JP2008282075A - バイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラム - Google Patents

バイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】バイオマス資源の分布状況を精度良く把握可能とする。
【解決手段】対象地域のリモートセンシング画像とバイオマス資源情報と当該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データ15から、先ず、リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長の値を用いて植生指数を求め、次いで、リモートセンシング画像の波長及び求めた植生指数の波長から教師データに基づいて最尤法によりリモートセンシング画像の各セルの尤度を求め、更に尤度から分類確率を求めて、当該分類確率及び予め用意したバイオマス資源の栽培面積についての統計データ17を組み合わせてバイオマスの資源分布マップを作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、バイオマス資源の分布状況やバイオマス利用施設の最適な立地場所を選定し、バイオマス利用事業の経済性評価に好適なバイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラムに関する。
バイオマス資源の発生量(賦存量)について様々な機関や研究者が推計をしており、例えば、都道府県単位といった比較的広域の統計データに基づいて、バイオマス資源の地理上の分布の推計が行われている。しかしながら、バイオマス資源は広く薄く分布するため、大量に収集・運搬することには困難が伴う。
この問題に対し、例えば、バイオマス発電施設の最適な立地場所の決定や最適なバイオマス資源の収集計画の策定において、バイオマス資源の収集・輸送に必要な距離を正確に算出し、コスト評価の精度を高める技術が提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載の技術は、入力された地域及び時期に当てはまるバイオマス分布図を出力し、現実の道路形状に即したラインデータを用いて輸送距離を計算し、輸送距離が最小となる施設の立地場所および中継地点を出力するものである。
特開2006−99285号公報
特許文献1に記載の技術は、対象地域のGISデータの情報に基づいてバイオマス分布情報を作成し、また、現実の道路形状に即したラインデータを用いて輸送距離を計算し、輸送距離が最小となる施設の立地場所を求めている。即ち、特許文献1に記載の技術では、対象地域の土地利用状況や道路状況等が既知である場合にバイオマス分布地図の作成や最適経路を作成することができるものである。
しかしながら、例えば、アジア地域、アフリカ地域等の発展途上国のように土地利用図等のデータが未整備あるいは入手困難な場合には、土地利用状況や道路状況を正確に把握することは困難である。このような場合に、特許文献1に記載の技術では、当該地域のバイオマス分布図や施設の立地場所を求めることはできないという問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、入手可能なバイオマス量(バイオマス分布情報)を評価基準としてバイオマス発電施設の最適な立地場所の決定を行っている。しかしながら、バイオマス利用施設の最適な立地場所の決定に際しては、バイオマス利用事業の事業者がどのような事業を計画しているか等により、当該事業者はバイオマス分布情報以外の項目(例えば、バイオマスエネルギー供給の安定性など)についても考慮することが望まれる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、バイオマス分布情報以外の項目を考慮して最適な立地場所を決定することはできなかった。即ち、事業者の意思を反映した最適な立地場所を求めることはできないという問題がある。
そこで本発明は、土地利用状況や道路状況を正確に把握できない場合においてもバイオマス利用事業の計画やその経済性評価を行う際の資料として有効活用できる詳細なバイオマス分布情報を作成できるバイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラムを提供することを目的とする。更に、バイオマス利用事業の事業者の意思を反映させた立地場所の選定をすることができるバイオマス利用計画支援方法、装置およびプログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載のバイオマス利用計画支援方法は、バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援方法において、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを初期データとして入力するステップと、リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求めるステップと、リモートセンシング画像の波長および植生指数の波長から教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることでリモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めるステップと、尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として求めるステップと、分類確率及び各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを用いてバイオマス資源の分布状況を表示した資源分布マップをバイオマス資源毎に作成するステップとを少なくとも有するようにしている。
また、請求項5に記載のバイオマス利用計画支援装置は、バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援装置であって、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを読込む初期データ読込手段と、リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求め、更に、リモートセンシング画像の波長および植生指数の波長から教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることでリモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めて、尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として求める分類確率算出手段と、分類確率及び各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを用いてバイオマス資源の分布状況を表示した資源分布マップをバイオマス資源毎に作成する資源分布マップ作成手段とを少なくとも備えるものである。
また、請求項8に記載のバイオマス利用計画支援プログラムは、バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援プログラムにおいて、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを初期データとして記憶装置に記憶させるステップと、リモートセンシング画像を記憶装置から読み出して、該リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求めて記憶装置に記憶させるステップと、リモートセンシング画像の波長、植生指数の波長及び教師データを記憶装置から読み出して、該リモートセンシング画像の波長および該植生指数の波長から該教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることで該リモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めるステップと、尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として記憶装置に記憶させるステップと、分類確率及び予め記憶装置に記憶された各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを記憶装置から読み出してバイオマス資源の分布状況を表示する資源分布マップをバイオマス資源毎に作成し出力装置に表示させるステップとを少なくともコンピュータに実行させるものである。
したがって、バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援方法において、対象地域のリモートセンシング画像とバイオマス資源情報と当該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データから、先ず、リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長の値を用いて植生指数を求め、次いで、リモートセンシング画像の波長及び求めた植生指数の波長から教師データに基づいて最尤法によりリモートセンシング画像の各セルの尤度を求めている。尚、リモートセンシング画像において波長は画像の画素値(輝度値)として表される。
ここで、バイオマスの発生源である農作物は、細かくパッチ状にさまざまな作物が交じり合って作付けされている場合が多く、1画素で表される1セル内にも、実際には、多くの農作物が作付けされている。したがって、最尤法により単に各セルに最も高い確率のクラス(バイオマス資源)が割り当てられるようにすると、クラス別の誤差が非常に多くなる可能性が高い。これに対し、本発明は、各クラスに対する分類確率を求めるようにすることで分類精度を向上させた各バイオマス資源についてのバイオマスの資源分布マップを作成するようにしている。
請求項2記載のバイオマス利用計画支援方法は、対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援方法において、バイオマス利用計画の事業者がバイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として入力するステップと、階層化意思決定法により、立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って立地評価基準の重要度を算出し、かつ対象地域を区分した集約単位を代替案とし、評価基準資料データに基づいて代替案の重要度の尺度を決定し、代替案の重要度の尺度から一対比較を行って代替案の重要度とを算出するステップと、立地評価基準の重要度及び代替案の重要度に基づいて代替案の評価値を算出するステップと、代替案の評価値の高い集約単位をバイオマス利用施設の立地エリアとして選定するステップとを少なくとも有するようにしている。
また、請求項6に記載のバイオマス利用計画支援装置は、対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援装置であって、バイオマス利用計画の事業者がバイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として読込む初期情報読込手段と、階層化意思決定法により、立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って立地評価基準の重要度を算出し、かつ対象地域を区分した集約単位を代替案とし、評価基準資料データに基づいて代替案の重要度の尺度を決定し、代替案の重要度の尺度から一対比較を行って代替案の重要度とを算出する重要度算出手段と、立地評価基準の重要度及び代替案の重要度に基づいて代替案の評価値を算出する評価値算出手段と、代替案の評価値の高い集約単位をバイオマス利用施設の立地エリアとして選定する立地評価手段とを少なくとも備えるものである。
また、請求項9に記載のバイオマス利用計画支援プログラムは、対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援プログラムにおいて、バイオマス利用計画の事業者がバイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として記憶装置に記憶させるステップと、重要度の尺度を記憶装置から読み出して、階層化意思決定法により、立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って立地評価基準の重要度を算出し記憶装置に記憶させるステップと、対象地域を区分した集約単位を代替案として予め記憶装置に記憶させておき、評価基準資料データを記憶装置から読み出して、該評価基準資料データに基づいて代替案の重要度の尺度を決定し、代替案の重要度の尺度から一対比較を行って代替案の重要度を算出し記憶装置に記憶させるステップと、立地評価基準の重要度及び代替案の重要度を記憶装置から読み出して、該立地評価基準の重要度及び該代替案の重要度に基づいて代替案の評価値を算出し記憶装置に記憶させるステップと、代替案の評価値を記憶装置から読み出して、該代替案の評価値の高い集約単位をバイオマス利用施設の立地エリアとして選定し記憶装置に記憶させるステップとを少なくともコンピュータに実行させるものである。
したがって、従来バイオマス利用施設の立地選定に際しては、バイオマス利用事業の事業者の意思に関係なく、バイオマスエネルギーの利用可能量という単一の評価基準を基にして判断されていたが、事業者はエネルギーの利用可能量だけでなく、エネルギー供給の安定性、エネルギーの需要、インフラの整備状況等の様々な項目(以下、立地評価基準、単に評価基準ともいう)を選択し、更に各立地評価基準についての重み付けを行なうことを可能として、事業者の意思を反映した最適なバイオマス利用施設の立地エリアの選定を行っている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバイオマス利用計画支援方法において、バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予めバイオマス発電施設の目標発熱量を設定するステップと、立地エリアを評価対象メッシュに区分し、すべての評価対象メッシュにバイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、発熱量が目標発熱量を満たす評価対象メッシュをバイオマス発電施設の立地場所として選定するステップとを更に有するようにしている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のバイオマス利用計画支援装置において、バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予めバイオマス発電施設の目標発熱量を設定する目標発熱量設定手段と、立地エリアを評価対象メッシュに区分し、すべての評価対象メッシュにバイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、発熱量が目標発熱量を満たす評価対象メッシュをバイオマス発電施設の立地場所として選定する立地場所選定手段とを更に有するものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のバイオマス利用計画支援プログラムにおいて、バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予めバイオマス発電施設の目標発熱量を記憶装置に記憶させるステップと、立地エリアを記憶装置から読み出して評価対象メッシュに区分して記憶装置に記憶させ、すべての評価対象メッシュにバイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、発熱量が目標発熱量を満たす評価対象メッシュをバイオマス発電施設の立地場所として記憶装置に記憶させるステップとをコンピュータに実行させるものである。
したがって、バイオマス発電施設の設置計画において、求めたバイオマス発電施設の立地エリアを更に細かく区分けして評価対象メッシュとし、各評価対象メッシュのうちで予め設定したバイオマス発電施設の目標発熱量を満たす評価対象メッシュを求めるようにしている。
請求項4に記載のバイオマス利用計画支援方法は、請求項3に記載のバイオマス利用計画支援方法により選定されたバイオマス発電施設の立地場所に該バイオマス発電施設を設置した場合の支出及び収入を算定し、経済性評価を行うステップを有するようにしている。
したがって、求めたバイオマス発電施設の立地場所にバイオマス発電施設を設置した場合の、例えば、売電収入やCOクレジット等の収入と、建設費、維持管理費、人件費、資源購入費、燃料輸送費等の支出から、事業の経済性(事業採算性)を求めるようにしている。
請求項1に記載のバイオマス利用計画支援方法、請求項5に記載のバイオマス利用計画支援装置及び請求項8に記載のバイオマス利用計画支援プログラムによれば、リモートセンシング画像を用いることで土地利用図等のデータが未整備あるいは入手困難な場合であっても、バイオマス分布マップを作成することができる。この際、最尤法で求めた最大尤度だけでなく各クラス(バイオマス資源)に対する尤度から分類確率を求めて、分類確率の高いセルから当該クラスに分類することでバイオマス資源の分類精度の向上を図ることができる。
また、請求項2に記載のバイオマス利用計画支援方法、請求項6に記載のバイオマス利用計画支援装置及び請求項9に記載のバイオマス利用計画支援プログラムによれば、事業者は、単一の立地評価基準でなく、例えばエネルギー供給の安定性、エネルギーの需要、インフラの整備状況等の様々な項目を立地評価基準として選択することができ、立地評価基準について任意に重み付けを設定することができる。その結果、この重み付けを反映したバイオマス利用施設の最適な立地エリアを求めることができる。例えば発展途上国等におけるバイオマス利用計画において、バイオマスエネルギーの利用可能量だけでなく、例えば、インフラの整備状況、国の発展性、治安状況等の項目を総合的に判断して立地選定を行いたいという事業者のニーズを考慮することが可能となる。
更に、請求項3に記載のバイオマス利用計画支援方法、請求項7に記載のバイオマス利用計画支援装置及び請求項10に記載のバイオマス利用計画支援プログラムによれば、求めたバイオマス発電施設の最適な立地エリア内において、任意に設定したバイオマス発電施設の目標発熱量を満たす最適な立地場所を求めることができる。
更に、請求項4に記載のバイオマス利用計画支援方法によれば、求めたバイオマス利用施設の立地場所に、当該バイオマス発電施設を事業化した場合の事業採算性等の経済性評価を行うことが可能となる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図13に本発明のバイオマス利用計画支援方法および装置およびプログラムの実施の一形態を示す。本実施形態のバイオマス利用計画支援方法は、例えば図3に示すように、バイオマス分布情報の作成処理(S1)と、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)と、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)と、バイオマス利用施設の経済性評価処理(S4)との4つの処理より構成される。
バイオマスの種類が特定できれば、例えば表1に示すように収穫時期は既知であるため、本実施形態では、先ず各バイオマス資源(以下、バイオマス種ともいう)がどのように分布しているかを示すバイオマス分布情報を作成するようにしている。尚、バイオマス分布情報とは、各バイオマス種について作成されるバイオマス資源の分布状況を示す資源分布マップの総称をいうものとする。
バイオマス分布情報の作成処理(S1)は、例えば図4に示すように、対象地域の地理データ16及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データ15を初期データとして入力するステップ(S101)、地理データ16から植生指数を算出するステップ(S102)、地理データ16及び植生指数から教師データ15に基づいて各セルにつきバイオマス資源の尤度を求めるステップ(S103)、各クラスに対する尤度を分類確率として求めるステップ(S104)及び求めた分類確率及び統計データ17を用いてバイオマス資源毎の分布状況を表示した資源分布マップを作成、表示するステップ(S105)とを有し、バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するものである。
また、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)は、バイオマス利用施設の立地場所の選定に際し、対象地域全域から集約単位(立地エリア)を選定するものである。バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)は、例えば図6に示すように、バイオマス利用計画の事業者がバイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データ18と、立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として入力するステップ(S201)、各立地評価基準のすべての組合せについて評価基準の一対比較を行うステップ(S202)、各評価基準の重要度を計算する重要度算出ステップ(S203)、評価結果の妥当性をチェックする整合性のチェックステップ(S204)、各代替案(集約単位)についての評価基準資料データ18の正規化を行うステップ(S205)、正規化された評価基準資料データ18を基に代替案(集約単位)の一対比較を行うステップ(S206)、各代替案の重要度を計算するステップ(S207)、評価結果の妥当性をチェックする整合性のチェックステップ(S208)、求めた各立地評価基準の重要度及び各代替案の重要度から代替案の評価値を算出する総合評価ステップ(S209)、各代替案の評価値の分布を立地評価マップとして出力するステップ(S210)とを有している。
また、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)は、予め設定されたバイオマス発電施設の目標発熱量に対して、バイオマスエネルギーの利用可能量マップ、その資源の購入価格と輸送・収集費用からコストを集計し、最もコストが安い立地、すなわち最適な立地場所の選定を行うものである。尚、バイオマスエネルギーの利用可能量マップは予め集約単位毎に統計データ17等からエネルギー利用可能量を集計し、作成しておくものとする。
バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)は、例えば図7に示すように、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)において評価値の高かった集約単位についてのマップデータ(バイオマスエネルギー利用可能量マップ及び資源分布マップ)を読込むステップ(S301)、立地エリアを等間隔の格子状のメッシュに分割する評価対象メッシュの設定ステップ(S302)、評価対象とする1つの評価対象メッシュを選択するステップ(S303)、各評価対象メッシュを中心として最大収集範囲の範囲を評価対象メッシュと同様に分割し収集候補メッシュを作成し、収集候補メッシュから評価対象メッシュまでの輸送距離を計算するステップ(S304)、各収集候補メッシュについて輸送費、購入費及び発熱量に基づいて収集効率を計算するステップ(S305)、収集候補メッシュのうち収集効率の最も高いメッシュ(最高収集効率メッシュ)を検索して、その購入費、輸送費、重量、発熱量等を取得するステップ(S306)、最高収集効率メッシュの各値(購入費、輸送費、重量、発熱量等)を積算するステップ(S307)、積算された発熱量(積算発熱量)が目標発熱量に達しているかどうかを判断するステップ(S308)、目標発熱量に達していない場合に検索結果のメッシュを次の検索結果から除外するステップ(S309)、目標発熱量に達している場合に各積算値を当該評価対象メッシュに記録するステップ(S310)、全ての評価対象メッシュの計算が終了したかどうかを判断するステップ(S311)とを有している。
また、バイオマス利用施設の経済性評価処理(S4)は、選定されたバイオマス発電施設の立地場所にバイオマス発電施設を設置した場合の支出及び収入を算定し、経済性評価を行うステップを有している。
上記のバイオマス利用計画支援方法はバイオマス利用計画支援装置1として装置化される。このバイオマス利用計画支援装置1は、例えば図1に示すように、バイオマス分布情報作成手段2と、バイオマス利用施設の立地エリア選定手段3と、バイオマス利用施設の立地場所選定手段4と、バイオマス利用施設の経済性評価手段5とを備えている。
バイオマス分布情報作成手段2は、バイオマス分布情報の作成処理(S1)を実行し、対象地域のリモートセンシング画像(地理データ16)及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データ15を読込む初期データ読込手段6と、リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求め、更に、リモートセンシング画像の波長および植生指数の波長から教師データ15に基づいて最尤法により尤度を求めることでリモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めて、尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として求める分類確率算出手段7と、分類確率及び各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データ17を用いてバイオマス資源の分布状況を表示した資源分布マップをバイオマス資源毎に作成する資源分布マップ作成手段8とを有している。
また、バイオマス利用施設の立地エリア選定手段3は、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)を実行し、バイオマス利用計画の事業者がバイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データ18(18a〜18e)と、立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として読込む初期情報読込手段9と、階層化意思決定法により、立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って立地評価基準の重要度を算出し、かつ対象地域を区分した集約単位を代替案とし、評価基準資料データ18に基づいて代替案の重要度の尺度を決定し、代替案の重要度の尺度から一対比較を行って代替案の重要度とを算出する重要度算出手段10と、立地評価基準の重要度及び代替案の重要度に基づいて代替案の評価値を算出する評価値算出手段11と、代替案の評価値の高い集約単位をバイオマス利用施設の立地エリアとして選定する立地評価手段12とを有している。
また、バイオマス利用施設の立地場所選定手段4は、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)を実行し、予め該バイオマス発電施設の目標発熱量を設定する目標発熱量設定手段13と、立地エリアを評価対象メッシュに区分し、すべての評価対象メッシュにバイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、発熱量が目標発熱量を満たす評価対象メッシュをバイオマス発電施設の立地場所として選定する立地場所選定手段14とを有している。
また、バイオマス利用施設の経済性評価手段5は、バイオマス利用施設の経済性評価処理(S4)を実行し、求めたバイオマス利用施設の立地場所に、当該バイオマス発電施設を事業化した場合の事業採算性等の経済性評価を行うものである。
上記のバイオマス利用計画支援装置1は、例えば既存の又は新規のコンピュータ30(計算機)により実現される。このコンピュータ30は、例えば図2に示すように、中央処理演算装置(CPU)31、RAMやROMおよびハードディスクなどの記憶装置32、キーボードやマウスなどの入力装置33、ディスプレイやプリンタ等の出力装置34、CDやFDなどの媒体に記録されたデータを読み取るディスクドライブ等のデータ読取装置35などのハードウェア資源がバス36により接続されて構成されている。このコンピュータ上で本発明に係わるバイオマス利用計画支援プログラムが実行されることにより、コンピュータ30がバイオマス利用計画支援装置1の各手段として機能する。以下、バイオマス利用計画支援装置1の各手段が実行する処理の内容について更に詳細に説明する。
本実施形態においてバイオマス利用施設は、バイオマス発電施設であるものとし、以下、本発明のバイオマス利用計画支援プログラムについて、タイ全域を対象地域としたバイオマス発電施設の設置計画への適用例を用いて説明する。しかしながら、バイオマス利用施設とは発電施設に特に限られるものではなく、他のバイオマス利用施設であっても良い。また、対象地域も特に限られるものではなく、日本国内、その他外国を対象とすることが可能である。尚、対象地域が複数の国をまたがるように設定しても良いのは勿論である。
また、本実施形態では、農業系のバイオマス資源の利用を中心とした場合を説明するが、利用するバイオマスは、農業系のバイオマス資源に限らず、例えば、森林系、畜産系、廃棄物系等に分類される他のバイオマス資源を用いることも可能である。
バイオマス利用計画支援プログラムでは、各種のマップ作成の為、対象地域について、位置情報(緯度経度等)と各位置における属性を記録可能な地図データが必要となる。この地図データとしては、例えば、公知のGISエンジンを用いることができる。本実施形態では、GISエンジンとして例えばArcInfo9.1(ESRI社製)を用いているが、特に限られるものではなく、その他の公知又は新規のGISエンジンを用いることが可能である。
以下、図4のフローチャートを用いてバイオマス分布情報の作成処理(S1)について説明する。先ず、初期データ入力ステップ(S101)では、入力装置33とデータ読取装置35の一方又は双方を介してバイオマス分布情報の基となる地理データ16と教師データ15が読み込まれる。
地理データ16としては土地利用図等のデータを用いることができるが、上述のようにこれらのデータが未整備あるいは入手困難な地域が存在する。しかしながら、以下に述べるように人工衛星による撮影画像(リモートセンシング画像)を用いることで、バイオマス種に対応した土地利用図を作成することが可能となる。リモートセンシング画像は、どのような地域であっても入手することが可能であるので、本実施形態では、地理データ16の基となるデータとしてリモートセンシング画像を用いている。
初期データ入力ステップ(S101)では、地理データ16として対象地域のリモートセンシング画像を読み込むものである。
当該地理データ16には、公知又は新規のリモートセンシング画像を用いれば良く、特に限られるものではないが、分布状況の把握精度の向上のためには、例えば、以下のような点を考慮して選択することが好ましい。
先ず、バイオマスの分布状況の詳細な把握のため、画像解像度は高いことが好ましい。しかしながら、解像度の高い画像を用いると、1画像でカバーできる範囲が限られるためデータの容量が大きくなる。このため、解像度はバイオマス利用計画の対象地域の大きさ等に応じて最適な画像解像度のものを選択すれば良い。
また、バイオマスの分布状況の把握精度の向上のためには、画像の撮影時期が直近であることが好ましく、また、複数の画像間で撮影時期が異なるとバイオマス分布状況が異なるので、対象となるエリアにおいて撮影時期が同時期であることが好ましい。更に、雲のない画像が入手できることが好ましい。リモートセンシング画像の選定には、以上の点や画像の入手コスト等を総合的に考慮して判断すればよい。
本実施形態では、以上の点を総合的に考慮し、リモートセンシング画像としてMODISセンサーの32daysコンポジット画像(以下、単にMODIS画像という)を用いている。尚、MODIS画像は、(1)空間分解能(1セル=1画素)が500mであり、画像範囲はアジア地域を包括し、どの国を対象としても解析可能であること、(2)雲の影響の少ない画像を選んで32日ごとに大陸部分でモザイクして連結してあり、ほとんどの雲が除去されていること、(3)1年間で11シーン撮影が行われ、1ヶ月に1枚の間隔で画像が入手できること、(4)利用料は無料である等の特徴を有している。
教師データ15は、尤度の計算ステップ(S103)において必要となる教師データである。本実施形態では、教師データ15は、画像分類を行う際の事前確率となる教師用データであり、例えば、現地調査、他のリモートセンシング画像等の情報から得られた実際に存在するバイオマス資源についての情報(バイオマス資源情報)と位置情報(緯度経度等)との対応関係をGISにデータ入力したものである。尚、位置情報は、例えばコンピュータ30にGPSを接続して取得するようにすれば良く特に限られるものではない。また、位置情報は、緯度経度毎に入力するようにしても、一定の領域毎に入力するようにしても良い。尚、バイオマス資源マップを作成するバイオマス種については、予め選定し記憶装置32に記憶させておくものである。
次に、植生指数の算出ステップ(S102)を行う。MODIS画像では、赤、近赤外線、青、緑の4つの波長を区切られている。使用したMODISの4つのバンドを表2に示す。
このリモートセンシング画像のバンドから植生指数(NDVI)を求めることができる。植生指数とは、植物の緑葉は青領域と赤領域の波長を吸収し、近赤外線領域の波長を強く反射するという性質を評価するものである。リモートセンシング画像では、このような植生の持つ特性を生かし、赤波長(R、バンド1)と近赤外線波長(IR、バンド2)の値を用いて植生指数を数式1により求めることができる。尚、植生指数が大きいほど植物の成長が著しいことを意味する。
<数1>
植生指数(NDVI)=(IR−R)/(IR+R)
本実施形態では、リモートセンシング画像のバンド1及びバンド2の波長から各セル毎に植生指数を算出し、当該植生指数の波長を各セルと関連づけて記憶装置32に記憶させるものである。
次に、尤度の計算ステップ(S103)を行う。具体的には、各バイオマス資源を画像分類のクラスとして、MODIS画像のBand1,3,4(表2参照)の各波長及び植生指標(NDVI)の波長の合計4つの波長(画素値)の組合せから各セルについての尤度を計算するものである。
本実施形態では、この尤度の計算に際し、最尤法(maximum likelihood classifier)を用いている。最尤法とは、尤度(likelihood)の概念を利用し、与えられたデータからそれが従う確率分布の母数について推測する手法である。尚、最尤法自体は公知の技術であるので、詳細な説明については省略する(参考文献:リモートセンシング研究会「改訂版 図解リモートセンシング」,日本測量協会,2001年)。
本実施形態では、尤度はセルの画素値xが観測されたとき、それがクラスk(バイオマス種)から得られてものである確率(事後確率)であり、クラスkからxが観測される条件付き確率をP(x|k)とすると、尤度Lは数式2で表される。尚、P(k)は事前確率である。
本ステップでは、最尤法により各セルについて各クラスの尤度関数から尤度を求め、最大尤度をもつクラスに分類する。即ち、各セルごとに最も栽培されている確率の高いバイオマス種を求めるものである。
ここで、尤度関数とは各クラスの画素値に対する確率密度関数P(x|k)のことであり、数式3で表される。本実施形態では確率密度関数P(x|k)を各クラスの教師データ15の分散共分散行列と重心で定義される多次元正規分布と仮定しているが、特に限られるものではなく正規分布、対数正規分布等と仮定しても良い。尚、本実施形態では、特徴空間の次元数は、MODIS画像のBand1,3,4(表2参照)の各波長及び植生指標(NDVI)の波長であり、n=4となる。
これにより各セルの尤度を求めることができ、尤度の値を各セルと関連づけて記憶装置32に記憶させる。ここで最尤法によれば各セルに最も高い確率のクラスが割り当てられる。しかしながら、バイオマスの発生源である農作物は、細かくパッチ状にさまざまな作物が交じり合って作付けされている場合が多く、例えば、1セル内にも、実際には、多くの農作物が作付けされている。即ち、複数の土地利用が交じり合ったセル(ミクセル)が存在している。このため単に最尤法により0,1の判断を行って画像分類を行っただけでは、クラス別の誤差が非常に多くなる可能性が高い。
そこで本実施形態では、尤度の計算ステップ(S103)で求めた最も尤度の高いクラスに単に分類するのではなく、更に、分類確率の算出ステップ(S104)を行うようにしている。具体的には、求めたセルの尤度からセル毎に各クラスに対する確率を求めるようにしている。
ここで分類確率とは、図8に示すように、2つのクラス(クラスA,B)があった場合、2つのクラスが重ならない画素値のセルは、各クラスに属する確率は100%となり、重なるセルの場合はクラスA、Bともに100%未満となるものである。尚、本実施形態では、求めた各クラスに対する尤度を1〜100に正規化して分類確率としているが、これに限られるものではない。
分類確率の計算には、例えば、ArcInfo9.1(ESRI社製)におけるClassProb関数を用いることができるが、これに限られるものではなく、各クラスに対する尤度を求めることが可能であればよい。これにより分類確率を求めることができ、求めた分類確率の値を各セルと関連づけて記憶装置32に記憶させる。
次に、資源分布マップ作成ステップ(S105)を行う。単に最尤法を行うとアウトプットとなる資源分布マップは1枚となるが、本実施形態では、各バイオマス資源についての分類確率を求めているので、以下に述べる手法によりバイオマス資源毎に資源分布マップを作成することを可能としている。
以下、図5のフローチャートを用いて資源分布マップ作成ステップを詳説する。資源分布マップの作成は、例えば、ある地域でのトウモロコシの統計データ17による栽培面積が50,000mとして、分類確率100%のセル(500m)が70セル、分類確率90%のセルが30セル、分類確率80%のセルが10セルあると仮定した場合に、100%の70セルに90%の30セルを加えて合計100セル(50,000m)となり、100%と90%のセルのみをトウモロコシと判断して分類するものである。
先ず、バイオマス種の設定(S105−1)は、本実施形態ではバイオマス資源毎に資源分布マップの作成を行うので、資源分布マップの作成対象とするバイオマス種の設定を行うものである。例えば、草本系バイオマス(トウモロコシ、キャッサバ、サトウキビ、コメの残さ等)について資源分布マップを作成する場合であれば、本ステップで、始めにトウモロコシを設定し、S105−6の判断でYesとなってループ処理が行なわれる場合は、キャッサバというように、順番にバイオマス種の設定を行うものである。
次に、分類確率の算出ステップ(S104)で求めた分類確率をそれぞれのバイオマス資源の存在確率とみなして、処理の対象となっているバイオマス種についての分類確率が高いセルを抽出する(S105−2)。
次に、抽出されたセルの面積をクラスの面積に加えていく(S105−3)。尚、クラスの面積とは統計データ17の栽培面積と比較するために宣言されるプログラム中の変数であり、各クラスについて設定され、初期値は0である。
統計データ17とは、対象地域における過去のバイオマスの栽培面積の統計データ17をいう。統計データ17としては、例えば、バイオマス種類別に国や地域単位での地理的分布を記録したデータベースである「アジア地域バイオマス賦在量等GISデータベース」(財団法人電力中央研究所)を用いることができる(参考文献:井内正直「アジア地域バイオマスエネルギー賦存量GISデータベースの開発とエネルギー利用の現状」電力中央研究所調査報告,Y05030,2006)。しかしながら、統計データ17として利用可能なデータは、特に限られるものではなく、少なくとも対象地域における各バイオマスの栽培面積を含んだデータであればよい。
次に、クラスの面積と統計データ17の栽培面積とを比較する(S105−4)。クラスの面積が統計データ17の栽培面積に満たない場合(S105−4:No)は、S105−2の処理に戻る。
一方、クラスの面積が統計データ17の栽培面積以上となる場合(S105−4:Yes)は、予め記憶装置32に記憶されたバイオマスエネルギーの利用可能量を抽出されたセルに等量に分配する(S105−5)。尚、バイオマスエネルギーの利用可能量のデータは、統計データ17等を基に予め記憶装置32に記憶させておくものである。
最後にマップ作成の対象となるすべてのバイオマス種について処理が終了した場合(S105−6:No)は、処理は終了し、他にバイオマス種が存在している場合(S105−6:Yes)は、S105−1に戻り他のバイオマス種についての処理を行うものである。
以上の処理により各セルにどのバイオマス資源が存在しているかを示す資源分布マップが作成され、各セルの分類結果は、記憶装置32に記憶される。
これを対象地域のGISの地図データにオーバレイ表示させることができる。この資源分布マップは、必要に応じて出力装置34としてのディスプレイに表示させることが可能である。例えば、図9に示すように確率の高いものから順にグラデーションをつけて出力装置34に表示させて、資源分布を表すことができる。尚、本実施形態では、クラス毎に資源分布マップを作成し、表示するようにしているが、出力装置34への表示方法は特に限られるものではなく、例えば、草本系バイオマス(トウモロコシ、キャッサバ、サトウキビ、コメの残さ等)と木質系バイオマス(パラウッド、オイルパームの残さ等)に区分けして、資源出力マップを作成示するようにしてもよい。また、出力装置34としてのプリンタにバイオマス利用施設の最適配置図を印刷出力しても良い。
次に、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)について説明する。
バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)は、対象地域全域から大まかな集約単位を選定するものである。例えば、本実施形態におけるタイにおけるバイオマス発電施設の適用シミュレーションの例では、タイ全域の全74県のうち立地候補となる県(立地エリア)を選定することをいう。また、日本国内を対象とするのであれば、例えば各都道府県を集約単位として選定することをいう。尚、集約単位の大きさ、設定方法は特に限られるものではなく、例えば、行政単位(市町村等)や地域メッシュ単位を集約単位として設定するようにしても良い。
このように、立地エリア選定処理(S2)によりバイオマス利用施設の立地エリアを選定することでバイオマス利用計画支援を行うことが可能である。更に、このバイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)で立地エリアとなる県を選定した後に、当該県のうちで更に細かな立地場所を選定(S3)することが好ましい。しかしながら、立地エリア選定処理(S2)のみを行って立地エリアの評価のみを行うようにしても良く、また、予め立地エリアとなる県が決定している場合等は、立地エリア選定処理(S2)を行うことなくバイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)だけを行うようにしても良い。
立地エリアの選定基準とすべき項目は、従来のように対象地域のバイオマスエネルギーの利用可能量だけではなく、他の評価基準についても考慮することが望ましい。立地場所の選定において複数の評価基準を考慮した評価をすることでバイオマス利用計画の経済性の向上を図ることができるからである。
本実施形態では、バイオマス発電施設の立地を評価するため、エネルギー利用可能量に加えて、電力や熱などのエネルギーの需要、バイオマス資源の供給の安定性、資源の輸送や電力を送電するためのインフラ設備、発電所の建設に対する持続的発展性の5つの評価を立地評価基準とし、これらの基準をすべて考慮し、かつ事業者が各項目について任意に重み付けをすることができる立地選定を可能としている。
ここで、立地評価基準及び項目数は上記の例に限られず、他にもバイオマス利用計画の事業者が重視する項目を基準とすることが可能である。また、必ずしもすべての評価基準について判断のための情報が入手できるとも限らないので、事業者は上記項目を選択的に設定することも可能である。
更に、これらの立地評価基準のうちどの項目を重んじるか、即ち、各評価基準のウェイトは事業者によって異なるものである。そこで、本実施形態では、多基準意思決定法(Multi Criteria Dicision Making,以下、MCDM)の一つであるAHP(Analytic Hierarch Process:階層化意思決定法)により事業者の意思を立地選定に反映させることを可能としている。尚、AHPとは、米国のピッツバーグ大学で開発された意思決定の手法で、人間が持つ経験や勘という感覚情報を意思決定のプロセスとしてモデル化したものである。
AHPは、意思決定における「問題(課題)」、最終的な選択の対象となる「代替案」、代替案の中から一つに絞り込むための「評価基準」を決定しておき、意思決定における構造を階層的な構造として捉えるものである。本実施形態においては、「問題」は、バイオマス発電施設の立地評価であり、「代替案」は、予め設定された集約単位(タイにおける県)となる。即ち、どの県にバイオマス発電施設を設置すれば良いかを評価するものである。
「立地評価基準」は、例えば、以下の5つとすることができるが、これらに限られないのは上述の通りである。尚、以下のうち特定の項目についてのデータ(評価基準資料データ18a〜e)が得られない場合には当該項目を除いた評価とすることも可能である。
(1)「エネルギーの利用可能量18a」
(2)「エネルギー供給の安定性18b」
(3)「エネルギーの需要18c」
(4)「インフラ整備18d」
(5)「持続的発展性18e」
(1)「エネルギーの利用可能量18a」とは、対象バイオマス資源の賦存量や利用可能量から求めた発熱量や発電量などの利用可能なエネルギー量に関する評価であり、利用可能量が多いほど立地適正が高いものとしている。例えば、草本系バイオマス及び木質系バイオマスの利用可能量を用いることができる。
(2)「エネルギー供給の安定性18b」とは、バイオマス資源を利用する発電施設数やその規模(発電容量)や、対象資源の購入価格や生産量の安定性などの経済性を圧迫する要因に関する評価であり、エネルギー供給の安定性が高いほど立地適正が高いものとしている。例えば、SPP(Small Power Producers)として承認されたバイオマスエネルギーを利用した既存発電施設の発電容量を用いることができる。
(3)「エネルギーの需要18c」とは、現在あるいは将来のエネルギー(電力、熱)需要をいい、エネルギー需要が高いほど立地適正が高いものとしている。経済成長率や人口増加率などの指標から求めることができる。
(4)「インフラ整備18d」とは、道路や航路などの燃料を輸送するための交通インフラや、GRIDなどの送電するための施設などの整備状況などに関する評価であり、輸送性・収集性が高いほど立地適正が高いものとしている。例えば、既存の道路データを利用して求めた道路密度を用いることができる。
(5)「持続的発展性18e」とは、環境的、社会的、経済的な持続可能性であり、雇用の創出や地域経済の活性化、自然環境の保全などへの潜在的な寄与度などに関する評価である。持続的な発展性が高いほど立地適正が高いものとしている。尚、本実施形態では「持続性発展性」の評価は、「最低労働賃金」、「GDP」、「犯罪件数」、「就業率」の4つの評価基準から評価することとしている。したがって、「持続的発展性」は、こららの4つの評価基準を有する「問題」となる。
以下、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)を図6のフローチャートを用いて説明する。
先ず、上記立地評価基準の項目及び当該各立地評価基準毎に少なくとも集約単位毎の統計情報を含むデータ(以下、評価基準資料データ18)を初期情報として記憶装置32に記憶する初期情報入力ステップ(S201)を行う。本実施形態では、例えば、図10に示すような立地評価の評価基準と階層構造となる。
次に、評価基準の一対比較ステップ(S202)を行う。「一対比較」とは、評価基準を行と列の関係に表記して、各評価基準のすべての組合せについての重要度の尺度を決定するものである。ここで、重要度の尺度は、表3のように示される。
バイオマス発電施設の立地評価のための評価基準の一対評価と重要度の一例を表4に示す。尚、本実施形態では、対象地域のエネルギー需要についての評価対象基準データが入手困難であったため、上記5つの立地評価基準の内、エネルギー需要を除いた4つの立地評価基準を対象としている。
表4の例では、評価基準のうちエネルギーの利用可能量18aを最優先し、次いでエネルギー供給の安定性18bを優先し、インフラ整備18dと持続的発展性18eについては同じ重要度としている。一対比較では、行の方を重視する場合は、そのままの数値(尺度)を、逆に列の方を重視する場合はその逆数の値を入力するものである。尚、対角線の値は同じ項目の比較となるので、常に1となる。評価基準の一対比較ステップ(S202)では、記憶装置32に記憶された各立地評価基準の重要度の尺度に基づいて表4の各欄の値が入力されるものである。
更に、本実施形態では、持続的発展性の評価基準の一対比較を表5に示すように、4つの基準を同じ重要性として評価したが、これに限られるものではない。例えば、治安に問題がある国等においては、犯罪件数を優先させるようにすれば良い。
次に、この一対比較の関係から各評価基準の重要度を計算する重要度算出ステップ(S203)を行う。本実施形態では、各評価基準の重要度wは、数式4に示す計算式を用いて、一対比較で設定した尺度の値の幾何平均(相乗平均)を算出し正規化して求めている。尚、重要度の計算において、幾何平均を算出するのではなく、固有値問題と見なして計算するようにしても良い。
ここで、各評価基準の重要度の尺度をどのように設定するかは、事業者が任意に設定することが可能であり、その結果である重要度として事業者の意思を反映させることが可能となる。
次に、整合性のチェックステップ(S204)を行う。AHPでは、数式5に示すように評価結果の妥当性は整合性(CI:Consistency Index)の値により判断することができる。尚、CIの値は、一般に0.1以下であることが望ましい。本実施形態では、CIの値が0.1以下かどうかの判断を行うようにしているが、判断基準は一例であり評価対象により一定の幅を持たせて良い。尚、整合性がとれていない場合(S204:No)は、S202の一対比較の値(初期情報としての重要度の尺度)を再度検討する必要がある。
<数5>
整合性=(重要度平均−評価基準数)/(評価基準数−1)
以下、代替案の評価を行う。具体的には、代替案(タイの74県)について予め初期情報として記憶装置32に記憶された評価基準資料データ18に基づいて同様の手法により重要度を計算するものである。
ただし、評価基準資料データ18の単位は、それぞれ異なるため先ず評価基準資料データ18の正規化ステップ(S205)を行うようにしている。本実施形態では、例えば、表6〜表8に示すように各データの値を1〜9に等量分類して正規化し、重要度の尺度としている。
草本系バイオマスの分類値を表6に示す。尚、表6〜表8において、括弧内はそれぞれ単位、評価基準資料データ18の年度数である。
また、木質系バイオマスは、草本系バイオマスと比べ、エネルギー利用可能量が少ないため、草本系と異なる分類値を使用することが好ましい。このため木質系については表7に示す分類値を用いた。
また、表8に示すように持続的可能性の評価のための評価基準資料データ18も同様に等量分類して正規化した。尚、各評価基準の数値は低いほど持続的可能性への影響が大きいと判断している。
次に、代替案の一対比較ステップ(S206)、代替案の重要度算出ステップ(S207)を行う。具体的には、設定した4つの立地評価基準別に、代替案(タイ74県)毎にS105で正規化された値(重要度の尺度)を用いて重要度を算出するものである。
尚、処理内容の詳細は評価基準についての重要度の算出(S202〜S203)と同様であるので、説明を省略する。また、整合性のチェック(S208)は、S204と同様に評価結果の整合性をチェックするものである。
次に、S206で求めた代替案(タイ74県)の重要度及びS203で求めた立地評価基準の重要度から、各代替案についての評価値を求めることにより、総合評価を行う(S209)。具体的には、求めた各県の重要度に4つの立地評価基準の重要度を乗じた数値を合計した数値を評価値として算出するものである。
求めた各代替案の評価値から、代替案について立地評価を行うことが可能となる(S209)。これにより、例えば、評価値の最も高い県を立地エリアとして選定することが可能となる。尚、評価値の最も高い県を選定することに限らず、例えば、評価値の高いものから順に複数の県を立地エリアとして選定し、各県について、後述の立地場所選定処理(S3)を行うようにしても良い。
更に、各県毎の評価値が記憶装置32に記憶され、結果出力ステップ(S210)では、各県毎の評価値を読み出して、GISの地図データに評価値の分布を色分け表示してオーバレイ表示したバイオマス利用施設の立地評価マップを、出力装置34としてのディスプレイ上に表示出力するようにしている。立地評価マップの一例を図11に示す。尚、出力装置34としてのプリンタに当該立地評価マップを印刷出力しても良い。
このバイオマス利用施設の立地評価マップによれば、システムの利用者は、バイオマス利用施設の最適な設置エリアを視覚的に把握することが可能となる。尚、表示方法は特に限られるものではなく、例えば、上記資源分布マップを立地評価マップに重ねて表示しても良い。
次に、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)について説明する。
バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)では、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)の結果得られた立地エリア(県)内における最適な立地場所を求めるものである。尚、本実施形態では、立地場所の選定は、立地エリアを10×10kmメッシュで分割(以下、評価対象メッシュと呼ぶ)し、メッシュを最小単位として評価を行うようにしている。尚、メッシュの大きさは特に限られるものではなく、必要に応じて設定することが可能である。
以下、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)を図7のフローチャートを用いて説明する。
先ず、マップデータ読込ステップ(S301)を行う。当該ステップでは、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)において評価値の高かった県に該当する部分ついてのバイオマスエネルギー利用可能量マップ及び資源分布マップ(併せてマップデータという)を読込むものである。
ここで、上述のように代替案(県)の内で必ずしも評価値の最も高かった一つの県を選ぶのではなく、評価値の高かった複数の県について選択しても良く、本実施形態では、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)において評価値の高かった2つの県を抽出している。この場合は、各県について以下の処理を行うようにすればよい。
次に、評価対象メッシュの設定ステップ(S302)を行う。マップデータに対し、評価対象メッシュを設定するものである。
次に、評価対象メッシュの選択ステップ(S303)を行って、評価対象とする1つのメッシュを選択する。
次に、収集候補メッシュの作成及び評価対象メッシュまでの輸送距離の計算ステップ(S304)を行う。具体的には、各評価対象メッシュを中心として最大収集範囲(例えば80km)と設定し、収集範囲内を評価対象メッシュと同様に分割し、収集候補メッシュとする。
更に、本実施形態では、正確な道路状況の把握が困難な地域を対象としているので、輸送距離は評価対象メッシュまでの直線距離として求めるものとしている。しかしながら、道路状況が既知である場合は、例えば、特許文献1に記載のバイオマス資源の最適収集経路情報の作成処理を行って輸送距離を計算するようにしても良い。
次に、収集候補メッシュの収集効率の計算ステップ(S305)を行う。収集効率の算出方法は、特に限られるものではないが、例えば、数式6で計算することができ、その際の輸送費、購入費および発熱量は、例えば、それぞれ数式7〜9で求めることができる。
<数6>
収集効率=(輸送費+購入費)/発熱量
<数7>
輸送費=輸送距離×重量×輸送単価
<数8>
購入費=重量×購入単価
<数9>
発熱量=重量×低位発熱量
次に、最高収集効率メッシュの検索とその購入費、輸送費、重量、発熱量を取得するステップ(S306)を行う。尚、最高収集効率メッシュとは、収集候補メッシュの内収集効率の最も高いメッシュをいう。更に、最高収集効率メッシュの各値(購入費、輸送費、重量、発熱量)を積算するステップ(S307)を行う。
次に、積算された発熱量(積算発熱量)が目標発熱量に達しているかどうかの判断ステップ(S308)を行う。尚、対象地域における最適なプラントの規模を評価するため、予め発熱量を段階分けして目標発熱量を複数設定し、各目標発熱量に対して上述の処理を行うことが好ましい。
目標発熱量に達している場合(S308:Yes)は、各積算値を当該評価対象メッシュに記録するステップ(S310)を行う。
一方、目標発熱量に達していない場合(S308:No)は、検索結果のメッシュを次の検索結果から除外して(S309)、S306の処理に戻るものである。
最後に全ての評価対象メッシュの計算が終了したかどうかの判断ステップ(S311)を行い、終了している場合(S311:Yes)は処理は終了する。まだ終了していない場合(S311:No)はS303の処理に戻り、次の評価対象メッシュについての処理を実行するものである。
以上の処理により、各メッシュにバイオマス発電施設を建設した際の資源収集に必要な最小コストを求め、最もコストが安い立地、すなわち最適な立地場所の選定を行うことが可能となる。
更に、当該最適立地場所におけるバイオマス利用施設の経済性評価を以下に示す方法により行うことができる。尚、経済性の評価手法は、以下の例に限らず他の公知又は新規の手法によっても良く、本発明のバイオマス利用計画支援方法により得られる種々のデータを利用、加工して、経済性の評価処理を行うようにすれば良い。
本実施形態の最適立地場所におけるバイオマス利用施設の経済性評価処理は、目標発熱量毎に求められた最小購入・収集・運搬費や、建設費、維持管理費、人件費などの支出と、売電やCOクレジットなどによる収入などから、事業の経済性(事業採算性)等を評価するものである。
当該経済性評価処理によれば、例えば、表9のようにして事業採算性の評価をすることが可能となる。また、表9において、例えば建設費は図12、売電収入は図13、人件費は表10、資源購入費は表11、燃料輸送費は表12で表される。
以上のような手法により、求めた最適立地場所にバイオマス発電施設を設置した場合の経済性の評価を行うことが可能となる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば上述の実施形態では、バイオマス分布情報の作成処理(S1)と、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)と、バイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)と、バイオマス利用施設の経済性評価処理(S4)とを、互いに連携させて連続して実施したが、これらの各処理を独立して行うことも可能である。例えば別手段によりバイオマス分布情報が得られる場合には、バイオマス利用施設の立地エリア選定処理(S2)において、必ずしもバイオマス分布情報の作成処理(S1)の結果情報を利用しなくとも良い。また、バイオマス利用施設の立地エリア(県)が既に確定しているような場合には、当該立地エリアでの情報に基づいてバイオマス利用施設の立地場所選定処理(S3)を行うようにすれば良い。
本発明のバイオマス利用計画支援装置を示す機能ブロック図の一例である。 本発明のバイオマス利用計画支援プログラムが実装されるコンピュータのハードウェア構成図の一例である。 本発明のバイオマス利用計画支援方法の一例を示すフローチャートである。 図3のバイオマス分布情報の作成処理を更に詳細に示すフローチャートである。 図4の資源分布マップ作成ステップを更に詳細に示すフローチャートである。 図3のバイオマス利用施設の立地エリア選定処理を更に詳細に示すフローチャートである。 図3のバイオマス利用施設の立地場所選定処理を更に詳細に示すフローチャートである。 分類確率を概念的に示した図の一例である。 出力装置に表示される資源分布マップの一例である。 バイオマス発電施設の立地評価のための課題、評価基準、代替案を模式化した図の一例である。 出力装置に表示される立地評価選定マップの一例である。 経済性評価処理における建設費の評価方法の一例を示すグラフである。 経済性評価処理における売電収入の評価方法の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 バイオマス利用計画支援装置
2 バイオマス分布情報作成手段
3 バイオマス利用施設の立地エリア選定手段
4 バイオマス利用施設の立地場所選定手段
5 バイオマス利用施設の経済性評価手段
6 初期データ読込手段
7 分類確率算出手段
8 資源分布マップ作成手段
9 初期情報読込手段
10 重要度算出手段
11 評価値算出手段
12 立地評価手段
13 目標発熱量設定手段
14 立地場所選定手段
15 教師データ
16 地理データ
17 統計データ
18 評価基準資料データ

Claims (10)

  1. バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援方法において、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを初期データとして入力するステップと、前記リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求めるステップと、前記リモートセンシング画像の波長および前記植生指数の波長から前記教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることで前記リモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めるステップと、前記尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として求めるステップと、前記分類確率及び各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを用いてバイオマス資源の分布状況を表示した資源分布マップをバイオマス資源毎に作成するステップとを少なくとも有することを特徴とするバイオマス利用計画支援方法。
  2. 対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援方法において、バイオマス利用計画の事業者が前記バイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、前記立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、前記立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として入力するステップと、階層化意思決定法により、前記立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って前記立地評価基準の重要度を算出し、かつ前記対象地域を区分した集約単位を代替案とし、前記評価基準資料データに基づいて前記代替案の重要度の尺度を決定し、前記代替案の重要度の尺度から一対比較を行って前記代替案の重要度とを算出するステップと、前記立地評価基準の重要度及び前記代替案の重要度に基づいて前記代替案の評価値を算出するステップと、前記代替案の評価値の高い前記集約単位を前記バイオマス利用施設の立地エリアとして選定するステップとを少なくとも有することを特徴とするバイオマス利用計画支援方法。
  3. 前記バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予め前記バイオマス発電施設の目標発熱量を設定するステップと、前記立地エリアを評価対象メッシュに区分し、すべての前記評価対象メッシュに前記バイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、前記発熱量が前記目標発熱量を満たす前記評価対象メッシュを前記バイオマス発電施設の立地場所として選定するステップとを更に有することを特徴とする請求項2に記載のバイオマス利用計画支援方法。
  4. 請求項3に記載のバイオマス利用計画支援方法により選定された前記バイオマス発電施設の立地場所に前記バイオマス発電施設を設置した場合の支出及び収入を算定し、経済性評価を行うステップを有することを特徴とするバイオマス利用計画支援方法。
  5. バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援装置であって、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを読込む初期データ読込手段と、前記リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求め、更に、前記リモートセンシング画像の波長および前記植生指数の波長から前記教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることで前記リモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めて、前記尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として求める分類確率算出手段と、前記分類確率及び各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを用いてバイオマス資源の分布状況を表示した資源分布マップをバイオマス資源毎に作成する資源分布マップ作成手段とを少なくとも備えることを特徴とするバイオマス利用計画支援装置。
  6. 対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援装置であって、バイオマス利用計画の事業者が前記バイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、前記立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、前記立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として読込む初期情報読込手段と、階層化意思決定法により、前記立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って前記立地評価基準の重要度を算出し、かつ前記対象地域を区分した集約単位を代替案とし、前記評価基準資料データに基づいて前記代替案の重要度の尺度を決定し、前記代替案の重要度の尺度から一対比較を行って前記代替案の重要度とを算出する重要度算出手段と、前記立地評価基準の重要度及び前記代替案の重要度に基づいて前記代替案の評価値を算出する評価値算出手段と、前記代替案の評価値の高い前記集約単位を前記バイオマス利用施設の立地エリアとして選定する立地評価手段とを少なくとも備えることを特徴とするバイオマス利用計画支援装置。
  7. 前記バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予め前記バイオマス発電施設の目標発熱量を設定する目標発熱量設定手段と、前記立地エリアを評価対象メッシュに区分し、すべての前記評価対象メッシュに前記バイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、前記発熱量が前記目標発熱量を満たす前記評価対象メッシュを前記バイオマス発電施設の立地場所として選定する立地場所選定手段とを更に有することを特徴とする請求項6に記載のバイオマス利用計画支援装置。
  8. バイオマス資源の分布状況を把握可能な資源分布マップを作成するバイオマス利用計画支援プログラムにおいて、対象地域のリモートセンシング画像及びバイオマス資源情報と該バイオマス資源情報の位置情報とを少なくとも有する教師データを初期データとして記憶装置に記憶させるステップと、前記リモートセンシング画像を記憶装置から読み出して、該リモートセンシング画像の赤波長と近赤外波長を用いて植生指数を求めて記憶装置に記憶させるステップと、前記リモートセンシング画像の波長、前記植生指数の波長及び前記教師データを記憶装置から読み出して、該リモートセンシング画像の波長および該植生指数の波長から該教師データに基づいて最尤法により尤度を求めることで該リモートセンシング画像の各セルに最も存在している可能性の高いバイオマス資源を求めるステップと、前記尤度を分類する各バイオマス資源について分類確率として記憶装置に記憶させるステップと、前記分類確率及び予め記憶装置に記憶された各バイオマス資源の栽培面積の情報を少なくとも有する統計データを記憶装置から読み出してバイオマス資源の分布状況を表示する資源分布マップをバイオマス資源毎に作成し出力装置に表示させるステップとを少なくともコンピュータに実行させることを特徴とするバイオマス利用計画支援プログラム。
  9. 対象地域からバイオマス利用施設の立地エリアを選定するバイオマス利用計画支援プログラムにおいて、バイオマス利用計画の事業者が前記バイオマス利用施設の立地エリアの選定に際し評価する項目である立地評価基準と、前記立地評価基準についての統計情報を少なくとも含んだ評価基準資料データと、前記立地評価基準についての重み付けを示す重要度の尺度とを初期情報として記憶装置に記憶させるステップと、前記重要度の尺度を記憶装置から読み出して、階層化意思決定法により、前記立地評価基準の重要度の尺度から一対比較を行って前記立地評価基準の重要度を算出し記憶装置に記憶させるステップと、前記対象地域を区分した集約単位を代替案として予め記憶装置に記憶させておき、前記評価基準資料データを記憶装置から読み出して、該評価基準資料データに基づいて前記代替案の重要度の尺度を決定し、前記代替案の重要度の尺度から一対比較を行って前記代替案の重要度を算出し記憶装置に記憶させるステップと、前記立地評価基準の重要度及び前記代替案の重要度を記憶装置から読み出して、該立地評価基準の重要度及び該代替案の重要度に基づいて前記代替案の評価値を算出し記憶装置に記憶させるステップと、前記代替案の評価値を記憶装置から読み出して、該代替案の評価値の高い前記集約単位を前記バイオマス利用施設の立地エリアとして選定し記憶装置に記憶させるステップとを少なくともコンピュータに実行させることを特徴とするバイオマス利用計画支援プログラム。
  10. 前記バイオマス利用施設はバイオマス発電施設であって、予め前記バイオマス発電施設の目標発熱量を記憶装置に記憶させるステップと、前記立地エリアを記憶装置から読み出して評価対象メッシュに区分して記憶装置に記憶させ、すべての前記評価対象メッシュに前記バイオマス発電施設を設置した場合の発熱量を算出し、前記発熱量が前記目標発熱量を満たす前記評価対象メッシュを前記バイオマス発電施設の立地場所として記憶装置に記憶させるステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のバイオマス利用計画支援プログラム。
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