JP2008295156A - 受電装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷変調部の負荷変調抵抗のサイズを小さくしながらも、異常時に負荷変調抵抗に大電流が流れないようにした安全性の高い受電装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】送電装置10により電力が供給される受電装置40は、二次コイルL2と負荷90との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子FU1と、二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路42と、受電回路よりも電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部46とを印刷回路基板の実装面上に有し、負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗RB3とスイチッング素子TB3とを含み、負荷変調時に受電制御回路によってスイッチング素子がオン、オフされ、電流抑制素子FU1は負荷変調抵抗RB3と熱結合領域内にて熱結合されて、負荷変調抵抗RB3の温度上昇時に負荷変調抵抗RB3に流れる電流を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置及びそれを用いた電子機器に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている。この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。
無接点電力伝送の従来技術として特許文献1がある。この特許文献1では、送電ドライバの出力に接続されたコンデンサと一次コイルとにより共振回路を構成して、送電装置(一次側)から受電装置(二次側)に電力を供給している。
特開2006−60909号公報
無接点電力伝送方式に用いられる受電装置は、接触式に比べて損失が多く、損失による発熱が懸念される。特に、バッテリを搭載した携帯機器では、放熱の非効率性のためにバッテリ充電時の発熱と共に、発熱によるバッテリの信頼性に悪影響が生ずる。
仮に、受電装置に複雑な安全回路を搭載したとしても、その安全回路自体が故障した場合の安全性も担保しなければならない。
ここで、本願出願人は、例えば受電装置に機器認証機能を持たせるために、認証時にスイッチによってオン、オフされる負荷変調抵抗を設ける技術を開発している。
この負荷変調抵抗として一般の定常負荷を用いる場合、発熱が問題になるほど負荷変調抵抗の抵抗値は低く、定常電流を超える異常電流が流れたときの発熱が無視できなくなる。抵抗値が低い場合電流を多く流す必要があり、定格電力の大きな抵抗値とする必要があり、スイッチング用トランジスタがなんらかの破壊により短絡した場合にも抵抗の焼損を防ぐためサイズの大きな抵抗を使用しなければならない。しかし、受電装置が携帯機器等のように小型化が要請される場合、大きなサイズの抵抗器は搭載できない。また、負荷変調抵抗の抵抗値を大きくすると、スイッチのオン、オフ時のインピーダンスの差(負荷の差)が小さくなり、送電側での0,1のデータ判別が困難となる。
そこで、本発明の幾つかの態様は、負荷変調部の負荷変調抵抗のサイズを小さくしながらも、異常時に負荷変調抵抗に大電流が流れないようにした安全性の高い受電装置及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
を印刷回路基板の実装面上に有し、
前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
前記電流抑制素子は前記負荷変調抵抗と熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする。
本発明の一態様では、受電装置の負荷変調部が、送電装置に対してデータを送信するために、負荷変調部のスイッチング素子をオフさせると、負荷変調部は低負荷(インピーダンス大)となり、スイッチング素子をオンさせると、負荷変調部の負荷は高負荷(インピーダンス小)となる。受電装置側で負荷変調を行うと、送電装置側の一次コイルの誘起電圧の信号波形が変化し、受電装置からのデータが「0」なのか「1」なのかを判断できる。これにより、送電装置側では、データ(負荷)検出、異物(金属)検出、着脱(取り外し)検出等が可能になる。
本発明の一態様では、この負荷変調に用いる負荷変調抵抗はサイズを小さく維持して、低抵抗値とすることができる。この理由は以下の通りである。
負荷変調抵抗は、スイッチング素子のオフ時には電流が流れず、負荷変調時にも周期的にスイッチング素子がオン、オフされるので、定常的には電流は流れない。しかし、仮にスイッチング素子またはその制御系が故障すると、負荷変調抵抗には電流が流れ放しとなる。こうなると、抵抗値の小さな変調負荷抵抗の発熱が無視できない。
しかし、負荷変調抵抗が定常時の温度よりも高い温度となる異常時には、この負荷変調抵抗と熱結合された電流抑制素子が、例えば、熱によって溶断されるか、あるいは温度上昇によって高抵抗値に変化する。よって、この電流抑制素子によって、異常時に負荷変調抵抗に流れる電流が抑制(電流遮断も含む)される。これにより、異常時での負荷変調抵抗の発熱を抑えることができる。
本発明の一態様では、前記受電回路は、前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路を含み、前記電流抑制素子は、前記二次コイルの一端と前記整流回路との間に接続することができる。
電流抑制素子は、異常時に負荷変調抵抗に流れる電流が抑制できる位置であれば、電力伝送経路上のどの位置でも構わない。ただし、上述した位置は受電装置側での電力伝送経路上の最上流位置となり、異常時に無駄な電力を消費せずに済む。
本発明の一態様では、前記電流抑制素子は、前記整流回路を構成する少なくとも一つのダイオードと熱結合することができる。
上述した異常時には、変調負荷抵抗よりも上流の整流回路にも異常電流が流れて発熱する。よって、異常時には整流回路を構成する少なくとも一つのダイオードも発熱するので、これと熱結合された電流抑制素子の昇温感度が高まる。
本発明の一態様では、前記受電回路は、前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路を含み、前記二次コイルと前記整流回路との間に共振コンデンサが設けられ、前記電流抑制素子は、前記共振コンデンサと熱結合することができる。
上述した異常時には、変調負荷抵抗よりも上流の共振コンデンサにも異常電流が流れて発熱する。よって、異常時には共振コンデンサも発熱するので、これと熱結合された電流抑制素子の昇温感度がさらに高まる。
本発明の一態様では、前記負荷変調部よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられたレギュレータと、前記レギュレータと前記負荷との間の前記電力伝送経路に挿入接続された電流検出抵抗と、をさらに有し、前記電流抑制素子は、前記電流検出抵抗と熱結合することができる。
負荷側の電流を検出するために用いられる電流検出抵抗は、負荷を増大させないために低抵抗値となる。よって、上述した異常時の大きな電流が電流検出抵抗を流れると発熱し易いので、これと熱結合された電流抑制素子の昇温感度が高まる。
本発明の一態様では、前記印刷回路基板は、前記実装面の裏面に接地電源パターンを有し、前記電流抑制素子及びそれに熱結合される部品と対向する位置に、前記接地電源パターンを連続形成することができる。
ここで、熱結合とは、空間的に部品同士を接近させて輻射熱により熱結合させても良いが、好ましくは固体熱伝導による熱結合が好ましい。固体熱伝導のために、実装面上にて熱結合される部品と対向する接地電源パターンを、印刷回路基板の裏面に連続形成しておけばよい。
本発明の一態様では、前記印刷回路基板は、前記負荷と接続される端子を前記実装面上に含み、
前記接地電源パターンは、前記二次コイルから前記端子に至る前記電力伝送経路と対向する位置にパワー系接地電源パターンを有することができる。
上述した熱結合される部品はいずれも電力伝送経路途中に設けられるパワー系部品であり、それらの基準接地電位を設定するパワー系接地電源パターンを、熱結合パターンとして兼用することができる。
本発明の一態様では、前記端子は矩形の前記印刷回路基板の端部に配置され、前記パワー系接地電源パターンは、前記端子と対向する位置にて幅広パターンに形成され、前記接地電源パターンは、前記受電制御回路と接続されるコントロール系接地電源パターンをさらに有し、前記コントロール系接地電源パターンは、前記印刷回路基板の前記端部に位置する辺に沿って延在する細長パターンを介して、前記パワー系接地電源パターンの前記幅広パターンと接続することができる。
こうすることで、パワー系接地電源パターンが端子位置にて幅広となっていても、それに接続されるコントロール系接地電源パターンは細長パターンであるので、パワー系接地電源パターンからコントロール系接地電源パターンへの熱伝達効率を悪化させることができる。これにより、パワー系接地電源パターンを放熱しにくくして熱結合材としての機能を担保すると共に、コントロール系部品の昇温を防止できる。
本発明の一態様では、前記電流抑制素子は、温度上昇時に電流を抑制できるものであればよいが、好ましくは、温度上昇により溶断される温度ヒューズ素子や、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数を有するサーミスタとすることができる。
本発明の他の態様は、送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路と、
前記二次コイルと前記整流回路との間に設けられた共振コンデンサと、
前記共振コンデンサよりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
を印刷回路基板の実装面上に有し、
前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイッチング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
前記電流抑制素子は、前記負荷変調抵抗、前記整流回路を構成するダイオード、前記共振コンデンサのうちの少なくとも一つと熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする。
上述した本発明の他の態様では、上述した通り、負荷変調抵抗、整流回路を構成するダイオード、共振コンデンサのうちの少なくとも一つが、負荷変調抵抗に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する。よって、電流抑制素子は必ずしも負荷変調抵抗と熱結合されるものに限らず、負荷変調抵抗に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する上記いずれか一つと熱結合されていれば良い。
本発明のさらに他の態様は、送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
を印刷回路基板の実装面上に有し、
前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
前記受電回路及び前記負荷変調部に設けられた部品であって、かつ、定常電流を超える異常電流が流れることで発熱する部品と、前記電流抑制素子とが熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする。
本発明のさらに他の態様では、電流抑制素子は上述の通り電力伝送経路の上流側に配置されるのがよく、この電流抑制素子と物理的に接近させて配置できる部品は、電力伝送経路の上流側、つまり受電回路及び前記負荷変調部に設けられた部品である。これらの部品のうち、上述の通り、負荷変調抵抗に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する部品と熱結合されていれば良い。
本発明のさらに他の態様は、送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
を有し、
前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
前記負荷変調抵抗は、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数を有するサーミスタであることを特徴とする。
本態様では、負荷変調抵抗自体を上述した電流抑制素子を兼用したものである。負荷変調抵抗自体は通常時には抵抗器として機能し、かつ、異常時に電流を抑制するため、温度ヒューズ素子でなく、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数を有するサーミスタにて構成される。
本発明のさらに他の態様は、上述した受電装置を含む電子機器を定義している。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(電子機器)
図1(A),(B)は無接点電力伝送技術について説明するための図であり、(A)は無接点電力伝送手法が適用される電子機器の例を示す図であり、(B)は誘導トランスを用いた無接点電力伝送の原理を説明するための図である。
図1(A)に示されるように、電子機器の1つである充電器500(クレードル)は、送電装置10を有する。また電子機器の1つである携帯電話機510は、受電装置40を有する。また携帯電話機510は、LCDなどの表示部512、ボタン等で構成される操作部514、マイク516(音入力部)、スピーカ518(音出力部)、アンテナ520を有する。
充電器500にはACアダプタ502を介して電力が供給され、この電力が、無接点電力伝送により送電装置10から受電装置40に送電される。これにより、携帯電話機510のバッテリを充電したり、携帯電話機510内のデバイスを動作させたりすることができる。
なお、本実施形態が適用される電子機器は携帯電話機510に限定されない。例えば腕時計、コードレス電話器、シェーバー、電動歯ブラシ、リストコンピュータ、ハンディターミナル、携帯情報端末、あるいは電動自転車などの種々の電子機器に適用できる。
特に好適な電子機器の例としては、携帯端末(携帯電話端末、PDA端末、持ち運び可能なパーソナルコンピュータ端末を含む)や時計(ウオッチ)があげられる。本発明の受電装置は、構成が簡単で小型であるため携帯端末等への搭載も可能であり、低損失であるために、例えば、電子機器における二次電池の充電時間を短縮することが可能であり、また、発熱が低減されることから、電子機器の安全面からみた信頼性も向上する。
特に、携帯端末(携帯電話端末、PDA端末、持ち運び可能なパーソナルコンピュータ端末を含む)は、高負荷時の充電電流量が大きく、発熱の問題も顕在化しやすい。よって、本発明が有する低損失かつ低発熱という特性を十分に活かすことが可能な機器といえる。
図1(B)に模式的に示すように、送電装置10から受電装置40への電力伝送は、送電装置10側に設けられた一次コイルL1(送電コイル)と、受電装置40側に設けられた二次コイルL2(受電コイル)を電磁的に結合させて電力伝送トランスを形成することで実現される。これにより非接触での電力伝送が可能になる。
(送電装置および受電装置の構成例)
図2は、送電装置、受電装置ならびに負荷からなる無接点電力伝送システムにおける、各部の具体的な構成の一例を示す回路図である。図示されるように、送電装置10には、送電制御装置20と、送電部12が設けられている。また、受電装置40には、受電部である受電回路42と、負荷変調部46と、給電制御部48とが設けられている。また、負荷90は、充電制御装置92とバッテリ(二次電池)94が含まれる。以下具体的に説明する。
図1(A)の充電器500などの送電側の電子機器は、少なくとも図2に示される送電装置10を含む。また、携帯電話機510などの受電側の電子機器は、少なくとも受電装置40と負荷90(本負荷)を含む。そして、図2の構成により、一次コイルL1と二次コイルL2を電磁的に結合させて送電装置10から受電装置40に対して電力を伝送し、受電装置40の電圧出力ノードNB7から負荷90に対して電力(電圧VOUT)を供給する無接点電力伝送(非接触電力伝送)システムが実現される。
送電装置10(送電モジュール、一次モジュール)は、一次コイルL1、送電部12、電圧検出回路14、表示部16、送電制御装置20を含むことができる。なお、送電装置10や送電制御装置20は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば表示部、電圧検出回路)を省略したり、他の構成要素を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。
送電部12は、電力伝送時には所定周波数の交流電圧を生成し、データ転送時にはデータに応じて周波数が異なる交流電圧を生成して、一次コイルL1に供給する。具体的には例えば、データ「1」を受電装置40に対して送信する場合には、周波数f1の交流電圧を生成し、データ「0」を送信する場合には、周波数f2の交流電圧を生成する。この送電部12は、一次コイルL1の一端を駆動する第1の送電ドライバと、一次コイルL1の他端を駆動する第2の送電ドライバと、一次コイルL1と共に共振回路を構成する少なくとも1つのコンデンサを含むことができる。そして、送電部12が含む第1、第2の送電ドライバの各々は、例えば、パワーMOSトランジスタにより構成されるインバータ回路(あるいはバッファ回路)であり、送電制御装置20のドライバ制御回路26により制御される。
一次コイルL1(送電側コイル)は、二次コイルL2(受電側コイル)と電磁結合して電力伝送用トランスを形成する。例えば、電力伝送が必要なときには、図1(A)、図1(B)に示すように、充電器500の上に携帯電話機510を置き、一次コイルL1の磁束が二次コイルL2を通るような状態にする。一方、電力伝送が不要なときには、充電器500と携帯電話機510を物理的に離して、一次コイルL1の磁束が二次コイルL2を通らないような状態にする。
一次コイルL1と二次コイルL2としては、例えば、絶縁された単線を同一平面内で渦巻き状に巻いた平面コイルを用いることができる。但し、単線を縒り線に代え、この縒り線(絶縁された複数の細い単線を縒り合わせたもの)を渦巻き状に巻いた平面コイルを用いてもよい。
電圧検出回路14は、一次コイルL1の誘起電圧を検出する回路であり、例えば、抵抗RA1、RA2や、RA1とRA2の接続ノードNA3とGND(広義には低電位側電源)との間に設けられるダイオードDA1を含む。具体的には、一次コイルの誘起電圧を抵抗RA1、RA2で分圧することによって得られた信号PHINが、送電制御装置20の波形検出回路28に入力される。
表示部16は、無接点電力伝送システムの各種状態(電力伝送中、ID認証等)を、色や画像などを用いて表示するものであり、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶表示装置)などにより実現される。
送電制御装置20は、送電装置10の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)などにより実現できる。この送電制御装置20は、制御回路22(送電側)、発振回路24、ドライバ制御回路26、波形検出回路28を含むことができる。
また、制御回路22(制御部)は、送電装置10や送電制御装置20の制御を行うものであり、例えば、ゲートアレイやマイクロコンピュータなどにより実現できる。具体的には、制御回路22は、電力伝送、負荷検出、周波数変調、異物検出、あるいは着脱検出などに必要な各種のシーケンス制御や判定処理を行う。
発振回路24は、例えば、水晶発振回路により構成され、一次側のクロックを生成する。ドライバ制御回路26は、発振回路24で生成されたクロックや制御回路22からの周波数設定信号などに基づいて、所望の周波数の制御信号を生成し、送電部12の送電ドライバ(不図示)に出力し、その送電ドライバの動作を制御する。
波形検出回路28は、一次コイルL1の一端の誘起電圧に相当する信号PHINの波形をモニタし、負荷検出、異物検出等を行う。例えば、受電装置40の負荷変調部46が、送電装置10に対してデータを送信するための負荷変調を行うと、一次コイルL1の誘起電圧の信号波形が、それに対応して変化する。
具体的には、データ「0」を送信するために負荷変調部46が負荷を軽くすると、信号波形の振幅(ピーク電圧)が小さくなり、データ「1」を送信するために負荷を重く高くすると、信号波形の振幅が大きくなる。したがって、波形検出回路28は、誘起電圧の信号波形のピークホールド処理などを行って、ピーク電圧がしきい値電圧を超えたか否かを判断することで、受電装置40からのデータが「0」なのか「1」なのかを判断できる。なお波形検出の手法は、上述の手法に限定されない。例えば、受電側の負荷が重くなったか軽くなったかを、ピーク電圧以外の物理量を用いて判断してもよい。
受電装置40(受電モジュール、二次モジュール)は、二次コイルL2から負荷90に至る電力伝送経路に、電流抑制素子例えば温度ヒューズ素子FU1、共振コンデンサCB0、受電回路42、負荷変調部46及び給電制御部48を有することができる。さらに、受電装置40は、受電回路42、負荷変調部46及び給電制御部48を制御する受電制御装置50を含むことができる。なお、受電装置40や受電制御装置50は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。
温度ヒューズ素子FU1は、負荷変調部46での異常時に発熱する部品と熱結合され、その異常時に溶断されて、電力伝送経路の最上流側にて電流経路を遮断する。この温度ヒューズ素子FU1の詳細な動作については後述する。
受電回路42は、二次コイルL2及び共振コンデンサCB0で構成される並列共振回路にて誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電回路42が有する整流回路43により行われる。この整流回路43は、ダイオードDB1〜DB4を含む。ダイオードDB1は、二次コイルL2の一端のノードNB1と直流電圧VDCの生成ノードNB3との間に設けられ、DB2は、ノードNB3と二次コイルL2の他端のノードNB2との間に設けられ、DB3は、ノードNB2とVSSのノードNB4との間に設けられ、DB4は、ノードNB4とNB1との間に設けられる。
受電回路42の抵抗RB1、RB2はノードNB1とNB4との間に設けられる。そしてノードNB1、NB4間の電圧を抵抗RB1、RB2により分圧することで得られた信号CCMPIが、受電制御装置50の周波数検出回路60に入力される。
受電回路42のコンデンサCB1及び抵抗RB4、RB5は、直流電圧VDCのノードNB3とVSSのノードNB4との間に設けられる。そしてノードNB3、NB4間の電圧を抵抗RB4、RB5により分圧することで得られた信号ADINが、受電制御装置50の位置検出回路56に入力される。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電装置40から送電装置10に所望のデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷変調部46(二次側)での負荷を可変に変化させて、図3(B)に示すように一次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。このために負荷変調部46は、ノードNB3、NB4の間に直列に設けられた抵抗RB3、トランジスタTB3(N型のCMOSトランジスタ)を含む。このトランジスタTB3は受電制御装置50の制御回路52からの信号P3Qによりオン・オフ制御される。そしてトランジスタTB3をオン・オフ制御して負荷変調を行う際には、給電制御部48のトランジスタTB1、TB2はオフにされ、負荷90が受電装置40に電気的に接続されない状態になる。
例えば図3(B)のように、データ「0」を送信するために二次側を低負荷(インピーダンス大)にする場合には、信号P3QがLレベルになってトランジスタTB3がオフになる。これにより負荷変調部46の負荷はほぼ無限大(無負荷)になる。一方、データ「1」を送信するために二次側を高負荷(インピーダンス小)にする場合には、信号P3QがHレベルになってトランジスタTB3がオンになる。これにより負荷変調部46の負荷は、抵抗RB3(高負荷)になる。
給電制御部48は、負荷90への電力の給電を制御する。レギュレータ(LDO)49は、整流回路43での変換で得られた直流電圧VDCの電圧レベルを調整して、電源電圧VD5(例えば5V)を生成する。受電制御装置50は、例えばこの電源電圧VD5が供給されて動作する。
ここで、レギュレータ(LDO)49の入力端と出力端との間には、PMOSトランジスタ(M1)からなるスイッチ回路が設けられている。このスイッチ回路としてのPMOSトランジスタ(M1)をオンすることによって、レギュレータ(LDO)49をバイパスする経路が形成される。例えば、高負荷時(例えば、消耗が激しい二次電池の充電の初期においては、ほぼ一定の大電流を定常的に流すことが必要となり、このようなときが高負荷時に該当する)においては、レギュレータ49自体の等価インピーダンスによって電力ロスが増大し、発熱も増大することから、レギュレータを迂回して、バイパス経路を経由して電流を負荷に供給するようにする。
スイッチ回路としてのPMOSトランジスタ(M1)のオン/オフを制御するために、バイパス制御回路として機能するNMOSトランジスタ(M2)およびプルアップ抵抗R8が設けられている。NMOSトランジスタ(M2)がオンすると、PMOSトランジスタ(M1)のゲートがローレベルになり、PMOSトランジスタ(M1)がオンしてレギュレータ(LDO)49をバイパスする経路が形成される。一方、NMOSトランジスタ(M2)がオフ状態のときは、PMOSトランジスタ(M1)のゲートは、プルアップ抵抗R8を介してハイレベルに維持されるため、PMOSトランジスタ(M1)はオフし、バイパス経路は形成されない。
NMOSトランジスタ(M2)のオン/オフは、受電制御装置50に含まれる受電制御回路52によって制御される。
また、トランジスタTB2(P型のCMOSトランジスタ)は、電源電圧VD5の生成ノードNB5(レギュレター49の出力ノード)とトランジスタTB1(ノードNB6)との間に設けられ、受電制御装置50の制御回路52からの信号P1Qにより制御される。具体的には、トランジスタTB2は、ID認証が完了(確立)して通常の電力伝送を行う場合にはオンになり、負荷変調の場合等にはオフになる。なお、電源電圧生成ノードNB5とトランジスタTB2のゲートのノードNB8との間にはプルアップ抵抗RU2が設けられる。
トランジスタTB1(P型のCMOSトランジスタ)は、トランジスタTB2(ノードNB6)とVOUTの電圧出力ノードNB7との間に設けられ、出力保証回路54からの信号P4Qにより制御される。具体的には、ID認証が完了して通常の電力伝送を行う場合にはオンになる。一方、ACアダプタの接続が検出されたり、電源電圧VD5が受電制御装置50(制御回路52)の動作下限電圧よりも小さいといった場合には、オフになる。なお、電圧出力ノードNB7とトランジスタTB1のゲートのノードNB9との間にはプルアップ抵抗RU1が設けられる。
受電制御装置50は、受電装置40の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)などにより実現できる。この受電制御装置50は、二次コイルL2の誘起電圧から生成される電源電圧VD5により動作することができる。また、受電制御装置50は、制御回路52(受電側)、出力保証回路54、位置検出回路56、発振回路58、周波数検出回路60、満充電検出回路62を含むことができる。
制御回路52(制御部)は、受電装置40や受電制御装置50の制御を行うものであり、例えば、ゲートアレイやマイクロコンピュータなどにより実現できる。具体的には制御回路52は、ID認証、位置検出、周波数検出、負荷変調、或いは満充電検出などに必要な各種のシーケンス制御や判定処理を行う。
出力保証回路54は、低電圧時(0V時)の受電装置40の出力を保証する回路である。すなわち、トランジスタTB1を制御し、ACアダプタの接続が検出されたり電源電圧VD5が動作下限電圧よりも小さい場合に、トランジスタTB1をオフにする設定を行い、電圧出力ノードNB7から受電装置40側への電流の逆流を防止する。
位置検出回路56は、二次コイルL2の誘起電圧の波形に相当する信号ADINの波形を監視して、一次コイルL1と二次コイルL2の位置関係が適正であるかを判断する。具体的には、信号ADINをコンパレータで2値に変換して、位置関係が適正であるか否かを判断する。
発振回路58は、例えばCR発振回路により構成され、二次側のクロックを生成する。周波数検出回路60は、信号CCMPIの周波数(f1、f2)を検出して図3(A)に示すように、送電装置10からの送信データが「1」なのか「0」なのかを判断する。
満充電検出回路62(充電検出回路)は、負荷90のバッテリ94が、満充電状態(充電状態)になったか否かを検出する回路である。具体的には満充電検出回路62は、例えば、充電状態の表示に使用されるLEDRのオン・オフを検出することによって、満充電状態を検出する。すなわち、所定時間(例えば5秒)連続でLEDRが消灯した場合に、バッテリ94が満充電状態(充電完了)であると判断する。
また、負荷90は、バッテリ94の充電制御等を行う充電制御装置92を含む。この充電制御装置92(充電制御IC)は集積回路装置などにより実現できる。なお、スマートバッテリのように、バッテリ94自体に充電制御装置92の機能を持たせてもよい。なお、負荷90は、二次電池に限定されるものではない。
(レギュレータのバイパス制御)
次に、図4〜図6を参照して、LDO(ロー・ドロップアウト・レギュレータ)のバイパス制御の具体例について説明する。LDOは、両端電圧が、例えば1V程度でも動作可能な飽和型のレギュレータ、例えばシリーズレギュレータである。シリーズレギュレータは、負荷に直列に電圧制御素子が接続された、降圧のみ可能な連続電流の定電圧直流電源回路であり、スイッチング制御電源と比べ、電源リプルやノイズが少なく、安定性が高く、回路面積も小さい。したがって、LDO(ロー・ドロップアウト・レギュレータ)のような低ノイズで低損失のシリーズレギュレータは、小型の受電装置に搭載するのに適している。
図4は、レギュレータのバイパス制御に関連する回路(LDOの周辺回路、受電制御回路、負荷)の構成の一例を示す回路図である。
LDO49の入力端と出力端には、PMOSトランジスタ(M1)のソース・ドレインが接続されている。このPMOSトランジスタ(M1)は、バイパス用のスイッチ回路(A)を構成する。なお、スイッチ回路(A)は、できるだけ簡単な構成がよいが、必要に応じて、2素子(あるいはそれ以上)を用いる回路構成であってもよい。
スイッチ回路(A)としてのPMOSトランジスタ(M1)がオンすると、LDO49のバイパス経路が形成され、このバイパス経路を経由して、充電電流が負荷90に供給される。
また、スイッチ回路(A)のオン/オフは、バイパス制御回路(B)によって制御される。バイパス制御回路(B)は、ソースが接地されたNMOSトランジスタ(M2)と、一端がLDO49の入力端に接続され、他端がNMOSトランジスタ(M2)のドレインに接続されたプルアップ抵抗(R8)と、によって構成される。
プルアップ抵抗(R8)は、バイパス制御回路(B)の構成要素であるNMOSトランジスタ(M2)がオフしているときに、スイッチ回路(A)としてのPMOSトランジスタ(M1)のゲートをハイレベルに維持して、そのPMOSトランジスタ(M1)を確実にオフさせる働きをする。
また、スイッチ回路(A)としてのPMOSトランジスタ(M1)のゲートが、プルアップ抵抗(R8)を経由して常にレギュレータ(LDO)49の入力端に接続されることになり、このことは、PMOSトランジスタ(M1)のゲート電位の安定化につながり、したがって、そのPMOSトランジスタ(M1)が不用意にオンするのを防止するという働きも有する。無接点電力伝送では、二次側の機器(受電装置40)の各部の動作が不安定になる傾向があるため、バイパス素子としてのPMOSトランジスタ(M1)のゲート電圧を、プルアップ抵抗(R8)によって常に安定化させることは重要である。
なお、バイパス回路(B)の構成も簡単なほどよいが、必要に応じて、他の回路構成を採ることができる。
また、負荷90は、リチウムイオン電池のような二次電池94を含み、かつ、この二次電池94の充電を制御するための充電制御回路92と、充電制御トランジスタM5と、充電電流を検出するための検出抵抗R15とを含む。負荷90には、給電制御部48(図2参照)の出力電圧(Vout)が印加される。
受電制御装置50(図2参照)内に含まれる受電制御回路52は、バイパスの切換え制御信号(VPBP)を生成する回路(切換え制御信号生成回路)53を有する。この切換え制御信号生成回路53は、LDO49の出力端の電圧(VD5)を、監視線(LP1)を経由して常に監視し、その出力電圧(VD5)に基づいて、バイパス制御回路(B)を構成するNMOSトランジスタ(M2)のオン/オフを切換えるための切換え制御信号(VPBP)を生成する。
図4の回路では、LDO49の出力電圧(VD5:実際に負荷90に供給される電圧)に基づいてスイッチ回路(A)のオン/オフが制御されるため、正確なオン/オフ制御が可能である。LDO49の出力電圧(VD5)が低下しているときは、LDO49の入力電圧(Vin)も低下しているはずであり、したがって、LDO49の出力端の電圧(VD5)のみを監視する方式をとっても、入力電圧(Vin)が高い状態でバイパス経路をオンさせてしまう心配はない。また、LDO49の出力電圧(VD5:実際に負荷に供給される電圧)が十分に回復(上昇している)ことを確認してから、スイッチ回路(A)をオフすること(つまり、LDO49のバイパスを終了させること)が可能であり、したがって、適切なスイッチ回路(A)のオフ制御も担保される。また、電圧を監視するための経路が1本で済むという効果もある。LDO49の出力電圧(VD5:実際に負荷90に供給される電圧)を直接に監視することから、信頼性が高い方式であるといえる。
なお、LDO49の出力端の電圧(VD5)の代わりに、入力端(Vin)の電圧を監視してもよく、また、両方の電圧を監視してもよい。バイパス用のスイッチ回路としてのPMOSトランジスタ(M1)のオン/オフを、VDO49の入力端の電圧(Vin)に基づいて制御するには、VDO49の入力端の電圧(Vin)は、抵抗によって分圧され、その分圧された電圧が、監視線を経由して受電制御回路52に入力される。
受電制御回路52内に設けられる切換え制御信号生成回路53は、切換え制御信号(VPBP)の生成のために、少なくとも2つの閾値を利用すると共に、各閾値間にオフセットを設けて、ヒステリシス特性をもたせた、スイッチ回路(A)のオン/オフ制御を実行する。
すなわち、スイッチ回路(A)としてのPMOSトランジスタ(M1)をオンさせる閾値(バイパスをオンさせる閾値)よりも、PMOSトランジス(M1)をオフさせるための閾値(バイパスをオフさせる閾値)を高く設定して、スイッチ回路(A)のオン/オフの制御にヒステリシス特性を持たせる。これによって、LDO49の出力端の電圧の微小な変動に追従して、スイッチ回路のオン/オフが繰り返されるような誤作動が生じず、安定したレギュレータのバイパス制御が実現される。
すなわち、例えば、負荷に供給される電圧が、正常といえる範囲を超えて十分に低くなったときに(例えば、定格値を5.2Vとすれば、4.7V以下に低下したときに)スイッチ回路(A)をオンさせてLDO49の迂回を開始させることができ、また、負荷90に供給される電圧が、正常といえる範囲内になり、かつ十分に回復(上昇)したときに(例えば、定格値の5.2Vに回復したときに)、スイッチ回路(A)をオフしてLDO49の迂回を終了させることができる。この例では、“4.7V”がスイッチ回路(A)をオンするための第1の閾値であり、“5.2V”がスイッチ回路(A)をオフするための第2の閾値であり、第1の閾値<第2の閾値となっている。このように、ヒステリシス特性をもたせたスイッチ回路(A)のオン/オフ制御によって、安定した適正なバイパス制御が実現される。
具体的には、受電制御回路52は、ヒステリシス特性をもつ第1および第2の電圧比較器(102,104)と、分圧抵抗(R10〜R12:R10およびR11は可変抵抗)と、基準電圧発生回路105と、第1および第2の電圧比較器(102,104)の各々の出力電圧(VQ1,VQ2)をラッチするRSフリップフロップ(RS・F/F)と、を有する。以下、「ヒステリシス特性付きの電圧比較器」のことを「ヒステリシスコンパレータ」という。
すなわち、切換え制御信号生成回路53は、LDO49の出力端の電圧(VD5)を分圧するための第1、第2および第3の分圧抵抗(R10,R11,R12)と、反転端子に、第1および第2の分圧抵抗(R10,R11)の共通接続点の電圧が印加され、非反転端子に基準電圧(Vref1)が印加される第1のヒステリシスコンパレータ(102)と、反転端子に、第3および第4の分圧抵抗(R11,R12)の共通接続点の電圧が印加され、非反転端子に上述の基準電圧(Vref1)が印加される第2のヒステリシスコンパレータ(104)と、第1のヒステリシスコンパレータ(102)の出力電圧のポジティブエッジまたはネガティブエッジによりセットされ、第2のヒステリシスコンパレータ(104)のポジティブエジまたはネガティブエッジによりリセットされ、かつ、その出力端から切換え制御信号(VPBP)を出力するRSフリップフロップ(106)と、を有しており、回路構成が簡単であり、実現が容易である。
図5は、図4に示される受電制御回路におけるヒステリシス特性をもったスイッチ回路のオン/オフ制御について説明するためのタイミング図である。図5では、時刻t0から時刻t2にかけてはLDO49の入力電圧(VD5)は連続的に下降し、その後、時刻t4からt5にかけては連続的に上昇する。
そして、第1の電圧比較器(102)の出力電圧(VQ1)は、LDO49の出力電圧(VD5)が4.7V以下になると、ローレベルからハイレベルに変化し(時刻t2)、同様に、4.8V以上になると、ハイレベルからローレベルに変化する(時刻t4)。また、第2の電圧比較器(104)の出力電圧(VQ2)は、LDO49の出力電圧(VD5)が5.0V以下になると、ハイレベルからローレベルに変化し(時刻t1)、同様に、5.2V(定格値)以上になると、ローレベルからハイレベルに変化する(時刻t5)。
フリップフロップ(F/F)106から出力されるバイパスの切換え制御信号(VPBP)は、VQ1のポジティブエッジをトリガーとしてローレベルからハイレベルに変化し(時刻t1)、VQ2のポジティブエッジをトリガーとしてハイレベルからローレベルに変化する(時刻t5)。
図6は、図5に示すヒステリシス特性をもった、LDOのバイパス制御の手順を示すフロー図である。まず、第1および第2の電圧比較器(102,104)の出力電圧(VQ1,VQ2)が各々、“L”および“H”となっているとする(ステップST1、図5の時刻t0の状態)。この状態では、バイパスの切換え制御信号(VPBP)は“L”レベルである(ステップST2)。
次に、LDO49の出力電圧(VD5)の電圧レベルが下降し、4.7V以下となると(ステップST3)、バイパスの切換え制御信号(VPBP)は“H”レベルに変化する(ステップST4,図5の時刻t2)。次に、LDO49の出力電圧(VD5)の電圧レベルが上昇し、5.2V以上となると(ステップST5、図5の時刻t4)、再びステップST2に戻り、バイパスの切換え制御信号(VPBP)は“H”レベルに変化する。
このように、図4の受電制御回路52によれば、ヒステリシス特性をもたせたバイパス制御を、簡単な構成でもって実現することができる。
(異常時での負荷変調抵抗の発熱防止対策)
次に、図2に示す温度ヒューズ素子FU1により、負荷変調抵抗RB3に異常電流が流れることを防止するための具体的構成について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、図2に示す受電装置40を構成する主要部品(図2に用いた符号と同一符号を付している)の印刷回路基板200上でのレイアウトの一例を示している。図7は印刷回路基板200の実装面200Aを示している。印刷回路基板200は長方形に形成され、その一方の長辺の中心付近に、二次コイルL2の両端が接続されるコイル接続端子202,204が設けられている。本実施形態では、コイル接続端子202よりも例えば右側の領域Aに、図2に示す受電回路42、負荷変調部46及び給電制御部48を構成するパワー系部品を搭載している。図7の領域Bには、図2に示す受電制御装置50を構成するコントロール系部品を搭載している。また、図7に示す印刷回路基板200の隅部には、図2に示す負荷90と接続される端子206が配置されている。
図7において、二次コイルL2から端子206に至る電力伝送経路のうち、レギュレータ(LDO)よりも上流側の共振コンデンサCB0、整流ダイオードDB1〜DB4、負荷変調抵抗RB3が、温度ヒューズ素子FU1をほぼ中心位置とする、破線で示す熱結合領域210,212に配置されている。熱結合領域212中にある整流ダイオードDB1〜DB4及び負荷変調抵抗RB3は、温度ヒューズ素子FU1と物理的に近づけた位置に配置されている。熱結合領域210の理由については後述する。なお、熱結合領域210内にあるコンデンサCB2は、図2では省略されているが、レギュレータ(LDO)49の下流側に配置されるコンデンサである。このコンデンサCB2と平滑コンデンサCB1とが熱結合領域210中に存在するが、これらは異常電流の影響を直接受けにくく、発熱はさほど期待できない。よって、コンデンサCB1,CB2は、熱結合領域210から除外しても良い。
図8は、図7に示す印刷回路基板200の裏面200B側の電源パターンのレイアウトを示している。なお、図8は、図7の実装面200A側から透視した状態で描かれており、図7の実装面200Aの例えば右端は、図8の裏面200Bの右端と対向関係にある。また、図7及び図8上にて二重丸はスルーホールを示し、図8に示す電源パターンは図7に示す実装面200A側の電源パターン(図示せず)と接続されている。また、図8に示す各種電源パターンは、後述する接続領域230,240を除いて、裏面200Bではそれぞれ絶縁分離して形成されている。
図8に示す接地(GND)電源パターンとして、図2に示すに受電回路42、負荷変調部46及び給電制御部48を構成するパワー系部品に接続されるパワー接地電源パターンPGNDを含む。接地電源パターンはさらに、図2に示す受電制御回路50を構成するコントロール系部品に接続されるデジタル接地電源パターンDGND及びアナログ接地電源パターンAGNDを含む。図8に示す他のパターンは、DVV電位を供給する電源パターンである。なお、コントロール系部品に接続されるデジタル接地電源パターンDGND及びアナログ接地電源パターンAGNDを、コントロール系接地電源パターンと称する。パワー系接地電源パターンPGNDは、領域230を介してコントロール系接地電源パターン(DGND,AGND)と接続され、デジタル接地電源パターンDGND及びアナログ接地電源パターンAGNDは領域240を介して接続され、それぞれ同電位となっている。
ここで、図7の実装面200Aに記載した熱結合領域210,212を、図8に示す裏面200Bにも記載した。図8に示すように、熱結合領域210は、パワー系接地電源パターンPGNDと対向していることが分かる。従って、熱結合領域210内に存在する共振コンデンサCB0、整流ダイオードDB2,DB4及び負荷変調抵抗RB3が、温度ヒューズ素子FU1と、パワー系接地電源パターンPGND(金属パターンである固定熱伝導体)により熱結合されている。この際、印刷回路基板200が、例えば0.2mm以下の薄い絶縁体例えばエポキシ樹脂板とすると、その裏面200Bのパワー系接地電源パターンPGNDから実装面200Aへの熱伝導率を高めることができる。
図8において、図7に示す負荷接続用の端子206と対向する領域が、印刷回路基板200の端部、例えば四辺の隅部にて、パワー系接地電源パターンPGNDの一部として幅広パターン220となっている。
コントロール系接地電源パターン(DGND,AGND)は、印刷回路基板200の一辺に沿って延在する細長パターン232を介して、パワー系接地電源パターンPGNDの幅広パターン220と接続されている。細長パターン232は伝熱効率が悪い。これにより、パワー系部品の発熱によって熱を保有するパワー系接地電源パターンPGNDの一部である幅広パターン220は放熱しにくくなっている。よって、パワー系接地電源パターンPGNDが熱結合材としての機能を担保できる。さらには、コントロール系部品の昇温を防止できる。
本実施形態にて、図2に示す負荷変調部46の負荷変調抵抗RB3はサイズを小さく維持して、低抵抗値している。具体的には、負荷変調抵抗RB3は5V電圧で20Ω以下、例えば13Ωとして低抵抗化により小型化している。このように、負荷変調抵抗RB3の抵抗値を小さくして、スイッチング素子TB3のオン、オフ時のインピーダンスの差(負荷の差)を大きく確保し、送電側での0,1のデータ判別をし易くしている。このように低抵抗である場合には、定常時でも多少の発熱があるので、負荷変調抵抗RB3に電流が流れ放しとなる異常時には発熱が無視できなくなる。しかし、本実施形態では、そのような異常時には、負荷変調抵抗RB3に流れる電流を抑制することで、異常時での発熱の問題を解消している。その動作は以下の通りである。
負荷変調抵抗RB3は、スイッチング素子TB3のオフ時には電流が流れず、負荷変調時にも周期的にスイッチング素子がオン、オフされるので、定常的には電流は流れない。しかし、仮にスイッチング素子TB3またはそれを制御する受電制御回路52が故障すると、負荷変調抵抗RB3には電流が流れ放しとなる。こうなると、抵抗値の小さな変調負荷抵抗RB3の発熱が無視できない。
しかし、負荷変調抵抗RB3が定常時の温度よりも高い温度となる異常時には、この負荷変調抵抗RB3と熱結合された温度ヒューズ素子FU1が、熱によって溶断される。よって、この温度ヒューズ素子FU1によって、異常時に負荷変調抵抗に流れる異常電流が抑制(電流遮断も含む)される。これにより、異常時での負荷変調抵抗RB3の発熱を抑えることができる。本実施形態では、温度ヒューズ素子FU1は、負荷変調抵抗RB3の他に、共振コンデンサCB0、整流ダイオードDB1〜DB4及び負荷変調抵抗RB3が熱結合されている。これらの部品にも、負荷変調抵抗RB3には電流が流れ放しとなる異常時には、異常電流が流れる。よって、温度ヒューズ素子FU1の昇温感度がさらに高まり、異常時には確実に溶断することができる。
(変形例)
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。
電流抑制素子は、温度ヒューズ素子FU1に限らず、熱結合された部品の温度上昇時に電流を抑制(遮断も含む)ものであれば良い。他の好適な例として、正温度係数(PTC)を持つサーミスタを挙げることができる。PTCサーミスタは、図9に示すように所定の温度を超えると抵抗値が急激に上昇して通過電流を抑制することができるからである。
また、図10に示す給電制御部48のように、レギュレータ49と負荷90との間の電力伝送経路に電流検出抵抗RBsを設けることがある。この場合、電流検出抵抗RBsを電流抑制素子と熱結合することができる。負荷90側の電流を検出するために用いられる電流検出抵抗RBsは、負荷を増大させないために低抵抗値となる。よって、負荷変調抵抗RG3に異常電流が流れる異常時には、電流検出抵抗RBsにも異常電流が流れ、その発熱により電流抑制素子を作動させることができる。
以上のことから明らかなように、負荷変調抵抗RB3、整流回路43を構成するダイオードDB1〜DB4、共振コンデンサCB0、電流検出抵抗RBsのうちの少なくとも一つが、負荷変調抵抗RB3に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する。よって、電流抑制素子は必ずしも負荷変調抵抗RB3と熱結合されるものに限らず、負荷変調抵抗RB3に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する上記のいずれか一つまたは複数と熱結合されていれば良い。
また、電流抑制素子は電力伝送経路の上流側に配置されるほどよい。電力伝送の上流で電流を抑制または遮断すれば、下流側には閉ループが存在していても異常電流を防止できるからである。よって、電流抑制素子と物理的に接近させて配置できる部品は、電力伝送経路の上流側、つまり受電回路42及び負荷変調部46に設けられた部品が好ましい。これらの部品のうち、上述の通り、負荷変調抵抗に電流が流れ放しとなる異常時に昇温する部品の少なくとも一つと熱結合されていれば良い。
図11は、パワー系接地電源パターンPGNDを用いた熱結合の変形例を模式的に示している。図11では、電流抑制素子である温度ヒューズ素子FU1(PTCサーミスタでも可)は、共振コンデンサCB0、整流ダイオードDB1〜DB4及び平滑コンデンサCB1と共に、印刷回路基板200の裏面のパワー系接地電源パターンPGNDと対向する実装面に配置されている。これにより、温度ヒューズ素子FU1は、負荷変調抵抗RB3に大電流が流れる異常時に発熱する共振コンデンサCB0及び整流ダイオードDB1〜DB4と、パワー系接地電源パターンPGNDを介して熱結合される。こうして、異常時に温度ヒューズ素子FU1を溶断して、あるいはPTCサーミスタを大抵抗値として、負荷変調抵抗RB3に流れる電流を抑制できる。
図12は、本発明の変形例を示している。図12が図2と異なる点は、温度ヒューズ素子FU1を設ける代わりに、負荷変調抵抗RB3を電流抑制素子であるPTCサーミスタにて形成したものである。つまり、負荷変調抵抗RB3自体を、上述した電流抑制素子を兼用したものである。負荷変調抵抗RB3自体は、通常時には負荷変調用の抵抗器として機能し、かつ、負荷変調抵抗RBに大電流が流れて発熱する異常時には、図9に示す正温度電流を抑制するため、温度ヒューズ素子でなく、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数に従って抵抗値が増大する。これにより、異常時に負荷変調抵抗RB3に流れる電流を抑制できる。
図1(A)、図1(B)は無接点電力伝送の説明図である。 本実施形態の送電装置、送電制御装置、受電装置、受電制御装置の構成例を示す図である。 図3(A)、図3(B)は周波数変調、負荷変調によるデータ転送の説明図である。 本発明の受電装置における、レギュレータのバイパス制御に関連する回路(LDOの周辺回路、受電制御回路、負荷)の構成の一例を示す回路図である。 図4に示す受電制御回路におけるヒステリシス特性をもったスイッチ回路のオン/オフ制御について説明するためのタイミング図である。 図5に示すヒステリシス特性をもった、LDOのバイパス制御の手順を示すフロー図である。 図2に示す受電装置が搭載される印刷回路基板の実装面上での主要部品のレイアウトを示す図である。 図7に示す印刷回路基板の裏面の電源パターンを示す図である。 PTCサーミスタの特性図である。 電流検出抵抗を有する給電制御部の変形例を示す図である。 熱結合の変形例を示す図である。 負荷変調抵抗をPTCサーミスタとした変形例を示す図である。
符号の説明
10 送電装置、40 受電装置、42 受電回路、43 整流回路、46 負荷変調部、49 レギュレータ(LDO)、52 受電制御回路、90 負荷、200 印刷回路基板、200A 実装面、200B 裏面、206 負荷接続端子、210,212 熱結合領域、220 幅広パターン、230,240 接続領域、232 細長パターン、AGND アナログ接地電源パターン(コントロール系接地電源パターン)、CB0 共振コンデンサ、CB1 平滑コンデンサ、DB1〜DB4 整流ダイオード、DGND デジタル接地電源パターン(コントロール系接地電源パターン)、FU1 温度ヒューズ素子(電流抑制素子)、L1 一次コイル、L2 二次コイル、PGND パワー系接地電源パターン、RB3 負荷変調抵抗、TB3 スイッチング素子

Claims (14)

  1. 送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
    前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
    前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
    前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
    前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
    を印刷回路基板の実装面上に有し、
    前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
    前記電流抑制素子は前記負荷変調抵抗と熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする受電装置。
  2. 請求項1において、
    前記受電回路は、前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路を含み、
    前記電流抑制素子は、前記二次コイルの一端と前記整流回路との間に接続されていることを特徴とする受電装置。
  3. 請求項2おいて、
    前記電流抑制素子は、前記整流回路を構成する少なくとも一つのダイオードと熱結合されていることを特徴とする受電装置。
  4. 請求項1において
    前記受電回路は、前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路を含み、
    前記二次コイルと前記整流回路との間に共振コンデンサが設けられ、
    前記電流抑制素子は、前記共振コンデンサと熱結合されていることを特徴とする受電装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記負荷変調部よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられたレギュレータと、
    前記レギュレータと前記負荷との間の前記電力伝送経路に挿入接続された電流検出抵抗と、
    をさらに有し、
    前記電流抑制素子は、前記電流検出抵抗と熱結合されていることを特徴とする受電装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記印刷回路基板は、前記実装面の裏面に接地電源パターンを有し、前記電流抑制素子及びそれに熱結合される部品と対向する位置に、前記接地電源パターンが連続形成されていることを特徴とする受電装置。
  7. 請求項6において、
    前記印刷回路基板は、前記負荷と接続される端子を前記実装面上に含み、
    前記接地電源パターンは、前記二次コイルから前記端子に至る前記電力伝送経路と対向する位置にパワー系接地電源パターンを有することを特徴とする受電装置。
  8. 請求項7において、
    前記端子は矩形の前記印刷回路基板の端部に配置され、
    前記パワー系接地電源パターンは、前記端子と対向する位置にて幅広パターンに形成され、
    前記接地電源パターンは、前記受電制御回路と接続されるコントロール系接地電源パターンをさらに有し、
    前記コントロール系接地電源パターンは、前記印刷回路基板の前記端部に位置する辺に沿って延在する細長パターンを介して、前記パワー系接地電源パターンの前記幅広パターンと接続されていることを特徴とする受電装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記電流抑制素子は、温度上昇により溶断される温度ヒューズ素子であることを特徴とする受電装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記電流抑制素子は、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数を有するサーミスタであることを特徴とする受電装置。
  11. 送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
    前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
    前記二次コイルに誘起される電流を整流する整流回路と、
    前記二次コイルと前記整流回路との間に設けられた共振コンデンサと、
    前記整流回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
    前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
    を印刷回路基板の実装面上に有し、
    前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイッチング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
    前記電流抑制素子は、前記負荷変調抵抗、前記整流回路を構成するダイオード、前記共振コンデンサのうちの少なくとも一つと熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする受電装置。
  12. 送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
    前記二次コイルと負荷との間の電力伝送経路の途中に設けられ、温度上昇時に電流を抑制する電流抑制素子と、
    前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
    前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
    前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
    を印刷回路基板の実装面上に有し、
    前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
    前記受電回路及び前記負荷変調部に設けられた部品であって、かつ、定常電流を超える異常電流が流れることで発熱する部品と、前記電流抑制素子とが熱結合されて、温度上昇時に前記負荷変調抵抗に流れる電流を抑制することを特徴とする受電装置。
  13. 送電装置側の一次コイルと電磁的に結合される二次コイルを含み、前記送電装置により電力が供給される受電装置において、
    前記二次コイルに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する受電回路と、
    前記受電回路よりも前記電力伝送経路の下流側に設けられた負荷変調部と、
    前記負荷変調部を制御する受電制御回路と、
    を有し、
    前記負荷変調部は、直列接続された負荷変調抵抗とスイチッング素子とを含み、負荷変調時に前記受電制御回路によって前記スイッチング素子がオン、オフされ、
    前記負荷変調抵抗は、温度上昇により抵抗値が大きくなる正温度係数を有するサーミスタであることを特徴とする受電装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載された受電装置を含むことを特徴とする電子機器。
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