JP2008541540A - 群環におけるゼロ因子および単位を使用することにより、誤り訂正符号および誤り検出符号を生成するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
で示されるフォームのすべての要素から成り、有限数のα(g)だけがゼロでない。G={g1,g2,...,gn}が有限である場合、RGは、すべての
から成る。
a)群の集合から1つの群を選択するステップと、
b)環の集合から1つの群を選択するステップと、
c)前記選択した群および前記選択した環から群環を形成するステップと、
d)生成すべき符号の所望する特性に基づき、前記群環から生成子要素uを選択するステップと、
e)前記選択した生成子要素uを符号生成プロセスに入力し、対応するチェック要素を得るステップとを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成するための方法を提供するものである。
f)前記生成子要素および前記チェック要素を対応するペアの符号化マトリックスおよび復号化マトリックスに写像するステップを更に含むことができる。
g)前記生成された符号の評価を実行するために符号化マトリックスおよび復号化マトリックスを使用することを含むことができる。
前記選択された生成子要素uがゼロ因子要素であるかどうかを判断するステップを更に含むことができる。
前記選択された生成子要素uが前記因子要素である場合に、uv=0となるように群環の整合要素vを決定するステップ、または
前記生成子要素uが単位要素である場合に、uv=1となるように群環の整合要素vを決定するステップを更に含むことができる。
群の集合から1つの群を選択するための手段と、
環の集合から1つの環を選択するための手段と、
前記選択した群および前記選択した環から群環を形成するための手段と、
生成すべき符号の所望する特性に基づき、前記群環から生成子要素uを選択するための手段と、
前記選択された生成子要素uを受け取り、対応するチェック要素を生成するよう適合された符号生成子とを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成するための装置を更に提供する。
前記選択された生成子要素uが前記因子要素である場合に、uv=0となるように群環の整合要素vを決定するかまたは
前記生成子要素uが単位要素である場合に、uv=1となるように群環の整合要素vを決定するようになっている。
i)生成すべき符号の所望する特性に基づき、非特異的マトリックスから生成子要素を選択するステップと、
ii)前記選択した生成子要素を符号生成プロセスに入力し、対応するチェック要素を得るステップとを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成する方法を更に提供する。
RGを、環Rを通した群Gの群環であるとする。Rは体となることがかなり多いが、このように限定されているわけではない。Rが体である場合、RGを群の代数と称すことが多い。群環はRを通したモジュールと称される。1つの部分モジュールはそれ自身が1つのモジュールである非空部分集合である。
となるが、所定の特別な通信システムまたは情報処理システムに対しては、他の体も適す。
所定の実施例ではアプリケーションによっては、要素をゼロ因子または単位のいずれかに限定することが望ましいことがあることに注目する。多くのケースではこのことは、ステップ120と124との間で選択された群および環に基づいて自然に行われる。
ステップ130−2の後で、符号生成子は群環要素uに対応するマトリックスを符号化マトリックス130−4として、更に群環要素vに対応するマトリックスを復号要素130−5として、出力しなければならない。これら出力132および136、並びに生成された符号(ゼロ因子または単位)の形式は、符号生成プロセス130の出力を形成する。
次数8の正2面体群を使用したゼロ因子符号の例
次数8の正2面体群D8は、非累積的であり、その要素は{1,y,y2,y3;x,xb,xb2,xb3}であり、ここでy4=1;x2=1,yx=xy−1である。この群GのRGマトリックスは、次の式で示されるフォームを有する。
ここで、A、Bは次のフォームを有する(Aは巡回的であり、Bはハンケルタイプである)。
係数に対する選択は多く、例えば要素u=b2+a+ab+ab2およびv=1+b+b3+ab3を選択すると仮定する。次に、
に対してuv=0となる。このことは、Aにおいてp=0=q=s,r=1とし、Bにおいてa=1=b=c,d=0とすることに対応する。
とすることにより、符号化R4→R8を行うことができる。Cはcv=0の場合およびその場合に限り、コードワードである。マトリックスのフォームでは、Pの頂部部分Wを生成マトリックスと見なすことができ、Q、Utの第2部分の転置マトリックスは、チェックマトリックスとなる。このコードは距離d=3、長さ8および次元4を有する。
次数2nの正2面体群:D2n=<a,b:a2,bn=1,ab=b−1a>とみなす。ここでnを任意に大きくできることに留意されたい。上記のように、a、bをとることにより、次の双周期的単位
を得る。この場合、関係から、この単位はu=1−b+bn−1+ab−abn−1である。この単位では、5つの要素しかなく、その逆数はu−1=1+b−bn−1−ab+abn−1である。
#nを最初に選択するが、偶数としなければならない。素数pに対しn=2p
#のフォームを有するようにこのnを選択するが、このことは一般に必要では
#ない。
#本例では体は、Fであり、まず最初にこれを定めなければならない。そこで
#2つの要素の二進の体であるF=GF(2)をとるが、その他の可能性も存
#在する。
#要素fは双周期的単位であるとき、その逆数が存在することが分かっている
#ので、この要素fを選択する。
F:=GF(2);
#nを定義したことを確認する。
n;
DN:=DihedralGroup(n);
RDM:=FreeMagmaRing(F,DN);
emb:=Embedding(DN,RDM);;
gens:=List(GeneratorsOfGroup(DN),x−>x^emb);;
x:=gens[1];
y:=gens[2];
one:=Identity(RDM);
u:=one−y+y^(n/2−1)+x*y−x*y^(n/2−1);
#理論から、uの逆数は次のフォームを有することが分かっている。
uinverse:=one+y−y^(n/2−1)−x*y+x*y^(n/2−1);
#uinverseはuの逆数であることをチェックする。
u×uinverse;#答えは1でなければならない。
#uの逆数を求めることもできる。
uinverse:=Inverse(u);
#uと、この逆数を求めれば、単位符号生成マトリックスを構築し、次のよう
#にチェックに進むことができる。
を検討する。この符号の生成マトリックスは、Uの頂部部分である(A,B)であり、n×2nマトリックスである。このマトリックスは自動的に階数nを有する。
u−1のマトリックスは次のとおりである。
のチェックマトリックスは上記垂直線の右側までのマトリックスの転置マトリックスである(Dt,Ct)である。
これらマトリックスは疎マトリックスである。
上記のことは全ての任意の環Rに対して成立する。特に二進の体である
を検討する。ここで、u−1=uであり、A=Cであり、B=Dであることに注目されたい。これを符号化Rn→R2nと見なす場合、(2n,n)符号を有し、この場合、生成マトリックスは、(A,B)であり、チェックマトリックスは、(Bt,At)の転置マトリックスである。この符号は、セルフチェックマトリックスでもあるLDPC符号である。
次のMAPLEプログラムは、周期的LDPC単位で誘導された符号を構築する。Aから生成マトリックスが得られ、Bからチェックマトリックスが得られる。
#nを入力する;n>12であることを確認する。nが>12でなければ、f
#hに対する式を変えなければならない。逆数を得ることを確認し、素数pに
#対し、n=2pとする。
n;#nを既に入力したことをチェックする。
m:=trunc((n)/2);
f:=g^n−1;
fh:=1+g^2+g^5+g^(m)+g^(m+4);
j:=Gcdex(fh,f,g,’s’,’t’)mod 2;
fhinverse:=s;
id:=rem(fh*fhinverse,f,g);
with(LinearAlgebra);
circ_poly:=proc(f,g,n)
description“form a circulant matrix from the polynomial in z2”;
local i,j,M,term;
M:=Matrix(n+1,n+1);
for i from 0 to n do
for j from 0 to n do
M[j+1,1+((i+j)mod(n+1))]:=coeff(f,g,i);
od;
od;
return M;
end proc;
A:=circ_poly(fh,g,n−1);
B:=circ_poly(fhinverse,g,n−1);
#す。符号レートは、使用するAの部分によって決定する。
#単位群符号の説明を参照されたい。
#以下、nが偶数のとき、1/2であり、nが奇数のとき、1/2−1/2n
#であるrate(レート)=m/nを使用する。
#これらマトリックスを使用するとき、これらをmod2のマトリックスに変
#換しなければならない。
GenCode:=A[1..m,1..n];
CheckCodel:=B[1..n,(m+1)..n];
CheckCode:=Transpose(CheckCode1);
周期的群環内の交番単位から良好なLDPC符号の別のソースを得ることができる。交番単位の完全な説明については、[3]を参照されたい。
これら単位は、次数nの周期的群における次のようなフォーム
であり、ここで、nが奇数である場合、2<c<nであり、(cも奇数とするように)(c,2n)=1である。
#このプログラムは周期群環の交番単位を構築し、その逆数を探し、生成マト
#リックスおよびチェックマトリックスを生成する対応するRGマトリックス
#を解く。nは周期的群の次数であり、cは2<c<n(ここで(c,2n)
#=1である)となるような数である。体に対する制限はなく、この体を整数
#に対する1つの符号と見なすことができる。このアルゴリズムは極めて高速
#であり、大きな数字を使用できる。
n;#nを入力したことを確認する。
c;#cを入力したことを確認する。
g:=sum((−x)^i,i=0...c−1);
f:=x^n−1;
j:=gcdex(g,f,x,’s’,’t’);
ginverse:=s;
id:=rem(g*ginverse,f,x);
A:=circ_poly(g,x,n−1);
B:=circ_poly(ginverse,x,n−1);
#Aはこのケースにおけるチェックマトリックスを示し、Bは生成マトリック
#スを示す。
#cがnと比較して小さい場合、LDPC符号を得る。
その他の単位およびゼロ因子を検討することにより、別のLDPC符号を同じように構築できる。次の方法が興味ある方法である。
LDPC符号が少なくとも6以上の大きなガースを有することが有効である。次に、xによって生成された次数mの周期的群Cmを検討し、直積G=Cm×C2(ここで、C2はyによって生成されたものである)を形成する。3つの要素の体に対するGのうちの群環GF(3)Gを形成する。要素f(x)=1+x2−x*y+x2*yはこの群環において逆数を有する。対応するマトリックスの次元が大きくなるように、この要素を構築する。f(x)に対応するマトリックスは疎となるが、その逆数は疎とならない。すなわち逆数は各行および列においてm/2よりも多い要素を有する。生成マトリックスを得るために逆数を使用し、チェックマトリックスを得るためにf(x)を使用する単位群環符号を形成するために、上記のように次元mの符号を形成する。
#このプログラムは次数n、C_nの周期的群および次数2、C_2の周期
#的群の直積の群環を構築するためのGAPプログラムである。この場合、F
#をGF(2)と見なす。すなわち2つの要素上の二進の体と見なす。必要と
#されるサイズnをまず入力し、記憶しなければならない。群環内の要素fを
#選択し、その要素が1つの単位であるかどうかを見るためにテストする。
#これは、「finverse:=Inverse(f);」であるコマンドである。 #逆数が存在する場合、これを見つけ、次に他の場所で説明したように、
#単位群環符号を探すように進む。他の検討事項から、
#下記のように構築したfの逆数が常に存在する。
F:=DF(3);
n;
C_n:=CyclicGroup(n);
C_2:=CyclicGroup(2);
DP:=DirectProduct(C_n,C_2);
RM:=FreeMagmaRing(F,DP);
emb:=Embedding(DP,RM);
gens:=List(GeneratorsOfGroup(DP),x−>x^emb);
s:=Size(gens);
x:=gens[1];
y:=gens[s];
one:=Identity(RM);
f:=one+x^2−x*y+x^4*y;
finverse:=Inverse(f);
ここで、A、Bは巡回マトリックスであり、(RGマトリックスは周期的群環に対応する。)fに対する群環のフォームを見ると、Aは最初の行(1,0,1,0,...,0)を有する巡回マトリックスであり、Bは最初の行(0,1,0,−1,0,...,0)を有する巡回マトリックスである。
証明された次元
(群環符号の定義)
Wを群環RGのサブモジュールとする。Wの群環符号化は、WからRGへの写像であり、この場合、
であり、RGでは固定されたuとなる。
である場合、これは左側の群環符号化であるが、
である場合、右側の群環符号化となる。群環符号は群環符号化の像である。
したがって、群環符号は{ux:∀x∈W,u(固定)∈RG}または{xu:∀x∈W,u{固定}∈RG].となる。
によって示される写像Fn×n→Fn×nを有する。次に、Xは第1行のうちの最後のn−rエントリーのうちの各々に対し、エントリー0を有するRGマトリックスであり、Xはその第1行によって決定される。XUはRGマトリックスでもあるので、これは第1行によって決定される。したがって、写像βおよびαは実施するのに同じ回数の計算および同じ時間が必要となる。
・セルフデュアル符号は、群環内の要素として解釈が容易であるので、この方法による生成が容易である。
RGにおいて、uv=0(ここでu≠0かつv≠0)を仮定する。Gの要素を{g1,g2,...,gn}と仮定し、Wをg1,g2,...,grが生成したモジュールであるとする。Wがgi1,gi2,...,girによって生成されたモジュールであるケースも同様であり、以下、同じように取り扱う。次に、ゼロ因子群環符号を次のように示す。
を仮定し、
とすることにより、このベクトルを符号化し、
によって符号化を示す。cがコードワードであれば、明らかにcv=0である。したがって、vはチェック要素であり、Vはチェックマトリックスである。
次数8の正2面体群を使ったゼロ因子符号の一例を例に関する章に示す。
長さ2nおよび次元nの一般的な正2面体符号の構造は次のとおりである。
次数2nの正2面体群G=D2nの要素を{1,b,b2,...,bn−1,a,...,abn−1}とリストすることができる。次に、u=1+a+ab+...+abn−2およびv=b+b2+...+bn−1+abn−1を設定すると、uv=0であることが証明される。
次数2nの正2面体群、D2nは、RG行列
(ここで、Aは巡回マトリックスであり、Bはハンケルタイプの行列である)を有する。A=Inとし、Bを次のように見なす。
を検討する。生成マトリックス(A,B)はn×nであり、チェックマトリックスであるEtもn×nである。この符号は長さ2nおよび次元nを有し、レートはn/(2n)=1/2である。
を群環内の1つの要素と見なし、Uを対応するRGマトリックスと見なす。
(ここで、α’iは、U、Utの転置マトリックスの第1行の、順の要素である)を定義する。Uが対称的である場合、明らかにut=uであり、この場合、uも対称的であると称す。gの係数が群Gのうちのすべての要素gに対し、u内の係数g−1に等しい場合およびその場合に限り、uは対称的であると容易に見なす。このことは容易な条件であるが、大きな限定ではない。
(ここで、A、Bはn×nマトリックスである)のRGマトリックスを有する群環要素を検討する。この要素は、A、Bの双方が巡回マトリックスである次数nの周期的群の直積のケースに対するものとするか、またはAが巡回マトリックスであり、Bがハンケルタイプのマトリックスである次数2nの正2面体群のケースに対するものであるとすることができる。
となる。次に、符号を次元nのうちの1つおよび生成マトリックス(A,B)を有する長さ2nと見なすことができ、P2=0であるので、チェックマトリックス(A,B)tも有する。Bも対称的であれば、この符号はセルフデュアル符号となる。
を通して(P+I)(P+I)=Iである。これにより、Pに対する式内でBをP+Iに置換し、Aをアイデンティティ2n×2nマトリックスに置換することにより、更にセルフデュアル符号を構築することが可能となる。こうして、例えば1からスタートするかかる符号の無限シーケンスを作成し続けることができる。
を通して作業する。次にB2n=Iとし、次のマトリックス
(ここで、A=I2nでありC=Bnである)はP2=0を満足する。これによって写像
とみなすとき、セルフチェック符号が得られる。例えばm=3のとき、(12,6,4)符号が得られる。他の値のmに対して良好な距離特性を有する新しい符号が得られる。
群環における単位を見ることによって、新規で、かつ有効な符号も得られる。
この方法は、符号を構築するための新規な完全な方法である。前の方法はほとんどのケースではゼロ因子周期的符号が得られた。
このタイプの符号化は暗号化と符号化が共に必要とされるときに特に有効である。
となるようにg1,g2,...,gr(ここでr<n)によって生成されたモジュールであると見なす。W={gi1,gi2,...,git}が同様である状況について、更に以下のように取り扱う。
により符号化を行うと、WからRGへの写像が得られるので、この写像はRrからRnへの写像となる。
によって示されると仮定する。このケースの
も同様である。cは
の場合、およびその場合に限り、コードワードとなる。すなわちcu−1内のgr+1,...gnがゼロの場合、およびその場合に限り、コードワードとなる。
Wが全ての
の集合となるように、要素gk1,gk2,...,gkt(ここで1≦k1<k2<...<kr≦n)によって生成されるモジュールであると仮定する。次に、写像
により符号を定義する。
この場合、Aは生成マトリックスであり、Dtはチェックマトリックスである。符号
に対し、同じようにVおよびUから生成マトリックスおよびチェックマトリックスを得る。
各iに対し、ki=iであれば、最初のr行およびUを有す。ここで、UはUのうちの最初のr行であり、DはVのうちの最後のn−r列であり、これは上記の最初のケースに対応する。
次に、uをゼロ因子であると仮定する。ここで、uv=0およびUV=0を有する。この場合、Uが階数rを有し、Vが階数n−rを有すると見なす。符号化は
であり、ケース
も同様であると仮定する。
従って、我々のチェックマトリックスはDtである。
よって、生成マトリックスはUksであり、チェックマトリックスはDtであり、このマトリックスはCからの所定のr−s列をマトリックスVn−rに加えることによって得られる。
本例における利点は、uv=1およびUV=Iを仮定した場合、必要なタイプの符号または必要な距離を有する符号を我々に与えるような、Uの行を選択できることである。一旦、これら行を選択すると、生成マトリックスおよびチェックマトリックスが即座に得られる。
本発明の範囲を限定するものではないが、本明細書を読めば、次のタイプの符号が理論的かつ実用上重要な符号であることが理解できよう。
・低密度パリティチェック(LDPC)符号
・セルフデュアルタイプの符号
・直交符号
LDPC符号は自らの重要性を有し、特別なタイプの群環符号を見ることにより、新規で、かつ有効なLDPC符号を探すことが比較的容易である。
1つのシステムにおいて、群環公開鍵暗号化方法と符号とを組み合わせるために、特に単位群環符号が有効となる。例えばアリスしかuの逆数u−1を知っていないように、uをアリスの公開鍵である単位と仮定する。uによって決定された符号により、暗号化メッセージmを送る。メッセージは暗号化されているだけでなく、u−1から得られた復号化マトリックスをアリスしか知らないように、このマップにより暗号化もされている。
1つの演算で誤り訂正と暗号化とを組み合わせることができる。このことは、安価で安全な(および信頼性のある)通信から利点が得られるアプリケーションの数は言うまでもなく、複雑さを低減する点に関して膨大な潜在力を有し、チップの設計に関してコストを節約できる。
UUt=Iとなるように
を直交マトリックスであると仮定する。Ut=(At|Bt)であるので、上記記載からこのブロックフォームでこの単位によって生成される符号は生成マトリックスA(Uの頂部部分)およびチェックマトリックスB(Uの底部部分)を有することが理解できる。この符号を直交単位符号と称す。このことは、uut=1となるような群環における単位uを探すことに対応する。uにおいて、gおよびg−1の係数が全ての
に対して同一である場合、ut=uである場合、条件はu2=1である。U内のAのサイズには制限はない。
群環符号から新規な低密度パリティチェック(LDPC)符号が容易に得られる。チェック要素が短く、すなわち等価的にはマトリックスのサイズと比較して、各行および列にほとんど非ゼロ要素を有しないゼロ因子符号または単位符号を探すことが必要である。
群環からのかかる符号のシリーズ全体を示すことは容易である。
優れた特性を有し、構築が比較的容易な、双周期的単位と称される非累積的群環単位が存在し、これら単位はほとんどの非累積的群環内に存在する。
を定める。この場合、
となる。bをaと交換しない群内の任意の要素であるとする。この場合、
はα2=0を満たすので、u=1+αは1つの単位となる。bがaと交換しないとき、u≠1である。また、u−1=1−αであり、これらは双周期的単位である。
正2面体群における双周期的単位を使用するLDPC符号の「実施例」にて、これまで説明した例を参照されたい。
Claims (46)
- a)群の集合から1つの群を選択するステップと、
b)環の集合から1つの環を選択するステップと、
c)前記選択した群および前記選択した環から群環を形成するステップと、
d)生成すべき符号の所望する特性に基づき、前記群環から生成子要素uを選択するステップと、
e)前記選択した生成子要素uを符号生成プロセスに入力し、対応するチェック要素を得るステップとを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成するための方法。 - 生成すべき前記符号は、非周期的群のゼロ因子符号であり、前記生成子要素を選択する前記ステップは、ゼロ因子要素を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
- 生成すべき前記符号は、単位符号であり、前記生成子要素を選択する前記ステップは、単位要素を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
- 生成すべき前記符号は、低密度パリティチェック(LDPC)符号であり、生成子要素uを選択する前記ステップは、前記群のサイズと比較して少数の非ゼロ係数を有する要素を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記符号の特性は、符号距離を含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
- 前記符号の特性は、符号長さを含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
- 前記符号の特性は、符号レートを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- f)前記生成子要素uおよび前記チェック要素を対応するペアの符号化マトリックスおよび復号化マトリックスに写像するステップを更に含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
- g)前記生成された符号の評価を実行するために符号化マトリックスおよび復号化マトリックスを使用することを含む、請求項8に記載の方法。
- 前記評価は、符号レートを計算することを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記評価は、符号ガースを計算することを含む、請求項9または10記載の方法。
- 前記評価は、符号距離を計算することを含む、請求項9から11のいずれかに記載の方法。
- ステップa)およびb)を実行するときに、前記評価の結果をフィードバックとして使用して、前記ステップa)からe)を繰り返すステップh)を更に含む、請求項9から12のいずれかに記載の方法。
- 前記ステップa)およびb)は、前記選択プロセスにおいて前記生成した符号を使用するようになっている前記システムの特性を使用することを含む、請求項9から12のいずれかに記載の方法。
- 前記ステップa)およびb)は、前記選択プロセスにおいて、ユーザの入力を使用することを含む、請求項9から12のいずれかに記載の方法。
- 前記ステップa)およびb)は、前記選択プロセスにおいて、予め定められた選択基準を使用することを含む、請求項9から12のいずれかに記載の方法。
- 前記ステップd)は、前記選択された生成子要素uがゼロ因子要素であるかどうかを判断するステップi)を更に含む、請求項1から16のいずれかに記載の方法。
- 前記ステップd)は、
ii)前記選択された生成子要素uが前記ゼロ因子要素である場合に、uv=0となるように群環の整合要素vを決定するステップ、または
iii)前記生成子要素uが単位要素である場合に、uv=1となるように群環の整合要素vを決定するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。 - 前記ステップe)は、前記整合要素vを前記符号生成プロセス内に入力するステップを更に含む、請求項18に記載の方法。
- a)群の集合から1つの群を選択するための手段と、
b)環の集合から1つの環を選択するための手段と、
c)前記選択した群および前記選択した環から群環を形成するための手段と、
d)生成すべき符号の所望する特性に基づき、前記群環から生成子要素uを選択するための手段と、
e)前記選択された生成子要素uを受け取り、対応するチェック要素を生成するよう適合された符号生成子とを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成するための装置。 - 生成すべき前記符号は、非周期的群のゼロ因子符号であり、生成子要素uを選択するための前記手段は、ゼロ因子要素を選択するよう適合されている、請求項20に記載の装置。
- 生成すべき前記符号は、単位符号であり、生成子要素を選択するための前記手段は、単位要素を選択するよう適合されている、請求項20に記載の装置。
- 生成すべき前記符号は、低密度パリティチェック(LDPC)符号であり、生成子要素uを選択するための前記手段は、前記群のサイズと比較して少数の非ゼロ係数を有する要素を選択するよう適合されている、請求項20に記載の装置。
- 前記符号の特性は、符号距離を含む、請求項1から23のいずれかに記載の装置。
- 前記符号の特性は、符号長さを含む、請求項1から24のいずれかに記載の装置。
- 前記符号の特性は、符号レートを含む、請求項1から25のいずれかに記載の装置。
- f)前記生成子要素uおよび前記チェック要素を対応するペアの符号化マトリックスおよび復号化マトリックスに写像する手段を更に含む、請求項1から26のいずれかに記載の装置。
- g)符号化マトリックスおよび復号化マトリックスを使用して前記生成された符号を評価するための生成符号アナライザを更に含む、請求項27に記載の装置。
- 前記生成された符号のアナライザは、符号レートを計算するよう適合されている、請求項28に記載の装置。
- 前記生成された符号のアナライザは、符号ガースを計算するよう適合されている、請求項28または29に記載の装置。
- 前記生成された符号のアナライザは、符号距離を計算するよう適合されている、請求項28から30のいずれかに記載の装置。
- 群を選択するための前記手段および環を選択するための前記手段は、前記生成された符号のアナライザの結果をフィードバックとして使用するよう適合されている28から31のいずれかに記載の装置。
- 群を選択するための前記手段および環を選択するための前記手段は、前記生成された符号が使用するために意図されている前記システムの特性を使用するようになっている、請求項28から31のいずれかに記載の装置。
- 群を選択するための前記手段および環を選択するための前記手段は、前記選択プロセスにおいて、ユーザの入力を使用するよう適合されている、請求項28から31のいずれかに記載の装置。
- 群を選択するための前記手段および環を選択するための前記手段は、前記選択プロセスにおいて、予め定められた選択基準を使用するよう適合されている、請求項28から31のいずれかに記載の装置。
- 前記群環から生成子要素を選択するための前記手段は、前記選択された生成子要素uがゼロ因子要素であるかどうかを判断する手段を含む、請求項1から35のいずれかに記載の装置。
- 前記群環から生成子要素を選択するための前記手段は、
前記選択された生成子要素が前記ゼロ因子要素である場合に、uv=0となるように群環の整合要素vを決定するよう適合され、かつ、
前記選択された生成子要素uが単位要素である場合に、uv=1となるように群環の整合要素vを決定するよう適合されている、請求項36に記載の装置。 - 前記符号生成子は、前記整合要素vを受け取り、前記符号生成プロセス内の前記整合要素を使用するように適合されている、請求項37に記載の装置。
- 通信システムにおいて、通信チャンネルを通して送信するためのデータを符号化するための、請求項1から14のいずれかに記載の方法によって生成される符号の使用方法。
- データ記憶媒体に記憶するためにデータを符号化するための、請求項1から14のいずれかに記載の方法によって生成される符号の使用方法。
- 前記データは、デジタルデータである、請求項29または30に記載の使用方法。
- 前記生成された要素uが公開鍵として働き、前記チェック要素が秘密鍵として働く、公開鍵暗号化方法を使って暗号化されているメッセージを符号化するための、請求項1から14のいずれかに記載の方法によって生成される符号の使用方法。
- a)生成すべき符号の所望する特性に基づき、非特異的マトリックスから生成子要素を選択するステップと、
b)前記選択された生成子要素を符号生成プロセスに入力し、対応するチェック要素を得るステップとを備えた、意図する用途に固有の特性を有する符号を生成する方法。 - c)前記生成子要素および前記チェック要素を対応するペアの符号化マトリックスおよび復号化マトリックスに写像するステップを更に含む、請求項43に記載の方法。
- 本明細書に実質的に説明し、添付図面に示したように符号を生成する方法。
- 実質的に本明細書に説明したような、請求項29から31のいずれかに記載の使用方法。
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