JP2008279409A - 塩水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】海水などの塩水への通電制御が容易であり、流動する塩水の諸条件が多少変動しても、滅菌作用に必要な有効塩素を有効に生成して滅菌効果を安定させる塩水処理方法を提供する。
【解決手段】海水を、正方向に所定電圧で複数回立ち上がり、その後、負方向に前記正方向への電圧値と略同じ電圧値で前記正方向と同じ回数立ち上がるパルス波が印加される通電処理部を通過させて、しかも、その通過時間と、通電処理部に印加されるパルス波の、正方向または負方向に複数回立ち上がる時間とを略同じにした第1の設定条件にすれば、通電量に対する有効塩素濃度の傾きが緩やかな傾斜角度αとなるので、通電処理部に印加されるパルス波の各設定値の制御が容易となり、海水への諸条件が多少変化しても、滅菌作用に必要な有効塩素を生成して滅菌効果を安定させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、海水などの塩水に通電して、該塩水を滅菌処理する塩水処理方法に関するものである。
一般に、海水中には、大腸菌や腸炎ビブリオ等の食中毒を引き起こす有害な細菌が含まれている。例えば、実際に瀬戸内海の海域に生息している一般細菌生息数は最大で約10万個/mlであり、その内、前記した有害な細菌である腸炎ビブリオが、10〜100個/ml程度含まれている。
そして、このような有害な腸炎ビブリオが含まれている海水を、捕獲した魚類や市場等の床面等に散布した場合に、魚類の腐食を招き鮮度を維持できなかったり、市場等の衛生管理上好ましいものではなかった。
そこで、海水などの塩水を滅菌処理する方式としては、紫外線による滅菌処理方式、オゾンによる滅菌処理方式、塩素添加による滅菌処理方式、塩水を通電して高濃度の有効塩素を生成し、この高濃度の有効塩素を処理対象の塩水に混合して滅菌処理する方式、さらには、塩水に通電することで有効塩素を生成してこの有効塩素により塩水を直接滅菌処理する方式などが挙げられている。
これらの滅菌処理方式の中で、設備費、維持費が安価な面などの理由から、塩水に通電することで有効塩素(塩素ガス、次亜塩素酸等)を生成し、該有効塩素により該塩水を直接滅菌処理する方式が着目されている。
ところで、塩水に通電することで該塩水を直接滅菌処理する方式においても、塩水への通電パターンが種々提案されている。
例えば、特許文献1には、塩水に直流電流を連続して通電する通電パターンが開示されている。
また、特許文献2には、塩水に、通電方向が一方向のパルス波を通電する通電パターンが開示されている。
さらに、特許文献3には、塩水に、パルス電圧を一定の間隔で正方向及び負方向に切り換えながら通電する、すなわち、塩水に、通電方向が正方向及び負方向の双方向となるパルス波を通電する通電パターンが開示されている。
特開2003−320374号公報 特開2004−330137号公報 特開2002−263658号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜3に開示された提案では、まだ、実用化に向けて多くの解決すべき課題を残している。
すなわち、特許文献1に開示された、塩水に直流電流を連続して通電する通電パターンには、塩水に通電処理した際に生成される有効塩素に係る事項について何等考慮されておらず、この通電パターンで滅菌処理された処理水には高濃度の有効塩素が生成しているものと推測され、この処理水で、例えば、魚類等を洗浄すると、魚類等の表面が変色する等の不具合が発生する虞があり、環境的にも好ましいものではない。
また、特許文献2に開示された、塩水に、通電方向が一方向だけのパルス波を通電する通電パターンでは、滅菌効果を達成しながら、有効塩素濃度を略0ppmに近い値にまで低濃度にした滅菌処理水を生成することは可能となったが、この滅菌処理水を生成するためのパルス波の各設定値が非常に制御の難しいレベルであり、また、塩水に通電されるパルス波の各設定値が多少変動した際、滅菌効率や有効塩素濃度が大きく変動し、安定性を維持することが難しい。しかも、運転時間が長時間になると、一対の電極への析出量が相当多くなるために、所定のパルス波を塩水に通電できず、所望の滅菌効果が得られない事態が発生し、実用化に向けて多くの課題が残されている。
さらに、特許文献3に開示された、塩水に、通電方向が正方向及び負方向の双方向となるパルス波を通電する通電パターンでは、有効塩素の生成を抑え、塩水内に存在する細菌類の増殖を効率的に抑制するが、有効塩素の生成効率が非常に悪いために、所望の滅菌効果を得る最適な有効塩素濃度にするための消費電力が相当高くなり好ましくない。しかも、塩水を流動させた状態での滅菌効果についても検証されておらず、実用化に向けて多くの課題が残されている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、海水などの塩水への通電制御が容易であり、流動する塩水の諸条件が多少変動しても、滅菌作用に必要な有効塩素を生成して滅菌効果を安定させる塩水処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した塩水処理方法の発明は、塩水に通電して滅菌処理する塩水処理方法であって、塩水を、正方向に所定電圧値で複数回立ち上がり、その後、負方向に前記正方向への電圧値と略同じ電圧値で前記正方向と同じ回数立ち上がるパルス波が印加される通電処理部を通過させて、該塩水を滅菌処理することを特徴とするものである。
このように構成することにより、塩水、例えば海水を通電処理部に流動させると、海水には、通過時間等の設定により、正方向及び負方向に適宜回数立ち上がるパルス波が通電されて、滅菌作用に最低限必要な有効塩素が生成されて、所望の滅菌効果が得られる。しかも、このパルス波では、各設定値の制御が容易となり、流動する海水への諸条件が多少変化しても、滅菌効果を安定させることができる。
なお、通電処理部には、正方向及び負方向に同じ回数で立ち上がるパルス波が印加されているが、海水が通電処理部を通過する通過時間の設定により、通電処理部を流動する海水には、必ずしも正方向及び負方向へ同じ回数立ち上がるパルス波が通電されるわけでない。
請求項2に記載した塩水処理方法の発明は、請求項1に記載した発明において、塩水が前記通電処理部を通過する時間と、前記通電処理部に印加されるパルス波の正方向または負方向に複数回立ち上がる時間とを略同じに設定することを特徴とするものである。
このように構成することにより、通電量に対する有効塩素濃度にバラツキがなく一定の相関関係が得られ、しかも、通電量に対する有効塩素濃度の傾きが緩やかで適宜の傾斜角度となっているので、通電量(電圧,パルス幅,パルス回数/s等)を適宜変化させることで、海水中に生存する腸炎ビブリオの推定数に対して、余分な有効塩素を生成せず、滅菌作用だけに必要な有効塩素濃度をコントロールすることができる。
なお、この形態の場合には、通電処理部を通過する海水は、通電方向が正方向から負方向、または負方向から正方向になるような通電方向が反転する瞬間に遭遇する回数が0回または1回であり、ほとんどの場合が1回となる。
本発明の塩水処理方法の発明によれば、海水などの塩水を通電処理部に流動させると、塩水には、通電処理部の通過時間の設定により、正方向及び負方向に適宜回数立ち上がるパルス波が通電されて、所望の滅菌効果が得られる。しかも、このパルス波は、各設定値の制御が容易となり、流動する塩水への諸条件が多少変化しても、滅菌効果を安定させることができ、実用化の妨げになっていた多くの課題を克服することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図8に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る塩水処理方法を具現化するための塩水処理装置1は、図1に示すように、ポンプ2により汲み上げられた塩水、本実施の形態では海水に通電する通電処理部3を備えており、該通電処理部3の上流側には流量計4及びバルブ5が備えられている。
通電処理部3は、図示しない対向する一対の電極を備えており、略円筒状の外部電極と、該外部電極内の略中央部位に配置される略円柱状の内部電極とから構成され、これら外部電極と内部電極との間に海水が流動するように構成されている。これら外部電極及び内部電極の長さは同じに形成されている。
また、通電処理部3の外部電極及び内部電極には、制御部6が接続されており、この制御部6から通電処理部3の外部電極及び内部電極に所定のパルス波が印加される。
このパルス波は、図2及び図5に示すように、正方向(外部電極から内部電極の方向)に所定の電圧値で複数回(以下パルス回数という)立ち上がり、その後、負方向(内部電極から外部電極の方向)に正方向への電圧値と略同じ電圧値で正方向と同じ回数立ち上がるパルス波である。
次に、海水を所定流量で通電処理部3に流動させて、該海水にパルス波を通電させる際、以下に説明する第1及び第2の設定条件の場合における、通電量と有効塩素濃度との相関関係の有無及びその傾向について評価した結果を説明する。
まず、図3に示す(1)〜(8)の試験形態は、海水が通電処理部3を通過する時間と、通電処理部3に印加されるパルス波の、正方向または負方向に複数回立ち上がる時間t(図2に示す)とを略同じに設定した第1の設定条件に基いて、その他の諸条件を相違させたものである。
なお、この第1の設定条件、すなわち、海水が通電処理部3を通過する時間と、通電処理部3に印加されるパルス波の、正方向または負方向に複数回立ち上がる時間tとが略同じに設定されると、例えば、図3の(5)または(6)の試験形態、すなわち、正方向及び負方向にそれぞれ8回立ち上がるパルス波が通電処理部3に印加される試験形態では、例えば、図2に示すように、通電処理部3に流入し始めた海水の第1流入群(範囲A)には、正方向に8回立ち上がるパルス波が通電され、次の第2流入群(範囲B)には、正方向に7回、負方向に1回立ち上がるパルス波が通電され、さらに、次の第3流入群(範囲C)には、正方向に6回、負方向に2回立ち上がるパルス波が通電され、順次の流入群が上述した傾向で通電されるようになる。
このように、第1の設定条件では、通電処理部3を通過した海水は、パルス波の正方向から負方向、または負方向から正方向に反転する瞬間に遭遇する回数が0回または1回であり、ほとんどの場合が1回となる。
そして、図4は、これら(1)〜(8)の試験形態における通電量(A・s)とその時の有効塩素濃度を測定した結果である。なお、図3の(1)〜(8)の項番の横に記載されている記号が図4に記載されている。
図4から解るように、第1の設定条件では、通電量に対する有効塩素濃度にバラツキがなく一定の相関関係が得られ、通電量に対する有効塩素濃度の傾き(図4の実線)が緩やかで適宜の傾斜角度αとなるので、通電量(電圧,パルス幅,パルス回数/s等)を汎用の制御部6による制御範囲で適宜変化させることで、余分な有効塩素を生成せず、滅菌作用だけに必要な有効塩素濃度をコントロールすることができる。
なお、印加される電圧は5〜7Vの適宜値に設定されると共に、パルス幅及びパルス間隔は、設定されたパルス回数/sに基いて適宜設定されている。
一方、図6に示す(9)〜(13)の試験形態は、第1の設定条件に対する比較参考例として、海水が通電処理部3を通過する時間の設定条件を相違させた第2の設定条件に基く各試験形態であり、詳しくは、海水が通電処理部3を通過する時間と、通電処理部3に印加されるパルス波の、正方向に複数回立ち上がる時間t1(図5に示す)及び負方向に複数回立ち上がる時間t2(=t1)を合わせた時間t1+t2とを略同じに設定した第2の設定条件に基いて、その他の諸条件を相違させたものである。
なお、この第2の設定条件、すなわち、海水が通電処理部3を通過する時間と、通電処理部3に印加されるパルス波の、正方向に複数回立ち上がる時間t1及び負方向に複数回立ち上がる時間t2を合わせた時間t1+t2とを略同じに設定すると、例えば、図6の(9)の試験形態、すなわち、正方向及び負方向にそれぞれ4回立ち上がるパルス波が通電処理部3に印加される試験形態では、例えば、図5に示すように、通電処理部3に流入し始めた海水の第1流入群(範囲A’)には、正方向に4回、負方向に4回立ち上がるパルス波が通電され、次の第2流入群(範囲B’)には、正方向に3回、負方向に4回、再び正方向に1回立ち上がるパルス波が通電され、さらに、次の第3流入群(範囲C’)には、正方向に2回、負方向に4回、再び正方向2回立ち上がるパルス波が通電され、順次の流入群が上述した傾向で通電されるようになる。
このように、第2の設定条件では、通電処理部3を通過した海水は、パルス波の正方向から負方向、または負方向から正方向に反転する瞬間に遭遇する回数が1回または2回であり、ほとんどの場合が2回となる。
そして、図7は、これら(9)〜(13)の試験形態における通電量(A・s)とその時の有効塩素濃度を測定した結果である。なお、図6の(9)〜(13)の項番の横に記載されている記号が図7に記載されている。
図7から解るように、第1の設定条件の比較参考例として設定した第2の設定条件では、通電量に対する有効塩素濃度にバラツキがあり、通電量を変化させて、余分な有効塩素を生成せず、滅菌作用だけに必要な有効塩素濃度をコントロールすることができない。
なお、印加される電圧は5〜7Vの適宜値に設定されると共に、パルス幅及びパルス間隔は、パルス回数/sに基いて適宜設定される。
上述した試験結果を踏まえた上で、図8において、海水を滅菌処理する方法の実用化に向けて必須となる評価項目を設定し、各評価項目において、本塩水処理方法と従来例とを比較している。
図8から解るように、本塩水処理方法の第1の設定条件にすると、全ての評価項目で○評価以上で総合評価が◎評価となり、従来例1(特許文献3の発明に相当し、通電パターンが双方向のパルス波)及び従来例2(特許文献2の発明に相当し、通電パターンが一方向のパルス波)よりも実用化に優れていることが解る。
図8の評価項目に沿って詳しく説明すると、まず、「消費電力」は、有効塩素の生成効率として言換えられることができるが、最も良い評価は従来例2(一方向のパルス波)であり、最も悪い評価は従来例1(双方向のパルス波)である。
すなわち、従来例2(一方向のパルス波)では、縦軸に有効塩素濃度,横軸に通電量としてその相関関係を導くと、汎用の制御部6による制御範囲で通電量を変化させた際の有効塩素濃度の立ち上がり(傾斜)が急勾配となり、有効塩素の生成効率が非常に良いことになる。
一方、従来例1(双方向のパルス波)では、一対の電極表面のそれぞれで相反する反応となり、正極では常に有効塩素を生成し、負極では還元反応が作用し、極性が正→負方向に変換される時、負極の還元反応に及ぶ範囲の有効塩素が分解されるために、通電量に対する有効塩素濃度の立ち上がりが略水平方向に近い傾斜角度で延び、有効塩素の生成効率が非常に悪く、滅菌作用に必要な有効塩素濃度を生成するための消費電力が相当高くなる。
なお、従来例2(一方向のパルス波)による有効塩素の生成効率(傾斜角度)を1とすると、本塩水処理方法の第1の設定条件では、一方向のパルス波による有効塩素の生成効率に対して約1/3程度の有効塩素の生成効率(図4の実線の傾斜角度α)となり、従来例1(双方向のパルス波)では、一方向のパルス波による有効塩素の生成効率に対して約1/17〜1/18程度の有効塩素の生成効率になる。
また、「制御のし易さ」及び「条件変動に対する安定性」は相関性があり、制御管理が厳しければ、条件変動した際の安定性も良くないことになり、最も良い評価は、本塩水処理方法の第1の設定条件であり、最も悪い評価は、通電量と有効塩素濃度との相関関係を導くことが出来なかった第2の設定条件であり、さらに、従来例2(一方向のパルス波)も良い結果を得られなかった。
すなわち、本塩水処理方法の第1の設定条件では、汎用の制御部6による制御範囲で通電量を変化させた際の通電量に対する有効塩素濃度の傾きが緩やかな適宜の傾斜角度αとなり、有効塩素濃度を通電量の制御によってコントロールし易くなる。
一方、第2の設定条件は、上述したように、通電量と有効塩素濃度との相関関係を導くことが出来なかったためその評価が最も悪い。また、従来例2(一方向のパルス波)では、汎用の制御部6による制御範囲で通電量を変化させた際の有効塩素濃度の立ち上がり(傾斜)が急勾配となるために、有効塩素濃度をコントロール(余分な有効塩素を発生させない)する際の通電量の制御が難しくなり、特に、条件変動した際の安定性が良くない。
なお、従来例1(双方向のパルス波)においては、通電量に対する有効塩素濃度の立ち上がりが、略水平方向に近い傾斜角度で延びるので、この評価項目だけに関してみれば良い評価となる。
さらに、「電極表面への析出量」は、最も良い評価は従来例1(双方向のパルス波)であり、最も悪い評価は従来例2(一方向のパルス波)である。これは、従来例1(双方向のパルス波)のように、一対の電極の極性が同じ間隔で常に反転していれば各電極表面への析出量が少なくなるのは当然である。
さらにまた、全ての通電パターンで滅菌効果は良い結果となっている。
そして、本塩水処理方法の第1の設定条件では、全ての評価項目において○評価以上となり、当然ながら総合評価が◎評価となる。よって、実用化するには最も適した塩水処理方法であることが解る。
このように、海水に通電して生成される有効塩素濃度により滅菌効果が左右されることは言うまでもないが、本塩素処理方法の第1の設定条件であれば、通電量(電圧,パルス幅,パルス回数/s等)に対する有効塩素濃度の傾きが緩やかな適宜な傾斜角度α(図4の実線)となるので、通電量を汎用の制御部6による制御範囲で適宜変化させることで、流動する海水に最適な濃度の有効塩素を生成することができる。これにより、海水に生息している腸炎ビブリオ(10〜100個/ml程度)に対して、余分な有効塩素を生成せずに、滅菌作用だけに必要な有効塩素濃度にするべく通電量の制御が容易となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態では、海水を、正方向に所定電圧値で複数回立ち上がり、その後、負方向に正方向への電圧値と略同じ電圧値で正方向と同じ回数立ち上がるパルス波が印加される通電処理部3を通過させて、しかも、海水の通電処理部3の通過時間と、通電処理部3に印加されるパルス波の、正方向または負方向に複数回立ち上がる時間tとを略同じに設定した第1の設定条件にすれば、通電量に対する有効塩素濃度の傾きが緩やかな適宜の傾斜角度αとなるので、通電処理部3に印加されるパルス波の各設定値の制御が容易となり、流動する海水への諸条件が多少変化しても、余分な有効塩素を生成することなく、滅菌効果を安定させることができ、実用化に向けた課題を克服することができる。
図1は、本塩水処理方法を具現化するための塩水処理装置の模式図である。 図2は、本塩水処理方法の塩水に通電されるパルス波で、第1の設定条件を説明するための図である。 図3は、本塩水処理方法の第1の設定条件において、その他の諸条件を相違させた各試験形態を示す図である。 図4は、図3の第1の設定条件での各試験形態における通電量とその時の有効塩素濃度を測定した結果である。 図5は、第1の設定条件の比較参考例として設定した第2の設定条件を説明するための図である。 図6は、第2の設定条件においてその他の諸条件を相違させた各試験形態を示す図である。 図7は、図6の第2の設定条件での各試験形態における通電量とその時の有効塩素濃度を測定した結果である。 図8は、実用化に向けた各評価項目において、本塩水処理方法と従来例とを比較した図である。
符号の説明
1 塩水処理装置,2 ポンプ,3 通電処理部,4 流量計,5 バルブ,6 制御部

Claims (2)

  1. 塩水に通電して滅菌処理する塩水処理方法であって、
    塩水を、正方向に所定電圧値で複数回立ち上がり、その後、負方向に前記正方向への電圧値と略同じ電圧値で前記正方向と同じ回数立ち上がるパルス波が印加される通電処理部を通過させて、該塩水を滅菌処理することを特徴とする塩水処理方法。
  2. 塩水が前記通電処理部を通過する時間と、前記通電処理部に印加されるパルス波の正方向または負方向に複数回立ち上がる時間とを略同じに設定することを特徴とする請求項1に記載の塩水処理方法。
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