JP2008517529A - ファイバの使用、距離、および帯域の改善を伴うトランク保護を提供する電気通信事業者クラスのwdmpon用のシステムおよび装置 - Google Patents

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Abstract

受動光ネットワーク(PON)は、市内交換局ノードと顧客ノードとの対の間の分配ノード(DN)において、波長分割多重装置(WDM)を光カプラと組み合わせて使用することにより、トランク保護が与えられる。市内交換局ノード(LEON)は、WDMを通じて光ファイバ・ループ対の信号を送信および受信しするものであり、LEONの1つは活性であり、1つは障害またはケーブル切断が生じるまで待機中である。各DNは、下流ループからの1つの波長をAD/DR WDMでドロップし、そして、光−電気−光(OEO)中継器を使用して、下流信号を増幅し、また、OEOを使用して、上流信号を、AD/DR WDMによって上流ループへ挿入される前に増幅する。DNは、OEOからの信号およびOEOへの信号を多重化するため、および光カップラを通して複数のユーザ・ノードへ接続するための第2のWDMを組み込む。

Description

本発明は、一般に電気通信ネットワーク伝送システムの分野に関し、より詳細には、
トランク(回線)の保護、使用可能距離の拡大、ファイバ利用の増大をもたらすものであり、波長分割多重技術と、ファイバ・ケーブルをもつ市内交換局から配線されたより撚線対による回線電力供給との組合せを用いるものである、波長分割多重化受動光ネットワーク(passive optical network)(PON)に関する。
既存の受動光ネットワークは、一般に、広帯域光ファイバ・アクセス・ネットワークへの用途がある。PONは、交換ポイントや、電話会社市内交換局(LEO)や、CATVヘッドエンドから加入者の住宅へ個々の光ファイバ回線を延ばすことなく、住宅へのファイバを共有する手段を使用する。
搬送速度が600Mb/sよりも高い場合、現在の受動光ネットワークは分割数32に制限される。従って、搬送速度を維持しながらも分割数を増加させるためにPONシステムに中継器能力を与えることが望ましい。
更に、既存のPONはリンク距離が10kmから20kmの間の制限される。この制限は、分割の数が増加すると共に光パワーが低減するために悪化する。ファイバ・リンクの距離は、分割による損失に対処するために制限されなければならない。従って、分割能力を維持しながらも大きいリンク距離を可能にするPONシステムを実現することが望ましい。
最後に、現在のPONは、ツリーおよびブランチのアーキテクチャを使用しており、これは冗長なツリーおよび/またはブランチの機能を備えることを必要とし、本質的にファイバ・ループのコストを倍増する。従って、ハードウェアを不必要に二重化しない、ファイバ・ループ保護用の簡素化した構成を実現することが望ましい。
本発明を組み込んだ受動光ネットワーク(PON)は、2つの市内交換局ノード(LEON)を有する交換局を使用し、各LEONは、上流方向におけるM個の波長の伝送のための第1の波長分割多重化装置(WDM)と、下流方向におけるM個の波長の伝送のための第2のWDMとを有する。各LEONの第1のWDMに接続された1つのファイバと、各LEONの第2のWDMに接続された第2のファイバとを有するファイバ対を備える光ファイバ・ループは、上流方向および下流方向の伝送を行う。M個の分配ノード(DN)のそれぞれは、ファイバ・ループ対に接続されたアッド(加える)/ドロップ(落とす)(AD/DR)WDMを有し、光ファイバで伝送されるM個の波長に関して、選択された波長を加える又は落とす。第1の光−電気−光(optical-electrical-optical)(OEO)中継器は、AD/DR WDMに接続され、AD/DR WDMによってドロップされた(落とされた)波長を取り込み、下流信号を増幅し、一般に使用される波長域(例えば1550nm)に変換する。第2のOEOは、AD/DR WDMに接続され、一般に使用される波長域(例えば1310nm)からの上流信号を増幅し、AD/DR WDM用のアッド/ドロップ波長に変換し、次に、その波長を上流方向の光ファイバに付加する。
追加の2チャネルWDM(この例では、1550/1310nm)は、上流信号および下流信号の多重化するために、第1のOEOおよび第2のOEOに接続され、また、1×N光カプラに接続される。N個の顧客ノードのそれぞれは、カプラの脚に接続される。各DNは選択された波長をアッド/ドロップして、接続された顧客ノードが光ファイバ・ループ上の波長のそれぞれを介して受信および送信できるようにする。
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、添付の図面と関連させて以下の詳細な説明を参照すると、良く理解されるであろう。
図1aないし図1eを参照すると、受動光ネットワーク(PON)は、光ファイバ・ケーブル化を行い、エンドユーザへの経路のすべてまたは大部分に信号を送るシステムである。PONが終端する場所に応じて、システムは、ファイバ・ツー・ザ・カーブ(FTTC)(fiber-to-the-curb)、ファイバ・ツー・ザ・ビルディング(FTTB)(fiber-to-the-building)、またはファイバ・ツー・ザ・ホーム(FTTH)(fiber-to-the-home)と呼ばれることがある。PONは、通信会社の市内交換局における光ライン終端(OLT)(optical line termination)10と、エンドユーザの近くにおける幾つかの光ネットワーク・ユニット(ONU)12とを備える。典型的に、32個までのONUを1つのOLTに接続することができる。「受動(passive)」という用語は、単に、光伝送ではひとたび信号がネットワークを流れると電力を必要とせず、また、活性の電子部品を有しない、ということを示す。PONの主要な構成要素は、光ファイバ14およびカプラ16である。各カプラは、光ファイバからのパワーを結合または分割する。これは、光信号を、多数の加入者回線へ分配するためおよび多数の加入者回線から分配するために、PONで使用される。
図1aは、基本的なツリー構造を有するPONを開示し、一つの光ファイバから1つの1×nカプラを通って各ONUに対するブランチ光ファイバへ通じる経路で、OLTにONUが接続される。図1bは、単一の光ファイバ「バス」上に、各ONUが個別のカプラ(n個の1×2カプラ)を有するバス構造を開示する。
図1cは、トランク保護型のツリーを有するPONを開示し、2つのOLTが光ファイバ・ループにあり、1つのOLTが活性(アクティブ)であり、1つのOLTが待機中(スタンバイ)である。カプラは、OLTに接続するループの2つの「半部」に適応させるために2×nである。図1dは、トランク保護型のツリーのように2つのOLTを有する完全冗長型のツリーを開示し、光ファイバ・ループの終端ポイントに1×nカプラがあり、各ユーザ位置には2つのONUを有し、ONUはカプラの各々を通してそれぞれ活きているまたは冗長のOLTと通信する。
図1eは、完全冗長型バス・アーキテクチャを示し、2つのOLTと、2×2カプラを通してファイバ・ループ・バスに接続された各ユーザ位置にある2つのONUとを有する。
本発明を使用するPONにより、ファイバのコストおよびサービス・プロバイダに配置された装置の大部分のコストを幾つかの顧客の間で共有することが可能になると共に、サービス・プロバイダとこれらの顧客との間の高価な電力供給される機器を除くことも可能になる。光路は、ビットレート、変調形式(例えば、デジタルやアナログ)、およびプロトコル(例えば、SONET/SDH、IP、イーサネット(登録商標))に対して「透明」である。そのような透明性は、ビットレートや変調形式などに対して特有のものがサービス・プロバイダと顧客との間に設置されないことの結果として生じるものであり、将来に必要に応じてサービスを加えたり経済的にアップグレードすることを可能とする。新規サービスおよび/または新規顧客は、ネットワークの端部でのみかつ影響を受ける顧客に対してのみサービス専用機器を変更することによって、追加することができる。今日の他のほとんどのアクセス・ネットワーク・アーキテクチャでは、そのような柔軟性がない。
本発明は、(1)ファイバ・トランク保護のためのリング型ファイバ・ループと、(2)複数の分配ノードに対するファイバ・ドロップによりファイバ使用を増大させる多波長WDMシステムと、(3)光パワーを増強し、より多くの分割を可能にし、全体的な有効ファイバ距離を延長し、一般に使用される波長域、例えば1550/1310nmに変換して、資材コストを低減するために、分配ノードに接続されたユーザ・ノードが単一の波長域のみを有することができるようにする、ファイバ分配ノードで使用するための光−電気−光(OEO)中継器/波長変換器と、(4)各分配ノードの局所的な電力の問題を解決するために、光ケーブルと共に配線される撚線対によるOEOへの電力供給とを提供する。
図2に示すように、2つの市内局交換ノード(LOEN)40が使用され、その各々は、2つのM波長対応波長分割多重化装置(WDM)42(例示の実施形態は8チャネル、即ち1470、1490、1510、1530、1550、1570、1590、1610nmを提供する)を有する。それぞれの分配ノード(DN)は、上流伝送および下流伝送用に1つの特定の波長を選択する。2ファイバ・リング44は、上流WDMおよび下流WDMを、上流伝送用にファイバ対の一方および下流伝送用に対の他方のファイバと接続し、また、一次用として動作する一方のLOENおよび待機用として動作する他方のLOENと接続する。LEONについて説明したような本発明の意図された実施形態で使用される例示的なWDMは、Optowaves社(780 Montague Expressway、Suite 403、San Jose、CA 95131)によって部品番号CWDM−8−1470−1−SC’UPCのものとして製造される。
複数の分配ノード(DN)46がファイバ・ループに接続され、その各々はアッド/ドロップ(AD/DR)WDM48を有する。M個の波長がファイバにおいて多重化される。各波長は、変調された受動光ネットワーク・プロトコルを、前述のように、下流ブロードキャストおよび上流TDMで搬送する。ファイバ・ケーブルを伝わって、1つの特定の波長(色)が、各分配ノードでAD/DR WDMによって捕獲される。M個の波長を使用するシステムでは、合計でM個の分配ノードがループ内にあり、各ノードは特定の波長(色)をドロップする。光ファイバから1つの波長だけがアッド/ドロップされるので、残りの波長はDN分割によって影響されず、その結果として、より大きいリンク距離が許容される。
分配ノードにおいて、光信号はWDMからアッド/ドロップされ、OEO50によって一般に使用される波長(例えば、1550nm下流および1310nm上流)に変換され、増幅される。次に、信号は第2のWDM52(この例では、1550/1310nmWDM)によって処理されて、DNから、1×N光カプラ54で扇状に広がって、N個のONU12へ接続される。上流伝送はDN内で第2のWDMによって受け取られ、第2のOEO56によって処理され、AD/DR WDM48によってファイバ・ループへ挿入される。光ファイバ・ループから1470nmの波長をアッドおよびドロップする例示的なDNでは、Optowaves社(780 Montague Expressway、Suite 403、San Jose、CA 95131)によって部品番号CWDM−1−1470−1−SC/UPCとして製造されたWDMが使用される。OEOの機能を作り出すための例示的なハードウェアは、標準PON送受信機を協働するCWDM送受信機である。例えば、標準PON送受信機は1490nm下流/1310nm上流である。CWDM送受信機は、1470/1490/1510/1530/1550/1570/1590/1610nmで使用可能である。図2では、例示的なOEO1は、DN1470/1490およびUP1310/1470、OEO2は、DN1490/1490およびUP1310/1490、OEO3は、DN1510/1490およびUP1310/1510等々である。
例示的な実施形態では、OEOによる増幅は光パワーを増強し、それにより、分割数を32に維持しながらもトランク距離が40kmに達することを可能にする。波長変換は、ユーザ・ノードを1つの波長域に統合することを可能にし、それにより、ユーザ・ノードの資材費用を低減する。DNの第2のWDMについて説明したような本発明の意図された実施形態で使用される例示的なWDMは、Optowaves社(780 Montague Expressway、Suite 403、San Jose、CA 95131)によって部品番号HWDM2−131−1−09−SC/UPC−Aとして製造されている。
電力供給は、DNへ、ファイバ・リング44に沿った銅の撚線対54によって行われる。ファイバ・リングは受動的な状態で維持される(ファイバとWDMのみ)ので、分配ノードにおける電力障害はループ中の他のノードに影響しない。
図示のように本発明を使用するシステムでは、ユーザ・ノードの総数は、(ファイバ・ケーブルのコアの数/2)×M×Nである。36のコア・ファイバと、8つの波長と、1×32分割との例では、合計4608のONUをサポートすることができる。
通常動作では、光信号はファイバ・リング上で活性なLEONによって1つの方向にのみ送られる。ファイバ・ケーブルが切断した場合、待機(バックアップ)のLEONが動作を始め、光信号は、ファイバ・リングの両方向に送られる。ユーザ・ノードは、時湯新した下流信号に同期する。例えば、ファイバ・ケーブルがDN3とDN4との間で切断された場合、DN1、DN2およびDN3は、一方のLEONを使用する同じ方向の光信号に同期し、DN4ないしDN Mは、他方のLEONに接続された別の方向の光信号に同期する。これによりファイバ・ループのトランク保護が行われる。
図3aに示すように、PONは、LEOからDNまでの下流伝送用に真のブロードキャストを使用し、次に、DNは指定された波長を落とす(ドロップする)。各ONUは多波長ブロードキャスト20から特定の波長22を受信する。上流伝送については、PONは、図3bに示すように時分割多元接続形式を使用する。特定の波長24でのユーザからの上流伝送は、ONUによってフレーム内に順序正しくまとめられ、次に、カプラを通じてDNに至る他のONUからの伝送と共に、タイム・スライス(時分割)処理される。特定の波長の各フレーム28は、ヘッダー30、ペイロード32、およびFCS34を搬送する。次に、DNは、LEOへの伝送のためにその波長をファイバ・ループへ加える。
4つの代表的なDN(図3の光ファイバ・ループ上の1からMのDNからの、DN2、DN3、DN4、およびDN5)について図4aおよび図4bに示すように、各DNのAD/DR WDM48は、光ファイバ・ループの両方向での受信および送信を行うための「左側のWDM」および「右側のWDM」と、特定のDN用のアッドされる(付加される)およびドロップされる(落とされる)波長のための1×2カプラとを含む機能要素を有する。図4aに示すように、通常状態では、LEON A(図3の40A)は、全ての波長を送信し、各DNは、特定の波長60a、62a、64a、および66aをそれぞれにドロップして、それぞれのDNに接続されたユーザ・ノードへの通信を行う。図4bに示すようなユーザ・ノードからの通信では、各DNは、AD/DR WDMを通じてそれぞれの波長60b、62b、64b、および66bをそれぞれ加えるが、その加えられた波長は、活性なLEONであるLEON Aと、ループ上にユーザ・ノードによって送信される全ての波長を受信する待機のLEONであるLEON B(図2の40B)との両方により、ループの両方向に伝送される。
図5aおよび図5bに示すように、DN3とDN4との間のループで破損が生じる場合、LEON Bは、波長60bおよび62bの受信を停止し、LEON Aは、波長64bおよび66bの受信を停止することになる。従って、破損は場所に関して正確に位置を特定することができ、待機のLEONであるLEON Bは送信を始め、一方、LEON Aは送信を続けることになる。これにより、すべてのDNおよびそれらに接続されたユーザ・ノードへの継続した通信が可能になる。図示した実施形態では、LEON AおよびLEON Bは共に全ての波長を送信する。ユーザ・ノードからの通信も中断なしに継続する。な゛せなら、図5bに示すように、DNのAD/DR WDMによって加えられた信号はループを両方向に伝送されるからである。
ここまで特許法で要求されるように詳細に本発明を説明したが、当業者は、本明細書に開示された特定の実施形態に関しての変更例および代替例を認識されよう。そのような変更は特許請求の範囲に定義される本発明の範囲内および意図内にある。
図1a〜eは、本発明を使用することができる様々なPON構成を示すブロック図である。 図1a〜eは、本発明を使用することができる様々なPON構成を示すブロック図である。 図1a〜eは、本発明を使用することができる様々なPON構成を示すブロック図である。 図1a〜eは、本発明を使用することができる様々なPON構成を示すブロック図である。 図1a〜eは、本発明を使用することができる様々なPON構成を示すブロック図である。 図2は本発明を実現するシステムの要素のブロック図である。 図3aはPONで使用される下流ブロードキャスト伝送を示すブロック図である。 図3bはPONでの上流伝送に使用される上流時間領域多重アクセス(TDMA)を示すブロック図である。 図4aおよび4bは、本発明を使用するシステムでの通信のための通常の伝送方向のブロック図である。 図4aおよび4bは、本発明を使用するシステムでの通信のための通常の伝送方向のブロック図である。 図5aおよび5bは、光ファイバ・リングにおける故障後のシステムでの通信のための伝送方向のブロック図である。 図5aおよび5bは、光ファイバ・リングにおける故障後のシステムでの通信のための伝送方向のブロック図である。

Claims (4)

  1. 受動光ネットワーク(PON)であって、
    2つの市内交換局ノード(LEON)を有するものであり、各LEONが、下流方向のM個の波長を送信するための第1の波長分割多重装置(WDM)と、上流方向のM個の波長の受信のための第2のWDMとを有するものである交換局と、
    各LEONの前記第1のWDMに接続された1つのファイバと、各LEONの前記第2のWDMに接続された第2のファイバとを有するファイバ対を備える光ファイバ・ループと、
    前記ファイバ・ループ対に接続されたアッド/ドロップ(AD/DR)WDMと、前記AD/DR WDMに接続され、下流信号を増幅するための第1の電気−光−電気(OEO)中継器と、前記AD/DR WDMに接続され、上流信号を増幅するための第2のOEOと、前記第1のOEOおよび前記第2のOEOに接続され、前記上流信号および前記下流信号を多重化するための2チャネルWDMと、前記2チャネルWDMに接続された1×N光カプラとを、それぞれが有するM個の分配ノード(DN)と、
    前記カプラの脚部に接続されたN個の顧客ノードと
    を備える受動光ネットワーク。
  2. 請求項1に記載の受動光ネットワークであって、各DNの前記AD/DR WDMが選択された波長をドロップして、接続された前記顧客ノードが前記波長のうちのそれぞれの1つの波長を受け取ることができるようにする、受動光ネットワーク。
  3. 請求項1に記載の受動光ネットワークであって、各DNの前記AD/DR WDMが、前記ファイバ・ループに両方向の送信のために選択された前記波長を加える、受動光ネットワーク。
  4. 請求項1に記載の受動光ネットワークであって、前記第1のLEONは送信のために活動状態であり、前記第2のLEONは前記ファイバ・ループの破損が検出されるときまで待機状態であり、破損が検出されると前記第2のLEONは送信を始める、受動光ネットワーク。
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