JP2008505118A - ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニスト - Google Patents

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JP2008505118A JP2007519527A JP2007519527A JP2008505118A JP 2008505118 A JP2008505118 A JP 2008505118A JP 2007519527 A JP2007519527 A JP 2007519527A JP 2007519527 A JP2007519527 A JP 2007519527A JP 2008505118 A JP2008505118 A JP 2008505118A
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Abstract

ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニストおよびそれらの使用方法が提供される。

Description

本発明は、ビ−アリール8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン化合物、医薬組成物、およびムスカリン性アセチルコリン受容体介在気道疾患の処置におけるそれらの使用に関する。
末梢および中枢神経系にあるコリン作用性ニューロンから放出されるアセチルコリンは、2つの主要な類のアセチルコリン受容体−ニコチン性およびムスカリン性アセチルコリン受容体との相互作用を介して、多種多様な生物学的過程に作用する。ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)は、7回膜貫通型ドメインを有するG−蛋白質共役型受容体のスーパーファミリーに属する。mAChRにはM−Mと呼ばれる5つのサブタイプがあり、それぞれ別個の遺伝子の産物である。これらの5つのサブタイプのそれぞれは、独特の薬理特性を示す。ムスカリン性アセチルコリン受容体は、脊椎動物の器官に広く分布しており、そこで、それらは多数の重要な機能を仲介する。ムスカリン性受容体は阻害性および興奮性の両方の作用を仲介し得る。例えば、気道に見られる平滑筋において、MmAChRは、収縮反応を仲介する。報文については、Caulfield(1993 Pharmac.Ther.58:319−79)を参照のこと。
肺において、mAChRは、気管および気管支にある平滑筋、粘膜下腺および副交感神経節に位置している。ムスカリン性受容体の密度は、副交感神経節において最も高く、そしてその密度は、粘膜下腺から気管、次いで気管支の平滑筋へと減少する。ムスカリン性受容体は、肺胞にはほとんどない。肺におけるmAChRの発現および機能の報文については、FryerおよびJacoby(1998 Am J Respir Crit Care Med 158(5,pt3)S154−60)を参照のこと。
mAChRの3つのサブタイプ、M、MおよびMmAChRが肺において重要なものとして同定されている。気道の平滑筋に位置するMmAChRは筋収縮を仲介する。MmAChRの刺激は、刺激性G蛋白質Gq/11(Gs)の結合を介して酵素ホスホリパーゼを活性化し、ホスファチジルイノシトール−4,5−ビスリン酸塩の遊離をもたらし、結果として、収縮蛋白質のリン酸化をもたらす。MmAChRは、肺の粘膜下腺においても見出される。MmAChRのこの集団の刺激は、粘液分泌をもたらす。
mAChRは、気道平滑筋上のコリン作用性受容体集団の約50〜80%を構成する。正確な機能は未だ知られていないが、それらは、cAMP産生を阻害することにより、気道平滑筋のカテコールアミンが関与する弛緩を阻害する。ニューロンのMmAChRは、節後副交感神経に位置する。通常の生理学的状態の下では、ニューロンのMmAChRは、副交感神経から放出されるアセチルコリンの厳しい制御をもたらす。阻害性MmAChRも、ある種の肺の交感神経上にあることが示されている。これらの受容体は、ノルアドレナリンの放出を阻害し、かくして、肺への交感神経性入力が軽減される。
mAChRは肺の副交感神経節において見出されており、そこでそれらは機能し、神経伝達を強化する。これらの受容体は肺末梢部実質組織にも位置するが、実質組織におけるそれらの機能は知られていない。
肺におけるムスカリン性アセチルコリン受容体機能障害は、多種多様な病理学的状態において注目されてきた。特に、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)において、炎症状態は、肺平滑筋を満たす副交感神経における阻害性Mムスカリン性アセチルコリン自己受容体機能の損失をもたらし、迷走神経の刺激後にアセチルコリンの放出増大を惹起する(Fryerら.1999 Life Sci 64(6−7)449−55)。このmAChR機能障害は、MmAChRの刺激増大に介される気道の機能亢進および反応性亢進をもたらす。故に、これらのmAChR介在疾患状態における治療剤として強力なmAChRアンタゴニストを同定することは有用であろう。
COPDは、慢性気管支炎、慢性細気管支炎および気腫を含む様々な進行性の健康障害を含む不明確な用語であり、およびそれは世界中の死亡率および疾病率の主要な原因である。喫煙はCOPDの発症についての主要な危険性因子である。米国だけでは、ほぼ5000万人が喫煙しており、1日に推定3000人が喫煙を始めている。結果として、COPDは、2020年までに、世界的な健康負荷として上位5位内に入ることが予想される。吸入用抗コリン作用治療剤は、現在では、COPDの第一治療剤として「優れた(gold)基準」と見なされている(Pauwelsら.2001 Am.J.Respir.Crit.Care Med.163:1256−1276)。
気道の機能亢進障害の処置のための抗コリン作用治療剤の使用を支持する大量の証拠があるにも関わらず、相対的にほとんどの抗コリン作用性化合物は、肺症状についての臨床において利用できない。より具体的には、米国では、臭化イプラトロピウム(アルブテロールと組み合わせたAtrovent(登録商標)およびCombivent(登録商標))は、現在、気道の機能亢進障害の処置のために市販されている唯一の吸入用抗コリン作用剤である。この化合物は強力な抗ムスカリン剤であるが、その作用時間は短く、それ故に、COPD患者に緩和をもたらすためには、1日に4回も投与する必要がある。ヨーロッパおよびアジアでは、長時間作用性の抗コリン作用性臭化チオトロピウム(Spiriva(登録商標))が最近認可されたが、この製品は現在でも米国では利用できない。故に、長時間作用し、かつ喘息およびCOPDのごとき気道の機能亢進障害の処置のために1日1回投与され得る、mAChRでの遮断を惹起し得る新規化合物が依然として必要とされている。
mAChRは体内に広く分布するので、気道に対して局部的および/または局所的に抗コリン作用剤を適用する能力は特に有利であり、それにより、利用されるべき薬剤の用量をより少なくできよう。さらに、長い作用持続時間を有し、および特に、受容体または肺により保持される局所的な活性薬剤を設計する能力により、全身性抗コリン作用剤の使用において見られ得る不要な副作用を回避することができるだろう。
発明の概要
本発明は、アセチルコリンがmAChRに結合する、ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)介在疾患の処置方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、その必要のある哺乳類においてアセチルコリンとその受容体の結合を阻害する方法であって、前記哺乳類へ有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法にも関連する。
本発明は、式(I)の新規化合物、ならびに式(I)の化合物および医薬担体または希釈剤を含む医薬組成物も提供する。
本発明において有用な式(I)の化合物は、構造式:
Figure 2008505118
(I)
[式中:
Yは
Figure 2008505118
からなる群より選択され;
R1およびR2は独立して、一の結合、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
R3、R4、R5およびR6は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C1−10アルコキシ、ハロ置換C1−10アルコキシ、(CR8R8)qORa、ヒドロキシ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、(CR8R8)qNR10R11、(CR8R8)qNC(O)R9および(CR8R8)qC(O)NR10R11からなる群より選択されるか;またはR3、R4、R5もしくはR6部分のいずれか2つは一緒になって5〜6員の飽和または不飽和環を形成してもよく;および該アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、複素環または複素環アルキル基は所望により置換されていてもよく;
R12、R13およびR14は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、ハロ置換C1−4アルコキシ、(CR8R8)pORa、ヒドロキシ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、(CR8R8)pNR10R11、(CR8R8)pNC(O)R9および(CR8R8)pC(O)NR10R11からなる群より選択されるか;またはR12、R13もしくはR14部分のいずれか2つは一緒になって5〜6員の飽和または不飽和環を形成してもよく;および該アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、複素環または複素環アルキル基は置換されていてもよく;
R7は、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
R8は、水素またはC1−4アルキルであり;
R9は、水素、所望により置換されていてもよいC1−4アルキル、および所望により置換されていてもよいアリールからなる群より選択され;
R10およびR11は独立して、水素、所望により置換されていてもよいC1−4アルキル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいアリールC1−4アルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリールC1−4アルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリールC1−4アルキル、複素環、および複素環C1−4アルキルからなる群より選択されるか;またはR10およびR11はそれらが結合している窒素と一緒になって5〜7員環を形成し、該環は所望によりO、NおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を含んでもよく;
Raは、水素、アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、複素環および複素環C1−4アルキル部分からなる群より選択され、該部分の全ては所望により置換されていてもよく;
qは0であるか、または1〜10の整数であり;
pは0であるか、または1〜4の整数であり;
nは0または1であり;
は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、洒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のごとき生理学的に許容されるアニオンである]
により示される。
発明の詳細な記載
本発明は、新規ビ−アリール8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン化合物、医薬組成物、それらの調製方法、およびmAChR介在疾患の処置におけるそれらの使用に関する。
本発明の一の好ましい実施態様において、化合物は以下の式(I):
Figure 2008505118
(II)
[式中:
Yは
Figure 2008505118
からなる群より選択され;
R1およびR2は独立して、一の結合、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
R3、R4、R5およびR6は独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキルおよびC1−5アルコキシからなる群より選択され;
R12、R13およびR14は独立して、水素、ハロゲンおよびC1−4アルキルからなる群より選択され;
R7は、水素およびメチルからなる群より選択され;
nは0または1であり;
は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、洒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のごとき生理学的に許容されるアニオンである]
で示される。
部分を含む全てのアリール、ヘテロアリールおよび複素環は、本明細書中以下に定義するように、所望により置換されていてもよい。
本明細書中用いる用語「部分を含むアリール、ヘテロアリールおよび複素環」は、環およびアルキルの両方を言い、または含まれる場合には、アルケニル環、例えば、アリール、アリールアルキルおよびアリールアルケニル環を言う。用語「部分」および「環」は本明細書を通して同義的に用いられてもよい。
本明細書用いる「所望により置換されている」は、特に定義されない限り、ハロゲン、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素;ヒドロキシ;ヒドロキシ置換C1−10アルキル;C1−10アルコキシ、例えば、メトキシまたはエトキシ;S(O)m’1−10アルキル[ここで、m’は0、1または2である]、例えば、メチルチオ、メチルスルフィニルまたはメチルスルホニル;アミノ、一および二置換アミノ、例えば、NR1011基においてのような;NHC(O)R;C(O)NR1011;C(O)OH;S(O)NR1011;NHS(O)、C1−10アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはt−ブチル;ハロ置換C1−10アルキル、例えば、CF;所望により置換されているアリール、例えばフェニル、または所望により置換されているアリールアルキル、例えばベンジルまたはフェネチル、所望により置換されている複素環、所望により置換されている複素環アルキル、所望により置換されているヘテロアリール、所望により置換されているヘテロアリールアルキルのごとき基を意味し、ここで、これらのアリール、ヘテロアリールまたは複素環部分は、ハロゲン;ヒドロキシ;ヒドロキシ置換アルキル;C1−10アルコキシ;S(O)m’1−10アルキル;アミノ、一および二置換アルキルアミノ、例えば、NR1011基においてのような;C1−10アルキルまたはハロ置換C1−10アルキル、例えばCFにより1ないし2回置換されていてもよい。
本明細書中用いられる以下の用語は:
・「ハロ」は、全てのハロゲン、すなわち、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨードを言い;
・「C1−10アルキル」もしくは「アルキル」は、鎖長が別に制限されない限り、1〜10個の炭素原子からなる直鎖および分岐鎖部分を言い、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルなどを含むが、これらに限定されず;
・本明細書中用いられる「シクロアルキル」は、好ましくは3ないし8個の炭素からなる環状部分を意味し、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含むが、これらに限定されず;
・本明細書中用いられる「アルケニル」は全ての場合において、鎖長が制限されない限り、2〜10個の炭素原子からなる直鎖もしくは分岐鎖部分を意味し、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなど含むが、これらに限定されず;
・「アリール」は、フェニルおよびナフチルを言い;
・「ヘテロアリール」(それ自体または「ヘテロアリールオキシ」もしくは「ヘテロアリールアルキル」のごとき任意の組み合わせにおいて)は、5〜10員芳香環系を言い、ここで、1またはそれ以上の環は、N、OもしくはSからなる群より選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含み、例えば、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリニル、ピリジン、ピリミジン、オキサゾール、テトラゾール、チアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、イミダゾールもしくはベンズイミダゾールであるが、これらに限定されず;
・「複素環」(それ自体または「複素環アルキル」のごとき任意の組み合わせにおいて)は、4〜10員の飽和もしくは部分飽和環系を言い、ここで、1またはそれ以上の環は、N、OもしくはSからなる群より選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含み、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、チオモルホリンもしくはイミダゾリジンであるが、これらに限定されず、さらに所望により、硫黄はスルホンもしくはスルホキシドへ酸化されてもよく;
・本明細書中用いられる「アリールアルキル」もしくは「ヘテロアリールアルキル」もしくは「複素環アルキル」は、別記しない限り、本明細書で定義するようなアリール、ヘテロアリールもしくは複素環部分に結合した、上で定義したようなC1−10アルキルを意味し;
・「スルフィニル」は、対応するスルフィドのオキシドS(O)を言い、用語「チオ」は、スルフィドを言い、および用語「スルホニル」は、完全に酸化されたS(O)部分を言い;
・本明細書中用いられる「式中、2つのR部分(または2つのY部分)は一緒になって、5または6員の飽和または不飽和環を形成する」は、芳香環系、例えばナフタレンの形成を意味するか、または6員の部分的に飽和されているまたは飽和されていない環、例えばCシクロアルケニル、すなわちヘキセン、またはCシクロアルケニル部分、例えばシクロペンテンが結合したフェニル部分を意味する。
例示的な式(I)の化合物は:
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−(メチルオキシ)−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−メチル−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−3−{[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[4−クロロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−3−[({[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]カルバマート;および
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド:
を含むが、これらに限定されない。
本発明において有用であるより好ましい化合物は:
(3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−3−[({[4−クロロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−3−[({[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
(3−エンド)−3−{[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;および
(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート:
を含むが、これらに限定されない。
調製方法
式(I)の化合物は、その幾つかが以下のスキームにて説明されている合成方法を適用することにより得られてもよい。これらのスキームにより提供される合成は、反応性を有する多種多様なR基(X=1〜14)を有し、本明細書に記載の反応との適合性を達成するのに、適宜保護されている置換基を利用する、式(I)の化合物を製造するために適用できる。これらの場合、続く脱保護により、開示された一般的な性質の化合物を得る。スキームは式(I)の化合物についてのみ示されているが、これは単に説明のためである。
スキーム1
スキーム1に示すように、所望の式(I)の化合物は、市販のアジ化ジフェニルホスホリル(DPPA)試薬のごとき当該分野においてよく知られている標準的な試薬を用いて、適宜置換されている2−ブロモ−安息香酸と適宜保護されている[3.2.1]二環式アルコール2のCurtius反応により、調製され得る。そのように形成された中間体3は、当該分野においてよく知られている標準的な方法、例えば、炭酸ナトリウムまたはトリエチルアミンのごとき塩基の存在下、ジメチルホルムアミドおよび水中、触媒テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)を用いる鈴木カップリングを利用して、適切なボロン酸4にカップリングされ得る。標準的な条件を用いて、例えば、BOC保護基の場合にはアセトニトリル中のp−トルエンスルホン酸で処理することにより、3の保護基(PG)を除去し、式(I)の化合物5(R1=R2=H)を得る。
Figure 2008505118
試薬および条件:
a)アジ化ジフェニルホスホリル,トリエチルアミン,b)Pd(Ph),塩基,DMF/HO,c)保護基の除去
スキーム2
スキーム2に示すように、所望の式(I)の化合物は、市販のアジ化ジフェニルホスホリル(DPPA)試薬のごとき当該分野においてよく知られている標準的な試薬を用いて、適宜置換されている2−ブロモ−安息香酸1と市販トロピン6のCurtius反応によっても調製され得る。そのように形成された中間体7は、当該分野においてよく知られている標準的な方法、例えば、炭酸カリウムのごとき塩基の存在下、ジメチルホルムアミド中の触媒テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウムを用いる鈴木カップリングを利用して、適切なボロン酸4にカップリングされ、式(I)の化合物5(n=0,R1=メチル,R2=なし)を形成し得る。
Figure 2008505118
試薬および条件:
a)アジ化ジフェニルホスホリル、トリエチルアミン、b)Pd触媒、塩基、溶媒
スキーム3
所要の[3.2.1]二環式アルコール2(n=1,PG=BOC)は市販されていないが、化合物8から調製でき、これは既に文献(T.Momoneら,J.C.S.Perkin.Trans.1,9,1997,1307−14)に記載されている。スキーム3に示すように、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドおよびカリウムtert−ブトキシドのごとき標準的な試薬を用いて、化合物8のウィティッヒ反応により、化合物9を調製した。ジシアミルボランを用いて得られたアルケン9をヒドロホウ素化し、次いで、酸化することにより、アルコール10を形成した。次いで、水素化条件下にて10のベンジル部分を除去し、次いで、標準的な条件下にて、例えば、水酸化ナトリウムのごとき塩基の存在下、二炭酸ジ−tert−ブチルで処理することにより、環窒素をBOC基で保護し、所望のアルコール2(n=1,PG=BOC)を得た。
Figure 2008505118
スキーム4
スキーム4に示すように、一般式(I)の化合物が4級塩(R1およびR2はHでない)である場合、該化合物は、アセトニトリルまたはジクロロメタンのごとき不活性溶媒中、適切なアルキル化試薬(R1XおよびR2X,R1およびR2はHでない)と対応する2級または3級アミン5(I,R1=Hまたはメチル,R2=Hまたはなし)を連続的に反応させることにより、調製されてもよい。
Figure 2008505118
合成実施例
ここで、本発明は以下の実施例を参照することにより説明されるが、該実施例は、単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。全ての温度は℃単位で提供される。シリカ上での薄層クロマトグラフィー(t.l.c.)およびシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(別記しない限り、Merck9385を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィー)を行った。
系Aおよび系Bにおいて記載した条件下にてLC/MSを行った:
系A:
・カラム:3.3cm×4.6mm ID,3um ABZ+PLUS
・流速:3ml/分
・注入量:5μl
・温度:室温
・溶媒:A:0.1%のギ酸+10mMの酢酸アンモニウム
B:95%のアセトニトリル+0.05%のギ酸
・勾配:
Figure 2008505118
系B:
・液体クロマトグラフシステム:SCL−10Aコントローラーおよび二元UV検出器付き島津LCシステム
・オートサンプラー:Valco製6ポートインジェクター付きLeap製CTC
・カラム:1mm×40mm,Aquasil(C18)
・流速:0.3mL/分
・注入量:2μl
・温度:室温
・溶媒:A:0.02%のトリフルオロ酢酸/水
B:0.018%のトリフルオロ酢酸/アセトニトリル
・勾配(直線):
Figure 2008505118
系Cまたは系Dにおいて記載した条件下にて質量特異的自動分取(MDAP)を行った:
系C:ギ酸塩
・用いた分取用カラムはSupelcosil ABZplus(内径10cm×2.12cm;粒径5m)だった。
・UV検出波長:200−320nM
・流速:20ml/分
・注入量:0.5ml
・溶媒A:0.1%のギ酸
・溶媒B:95%のアセトニトリル+0.05%のギ酸
系D:TFA塩
・用いた分取用カラムはSupelcosil ABZplus(内径10cm×2.12cm;粒径5m)だった。
・UV検出波長:200−320nM
・流速:20ml/分
・注入量:0.5ml
・溶媒A:水+0.1%のトリフルオロ酢酸
・溶媒B:アセトニトリル+0.1%のトリフルオロ酢酸
(3−エンド)−(ヒドロキシメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルの調製
化合物を3工程にて調製した:
工程a:3−メチリデン−8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンの調製
スターラーバー、N吸入口および中栓付の500mlの枝付きフラスコに、THF(82ml,1M)中のカリウムtert−ブトキシドおよびメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(29.2g,82mmol)の溶液を加えた。それを乾燥N下にて0℃に冷却し、次いで、無水THF(140ml)を0℃でシリンジから加えた。イリド溶液を20分間攪拌した。無水THF(ml)中の8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(14.0g,65mmol)を0℃でシリンジから加え、次いで、その溶液を室温で1時間攪拌し、次いで、水(6ml)でクエンチした。混合物をpH1に酸性化し、次いで、THFを30℃で減圧除去した。残りを水(450ml)で希釈し、次いで、トルエン(3×200ml)を用いてPhPOを抽出した。その水溶液を6NのNaOH(約35ml)を用いて塩基性化し、次いで、酢酸エチル(3×200ml)を用いて抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl(3×100ml)を用いて洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで、蒸発させ、粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(400gのシリカ,0.1%のTEA含有の酢酸エチル)により精製した。3−メチリデン−8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを黄色油状物(11.3g,81.5%)として回収した。LC/MS ESI R 1.27分,MH 214.
NMR(CDCl,400MHz;δ):1.58ppm(q,2H),1.80−2.05ppm(m,4H),2.55ppm(d,2H),3.28ppm(s,2H),3.65ppm(s,2H),4.80ppm(s,2H),7.29ppm(t,1H),7.35ppm(t,2H),7.46ppm(d,2H).
工程b:(3−エンド)−8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]メタノールの調製
0℃、N下にて、THF(20ml,20mmol)中の1.0MのボランをTHF(20ml,40mmol)中の2−メチル−2−ブテンの2.0Mの溶液へ加えることにより、ジシアミルボランの溶液を調製した。溶液を1時間0℃で攪拌し、その後、10mlの無水THF中の3−メチリデン−8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(1.07g,5mmol)を加えた。0℃で0.5時間後、反応混合物を室温まで温め、次いで、一晩攪拌しておいた。水(2ml)を注意深く加えることにより、ボランをクエンチした。次いで、30%のH(3.87ml,45mmol)の水溶液を30分間にわたって滴下して加えることにより、攪拌溶液を0℃で酸化した。反応混合物を3NのHClを用いて中和し、次いで、溶媒を蒸発させた。残りを酢酸エチル中で処理した。蒸発により、粘性粗油状物を得、これを工程cに直接用いた。
工程c:ベンジル基の除去およびBOC基での保護
炭素担持水酸化パラジウム(Pearlman触媒,2.27g,22重量%)を含むエタノール(20ml)および6NのHCl(1ml)中の(3−エンド)−8−(フェニルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]メタノール(1.16g)(Schneiderら,Arch.Pharm.,1975,308−365)の溶液を、室温で2日間水素化した(55psi H)。セライトから濾過して触媒を除去し、次いで、濾液を減圧下にて蒸発させた。残りおよびジ−tert−ブチルジカルボナート(1.63g,7.5mmol)をジオキサン:1NのNaOH(2:1)、30ml中に溶解し、次いで、室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、次いで、残りを酢酸エチル(3×25ml)および水(25ml)の間で分けた。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、次いで、蒸発させた。残りの油状物をフラッシュクロマトグラフィー(150gのシリカ,ヘキサン:酢酸エチル(1:1,メタノール中、0.1%の2.0MのNHを含む))により精製した。無色油状物(0.65g)を得た。LC/MS ESI R 1.65分,MH 242.
NMR(CDCl,400MHz;δ)4.15ppm(ブロード,2H),3.64ppm(d,2H),2.20ppm(ブロード,2H),1.97ppm(ブロード,2H),1.85ppm(m,1H),1.60ppm(m,2H),1.40−1.50ppm(s+ブロード,11H).
中間体1:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
クロロホルム(10ml)中の2−ブロモ−5−メチル安息香酸(430mg)の溶液を、アジ化ジフェニルホスホリル(450μl)およびトリエチルアミン(450μl)を用いて処理した。得られた反応混合物を60℃で10分間加熱し、次いで、クロロホルム(2ml)中の(3−エンド)−(ヒドロキシメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(470mg)の溶液を用いて処理した。反応混合物を6時間加熱還流した。冷却した溶液をSPEカートリッジ(Si,10g)にロードした。クロロホルムを用いて溶離し、次いで、溶媒を蒸発させることにより、標記化合物(920mg)を得た。LC/MS ESI R 3.93分 MH 453.
中間体2:(3−エンド)−[({[(2−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.79分 MH 439.
中間体3:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−5−クロロ安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 4.05分 MH 473.
中間体4:(3−エンド)−{[({[2−ブロモ−5−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−5−(メチルオキシ)安息香酸から標記化合物を調製した。NMR(d−DMSO 400MHz;δ)7.84(br,1H),7.46−7.35(m,1H),7.18−7.11(m,1H),6.56−6.51(m,1H),4.33−4.10(m’s,4H),3.81(s,3H),2.31−1.95(m’s,5H),1.74−1.64(m,2H),1.5−1.41(m’s,11H)
中間体5:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−4−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−4−メチル安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.91分 MH 453.
中間体6:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−6−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−6−メチル安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.64分 MH 453.
中間体7:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−5−フルオロ安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.92分 MH 457.
中間体8:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−3−フルオロ安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.83分 MH 457.
中間体9:(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
中間体1の調製について記載した手順を用いて、2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸から標記化合物を調製した。LC/MS ESI R 3.78分 MH 457.
中間体10:(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル(2−ブロモフェニル)カルバマート
THF(10mL)中の2−ブロモ安息香酸(1.00g,5.00mmol)の溶液を、マグネチックスターラーバー装着のRadleys(登録商標)Carousel反応チューブに加えた。アジ化ジフェニルホスフィン(1.18mL,5.50mmol)、次いで、エチルアミン(1.40mL,10.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で10分間攪拌し、次いで、8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール(1.19g,7.50mmol)を加えた。75℃で16時間攪拌を続け、次いで、沈殿したホスホン酸を減圧濾過により除去した。次いで、濾液を減圧下で濃縮した。残りをDCM(6ml)中に溶解し、次いで、溶液を、HO(3mL)含有の10mLの疎水性フリットへ移した。水相をDCM(1×4mL)で抽出し、次いで、合わせた有機相を50mLのDCMで希釈した。この溶液を、60mLのDCMでプライムされた10gの順相アミノプロピルSPEカートリッジにロードした。次いで、DCM(1×60mL)、EtO(1×60mL)、EtOAc(5×60mL)およびMeOH(1×60mL)を連続的に用いてカートリッジを溶離させた。標記化合物はEtOAcフラクションにて見出され、これを減圧下にて濃縮し、標記化合物0.309g(18%)を得た。LC/MS ESI R 1.44分,MH 339.
中間体10について記載した手順に従って、表1に示す以下の中間体を調製した。
表1
Figure 2008505118
Figure 2008505118
実施例1:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
ジメチルホルムアミド(0.75ml)中の(3−エンド)−[({[(2−ブロモフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(45mg)および3−チエニルボロン酸(23.4mg)の溶液を、炭酸ナトリウム(30mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)(58mg)および水(0.25ml)で処理した。混合物を密封した反応チューブ中にセットし、次いで、マイクロ波(CEM Explorer,150℃,10分間,圧力250psi,出力100W)にて加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。残りをクロロホルム(1ml)中に溶解し、次いで、2Nの塩酸(0.5ml)および水(0.5ml)で連続的に洗浄した。有機相を分け、次いで、溶媒を減圧下で除去した。残りをアセトニトリル(1ml)中に溶解し、次いで、p−トルエンスルホン酸(20mg)で処理した。得られた混合物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、SPEカートリッジ(SCX,500mg)にロードし、次いで、メタノールで洗浄し、次いで、メタノール中の2Mのアンモニアで溶離することにより、溶液を精製した。溶媒を減圧下で除去し、次いで、残りをMDAPにより精製し、標記化合物を得た。LC/MS ESI R 2.18分 MH 343
実施例2:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.67分 MH 377.
実施例3:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−(メチルオキシ)−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−{[({[2−ブロモ−5−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.51分 MH 373.
実施例4:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−4−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.54分 MH 357
実施例5:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−メチル−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−6−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.42分 MH 357.
実施例6:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.51分 MH 361.
実施例7:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
実施例1に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.46分 MH 361.
実施例8:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート
ジメチルホルムアミド(0.75ml)中の(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(45mg)および3−チエニルボロン酸(21mg)の溶液を、トリエチルアミン(42ul)、テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)(58mg)および水(0.25ml)で処理した。混合物を密封した反応チューブ中にセットし、次いで、マイクロ波(CEM Explorer,150℃,10分間,圧力250psi,出力100W)にて加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。残りをクロロホルム(1ml)中に溶解し、次いで、2Nの塩酸(0.5ml)および水(0.5ml)で連続的に洗浄した。有機相を分け、次いで、溶媒を減圧下で除去した。残りをアセトニトリル(1ml)中に溶解し、次いで、p−トルエンスルホン酸(20mg)で処理した。得られた混合物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、SPEカートリッジ(SCX,500mg)にロードし、次いで、メタノールで洗浄し、次いで、メタノール中の2Mのアンモニアで溶離することにより、溶液を精製した。溶媒を減圧下で除去し、次いで、残りをMDAPにより精製し、標記化合物を得た。LC/MS ESI R 2.54分 MH 357.
実施例9:(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート
実施例8に記載した手順に従って、3−チエニルボロン酸および(3−エンド)−[({[(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}オキシ)メチル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸1,1−ジメチルエチルを反応させて、標記化合物を生成した。LC/MS ESI R 2.53分 MH 361.
実施例10:(3−エンド)−3−{[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン・トリフルオロアセタート
DMF(1ml)中の(3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート(26mg)の溶液を、ヨウ化メチル(18ul)で処理した。16時間後、溶媒を蒸発させ、次いで、残りをMDAPにより精製し、標記化合物(8mg)を得た。LC/MS ESI R 2.32分 MH 389.
実施例11:(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
マイクロ波反応チューブ中、PS−PPh−Pd(0.020g,0.0026mmol)を、DME(1mL)中の8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル(2−ブロモフェニル)カルバマート(0.060g,0.177mmol)の溶液へ加えた。EtOH(1mL)中の3−チオフェンボロン酸(0.045g,0.354mmol)の溶液を反応混合物へ加え、次いで、HO(0.5mL)中のKCO(0.056g,0.407mmol)の溶液を加えた。反応バイアルをキャップし、次いで、165℃で10分間加熱した。重力濾過により樹脂を除去し、DME(1mL)およびEtOH(1mL)で洗浄し、次いで、減圧下で濾液を濃縮した。残りをDCM(4mL)中に溶解し、次いで、6mLの疎水性フリットに移した。HO(2.0mL)を溶液に加え、次いで、混合して、塩基を除去した。相を分け、次いで、水相をDCM(1×4mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮し、次いで、Gilson(登録商標)分取用HPLCにより精製し、標記化合物(36.4mg,61%)を得た。LC/MS ESI R 1.41分,MH 343.
実施例11に記載した手順に従って、表2に示す以下の実施例を調製した。
表2
Figure 2008505118
Figure 2008505118
実施例17:(3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート
マグネチックスターラーバー付の4mLのガラスバイアル中、Pd(PPh(0.075g,0.065mmol)を、DME(1mL)中の8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル(2−ブロモ−3−フルオロフェニル)カルバマート(0.116g,0.324mmol)の溶液へ加えた。EtOH(1mL)中の3−チオフェンボロン酸(0.083g,0.648mmol)の溶液を反応混合物へ加え、次いで、HO(0.5mL)中のKCO(0.168g,1.22mmol)の溶液を加えた。ガラスバイアルをキャップし、次いで、80℃で16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCM(4mL)中で処理し、次いで、6mLの疎水性フリットに移した。HO(2mL)を溶液に加え、混合し、塩基を除去した。相を分け、次いで、水相をDCM(1×4mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮し、次いで、Gilson(登録商標)分取用HPLCにより精製し、標記化合物(0.042g,36%)を得た。LC/MS ESI R 1.56分,MH 359.
実施例17に記載した手順に従って、表3に示す以下の実施例を調製した。
表3
Figure 2008505118
Figure 2008505118
実施例20:(3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン
第一工程
マグネチックスターラーバー付の4mLのガラスバイアル中、Pd(PPh(0.046g,0.040mmol)を、DME(1mL)中の8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル(2−ブロモ−6−メチルフェニル)カルバマート(0.071g,0.200mmol)の溶液へ加えた。EtOH(1mL)中の2−チオフェンボロン酸(0.038g,0.300mmol)の溶液を反応混合物へ加え、次いで、HO(0.5mL)中のKCO(0.064g,0.460mmol)の溶液を加えた。ガラスバイアルをキャップし、次いで、80℃で16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCM(4mL)中で処理し、次いで、6mLの疎水性フリットに移した。HO(2mL)を溶液に加え、混合し、塩基を除去した。相を分け、次いで、水相をDCM(1×4mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮し、次いで、Gilson(登録商標)分取用HPLCにより精製し、8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]カルバマート(0.048g,67%)を得た。LC/MS ESI R 1.13分,MH 357.
第二工程
アルゴン下、マグネチックスターラーバー付ガラスバイアル中、tert−ブチルメチルエーテル(0.700mL,1.49mmol)中のMeBrの2M溶液を、DCM/CHCN(2mL)の混合物(1:1)中の8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]カルバマート(0.040g,0.112mmol)の溶液へ加えた。反応物を室温で16時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、次いで、生成物を減圧下で乾燥させ、標記化合物(0.041g,99%)を得た。LC/MS ESI R 1.62分,MH 371.
実施例20で記載した手順に従って、適切なボロン酸およびブロモ−フェニル中間体を反応させて、表4に示す以下の実施例を調製した。
表4
Figure 2008505118
Figure 2008505118
省略形
BOC tert−ブチルオキシカルボニル
DCM ジクロロメタン
DME エチレングリコールジメチルエーテル
DMF ジメチルホルムアミド
ESI エレクトロスプレーイオン化
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LC/MS 液体クロマトグラフィー/質量分析
MDAP 質量特異的自動分取
Rt 保持時間
SPE 固相抽出
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
生物学的実施例
mAChRにおける本発明の化合物の阻害効果を以下のインビトロおよびインビボアッセイにより測定する。
カルシウム動員による受容体活性化の阻害分析:
既に記載されているように(H.M.Sarauら,1999.Mol.Pharmacol.56,657−663)、受容体−活性化されたカルシウム動員をモニタリングすることにより、CHO細胞にて発現されるmAChRの刺激を分析した。MmAChRを安定に発現しているCHO細胞を、96ウェルブラックウォール/クリアーボトムプレート中にセットした。18〜24時間後、培地を吸引し、次いで、100μlのロード培地(Earl’s塩,0.1%のRIA−グレードのBSA(Sigma,St.Louis MO)および4μMのフルオ−3−アセトキシメチルエステル蛍光指示色素(Fluo−3 AM,Molecular Probes,Eugene,OR)を加えたEMEM)と交換し、次いで、37℃で1時間インキュベーションした。次いで、色素を含有する培地を吸引し、新鮮な培地(Fluo−3 AMなし)と交換し、次いで、細胞を10分間37℃でインキュベーションした。次いで、細胞を3回洗浄し、次いで、100μlのアッセイバッファー(0.1%のゼラチン(Sigma),120mMのNaCl,4.6mMのKCl,1mMのKHPO,25mMのNaHCO,1.0mMのCaCl,1.1mMのMgCl,11mMのグルコース,20mMのHEPES(pH7.4))中、37℃で10分間インキュベーションした。50μlの化合物(アッセイ中、1×10−11〜1×10−5M最終)を加え、次いで、プレートを37℃で10分間インキュベーションした。次いで、プレートを蛍光強度プレートリーダー(FLIPR,Molecular Probes)中にセットし、そこで、色素を添加された細胞に、6ワットのアルゴンレーザーからの励起光(488nm)を曝した。0.1%のBSAを含有するバッファー中にて調製した50μlのアセチルコリン(0.1〜10nM最終)を50μl/秒の速度で加えることにより細胞を活性化した。サイトゾルのカルシウム濃度における変化としてモニターされるカルシウム動員は、566nmの発光強度における変化として測定される。発光強度における変化はサイトゾルのカルシウムレベルに直接関連付けられる。全96ウェルから放出された蛍光は冷却CCDカメラを用いて同時に測定される。データポイントを毎秒集める。次いで、GraphPad PRISMソフトウェアを用いて、このデータをプロットおよび解析する。
メタコリンが誘導する気管支収縮−効力および作用持続時間
メタコリンに対する気道応答を、覚醒時、無拘束BalbCマウス(各群、n=6)にて測定した。圧プレスチモグラフィを用いて、メタコリンでの気管支の攻撃の間に生じる気道抵抗の変化と相関関係にあることが分かっている、ポウズの増大(Penh)、すなわち、単位のない尺度を測定した(2)。50μlのビヒクル(10%のDMSO)中の50μlの化合物(0.003−10μg/マウス)を用いてマウスの鼻腔内(i.n.)を予め処置し、次いで、薬剤投与後の特定時間(15分〜96時間)の間、プレスチモグラフィチャンバー内にセットした。効力を測定するために、投与された薬剤に対する用量反応を行い、および薬剤の鼻腔内投与から15分後に全ての測定を行った。作用持続時間を測定するために、薬剤の鼻腔内投与から15分後ないし96時間後の任意の時間にて測定を行った。
そのチャンバー内において、一旦、マウスを10分間平衡状態とし、その後、5分間のベースラインPenh測定を行う。次いで、メタコリン(10mg/ml)のエアロゾルを用いてマウスを2分間攻撃した。メタコリンエアロゾルの攻撃開始から7分間連続してPenhを記録し、その後5分間攻撃を続けた。GraphPad PRISMソフトウェアを用いて、各マウスについてのデータを分析し、かつプロットした。この実験により、投与した化合物の活性持続時間を測定することができる。
本化合物は、気道疾患、例えば、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、慢性呼吸閉塞、肺線維症、肺気腫およびアレルギー性鼻炎を含むがこれらに限定されない様々な症状を処置するために有用である。
処方−投与
従って、本発明はさらに、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理機能誘導体(例えば、塩およびエステル)および医薬上許容される担体または賦形剤および所望により1またはそれ以上の他の治療成分を含む医薬処方を提供する。
以後、用語「活性成分」は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理機能誘導体を意味する。
式(I)の化合物は口または鼻を介して吸入投与され得る。
吸入による肺への局所送達のための乾燥粉末組成物は、吸入器または粉末吸入器において用いるために、例えばゼラチンのカプセル剤およびカートリッジまたは例えばラミネートアルミホイルのブリスター中にて提供されてもよい。粉末混合処方は、一般的に、本発明の化合物を吸入するためのパウダーミックスおよび適当な粉末基剤(担体/希釈剤/賦形剤物質)、例えば、モノ−、ジ−またはポリ−サッカライド(例えば、ラクトースまたはデンプン)、有機または無機塩(例えば、塩化カルシウム、リン酸カルシウムまたは塩化ナトリウム)、ポリアルコール(例えば、マンニトール)またはそれらの混合物を含み、別法では、1またはそれ以上のさらなる物質と一緒に、かかる添加物が混合処方中に含まれ、以下に記載のように、処方またはそれらの混合物の化学的および/または生理学的安定性またはパフォーマンスを促進する。ラクトースの使用が好ましい。一般的に各カプセル剤またはカートリッジは、所望により別の治療活性成分と組み合わせて、20μg−10mgの式(I)の化合物を含む。別法では、本発明の化合物は、賦形剤を用いることなく配合されてもよく、または例えば共沈またはコーティングにより、化合物、所望により他の治療活性物質および賦形剤物質を含む粒子中に処方されてもよい。
適当には、医薬ディスペンサーは、リザーバードライパウダー吸入器(RDPI)、複数回投与用ドライパウダー吸入器(MDPI)および一定用量吸入器(MDI)からなる群より選択される型である。
リザーバードライパウダー吸入器(RDPI)により、乾燥粉末形態の複数の(定量されていない用量の)医薬を含むために適するリザーバー形態のパックを有する吸入器、およびリザーバーからデリバリー位置までの医薬用量を計量するための手段を含む吸入器が意味される。計量手段は、例えば、計量カップまたは穴あきプレートであってもよく、カップがリザーバーからの医薬で充填されてもよい初めの位置から、定量された医薬用量を患者が吸入に利用できる第2の位置を可動する。
複数回投与用ドライパウダー吸入器(MDPI)により、乾燥粉末形態の医薬を投与するために適する吸入器が意味され、ここで、医薬は、複数の、定量された用量(またはその部分)の医薬を含む(またはそうでなければ、それをもたらす)複数回投与用パック中に含まれる。好ましい一の態様において、担体はブリスターパックの形態であるが、例えば、カプセル剤ベースのパック形態か、または、その上に薬剤がプリント、ペイントおよび真空密閉を含む任意の適当な方法により塗布されている担体とすることもできる。
処方は予め定量され得るか(例えば、ディスカスのように。GB 2242134を参照のこと。またはディスクヘイラーについては、GB 2178965、2129691および2169265を参照のこと)または使用時に定量され得る(例えばタービュヘイラーのように。EP 69715を参照のこと)。単位用量デバイスの例は、ロタヘイラー(GB 2064336を参照のこと)である。吸入デバイス、ディスカスは、間隔を置いた多数のくぼみを有するベースシート、および密閉および剥離可能なリッドシートからなる伸縮性ストリップを含み、多数の容器を特徴としており、各容器は好ましくはラクトースと組み合わさっている式(I)の化合物を含む吸入用処方を有する。好ましくは、ストリップは十分に弾力があり、ロールに巻き取られる。好ましくは、リッドシートおよびベースシートは互いに封着できないリーディングエンド部分をもつが、少なくともそのリーディングエンド部分の1つは、巻き取り手段に付着するように作られている。また好ましくは、ベースおよびリッドシート間の密封はシート全幅に伸びる。好ましくは、リッドシートはベースシートの一方の末端から縦方向にはがされてもよい。
一の態様において、複数投与用パックは、乾燥粉末形態の医薬を封じ込めるための複数のブリスターを含むブリスターパックである。典型的に、ブリスターは、そこからの医薬の放出を容易にするために、規則的に並べられる。
一の態様において、複数回投与用ブリスターパックは、ディスク型ブリスターパック上に通常円形に並べられた複数のブリスターを含む。別の態様において、複数回投与用ブリスターパックは、例えばストリップまたはテープを含む、伸縮形態である。
好ましくは、複数回投与用ブリスターパックは、互いに剥離可能に固定された2つの部材の間で定められる。米国特許第5,860,419号、第5,873,360号および第5,590,645号は、この一般型の医薬パックを記載している。この態様において、通常、デバイスは該2部材を剥離し、各薬剤を封入するための剥離手段を含むオープニングステーションを備えている。適当には、シート全長にわたる多数の薬剤容器を特徴とする、剥離可能部分が伸縮性シートであるデバイスが用いられ、またこのデバイスは各容器に順に番号をつけるインデックス手段を備えている。より好ましくは、シートの一方が多数のくぼみを有するベースシートであり、他方のシートがリッドシートであるデバイスが用いられ、各くぼみおよびリッドシートの隣接部分を1容器と定義する。該デバイスはオープニングステーションでリッドおよびベースシートを引き離す駆動手段を含む。
一定用量吸入器(MDI)により、エアロゾル形態の医薬を投与するために適当な医薬ディスペンサーが意味され、ここで、医薬は、噴霧剤ベースのエアロゾル医薬処方を含むために適切なエアロゾル容器中に含まれる。典型的に、エアロゾル容器は、エアロゾル形態の医薬処方を患者へ放出するために、定量バルブ、例えばスライドバルブを備えている。エアロゾル容器は一般的に、予め定量した医薬が1作動でバルブから供給されるように設計されており、該容器は、容器固定時にはバルブを押し、またはバルブ固定時には容器を押すことにより開けられる。
吸入による肺への局所送達のためのスプレー組成物は、例えば、水溶液または懸濁液として処方されてもよく、または適当な液状噴霧剤と一緒に、一定用量吸入器のごとき加圧式パックから送達されるエアロゾルとして処方されてもよい。吸入に適するエアロゾル組成物は、懸濁液または溶液であり得、および一般的には、所望により別の治療活性成分および適当な噴霧剤、例えば、フルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンまたはそれらの混合物、特に、ヒドロフルオロアルカン、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラ−フルオロエタン、特に、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパンまたはそれらの混合物と組み合わせた、式(I)の化合物を含む。二酸化炭素または他の適当な気体が噴霧剤として用いられてもよい。エアロゾル組成物は賦形剤不含であってもよく、または所望により当業者によく知られているさらなる処方の賦形剤、例えば、オレイン酸またはレシチンなどの界面活性剤、およびエタノールなどの共溶媒を含んでもよい。加圧された処方は、一般的に、バルブ(例えば、定量バルブ)で閉鎖され、およびマウスピースを備えたアクチュエーターに取り付けられたキャニスター中に保持され得る。
吸入投与のための医薬は、望ましくは、粒径を制御される。肺への局所送達のための気管支系への吸入のために最適な空気力学的粒径は、通常、1−10μm、好ましくは、2−5μmである。肺への全身投与を成し遂げるための肺胞領域への吸入のために最適な空気力学的粒径は、約0.5−3μm、好ましくは、1−3μmである。末梢気道に到達させるために吸入される場合、20μmよりも大きい空気力学的粒径を有する粒子は、一般的に、大きすぎる。処方の空気力学的粒径の平均は、例えば、カスケードインパクションにより測定されてもよい。幾何学的な粒径の平均は、例えば、レーザー回折、光学的手段により測定されてもよい。
所望の粒径を成し遂げるために、生じる活性成分の粒子の大きさを、慣用的な手段、例えば、結晶化制御、微粒子化またはナノミリングにより、減じてもよい。所望のフラクションは、空気分級により分けられてもよい。或いは、所望の大きさの粒子は、例えばスプレー乾燥により直接形成されてもよく、スプレー乾燥のパラメーターを制御して、所望の大きさの範囲の粒子を生じる。好ましくは、粒子は結晶であり得るが、非晶物質も所望により用いられてもよい。ラクトースのごとき賦形剤が用いられる場合、一般的に、賦形剤の粒径は本発明内の吸入用医薬よりもはるかに大きいものであり得、その結果、「粗い」担体は呼吸に適さない。賦形剤がラクトースである場合、それは典型的には、粉砕ラクトースとして配合され得、ここで、ラクトース粒子の多くとも85%が60−90μmのMMDを有し、および少なくとも15%が15μm未満のMMDを有し得る。担体に加えて、乾燥粉末混合物中の添加物質は、呼吸に適する、すなわち、空気力学的には10ミクロン未満であってもよく、または呼吸に適さない、すなわち、空気力学的には10ミクロン以上であってもよい。
用いられてもよい適当な添加物質は、アミノ酸、例えば、ロイシン;水可溶性または水不溶性、天然または合成の界面活性剤、例えば、レシチン(例えば、大豆レシチン)および固体脂肪酸(例えば、ラウリン酸、パルミチン酸およびステアリン酸)およびそれらの誘導体(例えば、塩およびエステル);ホスファチジルコリン;糖エステルを含む。添加物質は、着色剤、味のマスキング剤(例えば、サッカリン)、静電防止剤、滑沢剤(例えば、PCT公開番号WO 87/905213を参照のこと。該教示内容は出典明示により本発明の一部となる)、化学安定化剤、バッファー、防腐剤、吸収促進剤および当業者に知られている他の物質を含んでもよい。
徐放性コーティング物質(例えば、ステアリン酸またはポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ポリ乳酸)も、活性物質または活性物質含有粒子上にて用いられてもよい(例えば、米国特許第3,634,582号、独特許第1,230,087号、独特許第1,381,872号を参照のこと。該教示内容は出典明示により本発明の一部となる)。
鼻腔内スプレーは、水性または非水性ビヒクルと一緒に、増粘剤、バッファー塩またはpHを調節するための酸もしくはアルカリ、等張化剤または抗酸化剤のごとき物質を添加して、処方されてもよい。
ネブライザーによる(nebulation)吸入のための溶液は、水性ビヒクルと一緒に、酸もしくはアルカリ、バッファー塩、等張化剤または抗菌剤のごとき物質を添加して、処方されてもよい。それらは、濾過またはオートクレーブ中での加熱により滅菌されてもよく、或いは非滅菌製品として提供されてもよい。
好ましい単位投与処方は、前記したような有効量またはその適切なフラクションの活性成分を含むものである。
明細書および添付の特許請求の範囲にわたって、文脈上他のものが必要とされない限り、用語「含む」ならびに「含んでいる」および「含んだ」のごときバリエーションは、所定の整数または工程或いは一群の整数を含むことが意図されるが、任意の他の整数または工程或は一群の整数または工程を排除しないことが理解されよう。
本明細書中にて引用した、特許および特許出願を含め、全ての文献は、出典明示によりその全てが本明細書の一部となる。
上記記載は、その好ましい実施態様を含め、本発明を十分に開示する。本明細書中にて具体的に開示された実施態様の修飾および改善は、添付の特許請求の範囲内である。さらなる記載がなくとも、当業者は上記記載を用いて、本発明を最大限に利用し得るものと考えられる。故に、本明細書中の実施例は単なる例示と解釈されるべきであり、本発明の範囲を限定するものではない。独占的な特性または特権が主張される本発明の実施態様は、添付の特許請求の範囲にて定義の通りである。

Claims (11)

  1. 以下に示す式(I):
    Figure 2008505118
    (I)
    [式中:
    Yは
    Figure 2008505118
    からなる群より選択され;
    R1およびR2は独立して、一の結合、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
    R3、R4、R5およびR6は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C1−10アルコキシ、ハロ置換C1−10アルコキシ、(CR8R8)qORa、ヒドロキシ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、(CR8R8)qNR10R11、(CR8R8)qNC(O)R9および(CR8R8)qC(O)NR10R11からなる群より選択されるか;またはR3、R4、R5もしくはR6部分のいずれか2つは一緒になって5〜6員の飽和または不飽和環を形成してもよく;および該アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、複素環または複素環アルキル基は置換されていてもよく;
    R12、R13およびR14は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、ハロ置換C1−4アルコキシ、(CR8R8)pORa、ヒドロキシ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、(CR8R8)pNR10R11、(CR8R8)pNC(O)R9および(CR8R8)pC(O)NR10R11からなる群より選択されるか;またはR12、R13もしくはR14部分のいずれか2つは一緒になって5〜6員の飽和または不飽和環を形成してもよく;および該アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、複素環または複素環アルキル基は置換されていてもよく;
    R7は、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
    R8は水素またはC1−4アルキルであり;
    R9は、水素、置換されていてもよいC1−4アルキル、および置換されていてもよいアリールからなる群より選択され;
    R10およびR11は独立して、水素、置換されていてもよいC1−4アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC1−4アルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC1−4アルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールC1−4アルキル、複素環、および複素環C1−4アルキルからなる群より選択されるか;またはR10およびR11はそれらが結合している窒素と一緒になって5〜7員環を形成し、該環は、O、NおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく;
    Raは、水素、アルキル、アリール、アリールC1−4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1−4アルキル、複素環および複素環C1−4アルキル部分からなる群より選択され、該部分の全ては置換されていてもよく;
    qは0であるか、または1〜10の整数であり;
    pは0であるか、または1〜4の整数であり;
    nは0または1であり;
    は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、洒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のごとき生理学的に許容されるアニオンである]
    で示される化合物。
  2. 以下の式II:
    Figure 2008505118
    (II)
    [式中:
    Yは
    Figure 2008505118
    からなる群より選択され;
    R1およびR2は独立して、一の結合、水素およびC1−4アルキルからなる群より選択され;
    R3、R4、R5およびR6は独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキルおよびC1−5アルコキシからなる群より選択され;
    R12、R13およびR14は独立して、水素、ハロゲンおよびC1−4アルキルからなる群より選択され;
    R7は、水素およびメチルからなる群より選択され;
    nは、0または1であり;
    は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、洒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のごとき生理学的に許容されるアニオンである]
    で示される化合物。
  3. (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−(メチルオキシ)−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−メチル−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−3−{[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[4−クロロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−3−[({[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]カルバマート;および
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−メチル−6−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド:
    からなる群より選択される請求項1記載の化合物。
  4. 以下:
    (3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[4−フルオロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−3−[({[4−クロロ−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[5−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[2−フルオロ−6−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8,8−ジメチル−3−[({[4−メチル−2−(2−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−クロロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[4−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−3−[({[3−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート;
    (3−エンド)−3−{[({[4−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]アミノ}カルボニル)オキシ]メチル}−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−メチル−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[5−フルオロ−2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート・トリフルオロアセタート;および
    (3−エンド)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル[2−(3−チエニル)フェニル]カルバマート:
    に示す請求項1記載の化合物。
  5. ムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の処置のための、請求項1記載の化合物およびその医薬上許容される担体を含有する、医薬組成物。
  6. その必要のある哺乳類においてアセチルコリンとその受容体の結合を阻害する方法であって、安全かつ有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
  7. アセチルコリンがその受容体に結合する、ムスカリン性アセチルコリン受容体介在疾患の処置方法であって、安全かつ有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
  8. 疾患が、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、喘息、慢性呼吸閉塞、肺線維症、肺気腫およびアレルギー性鼻炎からなる群より選択される、請求項7記載の方法。
  9. 口または鼻を介して吸入投与される、請求項7記載の方法。
  10. リザーバードライパウダー吸入器、複数回投与用ドライパウダー吸入器または一定用量吸入器から選択される医薬ディスペンサーにより投与される、請求項7記載の方法。
  11. 化合物が24時間以上の作用持続時間を有する、請求項7記載の方法。
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