JP2008518762A - 流体投与装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

連続的で調整可能に、低圧下で流体を投与するための装置及び方法。本発明は自己洗浄し、高度な科学技術を使用しない。投与するための装置は先細りしている投与装置からなり、その中には流体が投与装置を長手方向に通過できるようにするフィリングが挿入されている。投与装置の流出口端にはベンチュリ管が配設され、ベンチュリ管はフィリングを押さえつけ、それにより所定の望まれた投与のための流体の粘性や圧力に合うノズル開口部を創出する。投与装置が目詰まりする際には、流体の圧力の増加により強いて可撓性投与装置の断面積を増加させることによって洗浄ができ、又は同じ方法で投与装置の機械的開口部を経て洗浄することができる。

Description

低圧下で、連続的で調整可能で及び自己洗浄し、少量の流体を投与(dosage)するための装置及び方法。
低圧下で少量の流体を投与することは、多くの理由で困難である。低圧下での少量の流体の投与を望む場合には、流体の表面張力が特に難しい要因である。
広い意味ではノズルに基づく多くの解決法がある。従来のノズルは通常、連続的に動作するために比較的高圧が必要であり、目詰まりしがちである。少量の投与が必要な時には、多くの場合に振動投与法(pulsated dosage)を使用する必要があり、これにより長期にわたる流体の総量は、十分に少なくなる。
本発明は、流体を輸送し又は持ち上げることを可能にする毛細効果(capillary effect)に基づかない。毛細効果は、米国特許第4,819,275号,仏国特許第2,088,860号,米国特許第3,786,598号,米国特許第6,321,487号,独国特許第2,447,230号のように特許においては基本機能である。国際公開第03,096,796号は、流出口側から流体の毛管吸引力に基づいて流体を侵出させる芯を記載しているので、注入口側の流体圧力とは無関係である。
前記特許に関しては、本発明も根本的にはフィリング(filling)のある管であり、しかし一方で流体の表面張力、ノズルの形状、従来のノズル内の流体の圧力の間のよく実証された相互関係は、本発明に伴って転換し、新しい利点が開発される。
・滴の形成が回避され、流体侵出が注入口側の静水圧によって制御される。
・低い静水圧下での流体の正確な投与が可能である。
・前述の従来の解決手段の場合のように、流体中の低い粒子含量への非常に高い要求はない。
・伝統的な解決手段の場合のように、部分的な目詰まりや、前方洗浄(forward flushing)による自己洗浄が許容でき、投与ノズルの分解が不要である。
・電力は不要である。
・投与は、投与装置のベンチュリ管内の断面積や中身の密度(compactness)又は注入口の圧力を削減することによって調整可能である。
前記方法は、好ましくは製造業及び農業用細流灌漑システム(drip irrigation system)において流体の信用できる投与に使用することができる。投与の精度は高く、その解決法は簡素である。
発明の概要
本発明は投与装置であって、投与装置の内部は物質で充填され、その材料は有機的/非有機的な繊維又は流体の通過を許容する他の材料に基づく。この投与装置内の原理は、正確な流体の流れを得るために、注入口側から流出口側へのわずかな圧力損失(pressure drop)を利用するものである。注入口側の過大な静水圧及び流体の粘性を除いて、流れは以下の要因により与えられる投与装置のベンチュリ管内の摩擦(friction)により決定される。
・投与装置のベンチュリ管の断面積
・投与装置の全長
・投与装置の表面特性
・フィリングの長さ
・ベンチュリ管内の充填の程度
・フィリングの寸法
・フィリングの表面特性
・フィリングの柔軟性
・フィリングは流出口側で表面又は流体と物理的な接触をし、それにより滴の形成を回避できる
・フィリング内の混合物の量
投与装置は、ベンチュリ管の断面積が最も小さくなる方向へ向かって、注入口側から断面積が減少する円錐型形状を有する。ベンチュリ管内において、断面積は通常1ー10mmの長さにわたり一定に保たれ、この断面積は、この地点から投与装置の流出端までの間で同じである。錐体の外径は好ましくは減少するべきであり、それにより投与装置の内部はベンチュリ管の最後の部分で、実質的に平行である。この構造により投与の一層の丈夫さと安定性が達成される。これは、いずれの粒子も短いベンチュリ管よりも長いベンチュリ管内で、投与装置を目詰まりすること無しに、より容易に空間を見つけることができるからである。
投与装置のベンチュリ管は、機械的に断面積を変化させる可能性を持って作ることができる。それにより、特定の望まれる流れを、投与装置の意図する使用法に従属させることができる。このための装置は、特定の流量に対応して滑らかに又は所定の段階で調整できる。滑らかな調整の例としては、可撓性材料からなる円錐型投与装置の流出端周りに配置された取り付け金具(clamp)がある。取り付け金具を締め付けることにより、ベンチュリ管とフィリングは圧縮され、通過できる流量はそれにより減少する。
フィリング材(filling material)は少なくともノズル構造の最大の開口部から、投与装置のベンチュリ管を通過して、投与装置の流出端を超える。ベンチュリ管の最小断面においては、フィリングは材料の選択に依存し、所定の流量の通過を許容するいくつかの小さな流路から構成される。これによって、ベンチュリ管内には非常に小さな容積が流体の流れのために得られ、更に個々の流路の小さな体積が、投与装置内においてほぼ層流(laminar flow)であることを確保する。このようにして、摩擦の形態は正確に投与することができる投与装置内で作り出され、それは毛細効果とは無関係である。
投与装置及びフィリングは、流体及びその環境に関して適した材料から構成されるべきであり、その中で作用することになっている。投与装置は、プラスチックや弾性ゴム又は類似の可撓性材料又は非可撓性材料(例えば、プラスチック、金属やセラミックス)から構成される。
投与装置が可撓性材料から構成されると、投与装置の洗浄は流体の圧力を定期的に増加することよって実行され、それにより投与装置は最も細い点で通路を開け、従って断面積は増加し不純物を洗い出すことができる。投与装置が非可撓性材料から構成されると、機械装置は同様に投与装置のベンチュリ管の断面積を増加することができるような設計が含まれなければならず、これにより洗浄することができる。
流体内の圧力の定期的な増加と併せて、投与装置の前方洗浄は流体に洗浄用添加剤を添加することによって行うことができる。
更に洗浄は、定期的に圧力下で流体に気体を加えることによって行うことができ、それにより投与装置のフィリングの機械洗浄が同様に得られる。
投与装置外側の機械操作により定期的な前方洗浄が行われている間に、投与装置の機械的操作によって、洗浄は更に改良されるであろう。
この発明の手段によって、投与装置のベンチュリ管の非常に低い圧力降下(約0.1気圧まで下がって)でも、流体の投与は非常に正確に決定することができる。
流体が投与装置のベンチュリ管から離れる時に、滴の形成を最小にする/避けるために、フィリングが投与装置の流出端を通過して延び、他の表面又は流体と接触していることが重要である。
又、ベンチュリ管より後の投与装置の端部は斜めに切断されていることも、義務的ではなく利点である。これにより、流体の粘着力は低下する結果になる。同じ方法で、注入口側で斜めの角度でフィリングを切断することによって、流体の容易な通過を増進することができる。この方法で、流体内のいずれの空気/気体の泡をより簡単に壊すことができ、通り抜けることができる。いずれの空気/気体の泡を壊す他の方法は、気泡を壊すために投与装置の供給管内で繊維を突出させ、それにより通過することができる。
フィリングは一般的には、非有機的な繊維である。繊維の直径は場合によって変わるが、一般的には0.006−0.5mmの間である。フィリングは、通過する流体の流れに特性を与え又は、影響を与えるいずれかの材料からなる。この方法において、フィリングが作られている化学物質に流体が加えられると、フィリングの制御された分解/溶解が興味深い。この例は、投与装置が農業目的に使用される際には、水へ肥料が排出されることである。肥料が錠剤のように固形状で又は、フィリングのように投与装置内に配置された繊維状で伝えられる。肥料が溶解している時には、投与装置の断面積が増加し、従って伝えられる水量も増加し、植物が大きくなるための水への増加している必要性のために構成することができる。同じ方法で、フィリングは流体へ熱的に及び/又は化学的に影響を与える材料から構成される。この例として、流体の熱のためにフィリングは熱的に加熱されることができ、例えば炭素繊維による農薬のように化学的に抑制できる。
フィリングは例えば、多かれ少なかれ滑らかな表面を有する円形の繊維から構成することができる。直径が小さくなればなるほど、又繊維の表面が粗くなればなるほど、摩擦は大きくなる。異なる表面荒さを有する一般的なポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維は、好適な繊維であろう。
フィリングは、異なる寸法を有する1以上の材料から構成される。この方法において、フィリングの芯は熱的に加熱された繊維から構成することができ、一方でベンチュリ管内の繊維は、流体へゆっくりと放出される銀イオンを含有する。
本装置や方法は、一般的には1時間に1−5000mlの範囲内で投与のために使用されるであろう。投与範囲の下端において、本投与方法は他の解決法に比べて多くの利点を有する。
少量(10−500ml/時間)用の装置は、一般的には長さ30mmで外径が6mmである。より多量(500−1000ml/時間)用の装置は、そのサイズは一般的には長さ40mmで外径が8mmである。多量用装置は、そのサイズは一般的には長さ60mmで外径が10mmである。前述の投与装置のベンチュリ管の断面積は、一般的には0.75と20mmの間である。もちろんこれらの寸法は、案内としてのみ意図され、投与装置へ組み込むように配慮され、材料の選択により投与装置をより大きく又は小さくすることができる。
図1は、本投与装置の概念構造を図示する。
図1Aは、図1B及び1Cの断面を図示するための線と共に、側面から見た投与装置101を示す。図1Bは注入口側から見た投与装置101を示す。
図1Cは、投与装置101の中心の断面を示す。投与装置101は、1つの端部に注入口102を有し、それと対向端に流出口106を有する。流体の流れの方向は、常に注入口102から流出口106へ向かっている。投与装置101は、投与装置101を固定するためのフランジ103を注入口102に有する。投与装置101は、内部に円錐型形状104を有し、その後に投与装置は、投与装置の流出端106においてベンチュリ管105で終了する。
図1A及び1Bは、投与装置を形成する回転対称の管を示すが、その管は図1Cで示すような断面を有する2枚の薄板(sheet)であってもよく、それらの長手方向軸は図示する平面に対して垂直に延びている。同時に2枚の薄板は、円錐型管の断面に対応するベンチュリ型断面を画定する。
図1Dは、図1Cの投与装置の断面視に対応するが、ここでは投与装置101内にフィリング(filling)108を有する。フィリングは投与装置の注入口102で必然的に開口部へ固定される。フィリング108は、投与装置内で注入口と排出口の間で同じ容積であるが、投与装置のベンチュリ管109内でより圧縮される。投与装置の流出口から出たフィリング108は、滴の潜在的な形成を排除するために違う長さで切断される。
図2は通常動作中及び洗浄中の本投与装置を示す。
図2Aは、流体チャンバ202を備える流体供給源201へ取り付けられたフィリング204を備える投与装置203を示す。投与装置の流出口を経て、フィリング204は、流体を受け入れることになっている表面205と接触している。静水圧は、投与装置の流出口を経た後よりも流体チャンバ202内の方が高い。
図2Bは、例えば1バールで流体206を供給されている投与装置207を示し、投与装置207では、投与装置の可撓性材料が負けて、投与装置のベンチュリ管209が広げられる。投与装置207のベンチュリ管209の断面積が増加しているので、フィリング208内のいずれの混合物も、最もコンパクトであるベンチュリ管209内のフィリングの部分を、通常圧(例えば0.2バール)下で通過することができる。同様に、薄板版(図1A及び1Bの説明を参照)での投与装置のベンチュリ管の拡大は、薄板を互いから引き離すことによりなされる。
図3は、連結ホース302を介して流体貯蔵器301から流体供給源へ接続された投与装置303を示す。連結ホース302の寸法により、所定の圧力で投与装置303へ流体が絶え間なく供給される。
円錐型を示す断面を有する投与装置を示す。 注入口側が通常圧及び高圧での投与装置を示す。 投薬を目的とする投与装置の概念上の取り付けを示す。
符号の説明
101,207,303 投与装置
102 注入口
105,109,209 ベンチュリ管
108,204,208 フィリング
206 流体

Claims (14)

  1. ベンチュリ管内の投与装置の流出口で終わる断面が注入口から前記流出口へ向かって先細りをする内部形状を有する前記投与装置であって、
    フィリングは前記投与装置内を長手方向に延び、少なくとも前記ベンチュリ管の全てを貫通し、前記投与装置の流出口を超え、及び前記フィリングは前記注入口へ取り付けられており、
    前記投与装置は、前記注入口から前記流出口に摩擦制御された静水圧降下を生じ、
    前記投与装置は前記ベンチュリ管の断面積を増加するための手段を備える、
    投与装置。
  2. 前記ベンチュリ管は、個体材料からなり、前記フィリングを有する領域を通じて流体のより大きな又はより小さな流れを可能とするために前記ベンチュリ管の調整可能な断面を有する、請求項1に記載の投与装置。
  3. 少なくとも前記ベンチュリ管は可撓性材料からなり、前記フィリングを有する領域を通じて、より大きな又はより小さな流体の流れを可能とするために前記可撓性材料を伸ばすことにより、前記ベンチュリ管の前記断面積を増加することができる前記請求項1又は2に記載の投与装置。
  4. 前記流出口の前記形状は斜めに切断されている、前記請求項1から3のいずれかに記載の投与装置。
  5. 前記フィリングは交換可能である、前記請求項1から4のいずれかに記載の投与装置。
  6. 前記フィリングは前記投与装置よりも長い、前記請求項1から5のいずれかに記載の投与装置。
  7. フィリングは、制御された方法で時間と共に分解され又は摩擦する、前記請求項1から6のいずれかに記載の投与装置。
  8. 前記フィリングは熱的に及び/又は化学的に流体へ影響を与える、前記請求項1から7のいずれかに記載の投与装置。
  9. 前記フィリングは2つ以上の異なる材料から構成されている、前記請求項1から8のいずれかに記載の投与装置。
  10. 注入口側の圧力を増加することを通じて、及び/又は前記ベンチュリ管の表面形状の機械的な開口を通じて、前記ベンチュリ管の前記断面積を増加することによって、定期的な前方洗浄のための手段を有する、前記請求項1から9のいずれかに記載の投与装置。
  11. 共通の長手方向軸に沿って前記ベンチュリ管周りに前記フィリングを移動させることにより、定期的な前方洗浄のための手段を有する、前記請求項1から10のいずれかに記載の投与装置。
  12. 流体を投与するための方法であって、
    先細りをしている断面とフィリングを備えた投与装置を前記流体が通過し、前記フィリングは前記投与装置の前記長手方向へ延び、前記投与装置の流出口でベンチュリ管を経て前記流出口を超え、
    前記流体は、前記投与装置の前記注入口から前記流出口に摩擦制御された静水圧降下を生じる、
    流体を投与するための方法。
  13. 前記投与装置は前方洗浄により洗浄される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記投与装置の洗浄は定期的に行われる、請求項13に記載の方法。
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