JP2008517684A - 血管及び尿道の移植片を調製するためのヒアルロン酸誘導体を基礎としたチューブ構造 - Google Patents

血管及び尿道の移植片を調製するためのヒアルロン酸誘導体を基礎としたチューブ構造 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つのHA誘導体と、任意で天然、合成又は半合成起源のさらなるポリマーから本質的になる非破壊表面の壁を有するチューブ構造を開示する。このチューブ構造は、非常に簡単な工程で調製されるものであって、血管及び尿道の移植片の調製に使用される。

Description

本発明は、チューブの形状の生物材料であって、血管の移植片として使用される場合in vivoに移植された後血管再生を誘導し得るヒアルロン酸誘導体を有するものであって、小型又は中型の動脈の血管壁のde novoでの再構築を導くものである。
アテローム性動脈硬化を伴った心臓血管系の疾患(ASCVD;動脈硬化性心血管病)は、全世界的な病態の最も一般的なクラスを構成する。その中でも最も頻度の高いものは、冠状動脈、梗塞、発作、及び動脈性高血圧である。その集団における発生率及び有病率は、不健康な生活習慣と平均寿命の増加との結果として、一定に増加している。これらの病態の予防、治療及び管理は、非常にコストのかかるものである;米国において2004年の直接及び非直接の算出コストでは、3億7000万ドルである(非特許文献1)。しかしながら、これらの疾病の処置は、公衆衛生の支出の優先事項である。血管内外科手術において一定の進歩があるにもかかわらず、冠状動脈及び/又は末梢血管の閉塞を治療する好ましい手法は、依然として、循環血流のバイパスを作る人工器官の外科的移植である。この手法は、種々の解剖学的部位における病巣に適用され得るものであって、長期間血管に対して良好な頻度での開通性を確実にする。より大きい血管(6mm以上の径)の場合、Dacron(登録商標)などのポリテトラフルオロエチレン又はポリウレタンなどの材料からなる合成人工器官を首尾よく使用する。これらは繰り返しの外科手術を必要とする頻度を減少させるものの、これらの材料は、縫合部位近傍に感染を生じさせ、閉塞を発生させ、且つ拡張させる傾向にあるので(非特許文献2)、これらを使用する場合、かなりの副作用のリスクがある。
上記の材料は、低い血流速度に耐えるのに十分な弾性を有しないため、冠状動脈や頸動脈などの小径の血管(3〜5mm径)には、使用されない。従って、この種の手術の場合、自家血管の移植片を通常使用する(伏在静脈、内部の乳腺動脈又は橈骨動脈など)。
得た結果は、血管の開通性についても、移植片の弾性についても、良好なものであったが、おそらく移植された血管が新たな血流に適合するにつれ、縫い合わされた箇所だけでなくその長さに沿って内膜の過形成が起こってしまうため、寿命が短くなる傾向にある。このことは、血流を劇的に減少させる狭窄を決定付け、移植片自体の破綻をもたらす(前記の通り)。さらに、これらの材料の利用可能性は、拡散性の血管障害のため、多重移植片を必要とする患者には十分でないかもしれない。
これらの因子は、総合的手法を用いて、生存能力を有し完全に自家性の移植片構造(例えば心臓弁や血管など)を生じさせ得る組織工学技術を研究者に発見させることとなる。この移植片は、生存能力を有するので、生体工学で製造された血管は、刺激に感受的であり、自己で再生可能であって、移植される特定の環境の要件に従って治療及び構築をする本質的な能力を有する。一般的に言えば、血管の組織工学は、生体で再吸収可能な天然又は合成の材料で構築された支持構造又は支持骨格を用いて開始する。この骨格は、元の血管の内皮細胞自体が細胞外マトリックスを産生するまで、一時的な生体機械的支持体を提供する。これまでに以下の通りの種々の骨格が使用されてきている:
脱セルロース化されたマトリックスなどの生物学的骨格であるが、この使用は、ウィルス感染のリスクにより、制限されている;
非生物分解性ポリマー(Dacron(登録商標)、ポリテトラフルオロエチレン)であり、in vivoにおいて良好に役割を実行するが、上述の理由により、小径の血管では、特に適するというわけではない;
ポリウレタン、初期には、良好な生体適合性を示すが、その後、表面上で化学的改変が進行し、その後、急速に分解されてしまう;
ポリグリコール酸及びポリ乳酸、しかしながら、実験的検討においてのみ使用されている。
これらの材料のそれぞれは、個々の特徴に従った異なる特性プロファイルを有するが、現在、これらのin vivoにおける使用に関する最も重大な制約は、以下の点である:
これらの材料に、生の動脈の機械的特性を模倣し得る能力を有さないことに起因する、相対的に高い血栓形成性;
内皮層を急速且つ完全に再生し得ない能力(非特許文献3及び4);
in vivoにおいて高い程度の分解性、及びそれに伴って起こる急性の炎症作用(非特許文献5及び6)。
しかしながら、ひとつの天然のポリマーであるヒアルロン酸(HA)は、特に興味のある特性を示し、これは、新規の工学的組織の調製用に生物材料として使用される三次元マトリックスを得るために化学的に改変されたものである。HAは、ヘテロの多糖類であって、D−グルクロン酸とN−アセチル−D−グルコサミンとを交互に有する残基からなり;これは、直鎖のポリマーであって、由来する原料及び調製方法によって、50,000〜13×10Daの範囲の分子量を有するものである。これは、脊椎動物の結合組織の基礎物質、関節の滑液、硝子体液、及び臍帯において、細胞周囲のゲルに天然に存在する。実用的に偏在するので、HAは、生命体において、特に、多くの異なる組織(皮膚、腱、軟骨、筋)の細胞用の機械的支持体として、重要な生物学的役割を演じる;また、よく知られているように、CD44の膜受容体を介して、HAは、細胞の移動、分化、及び血管形成などの細胞生理学及び生化学に関連する種々の異なるプロセスを調節し、組織の水和反応及び関節の潤滑性に関与する。
生物学的材料で得られる最も興味深い先行技術で公知の、HA分子で発揮される化学的改変は、以下の通りである:
HAの、有機塩基及び/又は無機塩基による加塩(特許文献1);
HA(HYAFF(登録商標))の、脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式の、アルコールによるエステル化(特許文献2);
HA(ACP(登録商標))の内部エステル化:20%のエステル度を越えないエステル化をうけたHAの内部エステル(特許文献3);
HA(HYADD(登録商標))の、脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式の、アミンによるアミド化(特許文献4);
N−アセチル−グルコサミン画分に対するHAの脱アセチル化(特許文献5);
HAのO−硫黄化(特許文献6);
N−アセチル−D−グルコサミンの第一級水酸基の画分の酸化によるHA(HYOXX(登録商標))の過カルボン酸化(特許文献7)。
上述の種々の誘導体のうち、新規の工学的組織の形成に特に適したものは、Campocciaらにより例示されている、HAエステル、特にベンジルエステル(HYAFF(登録商標)11)であると証明されている(非特許文献7)。
さらに、従来技術で公知の実験(非特許文献8)で明らかにされているように、伏在静脈から採取された内皮細胞は、不織メッシュに織り込まれたHYAFF(登録商標)11の繊維で構成される骨格(特許文献8)上に完全に増殖することが可能であって、これは、当業者公知の適当な条件で播種されたものである。この細胞は、最初に、HYAFF(登録商標)11の繊維に接着し、その後、繊維のメッシュ内に増殖し、約20日の間に、その間隙を介して分散し、良好に組織化された内皮細胞下のマトリックスの特徴を有する骨格の表面上にコンパクトな単層を形成する。小径の血管を産生する最初の試みは、Remuzzi A.らによりなされており(非特許文献9)、彼らは、ブタの胸大動脈から採取した平滑筋の血管細胞を、全体的にエステル化されたHYAFF(登録商標)11のメッシュ(HYAFF(登録商標)−11のp100)の不織物上に最初に増殖させ、その後、このメッシュを、円筒のシリコーン支持体の周囲に覆い、適当な位置で縫い合わせ、さらに14日間、細胞を成長させた。このプロセスの終期において、シリコーンの支持体を取り除き、約6mmの外径と、約4mmの内径とを有する円筒を残存させ、この外周表面は、十分な細胞外マトリックスを形成する一方、HYAFF(登録商標)11の内部には、筋細胞が見出された。その一貫性は正しく完全に生体適合性を有するものであるが、この種の構造は、血流の圧力に耐えることができないので、本発明の目的に適したものではない。事実、機械耐性試験で示されたように、出発材料であるブタの冠状血管よりも明らかに耐性が小さかった。これは、おそらく、ロール状のHYAFF(登録商標)11の種々の層は、不均一の厚みのチューブを有するように互いに完全に結合しないためであり、さらに、この円筒の内部では、内皮細胞の層は、不十分で、平滑筋細胞の層が連続ではないためである。これらの要素の組み合わせは、血管の移植片の機械的安定性及び基礎的な有効性に対して、必要不可欠である。
先行技術において既に公知の発明としては、HYAFF(登録商標)11のチューブ状の構造であって、この発明において、HYAFF(登録商標)11の円筒は、螺旋の形態で周囲に巻かれた単一のスレッド(特許文献9)、又は共に編まれた同様の材料からなる複数のスレッド(特許文献10)が豊富(enrich)に存在しており、緻密(compactness)に添加するようにそのチューブの内部に挿入されている。これらの骨格は、神経繊維の再生に首尾よく使用されている。他のチューブ状のHYAFF(登録商標)11の構造は、尿道の再生に使用されている(非特許文献10):この場合、このチューブは、HYAFF(登録商標)11の繊維のメッシュで形成されている。
欧州特許第138572号明細書 欧州特許第216453号明細書 欧州特許第341745号明細書 欧州特許出願番号第1095064号明細書 欧州特許出願番号第1313772号明細書 欧州特許第702699号明細書 欧州特許出願番号第1339753号明細書 欧州特許第618817号明細書 欧州特許第571415号明細書 欧州特許第652778号明細書 Heart Disease and Stroke Statistics 2004 Update、American Heart Association、Dallas、TX Conte著、Faseb J.、1998年、12巻、p.43−45 Mitchellら著、Cardiovasc.Pathol.2003年、p.12巻、p.56−64 Moldovanら著、Arch.Pathol.Lab.Med.、2002年、126巻、p.320−324 Greislerら著、Arch.Surg.、1982年、117巻、p.1425−1431 Santavirtaら著、J.Bone Jt.Surg.Br.、1990年、72巻、p.597−600 Biomaterials、1998年、19巻、p.2101 −2127 Turner NJ.ら著、Biomaterials、2004年、25巻、p.5955−5964 Tissue Eng.、2004年、10巻、p.699−710 Italiano G.ら著、Urol.Res.、1997年、26巻、p.281〜284 BAM、1996年、6巻、p.183〜187 Zhangら著、Biomaterials、2004年、25巻、p.177−187
本発明は、本技術分野において当業者の現在のノウハウの制限をはるかに越えるものである。本発明は、新規のチューブ状の構造に関するものであって、この構造の壁は、少なくとも1つのHA誘導体と、任意で天然、合成又は半合成起源のさらなるポリマーとから本質的になる、非破壊の表面を有する。
これらのチューブ状の構造は、in vivoに直接移植された際、血管壁を完全に再構築し得る。さらに、この構造は、生体適合性を有し、生分解性を有し、且つその領域の生理及び血管力学性に完全に適合され、移植され、優れた血管結合を構成する。これらの特性は、その壁の再生を促進可能とし、尿道を構築し、従って、その使用は、尿生殖器外科に理にかなったものである。
従って、本発明は、以下のものにさらに関連する:
本発明によるチューブ状構造を有する血管移植片;
本発明によるチューブ状構造を有する尿管移植片。
最後に、本発明は、上記のチューブ状構造の調製方法にさらに関し、以下のステップを有する:
(I)HA誘導体、及び任意で第二のさらなるポリマーをDMSOに溶解するステップと;
(II)得た溶液を用いて、種々の径を有するスチール製のシリンダーを回転させながら、コーティングするステップと;
(III)シリンダーに付着した溶液をエタノール浴中で凝固するステップと;
(IV)チューブ状構造をシリンダーの支持体から除去し、エタノールで洗浄し、通気乾燥するステップと;
(V)得たチューブ状構造を、切断し、梱包し、且つ?線で滅菌するステップと;
を有する。
本発明において、チューブ構造の「少なくとも1つのHA誘導体と、任意にさらなるポリマーとから本質的になる」との定義は、第二のポリマーに任意に関連付けられた少なくとも1つのHA誘導体が、チューブ構造の総重量を基礎とした重量に対して、95%の総量でチューブ構造に存在することを意味する。
本発明において、本発明によるチューブ構造を調製するのに好ましく用いられるHA誘導体は、脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式のアルコールとのHAのエステル(HYAFF(登録商標))、脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式のアミンとのHAのアミド(HYADD(登録商標))、脱アセチル、O−硫酸化、及び過カルボン酸化のHA誘導体、並びにこれらの混合物から選択される。
さらに好ましくは、ヒアルロン酸誘導体は、ヒアルロン酸のエステルである。ましてさらに好ましくは、ヒアルロン酸エステルは、カルボキシ置換体が、50〜100%のエステル化度でベンジルアルコールとエステル化されたもの(HYAFF(登録商標)11)から選択される。
本発明の特に好適な実施例によると、本発明の目的に使用されるヒアルロン酸のベンジルエステルは、75〜100%のエステル化度を有する。
本発明によるチューブ構造は、血管手術において、小型及び中型の動脈に、一時的な導管(temporary duct)として、使用されてもよい。本願出願人は、下記の例及び実験例により、本発明で述べるこの構造が、意図的な目的として必要な機械的及び機能的特性の全てを有することを示す。その理由は、以下の通りである:
生体液と適合性を有する一方、in situにおいて、外来種の存在に反応した炎症の段階において典型的に存在する単球又は好中球の浸潤がない;
生体適合性を有する。この構造は、移植の4ヶ月以内にマクロファージによって分解されるためである。120日後の観察では、生物学的材料は、分解工程が完了したことを示し、裸眼でゲルと視認され、且つ分解産物は、種々の炎症反応を惹起しないことが明らかとなった;
天然の動脈の生理的挙動をシミュレートした血流を支持する十分な機械的耐性を有し、従って、他の材料で構築された典型的な移植物である異常な膨張の形成を阻止する;
血栓形成性を有しない;急性の血栓形成は、血液が内皮細胞と異なる構造と接触することで発生し得ることが知られている。本願で述べる実験において、血栓を形成した事実はなかった;
血管壁及び尿道壁の両方で均一な再生を保証し、移植された導管の全ての機能を回収可能とする;事実、本願で述べる移植片は、血管壁の連続的な成長を誘導し、生理的な動脈形成プロセスを再現する;
周囲の環境から再生可能なプロセスを単離し、これにより、種々の負の障害を阻止し、周囲の組織は、これらを接着しない;
容易に取扱い且つ保存するのに十分コンパクトであり且つ堅実であり、手術中、直線的な縫合糸のみを必要とする;
製造工程が非常に簡便であるので、種々の異なる長さ及び径に製造可能である。
本発明によるチューブ構造で得られる人工器官は、使用する材料(好ましくは、HYAFF(登録商標)11)の本質的な特性のおかげで、現在遭遇している全ての制限に対する解決法を提供し、尿生殖器及び血管手術の分野、特に、2〜5mmの血管(冠状動脈、内頸動脈、上腕動脈、後脛骨動脈)、及び7〜10mmの血管(頸動脈、膝窩動脈、腸骨動脈、及び大腿動脈)の分野における突破口を提供する。より大きな血管(例えば、腹大動脈、胸大動脈)に適用されてもよい。
本発明の目的に適した材料は、他の種類のHA誘導体、及び/又は他の天然、半合成若しくは合成ポリマーと関連付けられたHA誘導体から取得されてもよい。好ましくは、天然ポリマーには:コラーゲン、エラスチン、コラーゲンとグリコサミノグリカンとの共沈物、セルロース、キチン、キトサン、ペクチン又はペクチン酸などのゲル形態の多糖類、アガー、アガロース、キサンタンガム、ジェラン(gellan)、アルギン酸、アルギン酸塩、ポリマンナン、ポリグリカン、ポリアミド、天然ガムが挙げられる。
好ましくは、半合成のポリマーとしては、以下のものが挙げられる:
アルデヒド若しくはその前駆体、ジカルボンサン若しくはそのハロゲン化物、及びジアミンから選択される薬剤とのコラーゲン架橋物;並びに
セルロース、アルギン酸、スターチ、キチン、キトサン、ジェラン、キサンタン、ペクチン、ペクチン酸、ポリグリカン、ポリマンナン、アガー、アガロース、天然ガム、グリコサミノグリカンの、誘導体。
最後に、好ましい合成ポリマーとしては、ポリ乳酸及びポリグリコール酸、これらの共重合体、並びにこれらの誘導体、並びにポリジオキサン樹脂、及びポリフォスファゼン樹脂が挙げられる。
さらに好ましくは、本発明によるチューブ構造は、半合成起源の第二のポリマーを含有する場合、カルボキシメチルセルロースのエステルから選択され、より好ましくは、ベンジルエステル、又はアルギン酸のエステルから選択され、より好ましくは、ベンジルエステルである。
ヒアルロン酸誘導体と他のポリマーとの重量比は、後者が存在する場合、好ましくは、95:10〜60:40である。
さらに好ましくは、ヒアルロン酸誘導体と他のポリマーとの重量比は、80/20〜70/30である。
特に好適な実施例によると、チューブ構造は、他のポリマーを含有する場合、100%のベンジルエステル(HYAFF(登録商標)11p100)と、カルボキシメチルセルロースのベンジルエステルとで80/20の比率により形成される。
その他の特に好ましい実施例によると、本発明によるチューブ構造は、他のポリマーを含有する場合、HYAFF(登録商標)11p100と、アルギン酸のベンジルエステルとで70/30の比率により形成される。
HA誘導体と、1つ以上の医薬的及び/又は生物学的に活性な物質とを関連付けてチューブ構造を調製することも可能である。
本発明による製造方法において、ステップ(I)では、DMSO中のヒアルロン酸誘導体及び任意の第二のポリマーの濃度は、好ましくは70〜160mg/mLであり、より好ましくは80〜150mg/mLである。
前臨床研究
純粋に記載する目的のため、及び以下の事項に限定することなく、以下に、本発明の主題である移植片の調製の複数の例、並びに本発明の特許請求の範囲に記載の材料の絶対的な効率及び安全性を示すin vivoの実験から得られた結果を示す。
HAの全体のベンジルエステルで得たチューブ状人工器官の調製
HAの全体のベンジルエステル(HYAFF(登録商標)−11 p100)を、ジメチルスルフォキシド(DMSO、80〜150mg/mL)に溶解し、このHYAFF/DMSOの溶液を、再生されるべき導管の種類に従って、1〜10mm以上の径を有する回転する円筒スチールバーをコートするのに用いた。その後、円筒上にコートされたHYAFF/DMSOの溶液を、エタノール浴中で凝固させた。このようにして形成されたチューブを、円筒の周囲から取り除き、適当な部分に切断し、エタノールで洗浄し、通気で乾燥させた。この手法で得た人工器官を、二重包装で梱包し、?線で滅菌した。
ヒアルロン酸のベンジルエステル及びカルボキシメチルセルロースのベンジルエステルを有するチューブ状人工器官の調製
HAの全体のベンジルエステル(HYAFF(登録商標)−11 p100)と、カルボキシメチルセルロースとを80/20の比率で有する粉末の混合物を、100mg/mLの濃度でDMSOに溶解した。一旦可溶化を完了した後、この混合物を、例1.1で述べるように、処理する。
HAのベンジルエステル及びアルギン酸のベンジルエステルを有するチューブ状人工器官の調製
HAの全体のベンジルエステル(HYAFF(登録商標)−11 p100)及びアルギン酸のベンジルエステルを70/30の比率で有する粉末の混合物を、120mg/mLの濃度でDMSOに溶解する。一旦可溶化を完了した後、この混合物を、例1.1で述べるように、処理する。
1.4 人工器官の移植
以下の実験に関し、30匹のオスのウィスターラット(250〜350gの重量)を、100mg当たり、40μgのケタミン塩酸塩及び20μgのキシラジンを有するカクテルを用いて静脈経由で、麻酔した。腹部を剃毛し、ベタジン及び70%のアルコールで滅菌した。約3cmで切開して腹部筋肉を露出させた:腎動脈と大動脈の3つの分岐との間の大動脈の部分をその後露出した。一度血管をクランプした後、大動脈の1cmのセグメントを切開し、HYAFF(登録商標)−11 p100(2mm径、1cm長、例1.1で調製したもの)のチューブを、最初に近位で、その後遠位で、吻合により挿入し、その後、ナイロン10.0スレッドを用いた連続縫合により、縫合した(図1)。種々の前後で、抗凝固剤は使用しなかった。全ての手術を、同様の方式で、同様の手術者により、行った。
1.5 人工器官の収集
それぞれの時間において(5、15、30、60及び120日)、5匹の動物を屠殺した。その移植領域により簡単にアクセスする切開により、注意深く露出させた。クランプした後、遠位より開始して吻合部位から3mmまで大動脈を横方向に切開し、得たセグメントを、ヘパリンの生理食塩水(NaCl0.9%)で完全に洗浄した(図2)。得たセグメントを、その後、半分に横方向に切断し、別々に、ホルムアルデヒド及び凍結組織サンプル用の特定の媒体(O.C.T. Tissue−Tek(登録商標))に固定し、それぞれ組織学分析、及び免疫組織学分析用とした。複数の全体サンプルを、ホルマリンに固定し、パラフィンに包埋し、染色用に長手方向の部分に切断した。
1.6 組織学的分析
ホルマリンに固定したサンプルを、エチルアルコールで徐々に脱水し、パラフィンに包埋し、サンプルの長軸に沿って7μmの厚みの部分に切断し、これを、その後、組織学的試験用に、ヘマトキシリンエオシン(HE)及びアザン−メロリー染色(Azan−Mallory stain)で染色する一方、エラスチン繊維の存在を検討するWeighert染色した。
1.7 免疫蛍光分析
細胞内のフォン・ヴィレブランド因子(VIII因子)の発現を検討することで、内皮細胞を特徴付けた:OCTに前もって載置したサンプルを、液体窒素中で凍結し、その後、クリオスタットで5μmの厚みの部分に切断した。ヒトフォン・ヴィレブランド因子に対するポリクローナル抗体(ウサギ由来)を1:300に希釈したもの(DAKO社製)を用いて、免疫蛍光の検討を行った;1時間のインキュベーションの後、サンプルを生理食塩水で洗浄し、蛍光色素を結合した抗ポリクローナル二次抗体(TRICT)で処理した。
Vescovoらによる方法(非特許文献11)に従って、ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)の発現を測定して、平滑筋細胞を同定し特徴付けた。
2. 前臨床データ
2.1 移植及び収集の肉眼観察
外科的な観点からみると、HYAFF(登録商標)−11 p100のチューブは、柔軟で、弾性を有し、切断及び縫合しやすく、10.0のナイロンスレッドを用いた吻合の縫合糸の理想的な特性を有する。文献では、2つの吻合を完了するのに、約50分要する(非特許文献12)。人工器官を介して一度血流が回復すると、裸眼で脈の膨張が視認され、チューブからの若干の出血は、ガーゼパッドで簡単に止まった(図1b)。人工器官が回復した場合、移植片の周囲では、血栓及び感染の兆候は、見られなかった(図2及び3);また、動脈瘤拡張、又は血管壁の崩壊の兆候は、見られなかった。血管の導管の機械的特性は、動脈部分の完全な再生まで、もとのままであった(図3)。動物の生存率は、100%であり、末梢領域での血管の欠損は、見られなかった。
2.2 グループ1(5日目)
5日目における観察の相対データを、図4及び5に示す;吻合部は、固形状であり、元の動脈に良好に一体化されており(図4a)、HYAFF(登録商標)−11 p100のチューブは、元の化学的及び機械的特徴を保持する(図5a)。内皮のコーティングにより、吻合に対して、近位及び遠位の両方で、再生が開始し、種々の浸潤の兆候を示すことなく、人工器官の内部に侵入し、中間部に集中する傾向にある。同様の時間において、一時的な組織は、大動脈から発達し、縫合部位において、血管導管の外部の周囲を覆う(図4b)。免疫蛍光分析により、内皮細胞の存在を確認し(図5b)、導管の内部に平滑筋細胞の薄層が形成する早期のステージが明らかとなる(図5c)。
2.3 グループ2(15日目)
15日目において、図6に示すように、動脈束(arterial tract)が完全に再生され、全ての血管構造が良好に発現され、組織化した。上記のチューブは、未だ残存し(図6bにおいて、青色矢印)、横方向の部分の免疫蛍光分析で示すように(図6d)、内皮層は、移植片の内腔を全体的にコートする。また、平滑筋細胞も、明確に存在し(図6c)、それとともに、動脈壁の中央の領域において平滑筋細胞により通常産生される、細胞外マトリックス成分(コラーゲン及びエラスチン)も、顕著である。コラーゲン及びエラスチンは、新規に形成された血管に、縫合に耐え、破損を阻止するのに十分な機械的耐性を付与する。
2.4 グループ3(30日目)
30日目において、HYAFF(登録商標)−11 p100のチューブは、未だ残存し、新規に形成した動脈がその内部に走る。サンプルの組織学的分析(図7a及び7b、ヘマトキシリン−エオシン染色)では、新規の血管壁が吻合部において元の動脈と良好に一体化されていることが明らかとなった。免疫蛍光分析では、内皮コーティングの存在を確認した(図7c及び7d)。
2.5 グループ4(60日目)
60日目において、人工器官は、未だ残存しており、再生工程は、通常に進行する。内皮細胞及び平滑筋細胞は、明確に視認し得る(図8b、9c、9d)。新規の動脈の壁は、通常の血管のように階層をなしており(図8a及び9a)、その弾性成分も、非常に顕著である(図9b)。従って、全ての血管構造は、組織化されており、組織分析でも、もとの血管束のものと同様である。
2.6 グループ6(120日目)
この検討のこの時点において発見する最も重要なものは、組織学的な試験により明らかとなった、上記の生物学的材料が存在しないことである(図10a及び10b)。新規の動脈は、元の機械的及び構造的特徴を保持する。その内腔は、特許品(patent)であり、膨張及び崩壊の兆候を示さない。Weighertの染色により、弾性繊維のメッシュの存在を確認する一方で(図10c)、その内皮層を、免疫蛍光分析で再度確認する(図10d)。
従って、上記の理由から、予測され得るものとしては、本発明の主題である、ベンジルアルコールで100%のエステル化度にてエステル化されたヒアルロン酸誘導体から好ましく構成されるこの新規のチューブ構造は、in vivoで直接使用され、血管及び/又は尿管の再生を補助するためのシステムで、全ての効果について考慮されるべき基本的な必要条件の全てを有する。事実、使用される上記の生物学的材料の特有の特徴故、本願の特許請求の範囲に記載のチューブは、生体適合性を有し、生分解性を有し、且つ、障害を受けた構造が完全に再生されるまで、基礎的及び機械的観点の両方から見て、血管組織及び/又は尿管組織の急速で通常の成長を一時的に可能とし、且つ移植される場合周囲の環境と完全に一体化されることが可能である。従って、本願の特許請求の範囲に記載のツールは、新規で、安全で、製造及び取扱が容易であり、現在臨床適用において使用される血管及び/又は尿管を置き換える移植に関連した種々の問題を解決し得るものである。従って、本発明は、アテローム硬化性に関連した外科的処置を非常に前進させる。
上記の通り、本発明について述べていたが、問題の上記の生物学的材料の調製の例は、種々の方法で改変され得るものであることは、明らかである。斯かる改変は、本発明の精神及び目的から逸脱するものと解釈されるべきものではなく、当業者に明らかであろう種々の改変は、添付の特許請求の範囲に包含されるものである。
腹大動脈に吻合された、本発明によるHYAFF(登録商標)11p100(2mm径、1cm長)のチューブ状構造(ガイドチャネル)の2つの写真であって、(a)は、吻合前のものを示し、(b)は、血管クランプを除いた後のものを示す。 腹大動脈に吻合されたHYAFF(登録商標)11p100(2mm径、1cm長)の切片の写真であって、移植後15日に回収したものである。このチューブ状構造は、機械特性を保持しており、膨張の兆候を示していない。再生された動脈は、ガイドチャネルの内部に既に明確に視覚可能なものとなっている。 移植後15日に回収した、前の写真で既に示したHYAFF(登録商標)11p100のガイドチャネルの外観の拡大写真を示す:縫い合わせは、血管が完全に再生されるまで、長手方向の張力を支持し、軸方向及び円周方向の柔軟性及び脈拍を保持する。この切片は、自由に移動し、周囲の組織に線維性の癒着を起こさない。 (a)は、5日目の切片の長手方向の部分(ヘマトキシリン−エオシン染色、5倍)であって:青色の矢印は、形成された内皮層を示し;緑色の矢印は、吻合部を示し、ここでは、動脈が移植したガイドチャネルに接触している;赤色の矢印は、HYAFF(登録商標)11p100のガイドチャネルを示し;星印は、血管組織が生物学的材料に侵入していないことを示す。再生プロセスは、ガイドチャネルの内部で進行する。(b)は、同様の切片の20倍拡大図である:動脈は、吻合位置におけるガイドチャネルと接触する。 (a)は、5日目の切片(ヘマトキシリン−エオシン染色、2.5倍)の断面の写真を示す;(b)は、(抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体、5倍)良好に示された内皮層の存在と一致する;(c)は、免疫蛍光分析(抗ミオシン軽鎖キナーゼ抗体、5倍)であって、未だはっきりしない平滑筋成分の最初の状態を示す。 (a)は、15日目における切片の断面(Weighert、2.5倍)を示す:全ての血管壁が良好に示されている。(b)は、チューブ構造が未だ存在しており、機械的特性を保持している(Weighert、10倍);(c)及び(d)は、それぞれ、平滑筋細胞の層(抗ミオシン軽鎖キナーゼ抗体、5倍)、及び内皮層(抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体、5倍)をそれぞれ示す。 (a)は、30日目における切片の長手方向の部分(Weighert、2.5倍)を示し:青色の方形は、新規の動脈の拡がりを示し;血管壁の咬合、膨張、及び崩壊の兆候はない。この生物学的材料は、切断することが難しい結果として、フラグメントに砕かれるようである。(b)は、10倍の吻合部位を示し;元の動脈壁は、新規に形成された部分と接触する。(c)及び(d)は、それぞれ、内皮層(抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体)の5倍、及び10倍の図を示す。 (a)は、60日目における切片の長手方向の部分(Weighert、2.5倍)を示し:青色の矢印は、元の動脈と新規に形成された部分との間の境界領域を示す。(b)は、内皮層が、新規に形成された動脈の内腔の全体の表面(抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体で免疫蛍光された部分)をコートするのを示す図(5倍)である。 (a)は、60日目における断面(ヘマトキシリン−エオシン染色、5倍)を示し:血管の全ての成分は、良好に示されている。(b)は、断面(Weighert、20倍)を示し:弾性要素は、明確に視覚可能である。(c)は、免疫蛍光(抗ミオシン軽鎖キナーゼ抗体、5倍)を示し、平滑筋細胞の存在と一致する。(d)は、抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体の免疫蛍光(10倍)を示し、内皮細胞のコーティングを示す。 120日目における断面(ヘマトキシリン−エオシン染色、5倍)を示し:この生物学的材料は、消失している。(b)は、断面(Weighert、5倍)を示し、弾性成分が良好に示されている。(c)は、断面(Weighert、40倍)を示し:弾性成分(青色の矢印)を詳細に示している。(d)は、抗ヒトフォン・ヴィレブランド因子抗体の免疫蛍光(10倍)を示し:内皮細胞の層が、明確に視覚可能となっている。

Claims (14)

  1. 非破壊の表面を有する壁のチューブ構造であって、
    少なくとも1つのヒアルロン酸誘導体と、任意で関連付けられた、天然、合成又は半合成起源の少なくとも1つの他のポリマーとから本質的になることを特徴とするチューブ構造。
  2. 少なくとも1つのヒアルロン酸誘導体から本質的になることを特徴とする請求項1に記載のチューブ構造。
  3. 前記ヒアルロン酸誘導体は、脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式のアルコールとヒアルロン酸とのエステル;脂肪族、アラリファティック(araliphatic)、環式脂肪族、芳香族、環式及びヘテロ環式のアミンとヒアルロン酸とのアミド;脱アセチル化されたヒアルロン酸;O−硫酸化されたヒアルロン酸;及び過カルボン酸化されたヒアルロン酸;並びにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載のチューブ構造。
  4. 前記ヒアルロン酸誘導体は、エステルであることを特徴とする請求項3に記載のチューブ構造。
  5. 前記ヒアルロン酸のエステルは、75〜100%のエステル化度を有するベンジルエステルであることが好ましいことを特徴とする請求項4に記載のチューブ構造。
  6. 前記ヒアルロン酸のベンジルエステルは、100%のエステル化度を有することを特徴とする請求項5に記載のチューブ構造。
  7. 前記のさらなる任意のポリマーは、天然起源であり、
    これは、コラーゲン、エラスチン、コラーゲンとグルコサミノグリカンとの共沈物、セルロース、キチン、キトサン、ペクチン又はペクチン酸からなるゲルの形態の多糖類、アガー、アガロース、キサンタンガム、ジェラン、アルギン酸、アルギン酸塩、ポリマンナン、ポリグリカン、ポリアミド、天然ガムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のチューブ構造。
  8. 前記のさらなる任意のポリマーは、半合成起源であり、
    これは、アルデヒド若しくはその前駆体、ジカルボンサン若しくはそのハロゲン化物、及びジアミンから選択される薬剤とのコラーゲン架橋物;並びに
    セルロース、アルギン酸、スターチ、キチン、キトサン、ジェラン、キサンタン、ペクチン、ペクチン酸、ポリグリカン、ポリマンナン、アガー、アガロース、天然ガム、グリコサミノグリカンの、誘導体;
    からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のチューブ構造。
  9. 前記のさらなるポリマーは、合成起源であり、
    これは、ポリ乳酸及びポリグリコール酸、これらの共重合体、並びにこれらの誘導体、並びにポリジオキサン樹脂、及びポリフォスファゼン樹脂から選択されることを特徴とする請求項1に記載のチューブ構造。
  10. ヒアルロン酸誘導体/さらなる任意のポリマーとの重量比は、後者が存在する場合、95:5〜60:40であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のチューブ構造。
  11. 少なくとも1つの医薬的及び/又は生物学的に活性な物質をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のチューブ構造。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のチューブ構造を有することを特徴とする血管移植片。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のチューブ構造を有することを特徴とする尿管移植片。
  14. (I)HA誘導体、及び任意で第二のさらなるポリマーをDMSOに溶解するステップと;
    (II)得た溶液を用いて、種々の径を有するスチール製のシリンダーを回転させながら、コーティングするステップと;
    (III)シリンダーに付着した溶液をエタノール浴中で凝固するステップと;
    (IV)チューブ状構造をシリンダーの支持体から除去し、エタノールで洗浄し、通気乾燥するステップと;
    (V)得たチューブ状構造を、切断し、梱包し、且つ?線で滅菌するステップと;
    を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のチューブ構造を調製する方法。
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