JP2008514988A - コネクタおよびスプライスホルダ装置 - Google Patents

コネクタおよびスプライスホルダ装置 Download PDF

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Abstract

一体型コネクタおよびスプライスホルダは、遠隔通信クロージャ内に載置可能なトレイを含み、トレイは結合器ポートを含む。光コネクタ結合器が、結合器ポート内に載置されている。そこから延在する第1のファイバピグテイルを含む第1のファイバコネクタが、コネクタ結合器上に載置されている。ファイバスプライス装置がトレイの第1の部分上に固定的に載置されるとともに、第1のファイバピグテイルの一端を受容している。トレイと一体のスプライス作動機構が、スプライス装置を作動するように設けられている。ファイバクランプが、ファイバピグテイルの位置を保持するように設けられている。加えて、一体型コネクタおよびスプライスホルダは、トレイ上に一体に形成されて光ファイバを受容可能であるとともに光ファイバをスプライス装置に案内可能である、ファイバガイドをさらに含み得る。

Description

本発明は、遠隔通信端子およびクロージャ用一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置に関する。
遠隔通信ケーブルは、大きなネットワークにわたってデータを配信するのに用いられている。遠隔通信ケーブルの大部分は導電性ケーブル(通例、銅)であるが、データの通信量がますます大きくなるにつれて光ファイバケーブルの利用が急速に伸びてきている。遠隔通信ケーブルはネットワークわたって引き回されるため、定期的にケーブルおよびスプライスを開けてケーブル内に進入し、データがネットワークの「分岐」に配信され得るようにすることが必要である。分岐はネットワークが個々の家庭、企業、事務所等に到達するまでさらに分配され得る。配線は、引込み線と称されることが多い。ケーブルが開放される各点には、ある種のエンクロージャを設けて、ケーブルを保護するとともにケーブルへの容易且つ繰り返しアクセスを可能にし、技術者がケーブルに容易にアクセスして必要なサービスを提供し得るようにすることが必要である。
電気および光遠隔通信ケーブル両用のエンクロージャが一般に知られている。例えば1つまたは複数のケーブルを受容するとともにある形態のケーブル接続を含むエンクロージャがある。このようなエンクロージャは、後の利用を待つ未使用導電性ワイヤまたは光ファイバを保管する保管手段も含むことが多い。いくつかのエンクロージャにおいて、ケーブル内のスプライスおよび引込ワイヤへの後の接続を目的とした接続装置は、引込み線等を接続する際にエンクロージャへの再進入中にケーブルスプライスを損傷または分断する可能性を低減するため、エンクロージャの別の領域に保持されている。
従来のエンクロージャは、通例導電性遠隔通信ケーブルとの使用を目的としているとともに、通常導電性ケーブルとは異なる構造および性能問題を有する光ファイバケーブルとの使用には適していない。例えば光ファイバおよびそれらの接続は、物理的取り扱いおよび塵埃などのごみ、水分等の存在に対してより敏感である。加えて、光ファイバの接合には、電気接続に必要がない専門知識および構造が必要である。光ファイバ接合構造例は、例えば(特許文献1)に記載されている。
米国特許第5,052,775号明細書
本発明の第1の態様によれば、一体型コネクタおよびスプライスホルダは、遠隔通信クロージャ内に載置可能なトレイを備え、トレイは結合器ポートを含む。光コネクタ結合器が結合器ポート内に載置されている。そこから延在する第1のファイバピグテイルを含む第1のファイバコネクタがコネクタ結合器上に載置されている。ファイバスプライス装置がトレイの第1の部分上に固定的に載置されるとともに、第1のファイバピグテイルの一端を受容している。トレイと一体のスプライス作動機構がスプライス装置を作動するように設けられている。ファイバクランプがファイバピグテイルの位置を保持するように設けられている。
本発明の他の態様において、トレイと一体の1つまたは複数のファイバクランプが適正なファイバ配向と位置とを提供することができるとともに、接合および捻り張力緩和とをさらに提供することができる。
本発明の他の態様において、光ファイバを受容するとともに光ファイバをスプライス装置に案内するように、ファイバガイドがトレイ上に一体に形成されている。ファイバガイドは、内部に接合されたファイバの個々の引き回しに対応することができる。
他の態様において、コネクタおよびスプライスホルダ装置は、ファイバスプライス装置を固定するトレイと一体のファイバスプライス受け台をさらに含み得る。さらなる態様において、トレイは、トレイの第2の部分上に固定的に載置されるとともに、第2のファイバピグテイルの一端を受容するマルチファイバスプライス装置をさらに含み得る。マルチファイバスプライス装置を用いて、第2のピグテイルファイバを例えば配線リボンケーブルからのファイバに接合することができる。
本発明の他の態様によれば、複数の遠隔通信線を有する遠隔通信ケーブル用エンクロージャは、内部に固定的に載置された上述したような一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置を備える。
本発明の上記の概要は、本発明の各図示の実施形態またはすべての実施を説明しようとするものではない。図および以下の詳細な説明がこれらの実施形態をより具体的に例示する。
添付の図面を参照して本発明をさらに説明する。
本発明は、様々な変更例および代替形状が可能であるが、その具体例は一例として既に図面に示すとともに詳細に説明する。しかし、本発明を説明する特定の実施形態に限定しようとするものではないことは理解されよう。逆に、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲内にあるすべての変更例、等価物および代替物を網羅しようとするものである。
本発明は、遠隔通信端子およびクロージャ用一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置に関する。本明細書に記載された例示的一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置を、ファイバー・トゥ・ザ・ホーム(FTTH)および/またはファイバー・トゥ・ザ・エックス(FTTX)ネットワーク設備用の従来のクロージャ/端子内で、容易に設置且つ利用可能である。本発明の例示的装置を多数の接合および接続を取り扱う際、特に労働コストがより高い場合に使いやすさを必要とする設備環境で用いることができる。加えて、本発明の例示的装置は、配線および引込ケーブルファイバの両方に捻りおよび張力緩和を提供する。さらにまた、配線ケーブルへの接合および接続をさらなる接合工具を必要とすることなく達成することができる。
図1は、本発明の第1の例示的実施形態、すなわち遠隔通信端子およびクロージャ用一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置100を示す。装置100を収容可能な例示的クロージャを以下に図6を参照して説明する。
装置100は、遠隔通信端子またはエンクロージャ内に設置可能なトレイまたは台110を含む。図1に示すように、トレイは、一連のコネクタ結合器および機械的スプライスなどの一連のスプライスを保持且つ支持できる。トレイ110を金属またはプラスチックなどの標準的な材料で構成することができる。トレイは、成形プラスチック材料、例えばポリカーボネート、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等などの適当な高分子材料で構成されていることが好ましい。
装置100は、トレイ110上に(例えば適当な成形技術または加工により)一体に形成されたトレイ延長部111をさらに含み得る。例示的実施形態において、トレイ延長部111は、トレイ110の平面から延在するとともに、同様な数の光コネクタ結合器またはアダプタ120を受容且つ固定できる1つまたは複数の接続装置ポート112をさらに備える。さらに代替実施形態において、さらなるコネクタ結合器を支持するように、トレイ110の他方側から延在する追加のトレイ延長部(図示せず)をトレイ110と一体に形成することができる。さらなる代替例において、接続装置ポートをトレイ110上に直接配置することができる。
従来の締結具および/または封止台を用いて、コネクタ結合具120をポート112内に固定することができる。2つのコネクタ結合器しか図1に示していないが、本発明の一体型コネクタおよびスプライス装置を、1つまたは複数の光コネクタを収容するように設計することができる。
例示的実施形態において、コネクタ結合器120を、コネクタ122などの光コネクタを有するトレイ110の一方側に完全に装着することができる。ネットワークの配線ケーブルからのようなさらなる組のコネクタ(図示せず)を、図示されたコネクト122と反対側で結合器120に結合することができる。そのため、この構造は、敷設業者により配線ケーブル内に接合される同様なコネクタの将来の挿入のために、結合器の一方側を開放したままにすることができる。そして、敷設業者は結合器を介して引込ケーブル内への接続を行うことができる。
コネクタ122は、1または数種類の異なるタイプの標準的光コネクタ、例えばSC型、FC型、LC型およびST型コネクタを含み得る。例えば、現存のアナログ/デジタル光配線ケーブル内に結合する場合、例示的SC−APC(角度研磨コネクタ)コネクタを採用することができる。
加えて、コネクタ122は、ファイバピグテイル125を含むことが可能であり、その端部を剥離および開裂(平坦または角度付き)または他の方法で適当に準備することができる。このように、コネクタ122を、ピグテイルファイバ125の所望の長さがコネクタ122の後部端から出ている状態で、結合器120の右側に事前設置することが可能であり、そのピグテイルファイバの端部を接合のために準備してスプライス装置145内に途中まで挿入することができる。例示的実施形態によれば、この初期接続を現場終了の前に工場内で完了することができる。
ファイバピグテイル125は、SMF28(コーニング・インコーポレーテッド(Corning Inc.)から入手可能)などの標準的単一モードまたは多モード光ファイバを備えることが可能である。例示的実施形態において、ファイバピグテイル125は、外径900μmのバッファ付きクラッド(標準ファイバジャケットを含まず)を有するが、ファイバピグテイル125は250μmなどの任意の標準バッファ付き光ファイバ径、もしくはより大きいまたは小さいバッファ付きファイバ径を備えることができる。
図1に示すように、例示的実施形態において、ピグテイル125のファイバ端を一端、例えばスプライス装置145のスプライスポート143内に設置することができる。加えて、例示的実施形態によれば、ファイバクランプ132をコネクタ122とスプライス装置145との間の箇所に設けて、ファイバピグテイル125を所定の位置に固定することができる。ファイバクランプは従来の機構を採用して、ピグテイルファイバを所定の位置に把持および固定することができる。
スプライスクランプ132をトレイ110上に固定的に載置することができる。代替的には、ファイバクランプ132の少なくとも一部をトレイ110上に一体的に形成することができる(例えば成形により)。ファイバクランプ132は、900μmのバッファ被覆ファイバの問題であり得る、ファイバ125への捻り応力を最小限に抑えるおよび/または防止することが可能である。代替的には、クランプ132は、ファイバ125を固定するために接着剤を受容可能なウェルを備えることができる。そのため、クランプ132は、機械的接合のために適当なファイバ場所および配向(配向が必要な場合)を提供することができる。
上述したように、ピグテイルファイバ125をスプライス装置145に結合することができる。代替実施形態において、スプライス装置145は機械的スプライス装置、例えばミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)のスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能な、スリーエム(3M)(商標)フィブロック(FIBRLOK)(商標)I機械的光ファイバスプライスを備える。単一スプライス装置145が図1に示されているが、多数のスプライス装置をトレイ110上に載置することができる(図2参照)。
例えば、その全体を本明細書に参照により援用する、同一出願人が所有する米国特許第5,159,653号明細書は、2本の脚部を結合するフォーカスヒンジを有する延性材料のシートを備えるスプライス要素を含み、各脚部が内部に受容された従来のガラス光ファイバ用にクランプ力を最適化するV型(または同様な)溝を含む、光ファイバスプライス装置(フィブロック(FIBRLOK)(商標)II機械的光ファイバスプライスと同様の)を記載している。加えて、従来の屈折率整合流体をスプライス要素内のV溝領域内に、事前に組み込んでスプライス要素内の光学接続性を向上させることができる。他の従来の機械的スプライス装置も本発明の代替態様により利用することができるとともに、米国特許第4,824,197号明細書、同第5,102,212号明細書、同第5,138,681号明細書、および同第5,155,787号明細書に記載されており、その各々の全体を本明細書に参照により援用する。本明細書で用いるように用語「接合(スプライス)」は、要素145がファイバの取り外しを可能にできるため限定的意味で解釈されるべきではない。
フィブロック(FIBRLOK)(商標)II機械的光ファイバスプライス装置を用いた例示的実施形態において、スプライス装置145はスプライスコネクタ本体146とキャップ148とを含み得る。動作中、キャップ148が開成位置から閉成位置へ(例えば図1に示された実施形態で下方に)移動されると、キャップの内部に配置された2つのカムバーが、スプライス要素脚部(図示せず)上に摺動し、それらを互いに付勢し合うことができる。スプライス要素内に形成された溝内の所定の位置に保持されるとともに互いに当接された2つのファイバ端は、要素脚部が互いに向かって移動されると互いに接合されて十分な光学接続を提供する。
スプライス装置145は、載置装置または受け台144内に載置可能である。例示的実施形態において、受け台144は、例えば成形によりトレイ110内に一体に形成されている。受け台144は、(例えばスナッグまたはスナップ嵌合により)スプライス装置145の軸方向および/または横方向位置を固定することができる。代替的には、トレイ内に成形されるとともに必望に応じてスプライスの取り外しを可能にするクランプ型載置装置で、スプライス装置145をトレイ110に固定することができる。載置装置は、一旦設置されるとスプライス装置が回転できない、または容易に前方または後方に容易に移動できないように、スプライス装置を保持することができる。
図1に示すようにコネクタおよびスプライスホルダ装置100は、スプライスアクチュエータ機構140をさらに含む。スプライスアクチュエータ機構140を別体のまたはトレイ110と一体の構造として設けることができる。例示的実施形態において、スプライスアクチュエータ機構140は、トレイ110と一体であるスプライスアクチュエータレバー141を含む。例示的実施形態において、レバー141は、その正常配向から屈曲するように十分な柔軟性を有する成形トレイ110の一部として形成されたロッドである。代替的には、レバー141を、トレイアセンブリ全体の工場組立て時にトレイ110に組み付けられる別体部分として形成することができる。加えて、スプライスアクチュエータ機構140は、レバー141の端部に結合されたスプライスキャップ駆動体142を含み得る。動作中、引込ケーブルファイバ、例えば、ファイバ127がスプライスポート147を介してスプライス装置145内に挿入されると、作動キャップ148は、駆動体142に対する力の印加により機械的スプライス要素を係合することができる。そのため、適度な力の印加により(例えば敷設業者がレバー/駆動体機構を押下することにより)スプライス装置145を作動させて、ピグテイルファイバ125への引込ケーブルファイバ127の接合を完了することができる。代替的には、レバー/駆動体機構を押しボタン装置として構成することができる。これらの例示的構成により、スプライス装置および作動機構がトレイ110と一体であり得るため、敷設業者は追加の接合工具を必要とせずに1つまたは複数の引込ケーブルファイバを配線ケーブルに接合することができる。さらなる代替例において、スプライス装置、作動機構および/またはファイバクランプを、その全体を本明細書に参照により援用する米国特許仮出願第60/691,881号明細書(2005年6月17日出願)のように構成することができる。
図1にさらに示すように、ファイバクランプ132と同様または異なる構造の第2のファイバクランプ134が、引込ケーブルファイバ127を固定するとともに引込ケーブルファイバに捻りおよび張力緩和を提供するように、トレイ110に載置可能または一体であり得る。加えて、ファイバクランプ134を用いて引込ケーブルファイバ127を所定の位置に保持し、上記のスプライス作動機構の使用による片手接合を可能にする。
上記の図1は、一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置100の1つの可能な構成を表わしている。この手法を用いて、コネクタおよびスプライスを工場内でトレイ構造上に事前組み付けすることができる。加えて、一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置100をクロージャ/端子内に事前組み付けすることができる。
図2は、本発明の他の例示的実施形態、一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置200を示す。この例示的構造には、2×6個配列のコネクタ122が設けられている(なお、図2は単純化のため第1の列のコネクタ結合器120のみを示す)。この実施形態において、コネクタ結合器120がトレイ110または延長部111の左側に配置されたポート112に固定された状態で、SC−APCコネクタ122を用いることができる。代替的には、コネクタおよび結合器の組み合わせをコネクタ−ソケット(例えばプラグ−レセプタクル)装置で置換することができる。
コネクタおよびスプライスホルダ装置200は、トレイの右側に配置された一列の多数(この図では12個)のスプライス装置145をさらに含む。図1の実施形態と同様に、コネクタおよび機械的スプライスはいかなる数のタイプのものでもよい。スプライス装置145の作動は、上記のようなトレイ110上に一体に形成された1つまたは複数のスプライスアクチュエータ140により達成できる。加えて、コネクタおよびスプライスホルダ装置200は、ファイバクランプ132および134をさらに含み、上述したように適当なファイバ箇所、配向、および張力緩和を提供することができる。
図2はコネクタおよびスプライスホルダ装置200の他の例示的態様、すなわちトレイ110内に一体に形成された一組のファイバガイドまたは溝150をさらに示す。例示的実施形態において、溝150は引込ケーブルファイバ127用のガイドとしてトレイ内に成形されており、引込ケーブルファイバ127は挿入されてスプライス装置145内に既に配置されているコネクタファイバに接合される。溝は、バッファまたはジャケット径を受容且つ支持するような大きさに形成し得る。また、溝150は、適当な屈曲径でファイバを屈曲するようにトレイ110の表面上で湾曲させることができる。引込ケーブルファイバを接合前または後にガイド150内に配置することができる。トレイ110上でのファイバの分離は、例えばファイバ127を互いに独立させておくことにより引込ケーブルファイバのファイバ管理をさらに提供する。例えば、1つのファイバが、ファイバがスプライスにおいて破断して引き抜かれるような力で引っ張られた場合(例えば木が1つ顧客の家に倒れた場合)、そのような破断または変位がそのファイバのいずれかの側に配置されたファイバを妨害することはない。これに対して、従来のクロージャは単一のスプールの周囲に巻かれた引込ケーブルを含み、そのため大きな破断または引張りが使用中の他のファイバに衝撃を与えることもある。
任意に、装置200は所望に応じてさらにトレイの内容を保護するようにカバー(図示せず)をさらに含み得る。
図2に示すコネクタおよびスプライスホルダ装置200の構成は、多くの可能な構成のうちの1つを表わす。例えば、トレイ110を2つのコネクタおよび2つのスプライスを保持するように設計し得る。12個が望ましい場合には、6個の2×2ユニットをクロージャ/端子内に設置してこの要求を満たすこともできる。本発明の実施形態によれば、任意の数のコネクタ/スプライス組み合わせが可能である。
図2に示すように、引込ケーブルファイバ(例えば多数の顧客の場所から出ている)は図の右手側に設けられている。図3の代替実施形態に示すように、反転構成も採用し得る。この例において、コネクタおよびスプライスホルダ装置200’は、トレイ110の左手側にその引込ケーブルファイバガイド150’を含み得る。本明細書に記載するように、用語「左」および「右」は、当業者には明らかであるように、コネクタおよびスプライスホルダ装置の配向を反転または回転することができるため、制限することを意味するものではなく単に便宜のためである。他の特徴はすべて図2のために上述したものと同様であり得る。
他の例示的実施形態によれば、図4は一体型コネクタおよびスプライスユニット内で配線ケーブルから引込ケーブルファイバへのマルチファイバリボンアセンブリの結合を提供可能なコネクタおよびスプライスホルダ装置400の側面図を示す。この構成において、連続トレイまたは台410は、引込ケーブル部410Aと配線ケーブル部410Bとを含み得る。トレイ延長部411を装置400内に中心に配置することができるとともに、図1に関して上述したものと同様にコネクタ結合器420を支持することができる。
この例示的構成において、引込ケーブル部410Aの特徴は図1に関連して上述したものと同様であり、図1の対応特徴と同様な構成および機能を有する、ファイバピグテイル425A、ファイバクランプ432Aおよび434A、スプライス装置445、一体スプライス作動機構440、ならびにスプライス受け台444を有する。
この構成において、それぞれファイバピグテイル425Aおよびファイバリボン状ピグテイル425Bに結合されたSC−APCコネクタなどのコネクタ422Aおよび422Bを、引込ケーブルおよび配線ケーブル部の両方に事前設置することができる。代替的には、結合器420を必要に応じて異なるタイプの標準的コネクタを互いに結合するように構成することができる。
図4に示すように、配線ケーブルトレイ部410B内で、ファイバリボン状ピグテイル425Bの準備された端部を、マルチファイバスプライス装置470を用いて、マルチファイバ配線リボンケーブル427Bからのファイバをファイバに接合することができる。マルチファイバスプライス装置470は、全体を本明細書に参照により援用する米国特許第5,155,787号明細書および同第5,151,964号明細書に記載されたような単一構造を含み得る。例えばミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)のスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能な、マルチファイバ・フィブロック(Multifiber FIBRLOK)(商標)スプライスを用いることができる。代替的には、マルチファイバスプライス装置470の代わりに融合スプライスを用いることができる。
例示的実施形態において、スプライス装置470とコネクタ422Bとの間に配置された単一ファイバクランプユニット432Aを、配線ケーブルトレイ部410Bと一体でありまたは固定的に載置して、ファイバリボン状ピグテイル425Bを保持することができる。ファイバクランプユニット432Bは、ファイバリボンを締め付ける従来の機構を備え得る。代替的には、ファイバククランプ432Bは、図1に対して上述したファイバクランプ132のような個々のファイバクランプを備え得る。
加えて、配線ケーブルトレイ部410Bは、マルチファイバスプライス作動機構460(図5に示す)をさらに含み、マルチファイバスプライス装置470を作動させる。装置470は、トレイ410とは別体のまたは一体のレバーを備え得る。レバーは楔構造を作動させて、上記に参照により援用した米国特許第5,155,787号明細書に記載されたようなスプライスを起動させる。動作時、主要配線ケーブル(例えば図6参照)から出ている個々のファイバ(例えば12本のファイバ)のリボンアレイを備えるファイバリボンケーブル427Bからのケーブルの端部が、準備されてマルチファイバスプライス装置470のファイバ受容部472内に挿入される。作動されると、マルチファイバスプライス装置470は、配線ケーブルをトレイ410の引込ケーブル部410A内に配置された1つまたは複数のファイバに光学的に接合する。
配線ケーブル部410Bは、マルチファイバスプライス装置470のファイバ受容部472の前に配置されたファイバリボンクランプ434Bをさらに含み得る。ファイバクランプ434Bをファイバクランプ432Bと同様に構成することができる。このようにして、ファイバリボンクランプ434Bを実施して、配線ケーブルファイバリボン427Bに対して張力緩和を提供することができる。
図5は、コネクタおよびスプライスホルダ装置400の上面図を示す。この例示的実施形態において、一列の多数(この図では12個)のスプライス装置445を引込ケーブル部410A内に設けることができる。加えて、トレイ部410A内に一体に形成された一組のファイバガイドまたは溝450は、引込ケーブルファイバ427Aに対するガイドを提供可能であり、引込ケーブルファイバ427Aは挿入されてスプライス装置445内に既に配置されているコネクタピグテイルファイバ425Aに接合される。ガイド450を図2に対して上述したガイド150と同様に構成することができる。このため、コネクタおよびスプライスホルダ装置400は、1つまたは複数の配線ケーブルファイバリボンを引込ケーブルファイバに結合するのに用いることができる、遠隔通信クロージャまたは端子内に載置可能な単一トレイを提供する。
図6は、遠隔通信端子またはクロージャ600内に載置された、装置100、装置200、または装置400(図に示す)のような例示的一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置を示す。エンクロージャ600を、内部に支持された接続および接合を気象要素、塵埃、動物、および他の要素による有害な支障から保護するように設計することができる。さらに、エンクロージャ600を敷設業者による再進入を可能にするように設計することができる。例えば、エンクロージャ600は従来のエンクロージャユニット、例えば、ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minnesota)のスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能な、スリック(SliC)(商標)クロージャ/端子、スリーエム(3M)(商標)ファイバドーム(FibrDome)端子、またはスリーエム(3M)(商標)BPEOクロージャであってもよい。例えばエンクロージャ600を、その全体を本明細書に参照により援用する、同一出願人が所有する且つ同時係属中の米国特許出願第10/916,332号明細書に記載された構造により設計することができる。端子/クロージャ600は、適当な堅牢な材料で製造し得るエンクロージャ本体を含む。端子/クロージャ600は、地上階(すなわち地上)エンクロージャであり得るとともに、さらに一組のハンガーにより支持ケーブル(図示せず)から吊下げられるように構成され得る。他の実施形態において、端子600は地下階(すなわち地下)エンクロージャであってもよい。
図6に示すように、配線ケーブル605(例えば遠隔通信ネットワークにより提供されるようなもの)は、1つまたは複数のファイバリボン607Aおよび607B(各リボンが例えば12本の個々のファイバを備える)を備える。配線ケーブル605を例えば圧着または締め付け機構(図示せず)により端子600内に固定することができる。一例示的実施において、第1のファイバリボン627Bは、配線ケーブル605の一部から取り出されるとともに、各々ネットワーク顧客の家庭から出ている1つまたは複数の引込ケーブル627Aに結合される。配線ケーブル605の残りのファイバリボン627Cは取り出されない。
そして、リボン627Bの個々のファイバを装置400を用いて、図4および5について上述したものと同様に個々の引込ケーブルファイバ627Aに接続することができる。装置400を従来の締結機構により(例えばクロージャ600の内部チャンバ内に装置400をボルト締めまたはねじ止めすることにより)、クロージャ600内に設置および固定することができる。
そのため、この手法を用いて、所望量のコネクタおよび対応するスプライスが事前搭載された上述の一体トレイを含むクロージャ/端子を採用することにより、光ファイバ終端を単純化することができる。この構成はすべての組立てが現場で行われる場合、敷設業者の時間を節約するとともに、「特注の」設置と比べて品質を向上させる。コネクタ/スプライストレイがクロージャ/端子内に完全に封入されている場合、特別な環境筐体の要件が排除され得る。加えて、配線ケーブルピグテイルコネクタの設置を容易に達成することが可能であり、ピグテイルが配線ケーブルに接合された後、それらを単にトレイ内に事前設置された結合器内に差し込むことになる。
本明細書に記載した例示的実施形態のうちの1つまたは複数を用いたクロージャ/端子への引込ケーブルの接続は、所望の長さのケーブルを家庭とクロージャ/端子との間に作製可能であり、ケーブルスラック保管の必要性をなくすという点で利点も有する。敷設業者は、ファイバをスプライス装置内に設置するのに備えて、基本的なケーブル準備、例えばケーブルの剥離およびファイバの開裂を行うことができる。ファイバを準備した後、別体の接合工具を必要とせずに、ファイバをスプライス内に挿入するとともにスプライスを作動することができる。代替的には、ファイバをスプライス装置の背面内に挿入することができる一方で、そのファイバはファイバクランプがスプライス装置の背後に配置された状態で所定の位置に保持される。
ファイバが適正の位置に位置合わせされると、スプライスが作動され得る。スプライスの他端にはトレイの一端に配置されたコネクタピグテイルからのファイバが事前装填され得るとともに、ファイバを上記のようなファイバクランプで所定の位置に保持することができる。加えて、一体のトレイはファイバ管理を提供すことができ、引込ケーブルがケーブルの強度のものより大きい力で引っ張られた場合には、ファイバは隣接のケーブルを妨害することなくスプライスの端部で破断するとともに引き抜かれることになる。
本発明によれば、上記の例示的一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置を、FTTHおよび/またはFTTXネットワーク設備用の従来のクロージャ/端子内に容易に設置且つ使用することができる。本発明の装置は、多数の接合および接続を取り扱う際、特に労働コストがより高い場合に、使いやすさを必要とする設備環境で用いることができる。加えて、コネクタ結合器は、より大きい環境保護筐体に収容されている。
例えば、クロージャ/端子内に設置される上記のような例示的コネクタおよびスプライス事前装着トレイによれば、FTTH/FTTXネットワーク敷設業者はクロージャ/端子をその所定の場所で吊り下げるとともに、トレイ内に設置されたコネクタアレイを介する配線ケーブルと、これもまたトレイ内に設置された機械的スプライスを介する加入者の家庭からの引込ケーブルとの間に接続を行うことができる。引込ケーブルを設置する場合、敷設業者は、ファイバを剥離し、開裂し、スプライスの開放端内に挿入し、そしてトレイ上に設けられた作動装置で且つさらなる別体の接合工具を必要とすることなく機械的スプライスを作動させることによりファイバを準備することができる。
本発明は、上述した特定の実施例に限定して解釈されるべきではなく、添付の特許請求の範囲に正しく記載されたように本発明のすべての態様を網羅するものと考えるべきものである。本明細書を検討すれば本発明が関連する当業者には、本発明を適用可能な様々な変更例、等価プロセスおよび多数の構造が容易に明らかになろう。特許請求の範囲は、このような変更例および考案物を網羅しようとするものである。
本発明の例示的実施形態による一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の側面図を示す。 本発明の他の例示的実施形態による一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の上面図を示す。 本発明の他の例示的実施形態による一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の上面図を示す。 本発明の他の例示的実施形態による一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の側面図を示す。 本発明の他の例示的実施形態による一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の上面図を示す。 本発明の他の例示的実施形態による遠隔通信エンクロージャ内に載置された一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置の上面図を示す。

Claims (17)

  1. 結合器ポートを含む、遠隔通信クロージャ内に載置可能なトレイと、
    前記結合器ポート内に載置されたコネクタ結合器と、
    そこから延在する第1のファイバピグテイルを含む、前記コネクタ結合器に接続された第1のファイバコネクタと、
    前記トレイの第1の部分上に固定的に載置されるとともに、第1のスプライスポート内に前記第1のファイバピグテイルの一端を受容するファイバスプライス装置と、
    前記スプライス装置を作動するように前記トレイ上に配置されたスプライス作動機構と、
    前記ファイバピグテイルの位置を保持する第1のファイバクランプと、を備える、一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  2. 前記スプライス装置の位置を固定する前記トレイと一体のファイバスプライス受け台をさらに備える、請求項1に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  3. 前記トレイから延在するトレイ延長部をさらに含み、前記ポートが前記トレイ延長部内に配置されている、請求項1に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  4. 前記トレイの第2の部分上に固定的に載置されるとともに、第2のファイバピグテイルの一端を受容するマルチファイバスプライス装置をさらに備える、請求項1に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  5. 前記第1のファイバピグテイルが前記コネクタ結合器を介して前記第2のファイバピグテイルに接続される、請求項4に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  6. 前記スプライス作動機構が、前記トレイ上に形成されたレバーと、前記レバーの一端上に形成されるとともに前記スプライス装置の一部と接触するように構成された駆動体と、を備える、請求項1に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  7. 光ファイバを受容するとともに前記光ファイバを前記スプライス装置に案内する、前記トレイと一体の少なくとも1つのファイバガイドをさらに備える、請求項1に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  8. 前記スプライス装置内に挿入された前記光ファイバの位置を保持する第2のファイバクランプをさらに備える、請求項7に記載の一体型コネクタおよびスプライスホルダ。
  9. エンクロージャ本体と、
    前記エンクロージャ本体に固定的に載置された一体型コネクタおよびスプライスホルダ装置と、を備え、前記一体型コネクタおよびスプライスホルダが、
    結合器ポートを含む、前記エンクロージャ内に載置可能なトレイと、
    前記結合器ポート内に載置されたコネクタ結合器と、
    そこから延在する第1のファイバピグテイルを含む、前記コネクタ結合器に接続された第1のファイバコネクタと、
    前記トレイの第1の部分上に固定的に載置されるとともに、第1のスプライスポート内に前記第1のファイバピグテイルの一端を受容するファイバスプライス装置と、
    前記スプライス装置を作動するように前記トレイ上に配置されたスプライス作動機構と、
    前記ファイバピグテイルの位置を保持する第1のファイバクランプと、を備える、複数の遠隔通信線を有する遠隔通信ケーブル用エンクロージャ。
  10. 前記コネクタ結合器上に載置されたコネクタに結合された少なくとも1つの配線ケーブルファイバを有する配線ケーブルをさらに備える、請求項9に記載のエンクロージャ。
  11. 前記スプライス装置の位置を固定する前記トレイと一体のファイバスプライス受け台をさらに備える、請求項9に記載のエンクロージャ。
  12. 前記トレイから延在するトレイ延長部をさらに含み、前記ポートが前記トレイ延長部内に配置されている、請求項9に記載のエンクロージャ。
  13. 前記トレイの第2の部分上に固定的に載置されるとともに、前記配線ケーブルからのファイバの一端および第2のファイバピグテイルからの一端を受容するマルチファイバスプライス装置をさらに備える、請求項9に記載のエンクロージャ。
  14. 前記第1のファイバピグテイルが前記コネクタ結合器を介して前記第2のファイバピグテイルに接続される、請求項13に記載のエンクロージャ。
  15. 前記スプライス作動機構が、前記トレイ上に形成されたレバーと、前記レバーの一端上に形成されるとともに前記スプライス装置の一部と接触するように構成された駆動体と、を備える、請求項9に記載のエンクロージャ。
  16. 前記一体型コネクタおよびスプライスホルダが、引込ケーブルファイバを受容するとともに前記引込ケーブルファイバを前記スプライス装置に案内する、前記トレイと一体の少なくとも1つのファイバガイドをさらに備える、請求項9に記載のエンクロージャ。
  17. 前記スプライス装置内に挿入された前記引込ケーブルファイバの位置を保持する第2のファイバクランプをさらに備える、請求項16に記載のエンクロージャ。
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