JP2008510877A - 原料の品質予測に関する高度な解析技術を用いた精製所の原油ユニット性能のモニタリング - Google Patents

原料の品質予測に関する高度な解析技術を用いた精製所の原油ユニット性能のモニタリング Download PDF

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Abstract

最適なパイプスチル運転の決定のための方法であって、沸点範囲の画分に分けられる原油流れを、パイプスチル内へ供給する工程、予測される沸点範囲の画分の生産高を決定するために、原油流れの仮想分析を行なう工程、予測される沸点範囲の画分の生産高を、パイプスチルからの実際の沸点範囲画分の生産高と比較して、これら画分の生産高間の差を決定する工程、および画分の生産高間の差をパイプスチルの運転と関連付ける工程を含む方法。
【選択図】図1

Description

本発明はパイプスチルに供給される特定の原油流れに対して、原油のパイプスチルが最適に作動しているかどうかを決定する方法に関する。
全ての原油はそれらの沸点範囲の画分において量の変化をきたし、各画分は存在する特定の分子種により決定される異なった物理的特性を有するであろう。これらの二つの要因、体積と物理的性質の組合せは原油の全体的品質を決定し、該材料の価格を決定する重要な要素である。原油の品質は該原油が加工される時に、精製所の運用設定を定義するためにも用いられる。
石油化学工業において、原油の品質は伝統的に原油分析法を用いて評価されていた。原油が分析試験されるとき、それは二段階で蒸留される。ATSM D2892のような方法(ATSM規格の年鑑、5.01〜5.03巻、米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials)、フィラデルフィア、ペンシルベニア州(PA)を参照)が約650°F(343℃)未満で沸騰する蒸留液カットを分離するために使用される。この蒸留からの残留物は更に、650°Fから約1000〜1054°F(343℃から538〜568℃)の範囲をカバーする蒸留カット分および真空残渣油カットを生み出すために、ATSM D5236のような方法を用いて蒸留される。少なくともLPG(初留点68°F以下)、LSR(68〜155°F)、ナフサ(155〜350°F)、灯油(350〜500°F)、ディーゼル油(500〜650°F)、減圧軽油(650°Fから1000〜1054°F)、および真空残渣油(1000〜1054°F+)を含む、代表的な製品または個別供給に対応するカット分は一般的に分離される。各々の蒸留カットは次に元素的、分子的、物理的および/または性能特性に関して解析される。実施される特定の解析はカットの代表的な性質に依存する。これらの解析から由来するデータは一般に、あらゆる所望の蒸留範囲に関する原油の品質を評価するために数学的に操作されることができる、電子データベースに格納されるであろう。商品原油分析ライブラリーは、いずれもアスペンテック社(Aspentech Inc.)と同じように、データを操作するためのツールを備えた、ハバリー・システム社(Haverly Systems Inc.)およびHPIコンサルタンツ社(HPI Consultants Inc.)から利用可能である。分析データはクルード・クォリティー社(Crude Quality Inc.)、シェル石油会社(Shell Oil Company)、およびスタットオイル(Statoil)により発行されている。特性対蒸留温度のデータは一般に滑らかな曲線に合致し、それは次にあらゆる所望の蒸留カットに関する特性を評価するために使用することができる。
詳細な原油分析は完了まで数週間から数ヶ月かかることがある。その結果、ビジネスの決定をするため、および計画、管理および作業を最適化するために使用される分析データは、一般的に最近購入、販売または加工されている貨物からではなく、むしろ古いデータとなる。分析は操業に重要な影響を持ち得る貨物間の変動を考慮しない。非特許文献1は、油の品質変動の原因、精製所の作業に対するそれらの影響、および原油品質モニタリングに用いるための改善された解析技術の必要性について論じている。ワグスパックは時間に対する、およびその輸送期間中の原油の変動性の原因を、製造用タンクの老化、相対的な分野の生産割合の変化、集油システムにおける原油の混合、バッチ・インターフェースに対するパイプラインの劣化、汚染、および共通仕様の原油流の中への著しく異なる品質の油流の注入としてリストアップしている。そのような変動は、原油価格およびそこから生産され得る製品において大きな変化を生じる可能性がある。
パイプスチルとも呼ばれる原油精製ユニットは、原油を異なる沸点温度(カットポイント)における、それらの構成する沸点範囲の部分別に分け、それらは次に別の精製プロセスユニットへの、または精製された石油製品へのブレンド用の供給材料となる。それぞれのカットポイントは、各沸点範囲の部分において入手出来ると見込まれる材料の量と同様に、経済的要因から決定される。精製所の作業は最新の原油分析を用いて、プラント操業の高度化された数学的モデルにより決定されるため、最高の価値の油流および製品を最大限に回収するために最適化される。
最適な作業からの逸脱は高価となる可能性を有し、ユニットはそれらを作業の目標値内に保つため絶えずモニターされる。逸脱が観察されると、プラントのスタッフはそれらが修正されるように、内在する原因を理解するよう試みる。これらの逸脱には多くの考えられる原因がある。蒸留塔内部および/または関連する熱交換器設備の汚損、タワー内部の機械的損傷、および故障した器具類等の機械的問題を含むことがある。逸脱はまた誤った制御設定により発生し得る。逸脱の根本的原因を識別することは困難で時間のかかる仕事であるかも知れない。解析を複雑にするのは、実験室での分析を用いて最適な作業が決定される間に、納入された原油の品質が分析において規定されたものから、時には大きく逸脱し得ることである。更に、原料油流れはしばしば異なる原油の混合物であり、該混合物の各原油の正確な割合は高い精度では知り得ないことがある。プラントのスタッフは逸脱が次善のプラント運転によるものか、あるいは原油品質および/または原油混合の構成における正常な変動の結果であるかを決定しなければならない。この不確実性は、連続した次善の運転においてもたらされる内在した操業上の問題を修正することに対して、遅れまたは不作為を生じ得る。観察された逸脱に対して内在する原因としての原油品質を確認または排除する能力は、それゆえ問題の解決を加速させることができる。
米国特許第6,662,116B2号明細書 米国特許第5,121,337号明細書 K.G.ワグスパック(炭化水素の加工、77巻9号、1998年、特集記事)(K.G.Waguespack(Hydrocarbon Processing,77(9),1998 Feature Article)) C.L.ローソンおよびR.J.ハンソン(最小二乗法問題の解、サイアム、1995年)(C.L.Lawson and R.J.Hanson (Solving Least Squares Problems, SIAM,1995)) R.ブロおよびS.De ジョング(ケモメトリックス・ジャーナル、11巻、393〜401頁、1997年)(R.Bro and S.De Jong (Journal of Chemometrics,Vol.11,393−401,1997))
原油精製ユニットの最適な運転は、最適値からの逸脱を識別できるように、該ユニットに供給される原油の品質をプラントのスタッフが正確に説明することを必要とする。これはそのとき逸脱に関して内在する原因が適切に調査され、必要に応じて作業の変更を通じて修正されることを可能にする。原油の品質は一般に実験室での分析を原油に対して行なうことにより決定される。原油の品質は非常に変りやすく、実験室での分析により貨物を日常的に測定することは、それらの比較的高価な費用および実験室での分析を実施するためにかかる時間のために実際的ではない。原油ユニットに供給される材料から期待される実際の生産高を正確に説明することの不可能さは、解析に不確実性を加え、正しくない結論をもたらす可能性がある。
本発明は実験室での分析の代わりに、原油に対して仮想分析を実施することにより、与えられた原油流れに対してパイプスチルが最適に作動しているかどうかを決定する方法である。これは、ここに参考として盛り込まれている特許文献1に記載されている多変量解析データが原油に対して得られることを必要とする。特許文献1の方法は、これからは仮想分析(Virtual Assay)と呼ばれよう。従って、本発明はパイプスチルに対して何らかの物理的または機械的試験を実施する前に、パイプスチルの「健康度」を決定することを可能にする。
仮想分析は、この偏差解析において用いられる原油の品質を正確かつ迅速に決定するための方法を用意することにより、この不確実性を克服する。特許文献1に記載された仮想分析は、分光法などの多変量解析技術または、多変量解析技術と検査の組合せを用いて未知の材料を解析するための方法である。そのような検査は大量の材料に対して安価で容易に出来る、物理的または化学的特性の測定であり、API(米国石油協会)比重もしくは比重、および粘度を含むが、それに限定されない。未知の材料はその多変量解析データ(例えばスペクトル)、またはその多変量解析データと検査を、同じタイプの基準材料に関する多変量解析データ、または多変量解析データと検査データを含むデータベースと比較することにより解析される。該比較は未知の材料について含んでいる多変量解析データ、または含んでいる多変量解析データと検査に適合する基準材料の部分集合の混合を計算するために行なわれる。基準材料の計算された混合は、次に基準材料および既知の混合関係性の測定された化学的、物理的および性能特性を用いて、未知の材料の追加の化学的、物理的または性能上の特性を予測するために用いられる。
原油ユニットの健康モニタリングに仮想分析を適用する際に、解析者が仮想分析予測は健康度の決定に対して妥当であるかどうか決定することを可能にするため、該適用に関する仮想分析デ−タベース(ライブラリー)を最適化することが必要である。該最適化は検査の重み付けの設定および、解析の範囲を定義するための、予測される原油の特性が健康度決定における使用に対して十分であると見なされる、ティア1フィット(Tier 1 fits)と称される適合品質カットオフを含む。
原油ユニットのプロセスのモニタリングは精製最適化モデル、日程計画の適用、または分析の伝達ツールを用いて、実際の生産高および鍵となる品質と、予測されたそれらとを比較する。生産高および品質を予測するための適切なソフトウェア・パッケージは、マスプロ社により販売されているアドバンス・リファイナリー・モデリングシステム(the Advance Refinery Modeling System sold by MathPro,Inc.)、アスペンテックにより販売されているオリオンTMおよびPIMSTM(the ORIONTM and PIMSTM sold by AspenTech)、およびHPIコンサルタンツ社により販売されているアッセイ・シミュレータ(Assay Simulator sold by HPI Consultants, Inc.)を含むが、それらには限定されない。多くの石油会社は類似の「社内」システムを有する。次に、逸脱はそれらが適切に構成されていない実際のユニット運転、装置の問題、または単に期待と異なる供給物の品質に起因するかどうかを決定するために調査される。
仮想分析なしでは、プラントは供給物の品質が逸脱の原因かどうか決定するためのデータを殆ど持たないであろう。実験室での分析は比較的高価であり、完了するためには数週間から数ヶ月を要する。それゆえ受け取った原油の各貨物またはバッチに対して実験室での分析を実施することは実際的でない。プラントのスタッフは従って、原油が数ヶ月または数年前に実施され得た、最新の実験室での分析に基づくような期待された品質から異なるかどうかを決定するために、受け取った貨物のAPI比重のような、容易に測定できる特性に依存する。しかしながら、API比重における差異は原油が変化したことを示し得る一方で、それは原油の特定の産出パターンがどのように変化したかを決定するには不十分である。この不確実性は精製スタッフが、原油の品質はプラントの逸脱による原因らしいと結論づけることをもたらし、それによって他の内在する原因を効果的に覆い隠し、未解決に至らせる可能性がある。仮想分析は与えられた原油ユニットの供給物の産出パターンを、高い精度で迅速かつ安価に決定する能力を備えることにより、この不確実性を取り除く。
仮想分析は、この偏差解析において用いられる原油の品質を正確かつ迅速に決定する方法を備えることにより、この不確実性を克服する。特許文献1に記述されている仮想分析は、分光法のような多変量解析技術、または多変量解析技術と検査の組合せを用いて未知の材料を解析する方法である。そのような検査は大量の材料に対する実験室での分析に比べて容易かつ安価に出来る、物理的または化学的特性測定であり、API比重もしくは比重および粘度を含むが、それに限定されない。未知の材料はその多変量解析データ(例えばスペクトル)、またはその多変量解析データと検査を、同じタイプの基準材料に関する多変量解析データ、または多変量解析データと検査データを含むデータベースと比較することにより解析される。該比較は未知の材料について含んでいる多変量解析データ、または含んでいる多変量解析データと検査に適合する基準材料の部分集合の混合を計算するために行なわれる。基準材料の計算された混合は、次に基準材料および既知の混合関係性の測定された化学的、物理的および性能上の特性を用いて、未知の材料の追加の化学的、物理的または性能上の特性を予測するために用いられる。
仮想分析は7000〜400cm−1スペクトル域において、FT−MIRスペクトルデータを利用することが望ましい。スペクトルはスペクトル望ましくはCaFウィンドウを有する0.25mmの公称パスレングス・セルを用いて集められる。不連続のスペクトル域は、吸光度が分光計の線形応答範囲を超えるデータ、およびスペクトル変動および従って情報量が小さい領域を避けるために、一般にこのスペクトルから選択される。スペクトルデータは、ブラウン(Brown)において述べられた直交化手順(特許文献2および特許文献1)を用いて、余分な信号に関して修正される。これらの余分な信号はサンプルの有機物成分から発生しない信号を表わし、基線の変動、水蒸気などの分光計パージ混入物質に起因する吸収、および原油の場合、未精製のサンプル中に溶解または分散している水分を含む。修正されたスペクトルデータは望ましくは検査データで増大される。検査データは直線的に混合できる形に変換され、重み付けされ、そして分光ベクトルの終端に連結される。例えば、API比重は比重に変換され、粘度は粘度混合ナンバーに変換されるであろう。解析された未知の原油に関して増大され、修正された分光ベクトルは、望ましくは高速非負最小二乗アルゴリズム(Fast NonNegative Least Squares algorithm)を用いて、基準原油に関して増大され修正された分光ベクトルの直線的な組合せとして適合させられる。一つの適切なアルゴリズムは非特許文献2に記述されている。一つの望ましいアルゴリズムは非特許文献3に記述されている。高速非負最小二乗アルゴリズムは、混合のための係数が1に十分近い値に合計されるまで、増大されたベクトルのスペクトル部分のスケールを調整する、反復アルゴリズムの中で使用され得る。該解析は指示された割合で加えられた時に、その増大された分光ベクトルが、解析された未知の原油に関する増大された分光ベクトルと最も近く一致する、仮想混合(Virtual Blend)と称される基準原油の処方を生み出す。仮想分析は、それらに関して同じ指示された割合での基準原油が既知の混合関係を用いる、分析データを混合することにより生み出される。予測は材料の本当の混合に関して品質を計算するために設計されたソフトウェアを用いて行なわれ得る。これらの「混合」計算を行なうことができるソフトウェアは、ハバリー・システム社(Haverly Systems Inc.)、HPIコンサルタンツ社(HPI Consultants Inc.)、およびアスペンテック社(Aspentech Inc.)から市販されている。多くの石油会社は類似の「社内」システムを有する。
統計用ツールは適合品質を評価するために用いられ、それにより分析予測の期待される品質を評価するために用いられる。様々な統計が、解析された未知の原油に関する増大され、修正された分光ベクトルと、基準原油に関する増大され、修正された分光ベクトルの直線的な組合せとの間の一致を測定するために使用され得る。一旦、そのような統計は適合品質比率(Fit Quality Ratio)と呼ばれる。該適合品質比率は次の手順により計算される。
ステップ1:Rの計算
仮想混合が増大されないスペクトルデータを用いて計算される場合、Rは〔1〕により計算される。
Figure 2008510877
は解析された未知の原油に関する修正された分光ベクトルであり、
Figure 2008510877
は「仮想混合」に関する計算された修正スペクトルである。fは分光ベクトル当たりの周波数ポイントの数であり、cは混合に関するゼロ以外の係数の数である。Sは係数の合計が1になるように、スペクトルデータを測るために用いられる反復して決定される因子である。転置は上付き文字tにより表示される。
API比重および粘度を増大された分光ベクトルが使用される場合、Rは次のように計算される。
Figure 2008510877
λu(api)およびλu(Visc)はAPIおよび粘度の容積測定で混合可能な形であり、wAPIおよびwViscは二つの検査に対する重み付け因子である。
Figure 2008510877
および
Figure 2008510877
は仮想混合に基づく計算されたAPIおよび粘度の、推定された混合可能な形である。APIおよび粘度の容積測定で混合可能な形が解析において別個に使用される場合には、Rに関して同様の表現が用いられる。
ステップ2
適合品質FQは次のように計算される。
Figure 2008510877
cは仮想混合における構成要素に関するゼロ以外の係数の数である。指数εは適合品質がRのみに依存するように、ゼロに設定可能であるが、0.25のオーダーの値に設定することが望ましい。
ステップ3
適合品質比率FQRは次のように計算される。
Figure 2008510877
FQCは適合品質カットオフである。FQCは、FQR≦1.0を伴う解析が意図された適用に対して妥当な精度の予測を生じるように選択される。FQCに対する値が、解析においてどの検査が用いられたかによって異なるであろうことに注意されたい。FQR≦1.0に対する解析はティア1解析と称される。増大されたベクトルにおける検査に関する重み付けは、ティア1フィットに対する所望の精度を達成するために調整される。FQCを調整する手順および検査に関する重み付けは、付録1において議論される。
仮想分析の解析は図1に示される図に従って行なわれることが望ましい。未知の材料に対するAPI比重および粘度が測定されたと想定すると、解析図式はポイント1において出発する。ユーザーは解析において使用される基準の特定のセットを供給してもよい。適合は付録1に記述されている三つのステップに従って行なわれる。FT−IRのみに基づく適合(ステップ1)およびFT−IRとAPIに基づく適合(ステップ2)が計算されるが、それらはこのポイントでは評価されない。FT−IR、API比重、および粘度に基づく適合がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント1での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント2に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ原油等級の、全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント2での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント3に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ場所から来た全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント3での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント4に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ地域から来た全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント4での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント5に進む。基準セットは全ての基準原油を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント5での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント6に進む。基準セットは全ての基準原油および混入物質を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告され、そして該サンプルは品質が落ちていると報告される。混入物質が最大許容水準を超えない場合、分析結果は依然として計算されてもよく、信頼区間(Confidence Intervals)が適合FQRに基づき見積もられる。混入物質が許容水準を超えた場合、その結果はFQRにより示されたものよりも精度が低くなり得る。
ポイント6での解析がティア1フィットを生じない場合、次にFT−IRおよび(各ポイントにおけるステップ2からの)API比重に基づく適合は、これらのいずれかがティア1フィットを生じるかどうか決定するために調査される。選択された基準に関する適合は最初に調査される(ポイント7)。この解析がティア1フィットを生じた場合、解析は完了し結果が報告される。そうでない場合、該プロセスはポイント8に続き、FT−IRおよびAPI比重を用いて選択された原油と同じ等級の原油に基づく適合が調査される。該プロセスはポイント9(同じ場所の原油)、ポイント10(同じ地域の原油)、ポイント11(全ての原油)、およびポイント12(全ての原油と混入物質)に関して適合のチェックを続け、ティア1フィットが見出された場合は中止され、さもなければ継続される。ティア1フィットがFT−IRおよびAPI比重を用いて見出されない場合、(各ポイントにおけるステップ1からの)FT−IRのみの適合が、ポイント13(選択された基準)、ポイント14(同じ等級)、ポイント15(同じ場所)、ポイント16(同じ地域)、ポイント17(全ての原油)、およびポイント18(全ての原油と混入物質)に関する適合をチェックしながら調査され、ティア1フィットが見出された場合は中止され、さもなければ継続される。
ティア1フィットが見出されない場合、最高のFQR値を生み出す解析が選択され、報告される。FQR値が1.5以下の場合、その結果はティア2フィットとして報告される。さもなければ、それは不適合として報告される。
粘度のデータが得られない場合、該解析図式はポイント7において出発し、上記に論じられているように続けられるであろう。粘度もAPI比重も得られなかった場合、該解析図式はポイント15において出発し、上記に論じられているように続けられるであろう。
実施例1
例1は仮想分析ライブラリーが、パイプスチルの健康モニタリングに使用するためにどのように生み出され、最適化されるかを実証する。計算および最適化の方法論は付録1において与えられている。
仮想分析ライブラリーは、特許文献1および付録1に記述されている方法論を用いた504原油に関するFT−MIRスペクトルを使用して生み出される。4685.2〜3450.0、2238.0〜1549.5、および1340.3〜1045.2cm−1の領域が使用される。ルジャンドル多項式が各領域において基線の変動を修正するために用いられる。五次(四次)多項式が高周波領域で用いられ、四次(三次)多項式がその他の二つの領域で用いられる。水蒸気および、原油中に拡散した液状水に関して修正がまた生じる。液状水のスペクトルを発生させるために用いられる差スペクトルは、修正ベクトルを生み出す前に、それらのノイズレベルを減らすため平滑化される。合計17の直交修正ベクトルが13の多項式、二つの水蒸気修正、および二つの液状水修正を含めて生み出される。504原油に関するスペクトルは17の修正ベクトルに直交させられる。スペクトル変数は容積測定で混合可能な検査により増大される。API比重は比重に変換され、40℃における粘度は粘度混合指数に変換される。容積測定で混合可能な検査データは以下に論じられるように重み付けされる。解析の間、未知の原油に関するスペクトルは17の修正に直交させられ、同じく重み付けされた、容積測定で混合可能な検査で増大され、これらの504基準原油に関する増大されたスペクトルの負でない直線的な組合せとして解析される。
比重は再現性により分割され、重み付けパラメータで乗算されることによって重み付けされる。粘度測定に関する再現性は相対的に7%と想定される。粘度混合指数に関する再現性は、粘度混合指数に対して±3.5%で解析され、二つの計算された指標間で絶対的な差を取るサンプルの粘度を変換することにより計算される。該粘度混合指数はこの計算された再現性により分割され、重み付けパラメータを乗じられる。
検査データに関するFQC値および重み付けパラメータは交差検証法を用いて決定される。各々の504原油はライブラリーから取り出され、それがあたかも503の残った基準を用いた未知の原油であるかのように解析される。該プロセスは、一つは放置された原油と同じ等級の基準を用いて、一つは放置された原油と同じ場所からの基準を用いて、一つは放置された原油と同じ地域からの基準を用いて、そして一つはライブラリー中の全ての原油を用いて、各原油が解析されるまで504回繰り返される。各解析に関して「仮想混合」が計算され、「仮想分析」が予測される。仮想分析予測結果は選択された特性に関して、測定された湿式分析のデータと比較される。パイプスチル健康モニタリングに関して、様々な蒸留カットに対する容積割合生産高は付録1において論じられている手順を用いて予測され、そしてFQCおよび重み付けパラメータを設定するために使用される。
交差検証法は所望の性能が達成されるまで、FQCおよび重み付けパラメータに関する様々な値を用いて繰り返される。この例として、目標性能は平均生産高予測がティア1解析(FQR≦1.0での解析)の時に対して、体積百分率90%で1.5倍以内であった。交差検証の標準誤差は各々の蒸留カットに関して計算され、適切な統計値tで乗算され、そして平均される。検査のための重み付けは、ティア1解析に関するAPI比重および粘度についての予測誤差が、検査測定の再現性と同等であるように、個々に調整される。この例におけるライブラリーに関して、0.007989のFQC値とAPI比重に関する1.4の重み付けパラメータ、および粘度3.2が表1に示すデータを生み出すために使用された。504の原油のうち260がティア1解析を実現した。
意図された適用によって、様々な蒸留カットおよび追加の特性がFQCの設定において使用可能である。様々な確率レベルもまた統計値tを選定するために使用できる。例えば、95%確率レベルが使用される場合、より少ないティア1フィットしか得られず、しかしVA予測と湿式分析測定の間のより近い一致が達成されるであろう。
Figure 2008510877
次の例は原油における生産高の変化を決定するために、何故APIの変化だけでは不十分であるかを例示している。
実施例2
この例では、同じ等級の原油の二つの貨物が、API対最新の実験室での分析において著しい差異を示す(0.5を超える差の数字は実験室での再現性の範囲外と考えられ、それゆえ大幅である)。生産高のパターンは仮想分析により決定された。双方の場合とも仮想分析はティア1フィットであったため、統計的に実験室での蒸留と等価である。
貨物1は0.9だけ増加した。
貨物2は1.4だけ増加した。
主な沸点範囲カットに対する生産高を以下に示す。1.5%を超える生産高の差は実験室での再現性の範囲外と考えられ、それゆえ大幅である。
Figure 2008510877
生産高から見られるように、API増加から予測できる変化への設定パターンはない。仮想分析を用いることなしには、これらの期待される生産高は定義されないままであろう。仮想分析はそれがなければ可能でない、ユニットからの生産高との比較に関する基礎を提供する。
実施例3
この例においては、各々が実験室での分析に対して(統計的に大きい)0.6APIの偏差を有する、別の原油の三つの貨物が解析された。仮想分析は各サンプルに対して実施された。データから見られるように、APIが変化しても原油の内部生産高は統計的に顕著な仕方で変わってはいない。仮想分析なしでは、精製所のスタッフは実験室での分析データから予測されたものに対する何らかの実際の生産高偏差は、原油における変化に起因すると結論付けたかも知れない。仮想分析を用いることは、これが誤った仮定らしいことを示す。
Figure 2008510877
実施例4
これは多量のデータが極めて変わりやすい原油に関して記録された更に極端な例である。データから見られるように、この原油はAPIにおいて広範囲の変動を示し、生じる生産高の変化もまた顕著な変動を示す。VAを用いて、精製所のスタッフは原油ユニットから期待される生産高を追跡することができ、それによって性能をモニターすることができる。VAなしでは、実際の性能と予測された性能の間の差のどれ位が原油品質の変化に起因するかを決定することが困難であろう。
Figure 2008510877
プラントの利用
以下はどのように仮想分析情報がプラントにおいて運転をモニター/トラブルシューティングするために使用できるかの例である。
・或る精製所は、特定の原油を加工する間に期待された生産量における不足を経験した。仮想分析を用いて、彼らは原油が変化し、そして潤滑油の生産高が原油の結果として低くなり、プラントの運転の結果ではないことを決定することが出来た。
・別の精製所は、常圧パイプスチルからのナフサの生産高において減少を経験した。パイプスチルへの供給物は仮想分析により解析された。その結果、該供給物は実験室での分析に対して大きくは変化していないことが確認され、それは生産量減少の原因として、ユニットの性能を更に調査するように彼らを促した。
・三番目の精製所は、パイプスチルの標準から離れた軽油生産量の予期しない増加を経験した。それらの仮想分析結果を用い、そしてこれらを四番目の精製所からの仮想分析結果と共に確認し、彼らは原油が大きく変っていないことを確認した。これは、それらがプラントの運転スタッフに、増加した軽油生産量の原因はユニットの運転にあることを確信させるのを可能にし、それによって問題がより早く修正されることを可能にした。
作業プロセス
仮想分析を用いて原油ユニットへの供給の正確な表示を発展させることは、原油運搬プロセスにおいて様々なポイントで行なわれる品質測定を利用することができる。仮想分析は下記の原油サンプルに対して実施されてもよい。
・船から精製所への最初の陸揚げの際に採取されるサンプル。
・パイプラインで送られたバッチから精製所または外部の貯蔵タンクへのサンプル。
・タンク内に貯蔵された原油の混合物または前の等級からの最後の残りを含み得る、精製所原油タンクからのサンプル。
・移送ライン上の入口から原油ユニットへのサンプル。
これらの測定結果が作業プロセスにどのように用いられるかは、プラント構成と同様に原油ユニットに供給される混合物の複雑さにより決定される。
仮想分析の品質は変化する可能性があり、それはその結果の品質の内部的に生み出された尺度の条件による。
ティア1フィットの結果は、生産高予測の質における実験室での分析と統計的に等価であり、プラントのスタッフにより原油ユニットの性能予測に使用されるであろう。
方法1−原油ユニット入口移送ラインからの原油測定
サンプルが原油ユニット入口移送ラインからの場合、結果として生じる仮想分析はユニットに供給される原油の実際の品質を表わすものとみなされる。仮想分析情報はその時、原油ユニットが所定の最適な運転包絡線の中で作動しているかどうかを決定するために、実際の原油ユニットの生産高と比較する目的で直接的に使われることができる。予測された運転と観察された運転の間の如何なる偏差も、運転の差異により説明可能であり、実際の原油品質に対する予測された原油品質における未知の偏差としてではない。
方法2−タンクからの原油測定
タンクから採取された原油サンプルよりの仮想分析は、
A)タンクが良く混合されているとみなされ、サンプルがタンクでの混合物全体を表わしている場合、および
B)全レベルのタンクでのサンプルがASTM D4057の手順に従って採取されている場合に直接用いられることができる。
一旦タンクでの品質が仮想分析を用いて決定されると、結果として生じた生産高および品質は、原油ユニットが方法1に類似した所定の最適な運転包絡線の中で作動しているかどうかを決定するために使用可能である。
方法3−タンクの混合物からの原油測定
方法2において考慮されるステップは、原油ユニットが単一のタンクから供給される場合にのみ有効である。二つ以上のタンクが原油ユニットに供給するために使用される場合、それらのタンクから結果として生じる原油の混合物を決定しなければならない。これは方法2における仮想分析により計算されるタンクの構成を用いた容量分析計算から行なうことができる。
これら三つの方法のステップは、沸点範囲の画分に分けられる原油を、パイプスチル内へ供給し、予測される沸点範囲の画分を決定するために原油の仮想分析を実施し、予測される沸点範囲の画分を分離された沸点範囲の画分と比較して、二つの画分間の差異を決定し、その差異をパイプスチルの運転と相互に関連付けることを含む。パイプスチルの運転は、その時パイプスチルの出力を予測される出力へと一致させるために修正され得る。
単純化のために、予測された生産高と測定された生産高の間の差は、それらが湿式分析蒸留の見積もられた再現性1.5%を超えた場合に、一般的に大きいと考えられるであろう。しかしながら、パイプスチル性能のより詳細な評価のために、特定のカットに関する予測された生産高と測定された生産高の間の差は、そのカットに関する予測される不確実性(表1のt×SEC)と、または付録1に記載の手順に従って計算された各生産高予測に関する信頼区間と比較されることができる。
原油ユニットのプロセス・モニタリングは実際の生産高および鍵となる品質を、精製所のORMモデル、スケジュール適用、または分析の伝達ツールを用いて予測されたものと比較する。次に逸脱は適切に構成されていない実際のユニット運転によるものか、装置の問題か、または単に期待されたものと異なる供給物の品質によるものかを決定するために調査される。
付録1
特許文献1の好適な実施形態において、原油に関する分析データを予測するためにFT−IRスペクトルがAPI比重および粘度との組合せで使用される。未知の原油のFT−IRスペクトルは検査データで増大され、基準原油に関して増大されたFT−IRスペクトルの直線的な組合せとして適合する。この特許文献1の好適な実施形態は、数学的に〔1〕式で表わされる。
Figure 2008510877
式中、
Figure 2008510877
である。
は未知の原油に関するFT−IRを含む列ベクトルであり、Xは基準原油のFT−IRスペクトルのマトリックスである。FT−IRスペクトルは、それらが体積ベースで混合されるように原油の一定体積に対して測定される。xとXの双方は特許文献1に記載されている修正に対して直交させられていてもよい。xは列の下方に二つの追加要素、wAPIλu(API)およびwViscλu(Visc)を加えることにより増大される。λu(api)およびλu(visc)は未知の材料に関するAPI比重検査および粘度検査の、容積測定で混合可能なバージョンであり、Λ(API)およびΛ(visc)は基準原油に関する、対応する容積測定で混合可能な検査である。wAPIおよびwViscは二つの検査に関する重み付け因子である。
Figure 2008510877
および
Figure 2008510877
の値は係数cを伴う、計算された直線的な組合せに基づくスペクトルおよび検査の推定値である。直線的な組合せは非負の最小二乗アルゴリズムを用いて計算されることが望ましい。
特許文献1において、λu(visc)およびΛ(visc)を計算する際に用いられる粘度データは同じ温度で測定される必要があり、
Figure 2008510877
の関係を用いて、粘度混合数(Viscosity Blending Number)に変換される。
1.5cStを超える粘度に対し、パラメータcは0.6〜0.8の範囲内にある。1.5未満の粘度に対し、cは一般に粘度の関数として表わされる。cに関する適切な関数は、
c=0.098865v−0.49915v+0.99067v−0.96318v+0.99988 〔3〕
で与えられる。
特許文献1およびこの特許の目的のため、パラメータaは0に設定され、パラメータbは1に設定される。粘度が重量ベースで混合すると想定される場合、〔13〕から計算されるVBNは、容積測定で混合可能な数を得るために材料の比重を乗じられるであろう。容積測定で混合可能な数を得るために用いられる方法は、分析予測を生み出す詳細な解析からのデータを操作するプログラムで使用される方法と合致するように選ばれよう。
基準原油に関する粘度データが、未知の材料に関して粘度が測定される温度において得られない場合、方程式〔1〕は直接適用出来ない。
原油に関して、ASTM D341(ASTM規格の年鑑、5.01〜5.03巻、米国材料試験協会、フィラデルフィア、ペンシルベニア州(PA)を参照)は、粘度の温度依存性を記述している。この関係を表わす代わりの方法は〔4〕により与えられる。
VBN(T)=log(log(ν(T)+c))=A+BlogT 〔4〕
Tは℃または°Rにおける絶対温度である。パラメータAおよびBは二つ以上の温度において測定された粘度に関する適合〔4〕に基づいて計算される。
未知の材料の粘度が、基準原油に関して粘度データが測定された温度において測定されない場合、二つの代替が適用できる。最初に、未知の粘度が測定された温度におけるVreferencesを計算するため、基準原油に関する粘度データに対して方程式〔4〕が適用可能である。基準に関する計算された粘度は、次にΛ(visc)を計算するために用いられ、そして方程式〔1〕が適用される。代わりに、〔2〕における勾配BがFT−IRスペクトルの解析、またはFT−IRスペクトルとAPI比重の解析に基づいて推定でき、そして共通の基準温度における未知の材料の粘度を推定するため、Bが測定された粘度と組み合わせて使用され得る。
次のアルゴリズム的方法は、未知の材料の解析に対して利点を提供することが見出されている。
ステップ1:
ステップ1において、検査データは使用されない。
Figure 2008510877
式中、
Figure 2008510877
である
方程式〔4〕は未知の材料のFT−IRスペクトルと合致する直線的な組合せを計算するために、増大されないスペクトルデータに適用される。非負の最小二乗アルゴリズムが、望ましくは係数cstep1を計算するために用いられる。該係数の合計が計算され、スケーリング因数sが合計の逆数として計算される。該係数はスケーリング因数により測られる。Rの値は〔6〕を用いて計算される。
Figure 2008510877
fは分光ベクトルx内のポイントの数であり、cは適合からのゼロ以外の係数の数である。他の適合度統計がRの代わりに使用可能である。
ステップ2:
ステップ2において、ステップ1からの測られたスペクトルは、ベクトル
Figure 2008510877
を形成するために、API比重データ(即ち比重)の容積測定で混合可能なバージョンを用いて増大される。増大されたベクトル
Figure 2008510877
の推定は、ステップ1からの係数、および方程式〔1b〕の関係より計算される。最初のR値は〔7〕を用いて計算される。
Figure 2008510877
Figure 2008510877
は、ベクトル
Figure 2008510877
と同じ長さのベクトルであり、その全ての要素はベクトル
Figure 2008510877
における要素の平均である。
測られ、増大された分光ベクトルは次に
Figure 2008510877
を用いて適合され、ここで
Figure 2008510877
である。
望ましくは非負の最小二乗適合から計算された係数、cstep2は合計され、そして新たなスケーリング因数sは、前のスケーリング因数の合計回数の逆数として計算される。該係数は一体として合計するために測られ、増大された分光ベクトルの推定
Figure 2008510877
はこれらの正規化された係数および〔8b〕に基づいて再計算される。Rの値は〔7〕および新たなスケーリング因数を用いて再度計算される。新たなRの値が前の値よりも大きい場合、新しい適合は受け入れられる。方程式〔8〕は新たに計算されたスケーリング因数を用いて再度適用される。本プロセスは計算されたRの値において更なる増加が得られなくなるまで続く。
ステップ3 粘度混合数の使用
単一の固定された温度において測定された粘度に基づく粘度混合数が使用されるべき場合、ステップ3において、最良のR値を与えたステップ2からの、測られ、増大された分光ベクトルは、ベクトル
Figure 2008510877
を形成するために、粘度データの容積測定で混合可能なバージョンを用いて更に増大される。増大されたベクトル
Figure 2008510877
の推定はcstep2、および方程式〔1b〕の関係を用いて計算される。最初のR値は〔9〕を用いて計算される。
Figure 2008510877
Figure 2008510877
は、
Figure 2008510877
と同じ長さのベクトルであり、その要素は
Figure 2008510877
における要素の平均である。
測られ、増大された分光ベクトルは次に
Figure 2008510877
を用いて適合され、ここで
Figure 2008510877
である。
望ましくは非負の最小二乗適合から計算された係数、cstep3は合計され、そして新たなスケーリング因数sは、前のスケーリング因数の合計回数の逆数として計算される。該係数は一体として合計するために測られ、増大された分光ベクトルの推定
Figure 2008510877
はこれらの正規化された係数および〔10b〕に基づいて再計算される。Rの値は〔9〕および新たなスケーリング因数を用いて再度計算される。新たなRの値が前の値よりも大きい場合、新しい適合は受け入れられる。方程式〔10a〕および〔10b〕は新たに計算されたスケーリング因数を用いて再度適用される。本プロセスは計算されたRの値において更なる増加が得られなくなるまで続く。基準原油の「仮想混合」は最後のcstep3係数に基づいて計算され、分析特性は特許文献1に記載された既知の混合関係を用いて予測される。
ステップ2でAPI比重が得られない場合
ステップ2においてAPI比重が得られない場合、ステップ1からの測られたスペクトルは、ベクトル
Figure 2008510877
を形成するために、粘度データの容積測定で混合可能なバージョンを用いて増大される。増大されたベクトルの推定、
Figure 2008510877
はステップ1からの係数、および方程式〔1b〕の関係より計算される。最初のR値は〔11〕を用いて計算される。
Figure 2008510877
Figure 2008510877
は、
Figure 2008510877
と同じ長さのベクトルであり、その要素は
Figure 2008510877
における要素の平均である。
測られ、増大された分光ベクトルは次に
Figure 2008510877
を用いて適合され、ここで
Figure 2008510877
である。
望ましくは非負の最小二乗適合から計算された係数、cstep2は合計され、そして新たなスケーリング因数sは、前のスケーリング因数の合計回数の逆数として計算される。該係数は一体として合計するために測られ、増大された分光ベクトルの推定
Figure 2008510877
はこれらの正規化された係数および〔12b〕に基づいて再計算される。Rの値は〔11〕および新たなスケーリング因数を用いて再度計算される。新たなRの値が前の値よりも大きい場合、新しい適合は受け入れられる。方程式〔12a〕および〔12b〕は新たに計算されたスケーリング因数を用いて再度適用される。本プロセスは計算されたRの値において更なる増加が得られなくなるまで続く。基準原油の「仮想混合」は最後のcstep2係数に基づいて計算され、分析特性は特許文献1に記載された既知の混合関係を用いて予測される。
ステップ3代案
上記のステップ3において基準に関する粘度データは、未知の材料に関する粘度が測定される温度において知られるか、または計算可能でなければならない。代わりに、粘度/温度勾配Bが推定でき、そして基準原油に関する粘度データが知られている固定の温度における粘度を計算するために使用され得る。
未知の
Figure 2008510877
に関する粘度/温度勾配は、ステップ2からの係数cstep2を用いて、基準原油の粘度/温度勾配の混合として推定される。勾配が重量ベースで混合される場合、cstep2係数は基準の比重を用いてそれらの対応する重量割合に変換される。推定された勾配
Figure 2008510877
未知の材料に関する粘度ν、および粘度が測定される温度Tが、〔13〕の関係を用いて固定の温度Tにおける粘度、νu(Tf)を計算するために使用される。
Figure 2008510877
νu(Tf)の値は
Figure 2008510877
において使用するための、容積測定で混合可能な粘度値λの計算に用いられる。その都度新たな係数cstep3が計算され、勾配
Figure 2008510877
は新しい混合に基づいて再び推定され、方程式〔9〕を通じて新たなRの計算に用いられる、νu(Tf)およびλの新しい値を計算するために用いられる。
API比重が得られない場合のステップ2代案
API比重が得られない場合、νu(Tf)の計算における粘度/温度勾配を推定するために、ステップ3代案の下で上記に説明された手順が係数cstep1を用いて適用される。
追加検査データの組込み
API比重および粘度に加えた他の検査がオプションとして計算で使用され得る。これらの検査のためのデータの、容積測定で混合可能な形は、増大されたベクトル
Figure 2008510877
を形成するため、粘度データと共にステップ2において増大されたベクトル内に含まれる。計算はそのとき上記のように進む。計算の各ステップにおいて、追加検査の予測は〔14〕により与えられる。
Figure 2008510877
含まれる可能性のある他の検査は、硫黄、窒素、および酸価を含むが、それに限定されない。Rの値は次のように計算されよう。
Figure 2008510877
iは用いられた検査の数である。
容積測定で混合可能な粘度
API比重の容積測定で混合可能なバージョンは比重である。API比重が現在の発明への入力として用いられる場合、それは使用前に比重に変換される。粘度データもまた容積測定で混合可能な形に変換される。
特許文献1は粘度を混合可能な形に変換するために使用できる幾つかの方法を説明している。現在の発明はまた粘度混合指数(VBI)の使用を規定している。VBIは210°Fにおける粘度に基づく。基準原油に関し、210°Fにおける粘度は二つ以上の温度で測定された粘度、および方程式〔4〕と〔13〕の適用に基づいて計算される。未知の材料に関しては、代替のステップ3において用いられるT値が210°Fとして選ばれる。粘度混合指数は方程式〔4〕により、210°Fでの粘度と関連する。
Figure 2008510877
与えられた粘度に対応するVBI値は、MATLAB(登録商標)(マスワークス社(Mathworks,Inc.))におけるfminbnd関数のような、標準スカラー線形関数最小化ルーチンを用いて、〔10〕から見出される。
検査データの重み付け
上記のアルゴリズムにおいてステップ2および3で使用される検査データは、特許文献1に記載のように重み付けされる。特に、重量Wは〔17〕の形を有する。
Figure 2008510877
Rは解析された未知の材料に関するレベルで計算された検査データの再現性である。εはXにおける修正された基準スペクトルの、ポイント当たりの平均分散である。0.2〜0.25mmセル内で収集された原油のスペクトルに関して、εは0.005と想定できる。αは調整可能なパラメータである。αはステップ2および3からの検査データの予測に関する、所望の誤差分布を得るために選ばれる。
粘度データの大きさは温度と共に変化するため、ステップ3または代替ステップ2における適合への、その貢献度もまた変化するであろう。従って、重み付けのための調整可能なパラメータは、粘度データを異なる温度において用いる時には、比較出来る結果を得るように調整されなければならない。二つ以上の検査が適合の中に含まれる時の検査データ間の相互作用のため、全ての重み付けは粘度測定温度Tに依存するであろう。
Figure 2008510877
αの値は各々の基準原油がXから取り出され、未知の原油xとして扱われる、交差検証解析を用いて各粘度測定温度において決定される。
予測品質
異なる検査入力、または異なる基準の集合を用いた予測は異なるであろう。検査データはそれが幾つかの分析データの予測を改善する場合にのみ、解析の中に含まれる。しかしながら、異なる検査入力および/または異なる基準の集合を用いて行なわれた予測の品質を比較できることは、有用である。実験室における適用に関して、そのような比較は検査データの品質のチェックとして使用可能である。オンラインでの適用に関して、検査データを生み出すために用いられるアナライザは、一時的に故障またはメンテナンスのために利用不可能になることがあり、検査データの欠如がどのように予測の品質に影響するかを知ることが望ましい。
検査データの異なる部分集合を用いて行なわれる予測を比較する目的で、該予測データの全体の品質を表わす単一の品質パラメータを有することが望ましい。予測可能な多数の分析特性を前提とすると、全ての可能な予測の品質を表わすことは実際的でない。しかしながら鍵となる特性の集合に関しては、単一の品質パラメータが定義可能である。
適合品質(FQ)は〔19〕により定義される。
Figure 2008510877
f(c,f,i)は適合におけるゼロ以外の係数の数c、スペクトルポイントの数f、および使用される検査の数iの関数である。原油分析データの予測への本発明の適用のために、一つの妥当な関数は次の形で見出される。
Figure 2008510877
ε指数は望ましくは0.25のオーダーである。FQは該計算の中の各ステップにおいてRの値から計算される。適合品質カットオフ(FQCIR)は該計算のステップ1からの結果、即ちFT−IRスペクトルのみに基づく解析のために定義される。FQCIRは幾つかの最小性能基準に基づいて選択される。適合品質比率は次に〔16〕により定義される。
Figure 2008510877
該アルゴリズムにおけるステップ2および3に関して、FQCIR,APIカットオフおよびFQCIR,API,Viscカットオフもまた定義される。これらのカットオフは、異なる入力を用いてなされる予測の精度に、出来る限り近く合致するように設計された最適化手順により決定される。該カットオフはFQRIR,APIおよびFQRIR,API,Viscを定義するために使用される。
これらのFQR値は、比較されるべき異なる検査入力および異なる基準の小集合を用いて、解析がなされることを可能にする所望の品質パラメータである。一般に、より低いFQR値を生み出す解析は、一般により正確な予測を生み出すと期待できる。同様に、同じFQRの適合を生み出す異なる検査入力、または異なる基準小集合を用いてなされる二つの解析は、類似した精度の分析予測を生じることが期待される。
FQCIR,APIおよびFQCIR,API,Viscの値はまた性能基準に基づいて設定される。分析特性の限界的な集合が選択される。ステップ2(FT−IRおよびAPI比重)およびステップ3(FT−IR、API比重、および粘度)からの分析予測に関して、1以下のFQR値を有するサンプルに関する予測が、ステップ1(FT−IRのみ)から得られるものと同程度であるようにFQC値が選ばれる。検査のための重み付けは検査に関する予測誤差が、それらの試験方法に関して予期される誤差と合致するように、同時に調整される。FQC値および検査の重み付けは、標準最適化手順を用いて調整されることができる。
1以下のFQR値を生み出す解析は、ティア1フィットと呼ばれる。1よりも大きく、1.5以下のFQR値を生み出す解析はティア2フィットと呼ばれる。
信頼区間
特定の分析予測がプロセス適用に関して妥当かどうかを決定する際に、該予測の不確実性の推定を用意することは有用である。信頼区間は、未知の材料に関する予測特性と、未知の材料が基準の解析に従った場合に得られたであろう値との間の、予期される一致を表わす。各特性に関する信頼区間は、FQRの関数として推定される。
信頼区間の一般的な形は:
Figure 2008510877
で表わされる。
f(Eref)は基準特性測定における誤差の関数である。tは選択された確率レベルおよびCI計算における自由度の数に関するt統計値である。sは一旦FQRおよび基準特性誤差依存度が取り除かれた場合の、予測残差の標準偏差である。
原油分析データの予測への本発明の適用に関して、信頼区間の次のような形が予測誤差の有用な推定を提供するために見出されている。
絶対誤差CI:
Figure 2008510877
相対誤差CI:
Figure 2008510877
aおよびbは、基準データの交差検証解析の間に得られる誤差分布に適合するために計算されたパラメータである。yは測定された分析特性であり、そして
Figure 2008510877
は対応する予測特性である。いずれのCIが適用されるかは、参照方法の誤差特性に依存する。参照方法誤差が特性レベルから独立していると予想される特性データに対しては絶対誤差CIが使用され、パラメータbはゼロである。参照方法誤差が特性レベルに直接比例すると予想される特性データに対しては相対誤差CIが使用される。参照方法誤差が特性レベルに依存するが、直接比例しないと予想される特性データに対しては絶対誤差CIが使用され、aとbの両方はゼロでないことが可能である。
該適合に含まれる検査データに関して、信頼区間は僅かに異なる形をとる。
検査に関する絶対誤差CI:
Figure 2008510877
検査に関する相対誤差CI:
Figure 2008510877
方程式〔25〕は参照方法誤差が特性レベルから独立しているAPI比重のような検査に適用される。方程式〔26〕は参照方法誤差が特性レベルに直接比例する粘度のような検査に適用される。
基準部分集合を用いた解析
現在の発明が原油分析データの予測のため原油の解析に適用されるとき、結果として生じる適合および予測の品質が妥当である限り、解析において使用される基準を、解析されている未知の原油と最も類似の原油に限定することが望ましい。様々なサイズの部分集合が未知の原油に対するそれらの類似性に基づいて試験されることができる。原油に関して、次の部分集合の定義が有用であることが見出されている。
Figure 2008510877
未知の原油の解析中に、より小さな部分集合を用いてティア1フィットが得られた場合、次の利点が実現される。
・解析により生み出された仮想混合はより少ない構成要素を有し、分析特性データの計算を単純化および迅速化するであろう。
・多変量解析または検査測定により直接検知されない痕跡レベルの構成要素に関する分析予測は改善され得る。
・解析はエンドユーザー(精製者)がより慣れている可能性のある、原油の仮想混合に基づく。
部分集合は地理的情報の代わりに地球化学的情報にも基づく可能性がある。プロセスの流れへの適用に対し、部分集合はサンプルのプロセス履歴に基づき得る。
解析されたサンプルが混合物の場合、部分集合は該混合物において予想される原油の構成要素として、等級、場所、および地域のサンプルから成ることがある。
混入物質
解析において用いられる基準は、解析されているサンプル中に観察されることがある共通の混入物質を含み得る。一般に、そのような混入物質は未知の材料中に通常存在すると予想されない材料であり、それらは多変量解析測定により検出でき、識別できる。アセトンは恐らく原油サンプリング容器の汚染に起因する、幾らかの原油のFT−IRスペクトルにおいて観察された混入物質の一例である。
混入物質に関する基準スペクトルは一般的に差により生成される。或る原油サンプルは故意に汚染される。汚染されていない原油のスペクトルは、混入物質のスペクトルを生成するために、故意に汚染されたサンプルのスペクトルから差し引かれる。次に差のスペクトルは純粋な材料を表わすために拡大される。例えば、混入物質が0.1%加えられる場合、差のスペクトルは1000倍拡大されるであろう。
混入物質は、ティア1フィットが原油だけを基準として用いて得られなかった時のみ、解析における基準として試験される。ティア1フィットが混入物質なしで得られなかった時に、基準としての混入物質の含有がティア1フィットを生じる場合、そのサンプルは汚染されていると想定される。
検査データは仮想混合に関し、混入物質を含めて、また除外して計算される。計算された検査データにおける変化が、検査測定方法の再現性の二分の一よりも大きい場合、サンプルは正確に解析するには余りにも汚染されていると考えられる。計算された検査データにおける変化が、検査測定方法の再現性の二分の一よりも小さい場合、混入物質のない仮想混合に基づく分析結果は、サンプルの正確な表示だと想定される。
代わりに、最大限許容できる汚染レベルは、代表的な原油サンプルに関して上記の判定基準に基づき設定可能である。計算された汚染レベルが、この最大許容可能なレベルを越えた場合、サンプルは正確に解析するには余りにも汚染されていると考えられる。原油内のアセトンに対し、ミディアムAPI原油に関して算定された4〜5%の粘度変化に基づいて、0.25%レベルの最大許容汚染レベルを用いることができる。
基準として使用される各混入物質に対して、最大許容レベルが設定される。混入物質の計算されたレベルが許容レベルよりも低い場合、分析予測は依然として継続することができ、そして不確実性が適合品質比率に基づき推定される。この最大許容レベルを超えると、分析予測は混入物質の存在のために正確さが減少し得る。
複数の混入物質が基準として使用される場合、最大の組合せレベルが設定されてもよい。組合せ汚染レベルが最大の組合せレベルよりも低い場合、分析予測は依然として継続することができ、そして不確実性が適合品質比率に基づき推定される。この最大組合せレベルを超えると、分析予測は混入物質の存在のために正確さが減少し得る。
解析図式
〔19〕における関数f(c,f,i)が1に近い(例えば、〔20〕のεの値がゼロに近い)場合、より多くの構成要素が混合物に加えられるに従ってFQは減少する傾向となり、基準のより大きな部分集合についてなされる解析は、より小さいFQ値を生じる傾向になるであろう。この場合、原油分析データの予測に対する本発明の適用に関して、図1に表わされた「第一のティア1フィット」図式は、妥当な予測品質を生み出すことが見出されている。単純化のため、FT−IRのみ、FT−IRとAPI、またはFT−IR、API、および粘度に基づく解析のみが示されている。FT−IRおよび粘度に関する解析もまた用いられたならば、別の列が図中の図式に加えられたであろう。
未知の材料に関するAPI比重および粘度が測定されたと仮定すると、解析図式はポイント1において出発する。ユーザーは解析において使用されるべき基準の特定の集合を供給してもよい。適合はここで上記に説明された三つのステップに従って行なわれる。FT−IRのみに基づく適合(ステップ1)、およびFT−IRとAPIに基づく適合(ステップ2)が計算されるが、それらはこのポイントでは評価されない。FT−IR、API比重、および粘度に基づく適合がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント1での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント2に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ原油等級の、全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント2での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント3に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ場所から来た全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント3での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント4に進む。基準セットは最初に選択された原油と同じ地域から来た全ての基準を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント4での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント5に進む。基準セットは全ての基準原油を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告される。
ポイント5での解析がティア1フィットを生じない場合、次に該プロセスはポイント6に進む。基準セットは全ての基準原油および混入物質を含むように拡張される。三ステップの解析は再び行なわれ、FT−IR、API比重、および粘度に基づく解析が調査される。この解析がティア1フィットを生じる場合、解析は完了し結果が報告され、そして該サンプルは品質が落ちていると報告される。混入物質が最大許容水準を超えない場合、分析結果は依然として計算されてもよく、信頼区間(Confidence Intervals)が適合FQRに基づき見積もられる。混入物質が許容水準を超えた場合、その結果はFQRにより示されたものよりも精度が低くなり得る。
ポイント6での解析がティア1フィットを生じない場合、次にFT−IRおよび(各ポイントにおけるステップ2からの)API比重に基づく適合は、これらのいずれかがティア1フィットを生じるかどうか決定するために調査される。選択された基準に関する適合は最初に調査される(ポイント7)。この解析がティア1フィットを生じた場合、解析は完了し結果が報告される。そうでない場合、該プロセスはポイント8に続き、FT−IRおよびAPI比重を用いて選択された原油と同じ等級の原油に基づく適合が調査される。該プロセスはポイント9(同じ場所の原油)、ポイント10(同じ地域の原油)、ポイント11(全ての原油)、およびポイント12(全ての原油および混入物質)に関して適合のチェックを続け、ティア1フィットが見出された場合は中止され、さもなければ継続される。ティア1フィットがFT−IRおよびAPI比重を用いて見出されない場合、(各ポイントにおけるステップ1からの)FT−IRのみの適合が、ポイント13(選択された基準)、ポイント14(同じ等級)、ポイント15(同じ場所)、ポイント16(同じ地域)、ポイント17(全ての原油)、およびポイント18(全ての原油および混入物質)に関する適合をチェックしながら調査され、ティア1フィットが見出された場合は中止され、さもなければ継続される。
ティア1フィットが見出されない場合、最高のFQR値を生み出す解析が選択され、報告される。FQR値が1.5以下の場合、その結果はティア2フィットとして報告される。さもなければ、それは適合不成功として報告される。
粘度のデータが得られない場合、該解析図式はポイント7において出発し、上記に論じられているように続けられるであろう。粘度もAPI比重も得られなかった場合、該解析図式はポイント15において出発し、上記に論じられているように続けられるであろう。
〔19〕における関数f(c,f,i)が1に近くない(例えば、〔20〕のεの値が例えば0.25である)場合、より多くの構成要素が混合物に加えられるに従ってFQは必ずしも減少せず、基準のより大きな部分集合についてなされる解析は、より小さいFQ値を生じない可能性がある。この場合、原油分析データの予測に対する本発明の適用に関して、「最良適合」図式がより妥当な予測品質を生み出し得る。
API比重および粘度データの両方が得られる場合、図1における列1の解析1〜6は評価され、最小のFQRを生じる解析が最良適合として選択される。最良適合に対するFQRが1未満の場合、解析は完了し結果が報告される。
API比重および粘度を用いて得られた最良適合がティア1フィットでない場合、図1における列2の解析7〜12が評価され、最小のFQRを生じる解析が最良適合として選択される。最良適合に対するFQRが1未満の場合、解析は完了し結果が報告される。
API比重を用いて得られた最良適合がティア1フィットでない場合、図1における列3の解析13〜18が評価され、最小のFQRを生じる解析が最良適合として選択される。最良適合に対するFQRが1未満の場合、解析は完了し結果が報告される。
いずれの解析もティア1フィットを生じない場合、最小のFQRを生じる解析が最良適合として選択され、報告される。FQRが1.5未満の場合、その結果はティア2フィットとして報告され、そうでなければ不適合として報告される。
ライブラリー交差検証
基準ライブラリーの性能を評価し最適化するために、交差検証法が用いられる。一つの反復法において、一つの基準がライブラリーから除去され、あたかもそれが未知であるかのように解析される。該基準は次にライブラリーに戻される。この手順は各基準が除外され、そして一度解析されるまで繰り返される。
交差検証法は解析図式内のいずれのポイントでもシミュレートされることができる。従って例えば、交差検証は検査入力としてAPI比重および粘度の両方を用いて行なうことができ、そして基準が除外されているのと同じ場所からの基準のみを用いて行なうことができる(ポイント3のシミュレーション)。
基準ライブラリー最適化
与えられたFQRに関する解析が、検査入力または基準の部分集合選定にかかわらず同程度の分析予測を生じるために、FQC値および検査の重み付けを注意深く最適化することが必要である。この最適化は次の方法で完遂できる。
FT−IRのみの解析に関して:
I. 最小限の性能が設定される。
II. FT−IRのみを用いて行なわれる解析に対し、解析図式中のポイント13〜17をシミュレートするために交差検証解析が行なわれる。これらのポイントに対する結果は組み合わされ、適合品質(FQ)が各々の結果に対して計算される。選択された分析特性は各適合に基づいて予測される。
III. 該結果は適合品質(FQ)を増すために選別される。
IV. 順々に、各FQ値は仮のFQCとして選択され、そして仮のFQC値が計算される。各原油に関して、いずれのポイント(13〜17)で解析が終了したであろうかについて決定が行なわれる。これらの停止ポイントに対応する結果が収集され、そして分析予測のための統計値が計算される。これらの結果はこの仮のFQCに関する反復結果と呼ばれる。
V. 最小限の性能基準に合う最大のFQ値がFQCIRとして選択される。
VI. ステップIVからの反復結果は、示されたFQCについての解析から得られたであろう結果の代表である。
FT−IRおよび検査を用いた解析に関して:
VII. 予測がFT−IRだけの解析からのものと合致すべき、分析特性の集合が選択される。
VIII. 検査データへの適合の基準が設定される。
IX. 検査の重み付けのために初期評価がなされる。
X. ポイント1〜5または7〜11をシミュレートするために、交差検証解析が行なわれる。これらのポイントに対する結果は組み合わされ、適合品質(FQ)が各々の結果に対して計算される。選択された分析特性は各適合に基づいて予測される。
XI. 該結果は適合品質(FQ)を増すために選別される。
XII. 順々に、各FQ値は仮のFQCとして選択され、そして仮のFQC値が計算される。各原油に関して、いずれのポイント(1〜5または7〜11)で解析が終了したであろうかについて決定が行なわれる。これらの停止ポイントに対応する結果が収集され、そして分析予測のための統計値が計算される。これらの結果はこの仮のFQCに関する反復結果と呼ばれる。
XIII. FT−IRおよび検査を用いてなされた分析予測に関する統計は、FT−IRのみに基づくものと比較される。それに対する予測が同等である最大のFQ値は仮のFQCIR,APIまたはFQCIR,API,viscとして選択される。
XIV. 検査データへの適合は統計的に調査され、確立された基準と比較される。統計値が確立された基準に合致する場合、仮のFQCIR,APIまたはFQCIR,API,viscの値は受け入れられる。そうでなければ、検査の重み付けは調整され、9〜13が繰り返される。
XV. ステップXIIからの反復結果は、示されたFQCおよび検査の重み付けについての解析から得られたであろう結果の代表である。
様々な統計的手段がライブラリーの性能を評価するため、および検査への適合を評価するために使用できる。これらは以下を含むが、それに限定されない。
・ティア1フィットに関する分析特性の予測のための交差検証の標準誤差。t(p,n)は確率レベルpおよび自由度nに関するt統計値である。その合計はティア1フィットを生じるnのサンプルにわたって計算される。
Figure 2008510877
・FQR=1での信頼区間。
・それに対する予測と測定された特性の間の差が該測定の再現性より小さい、ティア1フィットに関する予測の割合。
基準原油が混入物質を含まないため、ステップ6、12、および18に対する適合はライブラリー最適化に含まれないことに注意されたい。
信頼区間の計算
適合に含まれる検査に関し、信頼区間(CI)はFQRに関してのみ定義される。次の手順は、含まれる検査に関する信頼区間の計算に用いられる。
・検査(例えばAPI比重)に関する絶対誤差CI。
― 上記のステップXVからのn個の反復結果の各々について、適合から予測される検査と、入力(測定された)検査値
Figure 2008510877
との間の差を計算する。
― d
Figure 2008510877
で割る。
― これらの測られた結果の二乗平均平方根、
Figure 2008510877
を計算する。
― 所望の確率レベルおよび自由度nに対するt値を計算する。
― 信頼区間はそのとき方程式〔25〕で与えられる。
・検査(例えば粘度)に関する相対誤差CI。
― 上記のステップXVからのn個の反復結果の各々について、適合から予測される検査と、入力(測定された)検査値
Figure 2008510877
との間の相対的差異を計算する。
― r
Figure 2008510877
で割る。
― これらの測られた結果の二乗平均平方根、
Figure 2008510877
を計算する。
― 所望の確率レベルおよび自由度nに対するt値を計算する。
― 信頼区間はそのとき方程式〔26〕で与えられる。
・分析予測に関する絶対誤差
― パラメータaおよびbの推定は交差検証解析からの全ての結果(ポイント1〜5、ポイント7〜11、またはポイント13〜17)を用いてなされる。
― 交差検証解析からのm個の結果の各々について、分析特性値の予測と測定の間の差d、即ち
Figure 2008510877
を計算する。
― aおよびbの初期推定に関して、m個の結果の各々について
Figure 2008510877
を計算する。
― 各々の結果について、比率
Figure 2008510877
を計算する。
― m比率の分布に関して、分布の正規性の尺度である統計値を計算する。そのような統計値はアンダーソン・ダーリング(Anderson−Darling)統計、リリーフォース(Lilliefors)統計、ジャルク・ベラ(Jarque−Bera)統計、またはコルモゴロフ・スミルノフ(Kolmogorov−Smirnov)統計を含むが、それらに限定されない。aおよびbの値は計算された正規性統計に基づく分布の正規性を最大化するために調整される。アンダーソン・ダーリング統計に関して、これは統計値を最小化するためのaおよびbの調整を含む。
― n個の反復結果の各々について、分析特性値の予測と測定の間の差d、即ち
Figure 2008510877
を計算する。
― 上記で決定されたaおよびbの値を用いて、n個の反復結果の各々について
Figure 2008510877
を計算する。
― 測られた差異の二乗平均平方根、
Figure 2008510877
を計算する。
― 所望の確率レベルおよび自由度nに対するt統計値を計算する。
― 信頼区間はそのとき方程式〔23〕で与えられる。
― 基準特性測定の再現性がレベルと無関係である場合、パラメータbはゼロに設定されてもよく、パラメータaのみが調整される。
― 別の、更に複雑な表現がf(Eref)の代わりに置き換わって、上記と同じやり方で最適化され得る。例えば、公開された再現性による方法に関して、f(Eref)は公開された再現性と同じ関数形式で表わし得る。
・分析予測に関する相対誤差
― パラメータaの推定は、交差検証解析からの全ての結果(ポイント1〜5、ポイント7〜11、またはポイント13〜17)を用いてなされる。
― 交差検証解析からのm個の結果の各々について、分析特性値の予測と測定の間の相対的差異ri、即ち
Figure 2008510877
を計算する。
― aおよびbの初期推定に関して、m個の結果の各々について
Figure 2008510877
を計算する。
― 各々の結果について、比率
Figure 2008510877
を計算する。
― m比率の分布に関して、分布の正規性の尺度である統計値を計算する。そのような統計値はアンダーソン・ダーリング(Anderson−Darling)統計、リリーフォース(Lilliefors)統計、ジャルク・ベラ(Jarque−Bera)統計、またはコルモゴロフ・スミルノフ(Kolmogorov−Smirnov)統計を含むが、それらに限定されない。aおよびbの値は計算された正規性統計に基づく分布の正規性を最大化するために調整される。アンダーソン・ダーリング統計に関して、これは統計値を最小化するためのaおよびbの調整を含む。
― n個の反復結果の各々について、分析特性値の予測と測定の間の相対的差異r、即ち
Figure 2008510877
を計算する。
― 上記で決定されたaおよびbの値を用いて、n個の反復結果の各々について
Figure 2008510877
を計算する。
― 測られた差異の二乗平均平方根、
Figure 2008510877
を計算する。
― 所望の確率レベルおよび自由度nに対するt統計値を計算する。
― 信頼区間はそのとき方程式〔23〕で与えられる。
― 基準特性測定の再現性がレベルと無関係である場合、パラメータbはゼロに設定されてもよく、パラメータaのみが調整される。
― 別の、更に複雑な表現がf(Eref)の代わりに置き換わって、上記と同じやり方で最適化され得る。例えば、公開された再現性による方法に関して、f(Eref)は公開された再現性と同じ関数形式で表わし得る。
予測の原油分析データの概要を示す。

Claims (9)

  1. 最適なパイプスチル運転を決定する方法であって、
    a)原油流れを前記パイプスチルに供給し、そこで前記原油流れを沸点範囲の画分に分ける工程;
    b)予測される沸点範囲の画分の生産高を決定するために、前記原油流れの仮想分析を行なう工程;
    c)予測される沸点範囲の画分の生産高を、パイプスチルからの実際の沸点範囲画分の生産高と比較して、これら画分の生産高間の差を決定する工程;および
    d)前記画分の生産高間の差をパイプスチルの運転と関連付ける工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記仮想分析は、前記原油流れのFT−IRスペクトルを用いて行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記仮想分析は、前記原油流れのFT−IRスペクトルおよびAPI比重を用いて行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 仮想分析は、原油流れのFT−IRスペクトル、API比重および粘度を用いて行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 仮想分析は、パイプスチルへの入口ラインから採取された原油のサンプルに対して行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 仮想分析は、パイプスチルへの入口ラインに供給する良く混合された原油タンクから採取された原油のサンプルに対して行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 仮想分析は、パイプスチルへの入口ラインに供給する不均質な原油タンクから採取された全レベルの原油サンプルに対して行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 仮想分析は、パイプスチルへの入口ラインに供給する二つ以上の良く混合された原油タンクから採取されたサンプルに対して行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. パイプスチル運転における偏差の源としての、原油の変動を除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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