JP2008272039A - 内転筋群筋力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で小型であり、測定作業が容易で、さらに、電源が不要で、測定精度の高い内転筋群の筋力測定装置を提供する。
【解決手段】シリンダー本体2aに、その後面側から侵入させたピストンロッド2cによって進退動するピストン2bを内蔵したエアーシリンダー2と、シリンダー本体2aの前面側から、軸心がピストンロッド2cの軸心と一直線をなすように前方に延設した軸棒3と、軸棒3の前端部に設けた第一膝当て部4と、ピストンロッド2cの後端部に設けた第二膝当て部5と、シリンダー本体2aの前端部に、シリンダー本体2aの内部と連通させて設けた圧力計6とで構成する。第一膝当て部4と第二膝当て部5を、使用者の両膝Gの内側で挟んで内方へ押圧して、シリンダー本体2aのエアー圧力を上昇させ、上昇したエアー圧力を圧力計6で筋力として表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内転筋群の筋力を測定するために使用される内転筋群筋力測定装置に関するものである。
身体の脚部の内部には、内転筋群と称される筋肉群が存在する。この内転筋群は、恥骨筋、短内転筋、長内転筋、大内転筋、薄筋から構成され、いずれも大腿骨の内側に位置しており、日常生活において殆ど使われることのない筋肉である。
しかし、この内転筋群は、胴体の重量を大腿骨の内側から支え、また、胴体の筋肉を脚部に伝える上で重要な働きを担う。従って、内転筋群の衰えは、加齢による膝の痛みや、O脚などの原因となる。一方、内転筋群の強化は、俊敏な動きが要求されるスポーツ選手(ボクサー、格闘家、バスケットボール選手など)にとって重要である。
こうしたことから、自己の内転筋群の筋力を正確に把握しておくことが望ましく、これまでに内転筋群の筋力を測定する装置が創案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
実用新案登録第3099637号 特開2005−52261号公報
これらの測定装置は、いずれも歪みセンサー部と、当該歪みセンサー部にケーブルで連結され、信号処理部などを備えた筋力評価部とで構成される。そして、センサー部で検出した歪みを、筋力評価部で電気処理して、筋力として表示するものである。
しかしながら、上記した従来の測定装置(特許文献1および特許文献2)は、歪みセンサー部と、それにケーブルで連結された筋力評価部とで構成され、当該筋力評価部は液晶ディスプレイのようなデータ表示部と、データをプリントアウトするプリンタを備えているので、装置が複雑で大掛かりであり、測定作業も面倒である。
さらに、測定に電源を必要とするので測定場所が限定される。
そこで、本発明の目的とするところは、簡易な構成で小型であり、測定作業が容易で、測定場所が限定されず、かつ測定精度の高い内転筋群の筋力測定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、内転筋群(M)の筋力を測定する装置であって、
シリンダー本体(2a)に、その後面側から侵入させたピストンロッド(2c)によって進退動するピストン(2b)を内蔵したエアーシリンダー(2)と、
前記シリンダー本体(2a)の前面側から、軸心が前記ピストンロッド(2c)の軸心と一直線をなすように前方に延設した軸棒(3)と、
前記軸棒(3)の前端部に設けた第一膝当て部(4)と、
前記ピストンロッド(2c)の後端部に設けた第二膝当て部(5)と、
前記シリンダー本体(2a)の前端部に、当該シリンダー本体(2a)の内部と連通させて設けた圧力計(6)と、からなり、
前記第一膝当て部(4)と第二膝当て部(5)を使用者の両膝(G)の内側で挟んで内方へ押圧して、前記シリンダー本体(2a)のエアー圧力を上昇させ、当該上昇したエアー圧力を前記圧力計(6)で筋力として表示してなることを特徴とする。
また、請求項2に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、内転筋群(M)の筋力を測定する装置であって、
シリンダー本体(10a)に、その後面側から侵入させたピストンロッド(10c)によって進退動するピストン(10b)を内蔵した油圧シリンダー(10)と、
前記シリンダー本体(10a)の前面側から、軸心が前記ピストンロッド(10c)の軸心と一直線をなすように前方に延設した軸棒(3)と、
前記軸棒(3)の前端部に設けた第一膝当て部(4)と、
前記ピストンロッド(10c)の後端部に設けた第二膝当て部(5)と、
前記シリンダー本体(10a)の前端部に、当該シリンダー本体(10a)の内部と連通させて設けた圧力計(6)と、からなり、
前記第一膝当て部(4)と第二膝当て部(5)を使用者の両膝(G)の内側で挟んで内方へ押圧して、前記シリンダー本体(10a)の油圧を上昇させ、当該上昇した油圧を前記圧力計(6)で筋力として表示してなることを特徴とする。
また、請求項3に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、前記第一膝当て部(4)と第二膝当て部(5)の膝(G)に当接する面を、前記膝(G)の内側形状に対応した横断面を前方に曲部を有する略J字状の湾曲面(B)としたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、前記第一膝当て部(4)と第二膝当て部(5)の膝(G)に当接する面を、前記膝(G)の内側形状に対応した縦断面を外方に開口を有する略C字状の円弧面(C)としたことを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、前記エアーシリンダー(2)のシリンダー本体(2a)の前端部に、当該シリンダー本体(2a)の内部と連通させてエアーを自由に吸排気可能なエアーストップ弁(7)を設けたことを特徴とする。
またさらに、請求項6に記載の内転筋群筋力測定装置(1)は、前記軸棒(3)をネジ棒で構成し、前記第一膝当て部(4)を、前記シリンダー本体(2a、10a)に対して回動自在および接離自在に取付けたことを特徴とする。
なお、カッコ内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載の内転筋群筋力測定装置によれば、エアーシリンダー、軸棒、第一膝当て部、第二膝当て部および圧力計で構成しているので、従来の歪みセンサー部と、信号処理部をケーブルで連結したものと比較して、構成が簡易で小型である。
また、第一膝当て部と第二膝当て部を使用者の両膝の内側で挟んで内方へ押圧することによって、シリンダー本体のエアー圧力を上昇させ、上昇したエアー圧力を圧力計で筋力として表示するので、測定作業が極めて容易であり、測定精度も高い。
また、電源を必要としないので測定場所が限定されず、経済的でもある。
なお、エアーシリンダーを使用し、シリンダー本体のエアーを圧縮することによって筋力を測定するので、エアーの圧縮収縮性により、膝に加わる反力は柔らかい。
従って、膝への負担を少なくすることができる。
また、請求項2に記載の内転筋群筋力測定装置によれば、油圧シリンダー、軸棒、第一膝当て部、第二膝当て部および圧力計で構成しているので、構成が簡易で小型である。
また、第一膝当て部と第二膝当て部を使用者の両膝の内側で挟んで内方へ押圧することによって、シリンダー本体の油圧を上昇させ、上昇した油圧を圧力計で筋力として表示するので、測定作業が極めて容易であり、測定精度も高い。
また、電源が不要なので測定場所が限定されず、経済的である。
なお、油圧シリンダーを使用したので、作動油の収縮性が小さいことから、収縮性の小さなシリンダー特性が得られるが、作動油に微量のエアーを含ませることによって、そのエアーの収縮性により、エアーシリンダーを利用した場合と同様に、膝への負担を小さくすることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1および2に記載の発明の作用効果に加えて、第一膝当て部と第二膝当て部の膝に当接する面を、膝の内側形状に対応した横断面を前方に曲部を有する略J字状の湾曲面としたので、両膝の押圧力を、逃がすことなくピストンロッドおよび軸棒に、その軸心方向に向かって正確に伝達させることができる。
これにより、内転筋群の筋力をさらに正確に測定することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加えて、第一膝当て部と第二膝当て部の膝に当接する面を、膝の内側形状に対応した縦断面を外方に開口を有する略C字状の円弧面としたので、両膝の押圧力を、逃がすことなくピストンロッドおよび軸棒に伝達させることができ、従って、内転筋群の筋力をさらに正確に測定することができる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、請求項1、3および4に記載の発明の作用効果に加えて、エアーシリンダーのシリンダー本体の前端部に、シリンダー本体の内部と連通させてエアーを自由に吸排気可能なエアーストップ弁を設けたので、シリンダー本体のエアー量を増減して、第一膝当て部と第二膝当て部との間隔を調節し、使用者の両膝間の間隔に対応させることができる。
また、ピストンがシリンダー本体の全行程にわたって円滑に摺動するか否かを確認することができる。エアーシリンダーは、組立て時にシリンダー本体やピストン等に潤滑剤を塗布するが、永年使用の過程で、空気中の水分や塵などにより、ピストンの進退動が重くなり、正確な筋力の測定ができなくなる可能性がある。エアーストップ弁を設けることによって、こうしたピストンの進退動を容易に確認することができる。
またさらに、請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5に記載の発明の作用効果に加えて、軸棒をネジ棒で構成し、第一膝当て部を、シリンダー本体に回動自在および接離自在に取り付けたので、回動して、シリンダー本体に接近または離隔することによって、当該第一膝当て部と第二膝当て部との間隔を調節することができる。
これにより、使用者の両膝間の間隔に対応させることができる。
また、第一膝当て部を膝に当接した状態の測定中に、圧力計(およびシリンダー本体)を自在に回動して、使用者自身が見易い位置に配し、その数値を確認することができるので、使用性にも優れる。特に、膝のリハビリに使用する場合は、使用者自身が筋力を直接確認できるので、当該リハビリの効果が高まる。なお、第二膝当て部は、ピストンロッドに連結しているので、シリンダー本体に対して自在に回動する。
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る内転筋群筋力測定装置1について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る内転筋群筋力測定装置1を、使用者が椅子Sに座った座位姿勢で使用している状態を示す側面図(使用者の正面図)、図2は内転筋群筋力測定装置1を示す平面図である。また、図3は内転筋群筋力測定装置1の部分拡大横断面図である。なお、この内転筋群筋力測定装置1は、座位姿勢のみでなく、立位姿勢で使用することもできる。
本発明の実施形態に係る内転筋群筋力測定装置1は、恥骨筋、短内転筋、長内転筋、大内転筋、および薄筋から構成され、大腿骨の内側に位置する内転筋群Mの筋力を測定する装置であり、主に、エアーシリンダー2、軸棒3、第一膝当て部4、第二膝当て部5、圧力計6、およびエアーストップ弁7を備える。
エアーシリンダー2は、図2に示すように、円筒状のシリンダー本体2aに、その後面側から侵入させたピストンロッド2cによって進退動する円板状のピストン2bを内蔵したものである。軸棒3は、シリンダー本体2aの前面側から、その軸心がピストンロッド2cの軸心と一直線をなすように前方に延設している。
なお、本実施形態における軸棒3は、ネジ棒で構成し、その一端部(後端部)を、シリンダー本体2aの前面側に固定した雌ネジ部材9に螺合することによって、第一膝当て部4を、シリンダー本体2aに対して回動自在および接離自在に取付けている。
第一膝当て部4は、軸棒3の前端部に固定され、第二膝当て部5は、ピストンロッド2cの後端部に固定されている。圧力計6は、シリンダー本体2aの前端部に、シリンダー本体2aの内部と連通する連通管8を介して設けられている。本実施形態の圧力計6は、指針タイプの圧力計を使用しているが、これに代えて、電池式デジタル圧力計を使用することもできる。
第一膝当て部4と第二膝当て部5は、図3に示すように、膝Gに当接する面を、膝Gの内側形状に対応した横断面を前方に曲部を有する略J字状の湾曲面Bとしている。また、膝Gに当接する面は、平面略J字状の湾曲面Bでもある。
なお、これに加えて、図4に示すように、膝Gに当接する面を、膝Gの内側形状に対応した縦断面を外方に開口を有する略C字状の円弧面Cとすることもできる。また、膝Gに当接する面は、正面略C字状の円弧面Cでもある。
なお、第一膝当て部4と第二膝当て部5の膝Gに当接する面に、フェルトのような柔軟な材料を設け、膝Gへの負担をさらに軽減することもできる。
また、エアーストップ弁7は、シリンダー本体2aの前端部に連通させて設けた連通管8の末端部に設けられ、シリンダー本体2a内のエアーを自由に吸排気可能としている。なお、シリンダー本体2aの後端部に通気孔Hを設け、ピストン2bの進退動が円滑に行えるようにしている。
この内転筋群筋力測定装置1は、第一膝当て部4と第二膝当て部5を使用者の両膝Gの内側で挟んで内方へ押圧して、シリンダー本体2aのエアー圧力を上昇させ、その上昇したエアー圧力を圧力計6で筋力として表示するものである。
なお、エアー圧力を筋力として表示するために、シリンダー本体2aの内径が32mmの内転筋群筋力測定装置1を使用して得たエアー圧力を、以下の計算式によって筋力に換算した。なお、ピストン2bとシリンダー本体2a、およびピストンロッド2cとシリンダー本体2aの摺動抵抗は、実測したところ、0.15kg(1.47N)と軽微であったので、無視することとした。
(式1)
F=(π/4)×D2×p
F:シリンダー本体に作用する圧縮力の強さ(kg)
D:シリンダー本体の直径(cm)
p:シリンダー本体のエアー圧力(kg/cm2
(式2)
p=P×(1(kg/cm2)/0.098(Mpa))
P:シリンダー本体のエアー圧力(Mpa)
p:シリンダー本体のエアー圧力(kg/cm2
(式3)
(式1)と(式2)から、
F=(π/4)×D2×P×(1(kg/cm2)/0.098(Mpa))
F:シリンダー本体に作用する圧縮力の強さ(kg)
D:シリンダー本体の直径(cm)
P:シリンダー本体のエアー圧力(Mpa)
上記(式3)により、シリンダー本体のエアー圧力(P(Mpa))を、圧縮力の強さ(F(kg))に換算すると、(表1)に示す通りとなる。
Figure 2008272039
また、(式3)から、圧縮力の強さ(F(kg))を、シリンダー本体2aのエアー圧力(P(Mpa))に換算すると、(表2)に示す通りとなる。従って、圧力計6に表示されている数値((表2)の右欄に示す数値)を、圧縮力の強さ(同表の左欄に示す数値)に置き換えて表示することとした。
Figure 2008272039
本実施形態に係る内転筋群筋力測定装置1は、エアーシリンダー2、軸棒3、第一膝当て部4、第二膝当て部5、圧力計6およびエアーストップ弁7といったそれぞれが簡易な部材で構成しているので、全体構成も簡易で小型なものとすることができる。
また、第一膝当て部4と第二膝当て部5を使用者の両膝Gの内側で挟んで内方へ押圧することによって、シリンダー本体2aのエアー圧力を上昇させ、上昇したエアー圧力を圧力計6で筋力として表示するので、測定作業が容易であり、測定精度も高い。
なお、電源が不要であるので、経済的であり、測定場所が限定されない。
また、第一膝当て部4と第二膝当て部5の膝Gに当接する面を、膝Gの内側形状に対応した横断面を前方に曲部を有する平面略J字状の湾曲面Bとしているので、両膝Gの押圧力を、逃がすことなくピストンロッド2cおよび軸棒3に、その軸心方向に向かって正確に伝達させることができる。
これにより、内転筋群Mの筋力を、より正確に測定することができる。
なお、第一膝当て部4および第二膝当て部5は複数を準備しておき、それぞれ軸棒3およびピストンロッド2cに着脱自在に取付け、使用者の膝Gの大きさや形に合わせて交換できるようにすることも可能である。
また、エアーシリンダー2を使用し、シリンダー本体2aのエアーを圧縮することによって筋力を測定するので、エアーの圧縮収縮性により、膝Gに加わる反力は柔らかくなる。従って、膝Gへの負担が少ない。
なお、上記構成に加えて、第一膝当て部4と第二膝当て部5の膝Gに当接する面を、図4に示すように、膝Gの内側形状に対応した縦断面を外方に開口を有する略C字状の円弧面Cとすることによって、両膝Gの押圧力を、さらに逃がすことなくピストンロッド2cおよび軸棒3に伝達させることができる。
従って、内転筋群Mの筋力をさらに正確に測定することができる。
また、エアーシリンダー2のシリンダー本体2aの前端部に、シリンダー本体2aの内部と連通する連通管8を設け、それにエアーストップ弁7を設けているので、シリンダー本体2aのエアーを自由に吸排気することができる。
これにより、シリンダー本体2aのエアー量を増減して、第一膝当て部4と第二膝当て部5との間隔を調節し、使用者の両膝G間の間隔に対応させることができる。
また、エアーストップ弁7を設けたことで、ピストン2bがシリンダー本体2aの全行程にわたって円滑に摺動するか否かを確認することができる。エアーシリンダー2は、永年使用の過程で、空気中の水分や塵などにより、ピストン2bの進退動が重くなり、正確な筋力の測定ができなくなる可能性がある。エアーストップ弁7を設けることによって、こうしたピストン2bの進退動を容易に確認することができる。
さらに、軸棒3をネジ棒で構成し、第一膝当て部4を、シリンダー本体2aに対して回動自在および接離自在に取付けているので、回動して、シリンダー本体2aに接近または離隔することによって、当該第一膝当て部4と第二膝当て部5との間隔を調節することができる。
これにより、使用者の両膝G間の間隔に対応させることができる。
さらに、第一膝当て部4を膝Gに当接した状態の測定中に、シリンダー本体2aおよび圧力計6を自在に回動して見易い位置に配し、圧力計6の数値を確認することができるので、使用性にも優れる。なお、第二膝当て部5は、ピストンロッド2cに連結しているので、シリンダー本体2aに対して自在に回動する。
なお、本発明者らは、上記実施形態に係る測定装置1を実際に製作した(シリンダー本体2aの直径32mm、ピストン2bの行程40mm)。その全体重量は0.86kgと軽量で、かつ、強度的にも充分であった。各構成部品をさらに厳選することによって、一層の軽量化および小型化が可能であることを確認した。
上記実施形態に係る内転筋筋力測定装置1はエアーシリンダー2を使用して構成しているが、このエアーシリンダー2に代えて、図5に示すように、油圧シリンダー10を使用して構成することもできる。ここで、符号10aはシリンダー本体、10bはピストン、そして10cはピストンロッドを示している。図2と同じ部分には同一符号を付した。
この油圧シリンダー10は、作動油の収縮性が小さいので収縮性の小さなシリンダー特性を得ることができる。また、作動油に微量のエアーを含ませることもできる。
これによって、エアーシリンダー2を利用した場合と同様に、膝Gへの負担を軽減することができる。なお、この測定装置1では、油圧シリンダー10を使用しているので、エアーシリンダー2を使用した場合に設けたエアーストップ弁7は不要であり、従って、測定装置1をさらに簡素化できるといった利点がある。
本発明の実施形態に係る内転筋群筋力測定装置の使用状態を示す側面図(使用者の正面図)である。 図1に示す測定装置の平面図である。 図1に示す測定装置の部分拡大横断面図である。 図3のA−A線拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る内転筋群筋力測定装置を示す平面図である。
符号の説明
1 内転筋群筋力測定装置
2 エアーシリンダー
2a シリンダー本体
2b ピストン
2c ピストンロッド
3 軸棒
4 第一膝当て部
5 第二膝当て部
6 圧力計
7 エアーストップ弁
8 連通管
9 雌ネジ部材
10 油圧シリンダー
10a シリンダー本体
10b ピストン
10c ピストンロッド
B 湾曲面
C 円弧面
H 通気孔
M 内転筋群
G 膝
S 椅子

Claims (6)

  1. 内転筋群の筋力を測定する装置であって、
    シリンダー本体に、その後面側から侵入させたピストンロッドによって進退動するピストンを内蔵したエアーシリンダーと、
    前記シリンダー本体の前面側から、軸心が前記ピストンロッドの軸心と一直線をなすように前方に延設した軸棒と、
    前記軸棒の前端部に設けた第一膝当て部と、
    前記ピストンロッドの後端部に設けた第二膝当て部と、
    前記シリンダー本体の前端部に、該シリンダー本体の内部と連通させて設けた圧力計と、からなり、
    前記第一膝当て部と第二膝当て部を使用者の両膝の内側で挟んで内方へ押圧して、前記シリンダー本体のエアー圧力を上昇させ、該上昇したエアー圧力を前記圧力計で筋力として表示してなることを特徴とする内転筋群筋力測定装置。
  2. 内転筋群の筋力を測定する装置であって、
    シリンダー本体に、その後面側から侵入させたピストンロッドによって進退動するピストンを内蔵した油圧シリンダーと、
    前記シリンダー本体の前面側から、軸心が前記ピストンロッドの軸心と一直線をなすように前方に延設した軸棒と、
    前記軸棒の前端部に設けた第一膝当て部と、
    前記ピストンロッドの後端部に設けた第二膝当て部と、
    前記シリンダー本体の前端部に、該シリンダー本体の内部と連通させて設けた圧力計と、からなり、
    前記第一膝当て部と第二膝当て部を使用者の両膝の内側で挟んで内方へ押圧して、前記シリンダー本体の油圧を上昇させ、該上昇した油圧を前記圧力計で筋力として表示してなることを特徴とする内転筋群筋力測定装置。
  3. 前記第一膝当て部と第二膝当て部の膝に当接する面を、前記膝の内側形状に対応した横断面を前方に曲部を有する略J字状の湾曲面としたことを特徴とする請求項1または2に記載の内転筋群筋力測定装置。
  4. 前記第一膝当て部と第二膝当て部の膝に当接する面を、前記膝の内側形状に対応した縦断面を外方に開口を有する略C字状の円弧面としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の内転筋群筋力測定装置。
  5. 前記エアーシリンダーのシリンダー本体の前端部に、該シリンダー本体の内部と連通させてエアーを自由に吸排気可能なエアーストップ弁を設けたことを特徴とする請求項1、3または4に記載の内転筋群筋力測定装置。
  6. 前記軸棒をネジ棒で構成し、前記第一膝当て部を、前記シリンダー本体に対して回動自在および接離自在に取付けたことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の内転筋群筋力測定装置。
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