JP2008293706A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のカソード排気からエネルギーを回収するエキスパンダを備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池要求出力の増加時に、迅速にカソード圧力を上昇させると共に、エキスパンダのタービン翼へかかる応力を低減する。
【解決手段】カソード圧力を調整する空気圧力調整弁8とエキスパンダ5とを接続するカソード空気排出路4に、外気導入路7を接続するとともに、外気導入路7を開閉する外気導入弁9を配置する。燃料電池運転圧力を上昇する場合、空気圧調整弁8を閉じると共にコンプレッサ2の回転を上昇させる。エキスパンダ5の慣性モーメントによりエキスパンダ5が空気を流し続けて入口圧力が大気圧より低下したときに外気導入弁9が開いて、外気導入路7からエキスパンダ5へ外気を導入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池の排気から機械的エネルギーを回収するエキスパンダを備えた燃料電池システム及びその運転方法に関する。
圧縮空気をカソードに供給する燃料電池システムでは、排気を直接大気へ放出することなく、排気流路上にエキスパンダ(またはタービン)を設置するシステムがある。このシステムによれば、エキスパンダが排気の膨張エネルギを機械的エネルギとして回収することにより、システム効率が向上する(特許文献1)。
特開2004−22430号公報
しかしながら、出力要求に応じて発電負荷の変動が伴う車載用の燃料電池システムなどにおいては、燃料電池の発電状態を最適に維持する為に燃料電池下流に圧損を変化させる空気圧力調整弁などを配置して圧力を変化させなければならないため、エキスパンダを組合わせた場合に以下のような問題点があった。
第1の問題点は、燃料電池昇圧時のエキスパンダへの応力の入力、もしくは調圧応答性の低下である。燃料電池の昇圧要求時に空気圧力調整弁を急に閉じるとエキスパンダへの流入排気が遮断され、一方で回転し続けるエキスパンダのポンプ作用により入口側の圧力が出口側よりも低くなる。そして、エキスパンダの回転方向に対し抵抗力が生ずるため、エキスパンダのタービン翼に応力が入り、疲労の促進や損傷するおそれがある。そのため、エキスパンダのタービン翼に掛かる応力を下げるために空気圧力調整弁を変化させる速度を制限する、つまり燃料電池の調圧応答性を犠牲にしなければならない。また、これは空気圧力調整弁がエキスパンダの下流にある構成においても同じである。
第2の問題点は、燃料電池減圧時のエキスパンダ圧損による応答遅れである。燃料電池の減圧要求時に空気圧力調整弁を全開の状態にしてもエキスパンダの圧損が影響し、エキスパンダが無いときに比べ排気速度が小さくなり、減圧応答性が遅くなる。
上記問題点を解決するために、本発明は、水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池と、燃料電池に空気供給路を介して空気を供給する空気供給手段と、燃料電池から排出された空気が流れる空気排出路と、空気排出路に設けられ、燃料電池の空気圧力を調整する空気圧力調整弁と、前記空気圧力調整弁より下流側の前記空気排出路に配置され、燃料電池の排気エネルギを回転エネルギに変換するエキスパンダと、一端が前記空気圧力調整弁とエキスパンダとの間の前記空気排出路に接続され、他端より外気を導入する外気導入路と、前記外気導入路に設けられ、前記外気導入路を開閉する外気導入弁と、を備えたことを要旨とする燃料電池システムである。
また、本発明は、水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池と、燃料電池から排出された空気が流れる空気排出路と、空気排出路に設けられ、燃料電池の空気圧力を調整する空気圧力調整弁と、前記空気圧力調整弁より下流側の前記空気排出路に配置され、燃料電池の排気エネルギを回転エネルギに変換するエキスパンダと、を備えた燃料電池システムの運転方法であって、燃料電池運転圧力の減圧或いは昇圧要求時に、前記空気圧力調整弁と前記エキスパンダとの間の前記空気排出路と大気との間を連通させることを要旨とする。
本発明によれば、燃料電池の昇圧要求時に空気圧力調整弁を急に閉じ、エキスパンダ入口の圧力が外気の圧力よりも低くなった場合に外気導入弁を開け、外気をエキスパンダ入口に導入することで、エキスパンダの入口と出口の圧力差が緩和され、エキスパンダに掛かる応力を緩和しながら、迅速に燃料電池の運転圧力を高めることができるという効果がある。さらに、燃料電池の迅速な減圧要求時においては、外気導入弁を開けることによりエキスパンダをバイパスさせて燃料電池排気を排出することが可能となり、エキスパンダに掛かる応力を緩和しながら、減圧応答性を向上させることができるという効果がある。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施例は、特に限定されないが車両駆動電源用の固体高分子型燃料電池を備えた燃料電池システムである。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。同図において、燃料電池1は、例えば固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池である。燃料電池1は、図示しない水素供給系から燃料ガスとして水素が供給されるアノード1aと、酸化剤ガスとして空気が供給されるカソード1bと、固体高分子電解質1cとを備えている。空気供給手段としてのコンプレッサ2は、カソード空気供給路3を介してカソード1bへ空気を供給する。カソード1bで一部の酸素が発電反応に使用された残りの空気は、カソード空気排出路4を介してエキスパンダ5へ供給される。エキスパンダ5を駆動した空気は、排気路6から排出される。
カソード空気排出路4には、外気導入路7が接続されている。カソード空気排出路4上には、空気圧調整弁8が設けられカソード1bの圧力調整に用いられる。外気導入路7上にはエキスパンダ入口と外気との連通・遮断を制御する外気導入弁12が設けられている。この外気導入弁12は、大気開放側の圧力がエキスパンダ5の入口側圧力に対して所定値以上高くなった場合に開弁するメカニカルバルブを用いた一方向弁である。
カソード空気供給路3上には、カソード圧力を検出する圧力検出手段としての圧力センサ10が設けられている。圧力センサ10の圧力検出信号は、コントローラ20へ接続されている。コントローラ20は、圧力センサ10の圧力検出信号に基づいて、コンプレッサ2,空気圧調整弁8を制御する制御装置である。また、コントローラ20は、図示しない水素供給系、及び後述する温度調節機構を制御するが、これらの制御は本発明に特徴的なものではなく一般的な制御であるので、詳細は省略する。
コントローラ20は、特に限定されないが本実施例では、CPUと、プログラムROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースとを備えたマイクロプロセッサで構成され、その制御論理は、CPUがプログラムROMに格納されたプログラムを実行することにより達成される。
また、図示しないが燃料電池1の温度を最適に維持するための温度調節機構として、冷却液循環ポンプ、ラジエータ、冷却液配管等が設けられ、燃料電池1とラジエータとの間で冷却液を循環させるようになっている。
エキスパンダ5の回転軸5aには、例えば図示しない発電機、ポンプ等が接続され、エキスパンダ5が回収した排空気のエネルギを利用可能な形態へ変換可能となっている。
尚、車両電源用燃料電池システムの場合、エキスパンダ5の回転軸5aに接続した発電機に加えて、整流変圧回路を備え、発電出力を蓄電池に貯蔵、または負荷へ供給することにより、燃料電池システムとしての発電効率が高まる。また、エキスパンダ5の回転軸5aに冷却液循環ポンプ等の補機を接続して、カソード排気からエネルギーを回収してもよい。
次に、図7のタイムチャートを参照して、本実施例における燃料電池運転圧力の昇圧時の動作を説明する。図7において、(a)は燃料電池のカソード圧力、(b)はコンプレッサ2の吐出流量、(c)は空気圧力調整弁8の開度、(d)はエキスパンダ5入口の圧力、(e)は外気導入弁の開閉状態(或いは制御信号)、(f)はエキスパンダ5のタービン翼にかかる応力をそれぞれ示す。
先ず、時刻t0以前の定常発電状態においては、外気導入弁12は閉じた状態にあり、燃料電池1のカソード1bの排気をエキスパンダ5に流すことで排気エネルギを回収し、システムの総合エネルギ効率を高めている。また、このときエキスパンダ5の入口圧力は、その出口圧力よりも高い状態にある。
そして、時刻t0に、定常発電状態から燃料電池1の出力増加要求に従い燃料電池の運転圧力(アノード圧力及びカソード圧力)を上昇させるとき、コントローラ20は、コンプレッサ2の回転速度を上昇させて空気流量を増加させるとともに空気圧力調整弁8の開度を減少して、調圧応答性を上げる。すると、空気圧力調整弁8の下流側にあるエキスパンダ5へ流れ込む燃料電池排気の流量が減少し、同時にエキスパンダ5は慣性モーメントにより回転しながら入口側の燃料電池排気を出口側に送る仕事をし続けるので、エキスパンダ5の入口圧力が急激に下がる。なお、エキスパンダ5の入口圧力は、運転圧力上昇前のエキスパンダ回転数に応じたポンプ作用の力と、エキスパンダ入口と出口の差圧(出口>入口)に応じた逆回転方向の力が釣り合うところまで下がると考えられる。そして逆回転方向の力が大きい場合、エキスパンダ5のタービン翼の疲労促進、または衝撃力として入力された場合は損傷などに至ってしまう可能性がある。
そこで、エキスパンダ5の入口圧が外気よりも低くなった時点(時刻t1)で外気導入弁12が開き、エキスパンダ入口へ外気を導入する。これにより、図7(d)のエキスパンダ5入口における圧力の低下は、破線で示した比較例に対して、実線で示した実施例のように緩和され、図7(f)に示したようにエキスパンダ5のタービン翼に掛かる応力も緩和することができる。
そして、コンプレッサ2で増量した空気がカソード1bを通過して空気圧力調整弁8まで達した時点から、次第に空気圧力調整弁8の開度を上げていくので、エキスパンダ5の入口に流れ込む排気流量も増加し、エキスパンダ5の入口圧力は回復し始める。ただし、この段階で外気導入弁12を開けたままエキスパンダ5の入口圧力が外気圧以上に高くなると、外気導入路7から排気を放出することになる。よって、外気導入弁12を開弁、および閉弁させる閾値は外気圧より低い値であることが必要である。
次いでエキスパンダ5の入口圧力がこの閾値を超えて回復したときに(時刻t2)、外気導入弁12が閉じる。またこの閾値を(外気圧−所定値)とすることもでき、例えば所定値をエキスパンダ5のタービン翼の強度を安全率で除算した値に相当する圧力値で規定しても良い。最後に時刻t3で燃料電池のカソード圧力が目標とする圧力まで上昇して、運転圧力の昇圧動作が完了する。
以上説明した本実施例によれば、燃料電池の昇圧要求時に空気圧力調整弁を急に閉じ、エキスパンダ入口の圧力が外気の圧力よりも低くなった場合に外気導入弁を開け、外気をエキスパンダ入口に導入することで、エキスパンダの入口と出口の圧力差が緩和され、エキスパンダに掛かる応力を緩和しながら、迅速に燃料電池の運転圧力を高めることができるという効果がある。
図2は、本発明に係る燃料電池システムの実施例2の構成を説明するシステム構成図である。本実施例は、実施例1のメカニカルバルブを用いた外気導入弁12に代えて、電子制御バルブを外気導入弁9として用いた実施例である。このため、図1の構成に対して、外気導入路7上に電子制御バルブを用いた外気導入弁9が配置され、カソード空気排出路4上のエキスパンダ5の入口付近にはエキスパンダ5の入口空気圧力を検出する圧力検出手段としての圧力センサ11が設けられ、圧力センサ11の圧力検出信号がコントローラ20へ入力されている。その他の構成は、図1に示した実施例1の構成と同様であるので、同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
本実施例におけるコントローラ20は、圧力センサ10,11の圧力検出信号に基づいて、コンプレッサ2,空気圧調整弁8,外気導入弁9を制御する制御装置である。
外気導入弁9を電子制御バルブとした場合、実施例1の図7で説明した燃料電池運転圧力の昇圧時の動作に加えて、燃料電池の迅速な減圧が要求される場合に、コントローラ20の制御により外気導入弁9を開けて外気導入路7から排気を行うことで、エキスパンダ5の圧損抵抗分を減らす効果が得られ、減圧応答性を向上させることができる。
次に、図8のタイムチャートを参照して、本実施例における燃料電池運転圧力の減圧時の動作を説明する。図8において、(a)は燃料電池のカソード圧力、(b)はコンプレッサ2の吐出流量、(c)は空気圧力調整弁8の開度、(d)は外気導入弁の開閉状態(或いは制御信号)、(e)はエキスパンダ5の入口圧力をそれぞれ示す。
まず時刻ta以前の定常発電状態においては、外気導入弁9は閉じた状態にあり、燃料電池1のカソード1bの排気をエキスパンダ5に流すことで排気エネルギを回収し、システムの総合エネルギ効率を高めている。また、このときエキスパンダ5の入口圧力は、その出口圧力よりも高い状態にある。
そして、時刻taに、定常発電状態から燃料電池1の出力減少要求に従い燃料電池の運転圧力(アノード圧力及びカソード圧力)を減少させるとき、コントローラ20は、コンプレッサ2の回転速度を低下させて空気流量を減少させるとともに空気圧力調整弁8の開度を全開開度へ増加して、調圧応答性を上げる。同時に外気導入弁9を開いて、外気導入路7からカソード1bの排気を大気へ放出させる。こうして燃料電池1の運転圧力低下の応答性を向上させることができる。
外気導入弁9を開けて外気導入路7より排気を行った場合、エキスパンダ入口圧力が低下した後、再び外気導入弁9を閉じた状態にする必要があるが、外気導入弁9を閉じた瞬間に、カソード排気経路路の圧損抵抗が元に戻り、圧力が高くなる。そこで、減圧途中に外気導入弁9を閉じれば、コンプレッサ2の空気流量減少による減圧の効果で外気導入弁9を閉じる影響を軽減することができる。
次に、外気導入弁9を閉じるタイミングを決定するカソード圧力の閾値の設定方法の具体例として、運転圧力減圧後の目標カソード圧力より所定値だけ高く閾値を設定する方法、減圧前の圧力と減圧後の圧力との差である減圧代(ΔP)に対する割合αを決めて、減圧前の圧力値からその割合だけ減圧した値(α・ΔP)を閾値とする方法がある(図8(a)参照)。
本実施例によれば、外気導入弁9を電子制御バルブとしたので、外気導入弁9を開くエキスパンダ入口圧力値(開弁閾値)と、外気導入弁9を閉じるエキスパンダ入口圧力値(閉弁閾値)とを異なる値に設定できるとともに、燃料電池の迅速な減圧要求時においては、外気導入弁を開けることによりエキスパンダをバイパスさせて燃料電池排気を排出することが可能となり、エキスパンダに掛かる応力を緩和しながら、減圧応答性を向上させることができるという効果がある。
次に、外気導入路の構成を工夫した実施例3を説明する。図3は、外気導入路7の開口部7aを車両進行方向に向けた構成であり、その他の構成は図2に示した実施例2と同様である。尚、外気導入路7の開口部7aを車両進行方向に向けた構成は、図1に示した実施例1にも適用することができる。本実施例は、実施例1、2の場合に比べて、車両の速度に応じた動圧分だけ高い圧力の外気をエキスパンダ5の入口に導入することができ、エキスパンダ入口の圧力低下、および応力の低減効果を大きくできるという効果がある。
図4は、外気導入路7をコンプレッサ2の吐出側に接続した実施例4の構成図であり、その他の構成は図2に示した実施例2と同様である。本実施例は、図2の実施例2の場合に比べて、高圧・高温の空気をエキスパンダ5の入口に導入することができ、エキスパンダ5の入口の圧力低下の緩和、およびエキスパンダ5のタービン翼応力の低減効果を大きくできる。また、外気導入路7から導入する空気が高温のため、低温起動時のエキスパンダ5で凝縮した水による凍結障害が懸念される場合に、導入する空気により昇温または氷結の融解を行うことができるという効果がある。
図5は、外気導入路7をエキスパンダ5の出口に接続した実施例5の構成図であり、その他の構成は図2に示した実施例2と同様である。これにより、カソード1bの空気圧力を調整する空気圧力調整弁8が急に閉じられた場合でもエキスパンダ5の入口と出口の差圧をその圧力差のついた排気で緩和できる。また、エキスパンダ5をバイパスして外気導入路より排気する場合も燃料電池排気を外気に排出することがない。
図6は、エキスパンダ5の出力軸5aにコンプレッサ2を同軸に接続し、コンプレッサ2をエキスパンダ5及び図示しない電気モータで駆動する場合の実施例を説明する構成図である。エキスパンダ5をコンプレッサ2と同軸に接続している場合、燃料電池1の運転圧力を減圧する際に、カソード1bの排気をそのままエキスパンダ5へ送るとエキスパンダ5の回転が加速され、コンプレッサ2の空気供給量を増加させる方向に働いてしまう。そこで、空気圧力調整弁8より上流のカソード空気排出路4から直接外気へカソード排気を排出するバイパス排気路13と、バイパス排気路13を開閉するバイパス排気弁14とを設ける。そして、燃料電池の運転圧力を減圧する場合、空気圧力調整弁8を閉じてエキスパンダ5へのカソード排気の流入を制限するとともに、バイパス排気弁14を開いてバイパス排気路13による排気を行うことで、スムーズに空気供給量の減少と排気を両立させることができるという効果がある。
次に、図9のタイムチャートを参照して、本実施例における燃料電池運転圧力の減圧時の動作を説明する。図9において、(a)は燃料電池のカソード圧力、(b)はコンプレッサ2の吐出流量、(c)は空気圧力調整弁8の開度、(d)はバイパス排気弁14の開閉状態(制御信号)、(e)は外気導入弁9の開閉状態(或いは制御信号)、(f)はエキスパンダ5の入口圧力、(g)はエキスパンダ5のタービン翼にかかる応力をそれぞれ示す。
まず時刻ta以前の定常発電状態においては、外気導入弁9及びバイパス排気弁14は共に閉じた状態にあり、燃料電池1のカソード1bの排気をエキスパンダ5に流すことで排気エネルギを回収し、システムの総合エネルギ効率を高めている。また、このときエキスパンダ5の入口圧力は、その出口圧力よりも高い状態にある。
そして、時刻taに、定常発電状態から燃料電池1の出力減少要求に従い燃料電池の運転圧力(アノード圧力及びカソード圧力)を減少させるとき、コントローラ20は、バイパス排気弁14を開いてバイパス排気路13を介してカソード1bの排気を排出させるとともに、空気圧力調整弁8の開度を全閉開度へ低下させる。これによりエキスパンダ入口側は密閉され、エキスパンダ5は回転モーメントにより入口から出口へ空気を送り続けるので入口圧力は急激に低下し、エキスパンダ5の入口圧力よりも出口圧力が高い状態となりエキスパンダ5に逆圧ブレーキがかかる。
エキスパンダ5の入口圧力が大気圧より所定値だけ低い外気導入弁開弁閾値まで低下したとき(時刻tb)に、コントローラ20は、外気導入弁9を開いて、外気導入路7からエキスパンダ5の入口へ外気を導入させる。これによりエキスパンダ5の入口圧力の低下が緩和され、エキスパンダ5のタービン翼にかかる応力を抑制することができる。
エキスパンダ5の入口圧力が上昇し始めて再び外気導入弁開弁閾値まで戻ったとき(時刻tc)に、コントローラ20は、外気導入弁9及びバイパス排気弁14を閉じさせる。そして、時刻tc以降は、燃料電池1のカソード排気は、エキスパンダ5を介して排気されるとともに、エキスパンダ5の入口圧力は回復を続ける。そして、時刻tdにおいて、燃料電池1の運転圧力の低下操作が終了し、減圧後の低圧運転状態となる。
以上説明した本実施例によれば、燃料電池1の迅速な減圧が要求される場合に、バイパス排気路13から燃料電池排気を排出するとともに空気圧力調整弁8を閉じることで、エキスパンダ入口への排気流入を止めて入口圧力を下げ、エキスパンダに逆圧状態(入口の圧力が出口の圧力より低い)の抵抗をかけることで、意図的にエキスパンダ回転数を落とす。エキスパンダ回転数の減少は同軸で接続されているコンプレッサに対しブレーキとして働き、空気供給手段の回転数低下は空気供給量を減少させる。よって、燃料電池に対し空気供給量の減少とエキスパンダをバイパスした圧損抵抗の小さい排気を同時に行うことができるので、外気導入路から排気する場合よりもさらに減圧応答性を向上させることができるという効果がある。
なお、上述した外気導入弁は、前記エキスパンダの出入り口の圧力差が所定値以上の場合に開弁することとしてもよい。
本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例2の構成を説明するシステム構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例3の構成を説明するシステム構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例4の構成を説明するシステム構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例5の構成を説明するシステム構成図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例6の構成を説明するシステム構成図である。 燃料電池運転圧力の昇圧時の各パラメータの傾向図である。 燃料電池運転圧力の減圧時に、外気導入路より排気を行う場合の各パラメータの傾向図である。 実施例6において、燃料電池運転圧力の減圧時に、バイパス排気路より排気を行いエキスパンダに逆圧ブレーキをかける場合の各パラメータの傾向図である。
符号の説明
1 燃料電池
1a アノード
1b カソード
1c 固体高分子電解質膜
2 コンプレッサ
3 カソード空気供給路
4 カソード空気排出路
5 エキスパンダ
6 排気路
7 外気導入路
8 空気圧力調整弁
9 外気導入弁(電子制御バルブ)
10 圧力センサ
11 圧力センサ
12 外気導入弁(メカニカルバルブ)
13 バイパス排気路
14 バイパス排気弁

Claims (12)

  1. 水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池と、
    燃料電池に空気供給路を介して空気を供給する空気供給手段と、
    燃料電池から排出された空気が流れる空気排出路と、
    空気排出路に設けられ、燃料電池の空気圧力を調整する空気圧力調整弁と、
    前記空気圧力調整弁より下流側の前記空気排出路に配置され、燃料電池の排気エネルギを回転エネルギに変換するエキスパンダと、
    一端が前記空気圧力調整弁とエキスパンダとの間の前記空気排出路に接続され、他端より外気を導入する外気導入路と、
    前記外気導入路に設けられ、前記外気導入路を開閉する外気導入弁と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記外気導入弁は、前記エキスパンダの出入り口の圧力差が所定値以上の場合に開弁することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記外気導入弁はメカニカルバルブであり、
    エキスパンダ入口の圧力と外気の圧力の差が所定値以上になった場合に前記外気導入弁が開弁することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記外気導入弁は電子制御バルブであり、
    前記エキスパンダの入口の圧力を検出する圧力検出手段と、
    該エキスパンダ入口の圧力が外気の圧力よりも低い所定圧力になった場合に、前記外気導入弁を開弁させる制御装置と、
    を更に備えた特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記外気導入弁が開いた後、エキスパンダ入口の圧力が外気の圧力より低く前記所定圧力より高い第2所定圧力まで上昇した場合に前記外気導入弁を閉弁することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記外気導入弁は電子制御バルブであり、燃料電池運転圧力が減圧或いは昇圧要求時に、前記外気導入弁を開弁する制御装置とを備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  7. 前記制御装置は、減圧要求時において、要求された燃料電池運転圧力に到達する前に前記外気導入弁を閉弁することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記外気導入路の他端は、空気供給手段の吐出側である前記空気供給路に接続されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4乃至請求項7の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 燃料電池システムは車両に搭載されており、
    前記外気導入路の入口は車両進行方向を向いていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 前記外気導入路の他端は、エキスパンダの出口側の前記空気排出路に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  11. 前記エキスパンダは前記空気供給手段に同軸で接続されており、
    燃料電池と空気圧力調整弁との間の前記空気排出路から分岐して外気に連通するバイパス排気路と、
    該バイパス排気路の開閉を制御するバイパス排気弁とを有し、
    燃料電池の減圧要求時された場合、空気圧力調整弁を閉、バイパス排気弁を開、外気導入弁を開とすることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う燃料電池と、燃料電池から排出された空気が流れる空気排出路と、空気排出路に設けられ、燃料電池の空気圧力を調整する空気圧力調整弁と、前記空気圧力調整弁より下流側の前記空気排出路に配置され、燃料電池の排気エネルギを回転エネルギに変換するエキスパンダと、を備えた燃料電池システムの運転方法であって、
    燃料電池運転圧力の減圧或いは昇圧要求時に、前記空気圧力調整弁と前記エキスパンダとの間の前記空気排出路と大気との間を連通させることを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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