JP2008306367A - 通信システムおよび同期検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号のベクトルが周波数によって異なることによる同期検出特性の劣化を低減した通信装置を提供する。
【解決手段】同期信号生成部41は同期信号を予め知っており、その同期信号を生成する。同期信号分割部42は、同期信号生成部41で生成された同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割する。個別相関算出部43は、同期信号分割部42で分割された分割同期信号の各々と受信信号との相関値を算出する。同相変換部46は、個別相関算出部43で算出された相関値を互いに同相に変換する。合成部47は、同相変換部46で変換された相関値を合成する。同期判定部49は、合成部47で合成された相関値に基づいて、受信信号の同期を取るためのタイミングを検出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、受信装置において同期検出を行う通信システムに関する。
近年、移動体通信や有線通信では、データ伝送レートの高速化の要求からデータの伝送に広い周波数帯域を用いる傾向がある。広い周波数帯域を伝送に用いるシステムとして、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)やW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)がある。
移動体通信の移動局は、電源が投入されたとき、あるいは圏外を検出したとき、有効周波数を検出して、その周波数で基地局と同期を確立しようとする。この有効周波数を検出する処理はセルサーチと呼ばれている。その際、移動局は予め定められた帯域内にある候補周波数のいずれかを有効周波数に決定する。
一般には、セルサーチには同期信号と呼ばれる既知の信号が用いられる。例えば、ある候補周波数で同期信号の検出を試み、同期信号を検出できればその候補周波数を有効周波数とし、同期信号を検出できなければ他の候補周波数での同期信号の検出に移るという処理を繰り返すことにより、いずれかの候補周波数を有効周波数に決定する。
更に、OFDMシステムの受信側では、シンボル毎にFFT(Fast Fourier Transform)を行なうため、タイミングの検出が必要である。そして、検出したタイミングが受信特性に大きく影響するため、タイミングの検出は重要である。
3GPP LTE(Long Term Evolution)では、送信側で、1.25MHzにわたる広帯域の同期信号をフレーム毎に挿入し、受信側で、その同期信号を初期状態でのFFTタイミングを決定するのに用いる方法が検討されている(非特許文献1参照)。受信側では、同期信号に対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を行い、同期信号レプリカを生成しておく。そして時間領域で同期信号レプリカと受信信号との相関値を算出し、さらに相関値を移動平均してディレイプロファイルを生成する。さらに、そのディレイプロファイルから同期検出を行い、初期状態でのFFTのタイミングを決定する。
また、高速フェージングによる伝搬路の包絡線の時間変化によって検出精度が劣化するのを防ぐために、同期信号レプリカを時間領域で複数ブロックに分割し、各ブロックの相関値を電力加算してから、同期検出を行なう方法が提案されている(非特許文献2参照)。
花田ほか、「ブロードバンドMulti−carrier CDMA伝送における2段階高速セルサーチ方およびその特性」、信学技報RCS2000−68、2000年5月 3GPP R1−061187 2.1,"Comparison on Cell Search Time Performance between SCH−Replica Based and Auto−Correlation Based Detections in E−UTRA Downlink"
上述した同期検出方法では十分な同期検出特性が得られないことがあった。その原因は、伝搬路において周波数選択性フェージングの影響、もしくは発信器の精度が不十分なために送信側の発振器と受信側の発振器との間に起る周波数オフセットの影響であると考えられる。非特許文献1、2においては、周波数選択性フェージングの影響や、送信側と受信側の間に起る周波数オフセットの影響が考慮されていなかった。
伝播路の周波数選択性フェージングや送受信間の周波数オフセットがあると、位相と振幅で表される、受信信号のベクトルは、周波数によって異なる値となる。そのような受信信号と広帯域の同期信号との相関値を算出しようとすると、受信信号の広帯域にわたる合成ベクトルと同期信号との相関値を算出することになるため、算出される相関値は小さくなってしまう。その結果、相関値を移動平均して生成するディレイプロファイルの信号対雑音比(SNR)が劣化し、同期検出特性が劣化する。
本発明の目的は、受信信号のベクトルが周波数によって異なることによる同期検出特性の劣化を低減した通信装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の無線通信システムは、同期検出に既知の同期信号を用いる通信システムであって、
前記同期信号を含む信号を送信する送信装置と、
前記送信装置で用いられる前記同期信号を予め知っており、該同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割し、前記分割同期信号の各々と、前記送信装置からの受信信号との相関値を算出し、算出した前記相関値を互いに同相に変換してから合成し、合成した相関値に基づいて前記送信装置と同期を取るためのタイミングを検出する受信装置と、を有している。
本発明によれば、受信信号と、周波数領域で分割した各分割同期信号との相関値を算出し、それらの相関値を同相に変換してから合成して同期検出に用いるので、受信信号のベクトルが周波数領域によって異なる場合でも高い精度で、同期検出に用いる相関値を与えることができ、同期検出特性の劣化が低減される。
本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例はOFDMの通信システムである。
図1は、第1の実施例による通信システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、通信システムは送信装置11および受信装置12を有している。送信装置11は、既知の同期信号とデータとを含む信号を無線電波もしくは有線で送信する。受信装置12は、送信装置11で用いられる同期信号を予め知っており、既知の同期信号と送信装置11からの受信信号との相関演算に基づいて、受信信号中の同期信号を検出する。受信装置12は、同期信号を検出すると、検出した同期信号のタイミングをもとに送信装置11との同期を確立する。受信信号中に複数の同期信号が検出される場合もある。
ただし、本実施例では、受信装置11は、予め知っている同期信号を1つのものとして用いるのではなく、その同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割して用いる。受信装置11は、各分割同期信号と受信信号との相関値を算出し、それらを同相に変換してから合成し、合成した相関値に基づいて受信信号中の同期信号を検出する。
本実施例では、受信信号と、周波数領域で分割した複数の分割同期信号の各々との相関値を算出し、それらの相関値を同相に変換してから合成して用いるので、受信信号のベクトルが周波数領域によって異なる場合でも相関値を高い精度で算出することができる。精度の高い相関値が算出されれば、それを用いて生成されるディレイプロファイルのSNRの劣化が低減され、同期検出特性の劣化が低減される。
図2Aは、第1の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。図2Aを参照すると、送信装置11は、符号化部21、同期信号生成部22、信号配置部23、IFFT部24、送信部25、発振器26、およびアンテナ27を有している。
符号化部21は、入力されたデータを符号化して信号配置部23に送る。入力されるデータは、例えば音声データや画面表示データなどである。
同期信号生成部22は、既知の同期信号を生成して信号配置部23に送る。
信号配置部23は、符号化部21からの信号をフレームなどの送信形式に従って配置し、生成した各フレームに、同期信号生成部22からの同期信号を挿入し、IFFT部24に送る。
IFFT部24は、信号配置部23で生成され同期信号が挿入され送信形式になった信号に対してIFFTを行い、送信部25に送る。
発振器26は、周波数信号を生成して送信部25に送る。
送信部25は、IFFT部24からの信号を、発振器26からの周波数信号を用いて生成した送信周波数を用いてアンテナ27から送信する。
アンテナ27から送信された無線信号28は、例えば伝播路における周波数選択性フェージングの影響を受けた後に受信装置12に到達する。
図2Bは、第1の実施例における受信装置の構成を示すブロック図である。図2Bを参照すると、受信装置12は、アンテナ32、受信部33、発振器34、同期検出部35、FFT部36、信号抽出部37、および復号部38を有している。
受信装置12には、送信装置11から送信された無線信号28が伝播路を通り、無線信号31として到達する。無線信号31は、例えば無線信号28が周波数選択性フェージングの影響を受けた後の信号である。無線信号31はアンテナ32を介して受信部33に受信される。
発振器34は、周波数信号を生成して受信部33に送る。受信部は、この周波数信号を用いて受信周波数を生成し、受信信号をベースバンド信号に変換する。この受信周波数は、送信装置11で用いられる送信周波数と基本的には同じ値である。しかし、発振器26、34の精度誤差により、送信周波数と受信周波数の間に周波数オフセットが生じることがある。
受信部33は、発振器34からの周波数信号に影響される周波数でアンテナ32からの信号を受信し、同期検出部35およびFFT部36に送る。
同期検出部35は、送信装置11で用いられる既知の同期信号を予め知っており、受信部33からの信号から同期信号を検出できれば、同期検出ができたと判断する。その際、複数の同期信号が検出される場合もある。また、同期検出部35は、同期検出ができると、検出した同期信号のうちいずれかのタイミングを示すタイミング信号をFFT部36に送る。
その際、同期検出部35は、同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割し、それぞれの分割同期信号と受信部33からの信号との相関値をそれぞれに算出する。そして、同期検出部35は、複数の相関値を同相に変換してから合成し、合成された相関値からディレイプロファイルを生成する。さらに、同期検出部35は、生成したディレイプロファイルに基づいて、同期信号のタイミングを検出し、そのタイミングを示すタイミング信号をFFT部36に送る。例えば、複数の同期信号が検出された場合、複数の同期信号のタイミングの中で最初のタイミングあるいは最大レベルのタイミングを示すタイミング信号をFFT部36に送ればよい。最初のタイミングとは、複数のタイミングの中で最も遅延時間の短いタイミングである。
FFT部36は、受信部33からの信号に対してFFTを行い、信号抽出部37に送る。FFT部36は、FFTを開始するとき、同期検出部35からのタイミング信号で示されたタイミングを初期状態のFFTタイミングとして用いる。
信号抽出部37は、FFT部36からの信号から必要な信号を抽出して復号部38に送る。
復号部38は、信号抽出部37からの信号を復号し、得られたデータを出力する。得られるデータは、例えば音声データや画面表示データなどである。このデータはスピーカ(不図示)や画面表示部(不図示)に出力される。
図3は、第1の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、同期検出部35は、同期信号生成部41、同期信号分割部42、複数の個別相関算出部43、複数の同相変換部46、合成部47、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49を有している。個別相関算出部43はそれぞれレプリカ生成部44および相関部45を有している。
同期信号生成部41は、既知の周波数領域の同期信号を生成する。この同期信号は、受信側と送信側で共通かつ既知の符号である。実際の符号はシステムによって異なるが、例えばビット長の決まった符号列である。
同期信号分割部42は、同期信号生成部41で生成された同期信号を複数ブロックに分割する。本実施例では同期信号はQ個のブロックに分割されるものとする。
Q個の個別相関算出部43i(i=1,2,・・・,Q)があり、同期信号分割部42で生成されたQ個の分割同期信号のそれぞれがQ個の個別相関算出部43iに入力される。
個別相関算出部43i(i=1,2,・・・,Q)のレプリカ生成部44iは、入力された分割同期信号に対してIFFTを行うことによりレプリカをそれぞれに生成する。レプリカ生成は信号を送信装置11の送信形式に変換したものである。これにより分割同期信号から生成したレプリカ信号と受信信号との相関演算によって相関値を算出できるようになる。本実施例では送信装置11は同期信号に対してIFFTを行って送信するので、レプリカは分割同期信号をIFFTで変換したものとなる。レプリカ生成部44iの各々で生成されたレプリカは、そのレプリカ生成部44iに対応する相関部45iの各々に入力される。
Q個の相関部45iに同じ受信信号Rx(k)が入力される。相関部45iは、受信信号Rx(k)と、入力したレプリカとの相関値をそれぞれに算出する。例えば、受信信号Rx(k)に、レプリカの複素共役を乗算し、その演算結果の符号長区間での積算値あるいは平均値を相関値とすればよい。積算値の算出には例えば移動積算を用いればよい。また平均値の算出には移動平均を用いればよい。
Q個の同相変換部46iがあり、Q個の相関部45iの各々で算出された相関値は各相関部45iに対応する同相変換部46iに入力される。
同相変換部46iの各々は、入力された相関値を互いに同相の値に変換して合成部47に送る。例えば相関値を電力に変換して同相に変換してもよい。各同相変換部46iで変換されて同相になったQ個の相関値は全て合成部47に入力される。
合成部47は、入力した同相のQ個の信号を合成する。
ディレイプロファイル部48は、合成部47で合成された信号を平均化することにより、相関値における雑音の影響を低減し、相関値を用いてディレイプロファイルを生成する。例えば、同期信号が1フレーム毎に挿入されていれば、あるフレームの信号とその1つ前のフレームの信号との平均値を繰り返し算出すればよい。
同期判定部49は、ディレイプロファイル部48で生成されたディレイプロファイルから、信号対雑音比が十分に大きい同期信号のタイミングを検出すると、同期検出ができたことを示す同期検出信号を出力する。また、同期判定部49は、検出した同期信号のタイミングを示すタイミング信号を出力する。複数の同期信号のタイミングが検出された場合、いずれかのタイミング、例えば最初のタイミングあるいは最大レベルのタイミングを示すタイミング信号を出力すればよい。本実施例のFFT部36では、そのタイミング信号は初期状態でのFFTタイミングを決定するのに用いられる。
基本的にはディレイプロファイルの中のレベルの高いタイミングを同期確立に用いればよいが、そのタイミングでのレベルが雑音による誤差の範囲内であれば、そのタイミングで同期確立はできないので、同期検出ができたと判断することはできない。
具体的には、同期判定部49は、ディレイプロファイルから相対的にレベルが大きいタイミングをパスの候補として選択し、パスの候補の信号レベルと雑音レベルとを算出する。そして、同期判定部49は、その信号レベルと雑音レベルとから算出される信号対雑音比が十分な値であれば、そのパスの候補をパスと決定し、信号対雑音比が十分な値でなければ、そのパスの候補をパスとしなければよい。
(第1の実施例の具体例)
図4は、第1の実施例の具体例における同期検出部35の構成を示すブロック図である。図4を参照すると、具体例の同期検出部35は、同期信号生成部41、同期信号分割部42、複数の個別相関算出部43A、複数の電力変換部46A、合成部47、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49を有している。個別相関算出部43Aはそれぞれレプリカ生成部44Aおよび相関部45Aを有している。
個別相関算出部43Aは上述の個別相関算出部43に相当し、レプリカ生成部44Aと相関部45Aはそれぞれレプリカ生成部44と相関部45に相当する。電力変換部46Aは同相変換部46に相当する。
本具体例では同期信号を2分割する場合を例示する。したがって本具体例ではQ=2である。
同期信号生成部41が生成する既知の同期信号をSC0とし、その各要素をcj(j=0,1,・・・,N−1)、Nは同期信号の符号長とすると、同期信号SC0は式(1)のように表すことができる。
Figure 2008306367
同期信号分割部42は同期信号SC0を複数のブロックに分割する。本具体例ではQ=2なので同期信号SC0は2個のブロックに分割される。分割された2つの分割同期信号をそれぞれSC1、SC2とし、SC1の各要素をb1,j(j=0,1,・・・,N−1)とし、SC2の各要素をb2,j(j=0,1,・・・,N−1)とする。さらに、SC1、SC2の要素が無い部分に“0”を挿入すると、分割同期信号SC1は式(2)のように表すことができ、分割同期信号SC2は式(3)のように表すことができる。
Figure 2008306367
Figure 2008306367
レプリカ生成部44Ai(i=1,2,・・・,Q)は、分割同期信号SC1,SC2の各々に対してIFFTを行って同期信号レプリカLSf1,LSf2を生成する。レプリカLSf1の各要素をu1,l(l=0,1,・・・,FL−1)とし、レプリカLSf2の各要素をu2,l(l=0,1,・・・,FL−1)とすると、レプリカLSf1は式(4)のように表すことができ、レプリカLSf2は式(5)のように表すことができる。
Figure 2008306367
Figure 2008306367
ここでIF(x)はxに対するIFFTの演算を表す。FLはIFFT長である。FL<Nであれば符号を切りつめ、FL>Nであれば”0”を挿入して符号長を合わせる。FL=Nであれば何もしない。
相関部45Ai(i=1,2,・・・,Q)は、時間kにおける受信信号Rx(k)にレプリカの複素共役を乗算し、さらにFL区間における移動積算を算出ことにより、時間kにおける受信信号Rx(k)のレプリカに対する相関値をそれぞれ算出する。
電力変換部46Ai(i=1,2,・・・,Q)は、相関部45Aiからの相関値をそれぞれ電力に変換して同相に変換する。
合成部47は、電力変換部46Ai(i=1,2,・・・,Q)からのQ個の電力を合成する。
ディレイプロファイル生成部48は、合成部47から入力した合成電力値と1フレーム前に入力した合成電力値の平均値を算出し、得られた平均値を用いてディレイプロファイルを生成する。合成電力値の平均値を用いることで雑音の影響が抑圧される。合成部47から入力した合成電力値から複数フレームにわたる平均値を算出し、それを用いることにしてもよく、M回電力平均したディレイプロファイルPf(k,M)は、式(6)のように表すことができる。
Figure 2008306367
ここで、ISCHは1フレーム期間であり、同期信号の挿入周期である。
同期判定部49は、まずディレイプロファイルから1つ以上のレベルの大きいタイミングを検出し、パス候補とする。例えば、最大レベルから一定範囲内に入る極大レベルのタイミングをパス候補とする。続いて同期判定部49は、ディレイプロファイルからパス候補を除いた部分を雑音と見なしてパス候補の信号対雑音比を計算する。続いて同期判定部49は、十分な信号対雑音比が得られるパス候補があるか否か判定し、あればそのパス候補をパスに決定する。少なくとも1つのパスが決まると同期判定部49は同期検出ができたと判断する。同期検出ができたとき、同期判定部49は、パスの中で最初のタイミングあるいは最大レベルのタイミングを示すタイミング信号を出力する。
図5は、第1の実施例の具体例における同期信号を説明するための模式図である。送信装置11から受信装置12への無線信号28の送信形式は予め定められている。無線信号28は、IFFT変換後の同期信号51とIFFT変換後のデータ52で構成されている。IFFT変換後の同期信号51のタイミングを検出することで初期状態でのFFTタイミングを得ることができる。図5中のISCHはフレーム長であり、これは、同期信号がこのフレーム長を周期として挿入される例である。例えば、3GPP LTEでは1フレーム長は10msであるが、1フレーム区間に同期信号は2回挿入されることが検討されている。
図6A、図6Bは、第1の実施例による相関値の改善について説明するための模式図である。図6Aは、広帯域の同期信号を分割せずに受信信号との相関値を算出したときの相関ベクトルを示す図である。図6Bは、広帯域の同期信号を分割して受信信号との相関値を算出して同相に変換して合成したときの相関ベクトルを示す図である。
広帯域の同期信号によって得られた相関ベクトルをhとする。同期信号の周波数帯域を2つに分割した分割同期信号によって得られた相関ベクトルのそれぞれをh(f1)、h(f2)とする。
周波数選択制フェージングや周波数オフセットの影響で、相関ベクトルh(f1)と相関ベクトルh(f2)とが異なる場合、相関ベクトルhは、図6Aに示すように、これらh(f1)とh(f2)を、位相を合わせずに合成したベクトルとなるため、大きさは小さくなる。
図6Bに示すように、h(f1)、h(f2)の異なった位相を同相に合わせ、つまり位相を回転してI軸に合わせたベクトルをh’(f1)、h’(f2)とする。このときh’(f1)とh’(f2)とを合成したベクトルh’の大きさはベクトルhの大きさより大きい。
したがって、仮に雑音が同じだとすると、ベクトルh’の信号対雑音比はベクトルhの信号対雑音比より改善された値となる。
同期信号を分割することにより、受信信号と分割同期信号との相関を示す相関ベクトルが平均化される領域が分割される。それらを同相にしてから合成することによって、合成相関値が大きな値として算出される。
図7A〜7Dは、相関ベクトルが平均化される領域を説明するための図である。
同期信号は周波数領域での分割だけでなく、周波数領域と時間領域の両方で分割してもよい。
図7Aには、同期信号を分割しないで用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域が示されている。図7Bには、同期信号を周波数領域では分割せず時間領域で2分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域が示されている。図7Cには、同期信号を周波数領域で2分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域が示されている。図7Dには、同期信号を時間領域および周波数領域でそれぞれ2分割し、全体として4分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域が示されている。
図7Cが第1の実施例の分割方法である。第1の実施例では、2つの相関ベクトルh(f1)、h(f2)が算出され、それらが同相で合成される。周波数領域で分割することにより、受信信号のベクトルが周波数によって異なる場合に同期検出特性の劣化を低減することができる。図7Dの分割方法では、4つの相関ベクトルh(t1,f1)、h(t1,f2)、h(t2,f1)、h(t2,f2)が算出される。そして、それらが同相で合成される。周波数領域で分割することにより、受信信号のベクトルが周波数によって異なると共に、時間領域で分割することにより、高速フェージングなどによって受信信号のベクトルが時間によって異なる場合に同期検出特性の劣化を低減することができる。
図8は、同期検出とタイミング検出について説明するためのディレイプロファイルの模式図である。ディレイプロファイル生成部48が、図8に示すディレイプロファイルを生成し、同期判定部49に入力したものとする。
同期判定部49は、ディレイプロファイルから、タイミングt2におけるレベルが最大であることを検出する。そして、その最大レベルから許容値(XdB)以内に入っている極大レベルのタイミングをパス候補とする。この例では、第1パス候補から第4パス候補まで4つのパス候補が抽出される。
同期判定部49は、ディレイプロファイルのパス候補以外の区間の平均を雑音レベル(YdB)として計算する。雑音による誤検出を避けるために、雑音レベルに所定の係数zを乗算した値以上のレベルのパス候補をパスとする。なお、雑音レベルと係数zの乗算はデシベル単位では加算となる。
このとき1つもパスが検出できなければ同期検出が失敗したと判断される。また1つ以上のパスが検出されれば同期検出が成功したと判断される。この例では、第1パス候補から第4パス候補のうち第1パス候補から第3パス候補の3つがパスに決定される。そして、同期判定部49は、3つのパスの中から例えば最初のパスのタイミングt1を、初期状態でのFFTタイミングを示すタイミング信号として出力する。
ディレイプロファイルの各パスの値を信号と考えるとき、信号対雑音比が小さいパス候補はパスとはされないので、信号対雑音比が小さければ同期検出がされにくく、信号対雑音比が大きければ同期検出がされやすい。
図9は、同期検出率のシミュレーション結果を示すグラフである。図9のグラフは、横軸が伝送路の特性を示し、縦軸が同期検出率を示している。同期信号を分割しないで用いた場合の同期検出率が■(黒い四角形)で示され、同期信号を2分割して用いた場合の同期検出率が●(黒い丸)で示されている。
伝送路の特性については、ITU−T Typical Urban 6pathというフェージングモデルでシミュレーションしている。横軸の「Static」は静特性を示し、「TU(3km/h)」、「TU(30km/h)」、「TU(120km/h)」は、それぞれITU−T Typical Urban 6pathの移動速度3km/h、30km/h、120km/hの各環境での同期検出率を示している。
図9を見ると、静特性では、同期信号を分割しない場合と、同期信号を周波数領域で2分割した場合とで差はほとんど無い。しかし、移動速度が速くなると同期信号を周波数領域で分割することによる同期検出率の改善効果が現れ、移動速度が上がるほど改善効果が大きくなっている。この結果から、本実施例は高速フェージング伝搬環境において同期検出率を改善する効果があることが分かる。
(第2の実施例)
第2の実施例として、同期信号を図6Dに示したように周波数領域および時間領域の両方で分割する例を示す。
第2の実施例の無線通信システムは、基本的には、図1に示した第1の実施例のものと同様の構成である。また第2の実施例の送信装置11および受信装置12は、基本的には、図2A、2Bに示した第1の実施例のものと同様の構成である。第2の実施例は受信装置12の同期検出部35が第1の実施例と異なる。
図10は、第2の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。図10を参照すると、第2の実施例における同期検出部35は、同期信号生成部41、同期信号分割部42、複数の個別相関算出部43B、複数の同相変換部46、合成部47、ディレイプロファイル生成部48、同期判定部49、および受信信号分割部61を有している。個別相関算出部43Bはそれぞれレプリカ生成部63、レプリカ分割部64、および相関部65を有している。同期信号生成部41、同期信号分割部42、同相変換部46、合成部47、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49は、図3に示した第1の実施例のものと同様である。
個別相関算出部43Bのレプリカ生成部63iは、同期振動分割部42にて周波数領域でQ個に分割された分割同期信号に対してIFFTを行ってレプリカをそれぞれに生成する。
レプリカ分割部64iは、レプリカ生成部63iで生成されたレプリカを時間領域でP個に分割する。レプリカ分割部64iからのP個のレプリカは、個別相関算出部43Biに含まれているP個の相関部65jのそれぞれに入力される。
受信信号分割部61は、P−1個の遅延回路62によるP段のシフトレジスタで構成され、受信信号Rx(k)を遅延回路62に蓄積しながらシフトレジスタの各段の信号を出力する。P個の各段の信号は、各個別相関算出部43BiのP個の相関部65jのそれぞれに入力される。
Q×P個の相関部65jは、受信信号分割部61からの信号と、レプリカ分割部64iからのレプリカとの相関値をそれぞれに算出する。Q個の個別相関算出部43BのそれぞれにP個ずつ備えられており、全部でQ×P個の相関部65jがある。Q×P個の相関部65jから出力された相関値は、Q×P個の同相変換部46jのそれぞれに入力される。
Q×P個の同相変換部46jの各々は、入力された相関値を互いに同相の値に変換して合成部47に送る。
第2の実施例では、同期信号を周波数領域および時間領域で複数に分割して同期検出に用いるので、受信信号の周波数によるベクトルの違いだけでなく、時間によるベクトルの違いによる同期検出特性の劣化も低減される。高速フェージングの影響により受信信号の包絡線が変化したときのベクトルの変化の影響を低減し、同期検出特性を改善することができる。
(第2の実施例の具体例)
同期検出部35において、同期信号生成部41は既知の同期信号を生成して同期信号分割部42に送る。
同期信号分割部42は、同期信号生成部41からの同期信号をQ個のブロックに分割し、分割同期信号をQ個の個別相関算出部43iのそれぞれに送る。
レプリカ生成部63i(i=1,2,・・・,Q)は、分割同期信号をそれぞれIFFTしてレプリカをそれぞれ生成する。
レプリカ分割部64i(i=1,2,・・・,Q)は、各レプリカを更に時間領域でP個のブロックに分割し、P個の相関部65jのそれぞれに送る。その結果、合計でQ×P個の分割レプリカが生成される。
ここではQ=2、P=2の例を示すことにする。
レプリカLSf1から得られる2個の分割レプリカLSf1,t1、LSf1,t2は、式(4)より、式(7)、式(8)のように表すことができる。
Figure 2008306367
Figure 2008306367
レプリカLSf2から得られる2個の分割レプリカLSf2,t1、LSf2,t2は、式(5)より、式(9)、式(10)のように表すことができる。
Figure 2008306367
Figure 2008306367
遅延回路62l(l=1,2,・・・,P−1)は、それぞれFL/P時間の遅延を発生する。その結果、受信信号分割部61は受信信号Rx(k)を時間領域でP個に分割する。また、別の表現をするとこれは、図5における同期信号を時間領域でP個に分割する。
相関部65j(j=1,2,・・・,Q×P)は、受信信号分割部61で分割された受信信号と、その時間に対応する分割レプリカの各々との相関値を算出する。
同相変換部46j(j=1,2,・・・,Q×P)は、これらQ×P個の相関値をそれぞれ同相に変換する。
合成部47は、各同相変換部46jで変換された相関値を合成する。
ディレイプロファイル生成部48は、合成部47で合成された相関値を平均化処理することにより、相関値に含まれている雑音の影響を低減し、雑音の影響を低減した相関値を用いてディレイプロファイルを生成する。例えばM回電力平均したタイミングkのディレイプロファイルPft(k,M)は式(11)のように表すことができる。
Figure 2008306367
同期判定部49は、ディレイプロファイル部48で生成されたディレイプロファイルから、信号対雑音比が十分に大きい同期信号のタイミングを検出すると、同期検出ができたことを示す同期検出信号を出力する。また、同期判定部49は、検出した同期信号のタイミングを示すタイミング信号を出力する。複数の同期信号のタイミングが検出された場合、いずれかのタイミング、例えば最初のタイミングあるいは最大レベルのタイミングを示すタイミング信号を出力すればよい。
(第3の実施例)
第3の実施例として、伝播路の状態に応じてレプリカの分割方法または分割数を適応的に制御する例を示す。
第3の実施例の無線通信システムは、基本的には、図1に示した第1の実施例のものと同様の構成である。また第2の実施例の送信装置11は、基本的には、図2Bに示した第1の実施例のものと同様の構成である。第2の実施例は受信装置12の構成が第1の実施例と異なる。
例えば、移動速度を示す速度情報あるいはマルチパス数に応じてレプリカの分割方法または分割数を適応的に制御すればよいが、ここでは速度に応じて制御する例を示す。
電波環境は移動速度あるいはマルチパス数によって異なる。電波環境によって最適なレプリカの分割数が変わる。例えば、図9を参照すると、高速フェージング環境下ではQ=2とすることで同期検出特性が改善する。しかし、受信装置12が移動しない環境ではQ=1とQ=2で同期検出率がほぼ等しく、厳密にはQ=1の方がやや良好である。このように速度によって最適なレプリカの分割数が変化するので、速度に応じてレプリカの分割方法や分割数を適応的に制御することにより、より良好な同期検出特性を得ることができる。
図11は、第3の実施例における受信装置の構成を示すブロック図である。図11を参照すると、受信装置12は、アンテナ32、受信部33、発振器34、同期検出部35B、FFT部36、信号抽出部37、復号部38、速度検出部71、および制御部72を有している。
受信装置12には、送信装置11から送信された無線信号28が伝播路を通り、無線信号31として到達する。無線信号31は、例えば無線信号28が周波数選択性フェージングの影響を受けた後の信号である。無線信号31はアンテナ32を介して受信部33に受信される。発振器34は、受信周波数を示す周波数信号を生成して受信部33に送る。
FFT部36は、受信部33からの信号に対してFFTを行い、信号抽出部37に送る。FFT部36は、FFTを開始するとき、同期検出部35からのタイミング信号で示されたタイミングを初期状態のFFTタイミングとして用いる。信号抽出部37は、FFT部36からの信号から必要な信号を抽出して復号部38に送る。復号部38は、信号抽出部37からの信号を復号し、得られたデータを出力する。
速度検出部71は、例えばジャイロセンサなどにより移動速度を検出し、その速度を示す速度情報を制御部72に送る。
制御部72は、速度検出部71からの速度情報に応じて同期検出部35Bにおけるレプリカの分割方法を選択し、選択した分割方法を指示する制御信号を同期検出部35Bに送る。速度と、その速度に適したレプリカの分割方法との関係は、予め制御部72に設定しておけばよい。
同期検出部35Bは、第1の実施例の同期検出部35と同様に、レプリカを1つ以上の分割レプリカにし、その分割レプリカを用いて同期検出を行い、同期検出ができたときにはタイミング信号を出力する。本実施例の同期検出部35Bは、その際にレプリカをどのように分割するか、またいくつに分割するかを制御部72からの制御信号に従って変更する。
図6A〜6Dを参照すると分割方法の例が分かる。例えば、周波数領域で分割する方法、時間領域で分割する方法、周波数領域と時間領域の両方で分割する方法、分割しないという方法があり、これらからいずれかを選択することにしてもよい。
(第4の実施例)
第1〜3の実施例としてOFDMの無線通信システムを例示してきたが、第4の実施例はCDMA無線通信システムである。CDMAではOFDMと異なり、送信側で同期信号に対してIFFTを行わない。そのため受信側でレプリカを生成するためにIFFTを行なう必要がない。
本実施例では、同期信号を複数の周波数ブロックに分割し、得られた複数の分割同期信号と受信信号との相関値を算出し、得られた相関値を同相に変換して合成する。例えば、同期信号をフィルタリングして、高周波数帯域、中周波数帯域、および低周波数帯域という3つの周波数ブロックに分割すればよい。
第4の実施例のCDMA無線通信システムは、基本的には、図1に示した第1の実施例のシステムと同様の構成である。第4の実施例の受信装置はレイク受信を行なうので、同期検出によって少なくともパスを検出し、パスをフィンガーに割り当てる。また、受信装置は、検出したパスのうちいずれかのタイミングを示すタイミング信号を等化器で用いる。例えば、最大レベルのパスのタイミングを等化器に用いてもよく、また一定レベル以上の最初のパスのタイミングを等化器に用いてもよく、また一定レベル以上の複数のパスのタイミングを等化器に用いてもよい。
第4の実施例では基本的には第1の実施例等と同様に同期検出を行なうが、同期検出部の構成は第1の実施例と一部異なる。
図12は、第4の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。図12を参照すると、第4の実施例における同期検出部81は、同期信号生成部82、同期信号分割部83、複数の個別相関算出部85、複数の同相変換部86、合成部87、ディレイプロファイル生成部88、および同期判定部89を有している。同期信号分割部83は複数のフィルタ84を有している。
図10を参照すると、同期信号生成部82は既知の同期信号を生成して同期信号分割部83に送る。
同期信号分割部83は、通過帯域がそれぞれ異なるQ個のフィルタ84i(i=1,2,・・・,Q)を有しており、フィルタ84iによるフィルタリングで同期信号をQ個の周波数に分割し、Q個の分割同期信号をQ個の相関部85iのそれぞれに送る。
相関部85i(i=1,2,・・・,Q)は、時刻kの受信信号Rxc(k)と各々の分割同期信号との相関値を算出する。
同相変換部86i(i=1,2,・・・,Q)は、Q個の相関値をそれぞれ同相に変換する。
合成部87は、各同相変換部86iで変換された相関値を合成する。
ディレイプロファイル生成部88は、合成部87で合成された相関値を平均化処理することにより、相関値に含まれている雑音の影響を低減し、雑音の影響を低減してディレイプロファイルを生成する。
同期判定部89は、ディレイプロファイル部88で生成されたディレイプロファイルから相対的にレベルが大きいタイミングをパスの候補として選択し、パスの候補の信号レベルと雑音レベルとを算出する。そして、同期判定部89は、その信号レベルと雑音レベルとから算出される信号対雑音比が十分な値であれば、そのパス候補をパスと決定する。同期判定部89は、少なくとも1つのパス候補がパスとなれば、同期検出ができたと判断する。
そして、同期検出部89は、パスのタイミングをレイク受信用のフィンガーに通知してもよく、またいずれかのパスのタイミングを等化器に通知してもよい。
(第5の実施例)
第5の実施例として、伝播路の状態によって受信信号の品質に応じて合成の代わりに選択を行う例を示す。
第5の実施例の無線通信システムは、基本的には、図1に示した第1の実施例のものと同様の構成である。また第5の実施例の送信装置11および受信装置12は、基本的には、図2A、2Bに示した第1の実施例のものと同様の構成である。第5の実施例は受信装置12の同期検出部35が第1の実施例と異なる。
図13は、第5の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。図13を参照すると、第5の実施例における同期検出部35は、同期信号生成部41、同期信号分割部42、複数の個別相関算出部43、複数の同相変換部46、複数の品質推定部90、選択部91、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49を有している。個別相関算出部43はそれぞれレプリカ生成部44と相関部45を有している。同期信号生成部41、同期信号分割部42、個別相関算出部43、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49は、図3に示した第1の実施例のものと同様である。
例えば、周波数選択性フェージングの影響などで特定の周波数帯域の信号電力が小さいなどで信号品質が悪いために、その周波数帯域に相当するレプリカを用いて得られた相関値の品質が悪いときには、その品質の悪い相関値を合成せず、そうでない場合は合成することによって信号対雑音比を改善する例を示す。
これは、高速フェージングの包絡線の影響などで特定の時間の信号電力が小さいなど信号品質が悪いときにも同様に用いることができる。
図13を参照すると、複数の品質推定部90は、複数の個別相関算出部43の相関部45より出力される相関値からそれぞれ品質推定を行い、選択部91に通知する。品質推定は信号電力の大きさや信号対雑音比などで行う。選択部91は、複数の品質推定部90からの品質推定結果より、品質の良い相関値を選択してディレイプロファイル生成部48に渡す。他の動作は図1と同様である。
これによって、周波数選択性フェージングの影響などで品質の良い周波数帯と品質の悪い周波数帯がある場合、品質の良い周波数帯から得られた情報のみを用い、品質の悪い周波数帯から得られた相関値を合成しないことで同期検出を改善することができる。
(第6の実施例)
第6の実施例として、伝播路の状態によって受信信号の品質に応じて合成の代わりに選択を行う例を示す。
第6の実施例の無線通信システムは、基本的には、図1に示した第1の実施例のものと同様の構成である。また第6の実施例の送信装置11および受信装置12は、基本的には、図2A、2Bに示した第1の実施例のものと同様の構成である。第6の実施例は受信装置12の同期検出部35が第1の実施例と異なる。
図14は、第6の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。図14を参照すると、第6の実施例における同期検出部35は、同期信号生成部41、同期信号分割部42、複数の個別相関算出部43、複数の同相変換部95、複数の品質推定部94、選択部92、選択合成部93、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49を有している。個別相関算出部43はそれぞれレプリカ生成部44と相関部45を有している。同期信号生成部41、同期信号分割部42、個別相関算出部43、ディレイプロファイル生成部48、および同期判定部49は、図3に示した第1の実施例のものと同様である。
例えば、周波数選択性フェージングの影響などで特定の周波数帯域の信号電力が小さいなどで信号品質が悪いために、その周波数帯域に相当するレプリカを用いて得られた相関値の品質が悪いときには、その品質の悪い相関値を合成せず、そうでない場合は合成することによって信号対雑音比を改善する例を示す。
これは、高速フェージングの包絡線の影響などで特定の時間の信号電力が小さいなど信号品質が悪いときにも同様に用いることができる。
図14を参照すると、複数の品質推定部94は、複数の個別相関算出部43より出力される相関値からそれぞれ品質推定を行い、選択部92に通知する。品質推定は信号電力の大きさや信号対雑音比などで行う。信号電力は、同相変換部95の出力からも得ることができる。選択部92は、複数の品質推定部94からの品質推定結果より、予め定めた値より品質推定結果の良い相関値を零から複数個選択して選択合成部93に通知する。選択合成部93は、通知された相関値のみを選択合成してディレイプロファイル生成部48に渡す。他の動作は図1と同様である。
これによって、周波数選択性フェージングの影響などで品質劣化が激しく、合成しても雑音成分を増やすことになるような周波数帯の相関結果を合成することを避け、そうでない場合は合成することによって信号対雑音比を改善し、同期検出を改善することができる。
ここでは電源投入時や圏外検出時に行なうセルサーチを例に示したが、本発明がこれに限定されるものではない。他の例として、信号を受信中にディレイプロファイルから品質の良好なパスを検出するパスサーチにも同様の技術を適用することができる。
第1の実施例による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施例における送信装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施例における受信装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。 第1の実施例の具体例における同期検出部の構成を示すブロック図である。 第1の実施例の具体例における同期信号を説明するための模式図である。 広帯域の同期信号を分割せずに受信信号との相関値を算出したときの相関ベクトルを示す図である。 広帯域の同期信号を分割して受信信号との相関値を算出して同相合成したときの相関ベクトルを示す図である。 同期信号を分割しないで用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域を示す図である。 同期信号を時間領域で2分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域を示す図である。 同期信号を周波数領域で2分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域を示す図である。 同期信号を時間領域および周波数領域でそれぞれ2分割し、全体として4分割した分割同期信号を用いた場合の相関ベクトルの平均化される領域を示す図である。 同期検出とタイミング検出について説明するためのディレイプロファイルの模式図である。 同期検出率のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。 第3の実施例における受信装置の構成を示すブロック図である。 第4の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。 第5の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。 第6の実施例における同期検出部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 送信装置
12 受信装置
21 符号化部
22 同期信号生成部
23 信号配置部
24 IFFT部
25 送信部
26 発振器
27 アンテナ
32 アンテナ
33 受信部
34 発振器
35 同期検出部
36 FFT部
37 信号抽出部
38 復号部
41 同期信号生成部
42 同期信号分割部
43、43A 個別相関算出部
44、44A レプリカ生成部
45、45A 相関部
46、95 同相変換部
46A 電力変換部
47 合成部
48 ディレイプロファイル生成部
49 同期判定部
61 受信信号分割部
62 遅延回路
63 レプリカ生成部
64 レプリカ分割部
65 相関部
71 速度検出部
72 制御部
81 同期検出部
82 同期信号生成部
83 同期信号分割部
84 フィルタ
85 個別相関算出部
86 同相変換部
87 合成部
88 ディレイプロファイル生成部
89 同期判定部
83 同期信号分割部
84 フィルタ
90、94 品質推定部
91、92 選択部
93 選択合成部

Claims (11)

  1. 同期検出に既知の同期信号を用いる通信システムであって、
    前記同期信号を含む信号を送信する送信装置と、
    前記送信装置で用いられる前記同期信号を予め知っており、該同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割し、前記分割同期信号の各々と、前記送信装置からの受信信号との相関値を算出し、算出した前記相関値を互いに同相に変換してから合成し、合成した相関値に基づいて前記送信装置と同期を取るためのタイミングを検出する受信装置と、を有する通信システム。
  2. 前記送信装置から前記受信装置へ、前記同期信号を含む信号を無線電波で送信する、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記受信装置は、前記同期信号を分割同期信号に分割するときの分割方法または分割数が変更可能であり、前記送信装置との間の電波環境に基づいて、前記分割方法または前記分割数を適応的に制御する、請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記受信装置は、該受信装置の移動速度に応じて適応的に前記分割方法または前記分割数を制御する、請求項2に記載の通信システム。
  5. 前記受信装置は、前記分割同期信号を前記送信装置での送信形式に変換したレプリカを生成し、該レプリカと前記受信信号との相関値を算出する、請求項1から4のいずれか1項に記載の通信システム。
  6. 既知の同期信号を用いて受信信号の同期検出を行なう同期検出装置であって、
    前記同期信号を予め知っており、前記同期信号を生成して出力する同期信号生成部と、
    前記同期信号生成部で生成された前記同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割する同期信号分割部と、
    同期信号分割部で分割された前記分割同期信号の各々と前記受信信号との相関値を算出する個別相関算出部と、
    前記個別相関算出部で算出された前記相関値を互いに同相に変換する同相変換部と、
    前記同相変換部で変換された前記相関値を合成する合成部と、
    前記合成部で合成された前記相関値に基づいて、前記受信信号の同期を取るためのタイミングを検出する同期判定部と、を有する同期検出装置。
  7. 前記同期信号分割部は、前記同期信号を分割同期信号に分割するときの分割方法または分割数が変更可能であり、前記送信装置との間の電波環境に基づいて、前記分割方法または前記分割数を適応的に制御する、請求項6に記載の同期検出装置。
  8. 前記同期信号分割部は、該受信装置の移動速度に応じて適応的に前記分割方法または前記分割数を制御する、請求項7に記載の同期検出装置。
  9. 前記個別相関算出部は、前記分割同期信号を前記受信信号の形式に変換したレプリカを生成し、該レプリカと前記受信信号との相関値を算出する、請求項6から8のいずれか1項に記載の同期検出装置。
  10. 前記同期信号合成部は、該受相関値の品質に応じて適応的に合成数を制御する、請求項6から9のいずれか1項に記載の同期検出装置。
  11. 既知の同期信号を用いて送信装置からの受信信号の同期検出を行なうための同期検出方法であって、
    前記送信装置で用いられる前記同期信号を予め知っており、該同期信号を周波数領域で複数の分割同期信号に分割し、
    前記分割同期信号の各々と、前記送信装置からの受信信号との相関値を算出し、
    算出した前記相関値を互いに同相に変換してから合成し、
    合成した相関値に基づいて前記送信装置と同期を取るためのタイミングを検出する、同期検出方法。
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