JP2008504893A - 穿刺装置及びマルチランセットカートリッジ - Google Patents

Abstract

交換式マルチランセットカートリッジを備える医療用穿刺装置。穿刺装置は、駆動機構、起動機構及び前進機構を有する。前進機構は、直線引き出しスライドであって、内外へ移動し、それにより、割り出しラチェット機構、カムガイド式チャージャ機構及びカムガイド式ランセットキャップ変位機構を作動させることができる直線引き出しスライドを有する。割り出しラチェット機構は、カートリッジ内のランセットを作動位置へ順次前進させる。カムガイド式チャージャ機構は、駆動機構をチャージし且つキャップを作動ランセットから離脱させる。また、カムガイド式キャップ変位機構は、離脱したキャップを作動ランセットの穿刺行程経路外へ移動させる。次に、起動機構が、チャージされた作動ランセットを解放し、それにより、妨害されない穿刺行程経路を横行して、被験体の皮膚の所望の穿刺部位を突き刺すことができる。

Description

本発明は、包括的には医療器具及び処置に関し、より詳細には血液又は他の体液の試料の採取及び／又は分析用の穿刺装置用のカートリッジアセンブリに関する。

［関連出願の相互参照］
本出願は、２００４年６月３０日に出願された米国特許仮出願番号第６０／５８４，１１５号の優先権を主張し、そのため、その出願の内容は全体的に参照によって本明細書に援用される。

［発明の背景］
多くの医療処置は、動物又は人の被験体の皮膚、及び場合によっては皮下組織の穿刺を必要とする。たとえば、糖尿病患者による血糖監視、血液型判定及びスクリーニング用途の場合のように、血液、間質液又は他の体液の試料を得るために、たとえば一般的には、尖ったランセット先端を使用して被験体の皮膚の穿刺場所に突き刺す。

場合によっては、或る人は１日又は１週間にわたって多数回の検査を行うために血液の試料を定期的に採取しなければならない。ランセットの再使用は、結果的に血液媒介汚染物質の感染又は広がりを生じる可能性があるので、繰り返し検査が必要な人は、多数のランセットを携帯して、各試料採取のためにそれらを個別に穿刺装置に装填しなければならない場合が多い。これは不便である可能性があり、指示された検査処方計画の遵守が低下する結果をもたらすであろう。

したがって、個々のランセットを個別に装填する必要をなくして多数の試料採取処置を実行することができる改良型穿刺装置が必要とされることがわかっている。多数の試料採取処置を実行するためのマルチユース穿刺装置に装填され、その後、完全又は部分的に使用済みになったとき、又は他の理由で交換が望まれるとき、取り外して交換されることができる便利な使い捨てマルチランセットカートリッジが必要とされていることもわかっている。本発明が主として対象とすることは、上記及び他の必要を満たす改良型試料採取装置及びカートリッジの提供である。

［発明の概要］
簡単に説明すると、一態様では、本発明は、交換式カートリッジを受容するための外側ハウジングを有する穿刺装置である。好ましくは、カートリッジは、穿刺装置のハウジング及び駆動機構に対して静止している静止外側シェルと、外側シェル内で回転前進させ、多数の穿刺処置を実行するために作動位置へ順次割り出すランセットアレイとを有する。カートリッジは好ましくは、外側シェル内で放射状ランセットアレイを保持して回転前進させるとともに、穿刺行程中、制御された所定の移動経路に沿って作動ランセットを拘束するための回転移動式キャリアを備える。カートリッジは好ましくは、ランセットから取り外された保護エンドキャップをランセットの移動経路外に保持し、且つキャップがハウジング内でがたつくことを防止するためのリセス、クリップ又は他のリテーナも有する。

穿刺装置は好ましくは、たとえば連繋して動作する１対の付勢機構（たとえば、ばね）を有する駆動機構であって、穿刺装置のプランジャ機構の駆動及び戻しを行い、且つ作動ランセットをその穿刺行程に沿って推進する駆動機構を備える。例示的な実施形態では、駆動機構の顎部（ジョー）が、カートリッジシェル内のスロットを通して下側から作動ランセットに係合し、それにより、部分的に使用済みのカートリッジを穿刺装置から取り外して、後に使用できるように挿入し直すことができる。さらなる例示的な実施形態では、穿刺装置は、一方向クラッチ又はラチェット機構を備え、それにより、ランセットを作動位置へ順次前進させて、ランセットの再使用を防止するようにしている。穿刺装置は好ましくは、ランセットキャリアを順次割り出し、駆動機構を作動化させ、且つキャップ外し作業中に制御された後退速度でランセットのエンドキャップを離脱させるための、これらすべてを単一の連続動作で行う前進機構及びチャージ機構も備える。

任意選択であるが、穿刺装置は、ランセットの貫入深さを調節するための深さリングを備える。好ましくは、深さリングは、異なった開口寸法及び異なった座ぐり深さの複数の開口を有し、穿刺装置のハウジング内のランセット開口に隣接した一連の位置の端から端まで回転可能であって、それにより、回転シャッター窓を形成し、広範な深さ制御を行う。さらなる例示的な実施形態では、穿刺装置は、駆動機構を起動する機能を有する改良型起動ボタンを有し、起動ボタンは、起動ボタンを外向きに付勢する一体型ばねアームと、回転深さリングを固定するためのリテーナとを有する。

別の態様では、本発明は、マルチユース穿刺装置と共に使用される改良型カートリッジアセンブリである。カートリッジアセンブリは好ましくは、複数の貫入部材又はランセットを有し、その各々が、それ自体の保護カバー又はエンドキャップを有して、血液、間質液及び／又は他の体液（複数可）の試料を得るために、人又は動物の被験体の皮膚又は他の組織の穿刺に順次使用されるように配置されている。例示的な実施形態では、カートリッジは、外側シェル又はハウジングと、ランセットを保持するために外側シェル内に回転包囲されたキャリアアセンブリとを有する。キャリアは、カートリッジの外側シェル内でランセットを回転式に前進させるので、装置の作動時に作動ランセット先端を通過させるには、１つの開口だけをシェルに貫設すればよく、それにより、汚染又は誤って針が刺さる可能性が低減する。

さらに別の態様では、本発明は、作動ランセットから離脱した後の無菌キャップを、作動ランセットの穿刺行程移動経路外へ移動させるキャップ変位機構である。第１の例示的な実施形態では、カートリッジは、カートリッジシェル内に取り付けられ、それにより、離脱したランセットキャップを穿刺行程の経路外へ付勢する片持ち式ばねアームを有する。第２の例示的な実施形態では、穿刺装置は、穿刺装置のカム面に沿って駆動され、それにより、ランセットキャップに係合してそのキャップを穿刺行程の経路の交差方向にその経路外へ押し出すばね付勢形プランジャを有する。両方の実施形態において、キャリアは、その外周付近に交差ガイド経路を画定し、それにより、ランセットキャップをランセット先端の移動経路外へ向かわせて保持することができる。交差ガイド経路は好ましくは、ランセット本体から取り外されたランセットキャップを確実に保持するためにキャリアから延出した１つ又は複数のガイドトラック（たとえば、弾性フィンガ、バーブ又は他の係合機能部）によって画定される。

さらに別の態様では、本発明は、前述した回転カム駆動前進機構及びキャップ変位機構に代わる直線引き出し前進機構である。例示の実施形態では、該前進機構は、内外へ移動して割り出しラチェット機構、カムガイド式チャージャ機構及びカムガイド式ランセットキャップ変位機構を作動させる直線引き出しスライダを有する。割り出しラチェット機構は、スライダから延出した弾性爪と、ランセットキャリアから下向きに延出し、それにより、カートリッジ内のランセットを作動位置へ順次前進させる複数のラチェット歯とを有する。カムガイド式チャージャ機構には、駆動プランジャ上の従動部（フォロワ）によって弾性的にたわんでピストンを案内し、それにより、駆動機構をして力を蓄えるようにしてキャップを作動ランセットから離脱させるカムアームが設けられている。また、カムガイド式キャップ変位機構には、離脱したキャップを作動ランセットの穿刺行程経路から移動させるためにカム面に沿って進む従動部（フォロワ）を有するリフターが設けられている。そのとき、起動機構は作動準備が完了した作動ランセットを解放し、それにより、妨害されない穿刺行程を横行して、被検体の皮膚の所望の穿刺部位を穿き刺すことができるようにする。

本発明の上記及び他の態様、特徴及び利点は、図面及び本明細書の詳細な説明を参照することによって理解され、また、添付の特許請求の範囲に特に指摘されているさまざまな要素及び組み合わせによって実現されるであろう。上記の包括的説明及び以下の図面の簡単な説明及び本発明の詳細な説明はいずれも、例示であって本発明の好適な実施形態の説明であり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限しないことを理解されたい。

［例示的な実施形態の詳細な説明］
本開示の一部を形成する添付図面とともに本発明の以下の詳細な説明を参照することにより、本発明がより容易に理解されるであろう。本発明は、ここに記載且つ／又は図示されている特定の装置、方法、状態又はパラメータに制限されることはなく、またここで使用されている用語は、例示のためだけに特定の実施形態を説明する目的のためであって、特許請求の範囲に定義されている本発明を制限する意図はないことをを理解されたい。また、添付の特許請求の範囲を含めて明細書に使用されるとき、単数形の「１つ（ａ，ａｎ）」及び「その（ｔｈｅ）」は複数形を含み、また特定の数値に関して、文脈が別に明記しない限り、少なくともその特定値を含む。本明細書では、「約」又は「おおよそ」の１つの特定値から、及び／又は「約」又は「おおよそ」の別の特定値までとして範囲を表すであろう。そのような範囲を表すとき、別の実施形態は、１つの特定値から、及び／又はその他の特定値までを含む。同様に、値が、前に「約」を使用して近似値として表されるとき、その特定値は別の実施形態を形成することが理解されるであろう。

本発明は、そのさまざまな実施形態において、マルチランセットカートリッジを有するマルチランセット穿刺装置、穿刺装置に使用される使い捨てマルチランセットカートリッジ、及びマルチランセットカートリッジを保持する再利用可能な穿刺装置ハウジングに関する。本発明の主題事項は主に、本明細書の第４節に記載されている改良型前進機構に関する。本明細書の番号を付けた先行節は、前進機構を設けることによって改良されたマルチランセットカートリッジ及び穿刺装置の詳細を説明する。

本発明の改良は、さまざまな形のマルチランセット穿刺装置と組み合わせた用途に適用可能である。特に、本発明の改良は、参照によって本明細書に援用されるＰＣＴ国際公開第ＷＯ０３／０７１９４０Ａ１号（２００３年２月２０日に出願された国際出願第ＰＣＴ／ＵＳ０３／０５１５９号）に示されたマルチランセット穿刺装置及び交換式マルチランセットカートリッジに適用できる可能性がある。本明細書に開示されている改良は個別の利点である、又は互いに組み合わせて使用されることができることを認識されたい。すなわち、第４節に記載した割り出しラチェット機構、カムガイド式チャージャ機構及びカムガイド式キャップ変位機構は、これらの機構の１つだけ、又は任意の組み合わせを有する穿刺装置内で互いに独立的に実現されることができる。或いは、第１．ａ節及び第１．ｂ節に記載されたキャップ変位機構を、第４節に記載されたキャップ変位機構の代わりに、又はその逆にして使用することができる。これらの機構のいずれが設けられるとしても、それらは好ましくはすべて、１つのハンドル又は他の作動部材の引き出し及び押し込み等の単一動作によって作動させられる。

一般的に、本発明の穿刺装置は、カートリッジを受容するためのチャンバを画定するハウジングと、カートリッジの作動ランセットを穿刺行程でカートリッジ内の後退位置から、作動ランセットの尖った先端がハウジング内のランセット開口を通って突出し、それにより、被験体の皮膚の予定穿刺場所を突き刺す前進位置へ推進するための駆動機構と、駆動機構をエネルギー的に付勢するためのチャージ機構と、カートリッジのランセットを作動位置内へ、又それを通過するように順次前進させる前進機構とを有する。これらの機構のさまざまなものを組み合わせることができ、たとえば任意選択であるが、単一機構によって駆動機構を作動させるようにし、且つ同時に又は順次、カートリッジを前進させることができる。

本発明のランセットキャップ変位機構は、さまざまな形式のランセットカートリッジ及び穿刺装置において具現されることができることを理解されたい。たとえば、キャップ変位機構は、（本明細書に記載するような）放射状ランセットアレイ、直線ランセットアレイ、軸方向に並べたランセットの円筒アレイ、又は他のランセット及びキャリア形態を有するカートリッジでの使用に適用されることができる。また、キャップ変位機構は、キャップ変位機構の構成部品が穿刺装置の構成要素である、（交換式カートリッジを備えない）使い捨てマルチランセット穿刺装置での使用に適用されることもできる。

１．カートリッジアセンブリ
次に図面を参照すると、それぞれ斜視図及び分解図である図１及び図２は、本発明の第１の例示的な実施形態によるカートリッジアセンブリを示し、それは全体的に参照符号１０で表される。カートリッジアセンブリ１０は、ランセットアレイ２０用のハウジング１２を備える。ハウジング１２は好ましくは、互いに連結した２つの部分、たとえば上部分又はカバー１４と底部分又はベース１６とを有する。上部分１４及び底部分１６は好ましくは、ほぼ円形の中央整合開口を有するほぼ円形のディスク状構造体を備える。底部分１６は好ましくは、回転式キャリアディスク１８に係合してそれを案内するガイドをそこに、又はその内部に有する。互いに固定されたとき、上部分１４及び底部分１６は、キャリア１８及びランセットアレイ２０を収容するためのカートリッジアセンブリ１０の環状外側シェルを集合的に形成する。加えて、上部カバー１４は好ましくは、その外周リムに単一ランセット開口１５を画定し、ランセット２０のうちの作動中のランセットの先端がその穿刺行程中にランセット開口１５を通過する。

キャリアディスク１８は好ましくは、穿刺作業中に、ランセット２０の後退位置及び伸張位置間の穿刺行程での半径方向摺動を可能にするガイドチャネル１９を有する。ガイドチャネル１９は、キャリアディスク１８の表面上の突起又はその内部のリセスによって形成されてもよい。例示的な実施形態では、キャリア１８は、２０本のランセット２０を保持するために２０個の半径方向ガイドチャネル１９を有する。しかしながら、キャリア１８は、所望通りに数を増減したガイドチャネル１９及びランセット２０を備えてもよい。

ランセット２０は、回転式キャリアディスク１８のガイドチャネル１９内に半径方向に配置され、穿刺装置の作動時に、それらの穿刺行程でそれらの軸方向に（すなわちキャリアディスク１８の半径に沿って）駆動されることができる。ランセット２０を装填したキャリアディスク１８が、ハウジング１２の底部分１６上に回転可能に取り付けられるように、カートリッジアセンブリ１０が構成されている。次に、ハウジング１２の上部分１４を底部分１６に、たとえば超音波溶接によって固定し、それにより、キャリアディスク１８及びランセット２０がハウジング１２内で回転することができる。好ましくは、一方向クラッチ又はラチェット機構が、キャリアディスクの回転を一方向の回転に制限し、それにより、ランセットの再使用及びその結果としての汚染の可能性を防止することができる。

加えて図３を参照すると、ランセット２０の各々は好ましくは、尖ったランセット先端２２を形成するニードル又はブレードとランセット本体２４とを有し、好ましくはそれらの先端２２を外向きにして、キャリアディスク１８のガイドチャネル１９内にほぼ半径方向に配置される。好ましくはランセット本体２４は、プラスチックで形成され、ランセット先端２２の周囲に射出成形される。各ランセット先端２２は好ましくは、保護エンドキャップ２８によって包囲され、エンドキャップ２８は、ランセット本体２４と一体成形されてもよく、ランセット先端用の無菌且つ安全バリヤを形成する。

各ランセット２０の保護キャップ２８は好ましくは、１つ又は複数の薄いセグメント、又はノッチ又はスリット等の肉薄の移行領域であって、キャップを容易に取り外すことができる脆弱化分離帯を形成する移行領域によって本体２４に連結されている。穿刺装置をチャージする、又は発射準備するとき（すなわち、駆動機構のプランジャがランセット本体２４を半径方向内方に引っ張り、それにより、駆動機構を作動させるとき）、分離帯３０が壊れて、保護キャップ２８がランセット本体２４から容易に離脱できるようにする。別法として、個別の構造体であるキャップを有するランセットの場合、分離帯は、キャップ及びランセット本体間のギャップによって画定される。

各ランセット本体２４は、ランセットが作動位置にあるとき、（後述する）穿刺装置の駆動機構の協働構造部に係合するリテーナを有する。たとえば、各ランセット本体２４は、ランセット本体２４の後側から下向きに延出し、それにより、ランセットが作動位置にあるとき、駆動機構の往復プランジャの協働するあご部（ジョー）又は他の構造部に係合するようにしたリテーナ足部２６を有することができる。作動位置にないランセット２０の足部２６は好ましくは、カートリッジの底部ハウジング１６内の湾曲足部チャネル内を摺動し、それにより、ランセットが作動位置になければ、使用済みランセットを半径方向に移動しないように拘束する。

カートリッジ底部ハウジング１６は好ましくは、カートリッジ上部ハウジング１４内のランセット開口１５に対応する位置に、湾曲足部チャネルから延びた半径方向穿刺チャネル１７を画定する。作動ランセットは、穿刺装置の起動又は発射（firing）時に穿刺行程に沿って駆動されるとき、穿刺チャネル１７内を摺動する。

１つ又は複数のキャップ表面２９が、キャリア１８の協働キャップガイドトラック３１に係合して拘束される。キャップ表面２９は、図示のように、キャップ２８の両側部で横方向外方に突出した２つの肩部によって、又はキャップ内に形成されたリセス等の他の機能部によって画定されることができる。キャップガイドトラック３１は、使用前には未使用ランセット２０をキャリア１８上の所定位置に保持し、また、駆動機構のチャージ又は作動時に作動ランセット本体２４を後退させ、それにより、キャップを離脱させるとき、キャップ２８を保持する。キャップガイドトラック３１は好ましくは、ランセット本体２４から離脱した後にキャップ２８が移動する際に通る（すなわち、穿刺行程移動経路に対して好ましくは約９０度を成す、ランセットアレイの平面外の）交差ガイド経路を画定する。この交差ガイド経路により、起動時に作動ランセット２０がその穿刺行程で駆動されるとき、キャップ２８を作動ランセット２０の移動経路から取り除くことができる。離脱したキャップ２８を交差ガイド経路に沿って案内し、且つキャップをその交差方向変位位置に保持し、それにより、ハウジング１２内でのがたつき、又は装置の動作に対して考えられる妨害を防止するように、キャップガイドトラック３１が１つ又は複数の弾性フィンガ又はバーブ即ち引っ掛け形状部を有することが好ましい。一例として、図示のように、２つのキャップ肩部表面２９を受容して案内するために、４つのキャップガイドトラックフィンガ３１を設けることができる。代替として、２つのキャップリセス表面を案内し、且つそれらによって収容されるように、２つのキャップガイドトラックフィンガを設けてもよい。

図１及び図３に示されているように、任意選択であるが、キャリアディスク１８に数字又は他の印を付けて、それにより、残っている未使用ランセット２０の数（又は代替として、使用済みランセットの数）を表示することができる。好ましくは、カートリッジハウジング１２に開口４０を貫設し、穿刺装置に対応の開口を設け、それにより、ユーザがその印を見ることができるようにする。

カートリッジ１０は好ましくは、作動位置にあるランセット２０に係合するように付勢された弾性部材を有する。したがって、装置をチャージし、キャップを離脱させた後、カートリッジ１０を穿刺装置から取り出す場合、この時点では作動ランセットが他の方法で拘束されていないが、弾性部材が上記作動ランセット２０の変位を防止する。弾性部材は好ましくは、カートリッジ１０の上部ハウジングカバー１４内に画定された１対の切り抜きスロットによって形成された弾性舌部（トング部）４１を有する。カートリッジ１０を穿刺装置内に組み付けたとき、駆動機構の協働部分が弾性舌部４１を作動ランセットと接触しない位置へたわませて、穿刺装置の作動時に作動ランセットがその穿刺行程を自在に横行できるようにする。代替の実施形態では、カートリッジを穿刺装置から取り出したとき、拘束されていないランセットが作動位置から変位することを防止するために、キャリアがカートリッジハウジング内で部分的に（たとえば半段階の前進又は後退をして、隣接ランセット間の位置へ）割り送られる。

ａ．エンドキャップのばね作動式変位
この第１例の実施形態では、ランセットキャップ変位機構は、片持ち式ばね部材５０によって提供され、該片持ち式ばね部材５０は、起動即ち発射の前に、各連続作動ランセット２０の離脱した保護キャップ２８を交差ガイド経路に沿って、そのランセットの半径方向移動経路外へ押し出すように機能する。ばね部材５０は好ましくは、第１部分５２、第２部分５４及び中間部分５６を有する。第１部分５２は、（通常の締結構造又はそのような技法によって）ハウジング１２の上部分１４の内面に、又はカートリッジ１０の別の静止部分に取り付けられる。第２部分５４は、保護キャップ２８に係合して、キャップ２８をキャリア１８のキャップガイドトラック３１に沿ってハウジング１２の底部分１６の方へ押し下げるように構成されている。中間部分５６は、第１部分５２を第２部分５４に連結する。

典型的な商用の実施形態では、ばね部材５０は、金属か、容易に硬化永久変形をしない他の材料のたわみ弾性部材片を有する板ばね形ばね部材である。第１部分５２、第２部分５４及び中間部分５６はそれぞれ細長い部材を有する。また、中間部分５６は、第１部分５２から第２部分５４まで下向きに傾斜又は湾曲し、それにより、第１部分と第２部分とをずらし偏倚させている。このように、ランセットが作動位置へ前進するとき、ばね部材５０は、そのランセットのエンドキャップ２８の上面に載って、これにより、ばね部材５０は上向きにたわんで、キャップに下向きの力を与えるように力を蓄える。次に、ランセット本体２４の後退によって作動ランセット２０からキャップ２８が離脱したとき、キャップは、チャージされた、すなわち力を蓄えたばね部材５０の作用を受けて、ガイドトラック３１に沿って押し下げられる。

代替の実施形態では、板ばね形ばね部材５０を逆向きにして、ハウジング底部１６に取り付ける。別の代替の実施形態では、部材５０はコイルばねであり、一端部（第１部分５２）をハウジング１２に取り付け、他端部（第２部分５４）が、キャップが作動位置へ回転したときにキャップに沿って進む傾斜延長パネルを有する。

ｂ．エンドキャップのカム作動式変位
次に図４〜９を参照しながら、本発明の第２の例の実施形態を説明する。カートリッジアセンブリ１００は、上記のカートリッジアセンブリ１０に概ね似ており、上部分１１４及び底部分１１６を備えるハウジング１１２と、キャリア１１８と、それぞれ本体１２４及びキャップ１２８を有するランセットアレイ１２０とを有する。

しかしながら、本実施形態では、ランセットキャップ変位機構は、ばね付勢形カム駆動式プランジャアセンブリによって設けられている。このアセンブリは、カートリッジの外周付近であって、作動ランセット位置に（下方又は上方で）近接した位置にあるプランジャ２３２を有する。プランジャ２３２は、ピン、シャフト、チューブ、Ｔ形部材、アングル片、又は他の細長い構造体の形をしている。特に図６及び図９を参照すると、プランジャ２３２は通常、ばね部材２３３の作用を受けて作動ランセットから（たとえば下方に）離れる方向に付勢されている。ばね部材２３３は、図示のように、プランジャ２３２に取り付けられた（また、それと一体成形された）片持ち式板ばねアームによって設けられてもよい。代替として、ばね部材は、（たとえば、プランジャと同軸的に配置された）コイルばね、弾性部材（たとえば、ゴムバンド）又は他の付勢構造体によって設けられてもよい。本実施形態では、プランジャ２３２は、前進機構２３０の上側シェル２３７の開口２３５を通って延出し、ばね部材２３３は、上側シェル及びプランジャに取り付けられている。

ばね付勢形カム駆動式プランジャアセンブリはさらに、たとえば穿刺装置の前進機構２３０の下側シェル２３９上に形成されたカム面２３４を有する。好ましくは、カム面２３４は、図示のようにほぼウェッジ即ちくさび形であって、ウェッジの２つが約１８０度の間隔をおいて配置されるが、カムの他の特定の形状、数及び間隔を使用してもよい。前進機構２３０を作動させると、プランジャ２３２の従動面（フォロワ面）がカム面２３４に沿って横行する。プランジャ２３２は、カム面２３４の上向き傾斜部分に沿って移動するとき、上昇し、同時にばねアーム２３３をチャージ、即ち力を蓄えさせる。プランジャ２３２が上昇するとき、それは作動ランセット１２０のキャップ１２８に係合する位置に押し付けられる。上昇したプランジャ２３２は、キャップ１２８を、穿刺行程移動経路に対して約９０度を成す交差ガイド経路に沿ったキャリアディスク１１８のキャップガイドトラック１３１に沿って上方へ、且つ作動ランセットの穿刺行程の半径方向経路外へ押し出す。キャップガイドトラック１３１は好ましくは、図８を参照すれば最もよくわかるように、キャップ１２８を作動ランセットの移動経路の上方に保持する弾性部材（たとえば、バーブ即ち引っ掛け形状部又はフィンガ）である。前進機構２３０を作動させ続けると、図９を参照すれば最もよくわかるように、カム面２３４の傾斜部分を移動させプランジャ２３２を通過させ、力を蓄えたばねアーム２３３の作用によってプランジャが落下して戻ることができる。この時、プランジャ２３２はリセットされて、穿刺行程に沿って推進されるときの作動ランセットの移動経路から外れる。

ばね付勢形カム駆動式プランジャアセンブリを、穿刺装置の１つ又は複数の他の構成部品の一部として設けてもよいことは、理解されるであろう。たとえば、代替の実施形態では、ばね及びプランジャをハウジング底部に取り付けてそれから上方に延出させ、ばね付勢を上向きにかけ、それにより、ランセットキャップを変位即ち移動させることができる。また、カム面は、穿刺装置ハウジング内の（たとえば、前進機構によって回転移動させられる）回転部材上に形成される。ランセットがセットされて起動準備状態である場合に、この位置で、プランジャがばねの作用を受けて移動し、それにより、キャップを変位させるときを除いて、プランジャを作動ランセットキャップから下方に離れるように駆動するようにカム面を構成してもよい。たとえば、プランジャを上方へ移動させ、それにより、キャップを変位させることができる２つの（又は他の数の）上向き窪みノッチによってカム面を画定してもよい。他の代替の実施形態では、カム面が静止部材上に画定され、プランジャをカム面に対して回転させ、それにより、プランジャを駆動してランセットキャップを変位させるようにする。

２．穿刺装置
図１６に示されているように、本発明の例示的な実施形態による穿刺装置２００は好ましくは、上部分２０４を底部分２０６にヒンジ式連結したクラムシェルハウジング２０２を有する。ハウジング２０２は、組み付けられたカートリッジ１００の穿刺開口１５と整合する穿刺開口２０８を、好ましくはその側壁部分２１０に貫設して画定している。ハウジング２０２は好ましくは、ハウジング２０２の上部２０４をその底部２０６に固定するラッチ２１６も備える。

穿刺装置は好ましくは、図７、図１２及び図１６を参照すれば最もよくわかる駆動機構をさらに有する。駆動機構は好ましくは、装置の起動又は発射時に、作動ランセット２０に係合してそれをその穿刺行程に沿って、ランセット先端が被験体の皮膚を突き刺す前進位置へ進め、且つランセット先端がカートリッジ内に覆われる後退位置へ戻るように半径方向に駆動する往復移動プランジャ２５０を有する。プランジャ２５０は好ましくは、作動ランセットの足部２６を受容し係合する顎部（ジョー）２５６を形成するリセスを有する。好適な実施形態では、駆動ばね２５２及び戻しばね２５４の２つのばねが連繋して動作し、それにより、起動ボタン２２０を押圧することによる穿刺装置の起動時に、プランジャ２５０を駆動し、且つ戻すことができる。ばねは、たとえばコイルばね、板ばね、ねじりばね、ぜんまいばね、又は他の付勢機構を含めた同様物であることができる。駆動ばね２５２は、２つのばねのうちの強い方であり、作動ランセットをその初期位置から伸張位置へ駆動する。戻しばね２５４は、皮膚の穿刺後に作動ランセットを後退させる。任意選択であるが、ポスト又はラグ等の１つ又は複数の制限部材を一方又は両方のばねと、且つ／又は駆動機構の他の部分（複数可）と相互作用させ、それにより、プランジャの平衡、後退及び／又は伸張位置（複数可）をより正確に画定できるようにする。プランジャの顎部２５６は上方に開いているので、それは作動ランセットの足部２６に確実にかつ解放可能に係合し、それにより、ランセットをその穿刺行程に沿って駆動するが、カートリッジをその使用中の任意点で取り外して交換することができる。プランジャ２５０には好ましくは、プランジャを作動準備状態に維持して、起動前に駆動ばね２５２に力を蓄積させすなわち駆動ばね２５２のチャージを行い、また作動時に起動ボタンによって解放され、それにより、作動ランセットをその穿刺行程に沿って推進する捕捉部（キャッチ部）２５５を有するたわみ解放アーム２５３がさらに設けられている。

穿刺装置は好ましくは、深さ制御機構を、一実施形態では、図１３に詳細に示されている深さ制御リング２１２をさらに有する。深さリング２１２は、穿刺装置２０４のハウジング２０２の外周付近に配置されて、穿刺装置２００のハウジングの輪郭にほぼ沿っている。深さリング２１２には、複数の開口２１４Ａ、２１４Ｂ．．．２１４Ｎ（集合的に「開口２１４」）が貫設され、それを通してランセット２０の先端を押し進めて被験体の皮膚面を突き刺し、それにより、血液試料を得ることができる。開口２１４は、直径、及び／又はそれらの外側接触面の窪み又は座ぐり深さが変化する。ユーザが深さリング２１２を回転させて、特定の開口２１４を穿刺位置２０８と整合するように選択的に位置付け、それにより、被験体の皮膚内へのランセット先端の貫入深さを制御することができる。開口の直径及びリセス深さが変化することができるので、深さリング２１２は広範な深さ制御を行う。ランセット２０の移動は好ましくは、深さリング２１２の位置の変化による影響を受けず、そのため、深さ制御位置に関係なく、穿刺行程が均一のままであることが好ましい。

ハウジング２０２の上側半割シェル２０４上に位置付けられて駆動機構を起動し、それにより、作動ランセットをそれの穿刺行程に沿って推進するための起動ボタンを穿刺装置が好的に、さらに有している。起動ボタン部材２２０の形状の一例が、図１４に示されている。起動ボタン部材２２０は好ましくは、ボタン部分２２２を有し、ユーザが押圧したとき、これはプランジャ解放アームのキャッチ部分２５５を解放し、それにより、装置が起動又は発射する。起動ボタン部材２２０は好ましくは、ボタン２２２を外向きに付勢するための１つ又は複数の一体型ばねアーム２２４を有する。起動ボタン部材２２０は好ましくは、深さ制御リング２１２を所定位置に固定するためのリテーナリングをさらに有する。

穿刺装置２００は好ましくは、図８、図９、図１５ａ、図１５ｂ及び図１６を参照すれば最もよくわかるように、前進機構２３０をさらに有する。好適な形では、前進機構２３０は一般的に、キャリアを前進させ、それにより、ランセットカートリッジ１１８の連続ランセット２０を作動位置に移動させるよう動作可能である手動回転部材を有する。好ましくはフィンガが、ランセットカートリッジの底部ハウジング内のスロットを通って前進機構２３０から突出し、それにより、ランセットキャリアに係合してそれを１つのランセット位置に対応する割出し回転増分だけ前進させるようになっているのに対して、ランセットカートリッジの外側ハウジングは所定位置に固定されたままである。前進機構２３０の作動はまた、作動ランセットをプランジャの顎部（ジョー）内に係合させ、且つプランジャを後退させて作動ランセットのキャップを外し、且つ駆動機構を作動させ又は作動準備を行うように機能することが好ましい。

第２の例示的な実施形態を実行する場合、前進機構２３０はまた、上記のようにばね付勢形カム駆動式プランジャ２３２を駆動するようにも機能することができる。好ましくは、前進機構２３０は、一方向にのみ、任意増分（たとえば１８０°刻み）で回転するように動作可能である。前進機構において又はその内面に形成されたガイドチャネル又はリブ２３１が、カム経路として作用して駆動機構の協働従動（フォロワ）部材に係合し、それにより、駆動プランジャ２５０をその作動準備状態に後退させ、駆動ばね２５２にエネルギーを蓄える。好ましくは、ガイドチャネル又はリブ２３１は、エンドキャップ２８がランセットから取り外される間である前進行程の初めでは、プランジャ２５０をより低速で後退させるような輪郭を有していて、より円滑且つ容易な動作を得るための機械的利点を与える。前進機構の逆回転を防止するために、ラチェット機構２３４を設けてもよい。任意選択であるが、前進動作の終わりにおいて、位置決めピンを（上記のプランジャ２３２の移動に似たカム面等によって）カートリッジハウジングの開口を通して上方へ駆動して、キャリアディスク１１８上のランセット経路間のヨーク１２２（図１０及び図１１を参照）内に係合させ、それにより、作動ランセットをより正確に位置付け、且つ穿刺装置の発射まで、キャリアディスクのさらなる移動を防止することができる。

さらなる好適な実施形態では、キャリア１１８は、すべてのランセットが使用されたときにカートリッジアセンブリのハウジングの底部分上のピンに係合する溝１２４を有する。この溝及びピンの組み合わせにより、すべてのランセットが使用された後にカートリッジ１００がいずれの方向にも移動することが防止され、それにより、無菌状態でないランセットの再使用が防止される。

３．操作方法
操作の際に、ユーザは好ましくは、ラッチ２１６を解除して、穿刺装置２００を開く。次に、ユーザは、事前組み付け形マルチランセットカートリッジ１００を穿刺装置２００にはめ込んで、ハウジング２０２を閉じてラッチを掛ける。ユーザは、前進機構２３０を１８０°行程にわたって回転させる。１８０°の回転中、キャリア１１８は１ランセット位置ずつ割り出され、これにより、未使用ランセット２０を作動位置に割り出す。プランジャ２５０は、ランセットの足部２６に係合し、そのランセットを半径方向内方に引っ張る。このステップにより、駆動機構の駆動ばねに力が蓄積する。プランジャのキャッチ２５５がハウジングの協働表面機構に係合し、この時、ランセットは、活性化又は作動準備位置にある。

ランセット２０が半径方向内方に後退し、それにより、駆動ばねに力を蓄積するとき、キャップ２８はガイドトラック（たとえば、デテント即ち止め部、フィンガ即ち指状部材又はバーブ即ち引っ掛け形状部）１１９によって保持されて、ランセットとともに半径方向内方に移動することが防止される。このように、ランセットキャップ２８がランセット本体２４から離脱される。次に、キャップ変位機構が離脱したキャップを作動ランセットの移動経路外へ移動させる。第１の例示的な実施形態では、ばねアーム５０が離脱したキャップ２８に係合してそれを穿刺行程経路外へ移動させ、そこでキャップがガイドトラックによって保持され、次にばね部材は、穿刺行程から外れたそのリセット位置又は休止位置に戻る。第２の例示的な実施形態では、ばね付勢形カム駆動式プランジャ２３２は、離脱したキャップ２８に係合してそれを作動ランセットの移動経路外へ移動させ、それからカムを通過して、その休止位置又はリセット位置へ戻るように付勢される。ガイドトラック（たとえば、デテント、フィンガ又はバーブ）１１９は、キャップ２８を捕らえて、ランセット２０が穿刺行程で移動する経路の上方にそれを保持する。

ユーザは、貫入深さを変化させるために、深さリング２１２を所望設定値に調節することができる。位置ロックピンがある場合には、位置ロックピンをカートリッジ１１８のヨーク１２２に係合する位置へ上昇させることにより、起動又は発射がなされ、作動ランセットを解放してその穿刺行程を横行させるまで、カートリッジのさらなる移動を防止する。

穿刺装置２００は、被験体の指又は他の部位に対して位置付けられる。起動ボタン２２０を押圧して、プランジャのキャッチ２５５を解放し、駆動ばね２５２が、プランジャ２５０及びそれの顎部（ジョー）内に係合している作動ランセットを制御された半径方向経路に沿って伸張位置まで駆動することができ、その伸張位置でランセット先端が被験体の皮膚の穿刺部位を突き刺す。ランセットは好ましくは、その穿刺行程全体を通してキャリア１１８のガイドチャネルによって３側部が、またカートリッジハウジングによって第４の面または側部が案内される。穿刺行程の伸張位置に達したとき、戻しばね２５４が作動状態となり、それにより、プランジャ２５０を付勢してランセットをランセットカートリッジ内の後退位置へ内向きに後退させる。

本発明のさまざまな態様の追加的な詳細が、２００５年４月１５日に出願された米国特許出願第１１／１０７，９８４号、２００４年４月１６日に出願された米国特許仮出願第６０／５６２，７１２号、及び２００３年２月２０日に出願された国際出願第ＰＣＴ／ＵＳ０３／０５１５９号（国際公開第ＷＯ０３／０７１９４０Ａ１号）に開示されている。これらの特許文献の内容は、全体的に参照によって本明細書に援用される。

４．直線引き出し前進機構
図１７〜図５３は、本発明の第３の例示的な実施形態による穿刺装置３００を示す。本実施形態では、直線引き出し前進機構３６０が、前述した回転カム駆動前進機構２３０及びキャップ変位機構の代わりに用いられている。穿刺装置３００の残りの部分（再使用可能なハウジング、駆動機構及び起動機構、及び交換式マルチランセットカートリッジを含む）は、第１の例示的な実施形態及び第２の例示的な実施形態のものとほぼ同一のままでよい。

図１７〜図２０は、直線引き出し前進機構３６０の構造及び動作位置付けの詳細を示す。直線引き出し前進機構３６０は、クラムシェルハウジング３０２のベース３０６内に並進式に取り付けられたスライダ部材３６２を有する。直線引き出しスライダ３６２は好ましくは、プラスチックで成形された一体部材であるが、他の材料及び作製技法を使用することができ、また個々の部品を個別に作製して組み合わせることもできる。直線引き出しスライダ３６２は、ハウジング３０２の開口を通して第１／後退位置と第２/伸張位置との間で引き出し（伸張）及び押し込み（後退）が行われる。この単一動作が、割り出しラチェット機構３６３、カムガイド式チャージャ機構３６５、及びカムガイド式ランセットキャップ変位機構３６６を作動させる。代替の実施形態では、スライダをその第１位置及び第２位置間で移動させ、それにより、前進機構を作動させるために、スライダは、前後方向に摺動する側方延出レバー、回転する側方延出ノブ、又はそれ以外に単一動作で制御される別の作動部材を有する。

図１７では、スライダ３６２は、ハウジング３０２に対してその第１／完全後退位置にある。図１８では、スライダ３６２は、ハウジング３０２から部分的に（たとえば約５ｍｍ）伸張しており、図１９では、スライダがハウジングからさらに（たとえば約１０ｍｍ）伸張している。図２０では、スライダ３６２は、ハウジング３０２に対してその第２／完全伸張位置にある。ユーザがスライダ３６２をその完全伸張位置へ移動させた後、ユーザは次に、スライダ３６２を図１７のその完全後退位置に戻す。この手順は、カートリッジ内のランセットを作動位置へ順次前進させ、駆動機構をチャージし、キャップを作動ランセットから離脱させ、次に離脱したキャップを作動ランセットの穿刺行程経路から移動させる。好ましくはデテント機構を設け、それにより、スライダ３６２をユーザが引き出すまで、それが後退位置に留まるようにする。また、スライダをその伸張位置に停止させるため、スライダ３６２及びハウジングベース３０６に協働停止面を設けることが好ましい。

図１７〜図２０及び図２９及び図３０を参照すると、割り出しラチェット機構３６３は、スライダ３６２から延出した弾性爪３６７と、カートリッジ内のランセットを作動位置へ順次前進させるための複数のラチェット歯３６８とを有する。爪３６７は好ましくは、スライダ３６２と一体成形され、且つ成形プラスチックで形成されるが、他の材料及び製造技法を使用してもよい。爪３６７の材料及び寸法は、爪が弾性的にたわみ可能であるように選択される。歯３６８は、ランセットキャリア３１８から下向きに延出したピン状の突起であり、歯及びランセットは、１対１の割合で相互に関係付けられている。代替の実施形態では、歯３６８は、キャリアのノッチによって設けられる。

爪３６７は、ハウジング３０２のベース３０６に取り付けられたカバーパネル３７１のスロット３７０に挿通されたヘッド３６９を有する。カバー３７１は、ランセットカートリッジの交換時にカバーの下側の前進機構の部品を破損から保護する。また、爪３６７には、爪３６７がスロット３７０を通過して引き上げられるのを防止する２つの（又は他の数の）側方延出タブ３７２が設けられている。

爪ヘッド３６９は、ランセットキャリア３１８からカートリッジハウジング３１２の円形スロット３１３を通って下向きに延出する歯３６８に係合する。爪３６７の前進が、ランセットキャリアを１つのランセット位置に対応する割り出し回転増分だけ前進させる一方、ランセットカートリッジ３１０の外側ハウジング３１２は所定位置に固定されたままである。代替の実施形態では、爪ヘッドが上向きに延出してカートリッジの円形スロットにはまり、歯がランセットによって画定される。また、別の代替の実施形態では、歯がカートリッジハウジングから延出し、それにより、カートリッジ全体を回転させる。カートリッジハウジング３１２及びカバー３７１は、図３０に示されているが、簡潔化のために図３１〜図３７には示されていない。

図３０〜図３７は、前進機構３６０の割り出しラチェット機構３６３の動作の詳細を示す。図３０は、スライダ３６２が図１７のその後退位置にあるときの爪３６７及びラチェット歯３６８の位置を示す。図３１では、スライダ３６２を引き出す／伸張させるとき、爪３６７は（方向矢印で表すように）前進中である。図３２では、爪ヘッド３６９の押し面が歯のうちの第１のもの３６８ａに係合するまで、爪３６７が前進する。（直線方向矢印で表すように）爪３６７を直線前進させることにより、ランセットキャリア３１８が（回転方向矢印で表すように）回転前進させられる。図３１及び図３２に示す位置は、それぞれ図１８及び図１９に示すスライダ位置に対応する。図３３では、爪３６７が完全に伸張しており、係合した第１歯３６８ａを前進させて、ランセットキャリア３１８を回転／割り出しし、それにより、次のランセットを作動位置へ移動させて使用できるようにする。この位置では、スライダ３６２は図２０の伸張位置にある。

図３４では、スライダ３６２を押し込む／後退させるとき、爪３６７は（方向矢印で表すように）後退中である。図３５では、爪ヘッド３６９の傾斜したたわみ面が歯のうちの第２のもの３６８ｂに係合するまで、爪３６７がさらに後退し、その係合によって爪が（方向矢印で表すように）第２の歯の下側で弾性的にたわむ。穿刺装置３００は、キャリア３１８の逆転を防止するために、従来型の協働ラチェット機能部を有する。また、図３６では、爪３６７が完全に後退して、第１の歯３６８ａに対応するランセットの使用準備ができており、また、次に第２の歯３６８ｂに係合し、それにより、キャリアを再び増分前進させる準備ができている。この位置では、スライダ３６２は図１７の後退位置に戻っており、第２歯３６８ｂを前進させるために使用準備ができている。このように、穿刺装置３００は、使用済みランセットを循環させてキャリア３１８上に戻し、それにより、カートリッジ内で遊離したランセットがまったくない。

図３７は、一連の歯のうちの、キャリア３１８上に歯がない空位置３６８ｘを示す。空位置３６８ｘは、最後の歯３６８ｎと第１歯３６８ａとの間にある。空位置３６８ｘには割り出し歯がないので、カートリッジ内のランセットのすべてを使い切った後、キャリア３１８をさらに前進させることができない。この位置では、穿刺装置３００はロックされており安全である。

図１７〜図２０及び図３８及び図３９を参照すると、カムガイド式チャージャ（充填）機構３６５は、往復プランジャ又はピストン３５０と、弾性的にたわみ可能なカムアーム３７３とを有する。プランジャ３５０は、スライダ３６２上で並進可能に取り付けられて、駆動ばねによって駆動され、それにより、作動ランセットをその穿刺行程に沿って推進することができる。好ましくは、プランジャ３５０は、作動ランセットの足部又は他の部分を受容し係合する顎部（ジョー）３５６を形成するリセスを有する。プランジャ３５０には好ましくは、プランジャを作動準備状態に保持して、起動前に駆動ばねに力を蓄えさせ、起動ボタンを作動させることによって解放され、それにより、作動ランセットをその穿刺行程に沿って推進することができる捕捉部（キャッチ部）３５５を有するたわみ解放アーム３５３がさらに設けられている。また、ロック従動部（ロックフォロワ）３７４が、プランジャ３５０から（すなわち、プランジャの底部から下向きに）延出して、スライダ３６２によって画定された直立ロック壁３７５に係合するようになっている。また、チャージ従動部（チャージフォロワ）３７６が、プランジャ３５０から（すなわち、プランジャの底部から下向きに、且つロック従動部３７４から間隔をおいて）延出している。

弾性的にたわみ可能なカムアーム３７３は好ましくは、スライダ３６２と一体成形され、且つ成形プラスチックで形成されるが、他の材料及び製造技法を使用してもよい。カムアーム３７３の材料及び寸法は、それが弾性的にたわみ可能であるように選択される。また、アーム３７３は、チャージカム面３７８及びたわみカム面３７９を画定する片持ち式部材３７７を有する。たわみカム面３７９は、プランジャのチャージ従動部３７６に係合し、それにより、カムアーム３７３をたわませる。また、チャージカム面３７８は、プランジャのチャージ従動部３７６に係合してそれを案内し、それにより、プランジャ３５０を後退させて駆動ばねに力を蓄えさせるようにする。

さらに、壁３８０が、ハウジングベース３０６から上向きに延出しており、スライダ３６２がその伸張／後退行程を移動するとき、静止したままである。壁３８０には、ランセットがその穿刺行程に沿って推進されるとき、プランジャのチャージ従動部３７６が通過する開口３８１が設けられている。

図４０〜図４４は、前進機構３６０のカムガイド式チャージャ機構３６５の動作の詳細を示す。図４０は、スライダ３６２が図１７の後退位置にあるときのカムアーム３７３及びプランジャ３５０のチャージ従動部３７６の位置を示す。この一連の図面にはプランジャ３５０の従動部３７４及び３７６が示されているが、わかりやすくするために、プランジャの本体は示されていない。図４１では、スライダ３６２が（直線方向矢印で示すように）引き出し中／伸張中であり、それにより、たわみカム面３７９がプランジャのチャージ従動部３７６に係合するようになり、その係合により、カムアーム３７３が（曲線状の方向矢印で示すように）たわむ。従動部３７４及び３７６及びプランジャ３５０は、スライダ３６２の行程方向に移動しないので、それらは静止したままである。図４２では、スライダ３６２が図２０の完全伸張位置へ移動しており、たわみカム面３７９は、チャージ従動部３７６を越えて側方に移動しており、それにより、カムアーム３７３は、壁３８０に隣接したニュートラル位置に弾性的に戻っている。

図４３では、スライダ３６２が（方向矢印で示すように）押し込み中／後退中であり、それにより、今度はチャージカム面３７８がプランジャのチャージ従動部３７６に係合するようになる。カムアーム３７３は、隙間なく壁３８０に隣接する位置にあり、それにより、チャージ従動部３７６を滑らせる、又は持ち上げることができ、また、カム部材３７７は、チャージ従動部にこの方向から出会ったときにたわむことを防止するため、曲がっている。このように、カムアーム３７３は、チャージ従動部３７６を位置付けるための一方向弁として機能し、それにより、チャージ従動部３７６をチャージカム面３７８によって駆動することができる。次に、スライダを押し込む／後退させるとき、チャージカム面３７８はチャージ従動部３７６を、したがってプランジャ３５０を（方向矢印で示すように）戻り方向に駆動し、それにより、駆動機構に力を蓄えさせることができる。図４４では、スライダ３６２が図１７の完全後退位置へ押し戻されている／後退している。この位置では、チャージカム面３７８がプランジャ３５０を駆動してその作動準備位置へ戻しており、プランジャ３５０の解放アームキャッチ３５５が係合し、それにより、プランジャをこの作動準備位置に保持することができる。

キャリア３１８は、第１実施形態のキャップガイドトラック１９と同様なキャップガイドトラックを有する。キャップガイドトラックは、ランセットキャップを所定位置に保持し、それにより、活動ランセットをプランジャ３５０が後退させるとき、活動ランセットはそのキャップから離脱される。また、カムガイド式キャップ変位機構３６６に関連して説明したように、ランセットキャップが穿刺行程経路からその交差方向に変位させられるとき、キャップガイドトラックがランセットキャップを案内する。

次に、起動ボタンの作動により、プランジャ３５０をその作動準備位置から解放し、それにより、作動ランセットをその穿刺行程に沿って推進することができる。図４４に示された位置では、スライダ３６２から上向きに延出したロック壁３７５が、プランジャ３５０のロック従動部３７４の経路上の遮断位置から側方へ移動している。また、チャージ従動部３７６は、静止壁３８０の開口３８１と整合した位置に留まっている。そのため、プランジャ３５０の移動経路上に障害物がまったくなく、それは起動準備ができている。被験体の皮膚に穿刺するために穿刺装置３００を起動した後、前進機構３６０のカムガイド式チャージャ機構３６５は、再び図４０に示した位置にある。

図１７〜図２１及び図４５及び図４６を参照すると、カムガイド式キャップ変位機構３６６には、離脱したランセットキャップを作動ランセットの穿刺行程経路から外れたその交差方向に移動させるために、カム面３８４に沿って進む従動部（フォロワ）３８３を有するリフター部材（昇降部材）３８２が設けられている。リフター３８２は、穿刺移動経路に対して直角方向に移動し、且つリフターガイドトラック３８５によって案内される。また、リフター３８２は好ましくはフォーク形であり、２つの（又は他の数の）尖った先に変位面３８６及び開口３８７を有し、ランセット本体がその穿刺位置へ移動するとき、ランセット本体がその開口を通過する。カム面３８４は好ましくは、スライダ３６２内に画定されたスロットによって少なくとも部分的に形成され、これは、リフター３８２の位置を確実に制御するために、上昇カム面３８４ａ及び下降カム面３８４ｂを有する。代替の実施形態では、カムガイド式キャップ変位機構３６６は、リフターの上昇又は下降のいずれか一方を行う１つのみのカム面と、リフタを他方の非カム駆動方向に移動させるばね部材とを有する。

図４７〜図５３は、前進機構３６０のカムガイド式キャップ変位機構３６６の動作の詳細を示す。図４７は、スライダ３６２が図１７の後退位置にあるとき、リフター従動部３８３が、上昇カム面３８４ａとの係合によってその上昇位置にあるところを示す。図４８では、スライダ３６２が（方向矢印で示すように）引き出される／伸張するとき、リフター従動部３８３が下降カム面３８４ｂに沿って下方へ案内されている。図４９では、リフター従動部３８３が下降して、スライダ３６２が、リフター従動部３８３を越えて側方にさらに引き出されて／伸張している。図４８及び図４９に示す位置は、それぞれ図１８及び図１９に示したスライダ位置に対応する。リフター３８２がその下降位置にあるとき、それは邪魔にならない位置にあり、それにより、割り出しラチェット機構３６３によって次のランセットを作動位置へ回転前進させることができる。リフター３８２がより下方へ移動するのを防止するために、穿刺装置３００は、リフター従動部３８３が乗るスライダ３６２用のベース、ハウジング３０２のベース３０６の内壁上のガイド面、及び／又はスライダ３６２、ハウジング３０２、リフターガイドトラック３８５又は穿刺装置上のいずれかの場所の停止面を備えてもよい。また、図５０は、スライダが図２０の完全伸張位置にあるときにリフター従動部３８３がスライダ３６２に対してとる下降位置を示す。

図５１では、スライダ３６２が、（方向矢印で示すように）側方へ下降ーリフタ従動部３８３を越えて押し戻されている／後退している。スライダ後退運動のこの第１部分の間、リフター３８２は下降状態のままである一方、カムガイド式チャージャ機構３６５の動作により、ランセットキャップ３２８がランセット本体３２４から離脱されつつある。図５２では、スライダ３６２がスライダ後退運動の第２部分においてさらに押し込まれる／後退するとき、リフター従動部３８３は、上昇カム面３８４ａに沿って上方へ駆動されている。また、図５３において、スライダ３６２が図１７のその完全後退位置に押し戻される／後退するとき、リフター従動部３８３が上昇カム面３８４ａによってその上昇位置へ駆動されて、リフター３８２がその上昇位置に戻る。

リフタ３８２が上昇するとき、その変位面３８６が、その時点において離脱しているランセットキャップ３２８を作動ランセット３２０の穿刺移動経路外へ押し出す。好ましくは、変位したランセットキャップ３２８は、ランセットキャリア３１８のキャップガイドトラックの機能部によってそこに保持される。ここで、ランセット３２０をその穿刺行程に発射することができ、その間に、ランセットは、その穿刺位置へ移動するとき、リフター３８２内の開口３８７を通過する。ランセット３２０がリフターの開口３８７を通過するとき、この開口は作動ランセットの位置付けを維持し、且つランセットキャリアの回転を防止する。

穿刺装置３００の構造、動作及び使用の詳細を説明してきたが、ここで図２２ａ〜図２２ｆを参照し、これらは新しいランセットカートリッジ３１０を穿刺装置３００のハウジング３０２に挿入するプロセスを示す。図２２ａでは、前進機構３６０のスライダ３６２を第１／後退位置から第２／伸張位置へ引き出している。図２２ｂでは、ハウジング３０２を開いている。図２２ｃでは、ランセットカートリッジ３１０を開放状態のハウジング３０２内に挿入している。図２２ｄでは、ハウジング３０２を閉鎖している。図２２ｅでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻している。ここで、穿刺装置３００は使用準備ができる。図２２ｆでは、起動ボタン３２０を押圧しており、それにより、ランセットのうちの最初のもので穿刺するように穿刺装置３００を起動することができる。

図２２ｇに示されているように、前進機構３６０は、スライダ３６２から延出してそれを押し引きできるようにするハンドル３６１を有する。ハンドル３６１は、好ましくはＣ字形であって、クラムシェルハウジング３０２の上下部分の周囲をクランプのように包み込む２つのフランジ３６１ａを備える。前進機構３６０が完全後退位置にあるとき、ハンドル３６１のフランジ３６１ａがハウジングの上部及び底部に重なり、それにより、ハウジングを閉鎖状態にロックすることができる。これにより、ランセットが作動位置へ前進して、駆動部材がチャージされたとき即ち力を蓄えたとき、ユーザがハウジング３０２を開くことが防止される。これが、図２２ａ〜図２２ｅのステップに示されているように、前進機構３６０を引き出し、且つ押し込む理由である。ハンドル３６１のフランジ３６１ａを十分に長くし、それにより、ハウジング３０２を開くために必要な隙間を設ける（すなわち、フランジ３６１ａがハウジングの上部及び底部に重ならない）ために、ハンドルを完全に引き出さなければならない。これにより、チャージ済みランセットが作動位置から進められ、次の未チャージランセットが作動位置へ進められるまで、ハウジング３０２を決して開くことができない。

図２３ａ〜図２３ｃは、穿刺のためにランセットのうちの次のものを前進させるプロセスを示す。図２３ａでは、前進機構３６０のスライダ３６２を後退位置から伸張位置へ引き出しており、それにより、キャリアを回転させることができ、これにより、使用済みランセットが作動位置外へ進められ、次のランセットが作動位置へ進められる。図２３ｂでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻しており、それにより、作動ランセットをチャージ即ち充填するとともにキャップを外し、次にキャップを穿刺行程経路外へ変位させることができる。ここで、穿刺装置３００は、次のランセットで穿刺するための起動準備ができる。また、図２３ｃでは、起動ボタン３２０が押圧されており、それにより、次のランセットで穿刺するように穿刺装置３００が起動される。

図２４ａ〜図２４ｅは、ランセットの各々を作動位置へ順次前進させて使用した後に使用済みカートリッジ３１０を取り外すプロセスを示す。図２４ａでは、前進機構３６０のスライダ３６２を後退位置から伸張位置へ引き出しており、それにより、ハウジング３０２のロックを解除することができる。図２４ｂでは、ハウジング３０２を開いている。図２４ｃでは、使用済みカートリッジ３１０をハウジング３０２から取り外している。所望ならば、ここで新しいカートリッジ３１０をハウジング３０２に挿入して使用できるようにすることができる。そうでなければ、図２４ｄでは、ハウジングをさしあたり閉鎖し、図２４ｅでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻し、それにより、ハウジングを再ロックすることができる。そして、新しいカートリッジ３１０を後に、図２２ａ〜図２２ｆに示すプロセスに従って挿入することができる。

図２５ａ〜図２５ｅは、ランセットのすべてを使い切る前に部分的に使用済みのカートリッジ３１０を取り外すプロセスを示す。図２５ａでは、前進機構３６０のスライダ３６２を後退位置から伸張位置へ引き出しており、それにより、ハウジング３０２のロックを解除することができる。図２５ｂでは、ハウジング３０２を開いている。図２５ｃでは、部分的に使用済みのカートリッジ３１０をハウジング３０２から取り外している。図２５ｄでは、ハウジング３０２を閉鎖している。また図２５ｅでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻し、それにより、ハウジング３０２を再ロックすることができる。

図２６ａ〜図２６ｆは、すべてのランセットを使い切る前に取り外された部分的に使用済みのカートリッジ３１０を後に再挿入するプロセスを示す。図２６ａでは、前進機構３６０のスライダ３６２を後退位置から伸張位置へ引き出しており、それによりハウジング３０２のロックを解除することができる。図２６ｂでは、ハウジング３０２を開いている。図２６ｃでは、部分的に使用済みのカートリッジ３１０をハウジング３０２内に再挿入している。図２６ｄでは、ハウジング３０２を閉鎖している。図２６ｅでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻しており、それにより、ハウジング３０２を再ロックすることができる。また、図２６ｆでは、起動ボタン３２０を押圧しており、それにより、その時に作動中のランセットで穿刺するように穿刺装置３００を起動させることができる。もちろん、代わりに新しいカートリッジ３１０を、図２２ａ〜図２２ｆに示したプロセスに従って挿入することができる。

図２７ａ〜図２７ｆは、詰まりを起こした場合に穿刺装置３００の詰まりを取り除くプロセスを示す。図２７ａでは、前進機構３６０のフェールセーフ解除機構３６３を起動させており、それにより、前進機構を解除することができる。好ましくは、フェールセーフ解除機構３６３は、ハウジング３０２に小さい開口を有し、それを通して薄くて細長い物体（すなわち、紙クリップのワイヤ又はペン先）を挿入して、スライダ３６２を自在に移動できるようにする解除部に係合させることができる。図２７ｂでは、スライダ３６２を後退位置から伸張位置へ引き出しており、それにより、ハウジング３０２のロックを解除することができる。図２７ｃでは、ハウジング３０２を開いている。図２７ｄでは、詰まったランセットカートリッジ３１０をハウジングから取り外している。図２７ｅでは、ハウジングを閉鎖している。また、図２７ｆでは、スライダ３６２をその後退位置へ押し戻しており、それにより、ハウジング３０２を再ロックすることができる。ここで、新しいカートリッジ３１０を、図２２ａ〜図２２ｆに示したプロセスに従って挿入してもよく、或いは、これをハウジング３０２の閉鎖前に行うこともできる。

図２８は、穿刺深さを設定するための深さ調節機構３１１の使用を示す。深さ調節機構３１１は、図１３に示す深さ制御リング２１２か、又はランセットの穿刺深さを選択的に制御するための別の通常の機構を備えてもよい。

好適且つ例示的な実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内においてさまざまな修正、追加及び削除が行われることは、当業者には理解されるであろう。

本発明の第１の例示的な実施形態による穿刺装置用のマルチランセットカートリッジアセンブリの斜視図である。 図１のカートリッジアセンブリの、ベースハウジング、ランセットのアレイ、キャリアディスク、ばねアームキャップ変位部及びカバーハウジングを示す分解斜視図である。 図２のランセットアレイ、キャリア及びばねアームの破断斜視図であって、ばねアームが作動ランセットの離脱したキャップを変位させるところを示している図である。 本発明の第２の例示的な実施形態による穿刺装置用のカートリッジアセンブリの斜視図である。 図４のカートリッジアセンブリの、ベースハウジング、ランセットのアレイ、キャリアディスク及びカバーハウジングを示す分解斜視図である。 図４のカートリッジと共に使用される穿刺装置の前進機構の部分斜視図であって、前進機構のカム面によって駆動されるばね形キャップ変位プランジャを示す図である。 図４のカートリッジアセンブリと共に使用するのに適した本発明の第２の例示的な実施形態による穿刺装置の、内部に位置する図６の前進機構を明らかにする開放位置にあって、前進機構の上側シェルを貫通して延びるばね形カム駆動式プランジャを示す斜視図である。 図６の前進機構の、ばね付勢形カム駆動式プランジャが作動位置のランセットのキャップを変位させるところを示す部分破断斜視図である。 図６の前進機構の、ばね付勢形カム駆動式プランジャが穿刺行程移動経路を外れた位置にリセットされたところを示す側面図である。 図４のカートリッジアセンブリの別の分解斜視図である。 わかりやすくするために底部カバーを取り除いた、図１０のカートリッジアセンブリの底面図である。 図７の穿刺装置の駆動機構及び戻し機構の斜視図である。 図７の穿刺装置の穿刺深さ調節リングの斜視図である。 図７の穿刺装置の作動ボタン部分の上面図である。 図６の前進機構の、図７の穿刺装置のハウジングの底部上に位置する部分の詳細平面図である。 図６の前進機構の、図１５ａに示された部分を含む詳細平面図である。 図７の穿刺装置内に組み付けられた図４のカートリッジの斜視図である。 本発明の第３の例示的な実施形態による穿刺装置の一部分の、前進機構の直線引き出しスライダがクラムシェルハウジングの底部分内の後退位置にあるところを示す斜視図である。 図１７の穿刺装置部分の、スライダをハウジングから引き出しているところを示す斜視図である。 図１７の穿刺装置部分の、スライダをハウジングからさらに引き出しているところを示す斜視図である。 図１７の穿刺装置部分の、スライダを伸張位置へ引き出しているところを示す斜視図である。 図１７の穿刺装置部分の一部の、カムガイド式キャップ変位機構の詳細を示す詳細斜視図である。 図１７の穿刺装置の、新しいカートリッジを挿入するプロセスを開始するために前進機構のスライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、ハウジングが開いているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、カートリッジをハウジングに挿入しているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、ハウジングを閉鎖しているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、ランセットのうちの最初のもので穿刺するように穿刺装置を起動するために起動ボタンを押圧しているところを示す上部斜視図である。 図２２ａの穿刺装置の、スライダがその後退位置にあるとき、ハウジングを閉鎖位置にロックするＣ字形ハンドルを示す部分側面図である。 図１７の穿刺装置の、穿刺のためにランセットのうちの次のものを前進させるプロセスを開始するためにスライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２３ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図２３ａの穿刺装置の、次のランセットで穿刺するために起動ボタンを押圧しているところを示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置の、ランセットのすべてを使用した後に、使用済みカートリッジを取り外すプロセスを開始するためにスライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２４ａの穿刺装置の、ハウジングが開いているところを示す上部斜視図である。 図２４ａの穿刺装置の、使用済みカートリッジをハウジングから取り外すところを示す上部斜視図である。 図２４ａの穿刺装置の、ハウジングを閉鎖しているところを示す上部斜視図である。 図２４ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置の、ランセットのすべてを使い切る前に、部分的に使用済みのカートリッジを取り外すプロセスを開始するためにスライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２５ａの穿刺装置の、ハウジングが開いているところを示す上部斜視図である。 図２５ａの穿刺装置の、部分的に使用済みのカートリッジをハウジングから取り外しているところを示す上部斜視図である。 図２５ａの穿刺装置の、ハウジングを閉鎖しているところを示す上部斜視図である。 図２５ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置の、ランセットのすべてを使い切る前に取り外された部分的に使用済みのカートリッジを再挿入するプロセスを開始するためにスライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２６ａの穿刺装置の、ハウジングが開いているところを示す上部斜視図である。 図２６ａの穿刺装置の、部分的に使用済みのカートリッジをハウジングに再挿入しているところを示す上部斜視図である。 図２６ａの穿刺装置の、ハウジングを閉鎖しているところを示す上部斜視図である。 図２６ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図２６ａの穿刺装置の、穿刺装置を起動するために起動ボタンを押圧しているところを示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置の、詰まりを起こした場合に穿刺装置の詰まりを取り除くプロセスを開始するために前進機構のフェールセーフ解除部を起動しているところを示す底部斜視図である。 図２７ａの穿刺装置の、スライダを後退位置から伸張位置へ引き出しているところを示す上部斜視図である。 図２７ａの穿刺装置の、ハウジングが開いているところを示す上部斜視図である。 図２７ａの穿刺装置の、カートリッジをハウジングから取り外すところを示す上部斜視図である。 図２７ａの穿刺装置の、ハウジングを閉鎖しているところを示す上部斜視図である。 図２７ａの穿刺装置の、スライダをその後退位置へ押し戻しているところを示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置の、穿刺深さを設定するための深さ調節機構の使用を示す上部斜視図である。 図１７の穿刺装置のランセットカートリッジのキャリアの、前進機構の割り出しラチェット機構のラチェット歯を示す底部斜視図である。 図１７の穿刺装置の割り出しラチェット機構の一部分の、弾性爪及びラチェット歯を示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、図１７のスライダを引き出す／伸張させるときに爪が前進するところを示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、爪が歯の１つに係合する位置へさらに前進するところを示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、スライダを図２０の伸張位置へ移動させるときに爪が完全に伸張し、係合した歯が前進し、ランセットキャリアの回転／割り出しが行われるところを示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、スライダを押し込む／後退させるときに爪が後退するところを示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、爪が後退して次の歯に係合し、且つその下側で弾性的にたわんでいるところを示す側面図である。 図３０のラチェット機構の、スライダを図１７の後退位置へ移動させるときに爪が完全に後退するところを示す側面図である。 図３６のラチェット機構の、カートリッジ内のランセットのすべてが使用された後のラチェット機構を示す側面図である。 図１７の穿刺装置の前進機構の、カムガイド式チャージャ機構の往復プランジャの斜視図である。 図１７の穿刺装置の前進機構の、カムガイド式チャージャ機構のたわみ可能なカムアームの斜視図である。 図３８及び図３９のカムガイド式チャージャ機構の一部分の、スライダが図１７のその後退位置にあるときのカムアーム及びプランジャのチャージ従動部を示す平面図である。 図４０のカムガイド式チャージャ機構の、スライダを引き出す／伸張させるとき、プランジャのチャージ従動部がカムアームを弾性的にたわませるところを示す平面図である。 図４０のカムガイド式チャージャ機構の、スライダを図２０のその完全伸張位置へ移動させるとき、カムアームがチャージ従動部を通過移動した後にそのニュートラル位置に戻るところを示す平面図である。 図４０のカムガイド式チャージャ機構の、スライダを押し込む／後退させるとき、カムアームがチャージ従動部を後方へ押し進め、それにより、駆動機構をチャージするところを示す平面図である。 図４０のカムガイド式チャージャ機構の、スライダを図１７のその完全後退位置へ移動させるとき、プランジャがそのチャージ位置に保持されるまで、チャージ従動部が後方へ押し進められるところを示す平面図である。 図１７の穿刺装置の前進機構の、カムガイド式ランセットキャップ変位機構のリフター部材の斜視図である。 図１７の穿刺装置の前進機構の、カムガイド式ランセットキャップ変位機構のカム面の斜視図である。 図４５及び図４６のカムガイド式キャップ変位機構の一部分の、スライダが図１７のその後退位置にあるとき、リフターの従動部がカム面との係合によって上昇するところを示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダを引き出す／伸張させるとき、リフター従動部がカム面に沿って下方へ案内されるところを示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダをさらに引き出す／伸張させるとき、リフター従動部がカム面に沿ってさらに進むところを示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダが図２０のその完全伸張位置にあるときのリフター従動部及びカム面を示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダを押し込む／後退させるときにリフター従動部がカム面に沿って進むところを示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダをさらに押し込む／後退させるとき、リフター従動部がカム面に沿って上方へ案内されるところを示す側面図である。 図４７のカムガイド式キャップ変位機構の、スライダが図１７のその後退位置にあるとき、リフターが従動部／カム係合によって上昇し、それにより、ランセットキャップを変位させるところを示す側面図である。

Claims (40)

1. 離脱可能なキャップを各ランセットが有しているランセットのアレイを有しているカートリッジアセンブリとともに使用される穿刺装置であって、
   前記カートリッジアセンブリを受容するハウジングと、
   前記ランセットを作動ランセット位置へ順次前進させるようにする割り出しラチェット機構と、
   前記ランセットのうちの作動位置のランセットに係合してそれを後退させ、それにより、作動位置の対応するキャップを離脱させることができ、且つ前記作動位置のランセットを穿刺行程に沿って駆動するようにする駆動部材を有する駆動機構と、
   前記駆動部材を後退させるようにするチャージャ機構と、
   前記作動位置の離脱したランセットキャップに係合して、それを前記作動位置のランセットの前記穿刺行程経路外へ移動させるようにするカム変位機構と、
   前記ハウジングに対して摺動可能であるスライダとを備え、該スライダを第１の位置と第２の位置との間で移動させることにより、前記割り出しラチェット機構、前記チャージャ機構及び前記キャップ変位機構を作動させるように該スライダが構成されている、穿刺装置。
2. 前記カートリッジアセンブリは、ラチェット歯を有し、前記割り出しラチェット機構は、前記スライダから延出した弾性たわみ可能な爪を有し、前記爪は前記ラチェット歯に係合して、前記カートリッジ内の前記ランセットを前記作動位置へ前進させる、請求項１に記載の穿刺装置。
3. 前記チャージャ機構は、前記スライダから延出し、且つ前記駆動部材を後退させるようにする弾性たわみカムアームを備えている、請求項１に記載の穿刺装置。
4. 前記駆動部材は、チャージ従動部を有し、前記スライダを前記第１の位置から前記第２の位置の方へ移動させるとき、前記カムアームが該チャージャ従動部によって弾性的にたわむ、請求項３に記載の穿刺装置。
5. 前記スライダが前記第２の位置に達するとき、前記カムアームは前記チャージ従動部を通過移動し、前記カムアームは、そのニュートラル位置に戻る、請求項４に記載の穿刺装置。
6. 前記スライダを前記第２の位置から前記第１の位置へ戻すとき、前記カムアームは、前記チャージ従動部に係合して前記駆動部材を後退させる、請求項５に記載の穿刺装置。
7. 前記駆動部材は、ロック従動部を有し、前記スライダは、該スライダが前記第２の位置にあるときを除いて、前記駆動部材のロック従動部の移動経路を遮断するロック壁を画定する、請求項３に記載の穿刺装置。
8. 前記駆動部材が前記ランセットを後退させるとき、前記ランセットキャップは前記作動ランセットから離脱される、請求項３に記載の穿刺装置。
9. 前記スライダはカム面を有し、前記キャップ変位機構は従動部付きのリフターを有し、前記スライダが前記第２の位置から前記第１の位置へ移動するとき、離脱したランセットキャップを前記作動ランセットの前記穿刺行程経路から移動させるように前記リフターの従動部が前記カム面によって案内される、請求項８に記載の穿刺装置。
10. 前記スライダはカム面を有し、前記キャップ変位機構は従動部付きのリフターを有し、前記スライダが前記第２の位置から前記第１の位置へ移動するとき、離脱したランセットキャップを前記作動ランセットの前記穿刺行程経路から移動させるように前記リフターの従動部が前記カム面によって案内される、請求項１に記載の穿刺装置。
11. 前記スライダの前記第２の位置から前記第１の位置への移動の第１部分の間、前記リフターは下降位置にあり、それにより、該リフターは、前記作動位置からまた前記作動位置へ進行する前記ランセットの経路外の位置にあり、且つ前記作動ランセットが後退し、それにより、該作動ランセットの前記キャップを離脱させることができ、前記スライダの前記第２の位置から前記第１の位置への移動の第２部分の間、前記リフターは上昇し前記離脱したキャップに係合してそれを前記ランセット行程経路外へ移動させることができるように、前記カム面が構成される、請求項１０に記載の穿刺装置。
12. 前記リフターの上昇及び下降移動を案内するリフターガイドトラックをさらに有する、請求項１１に記載の穿刺装置。
13. 前記リフターは、前記ランセットが前記穿刺行程中に通過移動する開口を画定する、請求項１０に記載の穿刺装置。
14. 請求項１に記載のマルチランセットカートリッジアセンブリと組み合わせた、請求項１に記載の穿刺装置。
15. 作動位置へ順次前進するようにされたランセットのアレイを有するカートリッジアセンブリとともに使用される穿刺装置であって、
    前記カートリッジアセンブリを受容するハウジングと、
    前記ランセットのうちの作動位置のランセットに係合してそれを作動準備位置へ後退させ、且つ前記作動位置のランセットを穿刺行程に沿って駆動するようにする駆動部材を有する駆動機構と、
    前記駆動部材を後退させるようにするカムガイド式チャージャ機構と
    を備える穿刺装置。
16. 前記ハウジングに対して摺動可能であるスライダをさらに備え、該スライダを第１の位置と第２の位置との間で移動させるとき、前記スライダは、前記カムガイド式チャージャ機構を作動させるようにする、請求項１５に記載の穿刺装置。
17. 前記チャージャ機構は、前記スライダから延出して前記駆動部材を後退させるようにする弾性的にたわむカムアームを有する、請求項１６に記載の穿刺装置。
18. 前記駆動部材は、チャージ従動部を有し、前記スライダを前記第１の位置から前記第２の位置の方へ移動させるとき、前記カムアームが該チャージ従動部によって弾性的にたわむ、請求項１７に記載の穿刺装置。
19. 前記スライダが前記第２の位置に達するとき、前記カムアームは前記チャージ従動部を通過移動し、前記カムアームは、そのニュートラル位置に戻る、請求項１８に記載の穿刺装置。
20. 前記スライダを前記第２の位置から前記第１の位置へ戻すとき、前記カムアームは、前記チャージ従動部に係合して前記駆動部材を後退させる、請求項１９に記載の穿刺装置。
21. 前記駆動部材は、ロック従動部を有し、前記スライダは、該スライダが前記第２の位置にあるときを除いて、前記駆動部材のロック従動部の移動経路を遮断するロック壁を画定する、請求項１６に記載の穿刺装置。
22. 前記駆動部材が前記ランセットを後退させるとき、前記ランセットキャップは前記作動ランセットから離脱される、請求項１６に記載の穿刺装置。
23. 前記ランセットを順次前進させる割り出しラチェット機構と、前記離脱したキャップを前記作動ランセットの前記穿刺行程経路外へ移動させるカムガイド式キャップ変位機構とをさらに備える、請求項１５に記載の穿刺装置。
24. 離脱可能なキャップを各ランセットが有しているランセットのアレイを有しているカートリッジアセンブリとともに使用される穿刺装置であって、
    前記カートリッジアセンブリを受容するハウジングと、
    前記ランセットのうちの作動位置のランセットに係合してそれを後退させ、それにより、作動位置の対応するキャップを離脱させることができ、且つ前記作動位置のランセットを穿刺行程に沿って駆動するようにする駆動部材を有する駆動機構と、
    前記作動位置の離脱したランセットキャップに係合して、それを前記作動位置のランセットの前記穿刺行程経路外へ移動させるようにするカムガイド式キャップ変位機構と
    を備える穿刺装置。
25. 前記ハウジングに対して摺動可能であるスライダをさらに備え、前記スライダを第１の位置と第２の位置との間で移動させるとき、前記スライダは前記キャップ変位機構を作動させるようにする、請求項２３に記載の穿刺装置。
26. 前記駆動部材が前記ランセットを後退させるとき、前記ランセットキャップは前記作動ランセットから離脱される、請求項２３に記載の穿刺装置。
27. 前記スライダは、カム面を有し、前記キャップ変位機構は、従動部付きのリフターを有し、前記スライダが前記第２の位置から前記第１の位置へ移動するとき、前記離脱したランセットキャップを前記作動ランセットの前記穿刺行程経路から移動させるように前記リフターの従動部が前記カム面によって案内される、請求項２３に記載の穿刺装置。
28. 前記スライダの前記第２の位置から前記第１の位置への移動の第１部分の間、前記リフターは下降位置にあり、それにより、該リフターは、前記作動位置からまた前記作動位置へ進行する前記ランセットの経路外の位置にあり、且つ前記作動ランセットが後退し、それにより、該作動ランセットの前記キャップを離脱させることができ、前記スライダの前記第２の位置から前記第１の位置への移動の第２部分の間、前記リフターは上昇し、それにより、前記離脱したキャップに係合してそれを前記ランセット行程経路外へ移動させることができるように、前記カム面が構成される、請求項２６に記載の穿刺装置。
29. 前記リフターの上昇及び下降移動を案内するリフタガイドトラックをさらに有する、請求項２６に記載の穿刺装置。
30. 前記リフターは、前記ランセットが前記穿刺行程中に通過移動する開口を画定する、請求項２６に記載の穿刺装置。
31. 前記ランセットを順次前進させる割り出しラチェット機構と、前記駆動部材を後退させるカムガイド式チャージ機構とをさらに備える、請求項１５に記載の穿刺装置。
32. 爪を有するランセット割り出しラチェット機構を有する穿刺装置用のカートリッジアセンブリであって、
    ハウジングと、
    該ハウジング内に回転可能に取り付けられたキャリアと、
    該キャリアによって担持され、各々が離脱可能な保護キャップを有しかつ穿刺行程経路に沿って移動可能であるランセットのアレイと、
    前記キャリアから前記カートリッジハウジング外へ延出した複数のラチェット歯と
    を備え、前記歯は、前記爪に順次係合して、穿刺のために作動位置へ前進するように構成される、カートリッジアセンブリ。
33. 前記ラチェット歯及び前記ランセットは、１対１の割合で設けられる、請求項３１に記載のカートリッジアセンブリ。
34. 前記カートリッジハウジングは、前記ラチェット歯を挿通させるスロットを画定する、請求項３１に記載のカートリッジアセンブリ。
35. 前記キャリアは、前記ランセットのキャップが前記穿刺行程経路から変位する際に通る交差方向ガイドトラックアレイを画定する、請求項３１に記載のカートリッジアセンブリ。
36. 前記ランセットのキャップは、前記キャップが前記穿刺行程経路から変位するとき、前記ガイドトラックに係合してそれに沿って進む１つ又は複数のキャップガイド面を画定する、請求項３４に記載のカートリッジアセンブリ。
37. 前記ガイドトラックは、前記キャップガイド面に係合し、それにより、前記作動位置のキャップを前記作動位置のランセットと一緒に移動して後退しないように保持することができ、該保持された作動位置のキャップは、前記後退した作動位置のランセットから離脱する、請求項３５に記載のカートリッジアセンブリ。
38. 前記ガイドトラックは、前記キャリアから延出した細長い弾性部材を有し、前記キャップガイド面は、前記キャップの両側から突出した２つの肩部を有する、請求項３５に記載のカートリッジアセンブリ。
39. 前記ガイドトラックは、前記穿刺行程経路から変位した後の前記ランセットのキャップを保持するようにする、請求項３４に記載のカートリッジアセンブリ。
40. 前記キャリアは、前記ランセットを放射状配列に受容する半径方向ガイドチャネルを画定する、請求項３１に記載のカートリッジアセンブリ。

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