JP2008275526A - 表面プラズモン共鳴測定用センサチップ、表面プラズモン共鳴測定装置、並びにその測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定領域10の一方の表面に試料Sを配置し、他方の表面から所定波長の光L1を入射させることで発生する表面プラズモン共鳴現象を観測する表面プラズモン共鳴測定用センサチップ1であって、前記測定領域10は、前記試料Sが配置される表面側にプラズモニック結晶102が形成された金属薄膜102を備え、前記プラズモニック結晶102は、前記所定波長に適合するバンドギャップが形成される配置周期Λで前記金属薄膜100の表面に形成された表面プラズモン共鳴測定用センサチップ1とすること。
【選択図】図1
Description
前記バンドギャップを形成させることで、試料の表面誘電率の変化量に対する光の波数変化を増大させることができる。これによって、高感度の表面プラズモン共鳴測定用センサチップとすることができる。
なお、前記プラズモニック結晶とは、金属等の表面に周期的レリーフが存在し、表面プラズモンポラリトン(SPP)が干渉して定常波を起させる構造をいう。
次に、本発明は、前記金属薄膜の前記他方の表面側にはプリズムが設けられ、該プリズム側から全反射条件で前記所定波長の光が入射され、その反射光を検出することを特徴とする請求項1記載の表面プラズモン共鳴測定用センサチップを提供する。
かかる励起光学系構造とすることで、測定可能な試料の形態の自由度が広く、かつ他の測定手法等と併用できる自由度が高い表面プラズモン共鳴測定用センサチップとすることができる。
そして、本発明は、前記プラズモニック結晶の配置周期は、表面プラズモンポラリトン(SPP)の分散関係と、下記式1により示されるブラッグ反射条件と、を満たす配置周期である表面プラズモン共鳴測定用センサチップを提供する。
これにより、前記所定波長の光に適合する配置周期を簡便に見積もることができ、より高い感度の表面プラズモン共鳴測定用センサチップとすることができる。
前記バンドギャップを形成させることで、試料の表面誘電率の変化量に対する光の波数変化を増大させ、これを検出することで高感度の共鳴測定装置とすることができる。
本発明では、試料を測定領域の一方の表面に配置する工程と、前記測定領域の他方の表面から入射光を照射して表面プラズモン共鳴を発生させる工程と、前記試料の表面誘導率の変化量に対する光の波数の変化量を、バンドギャップを形成させることで増大させる工程と、前記光の波数の変化量を検出する工程と、を少なくとも行なう表面プラズモン共鳴測定方法を提供する。
前記バンドギャップを形成させることで、これに起因する光の波数の変化量を増大させることができるため、高感度の測定を行なうことができる。
表面/金属/プリズムの3層系における反射光強度については、フレネルの式と多波干渉の式を用いることで、任意の波長・誘電率条件における表面プラズモンポラリトン曲線を得ることができる。これにより、反射光強度角度依存性を知ることができる(例えば、栗原一嘉ら、ぶんせき、2002,4,161−167等参照)。そして、このディップの角度を、所定波長に対してプロットしていくことで表面プラズモンポラリトンの分散関係を得ることができる。
前記式(1)等に基づいて、表面誘電体層は空気(n=1)、純水(n=1.33)として、表面プラズモン共鳴が行なう条件(即ち、表面プラズモンポラリトン分散関係)と、プラズモニック結晶がカップルする条件を両方満たす系となるように計算した。
クレッチマン配置を採用し、0.7mm圧BK7基板に、接着層としてクロム(Cr)1nmを挟んで金(Au)45nmを蒸着させた。ポリメタクリル酸メチル(PMMA)をレジストとして用い、EB露光装置ELS−7500(エリオニクス社製)を用いて、金表面に表面周期構造を描画した。そして、現像後30nmの金を蒸着した。続いて、ポリメタクリル酸メチルをリフトオフして、結晶チップを得た。
表面層を空気(n=1)とし、波長347〜784nmの条件におけるプラズモニックバンドギャップを実測した。得られた結晶チップをBK7からなる半円筒形プリズムの底面に屈折液を介して載せた。光源はタングステンランプを用いた。光照射は、プリズム側からファイバーにカップリングした白色光を入射させ、反射光はファイバーを用いてCCD分光器に導きスペクトルを得た。
試料は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)製マイクロ流路をプラズモニック結晶チップ上に貼り付け、プラズモニック結晶上に純水を流しながら表面プラズモン共鳴測定を行なった。
波長770nm、純水(表面誘導率n=1.33)に対して、配置周期Λの計算値を275nmと見積もった。これを踏まえて、配置周期250,260,270,280,290nmのプラズモニック結晶を、実施例1と同様の手法で作製した。なお、表面プラズモン共鳴装置の関係上、基板として用いたガラスの厚みは0.17mmである。
かかるプラズモニック結晶について得られた吸収ピーク面積を図6に示す。配置周期Λの計算値(275nm)に近い270nm,280nm周期のプラズモニック結晶を中心に吸収ピーク面積(ピーク強度)の減少が確認された(図6参照)。プラズモニックバンドギャップの存在により、プラズモニック結晶内の当該波長に相応するエネルギーが禁止されるため、光エネルギーの吸収が起こらなくなったと考えられる。即ち、270nmや280nmのプラズモニック結晶では、角度走査(波長を固定し入射角を走査させる)によって、バンドギャップを効率よく捕らえることができたといえる。
10 測定領域
12 プリズム
100 金属薄膜
102 プラズモニック結晶
A 表面プラズモン共鳴測定装置
S 試料
Claims (5)
- 一方の表面に試料を配置し、他方の表面から所定波長の光を入射させることで発生する表面プラズモン共鳴現象を観測する表面プラズモン共鳴測定用センサチップであって、
前記試料が配置される表面側にプラズモニック結晶が形成された金属薄膜を備え、前記プラズモニック結晶は、前記所定波長に適合するバンドギャップが形成される配置周期で前記金属薄膜の表面に設けられた表面プラズモン共鳴測定用センサチップ。 - 前記金属薄膜の前記他方の表面側にはプリズムが設けられ、該プリズム側から全反射条件で前記所定波長の光が入射され、その反射光を検出することを特徴とする請求項1記載の表面プラズモン共鳴測定用センサチップ。
- 試料を一方の表面に配置させる測定領域と、
前記測定領域の他方の表面から入射光を照射して表面プラズモン共鳴現象を発生させる光学手段と、
前記表面プラズモン共鳴により生じる反射波を検出する検出部と、を少なくとも備える表面プラズモン共鳴測定装置であり、
前記測定領域は、前記試料が配置される表面側にプラズモニック結晶が設けられた金属薄膜を備え、かつ前記プラズモニック結晶は、前記入射光に適合するバンドギャップが形成される配置周期で前記金属薄膜の表面に設けられた表面プラズモン共鳴測定装置。 - 試料を測定領域の一方の表面に配置する工程と、
前記測定領域の他方の表面から入射光を照射して表面プラズモン共鳴を発生させる工程と、
前記試料の表面誘導率の変化量に対する光の波数の変化量を、バンドギャップを形成させることで増大させる工程と、
前記光の波数の変化量を検出する工程と、
を少なくとも行なう表面プラズモン共鳴測定方法。
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