JP2008271486A - アンテナモジュール及びそれを用いる装置 - Google Patents

Abstract

【課題】複数種の無線通信信号を同時に処理できる信号処理モジュール及びそのアンテナモジュールを提供する。
【解決手段】アンテナモジュールは、第一無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第一アンテナと、第二無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第二アンテナと、第一アンテナと第二アンテナの間に設けられる遮蔽部とを含む。
【選択図】図１

Description

この発明は信号処理モジュール及びそのアンテナモジュールに関し、特に複数種の無線通信信号を同時に処理できる信号処理モジュール及びそのアンテナモジュールに関する。

WiMAXとWiFiは広帯域無線信号伝送の代表的な技術として取り上げられる。WiMAXはIEEE
802.16に準拠し、非同期転送モード（ＡＴＭ）、フレームリレー、イーサネット（登録商標）またはその他通信プロトコルに適する。WiMAXは主として広範囲の伝送に用いられ、高電力のチャネルではその伝送距離は数十マイルにも及ぶ。それと比べ、IEEE
802.11準拠のWiFiは建物内の無線ＬＡＮなど短距離送信に用いられることが多い。

WiMAXとWiFiは統合することができる。例えば建物内のＬＡＮにWiFiを利用し、更に複数の建物間のＬＡＮをつなげるためにWiMAXを利用することができる。そうなると、ユーザー端の通信装置（モデムなど）はWiMAXとWiFiの信号を同時に処理することが必要である。しかし、WiMAXとWiFiは周波数帯が近すぎるため（WiMAXは2.3〜2.4GHz、2.5〜2.7GHzまたは3.5〜3.7GHzを利用し、WiFiは2.4GHzを利用する）、従来のとおりに周波数帯域に応じてアンテナの長さを設定することが不可能である。のみならず、短距離伝送のWiFi信号は基地局によって配信されるWiMAX信号よりはるかに強いため、WiMAXとWiFiの信号を同時に処理するとき、WiMAX信号がWiFi
信号の妨害を受けることもある。

他の規格として、ブルートゥースは2.4〜2.483GHzを利用し、３Ｇ（第三世代移動通信）は1885〜1980MHz、2010〜2025MHzまたは2110〜2170MHzを利用する。ＧＳＭは900MHz型と、1800MHz型と、1900MHz型がある。900MHz型（GSM900）は890〜915MHzを上り帯域とし、935〜960MHzを下り帯域とし、1800MHz型（DSC1800またはGSM1800と称する）は1710〜1785MHzを上り帯域とし、1805〜1880MHzを下り帯域とし、アメリカ、カナダで利用される1900MHz型は1850〜1910MHzを上り帯域とし、1930〜1990MHzを下り帯域とする。上記信号は周波数帯があまりにも近いため、二種類以上のシステムを同じモジュールやチップに統合するとき、信号間の妨害が問題となる。

この発明は前述の問題を解決するため、複数種の無線通信信号（例えばWiMAXとWiFi）を処理できる信号処理モジュール及びそのアンテナモジュールを提供することを課題とする。

この発明はアンテナモジュールを提供する。該アンテナモジュールは、第一無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第一アンテナと、第二無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第二アンテナと、第一アンテナと第二アンテナの間に設けられる遮蔽部とを含む。

この発明は更に信号処理モジュールを提供する。該信号処理モジュールは、第一無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第一アンテナと、第二無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第二アンテナと、第一アンテナと第二アンテナの間に設けられる遮蔽部を備えるアンテナモジュールと、第一アンテナに結合され、第一アンテナの信号を処理する第一処理回路と、第二アンテナに結合され、第二アンテナの信号を処理する第二処理回路とを含む。

この発明は更に、上記アンテナモジュールを含むノートパソコン、無線基地局、ルーター及び無線ＬＡＮカードを提供する。

本発明によるアンテナモジュールと信号処理モジュールは長距離伝送の信号に対する短距離伝送の信号の妨害を抑え、長距離伝送の信号（WiMAX、3G、GSMなど）と短距離伝送の信号（WiFi、ブルートゥースなど）を同時に処理することができる。

かかる装置の特徴を詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図示を参照して以下に説明する。

図１を参照する。図１は本発明によるアンテナモジュール１００を表す説明図である。アンテナモジュール１００は少なくとも１本の第一アンテナ１１０と、少なくとも１本の第二アンテナ１３０と、遮蔽部１２０を含む。第一アンテナ１１０は第一無線通信規格に対応する信号（例えばWiMAX信号）を送受信し、第二アンテナ１３０は第二無線通信規格に対応する信号（例えばWiFi信号）を送受信する。第一アンテナ１１０と第二アンテナ１３０の間に設けられる遮蔽部１２０は両者間の干渉を低減させることができる。図１に示すように、遮蔽部１２０は上下両側のある平板である。上記第一アンテナ１１０は遮蔽部１２０の第一側に設けられ、第二アンテナ１３０は遮蔽部１２０の第二側に設けられる。遮蔽部１２０は少なくとも一部が金属材料、電波反射材料、電波吸収材料またはその他遮蔽効果のある材料からなり、その外形は平板に限らず、正方形、長方形、多角形にすることもできる。注意すべきは、図１に示す第一アンテナ１１０、第二アンテナ１３０と遮蔽部１２０の数量、形状、接続形態及び設置形態は一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。

第一アンテナ１１０と第二アンテナ１３０間の信号干渉を低減させるため、本発明は両アンテナの偏波を調整して別々の指向性を持たせる。例えば図１の矢印に示すように、第一アンテナ１１０の放射パターンを遮蔽部１２０の第一側に集中させ、その指向性を上向きにし（遮蔽部１２０の第一側を上とする）、更に第二アンテナ１３０の放射パターンを遮蔽部１２０の第二側に集中し、その指向性を水平方向にする（第二アンテナ１３０を垂直方向に沿って設置する場合をいう）。複数の第二アンテナ１３０を設置する場合は遮蔽部１２０の第二側に均一に設け、それぞれ最適な指向性を持たせる。そうすると、信号は受信効果の最も良い（最も基地局に近い）アンテナによって処理される。第一アンテナ１１０と第二アンテナ１３０は異なった受信／放射角度を有し、かつ遮蔽部１２０で隔てられているため、両者間の干渉は最低限に抑えられる。したがって、アンテナモジュール１００は複数種の無線通信信号を受信できる。

図１と図２を参照する。図２は本発明による信号処理モジュール２００のブロック図である。信号処理モジュール２００は図１に示すアンテナモジュール１００と、第一処理回路２０２と、第二処理回路２０４を含む。アンテナモジュール１００を信号処理モジュール２００（ノートパソコンや通信チップ）に設置する場合は、第一処理回路２０２を第一アンテナ１１０と結合して第一アンテナ１１０の信号を処理させ（例えば第一アンテナ１１０の出力データや入力データを処理する）、第二処理回路２０４を第二アンテナ１３０と結合して第二アンテナ１３０の信号を処理させる（例えば第二アンテナ１３０の出力データや入力データを処理する）。例えば、WiMAX／WiFi信号処理モジュール２００では、第一アンテナ１１０として指向性が上向であるWiFiアンテナを利用し、第二アンテナ１３０として指向性が水平であるWiMAXアンテナを利用することができる。第一アンテナ１１０は放射パターンが遮蔽部１２０の片側に集中し、かつ遮蔽部１２０で隔てられているため、WiMAX信号に対するWiFi信号の妨害は最低限に抑えられ、第二処理回路２０４は妨害を受けずにWiMAXを正確に復調できる。模擬実験の結果では、上記信号処理モジュール２００のWiMAX受信端で受信されるWiFi信号の強度は-25dB以下に減衰する。したがって、第一アンテナ１１０と第二アンテナ１３０間の干渉を抑え、信号処理モジュール２００にWiMAX信号とWiFi信号を同時に処理させることが可能となる。

アンテナモジュール１００と信号処理モジュール２００は長距離伝送の信号（例えばWiMAX信号）に対する短距離伝送の信号（例えばWiFi信号）の妨害を抑えることができる。信号処理モジュール２００は複数種の無線通信信号がある場合、特に長距離伝送の信号（WiMAX、3G、GSMなど）と短距離伝送の信号（WiFi、ブルートゥースなど）が混在している場合、短距離伝送の信号の妨害を受けずに長距離伝送の信号を処理できる。

上記アンテナモジュールはノートパソコン、ルーター、無線基地局または無線ＬＡＮカードに設けることができる。

以上はこの発明に好ましい実施例であって、この発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、この発明の精神の下においてなされ、この発明に対して均等の効果を有するものは、いずれもこの発明の特許請求の範囲に属するものとする。

この発明は従来の技術を工夫したものであり、実施可能である。

本発明によるアンテナモジュールを表す説明図である。 本発明による信号処理モジュールのブロック図である。

符号の説明

１００ アンテナモジュール
１１０ 第一アンテナ
１２０ 遮蔽部
１３０ 第二アンテナ
２００ 信号処理モジュール
２０２ 第一処理回路
２０４ 第二処理回路

Claims (26)

1. 第一無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第一アンテナと、
   第二無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第二アンテナと、
   第一アンテナと第二アンテナの間に設けられる遮蔽部とを含むことを特徴とするアンテナモジュール。
2. 前記遮蔽部は少なくとも一部が金属材料、電波反射材料または電波吸収材料からなることを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
3. 前記第一アンテナと第二アンテナは指向性が相違することを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
4. 前記第一アンテナは遮蔽部の第一側に設けられ、前記第二アンテナは遮蔽部の第二側に設けられることを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
5. 前記第一アンテナの放射パターンは第一側に集中し、前記第二アンテナの放射パターンは第二側に集中することを特徴とする請求項４記載のアンテナモジュール。
6. 前記第一アンテナと第二アンテナのいずれかは短距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
7. 前記短距離伝送の信号はWiFi信号またはブルートゥース信号であることを特徴とする請求項６記載のアンテナモジュール。
8. 前記第一アンテナと第二アンテナのいずれかは長距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
9. 前記長距離伝送の信号はWiMAX信号、3G信号またはGSM信号であることを特徴とする請求項８記載のアンテナモジュール。
10. 前記第一アンテナと第二アンテナの一方は短距離伝送の信号を送受信し、他方は長距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１記載のアンテナモジュール。
11. 前記短距離伝送の信号はWiFi信号またはブルートゥース信号であり、前記長距離伝送の信号はWiMAX信号、3G信号またはGSM信号であることを特徴とする請求項１０記載のアンテナモジュール。
12. 信号処理モジュールであって、
    第一無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第一アンテナと、第二無線通信規格に対応する信号を送受信する少なくとも１本の第二アンテナと、
    第一アンテナと第二アンテナの間に設けられる遮蔽部を備えるアンテナモジュールと、
    第一アンテナに結合され、第一アンテナの信号を処理する第一処理回路と、
    第二アンテナに結合され、第二アンテナの信号を処理する第二処理回路とを含むことを特徴とする信号処理モジュール。
13. 前記第一アンテナと第二アンテナのいずれかは短距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
14. 前記短距離伝送の信号はWiFi信号またはブルートゥース信号であることを特徴とする請求項１３記載の信号処理モジュール。
15. 前記第一アンテナと第二アンテナのいずれかは長距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
16. 前記長距離伝送の信号はWiMAX信号、3G信号またはGSM信号であることを特徴とする請求項１５記載の信号処理モジュール。
17. 前記第一アンテナと第二アンテナの一方は短距離伝送の信号を送受信し、他方は長距離伝送の信号を送受信することを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
18. 記短距離伝送の信号はWiFi信号またはブルートゥース信号であり、前記長距離伝送の信号はWiMAX信号、3G信号またはGSM信号であることを特徴とする請求項１７記載の信号処理モジュール。
19. 前記遮蔽部は少なくとも一部が金属材料、電波反射材料または電波吸収材料からなることを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
20. 前記第一アンテナと第二アンテナは指向性が相違することを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
21. 前記第一アンテナは遮蔽部の第一側に設けられ、前記第二アンテナは遮蔽部の第二側に設けられることを特徴とする請求項１２記載の信号処理モジュール。
22. 前記第一アンテナの放射パターンは第一側に集中し、前記第二アンテナの放射パターンは第二側に集中することを特徴とする請求項２１記載の信号処理モジュール。
23. 請求項１記載のアンテナモジュールを含むノートブック型コンピューター。
24. 請求項１記載のアンテナモジュールを含む無線基地局。
25. 請求項１記載のアンテナモジュールを含むルーター。
26. 請求項１記載のアンテナモジュールを含む無線ＬＡＮカード。

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