JP2008271472A - ビデオ再生装置、ビデオ再生方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】デコード後の画像に対するデブロッキングフィルタ処理の処理演算量を削減する。
【解決手段】画像デコード時に全マクロブロック分の量子化係数をバッファに格納しておき、それらをデブロッキングフィルタ処理時に使用するようにする。また、デブロッキングフィルタ処理時に、平滑化フィルタ処理の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接するマクロブロックに対応した量子化係数をバッファから取得し、その値が近ければ平滑化フィルタ処理をスキップするようにする。なお、デブロッキングフィルタ処理の際、平滑化フィルタを利用する場合がある。
【選択図】図6

Description

本発明は、ビデオ再生装置に関し、特にデコード後の画像に対してデブロッキングフィルタ処理部を備えたMPEG4ビデオ再生装置に関する。
図1に、MPEG4ビデオにおけるデコード画像の構成を示す。
MPEGビデオ圧縮においては、1つのフレームを処理する際、該フレームを16×16ピクセル又は8×8ピクセルの小さな正方形で構成される多数の「マクロブロック」に分割し、これを処理単位としてエンコード処理或いはデコード処理が行なわれる。エンコード処理、デコード処理はマクロブロック単位で行なわれる。エンコード時及びデコード時に使用するパラメータはマクロブロック単位で異なっており、そのために各マクロブロック間でデコード後の画像の品質(元画像からの劣化の度合)に差異が生じる。パラメータのうち、画像品質に大きく影響するものとして量子化係数がある。
量子化係数を基準に画像品質を定量的に判断した時、各マクロブロック間での画像品質の差異が大きいと、デコード画像全体としてみた場合にマクロブロック境界部分が目立って見えるようになる。このことはブロックノイズと呼ばれている。
ブロックノイズを軽減するため、通常はデコード後の画像に対してデブロッキングフィルタ処理と呼ばれるフィルタ処理を行なう。デブロッキングフィルタ処理は、MPEGで特有に発生するブロックノイズを軽減する処理である。その軽減手段として平滑化フィルタ(エッジ滑らかフィルタ)が一般的に用いられている。
デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)では、図2で示すように、マクロブロック同士の境界部分にあるピクセルに対して処理を行なう。この処理は、隣接するマクロブロック同士の全ての境界部分に対して行なうことが通常である。このため、デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)の演算処理量が非常に大きくなり、このことがデコード性能(再生フレームレート)の低下に繋がっている。すなわち、デコード性能向上のためにデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)の処理演算量を削減することが必要となっている。
図3に、従来技術のシステム構成を示す。
従来技術のビデオ再生装置10は、ストリームデータ供給部11と、画像デコード処理部12と、デコード画像フレームバッファ13と、デブロッキングフィルタ処理部15を備える。
ストリームデータ供給部11は、デコードすべきストリームデータをデコ−ド処理部に引き渡す。画像デコード処理部12は、ストリームデータをデコードして画像を生成する。デコード画像フレームバッファ13は、生成された画像を格納する。デブロッキングフィルタ処理部15は、生成された画像に対して平滑化フィルタ処理を行なう。
以下に、従来技術の処理の流れを説明する。
図4に、従来技術の画像デコード処理のフローチャートを示す。
画像デコード処理では画像左上端(基準位置)にあるマクロブロックから順にデコード処理を行なっていくため、画像デコード処理部12は、最初にデコード処理対象となるマクロブロック座標(X,Y)を(0,0)とする(ステップS101、ステップS102)。そして、座標(X,Y)にあるマクロブロックをデコード処理する(ステップS103)。その後、マクロブロック座標のX座標を右方向(進行方向)に1進め(ステップS105)、デコード画像右端まで進んだかをチェックし(ステップS106)、進んでいなければデコード処理の先頭(ステップS103)に戻る。またデコード画像右端まで進んでいれば、マクロブロック座標のY座標を下方向(進行方向)に1進め(ステップS107)、デコード画像下端まで進んだかをチェックし(ステップS108)、進んでいなければデコード処理の先頭(ステップS102)に戻る。デコード画像下端まで進んでいれば、画像デコード処理を終了する。
すなわち、図4に示される従来技術の画像デコード処理では、マクロブロック座標の基準位置から水平方向或いは垂直方向に1ブロックずつデコード処理し、デコードされた画像をバッファに格納していくのみである。
次に、図5A,図5Bに、従来技術のデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートを示す。
このデブロッキングフィルタ処理では垂直方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理と、水平方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理とが必要であるため、前半(ステップS201〜ステップS210)と後半(ステップS221〜ステップS230)の大きく2つの処理部分に分かれている。
まず、垂直方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理では、画像左上端(基準位置)にあるマクロブロックから順に平滑化フィルタ処理を行なっていくため、デブロッキングフィルタ処理部15は、最初に平滑化フィルタ処理対象となるマクロブロック座標(X,Y)を(0,0)とする(ステップS201、ステップS202)。そして、デコード画像右端まで処理が進んだかをチェックする(ステップS203)。デコード画像右端まで処理が進んでいなければ、座標(X,Y)のマクロブロックと座標(X+1,Y)のマクロブロックの境界部分に対して平滑化フィルタ処理を行なう(ステップS207)。この後、マクロブロック座標のX座標を右方向(進行方向)に1進め(ステップS208)、垂直方向の平滑化フィルタ処理先頭(ステップS203)に戻る。デコード画像右端まで処理が進んでいればマクロブロック座標のY座標を下方向(進行方向)に1進め(ステップS209)、それによってデコード画像下端まで座標位置が到達したかをチェックする(ステップS210)。デコード画像下端まで座標位置が到達していれば水平方向の平滑化フィルタ処理(後半の処理)にジャンプする。デコード画像下端まで座標位置が到達していなければ垂直方向の平滑化フィルタ処理先頭(ステップS202)に戻る。
また、後半の処理(ステップS221〜ステップS230)では、垂直方向の平滑化フィルタ処理(ステップS201〜ステップS210)と同様のアルゴリズムを用い、水平方向のマクロブロック境界部分にも平滑化フィルタ処理を行なう。
すなわち、図5A,図5Bに示される従来技術の平滑化フィルタ処理では、マクロブロック座標の基準位置から水平方向或いは垂直方向に1ブロックずつ、当該座標のマクロブロックと次の座標のマクロブロックの境界部分に対して無条件に平滑化フィルタ処理を行なう。
なお、量子化係数を考慮したデブロッキングフィルタ処理に関連する公知技術として、特開2006−157938号公報(特許文献1)に量子化効果減少のための映像データ後処理方法及び装置が開示されている。
この公知技術では、映像データ後処理装置は、セマフォの検出部と、デブロッキングフィルタを含んでいる。セマフォの検出部は、逆量子化された映像データの逆量子化係数の分布及び以前VOP(Video Object Plane)と現在VOPの差を示す動きベクトルを利用してセマフォを検出する。セマフォは復号化された映像の後処理必要性可否を示す情報であり、ブロッキングセマフォとリンギングセマフォに分けられる。ブロッキングセマフォは、水平ブロック境界線を基準として隣接したブロックの画素に対する後処理可否を示す水平ブロッキングセマフォ(Horizontal blocking Semaphore:HBS)及び垂直ブロック境界線を基準として隣接したブロックの画素に対する後処理可否を示す垂直ブロッキングセマフォ(Vertical blocking Semaphore:VBS)よりなる。デブロッキングフィルタは、一次元水平及び垂直低域通過フィルタ(LPF)を使用して、セマフォの検出部から検出されたブロッキングセマフォを検査して、復号化された映像データに対し、デブロッキングフィルタ処理を施す。
特開2006−157938号公報
従来技術では、隣接するマクロブロック同士の全ての境界部分に対して無条件にデブロッキングフィルタ処理を行なっていたため、多くの演算処理を行なう必要がある。
本発明では、従来技術におけるこのような課題を解決し、デコード後の画像に対してデブロッキングフィルタ処理を行なうMPEG4ビデオ再生装置において、デブロッキングフィルタ処理の処理演算量を削減する。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。但し、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明のビデオ再生装置(20)は、画像をデコードする際にデコード処理単位であるマクロブロック単位で求めた量子化係数を格納するための量子化係数バッファ(24)と、画像に対してデブロッキングフィルタ処理を行なうデブロッキングフィルタ処理部(25)であって、処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接する2つのマクロブロックの量子化係数同士を比較し、量子化係数同士の比較結果に応じてデブロッキングフィルタ処理の実行を制御するデブロッキングフィルタ処理部(25)とを具備する。
すなわち、本発明では、画像デコード時に全マクロブロック分の量子化係数をバッファに格納しておき、それらをデブロッキングフィルタ処理時に使用するようにする。
また、デブロッキングフィルタ処理時に、デブロッキングフィルタ処理の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接するマクロブロックに対応した量子化係数をバッファから取得し、その値の差が所定の閾値内であるか否かによりデブロッキングフィルタ処理を行なうか否かを判断する。
隣接するマクロブロック同士の全ての境界部分に対して無条件にデブロッキングフィルタ処理を行なった場合と比較して、スキップしたデブロッキングフィルタ処理の分だけ演算量を削減することができる。
ここでは、量子化係数を用いたデブロッキングフィルタ処理演算量削減手法についてMPEG4ビデオ再生装置を例にして説明する。なお、本発明では、デブロッキングフィルタ処理として、特に平滑化フィルタを用いたデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を例に説明する。
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図6に、本発明でのシステム構成を示す。
本発明のビデオ再生装置20は、ストリームデータ供給部21と、画像デコード処理部22と、デコード画像フレームバッファ23と、量子化係数バッファ24と、デブロッキングフィルタ処理部25を備える。
ストリームデータ供給部21は、デコードすべきストリームデータをデコ−ド処理部に引き渡す。画像デコード処理部22は、ストリームデータをデコードして画像を生成する。デコード画像フレームバッファ23は、生成された画像を格納する。量子化係数バッファ24は、画像デコード時に使用された量子化係数を格納する。デブロッキングフィルタ処理部25は、量子化係数を参照して、生成された画像に対して平滑化フィルタ処理を行なう。具体的には、生成された画像において隣接するマクロブロック同士の量子化係数を比較し、その結果に応じて平滑化フィルタ処理を行なうか否かを判断する。
まず、図7に、本発明での画像デコード処理のフローチャートを示す。
画像デコード処理では画像左上端(基準位置)にあるマクロブロックから順にデコード処理を行なっていくため、画像デコード処理部22は、最初にデコード処理対象となるマクロブロック座標(X,Y)を(0,0)とする(ステップS301、ステップS302)。そして、座標(X,Y)にあるマクロブロックをデコード処理する(ステップS303)。その際、デコード処理で使用された量子化係数を量子化係数バッファ24に格納しておく(ステップS304)。その後、マクロブロック座標のX座標を右方向(進行方向)に1進め(ステップS305)、デコード画像右端まで進んだかをチェックする(ステップS306)。デコード画像右端まで進んでいなければデコード処理の先頭(ステップS303)に戻る。また、デコード画像右端まで進んでいれば、マクロブロック座標のY座標を下方向(進行方向)に1進め(ステップS307)、デコード画像下端まで進んだかをチェックする(ステップS308)。デコード画像下端まで進んでいなければデコード処理の先頭(ステップS302)に戻る。デコード画像下端まで進んでいれば、画像デコード処理を終了する。
ここで、図4に示される従来技術の画像デコード処理のフローチャートと、図7に示される本発明での画像デコード処理のフローチャートを比較すると、図7に示される本発明での画像デコード処理のフローチャートでは、デコード処理で使用された量子化係数を量子化係数バッファ24に格納する処理(ステップS304)が追加されているのが分かる。ここで、画像デコード処理はマクロブロック座標の基準位置から水平方向或いは垂直方向に1ブロックずつ行なわれており、画像デコード処理と同時に、量子化係数を量子化係数バッファに格納する処理も1ブロックずつ行なわれる。この量子化係数は、後述のデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)の時に使用する。
次に、図8A,図8B,図8Cに、本発明のデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートを示す。
このデブロッキングフィルタ処理では垂直方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理と、水平方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理とが必要であるため、前半(ステップS401〜ステップS410)と後半(ステップS421〜ステップS430)の大きく2つの処理部分に分かれている。
まず、垂直方向のマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理では、画像左上端(基準位置)にあるマクロブロックから順に平滑化フィルタ処理を行なっていくため、デブロッキングフィルタ処理部25は、最初に平滑化フィルタ処理対象の候補となるマクロブロック座標(X,Y)を(0,0)とする(ステップS401、ステップS402)。そして、デコード画像右端まで処理が進んだかをチェックする(ステップS403)。デコード画像右端まで処理が進んでいなければ、座標(X,Y)のマクロブロックに関する量子化係数と、座標(X+1,Y)のマクロブロックに関する量子化係数を、量子化係数バッファ24から読み出す(ステップS404、ステップS405)。そして、この量子化係数同士の差異の絶対値を予め与えられる閾値と比較し(ステップS406)、差異の方が大きいときにのみ2つのマクロブロックの境界部分に対して平滑化フィルタ処理を行なう(ステップS407)。この後、マクロブロック座標のX座標を右方向(進行方向)に1進め(ステップS408)、垂直方向の平滑化フィルタ処理先頭(ステップS403)に戻る。デコード画像右端まで処理が進んでいればマクロブロック座標のY座標を下方向(進行方向)に1進め(ステップS409)、それによってデコード画像下端まで座標位置が到達したかをチェックし(ステップS410)、到達すれば水平方向の平滑化フィルタ処理(後半の処理部分)にジャンプし、到達していなければ垂直方向の平滑化フィルタ処理先頭(ステップS402)に戻る。
また、後半の処理部分(ステップS421〜ステップS430)では、垂直方向の平滑化フィルタ処理(ステップS401〜ステップS410)と同様のアルゴリズムを用い、水平方向のマクロブロック境界部分にも平滑化フィルタ処理を行なう。
ここで、図5A,図5Bに示される従来技術の平滑化フィルタ処理のフローチャートと、図8A,図8B,図8Cに示される本発明の平滑化フィルタ処理のフローチャートを比較する。図8A,図8B,図8Cに示される本発明の平滑化フィルタ処理のフローチャートでは、マクロブロック座標の基準位置から水平方向或いは垂直方向に1ブロックずつ、当該座標のマクロブロックと次の座標のマクロブロックの量子化係数を量子化係数バッファ24から読み出し、これらの量子化係数の値に応じて平滑化フィルタ処理を行なうか否かを判断する処理(ステップS404〜ステップS406、ステップS424〜ステップS426)が追加されているのが分かる。
具体的には、図8A,図8B,図8Cに示される本発明の平滑化フィルタ処理では、マクロブロック座標の基準位置から水平方向或いは垂直方向に1ブロックずつ、当該座標のマクロブロックと次の座標のマクロブロックの量子化係数同士を比較する。量子化係数同士の差異の絶対値が閾値以下であれば、ブロックノイズが発生していないと判断してマクロブロック境界部分の平滑化フィルタ処理をスキップする。量子化係数同士の差異の絶対値の方が閾値より大きい場合は、マクロブロック境界部分の平滑化フィルタ処理を行なう。
エンコード時、量子化係数の値が小さい場合には、画像データの圧縮率が下がり(データ丸め度合が低い)、画像品質の劣化度合も低くなる。一方、量子化係数の値が大きい場合には、画像データの圧縮率が上がり(データ丸め度合が高い)、画像品質の劣化度合も高くなる。このように、エンコード時の量子化係数の値が画像品質と密接に関連している。従って、量子化係数の値が近い(差異の絶対値が閾値以下の)マクロブロック同士では、画像品質が同等に近く、マクロブロック同士の境界部分でブロックノイズが発生していないと考えられる。このため、量子化係数同士の差異に関する判断処理(ステップS406又はステップS426)をすることで平滑化フィルタ処理(ステップS407又はステップS427)をスキップすることができる。このことにより、ブロックノイズが発生していない部分に対して平滑化フィルタ処理を行なってしまうことで画像の輪郭部分がぼやけて画像品質が低下してしまう問題を回避することが可能となる。
また、判断処理(ステップS406及びステップS426)と平滑化フィルタ処理(ステップS407及びステップS427)との処理演算量を比較した場合、前者は単純な数値比較処理であるのに対し、後者はフィルタ対象ピクセルデータのデコード画像フレームバッファ105からの読み出し/書き込み、及び積和演算処理を含むため、後者の処理をスキップすることで全体として多くの演算処理量を削減することが可能となる。
このように、本発明では、デブロッキングフィルタ処理部25がデコード画像に対するデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を行なう際に、デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接する2つのマクロブロックの量子化係数同士を比較(又は参照)し、両者が近い値(差異の絶対値が閾値以下)であればブロックノイズが発生していないと判断して平滑化フィルタ処理をスキップするようにした。このことにより、隣接するマクロブロック同士の全ての境界部分に対して無条件に平滑化フィルタ処理を行なった場合と比較して、スキップした平滑化フィルタ処理の分だけ演算量を削減することができる。また、ブロックノイズが発生していない部分に対して平滑化フィルタ処理を行なってしまうことで画像の輪郭部分がぼやけて画像品質が低下してしまう問題を回避することが可能となる。
更に、他の実施例として、図9に、前述した本発明の平滑化フィルタ処理を実現するためのデブロッキングフィルタ処理部25の構成例を示す。但し、これは例示であり、実際には、この構成例に限定されない。
デブロッキングフィルタ処理部25は、量子化係数比較部251と、平滑化フィルタ処理部252を備える場合もある。量子化係数比較部251は、デコード画像に対するデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を行なう際に、平滑化フィルタ処理の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接する2つのマクロブロックの量子化係数同士を比較(又は参照)する。両者が近い値(差異の絶対値が閾値以下)であればブロックノイズが発生していないと判断して平滑化フィルタ処理をスキップする。平滑化フィルタ処理部252は、量子化係数同士の差異の絶対値の方が閾値より大きい場合に、2つのマクロブロックの境界部分に対して平滑化フィルタ処理を行なう。
なお、上記の説明では、量子化係数同士の差異の絶対値を用いて閾値との比較を行っているが、実際には、絶対値を設けずとも、閾値に正負(プラス/マイナス)両方の値を用いて判断することも可能である。すなわち、量子化係数同士の差異が所定の範囲内であることを判定できれば良い。
また、上記の説明では、画像デコード処理を終了した後で、デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を行なうようにしているが、実際には、画像デコード処理と同時に平滑化フィルタ処理を行なうようにしても良い。例えば、ある座標のマクロブロックに対してデコード処理した際に、その一つ前の座標のマクロブロック(既にデコード処理された隣接するマクロブロック)と量子化係数同士を比較し、その差異の絶対値が閾値より大きければ、そのマクロブロック境界部分に対する平滑化フィルタ処理を行ない、その差異の絶対値が閾値以下であれば平滑化フィルタ処理をスキップすることが考えられる。
以上のように、本発明では、画像デコード時に全マクロブロック分の量子化係数をバッファに格納しておき、それらをデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を行なう際に使用するようにしている。また、デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)を行なう際に、平滑化フィルタ処理の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接するマクロブロックに対応した量子化係数をバッファから取得し、その値が近ければ平滑化フィルタ処理をスキップするようにしている。
本発明により、MPEG4ビデオ再生装置での画像品質を向上するために必要となるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)の処理演算量を削減することができるため、動作周波数が低く比較的安価であるプロセッサを用いた場合においても、画像品質を犠牲にすることなくMPEG4ビデオ再生装置を構築できるようになる。このことによりシステム原価の低減、低消費電力化、バッテリ駆動時の駆動時間延長が可能となる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行なうことができる。例えば、上記実施の形態では、MPEG4ビデオ再生装置を例に説明したが、デブロッキングフィルタ処理を用いて処理を行なうものであれば、本発明の対象となる。
図1は、MPEG4ビデオにおけるデコード画像の構成を示す図である。 図2は、デブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)における平滑化フィルタ対象ピクセルを示す図である。 図3は、従来技術におけるシステム構成を示す図である。 図4は、従来技術における画像デコード処理のフローチャートである。 図5Aは、従来技術におけるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートである。 図5Bは、従来技術におけるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートである。 図6は、本発明におけるシステム構成を示す図である。 図7は、本発明における画像デコード処理のフローチャートである。 図8Aは、本発明におけるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートである。 図8Bは、本発明におけるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートである。 図8Cは、本発明におけるデブロッキングフィルタ処理(平滑化フィルタ処理)のフローチャートである。 図9は、本発明におけるデブロッキングフィルタ処理部の構成を示す図である。
符号の説明
10… ビデオ再生装置
11… ストリームデータ供給部
12… 画像デコード処理部
13… デコード画像フレームバッファ
15… デブロッキングフィルタ処理部
20… ビデオ再生装置
21… ストリームデータ供給部
22… 画像デコード処理部
23… デコード画像フレームバッファ
24… 量子化係数バッファ
25… デブロッキングフィルタ処理部
251… 量子化係数比較部
252… 平滑化フィルタ処理部

Claims (8)

  1. 画像をデコードする際にデコード処理単位であるマクロブロック単位で求めた量子化係数を格納するための量子化係数バッファと、
    前記画像に対してデブロッキングフィルタ処理を行なうデブロッキングフィルタ処理部であって、処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接する2つのマクロブロックの量子化係数同士を比較し、量子化係数同士の比較結果に応じて前記デブロッキングフィルタ処理の実行を制御するデブロッキングフィルタ処理部と
    を具備する
    ビデオ再生装置。
  2. 請求項1に記載のビデオ再生装置であって、
    画像デコード時に全マクロブロック分の量子化係数を量子化係数バッファに格納する画像デコード処理部
    を更に具備する
    ビデオ再生装置。
  3. 請求項1又は2に記載のビデオ再生装置であって、
    前記デブロッキングフィルタ処理部は、前記画像における第1の座標のマクロブロックに関する量子化係数と、前記第1の座標のマクロブロックに隣接する第2の座標のマクロブロックに関する量子化係数とを、前記量子化係数バッファから読み出し、前記2つの量子化係数の差異の絶対値と予め与えられた閾値とを比較し、前記差異の絶対値が前記閾値以下であれば2つのマクロブロックの境界部分に対するデブロッキングフィルタ処理をスキップする
    ビデオ再生装置。
  4. 請求項3に記載のビデオ再生装置であって、
    前記第2の座標は、前記第1の座標から水平方向或いは垂直方向に1進めた座標である
    ビデオ再生装置。
  5. 画像をデコードする際にマクロブロック単位で求めた量子化係数を量子化係数バッファに格納するステップと、
    前記量子化係数バッファに格納された量子化係数に応じてデブロッキングフィルタ処理を実行するステップと
    を具備する
    ビデオ再生方法。
  6. 請求項5に記載のビデオ再生方法であって、
    前記デブロッキングフィルタ処理の処理対象の候補となるマクロブロック境界部分に隣接する2つのマクロブロックに対応する量子化係数同士を前記量子化係数バッファから取り出すステップと、
    前記2つのマクロブロックの量子化係数を比較し、前記デブロッキングフィルタ処理を実行するか否かの判断を行なうステップと
    を具備する
    ビデオ再生方法。
  7. 請求項6に記載のビデオ再生方法であって、
    前記画像における第1の座標のマクロブロックに関する量子化係数と、前記第1の座標のマクロブロックに隣接する第2の座標のマクロブロックに関する量子化係数とを取得し、前記2つの量子化係数同士の差異の絶対値と予め与えられた閾値とを比較するステップと、
    前記差異の絶対値が前記閾値以下であれば前記2つのマクロブロックの境界部分に対するデブロッキングフィルタ処理をスキップするステップと
    を更に具備する
    ビデオ再生方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載のビデオ再生方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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