給回路を分岐する分散電源装置であって、
    前記インバータをそのアームが逆阻止形のスイッチング素子より成る電流形で構成し、前記インバータの入力側にインダクタを直列接続し、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームがキャパシタを挟んで直列接続されたバイパス回路を前記インバータの入力側に並列接続し、前記補機類への前記電力供給回路を前記キャパシタの両側より分岐すると共に商用電源に接続する整流器の出力側と並列接続し、前記整流器の出力側電圧が前記商用電源の最大電圧以上であって所定電圧に収束するように、又は前記整流器の入力側電流が零に収束するように前記キャパシタの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とする分散電源装置。
  2. 請求項1記載の分散電源装置において、
    前記バイパス回路の上下アームをオンとする場合に、系統側仮想中性点からの電圧が最小となる相以外の相と接続する前記インバータのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで下アームをオンとし且つ上アームをオフとすることを回避する制御を行うことを特徴とする分散電源装置。
  3. 請求項1記載の分散電源装置において、
    前記バイパス回路の上下アームをオンとする場合に、系統側仮想中性点からの電圧が最大となる相以外の相と接続する前記インバータのアーム対の内の少なくとも一方における上下アームで上アームをオンとし且つ下アームをオフとすることを回避する制御を行うことを特徴とする分散電源装置。
  4. 請求項1記載の分散電源装置において、
    系統側仮想中性点からの電圧の内で、最大となる相と接続する前記インバータのアーム対の内で上アームをオンとし、且つ、最小となる相と接続する前記インバータのアーム対の内で下アームをオンとした場合に前記バイパス回路の上下アームのオン・オフ制御を行うことを特徴とする分散電源装置。
  5. 請求項1又は4に記載の分散電源装置において、
    前記商用電源に接続する前記整流器側の経路に開閉手段を設け、前記整流器の出力側電圧が前記商用電源の最大電圧以上であって所定電圧に収束したとき、又は前記整流器の入力側電流が零に収束したときに前記開閉手段を開いて前記キャパシタの両側のスイッチング素子をオン・オフ制御することを特徴とする分散電源装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の分散電源装置において、
    前記インダクタに流れるインダクタ電流が所定値以下となるように前記インバータ又は前記バイパス回路のスイッチング素子を開閉制御することを特徴とする分散電源装置。
  7. インバータを介して系統連系を行い、前記インバータの入力側でモータ負荷を含む補機類へ電力供給回路を分岐する分散電源装置であって、
    前記インバータをそのアームが逆阻止形のスイッチング素子より成る電流形で構成し、前記インバータの入力側にインダクタを直列接続し、逆阻止形のスイッチング素子より成るアームとキャパシタとが直列接続されたバイパス回路を前記インバータの入力側に並列接続し、前記補機類への前記電力供給回路を前記キャパシタの両側より分岐することを特徴とする分散電源装置。
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