JP2008541940A - 脊椎固定素子の操作器具およびその操作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具を提供すること。
【解決手段】操作器具は、骨アンカー把持機構と、第1調整機構と第2調整機構とを具備する。骨アンカー把持機構は、骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有する第1アームを備えている。第1調整機構は、第1アームに旋回可能に取付けた第2アームを備えている。第2アームは、骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成した遠位端部を有し、第1アームに対し相対的に旋回すると脊椎固定素子の位置を第1方向において調整するように動作できる。第2調整機構は、骨アンカー把持機構あるいは第1調整機構に連結され、第1方向に直角な第2方向において脊椎固定素子の位置を骨アンカーに対して相対的に調整するように骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる。
【選択図】図1
【解決手段】操作器具は、骨アンカー把持機構と、第1調整機構と第2調整機構とを具備する。骨アンカー把持機構は、骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有する第1アームを備えている。第1調整機構は、第1アームに旋回可能に取付けた第2アームを備えている。第2アームは、骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成した遠位端部を有し、第1アームに対し相対的に旋回すると脊椎固定素子の位置を第1方向において調整するように動作できる。第2調整機構は、骨アンカー把持機構あるいは第1調整機構に連結され、第1方向に直角な第2方向において脊椎固定素子の位置を骨アンカーに対して相対的に調整するように骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる。
【選択図】図1
Description
〔発明の背景〕
整形外科手術で脊椎固定システムを用いて、隣接する椎骨(vertebrae)を所望通りに整列および/あるいは固定することができる。通常、そのようなシステムは比較的剛性のある固定ロッドまたはプレートあるいは比較的柔軟なテザー(tether)またはケーブル等の脊椎固定素子(spinal fixation element)を含み、フック、ボルト、ワイヤあるいはネジなどさまざまな固定素子に脊椎固定素子を取付けて隣接する椎骨に連結する。脊椎固定素子は、標的埋め込み部位(target implantation site)の特性に応じて設計した所定の輪郭を有し、一旦装着すると、脊椎固定素子は所望通り脊椎が固定するまでか、あるいはそれよりもう少し長期にわたって隣接する椎骨を所望の空間的位置関係に保持する。
整形外科手術で脊椎固定システムを用いて、隣接する椎骨(vertebrae)を所望通りに整列および/あるいは固定することができる。通常、そのようなシステムは比較的剛性のある固定ロッドまたはプレートあるいは比較的柔軟なテザー(tether)またはケーブル等の脊椎固定素子(spinal fixation element)を含み、フック、ボルト、ワイヤあるいはネジなどさまざまな固定素子に脊椎固定素子を取付けて隣接する椎骨に連結する。脊椎固定素子は、標的埋め込み部位(target implantation site)の特性に応じて設計した所定の輪郭を有し、一旦装着すると、脊椎固定素子は所望通り脊椎が固定するまでか、あるいはそれよりもう少し長期にわたって隣接する椎骨を所望の空間的位置関係に保持する。
脊椎固定素子は椎骨の特定部分に固定できる。各椎骨は形状や大きさが異なるので、骨の特定部分との係合を容易にするためにさまざまな固定装置が開発されてきている。例えば、ペディクルネジ装置(pedicle screw)は、有茎骨(pedicle bone)と係合するように構成した形状と大きさを有する。そのようなネジは通常椎骨にねじ込むように構成したねじ切りした軸部(threaded shank)と、脊椎固定素子収容部を有する頭部とを有し、その固定素子収容部は脊椎ロッドに適用する場合には通常ロッドを収容するためにU字型のスロットとしてねじ頭部に形成してある。止めねじ、プラグ、キャップあるいは同様な閉鎖手段(closure mechanism)を用いてロッドをペディクルねじのロッド収容部にロックできる。使用時には、各ねじのねじ切した軸部を椎骨にねじこみ、適正に位置付けられた後に固定ロッドを各ねじのロッド収容部に嵌め、キャップあるいは同様な閉鎖手段を締めてロッドを所定の位置にロックして各ねじと固定ロッドとをしっかりと接続する。他の固定装置もフックや他のタイプの骨ねじを有する。
現在の固定システムが有効であることは実証されているが、ロッドあるいは他の脊椎固定素子をさまざまな固定装置のロッド収容部に取付けるのに難しさがあった。特に、ロッドを隣接する固定装置のロッド収容部と芯あわせして嵌め込むことが、固定装置を取付ける椎骨の位置付けと強度(rigidity)のために難しい。従って、固定装置の頭部を掴み、そしてロッドを固定装置のロッド収容部に嵌め込むために脊椎ロッドリデュサー(spinal rod reducer)とも呼ばれる脊椎ロッドアプロクシメーター(approximator)の使用がしばしば必要になる。
いくつかのロッドアプロクシメーターが当該技術分野で知られているが、なかには使用するのが難しくまた時間がかかるものがある。従って、脊椎ロッドを一つあるいは複数の脊椎移植片(spinal implants)のロッド収容部に嵌め込むための改良ロッドアプロクシメーターおよびその方法に対する需要がある。
〔発明の概要〕
本明細書に記述されているのは、多軸あるいは単軸骨ねじなどの骨アンカー(bone anchor)(すなわち、骨固定子)に対して脊椎ロッドなどの脊椎固定素子を操作する器具および方法である。本明細書に記載の器具および方法は、脊椎固定素子を骨アンカーに対して横および縦方向において芯合わせする場合に特に適している。
本明細書に記述されているのは、多軸あるいは単軸骨ねじなどの骨アンカー(bone anchor)(すなわち、骨固定子)に対して脊椎ロッドなどの脊椎固定素子を操作する器具および方法である。本明細書に記載の器具および方法は、脊椎固定素子を骨アンカーに対して横および縦方向において芯合わせする場合に特に適している。
本発明の典型的な実施例によれば、脊椎固定素子を骨アンカーに対して操作する器具は、骨アンカー把持機構と、第1調整機構と、第2調整機構とを有する。この典型的な実施例において、前記骨アンカー把持機構は、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成した遠位端部を有する第1アームを含むことができる。前記第1調整機構は、前記第1アームに旋回可能に連結された第2アームを含むことができる。前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成した遠位端部を含むことができ、また前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子の位置を第1方向において調整することができる。前記第2調整機構は、前記骨アンカー把持機構および前記第1調整機構の少なくとも一方に連結することができ、また前記骨アンカー把持機構に対して相対的に動かして前記脊椎固定素子の位置を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる。
他の実施例によれば、脊椎固定素子を骨アンカーに対して操作する器具は、第1アームと、前記第1アームに旋回可能に連結した第2アームと、前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構とを含むことができる。この実施例において、前記第1アームは、前記骨アンカーに設けられた第1弧状溝に係合する弧状突起を有する遠位端部を有することができる。前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2弧状溝に係合する弧状突起を有する遠位端部を有することができる。前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する旋回軸を中心に旋回可能であり、また前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に旋回したとき前記第2アームを操作して脊椎固定素子の位置を第1方向において調整することができる。前記調整機構を前記骨アンカー把持機構に対して相対的に動かして前記脊椎固定素子の位置を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる。
他の実施例によれば、脊椎固定素子を骨アンカーに対して操作する器具は、第1アームと、前記第1アームに旋回可能に連結した第2アームと、前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構と、前記第1アームおよび前記第2アームに連結した連結機構とを含むことができる。前記第1アームは、前記骨アンカーに設けられた第1開口に係合する突起を有する遠位端部を有することができ、前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2開口に係合する突起を有する遠位端部を有することができる。前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する旋回軸を中心に旋回可能であり、また前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に旋回したとき前記第2アームを操作して脊椎固定素子の位置を第1方向において調整することができる。前記調整機構を前記骨アンカー把持機構に対して相対的に動かして前記脊椎固定素子の位置を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる。前記連結機構は、前記旋回軸が前記連結機構と交差するように前記第1アームおよび前記第2アームの間に位置付けされうる。前記連結機構は、前記調整機構を収容しそして前記調整機構が前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的に動くことができるように構成できる。
本明細書に記載の器具および方法の上記ならびに他の特長と利点は、異なる図において同じ参照符号が同じ素子を示している添付図面を参照して以下の詳細説明を読めばより十分に理解されるであろう。添付図面は、本明細書に記載の器具および方法の原理を示し、器具を一定の尺度ではなく相対的な寸法で示している。
〔発明の詳細な説明〕
本発明の構造、機能、製造ならびに器具の使用およびその操作方法の原理を全般的に理解するために、いくつかの典型的な実施例を以下に述べる。これら実施例の一つあるいは複数のものが添付図面に示されている。本明細書で特に記述し添付図面に示す危惧および方法は非限定的な実施例であること、および本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定されることを当業者は理解するであろう。ある典型的な実施例について示し記述した特長を他の実施例の特長と組合わせることもできる。そのような変形変更は本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の構造、機能、製造ならびに器具の使用およびその操作方法の原理を全般的に理解するために、いくつかの典型的な実施例を以下に述べる。これら実施例の一つあるいは複数のものが添付図面に示されている。本明細書で特に記述し添付図面に示す危惧および方法は非限定的な実施例であること、および本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定されることを当業者は理解するであろう。ある典型的な実施例について示し記述した特長を他の実施例の特長と組合わせることもできる。そのような変形変更は本発明の範囲に含まれるものである。
本明細書において使う用語「ひとつの」および「ある」(冠詞"a"および"an")は、一つあるいは二つ以上(即ち、少なくとも一つ)を意味するものである。例えば、「一つの素子」(an element)は一つあるいは二つ以上の素子を意味する。
用語「具備する」(comprises)、「含む」(includes)、「有する」(have)ならびにそれらの派生語は、本明細書において包括的でかつ自由に変更できる用語(comprehensive, open-ended terms) として互いに交換可能に使っている。例えば、「具備する」(comprising)、「含む」(including)、「有する」(having)の使用は、具備し、有しあるいは含まれるどんな素子でもその動詞を含む節の主語により決まる素子だけではないことを意味する。
図1乃至6および13は、例えば脊椎ロッド(spinal rod)、プレート(plate)、テザー(tether)またはケーブルあるいはそれらの組合わせなどの脊椎固定素子(spinal fixation element)12を、例えば骨ねじ(bone screw)あるいはフック(hook)などの骨アンカー(bone anchor)14に対して相対的に操作する器具(instrument)10の典型的な実施例を示す。この器具10は、脊椎固定素子の位置を骨アンカーに対して相対的に二つの方向において調整するのに特に適している。例えば、器具10は骨アンカー14に対し相対的に脊椎固定素子12の位置を横方向および縦方向の両方に調整するのに適している。例示器具10は、骨アンカー14の開口と係合するように構成した骨アンカー把持機構(bone anchor grasping mechanism)18と、骨アンカー14に対して相対的に脊椎固定素子12の位置を第1方向において調整するように動作可能の第1調整機構(first adjustment mechanism)20と、第1方向に対してある角度傾斜している、例えば第1方向に対して直角な第2方向において脊椎固定素子12の位置を骨アンカー14に対して相対的に調整するように動作可能の第2調整機構(second adjustment mechanism)22とを有する。
図示したように、器具10における脊椎固定素子は脊椎ロッド12であり、骨アンカーは単軸骨ねじ(monoaxial bone screw)14である。脊椎固定素子および骨アンカーが図示のものに限定されないことは、当業者には分かるであろう。本発明の器具は、どのようなタイプの脊椎固定素子およびどのようなタイプの骨アンカーでも使用できる。
典型的な器具10の骨アンカー把持機構18は、骨アンカーと解放可能に係合するように構成された遠位端部26を有する第1アーム24を含むことができる。例えば、第1アーム24は、使用時、例えば脊椎固定素子12の位置を骨アンカー14に対して相対的に調整している時に第1アーム24、従って器具10を骨アンカー14に接続できるように、また処置終了時には第1アーム、従って器具10を骨アンカー14から切り離せるように骨アンカーと係合することができる。第1アーム24を遠隔操作で(remotely)切り離せるのが好ましい。例えば、図示の実施例では第1アーム24は第1アームの近位端の操作によって骨アンカーから切り離すことができる。
図6、12Aおよび12Bを参照すると、第1アーム24の遠位端26は骨アンカー14に設けられた開口に係合するように形成することができる。例えば、第1アームの遠位端26は、骨アンカーの一部に設けられた開口内に収まるような大きさと形状を有する一つあるいはそれ以上の半径方向内側に向いた突起28を含むことができる。突起の大きさ、形状および数は、例えば骨アンカーに設けられた開口と所望する接続形式に応じて変えることができる。図示の実施例では、例えば突起28は形状が全体的に弧状で(arcuate)、例示の骨アンカー14の脊椎固定素子嵌合(receiving)部材32に設けられた弧状の溝30と嵌り合う断面と彎曲部を持っている。そのような特長を持っている典型的な骨アンカーは、参照して本明細書に組込まれる2003年12月16日出願の米国特許出願第10/738,286号に記載されている。特に、突起28は、遠位面36と、近位面38と、図12Bに示すように遠位面36および近位面38の間に跨る全体として半径方向内側を向いた連結面(connecting surface)40とを有する。図示の実施例において、遠位面36は器具10の長さ方向軸Lにほぼ直角とされ、連結面40は器具10の長さ方向軸Lとほぼ平行で遠位面36に直角とされている。近位面38および遠位面36の一方あるいは両方を器具10の長さ方向軸Lに対して直角以外の傾きを持たせることもできる。例えば、近位面38は器具10の長さ方向軸Lに直角な直交線80に対して角Aの傾斜を持たせることができる。図示の実施例では、角Aは約5°から約30°、好ましくは約20°である。遠位面36および近位面38は同じ角度の傾きとすることもできるし、あるいは図示の実施例におけるように異なる角度の傾きとしてもよい。
別の実施例において、第1アーム24の遠位端部26に追加的におよび/あるいは代替的に、位置付けされた、および/あるいは成形された、突起を設けることができる。例えば、第1アーム24の遠位端部26に、図12Cに示すように、骨アンカー14の脊椎固定素子嵌合部材32の近位端と遠位端との間に位置付けされた、スエージ加工された開口(a swaged opening)に係合するように構成した突起28’を設けることができる。突起28’は全体的に円筒形、半球状あるいは他の適当な形状とすることができる。別の実施例では、遠位端部26に二つの突起、例えば図12Aおよび12Bに示す弧状突起28と図12Cに示す突起28’を設けることができる。別の実施例では、第1アーム24の遠位端部26に突起が無くてもよい。例えば、図12Dに示すように、遠位端部26は骨アンカー14の脊椎固定素子嵌合部材32の遠位端部と係合するような大きさと形状にすることができる。
続いて図1乃至6および13を参照すると、典型的な器具において、第1調整機構20は第1アームに旋回可能に取付けた第2アーム50を備えてもよく、第2アーム50を第1アーム24に対して相対的に旋回した時に脊椎固定素子12の位置を第1方向において調整するように操作できる。例えば、第1アーム24と第2アーム50と交差する枢軸52を中心にして第1アームと第2アームが旋回するように、第1アーム24を第2アーム50に旋回可能に取付けることができる。別の実施例では、第1アーム24を第2アームに間接的に旋回可能に取付けることができ、例えば、第1アーム24と第2アーム50の両方と交差しない枢軸を中心にして第1アーム24と第2アーム50が旋回するように、第1アーム24を第2アーム50からオフセットすることができる。
第2アーム50は、骨アンカー14に解放可能に係合するように形成された遠位端部56を有することができる。第2アーム50の遠位端部56は第1アーム24の遠位端部26と同じ様に形成できる。例えば、第2アーム50の遠位端部56は骨アンカー14に設けられた開口と係合するような大きさと形状の突起58を有することができる。
図示の器具10における第2アーム50の内表面を、脊椎固定素子12との接触を容易にまた骨アンカーに対する脊椎固定素子の相対的な調整が容易になるように形成することができる。例えば、脊椎固定素子の位置を第1方向で調整する時に第2アーム50の内表面60に沿った脊椎固定素子12の動きを容易にするために、第2アーム50の内表面60、摩擦係数が比較的低い材料を塗布することができる。
続いて図1乃至6および13を参照すると、第2調整機構22は第1アーム24および/あるいは第2アーム50に連結でき、第1アーム24および/あるいは第2アーム50に対して相対的に移動して第1方向とは異なる、例えば第1方向に対してある角度を有する第2方向において脊椎固定素子12の位置を骨アンカー14に対して相対的に調整することができる。図示の実施例では、第2調整機構22は近位端62と、遠位端64と、近位端62および遠位端64の間に延長している内腔(lumen)66とを有する細長い中空円筒体60を備えている。内腔66は、閉鎖手段送達具(closure mechanism delivery instrument)90をその内腔を通して位置付けることができる大きさと形状とすることができる。閉鎖手段送達具90は、例えば止めねじなどの閉鎖手段を骨アンカー14にまで送り込んで、脊椎固定素子12の芯合わせの後に骨アンカー12に対し相対的に脊椎固定素子12を取付けるためのものである。図示の実施例では、閉鎖手段送達具90は閉鎖手段92と係合するための雄ねじを備えた遠位端部94を有するねじ回し(screwdriver)である。
チューブ60の遠位端64は間接的にあるいは直接脊椎固定素子12と接触して第2方向において脊椎固定素子の位置を調整することができる。例えば、図示の実施例において、チューブ60は閉鎖手段送達具90とともに前進でき、閉鎖手段92を図11Bおよび13に示すようにチューブ60の遠位端64の遠位側に位置付けることができる。そのような実施例では、閉鎖手段92が脊椎固定素子12に接触することができ、従ってチューブ60は閉鎖手段92を介して脊椎固定素子12の位置を調整できる。別の実施例において、図11Cに示すようにチューブ60の遠位端が脊椎固定素子12に直接接触して脊椎固定素子12の位置調整を行なうことができる。ある実施例では、チューブの遠位端64を脊椎固定素子12に容易に接触できるような大きさと形状にすることができる。例えば、遠位端64をフォーク状、即ち二又にして図11Aに示すように脊椎固定素子12に両側から係合することができる。そのような実施例では、遠位端64に脊椎固定素子12の曲率に近い曲率の弧状接触面68を持たせればよい。
典型的な器具10は、第1アーム24および/あるいは第2アーム50に接続され、また第2調整機構22、例えばチューブ60を挿入し第1アーム24および/あるいは第2アーム50に対して第2調整機構22を相対的に移動できるように構成された連結機構(coupling mechanism)100を有することができる。図示の実施例では、例えば連結機構100は、チューブ60の近位端62と遠位端64の間でチューブ60上に設けられた雄ねじ70と係合する雌ねじ104を有するカラーまたはナット102である。チューブ60をカラー102に対して相対的に回すと、チューブ60が第1アーム24および第2アーム50に対してその回転方向に応じて遠位あるいは近位方向に前進する。チューブ60に、チューブ60を握りやすくまた回しやすくするためチューブ60の近位端にハンドル72を設けてもよい。
カラー102は、第1アーム24および/あるいは第2アーム50にそれらの長さ部分のいずれかの位置で接続することができる。図示の実施例では、例えばカラー102は第1アーム24および第2アーム50に接続され、かつそれらアームの間に位置付けされている。カラー102は、第1アーム24および第2アーム50の近位端と遠位端との間で、それらアームが交差する領域に近接して位置付けされうる。図示の実施例では、例えばカラー102は枢軸52がカラー102と交差するように位置付けされる。
別の実施例において、カラー102は第1アーム24および/あるいは第2アーム50と一体でもよい。図9を参照すると、例えばカラー102は器具10の第2アーム50と一体でもよい。さもなければ、カラー12は第1アーム24と一体でもよく、あるいは第1アーム24および第2アーム50の両方で形成してもよい。
別の実施例では、カラー12をチューブ60が回転することなく遠位方向に前進できるように構成することができる。例えば、カラー102はチューブ60に対し直角な方向に移動でき、図10に示すように、チューブ60上のねじ山70と選択的に係合できるねじ山部材(threaded member)106を備えてもよい。図示の実施例では、ねじ山部材106は、図10に示すようにねじ山部材106がチューブ60の雄ねじ70と係合する第1位置と、ねじ山部材106がチューブ60の雄ねじ70との係合から外れてチューブ60が回転することなく軸方向に移動可能な位置との間を移動できる。このようにして、チューブ60を回転させる必要なく迅速に前進させ脊椎固定素子12に接触することができる。脊椎固定素子12に接触すると、チューブ60は回転してチューブ60上のねじ70をねじ山部材106のねじと係合させ、脊椎固定素子12をさらに前進させる。カラー102は、ねじ山部材106を付勢して第1位置でチューブ60のねじ70と係合させる一つあるいはそれ以上のばね108を備えることもできる。ねじ山部材106の歯110にねじ山部材106が第1位置から第2位置への移動を容易にする傾斜したフランク(flank)112を付けてもよい。
典型的な器具10は、骨アンカー把持機構18と第1調整機構20とに連結されて第1アーム24と第2アーム50とを相対的に動かす作動機構(activation mechanism)120を具備することができる。例えば、作動機構120は第1アーム24の近位側に接続した第1ハンドル122および第2アーム50の近位側に接続した第2ハンドル124を含むことができる。第1ハンドル122は第2ハンドル124に旋回可能に接続できる。ハンドル122と第2ハンドル124とを互いに接近する方向に動かすと、第1アーム24の遠位端26が第2アーム50の遠位端56の方向に動く。作動機構120に第1ハンドル122と第2ハンドル126とを開放、即ち互いに離間した位置に付勢するため第1ハンドル122と第2ハンドル124との間に位置付けされたばねあるいはそれに類するものを具備することができる。作動機構120はまたラッチ(latch)あるいはラチェット装置(ratchet assembly)などのロック機構(locking mechanism)も具備することができ、ロック機構は、ハンドル122、124を、例えば閉鎖位置で互いに所定の位置にロックして骨アンカーをアーム24、50の遠位端26、56の間に保持できる。
典型的な作動機構120は二つのハンドル122、124を有するが、他の実施例では作動機構120はその作動機構により得られる機械的利点(mechanical advantages)を増すためにさらに旋回可能に取付けられたリンク機構(linkages)を備えることもできる。
典型的な実施例では、作動機構120のハンドル122、124は器具10の長さ方向軸Lに平行な方向に全体的に向けられている。別の実施例では、作動機構120は固定ハンドル130と、図7に示すように、第1アーム24と第2アーム50の枢軸52より近位側にある枢支点(pivot point)134で固定ハンドル130に旋回可能に取付けた可動ハンドル132とを備えることができる。図7に示す実施例において、可動ハンドル132を固定ハンドル130に向かって動かすと、第2アーム50の遠位端66が第1アーム24の遠位端26に向かって移動する。可動アーム132は、一つあるいはそれ以上の旋回可能に取付けたリンク機構で第2アーム50に取付けることができる。
別の実施例では、作動機構120の一つあるいはそれ以上のハンドルを器具10の長さ方向軸Lに対して横方向に向けることができる。図8を参照すると、例えば可動ハンドル132および固定ハンドル130を器具10の長さ方向軸Lに対して横方向に、例えばある角度方向に向けることができる。図8に示す実施例では、例えば可動ハンドル132および固定ハンドル130は器具10の長さ方向軸Lに対してほぼ直角の向きである。
典型的な器具10の構成部品は、例えばステンレス鋼(stainless steel)およびチタン(titanium)などの金属、重合体(polymers)またはそれらの複合物を始めとする、生体内での使用に適する材料から作ることができる。器具10の構成部品は同じあるいは異なる材料で作ってもよい。
使用時には、典型的な器具10により複数方向において脊椎固定素子12の位置を骨アンカーに対して相対的に調整できる。図13を参照すると、第1アーム24の遠位端26が骨アンカー14と係合することができる。第2アーム50を第1ハンドル124に向かって矢印Aの方向に動かすと、第2アーム50の遠位端56が枢軸52を中心にして旋回し、矢印Bに示すように第1アーム24の遠位端26および骨アンカー14の方向に移動する。第2アームが骨アンカー14に向かって移動すると、第2アーム50の内表面60が脊椎固定素子12に係合し、脊椎固定素子12が矢印Cで示す第1方向において骨アンカー14に向かって移動する。これは一般に脊椎固定素子12の横方向接近(lateral approximation)と呼ばれている。
脊椎固定素子12を器具10の長さ方向軸Lおよび骨アンカーと垂直方向において芯合わせすると、チューブ60が第2方向において、矢印Dが示すように、遠位方向に前進して脊椎固定素子12に接触する。チューブ60を骨アンカー14に向かってさらに前進させると、脊椎固定素子12が骨アンカー14に嵌るまで脊椎固定素子12が骨アンカー14に向って前進する。送達具90を使って閉鎖手段92を骨アンカー14に係合させ、脊椎固定素子12を骨アンカー14にしっかりと取り付けることができる。
本発明の器具およびその操作方法をその典型的な実施例について特に示し述べてきたが、本発明の精神および範囲を逸脱することなくさまざまな変更をなし得ることを当業者は理解するであろう。また当業者は、本明細書に特に記載した典型的な実施例と同等な多くのものを認めあるいは単なる通常の実験により確かめることができるであろう。そのような等効なものは本発明の範囲および添付の特許請求の範囲に包含されるものである。
〔実施の態様〕
(1)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
骨アンカー把持機構であって、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有する第1アームを含む、骨アンカー把持機構と、
前記第1アームに旋回可能に連結された第2アームを含む第1調整機構であって、
前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有し、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると前記脊椎固定素子を第1方向において調整することができる、
第1調整機構と、
前記骨アンカー把持機構および前記第1調整機構の少なくとも一方に連結された第2調整機構であって、当該第2調整機構は、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に可動で、前記脊椎固定素子を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる、第2調整機構と、
を備えた、器具。
(2)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームは、前記第2アームに直接旋回可能に接続されており、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームが旋回する、器具。
(3)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記第2調整機構が挿入され、かつ前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。
(4)実施態様3に記載の器具において、
前記連結機構は、前記第2調整機構上に設けられた雄ねじと係合する雌ねじが切られたナットである、器具。
(5)実施態様4に記載の器具において、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームは旋回し、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。
(6)実施の態様4に記載の器具において、
前記連結機構はねじ山部を含み、
前記ねじ山部は、前記第2調整機構上の前記雄ねじと前記ねじ山部が係合する第1位置と、前記ねじ山部が前記第2調整機構上の前記雄ねじとの係合が外れて前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の軸方向移動が可能になる第2位置と、の間を移動できる、器具。
(7)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームの前記遠位端部は、前記骨アンカーに設けられた前記開口に解放可能に係合するような大きさおよび形状を有する突起を備えている、器具。
(8)実施態様7に記載の器具において、
前記突起は、前記骨アンカーに設けられた前記開口の曲率に近い曲率を有するほぼ弧状の形をしている、器具。
(9)実施態様に記載の器具において、
前記突起は、遠位面、近位面、および、前記遠位面と前記近位面との間に延びる連結面を有する、器具。
(10)実施態様9に記載の器具において、
前記近位面は、前記器具の長さ方向軸に対して直角以外の角度で傾斜している、器具。
(1)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
骨アンカー把持機構であって、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有する第1アームを含む、骨アンカー把持機構と、
前記第1アームに旋回可能に連結された第2アームを含む第1調整機構であって、
前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有し、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると前記脊椎固定素子を第1方向において調整することができる、
第1調整機構と、
前記骨アンカー把持機構および前記第1調整機構の少なくとも一方に連結された第2調整機構であって、当該第2調整機構は、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に可動で、前記脊椎固定素子を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる、第2調整機構と、
を備えた、器具。
(2)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームは、前記第2アームに直接旋回可能に接続されており、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームが旋回する、器具。
(3)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記第2調整機構が挿入され、かつ前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。
(4)実施態様3に記載の器具において、
前記連結機構は、前記第2調整機構上に設けられた雄ねじと係合する雌ねじが切られたナットである、器具。
(5)実施態様4に記載の器具において、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームは旋回し、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。
(6)実施の態様4に記載の器具において、
前記連結機構はねじ山部を含み、
前記ねじ山部は、前記第2調整機構上の前記雄ねじと前記ねじ山部が係合する第1位置と、前記ねじ山部が前記第2調整機構上の前記雄ねじとの係合が外れて前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の軸方向移動が可能になる第2位置と、の間を移動できる、器具。
(7)実施態様1に記載の器具において、
前記第1アームの前記遠位端部は、前記骨アンカーに設けられた前記開口に解放可能に係合するような大きさおよび形状を有する突起を備えている、器具。
(8)実施態様7に記載の器具において、
前記突起は、前記骨アンカーに設けられた前記開口の曲率に近い曲率を有するほぼ弧状の形をしている、器具。
(9)実施態様に記載の器具において、
前記突起は、遠位面、近位面、および、前記遠位面と前記近位面との間に延びる連結面を有する、器具。
(10)実施態様9に記載の器具において、
前記近位面は、前記器具の長さ方向軸に対して直角以外の角度で傾斜している、器具。
(11)実施態様1に記載の器具において、
前記骨アンカー把持機構、および前記第1調整機構に連結されて前記第1アームを前記第2アームに対して相対的に移動させる作動機構、
をさらに備えた、器具。
(12)実施態様11に記載の器具において、
前記作動機構は、前記第1アームに連結された第1ハンドル、および前記第2アームに連結された第2ハンドルを備えている、器具。
(13)実施態様12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルは、前記器具の前記長さ方向軸とほぼ平行な方向に向いている、器具。
(14)実施態様12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルの少なくとも一方は、前記器具の前記長さ方向軸に対して横方向に向いている、器具。
(15)実施態様1に記載の器具において、
前記第2調整機構は、その全長に亘って延びる内腔を有する中空円筒状である、器具。
(16)実施態様15に記載の器具において、
閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込む送達具、
をさらに備え、
当該送達具は、閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込むため前記第2調整機構を通るように位置付け可能である、器具。
(17)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して相対的に前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
を備えた、器具。
(18)実施態様17に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記調整機構が挿入され、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。
(19)実施態様18に記載の器具において、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。
(20)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1開口に係合するための突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2開口に係合するための突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
連結機構であって、
当該連結機構は、前記第1アームおよび前記第2アームに接続され、前記枢軸が前記連結機構と交差するように前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けされ、
前記連結機構は、前記調整機構が挿入され、前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、
連結機構と、
を備えた、器具。
前記骨アンカー把持機構、および前記第1調整機構に連結されて前記第1アームを前記第2アームに対して相対的に移動させる作動機構、
をさらに備えた、器具。
(12)実施態様11に記載の器具において、
前記作動機構は、前記第1アームに連結された第1ハンドル、および前記第2アームに連結された第2ハンドルを備えている、器具。
(13)実施態様12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルは、前記器具の前記長さ方向軸とほぼ平行な方向に向いている、器具。
(14)実施態様12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルの少なくとも一方は、前記器具の前記長さ方向軸に対して横方向に向いている、器具。
(15)実施態様1に記載の器具において、
前記第2調整機構は、その全長に亘って延びる内腔を有する中空円筒状である、器具。
(16)実施態様15に記載の器具において、
閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込む送達具、
をさらに備え、
当該送達具は、閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込むため前記第2調整機構を通るように位置付け可能である、器具。
(17)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して相対的に前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
を備えた、器具。
(18)実施態様17に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記調整機構が挿入され、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。
(19)実施態様18に記載の器具において、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。
(20)脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1開口に係合するための突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2開口に係合するための突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
連結機構であって、
当該連結機構は、前記第1アームおよび前記第2アームに接続され、前記枢軸が前記連結機構と交差するように前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けされ、
前記連結機構は、前記調整機構が挿入され、前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、
連結機構と、
を備えた、器具。
Claims (20)
- 脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
骨アンカー把持機構であって、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有する第1アームを含む、骨アンカー把持機構と、
前記第1アームに旋回可能に連結された第2アームを含む第1調整機構であって、
前記第2アームは、前記骨アンカーに設けられた開口に係合するように構成された遠位端部を有し、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると前記脊椎固定素子を第1方向において調整することができる、
第1調整機構と、
前記骨アンカー把持機構および前記第1調整機構の少なくとも一方に連結された第2調整機構であって、当該第2調整機構は、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に可動で、前記脊椎固定素子を前記第1方向に対して直角な第2方向において前記骨アンカーに対して相対的に調整することができる、第2調整機構と、
を備えた、器具。 - 請求項1に記載の器具において、
前記第1アームは、前記第2アームに直接旋回可能に接続されており、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームが旋回する、器具。 - 請求項1に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記第2調整機構が挿入され、かつ前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。 - 請求項3に記載の器具において、
前記連結機構は、前記第2調整機構上に設けられた雄ねじと係合する雌ねじが切られたナットである、器具。 - 請求項4に記載の器具において、
前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして、前記第1アームおよび前記第2アームは旋回し、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。 - 請求項4に記載の器具において、
前記連結機構は、ねじ山部を含み、
前記ねじ山部は、前記第2調整機構上の前記雄ねじと前記ねじ山部が係合する第1位置と、前記ねじ山部が前記第2調整機構上の前記雄ねじとの係合が外れて前記第1アームに対して相対的な前記第2調整機構の軸方向移動が可能になる第2位置と、の間を移動できる、器具。 - 請求項1に記載の器具において、
前記第1アームの前記遠位端部は、前記骨アンカーに設けられた前記開口に解放可能に係合するような大きさおよび形状を有する突起を備えている、器具。 - 請求項7に記載の器具において、
前記突起は、前記骨アンカーに設けられた前記開口の曲率に近い曲率を有するほぼ弧状の形をしている、器具。 - 請求項8に記載の器具において、
前記突起は、遠位面、近位面、および、前記遠位面と前記近位面との間に延びる連結面を有する、器具。 - 請求項9に記載の器具において、
前記近位面は、前記器具の長さ方向軸に対して直角以外の角度で傾斜している、器具。 - 請求項1に記載の器具において、
前記骨アンカー把持機構、および前記第1調整機構に連結されて、前記第1アームを前記第2アームに対して相対的に移動させる作動機構、
をさらに備えた、器具。 - 請求項11に記載の器具において、
前記作動機構は、前記第1アームに連結された第1ハンドル、および前記第2アームに連結された第2ハンドルを備えている、器具。 - 請求項12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルは、前記器具の前記長さ方向軸とほぼ平行な方向に向いている、器具。 - 請求項12に記載の器具において、
前記第1ハンドルおよび前記第2ハンドルの少なくとも一方は、前記器具の前記長さ方向軸に対して横方向に向いている、器具。 - 請求項1に記載の器具において、
前記第2調整機構は、その全長に亘って延びる内腔を有する中空円筒状である、器具。 - 請求項15に記載の器具において、
閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込む送達具、
をさらに備え、
当該送達具は、閉鎖手段を前記骨アンカーに送り込むため前記第2調整機構を通るように位置付け可能である、器具。 - 脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2弧状溝に係合するための弧状突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して相対的に前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
を備えた、器具。 - 請求項17に記載の器具において、
前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに接続された、連結機構、
をさらに備え、
当該連結機構は、前記調整機構が挿入され、かつ前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、器具。 - 請求項18に記載の器具において、
前記枢軸は、前記連結機構と交差する、器具。 - 脊椎固定素子を骨アンカーに対して相対的に操作する器具において、
前記骨アンカーに設けられた第1開口に係合するための突起を有する遠位端部を有する第1アームと、
前記第1アームに旋回可能に接続された第2アームであって、
当該第2アームは、前記骨アンカーに設けられた第2開口に係合するための突起を有する遠位端部を有し、
前記第1アームおよび前記第2アームは、前記第1アームおよび前記第2アームと交差する枢軸を中心にして旋回可能であり、
前記第2アームは、前記第1アームに対して相対的に旋回すると脊椎固定素子を第1方向において調整するように動作できる、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームに連結された調整機構であって、当該調整機構は、前記第1方向に対して直角な第2方向において、前記骨アンカーに対して前記脊椎固定素子を調整するために、前記骨アンカー把持機構に対して相対的に移動できる、調整機構と、
連結機構であって、
当該連結機構は、前記第1アームおよび前記第2アームに接続され、前記枢軸が前記連結機構と交差するように前記第1アームと前記第2アームとの間に位置付けられ、
前記連結機構は、前記調整機構が挿入され、前記第1アームおよび前記第2アームに対して相対的な前記調整機構の動きを可能にするように、構成されている、
連結機構と、
を備えた、器具。
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