JP2008516600A - 肉の切り身の調製方法 - Google Patents

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Abstract

小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法であって、部分肉から肉の切り身へと切断した後、氷点に近く前記肉を氷結させない温度で前記肉の切り身を保持するステップと、小売展示温度に移す前に、前記肉を前記温度で所定の長時間酸素を含む環境で保持するステップとからなることを特徴とする。

Description

本発明は肉の切り身の調製方法に関するものであり、特に小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持して、小売段階での賞味期限を延ばすことができる方法に関するものである。排他的な意味ではなく、本発明は、小売販売準備ができた肉製品に関する離れた小売販売店の要求を満たす、集中管理された処理システムを特に適用分野とするものであり、この出願に関連して本発明の詳細を後述する。本発明は他の分野に適用可能であることが理解される。
本願明細書を通して参照される「肉」という用語は、ミオグロビンを含む一般に食用に適したすべての種類のすべての形状の肉を含み、例えば、魚、牛肉、ラム、鶏肉、くず肉を含む。
伝統的に、肉は比較的小売段階での賞味期限が短いものと考えられている。多くの消費者に健康的な色艶として認識され、牛肉やラムの新鮮さの指標である赤/ピンク色などの色艶を維持することは難しく、肉の切り身の新鮮な表面が、消費者に古い肉であると認識される茶色または他の低品質な色に退色するまでにはさほど時間を要しない。歴史的に見ると、スーパーマーケットや食肉専門小売業者は、小売販売区域で或いはこれに隣接する屠殺場で食肉調製事業を行っている。
小売調製後は賞味期限が比較的短いことが予想されるので、より集中管理された形態の食肉調製を行う場合に障壁になると考えられる。小売販売用の肉の調製には、しばしば筋肉を傷つけない切断、立方体形状の肉、細切り肉、ひき肉を小売販売用に好適な大きさの部分に調製することが含まれる。小売販売用に肉を調製する際に肉の表面が初めて空気にさらされた時点から、小売展示パックとして消費者にその肉が提供されるまでの時間は、製品の小売段階での賞味期限全体から差し引かれるとみられる。小売販売用に調製したものの、魅力的、健康的且つ新鮮な外観を失った結果として肉が売れ残ることは、明らかに非効率的であり、販売経路全体におけるコストを増加させることになる。
肉における色の変化は、主要な肉の色素であるミオグロビンの化学変化に主に関係すると考えられている。ミオグロビンは酸素と結合して、筋細部内に酸素を運ぶ役割を果たす。このように作用する際、ミオグロビンの色は、濃い紫色から明るい赤色(オキシミオグロビン)へと変化する。小売販売肉の健康的でおよび/または新鮮な外観は、酸素雰囲気中でミオグロビンが酸素と結合することに関係する。
ミオグロビンは、酸素にさらされた後、肉にとって望ましくない反応の影響を受ける。分子の中心にある鉄(Fe)原子が酸化してFe+2からFe+3へと変化し、ミオグロビンが茶色の色彩を有するメトミオグロビンへと変化する。この肉の褐色化を引き起こす反応によって、たとえ腐敗の初期段階であっても、多くの消費者は肉が最高の状態を過ぎたものであると認識する。小売肉を展示する上では、メトミオグロビンへのミオグロビンの酸化反応および/またはミオグロビンの酸化反応による視覚効果を可能な限り抑制または遅延させることが望ましいことはもちろんである。
肉のミオグロビンがメトミオグロビンへと酸化する割合は、主にミオグロビンがオキシミオグロビンを形成している比率によって影響を受ける。メトミオグロビン形成の割合は、少量のミオグロビンがオキシミオグロビンを形成している際に最大となり、すべてのミオグロビンがオキシミオグロビンを形成している際は(酸素が存在しなければ、メトミオグロビンが形成されないので)最小となる。小売展示用に調製された肉の切断面では、酸素にさらされる結果、ミオグロビンは主にオキシミオグロビンとなる。
しかしながら、肉の深層においては、少量のミオグロビンがオキシミオグロビンを形成しており、メトミオグロビンはより早く形成される。このような変化は必ずしもすぐに肉の表面には現れないが、時間が経つにつれてメトミオグロビンの形成がより酸素を多く含んだ表面層へと進み、見栄えのしない茶色の外観が現れて肉が売り物にならなくなる。
従来技術では、肉の賞味期限を延ばすために、肉が茶色に変色するのを遅らせるシステムが開発されている。これらのシステムには、マスターパックシステム(master pack systems)、酸素低減包装(reduced oxygen packing)、改善雰囲気包装(modified atmosphere packaging)(低酸素/高炭酸ガスまたは高酸素/高炭酸ガス)、多段または複合システムが含まれる。これらのシステムは当業者に公知であるが、コストと複雑さが問題となる。
主に改善雰囲気包装システムに関心が集まっている。高酸素改善雰囲気パック(HiOx)は、高酸素雰囲気、典型的には80%(周囲20%濃度から増加された)で肉の試料を包装することで、肉色の安定性を提供するものである。残りの20%の雰囲気は、通常は炭酸ガスであり、細菌の成長を低減させるために使用する。
改善雰囲気を維持するため、包装システムは完全に密封され、肉の改善雰囲気ガス成分の吸収および消費を補償するのに十分なヘッドスペース(head space)を含まなければならない。HiOx包装は、これを実施するのに用いる装置としては比較的高価である。パック内部で好適な雰囲気を維持するのに必要なヘッドスペースは、収納、取り扱い、搬送がかさばる。肉を高酸素雰囲気にさらすことは、肉に悪影響を及ぼすことが判明している。典型的には、腐敗したような風味となり、末端消費者が調理肉の色に基づいて調理温度を正確に確認することができなくなる。
密封小売パック内を高酸素雰囲気とする代わりに、一酸化炭素(CO)を用いる方法がある。このガスは典型的には、0.4%のCOと、残りがCOまたはCO/Nの混合気体である。COはミオグロビンと結合して、明るい赤色を有するカルボキシミオグロビンを形成する。COがミオグロビンと結合する一方、ミオグロビンはメトミオグロビン形成に抵抗して、本質的にメトミオグロビンの褐色化を阻止する。
改善雰囲気システムにCOを用いることは、多くの不利益を被る。特に、CO含有改善雰囲気小売パックは、微生物学的に危険となった後でもずっと、肉が見栄えの良い赤色を維持できる。消費者に訴えるという観点からは、COが有毒であることが地域社会に十分に知られている場合、CO処理を施すことは商業的にも問題であると考えられる。
改善雰囲気小売パックの代わりに、小売販売店へ搬送する間、改善雰囲気マザーバッグを使用することがある。ガス透過性オーバーラップ小売パックが収集され、プラスチック製マザーバッグに載置され、バッグ内の雰囲気が改善雰囲気に置換される。小売パックは、小売展示キャビネットに陳列される準備が整ったときのみ空気にさらされる。
マザーバッグ内を改善雰囲気にするのは、搬送する間の変色を遅延させるためであるが、店内調製された肉と比較して、小売展示段階での賞味期限が延長されるわけではない。雰囲気が標準または周囲の雰囲気に戻り、マザーバッグ内のガスが分散するとすぐに、最初から大気条件下に置かれた肉と同様の腐敗過程が始まることになる。
マザーバッグシステムでは3種類の改善雰囲気が共通して使用される。すなわち、高酸素(典型的には80%の酸素、20%の炭酸ガス)、無酸素(100%の炭酸ガス、CO)、そしてCOである。
高酸素(80%の酸素)マザーバッグの雰囲気は、搬送の間、色彩安定性を維持する。しかしながら、さらに1週間程度色の安定性が維持されるのみである。さらに、マザーバッグは場所を取り簡単に破裂するので、酸素がマザーバッグ内に進入して肉の褐色化が進むことになる。そして廃棄されたマザーバッグは処分に困る廃棄物になる。
CO(無酸素)マザーバッグは、小売パックの調製後すぐに、そして次の搬送段階を通してずっと酸素への露出を防ぐことにより、肉の退色を遅延させるように作用する。しかしながら、フラッシング後にマザーバッグに残る残留酸素によって、肉の表面が茶色に変化することが判明している。これに対して、残留酸素レベルの低減を促進させるために、マザーバッグ内に化学的な脱酸素剤を含ませることがしばしばある。これらの薬品は、少なくとも商業的には好ましくないと言える。
非効率的に空気中の酸素を除去すると、肉の深刻な褐色化を誘発することにもなる。搬送時間を考慮して十分な量を作成するため、マザーバッグは過剰な量のCOによって膨張させる必要がある。COは流体放出率または肉からの滲出率も増加させる。赤い滲出液(滴下)は、消費者に歓迎されることはなく、たとえ吸収性パッドを用いて滲出液を除去しても、肉がしまりのないものに見えてしまう。
最近では、COマザーバッグシステムに関心が集まっている。COがマザーバッグ内に存在すると、肉色は赤いカルボキシミオグロビンの外観によって維持される。しかしながら、小売パックが通常の雰囲気に戻されると、COが肉から分離する。したがって、従来の包装製品と比べて、小売展示の間における肉の賞味期限が著しく延びることはない。有害なCOを使用することに対する消費者の反感が問題である。
本発明の目的は、少なくとも先行技術の不利益の1つを解消または改善することおよび/または公衆に少なくとも有益な選択肢を提供することである。
別にまたは更には、本発明の目的は、小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持して、賞味期限を延ばすことができる方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の第1の側面においては、小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法は、
部分肉から肉の切り身へと切断した後、氷点に近く前記肉を氷結させない温度で前記肉の切り身を保持するステップと、
小売展示温度に移す前に、前記肉を前記温度で所定の長時間酸素を含む環境で保持するステップとからなることを特徴とする。
好ましくは、前記切断は、前記部分肉の通常実質的に嫌気性の領域を酸素を含む環境にさらして、初めてさらされる新たな面を含む前記肉の切り身を作り出すステップを含むことを特徴とする。
好ましくは、前記部分肉は、切断後すぐに、前記温度で酸素を含む環境で保持されることを特徴とする。
好ましくは、前記酸素を含む環境は、周囲の酸素濃度または上昇した酸素濃度を有することを特徴とする。
好ましくは、前記所定の長時間は、前記肉の露出面における酸化の深さおよび/または浸透を増加させるように選択されることを特徴とする。
好ましくは、前記所定の長時間は、典型的には約7時間から約24時間の間であることを特徴とする。
好ましくは、前記温度範囲は、前記肉の約氷点から約3度の間であることを特徴とする。
好ましくは、前記肉は、実質的に約−1.8度から3度の温度で保持されることを特徴とする。
好ましくは、前記肉は、約−1.5度の温度で保持されることを特徴とする。
好ましくは、前記部分肉は、切断前に冷却されることを特徴とする。
好ましくは、前記部分肉は、切断前に、冷却された実質的な無酸素環境で貯蔵されることを特徴とする。
好ましくは、前記部分肉は、切断前に正圧で貯蔵されることを特徴とする。
好ましくは、前記正圧は、前記部分肉に少なくとも3psiの力を直接付与する機械的処理によって加えられることを特徴とする。
本発明の他の側面においては、小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法は、
前記肉の切り身に切断する前に、前記部分肉を冷却しながら実質的な無酸素環境で正圧で保持することにより予備調整するステップと、
切断後、小売展示温度に移す前に、所定の長時間酸素を含む環境で、氷点に近く切断後の前記肉を氷結させない温度範囲の温度で保持することにより、前記肉の切り身を調整するステップとからなることを特徴とする。
好ましくは、前記切断は、前記部分肉の通常実質的に嫌気性の領域を酸素を含む環境にさらして、初めてさらされる新たな面を含む前記肉の切り身を作り出すステップを含むことを特徴とする。
好ましくは、前記肉の切り身は、切断後すぐに、前記温度で酸素を含む環境で保持されることを特徴とする。
好ましくは、前記正圧は、前記部分肉に少なくとも3psiの力を直接付与する機械的処理によって加えられることを特徴とする。
好ましくは、前記実質的な無酸素環境は、ガスの排除により維持されるか或いは無酸素ガスを含まない状態で維持されることを特徴とする。
好ましくは、調整のために選択される前記所定の長時間は、前記肉の切り身の露出面の下層における酸化の所要深さおよび/または浸透に関連することを特徴とする。
好ましくは、前記所定の長時間は、7時間から24時間の範囲であることを特徴とする。
好ましくは、前記温度範囲は、氷点に近く前記肉を氷結させない温度から3度の間であることを特徴とする。
好ましくは、前記肉の切り身は、実質的に−1.8度から3度の温度で保持されることを特徴とする。
好ましくは、前記肉の切り身は、約−1.5度の温度で保持されることを特徴とする。
本発明の他の側面においては、肉の切り身の切断面およびその切断面の下層における肉色を安定させる方法は、
少なくとも前記肉の切り身の前記面で或いは前記面に隣接して、メトミオグロビンへのミオグロビンの変換を抑制することを特徴とする。
好ましくは、酸素を含む環境で前記肉を露出する間、前記肉の酸素消費反応を抑制することにより、前記変換を抑制することを特徴とする。
本発明の他の側面においては、上述した方法から製造される肉製品を提供する。
本発明の他の側面においては、実質的に添付図面のいずれか1つを参照して説明される、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法を提供する。
本発明の他の側面においては、実質的に添付図面のいずれか1つを参照して説明される肉製品を提供する。
一例を挙げて、添付の図面を参照することで、本発明を以下に説明する。
明細書全体を通して、「肉の切り身」が参照される。切断とは、典型的には動物の死体から取り除かれる部分肉を、小売販売部分を含む小さい部分(肉の切り身)に分離する処理として理解され、筋肉を傷つけない切断、角切り、細切り、ひき肉を含む。これにより、部分肉の通常嫌気性の領域が酸素を含む環境にさらされて、初めて酸素にさらされる新たな面を含む肉の切り身を作り出すものとして理解される。得られた肉の切り身は、この分野においては、「店頭陳列用(cabinet ready)」製品として共通して参照される。通常の手法では、切断は、食肉解体処理後、通常は肉を冷却した後に行われることが理解される。
明細書全体を通して、「部分肉」という用語も使用される。この用語は、切断前の肉を参照することを意図したものである。典型的には、この「部分肉」は、原則として除骨された肉であって、例えば、筋肉部分のみならず、多量のひき肉を含む可能性がある肉も参照する。
広義には、本発明は、小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持して、賞味期限を延ばす方法を提供する。
したがって、本発明は、改善雰囲気包装または他の従来技術のシステムを用いる必要がなく、典型的な処理を施した場合に比べて、長期間にわたり肉の切り身を健康的で見栄えのする外観に維持する方法を提供する。これは肉の切り身内で作用する自然過程を利用および/または操作することで行われる。好適には、本発明は、従来技術の方法によって提供される肉よりも、肉を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観(明るい赤色またはピンク色)に維持する、より自然で健康的な代替方法も提供する。
「新鮮でおよび/または健康的な外観」という用語は、市場で見栄えのする肉の色を参照することを意図している。典型的には、所望の新鮮でおよび/または健康的な外観は、例えば牛肉またはラムの場合には、明るい赤色またはピンク色であり、鶏肉または豚肉の場合には、ピンク色または非灰色の外観である。
新鮮でおよび/または健康的である正確な色彩は、特定の市場における消費者の見方にある程度依存するものであることは、当業者に理解される。同様に、新鮮でおよび/または健康的であると見なされる特定の色は、その肉が由来する動物によっても変わることが理解される。鹿の部分肉では、新鮮でおよび/または健康的な外観は、例えばラム、鶏肉または魚の部分肉よりも一般的に暗い赤色となる。
本発明は、部分肉を肉の切り身に切断した後の調整方法論を中心に展開する。調整工程(conditioning step)は、部分肉から肉の切り身へと切断した後、氷点に近く肉を氷結させない温度で肉の切り身を保持する工程と、小売展示温度に移す前に、肉の切り身を所定の長時間酸素を含む環境で保持する工程とを含む。
1つまたはそれ以上の好適な方法の実施形態を参照して、例えば伝統的な方法により死体から調製される部分肉に由来する肉に関して、例を挙げて本発明を説明する。本発明の調整工程は、現行の食肉調製方法に組み込まれるか、或いはこれを補足するものである。
伝統的には、食肉解体の後、生肉(meat carcass)を冷却して7度未満の推奨温度まで温度を低下させる。温度は公知の手法によって低下させることができる。認められた種に対する特定の冷却方法も知られており、本発明に従って生肉を冷却するため、これらの冷却方法を本発明に含めても良い。
本実施形態では、死体および後に部分肉を徐々に冷却して、肉を氷結させず氷点に近い温度まで低下させることが好適である。動物と肉の品質との関係で、正確な温度が変更されることは明らかである。好適な実施形態では、部分肉は、その肉の氷点ないし約3度の温度で徐々に冷却される。通常、肉の氷点は約−1.8度である。典型的には、肉を氷点より僅かに高い温度である約−1.5度で保持することが好適である。
調整工程に拘らず、適応する冷却方法は、最終的な肉の切り身におけるpH、肉の品質、柔らかさ、色に影響を与える。食肉解体後、肉が死後硬直する前における2つの処理が、肉の柔らかさに影響を及ぼすことが当業者に理解される。これらは、pHの低下割合と、死体または部分肉の冷却割合である。これらの割合によって、肉の外観と色も影響を受けることになる。
例えば、迅速な冷却とゆっくりしたpHの低下を組み合わせると、肉がゆっくりと柔らかくなり、極端な場合には、肉が堅くなり、肉色が暗くなる。ゆっくりした冷却と迅速なpHの低下を組み合わせると、蛋白質の安定性の観点からは好ましくない状況を作り出し、多くの蛋白質が機能的な特性を失う結果、貧相な食感品質、高レベルの滲出液、貧相な色彩安定性となる。当業者は肉の冷却方法に注意を払って、pHと肉色を不利に変更させることなく肉の柔らかさを最適にする。
温度に関係なく、生肉を除骨して部分肉とすることができる。(事前冷却(prior chilling)せずに死体を除骨する場合には)ホットデボーニング(hot deboning)法も可能であるが、取り扱い上の観点からは、一旦約5度まで冷却した後に、生肉を除骨することが好適である。
除骨と食肉小売調製を同時に行うことも可能であるが、好適な実施形態においては、除骨後の部分肉は、小売調製前に熟成される。死体は除骨されおよび/または扱い易い部分肉へと分けられ、部分肉は小売調製の前に好適には−1.5度まで冷却される。このような除骨から切断までの好適な処理期間は、米国特許第6,194,012号および米国特許第5,670,195号に記載されている。しかし、この処理期間は必須要件ではない。死体が除骨されること、死体を扱い易い部分へと薄切りすることで部分肉を形成することおよび/または部分肉を部分的に除骨することは、必須要件ではないことが理解される。
小売調製は部分肉を小売用の肉の切り身に切断する工程を含み、その結果、初めて酸素にさらされる新たな面を含む肉の切り身を作り出すことで、部分肉の通常実質的に嫌気性の領域を酸素を含む環境にさらすことになる。肉の切り身の大きさは、搬送する部分の大きさに応じて変わる。好適な実施形態では、肉は、消費者販売向けの好適な小売容器に包装される。消費者販売向けの小売容器包装は、個別の顧客購入パックとして包装されるか、或いは所謂グルメパックと呼ばれ、後続の限られた下流部門で分解されて、小売販売または例えばレストランでの用途に使用されるものがある。
肉への雑菌混入と細菌の侵入を減少させるために、肉への細菌の侵入を最大限に減少させるような方法により、肉は衛生的な工場設備と装置によって扱われる。
小売販売用の肉の切り身へ部分肉を処理および切断する作業は、好適には−1.5度から10度の間の温度、より好適には6度以下の低温作業環境で、肉が最低レベルよりも高い温度にさらされる時間を可能な限り短くすることで行われる。作業環境温度を可能な限り−1.5度に近接させて維持することが好適である。しかしながら、この温度は、職員の快適な作業には或いは設備機器が結氷せずに動作するには低すぎる。したがって、約2度の作業温度が理想的である。最適な結果として、小売調製の間、肉の大部分は氷結せずに限りなく氷結に近い状態に維持される。好適には、肉全体が実質的に低温レベルに維持された状態で切断が行われるが、切断終了後と後続の包装までの間、露出面の温度を短時間増加させても良い。
小売調製が終了すると、肉に調整工程を施す。調整工程は、約−1.5度またはその前後の温度で、或いは氷点に近く肉の切り身を氷結させない温度から約3度までの温度範囲で、酸素を含む環境下で肉の切り身を保持する工程を含む。小売展示温度に移す前に、肉の切り身に賞味期限を延ばす調整処理を行うため、肉の切り身は所定の長時間保持される。
牛肉の場合、典型的および好適には、肉の切り身を調整する時間は、約7時間ないし約24時間である。しかしながら、他の状況では、所望の賞味期限、肉、種、肉の切り身などの要因に応じて、この調整時間は変わることになる。例えば、可能な限り長期間に亘って肉の新鮮でおよび/または健康的な外観を最も確実に維持させる好適な実施形態では、肉を24時間または代わりに最適な期間調整することで、肉の露出切断面における酸化深さを少なくとも約50%増加させている。
好適な実施形態では、調整時間が長い(約24時間以上)と、一般的に牛肉の新鮮でおよび/または健康的な外観を改善することができず、酸化反応が蓄積されることになる。これにより、肉の切り身の品質低下が始まるので、調整工程により提供される利点に逆行し始める。一方、約5ないし7時間よりも調整時間が短いと、小売展示環境において新鮮でおよび/または健康的な外観を維持できる時間が減少する。結局、調整時間が不十分であるか、調整時間が長すぎると、小売展示段階での賞味期限が短くなる。
出願人は、好適な実施形態に関連して記載した調整工程が、当該技術分野における現行の教えに反することを主張する。本発明以前の一般的な見解では、切断後すぐに、肉が小売展示されている。
調整工程の間に肉の切り身が貯蔵される好適な酸素含有環境は周辺レベルである。しかし、本発明の1つの代替的な実施形態では、約100%までの酸素を含有する高酸素含有雰囲気を用いることもある。肉の切り身を高酸素含有雰囲気内で調整することで、肉の切り身の露出面における酸化範囲と酸化速度が改善されることが判明している。しかし、このような調整は、コストの増加と複雑な構成を伴うことになる。周辺環境から80%まで酸素を増加させた低レベルのものも許容される。
代わりに、酸化の浸透を遅延させることが望ましい場合には、周辺レベル以下の酸素を含有する酸化環境も許容される。しかし、この場合もコストの増加と複雑な構成を伴うことになる。さらに約20%以下の酸素の調整レベルでは、競争力のあるシステムとはなり得ない。
調整工程の後、包装された肉は、典型的には3度ないし15度、より典型的には5度ないし10度の小売展示温度で展示される。肉表面の色は長期間に亘って所望の状態を維持し、典型的な従来技術の方法よりも賞味期限を延ばすことができる。典型的には、賞味期限は7日まで延ばすことが可能である。例えば、鹿肉の場合では2,3日、ラムの場合には5ないし7日延ばすことができた。もちろん賞味期限を延ばせる範囲は、部分的には、肉の状態や切断前の工程および調整に依存する。
肉の新鮮でおよび/または健康的な外観をさらに改善するために、上述した好適な方法にさらに他の工程を含めることも可能である。
本発明の第2の好適な実施形態では、切断および概要を上述した調整工程を行う前に部分肉を予備調整して、小売展示段階での肉の品質、鮮度および/または健康的な外観、賞味期限または他の特性を変更、改善またはより良い制御を行う。
好適には、予備調整は、部分肉を肉の切り身に切断する前に、部分肉を冷却しながら実質的な無酸素環境で正圧で処理する工程を含む。
この第2の好適な実施形態では、食肉解体処理と除骨の後、理想的には、実質的に氷点に近く部分肉を氷結させない温度まで部分肉が冷却される。この冷却段階の間、肉は実質的に無酸素環境で正圧で貯蔵される。
典型的には、多くの方法によって部分肉を無酸素環境で貯蔵することができることは、当業者に理解される。
部分肉は、例えば、一次真空パック(primal vacuum packs)に貯蔵される。真空パックに使用するバリア材は、大気中の酸素が進入することを制限する設計であることが望ましい。酸素はバッグを通して多少拡散する。許容真空包装材は、酸素の拡散を約20ml/m2/24時間の割合で許容する。
概要を上述した第2の好適な実施形態の変形例では、より厳密な無酸素環境に部分肉を置いて、正圧により肉の滲出液や滴下を機械的に抑制する。好適には、少なくとも3psiの機械圧縮により、部分肉内で緩く保持された滲出液のほとんどを直接非流動化することで、滲出液が肉の外側に移動して滴下することが低減される。肉を熟成させ、肉の流体含有量と肉の水結合特性を増加させると、部分肉内で保有される流体は再吸収される。
この実施形態では、米国特許第6,194,012号と米国特許第5,670,195号に開示された技術を用いて予備調整が行われる。これらの特許明細書に記載された装置と方法を用いる利点は、部分肉内における自然酸化防止剤とメトミオグロビン還元酵素が、少なくとも部分的に保持されるか或いは分解されずに残ることで、本発明による調整用の改良された原料となることである。メトミオグロビン還元酵素は、メトミオグロビンをミオグロビンに戻す化学変化を起こさせる役割を果たす酵素であり、調整後の賞味期限を改善するため、この酵素の作用を維持することが望ましい。
予備調整工程の無酸素環境は、ガスの排除により無酸素ガスを必要としない状態で維持される。COや他の不活性ガスなどの気体を用いることが可能である。
約−1.5度(または氷点に近く肉を氷結させない温度範囲内)まで冷却し、熟成させると、部分肉はその環境から取り出され、調整工程の前に、切断および他の小売調製が行われる。好適には、切断を含む小売調製は、可能な限り肉を露出する時間を短くして、−1.5度ないし10度で、好ましくは6度で行われる。
出願人の分析では、調整工程が、メトミオグロビン反応に影響を与える切断肉における酸素消費反応(OCR)を抑制する。調整工程は、メトミオグロビンが肉の表面近くまたは表面で目視可能になる時間を遅らせる。要するに、調整工程は、ミオグロビンがメトミオグロビンへと変化する速度または少なくともその変化の視覚効果を抑制することで、従来よりも長時間に亘って肉色を安定させる方法を提供する。
肉の切り身へと姿を変える筋肉組織である肉は、酸素を水に変える化学反応および/または酵素反応を行い続ける。これは肉が「呼吸する」という意味である。肉の切り身における露出面が周囲圧力または改善雰囲気下で初めて酸素にさらされると、酸素は、切り身の表面領域内に溶け込んで、肉の深層に拡散する。酸素が肉によって消費されるので、露出面または切断面領域では酸素濃度の勾配が形成され、当該面で或いは当該面に隣接した位置では酸素濃度が最も高くなり、肉が完全に嫌気性となる肉内の領域に達するまで、深さに比例して酸素濃度が徐々に減少する。これは拡散する酸素が、肉の内部に拡散するよりも早く肉によって連続的に消費されるからである。酸素と結合するミオグロビンの割合によっても勾配が形成される。
切断露出面または切断露出面に直接隣接する領域において、結合状態にあるミオグロビンの割合が最も高くなる。この割合は徐々に減少し、嫌気性領域でゼロになる。肉内においては、メトミオグロビンへのミオグロビンの酸化も起こっている。酸化の速度は、僅かな割合のミオグロビンが酸素と結合する場合には最も早く、すべてのミオグロビンが酸素と結合した状態にある場合には最も遅くなる。実質的な肉の嫌気性領域と境界を形成する肉の低酸化領域内では、オキシミオグロビン濃度は低く、メトミオグロビンの形成が促進されることになる。メトミオグロビン境界面は、肉の露出面における酸化の浸透割合が低い場合、一般に肉の表面から見ることができるが、酸化の浸透割合が高い場合には見ることができない。
さらに肉におけるOCRは、温度が低くなるほど遅くなる。これは図1に最も良く示されている。酵素反応の温度依存性の正常値は、5度から0度の間で約40%(しかしながら、幾つかの酵素反応の温度依存性は実質的にこの値よりも高くなる)である。OCRとメトミオグロビン蓄積率は、約−1.5度の温度で、冷凍によって肉を傷めることなく最大限に減少される。
切断の後、ここに記載するように約−1.5度の温度で肉を調整する際、出願人は3つの工程により以下の事項が確実になることを言及する。
1)低温によってOCRが抑制され、−1.5度プラスまたはマイナス3度での調整により、肉の切り身の露出面上で、酸化した肉組織における最も厚い層が形成される。
2)酸素にさらされる(調整効果)ことで酸化層内では、時間の経過に伴って、肉内のOCRがさらに減少する。低温を利用することで、酸化した肉の最も厚い層全体を通して調整効果が起こる。
3)低調整温度を用いることで、調整期間の間、メトミオグロビンへのミオグロビンの酸化を確実に最小限に抑えることができる。
図2は、肉の露出面からの深さに対するオキシミオグロビンの測定レベルを示す。図2から明らかなように、7時間調整した切断肉は、オキシミオグロビンの浸透が深く、その切断肉の露出面より2mm下方に略100%酸化した層が到達していることが示されている。この事は、調整工程により肉の領域内でオキシミオグロビンのレベルが増加されたことを示す。
図3は、調整時間が0時間から約18時間へと増加するにつれて、OCRが指数関数的に連続して減少し、この変化が酸化深さの増加として正確に描写されることを示す。約24時間の調整後、OCRは停滞状態に達してほとんど減少することがなくなり、肉の酸化浸透が停滞状態に達する。
好適には、肉を調整する所定の時間は、図3に示すように、2つの曲線が停滞状態に達するおよその時間である。
調整期間の間、肉を氷結させずにできる限り低い調整温度を利用することで進行を最小限に抑えるので、メトミオグロビンはゆっくりと蓄積する。24時間を越える調整では、表面層の酸化が最小限の増加となるが、さらにメトミオグロビンの蓄積を許容することによって、小売段階での賞味期限が短くなる。したがって、調整期間は最大24時間に制限することが好適である。
調整後、(例えば、製品を小売展示状態/温度に移すことにより)肉の切り身の温度が典型的に3度から10度の温度に増加されると、OCRが当然に増加する。しかしながら、肉の切り身の露出面が調整によって高度に酸化されているので、OCRの増加が見た目で判り難くなる。
酸化の度合いは可視表面領域では高いままであるので、温度が増加しても、外見上は境界変化(ブルーム(bloom))のみが起こる。
表面領域におけるこの深い酸化の作用によって、図4に示すように、切断面で或いは切断面を通して起こるメトミオグロビンの変換が目視で確認できるまでの時間が増加されることになる。そのため、色彩安定性を長時間に亘って維持できる。
したがって、本発明によって調整された肉の切り身は、伝統的な方法で処理された肉に比べて潜在的な賞味期限が長くなり、製品の小売業者や消費者は、図4に示すように肉の露出面領域を通して或いはこの領域上でメトミオグロビンが目視できるようになるまでの時間の遅れを利用することができる。メトミオグロビンの蓄積を最小限に抑えながらOCRを減少させることによって、改善雰囲気パック等の手段を用いることなく、所望の肉色や外観に対する安定効果が、これまで可能であったものよりも長時間維持される。本質的には、肉の切り身が小売展示温度に移される際、その後の温度変化に対する感受性が低くなるように、好適な処理によって肉の切り身が準備される。
CO雰囲気を含むような現行の処理は、肉の賞味期限を延ばすことを試みている。しかしながら、本発明では、先行技術の不利益を含まずに反復可能で、信頼性があり、無添加の方法を提供する。
実施例を参照して、本発明を詳述する。
小売展示評価テストを行って、HiOxシステムで調製した牛ロースステーキと、ここに述べる調整工程で調整したステーキとの消費者の合否を比較した。
調整ステーキは、ここに述べるように、氷点に近く肉を氷結させない温度まで肉を冷却する間、正圧下でCO環境に維持されることにより予備調整された。
牛肉の部分肉の予備調整は、米国特許第6,194,012号および米国特許第5,670,195号に開示された技術を用いて行った。
肉をステーキ状に切断し、小売トレイ上で上包みを被せた後、12時間調整工程を行った。2つの試験結果を以下に示す(表1および2)。
HiOxシステムは、80%の酸素と20%の炭酸ガスからなる。
Figure 2008516600
Figure 2008516600
9日間の展示後、調整肉に対する消費者の満足度は、先行技術のHiOx方法と比べて優れている。
Figure 2008516600
本発明により、現行のHiOx方法によるものと比べて、調整肉に対する消費者の高い満足度が得られる。
以上の説明において、本発明の具体的な構成要素や整数として言及され、公知の均等物があるものについては、そのような均等物は、個別に記載したのと同然のものとして本明細書中に含まれるものとする。
本発明について、ほんの一例を挙げて、その好適な実施形態を参照しながら説明したが、本発明の範囲または精神を逸脱することなく、変更や改良がなされ得るものと理解される。
酸素消費反応(OCR)における温度効果とメトミオグロビンの蓄積を示したものである。 異なる時間調整した肉の切り身における深さに対するオキシミオグロビンのレベルを示したものである。 調整時間の経過に伴うOCRの減少と、肉の切り身の露出面における酸化の浸透深さの増加を示したものである。 肉の切り身の簡略断面図であり、未調整肉に対して調整を行った場合、肉においてメトミオグロビンが目視できるまでの時間が遅延される様子を示すものである。

Claims (28)

  1. 小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法であって、
    部分肉から肉の切り身へと切断した後、氷点に近く前記肉を氷結させない温度で前記肉の切り身を保持するステップと、
    小売展示温度に移す前に、前記肉を前記温度で所定の長時間酸素を含む環境で保持するステップとからなることを特徴とする方法。
  2. 前記切断は、前記部分肉の通常実質的に嫌気性の領域を酸素を含む環境にさらして、初めてさらされる新たな面を含む前記肉の切り身を作り出すステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記肉は、切断後すぐに、前記温度で酸素を含む環境で保持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記酸素を含む環境は、周囲の酸素濃度または上昇した酸素濃度を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記所定の長時間は、前記肉の露出面における酸化の深さおよび/または浸透を増加させるように選択されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記所定の長時間は、典型的には約7時間から約24時間の間であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記温度範囲は、前記肉の約氷点から約3度の間であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記肉は、実質的に−1.8度から3度の温度で保持されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記肉は、約−1.5度の温度で保持されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記部分肉は、切断前に冷却されることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記部分肉は、切断前に、冷却された実質的な無酸素環境で貯蔵されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記部分肉は、切断前に正圧で貯蔵されることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記正圧は、前記部分肉に少なくとも3psiの力を直接付与する機械的処理によって加えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 本発明の他の側面においては、小売展示の間、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法であって、
    前記肉の切り身に切断する前に、前記部分肉を冷却しながら実質的な無酸素環境で正圧で保持することにより予備調整するステップと、
    切断後、小売展示温度に移す前に、所定の長時間酸素を含む環境で、氷点に近く前記肉を氷結させない温度範囲の温度で保持することにより、前記肉の切り身を調整するステップとからなることを特徴とする方法。
  15. 前記切断は、前記部分肉の通常実質的に嫌気性の領域を酸素を含む環境にさらして、初めてさらされる新たな面を含む前記肉の切り身を作り出すステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記肉の切り身は、切断後すぐに、前記温度で酸素を含む環境で保持されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記正圧は、前記部分肉に少なくとも3psiの力を直接付与する機械的処理によって加えられることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記実質的な無酸素環境は、ガスの排除により維持されるか或いは無酸素ガスを含まない状態で維持されることを特徴とする請求項14ないし請求項17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 調整のために選択される前記所定の長時間は、前記肉の切り身の露出面の下層における酸化の所要深さおよび/または浸透に関連することを特徴とする請求項14ないし請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記所定の長時間は、7時間から24時間の範囲であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記温度範囲は、氷点に近く前記肉を氷結させない温度から3度の間であることを特徴とする請求項14ないし請求項20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記肉の切り身は、実質的に−1.8度から3度の温度で保持されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記肉の切り身は、約−1.5度の温度で保持されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 肉の切り身の切断面およびその切断面の下層における肉色を安定させる方法であって、少なくとも前記肉の切り身の前記面で或いは前記面に隣接して、メトミオグロビンへのミオグロビンの変換を抑制することを特徴とする方法。
  25. 酸素を含む環境で前記肉を露出する間、前記肉の酸素消費反応を抑制することにより、前記変換を抑制することを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 請求項1に記載の方法から製造される肉製品。
  27. 実質的に添付図面のいずれか1つを参照して説明される、肉の切り身を所望の新鮮でおよび/または健康的な外観に維持する方法。
  28. 実質的に添付図面のいずれか1つを参照して説明される肉製品。
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