JP2009016891A - マスタスレーブ型フリップフロップ回路 - Google Patents

マスタスレーブ型フリップフロップ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲートアレイを用いて実現する場合に、消費電力およびEMIの低減化を図るとともに、配線リソースを確保して配線の容易化を図ること。
【解決手段】マスタラッチ1は、クロックドインバータ11と、ラッチ回路12とからなる。スレーブラッチ1は、伝送ゲート21と、ラッチ回路22とを含んでいる。このようなフリップフロップ1、2を構成する各要素は、ゲートアレイを構成する基本セルを用いて構成した。そのゲートアレイの基本セルは、N型の3連のMOSトランジスタと、これに対応するP型の3連のMOSトランジスタとからなる。N型の3連のMOSトランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなる。N型の3連のMOSトランジスタも同様に構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路に関するものである。
従来のマスタスレーブ型フリップフロップ回路は、例えば図20に示すように、マスタラッチ100とスレーブラッチ200とを備えている。
マスタラッチ100は、インバータ101と、伝送ゲート102と、ラッチ回路103とを備えている。ラッチ回路103は、インバータ104、105および伝送ゲート106からなる。スレーブラッチ200は、伝送ゲート201と、ラッチ回路202と、インバータ203とを備えている。ラッチ回路202は、インバータ204、205および伝送ゲート206からなる。
このような構成のマスタスレーブ型フリップフロップでは、伝送ゲート102、106、201、206がクロックによって動作し、マスタラッチ100が記憶するデータを取り込み、スレーブラッチ200で記憶したデータを出力する。
また、このようなマスタスレーブ型フリップフロップ回路は、MOSトランジスタによるMOS集積回路によって集積回路化するのに適し、この場合に、インバータはCMOSインバータが基本となる。
CMOSインバータは、P型とN型のMOSトランジスタを組み合わせて構成される。そして、P型のMOSトランジスタがオンするときには負荷を充電し、N型のMOSトランジスタがオンするときには負荷の電荷を放電させ、充放電電流が流れる。一方、P型とN型のMOSトランジスタが同時にオンするときには、両MOSトランジスタに貫通電流が流れる。
このような動作のCMOSインバータでは、充放電電流は動作速度に影響するものの、貫通電流は動作速度に何ら影響せず、単に電流消費となるだけである。このため、貫通電流が大きく、かつその電流変化量が大きい場合には、EMI(電磁気妨害)によるノイズ量が大きくなるという不具合がある。また、貫通電流が大きく、かつ単位時間当たりの電流変化量(dI/dt)が大きな場合には、EMIノイズ量が増大するという不具合がある。
このような不具合を解消するために、CMOSインバータにP型とN型のMOSトランジスタを付加したクロックドインバータが知られている。また、クロックドインバータを含むフリップフロップ回路が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開昭62−71322号公報
クロックドインバータを含むフリップフロップ回路によれば、CMOSインバータにおける充放電電流の影響を避けつつ、貫通電流の発生を防止することで、消費電力およびEMIの低減化を図ることができる。
ところで、クロックドインバータを含むフリップフロップ回路を、ゲートアレイで実現する場合には、クロックドインバータの他に、インバータや伝送ゲートなどの各種の論理回路を含み、これらを基本セルで形成することになる。
この場合に、ゲートアレイの基本セルは、クロックドインバータ、インバータ、伝送ゲートなどの各種の論理回路を形成することになる。従って、基本セルは、その各種の論理回路を形成する場合に、各論理回路の形成に効果的に活用できる上に、配線リソース(配線領域)を確保できるものが望まれる。
さらに、そのような基本セルからなるゲートアレイによって構成されるフリップフロップ回路は、消費電力およびEMIの低減化を実現することが望まれる。
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、ゲートアレイを用いて実現する場合に、消費電力およびEMIの低減化を図るようにしたマスタスレーブ型フリップフロップ回路を提供することにある。
本発明の他の目的は、ゲートアレイを用いて実現する場合に、基本セルを効果的に活用できるようにしたマスタスレーブ型フリップフロップ回路を提供することにある。
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は、以下のような構成からなる。
第1の発明は、マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、前記マスタラッチは、データが入力される第1クロックドインバータと、第1インバータおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第1クロックドインバータの出力が前記第1インバータに入力される第1ラッチ回路と、を備え、前記スレーブラッチは、前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、第2インバータおよび第3クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記伝送ゲートの出力が前記第2インバータに入力される第2ラッチ回路と、を備え、前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSea Of Gate(以下SOG)を用いて構成され、前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなる。
第2の発明は、第1の発明において、前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、前記クロック供給回路は、入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成される。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1クロックドインバータは、5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第2および第3クロックドインバータは、それぞれ、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第1インバータ、前記伝送ゲート、および前記第2インバータは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成した。
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成した。
第5の発明は、マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、前記マスタラッチは、データが入力される第1クロックドインバータと、第1インバータおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1インバータに前記第1クロックドインバータの出力が入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにリセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、前記スレーブラッチは、前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、第1NANDゲートおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第2クロックドNANDゲートに前記伝送ゲートの出力およびリセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなる。
第6の発明は、第5の発明において、前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、前記クロック供給回路は、入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成される。
第7の発明は、第5または第6の発明において、前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第2クロックドインバータは、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第1クロックドNANDゲートは、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第3スイッチとからなり、前記NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記2つの第3スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、前記第1インバータおよび前記伝送ゲートは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記第1NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタおよび補助トランジスタで構成した。
第8の発明は、第6または第7の発明において、前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成した。
第9の発明は、マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、前記マスタラッチは、データが入力される第1クロックドインバータと、第1NANDゲートおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第1NANDゲートに前記第1クロックドインバータの出力の論理およびセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、前記スレーブラッチは、前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、第1インバータおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1インバータに前記伝送ゲートの出力が入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにリセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなる。
第10の発明は、第9の発明において、前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、前記クロック供給回路は、入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成される。
第11の発明は、第9または第10の発明において、前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、前記5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第2クロックドインバータは、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第1クロックドNANDゲートは、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第3スイッチとからなり、前記NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記2つの第3スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、前記第1NANDゲート、前記伝送ゲート、および前記第1インバータは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成した。
第12の発明は、第10または第11の発明において、前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成した。
第13の発明は、マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、前記マスタラッチは、データが入力される第1クロックドインバータと、第1NANDゲートおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1NANDゲートに前記第1クロックドインバータの出力の論理およびリセット信号がそれぞれ入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、前記スレーブラッチは、前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、第2NANDゲートおよび第2クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第2NANDゲートにリセット信号が入力され、かつ、前記第2クロックドNANDゲートにセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなる。
第14の発明は、第13の発明において、前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、前記クロック供給回路は、入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成される。
第15の発明は、第13または第14の発明において、前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の2つの主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第1クロックドNANDゲートおよび前記第2クロックドNANDゲートは、それぞれ、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第2スイッチとからなり、前記NANDゲートは、基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記第2スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、前記第1NANDゲート、前記伝送ゲート、および前記第2NANDゲートは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成した。
第16の発明は、第14または第15の発明において、前記第3インバータは、基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、前記第4インバータは、基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成した。
このような構成からなる本発明によれば、ゲートアレイを用いて実現する場合に、消費電力およびEMIの低減化を図ることができる。
また、本発明によれば、ゲートアレイを用いて実現する場合に、各種の論理回路の形成に際して基本セルを効果的に活用できる上に、配線リソースを確保して配線の容易化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
本発明のマスタスレーブ型フリップフロップ回路に係る第1実施形態は、図1に示すように、マスタラッチ1と、スレーブラッチ2と、これらにクロックを供給するクロック供給回路3とを備え、クロックの立ち上がりで動作する。
また、この第1実施形態は、それらを構成する各要素を基本セルを用いて構成し、その基本セルは、図2に示すような6つのMOSトランジスタからなることを特徴とする。その基本セルの構成については後述する。
マスタラッチ1は、入力端子4に入力されるデータDを取り込んで保持するために、クロックドインバータ11と、ラッチ回路12とからなる。ラッチ回路12は、インバータ13およびクロックドインバータ14により閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。
スレーブラッチ2は、マスタラッチ1からのデータを取り込み、この取り込んだデータを保持するとともに出力する。このため、スレーブラッチ2は、伝送ゲート21と、ラッチ回路22と、インバータ25とからなる。ラッチ回路22は、インバータ23およびクロックドインバータ24により閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。このラッチ回路22で保持されるデータは、インバータ25を介して出力端子6から出力される。
クロック供給回路3は、クロック端子5に入力されるクロックCを受け取って反転するインバータ31と、インバータ31の出力を反転してクロックCを得るインバータ32とからなる。インバータ31で反転された反転クロック/Cは、クロックドインバータ11、14、24および伝送ゲート21にそれぞれ供給される。同様に、インバータ32から出力されるクロックCは、クロックドインバータ11、14、24および伝送ゲート21にそれぞれ供給される。
従って、クロックドインバータ11、14、24および伝送ゲート21は、クロックで動作するスイッチとして機能する。そして、クロックドインバータ11、24がオンのときには、クロックドインバータ14および伝送ゲート21がオフになる。逆に、クロックドインバータ11、24がオフのときには、クロックドインバータ14および伝送ゲート21がオンになる。
(基本セルの構成)
次に、第1実施形態が適用されるゲートアレイを構成するSOG(Sea Of Gate)の基本セルの構成(レイアウト)について、図2を参照して説明する。
基本セル7は、図2に示すように、半導体基板(図示せず)上にNMOS素子領域71とPMOS素子領域75が設けられ、NMOS素子領域71に形成されるN型の3つのMOSトランジスタ72〜74と、PMOS素子領域75に形成されるP型の3つのMOSトランジスタ76〜78とからなる。
MOSトランジスタ72〜74とMOSトランジスタ76〜78とは、図示のように、所定間隔をおいて対向して配置されている。MOSトランジスタ72〜74は、これらが3つ連なって形成され、ゲート電極721、731、741をそれぞれ備えている。MOSトランジスタ76〜78は、これらが3つ連なって形成され、ゲート電極761、771、781をそれぞれ備えている。
3連のN型のMOSトランジスタ72〜74は、図2のように、2連の通常サイズの主MOSトランジスタ72、73と、通常サイズよりも小さなサイズの補助MOSトランジスタ74とからなる。同様に、3連のP型のMOSトランジスタ76〜78は、2連の通常サイズの主MOSトランジスタ76、77と、通常サイズよりも小さなサイズの補助トランジスタ78とからなる。
ここで、補助トランジスタ74のサイズ(チャネル幅Wとチャネル長Lの比(W/L))は、主MOSトランジスタ72、73よりも相対的に小さければ良く、例えば主MOSトランジスタのサイズの1/3〜2/3のサイズであれば良い。補助MOSトランジスタ78のサイズについても同様である。
(各部の具体的な構成)
第1実施形態では、マスタラッチ1、スレーブラッチ2、およびクロック供給回路3を構成する各要素を、図2に示す基本セル7のMOSトランジスタを用いて実現するので、その構成例を図3〜図8を参照して説明する。
図1のマスタラッチ1の構成要素として、クロックドインバータ11を採用するようにしたが、その理由は以下の通りである。
すなわち、クロックドインバータを、図20に示すようにCMOSからなるインバータ101と伝送ゲート102で構成すると、入力端子4に入力されるデータDがハイ・インピーダンスになった場合に、インバータ101で貫通電流が生じて、素子の破壊が起こる可能性がある。また、基本セル7を用いて伝送ゲート102を構成するには、レイアウトの制約上、一対となるP型とN型のMOSトランジスタのソース電極同士、およびドレイン電極同士を接続する必要が生ずる。
また、入力端子4からのデータDの初段にインバータ101を使用せず、伝送ゲート102のみとする構成が可能である。この場合には、伝送ゲート102を構成するMOSトランジスタのオン抵抗により、電源電圧VDDが低い場合には、データDを次段に伝送できなくなるおそれがある。
そこで、第1実施形態では、マスタラッチ1の構成要素としてクロックドインバータを使用することで、上記の不具合を解消するようにした。
クロックドインバータは、図3(A)に示す第1のタイプと、同図(B)に示す第2のタイプとがある。第1のタイプは、N型とP型のMOSトランジスタP2、N2からなるCMOSインバータと、N型とP型のMOSトランジスタP1、N1からなる2つのスイッチ素子からなる。第2のタイプは、N型とP型のMOSトランジスタP1、N1からなるCMOSインバータと、N型とP型のMOSトランジスタP2、N2からなる2つのスイッチ素子からなる。
第1のタイプでは、クロックでオフとなっているMOSトランジスタP1がオンになって電源が供給されるときには、そのオンしたMOSトランジスタP1は、MOSトランジスタP2のオン抵抗または寄生容量を充電してからでないと、負荷を駆動して出力が変化できない。
一方、第2のタイプでは、クロックでオフとなっているMOSトランジスタP2がオンになるとき、MOSトランジスタP1には電源電圧VDDが印加されているのでMOSトランジスタP1の電位は確定している。このため、MOSトランジスタP2は負荷を駆動するだけで良く、第2のタイプの方が遅延時間が少ない。
そこで、図1のマスタラッチ1を構成するクロックドインバータ11は、図3(B)の第2のタイプの回路を採用した。
すなわち、図1のクロックドインバータ11は、図3(B)に示すように、P型のMOSトランジスタP1とN型のMOSトランジスタN1で構成するインバータ(CMOSインバータ)と、このインバータの出力の論理をオンオフ制御するスイッチ素子であるP型MOSトランジスタP2およびNMOSトランジスタN2とからなる。MOSトランジスタP1、N1はゲート電極が共通接続され、共通接続部に入力信号INが供給される。MOSトランジスタP2、N2のゲート電極には、クロックC、/Cがそれぞれ供給される。
上記のインバータを構成するP型とN型のMOSトランジスタP1、N1は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成する。また、スイッチ素子を構成するP型とN型のMOSトランジスタP2、N2は、その同じ基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成する。
図1のラッチ回路12を構成するインバータ13は、図4に示すように、P型のMOSトランジスタP3とN型のMOSトランジスタN3で構成する。そのインバータを構成するP型とN型のMOSトランジスタP3、N3は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成する。主MOSトランジスタを使用するのは、インバータ13は、図1に示すように、入力端子4から出力端子6に至るデータの伝搬経路上にあるからである。
図1のラッチ回路12を構成するクロックドインバータ14は、図5に示すように、P型のMOSトランジスタP4とN型のMOSトランジスタN4で構成するインバータと、このインバータと電源VDD、VSSとのオンオフ制御を行うスイッチ素子であるP型MOSトランジスタP5およびNMOSトランジスタN5とからなる。MOSトランジスタP4、N4はゲート電極が共通接続され、共通接続部に入力信号INが供給される。MOSトランジスタP5、N5のゲート電極には、クロックC、/Cがそれぞれ供給される。
クロックドインバータ14が図5のような回路を採用するのは、クロックドインバータ14は、クロックドインバータ11とワイヤドオア(Wired OR)の論理を構成している。このため、クロックドインバータ14は、クロックドインバータ11とは逆に遅延が大きくなる図5に示す回路を採用した。
上記のインバータを構成するP型とN型のMOSトランジスタP4、N5は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成する。また、スイッチ素子を構成するP型とN型のMOSトランジスタP5、N5は、その同じ基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成する。
図1の伝送ゲート21は、図6に示すように、P型のMOSトランジスタP6とN型のMOSトランジスタN6からなり、これらが並列に接続されている。MOSトランジスタP6、N6のゲート電極には、クロックC、/Cがそれぞれ供給される。伝送ゲート21を構成するP型とN型のMOSトランジスタP6、N6は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成する。このように、主MOSトランジスタを使用するのは、伝送ゲート21は、図1に示すように、入力端子4から出力端子6に至るデータの伝搬経路上にあるからである。
図1のラッチ回路22を構成するインバータ23およびインバータ25は、それぞれ図1および図4に示すインバータ13と同様に構成する。その理由は、インバータ23、25は、インバータ13と同様に、入力端子4から出力端子6に至るデータの伝搬経路上にあるからである(図1参照)。
図1のラッチ回路22を構成するクロックドインバータ24は、図1および図5に示すクロックドインバータ14と同様に構成する。その理由は、クロックドインバータ24は、伝送ゲート21とワイヤドオアの論理を構成している。このため、クロックドインバータ24は、クロックドインバータ11とは逆に遅延が大きくなる図5に示す回路を採用した。
図1のインバータ31は、図7に示すように、P型のMOSトランジスタP7とN型のMOSトランジスタN7で構成する。そのP型とN型のMOSトランジスタP7、N7は、図2の基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成する。
このように、基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用してインバータ31を形成するようにしたのは、以下の理由による。すなわち、インバータ31のゲート容量は、チップレベルでのレイアウトの際に、クロックラインとしてバッファリングされるため、トランジスタサイズが小さいほうが好ましいためである。
図1のインバータ32は、図8に示すように、P型のMOSトランジスタP8、P9およびN型のMOSトランジスタN8、N9をカスケード接続して構成する。そのインバータを構成するMOSトランジスタP8、P9、N8、N9は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77を使用して形成する。
このようにインバータ32を形成したのは、以下の理由による。すなわち、インバータ32は、回路構成上で必要な論理回路であるが、ファンアウト(Fan Out)並びに貫通電流量を考慮すると、サイズの小さなMOSトランジスタで十分であるが、インバータ31を形成した基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用できない。
そこで、インバータ32を、基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77をカスケード接続してCMOSインバータを構成し、補助MOSトランジスタ74、78によるCMOSインバータと等価の回路を得るようにした。これにより、インバータ31、32は、同一の基本セル7によって形成することができ、基本セル7を有効に活用することができる。
(ゲートアレイによる具体的な構成)
第1実施形態は、図2の基本セル7を有するゲートアレイで構成されるので、その構成例について図9〜図11を参照して説明する。
図9は、この第1実施形態が適用されるゲートアレイのレイアウト例を示し、このゲートアレイは図示のように、半導体基板上(図示せず)に図2の基本セル7と同じ多数の基本セル7a、7b・・・が規則的に配置されている。この例では、2つの基本セル7a、7bが配置されている。基本セル7a、7bの左右には、基本セル同士を電気的に分離するためのストッパ79a、79bが、図示のようにそれぞれ配置されている。
図10は、図9の構成の上に絶縁物を介して形成される第1層の配線例を示す平面図である。この第1層の各配線パターンは、四角形の黒印で表記されるコンタクト・ホールを介して、図9に示す各部と電気的に接続されている。また、図10の第1層の所定の配線パターンは、×印を含む四角形で表記されるコンタクト・ホールを介して、図11の第2層の配線パターンと電気的に接続されている。
図10の第1層には、例えば図示のように、電源電圧VDDが供給される配線パターン791と、接地電圧VSSが供給される配線パターン792とが配置されている。配線パターン791は、コンタクト・ホールを介して、図9のストッパ79bなどに電気的に接続されている。また、配線パターン792は、コンタクト・ホールを介して、図9のストッパ79aなどに電気的に接続されている。
図11は、図10の第2層の上に絶縁物を介して形成される第2層の配線例を示す平面図である。この第2層には、図示のような縦方向の配線パターンが配置され、その各配線パターンは×印を含む四角形で表記されるコンタクト・ホールを介して、図10の第1層の所定の配線パターンに電気的に接続されている。
以上説明したように、第1実施形態では、マスタスレーブ型のフリップフロップをゲートアレイを用いて構成するようにし、そのゲートアレイの基本セルは、図2に示すように、4つの主MOSトランジスタと2つの補助MOSトランジスタからなるものを使用するようにした。さらに、フリップフロップを構成する各部の論理回路は、その用途と機能に応じて最適になるように、その6つのMOSトランジスタを組み合わせて構成するようにした。
このため、第1実施形態によれば、消費電力の低減化、およびEMIの低減化を図ることができる。また、第1実施形態によれば、各種の論理回路の形成に際して基本セルを効果的に活用できる上に、配線リソースを確保して配線の容易化を図ることができる。
次に、第1実施形態のEMIの低減化の具体的な効果を確認するために、第1実施形態と図20に示す従来のフリップフロップ(従来回路)について、電源電流に含まれるノイズの周波数成分の測定をそれぞれ行ったので、その測定結果を図12に示す。
図12(A)はその測定結果を示し、曲線aは第1実施形態の電源電流のノイズであり、曲線bは従来回路の電源電流のノイズである。同図(B)は、その両者の差をとったものである。
図12によれば、従来回路に比べて第1実施形態では、周波数が300〔MHz〕以上の領域において、電源電流のノイズが減少していることがわかる。また、図12(B)によれば、周波数が900〔MHz〕付近において、最大の効果が得られている。
〔第2実施形態〕
本発明のマスタスレーブ型フリップフロップ回路に係る第2実施形態は、図13に示すように、マスタラッチ1aと、スレーブラッチ2aと、これらにクロックを供給するクロック供給回路3とを備え、クロックの立ち上がりで動作するとともに、リセット(クリア)機能を有するようにした。
すなわち、第2実施形態は、図1に示す第1実施形態の構成を基本にし、図1のマスタラッチ1とスレーブラッチ2を、マスタラッチ1aとスレーブラッチ2aに置き換えるようにした。
なお、第2実施形態は、第1実施形態の構成を基本とするので、同一構成要素には同一符号を付してその説明はできるだけ省略する。
マスタラッチ1aは、入力端子4に入力されるデータDを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらず、リセット端子8に入力されるリセット信号Rでマスタラッチ内の状態をリセットできるように、クロックドインバータ11と、ラッチ回路12aとからなる。ラッチ回路12aは、インバータ13および2入力のクロックドNANDゲート14aにより閉回路を構成し、データの取り込み、保持ができるようになっている。また、マスタラッチ内の状態をリセットするために、クロックドNANDゲート14aの入力端子には、リセット信号Rが入力される。
スレーブラッチ2aは、マスタラッチ1aからのデータを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに出力端子6に出力する。また、スレーブラッチ2aは、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらず、リセット信号Rによってスレーブラッチ内の状態をリセットする。このため、スレーブラッチ2aは、伝送ゲート21と、ラッチ回路22aと、インバータ25とからなる。ラッチ回路22aは、2入力のNANDゲート23aおよびクロックドインバータ24により閉回路を構成し、マスタラッチ1aからのデータを取り込んだり、保持したりできるようになっている。また、スレーブラッチ内の状態をリセットするために、NANDゲート23aの入力端子には、リセット信号Rが入力される。ラッチ回路22aで保持されるデータは、インバータ25を介して出力端子6から出力される。
インバータ31で反転された反転クロック/Cおよびインバータ32から出力されるクロックCは、クロックドインバータ11、24、クロックドNANDゲート14a、および伝送ゲート21にそれぞれ供給される。
次に、第2実施形態では、マスタラッチ1a、スレーブラッチ2a、およびクロック供給回路3を構成する各要素を、図2に示す基本セル7のMOSトランジスタを用いて実現するので、その構成例を説明する。
第2実施形態の構成を図1の第1実施形態の構成と比較すると、クロックドインバータ14aおよびNANDゲート23aの構成が異なり、これらは図14および図15のように構成される。なお、他の部分の構成は、第1実施形態の構成と同一であるので、その説明は省略する。
クロックドNANDゲート14aは、図14に示すように、並列結合されるP型のMOSトランジスタP11、P12と、直列結合されるN型のMOSトランジスタN10、N11とからなるNANDゲートを備えている。さらに、そのNANDゲートと電源VDD、VSSとのオンオフ制御を行う、スイッチ素子であるP型のMOSトランジスタP10およびN型のMOSトランジスタN12を備えている。
NANDゲートを構成するMOSトランジスタP12、N10の各ゲート電極には入力信号IN1が入力され、MOSトランジスタP11、N11の各ゲート電極には入力信号IN2が入力される。MOSトランジスタP10、N12のゲート電極には、クロックC、/Cがそれぞれ供給される。
クロックドNANDゲート14aが、図14に示すように、MOSトランジスタP10、N12を電源側に設ける回路を採用するのは、以下の理由による。すなわち、クロックドNANDゲート14aは、クロックドインバータ11とワイヤドオアの論理を構成している。このため、クロックドNANDゲート14aは、クロックドインバータ11とは逆に遅延が大きくなる図14の回路を採用した。
クロックドNANDゲート14aは、NANDゲートを構成するP型のMOSトランジスタP11、P12とN型のMOSトランジスタN10、N11を、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77を使用して形成する。また、スイッチ素子を構成するP型とN型のMOSトランジスタP10、N12は、その同じ基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成する。従って、図14のクロックドNANDゲート14aは、図2の基本セル7のみで構成できる。
NANDゲート23aは、図15に示すように、並列結合されるP型のMOSトランジスタP13、P14と、直列結合されるN型のMOSトランジスタN13、N14とからなる。MOSトランジスタP14、N14の各ゲート電極には、入力信号IN1としてリセット信号Rが入力される。MOSトランジスタP13、N14の各ゲート電極には、入力信号IN2としてデータが入力される。
また、NANDゲート23aは、図12に示すように、入力端子4から出力端子6に至るデータの伝搬経路上にあり、データが入力される。このため、データの入力されるMOSトランジスタP13、N14は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成するようにした。また、NANDゲート23aには、リセット信号Rが入力され、そのリセット信号ラインはバッファリングされるので、小さいMOSトランジスタの方が好ましい。このため、リセット信号Rが入力されるMOSトランジスタP14、N14は、その同じ基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成した。
以上説明した第2実施形態によれば、リセット信号によってデータをリセットすることができる上に、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
〔第3実施形態〕
本発明のマスタスレーブ型フリップフロップ回路に係る第3実施形態は、図16に示すように、マスタラッチ1bと、スレーブラッチ2bと、これらにクロックを供給するクロック供給回路3とを備え、クロックの立ち上がりで動作するとともに、セット機能を有するようにした。
すなわち、第3実施形態は、図1に示す第1実施形態の構成を基本にし、図1のマスタラッチ1とスレーブラッチ2を、マスタラッチ1bとスレーブラッチ2bに置き換えるようにした。
なお、第3実施形態は、第1実施形態の構成を基本とするので、同一構成要素には同一符号を付してその説明はできるだけ省略する。
マスタラッチ1bは、入力端子4に入力されるデータDを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらずセット端子9に入力されるセット信号Sによってマスタラッチの内部状態をセットできるようにするため、クロックドインバータ11と、ラッチ回路12bとからなる。ラッチ回路12bは、2入力のNANDゲート13bおよびクロックドインバータ14により閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。また、データをセットするために、NANDゲート13bの入力端子には、セット信号Sが入力される。
スレーブラッチ2bは、マスタラッチ1bからのデータを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに出力端子6に出力する。また、スレーブラッチ2bは、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらずセット信号Sによってスレーブラッチの内部状態をセットする。このため、スレーブラッチ2bは、伝送ゲート21と、ラッチ回路22bと、インバータ25とからなる。ラッチ回路22bは、インバータ23および2入力のクロックドNANDゲート24bにより閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。また、データをセットするために、クロックドNANDゲート24bの入力端子には、セット信号Sが入力される。ラッチ回路22bで保持されるデータは、インバータ25を介して出力端子6から出力される。
インバータ31で反転された反転クロック/Cおよびインバータ32から出力されるクロックCは、クロックドインバータ11、14、クッロクドNANDゲート24b、および伝送ゲート21にそれぞれ供給される。
次に、第3実施形態では、マスタラッチ1b、スレーブラッチ2b、およびクロック供給回路3を構成する各要素を、図2に示す基本セル7のMOSトランジスタを用いて実現するので、その構成例を説明する。
第3実施形態の構成を図1の第1実施形態の構成と比較すると、NANDゲート13bおよびクロックドNANDゲート24bの構成が異なり、他の部分の構成は、第1実施形態の構成と同一であるので、その説明は省略する。
NANDゲート13bは、図17に示すように、並列結合されるP型のMOSトランジスタP15、P16と、直列結合されるN型のMOSトランジスタN15、N16とからなる。MOSトランジスタP15、N15の各ゲート電極には、入力信号IN1としてデータが入力される。MOSトランジスタP16、N16の各ゲート電極には、入力信号IN2としてセット信号Sが入力される。
また、NANDゲート13bは、図17に示すように、入力端子4から出力端子6に至るデータの伝搬経路上にあり、データが入力される。このため、データの入力されるMOSトランジスタP15、N15は、図2の基本セル7の主MOSトランジスタ72、73、76、77のうちの一組を使用して形成するようにした。また、NANDゲート13bには、セット信号Sが入力され、そのセット信号ラインはバッファリングされるので、小さいMOSトランジスタの方が好ましい。このため、セット信号Sが入力されるMOSトランジスタP16、N16は、その同じ基本セル7の補助MOSトランジスタ74、78を使用して形成するようにした。
クロックドNANDゲート24bは、図14に示すクロックドNANDゲート14aと同様に構成するようにした。
以上説明した第3実施形態によれば、リセット信号によってデータをリセットすることができる上に、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
〔第4実施形態〕
本発明のマスタスレーブ型フリップフロップ回路に係る第4実施形態は、図18に示すように、マスタラッチ1cと、スレーブラッチ2cと、これらにクロックを供給するクロック供給回路3とを備え、クロックの立ち上がりで動作するとともに、セットおよびリセット機能を有するようにした。
すなわち、第4実施形態は、図1に示す第1実施形態の構成を基本にし、図1のマスタラッチ1とスレーブラッチ2を、マスタラッチ1cとスレーブラッチ2cに置き換えるようにした。
なお、第4実施形態は、第1実施形態の構成を基本とするので、同一構成要素には同一符号を付してその説明はできるだけ省略する。
マスタラッチ1cは、入力端子4に入力されるデータDを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらずセット端子9に入力されるセット信号Sによってマスタラッチの内部状態をセットでき、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じてリセット端子8に入力されるリセット信号Rによってマスタラッチの内部状態をリセットできるようになっている。
このため、マスタラッチ1cは、クロックドインバータ11と、ラッチ回路12cとからなる。ラッチ回路12cは、2入力のNANDゲート13cおよび2入力のクロックドNANDゲート14cにより閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。また、データをセットするために、NANDゲート13cの入力端子には、セット信号Sが入力される。さらに、データをリセットするために、クロックドNANDゲート14cの入力端子には、リセット信号Rが入力される。
スレーブラッチ2cは、マスタラッチ1cからのデータを、クロック端子5に入力されるクロックCの論理に応じて取り込んだり、保持したりするとともに出力端子6に出力する。また、スレーブラッチ2cは、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらずセット信号Sによってスレーブラッチの内部状態をセットできるとともに、クロック端子5に入力されるクロックCの論理によらずリセット信号Rによってスレーブラッチの内部状態をリセットできるようになっている。
このため、スレーブラッチ2cは、伝送ゲート21と、ラッチ回路22cと、インバータ25とからなる。ラッチ回路22cは、2入力のNANDゲート23cおよび2入力のクロックドNANDゲート24cにより閉回路を構成し、データを保持できるようになっている。また、データをセットするために、クロックドNANDゲート24cの入力端子には、セット信号Sが入力される。さらに、データをリセットするために、NANDゲート23cの入力端子には、リセット信号Rが入力される。
インバータ31で反転された反転クロック/Cおよびインバータ32から出力されるクロックCは、クロックドインバータ11、クッロクドNANDゲート14c、24c、および伝送ゲート21にそれぞれ供給される。
次に、第4実施形態では、マスタラッチ1c、スレーブラッチ2c、およびクロック供給回路3を構成する各要素を、図2に示す基本セル7のMOSトランジスタを用いて実現するので、その構成例を説明する。
第4実施形態の構成を図1の第1実施形態の構成と比較すると、NANDゲート13c、23c、およびクロックドNANDゲート14c、24cの構成が異なり、他の部分の構成は、第1実施形態の構成と同一であるので、その説明は省略する。
NANDゲート13cは、図16および図17のNANDゲート13bと同様に構成する。NANDゲート23cは、図13および図15のNANDゲート23aと同様に構成する。また、クロックドNANDゲート14c、24cは、図13および図14のクロックドNANDゲート14aと同様に構成する。
以上説明した第4実施形態によれば、セット信号でデータがセットできる上に、リセット信号によってデータをリセットすることができ、かつ、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
〔第5実施形態〕
本発明のマスタスレーブ型フリップフロップ回路に係る第5実施形態は、図19に示すように、マスタラッチ1と、スレーブラッチ2と、これらにクロックを供給するクロック供給回路3とを備え、クロックの立ち下がりで動作するようにした。
すなわち、第5実施形態は、図1に示す第1実施形態の構成を基本にし、マスタラッチ1とスレーブラッチ2がクロックの立ち下がりで動作するように、クロック供給回路3から出力されるクロックの供給先を、図1から図19のように変更したものである。
なお、上述の第2〜第4の各実施形態は、クロックの立ち上がりで動作するようにしたが、クロックの立ち下がりで動作させるようにしても良い。この場合には、クロック供給回路3から出力されるクロックの供給先を、第5実施形態と同様に変更すれば良い。
本発明の第1実施形態の構成を示す回路図である。 第1実施形態が適用されるゲートアレイの基本セルのレイアウトを示す平面図である。 図1のクロックドインバータの具体的な構成を示す回路図である。 図1のインバータの具体的な構成を示す回路図である。 図1の他のクロックドインバータの具体的な構成を示す回路図である。 図1の伝送ゲートの具体的な構成を示す回路図である。 図1の他のインバータの具体的な構成を示す回路図である。 図1のさらに他のインバータの具体的な構成を示す回路図である。 第1実施形態をゲートアレイで構成した場合のゲートアレイのレイアウトの一部を示す平面図である。 そのゲートアレイの第1層の配線例を示す平面図である。 そのゲートアレイの第2層の配線例を示す平面図である。 電源電流に含まれるノイズの周波数成分の測定結果を示す図である。 本発明の第2実施形態の構成を示す回路図である。 図13のクロックドNANDゲートの具体的な構成を示す回路図である。 図13のNANDゲートの具体的な構成を示す回路図である。 本発明の第3実施形態の構成を示す回路図である。 図16のNANDゲートの具体的な構成を示す回路図である。 本発明の第4実施形態の構成を示す回路図である。 本発明の第5実施形態の構成を示す回路図である。 従来回路の構成例を示す回路図である。
符号の説明
1、1a〜1c・・・マスタラッチ、2、2a〜2c・・・スレーブラッチ、3・・・クロック供給回路、7・・・基本セル、11・・・クロックドインバータ、12、12a〜12c・・・ラッチ回路、13・・・インバータ、13b、13c・・・NANDゲート、14・・・クロックドインバータ、14a、14c・・・クロックドNANDゲート、21・・・伝送ゲート、22、22a〜22c・・・ラッチ回路、23、25・・・インバータ、23a、23c・・・NANDゲート、24・・・クロックドインバータ、24b、24c・・・クロックドNANDゲート、31、32・・・インバータ、71・・・NMOS素子領域、75・・・PMOS素子領域、72、73、76、77・・・主MOSトランジスタ、74、78・・・補助MOSトランジスタ

Claims (16)

  1. マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、
    前記マスタラッチは、
    データが入力される第1クロックドインバータと、
    第1インバータおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第1クロックドインバータの出力が前記第1インバータに入力される第1ラッチ回路と、を備え、
    前記スレーブラッチは、
    前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、
    第2インバータおよび第3クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記伝送ゲートの出力が前記第2インバータに入力される第2ラッチ回路と、を備え、
    前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSea Of Gate(以下SOG)を用いて構成され、
    前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、
    前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、
    前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなることを特徴とするマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  2. 前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、
    前記クロック供給回路は、
    入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、
    前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、
    前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  3. 前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、
    前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第2および第3クロックドインバータは、それぞれ、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、
    前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第1インバータ、前記伝送ゲート、および前記第2インバータは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  4. 前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  5. マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、
    前記マスタラッチは、
    データが入力される第1クロックドインバータと、
    第1インバータおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1インバータに前記第1クロックドインバータの出力が入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにリセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、
    前記スレーブラッチは、
    前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、
    第1NANDゲートおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第2クロックドNANDゲートに前記伝送ゲートの出力およびリセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、
    前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、
    前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、
    前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、
    前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなることを特徴とするマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  6. 前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、
    前記クロック供給回路は、
    入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、
    前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、
    前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成されることを特徴とする請求項5に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  7. 前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、
    前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第2クロックドインバータは、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、
    前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第1クロックドNANDゲートは、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第3スイッチとからなり、
    前記NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記2つの第3スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、
    前記第1インバータおよび前記伝送ゲートは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、
    前記第1NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタおよび補助トランジスタで構成したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  8. 前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  9. マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、
    前記マスタラッチは、
    データが入力される第1クロックドインバータと、
    第1NANDゲートおよび第2クロックドインバータにより閉回路を構成し、前記第1NANDゲートに前記第1クロックドインバータの出力の論理およびセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、
    前記スレーブラッチは、
    前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、
    第1インバータおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1インバータに前記伝送ゲートの出力が入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにリセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、
    前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、
    前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、
    前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、
    前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなることを特徴とするマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  10. 前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、
    前記クロック供給回路は、
    入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、
    前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、
    前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成されることを特徴とする請求項9に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  11. 前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、
    前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第2クロックドインバータは、第6インバータと、この第6インバータと電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する2つの第2スイッチとからなり、
    前記第6インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成し、前記2つの第2スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第1クロックドNANDゲートは、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第3スイッチとからなり、
    前記NANDゲートは、前記基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記2つの第3スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、
    前記第1NANDゲート、前記伝送ゲート、および前記第1インバータは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成したことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  12. 前記第3インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第4インバータは、その同じ基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成したことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  13. マスタラッチとスレーブラッチからなるマスタスレーブ型フリップフロップ回路であって、
    前記マスタラッチは、
    データが入力される第1クロックドインバータと、
    第1NANDゲートおよび第1クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第1NANDゲートに前記第1クロックドインバータの出力の論理およびリセット信号がそれぞれ入力され、かつ、前記第1クロックドNANDゲートにセット信号が入力される第1ラッチ回路と、を備え、
    前記スレーブラッチは、
    前記第1ラッチ回路からの出力が入力される伝送ゲートと、
    第2NANDゲートおよび第2クロックドNANDゲートにより閉回路を構成し、前記第2NANDゲートにリセット信号が入力され、かつ、前記第2クロックドNANDゲートにセット信号が入力される第2ラッチ回路と、を備え、
    前記マスタラッチおよび前記スレーブラッチを構成する各要素はゲートアレイを構成するSOGを用いて構成され、
    前記SOGの基本セルは、3連のN型トランジスタと、これに対応する3連のP型トランジスタとからなり、
    前記3連のN型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなり、
    前記3連のP型トランジスタは、2連の通常サイズの主トランジスタと、通常サイズよりも小さなサイズの1つの補助トランジスタとからなることを特徴とするマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  14. 前記マスタラッチおよびスレーブラッチに、クロックをそれぞれ供給するクロック供給回路をさらに備え、
    前記クロック供給回路は、
    入力されたクロック信号の論理を反転する第3インバータと、
    前記第3インバータの出力の論理を反転する第4インバータとからなり、
    前記第3および第4インバータは、前記基本セルを用いて構成されることを特徴とする請求項13に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  15. 前記第1クロックドインバータは、第5インバータと、この第5インバータの出力の論理をオンオフ制御する2つの第1スイッチとからなり、
    前記第5インバータは、前記基本セルを構成するP型およびN型の2つの主トランジスタで構成し、前記2つの第1スイッチは、その同じ基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第1クロックドNANDゲートおよび前記第2クロックドNANDゲートは、それぞれ、NANDゲートと、このNANDゲートの電源およびグランドとの接続をオンオフ制御する第2スイッチとからなり、
    前記NANDゲートは、基本セルを構成するP型およびN型の4つの主トランジスタで構成し、前記第2スイッチは、その同じ基本セルの残りのP型およびN型の2つの補助トランジスタで構成し、
    前記第1NANDゲート、前記伝送ゲート、および前記第2NANDゲートは、それぞれ、前記基本セルを構成するP型およびN型の主トランジスタで構成したことを特徴とする請求項13または請求項14に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
  16. 前記第3インバータは、基本セルを構成するP型およびN型の補助トランジスタで構成し、
    前記第4インバータは、基本セルを構成するP型の2つの主トランジスタおよびN型の2つの主トランジスタをカスケード接続して構成したことを特徴とする請求項14または請求項15に記載のマスタスレーブ型フリップフロップ回路。
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