JP2008520253A - 化粧製品及びマスカラ組成物の塗布方法 - Google Patents
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Abstract
Description
先行技術の何れも、本発明の利点や効能を与えるものはない。
このマスカラ組成物は室温で固形であるが、高い温度では軟化して、睫毛に適用される。睫毛処理装置は、マスカラ組成物へ十分な熱を与えるヒータを備える、このヒータは、使用者が誤って装置に瞼や眼球で触れるといった偶発的な状況でも、睫毛に対しては安全である。この睫毛処理装置は、マスカラ組成物を取り込んで、加熱(軟化)させ、これを適用するためのアプリケータを備える。
図1〜図4に、本発明の好ましい実施形態に係るまあつげ処理装置が示される。本装置は固形のマスカラ組成物を使用する、この組成物は室温、即ち25℃において固形で、高い温度では軟化して睫毛に適用できる。本明細書中において、マスカラ組成物を記述する「固形」とは、この組成物が所定の硬度を備えてその構造を維持し、応力や剪断力に対して安定であることを意味する。このマスカラ組成物は、25℃〜100℃の間で、レオロジーでいうところの遷移変化を起こし、この温度範囲において、睫毛への使用のために組成物が適切に軟化する温度領域やレオロジーが得られる。マスカラ組成物が軟化した状態では、睫毛へ塗布するために十分な流動性を有するが、塗布に際してはアプリケータ上に止まり、塗布後には睫毛上に止まるのに十分な粘性を有する。
全ての百分率、分量、比率は、別段の記載が無い限り本発明の組成物の全重量に基づくものとする。成分に関するこのような全ての重量は活性レベルに基づくものであり、従って、市販の材料に含まれる可能性があるキャリアや副生物を含まない。
本発明の組成物は、マスカラ組成物に固形性能を与えるために固形の疎水性成分を有する。このような固形疎水性成分は、通常、約25%〜約100%のレベルで油性混合物とされるか、約25%〜約95%で油中水型エマルジョンとされる。適切な固形疎水性成分はワックスや脂肪である。
本発明の組成物には、無機顔料、有機顔料、有機レーキ顔料、真珠箔顔料、及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料を含むことができる。本発明は、顔料抜きの組成物で構成できるが、このような組成物においても本発明の利点を奏することができる。
本発明の組成物は、耐摩耗性乃至耐移行性を付与するために、膜形成ポリマーを含むことができる。このような材料は通常、約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.5重量%〜約10重量%の量が組成物に対して使用される。好ましいポリマーは、石けんのような洗浄剤と共に水を使用することで剥離可能な非粘着フィルムを形成する。膜形成ポリマーは、疎水性または親水性とすることができ、親油性または水性のキャリアとして与えられる。水性キャリアのポリマーを組成物に使用する場合は、油中水型が選択される。親水性ポリマーはまた、油中水型状の組成物となじみがよい。
a)スルフォポリエステル樹脂、例えば、Eastman Chemical社の商品名「AQスルフォポリエステル樹脂」のAQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S、AQ55S等、
b)ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー、例えば、Air Product社の商品名「Vinex樹脂」の「Vinex 2034」、「Vinex 2144」、「Vinex 2019」等、
c)水分散型アクリル樹脂を含むアクリル樹脂、例えば、National Sarchの商品名「Dermacryl」、「Dermacryl LT」,
d)アクリレートやその誘導体ポリマー、例えば、BASF社の商品名「Luvimer」やNoveon社の商品名「Avalure series」、ダイトー化成工業社の商品名「Daitosol5000AD」のアクリレート共重合体、Interpolymer社の商品名「Syntan series」のエチレンスチレン/アクリレート共重合体、Presperse社の商品名「Ultrasol 2075C」のアクリレート/アンモニアメタアクリレート共重合体、Kobo社の商品名「Daitotol SJ」のオクチルアクリレート共重合体、Kobo社の商品名「Daitotol ASC」のアクリレートシリコン共重合体、Noveon社の商品名「Fixate G100 Polymer」のAMP-アクリレート/アリルメタアクリレート共重合体、信越社の商品名「KP545」のアクリレートジメチコーン共重合体、
e)スチレン、例えば、National Starch社の商品名「Flexan」の硫酸ポリスチレンナトリウム、
f)ウレタン、例えば、BASF社の商品名「Luviset PUR」のポリウレタンー1ポリマー、
g)ポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、BASF社の商品名「LuviskolK17, K30, K90」、ISP社の商品名「PVP K-30、PVP K-120」、ISP社の商品名「Ganex WP 660 Resin」のトリコンタニル、PVP/VA S-630やW-735やISP社の商品名「Copolymer 845」、「Copolymer 937」、「Styleze CC-10」のようなPVP/ジメチルアミノエチルメタアクリレートを含む水溶性共重合体、第一工業製薬社の商品名「VP/DAM」、ISP社の商品名「Styleze2000」のPVP/アクリレート/ラウリルメタアクリレート共重合体、
h)高分子量シリコーン、例えば、ジメチコーンや有機置換ジメチコーン、特に約50,000mPa以上の粘度を有するもの、
i)高分子量炭化水素ポリマーで約50,000mPa以上の粘度を有するもの、例えば、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリデセン、ポリシクロペンタジエン、及び同様の直鎖状及び分岐高分子量炭化水素、例えば、Presperse社の商品名「Permethyl 97A」のイソシアネート、
j)オルガノシロキサン、例えばオルガノシロキサン樹脂、流動性ジオルガノシロキサンポリマー、シリコーンエステルワックス。
本発明でのエマルジョン形態の組成物は、乳化剤を含む。この乳化剤は、通常、親油性の界面活性剤であり、好ましくは全組成物に対して1%〜15%含まれる。本発明での親油性の界面活性剤のHLB値は8未満である。
(i) 以下の構造式を有するジメチコーンコポリオール
(ii) 以下の構造式を有するジメチコーンコポリオール
(iii) 以下の構造式を有する分岐ポリエーテルーポリジオルガノシロキサン
本発明での油中水型形状の組成物は、非連続の水相を形成するのに十分な量、好ましくは、組成物全量に対して、水分が約50%以下、特に好ましくは、約10%〜40%の水を含む。水を使用することで、親水性乃至水キャリアベースの膜形成ポリマーや、以下に述べる親水性コンディショニング剤、及びその他の水溶性または水分散性成分を含有させることができる。
本発明の組成物は、更に、疎水性コンディショニング剤を含むことができる。限定するものではないが、疎水性コンディショニング剤としては、鉱物油、ペトロタム、レシチン、水素化レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7―C40分岐鎖炭化水素、C1―C30カルボキシ酸のC1―C20アルコールエステル、C2-C30のジカルボン酸のC1-C30アルコールエステル、C1-C30のカルボン酸のモノグリセライド、C1-C30のカルボン酸のジグリセライド、C1-C30のカルボン酸のトリグリセライド、C1-C30のカルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1-C30のカルボン酸ののエチレングリコールジエステル、C1-C30のカルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1-C30のカルボン酸のプロピレングリコールジエステル、C1-C30のカルボン酸とショ糖とのモノエステルやポリエステル、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリルシロキサン、3〜9のシリコン原子を有するシクロメチコーン、信越化学社の商品名「KSGシリーズ」のジメチコーン混合物として入手されるビニルジメチコーンクロスポリマーのようなポリシロキサンクロスポリマー、植物性油、水素化植物油、ポリプロピレングリコールC4-C20アルキルエーテル、ジC8-C30アルキルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本発明の組成物は、更に、親水性のコンディショング剤を含むことができる。限定するものではないが、親水性コンディショング剤としては、多価アルコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、尿素、ピロリディンカルボン酸、エトキシレート乃至プロピキシレートC3―C6ジオールやトリオール、アルファーヒドロキシC2―C6カルボン酸、エトキシレート乃至プロピキシレートショ糖、ポリアクリル酸コポリマー、炭素数が12までのショ糖、炭素数が12までのショ糖アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の組成物は、本発明の成分を溶解または均一に分散させる揮発性または不揮発性の溶剤を含むことができる。限定するものではないが、この溶剤としては、低級アルコール(例えば、エタノールやイソプロパノール)、プロピレンやブチレングリコールのような二価アルコール、グリセリンのようなポリオール、水アルコール混合物、炭化水素(例えば、イソブタン、ヘキサン、デセン、アセトン)、ハロゲン化炭化水素(フレオンのような)、リナノール、炭化水素エステル(例えば、エチルアセテート、ジブチフタレート)、揮発性シリコン誘導体、特にシロキサン(例えば、フェニルペンタメチルジシロキサン、フェニルエチルペンタメチルジシロキサン、メトキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、クロロプロピルペンタメチルジシロキサン、ヒドロキシプロピルペンタメチルジシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びこれらの混合物がある。
本発明の組成物は、更に、組成物や肌に対して美観や機能的な効能、例えば、外観に関連する感覚的な効能、香りや印象、治療効果、予防効果(上述で必要とされた材料自身がこのような効能を与えるものである)与えるために、製品に従来から使用されている付加的な成分を含むことができる。
本発明の化粧製品は、パーソナルケアの分野における他の使用形態にも、その使用形態に応じて組成物乃至装置に必要な変更を行うことで、適用される。このような使用形態には、限定されるものではないが、眉毛の着色や処理、髪のトリートメント、スタイリング、脱毛、カラーリング、皮膚の処理、入れ墨、及び爪のカラーリングが例示される。
以下の実施例は、本発明の範囲内において本発明の好ましい実施形態を更に説明及び実証するものである。この実施例は単に例示するものであり、これらの実施例の変更例は本発明の範囲を逸脱することなく可能であることから、本発明を限定するためのものではない。
実施例C1とC2は油性混合物としてのマスカラ組成物であり、実施例C3は油中水型としてのマスカラ組成物である。各組成物は、35℃における針貫通値が1−25であり、35℃での降伏応力が1500Pa以上で、90℃での粘度が1mPasから10,000,000mPaである。このマスカラ組成物は、上述した装置を使用して50〜80℃に加熱して睫毛へ適切に塗布される。
以下の成分をそれぞれ重量%で使用した。
*1 グリセルモノステアレートー植物由来:Cognis社のGMS-V
*2 ステアリルパルミテート:Stahl & Pitsch社のPurester 34
*3 セラシン ワックス:Stahl & Pitsch社のCeresin Wax SP-252
*4 パラフィン ワックス:Stahl & Pitsch社のParaffin Wax SP637P
*5 ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー:信越化学社のKSG16
*6 トリコンタニルPVP:ISP社のGenex WP-660
*7 ソルビタンセスキオレート:Croda社のCrill 6
*8 CI 77499(酸化鉄)とメチコーン:Daito Kasei社のSi Black Iron Oxide
*9 硫酸ポリスチレンナトリウム:National Starch & Chemical社のFlexan II
実施例C1-C3は、当業者に公知の如何なる適切な方法によって調整される。好ましくは、下記の方法によって行われる。
1)成分1−4を85〜90℃に加熱し、十分にワックスが溶解した時に低い剪断速度で攪拌する。
2)成分1−4が完全に溶解した後に、成分6と8を加え、約10分攪拌する。
3)ステップ2の生成物に成分9を加え、分散器により30分〜1時間で分散させる。
4)ステップ3の生成物を型に注いで、冷却させて凝固させる。
1)成分1−4を85〜90℃に加熱し、十分にワックスが溶解した時に低い剪断速度で攪拌する。
2)成分1−4が完全に溶解した後に、成分5を加え、約10分間攪拌を続ける。
3)ステップ2の生成物に成分6と8を加え、約10分攪拌を続ける。
4)ステップ3の生成物に成分9を加え、分散器により30分〜1時間で分散させる。
5)ステップ4の生成物を型に注いで、冷却させて凝固させる。
1)成分1−4を85〜90℃に加熱し、十分にワックスが溶解した時に低い剪断速度で攪拌する。
2)成分10−15を別に85〜90℃で加熱し、低い剪断速度で攪拌する
3)成分1−4が完全に溶解した後に、成分6−8を加え、約10分間攪拌を続ける。
4)ステップ3の生成物に成分9を加え、分散器2により30分〜1時間で分散させ、30分〜1時間攪拌して均一化させる。
5)ステップ4の生成物にステップ2の生成物を加え、低い剪断速度で攪拌する。
6)ステップ5の生成物を適当な剪断速度で15〜30分攪拌して、エマルジョン化させる。
7)ステップ6の生成物を型に注いで、冷却させて凝固させる。
実施例C4とC5は、上述のC1の組成物でできた硬質の殻と、以下に示す内部コアとで形成したマスカラ組成物である。C4は水連続相組成物であり、C5は油連続相組成物である。
本発明に使用する装填機構の詳細を幾つかの実施形態及び変更態様に基づいて説明する。
図5〜7には、装填機構をキャップ100の側に設けた第1の実施形態を示す。キャップ100は、アプリケータ20を包囲する鞘110とキャリア120を備える。鞘110に形成された開口112は、キャップ100をアプリケータ20に被せた時に、アプリケータの幅方向中央に連通する。鞘110は非円形の穴111を有し、この中でアプリケータ20がスライド自在であるが回転しないようになっていて、アプリケータ20の幅方向の中心が常に開口112に対向するようになっている。キャリア120は鞘110と同軸上のスリーブであり、鞘に対して回転自在となる。キャリア120には複数の周方向に離間した充填室122が形成され、各充填室にマスカラ個片60が収められる。キャリア120は鞘110に対して回転自在となって、充填室122の一つを選択的に開口に合致させることでマスカラ個片60を開口112を介してアプリケータ20に落とすものであり、これによってマスカラ個片60を一つずつアプリケータ20へ装填する。キャリア120は鞘110へ回転自在に結合された回転シェル124と、充填室122の外底を形成するジャケット126で構成される。充填室122はこのシェル124とジャケット126との間に形成される。ジャケット126はシェル124に着脱自在とすれば、ジャケット126を外すことでマスカラ個片を補充することができる。
図11〜14には、装填機構の第2の実施形態を示し、ディスク130となったキャリアを設けた点以外は、上述の実施形態と同一である。ディスク130は鞘110に支持されて、鞘110の長手方向軸と直交する軸の周りで鞘に対して回転自在となる。ディスク130は、ベース131とジャケット134とで構成され、これらが互いに結合されてその間にそれぞれがマスカラ個片60を保持する複数の周方向に離間した充填室132を形成する。ディスク130は鞘110の上端へ一体に突出するスピンドル118の周りに配置され、このまわりで回転自在となる。充填室132は2列の周方向列に配列され、一方の列での各充填室132が他方の列の各充填室132に半径方向に沿って並ぶことにより、2つのマスカラ個片60を同時にアプリケータ20の長手方向に沿って離れた2箇所へ、鞘110の軸方向に沿って長くなった開口112を通して、送り出す。充填室132はディスク130の下面に開放しており、鞘110の開口112に連通している。鞘110にはゲート137が付設され、このゲートは鞘110の軸に沿ってスライド自在であり、通常は開口112に合致する充填室132の底を閉じている。ゲート137はその長手方向の一端に使用者の指で操作される操作ノブ139が形成される。操作ノブ139をバネ136に抗して押しつけてゲートを半径方向内側に移動させると、ゲートの透孔138が充填室132に連通し、これによりマスカラ個片60が透孔138と開口112を介してアプリケータ20へ落とし込まれる。
図15、16は、装填機構の第3の実施形態を示し、ディスク140が鞘100に対して着脱自在の交換部品として設けられたこと、及び各充填室142がその上下両端で破断可能なシール143でシールされてマスカラ個片60を充填室に保持すること以外は、上の第2の実施形態と同一である。ディスク140は、シース110の周縁に突出するスピンドル118の周りに着脱自在に装着されて、鞘110の軸と直交する軸の周りで回転自在となる。充填室142は周方向に沿って離間し、上下の両端で破断可能なシール143、例えばアルミニウム箔、でシールされて、マスカラ個片60をその中に保持する。鞘110には着脱自在のベース114が設けられ、鞘110の軸と直交する方向に沿って移動自在のプランジャ116がベースに支持される。プランジャ116をバネ117に抗して押しつけると、シール143を破ってマスカラ個片60を充填室142から押し出すことになり、これによってマスカラ個片60は鞘110の開口112を通してアプリケータ20へ落とし込まれる。ディスク140からマスカラ個片60が無くなると、マスカラ個片を充填した新たなディスクに交換される。
図17は、装填機構をキャップ100の側に設けた第4の実施形態を示す。キャップ100は、装置を収容する鞘110と、管体150であるホルダーとを備え、管体はアプリケータ20の長さに沿って鞘と平行に延びて、この中に一連のマスカラ個片60を収容する長い充填室152を形成する。管体150には、その軸方向の一端付近で、周部に取り出し口153が形成され、鞘110に形成した開口112を通して、マスカラ個片60をアプリケータ20の上に送り出す。ネジ式ピストン155が管体150に挿入されてマスカラ個片60を取り出し口153へ進める。管体150には、取り出し口153と反対側の軸方向の一端に、ダイアル157が形成されて、この回転運動がネジ式ピストン155の管体150内での直線運動に変換される。このため、ダイアル157を一方向に回転させることで、ピストン155即ちマスカラ個片60を取り出し口153側へ進める。取り出し口153にマスカラ個片60が進むと、開口112内に落とされ、常閉のフラップ弁114によりここに止められる。プランジャ116はこのフラップ弁114を一時的に開いてマスカラ個片60を開口112から押し出して、マスカラ個片60をアプリケータ20上に落とし込む。プランジャ116は鞘の延長部113に支持されて管体150の軸と直交する方向で移動する。バネ117に抗して押し込まれると、プランジャ116はその下端を管体150と取り出し口153内に突出させ、マスカラ個片60を開口112から押し出す。マスカラ個片60の補給は、ダイアル157とピストン155を管体150から取り外して行われる。管体150は複数のマスカラ個片60を収めた交換部品として鞘110に対して着脱自在とすることができる。
図19は、装填機構をキャップ100の側に設けた第5の実施形態を示す。キャップ100は、装置を収容する鞘110を備え、鞘110の軸に沿って平行に延びる長い充填室162を備える。充填室162はネジ式コンベア164を収容して、ホッパー166で供給されるペレット状のマスカラ個片60を鞘100の軸方向一端に形成した開口112に向けて搬送する。開口112はアプリケータ20の近傍に配置され、マスカラ個片をアプリケータの上に送り出す。ネジ式コンベア165は、螺旋フィンを備えた軸165で構成され、鞘110に支持される。ダイアル169が軸165に結合されてコンベア164を回転させることで、マスカラ個片60を開口112からアプリケータ20へ送り出す。
Claims (21)
- 少なくとも固形疎水性成分を有すマスカラ組成物と処理装置とで構成された化粧製品であって、
a) 上記のマスカラ組成物は
i)ASTMのテスト方式D5に基づいて測定された針貫通値が25℃で約1〜約40;
ii)降伏応力が25℃で少なくとも1500Pa;
iii)粘度が100℃で約1mPa〜10,000,000mPaであり、
b) 上記の装置は
使用者に把持されるグリップと、
上記グリップに支持されたアプリケータとで構成され、
上記アプリケータはマスカラ組成物を受け取ってこれを使用者の睫毛に付与するように構成され、
上記アプリケータは長さを有する長尺体であり、上記マスカラ組成物を加熱により軟化させるために上記長手方向軸に沿って延出するヒーターとコームを備え、このコームは上記の長手方向軸に沿って配列されて軟化したマスカラ組成物で濡らされ、これを睫毛に供給するようになったことを特徴とする化粧製品。 - 上記マスカラ組成物は油性混合物であることを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。
- 上記のマスカラ組成物は、水と乳化剤を含む油中水型エマルジョンであることを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。
- 上記のマスカラ組成物は、顔料を含むことを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。
- 上記のマスカラ組成物は、膜形成ポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。
- 上記アプリケータに装着されるキャップが備えられ、このキャップはマスカラ組成物を保持し、
上記キャップに装填手段が設けられ、この装填手段は複数のマスカラ組成物の個片を保持し、個片を一個ずつ上記アプリケータに装填することを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。 - 上記キャップは上記アプリケータの周りに装着される鞘を備え、この鞘に上記アプリケータに連通する開口が形成され、
上記装填手段は複数の充填室を有するキャリアを備え、各充填室にそれぞれマスカラ組成物の上記個片が保持され、
上記キャリアが上記鞘に対して移動自在となり、複数の充填室の一つを、上記開口へ選択的に合致させることで、上記のマスカラ組成物の個片が上記開口を介して上記アプリケータへ装填されることを特徴とする請求項1に記載の化粧製品。 - 上記鞘は上記アプリケータに対して回転不能に固定されて、上記アプリケータの長さに沿って延びる軸を有し、
上記キャリアは上記鞘と同軸となったスリーブであり、上記の充填室が上記の軸の周りの周方向に沿って配列され、
上記スリーブが上記軸の周りで上記鞘に対して回転自在となったことを特徴とする請求項7に記載の化粧製品。 - 上記のスリーブはそれぞれ上記の充填室を閉じる複数のゲートを備え、
各ゲートは移動自在となって対応する充填室を開くことで上記のマスカラ組成物の個片を上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項8に記載の化粧製品。 - 上記開口に常閉のフラップ弁が設けられ、
上記装填手段はプランジャを備え、上記マスカラ組成物の個片を押し込んで上記フラップ弁を一時的に開いて、これを上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項8に記載の化粧製品。 - 上記鞘は上記アプリケータに対して回転不能に固定されて、上記アプリケータの長さに沿って延びる軸を有し、
上記キャリアは、上記鞘の軸と直交する上下軸の周りで上記鞘に対して回転自在のディスクであり、この上下軸を中心とする周方向にそって上記の複数の充填室が配置されたことを特徴とする請求項7に記載の化粧製品。 - 上記装填手段は上記鞘の開口を通常閉じるゲートを備え、
上記ゲートは開放位置へ移動可能となって、上記マスカラ組成物の個片を上記の充填室から上記アプリケータへ装填させることを特徴とする請求項11に記載の化粧製品。 - 上記マスカラ組成物の個片がそれぞれ各充填室内へ破断可能なシールで保持され、
上記装填手段がプランジャを備え、プランジャは上記マスカラ組成物の個片を押しつけて上記の破断可能なシールを破って、これを上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項11に記載の化粧製品。 - 上記開口が上記の鞘の軸に沿って長く形成され、
上記ディスクに形成した複数の上記充填室は周方向並びに直径方向に沿って配置され、半径方向に沿って並ぶ一組の充填室が上記の軸方向に沿って並ぶ開口に合致することを特徴とする請求項11に記載の化粧製品。 - 請求項6に記載の化粧製品において、
上記キャップは、上記アプリケータの周りに装着される鞘と管体とを備え、この管体は上記アプリケータの長さ方向に沿って延出して長尺の充填室を内部に規定し、この充填室にマスカラ組成物の個片を直列に収容し、
上記鞘に開口が形成され、この開口を介して上記の充填室の長さ方向の一端が上記アプリケータに連通し、
上記開口に常閉のフラップ弁が設けられて、
上記装填手段はネジ式ピストンであるフィーダーを備え、このネジ式ピストンがマスカラ組成物の個片を上記充填室内で上記開口へ向けて押しだし、
上記装填手段は更にプランジャが設けられ、このプランジャが上記開口での個片をフラップ弁に対して押しつけてフラップ弁を一時的に開くことで、マスカラ組成物の個片をこの開口を介して上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項6に記載の化粧製品。 - 上記キャップは、上記アプリケータの周りに装着される鞘と管体とを備え、この管体に上記アプリケータの長さ方向に沿って延出する充填室152が形成されて、この充填室に上記マスカラ組成物の個片を直列に収容し、
上記鞘に開口が形成され、この開口を介して上記の充填室の長さ方向の一端が上記アプリケータに連通し、
上記開口に常閉のフラップ弁が設けられて、
上記装填手段にバネ付勢式ピストンであるフィーダーが設けられ、このバネ付勢式ピストンがマスカラ組成物の個片を上記充填室内で上記開口へ向けて押し出し、
上記装填手段には更にプランジャが設けられ、このプランジャが上記開口での個片をフラップ弁に対して押しつけてフラップ弁を一時的に開くことで、マスカラ組成物の個片をこの開口を介して上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項6に記載の化粧製品。 - 上記キャップは、上記アプリケータの周りに装着される鞘を備え、この鞘に上記アプリケータの長さ方向に沿って延出する充填室162が形成され、
上記の鞘の長手方向の一端に開口が形成されて、この開口を介して上記の充填室が上記のアプリケータに連通し、
上記装填手段は、上記鞘の長手方向の他端に形成したホッパー166を備えて、ペレット状の上記個片を収容し、
上記装填手段はネジ式コンベアを備え、このコンベアは上記の充填室内で延出して、上記ホッパーから上記のペレットを上記開口へ搬送して、これを上記アプリケータへ装填することを特徴とする請求項6に記載の化粧製品。 - 使用者の手で把持するグリップと、
上記グリップに支持されてマスカラ組成物を受けてこれを使用者の睫毛に与えるアプリケータと、
上記アプリケータに装着されてマスカラ組成物を保持するキャップとで構成され、
上記キャップに装填手段が設けられ、この装填手段は複数のマスカラ組成物の個片を保持し、個片を一個ずつ上記アプリケータに供給することを特徴とする睫毛処理装置。 - 室温で固形のマスカラ組成物を加熱により軟化させて睫毛に直接塗布することにより、マスカラ組成物を睫毛に塗布する方法。
- 上記のマスカラ組成物は、
i)ASTMのテスト方式D5に基づいて測定された針貫通値が25℃で約1〜約40;
ii)降伏応力が25℃で少なくとも1500Pa;
iii)粘度が100℃で約1mPa〜10,000,000mPaであり、
上記方法は、以下の構成の加熱装置を使用し、
使用者に把持されるグリップ;
上記グリップに支持されたアプリケータ、このアプリケータはマスカラ組成物を受け取ってこれを使用者の睫毛に付与するように構成され、
上記アプリケータは長さを有する長尺体であり、以下を備える
上記マスカラ組成物を加熱により軟化させるために上記長手方向軸に沿って延出するヒータ、
上記アプリケータから突出するコーム、このコームは上記の長手方向軸に沿って配列されて軟化したマスカラ組成物で濡らされる;
これにより、加熱装置からの熱で軟化したマスカラ組成物が睫毛に与えられることを特徴とする請求項19に記載のマスカラ組成物を睫毛に塗布する方法。 - 上記マスカラ組成物をアプリケータに当ててこれを軟化させ、軟化させたマスカラ組成物をアプリケータに保持してコームをマスカラ組成物で濡らし、
アプリケータを動かして、コームで梳くことでマスカラ組成物を睫毛に塗布し、
アプリケータを睫毛から離して軟化したマスカラ組成物を冷却させて睫毛にマスカラ組成物の固形膜を与えることを特徴とする請求項20に記載のマスカラ組成物を睫毛に塗布する方法。
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