JP2008311125A - 気化装置およびこれを備えたイオン源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メンテナンス時等において、固体ソースの酸化を防止することができる気化装置および気化装置を備えたイオン源装置を提供する。
【解決手段】気化装置1は、開口111が形成され、固体ソースSを収容するとともに、内部で固体ソースSが気化する収容部11と、収容部11内のガスを排出するための流路121Cが形成された排出部12と、排出部12が摺動するとともに、収容部11の開口111に連通する孔131が形成され、収容部11に接続された被摺動部13とを備える。排出部12の孔131内を摺動する摺動面121Aには、流路121Cへのガスの導入口121Bが形成されている。排出部12を収容部11側に向けて摺動させた際には、導入口121Bを介して流路121Cと収容部11内部とが連通し、排出部12を収容部11と反対方向に向けて摺動させた際には、導入口121Bが被摺動部13の孔131の内面で閉鎖される。
【選択図】図1
【解決手段】気化装置1は、開口111が形成され、固体ソースSを収容するとともに、内部で固体ソースSが気化する収容部11と、収容部11内のガスを排出するための流路121Cが形成された排出部12と、排出部12が摺動するとともに、収容部11の開口111に連通する孔131が形成され、収容部11に接続された被摺動部13とを備える。排出部12の孔131内を摺動する摺動面121Aには、流路121Cへのガスの導入口121Bが形成されている。排出部12を収容部11側に向けて摺動させた際には、導入口121Bを介して流路121Cと収容部11内部とが連通し、排出部12を収容部11と反対方向に向けて摺動させた際には、導入口121Bが被摺動部13の孔131の内面で閉鎖される。
【選択図】図1
Description
本発明は、気化装置およびこれを備えたイオン源装置に関する。
従来、固体ソースを気化してプラズマ化し、イオンを放出するイオン源装置は、イオン注入装置等に使用されている(特許文献1,2参照)。
図4に特許文献1に記載されたイオン源装置900を示す。
このイオン源装置900は、固体ソースSを加熱して蒸気化する蒸発源901と、プラズマ生成チャンバ902と、蒸発源901およびプラズマ生成チャンバ902とを接続するガス導入部材903とを備えたものとなっている。
ガス導入部材903は、蒸発源901からのびるガス導入管903Aと、このガス導入管903Aの先端をプラズマ生成チャンバ902に取り付けるためのアダプタ903Bとを備えた構成となっている。
図4に特許文献1に記載されたイオン源装置900を示す。
このイオン源装置900は、固体ソースSを加熱して蒸気化する蒸発源901と、プラズマ生成チャンバ902と、蒸発源901およびプラズマ生成チャンバ902とを接続するガス導入部材903とを備えたものとなっている。
ガス導入部材903は、蒸発源901からのびるガス導入管903Aと、このガス導入管903Aの先端をプラズマ生成チャンバ902に取り付けるためのアダプタ903Bとを備えた構成となっている。
特許文献1に記載されたイオン源装置900において、蒸発源901、あるいはプラズマ生成チャンバ902のメンテナンスを行う場合には、アダプタ903Bを取り外し、プラズマ生成チャンバ902と、蒸発源901とを分離すると考えられる。
この場合、蒸発源901中の固体ソースSは、ガス導入管903Aを介して大気にさらされることとなる。固体ソースSが大気にさらされると、大気中の酸素により固体ソースSが酸化されてしまう。そのため、固体ソースSの気化温度が高くなり、気化効率が低下してしまう。
この場合、蒸発源901中の固体ソースSは、ガス導入管903Aを介して大気にさらされることとなる。固体ソースSが大気にさらされると、大気中の酸素により固体ソースSが酸化されてしまう。そのため、固体ソースSの気化温度が高くなり、気化効率が低下してしまう。
本発明によれば、固体ソースを気化させ、前記固体ソースが気化したガスを排出する気化装置であって、開口が形成されており、前記固体ソースを収容するとともに、内部で前記固体ソースが気化する収容部と、前記収容部内の前記ガスを排出するための流路が形成された排出部と、前記排出部が摺動するとともに、前記収容部の開口に連通する孔が形成され、前記収容部に接続される被摺動部とを備え、前記被摺動部の前記孔内を摺動する前記排出部の摺動面には、前記流路への前記ガスの導入口が形成され、前記排出部を前記収容部側に向けて摺動させた際には、前記導入口を介して前記流路と前記収容部内部とが連通し、前記排出部を前記収容部と反対方向に向けて摺動させた際には、前記導入口が前記被摺動部の孔の内面で閉鎖される気化装置が提供される。
この発明によれば、収容部からのガスを排出するための流路が形成された排出部は、被摺動部の孔内を摺動する。そして、排出部の摺動面には、流路へのガスの導入口が形成され、排出部を収容部側に向けて摺動させた際には、導入口を介して流路と収容部内部とが連通し、排出部を前記収容部と反対方向に向けて摺動させた際には、導入口が被摺動部の孔の内面で閉鎖される。
従って、収容部内で気化したガスを気化装置から排出する際には、排出部を被摺動部の孔に沿って収容部側に摺動させ、排出部の導入口と、収容部内部とを連通させればよい。これにより、収容部内部の気化したガスは、排出部の導入口を介して、排出部の流路に入り、気化装置から排出される。
一方、ガスを気化装置から排出させない状態、たとえば、メンテナンス等を行う場合においては、排出部を被摺動部の孔に沿って収容部と反対方向に摺動させる。このとき、排出部の導入口は、摺動面に形成されているため、排出部の導入口を被摺動の孔の内面で閉鎖することができる。
これにより、排出部に形成された流路は遮断されるので、収容部内部と大気とを遮断することができる。これにより、収容部内に配置された固体ソースが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
従って、収容部内で気化したガスを気化装置から排出する際には、排出部を被摺動部の孔に沿って収容部側に摺動させ、排出部の導入口と、収容部内部とを連通させればよい。これにより、収容部内部の気化したガスは、排出部の導入口を介して、排出部の流路に入り、気化装置から排出される。
一方、ガスを気化装置から排出させない状態、たとえば、メンテナンス等を行う場合においては、排出部を被摺動部の孔に沿って収容部と反対方向に摺動させる。このとき、排出部の導入口は、摺動面に形成されているため、排出部の導入口を被摺動の孔の内面で閉鎖することができる。
これにより、排出部に形成された流路は遮断されるので、収容部内部と大気とを遮断することができる。これにより、収容部内に配置された固体ソースが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
なお、本発明において、気化とは、液体が気体に変化することのみならず、昇華も含む概念である。
本発明によれば、メンテナンス時等において、固体ソースの酸化を防止することができる気化装置およびこの気化装置を備えたイオン源装置が提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3を参照して、本実施形態の気化装置1およびこの気化装置1を備えたイオン源装置2について説明する。
図1には、本実施形態の気化装置1の断面図が示されており、図2は気化装置1の排出部12を示す図であり、図3は、気化装置1を備えたイオン源装置2の断面図である。
はじめに、本実施形態の気化装置1の概要について説明する。
本実施形態の気化装置1は、固体ソースSを気化(昇華)させ、ガスを排出するものである。
この気化装置1は、開口111が形成されており、固体ソースSを収容するとともに、内部で固体ソースSが気化する収容部11と、収容部11内のガスを排出するための流路121Cが形成された排出部12と、排出部12が摺動するとともに、収容部11の開口111に連通する孔131が形成され、収容部11に接続された被摺動部13とを備える。
排出部12の前記孔131内を摺動する摺動面121Aには、流路121Cへのガスの導入口121Bが形成されている。
そして、排出部12を収容部11側に向けて摺動させた際には、導入口121Bを介して流路121Cと収容部11内部とが連通し、排出部12を収容部11と反対方向に向けて摺動させた際には、前記導入口121Bが被摺動部13の孔131の内面で閉鎖される。
図1〜図3を参照して、本実施形態の気化装置1およびこの気化装置1を備えたイオン源装置2について説明する。
図1には、本実施形態の気化装置1の断面図が示されており、図2は気化装置1の排出部12を示す図であり、図3は、気化装置1を備えたイオン源装置2の断面図である。
はじめに、本実施形態の気化装置1の概要について説明する。
本実施形態の気化装置1は、固体ソースSを気化(昇華)させ、ガスを排出するものである。
この気化装置1は、開口111が形成されており、固体ソースSを収容するとともに、内部で固体ソースSが気化する収容部11と、収容部11内のガスを排出するための流路121Cが形成された排出部12と、排出部12が摺動するとともに、収容部11の開口111に連通する孔131が形成され、収容部11に接続された被摺動部13とを備える。
排出部12の前記孔131内を摺動する摺動面121Aには、流路121Cへのガスの導入口121Bが形成されている。
そして、排出部12を収容部11側に向けて摺動させた際には、導入口121Bを介して流路121Cと収容部11内部とが連通し、排出部12を収容部11と反対方向に向けて摺動させた際には、前記導入口121Bが被摺動部13の孔131の内面で閉鎖される。
以下に、気化装置1について詳細に説明する。
気化装置1は、前述した収容部11、排出部12、被摺動部13の他に、付勢部材14と、押さえ部材15とを有する。
収容部11は、内部に固体ソースSが収容されており、その外周面には、コイルヒータHが設けられている。
コイルヒータHは、収容部11を加熱して、内部の固体ソースSを昇華させている。
収容部11は、円柱状の部材の内部を円柱状にくりぬいて、固体ソースSを収容する収容空間を形成している。この収容部11の上面には、開口111が形成されている。この開口111の径は、収容部11内の収容空間の径よりも小さくなっている。
ここで、固体ソースSとしては、たとえば、ヒ素、リン、インジウム等があげられる。
気化装置1は、前述した収容部11、排出部12、被摺動部13の他に、付勢部材14と、押さえ部材15とを有する。
収容部11は、内部に固体ソースSが収容されており、その外周面には、コイルヒータHが設けられている。
コイルヒータHは、収容部11を加熱して、内部の固体ソースSを昇華させている。
収容部11は、円柱状の部材の内部を円柱状にくりぬいて、固体ソースSを収容する収容空間を形成している。この収容部11の上面には、開口111が形成されている。この開口111の径は、収容部11内の収容空間の径よりも小さくなっている。
ここで、固体ソースSとしては、たとえば、ヒ素、リン、インジウム等があげられる。
被摺動部13は、収容部11に接続されており、収容部11の上方に位置する。この被摺動部13は、排出部12が摺動する部分である。この被摺動部13は、円柱状の部材であり、内部に排出部12が摺動する孔131が形成されている。この孔131は、収容部11の開口111に連通し、開口111の径と、孔131の径とは等しくなっている。さらに、被摺動部13には、前記孔131に連通する第二の孔132が形成されている。この第二の孔132は、孔131の上方に形成され、第二の孔132の径は、孔131の径よりも大きくなっている。
ここで、本実施形態では、被摺動部13と、収容部11とは一体的に構成され、気化装置本体部を構成している。
すなわち、本実施形態では、円柱状の部材内部に収容部11の固体ソースSの収容空間を構成する孔と、孔131と、第二の孔132とを形成したものとなっている。
すなわち、本実施形態では、円柱状の部材内部に収容部11の固体ソースSの収容空間を構成する孔と、孔131と、第二の孔132とを形成したものとなっている。
排出部12は、図2(a)、(b)にも示すように、被摺動部13の孔131内を摺動する摺動部121と、この摺動部121に設けられたフランジ部122と、フランジ部122から突出したノズル123とを備える。
摺動部121は、円柱状の部材であり、その外周面が孔131内を摺動する摺動面121Aとなっている。この摺動面121Aの下端部(収容部11側の部分)には、前述した導入口121Bが複数、たとえば、2つ形成されている。本実施形態では、導入口121Bは、摺動部121の平面中心を挟んで対向する位置に形成されている。
また、摺動部121内部には、流路121Cが形成されている。この流路121Cは、収容部11内部の気体を排出するためのものである。
流路121Cは、逆T字型となっており、摺動面121Aに形成された導入口121Bに連通する第一の流路121Dと、この第一の流路121Dに接続された第二の流路121Eとを備える。
第一の流路121Dは、摺動部121の摺動方向と直交する方向に延びている。第二の流路121Eは、摺動部121の摺動方向に沿って上方に延びており、第一の流路121Dの略中央部分に交差している。
排出部12の摺動部121は、収容部11の開口111を介して、収容部11内に挿入可能となっている。
摺動部121は、円柱状の部材であり、その外周面が孔131内を摺動する摺動面121Aとなっている。この摺動面121Aの下端部(収容部11側の部分)には、前述した導入口121Bが複数、たとえば、2つ形成されている。本実施形態では、導入口121Bは、摺動部121の平面中心を挟んで対向する位置に形成されている。
また、摺動部121内部には、流路121Cが形成されている。この流路121Cは、収容部11内部の気体を排出するためのものである。
流路121Cは、逆T字型となっており、摺動面121Aに形成された導入口121Bに連通する第一の流路121Dと、この第一の流路121Dに接続された第二の流路121Eとを備える。
第一の流路121Dは、摺動部121の摺動方向と直交する方向に延びている。第二の流路121Eは、摺動部121の摺動方向に沿って上方に延びており、第一の流路121Dの略中央部分に交差している。
排出部12の摺動部121は、収容部11の開口111を介して、収容部11内に挿入可能となっている。
フランジ部122は、摺動部121の上端部に設けられたものである。このフランジ部122は平面略円形形状であり、その径は、被摺動部13の孔131の径よりも大きく、第二の孔132の径よりも小さい。
ノズル123は、流路121Cの第二の流路121Eに連通している。このノズル123は、後述するチャンバ21に接続される。
付勢部材14は、排出部12を、収容部11内に向かって摺動させた際に、排出部12を、前記摺動方向に沿って前記収容部11と反対方向に付勢するものである。
この付勢部材14は、被摺動部13の第二の孔132内に配置されている。本実施形態では、付勢部材14はコイルばねであり、中心部に排出部12の摺動部121が挿入される。
付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と、第二の孔132の底面部分とに当接している。
この付勢部材14は、被摺動部13の第二の孔132内に配置されている。本実施形態では、付勢部材14はコイルばねであり、中心部に排出部12の摺動部121が挿入される。
付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と、第二の孔132の底面部分とに当接している。
押さえ部材15は、排出部12が被摺動部13から飛び出してしまうことを防止するものである。この押さえ部材15は、排出部12のフランジ部122上に設置されるとともに、被摺動部13の第二の孔132内に配置されている。
押さえ部材15は、板状、たとえば、円盤状の部材であり、第二の孔132の内面に当接し、押さえ部材15と第二の孔132内面との摩擦により、排出部12の被摺動部13からの飛び出しを防止している。
押さえ部材15は、板状、たとえば、円盤状の部材であり、第二の孔132の内面に当接し、押さえ部材15と第二の孔132内面との摩擦により、排出部12の被摺動部13からの飛び出しを防止している。
以上のような気化装置1は、図3に示すように、イオン源装置2に組み込まれる。
イオン源装置2は、気化装置1と、気化装置1の排出部12に接続され、内部に導入されたガスをプラズマ化するチャンバ21とを有する。
イオン源装置2は、イオン注入装置に組み込まれて使用されるものであり、固体ソースSが昇華したガスをプラズマ化してイオンを生成するものである。
イオン源装置2をイオン注入装置に組み込んだ場合には、チャンバ21と、基板が設置され、イオン注入が行われる処理室とが接続されることとなる。
なお、図3のイオン源装置2は、密閉された空間M内に配置される。
イオン源装置2は、気化装置1と、気化装置1の排出部12に接続され、内部に導入されたガスをプラズマ化するチャンバ21とを有する。
イオン源装置2は、イオン注入装置に組み込まれて使用されるものであり、固体ソースSが昇華したガスをプラズマ化してイオンを生成するものである。
イオン源装置2をイオン注入装置に組み込んだ場合には、チャンバ21と、基板が設置され、イオン注入が行われる処理室とが接続されることとなる。
なお、図3のイオン源装置2は、密閉された空間M内に配置される。
このイオン源装置2は、気化装置1と、気化装置1の排出部12のノズル123に接続され、気化装置1の排出部12のノズル123から排出された気体をプラズマ化するチャンバ21とを有する。
イオン源装置2に気化装置1を組み込むと、排出部12の摺動部121が被摺動部13の孔131内を所定距離、摺動し、排出部12の摺動部121の下端部が収容部11内の開口111内に挿入される。
この際、気化装置1の付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と第二の孔132とで挟まれて、圧縮された状態となる。
排出部12の摺動部121の摺動面121Aの下端部には導入口121Bが形成されており、この導入口121Bは収容部11内部に位置しているので、収容部11内と流路121Cとが連通することとなる。
これにより、収容部11内のガスは、図3の矢印に示すように、流路121C、ノズル123を介して、チャンバ21内に導入される。
イオン源装置2に気化装置1を組み込むと、排出部12の摺動部121が被摺動部13の孔131内を所定距離、摺動し、排出部12の摺動部121の下端部が収容部11内の開口111内に挿入される。
この際、気化装置1の付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と第二の孔132とで挟まれて、圧縮された状態となる。
排出部12の摺動部121の摺動面121Aの下端部には導入口121Bが形成されており、この導入口121Bは収容部11内部に位置しているので、収容部11内と流路121Cとが連通することとなる。
これにより、収容部11内のガスは、図3の矢印に示すように、流路121C、ノズル123を介して、チャンバ21内に導入される。
イオン源装置2のメンテナンスを行う場合には、チャンバ21から気化装置1のノズル123を取り外す。
ここで、気化装置1をチャンバ21に取り付けた状態において、付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と第二の孔132とで挟まれて、圧縮された状態、すなわち、排出部12のフランジ部122はチャンバ21側に付勢された状態となっていたため、チャンバ21からノズル123を取り外すと同時に、フランジ部122は付勢部材14により押し上げられる。排出部12は、孔131内を摺動し、収容部11の開口111から出ることとなる。
これにより、排出部12の流路121Cに接続されている導入口121Bは、収容部11外部に位置することとなり、導入口121Bは孔131の内面によりふさがれることとなる。
また、排出部12の底面は、収容部11の開口111と略同位置となり、排出部12の底面により、収容部11の開口111がふさがれることとなる。
ここで、気化装置1をチャンバ21に取り付けた状態において、付勢部材14は、排出部12のフランジ部122と第二の孔132とで挟まれて、圧縮された状態、すなわち、排出部12のフランジ部122はチャンバ21側に付勢された状態となっていたため、チャンバ21からノズル123を取り外すと同時に、フランジ部122は付勢部材14により押し上げられる。排出部12は、孔131内を摺動し、収容部11の開口111から出ることとなる。
これにより、排出部12の流路121Cに接続されている導入口121Bは、収容部11外部に位置することとなり、導入口121Bは孔131の内面によりふさがれることとなる。
また、排出部12の底面は、収容部11の開口111と略同位置となり、排出部12の底面により、収容部11の開口111がふさがれることとなる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
流路121Cが形成された排出部12は、被摺動部13の孔131内を摺動するとともに、被摺動部13に接続された収容部11の開口111を介して収容部11内に出し入れ可能となっている。
被摺動部13上を摺動する排出部12の摺動面121Aには、収容部11の開口111を介して収容部11内に排出部12を挿入した際に、流路121Cと収容部11内部とを連通させるための導入口121Bが形成されている。
従って、収容部11内で昇華したソースを気化装置1から排出する際には、排出部12を被摺動部13の孔131に沿って収容部11側に摺動させ、排出部12の導入口121Bと、収容部11内部とを連通させればよい。これにより、収容部11内部の気化したソースは、排出部12の導入口121Bを介して、排出部12の流路121Cを通り、気化装置1から排出される。
一方、気化したソースを気化装置1から排出させない状態、たとえば、メンテナンス等を行う場合においては、排出部12を被摺動部13の孔131に沿って収容部11と反対方向に摺動させる。このとき、排出部12の導入口121Bは、摺動面121Aに形成されているため、排出部12の導入口121Bを被摺動部13の孔131の内面で閉鎖することができる。
これにより、排出部12に形成された流路121Cは、遮断されるので、図1の矢印に示すように、空気がノズル123から入ったとしても、収容部11と空気とを遮断することができる(図1の×印参照)。これにより、収容部11内に配置された固体ソースSが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
流路121Cが形成された排出部12は、被摺動部13の孔131内を摺動するとともに、被摺動部13に接続された収容部11の開口111を介して収容部11内に出し入れ可能となっている。
被摺動部13上を摺動する排出部12の摺動面121Aには、収容部11の開口111を介して収容部11内に排出部12を挿入した際に、流路121Cと収容部11内部とを連通させるための導入口121Bが形成されている。
従って、収容部11内で昇華したソースを気化装置1から排出する際には、排出部12を被摺動部13の孔131に沿って収容部11側に摺動させ、排出部12の導入口121Bと、収容部11内部とを連通させればよい。これにより、収容部11内部の気化したソースは、排出部12の導入口121Bを介して、排出部12の流路121Cを通り、気化装置1から排出される。
一方、気化したソースを気化装置1から排出させない状態、たとえば、メンテナンス等を行う場合においては、排出部12を被摺動部13の孔131に沿って収容部11と反対方向に摺動させる。このとき、排出部12の導入口121Bは、摺動面121Aに形成されているため、排出部12の導入口121Bを被摺動部13の孔131の内面で閉鎖することができる。
これにより、排出部12に形成された流路121Cは、遮断されるので、図1の矢印に示すように、空気がノズル123から入ったとしても、収容部11と空気とを遮断することができる(図1の×印参照)。これにより、収容部11内に配置された固体ソースSが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、排出部12のフランジ部122と、被摺動部13の孔132の底面との間に付勢部材14を設けている。この付勢部材14は、排出部12を、収容部11内に向かって摺動させた際に、排出部12を、摺動方向に沿って前記収容部11と反対方向に付勢するものであり、気化装置1をイオン源装置2に組み込んだ際には、排出部12を収容部11と反対方向に付勢している。
従って、イオン源装置2から気化装置1を取り外した際には、付勢部材14により、排出部12を収容部11と反対側に駆動させることができる。
これにより、排出部12が被摺動部13内を摺動し、排出部12に形成された流路121Cは、遮断されるので、イオン源装置2から気化装置1を取り外した際に、確実に固体ソースSが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
従って、イオン源装置2から気化装置1を取り外した際には、付勢部材14により、排出部12を収容部11と反対側に駆動させることができる。
これにより、排出部12が被摺動部13内を摺動し、排出部12に形成された流路121Cは、遮断されるので、イオン源装置2から気化装置1を取り外した際に、確実に固体ソースSが大気中にさらされてしまうことを防止できる。
さらに、本実施形態では、付勢部材14をばねとしているので、容易に気化装置1に組み込むことができる。
また、本実施形態では、気化装置1の収容部11と、被摺動部13とを一体化しているので気化装置1の部品点数を削減できる。
また、本実施形態では、気化装置1の収容部11と、被摺動部13とを一体化しているので気化装置1の部品点数を削減できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記実施形態では、気化装置1は、排出部12を、収容部11内に向かって摺動させた際に、排出部12を、摺動方向に沿って前記収容部11と反対方向に付勢する付勢部材14を有するものとした。そして、この付勢部材14をコイルばねとしたが、付勢部材14は、コイルばねに限られるものではない。
また、気化装置は、付勢部材14を有しなくてもよい。メンテナンス時等において、作業者が排出部12を収容部11と反対方向に摺動させてもよい。
たとえば、前記実施形態では、気化装置1は、排出部12を、収容部11内に向かって摺動させた際に、排出部12を、摺動方向に沿って前記収容部11と反対方向に付勢する付勢部材14を有するものとした。そして、この付勢部材14をコイルばねとしたが、付勢部材14は、コイルばねに限られるものではない。
また、気化装置は、付勢部材14を有しなくてもよい。メンテナンス時等において、作業者が排出部12を収容部11と反対方向に摺動させてもよい。
さらに、前記実施形態では、イオン源装置2のメンテナンスを行う場合において、排出部12は、その底面が、収容部11の開口111と略同位置となっていたが、これに限らず、排出部12の導入口121Bよりも収容部11側の部分が、収容部11内に入った状態となっていてもよい。
また、排出部12の底面が、収容部11の開口111よりも、上方(収容部11と反対側)に位置してもよい。
ただし、前記実施形態のように、排出部12の底面が、収容部11の開口111と略同位置となり、排出部12の底面で、収容部11の開口111がふさがれる状態とした方が、より確実に、収容部11内への空気の侵入を防止することができる。
また、排出部12の底面が、収容部11の開口111よりも、上方(収容部11と反対側)に位置してもよい。
ただし、前記実施形態のように、排出部12の底面が、収容部11の開口111と略同位置となり、排出部12の底面で、収容部11の開口111がふさがれる状態とした方が、より確実に、収容部11内への空気の侵入を防止することができる。
また、前記実施形態では、被摺動部13の孔131は、開口111に対し垂直方向(上下方向)に延び、排出部12は孔131内を上下方向に移動するとしたが、これに限らず、たとえば、被摺動部の孔が、開口111に連通し、上下方向に延びる第一の孔と、この第一の孔に連通し、開口111と平行方向(水平方向)に延びる第二の孔とを有する構造であってもよい。そして、排出部を第二の孔内を水平方向に摺動するものとしてもよい。
この場合には、排出部を収容部側に摺動させ、排出部の導入口を第一の孔を介して開口と連通させることで、収容部内部のガスが排出されることとなる。
また、排出部を収容部と反対側に摺動させ、排出部の導入口を第二の孔の内面で閉鎖することで、収容部内部の固体ソースと大気とが遮断されることとなる。
この場合には、排出部を収容部側に摺動させ、排出部の導入口を第一の孔を介して開口と連通させることで、収容部内部のガスが排出されることとなる。
また、排出部を収容部と反対側に摺動させ、排出部の導入口を第二の孔の内面で閉鎖することで、収容部内部の固体ソースと大気とが遮断されることとなる。
1 気化装置
2 イオン源装置
11 収容部
12 排出部
13 被摺動部
14 付勢部材
15 押さえ部材
21 チャンバ
111 開口
121 摺動部
121A 摺動面
121B 導入口
121C 流路
121D 第一の流路
121E 第二の流路
122 フランジ部
123 ノズル
131 孔
132 第二の孔
900 イオン源装置
901 蒸発源
902 プラズマ生成チャンバ
903 ガス導入部材
903A ガス導入管
903B アダプタ
H コイルヒータ
M 空間
S 固体ソース
2 イオン源装置
11 収容部
12 排出部
13 被摺動部
14 付勢部材
15 押さえ部材
21 チャンバ
111 開口
121 摺動部
121A 摺動面
121B 導入口
121C 流路
121D 第一の流路
121E 第二の流路
122 フランジ部
123 ノズル
131 孔
132 第二の孔
900 イオン源装置
901 蒸発源
902 プラズマ生成チャンバ
903 ガス導入部材
903A ガス導入管
903B アダプタ
H コイルヒータ
M 空間
S 固体ソース
Claims (5)
- 固体ソースを気化させ、前記固体ソースが気化したガスを排出する気化装置であって、
開口が形成されており、前記固体ソースを収容するとともに、内部で前記固体ソースが気化する収容部と、
前記収容部内の前記ガスを排出するための流路が形成された排出部と、
前記排出部が摺動するとともに、前記収容部の前記開口に連通する孔が形成され、前記収容部に接続される被摺動部とを備え、
前記被摺動部の前記孔内を摺動する前記排出部の摺動面には、前記流路への前記ガスの導入口が形成され、
前記排出部を前記収容部側に向けて摺動させた際には、前記導入口を介して前記流路と前記収容部内部とが連通し、
前記排出部を前記収容部と反対方向に向けて摺動させた際には、前記導入口が前記被摺動部の前記孔の内面で閉鎖される気化装置。 - 請求項1に記載の気化装置において、
前記排出部は、前記収容部の開口を介して前記収容部内に挿入可能に設けられ、
前記排出部を前記収容部側に向けて所定距離摺動させ、前記開口を介して前記排出部を前記収容部内に挿入した際に、前記導入口は前記収容部内部に位置する気化装置。 - 請求項1または2に記載の気化装置において、
前記排出部を、前記収容部に向かって摺動させた際に、前記排出部を、前記摺動方向に沿って前記収容部と反対方向に付勢する付勢部材が設けられている気化装置。 - 請求項3に記載の気化装置において、
前記付勢部材は、ばねである気化装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の気化装置と、
前記気化装置の前記排出部に接続され、内部に導入された前記ガスをプラズマ化するチャンバとを有するイオン源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007158777A JP2008311125A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 気化装置およびこれを備えたイオン源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007158777A JP2008311125A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 気化装置およびこれを備えたイオン源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008311125A true JP2008311125A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40238551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007158777A Pending JP2008311125A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 気化装置およびこれを備えたイオン源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008311125A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109417005A (zh) * | 2016-06-30 | 2019-03-01 | 瓦里安半导体设备公司 | 用于离子源的汽化器 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02175861A (ja) * | 1988-06-06 | 1990-07-09 | Agency Of Ind Science & Technol | アルカリ土類金属イオン源及びアルカリ土類金属イオンの生成方法 |
JPH07320672A (ja) * | 1994-05-24 | 1995-12-08 | Nissin Electric Co Ltd | イオン源 |
JPH0922661A (ja) * | 1995-07-06 | 1997-01-21 | Nissin Electric Co Ltd | イオン源 |
JP2004507861A (ja) * | 1999-12-13 | 2004-03-11 | セメクイップ, インコーポレイテッド | イオン注入イオン源、システム、および方法 |
JP2004359985A (ja) * | 2003-06-03 | 2004-12-24 | Nissin Ion Equipment Co Ltd | イオンビーム発生方法およびイオン源 |
-
2007
- 2007-06-15 JP JP2007158777A patent/JP2008311125A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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