JP2008282366A - 質問応答装置、質問応答方法、質問応答プログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質問応答装置1は、質問文に関連する文書を文書群11から抽出する文書抽出部6と、コーパス12を利用して抽出文書中に含まれる解答候補に原因を表す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第1スコアを算出する原因文スコア算出部21と、コーパス12から求められた原因結果ペアの共起確率を格納した共起確率テーブル13を利用して、質問文と解答候補との間に因果関係を示す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第2スコアを算出する因果関係表現スコア算出部22と、質問文と解答候補との関連度を表す第3スコアを算出する質問回答関連度算出部23と、第1ないし第3スコアを統合した第4スコアを算出し第4スコアの上位20文を質問文に対する解答として出力する解答候補ランキング部8とを備える。
【選択図】図2
Description
Roxana Girju,"Automatic detection of causal relations for Question Answering"、Proc. ACL 2003 workshop on Multilingual summarization and question answering、p.76-83、2003 諸岡心、福本淳一、"Why型質問応答のための回答選択手法"、電子情報通信学会技術研究報告Vol.105、No.594、言語理解とコミュニケーション、電子情報通信学会、p.7-12、2006 Radu Soricut and Eric Brill、"Automatic question answering using the web: Beyond the Factoid"、 Journal Information Retrieval、vol.9、no.2、p.191-206、2006
図1は、本発明の実施形態に係る質問応答装置の概要を模式的に示す図である。ユーザ(質問者)は、インターネット等の通信ネットワークに接続可能なパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置を用いて、ウェブ(Web)上の質問応答装置にアクセスする。そして、ユーザは、PCの画面に表示される質問記入欄に質問を示すテキスト文を入力し、画面上の処理ボタンを選択する。これにより、入力された質問に対する解答がPCの画面に表示される。図1に示した例では、ユーザは、「なぜ月食が起こるのか?」という質問を入力する。これに対して、質問応答装置は、新聞記事から、解答が含まれると考えられる文(解答候補)を抽出した上位20文を表示することで、質問に対する解答をユーザに提示する。なお、図1では、表示画面の関係上、「解答抽出結果」の欄に上位12文のみを表記した。
図2は、質問応答装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。質問応答装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、入出力インタフェース等から構成される。この質問応答装置1は、図1に示すように、入力部2と、出力部3と、記憶部4と、質問タイプ判定部5と、文書抽出部6と、解答抽出部7と、解答候補ランキング部8と、タイプ別モジュール群9とを備えている。
文書群11は、例えば、複数の新聞記事から構成された新聞記事集合である。本実施形態では、文書群11は、新聞記事(毎日新聞98−01年度)で構成した。
コーパス12は、分類用のラベルが予め付与されている単語で構成された複数の文を含む予め作成されたものである。本実施形態では、コーパス12は、EDR電子化辞書(登録商標)の日本語コーパスから構成される。したがって、コーパス12中の文は、その文に原因が含まれる場合、該当箇所に原因ラベル「cause」が付与されている。
共起確率テーブル13は、1以上の共起尺度によってコーパス12中の文に含まれる原因を示す単語と結果を示す単語から予め求められた原因結果ペアの共起確率を複数格納している。共起確率テーブル13は、後記する因果関係表現スコア算出部22によって、予め構築されるものである。図1では1つだけ示したが、本実施形態では2種類のテーブルを備えている。なお、詳細な説明は後記する。
質問解答セット群14は、質問文とその正答文とからなる予め定められた複数の学習用データであり、重みテーブル15を作成するために利用されるものである。
重みテーブル15は、解答候補ランキング部8が解答抽出部7から出力する14個のスコアに所定の重みを付与する際に利用する重みを記憶したものである。この重みテーブル15の詳細は後記するが、質問解答セット群14とランキングSVM(Ranking Support Vector Machine)とを用いて予め構築される。
原因文スコア算出部21は、コーパス12を利用して、文書抽出部6で抽出された文書中に含まれる文を示す複数の解答候補に原因を表す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す原因文スコア(第1スコア)を算出するものである。本実施形態では、原因文スコア算出部21は、検索単語を1つ以上含む文のみを解答候補として扱う。この原因文スコア算出部21は、図3に示すように、単語間依存構造解析手段211と、内容語処理手段212と、第1特徴量生成手段213と、第2特徴量生成手段214と、原因文分類器215と、スコア算出手段216とを備えている。
単語間依存構造解析手段211は、入力された質問文を構成する単語間の依存構造を解析し単語をノードとした木構造を生成するものである。この単語間依存構造解析手段211は、例えば、構文・依存構造解析器「CaboCha」により構成される。例えば、「X(彼)は詐欺で逮捕された」という文は、単語間依存構造解析手段211によって、図4(a)に示すように、単語間の係り受けが解析される。なお、図4(a)に示す「EOS」は文末を示すラベルである。
内容語処理手段212は、単語間依存構造解析手段211で生成された木構造のノードのうち内容語を示すノードに品詞情報を付与することで品詞ノードを生成するものである。内容語は、機能語(助詞、助動詞)以外の単語である。図4(b)に示すように、例えば、内容語「X」を示すノードには、内容語処理手段212によって、品詞情報として「名詞」が付与される。なお、図4に示した「func」は機能語を示す。
第1特徴量生成手段213は、コーパス12において意味属性、動詞分類および固有名詞分類のうちの少なくとも1つを示す第1付加情報が、生成された品詞ノードで示される内容語に対して付与されているか否かを判別し、内容語に第1付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、第1付加情報を示す子ノードを追加することで第1特徴量を生成するものである。この第1特徴量生成手段213は、例えば、言語解析器「morph」と言語解析器「JTAG」とにより構成される。言語解析器「morph」は、日英翻訳システム「ALT J/E」に付属する言語解析器であり、文に含まれるそれぞれの単語に意味属性を付与することができるものである。言語解析器「JTAG」は、文に含まれるそれぞれの単語について動詞分類、固有名詞分類を付与することができるものである。
第2特徴量生成手段214は、コーパス12において予めそれぞれ定められた固有表現情報、良否に関する評価表現であるか否かを示す情報および因果関係に関連することを示す情報のうちの少なくとも1つを示す第2付加情報が、生成された品詞ノードで示される内容語に付与されているか否かを判別し、内容語に第2付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、第2付加情報を示す子ノードを追加することで第2特徴量を生成するものである。なお、これら3種類の情報(第2付加情報)は、因果関係を扱う従来公知の文献において有効とされたものである。この第2特徴量生成手段214は、例えば、構文・依存構造解析器「CaboCha」を含む。
原因文分類器(原因文分類手段)215は、コーパス12を利用して第1付加情報および第2付加情報に対して予め作成された分類器である。原因文分類器215は、例えば、所定の分類ルール(分類関数)で表現される。本実施形態では、コーパス12に格納された文について原因ラベルがあるものを正例、無いものを負例として、機械学習の手法を用いて原因文分類器215を予め構築した。原因文分類器215の学習には、公知の分類アルゴリズム「BACT」を用いた。BACTは、木を入力とすることができ、分類に有効な部分木に対してより大きい重みを与えることで学習を行う。分類には、分類対象に含まれる部分木の重みの総和を使用し、総和が正であれば原因を含む文、負であれば原因を含まない文として分類した。この原因文分類器215の精度(適合率)は約40パーセントであり、手動のルールによる場合の精度である10パーセントを凌ぐものである。なお、BACTについては、「Taku Kudo and Yuji Matsumoto、”A Boosting Algorithm for Classification of Semi-Structured Text”,Proc. EMNLP,pp.301-308,2004」に詳述されているので説明を省略する。
スコア算出手段216は、原因文分類器215を用いて、入力された質問文に対して生成された第1特徴量および第2特徴量に対する重みを用いて第1スコアを算出するものである。このスコア算出手段216は、有効な部分木の重みを用いてそれぞれの解答候補文に与えるスコアを第1スコアとする。
因果関係表現スコア算出部22は、1以上の共起確率テーブル13を利用して、入力された質問文と解答候補との間に因果関係を示す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す因果関係表現スコア(第2スコア)を共起確率テーブル13ごとに算出するものである。この因果関係表現スコア算出部22は、質問文と解答候補における表現の組み合わせを列挙し、それぞれの原因・結果としての共起確率を、共起確率テーブル13を照会し、12のスコアとして算出する。
共起確率テーブル作成手段220は、共起確率テーブル13を作成するものである。共起確率テーブル作成手段220は、質問文を入力する前に、コーパス12から、表現が「原因」と「結果」の関係である表現対(原因結果ペア)を自動獲得して、その表現対が共起する確率(共起確率)を算出し、共起確率テーブル13を作成する。なお、このように因果関係を表す表現対を自動獲得する研究としてMarcuらの研究が知られているが、質問応答システムへの組み込みは考えられていない(「Daniel Marcu and Abdessamad Echihabi、”An Unsupervised Approach to Recognizing Discourse Relations”、Proc. ACL、p.368-375、2002」参照)。
文分割手段221は、入力された質問文および複数の解答候補を単語に分割するものである。
≪内容語抽出手段≫
内容語抽出手段222は、分割された単語から内容語を抽出するものである。本実施形態では、内容語抽出手段222は、内容語として、名詞、動詞、未知語を抽出することとした。文分割手段221および内容語抽出手段222は、例えば、構文・依存構造解析器「CaboCha」により構成される。
スコア算出手段223は、入力された質問文中に含まれる結果を示す単語と、複数の解答候補に含まれる原因を示す単語とからなる複数の原因結果ペアを抽出し、共起確率テーブル13を参照して、抽出した原因結果ペアが同時に出現する確率の最大値、最小値および平均値のうちの少なくとも1つを第2スコアとして算出するものである。本実施形態では、スコア算出手段223は、原因結果ペアが同時に出現する確率の最大値、最小値および平均値を第2スコアとして算出する。
例えば、1つの質問文に対して、2つの解答候補があり、かつ、各解答候補に対して2つずつの原因結果ペアが抽出された場合を想定する。この場合、ある解答候補に対して抽出された2つの原因結果ペアに関係する2つの共起確率の最大値、最小値、平均値のいずれをスコアとして算出すれば、その算出したスコアが、2つの解答候補の中から最もふさわしい解答候補を上位にランキングさせることに寄与する指標となるかは分からない。
そこで、本実施形態では、スコア算出手段223は、内容語の表現対について求められるφの最大値、最小値、平均値を3つの観点の第2スコアとして算出する。また、スコア算出手段223は、内容語の意味属性の表現対について求められるφの最大値、最小値、平均値を3つの観点の第2スコアとして算出する。さらに、スコア算出手段223は、φをLLRで置き換えて同様に6つの観点の第2スコアを算出する。したがって、スコア算出手段223は、12の観点の第2スコアを算出することとなる。
質問回答関連度算出部23は、入力された質問文と解答候補との間の内容の関連度を表す関連度スコア(第3スコア)を算出するものである。本実施形態では、質問回答関連度算出部23は、解答候補に含まれる検索単語のDIDFスコアの和を関連度として用いる。なお、関連度として従来法で用いられるコサイン類似度を使うことも可能である。
解答候補ランキング部8は、第1ないし第3スコアを統合した第4スコアを算出し、解答候補のうち第4スコアの上位の所定数の文を、入力された質問文に対する解答として出力するものである。本実施形態では、解答候補ランキング部8は、原因文スコア算出部21、因果関係表現スコア算出部22、質問回答関連度算出部23から得られる全部で14のスコアに所定の重みづけを行って統合し、最終的な解答らしさのスコアとして第4スコアを算出し、解答候補をスコア順で並び替えて出力する。また、本実施形態では、並び替えられた解答候補のうち上位20位までをユーザに提示する。例えば、図1においては、「月食は太陽と地球、月が一直線に並び、地球の影に月が入るために起こる現象。」という解答候補が「29.422」のスコアで1位となり、この文は、後に人手で判断したところ正解とされた。
タイプ別モジュール群9は、質問タイプ判定部5において原因を問う質問ではないと判定されたタイプの質問にそれぞれ応答する複数の質問応答モジュールである。本実施形態では、ファクトイド型質問に応答する質問応答モジュールとして、SAIQAシステムを備えている。SAIQAシステムとは、ファクトイド型の質問応答システムであり、固有表現(人名や地名等の固有名詞)が答えとなる質問に高精度で答えることができるものである。
質問応答装置1の動作について図7を参照(適宜図2参照)して説明する。図7は、図2に示した質問応答装置の動作を示すフローチャートである。まず、質問応答装置1は、外部から質問文が入力されると、質問タイプ判定部5によって、入力した質問文のタイプが、原因を問う質問(因果関係があるタイプ)と、固有表現を解答とした質問(ファクトイド型質問)とのいずれであるのかを判別する(ステップS1)。原因を問う質問(因果関係があるタイプ)である場合、質問応答装置1は、文書抽出部6によって、入力された質問文に関連する1以上の文書を文書群11から抽出する(ステップS2:文書抽出ステップ)。そして、質問応答装置1は、原因文スコア算出部21によって、第1スコア算出処理を行う(ステップS3:原因文スコア算出ステップ)。この第1スコア算出処理は、原因文分類器215を用いて、文書抽出部6によって抽出された文書中に含まれる解答候補に原因を表す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す原因文スコア(第1スコア)を算出するものである。その詳細は後記する。
図8は、第1スコア算出処理を示すフローチャートである。質問応答装置1は、原因文スコア算出部21の単語間依存構造解析手段211によって、入力された質問文を構成する単語間の依存構造を解析し単語をノードとした木構造を生成する(ステップS11:単語間依存構造解析ステップ)。そして、原因文スコア算出部21は、内容語処理手段212によって、生成された木構造のノードのうち内容語を示すノードに品詞情報を付与することで品詞ノードを生成する(ステップS12:内容語処理ステップ)。そして、原因文スコア算出部21は、第1特徴量生成手段213によって、コーパス12において意味属性、動詞分類および固有名詞分類のうちの少なくとも1つを示す第1付加情報が、生成された品詞ノードで示される内容語に対して付与されているか否かを判別し、内容語に第1付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、第1付加情報を示す子ノードを追加することで第1特徴量を生成する(ステップS13:第1特徴量生成ステップ)。
図9は、第2スコア算出処理を示すフローチャートである。質問応答装置1は、質問回答関連度算出部23の文分割手段221によって、入力された質問文および解答候補を単語に分割し(ステップS21:文分割ステップ)、内容語抽出手段222によって、分割された単語から内容語を抽出する(ステップS22:内容語抽出ステップ)。そして、質問回答関連度算出部23は、スコア算出手段223によって、入力された質問文中に含まれる結果を示す単語と、複数の解答候補に含まれる原因を示す単語とからなる複数の原因結果ペアを抽出し、共起確率テーブル13を参照して、抽出した原因結果ペアが同時に出現する確率の最大値、最小値および平均値を第2スコアとしてそれぞれ算出する(ステップS23:スコア算出ステップ)。
図10は、図1に示した「なぜ月食が起こるのか?」という質問に対し、因果関係表現スコアを用いない場合の結果を示す図である(比較例)。解答抽出結果の欄を参照すると、正解(図1において符号101で示す第1位の内容)の「月食は太陽と地球、月が一直線に並び、地球の影に月が入るために起こる現象」は、符号1001で示すように、順位が4位に下がっている。本実施例の質問応答装置1においては、質問文と回答候補との因果関係表現として、内容語ペア(単語対)として<現象+名詞_一般、起こる+動詞_自立>が存在し、意味属性ペア(意味属性対)として<理由、名詞>が存在する。そのため、本実施例の質問応答装置1は、因果関係表現スコアを用いない場合(比較例)よりも、正答の文のスコアが押し上げられることとなる。
4 記憶部
5 質問タイプ判定部
6 文書抽出部
7 解答抽出部
8 解答候補ランキング部
9 タイプ別モジュール群
11 文書群
12 コーパス
13 共起確率テーブル
14 質問解答セット群
15 重みテーブル
21 原因文スコア算出部
211 単語間依存構造解析手段
212 内容語処理手段
213 第1特徴量生成手段
214 第2特徴量生成手段
216 スコア算出手段
22 因果関係表現スコア算出部
220 共起確率テーブル作成手段
221 文分割手段
222 内容語抽出手段
223 スコア算出手段
23 質問回答関連度算出部
Claims (8)
- 質問とその解答との間に因果関係があるタイプの質問に応答する質問応答装置であって、
入力された質問文に関連する1以上の文書を、予め定められた文書群から抽出する文書抽出部と、
分類用のラベルが予め付与されている単語で構成された複数の文を含む予め作成されたコーパスを利用して、前記抽出された文書中に含まれる文を示す複数の解答候補に原因を表す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第1スコアを算出する原因文スコア算出部と、
所定の1以上の共起尺度によって前記コーパス中の文に含まれる原因を示す単語と結果を示す単語から予め求められた原因結果ペアの共起確率を複数格納した1以上の共起確率テーブルを利用して、前記入力された質問文と前記解答候補との間に因果関係を示す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第2スコアを前記共起確率テーブルごとに算出する因果関係表現スコア算出部と、
前記入力された質問文と前記解答候補との間の内容の関連度を表す第3スコアを算出する質問回答関連度算出部と、
前記第1ないし第3スコアを統合した第4スコアを算出し、前記解答候補のうち前記第4スコアの上位の所定数の文を、前記入力された質問文に対する解答として出力する解答候補ランキング部とを備えることを特徴とする質問応答装置。 - 前記原因文スコア算出部は、
入力された質問文を構成する単語間の依存構造を解析し単語をノードとした木構造を生成する単語間依存構造解析手段と、
前記生成された木構造のノードのうち内容語を示すノードに品詞情報を付与することで品詞ノードを生成する内容語処理手段と、
前記コーパスにおいて意味属性、動詞分類および固有名詞分類のうちの少なくとも1つを示す第1付加情報が、前記生成された品詞ノードで示される内容語に対して付与されているか否かを判別し、前記内容語に前記第1付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、前記第1付加情報を示す子ノードを追加することで第1特徴量を生成する第1特徴量生成手段と、
前記コーパスにおいて予めそれぞれ定められた固有表現情報、良否に関する評価表現であるか否かを示す情報および因果関係に関連することを示す情報のうちの少なくとも1つを示す第2付加情報が、前記生成された品詞ノードで示される内容語に付与されているか否かを判別し、前記内容語に前記第2付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、前記第2付加情報を示す子ノードを追加することで第2特徴量を生成する第2特徴量生成手段と、
前記コーパスを利用して前記第1付加情報および前記第2付加情報に対して予め作成された原因文分類手段と、
前記原因文分類手段を用いて、前記質問文に対して生成された第1特徴量および第2特徴量に対する重みを用いて前記第1スコアを算出するスコア算出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の質問応答装置。 - 前記因果関係表現スコア算出部は、
入力された質問文および前記複数の解答候補を単語に分割する文分割手段と、
前記分割された単語から内容語を抽出する内容語抽出手段と、
前記入力された質問文中に含まれる結果を示す単語と、前記複数の解答候補に含まれる原因を示す単語とからなる複数の原因結果ペアを抽出し、前記共起確率テーブルを参照して、前記抽出した原因結果ペアが同時に出現する確率の最大値、最小値および平均値のうちの少なくとも1つを前記第2スコアとして算出するスコア算出手段とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の質問応答装置。 - 質問とその解答との間に因果関係があるタイプの質問に応答する質問応答装置の質問応答方法であって、
文書抽出部によって、入力された質問文に関連する1以上の文書を、予め定められた文書群から抽出する文書抽出ステップと、
原因文スコア算出部によって、分類用のラベルが予め付与されている単語で構成された複数の文を含む予め作成されたコーパスを利用して、前記抽出された文書中に含まれる文を示す複数の解答候補に原因を表す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第1スコアを算出する原因文スコア算出ステップと、
因果関係表現スコア算出部によって、所定の1以上の共起尺度によって前記コーパス中の文に含まれる原因を示す単語と結果を示す単語から予め求められた原因結果ペアの共起確率を複数格納した1以上の共起確率テーブルを利用して、前記入力された質問文と前記解答候補との間に因果関係を示す表現が含まれている可能性がどれくらいあるかを表す第2スコアを前記共起確率テーブルごとに算出する因果関係表現スコア算出ステップと、
質問回答関連度算出部によって、前記入力された質問文と前記解答候補との間の内容の関連度を表す第3スコアを算出する質問回答関連度算出ステップと、
解答候補ランキング部によって、前記第1ないし第3スコアを統合した第4スコアを算出し、前記解答候補のうち前記第4スコアの上位の所定数の文を、前記入力された質問文に対する解答として出力する解答候補ランキングステップとを有することを特徴とする質問応答方法。 - 前記原因文スコア算出ステップは、
単語間依存構造解析手段によって、入力された質問文を構成する単語間の依存構造を解析し単語をノードとした木構造を生成する単語間依存構造解析ステップと、
内容語処理手段によって、前記生成された木構造のノードのうち内容語を示すノードに品詞情報を付与することで品詞ノードを生成する内容語処理ステップと、
第1特徴量生成手段によって、前記コーパスにおいて意味属性、動詞分類および固有名詞分類のうちの少なくとも1つを示す第1付加情報が、前記生成された品詞ノードで示される内容語に対して付与されているか否かを判別し、前記内容語に前記第1付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、前記第1付加情報を示す子ノードを追加することで前記第1特徴量を生成する第1特徴量生成ステップと、
第2特徴量生成手段によって、前記コーパスにおいて予めそれぞれ定められた固有表現情報、良否に関する評価表現であるか否かを示す情報および因果関係に関連することを示す情報のうちの少なくとも1つを示す第2付加情報が、前記生成された品詞ノードで示される内容語に付与されているか否かを判別し、前記内容語に前記第2付加情報が付与されている場合に、当該内容語を示す品詞ノードに対して、前記第2付加情報を示す子ノードを追加することで第2特徴量を生成する第2特徴量生成ステップと、
スコア算出手段によって、前記コーパスを利用して前記第1付加情報および前記第2付加情報に対して予め作成された原因文分類手段を用いて、前記質問文に対して生成された第1特徴量および第2特徴量に対する重みを用いて前記第1スコアを算出するスコア算出ステップとを有することを特徴とする請求項4に記載の質問応答方法。 - 前記因果関係表現スコア算出ステップは、
文分割手段によって、入力された質問文および前記複数の解答候補を単語に分割する文分割ステップと、
内容語抽出手段によって、前記分割された単語から内容語を抽出する内容語抽出ステップと、
スコア算出手段によって、前記入力された質問文中に含まれる結果を示す単語と、前記複数の解答候補に含まれる原因を示す単語とからなる複数の原因結果ペアを抽出し、前記共起確率テーブルを参照して、前記抽出した原因結果ペアが同時に出現する確率の最大値、最小値および平均値のうちの少なくとも1つを前記第2スコアとして算出するスコア算出ステップとを有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の質問応答方法。 - 請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の質問応答方法をコンピュータに実行させることを特徴とする質問応答プログラム。
- 請求項7に記載の質問応答プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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