JP2008524957A - 通信システムにおいてパケットデータユニットを送信するための送信装置および送信方法 - Google Patents

通信システムにおいてパケットデータユニットを送信するための送信装置および送信方法 Download PDF

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Abstract

通信システムにおいて、送信装置から送信されるパケットデータユニット(PDU)が直交周波数分割多重方式(OFDM)により変調され、変調されたPDUを表す波形が異なるピーク平均比(PAR)値を経験し、各PDUが送信機の非理想特性に対して異なる感度を有する。送信されたPDUのエラーを最小化するために、少なくとも2つのPDU304、305、306が送信機100内でパラレルかつ実質的に同時にスクランブルおよび変調され、各送信時に少なくとも2つのPDUのPAR値が決定される。少なくとも2つのPDUの測定されたPAR値がスケジューラ310内で比較され、最低のPAR値を伴うPDUをスケジューラが送信のために選択する。スケジューラが選択されたPDUの送信を送信機に指示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、通信システムの送信装置、および送信装置でパケットデータユニット(Packet Data Unit)を送信するための方法に関する。特に、本発明は、直交周波数分割多重方式(OFDM)によるマルチキャリア変調法のような変調法を用いて変調されたパケットデータユニットを効率的に送信するための方法および送信装置に関する。
(発明の背景)
有線および無線通信システムでは、効率性を可能な限り向上させ、システム内で処理可能な利用者数および利用者により用いられるデータレートを最大化することが望まれる。また、システムは、無線通信システムの無線条件が良好でない場合のような悪条件下でもデータが送信可能であるように、確実(robust)であるべきである。
直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は、チャネル上で効率的かつ確実にデータを送信するための通信システムにおいて利用可能な変調方式または方法の一例である。OFDMおよび同様な変調方式の基本原理は、高レートのデータストリームを多数のサブキャリア周波数上、すなわちサブチャネル上で同時に送信される相対的に低いレートの多数のデータストリームに分割する点にある。この方法では、相対的に低いレートのデータストリームの信号、すなわち波形は、送信されるOFDM信号に重合わされる。高いスペクトル効率を得るために、サブチャネルの周波数応答が重合わせられて直交する(orthogonal)、よって、OFDMと称される。OFDM信号の各パケットデータユニット(OFDMでは、OFDMシンボルと称される。)の間にサイクリック・プレフィックスを「ガードタイム」として導入することにより、信号が時間分散性のチャネルを通過する場合でさえも、この直交性を維持することが可能となる。サイクリック・プレフィックスは、OFDMシンボルの最終部分の複製であり、シンボルの前に挿入される。これにより、OFDMシンボルの送信フローが周期的となり、シンボル間およびキャリア間の干渉を回避する上で決定的な役割を果たすことになる。OFDMについては、例えば、Edfors等による「直交周波数分割多重方式の概論」(”An introduction to orthogonal frequency-division multiplexing”、Research Report、 TULEA 1996:16、signal processing、 Lulea University of Technology、 Lulea、 Sept.、 1996)に記載されている。OFDMについては、Prasad等による「無線マルチメディア通信のためのOFDM」(”OFDM for Wireless Multimedia Communications”、 Artech
House、 2000、 ISBN 0-89006-530-6)にも記載されている。OFDMは、DAB(Digital Audio Broadcasting)、DVB(Digital Video Broadcasting)、WLAN(Wireless Local Area Network)標準Hiperlan2およびIEEE802.11a、WMAN(Wireless Metropolitan Area Network)標準IEEE 802.16、およびADSL(Asymmetrical Digital Subscribers Lines)で用いられる変調方式である。OFDMは、移動体通信の将来的な第4世代無線インターフェースのために想定される変調方式でもある。
OFDMの欠点の1つは、OFDMシンボルを形成するOFDM信号に関して、ピーク電力と平均電力との比(PAR:Peak Average Ratio)が大きくなる可能性がある点である。このことは、サブチャネルのデータストリームの波形がOFDM信号に重合わされ、ある瞬間に波形が瞬間的に高いピーク値まで合計されることにより生じる可能性がある。この大きなピーク平均比は、電力増幅器を大きな余裕(back off)を伴って設計する必要があるので、送信機内の電力増幅器の効率を低下させる。さもなければ、高い信号電力を伴う場合に信号のひずみ(distortion)が生じてしまう。すなわち、ひずみと電力効率との間にはトレードオフが存在する。PAR値が高くなると、OFDMシンボルは、送信機、例えば電力増幅器の非理想特性に対してより敏感になる。例えば、直交符号分割多重方式(OCDM:Orthogonal Code Division Multiplexing)またはマルチキャリア符号分割多元接続(MC−CDMA:Multi Carrier Code Division Multiple Access)などの他のマルチキャリア変調方式でも同様な問題を経験する場合がある。以上説明したように、波形により表されたパケットデータユニットの送信のために用いられる場合に、送信機の非理想特性に対するパケットデータユニットの高い感度によるひずみを最小化するシステムが必要とされる。より具体的には、パケットデータユニットの送信のためにマルチキャリア変調方式が用いられる場合に、電力効率を最大化すると同時に、高いPAR値のような、送信機の非理想特性に対するパケットデータユニットの高い感度によるひずみを最小化するシステムが必要とされる。
この必要性は、ドロシー増幅器、非線形要素を伴う線形増幅(LANC:Linear Amplification with Non-linear Components)、フィードフォワード補償メカニズムのように、電力増幅器がひずみを伴わずに相対的に高い信号電力を増幅可能なように、電力増幅器の効率的な線形化手法を設計することにより対処される。しかしながら、このような増幅器の改良は、相対的に多くの電力を消費する高価な増幅器をもたらす。
Prasad等による「無線マルチメディア通信のためのOFDM」に記載されるように、送信機の非理想特性、特に高いPAR値による問題を回避するために他のいくつかの方法が研究されている。それらの方法の多くは、主として変調処理および/または誤り訂正符号化処理において、高いPAR値による問題を解決しようとしている点で、共通の側面を有している。しかしながら、ピークをカット(clipping)する多様な形式に基づく他の方法も記載されている。しかし、ピークのカットにより、信号ノイズ比が低下する。例えば、米国特許第6175551号および第6751267号明細書に記載されるような他の方法は、適当な参照関数または代替シンボルの減算によるピーク除去に基づいている。これらの方法の欠点は、余分なオーバーヘッドが生成されることであり、すなわち、電力的に非効率となる。さらに、米国特許第6751267号明細書の一実施形態では、PARを低下させるために意図的な誤りが導入されることで、誤り訂正性能が低下してしまう。
通信の一般的な特徴は、送信時にデータのスクランブルを用い、受信時にデータの逆スクランブル(descrambling)を用いる点にある。目的は、スペクトル形成を目的としてデータストリームを乱数化するだけでなく、非変調キャリアの送信の可能性を最小化し、クロックリカバリーに対応するために適切なビット転送数を確保することにある。「ブロードバンド無線接続ネットワーク(BRAN);HIPERLAN2;物理(PHY)層」(”Broadband Radio Access Network (BRAN); HIPERLAN Type 2; Physical (PHY) layer”、 ETSI TS 101 475 V1.2.2 (2001-02))に記載されるように、例えばHiperlan2では、物理層は、特に再送信を処理する上位層からパケットを受信し、符号化および変調の前にデータをスクランブルする。スクランブル生成器は、MACフレーム毎に異なるシード(seed)を用いる。上記の結果として、付随的ではあるが、Hiperlan2は、受信機によりパケットが正確に受信されず、受信機がネガティブな確認メッセージを送信機に送信した場合には、再送信される前のパケットを送信機が再スクランブルするという手法を用いる。結果として、例えば、高いPARを有することにより最初にパケットが受信機に到達しなかった場合には、例えば、相対的に低いPARを有することによって、送信機の非理想特性に対して恐らく相対的に低い感度を伴う、異なる符号化を施されたパケットが取得される。この手法では、電力および送信リソースは、続いて再送信されなければならないパケットの送信のために不要に用いられる。
この領域の数年に亘る研究努力にもかかわらず、電力効率を最大化する一方で、高いPAR値のような、送信機の非理想特性に対するパケットデータユニットの高い感度に起因する、送信されたパケットデータユニットのエラーを最小化することを、合理的な複雑性を伴って、十分に満足できる解決策は、未だに見出されていない。
(発明の要旨)
本発明の目的は、送信されたパケットデータユニットのエラーを最小化することにより、送信機から少なくとも1つの受信機にパケットデータユニットを送信する場合に、通信システムにおける送信性能を改善することにある。
本発明による解決策は、異なるフローもしくはサブフローに属する変調されたパケットデータユニットに関する送信機の非理想特性の値を決定することにより、上記目的を実現する。ここで、フローは、フローもしくはサブフロー毎の変調された1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されてパラレルに処理され、各送信時に、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された変調されたパケットデータユニットの各々に関する感度値が比較され、最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットが送信のために選択される。
本発明の第1の観点によれば、通信システムにおいて送信機から少なくとも1つの受信機にパケットデータユニットを送信するための送信方法が提供される。ここで、パケットデータユニットは、スクランブルされて変調されたパケットデータユニットに変調され、変調された各パケットデータユニットは、送信機の非理想特性に対する感度を有する。パケットデータユニットは、少なくとも2つのデータフローもしくはサブフローのいずれかに属し、パケットデータユニットは、フローもしくはサブフロー毎の変調された1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されて連続的に構成される。本送信方法は、各送信時に、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の変調されたパケットデータユニットの各々に関して、送信機の非理想特性に対する感度を表す感度値を決定するステップと、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の変調されたパケットデータユニットの各々に関する感度値を比較するステップと、最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットを送信のために選択するステップと、選択された変調されたパケットデータユニットを送信するステップと、を含む。
本発明の第2の観点によれば、通信システムにおいて少なくとも1つの受信機にパケットデータユニットを送信するための送信装置が提供される。ここで、本送信装置は、パケットデータユニットをスクランブルして変調されたパケットデータユニットに変調するように構成された、少なくとも2つのスクランブルユニットおよび少なくとも2つの変調ユニットを有する送信機を備え、変調された各パケットデータユニットは、送信機の非理想特性に対する感度を有する。パケットデータユニットは、少なくとも2つのデータフローもしくはサブフローのいずれかに属し、各フローのパケットデータユニットは、変調された1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されて連続的に構成される。本送信装置は、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の変調されたパケットデータユニットの各々に関して、送信機の非理想特性に対する感度を表す感度値を決定し、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の変調されたパケットデータユニットの各々に関する感度値を比較し、最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットを送信のために選択し、かつ、選択された変調されたパケットデータユニットの送信を送信機に指示するように構成されたスケジューラをさらに備える。
本発明の好ましい実施形態によれば、変調されたパケットデータユニットに関する送信機の非理想特性に対する感度値は、OFDMにより変調されたパケットデータユニットを表す波形のピーク平均比の値である。
本発明の他の実施形態によれば、選択ステップで、送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットは、送信の前に再スクランブルおよび再変調される。
本発明の利点は、送信された変調されたパケットデータユニットに関する送信機の非理想特性に対する感度の平均値が低減し、結果として、全体的な送信性能が向上する点にある。
本発明の他の利点は、送信機の非理想特性に対する高い感度を伴うパケットデータユニットが送信の前に再処理されるので、送信されたパケットデータユニットのエラー数が減少する点にある。
また、他の利点は、本発明による解決策は、特に、送信チャネル品質のようなスケジューリングのための他のパラメータを用いて、臨機応変的なスケジューリングメカニズムが送信機内で既に実行されている場合には、著しく余分な複雑性なしに組込み可能である点にある。
さらなる本発明の利点は、例えばPARの問題のような、変調されたパケットデータユニットの高い感度値の問題に対する本解決策の電力効率が高い点にある。
(詳細な記述)
以下では、本発明の好ましい実施形態を示す添付図面を参照しながら、本願発明についてより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる態様で実施されてもよく、以下で説明する実施形態により本発明が限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、以下で説明する実施形態は、本発明の範囲を当業者に本開示により完全に伝達するために提供されるものである。同一の要素には、同一の符号が付される。
図1は、OFDMに基づく通信システムのノードで用いられる従来技術に係る送信機を概念的に示すブロック図である。図1は、OFDM変調方式による変調および送信に関与する機能ブロックを示す。送信機100に入力されるパケットデータユニットを含む入来(incoming)データフローは、まず、データフローを受信してN個の複合信号サンプルを表す一連のビットグループに区分する符号化ブロック101で、インターリーブおよび直交振幅変調(QAM)マッピングにより符号化される。OFDMによれば、送信機により用いられるキャリア周波数は、N個のサブキャリア周波数に分割される。前進誤り訂正符号化(FEC)のような他の符号化が符号化ブロック101に導入されてもよい。各ビットグループのシリアルビットストリームは、シリアル/パラレル変換部(S/P)102でパラレル形式に変換される。その後、各ビットグループについて、IFFTブロック103で高速逆フーリエ変換(IFFT)が実行される。シリアル/パラレル変換は、各ビットグループを逆多重化(de-multiplexing)し、IFFT演算は、本質的に各ビットグループの多重化および変調に相当する。そこでは、各ビットグループからの各データは、変調されたパケットデータユニット(OFDMでは、OFDMシンボルと称する。)が生成されるように、N個のサブキャリア上の各々で変調される。その後、サイクリック・プレフィックス(CP)がCPブロック104で各OFDMシンボルに追加される。サイクリック・プレフィックスは、OFDMシンボルの最終部分の複製であり、その最終部分は、OFDMシンボルの先頭に追加される。サイクリック・プレフィックスの追加は、送信信号を周期的にし、シンボル間およびキャリア間の干渉を回避する決定的な役割を果たす。次に、パラレル/シリアル変換がパラレル/シリアル変換部(P/S)105で実行される。サイクリック・プレフィックスを追加するステップは、P/S変換の後に加えられてもよい。そして、デジタル/アナログ変換部(D/A)106は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号は、無線送信ブロック107により増幅および送信される。
このようなシステムでは、前述したように、OFDMシンボルが送信機の非理想特性に敏感になることにより問題が生じる。すなわち、OFDMシンボルを表す波形は、送信機の非理想特性により多かれ少なかれひずみ易い形状を有する場合がある。OFDMシンボルが送信機の非理想特性に敏感になる1つの理由は、OFDMシンボルの信号電力の波形が高いピーク平均比(PAR)を有することにある。OFDMシンボルが高いPAR値を有する場合には、例えば、送信機の増幅器が線形増幅特性または線形増幅特性に近い特性を有しなければ、信号ピークでの波形がひずむ。一方、OFDMシンボルが低いPAR値を有する場合には、送信機の増幅器は、OFDMシンボルを正確に形成する信号を増幅するために、OFDMシンボルが高いPAR値を有する場合に比して、相対的に小さな作業範囲上で線形特性を有する必要がある。すなわち、OFDMシンボルは、低いPAR値を有する場合には、高いPAR値を有する場合に比して、送信機の非理想特性に対してあまり敏感にならない。よって、PAR値は、送信機の非理想特性に対するOFDMシンボルの感度を表す値となる。
例えば、セルラー通信システムの基地局の送信装置は、1つの送信機から異なるデータフローを同時に送信するように適応される場合がある。この場合にデータフローが異なる受信機、例えば移動局に送信される。この場合、データフローの次に送信されるべきパケットデータユニットを決定するために、異なるデータフローに属するパケットデータユニットをスケジューリングするための臨機応変的な(opportunistic)スケジューリングメカニズムを用いることができる。これは、マルチユーザのダイバーシティ・ゲイン(diversity gain)の有効利用を目的としている。臨機応変的なスケジューリングメカニズムは、例えば、米国特許出願第6449490号、同6400699号明細書、およびDong等による「マルチユーザMIMOシステムの臨機応変的な送信スケジューリング」(”Opportunistic transmission scheduling for multiuser MIMO systems”、 in Proc. IEEE ICASSP、 Apr. 2003、 vol. 5、 pp. 65-68)に示されている。先行技術によるスケジューリングメカニズムは、例えば、異なる移動局のために瞬間的な送信チャネル品質を考慮して準備される。チャネル品質の情報に基づいて、基地局は、瞬間的なチャネル容量が最大の移動局に向けられたパケットデータユニットを送信するように、送信時毎にスケジュールする。スケジューリングメカニズムでは、例えば、異なる移動局に送信されるべきデータの種類および/または量を考慮することもできる。
本発明による解決策は、異なるデータフローの少なくとも2つの変調されたパケットデータユニットの送信機の非理想特性に対する感度値を解析し、最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットを送信するように臨機応変的に選択する、臨機応変的なスケジューリングメカニズムを用いることにより、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、少なくとも2つの異なるデータフローもしくはサブフローに属する少なくとも2つの変調されたパケットデータユニットの送信に関するひずみ問題を改善することを目的とする。感度値は、変調されたパケットデータユニット、または変調されたパケットデータユニットを表す波形が、非線形増幅特性のような送信機の非理想特性によりどの程度容易にひずむかを表す指標である。感度値は、例えば、OFDMシンボルのPAR値でもよい。
臨機応変的なスケジューリングのための本メカニズムは、従来技術のスケジューリング方法とは非常に異なる。なぜなら、本発明のスケジューリングメカニズムで考慮されるパラメータ、すなわちパケットデータユニットの感度値が各パケットデータユニットの品質に依存し、より具体的には、各パケットデータユニットの波形の品質に依存するためである。対照的に、従来技術の臨機応変的なスケジューリングメカニズムは、送信リンクの品質または送信されるべき全メッセージ中の情報に依存する異なるスケジューリングパラメータを用いる。
図2は、本発明の一実施形態の方法に係るフロー図を示す。本実施形態では、一連のパケットデータユニットを各々に含む少なくとも2つの異なるデータフローが送信機から送信される。異なるデータフローは、フロー毎に1つのパケットデータが変調されたパケットデータユニットに実質的に同時にスクランブルおよび変調されるように、パラレルにスクランブルおよび変調される(201)。結果として、フロー毎の変調された1つのパケットデータユニットは、実質的に同時の送信のために選択されるように準備される。その後、変調されたパケットデータユニットに関する測定値に基づいて、フロー毎の変調された1つのパケットデータユニットの感度値が各々に決定される(202)。次のステップ(203)では、フロー毎の変調された1つのパケットデータユニットの感度値が各々に比較される。そして、比較ステップでは、最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットが送信のために選択される(204)。続いて、選択された変調されたパケットデータユニットが送信される(205)。よって、変調された各パケットデータユニットに関する送信機の非理想特性に対する感度値に基づく臨機応変的なスケジューリングメカニズムは、各送信時に送信する変調されたパケットデータユニットを決定するために用いられる。また、以下で詳細に示すが、各受信機は、変調されたいずれのパケットデータユニットが送信されたか、およびいずれのアドレス、すなわち受信機を目的としたかを通知される(206)。
選択された変調されたパケットデータユニットよりも高い感度値を有していたために、送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットは、最終的な送信の前に他の処理のために送信機に残される。本発明の第1の実施形態によれば、このような選択されなかった変調されたパケットデータユニットは、その感度値がスケジューリングメカニズム内で設定可能な閾値と比較(208)されるように処理されてもよい。感度値が閾値よりも良好である場合(209)には、選択されなかった変調されたパケットデータユニットは、選択されたパケットデータユニット、すなわち最低の感度値を伴う変調されたパケットデータユニットに続いて送信される(210)。選択されなかった変調されたパケットデータユニットの感度値が閾値よりも良好でない場合には、選択されなかったパケットデータユニットは、送信(210)の前に、再スクランブルおよび再変調される(207)。第2の実施形態によれば、閾値が用いられず、選択されなかった全てのパケットデータユニット、すなわち、最初に選択されたパケットデータユニットより高い感度値を伴う全ての変調されたパケットデータユニットは、送信(210)の前に、再スクランブルおよび再変調される(207)。既に変調されたパケットデータユニットの再スクランブルおよび再変調は、別の恐らく相対的に良好な感度値、例えば、相対的に低いPAR値をもたらす。フロー図に記載された方法は、もちろん、パラレルなデータフロー内の後続する全てのパケットデータユニットに再び用いられる。
スクランブルステップでは、パケットデータユニットをスクランブルするための異なるシーケンスが用いられてもよい。あるパケットデータユニットのために使用されるスクランブルシーケンスは、受信機に報告されなければならない。これは、選択ステップで送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットに関して、このパケットデータユニットが送信前に再スクランブル可能であった場合または再スクランブル可能でなかった場合には、特に重要である。使用されたスクランブルシーケンスを報告する代わりに、受信機は、使用可能であった多数の異なるスクランブルシーケンスをテストし、いわゆるスクランブルシーケンスのブラインド特定をし、かつ、パケットデータユニットのためにいずれのスクランブルシーケンスが使用されたかを知るために、結果に関して周期的冗長検査(CRC)を行うようにしてもよい。
前述したように、各受信機は、変調されたいずれのパケットデータユニットが送信されたかを通知される。これは、少なくとも2つの代替的な方法で実現可能である。第1の方法では、各パケットデータユニットは、各受信機により用いられ、パケットデータユニットが特定の受信機に向けられたか、または他の受信機に向けられたかを決定する識別子を含むようにしてもよい。潜在的には、各パケットデータユニットは、パケットデータユニットがいずれのフローに属するか(受信機に対して1つ以上のデータフローの場合)を特定するフロー識別子を含むようにしてもよい。マルチホップネットワークでは、これは、あて先ノードおよびパケットデータユニット識別子により表されてもよい。第2の方法では、帯域外周波信号方式(out-of-band signaling)、すなわち、変調されたパケットデータユニットを送信するために用いられるチャネルと異なるチャネル上でのパケットデータユニット識別子の送信が用いられる。また、帯域外周波信号方式は、まず、変調されたパケットデータユニットの範囲が送信され、遡及的に(in retropect)いずれのパケットデータユニットが送信されたか、および各パケットデータユニットがいずれのフローに属するかが示されるように、用いられてもよい。
本発明による送信装置は、複数の移動局向けのダウンリンク送信のためのセルラーシステム内の基地局、またはマルチホップネットワーク内で機能するノードのような、有線または無線の通信ネットワーク内のいかなるノードに備えられてもよい。本発明による送信装置は、例えば、1つのデータフロー内の後続するパケットをスケジューリングするためだけでなく、同一の移動局からの異なる同時フローに属するパケットをスケジューリングするためのアップリンク送信用の移動局に備えられてもよい。
図3は、OFDMに基づく移動通信システムが前提とされる、提案された発明の例示的な実施形態を示す。図3は、送信機100およびスケジューラ310を有し、複数の移動局に送信する基地局のような送信局内の送信装置を示す。送信局は、キュー301、302、303として示された複数のデータフローψ1、ψ2、ψ3を有し、各フローまたはキューは、一連のパケットデータユニットを含む。フローは、1つの受信機、または、例えば、送信局がデータフローダウンリンクを送信する基地局である場合における3つの異なる移動局など、潜在的に3つまでの受信機のために指定されてもよい。送信機は、各データフローに関して、スクランブル用の1つのブロックと、OFDM変調処理用の1つの共通ブロック(すなわち、各データフローに関するFEC、S/P、IFFT、CPおよびP/S)とを有するものとして示されている。しかし、OFDM変調ブロックは、実際上はサブブロックに分割されてもよい。
データフローψ1、ψ2、ψ3は、フローまたはサブフロー毎に1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されて、キュー301、302、303の1つのパケットデータユニットが各キューから実質的に同時に出力され、各スクランブルブロック307、308、309および変調ブロック311、312、313で実質的に同時にスクランブルおよびOFDM変調されるように、スクランブルブロック307、308、309および変調ブロック311、312、313でパラレルに処理される。各パケットデータユニット304、305、306は、例えば、スクランブルのためのシードとしてフレーム番号または時間インデックスを用いて、送信時に依存するシーケンスを用いてスクランブルされる。変調ブロック311、312、313では、スクランブルされた各パケットデータユニットは、前進誤り訂正(FEC)符号化され、シリアルからパラレルに変換され(S/P)、変調および高速逆フーリエ変換され(IFFT)、サイクリック・プレフィックス(CP)が先頭に追加され、パラレルからシリアルに変換される(P/S)。そして、本発明の実施形態によれば、OFDM変調されたパケットデータユニット、いわゆるOFDMシンボルが送信のために準備されると、測定ユニット316は、各データフローψ1、ψ2、ψ3のOFDMシンボルを表す波形を解析し、各データフローψ1、ψ2、ψ3のOFDMシンボルを表す波形のピーク平均比(PAR)の値を決定する。測定ユニットは、送信装置内の他のユニットでもよく、スケジューラの一部でもよい。また、測定ユニットが波形を解析するのみで、スケジューラが決定してもよい。測定ユニットは、データフローに対応して3つの異なるユニットに分割されてもよい。各OFDMシンボルのPAR値は、スケジューラ310により比較手段内で比較される。その後、各送信時に、スケジューラは、選択手段内で最低のPAR値を伴うOFDMシンボルを送信のために臨機応変的に選択する。スケジューラ310は、最低のPAR値を伴うOFDMシンボルの送信を送信機に指示するための指示手段も有する。これにより、このOFDMシンボルは、アンテナ315による空気界面を介した受信機へのさらなる送信のために、送信機の無線周波数(RF)ステップ314に送られる。選択的に、サイクリック・プレフィックスの追加は、送信するOFDMシンボルをスケジューラが選択した後に行われる。この場合、スケジューラは、OFDMシンボルのPAR値の比較に際して、欠落したサイクリック・プレフィックスを訂正しなければならない。
スケジューラ310は、送信機により選択されなかったOFDMシンボル、すなわち、最初のOFDMシンボルよりも高いPAR値を有していたOFDMシンボルの処理を決定する能力を有してもよい。本発明の一実施形態によれば、選択されなかったOFDMシンボルのPAR値は、スケジューラ310内の比較手段内で設定された閾値と比較されてもよく、PAR値が閾値よりも良好である場合には、スケジューラは、このOFDMシンボルを、最初に送信のために選択されたOFDMシンボルの送信に続いて送信するように送信機に指示する。PAR値が閾値よりも良好でない場合には、スケジューラは、このOFDMシンボルを、送信の前にOFDMシンボルを再スクランブルおよび再変調するように送信機に指示する。本発明の他の実施形態によれば、スケジューラは、最初に送信のために選択されなかった全てのOFDMシンボルを再スクランブルおよび再変調するように送信機に指示する。
また、送信されたOFDMシンボルを受信可能な、システム内の最大3つの受信機は、いずれのOFDMシンボルが送信されたかを通知される。通知は、OFDMシンボルの先頭に識別子を追加するか、または、識別のために異なるチャネルが用いられるように帯域外周波信号方式を用いることにより行われる。この場合、既に送信された多数のOFDMシンボルに関してOFDMシンボル識別子を示す異なるメッセージが遡及的に送信されてもよい。この場合、スケジューラまたは送信機には、OFDMシンボル識別子をあて先アドレスのようなフロー識別子とともに格納し、フロー識別子と組合されたOFDMシンボル識別子を含む配信メッセージを送信するように送信機に指示するための手段が設けられる。
図4には、フローψ1のみが存在する場合について、本発明の他の例示的な実施形態が示されている。この場合、本発明の方法は、信号フローψ1がサブフロー402、403、404に分割されており、サブフロー402がパケットデータユニット402a、402bなどを含み、サブフロー403がパケットデータユニット403a、403bなどを含み、サブフロー404がパケットデータユニット404a、404bなどを含む場合には有利となる。本例では、信号フローが3つのサブフローに分割されている。しかし、フローは、3つより多くまたは少ないサブフローに分割されてもよい。この例示的な実施形態では、図2に示す実施形態と同様の動作が実行される。しかし、この場合、フローψ1の一連のパケットデータユニット402a、403a、404aは、同一のフローψ1の一連のパケットデータユニット402a、403a、404aの間で同一の送信時にスケジューラ411による選択が行われるように、各スクランブルユニット405、406、407および各OFDMユニット408、409、410で同時にスクランブルおよびOFDM変調される。この場合、受信機でパケットデータユニットを再整列することが特に重要となる。信号フローがより多くのサブフローに分割されるほど、スケジューラは、より多くの変調されたパケットデータユニットから各送信時に選択することになる。これにより、図5に示すように、選択されなかったパケットデータユニットを再スクランブルおよび再変調する実施形態が用いられる場合には、多くのサブフローが用いられるほど、平均PAR値が低下し、結果として、送信性能が改善する。
フローをサブフローに分割してサブフローをパラレルに処理する場合に必要となる複数のIFFTおよびスクランブルユニットによる追加的な複雑性は、性能改善により動機付けされる。チップの複雑性は、IFFTおよびスクランブルユニットを含む信号処理部ではなく、むしろMACの実装により支配されるので、複数のIFFTおよびスクランブルユニットによる追加的なチップの複雑性は、チップの全体的な複雑性をわずかに増加させるのみである。
本発明の他の実施形態によれば、送信装置は、図3および図4に示す実施形態の組合せを用いてもよい。すなわち、送信装置は、本発明による送信装置での後続処理のために、各々に異なるサブフローに分割される、複数のデータフローを有してもよい。
図3および図4に示す実施形態によるサイクリック・プレフィックス(CP)の追加は、代替的な実施形態では、スケジューリングの前の代わりに、スケジューリングの後に追加することができる。しかしながら、CPの追加は、平均電力にほとんど影響を及ぼさず、よって、PAR値にも影響をほとんど及ぼさない。
本発明の代替的な実施形態では、古典的な送信チャネル品質およびサービス品質(Quality of Service)に基づく臨機応変的なスケジューリングとともに、PAR値スケジューリングのような本発明による感度値スケジューリングが用いられてもよい。特に、スケジューリング目的のために、無線伝播特徴のような送信チャネル品質特徴とともに、感度値が用いられてもよい。この場合、送信チャネル品質は、送信装置の内部で、または測定された送信チャネル品質を送信装置に送信する、送信装置の外部の測定ユニットにより測定される。リンクの送信チャネル品質を測定する古典的な方法は、パイロット信号(パイロット)を送信および受信することである。パイロットが事前に知られているので、受信機は、潜在的にチャネル品質の指標となる経験された干渉の測定値を含む、チャネルの様々な特徴を決定することができる。一例によれば、感度値スケジューリングは、高い送信電力が要求されるような、送信チャネル品質が良好でない場合にのみ用いられる。これは、相対的に低い送信電力が利用可能である場合には、感度問題の重要性が低下するので有用である。
他の例によれば、選択されなかった変調されたパケットデータユニットの処理を決定する場合には、本発明によるスケジューリングメカニズムで送信チャネル品質が用いられる。この場合、感度値が決定および比較される(図2のステップ202、203)第1の時点で、各パケットデータユニットの送信チャネルの送信チャネル品質が測定され、選択されなかったパケットデータユニットの処理を決定する第2の時点で、送信チャネル品質も測定される。例えば、第2の時点でチャネル品質が、例えばスケジューラで設定されたチャネル品質の閾値より高くなった旨が判断された場合には、選択されていなかったパケットデータユニットが送信される。そうでなければ、選択されていなかったパケットデータユニットは、送信の前に再スクランブルおよび再変調される。このことは、チャネル品質が高くなれば、パケットデータユニットの送信信号の全電力を低減可能であり、増幅器は、パケットデータユニットの信号をそれほど増幅しなくてもよく、よって、信号がひずみ難く、すなわち、電力増幅器の非理想特性に敏感になり難くなるので有利である。
本発明によるスケジューリングメカニズムがサービス品質に基づく臨機応変的なスケジューリングとともに用いられる場合には、本発明のスケジューリング処理内で、パケットデータユニットの残り時間(residual time to live)、優先度およびフェアネスパラメータのようなサービス品質パラメータも考慮することができる。
送信機の非理想特性に対するパケットデータユニット感度値の他の例は、パケットデータユニットを構成する信号のゼロクロスの数に依存する値である。信号内のゼロクロスが多くなるほど、信号が送信機の非理想特性に対してより敏感となる。このことは、変調が許す場合には、ゼロクロスによって、電力増幅器による追従が困難となる非常に突発的な位相変化がもたらされる、単一キャリアシステムに対して行われる。
送信機の非理想特性に対するパケットデータユニット感度値は、変調されたパケットデータユニットを表す波形、および送信機の無線周波数(RF)ステップの特性を用いて算出されてもよい。この場合、増幅器の非線形性を含むRFステップの特性は、数学的に多項式により記述される。変調された各パケットデータユニットに関して、変調されたパケットデータユニットの波形がRFステップを記述する多項式と乗算される。その後、結果が周波数領域に高速逆フーリエ変換される。そして、例えば、スペクトルマスクと比較されるなど、結果が解析される。スペクトルマスクは、規制限度または他の方法により設定されてもよい。パケットデータユニット波形とRFステップの多項式との積値の一部が許容されるスペクトルマスクを超える場合には、パケットデータユニットは、送信中にひずめられ、規制する帯域外輻射を乱すというリスクも有する。以上、説明したように、この結果は、送信機の非理想特性に対する感度値である。スペクトルマスクは、変調されたパケットデータユニットを送信可能か否かを決定するための閾値として用いることができる。
上記では、本発明による送信装置が主にハードウェアにより実現される場合について示した。しかし、本発明は、ソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組合せにより実現されてもよい。この場合、請求項1〜15によるステップを実行するための対応する手段は、送信装置のコンピュータプログラムソフトウェアにより実現されてもよい。
図5のグラフは、例えば、図4に示すような、信号データフローを有する送信機で、1、2、4または8のキューまたはサブフローが用いられる場合に、64または256のサブキャリア(Nc)を利用するOFDMに基づくシステムにおいて、本発明により得られたPAR値に関する補完的な可換の分布関数(Commutative Distribution Function)を示す。本例では、選択されなかった全てのパケットデータユニットが、送信の前にスクランブルユニットで再スクランブルされて再変調される。1つのキューのみが用いられるケースは、本発明の送信機が用いられる場合には、サブフローに分割されていない単一のフローのみを有する送信機に相当する。これは、各送信時に送信機が選択する変調されたパケットデータユニットが1つのみであるので、PARの低減を用いない場合にも相当する。グラフに示すように、使用するキューまたはサブフローが多いほど、より高いPARの平均的な低減値が達成されている。8つのキューが使用される場合には、64および256のサブキャリアに関して本発明を用いることにより、10−2の確率で2.5〜3dBのオーダーの改善が達成されることが示されている。
以上、説明したように、本発明の利点は、PAR値のような、送信される変調されたパケットデータユニットの送信機の非理想特性に対する感度の平均値を低減することができ、送信性能を向上させることができる点にある。また、送信装置で臨機応変的なスケジューリングが実行されることを想定すれば、本発明による解決策は、著しく追加的な複雑性なしに組込むことができる。
図面および明細書には、本発明の好ましい実施形態および実例が開示されており、具体的な用語が用いられているが、一般的および説明的な意味でのみ用いられており、限定的な意味で用いられているものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲で説明される。
OFDMに基づく通信システムのノードで用いられる従来技術に係る送信機を概念的に示すブロック図である。 本発明に係る方法の一実施形態を示すフロー図である。 本発明の一実施形態を概念的に示すブロック図である。 本発明の他の実施形態を概念的に示すブロック図である。 本発明の他の実施形態のPARの低減性能を示すグラフである。

Claims (32)

  1. 通信システムにおいて送信機(100)から少なくとも1つの受信機にパケットデータユニットを送信するための送信方法であって、前記パケットデータユニットは、スクランブルされて変調されたパケットデータユニットに変調され(201)、変調された各パケットデータユニットは、前記送信機の非理想特性に対する感度を有し、前記パケットデータユニットは、少なくとも2つのデータフロー(301、302、303)もしくはサブフローのいずれかに属し、前記パケットデータユニットは、フローもしくはサブフロー毎の変調された1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されて連続的に構成される、パケットデータユニットの送信方法において、
    各送信時に、
    実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の前記変調されたパケットデータユニットの各々に関して、前記送信機の非理想特性に対する前記感度を表す感度値を決定するステップ(202)と、
    実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の前記変調されたパケットデータユニットの各々に関する前記感度値を比較するステップ(203)と、
    最低の感度値を伴う前記変調されたパケットデータユニットを送信のために選択するステップ(204)と、
    前記選択された変調されたパケットデータユニットを送信するステップ(205)と、
    を含むことを特徴とする、パケットデータユニットの送信方法。
  2. 前記選択ステップで送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットは、他の処理のために残されることを特徴とする、請求項1に記載の送信方法。
  3. 変調されたパケットデータユニットの前記感度値は、前記変調されたパケットデータユニットを表す波形の特性に依存する値であることを特徴とする、請求項1または2に記載の送信方法。
  4. 前記感度値は、前記パケットデータユニットの信号電力の波形のピーク平均比であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の送信方法。
  5. 前記変調されたパケットデータユニットを表す前記波形および前記送信機(100)の無線周波数ステップ(314)の特性は、前記感度値の決定のために用いられることを特徴とする、請求項3に記載の送信方法。
  6. 前記パケットデータユニットは、直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いるマルチキャリア変調法により変調されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の送信方法。
  7. 前記少なくとも2つのデータフローもしくはサブフローの前記変調されたパケットデータユニットは、少なくとも2つの異なる送信チャネル上で送信され、
    各送信時に、前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する送信チャネル品質を測定するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の送信方法。
  8. 前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する前記送信チャネル品質を比較するステップをさらに含み、
    前記選択ステップは、フローもしくはサブフロー毎の前記変調された1つのパケットデータユニットの各々に関する前記感度値、および前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する前記送信チャネル品質に基づいて、変調されたパケットデータユニットを送信のために選択し、
    前記送信ステップは、前記選択された変調されたパケットデータユニットを送信することを特徴とする、請求項7に記載の送信方法。
  9. 前記選択ステップで送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    次の送信時に、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルの前記送信チャネル品質を再測定するステップと、
    前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルの前記送信チャネル品質が改善された場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットを送信するステップ(210)と、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項7または8に記載の送信方法。
  10. 前記残されている変調されたパケットデータユニットを送信する前記ステップは、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルの前記送信チャネル品質が前記送信チャネル品質の閾値より良好である場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットを送信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の送信方法。
  11. 前記選択ステップで送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    前記残されている変調されたパケットデータユニットの前記感度値を感度値の閾値と比較するステップ(208)と、
    前記残されている変調されたパケットデータユニットの前記感度値が前記感度値の閾値より良好である場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットを送信するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の送信方法。
  12. 前記選択ステップで送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    前記残されている変調されたパケットデータユニットに関する新たな感度値が取得されるように、前記残されている変調されたパケットデータユニットを再スクランブルおよび再変調するステップ(207)と、
    前記新たな感度値に応じて、前記再スクランブルおよび再変調された残されている変調されたパケットデータユニットを送信するステップ(210)と、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8、11のいずれかに記載の送信方法。
  13. 前記送信されたパケットデータユニットにパケット識別子を付与することにより、前記送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するステップ(206)をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の送信方法。
  14. 帯域外周波信号方式により、前記送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するステップ(206)をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の送信方法。
  15. 送信されたパケットデータユニットを遡及的に指示することにより、前記送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するステップ(206)をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の送信方法。
  16. 通信システムにおいて少なくとも1つの受信機にパケットデータユニットを送信するための送信装置であって、パケットデータユニットをスクランブルして変調されたパケットデータユニットに変調するように構成された、少なくとも2つのスクランブルユニット(307、308、309)および少なくとも2つの変調ユニット(311、312、313)を有する送信機(100)を備え、変調された各パケットデータユニットは、前記送信機の非理想特性に対する感度を有し、パケットデータユニットは、少なくとも2つのデータフロー(301、302、303)もしくはサブフローのいずれかに属し、各フローの前記パケットデータユニットは、変調された1つのパケットデータユニットが実質的に同時の送信のために選択されるように準備されて連続的に構成される、パケットデータユニットの送信装置において、
    実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の前記変調されたパケットデータユニットの各々に関して、前記送信機の非理想特性に対する前記感度を表す感度値を決定し、実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の前記変調されたパケットデータユニットの各々に関する前記感度値を比較し、最低の感度値を伴う前記変調されたパケットデータユニットを送信のために選択し、かつ、前記選択された変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機(100)に指示するように構成されたスケジューラ(310)をさらに備えることを特徴とする、パケットデータユニットの送信装置。
  17. 送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットを他の処理のために残すようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16に記載の送信装置。
  18. 変調されたパケットデータユニットの前記感度値は、前記変調されたパケットデータユニットを表す波形の特性に依存する値であることを特徴とする、請求項16または17に記載の送信装置。
  19. 前記感度値は、前記パケットデータユニットの信号電力の波形のピーク平均比であることを特徴とする、請求項16〜18のいずれかに記載の送信装置。
  20. 前記変調されたパケットデータユニットを表す前記波形および前記送信機の無線周波数ステップ(314)の特性は、前記感度値の決定に用いられることを特徴とする、請求項18に記載の送信装置。
  21. 前記パケットデータユニットは、直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いるマルチキャリア変調法により変調されることを特徴とする、請求項16〜20のいずれかに記載の送信装置。
  22. 実質的に同時の送信のために選択されるように準備された、フローもしくはサブフロー毎の前記変調された1つのパケットデータユニットの各々に関する前記感度値を示す値を測定するように構成された測定ユニット(316)をさらに備え、前記測定値は、前記感度値を決定するために前記スケジューラ(310)により用いられることを特徴とする、請求項16〜21のいずれかに記載の送信装置。
  23. 前記少なくとも2つのデータフローもしくはサブフローの前記変調されたパケットデータユニットは、少なくとも2つの異なる送信チャネル上で送信され、
    各送信時に、前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する送信チャネル品質を測定するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜22のいずれかに記載の送信装置。
  24. 前記スケジューラ(310)は、前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する前記送信チャネル品質を比較し、フローもしくはサブフロー毎の前記変調された1つのパケットデータユニットの各々に関する前記感度値、および前記少なくとも2つの異なる送信チャネルの各々に関する前記送信チャネル品質に基づいて、変調されたパケットデータユニットを送信のために選択し、かつ、前記選択された変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機に指示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項23に記載の送信装置。
  25. 送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    前記測定ユニット(316)は、次の送信時に、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルに関する前記送信チャネル品質を再測定するようにさらに構成され、
    前記スケジューラ(310)は、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルに関する測定された前記送信チャネル品質が改善された場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機(100)に指示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項23または24に記載の送信装置。
  26. 前記スケジューラ(310)は、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信のために用いられる前記送信チャネルに関する前記測定された送信チャネル品質が送信チャネル品質の閾値より良好である場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機(100)に指示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項25に記載の送信装置。
  27. 送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    前記スケジューラ(310)は、前記残されている変調されたパケットデータユニットの前記感度値を感度値の閾値と比較し、前記残されている変調されたパケットデータユニットの前記感度値が前記感度値の閾値より良好である場合には、前記残されている変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機に指示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜24のいずれかに記載の送信装置。
  28. 送信のために選択されなかった変調されたパケットデータユニットである、残されている変調されたパケットデータユニットに関して、
    前記スケジューラ(310)は、前記残されている変調されたパケットデータユニットに関する新たな感度値が取得されるように、前記残されている変調されたパケットデータユニットの再スクランブルおよび再変調を前記送信機(100)に指示し、前記新たな感度値に応じて、前記再スクランブルおよび再変調された残されている変調されたパケットデータユニットの送信を前記送信機(100)に指示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜24、27のいずれかに記載の送信装置。
  29. 前記送信機(100)は、前記送信されたパケットデータユニットにパケット識別子を付与することにより、前記送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜28のいずれかに記載の送信装置。
  30. 前記送信機(100)は、帯域外周波信号方式により、前記送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜28のいずれかに記載の送信装置。
  31. 前記送信機(100)は、前記送信されたパケットデータユニットを遡及的に指示することにより、送信されたパケットデータユニットが向けられた受信機を前記少なくとも1つの受信機に通知するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項30に記載の送信装置。
  32. 前記送信装置に備えられるコンピュータ装置のメモリにロード可能なプログラム製品において、
    前記コンピュータ装置上で実行された場合に、請求項1〜15のいずれかに記載の方法を実行するためのソフトウェアコード部分を含むことを特徴とする、プログラム製品。
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