JP2008534046A - 脈管グラフト - Google Patents
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Abstract
脈管グラフト30は近位入口区分31、第1遠位区分32及び 第2遠位区分33を有する。第1遠位区分32及び第2遠位区分33は近位入口区分31とY字形分岐領域で取り付けられている。使用時には、近位入口区分31が宿主動脈の第1部分34に端側吻合で取り付けられている。宿主動脈の第2部分35は切断されて、切断部の第1の側に宿主動脈の第1部分36を、及び切断部の第2の側に宿主動脈の第2部分37を形成する。第1遠位区分32は第1部分36と端端吻合で取り付けられ、第2遠位区分33は第2部分37と端端吻合で取り付けられる。
Description
本発明は脈管グラフトに関する。
図Aを参照すると、従来の端側バイパスグラフトが示され、かつ図Bはシュミレートした流れのパターンを示している。前記グラフトはその遠位端部で宿主動脈に縫合されている。再循環領域が存在し、かつ血液が動脈床に当たっている。これが、疾患形成の一因となり得る血管壁の異常なせん断を起こす場合がある。
本発明は、これらの問題の少なくとも幾つかを解決する脈管グラフトを提供することを目的とする。
本発明によれば、近位区分と、宿主動脈の第1区分との端端吻合のために形成された端部を有する第1遠位区分と、前記宿主動脈の第2区分との端端吻合のために形成された端部を有する第2遠位区分とを備える脈管グラフトが提供される。
本発明のある実施例では、前記第1遠位区分の長手方向軸が前記第2遠位区分の長手方向軸とは同一直線上に位置しない。前記第1遠位区分の長手方向軸と前記第2遠位区分の長手方向軸とがその間になす角度は鈍角とすることができる。前記第1遠位区分の長手方向軸と前記第2遠位区分の長手方向軸とがその間になす角度は、鋭角とすることができる。ある場合には、前記第2遠位区分の長手方向軸が前記近位区分の長手方向軸と実質的に同一直線上にある。
ある実施例では、前記第1遠位区分及び前記第2遠位区分が前記近位区分と分岐領域で取り付けられている。好ましくは、前記近位区分、前記第1遠位区分及び前記第2遠位区分が実質的にY字形の連結部で連結されている。
ある実施例では、少なくとも2つの前記区分が一体に形成される。前記第2遠位区分は、前記近位区分からの流れの出口とすることができる。前記第2遠位区分は、前記近位部分と一体に形成することができる。前記第1遠位区分は、流量を実質的に小さく又は0にするように形成することができる。ある場合には、前記近位部分が近位入口区分を有する。
別の実施例では、少なくとも1つの前記遠位区分が実質的に湾曲し、かつ/又は実質的に湾曲するように形成される。好ましくは、湾曲した前記遠位区分が90°を越える角度まで湾曲し、かつ/又は湾曲するように形成される。
ある場合には、前記第1遠位区分が前記宿主動脈の切断部の第1の側において前記宿主動脈の第1区分と吻合させるように形成され、かつ前記第2遠位区分が前記宿主動脈の前記切断部の第2の側において前記宿主動脈の第2区分と吻合させるように形成されている。
前記遠位区分の端部は、宿主動脈の区分と突き合わせて吻合するように形成することができる。前記遠位区分の端部は、宿主動脈の区分と重ね継ぎして吻合するように形成することができる。
ある実施例では、前記グラフトが、宿主動脈の第1部分と宿主動脈の第2部分との間に単一の流路に沿って流れをつくるように形成されている。
本発明の別の側面によれば、手術を行う方法であって、第1遠位区分と第2遠位区分とを有する脈管グラフトを供給する過程と、第1遠位区分の端部を宿主動脈の第1区分に端端吻合で結合する過程と、前記第2遠位区分の端部を前記宿主動脈の第2区分と端端吻合で結合する過程とからなる方法が提供される。
本発明のある実施例では、前記方法が、前記宿主動脈の前記第1区分を前記宿主動脈の前記第2区分に関して動かして、前記第1区分の長手方向軸を前記第2区分の長手方向軸とは同一直線上に位置しないように動かす過程を含む。前記宿主動脈の第1区分は、宿主動脈の第2区分と実質的に平行にすることができる。
前記方法は、前記宿主動脈を切断して、前記切断部の第1の側に前記宿主動脈の前記第1区分を、及び前記切断部の第2の側に前記宿主動脈の前記第2区分を形成する過程を含むことができる。前記方法は、前記宿主動脈を切断して、前記宿主動脈の部分を実質的に全く除去することなく、前記切断部の第1の側に前記宿主動脈の前記第1区分を、及び前記切断部の第2の側に前記宿主動脈の前記第2区分を形成する過程を含むことができる。
ある場合には、前記脈管グラフトによって前記宿主動脈の第1部分と前記宿主動脈の第2部分との間に単一の流路に沿う流れがつくられる。
前記方法は、遠位区分の少なくとも一部分を、前記遠位区分の端部を前記宿主動脈の区分に結合する前に湾曲させて前記宿主動脈の変位を最小にする過程を含むことができる。前記遠位区分は90°より大きい角度まで湾曲させることができる。
本発明の更に別の側面によれば、本発明の脈管グラフトを用いて手術を行う方法であって、宿主動脈を切断しかつ前記切断により露出した端部を分離する過程と、露出した動脈端部に各遠位区分の端部を縫合する過程と、前記近位区分を介して血液を前記第2遠位区分に供給するために前記近位区分を血管に取り付ける過程からなる方法が提供される。
本発明によれば、近位入口区分と、宿主動脈と端端吻合させるための端部を有する第1遠位区分と、前記宿主動脈と端端吻合させるための端部を有する第2遠位区分とを備える管グラフトが提供される。
ある実施例では、前記近位入口区分、前記第1遠位区分及び前記第2遠位区分がY連結部で連結されている。
別の実施例では、前記区分が一体である。
更に別の実施例では、前記第2遠位区分が、前記近位入口区分からの流れの出口である。
ある実施例では、前記第2遠位区分が前記近位入口区分と一体である。
別の実施例では、前記第1遠位区分が流量を小さく又は0にするようになっている。
別の実施例では、前記区分が一体である。
更に別の実施例では、前記第2遠位区分が、前記近位入口区分からの流れの出口である。
ある実施例では、前記第2遠位区分が前記近位入口区分と一体である。
別の実施例では、前記第1遠位区分が流量を小さく又は0にするようになっている。
本発明の別の側面によれば、本願各請求項に記載のグラフトを用いて手術を行う方法であって、宿主動脈を切断しかつ前記切断により露出した端部を分離する過程と、露出した動脈端部に各遠位区分の端部を縫合する過程と、前記近位入口区分を介して血液を前記第2遠位区分に供給するために前記近位入口区分を血管に取り付ける過程を含む方法が提供される。
本発明は、添付図面を参照しつつ、単なる実施例として以下に記載される幾つかの実施態様の詳細な説明から、より明確に理解することができる。
図1を参照すると、脈管グラフト1は近位区分2と一体の遠位区分3、4とを備える。区分2〜4は、Y連結部5で一体に連結されている。グラフト1は宿主動脈と端端吻合6、7で縫合される。多くの外科手術における実際のグラフト1の形態が図2に示されている。
図1を参照すると、脈管グラフト1は近位区分2と一体の遠位区分3、4とを備える。区分2〜4は、Y連結部5で一体に連結されている。グラフト1は宿主動脈と端端吻合6、7で縫合される。多くの外科手術における実際のグラフト1の形態が図2に示されている。
図3を参照すると、血流が近位区分2の中を通りかつ遠位区分4を通って出ている。遠位区分3における血流は、前記宿主動脈が吻合部6の向こうで閉塞されているので、少ないか0である。
分岐部5は、血流の向きに突然の変化を生じさせることがなく、かつその結果として、宿主動脈に異常な壁のせん断や応力が起こらず、流れの再循環領域は寸法及び程度が小さく、かつつま先部の流れの分離領域が解消される。
別の利点は、グラフト1によって動脈の1区分が完全に取り除かれることである。グラフト分岐部5が合成であるので、従来技術の場合のように動脈床に疾患が、それが取り除かれているので、形成されることがない。更に、動脈の区分の切除は、ステントが閉塞された状態になりかつその周りの宿主動脈と共に除去しなければならないステント再手術において有用である。疾病した動脈区分は切除することができ、かつ天然分岐グラフト1が移植される。
本発明の別の利点は、グラフト1が、市販の脈管グラフト材料を用いて製造し得ることである。天然分岐部は切断することができ、かつ筒状脈管グラフトを用いて一体に組み立てることができる。これによって外科医は、各グラフトを患者の要求に適合させることができる。また、天然分岐端部を有する広範なグラフトを製造することが可能である。
端端吻合の生体外モデルを用いて、実験的にCFD解析を確認した。前記連結部の中の流れのパターンを、レーザドップラ流速測定法(LDA)を用いて記録し、かつCFDの結果と比較して、数値モデリング処理の精度を確立した。その結果は、許容限度の範囲内に匹敵することが分かったが、これはCFDモデルが生体内テスト及び実験に適したものにあることを示している。
生体外環境の範囲内では、天然分岐グラフトによって生じる連結部の血流力学は、従来のバイパスグラフトと比較した場合に異常が少ないことが証明されている。
上述した実施例の変形は、当業者に明らかである。前記グラフトは、人工の柔軟なグラフトとすることができ、またはしなやかな自家静脈グラフト、若しくはしなやかな自家動脈グラフトとすることができる。前記グラフトは、組織再生による分岐部を有することができる。前記分岐部は、縫合によってまたは市販の筒状区分の接着によって組み立てることができる。別の実施例では、全体として予め製造することができる。グラフトの入口区分2と2つの出口区分3、4との角度は変化させることができ、かつそれらの長さは変化させることができる。筒状の前記区分の形態は変化させることができる。
図4を参照すると別のグラフト10が示されている。同様に、近位区分11、遠位区分12及び別の遠位区分13が設けられている。遠位区分12、13間の角度は、この実施例より大きい。特に、第1遠位区分13の長手方向軸と第2遠位区分12の長手方向軸とがつくる角度は鈍角である。
同様に、グラフト10によって、病気にかかりやすい動脈床が排除される。これは、従来の端側吻合を、より高い開存率を有する端端吻合に置き換える。グラフト10における流れは、区分11及び12が流線形の特長を有するので、宿主動脈への流れと同様に、障害が最小になる。
正しく設計しかつ移植することによって、宿主動脈が感じ得る流れの障害を回避することが可能である。一般的な大腿部のバイパス処置に関する接合部の血流工学の計算流体力学の結果は、接合部を離れてから20mmの範囲内で、完全な流れが発生している状態に戻ることを示唆している(図5)。
図5は、区分13における流れが0の場合及び50対50の場合の効果を示している。前記流れは、接合部を離れてから20mmの範囲内で完全に発生していることが分かる。これは、接合部の後方に20mm長のグラフト区分が、血流パターンをその正常な状態に戻すのに十分であることを示唆している。
グラフト10は、外科医が市販の筒状バイパスグラフトを用いて製造することができる。また、最適のデザインに予め製造することができる。近位脚部13と主グラフト導管11間の角度は変化させることができる。近位側の流量を小さくするためには、近位脚部13の口径を小さくすることができる。
また、前記近位接合区分は、近位脚部及び遠位静脈導管、自家静脈接合部に至る人工グラフトを自家静脈に用いてつくることができる。
前記Yグラフトを用いて、膝上又は膝下大腿−膝窩バイパスをつくることができる。総大腿動脈を鼠蹊部に縦方向の鼠蹊部切開創を介して露出させる。総大腿動脈、浅大腿動脈及び深大腿動脈を露出させ、かつ各動脈の周囲にスリングを配置する。膝窩動脈を、膝上バイパスのためには膝の上側の太腿の側部に、又は膝下バイパスのためには膝の下側のふくらはぎの中央に、縦方向の切開創を介して露出させる。前記膝窩動脈を切開し、かつその周囲に遠位側及び近位側にスリングを配置する。ヘパリン5000i.u.を静脈内に投与して、前記動脈を把持する。
膝窩動脈への遠位吻合を最初に形成する。膝窩動脈を横に切開し、かつ切開した端部を創傷内に折り返す。Yグラフトの一方の分枝を、5/0又は6/0プロリン縫合糸を用いて、膝窩動脈の「近位」切断端部に標準的な端端方式で吻合する。Yグラフトの他方の分枝を5/0又は6/0プロリン縫合糸を用いて、膝窩動脈の「遠位」切断端部に吻合する。次に、Yグラフトの近位端部によりソケット部創傷へのトンネルを開け、かつこれを総大腿動脈に、5/0又は6/0プロリン縫合糸を用いて標準的な端側方式で吻合する。把持具を取り外しかつ創傷を吸引ドレーンの上で縫合する。
図6を参照すると、Yグラフト10の移植は、従来の吻合に使用される単一の端側吻合ではなく、2つの端端縫合を用いて宿主動脈に取り付けるという点において、従来の吻合と異なる。ある術式では、
1.宿主動脈をその断面(A−A)で切断する。
2.2つの動脈端部を離して、それらの間に隙間(B)を露出させる。
3.Yグラフト10を所定位置に導入する。端端縫合を用いて、一方の脚部を吻合部の上流側で宿主動脈に取り付け、かつ端端縫合を用いて他方の脚部を吻合部の下流側で宿主動脈に取り付ける。
1.宿主動脈をその断面(A−A)で切断する。
2.2つの動脈端部を離して、それらの間に隙間(B)を露出させる。
3.Yグラフト10を所定位置に導入する。端端縫合を用いて、一方の脚部を吻合部の上流側で宿主動脈に取り付け、かつ端端縫合を用いて他方の脚部を吻合部の下流側で宿主動脈に取り付ける。
前記動脈端部間の隙間が不十分である場合には、同じ移植の原理に基づいて、様々な形態の接合部が可能である。
また、Yグラフトは、大腿−脛骨バイパス、管状動脈バイパス及び頸動脈再構築を実行するのに適用することができる。
本発明は、添付図面に関連して上述した実施例に限定されるものでなく、その構成及び詳細において変化・変更することができる。例えば、前記角度及び/又は直径及び/又は区分の長さは、明確な目的を持った最終用途に従って変化させることができる。例えば、図7は更に別の実施例を示しており、グラフト20の2つの遠位区分21、22間の角度が他の実施例よりも小さい。
図8乃至図10を参照すると、図1乃至図7に関連して上述した脈管グラフトに類似する、本発明による別の脈管グラフト30が示されている。
この場合には、グラフト30が近位入口区分31、第1遠位区分32及び第2遠位区分33を備える。
使用時には、近位入口区分31を宿主動脈の第1部分34に端側吻合で取り付ける。第1部分34の下流側の宿主動脈の第2部分35を切断して、切断部の第1の側に宿主動脈の第1区分36を、及び切断部の第2の側に宿主動脈の第2区分37を形成する。第1区分36を第2区分37に関して動かして、第1区分36の長手方向軸を第2区分37の長手方向軸とは一致しない即ち同一直線上にないように動かす。第1遠位区分32を第1区分36に端端吻合で取り付け、かつ第2遠位区分33を第2区分37と端端吻合で取り付ける。
図8に示すように、第1遠位区分32及び第2遠位区分33は、近位入口区分31とY字形分岐領域で取り付けられる。この場合、近位入口区分31、第1遠位区分32及び第2遠位区分33は一体に形成されている。第1遠位区分32の長手方向軸は第2遠位区分33の長手方向軸と同一直線上になく、これら長手方向軸の間になす角度が鋭角になっている。更に、第2遠位区分33の長手方向軸は、近位入口区分31から第2遠位区分33への血流が円滑になるように、近位入口区分31の長手方向軸と実質的に同一直線上にある。第1遠位区分32の中の流量は実質的に小さいか0である。
図9に示すように、第1遠位区分32は、宿主動脈の第1区分36の端部から近位入口区分31まで90°を超える角度で湾曲している。第1遠位区分32は、この湾曲した形状を予め形成することができ、又は可撓性/順応性を有する材料で形成して、移植の際に湾曲部を形成することが可能である。
第1遠位区分32は宿主動脈の第1区分36と、図10に示すように突き合わせ(butt)吻合で又は別の実施例では、図11に示すように重ね継ぎ(lap)吻合で取り付けることができる。同様に、第2遠位区分33は前記宿主動脈の第2区分37と突き合わせ吻合で、又は別の実施例では重ね継ぎ吻合で取り付けることができる。
グラフト30は、移植すると、宿主動脈の第1部分34から近位入口区分31を通って前記宿主動脈の第2遠位区分33内に及び第2区分37内に単一の流路に沿って血流を生じさせる。
更に詳細に説明すると、図8には、主グラフト導管31、遠位グラフト脚部33、遠位端端吻合接合部、副行動脈38、閉塞部50を表す結紮部、近位宿主動脈40、近位端端吻合接合部、近位グラフト脚部32、遠位宿主動脈39が示されている。
使用時には、宿主動脈を切断して、装置30を適応させる。近位グラフト脚部32が輪を作るようになっているという利点によって、宿主動脈の一部分を取り除く必要がない。露出した宿主動脈の端部は、互いに同一直線上からずらすことができる。別の実施例では、動脈の小部分を切除して、2つの端端吻合のための空間をつくることができる。
グラフト脚部32、33は、多くの制限に従って必要に応じて切断することができる。近位グラフト脚部32は、十分に長い輪をつくってよじれを防止すべきである。脚部32の長さは外科医の自由裁量に委ねられる。遠位グラフト脚部33は、この特定の実施例では、少なくとも20mmの長さにして血流の回復を可能にするべきである。結紮具50を用いて、近位宿主動脈40を結紮して、閉塞をシュミレートすることができる。
図9は多くの断面を示している。
連結部
A−A:連結部を通る任意断面
近位宿主動脈
B−B:近位端端吻合接合部から1〜2mm上流
近位グラフト脚部
C−C:近位端端吻合接合部から1〜2mm下流
遠位グラフト脚部
D−D:遠位端端吻合接合部から5mm上流
遠位宿主動脈
E−E:遠位端端吻合接合部から1〜2mm下流
F−F:遠位端端吻合接合部から10mm下流
連結部
A−A:連結部を通る任意断面
近位宿主動脈
B−B:近位端端吻合接合部から1〜2mm上流
近位グラフト脚部
C−C:近位端端吻合接合部から1〜2mm下流
遠位グラフト脚部
D−D:遠位端端吻合接合部から5mm上流
遠位宿主動脈
E−E:遠位端端吻合接合部から1〜2mm下流
F−F:遠位端端吻合接合部から10mm下流
Claims (27)
- 近位区分と、
宿主動脈の第1区分との端端吻合のために形成された端部を有する第1遠位区分と、
前記宿主動脈の第2区分との端端吻合のために形成された端部を有する第2遠位区分とを備える脈管グラフト。 - 前記第1遠位区分の長手方向軸が前記第2遠位区分の長手方向軸とは同一直線上に位置しない請求項1に記載のグラフト。
- 前記第1遠位区分の長手方向軸と前記第2遠位区分の長手方向軸との間の角度が鈍角である請求項1又は2に記載のグラフト。
- 前記第1遠位区分の長手方向軸と前記第2遠位区分の長手方向軸との間の角度が鋭角である請求項1又は2に記載のグラフト。
- 前記第2遠位区分の長手方向軸が前記近位区分の長手方向軸と同一直線上にある請求項1乃至4のいずれかに記載のグラフト。
- 前記第1遠位区分及び前記第2遠位区分が前記近位区分と分岐領域で取り付けられている請求項1乃至5のいずれかに記載のグラフト。
- 前記近位区分、前記第1遠位区分及び前記第2遠位区分がY字形連結部で連結されている請求項6に記載のグラフト。
- 少なくとも2つの前記区分が一体に形成されている請求項1乃至7のいずれかに記載のグラフト。
- 前記第2遠位区分が前記近位区分からの流れの出口である請求項1乃至8のいずれかに記載のグラフト。
- 前記第2遠位区分が前記近位区分と一体に形成されている請求項1乃至9のいずれかに記載のグラフト。
- 前記第1遠位区分が流量を小さく又は0にするように形成されている請求項1乃至9のいずれかに記載のグラフト。
- 前記近位区分が近位入口区分を有する請求項1乃至11のいずれかに記載のグラフト。
- 少なくとも一方の前記遠位区分が湾曲しかつ/又は湾曲するように形成されている請求項1乃至12のいずれかに記載のグラフト。
- 湾曲した前記遠位区分が90°を越える角度まで湾曲しかつ/又は湾曲するように形成されている請求項13に記載のグラフト。
- 前記第1遠位区分が前記宿主動脈の切断部の第1の側において前記宿主動脈の第1区分と吻合させるように形成され、かつ前記第2遠位区分が前記宿主動脈の前記切断部の第2の側において前記宿主動脈の第2区分と吻合させるように形成されている請求項1乃至14のいずれかに記載のグラフト。
- 前記遠位区分の前記端部が宿主動脈の区分と突き合わせて吻合するように形成されている請求項1乃至15のいずれかに記載のグラフト。
- 前記遠位区分の前記端部が宿主動脈の区分と重ね継ぎ(lap)して吻合するように形成されている請求項1乃至15のいずれかに記載のグラフト。
- 宿主動脈の第1部分と宿主動脈の第2部分との間に単一の流路に沿って流れをつくるように形成されている請求項1乃至17のいずれかに記載のグラフト。
- 手術を行う方法であって、
第1遠位区分と第2遠位区分とを有する脈管グラフトを供給する過程と、
第1遠位区分の端部を宿主動脈の第1区分に端端吻合で結合する過程と、
前記第2遠位区分の端部を前記宿主動脈の第2区分と端端吻合で結合する過程とからなる方法。 - 前記宿主動脈の前記第1区分を前記宿主動脈の前記第2区分に関して動かして、前記第1区分の長手方向軸を前記第2区分の長手方向軸とは同一直線上に位置しないように動かす過程を含む請求項20に記載の方法。
- 前記宿主動脈の前記第1区分が前記宿主動脈の前記第2区分と平行である請求項20又は21に記載の方法。
- 前記宿主動脈を切断して、前記切断部の第1の側に前記宿主動脈の前記第1区分を、及び前記切断部の第2の側に前記宿主動脈の前記第2区分を形成する過程を含む請求項20乃至22のいずれかに記載の方法。
- 前記宿主動脈を切断して、前記宿主動脈の部分を全く除去することなく、前記切断部の第1の側に前記宿主動脈の前記第1区分を、及び前記切断部の第2の側に前記宿主動脈の前記第2区分を形成する過程を含む請求項20乃至23のいずれかに記載の方法。
- 前記脈管グラフトによって前記宿主動脈の第1部分と前記宿主動脈の第2部分との間に単一の流路に沿う流れをつくる請求項20乃至24のいずれかに記載の方法。
- 遠位区分の少なくとも一部分を、前記遠位区分の端部を前記宿主動脈の区分に結合する前に湾曲させて前記宿主動脈の変位を最小にする過程を含む請求項20乃至25のいずれかに記載の方法。
- 前記遠位区分を90°を越える角度に湾曲させる請求項26に記載の方法。
- 請求項1乃至19のいずれかに記載の脈管グラフトを用いて手術を行う方法であって、
宿主動脈を切断しかつ前記切断により露出した端部を分離する過程と、
露出した動脈端部に各遠位区分の端部を縫合する過程と、
前記近位区分を介して血液を前記第2遠位区分に供給するために前記近位区分を血管に取り付ける過程からなる方法。
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