JP2008278355A - 信号伝送装置及び信号伝送方法 - Google Patents

信号伝送装置及び信号伝送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008278355A
JP2008278355A JP2007121544A JP2007121544A JP2008278355A JP 2008278355 A JP2008278355 A JP 2008278355A JP 2007121544 A JP2007121544 A JP 2007121544A JP 2007121544 A JP2007121544 A JP 2007121544A JP 2008278355 A JP2008278355 A JP 2008278355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packet
unit
dst
transmission
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007121544A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Matsumoto
光弘 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2007121544A priority Critical patent/JP2008278355A/ja
Publication of JP2008278355A publication Critical patent/JP2008278355A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Endoscopes (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)

Abstract

【課題】送信ユニットと受信ユニットとの間でハンドシェークを行いながらパケットの伝送を行う信号伝送装置及び信号伝送方法において、パケットの送信の遅延を防止し、所定時間内に所定量のデータを送信可能とする。
【解決手段】パケットは、各々が少なくとも2ビットのビット長であるような連続する複数のデータセグメントの特定ビットの集合を格納するよう構成されており、パケットを送信後所定時間以内に当該パケットに対応する応答信号を送信ユニットが受信できなかった時に、当該パケットが所定桁よりも上位ビットの集合を格納したものであれば当該パケットを再送信し、所定桁よりも下位ビットの集合を格納したものであれば当該パケットを再送信しない。
【選択図】 図11

Description

本発明は、送信ユニットと受信ユニットとの間でハンドシェークを行いながらパケットの伝送を行う信号伝送装置及び信号伝送方法に関する。
近年、特許文献1に記載のもののような二次元拡散信号伝送(2D−DST)技術が提案されている。この2D−DSTとしては、特許文献1の第1実施形態として示される等方拡散方式のものと、第2実施形態として示されるセグメント境界配置方式とがある。
特開2004−328409号
等方拡散方式の2D−DSTにおいては、信号を伝送可能なシートにパケットの送受信を行うための一組の送受信素子を備えたDSTユニットが多数配置されている。これらのDSTユニットは、近傍に配置されたDSTユニットや受信ユニットとのみ通信可能となる程度の出力でパケットの送受信を行うようになっている。あるDSTユニット(送信元DSTユニット)から、他のDSTユニット(送信先DSTユニット)へパケットを送信する場合は、まず送信元DSTユニットは近接するDSTユニットにパケットを送信し、パケットを受信したDSTユニットは他の(送信先DSTユニットにより近い)DSTユニットにパケットを転送する。このように、送信元DSTユニットと送信先DSTユニットの間にある単数または複数のDSTユニットがパケットを次々と中継することによって、パケットを送信先DSTユニットに到達させることができる。
このように、複数のDSTユニット間でパケットを中継させる構成とすると、各々のDSTユニットのパケットの送信出力を小さくできるため、消費電力を低く抑えることができる。また、シートをパケットの伝送媒体としているため、シートが多少破損したとしてもパケットを送信できる。また、シートの面上に多数のDSTユニットを配置する構成であるので、特定のDSTユニットが破損したとしても、他のDSTユニットにパケットを中継させることによって、送信先DSTユニットにパケットを送信することができる。
セグメント境界配置方式の2D−DSTにおいては、シートが複数のセグメントに分割されており、隣接するセグメントを連絡するようにDSTユニットが配置されている。一つのセグメントには、通常複数のDSTユニットが設けられており、DSTユニット同士の通信は、セグメントを共有するDSTユニット間のみで行われる。そして、一方のセグメントを介して受信したパケットを他方のセグメントを介して他のDSTユニットに送信させることによって、パケットの中継が行われる。
セグメント境界配置方式の2D−DSTにおいては、等方拡散方式の2D−DSTとは異なり、個々のDSTユニットはセグメント毎に送受信素子を備える(すなわち、2つのセグメントを連絡するDSTユニットは、2組の送受信素子を備える)。また、上記の通り、セグメントをDSTユニットで連絡する構造となっている。セグメント境界配置方式の2D−DSTは、DSTユニットが隣接する複数のセグメントのうち、特定のセグメントのみに選択的にパケットを送信することができる。このため、セグメント境界配置方式の2D−DSTは、一方のセグメント経由でのパケットの受信と、他方のセグメント経由でのパケットの送信とを同時に行うことができる。このため、あるDSTユニットから他のDSTユニットに多数のパケットを送る場合は、下流側のDSTユニットの状態を考慮することなくパケットの連続送信を行うことができるので、パケットの高速転送が可能となる。これに対し、等方拡散方式の2D−DSTにおいては、DSTユニットが送信するパケットは一段下流側のDSTユニットのみならず、一段上流側のDSTユニットにも送られることになる。このため、あるDSTユニットが、二段下流側にあるDSTユニットがパケットを送信している時にパケットを一段下流側のDSTユニットに送ると、一段下流側のDSTユニットは、上流側と下流側の双方から同時にパケットが送られることになり、信号のコリジョンが発生し、パケットの受信に失敗する。このため、等方拡散方式の2D−DSTにおいて、DSTユニットから他のDSTユニットに多数のパケットを送る場合は、パケットの送信間隔を充分長く(パケットの送出時間の数倍程度)且つその間隔を乱数で決定するよう構成し、コリジョンの発生確率を低くするようにしている。このため、等拡散方式の2D−DSTのパケット送信速度は、セグメント境界配置方式のものに比べて、一般的に小さくなる。
2D−DSTが利用される分野の一つとしては、面状のセンサがあげられる。すなわち、2D−DSTを構成するDSTユニットの各々がセンサを有しており、且つセンサ出力に基づいて生成されるデータを含むパケットを生成可能である。そして、このパケットは、通常複数のDSTユニットをリレーして、最終的にはシートの一端に設けられた受信ユニットに到達する。このような構成によれば、受信ユニットはセンサの出力がシート上でどのように分布しているかといった情報を得ることができる。
2D−DSTが利用される他の分野としては、カプセル型内視鏡があげられる。すなわち、ジャケット状に加工され、各々のDSTユニットが受信アンテナを備えた2D−DSTシートを被検者が着用し、撮像画像を電波にて送信可能なカプセル型内視鏡を被検者が服用する。消化器内を移動中のカプセル型内視鏡からの信号電波は、近接するDSTユニットによって受信される。DSTユニットは信号電波を受信し、次いでこれをディジタル化してパケットにし、このパケットをシートの一端に設けられた受信ユニットを送信先として送信する。このパケットは、通常複数のDSTユニットを中継してシートの一端に設けられた制御ユニットに到達する。制御ユニットは、受信したパケットから映像を復号してリムーバルハードディスクなどの記録媒体に記憶する。そして、この記録媒体をPC等の動画再生用の機器に取り付けて、記録媒体をモニタ等に表示させることができる。かくして、カプセル型内視鏡が撮影した映像を、観察することができるようになる。ここで、カプセル型内視鏡は、近接するDSTユニットに充分届くだけの出力で電波を送出すれば良いので、カプセル型内視鏡の消費電力は低く抑えられ、小容量のバッテリーで長時間カプセル型内視鏡を稼働させることができる。
上記のような2D−DST技術を用いた信号伝送装置においては、DSTユニット間をパケットがリレーされている間、コリジョンや外乱(シート外部からの電波など)によってDSTユニットや制御ユニットがパケットを受信できない場合がある(パケット消失)。そこで、このような信号伝送装置においては、DSTユニット同士、及びDSTユニットと制御ユニットがハンドシェークを行い、パケット消失が発生した時にパケットを再送信するようになっている。具体的には、DSTユニットがパケットを受信すると、ACKと呼ばれる応答信号を送信元のDSTユニットに送信する。そして、送信元のDSTユニットはパケット送信から一定時間以内にACK信号を受信しなかった場合は、パケットの消失があったものと見なし、パケットを再送信する。
しかしながら、上記の構成においては、パケット消失が短期間のうちに続けて起こると、パケットの再送が頻発することになり、パケットの送信の遅延が増大することになる。例えば、生成される動画データのフォーマットが30フレーム/秒である場合において、パケット送信の遅延により一フレーム分のパケットを1/30秒以内に送信できなかった場合、コマ落ちが発生する。そのため、2D−DST技術を用いた信号伝送装置にて動画や音声を連続的に送信する(すなわち映像や音声を録画・録音しながら符号化し、同時に送信する)様な場合は、大量のパケットを所定時間以内に確実に送信することが望まれるため、パケットの遅延が増大した時は動画に途切れが発生する場合がある。
また、パケットの遅延が生じた場合であってもパケットを確実に送信できるようにするため、DSTユニットには受信前のパケットを複数保存可能なバッファが設けられている場合がある。しかしながら、パケット送信の遅延が増大すると、バッファのオーバーフローが起こる可能性があり、その場合はパケットが受信ユニットに届かない、という問題がある。
本発明は上記の問題を回避するためになされたものである。すなわち、本発明はパケットの送信の遅延を防止し、所定時間内に所定量のデータを送信可能とする信号伝送装置及び信号伝送方法を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明の信号伝送装置は、送信ユニットと受信ユニットとを備え、送信ユニットと受信ユニットとの間でハンドシェークを行いながらパケットの伝送を行うものであり、パケットは、各々が少なくとも2ビットのビット長であるような連続する複数のデータセグメントの特定ビットの集合を格納するよう構成されており、パケットを送信後所定時間以内に当該パケットに対応する応答信号を送信ユニットが受信できなかった時に、当該パケットが所定桁よりも上位ビットの集合を格納したものであれば当該パケットを再送信し、所定桁よりも下位ビットの集合を格納したものであれば当該パケットを再送信しない。
このような構成とすると、応答信号を受信できない、すなわちパケットの消失が発生し、そのパケットが所定桁よりも下位ビットの集合を格納したものであると判断される場合にはパケットの再送を行わない。このため、パケット消失が発生したとしても、そのパケットが下位ビットの集合であれば、パケット送信の遅延は発生しない。パケットの再送が行われない場合は、データセグメントは他の桁のビットのパケットを用いて復元される。ここで、本発明においては、所定桁以下の下位ビットの集合を格納したパケットのみについてパケットの再送を行わないようになっているので、パケットの消失が頻発するような場合であっても、復元されたデータセグメントに含まれうる誤差は2n+1/2(n:所定桁の桁数、N:データセグメントのビット数)未満と、小さく抑えられる。例えば、複数の8ビット(256階調)のデータセグメントにおいて、所定桁を5ビット目とした場合、仮に下位4ビットを含む4つのパケットが全て消失したとしても、上位4ビットのパケットは届けられるので、データセグメントに発生しうる誤差は最大でも下位4ビット分、すなわち15以内と小さく抑えられる。
また、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生しているかどうかを監視するよう構成され、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していない時は下位ビットのパケットの消失が発生してもパケットの再送を行う構成としても良い。このような構成とすると、パケットの送信遅延の程度が深刻なものでない時は、全ての桁のパケットが必ず送信され、複数のパケットから復元されるデータセグメントには誤差が含まれず、高品位なデータセグメントが復元されることになる。
また、好ましくは、送信ユニットがパケットを送信する際に当該パケットを一時的に保存するためのバッファを有し、バッファに保存されたパケットは当該パケットに対応する応答信号を送信ユニットが受信した時に消去されるよう構成され、遅延監視手段はバッファに記憶されているデータの量が所定値を超えた時に、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していると判断する。
以上のように、本発明によれば、パケットの送信の遅延を防止し、所定時間内に所定量のデータを送信可能とする信号伝送装置及び信号伝送方法が実現される。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のカプセル内視鏡システム1の全体図を示したものである。本実施形態のカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡100と、信号受信ジャケット200(特許請求の範囲における「信号伝送装置」に対応)と、表示ユニット300とを有する。
カプセル内視鏡100は、被検者Hによって飲み込まれ、被検者Hの消化器官内を移動しながら消化器官の体腔の画像を撮像し、これを映像信号電波として出力する機能を有する。この映像信号電波は信号受信ジャケット200によって受信される。
信号受信ジャケット200は、セグメント境界配置方式の2次元DST技術を採用した信号受信/伝送手段である。信号受信ジャケット200においては、矩形形状のセグメント210がマトリクス状に多数配置されており、隣接するセグメント210の境界(セグメントの辺の略中央)の各々にDSTユニット220が配置されている。より多くのセグメント210をジャケット200に配置させるため、一部のセグメント210は切りかかれている。
また、詳細は後述するが、DSTユニット220の各々は、カプセル内視鏡100から送信される映像信号電波を受信してこれをディジタル信号のパケットに変換し、このパケットを信号受信ジャケット200の制御ユニット230に送信することができる。各々のDSTユニット220は、隣接する2セグメントのいずれか一方に選択的にパケットを送信するようになっている。送信されたパケットは、同じセグメント210に配置された他のDSTユニット220によって受信される。パケットを受信したDSTユニット220は、一方のセグメントを介して受信したパケットを他方のセグメント210に転送することが可能である。そして、転送されたパケットは他方のセグメント210に配置された他のDSTユニット220によって受信される。このようなプロセスによって、パケットは複数のDSTユニット220によってリレーされ、最終的には制御ユニット230にパケットが届けられる。制御ユニット230は、パケットから映像データを取り出しリムーバルハードディスクDに記憶させる。カプセル型内視鏡100が体外に排出された後、このリムーバルハードディスクDを制御ユニット230から取り外して表示ユニット300に取り付け、カプセル型内視鏡100が撮影した映像データをモニタ320に表示させる。なお、図1には明記されていないものの、ジャケット200の両脇腹側と背中側にも、セグメント210及びDSTユニット220が腹部側と同様に配置されており、ジャケット200に配置された任意のDSTユニット220と制御ユニット230との間でのパケット通信が可能となっている。
セグメント210と、DSTユニット220の接続構造につき説明する。図2は、隣接する2つのセグメント210の断面図と、この2つのセグメント210をブリッジするDSTユニット220のブロック図である。セグメント210は、図中上から第1絶縁層211、給電層212、第2絶縁層213、第1信号層214、誘電層215、第2信号層216、第3絶縁層217が積層されたシート状の部材である。
DSTユニット220の電力供給端子Vccは、双方のセグメント210の給電層212に接続されている。また、DSTユニット220のグランド端子GNDは、双方のセグメント210の第2信号層216に接続されている。ここで、制御ユニット230(図1)は隣接するセグメント210の給電層212に所定電圧の電力を供給すると共に、第2信号層216を接地している。このため、ジャケット200を構成する全てのセグメント210において、給電層212と第2信号層216との間に一定の電位差が生じることになる。これによって、DST220に駆動電力が供給されるようになっている。
図2に示されているように、DSTユニット220は、2つの信号端子SIG1及びSIG2を有している。信号端子SIG1は、DSTユニット220に隣接する2つのセグメント210のうち、一方のものの第1信号層214に接続されている。また、信号端子SIG2は、他方のセグメント210の第1信号層214に接続されている。第1信号層214に電圧を印加する、あるいは第1信号層214への電圧印加を停止すると、誘電層215を伝播する電磁波が生成される。この電磁波は、セグメント210に設けられた他のDSTユニット220の信号端子によって検出される。このように、第1信号層への電圧の印加を制御することによって、誘電層215を介して他のDSTユニット220にディジタル信号を送ることができる。
各セグメント210の端面全周には、絶縁部材240が設けられている。絶縁部材240は、隣接するセグメント210の第1信号層214を電気的に切り離すとともに、誘電層215を伝播する電磁波を吸収し、DSTユニット220からのパケットが他のDSTユニット220を介さずに他のセグメント210に伝播しないようになっている。
なお、本実施形態においては、導電層に挟まれた誘電層を伝播する電磁波を媒体としてディジタル信号の送信を行う構成としているが、他の媒体を用いて信号を伝送する構成としても良い。例えば、DSTユニットが発光素子と受光素子とを備え、発光素子にて生成されたディジタル光信号を透光性の材料内に伝播させて他のDSTユニットの受光素子に送る構成としても良い。或いは、導電層に電気信号を伝播させる構成としても良い。
図1に示されているように、表示ユニット300は、画像処理プロセッサ310とモニタ320とを有する。本実施形態においては、リムーバルハードディスクDに記憶されている映像データは、画像処理プロセッサ310によって所定の形式のアナログビデオ信号(例えばNTSC信号)に変換され、これをモニタ320に送信される。かくして、モニタ320にはカプセル内視鏡100によって撮像された映像がモニタ320に表示されるようになっている。ここで、カプセル内視鏡100は、周期的(例えば1/30秒毎)に撮像画像に対応する映像信号電波を送信するようになっており、信号受信ジャケット200がこの撮像画像に対応するパケットを順次送信ようになっている。また、画像処理プロセッサ310は、リムーバルハードディスクDから周期的に映像データを読み出して、順次モニタ320に表示させる。従って、モニタ320には、カプセル内視鏡100が撮影した映像が動画として表示される
カプセル内視鏡100の詳細につき、以下説明する。図3は、カプセル内視鏡100のブロック図である。カプセル内視鏡100は、先端に対物光学系112と光源ランプ120を備えている。体内に飲み込まれるカプセル内視鏡100においては、低消費電力であることが望まれるため、光源ランプ120は例えば白色LEDなどの高輝度かつ低消費電力の光源である。対物光学系112によって、光源ランプ120が照明した体腔表面の像はカプセル内視鏡100に内蔵されたCCD114の受光面上で結像するようになっている。
CCD114はCCDドライブ回路116から出力される駆動パルスによって駆動される。そして、CCD114から出力されるCCD信号は、信号変調部132に送信される。ここで、CCD114は一種の光電変換ユニットであるため、CCD114の受光面に充分な量の電荷(撮像される画像が充分なコントラストを得られるだけの電荷)が蓄積されるようになるまでに数ミリ秒程度の時間(蓄積期間)を必要とする。駆動パルスは、CCD114の受光面上に蓄積された電荷を移動させる、すなわちCCD信号を送出する際にCCD114に入力されるものであるため、この蓄積期間中には駆動パルスは入力されない。
信号変調部132には、所定周波数の正弦波信号である搬送波を生成する搬送波生成部134が接続され、この搬送波が信号変調部132に入力されるようになっている。信号変調部132は、CCD114から入力されたCCD信号に基づいてこの搬送波を周波数変調する。周波数変調された搬送波は、アンプ136によって増幅され、送信アンテナ138に送られる。そして、送信アンテナ138は増幅された搬送波を映像信号電波として外部に送出する。
なお、蓄積期間中においては、前述のようにCCD信号はCCD114からは出力されないので、変調されない状態の搬送波がそのままアンプ136によって増幅され、電波として送信アンテナ138から送出される。この蓄積期間中において送出される電波は、信号受信ジャケット200(図1)の制御ユニット230が、カプセル内視鏡100に直近のDSTユニット220、240を検出する際に利用される(後述)。
光源ランプ120、CCD114、CCDドライブ回路116、信号変調部132、搬送波生成部134は、夫々内蔵電池142から供給される電力によって動作するようになっている。カプセル内視鏡100のケース150の外殻にはスイッチ144が設けられている。このスイッチを操作することによって、内蔵電池142から上記の各デバイスに電力を供給させるか、電力の供給を停止するかを切り換えることができる。スイッチ144がオンになっているかどうか(すなわち電池142から各デバイスに電力が供給されているかどうか)は、光源ランプ120が点灯しているかどうかによって確認することができる。
本実施形態の信号受信ジャケット200においては、ユニキャストモードと、マルチキャストモードのいずれかでパケットの送受信を行うようになっている。ユニキャストモードとは、個々のDSTユニット220が生成したパケットをDSTユニット間でリレーして制御ユニット230に送信するモードである。このモードにおいては、パケットの送信や中継を行うDSTユニット220の各々が、自身の位置に対する制御ユニット230の相対位置に基づいて次にパケットを送るべきDSTユニット220を決定するようになっている。より具体的には、個々のDSTユニット220および制御ユニット230には、それぞれ固有のユニットIDが割り振られており、DSTユニットがパケットを送信する際は、パケットのヘッダ部(後述)に自身のユニットIDと次にパケットが届けられるべきDSTユニット220または制御ユニット230のユニットIDとを記録するようになっている。このパケットは、次にパケットが届けられるべきDSTユニット220のみならず、このDSTユニット220及びパケットを送信したDSTユニット220の双方とセグメントを共有する他のDSTユニット220も受信可能である。そこで、パケットを受信したDSTユニット220は、パケットのヘッダ部をチェックし、受信したパケットがそのDSTユニットに対して送られたものでないのなら、そのパケットを破棄する(パケットのリレーを行わない)。この結果、あるDSTユニット220が生成したパケットは、単一の経路で制御ユニット230に到達するようになっており、パケットの二重送信を防止している。
一方、マルチキャストモードとは、制御ユニット230から全てのDSTユニット220に対してパケットの同報送信を行うモードである。このモードにおいては、パケットを受け取ったDSTユニット220は、無条件でパケットを他のDSTユニット220に転送する。詳細は後述するが、パケットのヘッダにはそのパケットを識別するためのパケットIDが含まれている。DSTユニット220は、マルチキャストモードのパケットを受信すると、そのパケットのパケットIDの内容を一定期間記憶する。そして、記憶されているパケットIDを有するパケットを受信した場合は、このパケットを転送しない。このため、パケットが制御ユニット230から送信された後、ある程度の時間が経過すると、パケットが全てのDSTユニット220に行き渡り、またパケットの転送は行われなくなる。このマルチキャストモードは、制御ユニット230がDSTユニット220に指示を出す際に利用される。
DSTユニット220と制御ユニット230との間でリレーされるパケットの構造の一例につき、以下説明する。図4は、パケットのメモリマップである。図4に示されているように、パケットの先頭部分はヘッダ部となっており、末端部分はパケットの終端を示すEOFコードとなっている。そしてヘッダ部とEOFコードの中間には、データ部が形成されている。なお、ヘッダ部及びEOFコードは固定長であるが、データ部は可変長である。
ヘッダ部の先頭には、モードフラグ、パケットID、一次送信元IDエリア、一次送信先IDエリア、最終送信先IDエリア、パケット種別フラグが定義されている。
モードフラグとは、このパケットがユニキャストであるかマルチキャストであるのかを判別するためのフラグである。
パケットIDは、パケット毎に定められたIDである。本実施形態においては、カプセル内視鏡100(図1)から映像信号電波の形で送信される1フレーム分の画像データは電波を受信したDSTユニットによって離散化された上で複数のパケットのデータ部に分割されてユニキャストモードで送信されるようになっている。そして、制御ユニット230は、このパケットIDから、パケットに含まれるデータが画像のどの領域の輝度情報であるのかを判別することができる。また、前述のように、パケットIDはマルチキャストモードにおいても使用される。
一次送信元IDエリアには、ユニキャストモードにおいて、パケットを送信するDSTユニットまたは制御ユニット230のユニットIDが記憶される。また、一次送信先IDエリアには、パケットが次に送信されるユニット(すなわちパケットを送信するユニットの後段にあるユニット)のユニットIDが記憶される。このため、パケットがリレーされるたびに、一次送信元IDエリアおよび一次送信先IDエリアの内容は書き換えられる。また、DSTユニット220や制御ユニット230は、モードフラグと一次送信元IDエリアと一次送信先IDエリアの内容から、受信したパケットを破棄すべきかどうかを判別する(後述)。
最終送信先IDエリアには、ユニキャストモードにおいて、パケットが最終的に届けられるユニットのユニットIDが記憶される。本実施形態においては、ユニキャストモードにおいてパケットが最終的に届けられるのは制御ユニット230であるため、最終送信先IDエリアには常に制御ユニット230のユニットIDが記憶される。本実施形態においては、パケットを受信したDSTユニット220は、自身のユニットIDと最終送信先IDエリアに記憶されたユニットIDに基づいて、パケットを次に送るべきユニットのユニットIDを特定し、このIDを一次送信先IDエリアに書き込み、次いでパケットを送信する。
パケット種別フラグとは、パケットがどのようなものであるかをDSTユニットや制御ユニット230が判断するためのフラグである。例えば、ユニキャストモードにおいて、パケットがカプセル内視鏡の撮像画像を含むものなのか、それ以外のものであるのかを制御ユニット230が判断するために使用される。あるいは、マルチキャストモードにおいて、パケットがどのセグメントを介して受信されたかを示すフラグを、パケット受信時にDSTユニット220が書き込む。
次いで、DSTユニットの構造につき説明する。図5は、DSTユニット220の詳細な構造を示すブロック図である。DSTユニット220は、受信アンテナ21と、電波受信部22と、A/Dコンバータ23と、エンコーダ24と、CPU25と、バッファ26と、第1信号制御部27と、第2信号制御部28と、ROM29と、を有する。
カプセル内視鏡100からの映像信号電波は、受信アンテナ21によって受信される。電波受信部22は、カプセル内視鏡100の搬送波生成部134(図2)の出力する搬送波の周波数に基づいて映像信号電波を復調し、CCD信号を抽出する。CCD信号は、A/Dコンバータ23によって8ビットのディジタル信号に離散化され、エンコーダ24に送信される。
エンコーダ24は、離散化されたCCD信号を512ビットずつ(すなわち64画素分)切り出して、これをCPU25に送信する。CPU25は、この64画素分のCCD信号(すなわち、画素の輝度値)のデータのうち、特定桁のビットのみを抽出した64ビットのデータを8つ(MSBのみを抽出したデータ、2桁目のビットのみを抽出したデータ、・・・、LSBのみを抽出したデータ)作成し、これらのデータの各々をデータ部としこの前後にヘッダ部とEOFコードを追加したパケットを8つ生成する。なお、DSTユニット220自身のユニットIDはROM29に記憶されており、CPU25はパケットを生成する際、ROM29に記憶されているユニットIDを読み出してこれらをヘッダ部の一次送信元IDエリア(図4)に書き込む。加えて、CPU25は、このDSTユニット220の位置及びパケットの最終送信先すなわち制御ユニット230の位置から次にパケットを送信すべきユニット(他のDSTユニット220または制御ユニット230)を判断し、このユニット(以下、このようなユニットを「後段のユニット」と称する)のユニットIDを一次送信先IDエリアに書き込む。このようにして生成されたパケットは、バッファ26に保存される。この時、下位の桁のビットが記憶されたパケットから順にバッファ26に保存される(すなわち、LSBのみで構成されたデータ部を備えたパケットが最初に保存され、MSBのみで構成されたデータ部を備えたパケットが最後に保存される)。この時、各パケットのパケットIDは、バッファ26に保存されている順に付けられる通し番号である。より具体的には、ある画像の最初の64画素のLSBが記憶されたパケットのパケットIDは0、その次の桁のビットが記憶されているパケットのパケットIDは1となり、ある画像の最初の64画素のMSBが記憶されたパケットのパケットIDは7となる。従って、パケットIDの下位3ビットを参照することによって、パケットが何桁目のビットを格納しているのかを確認することができる。
このように、本実施形態におけるDSTユニット220は、前段のユニットに対しては特許請求の範囲における受信ユニットとして機能し、後段のユニットに対しては特許請求の範囲における送信ユニットとして機能することになる。
また、制御ユニット230のブロック図を図6に示す。図示されているように、制御ユニット230は、CPU25、第1信号制御部27、第2信号制御部28を有する。これらの機能はDSTユニット220の対応する要素とほぼ同一であり、同一の符号を付している。
制御ユニット230は、カプセル内視鏡100から電波を受信することは無いため、制御ユニット230には、受信アンテナ21、電波受信部22、A/Dコンバータ23、エンコーダ24、は含まれない。その代わり、制御ユニット230は、ワークメモリ31及びディスクインターフェース32を有する。ワークメモリ31は、DSTユニット220から送信される、CCD信号を含むパケットのデータ部などが一時的に保存されるメモリである。また、ディスクインターフェース32は、リムーバルハードディスクDが着脱可能に取り付けられるようになっている。CPU25は、1フレーム分の画像に相当するパケットの受信が完了した後、ワークメモリ31に記憶されているデータを連結して画像データを作成し、これを画像データ出力部32を介してリムーバルハードディスクDに記憶させる。なお、制御ユニット230は、あるDSTユニット220から受信したパケットを他のDSTユニット220に転送することも、ユニキャストモードのパケットを生成することもないので、制御ユニット230にはバッファ26は含まれない。
続いて、パケットの送受信処理につき、以下説明する。
DSTユニット220に他のDSTユニット220または制御ユニット230から送信されたパケットは、SIG1端子またはSIG2端子(図2)によって読み取られる。このパケットは、そのDSTユニット220のCPU25に送信される。DSTユニット220のCPU25は、パケットを受け取ると、図7のルーチンを実行する。
本ルーチンが開始すると、ステップS101が実行される。ステップS101では、CPU25はヘッダ部のモードフラグ(図4)をチェックし、このパケットがユニキャストモードであるかマルチキャストモードであるかの判別を行う。ここで、パケットがユニキャストモードで無い、すなわちマルチキャストモードであるならば(S101:NO)、ステップS111に進む。
ステップS111では、パケットのヘッダ部に含まれるパケットIDの照合が行われる。すなわち、受信したパケットのパケットIDと一致するものが、CPU25の内蔵メモリに一定期間記憶されているパケットID群の中に含まれているかどうかの確認が行われる。このパケットIDがメモリに記憶されているのであれば、そのパケットと同じものを過去に受信していることを意味する。従って、このような場合は(S111:YES)、ステップS102に進み、パケットを破棄した後、本ルーチンを終了させる。一方、ステップS111において、受信したパケットのパケットIDがメモリに記憶されていないのであれば(S111:NO)、ステップS112に進む。
ステップS112では、受信したパケットをバッファ26に保存する。この時、パケットが第1信号制御部27と第2信号制御部28のどちらを介して受信されたかを示すためのフラグを、パケットのヘッダ部のパケット種別フラグに書き込む。次いで、ステップS113に進む。
ステップS113では、受信したパケットのパケットIDをCPU25の内蔵メモリに記憶させる。次いで、ステップS114に進む。
本実施形態においては、マルチキャストモードのパケットのデータ部には、全てのDSTユニット220に対して所定の処理を行わせるための命令が含まれている。従って、ステップS114において、CPU25は、受信したパケットのデータ部を解釈して命令を抽出し、この命令を実行する(後述)。次いで、本ルーチンを終了させる。
一方、ステップS101において、パケットがユニキャストモードのものであることが確認された場合は(S101:YES)、ステップS121に進む。
ステップS121では、CPU25は受信したパケットのヘッダ部の一次送信先IDエリア(図4)の内容と、ROM29に記憶されているDSTユニット220自身のユニットIDとを比較し、これらが一致するかどうかの確認を行う。ユニットIDが一致しないのであれば、このパケットは他のDSTユニット220または制御ユニット230に送られるべきパケットであり、転送の必要は無い事を意味する。従って、このような場合は(S121:NO)、ステップS102に進み、パケットを破棄して本ルーチンを終了する。
一方、ステップS121において、受信したパケットの一次送信先IDエリアの内容とDSTユニット220自身のユニットIDとが一致する事が確認された場合は、このパケットを他のDSTユニット220または制御ユニット230に転送すべきであることを意味する。従って、このような場合は(S121:YES)、ステップS122に進む。
ステップS122では、CPU25はパケットの一次送信元IDエリア(図4)に記憶されているユニットIDに対応するDSTユニット220または制御ユニット230に、ACK信号と呼ばれる特別なパケットを送信する。このACK信号は、同一のセグメント210に配置されている、パケットが送信されたDSTユニット220または制御ユニット230に、パケットの受信完了を報知するために使用される。次いで、ステップS123に進む。
ステップS123では、受信したパケットをバッファ26に保存する。この時、一次送信元IDエリアにDSTユニット220自身のユニットIDを書き込まれる。また、DSTユニット220自身のユニットIDと最終送信先IDエリアに記憶されているユニットID(すなわち、制御ユニット230のユニットID)に基づいて演算された、次にパケットを送るべきユニット(後段のユニット)のユニットIDが、一次送信元IDエリアに書き込まれる。次いで、本ルーチンを終了させる。
以上のルーチンが実行される事によって、受信したパケットのうち、他のユニットに転送されるべきパケットのみがバッファ26に保存される。また、マルチキャストモードのパケットを受信した場合は、そのパケットのデータ部に含まれる命令が実行される。
バッファ26(図5)は、複数のパケットを一時的に記憶可能なメモリである。バッファ26は、所謂FIFO(First−in, First−out)バッファであり、先にバッファ26に記憶されたパケットが優先的に読み出されるようになっている。DSTユニット220のCPU25は、所定の条件(後述)が満たされた時に、バッファ26からパケットを読み出す。次いで、読み出したパケットのヘッダ部の内容に基づいて、第1信号制御部27または第2信号制御部28のいずれか一方を制御してパケットを送信する。すなわち、マルチキャストモードにおいては、ヘッダ部のパケット種別フラグが示す信号制御部とは異なる信号制御部を介してパケットを転送する。この結果、制御ユニット230から遠ざかる方向にパケットが転送されるようになる。また、ユニキャストモードにおいては、ヘッダ部の一次送信先IDエリアに含まれるユニットIDがあるセグメント210(図2)と接続されている側の信号制御部を介してパケットを送信する。
他のDSTユニット220から制御ユニット230に送信されたパケットは、制御ユニット230のSIG1端子またはSIG2端子によって読み取られる。このパケットは、制御ユニット230のCPU25に送信される。制御ユニット230のCPU25は、パケットを受け取ると、図8のルーチンを実行する。
本ルーチンが開始すると、ステップS201が実行される。ステップS201では、CPU25はヘッダ部のモードフラグ(図4)をチェックし、このパケットがユニキャストモードであるかマルチキャストモードであるかの判別を行う。ここで、パケットがユニキャストモードで無い、すなわちマルチキャストモードであるならば(S201:NO)、ステップS211に進む。
本実施形態においては、制御ユニット230は、マルチキャストモードのパケットを生成してDSTユニット220に送ることはあっても、マルチキャストモードのパケットの送信先となることは無い。従って、ステップS211では、受信したパケットを破棄し、次いで本ルーチンを終了する。
一方、ステップS201において、パケットがユニキャストモードのものであることが確認された場合は(S201:YES)、ステップS202に進む。
ステップS202では、CPU25は受信したパケットのヘッダ部の一次送信先IDエリア(図4)の内容と、ROM29に記憶されている制御ユニット230自身のユニットIDとを比較し、これらが一致するかどうかの確認を行う。ユニットIDが一致しないのであれば、このパケットは制御ユニット230に送られるべきパケットではない事を意味する。従って、このような場合は(S202:NO)、ステップS211に進み、パケットを破棄して本ルーチンを終了する。
一方、ステップS202において、受信したパケットの一次送信先IDエリアの内容と制御ユニット230自身のユニットIDとが一致する事が確認された場合は、このパケットは制御ユニット230にて処理されるべきものであることを意味する。従って、このような場合は(S202:YES)、ステップS203に進む。
ステップS203では、CPU25はパケットの一次送信元IDエリア(図4)に記憶されているユニットIDに対応するDSTユニット220に、ACK信号を送信する。次いで、ステップS204に進む。
ステップS204では、パケットのヘッダに含まれるパケット種別フラグ(図4)の内容に基づいて、CPU25は各種処理を行う。例えば、カプセル型内視鏡100が撮像した画像のデータを含むパケットであるならば、このパケットのデータ部をワークメモリ31に保存する。次いで、本ルーチンを終了する。
以上のルーチンを実行することによって、制御ユニット230はDSTユニット220によって生成されたパケットを取得し、そのパケットの種類に応じた処理を行う。
ここで、DSTユニット220は後段のDSTユニット220や制御ユニット230とハンドシェークを行って、後段のユニットに無事パケットが送られたかどうかの確認を行っている。すなわち、パケットを受信し、このパケットがこのDSTユニット220や制御ユニット230に宛てられたものであるとCPU25が判断した場合は、ACK信号と呼ばれる信号を送信する。ACK信号は、パケットの送信元のユニットIDをデータとして含む信号であり、パケットの送信元のDSTユニット220や制御ユニット230が自身のユニットIDを含むACK信号を受信すると、そのユニットは、パケットの送信や転送が成功したと判断する。ACK信号を受信した後、送信すべきパケットがバッファ26に1つ以上保存されている場合は、パケットをバッファ26から読み出して送信する。また、パケットの送信完了後、所定時間内にACK信号を受信できない場合は、パケットの再送処理が行われる(詳細は後述)。なお、マルチキャストモードにおいては、複数の経路でパケットが送られうるため、パケットの消失が起こる可能性は低い。従って、マルチキャストモードのパケットについては、ハンドシェークは行われない。
本実施形態においては、DSTユニット220の各々がカプセル内視鏡100からの映像信号電波を受信して、パケットを生成出来るようになっている。ただし、本実施形態は、カプセル内視鏡100によって撮像された映像を動画として連続的に記録するという用途に使用されるため、CCD信号を含むパケットは、常に一つのDSTユニット220によって生成されるものでなければならない。そのため、制御ユニット230は1フレームの画像のパケットを取得する前に、CCD信号を含むパケットを生成すべきDSTユニットを決める必要がある。そのため、制御ユニット230は図9に示すルーチンを実行するようになっている。このルーチンは、制御ユニット230の起動時に開始され、制御ユニット230をシャットダウンするまで実行され続ける。
本ルーチンが開始すると、ステップS301が実行される。ステップS301では、制御ユニット230は、受信した映像信号電波の電界強度を各DSTユニットにチェックさせるためのパケットをマルチキャストモードで送信する。このパケットを各DSTユニット220が受信すると、各DSTユニット220のCPU25は、電波受信部22(図5)が出力している電界強度値と、自身のユニットIDをデータ部の一次送信元IDエリア(図4)に含むパケットを生成し、これをユニキャストモードで送信するようになっている(図7:S114)。ステップS301の実行後、制御ユニット230のCPU25はステップS302を実行する。
ステップS302では、全てのDSTユニット220から電界強度値を含むパケットが返ってきているかどうかの確認が行われる。全てのDSTユニット220から電界強度値を含むパケットが返ってきているのであれば(S302:YES)、ステップS304に進む。一方、返信のパケットが全てのDSTユニット220から返ってきていないのであれば(S302:NO)、ステップS303に進む。
ステップS303では、ステップS301が実行されてから所定時間(例えば1ミリ秒)が経過したかどうかの判定が行われる。所定時間が経過してなおパケットが帰って来ないのであれば、受信アンテナ21や電波受信部22に不良があるDSTユニット220があるということを意味する。しかしながら、本実施形態においては、構成上、全てのDSTユニット220の受信アンテナ21や電波受信部22が正常である必要はないので、所定時間経過した場合は、充分な数のDSTユニット220の電界強度値を取得できたものと見なし(S303:YES)、ステップS304に進む。一方、ステップS301が実行されてから所定時間(例えば1ミリ秒)が経過していないのであれば、ステップS302に戻る。すなわち、ステップS302−S303のループは、所定時間が経過するか、全てのDSTユニット220から返信のパケットが返ってくるまで待機する待機ルーチンである。
ステップS304では、受信したパケットのチェックを行い、充分な電界強度があると判断されるDSTユニットを一つ選択する。なお、これらのパケットは一旦ワークメモリ31(図7)に保存されており、制御ユニット230のCPU25はこのワークメモリ25の内容に基づいて適切なDSTユニット220を選択する。選択後、ワークメモリ31の内容は消去される。そして、選択したDSTユニット220のユニットIDをデータ部に含むパケットを生成し、これをマルチキャストモードで送信する。各DSTユニットは、このパケットを受信すると、データ部に含まれるユニットIDと自身のユニットIDを比較し、両者が一致した場合は、各DSTユニット220のCPU25はエンコーダ24を制御して、このユニットからCCD信号を含むパケットが生成・送信されるようになる。逆に、このマルチキャストで送られるパケットのデータ部に含まれるユニットIDと自身のユニットIDとが一致しない場合は、各DSTユニット220のCPU25はエンコーダ24を制御して、このユニットからCCD信号を含むパケットが生成されないようにする。かくして、以降は一つのDSTユニット220のみからパケットが送信されるようになる。このDSTユニット220からのパケットは、最終的には制御ユニット230に送信される。なお、本実施形態においては、各DSTユニット220は、パケット種別フラグ(図4)に基づいて、マルチキャストモードのパケットが電界強度の検出要求を意味するものであるか、CCD信号を含むパケットを生成するDSTユニット220の指定を意味するものであるのかを判別する。次いで、ステップS305に進む。
ステップS305では、画像1フレーム分のパケットの受信が完了したかどうかの判定が行われる。全てのパケットを受信したと判断した場合は(S305:YES)、制御ユニット230のCPU25はワークメモリ31の内容に基づいて1フレームの画像データを生成し、リムーバルハードディスクDに記憶させる。その後、ワークメモリ31の内容を消去する。そして、ステップS301に戻り、次のフレームの受信に適切なDSTユニット220の検出を行う。一方、パケットを全て受信していないと判断した場合は(S305:NO)、ステップS305が引き続き実行される。
以上のルーチンを制御ユニット230が実行することによって、CCD信号を含むパケットの生成を行うDSTユニット220は常に1つに限定される。また、1フレーム分の画像に対応したパケットが全て受信されるたびに、映像信号電波を良好に受信しているDSTユニット220の検出が行われるので、カプセル内視鏡100の移動に応じて適切なDSTユニット220が選択される。
なお、CCD信号を含むパケットのデータ部の構造は図10のようになっている。本実施形態においては、データ部には、離散化されたCCD信号の64画素分の輝度情報のうち、n桁目のビットの情報(D1−n〜D64−n)が記憶されている。各画素の輝度情報(本願特許請求の範囲におけるデータセグメントに相当)は256段階、すなわち8ビットである。従って、データ部の大きさはパケット当たり64ビットであり、8つのパケットを合成することによって、64画素分の輝度情報が得られるようになっている。前述のように、受信部230は、パケットのヘッダ部(図4)のパケットIDに基づいてデータ部に何桁目のビットが記憶されているかを判別することができる。また、各画素の8ビットの輝度値が、特許請求の範囲におけるデータセグメントに対応する。
前述のように、パケットの送信元のDSTユニット220や制御ユニット230が自身のユニットIDを含むACK信号を受信すると、そのユニットは、パケットの送信や転送が成功したと判断する。そして、ACK信号を受信した後、次のパケットをバッファ26(図6)から読み出して送信するようになっている。ここで、パケットを生成するCPU25がパケットを生成する間隔は、パケットの送信開始からそのパケットに対応するACK信号がDSTユニット220に届くまでの時間よりも充分に長く設定されている。従って、後述するパケット消失が発生しない場合は、バッファ26はほとんど消費されない。しかしながら、例えば、近接する他のDSTユニット220からのパケットとのコリジョンや外乱(ジャケット外部で発生した強電界)などによって、パケットが後段のDSTユニット220に到達しない場合がある(パケット消失)。
本実施形態においては、所定時間以上ACK信号が届かない場合は、DSTユニット220はパケット消失があったものと判断し、バッファ26から前回送信したパケットを再度読み出して、これを再送信するようになっている。ただし、再送信が行われると、その分送信に遅延が発生することになるので、遅延をできるだけ避けるため、重要度の低いパケットについては再送信を行わないようにしている。より具体的には、消失したパケットが輝度値の下位4ビットのいずれかを格納したものである場合には、再送信を行わない。この機能は、DSTユニット220のCPU25が図11のフローチャートに示されるルーチンを実行することによって達成される。
本ルーチンが開始すると、ステップS401が実行される。ステップS401では、バッファ26にパケットが1つ以上記憶されているかどうかの判定が行われる。バッファ26にパケットが1つも記憶されていない時は(S401:NO)、ステップS401が再び実行される。一方、バッファ26にパケットが1つ以上記憶されている場合は(S401:YES)、ステップS402に進む。すなわち、ステップS401は、バッファ26にパケットが記憶されるまで待機する待機ルーチンである。
ステップS402では、バッファ26に記憶されているパケットのうち、最も早くバッファ26に記憶されたものが読み出され、このパケットが後段のユニット(DSTユニット220または制御ユニット230)に送られる。次いで、ステップS403に進む。
ステップS403では、ステップS402で送信されたパケットがユニキャストモードのものであるか、マルチキャストモードのものであるかの判別が行われる。送信したパケットがユニキャストモードのものであるならば(S403:YES)、ステップS404に進む。一方、送信したパケットがマルチキャストモードのものであるならば(S403:NO)、ステップS420に進む。
ステップS404では、後段のユニットからACK信号を受信したかどうかが判定される。ACK信号を受信したのであれば、ステップS402で送信されたパケットが後段のユニットに到着したことを意味する。この場合は(S404:YES)、ステップS420に進む。
ステップS420では、ステップS402で読み出したパケットをバッファ26から消去して、次のパケットを送信可能な状態とする。次いで、ステップS401に戻る。
一方、ステップS404において、ACK信号をまだ受信していないのであれば(S404:NO)、ステップS405に進む。
ステップS405では、前回のパケット送信処理(S402またはS409)の完了から所定時間が経過したかどうかの判定が行われる。所定時間がまだ経過していないのであれば(S405:NO)、ステップS404が再び実行される。一方、所定時間が経過したのであれば、すなわち、所定時間の間にACK信号を受信できなかったのであれば(S405:YES)、パケットの消失が発生したものと判断し、ステップS406に進む。
ステップS406では、CPU25は、バッファ26に記憶されているパケットのうち最も早くバッファ26に記憶されたもの、すなわち前回送信され、送信に失敗したパケットを再度読み出す。次いで、ステップS407に進む。
ステップS407では、このパケットのヘッダ部のパケット種別フラグ(図4)の内容に基づいて、このパケットがCCD信号を含むものであるかどうかの判別を行う。パケットにCCD信号が含まれていると判断されれば(S407:YES)、ステップS408に進む。また、パケットにCCD信号が含まれていない、すなわち消失したパケットが電界強度を制御部230に報知するためのものであると判断されれば(S407:NO)、ステップS409に進む。
ステップS408では、ステップS406で読み出されたパケットのパケットID(図5)から、データ部が何桁目のビットを記憶しているかどうかのチェックが行われる。ここで、パケットが上位4ビットのいずれかを記憶したものであれば(S408:YES)、ステップS409に進む。
ステップS409では、ステップS406で読み出されたパケットが後段のユニットに送信される。次いで、ステップS404に戻り、ステップS409で再送信されたパケットに対するACK信号のチェックを行う。
一方、ステップS408において、ステップS406で読み出されたパケットが下位4ビットのいずれかを記憶したものであれば(S408:NO)、ステップS420に進む。
以上のように、本実施形態においては、パケットの消失が発生したが、そのパケットがCCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したものであれば、そのパケットを再送しないまま、次のパケットを送信可能な状態としている。従ってCCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットの消失が起こった時は、パケットの再送が行われないため、パケットの送信の遅延が防止される。
CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットの消失が起こった時は、受信部230が受信するパケットのパケットID(図4)に欠番が生じることになる。受信部230はパケットを受信するたびに、そのパケットのパケットIDをチェックするようになっており、受信したパケットのパケットIDが前回受信したパケットのパケットIDと連番となっていない時は、パケットの消失が発生したものと判断する。そして、消失したパケットのデータの代わりに、数値0が64ビット続くデータを、ワークメモリ31に記憶させる。従って、1フレーム分のパケットの受信が完了した(図9:S305:YES)後、受信部230のCPU25はワークメモリ31の内容に基づいて1フレームの画像データを生成することができる。
なお、上記のように、本実施形態においてはCCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットの消失が起こる可能性がある。ただし、CCD信号のMSBを記憶したパケットは必ず受信部230に届くようになっており、かつ、1フレームの画像の最後の64画素のMSBを記憶したパケットが最も後に受信部230に届くようになっている。従って、図9のステップS305においては、1フレームの画像の最後の64画素のMSBが記憶されたパケットの受信をもって、1フレーム分のパケットの受信が完了したものと見なしている。
以上のように、本実施形態においては、パケットの消失が起こりうるのは、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットである。従って、パケットの消失がない場合とあった場合との輝度値の誤差は、最大で15(ある64画素の下位4ビットを記憶した4つのパケットが連続して消失した場合)と小さく抑えられる。通常は連続してパケットが消失することはまずないので、多くの場合、輝度値の誤差は8以内に抑えられる。
以上説明したルーチンが実行されている際に、どのようなタイミングでパケットが送信されているかどうかにつき、以下説明する。図12及び図13は、CCD信号を含むパケットを生成しているDSTユニット220によるパケット送信のタイミング、このDSTユニット220に後段のユニットから送られるACK信号のタイミング、及びバッファ26に記憶されているパケット数の推移を示すタイミングチャートである。なお、図12はバッファ26にパケットがほとんど蓄積されていない状態におけるタイミングチャートであり、図12はバッファ26の約3割以上が使用されている(ビジー状態)か、ビジー状態に近い状態におけるタイミングチャートである。なお、CCD信号を含むパケットが1フレーム分送信されている間(図9:S304−S305)は、他の種類のパケットが送信されることはないので、図12及び図13に例示されているパケットは全てCCD信号を含むパケットである。
本実施形態においては、エンコーダ24及びCPU25は、期間T毎にパケットを生成し、これをバッファ26に記憶させるよう構成されている。この期間Tは、DSTユニット220がCCD信号のパケットを送信する時間Tの2倍強程度に設定されている。
図12においては、最初のパケットPが送信された(図11:S402)後、期間T(上記ルーチンの「所定時間」に対応)以内にこのパケットPに対応するACK信号Aを受信している。このため、ACK信号Aの受信と同時にバッファ26の内容がクリアされている(図11:S403:YES,S420)。この場合は、パケットPの送信開始から期間T経過後に次のパケットが送信されることになり、パケット送信の遅延は起こっていない。
パケットPの送信後、期間Tが経過してもACK信号が届いていない。パケットPは2番目のパケット、すなわち下から2桁目のビットが記憶されたパケットであるため(図11:S407:NO)、このパケットは再送されず、次のパケットであるPの送信が行われる。従って、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶しているパケットが消失しても、パケットの遅延は発生しない。
その後、パケットP、Pが消失せずに後段のユニットに送られている。そして、5番目のパケットであるPが送信されるが、送信後、期間Tが経過してもACK信号が届いていない。パケットPは上位4ビット目が記憶されたパケットである。従って、パケットPと同内容のパケットP’が再送されることになる(図11:S407:YES、S408)。
このように、パケットPの再送が行われるため、このパケットが後段のユニットが受信する時間および、次のパケットPの送信には遅延が発生する。しかしながら、パケットP’に対応するACK信号Aを受信して、バッファからパケットPが除去された時点で、まだ、バッファにパケットが残っている。このため、直ちに次のパケットPが送信され、遅延が緩和される。そして、このパケットPに対するACK信号を受信し、次のパケットを送信する段階では、パケット送信の遅延は解消されている。
また、図13においては、バッファ26にある程度の下図のパケットが蓄積された状態となっている。このような状態においては、ACK信号を受信すると、すぐに次のパケットの送信が行われるようになっている(図11:S403:YES)。従って、パケットの遅延は徐々に解消される。ここで、パケットP13の送信完了から時間T経過した時点で、このパケットに対応するACK信号が届いていない。このパケットP13は、CCD信号の下位4ビットのいずれかが記憶されているパケットである。従って、時間T経過後は、次のパケットP14が送信される(図11:S407:NO)。
そして、図13においては、パケットP15の送信完了から時間T経過した時点で、このパケットに対応するACK信号が届いていない。このパケットP15は、CCD信号の上位4ビットのいずれかが記憶されているパケットである。従って、時間T経過後は、パケットP15と同内容のパケットP15’が送信される(図11:S407:YES)。
以上のように、本実施形態においては、ある程度パケットがバッファに蓄積されている状態において、CCD信号の上位4ビットのいずれかが記憶されているパケットが消失した場合は、パケットの再送が行われるため、バッファ26の使用量が増大する。しかしながら、CCD信号の下位4ビットのいずれかが記憶されているパケットが消失した場合は、パケットの再送が行われないので、パケットが消失しない時と同様、パケット送信の遅延は徐々に解消される。
なお、本実施形態においては、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶しているパケットについては、パケットの再送を行わない構成としているが、下位何ビットまでパケットの再送を行わないようにするのかは、適宜変更可能である。例えば、制御ユニット230から特定の命令を含むパケットを送信させることによって、パケットの再送を行わない桁数を変更可能な構成としても良い。
以上説明した本発明の第1の実施形態においては、バッファ26の状態に関わらず、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶しているパケットの再送を行わない構成としている。しかしながら本発明は上記の構成に限定されるものではない。すなわち、以下に説明する本発明の第2の実施形態においては、バッファ26がビジー状態である時のみ、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶しているパケットの再送を行わない構成とし、それ以外の時は、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶しているパケットであっても再送を行っている。
本実施形態と本発明の第1の実施形態との差異は、DSTユニット220のCPU25がパケットの送信及び再送を行うためのルーチン(第1の実施形態における図11)のみであり、他の点は同じである。従って、以下の説明においては、パケットの再送を行うためのルーチンのみについて説明し、他の部分の説明は省略する。本実施形態においては、パケットの送信および再送信は、DSTユニット220のCPU25が図14のフローチャートに示されるルーチンを実行することによって実現される。
本ルーチンが開始すると、ステップS501が実行される。ステップS501では、バッファ26にパケットが1つ以上記憶されているかどうかの判定が行われる。バッファ26にパケットが1つも記憶されていない時は(S501:NO)、ステップS501が再び実行される。一方、バッファ26にパケットが1つ以上記憶されている場合は(S501:YES)、ステップS502に進む。すなわち、ステップS501は、バッファ26にパケットが記憶されるまで待機する待機ルーチンである。
ステップS502では、バッファ26に記憶されているパケットのうち、最も早くバッファ26に記憶されたものが読み出され、このパケットが後段のユニット(DSTユニット220または制御ユニット230)に送られる。次いで、ステップS503に進む。
ステップS503では、ステップS502で送信されたパケットがユニキャストモードのものであるか、マルチキャストモードのものであるかの判別が行われる。送信したパケットがユニキャストモードのものであるならば(S503:YES)、ステップS504に進む。一方、送信したパケットがマルチキャストモードのものであるならば(S503:NO)、ステップS520に進む。
ステップS504では、後段のユニットからACK信号を受信したかどうかが判定される。ACK信号を受信したのであれば、ステップS502で送信されたパケットが後段のユニットに到着したことを意味する。この場合は(S504:YES)、ステップS520に進む。
ステップS520では、ステップS502で読み出したパケットをバッファ26から消去して、次のパケットを送信可能な状態とする。次いで、ステップS501に戻る。
一方、ステップS504において、ACK信号をまだ受信していないのであれば(S504:NO)、ステップS505に進む。
ステップS505では、前回のパケット送信処理(S502またはS509)の完了から所定時間が経過したかどうかの判定が行われる。所定時間がまだ経過していないのであれば(S505:NO)、ステップS504が再び実行される。一方、所定時間が経過したのであれば、すなわち、所定時間の間にACK信号を受信できなかったのであれば(S505:YES)、パケットの消失が発生したものと判断し、ステップS506に進む。
ステップS506では、CPU25は、バッファ26に記憶されているパケットのうち最も早くバッファ26に記憶されたもの、すなわち前回送信され、送信に失敗したパケットを再度読み出す。次いで、ステップS507に進む。
ステップS507では、このパケットのヘッダ部のパケット種別フラグ(図4)の内容に基づいて、このパケットがCCD信号を含むものであるかどうかの判別を行う。パケットにCCD信号が含まれていると判断されれば(S507:YES)、ステップS508に進む。また、パケットにCCD信号が含まれていない、すなわち消失したパケットが電界強度を制御部230に報知するためのものであると判断されれば(S507:NO)、ステップS509に進む。
ステップS508では、ステップS506で読み出されたパケットのパケットID(図5)から、データ部が何桁目のビットを記憶しているかどうかのチェックが行われる。ここで、パケットが上位4ビットのいずれかを記憶したものであれば(S508:YES)、ステップS509に進む。
ステップS509では、ステップS506で読み出されたパケットが後段のユニットに送信される。次いで、ステップS504に戻り、ステップS509で再送信されたパケットに対するACK信号のチェックを行う。
一方、ステップS508において、ステップS506で読み出されたパケットが下位4ビットのいずれかを記憶したものであれば(S508:NO)、ステップS510に進む。
ステップS510では、CPU25は、バッファ26に記憶されているパケットのサイズを検出する。ここで、所定量以上、例えばバッファ26の約3割以上にパケットが記憶されている場合は、ビジー状態であると判断し(S510:YES)、ステップS520に進み、S506で読み出したパケットをバッファから消去する。バッファ26がビジー状態で無ければ(S510:NO)、ステップS509に進み、パケットの再送信が行われる。
以上のように、本実施形態においては、ビジー状態ではない、すなわちパケットの送信の遅延が深刻なものではない時は、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットの消失が起こったとしても、パケットの再送を行う。従って、パケットの送信の遅延が深刻なものではない時は、色再現性の高い画像をモニタ320に表示させることができる。一方、パケットの送信の遅延が深刻なものではある時は、CCD信号の下位4ビットのいずれかを記憶したパケットの消失が起きると、パケットの再送信が行われないため、パケットの送信の遅延が防止される。
なお、本発明の第1及び第2の実施形態においては、一画素分のCCD信号(輝度値)を特許請求の範囲におけるデータセグメントとしている。しかしながら、本発明は上記の構成に限定されるものではなく、「量」を表す他のデータ、例えば音声をサンプリングした時の1サンプル分の音圧の値、もまた、本発明におけるデータセグメントに相当する。また、データセグメント当たりのビット数は8ビットに限定されるものではなく、2ビット以上のあらゆる量をとるものをデータセグメントとして、本発明の構成を適用することができる。
また、本発明の第1及び第2の実施形態においては、セグメント境界配置方式の二次元DST技術を用いたアンテナジャケット200につき説明したが、等方拡散方式の二次元DST技術を用いたアンテナジャケットに対しても有用である。すなわち、等方拡散方式において実用上可能なパケット送信間隔よりも、パケットの生成タイミングが充分に長い場合は、本実施形態と同様、下位ビットの再送信を省略することによってパケット送信の遅延をより早く是正することが可能である。
本発明の第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの全体図を示したものである。 本発明の第1の実施の形態の信号受信ジャケットの拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態のカプセル内視鏡のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における、パケットのメモリマップを示したものである。 本発明の第1の実施の形態のDSTユニットのブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の信号受信ジャケットの受信部のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態において、DSTユニットがパケットを受信した時に実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態において、信号受信ジャケットの制御ユニットがパケットを受信した時に実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態において、信号受信ジャケットの受信部によって実行されるメインルーチンのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における、CCD信号を含むパケットのデータ部のメモリマップである。 本発明の第1の実施の形態において、DSTユニットによって実行される、パケット送信ルーチンのフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態において、パケット送信のタイミング、ACK信号のタイミング、及びバッファに記憶されているパケット数の推移を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態において、パケット送信のタイミング、ACK信号のタイミング、及びバッファに記憶されているパケット数の推移を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態において、DSTユニットのCPUによって実行される、パケット送信ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 カプセル内視鏡システム
21 受信アンテナ
22 電波受信部
23 A/Dコンバータ
24 エンコーダ
25 CPU
26 バッファ
27 第1信号制御部
28 第2信号制御部
29 ROM
31 ワークメモリ
100 カプセル内視鏡
112 対物光学系
114 CCD
132 信号変調部
138 送信アンテナ
142 内蔵電池
200 信号受信ジャケット
210 セグメント
220 DSTユニット
230 制御ユニット
300 表示ユニット
310 画像処理プロセッサ
320 モニタ

Claims (8)

  1. 送信ユニットと受信ユニットとを備え、前記送信ユニットと受信ユニットとの間でハンドシェークを行いながらパケットの伝送を行う信号伝送装置であって、
    該パケットは、少なくとも2ビットのビット長である連続する複数のデータセグメントの特定ビットの集合を格納するよう構成されており、
    前記送信ユニットが、
    パケットを送信後、所定時間以内に当該パケットに対応する応答信号を前記送信ユニットが受信できなかった時に、当該パケットがどの桁のビットの集合を格納したものであるかを判別する第1のパケット判別手段と、
    当該パケットが所定桁よりも上位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別手段が判別した時に当該パケットを再送信し、当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別手段が判別した時に当該パケットを再送信しない、パケット再送信手段と、
    を有することを特徴とする信号伝送装置。
  2. 前記送信ユニットが、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生しているかどうかを監視する遅延監視手段を有し、
    前記パケット再送信手段は、
    当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別手段が判別し、且つ早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していない時は、当該パケットを再送信し、
    当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別手段が判別し、且つ早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生している時は、当該パケットを再送信しない、
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号伝送装置。
  3. 前記送信ユニットは、パケットを送信する際に当該パケットを一時的に保存するためのバッファを有し、
    前記バッファに保存されたパケットは、当該パケットに対応する応答信号を前記送信ユニットが受信した時に消去されるよう構成され、
    前記遅延監視手段は、前記バッファに記憶されているデータの量が所定値を超えた時に、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していると判断する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号伝送装置。
  4. 前記受信ユニットは、
    複数のパケットから該複数のデータセグメントを生成するデータ生成手段と、
    前記送信ユニットから受信したパケットに何桁目のビットの集合が格納されているのかを判別する第2のパケット判別手段と、
    前記第2のパケット判別手段による判別結果に基づいて、該複数のデータセグメントを前記データ生成手段が生成するに当たってパケットの欠損がないかどうかを判別するパケット欠損判別手段と、
    を有し、
    前記パケット欠損判別手段がパケットの欠損を検出した時は、前記データ生成手段は、欠損したパケットの代わりにダミーデータを使用して該複数のデータセグメントを生成する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の信号伝送装置。
  5. 送信ユニットと受信ユニットとの間でハンドシェークを行いながらパケットの伝送を行う信号伝送方法であって、
    該パケットは、少なくとも2ビットのビット長である連続する複数のデータセグメントの特定ビットの集合を格納するよう構成されており、
    パケットを送信後、所定時間以内に当該パケットに対応する応答信号を該送信ユニットが受信できなかった時に、当該パケットがどの桁のビットの集合を格納したものであるかを判別する第1のパケット判別ステップと、
    当該パケットが所定桁よりも上位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別ステップが判別した時に当該パケットを再送信し、当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別ステップが判別した時に当該パケットを再送信しない、パケット再送信ステップと、
    を有することを特徴とする信号伝送方法。
  6. 前記信号伝送方法は、早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生しているかどうかを監視する遅延監視ステップを有し、
    前記パケット再送信ステップは、
    当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別ステップが判別し、且つ早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していないと前記遅延監視ステップが判断した時は、当該パケットを再送信し、
    当該パケットが該所定桁以下の下位ビットの集合を格納したものであると前記第1のパケット判別ステップが判別し、且つ早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生していると前記遅延監視ステップが判断した時は、当該パケットを再送信しない、
    ことを特徴とする請求項5に記載の信号伝送方法。
  7. 該送信ユニットがパケットを送信する際に当該パケットをバッファに一時的に保存するパケット保存ステップと、
    該バッファに保存されたパケットを、当該パケットに対応する応答信号を該送信ユニットが受信した時に消去するパケット消去ステップと、
    を有し、
    前記遅延監視ステップは、前記バッファに保存されているパケットの数に基づいて早急に是正すべきパケットの送信遅延が発生しているかどうかを判定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の信号伝送方法。
  8. 該受信ユニットが受信した複数のパケットから該複数のデータセグメントを生成するデータ生成ステップと、
    該受信ユニットが受信したパケットに何桁目のビットの集合が格納されているのかを判別する第2のパケット判別ステップと、
    前記第2のパケット判別ステップによる判別結果に基づいて、該複数のデータセグメントを前記データ生成ステップが生成するに当たってパケットの欠損がないかどうかを判別するパケット欠損判別ステップと、
    を有し、
    前記パケット欠損判別ステップがパケットの欠損を検出した時は、前記データ生成ステップは、欠損したパケットの代わりにダミーデータを使用して該複数のデータセグメントを生成する、
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の信号伝送方法。
JP2007121544A 2007-05-02 2007-05-02 信号伝送装置及び信号伝送方法 Pending JP2008278355A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007121544A JP2008278355A (ja) 2007-05-02 2007-05-02 信号伝送装置及び信号伝送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007121544A JP2008278355A (ja) 2007-05-02 2007-05-02 信号伝送装置及び信号伝送方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008278355A true JP2008278355A (ja) 2008-11-13

Family

ID=40055743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007121544A Pending JP2008278355A (ja) 2007-05-02 2007-05-02 信号伝送装置及び信号伝送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008278355A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024560A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 受信システム
WO2012172964A1 (ja) * 2011-06-16 2012-12-20 オリンパス株式会社 生体情報取得システム及び生体情報取得システムの制御方法
CN112826425A (zh) * 2021-01-11 2021-05-25 安翰科技(武汉)股份有限公司 通信方法、便携记录仪、胶囊内窥镜及胶囊内窥镜系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024560A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 受信システム
US8786691B2 (en) 2009-08-28 2014-07-22 Olympus Medical Systems Corp. Biomedical receiver and sensor system for physiological monitoring of patients
WO2012172964A1 (ja) * 2011-06-16 2012-12-20 オリンパス株式会社 生体情報取得システム及び生体情報取得システムの制御方法
JP2013000340A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Olympus Corp 生体情報取得システム及び生体情報取得システムの制御方法
CN112826425A (zh) * 2021-01-11 2021-05-25 安翰科技(武汉)股份有限公司 通信方法、便携记录仪、胶囊内窥镜及胶囊内窥镜系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8908756B2 (en) Image transmission apparatus and image reception apparatus
JP4674069B2 (ja) 携帯端末機におけるmmsメッセージ分割装置及びその方法
US20120200683A1 (en) System for recording and reproducing images
JP5378147B2 (ja) 内視鏡スコープおよび無線内視鏡システム
US8582973B2 (en) Data communication apparatus, electronic camera, and data communication system
JP4503987B2 (ja) カプセル型内視鏡
JPWO2004036440A1 (ja) Icカード、データ転送装置、データ転送方法及びデータ転送方法のプログラム
JP2006217242A (ja) 無線通信方法および無線通信装置
JP5063866B2 (ja) 画像表示装置
US20050265099A1 (en) Electric device and control method thereof
JP2008278355A (ja) 信号伝送装置及び信号伝送方法
US9915995B2 (en) Image capturing apparatus and control method for the same
JP5137499B2 (ja) Kvmスイッチ及びその制御方法
JP2004357182A (ja) 電子機器システム及びメモリデバイス
JP4709514B2 (ja) カプセル型内視鏡システム
CN1860836A (zh) 用于无线传送存储卡内容的适配器和方法
US20080129861A1 (en) Method of transmitting color gamut information and image device using the same
US20030081564A1 (en) Wireless transmission and recording of images from a video surveillance camera
US10390017B2 (en) Compressed image data transmitting device, compressed image data transmitting and receiving system, compressed image data transmitting method, and non-transitory medium saving program
JP2008278353A (ja) 信号伝送装置及び信号伝送方法
JP4414825B2 (ja) デジタル伝送装置及びデジタル伝送状況把握方法
JPH10215397A (ja) デジタル電子カメラ
JP2003244498A (ja) データ処理装置を接続したデジタルカメラ
JP7026232B2 (ja) 通信システム、送信装置、通信方法およびプログラム
JP2005244289A (ja) 画像データ通信システム