JP2009007722A - 腰ゴム入りボトムス及びその製造方法 - Google Patents

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英司 青木
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Abstract

【課題】腰ゴム入りボトムス及びその製造方法において、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、極めて容易に着脱できること。
【解決手段】ブーツカットパンツ1は、腰ゴム4のみでウエスト周りを締め付けて着用する構造であり、ベルト部2及びベルト部2の近傍の身頃3が身頃3のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能であるため、ファスナーや非伸縮性の紐等を用いることなく、ベルト部2及びベルト部2の近傍の身頃3を引き伸ばして着用することができるので、着脱が極めて容易である。更に、身頃3の全体が伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなるため、着用者の腰周りにぴったりフィットして、美しいシルエットを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズボン(パンツ)類、更に詳しくはブーツカット(フルレングス)パンツ・クロフト(六分丈〜八分丈)パンツ・ハーフパンツ・ショートパンツ等、及びスカート・キュロットスカート等(以下、これらを総称して「ボトムス(bottoms)」という)のベルト部の全周に腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムス及びその製造方法に関するものである。
従来のトレーニングパンツ等のスポーツウェアのボトムスには、そのウエスト部に通常着用時の脱落を防止するための腰ゴムと、緊張時(例えば、競技時)等にウエスト回りを引き締めるための非伸縮性の紐との双方が設けられているものがある。このような衣類においては、非伸縮性の紐を縛ったり解いたりするのが面倒であり、また近年はスポーツウェアにもタウンウェアと同等のファッション性が求められるようになっており、特に女性用のスポーツウェアにおいてその傾向が著しい。
そこで、前者の問題を解決するために、特許文献1においては、ゴム等の伸縮性材料により形成された部分を有するベルト本体と、ベルト本体の長手方向に設けられた長さ調節手段と、ベルト本体の両端部を連結解除可能とする連結手段とを有する腰ベルト及び腰ベルト付き衣類の発明について開示している。これによって、腰ゴムの入った衣類においても、必要な場合には連結手段でベルト本体の両端部を連結することによって、面倒な動作をすることなく、容易に腰回りをよりきつく締め付けることができるとしている。
また、特許文献2においては、ウエストベルトを脇ポケット口で前ベルトと後ベルトに分離し、前ベルトの延出部と後ベルトのとの重なり部に面ファスナーを設けて前ベルトと後ベルトとをウエスト長さ調節自在かつ着脱自在に接合し、後ベルトの前端部と前ベルトの前端部との間に伸縮帯を伸縮自在に張設したウエスト調節パンツの発明について開示している。これによって、見栄え(ファッション性)が良く、かつ伸縮帯の弾力により腰裏と身体とのフィット感を満足させることができるウエスト調節パンツとなるとしている。
更に、特許文献3においては、身頃表地の内側に後身頃のヒップ部から脇線を通り前身頃の一部を覆う裏地を少なくともウエストラインと内股で表地と縫着・付設し、身頃表地や裏地は伸縮可能な織り編み物を使用したパンツの発明について開示している。これによって、見た目は通常のパンツ(ズボン)と変わらず、ヒップアップ効果があり、着用快適性に優れたパンツとなるとしている。
特開2000−256910号公報 特開2002−275709号公報 特開2006−299464号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の腰ベルト付き衣類においては、連結手段及びその近傍のベルト本体が衣類から外部に露出しているため、ファッション性に劣るという問題は解消されていない。また、上記特許文献2に記載のウエスト調節パンツ及び上記特許文献3に記載のパンツにおいては、いずれも前中心にファスナーが取付けられており、これらのパンツを着脱する際にはファスナーを開閉しなければならず、着脱が面倒であるという問題点があった。
そこで、本発明においては、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムス及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
請求項1の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、ベルト布を縫い合わせてなるベルト部と身頃とを有し、前記ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスであって、前記ベルト部及び前記身頃の少なくとも上端から腰周りまでが伸縮性を有する生地からなり、前記ベルト部が収縮した状態において収縮した状態における前記腰ゴムと全周長さが略一致しており、前記ベルト部及び前記ベルト部近傍の身頃が前記身頃のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能であるものである。
ここで、「ボトムス(bottoms,ボトムズともいう)」とは、上半身に着用する衣類であるトップス(tops)に対する用語で、ズボン(パンツ)類、更に詳しくはブーツカット(フルレングス)パンツ・クロフト(六分丈〜八分丈)パンツ・ハーフパンツ・ショートパンツ等、及びスカート・キュロットスカート等の、下半身に着用する衣類を意味する。
また、「伸縮性を有する生地」としては、伸縮性を有するポリエステル生地、ニット生地、トリコット生地、ポリウレタンが1%から30%混入されたポリウレタン混合生地、綿ストレッチ生地、等を用いることができる。ベルト部と身頃とは、同種の生地で構成されても良いし、異なる生地で構成されても良い。更に、身頃の少なくとも上端から腰周りまでは伸縮性を有する生地から構成される必要があるが、それより下の部分は同一の生地でも異なる生地でも良い。
請求項2の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1の構成において、前記ベルト部の伸長率が25%〜55%の範囲内であるものである。
請求項3の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1または請求項2の構成において、前記身頃の前中心に擬似前立てを設けたものである。ここで、「擬似前立て」とは、見た目が前中心のファスナーを隠す通常の前立てと同じで、内部にはファスナーが付いていないものをいう。
請求項4の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記ベルト部の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有しており、前記身頃の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有しているものである。
請求項5の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの構成において、前記腰ゴムが前記ベルト部の全周に亘って前記ベルト部の内部に伸縮性を有する糸によって縫付けられているものである。ここで、「伸縮性を有する糸」としては、レジロン(登録商標)糸、ウーリー糸、ユニロン(登録商標)糸、等を用いることができる。
請求項6の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記腰ゴムが幅広の平ゴムであり、前記腰ゴムの幅が前記ベルト部の幅の50%〜90%の範囲内であるものである。
請求項7の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成において、前記ベルト部の両脇の前ベルト布と後ベルト布との縫代の内側に芯材を取付けたものである。ここで、「芯材」としては、薄手のポリエステル100%生地、薄手の綿混ポリエステル生地を始めとして、主として薄手の生地が用いられる。
請求項8の発明に係る腰ゴム入りボトムスの製造方法は、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有するベルト部と、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する身頃とを有し、前記ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスの製造方法であって、前記ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布と前記ベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部表側を作製する工程と、前記ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布と前記ベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部見返しを作製する工程と、前記リング状のベルト部表側と前記リング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程と、前記平らな腰ゴムの両端を突き合わせて縫付けてリング状とする工程と、前記リング状のベルト布の内部に前記リング状とした腰ゴムを入れて、前記腰ゴムの上端を前記リング状のベルト布の内側の上端の縫代に沿って伸縮性を有する糸によって縫付けて前記ベルト部を形成する工程と、前記身頃を構成する前身頃と後身頃とを両脇で縫い合わせる工程と、前記身頃の上端に前記ベルト部を前記ベルト部の下端の縫代において縫付ける工程とを具備するものである。
ここで、「伸縮性を有する生地」としては、伸縮性を有するポリエステル生地、ニット生地、トリコット生地、ポリウレタンが1%から30%混入されたポリウレタン混合生地、綿ストレッチ生地、等を用いることができる。ベルト部と身頃とは、同種の生地で構成されても良いし、異なる生地で構成されても良い。また、身頃の少なくとも上端から腰周りまでは伸縮性を有する生地から構成される必要があるが、それより下の部分は同一の生地でも異なる生地でも良い。更に、「伸縮性を有する糸」としては、レジロン(登録商標)糸、ウーリー糸、ユニロン(登録商標)糸、等を用いることができる。
請求項9の発明に係る腰ゴム入りボトムスの製造方法は、請求項8の構成において、前記リング状のベルト部表側と前記リング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程の前に、前記縫い合わせた1対の前ベルト布及び1対の後ベルト布の縫代を開いて芯材を取付ける工程を有するものである。ここで、「芯材」としては、薄手のポリエステル100%生地、薄手の綿混ポリエステル生地を始めとして、主として薄手の生地が用いられる。
請求項1の発明に係る腰ゴム入りボトムスは、ベルト布を縫い合わせてなるベルト部と身頃とを有し、ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスであって、ベルト部及び身頃の少なくとも上端から腰周りまでが伸縮性を有する生地からなり、ベルト部が収縮した状態において収縮した状態における腰ゴムと全周長さが略一致しており、ベルト部及びベルト部近傍の身頃が身頃のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能である。
ここで、「ボトムス(bottoms,ボトムズともいう)」とは、上半身に着用する衣類であるトップス(tops)に対する用語で、ズボン(パンツ)類、更に詳しくはブーツカット(フルレングス)パンツ・クロフト(六分丈〜八分丈)パンツ・ハーフパンツ・ショートパンツ等、及びスカート・キュロットスカート等の、下半身に着用する衣類を意味する。
また、「伸縮性を有する生地」としては、伸縮性を有するポリエステル生地、ニット生地、トリコット生地、ポリウレタンが1%から30%混入されたポリウレタン混合生地、綿ストレッチ生地、等を用いることができる。ベルト部と身頃とは、同種の生地で構成されても良いし、異なる生地で構成されても良い。更に、身頃の少なくとも上端から腰周りまでは伸縮性を有する生地から構成される必要があるが、それより下の部分は同一の生地でも異なる生地でも良い。
かかる構成を有する腰ゴム入りボトムスは、腰ゴムのみでウエスト周りを締め付けて着用する構造であり、ベルト部及びベルト部近傍の身頃が身頃のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能であるため、ファスナーや非伸縮性の紐等を用いることなく、ベルト部及びベルト部近傍の身頃を引き伸ばして着用することができるので、着脱が極めて容易である。
また、ベルト部に伸長力が働かず腰ゴムが収縮した状態における腰ゴムの全周の長さは、ベルト部が収縮した状態における全周の長さと略同一である。したがって、着用していない状態においても、ベルト部の全周の長さと腰ゴムの全周の長さとが一致しているため、ベルト部及びその周辺にシワがよることがなく、商品として陳列された場合にも非常に見栄えが良い。
更に、ベルト部近傍の身頃の少なくとも上端から腰周りまでが伸縮性を有する生地からなるため、着用者の腰周りにぴったりフィットして、美しいシルエットを形成する。しかも、ベルトを使用する必要がないため着脱がより容易になり、またベルト通しを取付ける必要もなく、見栄えがすっきりしたファッション性の高いボトムスとなる。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項2の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、ベルト部の伸長率が25%〜55%の範囲内である。
男性用ボトムスの場合のように、ウエスト周りの寸法に比較してヒップ周りの寸法が余り大きくなくて良い場合でも、ベルト部の伸長率が25%未満であると、着用したときに腰ゴムによる締め付け力が不足して、特にゴルフウェア等のスポーツウェアとして使用する場合には、体にぴったりフィットしている感覚が得られないため、着用して運動するのに不安感を覚える恐れがある。
一方、女性用ボトムスの場合には、ウエスト周りの寸法が60cmとしてヒップ周りの寸法が90cmとしても、ベルト部の伸長率が50%あれば着用が可能であり、ベルト部の伸長率が55%を超えると、伸縮性を有する生地からなるベルト布であっても、ベルト部の伸長時に無理が掛かって、長期間の着用のうちにベルト布の生地が傷む恐れがある。したがって、ベルト部の伸長率は25%〜55%の範囲内であることが好ましい。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項3の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、身頃の前中心に擬似前立てを設けている。ここで、「擬似前立て」とは、見た目が前中心のファスナーを隠す通常の前立てと同じで、内部にはファスナーが付いていないものをいう。
スカート以外のボトムス、すなわちズボン(パンツ)・クロフト(六分丈〜八分丈)パンツ・ハーフパンツ・ショートパンツ・キュロットスカート等においては、通常の場合には身頃の前中心にファスナーが取付けられていて、ファスナーを上げ下げして着脱するため、ファスナーを隠すための前立てが設けられている。そこで、スカート以外の腰ゴム入りボトムスにおいては、身頃の前中心に擬似前立てを設けることによって、より通常のタウンウェアらしく見せることができる。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項4の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、ベルト部の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有しており、身頃の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有している。すなわち、ベルト部の上端及び身頃の上端が直線的なラインではなく、カーブするラインとなっている。
これによって、ベルト部及びその近傍のラインがウエスト周りにフィットする立体的な形状となり、着用したときにより滑らかなシルエットのボトムスとなる。また、身頃の上端のラインをウエスト周りにフィットする立体的な形状としたことによって、ベルト部と身頃の上端との間で角張ることがなく、ベルト部と身頃との繋がりが良いすっきりとした脇線のシルエットが得られる。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項5の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、腰ゴムがベルト部の全周に亘ってベルト部の内部に伸縮性を有する糸によって縫付けられている。ここで、「伸縮性を有する糸」としては、レジロン(登録商標)糸、ウーリー糸、ユニロン(登録商標)糸、等を用いることができる。
これによって、腰ゴムがベルト部の内部で捩れたりする事態が確実に防止され、しかもベルト部を構成するベルト布は伸縮性を有する生地からなり、腰ゴムを縫付ける糸も伸縮性を有しているため、腰ゴムのスムーズな伸縮が妨げられることもない。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項6の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、腰ゴムが幅広の平ゴムであり、腰ゴムの幅がベルト部の幅の50%〜90%の範囲内である。
腰ゴムの幅がベルト部の幅の50%未満であると、腰ゴムが細すぎてウエスト周りを締め付ける力が不足する場合があり、また着用したときにベルト部に段差を生じて見栄えが悪くなる場合がある。一方、腰ゴムの幅がベルト部の幅の90%を超えると、腰ゴムの幅が広過ぎて、着用して上体を曲げたり捻ったりする場合に腰ゴムが折れ曲がることになって、着用感を損なう恐れがある。したがって、腰ゴムの幅はベルト部の幅の50%〜90%の範囲内であることが好ましい。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項7の発明に係る腰ゴム入りボトムスにおいては、ベルト部の両脇の前ベルト布と後ベルト布との縫代の内側に芯材を取付けている。ここで、「芯材」としては、薄手のポリエステル100%生地、薄手の綿混ポリエステル生地を始めとして、主として薄手の生地が用いられる。
このように、ベルト部の両脇の縫い合わせ部分に芯材を縫付けるか、貼り付けて、取付けることによって、着用時に大きな張力を受けるベルト部の両脇の縫い合わせ部分を補強することができ、頻繁に着脱しても長期間に亘って痛むことがない、より丈夫な腰ゴム入りボトムスとなる。また、ベルト部の両脇の縫代が内部で固定されるため、縫代が内部で動いてベルト部の外側に響いてシワになることがない。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができるとともにより丈夫な腰ゴム入りボトムスとなる。
請求項8の発明に係る腰ゴム入りボトムスの製造方法は、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有するベルト部と、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する身頃とを有し、ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスの製造方法であって、ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布とベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部表側を作製する工程と、ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布とベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部見返しを作製する工程と、リング状のベルト部表側とリング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程と、平らな腰ゴムの両端を突き合わせて縫付けてリング状とする工程と、リング状のベルト布の内部にリング状とした腰ゴムを入れて、腰ゴムの上端をリング状のベルト布の内側の上端の縫代に沿って伸縮性を有する糸によって縫付けてベルト部を形成する工程と、身頃を構成する前身頃と後身頃とを両脇で縫い合わせる工程と、身頃の上端にベルト部をベルト部の下端の縫代において縫付ける工程とを具備する。
ここで、「伸縮性を有する生地」としては、伸縮性を有するポリエステル生地、ニット生地、トリコット生地、ポリウレタンが1%から30%混入されたポリウレタン混合生地、綿ストレッチ生地、等を用いることができる。ベルト部と身頃とは、同種の生地で構成されても良いし、異なる生地で構成されても良い。また、身頃の少なくとも上端から腰周りまでは伸縮性を有する生地から構成される必要があるが、それより下の部分は同一の生地でも異なる生地でも良い。更に、「伸縮性を有する糸」としては、レジロン(登録商標)糸、ウーリー糸、ユニロン(登録商標)糸、等を用いることができる。
上述の如く、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有するベルト部と、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する身頃とを有する腰ゴム入りボトムスは、ベルト部及びその近傍のラインがウエスト周りにフィットする立体的な形状となり、着用したときにより滑らかなシルエットのボトムスとなる。また、身頃の上端のラインをウエスト周りにフィットする立体的な形状としたことによって、ベルト部と身頃の上端との間で角張ることがなく、ベルト部と身頃との繋がりが良いすっきりとした脇線のシルエットが得られる。
しかし、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有するベルト部は、従来のように前ベルト布及び後ベルト布をそれぞれ一枚の生地として裁断して、前ベルト布及び後ベルト布を中心線で折り返して形成することができない。したがって、本発明に係る製造方法に示されるように、同一形状を有する1対の前ベルト布及び同一形状を有する1対の後ベルト布を、それぞれ接ぎ合わせてベルト部を形成する必要がある。
また、腰ゴムの上端を1対の前ベルト布及び1対の後ベルト布の上端の縫代に沿って伸縮性を有する糸によって縫付けることによって、腰ゴムがベルト部の内部で捩れたりする事態が確実に防止され、しかもベルト部を構成するベルト布は伸縮性を有する生地からなり、腰ゴムを縫付ける糸も伸縮性を有しているため、腰ゴムのスムーズな伸縮が妨げられることもない。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる腰ゴム入りボトムスの製造方法となる。
請求項9の発明に係る腰ゴム入りボトムスの製造方法においては、リング状のベルト部表側とリング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程の前に、縫い合わせた1対の前ベルト布及び1対の後ベルト布の縫代を開いて芯材を取付ける工程を有する。ここで、「芯材」としては、薄手のポリエステル100%生地、薄手の綿混ポリエステル生地を始めとして、主として薄手の生地が用いられる。
このように、ベルト部の両脇の縫い合わせ部分に芯材を縫付けるか、貼り付けて、取付けることによって、着用時に大きな張力を受けるベルト部の両脇の縫い合わせ部分を補強することができ、頻繁に着脱しても長期間に亘って痛むことがない、より丈夫な腰ゴム入りボトムスとなる。また、ベルト部の両脇の縫代が内部で固定されるため、縫代が内部で動いてベルト部の外側に響いてシワになることがない。
このようにして、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができるとともにより丈夫な腰ゴム入りボトムスの製造方法となる。
以下、本発明に係る腰ゴム入りボトムス及びその製造方法の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、実施の形態2以降において、実施の形態1の部分と同一の記号及び同一の符号は、実施の形態1と同一または相当する機能部分を意味し、実施の形態相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスについて、図1乃至図3を参照して説明する。
図1(a)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスの全体構成を示す正面図、(b)は背面図である。図2(a)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を構成するベルト布を示す展開図、(b)はベルト布の縫付け方法と腰ゴムの縫付け方法を示す斜視図、(c)は腰ゴムをベルト布で包んで完成したベルト部を示す斜視図である。図3(a),(b),(c)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を身頃上端に取付ける手順を示す説明図、(d)は完成した腰ゴム入りボトムスの上部を示す正面図である。
図1(a),(b)に示されるように、本実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカット(フルレングス)パンツ1は、伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなるベルト布から構成されるベルト部2と、伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなる身頃3(前身頃3A、後身頃3B)を有しており、ベルト部2には平らな腰ゴム4が仕込まれている。本実施の形態1においては、平らな腰ゴム4として、幅広のオペロン(登録商標)ゴムを使用している。また、図1(a)に示されるように、前身頃3Aの前中心FCには、擬似前立て5が設けられている。
ここで、腰ゴム4は、無端状に両端を接続されてベルト部2の内部に収容されており、両脇でステッチ縫いによってベルト部2に縫付けられている。そして、ベルト部2に伸長力が働かず腰ゴム4が収縮した状態における腰ゴム4の全周の長さは、ベルト部2が収縮した状態における全周の長さと略同一である。したがって、ブーツカットパンツ1は、着用していない状態においてもベルト部2の全周の長さと腰ゴム4の全周の長さとが一致しているため、ベルト部2にシワがよることがなく、商品として陳列された場合にも非常に見栄えが良い。
次に、ブーツカットパンツ1のベルト部2を縫製する手順について、図2及び図3を参照して説明する。図2(a)に示されるように、本実施の形態1に係るブーツカットパンツ1のベルト部2は、伸縮性ポリエステル生地からなるベルト布7(前ベルト布7Aと後ベルト布7B)によって構成されている。前ベルト布7A及び後ベルト布7Bは、いずれも中心線7Ac及び中心線7Bcにおいて折り返されて、最終的には下端(縫代7Aa,7Ba)において身頃3の上端に縫付けられる。
縫製の手順としては、まず、図2(b)に示されるように、前ベルト布7Aの端の縫代7Abと後ベルト布7Bの端の縫代7Bbとを、開いた状態のまま縫い合わせて、ベルト布7とする。一方、平らな1枚の腰ゴム4を、両端をステッチ4aで縫い合わせてリング状とする。次に、図2(c)に示されるように、ベルト布7を中心線7Ac,7Bcで折り返して、リング状の腰ゴム4を包み、ベルト布7の両脇部において落としステッチ4b,4cで腰ゴム4を縫付ける。これによって、ベルト部2が形成される。
こうして形成されたベルト部2が、図3(a)に示されるように、下端となった縫代7Aa,7Baにおいて、身頃3の上端の縫代3Aa,3Baに縫付けられる。具体的には、図3(b)に示されるように、二重になった縫代7Aaまたは縫代7Baと、縫代3Aaまたは縫代3Baとが、ステッチ8によって全周に亘って縫付けられる。そして、図3(c)に示されるように、余った縫代7Aa(または縫代7Ba)と縫代3Aa(または縫代3Ba)に合いロック9が掛けられて纏められる。
ここで、腰ゴム4は、ベルト部2の幅の70%の幅を有しているため、このように両脇ステッチ4b,4cの二箇所のみで縫い止められて他の部分はフリーの状態でも、「わ」になったベルト部2の内部で捩れたりする恐れはない。
このようにして、図3(d)に示されるように、本実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカット(フルレングス)パンツ1が完成する。かかる構成を有するブーツカットパンツ1は、腰ゴム4のみでウエスト周りを締め付けて着用する構造であり、ベルト部2及びベルト部2の近傍の身頃3が身頃3のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能であるため、ファスナーや非伸縮性の紐等を用いることなく、ベルト部2及びベルト部2の近傍の身頃3を引き伸ばして着用することができるので、着脱が極めて容易である。
また、ベルト部2に伸長力が働かず腰ゴム4が収縮した状態における腰ゴム4の全周の長さは、ベルト部2が収縮した状態における全周の長さと略同一である。したがって、着用していない状態においても、ベルト部2の全周の長さと腰ゴム4の全周の長さとが一致しているため、ベルト部2及びその周辺にシワがよることがなく、商品として陳列された場合にも非常に見栄えが良い。
更に、身頃3の全体が伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなるため、着用者の腰周りにぴったりフィットして、美しいシルエットを形成する。しかも、ベルトを使用する必要がないため着脱がより容易になり、またベルト通しを取付ける必要もなく、見栄えがすっきりしたファッション性の高いボトムスとなる。加えて、身頃3の前中心FCに擬似前立て5を設けているため、より通常のタウンウェアらしく見せることができる。
このようにして、本実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカットパンツ1においては、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる。また、本実施の形態1に係るブーツカットパンツ1をスポーツウェアとして使用した場合、例えばゴルフウェアとして着用した場合には、プレーの途中で食事を摂った場合でも、ウエスト周りが伸長するため、腹部に圧迫感を受けないという作用効果を奏する。
なお、本実施の形態1においては、ベルト部2の両脇(左脇LS,右脇RS)の前ベルト布7Aと後ベルト布7Bとの縫代の内側に芯材を取付けていないが、当該縫代7Ab,7Bbの内側に芯材を取付けることもできる。「芯材」としては、薄手のポリエステル100%生地、薄手の綿混ポリエステル生地を始めとして、主として薄手の生地を用いることができる。
このように、ベルト部2の両脇LS,RSの縫い合わせ部分に芯材を縫付けるか、貼り付けて、取付けることによって、着用時に大きな張力を受けるベルト部2の両脇LS,RSの縫い合わせ部分を補強することができ、頻繁に着脱しても長期間に亘って痛むことがない、より丈夫な腰ゴム入りボトムスとなる。また、ベルト部2の両脇LS,RSの縫代7Ab,7Bbが内部で固定されるため、縫代7Ab,7Bbが内部で動いてベルト部2の外側に響いてシワになることがないという作用効果が得られる。
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスについて、図4乃至図7を参照して説明する。
図4(a)は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスの全体構成を示す正面図、(b)は背面図である。図5は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を構成するベルト布を示す展開図である。図6(a)は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部のベルト部表側とベルト部見返しの形成方法を示す斜視図、(b)はベルト部の両脇の縫代に対する芯材の縫付け方法を示す部分拡大図、(c)は完成したベルト部を示す斜視図である。
図7(a)は発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部と腰ゴムの縫付け方法を示す部分拡大図、(b)はベルト部の下端の身頃上端への縫付け方法を示す部分拡大図、(c)はベルト部の両脇への落としミシンの掛け方を示す部分拡大図、(d)は完成した腰ゴム入りボトムスの上半分を示す部分正面図である。
図4(a),(b)に示されるように、本実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカットパンツ11は、伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなるベルト布から構成されるベルト部12と、伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなる身頃13(前身頃13A、後身頃13B)を有しており、ベルト部12には平らな腰ゴム14が仕込まれている。本実施の形態2においても、平らな腰ゴム14として、幅広のオペロン(登録商標)ゴムを使用している。また、図4(a)に示されるように、前身頃13Aの前中心FCには、擬似前立て15が設けられている。
ここで、図4(a),(b)に示されるように、本実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカットパンツ11は、上記実施の形態1に係るブーツカットパンツ1と異なり、ベルト部12の上端が前中心FC及び後中心BCから両脇に向かって上昇する曲線形状を有しており、身頃13の上端が前中心FC及び後中心BCから両脇に向かって上昇する曲線形状を有している。すなわち、ベルト部12の上端及び身頃13の上端が直線的なラインではなく、カーブするラインとなっている。
このような、ベルト部12の上端及び身頃13の上端がカーブするラインを有するブーツカットパンツ11の製造方法について、図5乃至図7を参照して説明する。
図5に示されるように、ベルト部12を構成する伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなる前ベルト布17A及び後ベルト布17Bは、いずれも上端及び下端が前中心FC及び後中心BCから両脇に向かって上昇する曲線形状を有しており、上端の下端の縫代17Aa,17Ba及び両側端の縫代17Ab,17Bbを有している。これらの前ベルト布17A及び後ベルト布17Bを2枚ずつ(ベルト部表側とベルト部見返しとして)使用して、間に腰ゴム14を挟み込んで、ベルト部12が形成される。
具体的には、まず、図6(a)に示されるように、2枚の前ベルト布17Aと後ベルト布17Bを、それぞれ両端の縫代17Ab,17Bbで縫い合わせて、リング状のベルト部表側12C及びベルト部見返し12Dとする。このとき、図6(b)に示されるように、縫代17Ab,17Bbを開いて、薄手のポリエステル100%生地からなる芯材16を縫付ける。一方、幅広のオペロンゴム14をリング状にして、両端を突き合わせてステッチ14aで縫付けて腰ゴム14とする。
次に、図6(c)に示されるように、リング状のベルト部表側12Cとベルト部見返し12Dとを重ねて、部分拡大図に示されるように、互いの上端の縫代17Aa,17Baを折り返して、ステッチ16によって全周に亘って縫い合わせる。これによって、ベルト部12を構成するベルト布17が完成する。
続いて、図7(a)に示されるように、リング状に縫い合わされたベルト布17の内部にリング状の腰ゴム14を入れて、縫い合わされた上端の縫代17Aa,17Baに、全周に亘ってステッチ18で縫付ける。ここで、ステッチ18を縫付ける糸としては、伸縮性を有する糸としてのレジロン(登録商標)糸が用いられる。このようにして、下端に縫代17Aa,17Baを有するベルト部12が形成される。
図7(b)に示されるように、このベルト部12を身頃13の上端へ、下端の縫代17Aa,17Baを折り返して、ステッチ19によって全周に亘って縫付ける。このとき、ベルト部見返し12Dの折り返し下端からステッチ19までの縫代は0.5cmとしている。そして、図7(c)に示されるように、ベルト部12の両脇LS,RSに尾としステッチ20を施して、両脇を補強する。
このようにして、図7(d)に示されるように、本実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスとしてのベルト部12の上端及び身頃13の上端がカーブするラインを有するブーツカットパンツ11が製造される。ここで、腰ゴム14は、無端状に両端を接続されてベルト部12の内部に収容されているが、上記実施の形態1と異なり、腰ゴム14はベルト部12の全周に亘って、ベルト部12の内部に伸縮性を有する糸としてのレジロン(登録商標)糸によって縫付けられている。
これによって、本実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカットパンツ11においては、着脱時等に腰ゴム14がベルト部12の内部で捩れたりする事態が確実に防止され、しかもベルト部12を構成するベルト布17は伸縮性を有する生地としての伸縮性ポリエステル生地からなり、腰ゴム14を縫付ける糸18も伸縮性を有しているため、腰ゴム14のスムーズな伸縮が妨げられることもない。
また、ベルト部12に伸長力が働かず腰ゴム14が収縮した状態における腰ゴム14の全周の長さは、ベルト部12が収縮した状態における全周の長さと略同一である。したがって、ブーツカットパンツ11は、着用していない状態においてもベルト部12の全周の長さと腰ゴム14の全周の長さとが一致しているため、ベルト部12にシワがよることがなく、商品として陳列された場合にも非常に見栄えが良い。
更に、上記実施の形態1に係るブーツカットパンツ1においては、ベルト布7A,7Bを中心線7Ac,7Bcで折り返してベルト部2を構成しているため、ベルト部2の上端が直線状になっており、この結果、図3(d)に示されるように、ベルト部2と身頃3の接続部が両脇LS,RSにおいて角張った形状になっていたが、本実施の形態2に係るブーツカットパンツ11においては、図7(d)に示されるように、ベルト部12の上端をカーブした形状としたことによって、ベルト部12と身頃13の接続部が角張らず滑らかに繋がったラインとなり、すっきりとしたシルエットとなるという作用効果が得られる。
また、上記実施の形態1に係るブーツカットパンツ1においては、ベルト部2の上端が直線状であるため、前ベルト部と後ベルト部の接続部分(両脇LS,RS)が角になり易いという問題点があったが、この点についても本実施の形態2に係るブーツカットパンツ11においては、ベルト部12の上端をカーブした形状としたことによって、前ベルト部と後ベルト部の接続部分が角にならず、滑らかに繋がった形状となるという作用効果が得られる。
また、上記実施の形態1に係るブーツカットパンツ1においては、図3(c)に示されるように、ベルト部2の裏側において縫代に合いロック9を掛けているため、ベルト部2の下端部分にゴロツキが感じられるという問題点があったが、本実施の形態2に係るブーツカットパンツ11においては、図7(b)に示されるように、ベルト布17の縫代17Aa,17Baを折り返して縫付けているため、ベルト部12の下端部分がすっきりして着用感が向上するという作用効果が得られる。
更に、本実施の形態2に係るブーツカットパンツ11においては、ベルト部12を構成するベルト布17A,17Bの両脇LS,RSの縫い合わせ部分の内側に芯材16を縫付けているため、着用時に大きな張力を受けるベルト部12の両脇LS,RSの縫い合わせ部分を補強することができ、頻繁に着脱しても長期間に亘って痛むことがない、より丈夫な腰ゴム入りボトムスとなる。また、ベルト部12の両脇LS,RSの縫代17Ab,17Bbが内部で固定されるため、縫代17Ab,17Bbが内部で動いてベルト部12の外側に響いてシワになることがないという作用効果が得られる。
このようにして、本実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスとしてのブーツカットパンツ11においては、通常のズボン(パンツ)等のタウンウェアとしてのファッション性を有しており、着用したときのシルエットが美しく、かつ、極めて容易に着脱することができる。また、本実施の形態2に係るブーツカットパンツ11をスポーツウェアとして使用した場合、例えばゴルフウェアとして着用した場合には、プレーの途中で食事を摂った場合でも、ウエスト周りが伸長するため腹部に圧迫感を受けないという作用効果を奏する。
上記各実施の形態においては、腰ゴム入りボトムスとしてブーツカット(フルレングス)パンツ1,11のみについて説明したが、腰ゴム入りボトムスとしてはこれに限られるものではなく、クロフトパンツ・ハーフパンツ・ショートパンツ・スカート・キュロットスカート等のボトムス全般に適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、伸縮性を有する生地として伸縮性ポリエステル生地を用いた場合について説明したが、伸縮性を有する生地としてはこれに限られるものではなく、ニット生地、トリコット生地、ポリウレタンが1%から30%混入されたポリウレタン混合生地、綿ストレッチ生地、等を用いることができる。
更に、上記各実施の形態においては、ベルト部2,12と身頃3,13とを同種の生地(伸縮性ポリエステル生地)で構成した場合について説明したが、ベルト部と身頃とを異なる生地で構成しても良い。また、身頃の少なくとも上端から腰周りまでは伸縮性を有する生地から構成される必要があるが、それより下の部分は同一の生地でも異なる生地でも良い。
本発明を実施するに際しては、腰ゴム入りボトムスのその他の部分の構成、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、腰ゴム入りボトムスの製造方法のその他の工程についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。
なお、本発明の実施の形態で挙げている数値は、臨界値を示すものではなく、実施に好適な好適値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
図1(a)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスの全体構成を示す正面図、(b)は背面図である。 図2(a)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を構成するベルト布を示す展開図、(b)はベルト布の縫付け方法と腰ゴムの縫付け方法を示す斜視図、(c)は腰ゴムをベルト布で包んで完成したベルト部を示す斜視図である。 図3(a),(b),(c)は本発明の実施の形態1に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を身頃上端に取付ける手順を示す説明図、(d)は完成した腰ゴム入りボトムスの上部を示す正面図である。 図4(a)は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスの全体構成を示す正面図、(b)は背面図である。 図5は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部を構成するベルト布を示す展開図である。 図6(a)は本発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部のベルト部表側とベルト部見返しの形成方法を示す斜視図、(b)はベルト部の両脇の縫代に対する芯材の縫付け方法を示す部分拡大図、(c)は完成したベルト部を示す斜視図である。 図7(a)は発明の実施の形態2に係る腰ゴム入りボトムスのベルト部と腰ゴムの縫付け方法を示す部分拡大図、(b)はベルト部の下端の身頃上端への縫付け方法を示す部分拡大図、(c)はベルト部の両脇への落としミシンの掛け方を示す部分拡大図、(d)は完成した腰ゴム入りボトムスの上半分を示す部分正面図である。
符号の説明
1,11 腰ゴム入りボトムス
2,12 ベルト部
3,13 身頃
4,14 腰ゴム
5,15 擬似前立て
12C ベルト部表側
12D ベルト部見返し
16 芯材
17A 前ベルト布
17B 後ベルト布
BC 後中心
FC 前中心
LS 左脇
RS 右脇

Claims (9)

  1. ベルト布を縫い合わせてなるベルト部と身頃とを有し、前記ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスであって、
    前記ベルト部及び前記身頃の少なくとも上端から腰周りまでが伸縮性を有する生地からなり、
    前記ベルト部が収縮した状態において収縮した状態における前記腰ゴムと全周長さが略一致しており、
    前記ベルト部及び前記ベルト部近傍の身頃が前記身頃のヒップ周りの大きさ以上に伸長可能であることを特徴とする腰ゴム入りボトムス。
  2. 前記ベルト部の伸長率が25%〜55%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の腰ゴム入りボトムス。
  3. 前記身頃の前中心に擬似前立てを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の腰ゴム入りボトムス。
  4. 前記ベルト部の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有しており、前記身頃の上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の腰ゴム入りボトムス。
  5. 前記腰ゴムが前記ベルト部の全周に亘って前記ベルト部の内部に伸縮性を有する糸によって縫付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の腰ゴム入りボトムス。
  6. 前記腰ゴムが幅広の平ゴムであり、前記腰ゴムの幅が前記ベルト部の幅の50%〜90%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の腰ゴム入りボトムス。
  7. 前記ベルト部の両脇の前ベルト布と後ベルト布との縫代の内側に芯材を取付けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の腰ゴム入りボトムス。
  8. 上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有するベルト部と、上端が前中心及び後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する身頃とを有し、前記ベルト部の全周に亘って平らな腰ゴムを仕込んだ腰ゴム入りボトムスの製造方法であって、
    前記ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布と前記ベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部表側を作製する工程と、
    前記ベルト部の前部を構成する上端が前中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる前ベルト布と前記ベルト部の後部を構成する上端が後中心から両脇に向かって上昇する曲線形状を有する伸縮性を有する生地からなる後ベルト布とを両端で縫い合わせてリング状のベルト部見返しを作製する工程と、
    前記リング状のベルト部表側と前記リング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程と、
    前記平らな腰ゴムの両端を突き合わせて縫付けてリング状とする工程と、
    前記リング状のベルト布の内部に前記リング状とした腰ゴムを入れて、前記腰ゴムの上端を前記リング状のベルト布の内側の上端の縫代に沿って伸縮性を有する糸によって縫付けて前記ベルト部を形成する工程と、
    前記身頃を構成する前身頃と後身頃とを両脇で縫い合わせる工程と、
    前記身頃の上端に前記ベルト部を前記ベルト部の下端の縫代において縫付ける工程と
    を具備することを特徴とする腰ゴム入りボトムスの製造方法。
  9. 前記リング状のベルト部表側と前記リング状のベルト部見返しとを上端の縫代において接ぎ合わせてリング状のベルト布とする工程の前に、前記縫い合わせた1対の前ベルト布及び1対の後ベルト布の縫代を開いて芯材を取付ける工程を有することを特徴とする請求項8に記載の腰ゴム入りボトムスの製造方法。
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Cited By (3)

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KR101903531B1 (ko) 2017-12-15 2018-10-02 주식회사 디아이알 신축성 제공을 위한 바지 허리단 봉제방법
KR102447197B1 (ko) * 2022-04-29 2022-09-26 주식회사 로니엘 착용감을 개선한 와이드형 팬츠 및 이의 제조 방법

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