JP2008509248A - 調整可能な組成物を作成するための方法 - Google Patents

調整可能な組成物を作成するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、製造後に特性が操作され得る物質を調製するための新規な方法に関する。この目的において、ベース物質は、その後に改変組成物で充填され得る空間または隙間を提供する様式で作製される。この方法は、光調整可能な光学的要素(例えば、眼内レンズ)の製造において特に有用である。具体的には、本発明は、調整可能な物質を作製するための方法であって、ベース物質を形成する工程;該ベース物質に改質剤を含浸させる工程であって、該改質剤は、該屈折率もしくは形状またはその両方を変化させることによって、刺激誘導性屈折率度数変化が可能である、工程、を包含する方法を提供する。

Description

(関連出願の引用)
本願は、米国特許商標庁に2004年8月3日に出願した米国特許出願第10/911,029号に対する優先権を主張する。
(連邦政府による支援を受けた研究または開発に関する陳述)
適用しない。
(コンパクトディスク付録に関する言及)
適用しない。
(技術分野)
本発明は、特性が、物質中に分散される改質剤(modifier)の刺激誘導性重合によって改変され得る物質を作製するための方法に関する。この物質は、有水晶体患者または無水晶体患者のための調整可能な光学要素(例えば、光調整可能な眼内レンズ)を作製するために使用され得る。
(発明の背景)
1年に約200万例の白内障外科手術手順が、米国で行われている。この手順は、一般に、白内障の水晶体を除去するために、水晶体前嚢において切開を作製すること、およびその場に眼内レンズを移植することを要する。移植されるレンズの度数は、患者がさらなる矯正手段(例えば、眼鏡またはコンタクトレンズ)なしで見ることを可能にするために、(眼の軸長(ocular length)および角膜湾曲の手術前測定値に基づいて)選択される。不運なことに、測定値における誤差、ならびに/または種々のレンズ配置および創傷治癒に起因して、この手順を受けている全ての患者の約半分が、外科手術後に矯正無しには視力を享受できない。Brandserら,Acta Ophthalmol Scan 75:162−165(1997);Oshikaら,J.Cataract Refract Surg 24:509−514(1998)。従来技術の眼内レンズの度数は、一般に、一旦移植されてしまうと調整できないので、患者は、代表的には、移植されたレンズを異なる度数の別のレンズと交換するか、またはさらなる矯正用レンズ(例えば、眼鏡またはコンタクトレンズ)の使用に従うかの間で選択されなければならない。その利益は、代表的には、前者の危険性に勝らないので、ほとんど二度と果たされない。
移植およびその後の創傷治癒後に度数が調整され得る眼内レンズは、白内障手術と関連する手術後屈折異常に対する理想的な解決法である。さらに、このようなレンズは、より広い適用を有し、そして近視、遠視および乱視のようなより代表的な状態を矯正するために使用され得る。角膜の形を新しく作り直すためにレーザーを利用するLASIKのような外科手術手順が利用可能であるものの、軽度から中程度の近視および遠視が容易に処置できるに過ぎない。対照的に、眼内レンズ(これは、本来の眼の屈折異常を矯正するために、ちょうど眼鏡もしくはコンタクトレンズの用に機能する)は、任意の患者の目に移植できた。移植されたレンズの度数が調整され得るので、測定値の不規則性(irregularity)ならびに/または変動性のレンズ配置および創傷治癒に起因する手術後の屈折異常は、その場で微細に調節され得る。1つの解決法は、米国特許第6,450,642号において提唱されてきた。この特許において、レンズ全体にわたって屈折改変組成物(RMC)が分散された光学要素(例えば、眼内レンズ)が、作製される。レンズ全体にわたるRMCの分散は、RMCの存在下で基礎レンズ(base lens)を形成することによって達成される。その結果は、光学的特性がRMCの局在化重合によって調整され得るレンズである。
このプロセスは、順応可能なレンズ(adaptable lens)を作製するにあたって有効である。形成プロセスの間のマクロマー(macromer)の存在は、しばしば、レンズのマトリクスの中に重合されているマクロマーの少なくともいくらかを生じる。このことは、その後の重合に利用可能なマクロマーの量を減少させる。さらに、ベースポリマーの重合反応は、上記マクロマーの重合から相互に排除されなければならない。
従って、改質剤が初期製作プロセスの間に消費されずかつベース物質が光重合を含む任意の重合反応によって重合され得る様式において、物質中に分散される改質剤の使用を介して特性が操作され得る物質を作製することが望ましい。
Brandserら,Acta Ophthalmol Scan 75:162−165(1997) Oshikaら,J.Cataract Refract Surg 24:509−514(1998)
(発明の要旨)
本発明は、ベース物質中に分散される改質剤の刺激誘導性重合(stimulus induced polymerization)によって特性が調整され得る物質を調製するための新規な方法に関する。本発明の方法は、上記ベース物質の形成の間に故意でなく付随して起こってしまう改質剤重合を排除し、光反応性マクロマーの形成とは無関係に、上記ベース物質の形成を可能にする。
本発明の方法において、ベース物質は、好ましくは、そこに分散されるスペーサー物質とともにネットワーク構造を形成する非反応性スペーサー物質の存在下で形成される。上記スペーサー物質は、上記ベース物質から除去され、改質剤と置換される。上記スペーサー物質を上記改質剤で置換することは、上記ベース物質の特性に有意に影響を及ぼさない。上記ベース物質はまた、非反応スペーサー物質がマクロマーを後で導入することが可能なネットワークを形成することを条件として、非反応スペーサー物質とともに形成され得る。
一旦改質剤が上記ベース物質全体にわたって分散されると、上記ベース物質の特性は、上記ベース物質の少なくとも一部分を外部刺激に曝すことによって改変され得る。これは、次に、上記曝された領域の中の上記改質剤の重合を誘導し、続いて、上記ベース物質の1以上の特性の変化を引き起こす。変化させられ得る上記特性としては、物質の形状、光学特性(例えば、その物質の屈折率)および他の物理的特性(例えば、弾性および可撓性)が挙げられる。
前述は、以下に続く発明の詳細な説明がよりよく理解され得るために、本発明の特徴および技術的利点をかなり広く概説した。本発明のさらなる特徴および利点は、本明細書中以降に記載され、本発明の特許請求の範囲の事項を構成する。開示される概念および具体的実施形態は、本発明の同じ目的を果たすために、他の構造を改変もしくは設計するための基礎として容易に利用され得ることが理解されるべきである。このような等価な構築物は、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明から逸脱しないこともまた、十分利に介されるべきである。その構成および操作方法に関して、さらなる目的および利点と一緒に、本発明の特徴であると考えられる新規な特徴は、添付の図面とともに考慮される場合、以下の詳細な説明からよりよく理解される。しかし、図の各々が、例示および説明の目的で提供されるにすぎず、本発明の限定の定義として意図されないことが明らかに理解されるべきである。
(発明の詳細な説明)
新規な物質が開発された。この物質は、光のような外部刺激に上記物質の少なくとも一部を曝すことによって、異なる用途に合わせて作られ得る。上記物質は、改質剤を含み、この改質剤は、外部刺激に対して曝された場合に、重合し、それによって、曝された領域の中の物質の少なくとも1つの特性の変化を引き起こす物質全体にわたって分散される。
これらの物質は、上記曝された領域の中の上記物質の形状および屈折率が変更され得るオプティクス(optics)の分野において特に有用である。例えば、上記物質は、米国特許第6,450,642号において記載されるもののような光調整可能なレンズを製造するために使用され得る。
上記調整可能な物質は、上記改質剤の存在下で上記ベース物質を作ることによって一般に調製される。例えば、米国特許第6,450,642号は、RMCが光学要素全体にわたって分散した光学要素を形成するために屈折モジュレーション組成物の存在下で第1のポリマーマトリクスの形成を教示する。これは、特性が製造後改変可能であるベースを生じるが、上記改質剤の存在下でのレンズの形成は、ポリマーマトリクスの中に組み込まれ、さらなる重合のために利用不能なままである改質剤のうちのいくらかを生じる。第1のポリマーマトリクスの形成はまた、マクロマーの反応性を有意に変更しない方法に制限される。
本発明の方法は、上記ベース物質の形成、続いて、上記改質剤での含浸を提供する。上記ベース物質は、上記改質剤が上記物質内に容易に拡散することを可能にする様式で形成される。これは、上記ベース物質を、上記改質剤が上記ベース物質の中に拡散することを可能にするために十分な多孔性を有する構造をそれ自体が含む組成物から形成することによって達成され得る。あるいは、上記ベース物質は、ベース物質(これは、上記改質剤が上記ベース物質の中に拡散することを可能にする構造を残している)から拡散され得る非反応性スペーサー組成物の存在下で形成され得る。上記ベース物質は、一般に、上記生成物のエンドユースに必要とされる形状において見出される。例えば、上記最終生成物がレンズであることが意図される場合、上記ベース物質は、レンズの形状において見出される。同じことが、同じ物質の適用について当てはまる。その適用としては、種々の光学要素(例えば、コンタクトレンズ、眼内レンズ、眼鏡用レンズ、拡大鏡用レンズ、望遠鏡用レンズ、顕微鏡用レンズ、鏡、記録用媒体(例えば、コンパクトディスクもしくはDVDディスク)が挙げられるが、これらに限定されない。
一旦上記ベース物質が形成されると、上記改質剤は、上記ベース物質に拡散するようにされる。上記改質剤は、上記ベース物質全体にわたって分散されるようになる。一旦上記改質剤が上記ベース物質全体にわたって分散されると、上記含浸された物質は、使用可能になる。例えば、調整可能なIOLの場合において、上記ベース物質は、IOLの形状において形成される。その後、上記IOLは、改質剤で含浸され得る。その後、上記レンズは、標準的な技術を使用して、患者において移植され得る。その後、上記IOLの特性は、上記IOLの少なくとも一部分を、上記改質剤の重合を誘導する外部刺激に曝すことによって、改変され得る。
上記で議論されるように、上記改質剤と上記ベース物質との重合は、上記ベース(lease)物質の特性の変化を誘導する。これは、一般に、上記改質剤による上記ポリマーマトリクスの形成に起因して生じる。この改変マトリクスは、いくつかの様式において変化を引き起こし得る。誘導され得る1つの変化は、上記ベース物質の曲げ率(flexural modules)における変化である。別のものは、屈折率における変化である。最後に、上記改変マトリクスの形成は、上記レンズの形状における変化を引き起こし得る。
形状変化は、上記曝されていない領域からの重合されていない改質剤を、上記曝された領域に含浸することによって達成される。移動する改質剤の量は、時間依存性であり、かつ注意深く制御され得る。十分な時間が許容される場合、上記改変組成物は平衡に達し、上記インプラント全体にわたって再分布する。上記領域が、エネルギー源に再び曝された場合、それ以降、上記改変組成物は、上記ポリマーマトリクスの形成をさらに増大させるために、(上記改変組成物が再び平衡に達するようにした場合よりも少ない可能性がある)上記領域に、ポリマーを移動させた。このプロセス(曝露後に、拡散させるために適切な時間間隔をおく)は、上記インプラントの上記曝された領域が望ましい特性に達するまで、反復され得る。この点において、上記インプラント全体が、上記曝された領域へ上記成分が移動する前に、上記曝された領域の外側に存在する残りの改変組成物を重合することによって、望ましい特性を「固定」するために、上記エネルギー源に曝される。
上記ベース物質は、代表的には、ポリマーマトリクスを構成する。上記ベースマトリクスは、インプラントとして機能する構造を、物理的にまたは共有結合的に連結する。
一般に、上記ベースマトリクスは、重合にあたって、上記第1のポリマーマトリクスを形成する1種以上のモノマーから形成される。上記ベースマトリクス組成物は、代表的には、上記重合反応を調節するかまたは上記ベース物質のあらゆる特性を改善する、任意の数の処方補助物質を含み得る。適切なモノマーの例示としては、アクリレート、メタクリレート、ホスファゼン、シロキサン、ビニル、これらのホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。本明細書で使用される場合、「モノマー」とは、同じものの反復ユニットを含むポリマーを形成するために、一緒に連結され得る任意のユニット(これは、それ自体が、ホモポリマーポリマーまたはコポリマーの何れであってもよい)をいう。上記モノマーがコポリマーである場合、同じタイプのモノマーから構成されてもよい(例えば、2つの異なるシロキサン)し、異なるタイプのモノマーから構成されてもよい(例えば、シロキサンとアクリル(acrylic))。
一実施形態において、上記ベース物質を形成する上記1種以上のモノマーは、非反応性希釈剤またはスペーシング化合物(spacing compound)の存在下で重合かつ架橋される。別の実施形態において、上記ベース物質を形成するポリマー出発物質は、上記マクロマーを受容し得るネットワークを形成する様式で、上記非反応性希釈剤またはスペーサー化合物の非存在下で架橋される。何れの状況でも、上記スペーサー化合物は、上記ベース物質の形成と適合性であってかつ測定できるほどに妨害してはならない。同様に、上記改質剤マトリクスの形成はまた、既にあるベース物質と適合性であるべきである。例えば、IOLに関しては、上記ベースマトリクスおよび上記改質剤マトリクスは、相分離せず、上記光学要素による光透過は、影響を受けないべきである。
上記スペーサー化合物は、非反応性であるべきである。すなわち、上記スペーサー化合物は、上記インプラントマトリクスまたはベース物質の重合に関与するべきでない。上記マトリクスからスペーサー組成物を拡散させかつ上記マトリクスへ上記改変組成物を拡散させるように、上記インプラントマトリクス中に隙間または通路を作り出すために十分大きくなければならない。適切なスペーサー化合物としては、シリコンアルカノエート、シリコーン流体およびC1〜C18ジオールジアルカノエート(dialkarioade)が挙げられるが、これらに限定されない。
先に議論されるように、上記改質剤は、(1)上記改質剤が上記ベースマトリクスと適合性であり;(2)上記改質剤が少なくとも一実施形態において、上記ベース物質の含浸後に刺激誘導性重合が可能であるままである限りにおいて、単一成分であってもよいし、複数成分であってもよい。上記改質剤は、上記ベース物質内で自由に拡散することが可能であり得る。好ましい実施形態において、上記刺激誘導性重合は、光誘導性重合である。
本発明の調整可能な物質は、多くの適用を有する。最も具体的には、本発明の調整可能な物質は、眼内レンズとして使用される。
一般に、眼内レンズ(「IOL」)には、2つのタイプがある。眼内レンズの第1のタイプは、眼の本来のレンズと置き換わる。このような手順の最も一般的な原因は、白内障である。眼内レンズの第2のタイプは、現存のレンズを補い、永久コンタクトレンズ(permanent corrective lens)として機能する。このタイプのレンズ(ときおり、有水晶体眼内レンズ(phakic ocular lens)といわれる)は、眼の任意の屈折異常を矯正するために、前眼房または後眼房の中に移植される。理論上は、正常視(すなわち、無限遠での光から(from the light at infinity)網膜上に完全に焦点を結ぶこと)または個々の患者の望ましい視力に必要とされる眼内レンズの何れのタイプの度数も、正確に計算され得る。しかし、実際は、角膜湾曲の測定における誤差および/または種々のレンズ配置と創傷治癒に起因して、IOL移植を受けている全ての患者のうちの半分程度が、手術後にさらなる矯正を必要とせずに、最良の可能な限りの視力を享受しているに過ぎないと予測されている。従来技術のIOLは、一般に、手術後に度数改変ができないので、残りの患者は、他のタイプの視力矯正(例えば、外部レンズ(例えば、眼鏡またはコンタクトレンズ))または角膜手術を頼りにしなければならない。これらのタイプのさらなる矯正手段の必要性は、本発明の眼内レンズの使用を不要にする。
調整可能な眼内レンズとしてのその使用に加えて、本明細書で記載される物質は、この物質が特定の製品に形成された後に、物質の特性を調整することが望ましい多くの適用において使用され得る。例えば、この物質は、広い範囲の光学要素または用具(例えば、眼鏡用レンズ、鏡、コンタクトレンズ、望遠鏡用レンズ、記録用媒体(recordable needle)(例えば、コンパクトディスクなど)を製造するために使用され得る。上記物質はまた、移植された後にインプラントの形状または物理的特性を改変することが望ましい、種々のタイプのインプラントを形成するために使用され得る。
ベース物質の例示としては、以下が挙げられる:ポリアクリレート(例えば、ポリ−アルキルアクリレートおよびポリ−ヒドロキシアルキルアクリレート);ポリ−メタクリレート(例えば、ポリ−メチル眼手アクリレート(「PMMA」)、ポリ−ヒドロキシエチルメタクリレート(「PHEMA」)、およびポリ−ヒドロキシプロピルメタクリレート(「HPMA」);ポリ−ビニル(例えば、ポリ−スチレンおよびポリ−ビニルピロリドン(「PNVP」);ポリ−シロキサン(例えば、ポリ−ジメチルシロキサン);ポリ−ホスファゼン、ならびにこれらのコポリマー。米国特許第4,260,725号ならびに本明細書中で引用される特許および参考文献(これらは全て、本明細書に参考として援用される)は、第1のポリマーマトリクスを形成するために使用され得る適切なポリマーのより具体的な例を提供する。
好ましい実施形態において、上記ベース物質は、一般に、IOLを作製するために使用される場合に、上記IOLが、流体様および/または弾性のような挙動を示す傾向があり、そして代表的には、1種異常のポリマー開始物質(ここで各ポリマー出発物質が、少なくとも1つの架橋可能な基を含む)を架橋することによって形成される傾向があるように、比較的低いガラス転移温度(「Tg」)を有する。適切な架橋可能な基の例示としては、水酸化物(hydride)、アセトキシ、アルコキシ、アミノ、無水物、アリールオキシ、カルボキシ、エノキシ、エポキシ、ハライド、イソシアノ、オレフィン(olefinic)およびオキシムが挙げられるが、これらに限定されない。より好ましい実施形態において、各ポリマー出発物質は、末端モノマー(エンドキャップともいう)であって、上記ポリマー出発物質を構成する1種異常のモノマーと同じであるかまたは異なるかのいずれかであるが、少なくとも1つの架橋可能な基を含むものを含む。言い換えると、この末端モノマーは、上記ポリマー出発物質を始めかつ終わり、少なくとも1つの架橋可能な基をその構造として含む。
改質剤は、これが生体適合性というさらなる要件を有することを除いて、上記のとおりである。上記屈折調節組成物は、刺激誘導性重合が可能であり、(1)上記屈折調節組成物が上記ベース物質と適合性であり;(2)上記ベース物質内で刺激誘導性重合が可能である限りにおいて、単一成分であってもよいし、複数成分であってもよい。一実施形態において、上記改質剤はまた、上記ベース物質内を自由に拡散することが可能である。一般に、上記ベース物質を形成するために使用される同じタイプのモノマーは、上記改質剤の成分として使用され得る。しかし、上記改質剤が、上記ベース物質内で拡散可能であることが望ましい場合、上記改質剤モノマーは、一般に、上記ベース物質を形成するモノマーより小さい(すなわち、より低い分子量を有する)傾向がある。上記1種以上のモノマーに加えて、上記改質剤組成物は、第2のポリマーマトリクスの形成を促進する他の成分(例えば、開始剤および感光剤(sensitizer)を含み得る。
好ましい実施形態において、上記刺激誘導性重合は、光重合である。言い換えると、屈折調節組成物を含む上記1種以上のモノマーは、各々、好ましくは、光重合が可能である、少なくとも1つの基を含む。このような光重合可能な基の例示としては、アクリレート、アリルオキシ、シンナモイル、メタクリレート、スチベニル、およびビニルが挙げられるが、これらに限定されない。より好ましい実施形態において、上記屈折調節組成物は、単独で、または感光剤の存在下で、光開始剤(フリーラジカルを発生させるために使用される任意の化合物)を含む。適切な光開始剤の例としては、アセトフェノン(例えば、置換ハロアセトフェノン、およびジエトキシアセトフェノン);2,4−ジクロロメチル−1,3,5−トリアジン;ベンゾインエーテル;およびo−ベンゾイルオキシイミノケトンが挙げられる。適切な感光剤の例としては、p−(ジアルキルアミノ)アリールアルデヒド;N−アルキルインドリリデン;およびビス[p−(ジアルキルアミノ)ベンジリデン]ケトンが挙げられる。
例えば、IOLの場合のように、可撓性が重要である場合、使用され得るあるクラスの改質剤は、光重合可能な基を含む、末端シロキサン部分でエンドキャップされたポリ−シロキサンである。このようなモノマーの例示的な代表は、
X−Y−X
であり、ここでYは、モノマーであり得るシロキサンであり、任意の数のシロキサンユニット、ならびにXおよびXから形成されるホモポリマーまたはコポリマーは、同じであってもよいし異なっていてもよく、各々独立して、光重合可能な基を含む末端シロキサン部分である。Yの例示としては、以下が挙げられる:
Figure 2008509248
および
Figure 2008509248
であり、ここでmおよびnは、独立して、各々が整数であり、R、R、R、およびRは、各々独立して、水素、アルキル(一級、二級、三級、シクロ)、アリール、またはヘテロアリールである。好ましい実施形態において、R、R、R、およびRは、C〜C10アルキルまたはフェニルである。比較的高いアリール含有量を有する改質剤は、本発明のレンズの屈折率においてより大きな変化をもたらすことが見出されたので、一般に、R、R、R、およびRのうちの少なくとも1つが、アリール、特にフェニルであることが好ましい。1つの好ましい実施形態において、R、R、およびRは同じであって、メチル、エチルまたはプロピルであり、Rはフェニルである。
XおよびX(または上記改質剤がどのように示されるかに依存してXおよびX)の例示は、それぞれ、
Figure 2008509248
であり、ここでRおよびRは、各々独立して水素、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;そしてZは、光重合可能な基である。
好ましい実施形態において、RおよびRは、各々独立して、C〜C10アルキルまたはフェニルであり、そしてZは、光重合可能な基である。この基は、アクリレート、アリルオキシ、シンナモイル、メタクリル、スチベニル、およびビニルからなる群より選択される部分を含む。より好ましい実施形態において、RおよびRは、メチル、エチルまたはプロピルであり、Zは、アクリレート部分またはメタクリレート部分を含む光重合可能な基である。
一実施形態において、改質剤は、以下の式である:
Figure 2008509248
ここでXおよびX、ならびにR、R、R、およびRは、上記で規定されるとおりである。このような改質剤の例示としては、ビニルジメチルシラン基でエンドキャップされたジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリマー;メタクリルオキシプロピルジメチルシラン基でエンドキャップされたジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサンコポリマー;およびメタクリルオキシプロピルジメチルシラン基でエンドキャップされたジメチルシロキサンが挙げられる。任意の適切な方法が使用され得るが、トリフルオロメタンスルホン酸(triflic acid)の存在下での1つ以上の環状シロキサンの開環反応は、本発明のあるクラスの改質剤を作製する特に効率的な方法であることが分かった。簡潔には、この方法は、環状シロキサンと以下の式の化合物とを、酸性触媒または塩基性触媒の存在下で接触させる工程を包含する:
Figure 2008509248
ここでR、R、およびZは、先に規定されるとおりである。上記環状シロキサンは、環状シロキサンモノマー、ホモポリマー、またはコポリマーであり得る。あるいは、1種より多い環状シロキサンが使用され得る。例えば、環状ジメチルシロキサンテトラマーおよび環状メチル−フェニルシロキサントリマーは、トリフルオロメタンスルホン酸の存在下で、特に好ましい改質剤であるメタクリルオキシプロピル−ジメチルシラン基でエンドキャップされたジメチル−シロキサンメチル−フェニルシロキサンコポリマーを形成するために、ビス−メタクリルオキシプロピルテトラメチルジシロキサンと接触させられる。
本発明の実施において有用な別のクラスの改質剤は、以下の一般式:
Q−A−B−AQ
を有するアクリレートベースの改質剤である。
それによってAは、
Figure 2008509248
であり、ここでmおよびnは整数であり;そしてR、R、R、およびRは、各々独立して、アルキル、ハロゲン化アルキル、フェニル、水素、およびアリール部分からなる群より選択される。
Bは、ジハライド含有アクリレート開始剤である。QおよびQは、アクリレート、アリルオキシ、シンナモイル、メタクリレート、およびビニルを含む光重合可能な基である。アクリレートおよびメタクリレートが好ましい。
上記改質剤は、一般化学構造を有する:
Figure 2008509248
〜R、mならびにXおよびXは、上記に規定されるとおりであり、Rは、アルキル、ハロゲン化アルキル、アリール、および水素からなる群より選択される。
上記改質剤の分子量は、500〜400g/モルの範囲であり、1000g/モルが好ましい。上記改質剤は、1.0〜約2.0の多分散性指数(PDI)を有する。1.0のPDIが好ましい。
本発明の方法は、物体の製造の後に、特性が調整され得る物質の形成を可能にする。この方法において、レンズ物質は、改質剤が導入され得るマトリクスを作製する様式において形成される。従って、上記マトリクスは、上記レンズ物質が形成された後に改質剤の導入を可能にするに十分大きな隙間中にスペーサーを有さなければならない。次いで、上記隙間またはスペースは、上記改質剤が外部刺激(例えば、熱または光)に曝される場合に、上記レンズ物質の中に変化を誘導することができる改質剤で少なくとも部分的に満たされる。
一実施形態において、この方法は、以下を包含する:
スペーサー物質の存在下でベース物質を形成する工程;
上記改質剤が、上記スペーサー物質の少なくとも一部分と置き換わるように、上記ベース物質に改質剤を含浸させる工程。このことは、上記改質剤が上記ベース物質の少なくとも一部分を通して分散されたベース物質を生じる。
上記ベース物質は、当業者に公知の任意の様式において形成され得る。代表的には、これは、上記のもののようなモノマーの重合によって形成され得る。重合についての機構は、上記ベース物質へ導入した後に上記改質剤を重合するために使用されるものと同じであってもよいし、異なっていてもよい。従って、本発明の実施において、光重合を介して上記ベース物質を形成し、光重合も可能な改質剤をなお使用することが可能である。
上記で議論されるように、一旦上記ベース物質が形成されると、上記スペーサー物質の少なくとも一部分は、上記改質剤と置き換えられる。これは、上記改質剤が上記ベース物質へ拡散する場合に、上記改質剤がスペーサー化合物と置き換わる拡散プロセスの間に、達成され得る。あるいは、 上記スペーサー物質の少なくとも一部分は、上記改質剤を導入する前に、上記ベース物質から除去され得る。
上記スペーサー物質は、上記ベース物質の完全性を損なわず、かつ/または改質剤のその後の導入を妨げない、当業者に公知の任意の手段によって除去され得る。この方法の中で、エバポレーションおよび溶媒抽出が使用される。一旦スペーサー化合物の少なくとも一部分が除去されると、上記ベース物質は、上記改質剤で含浸される。これは、代表的には、上記改質剤および上記改質剤の重合を誘導するために必要とされる任意の開始剤を含む浴の中で上記ベース物質を含浸することによって達成される。当業者に周知の上記改質剤を上記ベース物質に導入するための他の方法も、使用され得る。
上記改質剤の導入は、一般に、上記ベース物質の物理的特性に影響を及ぼさない。例えば、ベース物質から作製されたレンズへの改質剤の導入は、一般に、レンズの光学特性(例えば、透明度または透過性)に影響を及ぼさない。しかし、上記ベース物質とは異なる屈折率を有する改質剤は、上記改質剤が上記ベース物質と適合性である限りにおいて使用され得る。存在する上記改質剤の少なくとも一部分のその後の重合だけが、上記ベース物質の屈折度数における変化を誘導する。特性における変化はまた、さらなる処理(例えば、反応していない改質剤の除去)を必要とせずに起こる。このことは、本発明の物質が、上記物質を配置する前に改変する必要も、改変するために上記物質を除去する必要もなく、所定の場所で作製され、所定の場所で硬化され、そして所定の場所で改変されることを可能にする。これは、レンズが患者に移植された後に、その特性が改変され得る場合に、インプラント(例えば、IOL)について特に有用である。本発明の物質についての別の適用は、遠くに位置する望遠鏡などにある。これらの物質を使用すると、レンズにおいてまたはさらにこれらのデバイスにおいて使用され得るときに出現し得るきずまたは光学収差は、上記要素を所定の場所で改変することによって矯正され得るかまたは補償され得る。これらの物質の他の適用は、当業者に容易に明らかである。
上記のように、上記ベース物質は、通常、最終的な用途に必要とされる全体的な形状において形成される。例えば、上記ベース物質が調整可能な眼内レンズを作るために使用されるべき場合、上記レンズ物質は、IOLの形状において形成される。これは、通常、モールド中で上記ベース物質を形成するモノマーを重合することによって達成される。当業者に周知の上記ベース物質を形成して形作るための他の方法は、本発明の実施において使用され得る。
本発明の本質的な用途の1つは、特に、上記ベースレンズおよび上記改質剤がともに、類似の機構を用いて重合される(例えば、ここで両方が光重合される)場合の、調整可能な眼内レンズの形成である。この方法は、上記改質剤の偶発的な重合なしに、上記ベースレンズの機能を与える。
実際に、上記ベース物質の成分は、モールドの中で合わせられ、望ましい最終製品の系浄衣において、ベース物質を形成するために重合される。スペーサー化合物はまた、上記改質剤が上記ベース物質全体にわたって分散させられるように、十分なスペースまたは隙間を有するマトリクスの作製を確実にするために存在する。
一旦上記ベース物質が形成されると、上記物質は、上記モールドから移される。いくつかの適用において、上記スペーサー化合物の少なくとも一部分が除去される。上記スペーサー物質の除去は、上記ベース物質の形状において変化を引き起こし得る。上記改質剤の導入は、通常、その本来の形状にレンズを回復させる。このことは、重合可能な物質が、光学的マトリクスの中に導入される場合、以前のユニットの中で観察される膨潤と反対である。本発明において、形状の有意な変化は、上記改質剤および形状における変化を可能にするに十分な弾性を有する上記ベース物質の重合の後に、上記ベースポリマーの領域間で改質剤の移動が存在する場合にのみ起こる。
一旦上記ベース物質が上記改質剤に含浸されると、上記ベース物質は、適所に配置される準備ができている。再び眼内レンズに言及すると、これは、上記レンズが移植準備ができていることを意味する。移植は、周知の外科手術的技術を用いて達成される。
上記レンズを移植し、創傷治癒のために十分な時間を許容した後、上記患者は、視力が上昇する。上記患者の視力は、許容可能な限界の範囲内である場合、上記レンズ全体が、利用可能な改質剤の全てを重合するために、外部刺激に曝される。上記患者の視力が、望ましい限界の範囲内でなかった場合、上記レンズの一部分が外部刺激に曝され、その後、曝された領域における上記改質剤の重合を誘導する。このことは、上記レンズの光学的特性(例えば、上記ベース物質の屈折率、上記レンズの湾曲またはその両方)において変化を引き起こす。このようにして、上記レンズは、上記患者に望ましい視力を提供するように改変され得る。上記プロセスは、望ましい視力が達成されるまで反復され得る。一旦このことを起こすと、上記レンズ全体が、上記のように望ましい特性を「固定」するために、上記刺激に曝される。
本発明およびその利点が詳細に記載されてきたが、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明から逸脱することなく、種々の変更、置換および改変が、本明細書においてなされ得ることが理解されるべきである。さらに、本出願の範囲は、本願明細書において記載される上記プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法および工程の特定の実施形態に限定されることは意図されない。上記開示から容易に認識されるように、本明細書で記載される対応する実施形態と同じ機能を実質的発揮するかまたは同じ結果を実質的に達成する、本明細書に示されるまたは後に開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法または工程が、利用され得る。従って、添付の特許請求の範囲は、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法または工程をその範囲内に含むことが意図される。
(実施例1)
アクリルベースのIOLを、光開始剤およびヘキサンジオールジメタクリレートの混合物を含む改変組成物に含浸させた。この実施例において、上記レンズを、16時間にわたって、混合物中に含浸させた。これは、上記アクリル改質剤が、上記レンズ全体にわたって拡散することを可能にするに十分な時間である。図1は、これらのレンズについての重量 対 時間のプロットを示す。上記改質剤の135重量%の充填を、16時間にわたって達成した。これは、上記アクリルレンズが、製造後に改質剤を吸収する能力があることを実証する。
(実施例2)
この実施例において、アクリルIOLを、実施例1に記載される様式において、約30重量%の上記改質剤を含浸させた。図2は、含浸後のレンズの顕微鏡写真である。次いで、上記レンズを、プリセットパターンを使用して、365nmの紫外線に2分間曝した。図3は、照射後の顕微鏡写真である。図3において認められるように、調整ゾーンを、上記レンズの中心において作製した。
(実施例3)
アクリルレンズを、n−ブチルアクリレートと、トリフルオロエチルメタクリレートと、グリシジルメタクリレートと、光開始剤と、非反応性希釈剤としてのヘキサンジオールジイソブチレートとの混合物から成形した。このベースモールド物質を、紫外線の照射によって予め重合させて、レンズモールティングのための適切な粘性のポリマーを形成した。次いで、紫外線の光重合によって、レンズを成形した。光重合および50℃での後熱硬化の後、上記レンズをメタノールで抽出して、非官能性スペーサー物質を除去した。メタノールで抽出した後、上記レンズを、メタクリレート基でエンドキャップされたアクリルオリゴマーに含浸させた。平衡化のための50℃での処理、およびレンズ構造体の弛緩は、光学的に透明なレンズを与えた。これらのレンズに、その後、パターン化した紫外線を照射して、上記レンズの屈折率変化を引き起こした。図4は、照射前および照射後のこれらのレンズの干渉図である。
本発明をより完全に理解するために、添付の図面とともに、上記の説明に対して言及がなされる。
図1は、実施例1からの重量 対 時間の増大を示すプロットである。 図2は、改質剤を含浸させたレンズの顕微鏡写真である。 図3は、照射後の図2のレンズの顕微鏡写真である。

Claims (12)

  1. 調整可能な物質を作製するための方法であって、
    ベース物質を形成する工程;
    該ベース物質に改質剤を含浸させる工程であって、該改質剤は、該屈折率もしくは形状またはその両方を変化させることによって、刺激誘導性屈折率度数変化が可能である、工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記ベース物質は、スペーサー物質の存在下で形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記レンズ物質に改質剤を含浸させる工程は、前記スペーサー物質の少なくとも一部分を置き換える、請求項2に記載の方法。
  4. 前記刺激は光である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記光は紫外線である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ベース物質が、光学要素の形状において形成される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ベース物質がポリマーマトリクスを構成する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ベース物質は、ポリアクリレート、ポリ−メタクリレート、ポリビニル、ポリシロキサンまたはポリ−ホスファゼンである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記スペーサー物質は、シリコンアルカノエート、シリコン流体、アクリルジアルカノエート、およびC〜C18ジオールジアルカノエートからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記改質剤は、一般式:
    X−Y−X
    を有し、ここでYは、以下に適合した一般式:
    Figure 2008509248







    および
    Figure 2008509248
    を有するシロキサン基であり、
    ここでmおよびnは整数であり、そしてR、R、R、およびRは、独立して、水素、アルキル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され、Xは、以下の一般式:
    Figure 2008509248
    を有し、Xは、以下の一般式:
    Figure 2008509248
    を有し、ここでRおよびRは、独立して水素、アルキル、アリール、またはヘテロアリールからなる群より選択され、そしてZは、光重合可能な基である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記改質剤は、以下の一般式:
    Q−A−B−A−Q
    を有するアクリルベースの改質剤であり、
    ここでAは、以下から選択される一般式:
    Figure 2008509248
    を有し、ここでmおよびnは整数であり、R、R、R、およびRは、独立して、アルキル、ハロゲン化アルキル、フェニル、水素、およびアリールからなる群より選択され;Bは、ジハライド含有アクリレート開始剤であり、QおよびQは、光重合可能な基である、
    請求項1に記載の方法。
  12. 前記改質剤は、以下の一般式:
    Figure 2008509248
    を有し、ここでR、R、R、およびRは、独立して、アルキル、ハロゲン化アルキル、アリールおよび水素からなる群より独立して選択され、mおよびnは整数であり、QおよびQは光重合可能な基である、請求項1に記載の方法。
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