JP2008504819A - ポリヌクレオチド配列検出アッセイにおいて反応能力を判定するためのコントロール - Google Patents

ポリヌクレオチド配列検出アッセイにおいて反応能力を判定するためのコントロール Download PDF

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Abstract

本教示は、試料中の1つ以上の標的ポリヌクレオチド配列を検出する方法、組成物およびキットに関する。本教示のいくつかの実施形態では、プローブが、相補的な標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズし、連結することにより連結産物を形成する。本教示のいくつかの実施形態では、複合連結アッセイ混合物中の特異的な連結の発生に関する情報を提供するポジティブアッセイコントロールプローブを包含する。本教示のいくつかの実施形態では、複合連結アッセイ混合物中の非特異的な連結の発生に関する情報を提供するネガティブアッセイコントロールプローブを提供する。本教示のいくつかの実施形態では、単型性標的ポリヌクレオチド配列から2つの個別の信号の生成を行なう。

Description

分野:
本教示は、一般に、試料中の1つ以上の標的ポリヌクレオチド配列を検出する方法、組成物およびキットに関する。より詳細には、これらの方法、キットおよび組成物は、ポリヌクレオチド配列検出アッセイにおいて反応能力を判定するためにポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを用いる。
背景:
1つ以上の標的配列を含有する1つまたは複数の試料中における1つ以上の標的ポリヌクレオチドの有無(または量)を検出することは一般に行なわれている。例えば、癌ならびにエイズおよび肝炎等の多くの感染症の検出は、通常、生体試料を検査して、病状を示す核酸配列の有無を調べることを含む。また、核酸配列の有無の検出は、法科学、父性検査、遺伝カウンセリング、および臓器移植において用いられることも多い。
生物の遺伝子構造は、その生物のゲノム内に含まれる遺伝子によって判定される。遺伝子は、タンパク質を作るために必要とされる情報をコードする長鎖またはデオキシリボ核酸(DNA)ポリマーから構成される。生物の特性、能力および特色は、その生物によって作り出されているか、または作り出されていないタンパク質の種類および量と関係する場合が多い。
タンパク質は、以下のようにして遺伝子から作り出すことができる。まず、タンパク質、例えば、タンパク質「X」をコードする遺伝子のDNAを表す情報が、「転写」として知られる処理により、リボ核酸(RNA)に変換される。転写時には、遺伝子の一本鎖の相補的RNAコピーが作られる。次に、細胞の生化学的機構により、このRNAコピー(タンパク質XメッセンジャーRNA(mRNA)と呼ぶ)が用いられ、タンパク質Xが作られる(この処理を「翻訳」と呼ぶ)。基本的に、この細胞のタンパク質製造機構は、mRNAと結合し、RNAコードを「読み取って」、それをタンパク質Xのアミノ酸配列に「翻訳」する。要約すれば、DNAが転写されてmRNAを作り、それが翻訳されてタンパク質が作られる。
細胞により作り出されるタンパク質Xの量は、その細胞内に存在するタンパク質XmRNAの量に大きく依存する場合が多い。1つの細胞内のタンパク質XmRNAの量は、少なくとも部分的に、遺伝子Xが発現する度合いによる。特定の遺伝子または遺伝子変異型が存在するか否か、存在する場合にはコピーがいくつあるのかは、生物に大きな影響を与える可能性がある。特定の遺伝子または遺伝子変異型が発現するか否か、発現する場合にはそれがどの程度であるのかは、その生物に大きな影響を与える可能性がある。
概要:
いくつかの実施形態では、本教示は、単型性標的ポリヌクレオチド配列から1つより多くの信号を作り出す方法であって、該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2を用意する工程を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ1は、単型性標的ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部、および同定部を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ2は、単型性標的ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部、および同定部を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ1の同定部は、ポジティブコントロール第1プローブ2の同定部とは異なり;該方法は、ポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2を単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズさせる工程と;ハイブリダイズしたプローブをハイブリダイズしていないプローブから分離する工程と;ポジティブコントロール第1プローブ1および単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズしたポジティブコントロール第1プローブ2の同定部を検出することにより、単型性標的ポリヌクレオチド配列から1つより多くの信号を作り出す工程とを包含する、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本教示は、連結アッセイにおいて連結特異性を評価する方法であって、該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびコントロールプローブセットを用意する工程を包含し、コントロールプローブセットは、ポジティブコントロール第1プローブおよびネガティブコントロール第1プローブ、および第2プローブを包含し、ポジティブコントロール第1プローブは、標的特異部を包含し、標的特異部は、識別領域および同定部を包含し、ネガティブコントロール第1プローブは、標的特異部を包含し、標的特異部は、識別領域および同定部を包含し、ポジティブコントロール第1プローブおよびネガティブコントロール第1プローブの同定部は異なり、コントロールプローブセットの第2プローブは、標的特異部を包含し;該方法は、第1のポジティブコントロールプローブ、第1のネガティブコントロールプローブ、および第2プローブを単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズさせる工程であって、ポジティブコントロールプローブおよびネガティブコントロールプローブは、隣接して単型性標的ポリヌクレオチド配列上の第2プローブとハイブリダイズすることができ、ポジティブコントロールプローブの識別領域は、単型性標的ポリヌクレオチドとの完全な相補性を得ることができ、ネガティブコントロールプローブの識別領域は、単型性標的ポリヌクレオチドとの完全な相補性を得ることを妨げる、工程と;ポジティブコントロール第1プローブを第2プローブと連結し、ネガティブコントロール第1プローブを第2プローブと連結することにより、異なる同定部を含む特異的連結産物および非特異的連結産物を生成する工程と;非特異的連結産物および特異的連結産物をハイブリダイズしていないコントロールプローブおよび連結していないコントロールプローブから分離する工程と;特異的および非特異的連結産物をそれらの個別の同定部に基づいて検出する工程と;特異的連結産物の量と非特異的連結産物を比較する工程とを包含することにより、連結アッセイにおいて連結を評価する、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本教示の方法は、多型性ポリヌクレオチド標的配列および実験プローブセットをさらに包含し、実験プローブセットは、実験第1プローブ1、実験第1プローブ2および実験第2プローブを包含し、実験第1プローブ1は、同定部および多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、識別領域を包含し、実験第1プローブ2は、同定部および多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、識別領域を包含し、実験第1プローブ1の同定部は、実験第1プローブ2の同定部とは異なり、実験第1プローブ1の識別領域は、実験第1プローブ2の識別領域とは異なり、第2の実験プローブは、多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、実験第1プローブの識別領域は、単一ヌクレオチド多型の異なる対立遺伝子に対応する異なるヌクレオチドとハイブリダイズすることができ、実験第1プローブは、多型性標的ポリヌクレオチド配列上の実験第2プローブと隣接してハイブリダイズし、該方法は、実験第1プローブ1と、接触してハイブリダイズした実験第2プローブを連結し、実験第1プローブ2と、接触してハイブリダイズした第2プローブを連結することにより、単一ヌクレオチド多型の2つの対立遺伝子に対応する異なる同定部を包含する特異的連結産物を生成する工程と;特異的連結産物および非特異的連結産物をハイブリダイズしていない実験第1プローブおよび実験第2プローブ、ならびに連結していない実験第1プローブおよび実験第2プローブから分離する工程と;特異的および非特異的連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と;特異的連結産物の量とコントロールプローブセットから生じた非特異的連結産物を比較する工程と;コントロールプローブセットから生じた連結産物と実験プローブセットから生じた連結産物とを比較することにより、連結アッセイにおいて連結を評価する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態では、本教示は、連結を評価する方法であって、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応を用意する工程であって、ポジティブコントロールプローブセットは、ポジティブコントロール第1プローブ1、ポジティブコントロール第1プローブ2、および第2プローブを包含する、工程を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ1は、同定部および単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、単型性ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドと相補的な識別領域を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ2は、同定部および単型性標的ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、単型性ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドと相補的な識別領域を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ1の同定部は、ポジティブコントロール第1プローブ2の同定部とは異なり、ポジティブコントロール第2プローブは標的特異部を包含し、該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列をポジティブコントロール第1プローブ1、ポジティブコントロール第1プローブ2、およびポジティブコントロール第2プローブとハイブリダイズさせる工程であって、ポジティブコントロール第1プローブは、第2プローブと隣接してハイブリダイズする、工程と;ポジティブコントロール第1プローブ1をポジティブコントロール第2プローブと連結し、ポジティブコントロール第1プローブ2をポジティブコントロール第2プローブと連結することにより、ポジティブコントロール第1プローブ1連結産物およびポジティブコントロール第1プローブ2連結産物を形成する工程と;ポジティブコントロール第1プローブ1連結産物およびポジティブコントロール第1プローブ2連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と、を包含することにより、連結を評価する、方法を提供する。
本教示のいくつかの実施形態は、第2の反応をさらに包含し、第2の反応は、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびネガティブコントロールプローブセットを包含し、ネガティブコントロールプローブセットは、ネガティブコントロール第1プローブ1、ネガティブコントロール第1プローブ2、およびネガティブコントロール第2プローブを包含し、ネガティブコントロール第1プローブ1は、同定部および単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドと相補的でない識別領域を包含し、ネガティブコントロール第1プローブ2は、同定部および単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、標的特異部は、単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドと相補的でない識別領域をさらに包含し、ネガティブコントロール第1プローブ1の同定部は、ネガティブコントロール第1プローブ2の同定部とは異なり、ネガティブコントロール第2プローブは、標的特異部を包含し、該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列をネガティブコントロール第1プローブ1、ネガティブコントロール第1プローブ2、およびネガティブコントロール第2プローブとハイブリダイズさせる工程であって、ネガティブコントロール第1プローブは第2プローブと隣接してハイブリダイズする、工程と;ネガティブコントロール第1プローブ1をネガティブコントロール第2プローブと連結し、ネガティブコントロール第1プローブ2をネガティブコントロール第2プローブと連結することにより、ネガティブコントロール第1プローブ1連結産物およびネガティブコントロール第1プローブ2連結産物を形成する工程と;ネガティブコントロール第1プローブ1連結産物およびネガティブコントロール第1プローブ2連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と;第1の反応において検出された非特異的連結産物と第2の反応において検出された特異的連結産物とを比較する工程と、をさらに包含することにより、連結アッセイにおいて非特異的連結を評価する。
いくつかの実施形態では、連結産物はPCRにより増幅される。
いくつかの実施形態では、PCRは親和部分が標識されたプライマーを包含する。
いくつかの実施形態では、プローブの同定部は、得られたPCR単位複製配列に組み込まれ、該方法は、親和部分が標識された単位複製配列鎖を親和部分結合パートナーに固定する工程と;親和部分を有さない反応成分を除去する工程と;複数の移動度プローブを固定された親和部分が標識された単位複製配列鎖とハイブリダイズさせる工程であって、移動度プローブは、親和部分が標識された単位複製配列鎖の同定部または同定部相補体と相補的な領域をさらに包含する、工程と;ハイブリダイズしていない移動度プローブを除去する工程と;ハイブリダイズされた移動度プローブを溶出する工程と;溶出された移動度プローブを移動度依存分析技術を用いて分析し、移動度プローブの個別の移動度により同定部の同一性を判定して連結を評価する工程と、をさらに包含する。
いくつかの実施形態では、移動度プローブは、識別可能な標識をさらに包含し、識別可能な標識は、少なくとも1つの蛍光プローブをさらに包含し、蛍光プローブは、6FAM、dR6G、BigDye−Tamra、BigDye−Rox、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つである。
いくつかの実施形態では、移動度依存分析技術はキャピラリー電気泳動である。
いくつかの実施形態では、親和部分はビオチンである。
いくつかの実施形態では、親和部分結合パートナーはストレプトアビジンである。
いくつかの実施形態では、ユニバーサルフォワードプライマー部が第1プローブに組み込まれ、ユニバーサルリバースプライマー部が第2プローブに組み込まれ、PCR増幅は、それぞれの対応するプライマー部とハイブリダイズする一組のユニバーサルプライマーを包含する。
いくつかの実施形態では、本教示は、連結アッセイにおいて連結特異性を判定する方法であって、該方法は、特異的ポジティブコントロール連結産物の量を非特異的ネガティブコントロール連結産物と比較する工程を包含し、特異的ポジティブコントロール連結産物は、第1のポジティブコントロールプローブを、単型性標的ポリヌクレオチド上にハイブリダイズさせた第2プローブと連結することにより得られ、非特異的ネガティブコントロール連結産物は、第1のネガティブコントロールプローブを、単型性標的ポリヌクレオチド上にハイブリダイズさせた第2プローブと連結することにより得られ、特異的連結産物の第1のポジティブコントロールプローブは、非特異的連結産物の第1のネガティブコントロールプローブとは識別領域のみが異なり、第1のポジティブコントロールプローブにより調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第1のネガティブコントロールプローブにより調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり;該方法は、特異的ポジティブコントロール連結産物の量と非特異的ネガティブコントロール連結産物の差を定量化する工程を包含し、それによって連結アッセイにおいて連結特異性を判定する、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本教示の方法は、実験連結産物の量と特異的ポジティブコントロール連結産物の量および非特異的ネガティブコントロール連結産物の量とを比較する工程をさらに包含し、実験連結産物、特異的ポジティブコントロール連結産物、および非特異的ネガティブコントロール連結産物は同じ連結反応から得られ、それによって、連結アッセイにおいて実験連結産物の連結特異性を判定する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態では、並行連結アッセイにおいて特異的連結のばらつきが評価され、第1の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物の量と第2の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物を比較する工程が包含され、第1の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第2の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第1の反応の第1のポジティブコントロールプローブは、第2の反応の第1のポジティブコントロールプローブと相違せず、第1の反応の第2プローブは、第2の反応の第2プローブと相違せず、第1の反応においてポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応においてポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり;該方法は、第1の反応における特異的連結産物の量と第2の反応における特異的連結産物の量の差を定量化する工程が包含され、それによって、並行連結アッセイにおいて特異的連結のばらつきを評価する。
いくつかの実施形態では、第1の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、第1の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第2の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第1の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロールプローブセットのポジティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロールセットのポジティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第1の反応におけるポジティブコントロール第1プローブの同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第2の反応におけるポジティブコントロール第1プローブの同定部と同じである。
本教示のいくつかの実施形態では、各ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2を包含し、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2は各々、同定部を包含し、第1のポジティブコントロールプローブ1の同定部は、第1のポジティブプローブ2の同定部とは異なり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ1の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ1の同定部と同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ2の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ2の同定部と同じである。
いくつかの実施形態では、本教示は、並行連結アッセイにおいて非特異的連結のばらつきを評価する方法であって、該方法は、第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物の量と第2の反応おける非特異的ネガティブコントロール連結産物を比較する工程を包含し、第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第2の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第1の反応の第1のネガティブコントロールプローブは、第2の反応における第1のネガティブコントロールプローブとは相違せず、第1の反応の第2プローブは、第2の反応の第2プローブとは相違せず、第1の反応においてネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応においてネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり;該方法は、第1の反応における非特異的連結産物の量と第2の反応における非特異的連結産物の量の差を定量化する工程を包含し、それによって、連結アッセイにおける非特異的連結のばらつきを評価する、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、第1の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第2の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、第2の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第1の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロールプローブセットのネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロールセットのネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第1の反応におけるネガティブコントロール第1プローブの同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第2の反応におけるネガティブコントロール第1プローブの同定部と同じである。
いくつかの実施形態では、各ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2を包含し、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、第1のネガティブコントロールプローブ1の同定部は、第1のネガティブプローブ2の同定部とは異なり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ1の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ1の同定部と同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ2の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ2の同定部と同じである。
いくつかの実施形態では、本教示は、並行連結アッセイにおいて非特異的および特異的連結のばらつきを評価する方法であって、該方法は、第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物の量と第2の反応における特異的コントロール連結産物とを比較する工程を包含し、第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第2の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、第1の反応の第1のネガティブコントロールプローブは、第2の反応の第1のポジティブコントロールプローブとは識別領域が異なるだけであり、第1の反応の第2プローブは、第2の反応の第2プローブとは相違せず、第1の反応においてネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応においてポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり;該方法は、第1の反応における非特異的連結産物の量と第2の反応における特異的連結産物の量の差を定量化する工程を包含し、それによって、連結アッセイにおける特異的および非特異的連結のばらつきを評価する、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、第1の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第2の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、第1の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、第2の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロールプローブセットのネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロールセットのネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第1の反応におけるネガティブコントロール第1プローブの同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる第2の反応におけるポジティブコントロール第1プローブの同定部と同じである。
いくつかの実施形態では、第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2を包含し、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、第1のネガティブコントロールプローブ1の同定部は、第1のネガティブプローブ2の同定部とは異なり、第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2を包含し、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、ポジティブコントロール第1プローブ1の同定部は、第1のポジティブプローブ2の同定部とは異なり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ1の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ1の同定部と同じであり、第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロール第1プローブ2の同定部は、第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロール第1プローブ2の同定部と同じである。
いくつかの実施形態では、本教示は、ポジティブコントロールプローブセット、ネガティブコントロールプローブセット、実験プローブセット、およびそれらの組み合わせを包含する連結を評価するキットを提供する。
いくつかの実施形態では、本教示は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含する連結を評価するキットを提供する。
いくつかの実施形態では、本教示は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含する連結を評価するキットを提供する。
いくつかの実施形態では、本教示のキットは、複数の単型性標的ポリヌクレオチド、複数の多型性標的ポリヌクレオチド、連結する手段、リン酸化する手段、増幅する手段、およびそれらの組み合わせをさらに包含する。
いくつかの実施形態では、本教示は、連結特異性を判定する方法であって、ハイブリダイズさせる工程と、連結する工程と、増幅する工程と、除去する工程と、分離する工程と、検出する工程と、比較する工程と、上記工程から連結特異性を判定する工程と、を包含する、方法を提供する。
例示的な実施形態の説明
本明細書中において用いる各セクションの見出しは、構成上の目的によるものであり、説明する主題を何ら限定するものではない。本願において引用する全ての文献および同様の資料は、特許文献、特許出願、記事、書籍、学術論文およびインターネット上のウェブページを含むがこれらに限定されるものではなく、その全てをあらゆる目的のために参考として援用することを明示しておく。援用した参考文献中の用語の定義は、本教示において提供する定義とは異なると思われる場合には、本教示中で提供する定義を優先するものとする。
前述した一般的な説明および以下の詳細な説明はともに例示および説明のためのものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。本願において、単数形を使用している場合、特に記載がない限り、複数形の場合も含む。例えば、「1つのプローブ」は、1つより多くのプローブが存在する可能性があることを意味し、例えば、特定のプローブ種について1つ以上のコピーが存在し、特定のプローブタイプについて1つ以上のバージョンが存在することを意味する。また、「または」を使用している場合、特に記載がない限り、「および/または」を意味する。同様に、「包含する」、「包含した」、「包含している」、「含む」、「含んだ」、および「含んでいる」は、限定を目的とするものではない。
基本定義
本明細書中において用いられるように、本教示の「プローブ」、「プライマー」、「標的」、「オリゴヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド」、「核酸塩基配列」、および「オリゴマー」は、リボヌクレオチド、デオキシヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、修飾リン酸−糖骨格オリゴヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから構成することができ、一本鎖もしくは二本鎖であるか、または二本鎖および一本鎖配列の両方を部分的に適切に含有することができる。より詳細かつ非限定的な定義を以下に示す。
「ヌクレオチド」という用語は、本明細書中において用いられるように、下記で定義する以下の用語を総称するものである:ヌクレオチド塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチドアナログ、伸張可能およびユニバーサルヌクレオチド。
「ヌクレオチド塩基」という用語は、本明細書中において用いるように、1つまたは複数の置換もしくは非置換の母体芳香族環を指す。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の芳香族環は、少なくとも1つの窒素原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド塩基は、適切な相補的ヌクレオチド塩基とワトソンクリックおよび/またはフーグスティーン水素結合を形成してもよい。例示的なヌクレオチド塩基およびそのアナログは、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、アデニン(A)、エテノアデニン、N6−Δ2−イソペンテニルアデニン(6iA)、N6−Δ2−イソペンテニル−2−メチルチオアデニン(2ms6iA)、N6−メチルアデニン、グアニン(G)、イソグアニン、N2−ジメチルグアニン(dmG)、7−メチルグアニン(7mG)、2−チオピリミジン、6−チオグアニン(6sG)ヒポキサンチンおよびO6−メチルグアニン等のプリン類;7−デアザアデニン(7−デアザ−A)および7−デアザグアニン(7−デアザ−G)等の7−デアザ−プリン類;シトシン(C)、5−プロピニルシトシン、イソシトシン、チミン(T)、4−チオチミン(4sT)、5,6−ジヒドロチミン、O4−メチルチミン、ウラシル(U)、4−チオウラシル(4sU)および5,6−ジヒドロウラシル(ジヒドロウラシル;D)等のピリミジン類;ニトロインドールおよび4−メチルインドール等のインドール類;ニトロピロール等のピロール類;ネブラリン;塩基(Y)等を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド塩基は、ユニバーサルヌクレオチド塩基である。他の例示的なヌクレオチド塩基は、例えば、Fasman,1989,Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Biology,pp.385−394,CRC Press,Boca Raton,Fla.、および同文献において引用される参考文献に見られる。ユニバーサル塩基のさらなる例は、例えば、Loakes,N.A.R.2001,vol29:2437−2447、およびSeela N.A.R.2000,vol28:3224−3232に見られる。
「ヌクレオシド」という用語は、本明細書中において用いられるように、五炭糖のC−1’炭素と共有結合したヌクレオチド塩基を有する化合物を指す。いくつかの実施形態では、当該結合は、芳香族複素環窒素を介する。典型的な五炭糖としては、1つ以上の炭素原子が各々独立して1つ以上の同じまたは異なる−−R、−−OR、−−NRRまたはハロゲン基に置換され、各Rが独立して水素、(C1〜C6)アルキルまたは(C5〜C14)アリールである五炭糖が挙げられるが、これらに限定されない。五炭糖は、飽和していても不飽和であってもよい。例示的な五炭糖およびそれらのアナログとしては、リボース、2’−デオキシリボース、2’−(C1〜C6)アルコキシリボース、2’−(C5〜C14)アリールオキシリボース、2’,3’−ジデオキシリボース、2’,3’−ジデヒドロリボース、2’−デオキシ−3’−ハロリボース、2’−デオキシ−3’−フルオロリボース、2’−デオキシ−3’−クロロリボース、2’−デオキシ−3’−アミノリボース、2’−デオキシ−3’−(C1〜C6)アルキルリボース、2’−デオキシ−3’−(C1〜C6)アルコキシリボース、および2’−デオキシ−3’−(C5〜C14)アリールオキシリボースが挙げられるが、これらに限定されない。また、例えば、2’−O−メチル、4’−α−アノマーヌクレオチド、1’−α−アノマーヌクレオチド(Asseline(1991)Nucl.Acids Res.19:4067−74)、2’−4’および3’−4’結合した二環式糖修飾ならびに他の「固定された」または「LNA」二環式糖修飾(WO98/22489;WO98/39352;WO99/14226)を参照されたい。「LNA」または「固定された核酸」は、リボース環が2’−酸素と3’または4’−炭素のメチレン結合によって拘束されるように配座が固定されたDNAアナログである。当該結合により課される配座制限は、相補的配列の結合親和力およびそのような二本鎖の熱安定性を増大させる場合が多い。
ポリヌクレオチド内の例示的なLNA糖アナログは以下の構造を含む:
Figure 2008504819
但し、Bは任意の核酸塩基である。
糖は、メトキシ、エトキシ、アリルオキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、メトキシエチル、アルコキシ、フェノキシ、アジド、アミノ、アルキルアミノ、フルオロ、クロロおよびブロモ等の2’または3’位に修飾を含む。ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、天然のD立体配置異性体(D型)、およびL立体配置異性体(L型)を含む(Beigelman、米国特許第6,251,666号;Chu、米国特許第5,753,789号;Shudo、EP0540742;Garbesi(1993)Nucl.Acids Res.21:4159−65;Fujimori(1990)J.Amer.Chem.Soc.112:7435;Urata,(1993)Nucleic Acids Symposium Ser.No.29:69−70)。核酸塩基がプリン(例えばAまたはG)である場合、リボース糖が核酸塩基のN位に付着する。核酸塩基がピリミジン(例えばC、TまたはU)である場合、五炭糖が核酸塩基のN位に付着する(KornbergおよびBaker,(1992)DNA Replication,2ndEd.,Freeman,San Francisco,CA)。
ヌクレオシドの1つ以上のペントース炭素は、下記の式のリン酸エステルで置換されてもよい:
Figure 2008504819
但し、αは0〜4の整数である。いくつかの実施形態では、αは2であり、リン酸エステルがペントースの3’または5’炭素に付着する。いくつかの実施形態では、ヌクレオシドは、ヌクレオチド塩基がプリン、7−デアザプリン、ピリミジン、ユニバーサルヌクレオチド塩基、特異的ヌクレオチド塩基、またはそれらのアナログであるヌクレオシドである。
「ヌクレオチドアナログ」いとう用語は、本明細書中において用いられるように、五炭糖および/またはヌクレオチド塩基および/またはヌクレオシドのリン酸エステルのうちの1つ以上がそれぞれのアナログで置換され得る実施形態を指す。いくつかの実施形態では、例示的な五炭糖アナログは上記のものである。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドアナログは、上述したようなヌクレオチド塩基アナログを有する。いくつかの実施形態では、例示的なリン酸エステルアナログとして、アルキルホスホネート、メチルホスホネート、ホスホアミダート、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノアート、ホスホロジセレノアート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロアニリデート、ホスホロアミデート、ボロノフォスフェート等が挙げられるが、これらに限定されず、関連する対イオンを含んでもよい。他の核酸アナログおよび塩基は、例えば、挿入核酸(ChristensenおよびPedersen,2002に記載されるようなINA)、およびイージス塩基(AEGIS bases)(Eragen、米国特許第5,432,272号)。各種の核酸アナログのさらなる説明は、例えば、(Beaucageら、Tetrahedron 49(10):1925(1993)および同文献の参考文献);Letsinger,J.Org.Chem.35:3800(1970);Sprinzlら、Eur.J.Biochem.81:579(1977);Letsingerら、Nucl.Acids Res.14:3487(1986);Sawaiら、Chem.Lett.805(1984)、Letsingerら、J.Am.Chem.Soc.110:4470(1988);およびPauwelsら、Chemica Scripta 26:14191986))、phosphorotioate(Magら、Nucleic Acids Res.19:1437(1991);および米国特許第5,644,048号でも見られる。他の核アナログは、ホスホロジチオエート類(Briuら,J.Am.Chem.Soc.11 1:2321(1989)、0−メチルホスホロアミダイト結合(Eckstein,Oliogonucleotides and Analogues:A Practical Approach,Oxford University Press参照)、陽性の骨格(positive backbone)を有するもの(Denpcyら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA92:6097(1995);非イオン性骨格(米国特許第5,386,023号、同第5,386,023号、同第5,637,684号、同第5,602,240号、同第5,216,141号、および同第4,469,863号。Kiedrowshiら,Angew.Chem.Intl.Ed.English 30:423(1991);Letsingerら,J.Am.Chem.Soc.110:4470(1988);Letsingerら,Nucleoside & Nucleotide 13:1597(194):Chaq.ters 2および3,ASC Symposium Series 580,”Carbohydrate Modifications in Antisense Research”,Ed.Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cook;Mesmaekerら,Bioorganic & Medicinal Chem.Lett.4:395(1994);Jeffsら,J.Biomolecular NMR 34:17(1994);Tetrahedron Lett.37:743(1996))、および米国特許第5,235,033号および同第5,034,506号、ならびにChapters 6 and 7,ASC Symposium Series 580,”Carbohydrate Modifications in Antisense Research”,Ed.Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cookに記載のものを含む非リボース骨格を包含する。1つ以上の炭素環糖を含む核酸もまた、核酸の定義に含まれる(Jenkinsら,Chem.Soc.Rev.(1995)pp169−176参照)。いくつかの核酸アナログもRawls,C & E News June 2,1997 35ページに記載されている。
「ユニバーサルヌクレオチド塩基」または「ユニバーサル塩基」という用語は、本明細書中において用いられるように、窒素原子を含有していても含有していなくてもよい芳香族環部分を指す。いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基は、五炭糖のC−1’炭素に共有付着し、ユニバーサルヌクレオチドを形成してもよい。いくつかの実施形態では、ユニバーサルヌクレオチド塩基は、他のヌクレオチド塩基と特異的に水素結合しない。いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基は、最大で特定の標的ポリヌクレオチドの全てのヌクレオチド塩基まで、およびそれらを含むヌクレオチド塩基と水素結合する。いくつかの実施形態では、ヌクレオチド塩基は、疎水性スタッキングにより、同じ核酸鎖上で隣接するヌクレオチド塩基と相互反応してもよい。ユニバーサルヌクレオチドとしては、デオキシ−7−アザインドールトリホスフェート(d7AITP)、デオキシイソカルボスチリルトリホスフェート(dICSTP)、デオキシプロピニルイソカルボスチリルトリホスフェート(dPICSTP)、デオキシメチル−7−アザインドールトリホスフェート(dM7AITP)、デオキシImPyトリホスフェート(dImPyTP)、デオキシPPトリホスフェート(dPPTP)、またはデオキシプロピニル−7−アザインドールトリホスフェート(dP7AITP)を含むが、これらに限定されない。このようなユニバーサル塩基のさらなる例は、特に、米国特許出願第10/290,672号の公開公報、および米国特許第6,433,134号で見られる。
本明細書中において用いられるように、「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は相互互換的に用いられ、ヌクレオチド間ホスホジエステル結合連鎖(例えば、3’−5’および2’−5’)、逆結合(例えば、3’−3’および5’−5’)、分岐構造、またはヌクレオチド間アナログにより結合した、2’−デオキシリボヌクレオチド(DNA)およびリボヌクレオチド(RNA)を含むヌクレオチドモノマーの一本鎖および二本鎖ポリマーを意味する。ポリヌクレオチドは、H、NH 、トリアルキルアンモニウム、Mg2+、Na等の関連する対イオンを有する。ポリヌクレオチドは、全体がデオキシリボヌクレオチド、全体がリボヌクレオチド、またはそれらの異種混合体で構成されてもよい。ポリヌクレオチドは、ヌクレオチド間アナログ、核酸塩基アナログおよび/または糖アナログで構成されてもよい。ポリヌクレオチドは、典型的には、例えば、当該分野でより一般的にオリゴヌクレオチドと称されることが多い、3〜40の数モノマー単位から、数千のヌクレオチドモノマー単位までのサイズである。ポリヌクレオチド配列を表す場合には、特に記載しない限り、ヌクレオチドは、左から右に向かって、5’〜3’の順番であり、また特に記載しない限り、「A」がデオキシアデノシン、「C」がデオキシシトシン、「G」がデオキシグアノシン、「T」がチミジンを示すと理解されたい。
本明細書中において用いられるように、「核酸塩基」は、核酸技術を利用するか、またはペプチド核酸技術を利用することにより、配列特異的に核酸と結合可能なポリマーを生成する当業者には一般に公知の天然型および非天然型複素環部分を意味する。適切な核酸塩基の非限定的な例としては、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシル、5−プロピニル−ウラシル、2−チオ−5−プロピニル−ウラシル、5−メトリルシトシン、シュードイソシトシン、2−チオウラシルおよび2−チオチミン、2−アミノプリン、N9−(2−アミノ−6−クロロプリン)、N9−(2,6−ジアミノプリン)、ヒポキサンチン、N9−(7−デアザ−グアニン)、N9−(7−デアザ−8−アザ−グアニン)およびN8−(7−デアザ−8−アザ−アデニン)が挙げられる。適切な核酸塩基の他の非限定的な例としては、Buchardtら(WO92/20702またはWO92/20703)の図2(A)および図2(B)に示す核酸塩基が挙げられる。
本明細書中において用いられるように、「核酸塩基配列」は、核酸塩基含有サブユニットを包含するポリマーのあらゆる断片または2つ以上の断片の凝集体(例えば、2つ以上のオリゴマーブロックの凝集体核酸塩基配列)を意味する。適切なポリマーまたはポリマー断片の非限定的な例としては、オリゴデオキシヌクレオチド(例えば、DNA)、オリゴリボヌクレオチド(例えば、RNA)、ペプチド核酸(PNA)、PNAキメラ、PNA組み合わせオリゴマー、核酸アナログおよび/または核酸模倣物を含む。
本明細書中において用いられるように、「ポリ核酸塩基鎖」は、核酸塩基サブユニットを包含する完全な単一ポリマー鎖を意味する。例えば、二本鎖核酸の単一核酸鎖はポリ核酸塩基鎖である。
本明細書中において用いられるように、「核酸」は、ヌクレオチドまたはそのアナログから形成された骨格を有する核酸塩基配列含有ポリマーまたはポリマー断片である。好ましい核酸は、DNAおよびRNAである。
本明細書中において用いられるように、「ペプチド核酸」または「PNA」は、2つ以上のPNAサブユニット(残基)を包含するが核酸サブユニット(またはそれらのアナログ)を包含しないあらゆるオリゴマーまたはポリマー断片(例えば、ブロックオリゴマー)であって、米国特許第5,539,082号、同第5,527,675号、同第5,623,049号、同第5,714,331号、同第5,718,262号、同第5,736,336号、同第5,773,571号、同第5,766,855号、同第5,786,461号、同第5,837,459号、同第5,891,625号、同第5,972,610号、同第5,986,053号、および同第6,107,470号においてペプチド核酸として呼ばれるかまたは記載されるあらゆるオリゴマーまたはポリマー断片を含むが、これらに限定されない。PNAという用語はまた、以下の出版物に記載の核酸模倣物の2つ以上のサブユニットを包含するあらゆるオリゴマーまたはポリマー断片にも適用されるものとする:Lagriffoulら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,4:1081−1082(1994);Petersenら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,6:793−796(1996);Diderichsenら、Tett.Lett.37:475−478(1996);Fujiiら、Bioorg.Med.Chem.Lett.7:637−627(1997);Jordanら、Bioorg.Med.Chem.Lett.7:687−690(1997);Krotzら、Tett.Lett.36:6941−6944(1995);Lagriffoulら、Bioorg.Med.Chem.Lett.4:1081−1082(1994);Diederichsen,U.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,7:1743−1746(1997);Loweら、J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,(1997)1:539−546;Loweら、J.Chem.Soc.Perkin Trans.11:547−554(1997);Loweら、J.Chem.Soc.Perkin Trans.1 1:555−560(1997);Howarthら、J.Org.Chem.62:5441−5450(1997);Altmann,K−Hら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,7:1119−1122(1997);Diederichsen,U.,Bioorganic & Med.Chem.Lett,8:165−168(1998);Diederichsenら、Angew.Chem.Int.Ed.,37:302−305(1998);Cantinら、Tett.Lett.,38:4211−4214(1997);Ciapettiら、Tetrahedron,53:1167−1176(1997);Lagriffouleら、Chem.Eur.J.,3:912−919(1997);Kumarら、Organic Letters 3(9):1269−1272(2001);およびWO96/04000に開示されるようなShahらのペプチド系核酸模倣物(PENAM)。
いくつかの実施形態では、PNAは、米国特許出願第2003/0077608A1号の第76段落に見られる式の2つ以上の共有結合したサブユニットを包含するオリゴマーまたはポリマー断片であり、当該式において、各Jは同じであるかまたは異なっており、H、R、OR、SR、NHR、NR 、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される。各Kは同じであるかまたは異なっており、O、S、NHおよびNRからなる群から選択される。各Rは同じであるかまたは異なっており、ヘテロ原子または置換もしくは非置換アリール基を任意で含有し得る1〜5個の炭素原子を有するアルキル基である。各Aは、単結合、式中の−(CJ−基、および式中の−(CJC(O)−基からなる群から選択される(ここで、Jは上記で定義したとおりであり、各sは1〜5の自然数である)。各tは1または2であり、各uは1または2である。各Lは同じであるかまたは異なっており、以下より独立して選択される:アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシル、5−プロピニル−ウラシル、2−チオ−5−プロピニル−ウラシル、5−メチルシトシン、シュードイソシトシン、2−チオウラシルおよび2−チオチミン、2−アミノプリン、N9−(2−アミノ−6−クロロプリン)、N9−(2,6−ジアミノプリン)、ヒポキサンチン、N9−(7−デアザ−グアニン)、N9−(7−デアザ−8−アザ−グアニン)およびN8−(7−デアザ−8−アザ−アデニン)、他の天然型核酸塩基アナログまたは他の非天然型核酸塩基。
他のいくつかの実施形態では、PNAサブユニットは、メチレンカルボニル結合を介してN−[2−(アミノエチル)]グリシン骨格のN−α−グリシン窒素に付着した天然型または非天然型核酸塩基を包含しており、これは、現在最も一般的に用いられるペプチド核酸サブユニットの形態である。
本明細書中において用いられるように、「標的ポリヌクレオチド配列」は、判定されるべきポリ核酸塩基鎖の核酸塩基配列である。上記標的配列の性質は本発明を限定するものではないことは言うまでもない。上記標的配列を包含するポリ核酸塩基鎖は、あらゆる供給源から提供され得る。例えば、上記標的配列は、核酸(例えば、DNAまたはRNA)、PNA、核酸アナログまたは他の核酸模倣物の一部として存在してもよい。上記標的は、メチル化、非メチル化、またはその両方とすることができる。上記標的配列を含有する試料は、あらゆる供給源からのものであり、本教示を限定するものではない。さらに、「標的」とは、「標的ポリヌクレオチド配列」およびその代替物の両方を指し、例えば、連結産物、増幅産物、およびそれらにおいてコードされた配列とすることができることを理解されたい。
本明細書中において用いられるように、「プライマー部」という用語は、プライマーが当該分野で公知の種々のプライマーヌクレオチド伸張反応(例えば、PCR)のいずれについてもアニーリングすることが可能なテンプレートとして直接またはそれを補うことで用いることが可能なポリヌクレオチド配列の領域を指す。当業者には、2つのプライマー部が単一のポリヌクレオチド(例えば、OLA産物、PCR産物等)上に存在する場合、当該2つのプライマー部の向きが一般に異なることが理解される。例えば、一方のPCRプライマーは第1プライマー部と直接的にハイブリダイズすることが可能であり、他方のPCRプライマーは第2プライマー部の相補体とハイブリダイズすることが可能である。換言すれば、第1プライマー部をセンス方向とし、第2プライマー部をアンチセンス方向とすることができる。また、本明細書中において用いられるような「ユニバーサル(universal)」プライマーおよびプライマー部は、一般に、特定のアッセイおよび宿主ゲノムを考慮して、当該アッセイの特異性を確保するためにできる限り固有のものとなるように選ばれる。しかしながら、当業者に理解されるように、異なる構成のプライマー部を用いることが可能であり、例えば、1回の反応において、第1プライマー部または一組の第1プライマー部を有する第1プローブを500個、および第2プライマー部または一組の第2プライマー部を有する第2プローブをさらに500個用いることが可能である。さらに、1回の反応における全ての標的について、ユニバーサルプライマー部の全てを同じにすることにより、例えば、単一の上流プライマーおよび単一の下流プライマーが全ての標的を増幅し、および/または単一のプライマーを上流および下流の両方のプライマーとして機能させ、全ての標的を増幅することができる。あるいは、「複数組の」ユニバーサル上流プライマー部および複数組のユニバーサル下流プライマー部を同時にまたは続けて用いることができる。いくつかの実施形態では、上記プライマー部の少なくとも1つは、T7RNAポリメラーゼ部位を包含するものとすることができる。
本明細書中において用いられるように、「フォワード(forward)」および「リバース(reverse)」は、標的上のプローブの相対的向きを示すために用いられ、一般に、標的ポリヌクレオチドの「最上部の」鎖の3’末端とハイブリダイズする5’〜3’に向かって「フォワード」に向けられたプライマー、および標的ポリヌクレオチドの最下部の鎖の3’末端とハイブリダイズする5’〜3’に向かって「リバース」に向けられたプライマーを指す。当業者に理解されるように、これらの用語は限定を目的とするものではなく、任意の実施形態において方向を例示するためのものである。
本明細書中において用いられるように、「試料」という用語は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列が由来する混合体を指し、そのような供給源は、原ウィルス(raw virus)、原核生物、原生生物、真核生物、植物、菌類および動物を含むが、これらに限定されない。これらの試料源としては、全血、組織生検材料、リンパ液、骨髄、羊水、髪、皮膚、精液、細菌戦用液体、肛門分泌物、膣分泌物、汗、各種環境試料(例えば、農業用水および土)、一般の調査試料、一般の精製試料、および培養細胞が挙げられるが、これらに限定されない。当該分野で公知の各種手順のいずれか、例えば、Applied Biosystems ABI Prism TM 6100 Nucleic Acid PrepStation、およびABI Prism TM 6700 Automated Nucleic Acid Workstation、Boomら、米国特許第5,234,809号等を用いて試料から核酸を単離することが可能であることを理解されたい。機械力、超音波処理、制限酵素切断、または当該分野で公知のいずれかの方法を用いることを含めて、分析の前に核酸を切断またはせん断することが可能であることを理解されたい。
所与の標的ポリヌクレオチド配列を調べるためのプローブの選択、および所与の反応においてどの標的ポリヌクレオチド配列を採集するかの選択には、当該分野で一般に知られる手順を伴い、最小二次および三次構造を有する配列、ゲノムの他の領域との配列の重複が最も少ない標的、所望の熱力学的特性を有する標的領域、および目前の状況において望ましい他のパラメータについてアルゴリズムを選択して用いることが可能であることを理解されたい。いくつかの実施形態では、プローブは、副溝結合剤(例えば、米国特許第6,486,308号参照)等の各種修飾物をさらに包含し、所望の熱力学的特性をさらに得ることができる。
本明細書中において用いられるように、「単型性標的ポリヌクレオチド配列」という用語は、反応時の配列のコピーの全てが同じ配列の核酸塩基を包含すると思われる核酸塩基配列を指す(すなわち、単型性標的ポリヌクレオチド配列はいずれの多型塩基も有さないと考えられる)。いくつかの実施形態では、単型性標的ポリヌクレオチド配列はゲノム遺伝子座を包含することが可能であるが、いずれの核酸塩基配列も単型性標的ポリヌクレオチド配列とすることが可能であることを理解されたい。単型性標的配列は以下のようにして得ることができる:数十の異なるゲノムDNA(例えば、ヒトDNA)に対して、数千の推定(候補)SNPを配列することができる。いずれの多型性も示さない推定SNP遺伝子座を、「偽」またはマイナー対立遺伝子頻度が低いと見なし、後に単型性標的ポリヌクレオチドとして用いることが可能である。このようにして作成された2つの試料配列は以下を含む:
PC1004683(配列番号:1)
Figure 2008504819
PC1004706(配列番号:2)
Figure 2008504819
本明細書中において用いられるように、「プローブセット」という用語は、共に所与の標的ポリヌクレオチド配列を調べる少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブを指す。
例えば、「ポジティブコントロールプローブセット」は、所与の単型性標的ポリヌクレオチド配列を調べることができる少なくとも1つのポジティブコントロール第1プローブおよび少なくとも1つのポジティブコントロール第2プローブを指し、所与のポジティブコントロールプローブセットのポジティブコントロール第1プローブは、それらの同定部のみが異なり、同じ標的特異部を包含する。プライマー部が存在する場合、いくつかの実施形態では、反応時の第1プローブの全てのプライマー部を同じにすることができ、反応時の第2プローブの全てのプライマー部を同じにすることができるが、必ずしもその必要がないことは言うまでもない。
例えば、「ネガティブコントロールプローブセット」は、所与の単型性標的ポリヌクレオチド配列を調べることができる少なくとも1つのネガティブコントロール第1プローブおよび少なくとも1つのネガティブコントロール第2プローブを包含し、所与のネガティブコントロールセットのネガティブコントロール第1プローブはそれらの同定部のみが異なり、同じ標的特異部を包含する。プライマー部が存在する場合、いくつかの実施形態では、反応時の第1プローブの全てのプライマー部を同じにすることができ、反応時の第2プローブの全てのプライマー部を同じにすることができるが、必ずしもその必要がないことは言うまでもない。
例えば、「実験プローブセット」は、所与の標的多型性標的ポリヌクレオチド配列を調べることができる少なくとも1つの実験第1プローブおよび少なくとも1つの実験第2プローブを包含し、所与の実験プローブセットの実験第1プローブは、標的特異部の識別領域および標的同定部が異なる。プライマー部が存在する場合、いくつかの実施形態では、反応時の第1プローブの全てのプライマー部を同じにすることができ、反応時の第2プローブの全てのプライマー部を同じにすることができるが、必ずしもその必要がないことは言うまでもない。
本明細書中において用いられるように、「第1プローブ」という用語は、一般に、第2プローブに隣接する標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能であり、一般に、識別領域、標的同定部および任意でプライマー部を包含する標的特異部を包含する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、「ポジティブコントロール第1プローブ」は、標的単型性標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能である。ポジティブコントロール第1プローブが、「ポジティブコントロール第2プローブ」と隣接および接触してハイブリダイズする場合、特異的連結を発生させることができる。1つより多くのポジティブコントロール第1プローブがセット内に存在する場合、ポジティブコントロール第1プローブは、それぞれ異なる同定部を有するようにすることができ、「ポジティブコントロール第1プローブ1、ポジティブコントロール第1プローブ2等と呼ばれる。いくつかの実施形態では、「ネガティブコントロール第1プローブ」は、標的単型性標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能である。ネガティブコントロール第1プローブが、「ネガティブコントロール第2プローブ」と隣接および接触してハイブリダイズする場合、特異的連結は発生しないが、非特異的連結を発生させることができる。1つより多くのネガティブコントロール第1プローブがセット内に存在する場合、ネガティブコントロール第1プローブは、それぞれ異なる同定部を有するようにすることができ、ネガティブコントロール第1プローブ1、ネガティブコントロール第1プローブ2等と呼ばれる。いくつかの実施形態では、「実験第1プローブ」は、標的多型性標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能である。実験第1プローブが「実験第2プローブ」と隣接および接触してハイブリダイズする場合、特異的連結を発生させることができる。1つより多くの実験第1プローブがセット内に存在する場合、実験第1プローブは、それらの識別ヌクレオチドおよび同定部が異なり、実験第1プローブ1、実験第1プローブ2等と呼ばれる。いくつかの実施形態では、第1プローブは第2プローブの5’(すなわち、上流)に位置し、第1プローブおよび第2プローブは同じ標的ポリヌクレオチド配列の隣接する領域とハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、第1プローブは、反応時に第2プローブが存在しない標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能であり、例えば、コントロール第1プローブは、隣接する第2コントロールプローブとハイブリダイズする必要はないが、その場合でも、コントロール第1プローブと見なす。「上流」および「下流」という用語は、本教示の特定の実施形態を考慮して、読者に位置を確認させるための用語であり、例えば、標的の5’から3’に向かう方向が入れ替わった場合、例えば、第1プローブは、第2プローブの3’(すなわち、下流)に位置することとなるが、このようなことは本教示により明確に企図されることを理解されたい。さらに、標的ポリヌクレオチドは、二本鎖ポリヌクレオチドのいずれの鎖であってもよいことを理解されたい。本明細書中において用いられるように、所与のプローブの同定部は、例えば、「A」または「B」というように大文字で示すが、これは、当該プローブの同定部が識別可能であるとともに相互に異なることを示すためのものである。
本明細書中において用いられるように、「第2プローブ」という用語は、一般に、第1プローブに隣接する標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能であり、一般に、標的特異部および任意でプライマー部を包含する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを指す。
本明細書中において用いられるように、「同じ」という用語は、同じ分子ではなく、同じ核酸塩基配列を意味するものと認識されたい。例えば、本教示の標的ポリヌクレオチド配列は、所与の反応時に多数のコピーに存在させることが可能であることを理解されたい。この文脈における同じ配列とは、核酸塩基の同じ分子ではなく、同じ配列を指す。
本明細書中において用いられるように、「またはそれらの組み合わせ」という用語は、当該用語の前に列挙された項目の並べ替えおよび組み合わせの全てを意味する。例えば、「X、Y、Z、またはそれらの組み合わせ」は、以下のうちの少なくとも1つを含むことを意味する:X、Y、Z、XY、XZ、YZ、またはXYZ、特定の文脈において順序が重要な場合には、YX、ZX、ZY、ZYX、YZX、またはZXY。この例をさらに続けると、明らかに含まれるのは、YY、XXX、XXY、YYZ、XXXYZZZZ、ZYYXXX、ZXYXYY等1つ以上の項目または項の繰り返しを有する組み合わせである。当業者は、文脈から明白でない限り、典型的には、いずれの組み合わせにおいても項目または項の数は制限されないことを理解する。
本明細書中において用いられるように、「標的特異部」という用語は、プローブの標的ポリヌクレオチド配列と実質的に相補的な部分を指し、識別領域をさらに包含する場合もある。
本明細書中において用いられる「対応する」という用語は、当該用語が指す要素間の少なくとも1つの特異的関係を指す。例えば、プローブセットの少なくとも1つの第1プローブは、同じプローブセットの少なくとも1つの第2プローブに対応し、その逆の場合も同様である。少なくとも1つのプライマーは、少なくとも1つの対応するプローブ、少なくとも1つの対応する連結産物、少なくとも1つの対応する増幅連結産物、またはそれらの組み合わせのプライマー部とアニーリングするように設計される。特定のプローブセットのプローブの標的特異部は、対応する標的ポリヌクレオチド配列の相補的または実質的に相補的な領域とハイブリダイズするように設計することが可能である。特定の親和部分は、対応する親和部分結合剤と結合することが可能であり、例えば、親和部分ビオチンと結合する親和部分結合剤ストレプトアビジンが挙げられるが、これに限定されない。特定の移動度プローブは、対応する同定部分または同定部相補体とハイブリダイズすることが可能である。特定の識別領域は、例えば、標的ポリヌクレオチド上の対応する1つまたは複数のヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能である。
本明細書中において用いられるように、「接触する」という用語は、少なくとも2つの隣接してハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドの末端核酸塩基間に間隙がないため、当該少なくとも2つのオリゴヌクレオチドが相互に触れ合って、潜在的に連結に適している状態を指す。
本明細書中において用いられるように、「併発反応」という用語は、一般に、ほぼ同時に異なる反応槽内で発生する少なくとも2つの反応を指す。例えば、マイクロタイタープレート内の2つの異なるウェルは併発反応を包含するが、併発反応が発生する時間および/または器具もしくは地理的場所が異なる可能性があるが、そのような場合も本教示の目的の併発反応とみなされるものと理解されたい。
本明細書中において用いられるように、「識別領域」という用語は、一般に、標的ポリヌクレオチド配列の対応する領域と相補的とすることができるかまたはそうできない第1プローブの標的特異部の領域を指す。いくつかの実施形態では、識別ヌクレオチドは、第1プローブの標的特異部の3’末端に位置するが、識別領域が第1プローブの他の領域にも同様に位置させることが可能であることを理解されたい。識別領域は、1つの単一ヌクレオチド、または1つより多くの単一ヌクレオチドを指すことが可能であることを理解されたい。ポジティブコントロール第1プローブの場合、識別領域は、一般に、単型性標的ポリヌクレオチドと相補的である。ネガティブコントロール第1プローブの場合、識別領域は、一般に、単型性標的ポリヌクレオチドとは相補的ではない。実験第1プローブの場合、第1プローブの識別領域は、一般に、異なる種類の多型性標的ポリヌクレオチドを調べる。さらに、実験第1プローブの場合、第1プローブの識別領域1は、第1プローブ2の識別領域とは異なり、これらは、第1プローブ1の「識別領域1」、および第1プローブ2の「識別領域2」と示すことができる。
本明細書中において用いられるように、「多型性標的ポリヌクレオチド配列」という用語は、潜在的に、少なくとも1つの核酸塩基変異型配列を包含すると思われる核酸塩基配列を指す(すなわち、多型性標的ポリヌクレオチド配列は、潜在的に、少なくとも1つの多型性核酸塩基を包含すると考えられる)。いくつかの実施形態では、多型性標的ポリヌクレオチド配列は、ゲノム遺伝子座を包含してもよく、変異型核酸塩基がSNP遺伝子座の特定の対立遺伝子変異型に対応することにより、ヘテロ接合多型性標的ポリヌクレオチド配列となるが、核酸塩基配列のいずれの変異型も多型性標的ポリヌクレオチド配列を提供することが可能であることを理解されたい。さらに、推定核酸塩基変異型は、例えば、同型接合体と同様に変化する必要がないことを理解されたい。本教示の多型性標的ポリヌクレオチドは、メチル化核酸、および任意で、亜硫酸水素で処理された核酸を包含するものとすることができ、非メチル化シトシンがチミンに変換されることを理解されたい。さらに、本教示の標的多型性標的ポリヌクレオチドは、所与の遺伝子の各種スプライス変異型を含む、mRNAおよび/またはそのcDNAの変形をさらに包含するものとすることができる。
本明細書中において用いられるように、「アニーリング」および「ハイブリダイゼーション」という用語は相互互換的に用いられ、二本鎖、三本鎖、または他の高次構造を形成する1つの核酸と他の核酸との相補的塩基対合相互作用を意味する。いくつかの実施形態では、一次相互作用は塩基特異的であり、例えば、ワトソン/クリックおよびフーグスティーン型水素結合によるA/TおよびG/Cが挙げられる。いくつかの実施形態では、塩基の積み重ねおよび疎水性相互作用もまた、二本鎖の安定性に寄与し得る。核酸プローブおよびプライマーを相補的および実質的に相補的な標的配列とハイブリダイズするための条件は周知であり、例えば、Nucleic Acid Hybridization,A Practical Approach, B.HamesおよびS.Higgins,eds.,IRL Press,Washington,D.C.(1985)およびJ.WetmurおよびN.Davidson,Mol.Biol.31:349以降(1968)に記載されている。一般に、このようなアニーリングが発生するか否かは、特に、プローブおよび相補的な標的配列の長さ、pH、温度、一価および二価陽イオンの有無、ハイブリダイゼーション領域におけるGヌクレオチドとCヌクレオチドの割合、媒体の粘度、および変性剤の有無によって影響される。このような可変条件は、ハイブリダイゼーションに必要な時間に影響を与える。よって、好ましいアニーリング条件は、特定の用途に依存する。そのような条件は、しかしながら、通常、当業者が過度の実験を行なうことなく決定することができる。さらに、本教示のプローブおよびプライマーは、一般に、標的とプローブまたはプライマーのハイブリダイゼーションが生じるように、標的配列と相補的となるように設計される。しかしながら、この相補性は完全でなくてもよく、本教示の標的配列と一本鎖核酸のハイブリダイゼーションを妨げる塩基対の不一致がいくつか存在する可能性があることを理解されたい。しかしながら、塩基対の不一致数が多いため最も緩いハイブリダイゼーション条件下でさえハイブリダイゼーションが起こらない場合、該配列は相補的な標的配列ではない。よって、本明細書中において「実質的に相補的」とは、プローブまたはプライマーが標的配列と十分に相補的であり、選択された反応条件下でハイブリダイズすることを意味する。
本明細書中において用いられるように、「標識」という用語は、オリゴヌクレオチド、移動度プローブに付着できるか、または付着できない場合にはレポーター系に用いることができ、分子をある器具または方法により検出可能にすることが可能な検出可能部分を指す。例えば、標識は、以下のいずれかの部分とすることが可能である:(i)検出可能信号を与える部分;(ii)第2の標識と相互作用し、第1または第2の標識により与えられる検出可能信号を変更する部分;または(iii)捕獲機能、例えば、疎水性親和性、抗体/抗原、イオン錯体生成機能を与える部分。当業者は、本教示において、多くの異なる種のレポーター標識を単独または1つ以上の異なる標識と組み合わせて用いることができることを理解する。例示的な標識としては、蛍光プローブ、放射性同位体、量子ドット、色原体、酵素、エピトープタグを含むがこれに限定されない抗原、重金属、色素、リン光基、化学発光基、電気化学検出部分、親和タグ、結合タンパク質、リン光体、希土類キレート、「Cy.7.SPh.NCS」、「Cy.7.OphEt.NCS」、「Cy7.OphEt.COSu」、およびIRD800(例えば、J.Flanaganら、Bioconjug.Chem.8:751−56(1997)、およびDNA Synthesis with IRD800 Phosphoramidite,LI−COR Bulletin #111,LI−COR,Inc.,Lincoln,NE参照)を含むがこれらに限定されない近赤外色素、Ru(bpy) 2+としても知られるトリス(ビピリダル)ルテニウム(II)、Os(フェン)(dppene)2+としても知られるOs(1,10−フェナンスロリン)ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン2+、過酸化ルミノール/水素、Al(ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸)、9,10−ジフェニルアントラセン−2−スルホン酸塩、およびRu(v−bpy 2+)としても知られるトリス(4−ビニル−4’−メチル−2,2’−ビピ−リダル)ルテニウム(II)を含むがこれらに限定されない電気化学発光標識等が挙げられるが、これらに限定されない。
ECLおよび電気化学発光部分の詳細な説明は、特に、A.BardおよびL.Faulkner、Electrochemical Methods,John Wiley & Sons(2001);M.CollinsonおよびM.Wightman、Anal.Chem.65:2576以降(1993);D.BrunceおよびM.Richter、Anal.Chem.74:3157以降(2002);A.Knight、Trends in Anal.Chem.18:47以降(1999);B.Mueggeら、Anal.Chem.75:1102以降(2003);H.Abrundaら、J.Amer.Chem.Soc.104:2641以降(1982);K.Manessら、J.Amer.Chem.Soc.118:10609以降(1996);M.CollinsonおよびR.Wightman、Science 268:1883以降(1995);および米国特許第6.479,233号において見られる。
本明細書中において用いられるように、「蛍光プローブ」という用語は、第1の波長の光を吸収し、吸収が発生したことに応じて第2の波長の蛍光を発する共鳴非局在化系または芳香族環系を包含する標識を指す。当該分野では、そのような色素分子は数多く知られている。例えば、蛍光色素は、キサンテン類、ローダミン類、フルオレセイン類、シアニン類、フタロシアニン類、スクアレン類、およびbodipy色素等、各種の蛍光化合物のいずれからも選択することが可能である。いくつかの実施形態では、当該色素は、以下の形態の縮合三環系を含有するキサンテン型色素を包含する:
Figure 2008504819
この母体キサンテン環は非置換であってもよく(すなわち、全ての置換基がHである)、あるいは後述するような各種の同じまたは異なる置換基のうちの1つ以上と置換することも可能である。いくつかの実施形態では、当該色素は、以下の一般構造を有する母体キサンテン環を含有する:
Figure 2008504819
上に示した母体キサンテン環では、AはOHまたはNHであり、AはOまたはNH である。AがOHであり、AがOである場合、母体キサンテン環はフルオレセイン型キサンテン環である。AがNHであり、AがNH である場合、母体キサンテン環はローダミン型キサンテン環である。AがNHであり、AがOである場合、母体キサンテン環はロードル型キサンテン環(rhodol−type xanthene ring)である。上に示した母体キサンテン環では、AおよびA(存在する場合)の一方または両方の窒素および/またはC1、C2、C4、C5、C7、C8およびC9位の炭素原子のうちの1つ以上を、多種多様な同じまたは異なる置換基と独立して置換することができる。いくつかの実施形態では、典型的な置換基として、−X、−R、−OR、−SR、−NRR、ペルハロ(C〜C)アルキル、−CX、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NCO、−NCS、−NO、−NO、−N、−S(O)、−S(O)OH、−S(O)R、−C(O)R、−C(O)X、−C(S)R、−C(S)X、−C(O)OR、−C(O)O、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(S)SR、−C(O)NRR、−C(S)NRRおよび−C(NR)NRR(但し、各Xは独立してハロゲン(好ましくは、−FまたはCl)であり、各Rは独立して水素である)、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルカニル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C20)アリール、(C〜C26)アリールアルキル、(C〜C20)アリールアリール、ヘテロアリール、6〜26員ヘテロアリールアルキル5〜20員ヘテロアリール−ヘテロアリール、カルボキシル、アセチル、スルホニル、スルフィニル、スルホン、リン酸塩、またはホスホン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、C1およびC2置換基および/またはC7およびC8置換基は、これらを組み合わせて、置換または非置換ブタ[1,3]ジエノまたは(C〜C20)アリレノブリッジを形成することが可能である。一般に、母体キサンテン環の蛍光を消光する傾向がない置換基が好ましいが、いくつかの実施形態では、消光置換基が望ましい場合がある。母体キサンテン環の蛍光を消光する傾向がある置換基は、−NO、−Br、および−I等の電子求引性基である。いくつかの実施形態では、C9は非置換である。いくつかの実施形態では、C9はフェニル基と置換される。いくつかの実施形態では、C9はフェニル以外の置換基と置換される。AがNHであり、および/またはAがNH である場合、これらの窒素は、例えば、(C〜C12)アルキルジイル、(C〜C12)アルキレノ、2〜12員ヘテロアルキルジイルおよび/または2〜12員ヘテロアルキレノブリッジ等の同じ窒素原子または隣接する炭素原子を伴う1つ以上のブリッジに含まれ得る。C1、C2、C4、C5、C7、C8、C9炭素および/またはC3および/またはC6(存在する場合)の窒素原子上の置換基のいずれもが、同じまたは異なる置換基の1つ以上とさらに置換することが可能であり、それらの置換基は、典型的には、−X、−R’、=O、−OR’、−SR’、=S、−NR’R’、=NR’、−CX、−CN、−OCN、−SCN、−NCO、−NCS、−NO、−NO、=N、−N、−NHOH、−S(O)、−S(O)OH、−S(O)R’、−P(O)(O、−P(O)(OH)、−C(O)R’、−C(O)X、−C(S)R’、−C(S)X、−C(O)OR’、−C(O)O、−C(S)OR’、−C(O)SR’、−C(S)SR’、−C(O)NR’R’、−C(S)NR’R’および−C(NR)NR’R’(ここで、各Xは独立してハロゲン(好ましくは、−Fまたは−Cl)であり、各R’は独立して水素である)、(C〜C)アルキル、2〜6員ヘテロアルキル、(C〜C14)アリールまたはヘテロアリール、カルボキシル、アセチル、スルホニル、スルフィニル、スルホン、リン酸塩、またはホスホン酸塩から選択される。
例示的な母体キサンテン環としては、ローダミン型母体キサンテン環およびフルオレセイン型母体キサンテン環が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、上記色素は、以下の環系を含むローダミン型キサンテン色素を含有する:
Figure 2008504819
上に示したローダミン型キサンテン環では、一方または両方の窒素および/またはC1、C2、C4、C5、C7もしくはC8に位置する炭素のうちの1つ以上が、例えば、母体キサンテン環について上述したような多種多様な同じまたは異なる置換基と独立して置換することが可能である。C9は、水素、またはオルトカルボキシシフェニルもしくはオルト(スルホン酸)フェニル基等の他の置換基と置換しもよい。例示的なローダミン型キサンテン色素としては、米国特許第5,936,087号、同第5,750,409号、同第5,366,860号、同第5,231,191号、同第5,840,999号、同第5,847,162号、同第6,080,852号(Leeら)、PCT公報WO97/36960およびWO99/27020、Sauerら、J.Fluorescence 5(3):247−261(1995)、Arden−Jacob、Neue Lanwellige Xanthen−Farbstoffe fur Fluoreszenzsonden und Farbstoff Laser,Verlag Shaker,Germany(1993)、およびLeeら、Nucl.Acids Res.20:2471−2483(1992)に記載のローダミン色素のキサンテン環が挙げられるが、これらに限定されない。「ローダミン型キサンテン環」の定義に含まれるものとしては、1999年6月3日に出願された米国特許出願第09/325,243号に記載の拡張ローダミン色素の拡張共役キサンテン環もある。
いくつかの実施形態では、上記色素は、下記の構造を有するフルオレセイン型母体キサンテン環を包含する:
Figure 2008504819
上に示したフルオレセイン型母体キサンテン環では、C1、C2、C4、C5、C7、C8およびC9に位置する炭素のうちの1つ以上が、母体キサンテン環について上述したような多種多様な同じまたは異なる置換基と独立して置換することが可能である。C9は、水素、またはオルトカルボキシシフェニルもしくはオルト(スルホン酸)フェニル基等の他の置換基と置換してもよい。例示的なフルオレセイン型母体キサンテン環としては、米国特許第4,439,356号、同第4,481,136号、同第4,933,471号(Lee)、同第5,066,580号(Lee)、同第5,188,934号、同第5,654,442号、同第5,840,999号、WO99/16832、およびEP050684に記載のフルオレセイン色素のキサンテン環が挙げられるが、これらに限定されない。「フルオレセイン型母体キサンテン環」の定義に含まれるものとしては、米国特許第5,750,409号および同第5,066,580号に記載のフルオレセイン色素の拡張キサンテン環もある。
いくつかの実施形態では、上記色素は、C9炭素原子がオルトカルボキシシフェニル置換基(ペンダントフェニル基)と置換されるローダミン型キサンテン環を包含するローダミン色素を包含する。本明細書中では、このような化合物をオルトカルボキシシフルオレセインとも呼ぶ。いくつかの実施形態では、ローダミン色素のサブセットは、4,7,−ジクロロローダミンである。典型的なローダミン色素としては、ローダミンB、5−カルボキシローダミン、ローダミンX(ROX)、4,7−ジクロロローダミンX(dROX)、ローダミン6G(R6G)、4,7−ジクロロローダミン6G、ローダミン110(R110)、4,7−ジクロロローダミン110(dR110)、テトラメチルローダミン(TAMRA)および4,7−ジクロロ−テトラメチルローダミン(dTAMRA)が挙げられるが、これらに限定されない。ローダミン色素は、さらに、例えば、米国特許第5,366,860号(Bergotら)、同第5,847,162号(Leeら)、同第6,017,712号(Leeら)、同第6,025,505号(Leeら)、同第6,080,852号(Leeら)、同第5,936,087号(Bensonら)、同第6,111,116号(Bensonら)、同第6,051,719号(Bensonら)、同第5,750,409号、同第5,366,860号、同第5,231,191号、同第5,840,999号、同第5,847,162号、米国特許第6,248,884号(Lamら)、PCT公報WO97/36960およびWO99/27020、Sauerら、1995,J.Fluorescence 5(3):247−261、Arden−Jacob、1993,Neue Lanwellige Xanthen−Farbstoffe fur Fluoresenzsonden und Farbstoff Laser,Verlag Shaker,Germany、およびLeeら、Nucl.Acids Res.20(10):2471−2483(1992)、Leeら、Nucl.Acids Res.25:2816−2822(1997)、ならびにRosenblumら、Nucl.Acids Res.25:4500−4504(1997)において見ることができる。いくつかの実施形態では、上記色素は、4,7−ジクロロ−オルトカルボキシシローダミンを包含する。いくつかの実施形態では、上記色素は、C9炭素原子がオルトカルボキシシフェニル置換基(ペンダントフェニル基)と置換されるフルオレセイン型キサンテン環を包含するフルオレセイン色素を包含する。フルオレセイン型色素の1つの典型的なサブセットは、4,7,−ジクロロフルオレセインである。典型的なフルオレセイン色素としては、5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM)、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)が挙げられるが、これらに限定されない。典型的なフルオレセイン色素は、さらに、例えば、米国特許第5,750,409号、同第5,066,580号、同第4,439,356号、同第4,481,136号、同第4,933,471号(Lee)、同第5,066,580号(Lee)、同第5,188,934号(Menchenら)、同第5,654,442号(Menchenら)、同第6,008,379号(Bensonら)、同第5,840,999号、PCT公報WO99/16832、ならびにEPO公報050684において見ることができる。いくつかの実施形態では、上記色素は、4,7−ジクロロ−オルトカルボキシシフルオレセインを包含する。いくつかの実施形態では、上記色素は、以下の参考文献および同文献において引用される参考文献に記載されるようなシアニン、フタロシアニン、スクアレン、またはbodipy色素とすることができる:特許第5,863,727号(Leeら)、同第5,800,996号(Leeら)、同第5,945,526号(Leeら)、同第6,080,868号(Leeら)、同第5,436,134号(Hauglandら)、米国特許第5,863,753号(Hauglandら)、同第6,005,113号(Wuら)、およびWO96/04405(Glazerら)。
本明細書中において用いられるように、「同定部」という用語は、特定のプローブ種および標的ポリヌクレオチドを同定するために用いることが可能な1つまたは複数の部分を指し、例えば、標識、ジップコード、移動度修飾因子、公知の数の核酸塩基、およびそれらの組み合わせを含む各種の識別可能な部分を指す場合がある。いくつかの実施形態では、同定部は、結合する要素を分離すること(バルク分離を含むがこれに限定されない);結合する要素を基質に繋げるかまたは付着すること(分離を含んでも含まなくてもよい);移動度修飾因子、1つ以上の標識、およびそれらの組み合わせ等、少なくとも1つの部分を包含し得る同定部相補体をアニーリングすることに用いることができるオリゴヌクレオチド配列を指す。いくつかの実施形態では、同じ同定部が、多数の異なる要素とともに用いて以下を行なう:バルク分離、基質付着、およびそれらの組み合わせ。「同定部相補体」という用語は、典型的には、対応する同定部と少なくとも実質的に相補的であり、かつハイブリダイズする核酸塩基の少なくとも1つの配列を包含する少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、同定部相補体は、少なくとも1つの同定部分元素錯体を少なくとも1つの基質に付着する捕獲部分として作用するか、またはバルク分離手順のための「引き抜き(pull−out)」配列として作用し、あるいは捕獲部分および引き抜き配列の両方として作用する(例えば、O’Neilら、米国特許第6,638,760号、同第6,514,699号、同第6,146,511号、および同第6,124,092号参照)。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部相補体は、少なくとも1つのレポーター基を包含し、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、およびそれらの組み合わせのための標識として作用する。いくつかの実施形態では、判定する工程が、少なくとも1つの同定部相補体上の1つ以上のレポーター基の検出を包含する。
典型的には、同定部およびそれらの対応する同定部相補体は、以下を最小限に抑えるために選択される:内部的な自己ハイブリダイゼーション;異なる同定部種、gDNAを含むがこれに限定されない反応組成物内のヌクレオチド配列、異なる種の同定部相補体またはプローブの標的特異部等との交差ハイブリダイゼーション;しかしながら、同定部とその対応する同定部相補体との間のハイブリダイゼーションを容易にするものでなければならない。同定部配列および同定部相補体配列は、任意の適切な方法によって選択することが可能であり、当該方法は、例えば、PCT公報WO96/12014号およびWO96/41011号ならびに欧州特許公報EP799,897号に記載のコンピュータアルゴリズム;ならびにSantaLucia(Proc.Natl.Acad.Sci.95:1460−65(1998))のアルゴリズムおよびパラメータ等を含むが、これらに限定されない。同定部の説明は、特に、米国特許第6,309,829号(同文献では「タグセグメント(tag segment)」と呼ばれる);同第6,451,525号(同文献では「タグセグメント(tag segment)」と呼ばれる);同第6,309,829号(同文献では「タグセグメント(tag segment)」と呼ばれる);同第5,981,176号(同文献では「グリッドオリゴヌクレオチド(grid oligonucleotides)」と呼ばれる);同第5,935,793号(同文献では「同定タグ(identifier tags)」と呼ばれる);およびPCT公報WO01/92579号(同文献では「アドレス可能支持体特異的配列(addressable support−specific sequences)」と呼ばれる)で見ることができる。
同定部は、少なくとも1つのプローブの少なくとも1つの端部、少なくとも1つのプライマー、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、およびそれらの組み合わせ上に配置することが可能であり、あるいは内部に配置することも可能である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部は、少なくとも1つのリンカーアームを介して、少なくとも1つのプローブ、少なくとも1つのプライマー、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、およびそれらの組み合わせに付着される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーアームは切断可能である。いくつかの実施形態では、上記同定部は、第1プローブの同定部上に位置する。
いくつかの実施形態では、同定部の長さは、少なくとも12塩基、少なくとも15塩基、12〜60塩基、または15〜30塩基である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部は、12、15、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、45、または60塩基の長さである。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの同定部:同定部相補体二本鎖の融解温度は、相互にわずか10℃以内の範囲ΔT(Tmax−Tmin)内にある。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの同定部:同定部相補体二本鎖の融解温度は、相互に5℃以下の範囲ΔT内にある。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの同定部:同定部相補体二本鎖の融解温度は、相互に2℃以下の範囲ΔT内にある。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部または少なくとも1つの同定部相補体は、結合する要素を、連結反応組成物、消化反応組成物、増幅連結反応組成物等のうちの少なくとも1つの成分から分離するために用いられる。いくつかの実施形態では、同定部は、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、またはそれらの組み合わせを、少なくとも1つの基質に付着するために用いられる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、またはそれらの組み合わせは、同じ同定部を包含する。分離法の例としては、同じ同定部相補体を用いて多数の異なる要素:同定部種を分離すること、多数の異なる要素:同定部種を同じ同定部相補体を包含する基質に繋げるか、またはそれらの両方が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部相補体は、少なくとも1つの標識、少なくとも1つの移動度修飾因子、少なくとも1つの標識結合部、またはそれらの組み合わせを包含する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの同定部相補体は、少なくとも1つの対応する同定部にアニーリングされ、続いて、その同定部相補体の少なくとも一部が放出され検出される。
本明細書中において用いられるような「移動度修飾因子」という用語は、少なくとも1つの分子的実体を指し、例えば、少なくとも1つの要素(例えば、少なくとも1つのプローブ、少なくとも1つのプライマー、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、少なくとも1つの移動度プローブ、またはそれらの組み合わせ)に加えられたときに、少なくとも1つの移動度依存分析技術において、共有または非共有でハイブリダイズまたは結合する要素の移動度に影響を与える少なくとも1つのポリマー鎖が挙げられるが、これに限定されない。典型的には、移動度修飾因子は、当該要素とハイブリダイズまたは結合すると、電荷/並進摩擦抗力を変化させるか、または対応する要素とハイブリダイズまたは結合すると、例えば、クロマトグラフ分離媒体内での顕著な溶出特性またはふるいマトリックスまたは非ふるいマトリックスでの顕著な電気泳動移動度等を含むが、これらに限定されない特有の移動度を与えるか、あるいはそれらの両方を行なう(例えば、米国特許第5,470,705号および同第5,514,543号参照)。いくつかの実施形態では、移動度修飾因子を除く多数のプローブ、移動度修飾因子を除く多数のプライマー、移動度修飾因子を除く多数の連結産物、移動度修飾因子を除く多数の連結産物代替物、またはそれらの組み合わせは、少なくとも1つの移動度依存分析技術において、同じまたは実質的に同じ移動度を有する。各種の移動度度修飾因子の例については、例えば、米国特許第6,395,486号、同第6,358,385号、同第6,355,709号、同第5,916,426号、同第5,807,682号、同第5,777,096号、同第5,703,222号、同第5,556,7292号、同第5,567,292号、同第5,552,028号、同第5,470,705号、およびBarbierら、Current Opinion in Biotechnology,2003,14:1:51−57を参照されたい。
いくつかの実施形態では、多数のプローブ、多数のプライマー、多数の連結産物、多数の連結産物代替物、またはそれらの組み合わせは、実質的に同様の顕著な移動度を有し、例えば、移動度修飾因子を包含する多数の要素が実質的に同様の顕著な移動度を有する場合、それらをバルク分離するか、または異なる顕著な移動度を有する移動度修飾因子を包含する他の要素から分離することが可能であるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、移動度修飾因子を包含する多数のプローブ、移動度修飾因子を包含する多数のプライマー、移動度修飾因子を包含する多数の連結産物、移動度修飾因子を包含する多数の連結産物代替物、少なくとも1つの移動度プローブ、またはそれらの組み合わせは、異なる顕著な移動度を有する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの移動度修飾因子は、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドポリマー鎖、少なくとも1つのポリヌクレオチドポリマー鎖、または少なくとも1つのオリゴヌクレオチドポリマー鎖および少なくとも1つのポリヌクレオチドポリマー鎖の両方を含むがこれらに限定されない少なくとも1つのヌクレオチドポリマー鎖を包含する(例えば、PCT出願公開公報WO9615271A1、および既知の数のヌクレオチドを用いて連結産物に移動度を与える例に関しては、Keygene SNPWave(登録商標)の製品関連試料を参照)。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの移動度修飾因子は、少なくとも1つの非ヌクレオチドポリマー鎖を包含する。例示的な非ヌクレオチドポリマー鎖としては、ペプチド、ポリペプチド、ポリエチレンオキシド(PEO)等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポリマー鎖は、PEO単位からなる鎖等の少なくとも1つの実質的に非荷電性の溶性鎖;ポリペプチド鎖;またはそれらの組み合わせを包含する。
上記ポリマー鎖は、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、またはそれらの組み合わせを包含するものとすることができる。さらに、上記ポリマー鎖は、直線構造、櫛型構造、分岐構造、樹枝状構造(例えば、ポリアミドアミン分岐ポリマーを含有するポリマー、Polysciences,Inc.Warrington,Pa)、またはそれらの組み合わせを有してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポリマー鎖は親水性であるか、またはある要素とハイブリダイズまたは結合したときに少なくとも十分に親水性となることにより、確実に当該要素の移動度修飾因子を水媒体内で容易に溶解させることができる。移動度依存分析技術が電気泳動である場合、いくつかの実施形態では、上記ポリマー鎖は非荷電性であるか、または対応する要素よりも実質的に低い電荷/サブユニット密度を有する。
移動度修飾因子として有用なポリマー鎖の合成は、少なくとも部分的に、ポリマーの性質に依存する。適切なポリマーを調製する方法は、一般に、周知のポリマーサブユニット合成方法に従う。直接または荷電性もしくは非荷電性結合基を介して規定サイズのマルチサブユニットポリマー単位を相互に連結することを伴うこれらの方法は、一般に、ポリエチレンオキシド、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリウレタンポリマー、ポリペプチド、オリゴ糖、およびヌクレオチドポリマー等の多種多様なポリマーに適用可能である。このようなポリマー単位の連結方法はまた、例えば、ポリエチレンオキシド単位がポリプロピレン単位と交互するコポリマー等の選択された長さのコポリマーの合成にも適する。選択された長さのポリペプチド、およびホモポリマーまたは混合ポリマーのいずれかであるアミノ酸組成物は、標準的な固相法により合成することが可能である(例えば、Int.J.Peptide Protein Res.,35:161−214(1990))。
選択された数のヘキサエチレンオキシド(HEO)単位を有するPEOポリマー鎖を調製するための1つの方法、HEO単位は、一端がジメトキシトリチル(DMT)で保護され、他端がメタンスルホン酸塩で活性化される。活性化されたHEOは、次いで、第2のDMT保護HEO基と反応し、DMT保護HEO二量体を形成する。この単位の追加は、所望のPEO鎖長が得られるまで続けて行なわれる(例えば、米国特許第4,914,210号;また、米国特許第5,777,096号も参照)。
本明細書中において用いられるように、「移動度プローブ」は、一般に、移動度修飾因子、標識、および連結産物または連結産物代替物とハイブリダイズすることが可能な同定部または同定部相補体を包含する分子を指し、これを検出することにより、標的ポリヌクレオチドを示すことが可能になる。
本明細書中において用いられるような「移動度依存分析技術」という用語は、本明細書中において用いられるように、1つ以上の分離技術において、異なる分子種の移動率の差に基づいて異なる分子種を分離するあらゆる手段を指す。例示的な移動度依存分析技術としては、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動、クロマトグラフィー、キャピラリーエレクトロクロマトグラフィー、質量分光学、沈殿、例えば、勾配遠心沈殿、流動分別、多段階抽出技術等が挙げられる。移動度依存分析技術の説明は、特に、米国特許第5,470,705号、同第5,514,543号、同第5,580,732号,同第5,624,800号、同第5,807,682号、PCT公報WO01/92579号、Fuら、Current Opinion in Biotechnology,2003,14:1:96−100、D.R.Baker,Capillary Electrophoresis,Wiley−Interscience(1995),Biochromatography:Theory and Practice,M.A.Vijayalakshmi,ed.,Taylor & Franci,London,U.K.(2003);およびA.Pingoudら、Biochemical Methods:A Concise Guide for Students and Researchers,Wiley−VCH Verlag GmbH,Weinheim,Germany(2002)において見ることができる。
本明細書中において用いられるように、本発明による「連結剤」という用語は、任意の数の酵素または非酵素試薬を包含し得る。例えば、リガーゼは、DNA分子、RNA分子、またはハイブリッド内において、適切な条件下で、隣接するヌクレオチドの3’−OHと5’−リン酸塩との間にホスホジエステル結合を形成する酵素連結試薬である。例えば、温度感受性リガーゼとして、バクテリオファージT4リガーゼおよび大腸菌リガーゼが挙げられるが、これらに限定されない。熱安定性リガーゼとしては、Afuリガーゼ、Taqリガーゼ、Tflリガーゼ、Tthリガーゼ、TthHB8リガーゼ、サーマス種AK16DリガーゼおよびPfuリガーゼ(例えば、PCT出願公開公報WO00/26381、Wuら、Gene,76(2):245−254,(1989)、Luoら、Nucleic Acids Research,24(15):3071−3078(1996)参照)が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、DNAリガーゼおよびRNAリガーゼを含む任意の数の熱安定性リガーゼが、例えば、ある種の真正細菌および古細菌等の好熱性または超好熱性生物から得ることができ、そのようなリガーゼを開示した方法およびキットで用いることができることを理解する。さらに、可逆的に不活性化された酵素(例えば、米国特許第5,773,258号参照)を本教示のいくつかの実施形態で用いることが可能である。
化学的連結剤としては、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、N−シアノイミダゾール、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、ジチオトレイトール(DTT)および紫外線光等の活性化、縮合、および還元剤が挙げられるが、これらに限定されない。自動連結、すなわち、連結剤無しでの自然発生的連結もまた、本明細書中の教示の範囲内である。化学的連結方法の詳細な手順および適切な反応基の説明は、特に、Xuら、Nucleic Acid Res.,27:875−81(1999);GryaznovおよびLetsinger、Nucleic Acid Res.21:1403−08(1993);Gryaznovら、Nucleic Acid Res.22:2366−69(1994);KanayaおよびYanagawa、Biochemistry 25:7423−30(1986);LuebkeおよびDervan、Nucleic Acids Res.20:3005−09(1992);Sieversおよびvon Kiedrowski、Nature 369:221−24(1994);LiuおよびTaylor、Nucleic Acids Res.26:3300−04(1999);WangおよびKool、Nucleic Acids Res.22:2326−33(1994);Purmalら、Nucleic Acids Res.20:3713−19(1992);AshleyおよびKushlan、Biochemistry 30:2927−33(1991);ChuおよびOrgel、Nucleic Acids Res.16:3671−91(1988);Sokolovaら、FEBS Letters 232:153−55(1988);NaylorおよびGilham、Biochemistry 5:2722−28(1966);および米国特許第5,476,930号で見ることができる。
適切な波長の光を連結剤として用いる光連結もまた本教示の範囲内である。いくつかの実施形態では、光連結は、4−チオチミジン(sT)、5−ビニルウラシルおよびその誘導体、またはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されないヌクレオチドアナログを包含するプローブを包含する。いくつかの実施形態では、連結剤は、(a)UV−A範囲の光(約320nm〜約400nm)、UV−B範囲(約290nm〜約320nm)、またはそれらの組み合わせ、(b)約300nm〜約375nmの間の波長の光、(c)約360nm〜約370nmの波長の光;(d)約364nm〜約368nmの波長の光、または(e)約366nmの波長の光を包含する。いくつかの実施形態では、光連結は可逆的である。光連結の説明は、特に、Fujimotoら、Nucl.Acid Symp.Ser.42:3940(1999);Fujimotoら、Nucl.Acid Res.Suppl.1:185−86(2001);Fujimotoら、Nucl.Acid Suppl.,2:155−56(2002);LiuおよびTaylor、Nucl.Acid Res.26:3300−04(1998)およびワールドワイドウェブ上のsbchem.kyoto−u.ac.jp/saito−labで見ることができる。
連結
本教示による連結は、ヌクレオチド間結合がテンプレートと隣接してハイブリダイズする核酸配列の両端間に形成される任意の酵素または非酵素処理を包含する。典型的には、アニーリングされた核酸プローブの両端が連結に適している(連結に対する適正は、用いられる連結手段に依存する)。いくつかの実施形態では、連結は、少なくとも1つの間隙充填手順も包含し、当該手順においては、2つのプローブの端部が隣接するが、最初は、接触してハイブリダイズすることがなく、第1プローブの3’末端が、典型的には、ポリメラーゼによって第2プローブの5’末端に接触するまで、1つ以上のヌクレオチドによって伸張される(例えば、米国特許第6,004,826号参照)。ヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合形成を含む得るが、これに限定されない。このような結合形成は、少なくとも1つのDNAリガーゼまたは少なくとも1つのRNAリガーゼにより酵素的に生成されたものを含むが、これらに限定されない。また、これらは、可逆的に不活性化されたリガーゼ(例えば、米国特許第5,773,258号参照)ならびに酵素的に活性な変異体およびその変異型を含むがそれらに限定されず、例えば、T4DNAリガーゼ、T4RNAリガーゼ、Thermus thermophilius(Tth)リガーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAリガーゼ、Thermus scotoductus(Tsc)リガーゼ、TS2126(Tscを感染させる好熱性ファージ)RNAリガーゼ、Archaeoglobus flugidus(Afu)リガーゼ、Pyrococcus furiosus(Pfu)リガーゼ等が挙げられる。
他のヌクレオチド間結合は、チオホスホリルアセチルアミノ基、ホスホロチオエート、トシレートまたはヨージド基を形成し、5’−ホスホロチオエステルを形成するα−ハロアシル基とホスホチオエート基との間等の適切な反応基間の共有結合形成、およびピロリン酸塩結合を含むが、これらに限定されない。
化学的連結は、適切な条件化で、自動連結等により自然発生的に起こるようにすることができる。あるいは、「活性」または還元剤を用いることができる。活性剤および還元剤の例としては、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオトレイトール(DTT)および光連結に用いられるような紫外線光が挙げられるが、これらに限定されない。
連結は、一般に、少なくとも1サイクルの連結を包含するが、これは、すなわち、第1プローブおよび対応する第2プローブの標的特異部を対応する標的核酸配列上のそれぞれの相補領域とハイブリダイズし;第1プローブの3’末端を第2プローブの5’末端と連結して連結産物を形成し;核酸二本鎖を変性させて、連結産物を連結産物:標的核酸配列二本鎖から放出する連続した手順である。連結サイクルは、例えば、連結反応に熱サイクリングを施し、連結プローブを用いて連結産物を増幅する(プライマーおよびポリメラーゼを用いて増幅された連結産物を発生することは除外する)ことによって、繰り返しても繰り返さなくてもよいが、これに限定されない。
間隙充填連結等の連結技術も本教示の範囲内にあり、これは、間隙充填式のOLA、LDRおよびLCR、FEN切断が介在する方式のOLA、LDRおよびLCR、架橋オリゴヌクレオチド連結、矯正(correction)連結、および環状リンカーに基づく鎖状連結(concatameric ligation)を含むが、これらに限定されない。本教示内に含まれる非限定的な連結技術は、さらに、PCRをその後に伴うOLA(例えば、Rosemblumら、PCT出願US03/37227、Rosemblumら、PCT出願US03/37212およびBaranyら、PCT出願公開公報WO974559A1参照)、移動度修飾因子を包含するOLA(例えば、米国特許第5,514,543号参照)、OLAをその後に伴うPCR、OLAをその後に伴う2回のPCR、単一の環状に変形可能なプローブ(single circularizable probes)を包含する連結(例えば、Landregrenら、WO9741254A1参照)、パドロックプローブ(padlock probes)のローリングサークル複製を包含するOLA(例えば、Landregrenら、米国特許第6558928号参照)を包含する。これらおよび関連する技術の説明は、特に、米国特許第5,185,243号および同第6,004,826号、同第5,830,711号、同第6,511,810号、同第6,027,889号;欧州特許出願公開公報EP320308およびEP439182;PCT出願公開公報WO90/01069、WO01/57268、WO0056927A3、WO9803673A1、WO200117329、Landegrenら、Science 241:1077−80(1988)、Dayら、Genomics,29(1):152−162(1995)、de Arrudaら、ならびに米国特許出願第60/517,470号において見ることができる。いくつかの実施形態では、連結により、後に続く増幅工程の前に試料の調製を行なうことが可能である。いくつかの実施形態では、連結により、増幅自体を行なうことが可能であり、かつその後に次の増幅を伴う最初の増幅も行なうことが可能である。
本教示のいくつかの実施形態では、従来にないヌクレオチド塩基を連結プローブに入れ、得られた産物を酵素(例えば、グリコシラーゼ類)および/または物理化学的手段により処理し、当該産物が増幅等の次の反応のためのテンプレートとして機能できないようにすることが可能である。いくつかの実施形態では、ウラシルを連結反応混合物内の核酸塩基として含むことにより、次の反応において、ウラシル−N−グリコシラーゼの使用により前回のウラシル含有産物の残留物による汚染を除去することが可能になる。グリコシラーゼ等を用いて汚染除去する種々の方法は、例えば、PCT出願公開公報WO9201814A2において見ることができる。
連結反応後にハイブリダイズしていないおよび/または連結されていないプローブを取り除く方法は当該分野で公知であり、下記においてさらに議論する。このような手順は、ヌクレアーゼを介した方法、希釈、サイズ排除法、親和部分を用いる手順、(例えば、米国仮出願第60/517,470号、米国仮出願第60/477,614号、およびPCT出願第2003/37227号参照)、標的ポリヌクレオチドの固定を伴う親和部分を用いる手順(例えば、PCT出願公開公報WO03/006677A2参照)を含む。
増幅
本教示による増幅は、典型的には、核酸配列を直線的または飛躍的に増幅する多様な技術を含むがこれに限定されないテンプレートに依存した方法で少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド、連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、またはそれらの組み合わせの少なくとも一部を複製するいずれの方法も含む。増幅工程を行なうための例示的な工程は、リガーゼ連鎖反応(LCR)、リガーゼ検出反応(LDR)、その後にQ−レブリカーゼ増幅を伴う連結、PCR、プライマー伸張、鎖置換増幅(SDA)、超分岐鎖置換増幅、多置換増幅(MDA)、核酸鎖に基づく増幅(NASBA)、2工程多重増幅、ローリングサークル増幅(RCA)等を含み、これらは、多数の種類およびそれらの組み合わせを含んでおり、例えば、OLA/PCR、PCR/OLA、LDR/PCR、PCR/PCR/LDR、PCR/LDR、LCR/PCR、PCR/LCR(複合連鎖反応(CCR)としても知られる)等が挙げられるが、これらに限定されない。このような技術の説明は、特に、SambrookおよびRussell;Sambrookら;Ausbelら;PCR Primer:A Laboratory Manual,Diffenbach,Ed.,Cold Spring Harbor Press(1995);The Electronic Protocol Book,Chang Bioscience(2002)(”The Electronic Protocol Book”);Msuihら、J.Clin.Micro.34:501−07(1996);The Nucleic Acid Protocols Handbook,R.Rapley,ed.,Humana Pres,Totowa,N.J.(2002)(”Rapley”);Abramsonら、Curr Opin Biotechnol.1993 Feb;4(1):41−7、米国特許第6,027,998号;米国特許第6,605,451号、Baranyら、PCT公報WO97/31256号;Wenzら、PCT公報WO01/92579号;Dayら、Genomics,29(1):152−162(1995)、Ehrlichら、Science 252:1643−50(1991);Innisら、PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press(1990);Favisら、Nature Biotechnology 18:561−64(2000);およびRabenauら、Infection 28:97−102(2000);Belgrader、Barany、およびLubin、Development of a Multiplex Ligation Detection Reaction DNA Typing Assay,Sixth International Symposium on Human Identification,1995(ワールドワイドウェブ上のpromega.com/geneticidproc/ussymp6proc/blegrad.htmlから入手可能);LCR Kit Instruction Manual,Cat.#200520,Rev.#050002,Stratagene,2002;Barany、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:188−93(1991);BiおよびSambrook、Nucl.Acids Res.25:2924−2951(1997);Zirviら、Nucl.Acid Res.27:e40i−viii(1999);Deanら、Proc Natl Acad Sci USA 99:5261−66(2002);BaranyおよびGelfand、Gene 109:1−11(1991);Walkerら、Nucl.Acid Res.20:1691−96(1992);Polstraら、BMC Inf.Dis.2:18−(2002);Lageら、Genome Res.2003 Feb;13(2):294−307、およびLandegrenら、Science 241:1077−80(1988)、Demidov,V.、Expert Rev Mol Diagn.2002 Nov;2(6):542−8、Cookら、J Microbiol Methods.2003 May;53(2):165−74、Schweitzerら、Curr Opin Biotechnol.2001 Feb;12(1):21−7、米国特許第5,830,711号、米国特許第6,027,889、米国特許第5,686,243号、PCT出願公開公報WO0056927A3、およびPCT出願公開公報WO9803673A1において見ることができる。
いくつかの実施形態では、増幅は、以下の連続手順の少なくとも1サイクルを包含する:少なくとも1つのプライマーを、少なくとも1つの連結産物、少なくとも1つの連結産物代替物、またはそれらの組み合わせにおいて相補的または実質的に相補的配列とハイブリダイズさせる手順;テンプレートに依存する方法において、ヌクレオチドの少なくとも1つの鎖をポリメラーゼを用いて合成する手順;および新たに形成された核酸二本鎖を変性させ、上記鎖を分離する手順。このサイクルは、繰り返しても繰り返さなくてもよい。増幅は、熱サイクリングを包含するものとすることができ、また、等温的に行なうこともできる。いくつかの実施形態では、新たに形成された核酸二本鎖を最初に変性させることはせずに、後続する1つ以上の工程において二本鎖の形態で用いる。
プライマー伸張は、ポリメラーゼ等の増幅手段を用いてテンプレートにアニーリングされる少なくとも1つのプローブまたは少なくとも1つのプライマーを5’から3’の方向において引き延ばすことを包含する増幅工程である。いくつかの実施形態では、適切な緩衝液、塩、pH、温度、ならびにヌクレオチドトリホスフェートおよびそのアナログを用いる適切な条件下で、ポリメラーゼは、アニーリングされたプローブまたはプライマーの3’末端から始まるテンプレート鎖に相補的なヌクレオチドを取り込み、相補鎖を生成する。いくつかの実施形態では、プライマー伸張は、少なくとも1つの標的核酸配列の標的配列とハイブリダイズするプローブセットの2つのプローブとの間の間隙を埋め、当該2つのプローブを連結するために用いることが可能である。いくつかの実施形態では、プライマー伸張に用いられるポリメラーゼは、5’エキソヌクレアーゼ活性を有さないかまたは実質的に有さない。
本教示のいくつかの実施形態では、従来にないヌクレオチド塩基を連結プローブに入れ、該産物を酵素(例えば、グリコシラーゼ類)および/または物理化学的手段により処理し、当該産物が次の増幅のテンプレートとして機能できないようにすることが可能である。いくつかの実施形態では、ウラシルを反応混合物内の核酸塩基として含むことにより、次の反応において、ウラシル−N−グリコシラーゼの使用により前回のウラシル含有産物の残留物による汚染を除去することが可能になる(例えば、PCT出願公開公報WO9201814A2参照)。本教示のいくつかの実施形態では、例えば、Radstromら、Mol Biotechnol.2004 Feb;26(2):133−46に記載されるように、種々の技術のいずれもが増幅の前に用いて増幅を容易に成功させることが可能である。いくつかの実施形態では、例えば、米国特許第6,153,425号および同第6,649,378号に記載されるように、試料の調製および検出を包含する自己完結的な統合的方法において増幅を行なうことが可能である。
組み込まれていない、および/または、望ましくない反応成分の除去
多数の反応工程を用いる複雑な核酸混合を伴う反応により生じた各種の反応成分は組み込まれておらず、各種の複雑性を低減する手順のいずれかを用いてそのような組み込まれていない反応成分を除去することにより、効率および特異性または次に発生する反応を改良できることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、複雑性の低減は、標的核酸の選択的固定化を含む。例えば、標的核酸は、選択的に、固形支持体上に固定することが可能である。いくつかの実施形態では、フォトビオチンを標的核酸に付着することが可能であり、結果的に得られたビオチン標識核酸は、ストレプトアビジン等の親和部分結合剤を包含する固形支持体に固定される。固定された標的核酸は、プローブを用いて調べることが可能であり、ハイブリダイズしていないおよび/または連結されていないプローブは洗浄により除去される(このような複雑性を低減する方法のさらなる詳細については、例えば、PCT出願公開公報WO03/006677および米国特許出願番号第09/931,285号を参照されたい)。例えば、Ausubelら、およびManiatisらの最新の文献に記載されているように、各種の洗浄条件を用いることが可能である。
いくつかの実施形態では、組み込まれていないプローブは、例えば、プローブの保護されていない3’末端を3’末端と反応を起こすヌクレアーゼで消化し、リン酸塩を支持するプローブの5’末端を5’末端と反応を起こすヌクレアーゼで消化することができる各種の酵素手段によって除去することができる。いくつかの実施形態では、このような連結プローブ等の組み込まれていない反応成分を除去するヌクレアーゼによる消化を介する方法は、例えば、米国特許出願第60/517,470号に記載されるように、環状リンカープローブおよび/または環を有さないリンカーの使用をさらに包含しており、これに関しては、下記も参照されたい。
いくつかの実施形態では、未反応の連結プローブを混合物から除去することにより、第1プローブに標識を包含させ、第2プローブの3’末端をエキソヌクレアーゼブロック部分によりブロックすることが可能である。連結後にヌクレアーゼを入れた後、標識が付けられた連結してない第1プローブを消化し、連結産物および第2プローブを残すことが可能である。しかしながら、第2プローブには標識が付けられていないため、アッセイにおいては効果を奏さない。いくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチドを固定し、連結産物を溶出して検出することが可能である。いくつかの実施形態では、第2プローブの3’末端は親和部分をさらに包含し、連結産物および組み込まれていない第2プローブを親和部分結合剤で固定することが可能である。いくつかの実施形態では、移動度プローブは、固定した連結産物とハイブリダイズすることが可能であり、ハイブリダイズしていない移動度プローブは洗い落とすことが可能であり、ハイブリダイズした移動度プローブは溶出して検出することが可能である。いくつかの実施形態では、第1プローブの5’末端は親和部分を包含し、連結産物および組み込まれていない第1プローブは、親和部分結合剤で固定することが可能である。
いくつかの実施形態では、例えば、同じ検査作業空間で行なわれた前回の反応産物は、今回対象とする反応を汚染する可能性がある。いくつかの実施形態では、例えば、PCR増幅工程にウラシルを組み込むことにより、チミジンの代わりにまたはそれとともにウラシルを包含する反応産物を得ることが可能である。いくつかの実施形態では、ウラシル−N−グリコシラーゼをOLA反応混合物に含めて、ウラシル含有汚染物質を分解することが可能である。いくつかの実施形態では、連結混合物に関して、ウラシル−N−グリコシラーゼを介した精製手順を実行することが可能である。
検出および定量化
検出および定量化は、例えば、移動度依存分析技術(例えば、キャピラリーまたはゲル電気泳動)アレイ捕獲オリゴヌクレオチドを包含する固形支持体、光ファイバーを含む種々のビーズを用いる方法(例えば、PCT出願公開公報WOUS02/37499参照)、およびフローサイメトリー(例えば、FACS)を含む各種の手順を用いて行なうことが可能である。
標的ポリヌクレオチドの検出および定量化のためのキャピラリーおよびゲル電気泳動の使用は周知である(例えば、Grossmanら、”High−Density Multiplex Detection of Nucleic Acid Sequences:Oligonucleotide Ligation Assay and Sequence−coded Separation,”Nucl.Acids Res.22(21):4527−34(1994)、Slaterら、Current Opinion in Biotechnology,2003,14:1:58−64、アプライドバイオシステムズ社のキャピラリー電気泳動用器具3100、3700および3730の製品関連試料、および同じアプライドバイオシステムズ社のSNPlex Genotyping System Chemistry Guideの製品関連試料を参照されたい)。
本教示による検出および定量化を行なうことが可能なさらなる移動度依存分析技術は、質量分光学技術(クロマトグラフィーを介したデコンボリューション工程を任意に包含する)、衝突誘起乖離(CID)フラグメンテーション解析、高速原子衝撃およびプラズマ脱離、ならびにエレクトロスプレー/イオンスプレー(ES)およびマトリックス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)質量分析を含む。いくつかの実施形態では、MALDI質量分析を、飛行時間(TOF)構成(MALDI−TOF、例えば、PCT出願公開公報WO97/33000参照)、およびMALDI−TOF−TOF(例えば、アプライドバイオシステムズ社の4700 Proteomics Discovery Systemの製品関連試料参照)とともに用いることが可能である。検出および定量化のためのさらなる質量分析方法は、例えば、アプライドバイオシステムズ社のQtrap LC/MS/MS Systemの製品関連試料、アプライドバイオシステムズ社のQSTAR XL Hybrid LC/MS/MS Systemの製品関連試料、アプライドバイオシステムズ社のQ TRAP(登録商標)LC/MS/MS Systemの製品関連試料、およびアプライドバイオシステムズ社のVoyager−DE(登録商標)PRO Biospectrometry Workstationの製品関連試料に記載されている。
固形支持体を捕獲オリゴヌクレオチドのアレイとともに用いることは、特に、係属中の米国仮特許出願第60/011,359号に十分に開示されている。いくつかの実施形態では、そのようなアレイを用いる際、本明細書中において記載したPCRおよび/またはLDR段階でそれぞれ用いるオリゴヌクレオチドプライマーまたはプローブは、アドレス可能なハイブリダイゼーションタグ(例えば、同定部)を有することが可能である。LDRまたはPCR段階が終了すると、そのような処理の産物のアドレス可能ハイブリダイゼーションタグは、一本鎖のままであり、捕獲段階中に捕獲オリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせられる。例えば、C.Newtonら、”The Production of PCR Products With 5’ Single−Stranded Tails Using Primers That Incorporate Novel Phosphoramidite Intermediates,”Nucl.Acids Res.21(5):1155−62(1993)、Carrino PCT出願公開公報WO096152371A1を参照されたい。本教示は、さらに、当該分野で公知の各種のアレイに基づくさらなる手順を想定しており、これらは、ドットブロット(例えば、AndersenおよびYoung、Nucleic Acid Hybridization−A Practical Approach,IRL Press,Chapter 4,pp.73−111,1985、およびEPA0228075参照、さらに、重複する連続体の検出およびゲノム地図の作成に関してはEvans,G.A.米国特許第5,219,726号を参照)、逆ドットブロット、およびマトリックスハイブリダイゼーション(Beattieら、The 1992 San Diego Conference:Genetic Recognition,November,1992参照)、フォトリソグラフィーにより生成されたアレイ(例えば、Fodorら、1991、Science,251:767−777、およびアフィメトリクス社のGeneflex Tag Arraysを参照)、例えば、PCT出願公開公報WO9731256A2、WO0179548A2、WO0056927A3、アジレント社より市販されているスポットアレイに関する製品関連試料、アプライドバイオシステムズ社より市販されているExpression Array Systemに関する製品関連試料に記載のユニバーサルアレイ、ヒューレットパッカード社およびRosetta−Merck社より市販されている印刷を用いたアレイ、電極アレイ、三次元「ゲルパッド」アレイ、およびFACS等の三次元アレイ方法を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、検出および定量化は、ビーズに基づく各種の形態で実行することが可能であるが、これは、例えば、PCT出願公開公報US98/21193、US99/14387、US98/05025、WO98/50782、米国特許出願第09/287,573号、同第09/151,877号、同第09/256,943号、同第09/316,154号、同第60/119,323号、および同第09/315,584号に記載されている。また、ビーズおよびミクロスフェアに関する考察については、Gangs Laboratories,Fishers INの”Microsphere Detection Guide”を参照されたい。いくつかの実施形態では、検出および定量化は、米国特許出願第08/944,850号および同第08/519,062号、PCT US98/05025、およびPCT US98/09163、ならびに米国特許出願第09/473,904号において一般に記載されるファイバー束またはアレイで実行することが可能である。
いくつかの実施形態では、本処理の捕獲段階中に、適切な温度で最大60分間、混合物を固形支持体に接触させるようにしてもよい。いくつかの実施形態では、本処理の捕獲段階中に、一晩またはそれ以上の間、混合物を固形支持体に接触させるようにしてもよい。ハイブリダイゼーションは、陽イオン、体積排除化合物、またはカオトロピック剤を加えることにより加速させることが可能である。アレイが数十から数百のアドレスから構成される場合、正確な連結産物配列は、適切なアドレスとハイブリダイズすることが可能になる。これは、アレイ表面と接する流動体の機械的な動き、または電界によりオリゴヌクレオチドをアレイ全体に渡って移動させることで、使用する高温でのオリゴヌクレオチドの熱運動を利用して行なうことができる。ハイブリダイゼーション後、アレイは、低ストリンジェントな洗浄緩衝液、および高ストリンジェントな洗浄緩衝液を連続して用いて洗浄することができる。
いくつかの実施形態では、安定してハイブリダイズする捕獲オリゴヌクレオチドおよびアドレス可能なヌクレオチド配列が選ばれる。これは、オリゴヌクレオチドセットおよび捕獲オリゴヌクレオチドを伴っており、これらは、オリゴヌクレオチドセットが捕獲オリゴヌクレオチドがアドレス可能なハイブリダイゼーションタグとハイブリダイズするよりも低い温度で標的ヌクレオチド配列とハイブリダイズするように構成することができる。オリゴヌクレオチドがこのように設計されない限り、標的とハイブリダイズする同じオリゴヌクレオチドセットの隣接する未反応のオリゴヌクレオチドが捕獲されることにより、誤った陽性の信号が生じる。
捕獲オリゴヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、ペプチドヌクレオチドアナログ、修飾ペプチドヌクレオチドアナログ、修飾リン酸塩−糖骨格オリゴヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、およびそれらの混合物の形態とすることができる。
アレイを利用する場合、本処理の検出段階は、OLA、LDR、および/またはPCR産物等が生成された場合、走査および同定を伴い、さらに、そのような産物の存在と試験試料中の標的ヌクレオチド配列の有無とを対応づける。走査は、走査電子顕微鏡法、共焦点顕微鏡法、電荷結合素子、走査トンネル電子顕微鏡法、赤外顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、電気伝導度、および蛍光またはリン光体イメージングによって行なうことが可能である。対応づけは、コンピュータを用いて行なわれる。
本教示は、例えば、Alivisatos,A.P.2002,Scientific American,Inc.,Understanding Nanotechnology,”Less is More in Medicine”に記載されるような各種のナノテクノロジーに基づく方法の使用をさらに想定しており、例えば、種々の磁気タグ、金粒子、カンチレバー、量子ドット、および微小流体を用いた方法(例えば、Schultzら、Current Opinion in Biotechnology,2003,14:1:13−22,Obataら、Pharmacogenomics.2002 Sep;3(5):697−708、Paegelら、Curr Opin Biotechnol.2003 Feb;14(1):42−50、米国特許第6,670,153号、同第6,648,015号、同第6,632,655号、同第6,620,625号、同第6,613,581号参照)、ならびにCaliper社およびFluidigm社から一般に入手可能な市販製品も含まれる。
本教示のいくつかの実施形態では、検出された産物の分析は、種々のソフトウェア手順を適用して行なうことが可能である。例えば、キャピラリー電気泳動産物の分析は、例えば、GeneMapperバージョン3.5およびBioTrekkerバージョン1.0等、アプライドバイオシステムズ社から市販される種々のソフトウェアパッケージを用いて行なうことが可能である。
一般に、検出および定量化に用いられる処理が本教示を限定するものではないことは言うまでもない。
本教示の局面は、以下の例を参照することにより、さらに理解を深めることができるが、それらの例が決して本教示の範囲を限定するものではないことは言うまでもない。
例示的な実施形態
分子生物学の多くの分野が、標的ポリヌクレオチド配列の検出を必要としている。ゲノム学以降、科学者が利用可能な配列情報の量が増加することにより、複合核酸試料を調べるための迅速で信頼でき安価で大量処理が可能で高感度で正確な方法に対する要望が増大している。ハイブリダイゼーション、連結および増幅は、標的ポリヌクレオチドを検出するために頻繁に用いられる手順である(例えば、最近の総説に関しては、Cao、Trends in Biotechnology,22:1:38−44を参照されたい)。反応混合物の複雑性、およびそのような手順の工程の多様性により、複雑なデータセットが生じており、偽陽性率の程度、偽陰性率、および他の反応の完全性を評価するためのパラメータは、大規模な反応制御がなければ判定が困難である場合がある。
連結アッセイは、陰性の結果を解釈することが困難であり得る場合の一例である。例えば、連結アッセイにおける陰性の結果により、反応混合物内に特定の標的ポリヌクレオチド配列がない(例えば、特定の対立遺伝子変異型がない)ことを示すことが可能である。しかしながら、連結アッセイにおける陰性の結果はまた、非機能的な反応成分を示している可能性がある。実験者は、反応が非機能的な反応成分を包含する場合に、特定の標的ポリヌクレオチド配列に対する陰性の結果が実際には特定の標的ポリヌクレオチド配列が反応混合物に存在しないことを表すことを必ずしも正確に推論することができない。
本教示のいくつかの実施形態は、非特異的連結産物を検出するコントロール組成物、キット、および方法を提供する。本教示のいくつかの実施形態は、連結アッセイにおけるネガティブコントロールプローブを提供する。そのようなネガティブコントロールプローブは、単型性標的ポリヌクレオチドをそれらの標的特異部とハイブリダイズさせることができるが、識別領域とはハイブリダイズさせることができず、実験者に、非特異的連結が発生する範囲の測定値を提供することができる。ネガティブコントロールプローブからの信号の存在によって、実験者は、非特異的連結の測定値を得ることができる。このような非特異的連結の測定値は、非特異的連結および他の不必要な効果がアッセイの結果を汚染している見込みおよび/または程度を評価するために用いることができる。
また、連結アッセイにおける陽性の結果を解釈することも困難であり得る。例えば、連結アッセイにおける陽性の結果は、反応混合物内における特定の標的ポリヌクレオチド配列の存在を示すことが可能である。しかしながら、連結アッセイにおける陽性の結果はまた、反応成分間の非特異的相互作用を示す場合もある。例えば、陽性の結果は、反応成分間の非特異的連結を示すとともに、前回の反応からの増幅可能なポリヌクレオチド配列による汚染を示す可能性もある。実験者は、そのような非特異的相互作用が反応において発生する可能性を考慮して、特定の標的ポリヌクレオチド配列の陽性の結果が、当該特定の標的ポリヌクレオチド配列が反応混合物内に存在するということを実際に表していることを必ずしも正確には推論することができない。
本教示のいくつかの実施形態は、特異的連結産物を検出するためのコントロール組成物、キット、および方法を提供する。本教示のいくつかの実施形態は、連結アッセイにおけるポジティブコントロールプローブを提供する。そのようなポジティブコントロールプローブは、単型性標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能であり、必要な反応成分が陽性の信号を提供するように機能しているということを実験者に証明することが可能である。ポジティブコントロールプローブからのそのような陽性の信号の存在によって、実験者は、他の変数を陰性の結果の原因として無視することができる。そのような特異的連結の測定値は、非特異的連結および他の不必要な効果がアッセイの結果を汚染している見込みおよび/または程度を評価するために用いることができる。
オリグノウクレオチド連結アッセイにおいて特異的および非特異的連結を評価する際の困難さは、反応の複雑さが増すにつれて悪化する可能性がある。例えば、連結アッセイを他の技術と組み合わせる種々の方法(例えば、Caoら、2004参照)、および複数の標的ポリヌクレオチド配列を調べる非常に多重化された反応を実施したいという要望の増大により、反応の複雑さが増し、反応の正確さを判定するための正確な方法の重要性の認識が高まった。
本教示のいくつかの実施形態では、コントロールプローブを連結アッセイに関して用いる一方で、本教示はまた、標的ポリヌクレオチド配列から1つより多くの信号を生成する能力により大きく関与することが可能であり、必ずしも連結アッセイを伴う必要がないことを理解されたい。図1に示す1つの非限定的な実施形態では、、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2は、それぞれ、同一の標的特異部(TSP)、および単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能な識別領域(ここでは、G)を包含し得る。第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2は、個別の同定部(ここでは、第1のポジティブコントロールプローブ1のIP Aおよび第1のポジティブコントロールプローブ2のIP B)をさらに包含し得る。第1のポジティブコントロールプローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、これらの単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズしたポジティブコントロールプローブを単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズしなかったプローブから分離する1つ以上の工程を行なうことができる。単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズしたポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2の検出により、1つの単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を作成することが可能である。
本教示のいくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブは、連結アッセイに関して、1つの標的ポリヌクレオチド配列から1つより多くの信号を生成するために用いることができる。図2に示す1つの非限定的実施形態では、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2は、それぞれ、同一の標的特異部(TSP)、および単型性標的ポリヌクレオチド配列Xとハイブリダイズすることが可能な識別ヌクレオチド(ここでは、A)を含み得る。第2のポジティブコントロールプローブもまた、単型性標的ポリヌクレオチド配列Xとハイブリダイズすることができる。第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2は、個別の同定部(ここでは、第1のポジティブコントロールプローブ1のIP Aおよび第1のポジティブコントロールプローブ2のIP B)をさらに包含し得る。第1のポジティブコントロールプローブおよび第2のポジティブコントロールプローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列X上の隣接する領域とハイブリダイズした後、連結剤によって、第1プローブと第2プローブを連結することができる。これらのハイブリダイズし連結された第1プローブおよび第2プローブをハイブリダイズおよび/または連結しなかった第1プローブおよび第2プローブから分離する1つ以上の工程を行なわれ得る。結果得られた連結産物、または連結産物代替物を検出することにより、1つの単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を作成することができる。
本教示のいくつかの実施形態は、連結アッセイにおいて特異的連結および非特異的連結を検出する方法に関する(図3〜図4参照)。図3に示すように、ポジティブコントロール第1プローブ1およびネガティブコントロール第1プローブ1は、それぞれ、単型性標的ポリヌクレオチド配列Xとハイブリダイズすることが可能な標的特異部を包含し得る。ネガティブコントロール第1プローブ1の標的特異部は、単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドとハイブリダイズしない識別領域(ここでは、A)をさらに含み、ポジティブコントロール第1プローブ1の標的特異部は、単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドとハイブリダイズする識別領域(ここでは、G)をさらに包含し得る。ポジティブコントロール第1プローブおよびネガティブコントロール第1プローブは、異なる同定部(ここでは、ポジティブコントロール第1プローブ1のIP Aおよびネガティブコントロール第1プローブ1のIP B)をさらに包含し得る。ポジティブコントロール第1プローブ1およびネガティブコントロール第1プローブ1、および第2プローブは、単型性標的ポリヌクレオチド配列のある領域上で隣接してハイブリダイズすることが可能である。ポジティブコントロール第1プローブ1および第2プローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、連結が発生することにより、ポジティブコントロール第1プローブ1および第2プローブを包含する特異的連結産物を生じ得る。ネガティブコントロール第1プローブ1および第2プローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、非特異的連結が発生することにより、ネガティブコントロール第1プローブ1および第2プローブを包含する非特異的連結産物を生じ得る。ポジティブコントロール第1プローブ1のIP Aを包含する連結産物を検出することにより、特異的連結の発生を示す個別の信号を生成することができる。ネガティブコントロールフィストプローブのIP Bを包含する連結産物を検出することにより、非特異的連結の発生を示す個別の信号を生成することができる。ポジティブコントロール第1プローブ1産物からの信号とネガティブコントロール第1プローブ1産物からの信号とを比較することにより、実験者は、連結反応内の特異性の度合いを示され得る。
図4に示すように、単型性標的ポリヌクレオチド配列(例えば、図3のポリヌクレオチドX)を調べるコントロールプローブ反応は、多型性標的ポリヌクレオチド配列(例えば、図4のY)を調べる実験プローブ反応と同じ反応で発生し得る。実験第1プローブ1および実験第1プローブ2は、それぞれ、多型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能な標的特異部を包含し得る。実験第1プローブ1の標的特異部は、多型性標的ポリヌクレオチド(ここでは、A)の対応するヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能な識別領域をさらに包含し、実験第1プローブ2の標的特異部は、多型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチド(ここでは、G)とハイブリダイズしない識別領域をさらに包含し得る。実験第1プローブ1および実験第1プローブ2は、異なる同定部(ここでは、実験第1プローブ1のIP C、および実験第1プローブ2のIP D)をさらに包含し得る。実験第1プローブ1および実験第1プローブ2は、多型性標的ポリヌクレオチド配列上の実験第2プローブと隣接してハイブリダイズすることができる。実験第1プローブ1および第2プローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、連結が発生することにより、ポジティブコントロール第1プローブ1および第2プローブを包含する特異的連結産物を生じ得る。実験第1プローブ2および第2プローブが多型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、非特異的連結が発生することにより、実験第1プローブ2および第2プローブを包含する非特異的連結産物を生じ得る。実験第1プローブ1のIP Cを包含する連結産物を検出することにより、特異的連結の発生を示す個別の信号を生成することができる。実験フィストプローブ2のIP Dを包含する連結産物を検出することにより、非特異的連結の発生を示す個別の信号を生成することができる。実験第1プローブ1産物からの信号を実験第1プローブ2産物からの信号と比較することにより、実験者は、連結反応における特異性の度合いを示され得る。さらに、ポジティブコントロールプローブ産物とネガティブコントロールプローブ産物との間の相違と、実験プローブ1産物と実験プローブ2産物との間の相違とを比較することにより、実験者は、実験プローブ2から発生した信号が特異的連結産物ではなく非特異的連結産物を示す見込みを示され、多型性標的ポリヌクレオチド配列の同一性の正確な評価を得る確実性を測定する手段を得ることができる。
いくつかの実施形態では、多型性標的ポリヌクレオチド配列は、特定のゲノム遺伝子座(例えば、遺伝子)の異なる単一ヌクレオチド多型(SNP)変異型をさらに包含する。各実験第1プローブの標的特異部は、特定の対立遺伝子変異型と相補的な識別領域を包含し得る。ハイブリダイゼーションおよび連結の後、実験プローブを包含する連結産物または連結産物代替物の同定部の検出および定量化により、SNPを同定することができる。さらに、コントロールプローブを包含する連結産物または連結産物代替物の同定部の検出および定量化により、特異的および非特異的連結の範囲を判定し、多型性標的ポリヌクレオチド配列の同一性の正確な評価を得る確実性を測定する手段を得ることができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの単型性標的ポリヌクレオチド配列を調べる少なくとも1つのコントロールプローブセットと同じ反応で発生する複数の多型性標的ポリヌクレオチド配列を調べる連結アッセイにおいて複数の実験プローブセットが包含される。いくつかの実施形態では、連結アッセイにおける複数の実験プローブが、それぞれが単一ヌクレオチド多型を包含する多型性対立遺伝子変異型を包含し得る複数のSNP遺伝子座を調べる。いくつかの実施形態では、1〜10個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が調べられる。いくつかの実施形態では、1〜50個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が調べられる。いくつかの実施形態では、1〜100個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が調べられる。いくつかの実施形態では、1〜200個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が調べられる。いくつかの実施形態では、200よりも多くの多型性標的ポリヌクレオチド配列が調べられる。
いくつかの実施形態では、1〜10個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも1つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜50個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、1つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜100個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、1つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜200個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、1つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、200個よりも多くの多型性標的ポリヌクレオチド配列が、1つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。
いくつかの実施形態では、1〜10個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、2つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜50個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、2つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜100個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、2つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜200個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、2つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、200個よりも多くの多型性標的ポリヌクレオチド配列が、2つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。
いくつかの実施形態では、1〜10個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも3つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜50個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも3つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜100個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも3つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、1〜200個の多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも3つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。いくつかの実施形態では、200個よりも多くの多型性標的ポリヌクレオチド配列が、少なくとも3つのコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。
本教示のいくつかの実施形態では、少なくとも2つの単型性標的ポリヌクレオチドが、(図5に示すような)少なくと2つのポジティブコントロールプローブセットを用いた第1の反応で調べられる。遺伝子座Xを調べる第1のポジティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べる第2のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応で生じた産物を比較することにより、所与の反応内での異なる単型性標的ポリヌクレオチド配列について特異的連結が変化する範囲の測定値を得ることができる。遺伝子座Xを調べる第1のポジティブコントロールプローブセットおよび第1の反応において遺伝子座Yを調べる第2のポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応から生じる産物と、遺伝子座Xを調べる第1のポジティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べる第2のポジティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応で生じる産物を比較することにより、異なる反応間での同じ単型性標的ポリヌクレオチド配列について特異的連結が変化する範囲の測定値を得ることができる。
図5は、遺伝子座Xを調べるポジティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べるポジティブコントロールプローブセットを包含する反応を示す。遺伝子座Xを調べるポジティブコントロールプローブセットは、それぞれ単型性標的ポリヌクレオチド配列(遺伝子座X)とハイブリダイズすることが可能な同一の標的特異部を包含するポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2を包含する。ポジティブコントロール第1プローブ1は、ポジティブコントロール第1プローブ2の同定部(ここでは、IP B)とは異なる同定部A(IP A)を包含するが、遺伝子座Xを調べるポジティブコントロールプローブセットのポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2はともに、同じ3’識別領域(ここでは、C)を包含する。遺伝子座Yを調べるポジティブコントロールプローブセットは、それぞれ単型性標的ポリヌクレオチド配列(遺伝子座Y)とハイブリダイズすることが可能な同一の標的特異部を包含するポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2を包含する。ポジティブコントロール第1プローブ1は、ポジティブコントロール第1プローブ2の同定部(ここでは、IP D)とは異なる同定部C(IP C)を包含するが、遺伝子座Yを調べるポジティブコントロールプローブセットのポジティブコントロール第1プローブ1およびポジティブコントロール第1プローブ2はともに、同じ3’識別領域(ここでは、A)を包含する。
ポジティブコントロール第1プローブおよび第2プローブは、それらの対応する単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能であり、識別領域が単型性標的ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドとハイブリダイズすることにより、ポジティブコントロール第1プローブがそれらの対応する単型性標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズすることが可能になる。ポジティブコントロール第1プローブおよびポジティブコントロール第2プローブが単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、連結剤を与えることにより、連結を発生させて、第1のポジティブコントロールプローブ1および第2プローブ、ならびに第1のポジティブコントロールプローブ2および第2プローブを包含し、遺伝子座Xを調べるポジティブコントロールプローブセットから特異的連結産物を生じ、さらに、第1のポジティブコントロールプローブ1および第2プローブ、ならびに第1のポジティブコントロールプローブ2および第2プローブを包含し、遺伝子座Yを調べるポジティブコントロールプローブセットから特異的連結産物を生じることができる。連結産物内のIP AおよびIP Bを検出することにより、単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を生成し、特異的連結の測定値を得ることができる。連結産物内のIP CおよびIP Dを検出することにより、単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を生成し、特異的連結の測定値を得ることができる。IP AおよびIP Bから生成した信号を比較することにより、反応内の標的ポリヌクレオチド(ここでは、遺伝子座X)の特異的連結の測定値を得ることができる。IP AおよびIP Bから生成された信号をIP CおよびIP Dから生成された信号と比較することにより、反応内の異なる標的ポリヌクレオチド(ここでは、遺伝子座Xおよび遺伝子座Y)の特異的連結の測定値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、遺伝子座Xを調べる同じポジティブコントロールセットおよび遺伝子座Yを調べるポジティブコントロールセット、ならびに同じ単型性標的ポリヌクレオチド(遺伝子座Xおよび遺伝子座Y)を包含する併発反応により、複数の反応に渡る所与の1つまたは複数の遺伝子座の特異的連結の測定値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、1〜10個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、1〜10個のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、10〜50個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、10〜50個のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、50〜100個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、50〜100個のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、48個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、48個のポジティブコントロールセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、96個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、96個のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、192個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、192個のポジティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、192個より多くの単型性標的ポリヌクレオチド配列が、192個より多くのポジティブコントロールセットを包含する反応において調べられる。これらいずれの反応のシナリオもその他のシナリオも全て併発反応で同時に行なうことができることは言うまでもない。いくつかの実施形態では、併発反応は、同じポジティブコントロールプローブセットおよび標的ポリヌクレオチド配列を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、異なるポジティブコントロールプローブセットおよび異なる標的ポリヌクレオチド配列を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、ポジティブコントロールプローブセットと同じ標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロールプローブセット(下記参照)を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、ポジティブコントロールプローブセットとは異なる標的ポリヌクレオチドを調べるネガティブコントロールプローブセット(下記参照)を包含することができる。
本教示のいくつかの実施形態では、少なくと2つの単型性標的ポリヌクレオチドが、(図6に示すような)少なくと2つのネガティブコントロールプローブセットを用いた反応で調べられる。遺伝子座Xを調べる第1のネガティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べる第2のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応から生じる産物を比較することにより、所与の反応内の異なる単型性標的ポリヌクレオチド配列について非特異的連結が変化する範囲の測定値を得ることができる。遺伝子座Xを調べる第1のネガティブコントロールプローブセットおよび第1の反応において遺伝子座Yを調べる第2のネガティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応から生じる産物と、遺伝子座Xを調べる第1のネガティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べる第2のネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応から生じる産物とを比較することにより、異なる反応間の同じ単型性標的ポリヌクレオチド配列について非特異的連結が変化する範囲の測定値を得ることができる。
図6は、遺伝子座Xを調べるネガティブコントロールプローブセットおよび遺伝子座Yを調べるネガティブコントロールプローブセットを包含する反応を示す。遺伝子座Xを調べるネガティブコントロールプローブセットは、それぞれが単型性標的ポリヌクレオチド配列(遺伝子座X)とハイブリダイズすることが可能な同一の標的特異部および標的単型性標的ポリヌクレオチド(遺伝子座X)上の対応するヌクレオチド(ここでは、G)と相補的でない標的特異部の同一の識別領域(ここでは、T)を包含するネガティブコントロール第1プローブ1およびネガティブコントロール第1プローブ2を包含する。ネガティブコントロール第1プローブ1は、ネガティブコントロール第1プローブ2の同定部(ここでは、IP B)とは異なる同定部A(ここでは、IP A)を包含する。遺伝子座Yを調べるネガティブコントロールプローブセットは、それぞれが単型性標的ポリヌクレオチド配列(遺伝子座Y)とハイブリダイズすることが可能な同一の標的特異部および標的単型性ポリヌクレオチド(遺伝子座Y)上の対応するヌクレオチド(ここでは、T)と相補的でない標的特異部の同一の識別領域(ここでは、C)を包含するネガティブコントロール第1プローブ1およびネガティブコントロール第1プローブ2を包含する。ネガティブコントロール第1プローブ1は、ネガティブコントロール第1プローブ2の同定部(ここでは、IP D)とは異なる同定部C(ここでは、IP C)を包含する。
ネガティブコントロール第1プローブおよび第2プローブは、それらの対応する単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズすることが可能であり、識別領域が単型性標的ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドと相補的でないため、ネガティブコントロール第1プローブがそれらの対応する単型性標的ポリヌクレオチドと完全にハイブリダイズすることを防ぐことができる。ネガティブコントロール第1プローブおよびネガティブコントロール第2プローブを単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズした後、連結剤を与えることにより、非連結(non−ligation)を発生させ、第1のネガティブコントロールプローブ1および第2プローブ、ならびに第1のネガティブコントロールプローブ2および第2プローブを包含し、遺伝子座Xを調べるネガティブコントロールプローブセットから非特異的連結産物を生じさせ、および第1のネガティブコントロールプローブ1および第2プローブ、ならびに第1のネガティブコントロールプローブ2および第2プローブを包含し、遺伝子座Yを調べるネガティブコントロールプローブセットから非特異的連結産物を生じさせることができる。連結産物内のIP AおよびIP Bを検出することにより、単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を生成し、非特異的連結の測定値を得ることができる。連結産物内のIP CおよびIP Dを検出することにより、単型性標的ポリヌクレオチドから2つの個別の信号を生成し、非特異的連結の測定値を得ることができる。IP AおよびIP Bから生成された信号を比較することにより、反応内の標的ポリヌクレオチド(ここでは、遺伝子座X)の非特異的連結の測定値を得ることができる。IP AおよびIP Bから生成された信号とIP CおよびIP Dから生成された信号とを比較することにより、反応内の異なる標的ポリヌクレオチド(ここでは、遺伝子座Xおよび遺伝子座Y)の非特異的連結の測定値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、遺伝子座Xを調べる同じネガティブコントロールセットおよび遺伝子座Yを調べるネガティブコントロールセット、ならびに同じ単型性標的ポリヌクレオチド(遺伝子座Xおよび遺伝子座Y)を包含する併発反応により、複数の反応に渡る所与の1つまたは複数の遺伝子座の特異的連結の測定値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、1〜10個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、1〜10個のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、10〜50個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、10〜50個のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、50〜100個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、50〜100個のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、48個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、48個のネガティブコントロールセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、96個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、96個のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、192個の単型性標的ポリヌクレオチド配列が、192個のネガティブコントロールプローブセットを包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、192個より多くの単型性標的ポリヌクレオチド配列が、192個より多くのネガティブコントロールセットを包含する反応において調べられる。これらいずれの反応のシナリオもその他のシナリオも全て併発反応で同時に行なうことができることは言うまでもない。いくつかの実施形態では、併発反応は、同じネガティブコントロールプローブセットおよび標的ポリヌクレオチド配列を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、異なるネガティブコントロールプローブセットおよび異なる標的ポリヌクレオチド配列を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、ネガティブコントロールプローブセットと同じ標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロールプローブセット(上記参照)を包含し得る。いくつかの実施形態では、併発反応は、ネガティブコントロールプローブセットとは異なる標的ポリヌクレオチドを調べるポジティブコントロールプローブセット(上記参照)を包含することができる。
本教示のいくつかの実施形態では、複数の単型性標的ポリヌクレオチド配列が併発反応で調べられ、この場合、複数の単型性標的ポリヌクレオチド配列が複数のポジティブコントロールプローブセットを用いた第1の反応で調べられ、複数の単型性標的ポリヌクレオチド配列が複数のネガティブコントロールプローブセットを用いた第2の反応で調べられる。いくつかの実施形態では、ネガティブコントロールプローブセットを包含する反応における非特異的連結の範囲と、ポジティブコントロールプローブを包含する反応における特異的連結の範囲を比較することにより、異なる反応に渡って発生している非特異的連結の範囲の測定値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、ネガティブコントロールプローブを用いて得られた非特異的連結の測定値を、実験プローブによって調べられる多型性標的ポリヌクレオチドを包含する併発反応と比較することにより、実験プローブを包含する併発反応における特異的および非特異的連結の見込みを評価することができる。いくつかの実施形態では、ネガティブコントロールプローブを用いて得られた非特異的連結の測定値を、実験プローブにより調べられる多型性標的多型性標的ポリヌクレオチドを包含する他の非併発反応と比較することにより、実験プローブを包含する非併発反応における特異的および非特異的連結の見込みを評価することができる。
いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応における単型性標的ポリヌクレオチド配列は、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の併発反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じである。いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列は、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列とは異なる。いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列のいくつかは、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応において調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列のいくつかと同じである一方、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列のいくつかは、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列のいくつかとは異なる。
いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応における単型性標的ポリヌクレオチド配列は、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じであり、さらに、第1の反応のポジティブコントロールプローブセットの同定部は、第2の反応のネガティブコントロールプローブセットの同定部と同じである。いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応における単型性標的ポリヌクレオチド配列は、ネガティブコントロールプローブを包含する第2の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じであり、さらに、第1の反応のポジティブコントロールプローブセットの同定部は、第2の反応のネガティブコントロールプローブセットの同定部とは異なる。いくつかの実施形態では、ポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応における単型性標的ポリヌクレオチド配列は、ネガティブコントロールプローブセットを包含する第2の反応で調べられる単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じであり、さらに、第1の反応のポジティブコントロールプローブセットの同定部のいくつかは、第2の反応のネガティブコントロールプローブセットの同定部とは異なるが、全てが異なるわけではない。
よって、ポジティブコントロールプローブセットを包含する反応とネガティブコントロールプローブセットを包含する反応との間の単型性標的ポリヌクレオチド配列の種々の順列、およびポジティブコントロールプローブおよびネガティブコントロールプローブの同定部が全て同じ、全て異なる、または同じであったり異なったりするという範囲が変化したとしても、本教示の範囲内であることは言うまでもない。
また、ポジティブコントロールプローブセットを包含する反応とネガティブコントロールプローブセットを包含する反応との間の単型性標的ポリヌクレオチド配列の種々の順列、および標的単型性配列が全て同じ、全て異なる、または同じであったり異なったりするという範囲が変化したとしても、本教示の範囲内であることは言うまでもない。
ポジティブコントロールプローブセットを包含する反応とネガティブコントロールプローブセット包含する反応との間の単型性標的ポリヌクレオチド配列の種々の順列、およびポジティブコントロールプローブおよびネガティブコントロールプローブの同定部が全て同じ、全て異なる、または同じであったり異なったりする範囲が変化したとしても、本教示の範囲内であり、ポジティブコントロール反応およびネガティブコントロール反応の標的単型性標的ポリヌクレオチド配列が全て同じ、全て異なる、または同じであったり異なったりする範囲が変化し、同定部と標的単型性ポリヌクレオチドとの間でのそれらの組み合わせが変化したとしても、本教示の範囲内であることは言うまでもない。
本教示のいくつかの実施形態では、連結反応の前に、ゲノム増幅反応全体を行なうことが可能である。
本教示のいくつかの実施形態では、例えば、米国特許仮出願第60/517,470号に記載されるように、実験第1プローブおよび/またはコントロール第1プローブおよび/または実験第2プローブおよび/またはコントロール第2プローブは、環状リンカー組成物、および/または非環状リンカー組成物を包含し得る。本教示のいくつかの実施形態では、移動度プローブは、連結産物または連結産物代替物の同定部分(または同定部分相補体)とハイブリダイズし、標的の同一性は、例えば、PCT出願US200337227において教示されるような移動度依存分析技術において、溶出した移動度プローブから判定される。
環状リンカーを包含するいくつかの実施形態では、まず、各種プローブをリン酸化し得る(図7の様々な種の例示を参照)。次いで、リン酸化されたプローブは、図8に模式的に示すように、本教示のいくつかの実施形態に従って連結反応において用いられ得る。例えば、第2プローブ環状リンカーは、第2プローブの下流(3’に位置する)と見なすことができる。第2プローブ環状リンカーは、3’一本鎖PCRユニバーサルリバースブライマー部、内部ブロック部分(図7および図8において、環の中央を通る水平線として示されている)、および5’二本鎖PCRユニバーサルリバースブライマー部を包含する。第2プローブ環状リンカーの一本鎖部分は、第2プローブのユニバーサルリバースブライマー部とアニーリングすることにより、環状リンカーのユニバーサルリバースプライマー領域を第2プローブのユニバーサルリバースブライマー部と連結することができる。さらに、第1プローブ環状リンカーは、第1プローブの上流(5’に位置する)と見なすことができる。第1プローブ環状リンカーは、3’二本鎖PCRユニバーサルフォワードブライマー部、内部ブロック部分、および5’一本鎖部分同定部2をさらに包含する。第1プローブ2環状リンカーは、第1プローブ2の同定部2とアニーリングすることにより、第1プローブ環状リンカーのユニバーサルフォワードブライマー部と第1プローブの標的同定部を連結することができる。
環状リンカー(図8、左側の図参照)を包含するいくつかの実施形態では、第1プローブの環状リンカーは、連結産物に組み込み可能かおよび連結産物がどのような種類のものかによって、ヌクレアーゼ消化に対する抵抗の度合いを可変的に与えることが可能な内部に配置されたブロック部分をさらに包含し得る。例えば、鎖状連結産物に組み込まれる第1プローブ環状リンカーは、5’末端からブロック部分に向かって進行する5’末端と反応を起こすヌクレアーゼによる消化に敏感であるため、PCRプライマーが最終的にハイブリダイズすることが可能な一本鎖領域を生成することができる。さらに、鎖状連結産物に組み込まれない第1プローブ環状リンカーは、5’リン酸塩端からブロック部分に向かって進行する5’リン酸塩と反応を起こすヌクレアーゼによる消化に敏感であり、さらに、自由な3’末端から進行する3’末端と反応を起こすヌクレアーゼによる消化に敏感である。さらに、ASOと連結されるが、完全な連結産物には組み込まれない第1プローブ環状リンカーも第1プローブを介した3’との反応による劣化、および5’リン酸塩との直接的な反応の両方に敏感である。
環状リンカーを包含するいくつかの実施形態(図8、右側の図参照)では、第2プローブ環状リンカーは、連結産物に組み込み可能かおよび連結産物がどのような種類のものなのかによって、ヌクレアーゼ消化に対する抵抗の度合いを可変的に与えることが可能な内部に配置されたブロック部分を包含し得る。例えば、連結産物に組み込まれる第2プローブ環状リンカーは、それらの3’末端からブロック部分に向かって進行する3’末端と反応を起こすヌクレアーゼによる消化に敏感であることにより、PCRプライマーが最終的にハイブリダイズすることが可能な一本鎖領域を生成することができる。さらに、鎖状連結産物に組み込まれない第2プローブ環状リンカーは、5’ホスペート末端からブロック部分に向かって進行する5’リン酸塩と反応を起こすヌクレアーゼによる消化と、自由な3’末端からブロック部分に向かって進行する3’末端と反応を起こすヌクレアーゼによる消化の両方に敏感である。さらに、第2プローブに連結されるが、完全な連結産物には組み込まれない第2プローブ環状リンカーもまた、直接3’末端と反応を起こすヌクレアーゼに敏感であり、同様に、第2プローブを介して劣化により5’末端と反応を起こすヌクレアーゼに敏感である。組み込まれた反応成分の除去により、PCR等の下流での反応が容易になる。
環状リンカーを包含するいくつかの実施形態では、例示的なブロック部分は、Glen Research、テトラメトキシウラシルから市販されているC3、C9、C12、およびC18、ならびに例えば、米国特許第5,514,543号、およびWooら、米国特許出願第09/836、704号に記載される部分を包含する。例示的なヌクレアーゼは、一本鎖オリゴヌクレオチドの3’末端および5’リン酸塩端と反応を起こすエキソヌクレアーゼ1およびラムダエキソヌクレアーゼを包含する。本教示の実施に適した他の酵素がさらに企図されており、New England Biolab、Roche、およびStratagene等の供給元より市販されている。
本教示のいくつかの実施形態では、第2の連結反応により、例えば、米国仮出願第60/477,614号において教示されるような移動度プローブを導入することが可能である。
本教示のいくつかの実施形態では、連結反応は、例えば、除染反応および/またはリン酸化反応と同時に行なうことが可能である。本教示のいくつかの実施形態では、連結反応は、例えば、第1の除染反応および/またはリン酸化反応と同時に行なうことができ、その後に、リガーゼが熱活性化可能なリガーゼである連結が行なわれる。このような方法のさらなる例示的な教示については、例えば、Andersenら、米国仮出願第60/584,682号、Methods,Reaction Mixtures, and Kits for Ligating Polynucleotides、および同出願と同時に出願され優先権を主張する非仮出願を参照されたい。
本教示のいくつかの実施形態では、コントロールプローブおよび/または実験プローブはプライマー部をさらに包含し、連結反応の後に増幅反応が行なわれる。いくつかの実施形態では、増幅反応はPCRである。いくつかの実施形態では、コントロール第1プローブおよび/または実験第1プローブのプライマー部は、ユニバーサルフォワードプライマー部を包含し得る。いくつかの実施形態では、コントロール第2プローブおよび/または実験第2プローブのプライマー部は、一組のユニバーサルプライマーが実験第1プローブと実験第2プローブの連結産物およびコントロール第1プローブとコントロール第2プローブの連結産物から得られた全ての連結産物を増幅することができるように、ユニバーサルリバースプライマー部を包含し得る。いくつかの実施形態では、コントロールプローブおよび/または実験プローブのプライマー部は、一連のユニバーサルプライマーが実験プローブセットの連結産物およびコントロールプローブセットの連結産物から得られた全ての連結産物を増幅できるように、複数のユニバーサルプライマー部配列を包含し得る。いくつかの実施形態では、本教示のコントロールプローブセットは、例えば、Chenら、米国非仮特許出願第10/090,830号、およびLaoら、同第11/090,468号で議論されているように、数連のユニバーサルアドレスプライマーセットを用いて標的ポリヌクレオチドを検出する各種の連結を介したコード化および解読戦略に関連して用いることができる。
本教示のいくつかの実施形態では、コントロールおよび実験連結産物はPCRにより増幅され、その結果得られる単位複製配列は移動度プローブとハイブリダイズし、それによって標的ポリヌクレオチドの同一性が同定部の同一性に基づいて判定される。本教示のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの単型性標的ポリヌクレオチド配列は、コントロールプローブを、複数の多型性標的ポリヌクレオチド配列およびそれらの対応する実験プローブとともに包含する反応において調べられる。いくつかの実施形態では、単型性標的ポリヌクレオチド配列から得られる連結産物および多型性標的ポリヌクレオチド配列から得られる連結産物は、連結反応においてプローブによって導入された同定部(または同定部相補体)と相補的な移動度プローブとハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーション反応に含まれる移動度プローブのいくつかは、連結産物および/または連結産物代替物のいずれかに見られる同定部とハイブリダイズしない。連結反応のプローブに含まれる同定部と対応しないそのような移動度プローブを含むことにより、例えば、非常に多重化されたアッセイの手順上の工程を容易にすることができる。
いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基は、例えば、推定単型性標的ポリヌクレオチド配列に不要な多型が存在する場合、第1プローブおよび/または第2プローブの標的特異部に組み込むことができる。このようなユニバーサル塩基は、例えば、第1プローブおよび/または第2プローブの推定単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズする能力に影響を与え、本教示のいくつかの実施形態に従って所望のハイブリダイゼーションを行なうことができる。いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基を、多型性標的ポリヌクレオチド配列を調べる実験プローブの標的特異部に組み込むことにより、多型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、本教示のいくつかの実施形態に従って所望のハイブリダイゼーションを行なう能力を実験プローブに与えることができる。例えば、ユニバーサル核酸塩基をプローブに組み込んで、注目する多型に近い多型を明らかにすることにより、近くにある多型と混同することなく、プローブが当該多型を調べることが可能になるが、これは、プローブのユニバーサル塩基は、近くにある多型と、その同一性に関係なくハイブリダイズすることができるためである。
多重連結反応のいくつかの実施形態では、本教示は、連結プローブの同定部に対応する複数のプライマーを用いて実施することができる。例えば、SNP検出に関しては、連結プローブ1と、SNP遺伝子座の2つの対立遺伝子変異型に対応する連結プローブは異なる場合がある。第2プローブは、ユニバーサルプライマー部を包含し得る。連結反応後に、PCRを行なうことができるが、PCRのプライマーは、連結プローブ1の同定部に対応するフォワードPCR、連結プローブ2の同定部に対応するフォワードPCRプライマー、および第2プローブのユニバーサルプライマー部に対応するユニバーサルリバースプライマーを包含する。このような方法により、第1の連結プローブの長さを短縮することが可能である。
多重連結反応のいくつかの実施形態では、本教示は、連結プローブの部分的な同定部に対応する複数のプライマーを用いて実施することができる。例えば、SNP検出に関しては、連結プローブ1と、SNP遺伝子座の2つの対立遺伝子変異型に対応する連結プローブは、部分的な同定部が異なる。第2プローブは、部分的なユニバーサルプライマー部を含むことができる。連結反応後に、PCRを行なうことができるが、PCRのプライマーは、連結プローブ1の部分的な同定部およびプローブ1のさらなる同定部配列に対応するフォワードPCR、連結プローブ2の部分的な同定部およびプローブ2のさらなる同定部配列に対応するフォワードPCRプライマー、ならびに第2プローブの部分的なユニバーサルプライマー部およびプローブ2のさらなる同定部配列に対応するユニバーサルリバースプライマーを包含する。結果として、PCRにより、産物中に存在する同定部全体が得られる。次いで、例えば、同定部全体を包含する移動度プローブを用いた検出を行なうことができる。
いくつかの実施形態では、同定部(または部分的な同定部)に対応するプライマー配列は、さらに、同じ5’ユニバーサルプライマー配列を包含し得る。このような方法は、非常に多重化した増幅反応において、異なる同定部に基づくプライマーが多いため、プライマー二量体が過剰に形成されるという問題を減少することができる。ユニバーサルプライマー配列は、同定部プライマー配列よりも高いTmを有するように設計することができる。ユニバーサルプライマーおよび同定部プライマーの両方を増幅反応に用いることで、最初の数サイクル(例えば、2〜4回)は、同定部プライマーが連結産物のリバース鎖とアニーリングして伸張させるより低いアッセイ温度で行うことができる。その後、アッセイ温度を上昇させて、反応を推し進め、ユニバーサルプライマーを使用する。
キット
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの連結を評価するキットも本教示において提供される。いくつかの実施形態では、キットは、開示した方法を実施するために必要な2つ以上の成分を組み合わせて、当該方法の性能を高める役割をする。いくつかの実施形態では、キットは、一般に、予め測定した単位量の成分を含有し、エンドユーザによる測定の必要性を最小限に抑える。いくつかの実施形態では、キットは、開示した方法のうちの1つ以上を行なうための指示を含むことが好ましい。いくつかの実施形態では、キットの成分は、相互に協働するように最適化される。
いくつかの実施形態では、ポジティブコントロール連結キットは、ポジティブコントロールプローブセット、実験プローブセット、連結剤、標的ポリヌクレオチド、およびそれらの組み合わせを包含し得る。いくつかの実施形態では、ネガティブコントロール連結キットは、ネガティブコントロールプローブセット、実験プローブセット、連結剤、標的ポリヌクレオチド、およびそれらの組み合わせを包含し得る。いくつかの実施形態では、コントロール連結キットは、ネガティブコントロールプローブセット、ポジティブコントロールプローブセット、実験プローブセット、連結剤、標的ポリヌクレオチド、およびそれらの組み合わせを包含し得る。いくつかの実施形態では、実験連結キットは、実験プローブセット、連結剤、標的ポリヌクレオチド、およびそれらの組み合わせを包含し得る。いくつかの実施形態では、増幅キットは、プライマー、親和部分プライマー、ポリメラーゼ、およびヌクレオチドを包含する。いくつかの実施形態では、精製キットは、ヌクレアーゼ、グリコシラーゼ、およびそれらの組み合わせを包含する。いくつかの実施形態では、PCR精製キットは、親和部分結合剤および固形支持体を包含する。いくつかの実施形態では、リン酸化キットは、キナーゼを包含する。いくつかの実施形態では、移動度プローブキットは、移動度プローブを包含する。
いくつかの実施形態では、キットは、ポジティブコントロール連結キット、ネガティブコントロール連結キット、コントロール連結キット、実験連結キット、増幅キット、精製キット、PCR精製キット、リン酸化キット、移動度プローブキット、およびそれらの組み合わせをまったく包含しないか、またはそれらのうちのいくつかもしくは全てを包含する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの連結手段、少なくとも1つの増幅手段、組み込まれていないおよび/または不要な反応成分を除去する少なくとも1つの手段、少なくとも1つの検出手段、およびそれらの組み合わせを包含するキットが開示される。いくつかの実施形態では、本教示によるキットの構成は、例えば、アプライドバイオシステムズ社のSNPlex(登録商標)Genotyping System Chemistry Guideで見ることができる。
本教示をこれらの例および例示的な実施形態について説明したが、当業者は、これらの例示的な実施形態に過度の実験を要することなく多くの変形および修正が可能であることを容易に理解する。そのような変形および修正の全てが本教示の範囲内である。
図1は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図2は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図3は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図4は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図5は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図6は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。 図7は、本教示の方法の実施形態のいくつかに有用な組成物を示す。 図8は、本教示のいくつかの方法の実施形態を示す。

Claims (36)

  1. 連結アッセイにおいて連結を判定する方法であって、
    該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列、コントロールプローブセットおよび第2プローブを用意する工程であって、該コントロールプローブセットは、ポジティブコントロール第1プローブおよびネガティブコントロール第1プローブを包含する、工程を包含し、
    前記ポジティブコントロール第1プローブは、標的特異部および同定部を包含し、該標的特異部は識別領域を包含し、
    前記ネガティブコントロール第1プローブは、標的特異部および同定部を包含し、該標的特異部は識別領域を包含し、
    前記ポジティブコントロール第1プローブと前記ネガティブコントロール第1プローブの前記同定部は異なり、
    前記コントロールプローブセットの前記第2プローブは、標的特異部を包含し、
    該方法は、前記第1のポジティブコントロールプローブ、前記第1のネガティブコントロールプローブおよび前記第2プローブを前記単型性標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズさせる工程であって、前記ポジティブコントロールプローブおよび前記ネガティブコントロールプローブは、該単型性標的ポリヌクレオチド配列上の前記第2プローブと隣接してハイブリダイズすることができ、該ポジティブコントロールプローブの前記識別領域は、該単型性標的ポリヌクレオチドとの完全な相補性を得ることができ、該ネガティブコントロールプローブの前記識別領域は、該単型性標的ポリヌクレオチドとの完全な相補性を得ることを妨げる、工程と、
    前記ポジティブコントロール第1プローブを前記第2プローブと連結し、前記ネガティブコントロール第1プローブを該第2プローブと連結することにより、異なる同定部を包含する特異的連結産物および非特異的連結産物を生成する工程と、
    前記非特異的連結産物および前記特異的連結産物を前記ハイブリダイズしていないコントロールプローブおよび連結していないコントロールプローブから分離する工程と、
    前記特異的および非特異的連結産物をそれらの個別の同定部に基づいて検出する工程と、
    特異的連結産物の量と非特異的連結産物を比較する工程と、
    を包含する、連結アッセイにおいて連結を評価する、方法。
  2. 多型性ポリヌクレオチド標的配列および実験プローブセットをさらに包含し、該実験プローブセットは、実験第1プローブ1、実験第1プローブ2および実験第2プローブを包含し、
    前記実験第1プローブ1は、同定部および前記多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、識別領域を包含し、
    前記実験第1プローブ2は、同定部および前記多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、識別領域を包含し、
    前記実験第1プローブ1の前記同定部は、前記実験第1プローブ2の前記同定部とは異なり、
    前記実験第1プローブ1の前記識別領域は、前記実験第1プローブ2の前記識別領域とは異なり、
    前記第2の実験プローブは、前記多型性ポリヌクレオチド標的配列と相補的な標的特異部を包含し、
    前記実験第1プローブの前記識別領域は、単一ヌクレオチド多型の異なる対立遺伝子に対応する異なるヌクレオチドとハイブリダイズすることができ、
    前記実験第1プローブは、前記多型性標的ポリヌクレオチド配列上の前記実験第2プローブと隣接してハイブリダイズし、
    該方法は、前記実験第1プローブ1と前記接触してハイブリダイズした実験第2プローブを連結し、前記実験第1プローブ2と前記接触してハイブリダイズした第2プローブを連結することにより、単一ヌクレオチド多型の2つの対立遺伝子に対応する異なる同定部を包含する特異的連結産物を生成する工程と、
    前記特異的連結産物および前記非特異的連結産物を前記ハイブリダイズしていない実験第1プローブおよび実験第2プローブ、ならびに連結していない実験第1プローブおよび実験第2プローブから分離する工程と、
    前記特異的および非特異的連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と、
    特異的連結産物の量と前記コントロールプローブセットから生じた非特異的連結産物を比較する工程と、
    前記コントロールプローブセットから生じた前記連結産物と前記実験プローブセットから生じた前記連結産物とを比較する工程と、
    をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記連結産物はPCRにより増幅される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記PCRは親和部分が標識されたプライマーを包含する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記プローブの前記同定部は、得られたPCR単位複製配列に組み込まれ、該方法は、
    親和部分が標識された単位複製配列鎖を親和部分結合パートナーに固定する工程と、
    前記親和部分を有さない反応成分を除去する工程と、
    複数の移動度プローブを前記固定された親和部分が標識された単位複製配列鎖とハイブリダイズさせる工程であって、該移動度プローブは、該親和部分が標識された単位複製配列鎖の前記同定部または同定部相補体と相補的な領域をさらに包含する、工程と、
    ハイブリダイズしていない移動度プローブを除去する工程と、
    ハイブリダイズされた移動度プローブを溶出する工程と、
    前記溶出された移動度プローブを移動度依存分析技術を用いて分析し、該移動度プローブの個別の移動度により前記同定部の同一性を判定する工程と、
    をさらに包含する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記移動度プローブは、識別可能な標識をさらに包含し、該識別可能な標識は、少なくとも1つの蛍光プローブをさらに包含し、該蛍光プローブは、6FAM、dR6G、BigDye−Tamra、BigDye−Rox、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記移動度依存分析技術はキャピラリー電気泳動である、請求項5に記載の方法。
  8. 前記親和部分はビオチンである、請求項4に記載の方法。
  9. 前記親和部分結合パートナーはストレプトアビジンである、請求項5に記載の方法。
  10. ユニバーサルフォワードプライマー部が前記第1プローブに組み込まれ、ユニバーサルリバースプライマー部が前記第2プローブに組み込まれ、前記PCR増幅は、それぞれの対応するプライマー部とハイブリダイズする一組のユニバーサルプライマーを包含する、請求項5に記載の方法。
  11. 連結アッセイにおいて連結を検出する方法であって、
    該方法は、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびポジティブコントロールプローブセットを包含する第1の反応を用意する工程であって、該ポジティブコントロールプローブセットは、ポジティブコントロール第1プローブ1、ポジティブコントロール第1プローブ2、および第2プローブを包含する、工程を包含し、
    前記ポジティブコントロール第1プローブ1は、同定部および前記単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、該単型性ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドと相補的な識別領域を包含し、
    前記ポジティブコントロール第1プローブ2は、同定部および前記単型性標的ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、該単型性ポリヌクレオチド配列上の対応するヌクレオチドと相補的な識別領域を包含し、
    前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部とは異なり、
    前記第2プローブは標的特異部を包含し、
    該方法は、前記単型性標的ポリヌクレオチド配列を前記ポジティブコントロール第1プローブ1、前記ポジティブコントロール第1プローブ2、および前記ポジティブコントロール第2プローブとハイブリダイズさせる工程であって、該ポジティブコントロール第1プローブは、前記第2プローブと隣接してハイブリダイズする、工程と、
    前記ポジティブコントロール第1プローブ1を前記ポジティブコントロール第2プローブと連結し、前記ポジティブコントロール第1プローブ2を前記ポジティブコントロール第2プローブと連結することにより、ポジティブコントロール第1プローブ1連結産物およびポジティブコントロール第1プローブ2連結産物を形成する工程と、
    前記ポジティブコントロール第1プローブ1連結産物および前記ポジティブコントロール第1プローブ2連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と、
    を包含することにより、連結を評価する、方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、第2の反応をさらに包含し、該第2の反応は、単型性標的ポリヌクレオチド配列およびネガティブコントロールプローブセットを包含し、該ネガティブコントロールプローブセットは、ネガティブコントロール第1プローブ1、ネガティブコントロール第1プローブ2、および第2プローブを包含し、
    前記ネガティブコントロール第1プローブ1は、同定部および前記単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、該単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドと相補的でない識別領域を包含し、
    前記ネガティブコントロール第1プローブ2は、同定部および前記単型性ポリヌクレオチド配列と相補的な標的特異部を包含し、該標的特異部は、前記単型性標的ポリヌクレオチドの対応するヌクレオチドと相補的でない識別領域をさらに包含し、
    前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部とは異なり、
    前記第2プローブは、標的特異部を包含し、
    該方法は、前記単型性標的ポリヌクレオチド配列を前記ネガティブコントロール第1プローブ1、前記ネガティブコントロール第1プローブ2、および前記ネガティブコントロール第2プローブとハイブリダイズさせる工程であって、該ネガティブコントロール第1プローブは該第2プローブと隣接してハイブリダイズする、工程と、
    前記ネガティブコントロール第1プローブ1を前記ネガティブコントロール第2プローブと連結し、前記ネガティブコントロール第1プローブ2を前記ネガティブコントロール第2プローブと連結することにより、ネガティブコントロール第1プローブ1連結産物およびネガティブコントロール第1プローブ2連結産物を形成する工程と、
    前記ネガティブコントロール第1プローブ1連結産物および前記ネガティブコントロール第1プローブ2連結産物を、それらの個別の同定部に基づいて検出する工程と、
    前記第1の反応において検出された非特異的連結産物と前記第2の反応において検出された特異的連結産物とを比較する工程と、
    をさらに包含することにより、連結アッセイにおいて非特異的連結を評価する、方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記連結産物はPCRにより増幅され、該PCRは親和部分を含有するプライマーを包含し、前記プローブの前記同定部および該プライマーの該親和部分がPCR単位複製配列に組み込まれることにより、親和標識されたPCR単位複製配列鎖を形成し、該方法は、
    前記親和部分が標識された単位複製配列鎖を親和部分結合パートナーに固定する工程と、
    前記親和部分を有さない反応成分を除去する工程と、
    移動度プローブを前記固定された親和部分が標識された単位複製配列鎖とハイブリダイズさせる工程であって、該移動度プローブは、該親和部分が標識された単位複製配列鎖の前記同定部または同定部相補体と相補的な領域をさらに包含する、工程と、
    ハイブリダイズしていない移動度プローブを除去する工程と、
    ハイブリダイズした移動度プローブを溶出する工程と、
    前記溶出した移動度プローブを、移動度依存分析技術を用いて分析し、該移動度プローブの前記個別の移動度により、前記同定部の同一性を判定して連結を評価する工程と、
    をさらに包含する、方法。
  14. 前記移動度プローブは、識別可能な標識をさらに包含し、該識別可能な標識は、少なくとも1つの蛍光プローブをさらに包含し、該蛍光プローブは、6FAM、dR6G、BigDye−Tamra、BigDye−Rox、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記移動度依存分析技術はキャピラリー電気泳動である、請求項13に記載の方法。
  16. ユニバーサルフォワードプライマー部が前記第1プローブに組み込まれ、ユニバーサルリバースプライマー部が前記第2プローブに組み込まれ、前記PCR増幅は、それぞれの対応するプライマー部とハイブリダイズする一組のユニバーサルプライマーを包含する、請求項13に記載の方法。
  17. 前記ポジティブコントロールプローブセットを用いた前記第1の反応において調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチド配列は、前記ネガティブコントロールプローブセットを用いて前記第2の反応において調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じである、請求項12に記載の方法。
  18. 前記第1のポジティブコントロールプローブセット内の前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記第1のネガティブコントロールプローブセット内の前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部と同じであり、該第1のポジティブコントロールプローブセット内の前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部は、該第1のネガティブコントロールプローブセット内の前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部と同じである、請求項12に記載の方法。
  19. 前記第1のポジティブコントロールプローブセットを用いて前記第1の反応において調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチド配列は、前記ネガティブコントロールプローブセットを用いて前記第2の反応において調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチド配列と同じであり、該第1のポジティブコントロールプローブセット内の前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、該第1のネガティブコントロールプローブセット内の前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部と同じであり、該第1のポジティブコントロールプローブセット内の前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部は、該第1のネガティブコントロールプローブセット内の前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部と同じである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第1の反応および第2の反応は、同じマイクロタイタープレートの2つの異なるウェルで行なわれる、請求項19に記載の方法。
  21. 連結アッセイにおいて連結特異性を判定する方法であって、該方法は、
    特異的ポジティブコントロール連結産物の量を非特異的ネガティブコントロール連結産物と比較する工程を包含し、
    前記特異的ポジティブコントロール連結産物は、第1のポジティブコントロールプローブを、単型性標的ポリヌクレオチド上にハイブリダイズさせた第2プローブと連結することにより得られ、
    前記非特異的ネガティブコントロール連結産物は、第1のネガティブコントロールプローブを、単型性標的ポリヌクレオチド上にハイブリダイズさせた第2プローブと連結することにより得られ、
    前記特異的連結産物の前記第1のポジティブコントロールプローブは、前記非特異的連結産物の前記第1のネガティブコントロールプローブとは識別領域のみが異なり、
    前記第1のポジティブコントロールプローブにより調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチドは、前記第1のネガティブコントロールプローブにより調べられる前記単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    該方法は、前記特異的ポジティブコントロール連結産物の量と前記非特異的ネガティブコントロール連結産物の差を定量化する工程を包含し、
    それによって連結アッセイにおいて連結特異性を判定する、方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、
    実験連結産物の量と前記特異的ポジティブコントロール連結産物の量および前記非特異的ネガティブコントロール連結産物の量とを比較する工程を包含し、
    前記実験連結産物、前記特異的ポジティブコントロール連結産物、および前記非特異的ネガティブコントロール連結産物は同じ連結反応から得られ、
    それによって、連結アッセイにおいて前記実験連結産物の連結特異性を判定する工程を包含する、方法。
  23. 並行連結アッセイにおいて特異的連結のばらつきを評価する方法であって、
    該方法は、第1の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物の量と第2の反応における特異的ポジティブコントロール連結産物を比較する工程を包含し、
    前記第1の反応における前記特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、該ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第2の反応における前記特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、該ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第1の反応の前記第1のポジティブコントロールプローブは、前記第2の反応の前記第1のポジティブコントロールプローブと相違せず、該第1の反応の前記第2プローブは、該第2の反応の前記第2プローブと相違せず、
    前記第1の反応において前記ポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、前記第2の反応において前記ポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    該方法は、前記第1の反応における前記特異的連結産物の量と前記第2の反応における前記特異的連結産物の量の差を定量化する工程を包含し、
    それによって、並行連結アッセイにおいて特異的連結のばらつきを評価する、方法。
  24. 前記第1の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、該第1の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、前記第2の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、該第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、該第1の反応において調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドは、該第2の反応で調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロールプローブセットの前記ポジティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    前記第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロールセットの前記ポジティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第1の反応における前記ポジティブコントロール第1プローブの前記同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第2の反応における前記ポジティブコントロール第1プローブの前記同定部と同じである、請求項23に記載の方法。
  25. 各ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2を包含し、該第1のポジティブコントロールプローブ1および該第1のポジティブコントロールプローブ2は各々、同定部を包含し、該第1のポジティブコントロールプローブ1の該同定部は、該第1のポジティブプローブ2の該同定部とは異なり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部と同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部と同じである、請求項24に記載の方法。
  26. 並行連結アッセイにおいて非特異的連結のばらつきを評価する方法であって、該方法は、
    第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物の量と第2の反応おける非特異的ネガティブコントロール連結産物を比較する工程を包含し、
    前記第1の反応における前記非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、該ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第2の反応における前記非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、該ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第1の反応の前記第1のネガティブコントロールプローブは、前記第2の反応における前記第1のネガティブコントロールプローブとは相違せず、該第1の反応の前記第2プローブは、該第2の反応の前記第2プローブとは相違せず、
    前記第1の反応において前記ネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、前記第2の反応において前記ネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    該方法は、前記第1の反応における前記非特異的連結産物の量と前記第2の反応における非特異的連結産物の量の差を定量化する工程を包含し、
    それによって、連結アッセイにおける非特異的連結のばらつきを評価する、方法。
  27. 前記第1の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、該第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、前記第2の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、該第2の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、該第1の反応において調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドは、該第2の反応において調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロールプローブセットの前記ネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    前記第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロールセットの前記ネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第1の反応における前記ネガティブコントロール第1プローブの前記同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第2の反応における前記ネガティブコントロール第1プローブの前記同定部と同じである、請求項26に記載の方法。
  28. 各ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2を包含し、該第1のネガティブコントロールプローブ1および該第1のネガティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、該第1のネガティブコントロールプローブ1の該同定部は、該第1のネガティブプローブ2の該同定部とは異なり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部と同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部と同じである、請求項27に記載の方法。
  29. 並行連結アッセイにおいて非特異的および特異的連結のばらつきを評価する方法であって、該方法は、
    第1の反応における非特異的ネガティブコントロール連結産物の量と第2の反応における特異的コントロール連結産物とを比較する工程を包含し、
    前記第1の反応における前記非特異的ネガティブコントロール連結産物は、ネガティブコントロールプローブセットから得られ、該ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第2の反応における前記特異的ポジティブコントロール連結産物は、ポジティブコントロールプローブセットから得られ、該ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブおよび第2プローブを包含し、
    前記第1の反応の前記第1のネガティブコントロールプローブは、前記第2の反応の前記第1のポジティブコントロールプローブとは識別領域が異なるだけであり、該第1の反応の前記第2プローブは、該第2の反応の前記第2プローブとは相違せず、
    前記第1の反応において前記ネガティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドは、前記第2の反応において前記ポジティブコントロールプローブセットによって調べられる単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    該方法は、前記第1の反応における前記非特異的連結産物の量と前記第2の反応における前記特異的連結産物の量の差を定量化する工程を包含し、
    それによって、連結アッセイにおける特異的および非特異的連結のばらつきを評価する、方法。
  30. 前記第1の反応は、複数のネガティブコントロールプローブセットを包含し、該第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、前記第2の反応は、複数のポジティブコントロールプローブセットを包含し、該第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、異なる単型性標的ポリヌクレオチドを調べ、該第1の反応において調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドは、該第2の反応において調べられる該単型性標的ポリヌクレオチドと同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロールプローブセットの前記ネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    前記第2の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロールセットの前記ネガティブコントロール第1プローブは、同定部を包含し、
    所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第1の反応における前記ネガティブコントロール第1プローブの前記同定部は、同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記第2の反応における前記ポジティブコントロール第1プローブの前記同定部と同じである、請求項29に記載の方法。
  31. 前記第1の反応における各ネガティブコントロールプローブセットは、第1のネガティブコントロールプローブ1および第1のネガティブコントロールプローブ2を包含し、該第1のネガティブコントロールプローブ1および該第1のネガティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、該第1のネガティブコントロールプローブ1の該同定部は、該第1のネガティブプローブ2の該同定部とは異なり、
    前記第2の反応における各ポジティブコントロールプローブセットは、第1のポジティブコントロールプローブ1および第1のポジティブコントロールプローブ2を包含し、該第1のポジティブコントロールプローブ1および該第1のポジティブコントロールプローブ2の各々は、同定部を包含し、該ポジティブコントロール第1プローブ1の該同定部は、該第1のポジティブプローブ2の該同定部とは異なり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ1の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ1の前記同定部と同じであり、
    前記第1の反応において所与の単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ネガティブコントロール第1プローブ2の前記同定部は、前記第2の反応において同じ単型性標的ポリヌクレオチドを調べる前記ポジティブコントロール第1プローブ2の前記同定部と同じである、請求項30に記載の方法。
  32. ポジティブコントロールプローブセット、ネガティブコントロールプローブセット、実験プローブセット、およびそれらの組み合わせを備える、連結を評価するキット。
  33. 複数のポジティブコントロールプローブセットを備える、連結を評価するキット。
  34. 複数のネガティブコントロールプローブセットを備える、連結を評価するキット。
  35. 複数の単型性標的ポリヌクレオチド、複数の多型性標的ポリヌクレオチド、連結する手段、リン酸化する手段、増幅する手段、およびそれらの組み合わせをさらに備える、請求項32、33、34のいずれかに記載のキット。
  36. 連結特異性を判定する方法であって、
    ハイブリダイズさせる工程と、
    連結する工程と、
    増幅する工程と、
    除去する工程と、
    分離する工程と、
    検出する工程と、
    比較する工程と、
    上記工程から連結特異性を判定する工程と、
    を包含する、方法。
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