JP2008526222A - 植物中の特定遺伝子の過剰発現または死滅のための機能的なウイルスベクターおよびその適用 - Google Patents
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Abstract
Description
− RYMV 35Sプロモーター等の適切なプロモーターの下流で機能的多様性を有するサイレンシングサプレッサータンパク質をクローニングすること;
− 微粒子銃(biolistics)によりイネの葉上に種々のタンパク質を接種すること;
− L2、4およびL10系統等の系統上にウイルスを機械的に接種すること;
− 所与の分離株(例えば、マダガスカル(Madagascar)分離株)に対するポリクローナル抗体を用いるDAS-ELISAによりウイルス量をアッセイすること;
− GUS組織化学アッセイによってレポーター遺伝子の発現の回復を視覚化すること;
− 酵素活性をアッセイすることによってレポーター遺伝子の発現の回復を定量すること;
− ノーザンブロッティングによりsiRNA(PTGSの証拠)を検出すること、および
− 興味のある遺伝子の過剰発現またはサイレンシングのいずれかに必要とされる活性レベルを有するタンパク質を選択すること
を含む技術を用いるものを目的とする。
− PCR増幅;
− 消化;
− ライゲーション;および
− コンピテント細菌の形質転換
の工程を包含するプロトコルに従って得られる。
− インビトロの転写;
− 転写物を有するプロトプラストの調製およびエレクトロポレーション;
− エレクトロポレーションの3〜7日後の挿入物の視覚化;
− 同じタイミングによるRNAの抽出;および
− RT-PCRによる挿入された遺伝子の複製および安定性の確証
の工程を包含するプロトコルに従ってより特定的に確証される。
− インビトロの転写;
− 転写物を有する、RYMVに対して可変の抵抗度を有する種々のイネ種および形質転換系統の機械的な接種;
− サイレンシング表現型の視覚化による表現型の特徴化;および
− 全RNAの抽出、低分子量RNAのポリアクリルアミドゲルのノーザンブロッティングおよびVIGSによりターゲットにされた遺伝子に特異的なsiRNAの検出による分子の特徴化
の工程を包含するプロトコルに従って確証される
このように、本発明は、RYMVゲノムへの外因性遺伝子の挿入のための、それらを過剰発現させるかまたはそれらをサイレンシングさせることを目的とする非常に興味のあるツールを提供する。
本特許出願は、種々のアフリカ諸国に由来する生物学的物質の特性を用いる。本発明は、生物多様性に関するリオ条約の取り決めに従って適用されることになる(http://www.biodiv.org)。
以下の感染性クローン(これらは図1に例示される)により得られた結果が報告される。
− FL5ΔCP:このものから、キャプシドタンパク質をエンコードするORF3の一部が検出され(すなわち、3634〜4167nt)、このものは、3’位において欠失の下流に14の追加的なヌクレオチド(ACG TAC TAG TGG GC)を有し、これは、過剰配列の挿入に有利な独自の制限部位に対応する;
− 新しいクローンCP*:このものは、FL5から5’r PCRによって(すなわち、センスプライマー5’ ACA AAG ATG GCC AGG AAG GGC AAG 3’およびリバースプライマー5’ GAA TTC TAC GTA TCA CGT ATT GAG TGT TGG ATC 3’,温度60℃により)増幅させられたCPのORFに対応する720bpフラグメントの挿入によって構築され、MscI(太線部)およびSnaBI(下線部)により消化されて、MscI(3450nt位)およびSnaBI(3637nt位)により消化されたFL5ΔCPになる。
ウイルス発現ベクターは、組換え型CP*から生じさせられた。
第1工程において、SpeI部位(3996〜4172ntの位置)における外因性配列の挿入による転写融合が行われ、結果として、CPのORFにおいて部分的欠失が生じた。この欠失はタンパク質中の54アミノ酸に対応する。gfp+遺伝子(GenBankアクセス番号U84737)およびuidA遺伝子(GenBankのアクセス番号AJ414112)の完全配列が、以下のオリゴヌクレオチドにより増幅させられた:
− gfp+プライマー:センス5’ GAA TTC ACT AGT GTG AGC AAG GGC GAG GA 3’、アンチセンス5’ GAA TTC ACT AGT TTA CTT GTA CAG CTC GTC CAT 3’(温度62℃);
− uidAプライマー:センス5’ GAA TTC ACT AGT TTA CGT CCT GTA GAA ACC 3’、アンチセンス5’ GAA TTC ACT AGT TCA TTG TTT GCC TCC CTG 3’(温度60℃)(レポーター遺伝子の配列に相補的な配列には下線が引かれている);PCR産物(すなわち、gpf+についての720bpおよびuidAについての1816bp)は、CP*のSpeI部位においてクローニングされ、そうして産生された構築物は、それぞれ、C-gfpおよびC-Gusと呼ばれる)。
プロモーターは、CPのORFの3’位に、PCR増幅によってFL5からセンスプライマー5’ ACA AAG ATG GCC AGG AAG GGC AAG 3’およびアンチセンスプライマー5’ GAA TTC TAC GTA GCA TGC CAT CTT TGT GGG AGA CTC GCC CTA TCC CAC TCA CGT ATT GAG TGT TGG ATC 3’(温度60℃)により挿入される。
センスプライマー5’ GAA TTC GCA TGC GTG AGC AAG GGC GAG GAG 3’およびアンチセンスプライマー5’ GAA TTC GCA TGC TTA CTT GTA CAG CTC GTC CAT 3’により増幅させられたgfp+遺伝子の完全配列に対応する720bpのPCRフラグメントは、C-SitのSphI部位においてクローニングされた。この組換え体は、Sit-gfpと表示される。
VIGSベクターは、O.sativa L.spp.indica cv.IR36のsgfp(GenBankアクセス番号U43284、AAC53659)(Pangら,1996;Sallaudら,2003)およびpds(GenBankアクセス番号AF049356)遺伝子の種々のサイズ(44〜121bp)のPCRフラグメントの、CP*のSnaBI部位(4170nt位)における挿入によって生じさせられた。結果は、下記表1に与えられる。
組換体のインビトロ転写
(発現ベクター)
・エレクトロポレーション
約100万本のタバコ(Nicotiana tabaccum var BY2)またはイネ(O.sativa var O2428,RYMVに感受性)プロトプラストが、発現ベクターに対応する30μgのインビトロ転写物によりエレクトロポレーションされた。
・RYMVに対する可変の抵抗度を有する様々な種類のイネの機械的接種
pds遺伝子をターゲットとする、VIGSベクターから発生させられたインビトロ転写物は、RYMVに対して種々の抵抗度を有するイネ種:cv.IR64 spp.indica(感受性)、cv.Azucena spp.japonica(一部抵抗性)、cv.Nipponbare spp.japonica、cv.Taipei309 spp.japonica)および遺伝子組換え系統(cv.Taipei309)(上記のPangらおよびSallaudら)上に機械的に接種された。
A)PTGS抑制の分析
(1a)DAS-ELISAによるウイルス量の評価
全体的に感染した葉におけるウイルス含有量は、DAS-ELISA技術(Double Antibody Sandwich-Enzyme Linked ImmunoSorbent Assay)に従う酵素免疫アッセイによって推定される。
全ての水溶性タンパク質は、100mgの地上に生えた葉から、リン酸バッファ(50mMのNaHPO4、10mMのNa2EDTA、1mg/mlのN−ラウリルサルコシン、0.1%v/vのトリトン)中に抽出され、4℃での30分間にわたる20000gの2回の連続的な遠心分離の終了時に上澄が回収される。タンパク質は、Bradford法に従ってアッセイされる(Coomassieタンパク質アッセイキット,Pierce)(Bradford,1976)。標準範囲は、BSAの既知濃度により得られる595nmにおける光学密度を測定することによって引き出される。
β−グルクロニダーゼ(GUS)の酵素活性を検出するために行われた、2タイプの実験が以下に報告される。葉についての組織化学アッセイは、減圧下(15分、0.33MPa)、適切なバッファ(50mMのリン酸ナトリウム、0.25mMのK3Fe(CN)6、0.25mMのK4Fe(CN)6、0.5%v/vのトリトン)に希釈された1mg/mlのX-GlucA(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−グルクロニド)(Duchefa)の存在下での浸透後に、文献(Jeffersonら,1987)に記載されたようにして行われた。次いで、サンプルは、12時間にわたり暗所において37℃でインキュベートされる。次いで、葉は、24時間にわたる室温での葉緑素を不安定にする溶液(10%v/vのホルムアルデヒド、5%v/vの氷酢酸、42.5%v/vのエタノール)による処理によって対比染色される。最後に、葉は、数回水洗され、70%(v/v)のエタノール中に保存される。
種々のサンプルのRNAは、100mgの粉体から、Trizol(登録商標)(Invitrogen(登録商標))を用いて供給元の推奨に従って抽出され、30〜50μlの50%脱イオン化ホルムアルデヒドにおいて開始された。RNAの量および質は、それぞれ、260nmにおける光学密度を測定することによって評価され、2μgのRNAが、1%のアガロースゲル上に装填され、0.5X TBEにおいて50V/cmで移動させられた。
(1b)ベクターおよび挿入物の調製
ベクターは、100μlの反応容積における適切な酵素によるプラスミドDNAの消化によって調製される。消化産物は、次いで、GFX(登録商標)PCR,DNA and Gel Band Purificationキット(Amercham)を用い、供給元の推奨に従って精製され、30μlの溶出バッファにおいて開始される。平滑末端を生じさせる酵素により消化されたベクターは、アルカリホスファターゼにより処理される。このようにして、全体的な精製された消化産物は、40μlの反応容積において1X NEB3 バッファ(New England Biolabs)と共に1UのCIP1(New England Biolabs)を用いて、1時間にわたり37℃で脱リン酸化される。脱リン酸化されたベクターは、次いで、GFX(登録商標)カラム(GFX(登録商標)PCR,DNA and Gel Band Purificationキット,Amersham)上で精製される。
各ライゲーション反応のために100ngのベクターが用いられ、このベクターに、以下の式にしたがって所望量の挿入物が加えられた:挿入物の重量(ng)=比(挿入物/ベクター)×(ベクター重量(ng)×挿入物サイズ)/ベクターサイズ。数種類のベクター/挿入物のモル比が用いられた:1:1、1:3、1:5。20時間にわたり16℃で10μlの反応容積において行われる種々のライゲーション反応のために2μlの5Xリガーゼバッファー(Invitrogen)を有する(1+1/2)単位のT4 DNAリガーゼ(Invitrogen)が用いられた。
5マイクロリットルのライゲーション産物が50μlのコンピテント細胞に加えられる。10分間にわたる氷中のインキュベーションの後、細菌は、42℃での50秒にわたる熱ショックによって形質転換させられ、直ちに2分間にわたり氷に戻される。次いで、700マイクロリットルの冷SOC培地が細胞に加えられ、これは、1時間にわたり37℃で攪拌しながら(225rpm)インキュベートされる。次いで、細菌は、選択培地(すなわち、50μg/mlのアンピシリンにより補給されたLB)上で一定分量により(すなわち50〜300μl)平板培養され、培養物は、その後インキュベーターに37℃で終夜にわたって置かれる。
細菌(すなわち、白金耳を用いて集められる20μlのグリセロール化された培養物またはコロニー)が、10mlの選択的LB培地に接種される。37℃で攪拌しながら(225rpm)の終夜培養の後、培養物は、15分間にわたり4000rpmで遠心分離にかけられ、GFX(登録商標)Micro plasmid prepキット(Amersham)を用い、供給元の推奨に従ってプラスミドDNAが細胞ペレット状物から抽出され、60μlの溶出バッファにおいて開始される。
1〜2μlのDNAが、40μlのコンピテントアグロバクテリウムに加えられ、これは、次いで、2分間にわたって氷中でインキュベートされる。次いで、プラスミドDNAのアグロバクテリウムへの統合が、エレクトロポレーション(Biorad Gene Pulserシステム)によって事前に冷却された4mmタンクにおいて2.5kV(25μF;200オーム)の電気放電を印加することにより行われる。次いで、1mlの冷SOC培地が細胞に加えられ、その後に、それらは3時間にわたって28℃で攪拌しながら(225rpm)インキュベートされる。
アグロバクテリウムは、10mlの選択LB培地に接種され、30時間にわたって(あるいは用いられた株に応じてそれ以上にわたって)28℃で攪拌しながら(225rpm)培養される。15分間にわたる4000rpmでの細胞の遠心分離後に得られる細菌ペレット状物が、50mMのトリス、10mMのEDTA、100μg/mlのRNアーゼAおよび5mg/mlのリゾチームの100μlに再懸濁させられる。5分間にわたる氷中でのインキュベーションの後、200μlの融解バッファが加えられる(200mMのNaOH、1% w/vのSDS)。細菌壁融解は、4分間にわたって4℃で行われる。最後に、200μLの3M酢酸ナトリウム(pH5.5)が加えられ、混合物は、4℃で10分間にわたって13000rpmの遠心分離にかけられ。上澄に含まれるDNAは、フェノール−クロロホルムによる2回の精製工程の後に、エタノール(1/10(v/v)の3M NaAc;pH5.5、2倍容積の100%エタノール)により30分間にわたって−20℃で沈殿させられる。沈殿させられたDNAは、4℃での45分間にわたる15000gの遠心分離によってペレット状にされる。70%エタノールによる洗浄工程の後、DNAペレット状物は、60μlの1M トリス−HCl(pH8)に溶出させられる。
(1c)タバコ(BY2)プロトプラストの取得
タバコプロトプラストは、2〜3日齢のNicotiana tabaccum BY2細胞懸濁液の培養物から単離される。20分間にわたって室温で沈降させることによって50mlの細胞懸濁液が分離された後、上澄が取り除かれ、40mlの0.4Mマンニトールにより置換される。細胞は、室温での30分のインキュベーションの終了時に原形質分離され、次いで、マンニトールが取り除かれる。第1のプロトプラスト単離工程が、12.5mlの酵素溶液と共に暗所で30分間にわたり28℃で穏やかに攪拌(55rpm)しながら原形質分離された細胞をインキュベートすることによって行われる。次いで、細胞凝集物は、プラスチック製のパスツールピペットを用いて5回連続的に上下にピペッティングすることによって解離される。次いで、第2のインキュベーションが、2時間にわたって28℃で攪拌(55rpm)しながら暗所で行われる。このようにして得られたプロトプラストは、4℃で15分間にわたって100gの遠心分離にかけられ、酵素溶液が取り除かれる。
イネプロトプラストは、3〜5日齢のO.sativa O2428細胞懸濁液の培養物から、以前に記載されるようにして(Brugidouら,1995;Ndjiondjopら,2001)少しの改変が導入されて単離される。10分間にわたる100gでの遠心分離の後、上澄が取り除かれ、100mlの沈降細胞当たり15〜25mlのR2培地により補給された15〜25mlのPIS培地(各培地の1:1の比を維持している)と置換される。プロトプラストは、その後、28℃で20時間にわたり暗所において穏やかに攪拌しながら(55rpm)インキュベーションした後に単離される。次いで、数ミリリットルのCPW 13%MMa培地が、ふるい(50μm)によるプロトプラストのろ過を促進するために単離されたプロトプラストの溶液に加えられる。ろ過されたプロトプラストは、4℃で10分間にわたり100gの遠心分離にかけられ、次いで、上澄は取り除かれ、15mlのCPW 13% MMaと置換され、エレクトポレーション前に氷中に維持されたプロトプラストが維持される。プロトプラストを計数する間、後者は、4℃での10分間にわたる100gの遠心分離によって沈降させられ、ペレット状物は、所望のプロトプラスト密度が得られるように適切な容積のCPW 0.04% MMAにおいて開始され、エレクトロポレーションの前に氷中に維持される。
プロトプラストの数および生存率は、トリパンブルーの存在下に血球計数器を用いた計数によって評価される。プロトプラスト(200μl)は、ハンクス平衡塩(300μl)(Sigma)およびトリパンブルー(500μl)の溶液中に1/5に希釈される。
エレクトロポレーション反応は、200μlの接種源を有する600μlのエレクトロポレーション培地(すなわち、エレクトロポレーションバッファに希釈された30μgのインビトロ転写物または5μgのプラスミドDNA)を、単離されたプロトプラストの1mlの遠心分離(すなわち、5分、100g、4℃)の終了時に沈降させられたプロトプラストと混合することによって行われる。混合物は、Biorad Gene Pulserシステムを用いた250V(25μFa,200オーム)の電気放電に付される。エレクトロポレーションの後、プロトプラストは、30分間にわたり氷中でおよび5分間にわたり室温で維持され、4℃で10分間にわたり100gの遠心分離にかけられる。上澄が取り除かれ、適切な容積のプロトプラスト培養培地(すなわち、イネ用のR2培地)と置換され、次いで、プロトプラストは、7日間にわたり28℃で攪拌しながら(90rpm)暗所で維持される。
(1d)インビトロ転写
種々の構築物のプラスミドDNAは、HindIII酵素を用いた制限(すなわち、ウイルスゲノムの3’)およびその後の1時間にわたる37℃での2mg/mlのプロテイナーゼKによる処理によって線形にされる。線形にされたDNAは、フェノール/クロロホルムによる2回の処理によって精製され、エタノールによって−20℃で終夜沈殿させられる。
種々のサンプルのRNAは、4mlのプロトプラスト培地(10分間にわたる100gの遠心分離が先行する)から、0.5mlのTRIzol Reagent(Invitrogen(登録商標))により、供給元の推奨に従って抽出された。抽出されたRNAは、10μlのRNアーゼ不含有水において開始された。
線形にされた組換え型ベクターに対応する残留DNAテンプレート(すなわち、インビトロ転写の終了時)の増幅からのバイアスを排除するために、DNアーゼ処理がRNAについて行われる。処理の有効性は、PCR増幅の終了時に2μlのDNアーゼ処理されたRNAについて、組換え体の確証のために用いられたプライマーと同じプライマーを用いて評価される。
− タンパク質の分離
10マイクログラムのタンパク質が、ローディングバッファの1/4と混合され、100℃で15分間にわたって変性させられる。次いで、タンパク質は、変性条件下に、12.5% SDS-PAGEゲル上で分離される。適切な移動緩衝液において2段階で電気泳動が行われる:
− サンプルは、80V/cmでの移動によってゲルの第1の部分に濃縮される(すなわち、スタッキング);
− 次いで、それらは、3〜4時間にわたる移動の終了時に(すなわち、ローディングバッファからの青色がゲルを出るまで)100V/cmで分離される。
移動の終了時に、タンパク質は、0.45μmのニトロセルロース膜(Trans-Blot(登録商標)Transfer Medium,Biorad)上に、4℃で1時間にわたって100Vまたは終夜20Vの電圧を印加することによってエレクトロブロッティングされる。
全てのインキュベーションおよび洗浄工程が室温で(プラットフォームシェーカーを用いて)それぞれインキュベーションおよび洗浄工程のために20〜25rpmおよび45〜50rpmの可変速度で攪拌しながら行われる。
10X TBE:0.9Mのトリス−ホウ酸塩、20mMのEDTA
50X TAE:2Mのトリス−酢酸塩、50mMのEDTA
(ウエスタンブロッティングのためのバッファおよび溶液)
分離用ゲル:12%のアクリルアミド−ビスアクリルアミド(29:1)、0.4Mのトリス HCl(pH8.8)、0.1%のSDS、0.1%の過硫酸アンモニウム、0.1%のTemed。
LB(pH7):10g/lのトリプトン、5g/lの酵母抽出物、10g/lのNaCl。
BY2タバコ細胞
タバコ懸濁液(pH5.8)の維持:4.3g/lのMS塩(Duchefa M0221)、1mg/lのチアミンHCl、100mg/lのミオイノシトール、30g/lのスクロース、0.2mg/lの2,4-D。
PIS培地(プロトプラスト調製のための酵素溶液)(pH6):2%のセルラーゼRS、0.1%のペクトリアーゼY23。酵素は、CPW 13% MMaに希釈され、0.22μmへのろ過によって滅菌される。溶液は、−20℃で保存される。
100X溶液:20mMのKH2PO4、0.1MのKNO3、0.2MのMgSO4
CPW 13% MMa(pH5.8):10ml/lの100X溶液、10mg/mlのKI、10mg/mlのCuSO4・5H2O、5mMのMES、10mMのCaCl2、0.7Mのマンニトール。溶液は、−20℃で保存されるべきである。
培地は、CPW13%MMa培地と同じ組成であるが、マンニトールの濃度のみが変わる:0.4M。
多量要素(macroelements)R2-I(10X):40g/lのKNO3、3.3g/lの(NH4)2SO4、3.12g/lのNaH2PO4・H2O、10mMのMgSO4。
多量要素R2(1000X):1.6g/lのMnSO4・H2O、2.2g/lのZnSO4・7H2O、2.83g/lのH3BO3、0.125g/lのCuSO4・5H2O、0.125g/lのNa2MoO4・2H2O。
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Claims (13)
- サイレンシングに関して機能的多様性を有するRYMVのP1タンパク質のようなサイレンシングサプレッサーをエンコードする遺伝子の使用であって、
望みの興味の遺伝子を過剰発現またはサイレンシングさせる機能を有する植物ウイルスベクターを構築するための有効性のレベルを有する遺伝子の選択を包含する、使用。 - P1タンパク質を選択するためのRYMV分離株から単離されたP1タンパク質の使用であって、種々のP1、より特定的には、Tz3、Tz8、Mg1、BF1、CI63が35Sプロモーターの下流でクローニングされ、PTGSについての所与レベルの活性のために、
− 適切なプロモーター、例えばRYMV 35Sプロモーターの下流で機能的多様性を有するサイレンシングサプレッサータンパク質をエンコードする遺伝子をクローニングすること;
− 微粒子銃によってイネの葉上にサプレッサータンパク質をエンコードする種々の発現カセットを接種すること;
− L2、4およびL10系統等の系統上にRYMVウイルスを機械的に接種すること;
− 所与の分離株、例えばマダガスカル分離株に対するポリクローナル抗体を用いるDAS-ELISAによってウイルス量をアッセイすること;
− 組織化学アッセイによってβ−グルコロニダーゼをエンコードするレポーター遺伝子(GUS)の発現の回復を視覚化すること;
− GUSの酵素活性をアッセイすることによってレポーター遺伝子の発現の回復を定量すること;
− ノーザンブロッティングによってsiRNA(PTGSの証拠)を検出すること、および
− 興味の遺伝子の過剰発現またはサイレンシングのいずれかに必要とされる活性のレベルを有するP1タンパク質を選択すること
を包含する技術を用いる、方法。 - P1タンパク質の選択のために、種々のP1、より特定的には、Tz3、Tz8、Mg1、BF1、CI63が、35Sプロモーターの下流でクローニングされることを特徴とする請求項2に記載の使用。
- PTGS抑制の高レベルの有効性を得るためにCI63またはTz3のP1タンパク質を使用することを特徴とする請求項3に記載の使用。
- PTGSについての中程度レベルの有効性のTz8のP1タンパク質およびPTGS抑制における低レベルの有効性のためのMg1またはBF1のP1タンパク質を使用することを特徴とする請求項3に記載の使用。
- 興味の遺伝子の発現またはサイレンシングのためのウイルスベクターであって、
RYMVゲノムから生じさせられ、RYMVのP1タンパク質をエンコードする遺伝子を含むことを特徴とする、ベクター。 - RYMVゲノムから生じさせられ、サイレンシングサプレッサーとしての機能的多様性を発現するP1タンパク質をエンコードする遺伝子を含み、この遺伝子は、P1タンパク質をエンコードするRYMVゲノムの遺伝子を置き換えることを特徴とする請求項6に記載のベクター。
- サイズにおいて700bp未満の、過剰発現させられるべきまたは消滅させられるべき興味の遺伝子の挿入物を含有するウイルス発現ベクターであることを特徴とする請求項7に記載のベクター。
- サイズにおいて50bp未満の挿入物を含有するVIGSベクターであり、ウイルスゲノム中の挿入物の配向にかかわりなく、そのターゲットは、挿入物のmRNAであることを特徴とする請求項6に記載のベクター。
- RYMV増幅システムを用いる挿入物のサイズが700bp超であることを特徴とする請求項8または9に記載のベクター。
- 請求項7〜10のいずれか1つに記載のベクターであって、
− PCR増幅;
− 消化;
− ライゲーション;および
− コンピテント細菌の軽質転換
の工程を包含するプロトコルに従って得られることを特徴とするベクター。 - 発現ベクターは、
− インビトロ転写;
− 転写物を有するプロトプラストの調製およびエレクトロポレーション;
− エレクトロポレーション3〜7日後の挿入物の視覚化;
− 同じタイミングによるRNAの抽出;および
− RT-PCRによる挿入された遺伝子の複製および安定性の確証
の工程を包含するプロトコルに従って確証されることを特徴とする請求項11に記載のベクター。 - VIGSベクターは、
− インビトロ転写;
− 転写物を有する、RYMVに対する可変の抵抗度を有する種々のイネ種および遺伝子組換え系統の機械的な接種;
− サイレンシング表現型の視覚化による表現型の特徴化;および
全RNAの抽出、低分子量RNAのポリアクリルアミドゲルのノーザンブロッティング、おおよびVIGSによってターゲットにされた遺伝子に特異的なsiRNAの検出による分子の特徴化
の工程を包含するプロトコルに従って確証されることを特徴とする請求項10に記載のベクター。
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