JP2008311916A - 加入者側終端装置および加入者側給電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長時間の停電の発生においても二次電池の完全な消耗を回避する。
【解決手段】加入者側終端装置は、商用電源からの電力を自装置内に供給する電源回路11と、局側終端装置から送信される光信号を光ファイバ14を介して受光するアレイ受光素子であるフォトボル素子10と、商用電源の停電時に自装置内に電力を供給する二次電池12と、商用電源から電力が供給されている場合は電源回路11の出力に二次電池12を接続し、商用電源が停電した場合は二次電池12を電源回路11の出力から切り離してフォトボル素子10の出力を二次電池12に接続する電源切り替えスイッチ13とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】加入者側終端装置は、商用電源からの電力を自装置内に供給する電源回路11と、局側終端装置から送信される光信号を光ファイバ14を介して受光するアレイ受光素子であるフォトボル素子10と、商用電源の停電時に自装置内に電力を供給する二次電池12と、商用電源から電力が供給されている場合は電源回路11の出力に二次電池12を接続し、商用電源が停電した場合は二次電池12を電源回路11の出力から切り離してフォトボル素子10の出力を二次電池12に接続する電源切り替えスイッチ13とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加入者ネットワークの局側終端装置と光ファイバを介して通信を行う加入者側終端装置に係り、特に停電時の給電、緊急通話、障害検出を実現する加入者側終端装置および加入者側給電方法に関するものである。
PON(Passive Optical Network)に代表される光アクセスネットワークは、伝送路に光ファイバを使用している。このネットワークでは、局と加入者側の終端装置(Optical Network Terminal、以下、ONTとする)との間が銅線で接続されていないために、従来の電話交換機ネットワークのように、局から加入者への信号伝送路を利用したONTへの給電が不可能となっている。このため、ONT側の電源は、加入者側にて商用電力から給電するのが一般的な形態である。このことは、商用電源の停電時にアクセス光ネットワークのONTが使用不能となること、すなわち異なるオペレータ間でサービスの障害が波及することを意味している。
このような光アクセスネットワークへの停電の影響を回避するために、二次電池などの充電手段を用いて、商用電源の停電をバックアップするシステムが実用化されている。このシステムは、商用電源の通電時にONT内の二次電池に充電を行い、停電時にはONTの給電回路を切り替えて、二次電池からONTに給電するようにして通信サービスを継続可能とするものである。
また、特許文献1には、停電時にバックアップ用電池で動作する場合に、低速通信へのモード切り替えを行うことで、通信中の消費電力を低減する技術が開示されている。
また、特許文献2には、交換機から直流成分を有する光を光ファイバを介して端末に送り、この光を端末側で電気量に変換して端末の二次電池を充電する端末給電方式が開示されている。
また、特許文献2には、交換機から直流成分を有する光を光ファイバを介して端末に送り、この光を端末側で電気量に変換して端末の二次電池を充電する端末給電方式が開示されている。
特許文献2の端末給電方式は、端末が空状態のときに交換機から端末への給電を行うものである。これに対して、特許文献3には、電話局において電力用直流成分に信号成分を重畳させて光源を駆動し、光源が発光した信号光と電力光を光ファイバを介して電話機に伝送し、電話機において電力光を電力に変換することにより、通信と同時に電話機への給電を行う技術が開示されている。
停電時の課題は、緊急通話のみならず、光アクセスネットワークの保守機能にも同様に存在する。ここでの保守機能とは、局とONTを接続する光ファイバが正常であるか否かを確認する機能、およびONTが正常動作可能であるか否かを確認する機能のことを言う。PON型の光アクセスネットワークにおいて、正常動作時の局側の終端装置(Optical Line Terminal、以下、OLTとする)とONTとの間では、定期的に送受信されるメンテナンスフレームによるキープアライブ機能がある。このキープアライブ機能により、光ファイバ切断やONTの故障発生あるいは電源断などの障害イベント発生の検出が可能である(例えば非特許文献1、非特許文献2参照)。
以上の保守機能は、ONTが正常に動作している状態を前提としている。それに対して、ONTの電源が切れている場合には、局側からのOTDR(Optical Time Domain Reflect-mater)により光ファイバ障害の検出を行う必要がある。PON型の光アクセスネットワークでは、伝送路の一部を複数の加入者が共有する構成のために、加入者側の個別の伝送路を局側から物理的に識別することはできない。このため、例えばOTDRを用いて光ファイバ伝送路の破断点の検知を局側から行う場合に、PONの分岐先に光ファイバの破断による反射点が検出されたとしても、分岐された複数のファイバから破断点を持つ光ファイバを一意に決定することは困難であった。
破断した光ファイバを局側から識別できないという問題を解決する手法として、PONの分岐後の光ファイバに波長選択性を持たせ、この波長選択性を光ファイバの識別子として利用することにより、OTDRの反射波の波長と分岐後の光ファイバとを1対1に対応付ける手法が提案されている(例えば非特許文献3参照)。
以上の従来技術を適用したとしても、光アクセスネットワークでは、加入者側商用電源の停電時に次の問題が残る。
第1の問題は、停電期間が長期に及んだ場合に通信が途絶してしまうことである。長時間の停電継続により、電源バックアップ用の二次電池が放電してしまうことが懸念される。例えば大規模な災害や送電システムの大規模障害により停電が継続することが考えられる。停電が長時間継続した場合には、二次電池への充電が不可能となり、二次電池の放電が進行した時点でONTの機能が停止するために、通信が不可能となる。特許文献1に開示された技術のように停電時に通信速度を低下させて低消費電力モードにした場合、停電中に使用可能な時間を延長できる効果はあるが、第1の問題が発生することに変わりは無い。
第1の問題は、停電期間が長期に及んだ場合に通信が途絶してしまうことである。長時間の停電継続により、電源バックアップ用の二次電池が放電してしまうことが懸念される。例えば大規模な災害や送電システムの大規模障害により停電が継続することが考えられる。停電が長時間継続した場合には、二次電池への充電が不可能となり、二次電池の放電が進行した時点でONTの機能が停止するために、通信が不可能となる。特許文献1に開示された技術のように停電時に通信速度を低下させて低消費電力モードにした場合、停電中に使用可能な時間を延長できる効果はあるが、第1の問題が発生することに変わりは無い。
第2の問題は、特許文献2に開示された技術のように光ファイバを介してONTの二次電池を充電する場合に、電力損失が発生することである。継続的な停電に備えて、局側から光ファイバを介して給電を行う場合には、ONTの受光素子の出力電力により二次電池の充電を行う必要がある。二次電池の出力がONTの電気回路の駆動に十分な電圧を有しているのに比べて、受光素子の出力電圧は非常に小さい。そのため、受光素子の出力電圧を昇圧して二次電池を充電する必要がある。しかし、受光素子の出力電圧を昇圧するためには、出力電圧をスイッチングして、昇圧後の電圧を整流平滑する必要があるため、電力損失の発生は不可避である。
第3の問題は、受光素子の受信周波数帯域が不足することである。特許文献3に開示された技術では、無バイアス状態のアレイフォトダイオードで光受信を行うために、キャリアの移動速度が受信帯域を制限している。このため、特許文献3に開示された技術では、高速な信号受信が不可能である。例えば64分岐のPONにおいて局側のOLTから64台のONTに対して、時分割多重(Time Division Multiplexing)信号により音声情報を転送する場合を考える。ここでは、ITU−T勧告G.723.1に準拠したVoIP(Voice over IP)を利用して音声情報を送るものとし、圧縮した音声帯域を1加入者当たり5.3kbpsとすると、64加入者への音声情報を多重化するためには、少なくとも300kHz程度の受信帯域が必要となる。しかしながら、無バイアス状態のフォトダイオードの応答帯域は、一般に数10kHzであるため、時分割多重化された音声情報を受信することは不可能である。
第4の問題は、上り通信のタイムスロット管理に要する消費電力が大きく、二次電池の充電量を消耗することである。PONシステムの場合、OLTの送受信器と伝送路の一部を複数加入者で共有するため、ONTからOLTへの上り方向の信号伝送には、伝送路上での信号の帯域制御が必要である。すなわち、タイムスロットの確保などのアクセス制御が必要となる。しかし、アクセス制御には、複雑なプロトコル処理が必要となり、そのためにはPON全体の時刻同期が前提となる。この時刻同期を含むプロトコル処理回路の消費電力が大きく、ONTの電源バックアップ用の二次電池の消耗を早める。ONTの消費電力を低減するために、このアクセス制御機能を停止させる場合を考える。PONシステムでは、上り方向の送信用の光源はコヒーレント性の高いレーザダイオード(Laser Diode、以下、LDとする)であることと、複数の加入者からの合流部が光ファイバ伝送路に存在することから、上り信号の衝突が発生した場合にはLD光同士の干渉によるビート雑音が発生するために、上り信号を識別することは不可能である。
第5の問題は、非特許文献1、非特許文献2に開示された技術を適用したとしても、停電中にONTの障害確認ができないことである。長時間の停電によりONTの二次電池が消耗すると、通信不可能となるため、ONTとOLTとの間の保守情報の交換ができなくなる。その結果、大規模な停電や停電を伴う自然災害によって加入者を含むネットワークが受けた障害を、局側で把握することが困難となる。
この第5の問題は、停電のみならず、空き家に残されたONTに関しても同様に発生する。加入者の転居などにより、家屋にONTが残され、商用電源の給電が停止した状態においては、ONTの保守情報収集ができない。ここで、新たな入居者が決まった場合、空き家への入居の前に、OLTからONTまでの通信経路の導通確認を行い、障害の補修を済ませておくことが理想である。しかし、現状ではONTの起動に商用電力の通電を必要とするため、入居後に通信経路の導通確認を行い、異常が検出された場合には、保守工事を行うことになる。したがって、通信経路やONTに異常があった場合には工事の時間が発生し、入居者の利便性を損ねる結果となる。
第6の問題は、PONの分岐後の伝送路に対して識別子を付与することがコスト上昇の原因となることである。PONのスプリッタ以降の光ファイバあるいはONTに対して、局側から読み取り可能な物理的アドレス情報を与えるには、非特許文献1、非特許文献2に開示されたように保守情報を交換するか、あるいは非特許文献3に開示された技術のように光ファイバに波長選択性を付与する必要がある。特に非特許文献3に開示された技術の場合には、異なる波長選択性を持つ光ファイバを分岐後の光ファイバに接続する必要があるために、部品の種類が増加し、結果的にコスト増を招く。
本発明の第1の目的は、前記第1の問題および第2の問題を解決することであり、長時間の停電の発生においても、電源バックアップ用の二次電池の完全な消耗を回避することである。具体的には、商用電源の送電障害や大規模な自然災害などにより長時間の停電が発生した場合においても、ONTのバックアップ電源である二次電池の充電を継続し、電池が完全に放電して通話不能となることを回避することである。
本発明の第2の目的は、前記第3の問題および第4の問題を解決することであり、長時間の停電の発生においても、緊急通話を確保することである。具体的には、商用電源の送電障害や大規模な自然災害などにより長時間の停電が発生した場合においても、緊急通話ができる程度に必要十分な通信帯域を実現することと、バックアップ用の二次電池の消耗を少なくするためにONTを低消費電力で制御することである。より具体的には、下り方向の通信に関して数100Mbps程度の通信帯域を確保し、上り方向の通信に関してはタイムスロットの管理を簡易化することである。
本発明の第3の目的は、前記第5の問題および第6の問題を解決することであり、ONTに対して商用電源が供給されない状態においても、ONTの故障や光ファイバ伝送路の障害を検出可能にすることである。具体的には、ONTへの商用電源の給電が無い状態が継続しても、二次電池からの給電で、ONTとOLT間での保守情報の転送を可能にすることである。
本発明は、加入者ネットワークの局側終端装置と光ファイバを介して通信を行う加入者側終端装置において、商用電源からの電力を自装置内に供給する電源回路と、局側終端装置から送信される光信号を光ファイバを介して受光するアレイ受光素子と、前記商用電源の停電時に自装置内に電力を供給する二次電池と、前記商用電源から電力が供給されている場合は前記電源回路の出力に前記二次電池を接続し、前記商用電源が停電した場合は前記二次電池を前記電源回路の出力から切り離して前記アレイ受光素子の出力を前記二次電池に接続する切替手段とを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、信号受信用の受光素子と、前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として前記信号受信用の受光素子に印加するバイアス電圧印加手段とを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、信号送信用のインコヒーレント光源と、前記商用電源が停電した場合に前記インコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信手段とを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記送信手段は、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させるものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記局側終端装置に送信する信号は、保守情報パケットである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、前記局側終端装置に接続された光ファイバからの光信号を分岐させ、分岐させた一方の光信号を前記アレイ受光素子に入射させ、分岐させた他方の光信号を前記信号受信用の受光素子に入射させる光スプリッタを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記アレイ受光素子は、前記局側終端装置からの電力供給用光信号を伝送する第1の光ファイバから受光し、前記信号受信用の受光素子は、前記局側終端装置からの信号送受用光信号を伝送する第2の光ファイバから受光するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記信号受信用の受光素子は、互いに並列に接続された複数の受光素子からなるものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、信号受信用の受光素子と、前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として前記信号受信用の受光素子に印加するバイアス電圧印加手段とを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、信号送信用のインコヒーレント光源と、前記商用電源が停電した場合に前記インコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信手段とを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記送信手段は、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させるものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記局側終端装置に送信する信号は、保守情報パケットである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例は、さらに、前記局側終端装置に接続された光ファイバからの光信号を分岐させ、分岐させた一方の光信号を前記アレイ受光素子に入射させ、分岐させた他方の光信号を前記信号受信用の受光素子に入射させる光スプリッタを有するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記アレイ受光素子は、前記局側終端装置からの電力供給用光信号を伝送する第1の光ファイバから受光し、前記信号受信用の受光素子は、前記局側終端装置からの信号送受用光信号を伝送する第2の光ファイバから受光するものである。
また、本発明の加入者側終端装置の1構成例において、前記信号受信用の受光素子は、互いに並列に接続された複数の受光素子からなるものである。
また、本発明は、加入者ネットワークの局側終端装置と光ファイバを介して通信を行う加入者側終端装置に給電する加入者側給電方法において、前記商用電源から電力が供給されている場合に、前記商用電源からの電力を加入者側終端装置内に供給する電源回路の出力を二次電池を接続する通常動作ステップと、前記商用電源が停電した場合に、前記二次電池を前記電源回路の出力から切り離し、局側終端装置から送信される光信号を光ファイバを介して受光するアレイ受光素子の出力を、前記二次電池に接続する緊急動作ステップとを備えるものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例は、前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として信号受信用の受光素子に印加することを特徴とするものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例は、さらに、前記商用電源が停電した場合にインコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信ステップを備えるものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例において、前記送信ステップは、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させるステップを含むものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例は、前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として信号受信用の受光素子に印加することを特徴とするものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例は、さらに、前記商用電源が停電した場合にインコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信ステップを備えるものである。
また、本発明の加入者側給電方法の1構成例において、前記送信ステップは、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させるステップを含むものである。
本発明によれば、局側終端装置から送信される光信号をアレイ受光素子で受光して電力に変換し、この電力で二次電池を充電するので、商用電源の停電が長時間継続した場合でも、通信機能を限定的に継続使用することが可能となる。また、本発明では、アレイ受光素子を用いることにより、受光素子の出力電圧を昇圧する昇圧回路が不要となるので、昇圧回路による電力損失を回避することができる。
また、本発明では、商用電源が停電した場合に二次電池の出力電圧をバイアス電圧として信号受信用の受光素子に印加することにより、高速信号の受信が可能となる。
また、本発明では、商用電源が停電した場合にインコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、局側終端装置に信号を送信することにより、1台の加入者側終端装置当たり平均数kbps程度の送信信号帯域を確保することができる。また、本発明では、上り方向の信号のパケット送信タイムスロット管理が不要となるので、加入者側終端装置の消費電力を削減することができる。
また、本発明では、局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみインコヒーレント光源を発光させることにより、加入者側終端装置の消費電力を削減することができる。
また、本発明では、商用電源が停電した場合に、送信手段から局側終端装置に対して保守情報パケットを送信するようにしたので、局側終端装置は、加入者側終端装置や光ファイバ伝送路の状態を、加入者側終端装置の電源状態の如何に関わらず検出することが可能となる。
また、本発明では、光スプリッタを用いることにより、局側終端装置からの電力供給用光信号と信号送受用光信号を1本の光ファイバで伝送することができる。
また、本発明では、アレイ受光素子が、局側終端装置からの電力供給用光信号を伝送する第1の光ファイバから受光し、信号受信用の受光素子が、局側終端装置からの信号送受用光信号を伝送する第2の光ファイバから受光することにより、光変調によるアレイ受光素子の起電力低下を回避することができる。
また、本発明では、信号受信用の受光素子として、互いに並列に接続された複数の受光素子を用いることにより、受信S/N比を改善することができる。
[第1実施例]
本発明の第1実施例は、前記第1の目的を実現するものであり、加入者側の終端装置(ONT)の内部に複数の受光素子と二次電池とを持ち、光ファイバを介して局側の終端装置(OLT)から送信される光信号を受光素子で受光して電力に変換し、この電力で二次電池を充電する。このとき、本実施例では、二次電池を充電するのに十分な電圧を生成するために、複数の受光素子を直列に接続し、受光素子の起電力を素子の接続数に相当する倍数の電圧として取り出す。
本発明の第1実施例は、前記第1の目的を実現するものであり、加入者側の終端装置(ONT)の内部に複数の受光素子と二次電池とを持ち、光ファイバを介して局側の終端装置(OLT)から送信される光信号を受光素子で受光して電力に変換し、この電力で二次電池を充電する。このとき、本実施例では、二次電池を充電するのに十分な電圧を生成するために、複数の受光素子を直列に接続し、受光素子の起電力を素子の接続数に相当する倍数の電圧として取り出す。
光ファイバ通信波長帯を用いて単一の受光素子から得られる電圧は、光源波長と受光素子のバンドギャップで決定され、おおよそ0.8〜0.9V程度である。これに対して、二次電池の起電力は、1.2V〜3.7V程度であり、単一の受光素子が生成する電圧では電気回路の駆動には電圧が足りず、二次電池の充電も不可能である。本実施例では、昇圧を電子回路で行う場合の電力損失を回避するために、複数の受光素子を直列に接続することにより、受光素子の接続数倍の電圧を生成する。例えば5個の受光素子を直列に接続することで、4V程度の電圧出力を期待することができる。この電圧は、3.7Vの起電力を持つ二次電池の充電が可能な値である。
さらに、受光素子から出力される電圧は、受光波長のエネルギー(eV)以上にはならないため、二次電池の起電力に対して最適な波長を選ぶことにより、二次電池への過大な電圧印加を防ぐことができ、二次電池の保護回路が不要となる。
本実施例に適用できる受光素子としては、フォトボル素子がある。フォトボル素子は、受光面に対して垂直な方向に沿って複数の受光素子が積み上げられた構造と等価な構造、すなわち複数の受光素子を直列に接続したアレイ受光素子と等価な構造を有する。したがって、1本の光ファイバからの光信号をフォトボル素子に入射させることにより、複数の受光素子が同時に受光することになり、受光素子の接続数倍の電圧を生成することができる。
本実施例に適用できる受光素子としては、フォトボル素子がある。フォトボル素子は、受光面に対して垂直な方向に沿って複数の受光素子が積み上げられた構造と等価な構造、すなわち複数の受光素子を直列に接続したアレイ受光素子と等価な構造を有する。したがって、1本の光ファイバからの光信号をフォトボル素子に入射させることにより、複数の受光素子が同時に受光することになり、受光素子の接続数倍の電圧を生成することができる。
以下、本実施例について図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施例に係るONTの構成を示すブロック図である。ONTの電源部は、アレイ受光素子であるフォトボル素子10と、電源回路11と、二次電池12と、切替手段である電源切り替えスイッチ13とからなる。フォトボル素子10には、局側のOLT(不図示)から光ファイバ14を介して送られた光信号が入射する。
電源回路11の商用電源端子15には、商用電源(不図示)から交流電源電圧が供給される。電源回路11は、商用電源からの交流電源電圧をONT用の直流電源電圧に変換する。フォトボル素子10の出力と電源回路11の出力は、電源切り替えスイッチ13の入力に接続される。二次電池12は、電源切り替えスイッチ13の出力に接続される。電源回路11の出力は、通常電源端子17を介して通常動作用回路18に供給される。二次電池12の出力は、バックアップ電源端子16を介して緊急動作用回路19に供給される。
次に、図1のONTの動作を説明する。通常の状態、すなわち商用電源から交流電源電圧が供給されている状態では、電源回路11から直流電源電圧の出力があるので、この直流電源電圧が通常電源端子17を介してONTの通常動作用回路18に供給される。
通常動作用回路18は、ONTの通常の動作を行う。すなわち、通常動作用回路18は、フォトボル素子10の出力を復号してOLTからの情報を取り出したり、OLTに送信する情報を符号化して送信用の光源(不図示)を発光させ、上り方向の送信を行ったりする。このとき、上り方向の光信号は、光ファイバ14とは別の上り方向の光ファイバでOLTに送信してもよいし、図示しない結合器により光ファイバ14に結合させて光ファイバ14でOLTに送信するようにしてもよい。
通常動作用回路18は、ONTの通常の動作を行う。すなわち、通常動作用回路18は、フォトボル素子10の出力を復号してOLTからの情報を取り出したり、OLTに送信する情報を符号化して送信用の光源(不図示)を発光させ、上り方向の送信を行ったりする。このとき、上り方向の光信号は、光ファイバ14とは別の上り方向の光ファイバでOLTに送信してもよいし、図示しない結合器により光ファイバ14に結合させて光ファイバ14でOLTに送信するようにしてもよい。
また、電源切り替えスイッチ13は、電源回路11から直流電源電圧が出力されているため、この電源回路11の出力を二次電池12に接続する。これにより、二次電池12が充電される。なお、通常の状態で、電源回路11の出力電圧が二次電池12の起電力よりも大幅に高い場合は、電源回路11の出力電圧を落とす電圧変換機能を電源切り替えスイッチ13に持たせてもよい。
バックアップ電源端子16は二次電池12に接続されているため、通常の状態では電源回路11からの直流電源電圧が電源切り替えスイッチ13を介してバックアップ電源端子16に供給される。電源切り替えスイッチ13は、電源回路11から直流電源電圧が出力されている場合、フォトボル素子10からの出力を開放状態にしておけばよい。
次に、商用電源が停電した場合のONTの動作を説明する。商用電源が停電すると、電源回路11の出力が停止する。電源切り替えスイッチ13は、電源回路11の出力停止を検出すると、二次電池12を電源回路11の出力から切り離して、フォトボル素子10の出力を二次電池12に接続する。このとき、光ファイバ14からフォトボル素子10へは、電力供給に関して十分な光信号強度が入射しているものとする。フォトボル素子10では、入射光信号の波長と素子内部の単位素子の積層数により、最高出力電圧が決定される。一例として、1.55μm帯の光信号を使用し、フォトボル素子10内部の単位素子の積層数を5層としたときに、約4V程度の電圧がフォトボル素子10から出力されると期待できる。
商用電源が停電した場合、通常電源端子17からの電力供給が無くなるので、ONTの通常動作用回路18は動作を停止する。これに対して、バックアップ電源端子16には二次電池12からの電力が供給されるので、このバックアップ電源端子16に接続された緊急動作用回路19のみが動作可能となる。
この緊急動作用回路19の機能として、PONシステムにおいては、緊急通話などの極めて機能制約された電話通信が考えられる。バックアップ電源端子16から電力供給して電話通信のみの機能を働かせることは、PONの全ての機能を動作させることに比べて、はるかに少ない電力で運用することが可能である。このため、二次電池12が放電してしまうまでの時間は、PONの全ての機能を動作させる場合に比べて長くなると期待される。さらに、緊急通話などの制約された電話通信であれば、通話時間は短いと考えられる。
通話中は音声の符号化/復号化処理に比較的大きな電力を要するため、二次電池12を充電することよりも、二次電池12から緊急用動作用の回路に電力供給することが主体となる。一方、通話していない状態では、緊急用動作用の回路の電力消費が非常に小さいと考えられるので、その間にフォトボル素子10によって生成される電力により二次電池12を充電することができる。
商用電源のみで二次電池を充電していた従来のシステムでは、停電が長期に及んだ場合、二次電池の充電量が枯渇してしまい、その後は商用電源の供給が復帰するまで、通信機能の全てが停止してしまう。これに対して、本実施例では、局側のOLTから送信される光信号を受光素子で受光して電力に変換し、この電力で二次電池12を充電するので、商用電源の停電が長時間継続した場合でも、通信機能を限定的に継続使用することが可能となる。
また、本実施例では、複数の受光素子を直列に接続したアレイ受光素子を用いることにより、二次電池12を充電するのに十分な電圧を生成するようにしたので、受光素子の出力電圧を昇圧する昇圧回路が不要となる。その結果、昇圧回路による電力損失を回避することができる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例について説明する。図2は本発明の第2実施例に係るONTの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例は、第1実施例のフォトボル素子10の代わりに、受光素子として汎用のPINフォトダイオード(以下、PIN−PDとする)を用いたものである。図2において、10a−1〜10a−5はPIN−PD、14a−1〜14a−5はそれぞれPIN−PD10a−1〜10a−5に対応する光ファイバ、20は光スプリッタである。
次に、本発明の第2実施例について説明する。図2は本発明の第2実施例に係るONTの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例は、第1実施例のフォトボル素子10の代わりに、受光素子として汎用のPINフォトダイオード(以下、PIN−PDとする)を用いたものである。図2において、10a−1〜10a−5はPIN−PD、14a−1〜14a−5はそれぞれPIN−PD10a−1〜10a−5に対応する光ファイバ、20は光スプリッタである。
本実施例では、PIN−PDの数を5個とした。光スプリッタ20は、光ファイバ14からの光信号をPIN−PDの数に対応した本数に分岐させて、分岐させた各光信号を光ファイバ14a−1〜14a−5に出力する。光ファイバ14a−1〜14a−5からの光信号は、それぞれ対応するPIN−PD10a−1〜10a−5に入射する。
本実施例においても、通常の状態の動作は第1実施例と同様であるので、説明は省略する。
次に、商用電源が停電した場合のONTの動作を説明する。光ファイバ14からの光信号は光スプリッタ20で分岐され、分岐された光信号が光ファイバ14a−1〜14a−5からそれぞれPIN−PD10a−1〜10a−5に入射すると、PIN−PD10a−1〜10a−5は入射光波長に対応した電圧を生成する。入射光波長が1.55μmの場合には、1個のPIN−PDが生成する電圧はおおよそ0.8Vである。本実施例では、PIN−PDが5個直列に接続されているので、4V程度の電圧出力を期待することができる。
次に、商用電源が停電した場合のONTの動作を説明する。光ファイバ14からの光信号は光スプリッタ20で分岐され、分岐された光信号が光ファイバ14a−1〜14a−5からそれぞれPIN−PD10a−1〜10a−5に入射すると、PIN−PD10a−1〜10a−5は入射光波長に対応した電圧を生成する。入射光波長が1.55μmの場合には、1個のPIN−PDが生成する電圧はおおよそ0.8Vである。本実施例では、PIN−PDが5個直列に接続されているので、4V程度の電圧出力を期待することができる。
第1実施例と同様に、商用電源が停電して電源回路11の出力が停止すると、電源切り替えスイッチ13は、二次電池12を電源回路11の出力から切り離して、PIN−PD10a−1〜10a−5の出力を二次電池12に接続する。商用電源が停電した場合、通常電源端子17からの電力供給が無くなるので、ONTの通常動作用回路18は動作を停止する。これに対して、バックアップ電源端子16には二次電池12からの電力が供給されるので、このバックアップ電源端子16に接続された緊急動作用回路19のみが動作可能となる。
こうして、本実施例においても第1実施例と同様の効果を得ることができる。なお、分岐後の各光ファイバ14a−1〜14a−5を伝搬する光の強度は、光ファイバ14を伝搬する光の強度の1/5となる。そのため、各PIN−PD10a−1〜10a−5が発生する電流は、光を分岐しない場合の1/5となる。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例について説明する。本実施例は、前記第1の目的、第2の目的、および第3の目的を実現するものであり、ONTへの下り方向の信号受信に関して、ONT内のアレイ受光素子のうち1つ以上の受光素子にバイアス電圧を印加するようにしたものである。受光素子にバイアス電圧を印加することにより、光信号が入射したときに受光素子で生成されるキャリアが、空乏層に留まらず電界に沿って高速に移動するため、高速信号の受信が可能となる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。本実施例は、前記第1の目的、第2の目的、および第3の目的を実現するものであり、ONTへの下り方向の信号受信に関して、ONT内のアレイ受光素子のうち1つ以上の受光素子にバイアス電圧を印加するようにしたものである。受光素子にバイアス電圧を印加することにより、光信号が入射したときに受光素子で生成されるキャリアが、空乏層に留まらず電界に沿って高速に移動するため、高速信号の受信が可能となる。
ONTからの上り方向の信号送信に対しては、ONTに送信用の光源としてLEDに代表されるインコヒーレント光源を設け、その光源光をサブキャリア変調する。局側のOLTには、インコヒーレント光源を受信するサブキャリア受信器を装備する。ONTの消費電力を抑制するために、ONTからの送信は、データパケットの発生時のみ光パケットを送信する。同一PON内のONTのサブキャリア周波数は、全て異なっていることが理想であることから、サブキャリアの周波数設定シーケンスをあらかじめ実行した上で、周波数設定を行う。あるいは、製造段階においてONTに固定的にランダムなサブキャリア周波数を割り当ててもよい。
第1実施例のように、電力供給用のアレイ受光素子のみを用いて変調信号の受信を行う場合には、光入力に応じてアレイ受光素子で生成された電子−ホール対の再結合の時定数により、信号受信帯域が制限される。この場合の信号受信帯域はおおよそ数10kHz程度である。しかしながら、前記第3の問題で説明したように、PONシステムにおいて、VoIP程度の信号帯域の信号をOLTからONTに対して配信するには、300kbps以上の帯域が必要となる。
このような要求を満足するために、電力供給用のアレイ受光素子とは別に信号受信用の1つあるいは複数の受光素子を設ける。電力供給用のアレイ受光素子は、信号受信用の受光素子よりも多い素子数で構成される。電力供給用のアレイ受光素子で生成された電圧を信号受信用の受光素子にバイアス電圧として印加することにより、光信号が入射したときに信号受信用の受光素子で生成されるキャリアが、空乏層に留まらず電界に沿って高速に移動するため、高速信号の受信が可能となる。さらに、信号受信用の受光素子を1つの受光素子ではなく、互いに並列に接続された複数の受光素子にすれば、光信号受信による光電流を受光素子の並列数倍だけ増加させることができるので、受信S/N比の改善が期待できる。
ONTからの上り信号の送信については、VoIPで必要とされる帯域、すなわち1台のONT当たり平均数kbps程度の信号帯域の確保を目標として、低速のサブキャリア変調による送信を行う。前記のとおり、送信用の光源には、コヒーレンス性の低い光源を用いる。インコヒーレント光源の一例としてLEDを用いて1MHz程度のキャリアを用いて、数kbpsの信号伝送を行うことは可能である。インコヒーレント光をサブキャリア変調することで、PONシステムの光ファイバ伝送路の合流部で信号の衝突が発生したとしても、ビートノイズの発生が無いため、単純なサブキャリア多重された信号としてOLTでの受信が可能となる。
さらに、常にインコヒーレント光源が発光していることによるONTの二次電池の消耗を回避するために、ONTからの上り信号の送信をバースト状の送信とする。VoIPパケットの送信ビットレートを高速化し、断続的なパケットとする。例えば1Mbpsのパケットを生成することで、パケットを送信する時間は平均ビットレートで変調した場合の数十分の1となる。このパケットを数10MHzのキャリア周波数に重畳し、インコヒーレント光源光を変調して送信する。その結果、LEDが発光することによる消費電力は、送信時間の低減に比例して低下し、常に発光している場合の数十分の1に削減が可能となる。
また、インコヒーレント光源を用いることで、光パケットの衝突を許容できるため、上り信号のパケット送信タイムスロット管理が不要となる。したがって、パケット送信タイムスロット管理のためのONTの制御回路が不要となることから、ONTの消費電力の削減が可能となる。
本実施例の方式では、同一のPONにおいてONT毎のサブキャリア周波数が全て異なっていることが前提である。なぜならば、同一周波数のキャリアによって変調されたインコヒーレント光が合流すると、OLTではキャリアの分離が不可能なために、受信することができないからである。
ただし、本実施例のようにバースト状の送信を行う場合には、キャリア周波数が同一のONTが複数存在しても、キャリア周波数が同一のONTからのパケット同士が衝突する可能性は非常に小さくなる。キャリア周波数が同一のONTが複数存在する場合にバースト状の送信を行う状態は、イーサネット(登録商標)のCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)のメカニズムと同様であり、VoIPの音声品質劣化に対しては許容可能な程度と見なすことができる。また、前記のように、同一PON内のONTのキャリア周波数を全て異なる周波数に設定することも可能である。
また、本実施例では、前記第3の目的を達成するために、商用電源が停電した場合には、各ONTがONT固有の任意の時間間隔で、OLTに対して保守情報を送信する。このとき、ONTは、第1実施例又は第2実施例で説明した構成と、前記のサブキャリア変調したインコヒーレント光による信号伝送を用いる。ONTからの保守情報は、ONTからOLTに対して一方的に送信してもよいし、OLTからのポーリングに対する応答として送信してもよい。
本実施例では、第1実施例又は第2実施例で説明したアレイ受光素子とサブキャリア変調したインコヒーレント光による信号伝送とを併用することで、ONTに対する商用電源の供給状態に依らず、ONTとの狭帯域通信が可能となる。したがって、OLTは、ONTや光ファイバ伝送路の状態を、ONTの電源状態の如何に関わらず知ることが可能となる。さらに、ONTから送信される保守情報パケットには、ONTの固有アドレス情報が含まれるため、ONTからの信号が途絶したことが検出されたときには、ONTの障害あるいは伝送路の障害が発生した加入者を一意に特定することが可能となる。
以下、本実施例について図面を参照して詳細に説明する。図3は本実施例に係るONTの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の緊急動作用回路19aは、信号受信用の受光素子であるPIN−PD22と、受信アンプ回路23と、信号処理回路24と、ノイズフィルタ及びスイッチとしての機能を有し、バイアス電圧印加手段となる電源制御スイッチ25と、ノイズフィルタ及びスイッチとしての機能を有する電源制御スイッチ26と、送信用の光源であるLED27と、送信回路28とを有する。
光スプリッタ21は、光ファイバ14からの光信号を2分岐させて、分岐させた光信号を第1の光ファイバ14cと第2の光ファイバ14dに出力する。光ファイバ14cからの光信号はフォトボル素子10に入射する。一方、光ファイバ14dからの光信号はPIN−PD22に入射する。なお、光スプリッタ21の分岐比は、フォトボル素子10で生成する電力量と、PIN−PD22で信号受信する際の受信S/N比から適宜決定すればよい。
本実施例においても、通常の状態の動作は第1実施例と同様であるので、説明は省略する。なお、第1実施例で説明したように、商用電源から交流電源電圧が供給されている状態では、電源回路11からの直流電源電圧が電源切り替えスイッチ13を介してバックアップ電源端子16に供給されるが、通常の状態では緊急動作用回路19aを動作させる必要はない。
次に、商用電源が停電した場合のONTの動作を説明する。第1実施例と同様に、商用電源が停電して電源回路11の出力が停止すると、電源切り替えスイッチ13は、二次電池12を電源回路11の出力から切り離して、フォトボル素子10の出力を二次電池12に接続する。
光スプリッタ21によって分岐された一方の光信号が光ファイバ14cからフォトボル素子10に入射するため、フォトボル素子10によって電力が生成され、この電力によって二次電池12が充電される。
光スプリッタ21によって分岐された一方の光信号が光ファイバ14cからフォトボル素子10に入射するため、フォトボル素子10によって電力が生成され、この電力によって二次電池12が充電される。
また、光スプリッタ21によって分岐された他方の光信号が光ファイバ14dからPIN−PD22に入射すると、PIN−PD22は光信号を電気信号に変換する。受信アンプ回路23は、PIN−PD22の出力を増幅して信号処理回路24に送る。信号処理回路24は、受信アンプ回路23の出力を復号してOLTからの情報を取り出す。
前記第3の問題で説明したように、高速の信号をPIN−PD22で受信するためには、PIN−PD22内部の電荷移動速度を加速させる必要があり、そのためにバイアス電圧が必要となる。そこで、本実施例では、PIN−PD22のバイアス電圧として、二次電池12からバックアップ電源端子16を介して供給される電源バックアップ用の電圧を用いる。
PIN−PD22のバイアス電圧には、PIN−PD22の起電力よりも充分に高い電圧が必要である。一例として、1.55μmの信号波長を用いる場合には、PIN−PDのバンドギャップは0.8V程度であり、バイアス電圧としては、一般に最低でも3V程度が必要となる。このバイアス電圧の条件を満足するために、1個のPIN−PD22に対してフォトボル素子10内部の受光素子の積層数は5層以上必要であると見積もられる。
また、本実施例では、二次電池12の放電時間を延長するために、電源制御スイッチ25をPIN−PD22のカソードとバックアップ電源端子16との間に挿入し、電源制御スイッチ26を受信アンプ回路23の電源端子とバックアップ電源端子16との間に挿入している。電源制御スイッチ25,26は、ノイズフィルタとしての機能を有する。さらに、電源制御スイッチ25,26は、通話中を示す制御信号CTLが入力された場合のみ、バックアップ電源端子16からの電圧をPIN−PD22と受信アンプ回路23に供給する。これにより、通話中のみPIN−PD22と受信アンプ回路23に電力供給を行うので、受信回路の消費電力を削減することができ、二次電池12の消耗を回避することができる。
一方、商用電源が停電した場合に動作する送信回路28は、上り方向の信号送信を行う。すなわち、送信回路28は、送信信号(データパケット)が発生した場合、キャリア(搬送波)を送信信号に応じて変調し、変調後のキャリアに応じてLED27を駆動する。こうして、送信用の光源光がサブキャリア変調される。前記のとおり、送信回路28は、データパケットの発生時のみLED27を発光させる。LED27からの光信号は、図示しない結合器により光ファイバ14に結合させて光ファイバ14から局側のOLTに送信してもよいし、光ファイバ14とは別の上り方向の光ファイバでOLTに送信してもよい。
こうして、商用電源が停電した場合においても、ONTからOLTにデータパケットを送信することができる。送信するデータパケットとしては、例えば保守情報パケットがある。送信回路28は、ONT固有の任意の時間間隔で保守情報パケットを送信する。あるいは、送信回路28は、OLTからのポーリングに対する応答として保守情報パケットを送信する。
同一PON内の各ONTのサブキャリア周波数は全て異なっていることが理想である。そこで、予め局側のOLTから各ONTのサブキャリア周波数を指定する情報を送信し、この情報に基づいて各ONTの送信回路28のサブキャリア周波数を設定するようにしてもよい。あるいは、製造段階において各ONTに固定的にランダムなサブキャリア周波数を割り当ててもよい。
なお、光ファイバ14を伝搬する光信号は、OLTから送られる緊急通報の音声信号により変調されている。このときの光変調が強度変調の場合には、フォトボル素子10に入射する光信号の強度の実効値が低下するため、フォトボル素子10から出力される電力が低下することが懸念される。このような電力低下の影響を改善するために、図4に示すように光の変調度を緩和し、光ファイバ14を伝搬する光信号の強度の実効値を上昇させるようにしてもよい。あるいは、図5に示すように浅いサブキャリア変調を行うことで、信号伝送を行ってもよい。
以上のように、本実施例では、OLTから送信される光信号をアレイ受光素子であるフォトボル素子10で受光して電力に変換し、この電力で二次電池12を充電するので、商用電源の停電が長時間継続した場合でも、通信機能を限定的に継続使用することが可能となる。また、本実施例では、アレイ受光素子を用いることにより、受光素子の出力電圧を昇圧する昇圧回路が不要となる。
また、本実施例では、信号受信用の受光素子であるPIN−PD22をアレイ受光素子から分離して、PIN−PD22にバイアス電圧を印加することにより、高速信号の受信が可能となる。また、本実施例では、ONTに送信用の光源としてインコヒーレント光源であるLED27を設け、その光源光をサブキャリア変調して、OLTから信号伝送するようにしたので、1台のONT当たり平均数kbps程度の送信信号帯域を確保することができる。本実施例では、インコヒーレント光をサブキャリア変調することで、PONシステムの光ファイバ伝送路の合流部で信号の衝突が発生したとしても、ビートノイズの発生が無く、光信号の衝突を許容できるため、上り方向の信号のパケット送信タイムスロット管理が不要となる。この結果、ONTの消費電力の削減が可能となる。
また、本実施例では、上り方向の信号発生時のみLED27を発光させるようにしたので、ONTの消費電力を削減することができる。
さらに、本実施例では、商用電源が停電した場合には、緊急動作用回路19aからOLTに対して保守情報パケットを送信するようにしたので、局側のOLTは、ONTや光ファイバ伝送路の状態を、ONTの電源状態の如何に関わらず検出することが可能となる。また、本実施例では、非特許文献3に開示された技術のように光ファイバに波長選択性を付与する必要がない。
さらに、本実施例では、商用電源が停電した場合には、緊急動作用回路19aからOLTに対して保守情報パケットを送信するようにしたので、局側のOLTは、ONTや光ファイバ伝送路の状態を、ONTの電源状態の如何に関わらず検出することが可能となる。また、本実施例では、非特許文献3に開示された技術のように光ファイバに波長選択性を付与する必要がない。
[第4実施例]
次に、本発明の第4実施例について説明する。図6は本発明の第4実施例に係るONTの構成を示すブロック図であり、図1、図3と同一の構成には同一の符号を付してある。第3実施例では、光スプリッタで分岐した光信号を光ファイバ14cと14dに出力していたが、本実施例では、OLTからONTへの下り方向の光ファイバを2本設けている。すなわち、OLTからの電力光は光ファイバ14cに伝送されてフォトボル素子10に入射し、OLTからの信号光は光ファイバ14dによって伝送されてPIN−PD22に入射する。これにより、本実施例では、変調されていない電力光をフォトボル素子10に入射させることができるので、第3実施例で説明した光変調によるフォトボル素子10の起電力低下を回避することができる。
次に、本発明の第4実施例について説明する。図6は本発明の第4実施例に係るONTの構成を示すブロック図であり、図1、図3と同一の構成には同一の符号を付してある。第3実施例では、光スプリッタで分岐した光信号を光ファイバ14cと14dに出力していたが、本実施例では、OLTからONTへの下り方向の光ファイバを2本設けている。すなわち、OLTからの電力光は光ファイバ14cに伝送されてフォトボル素子10に入射し、OLTからの信号光は光ファイバ14dによって伝送されてPIN−PD22に入射する。これにより、本実施例では、変調されていない電力光をフォトボル素子10に入射させることができるので、第3実施例で説明した光変調によるフォトボル素子10の起電力低下を回避することができる。
なお、第3実施例及び第4実施例では、緊急動作用回路19aの構成を第1実施例に適用した場合について説明したが、第2実施例に適用してもよい。この場合には、PIN−PD22のバイアス電圧の条件を満足するために、フォトボル素子10の代わりに、PIN−PDを5個程度直列に接続したものが必要であると見積もられる。
また、第3実施例及び第4実施例では、信号受信用の受光素子として1個のPIN−PD22を用いているが、図7に示すようにPIN−PD22を複数並列に接続してもよい。
本発明は、光アクセスネットワーク、特にPON型のネットワークにおいて、停電時の加入者側終端装置への給電、緊急通話、障害検出を実現する技術に適用することができる。
10…フォトボル素子、10a−1〜10a−5,22…PINフォトダイオード、11…電源回路、12…二次電池、13…電源切り替えスイッチ、14,14a−1〜14a−5,14c,14d…光ファイバ、15…商用電源端子、16…バックアップ電源端子、17…通常電源端子、18…通常動作用回路、19,19a…緊急動作用回路、20,21…光スプリッタ、23…受信アンプ回路、24…信号処理回路、25,26…電源制御スイッチ、27…LED、28…送信回路。
Claims (12)
- 加入者ネットワークの局側終端装置と光ファイバを介して通信を行う加入者側終端装置において、
商用電源からの電力を自装置内に供給する電源回路と、
局側終端装置から送信される光信号を光ファイバを介して受光するアレイ受光素子と、
前記商用電源の停電時に自装置内に電力を供給する二次電池と、
前記商用電源から電力が供給されている場合は前記電源回路の出力に前記二次電池を接続し、前記商用電源が停電した場合は前記二次電池を前記電源回路の出力から切り離して前記アレイ受光素子の出力を前記二次電池に接続する切替手段とを有することを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項1記載の加入者側終端装置において、
さらに、信号受信用の受光素子と、
前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として前記信号受信用の受光素子に印加するバイアス電圧印加手段とを有することを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項1又は2記載の加入者側終端装置において、
さらに、信号送信用のインコヒーレント光源と、
前記商用電源が停電した場合に前記インコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信手段とを有することを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項3記載の加入者側終端装置において、
前記送信手段は、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させることを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項3又は4記載の加入者側終端装置において、
前記局側終端装置に送信する信号は、保守情報パケットであることを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項2記載の加入者側終端装置において、
さらに、前記局側終端装置に接続された光ファイバからの光信号を分岐させ、分岐させた一方の光信号を前記アレイ受光素子に入射させ、分岐させた他方の光信号を前記信号受信用の受光素子に入射させる光スプリッタを有することを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項2記載の加入者側終端装置において、
前記アレイ受光素子は、前記局側終端装置からの電力供給用光信号を伝送する第1の光ファイバから受光し、
前記信号受信用の受光素子は、前記局側終端装置からの信号送受用光信号を伝送する第2の光ファイバから受光することを特徴とする加入者側終端装置。 - 請求項2記載の加入者側終端装置において、
前記信号受信用の受光素子は、互いに並列に接続された複数の受光素子からなることを特徴とする加入者側終端装置。 - 加入者ネットワークの局側終端装置と光ファイバを介して通信を行う加入者側終端装置に給電する加入者側給電方法において、
前記商用電源から電力が供給されている場合に、前記商用電源からの電力を加入者側終端装置内に供給する電源回路の出力を二次電池を接続する通常動作ステップと、
前記商用電源が停電した場合に、前記二次電池を前記電源回路の出力から切り離し、局側終端装置から送信される光信号を光ファイバを介して受光するアレイ受光素子の出力を、前記二次電池に接続する緊急動作ステップとを備えることを特徴とする加入者側給電方法。 - 請求項9記載の加入者側給電方法において、
前記商用電源が停電した場合に前記二次電池の出力電圧をバイアス電圧として信号受信用の受光素子に印加することを特徴とする加入者側給電方法。 - 請求項9又は10記載の加入者側給電方法において、
さらに、前記商用電源が停電した場合にインコヒーレント光源の光をサブキャリア変調して、前記局側終端装置に信号を送信する送信ステップを備えることを特徴とする加入者側給電方法。 - 請求項11記載の加入者側給電方法において、
前記送信ステップは、前記局側終端装置に送信する信号が発生した場合のみ前記インコヒーレント光源を発光させるステップを含むことを特徴とする加入者側給電方法。
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