JP2008271137A - 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置 - Google Patents

無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008271137A
JP2008271137A JP2007110878A JP2007110878A JP2008271137A JP 2008271137 A JP2008271137 A JP 2008271137A JP 2007110878 A JP2007110878 A JP 2007110878A JP 2007110878 A JP2007110878 A JP 2007110878A JP 2008271137 A JP2008271137 A JP 2008271137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
subscriber station
control
uplink
bandwidth allocation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007110878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4754525B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Yasui
由幸 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2007110878A priority Critical patent/JP4754525B2/ja
Publication of JP2008271137A publication Critical patent/JP2008271137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4754525B2 publication Critical patent/JP4754525B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】 通信開始時と通信開始後のアクセス制御を切り替え、ランダムアクセス制御時のアクセス競合確率を低く抑えるとともに、低トラヒック時の帯域有効利用を図る。
【解決手段】 基地局は、通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御により上り帯域割当の要求/帯域割当を行い、通信休止の加入者局に対してポーリング制御により上り帯域割当の要求/帯域割当を行い、また通信停止の報告/通信停止を認識し、通信中の加入者局の上りデータに付加した上り要求帯域の情報に応じて当該加入者局に連続的に帯域割当を行うか当該加入者局の通信休止を認識する制御手段を備える。加入者局は、通信開始時にランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求し、通信休止中はポーリング制御に応じて上り帯域割当の要求または通信停止の報告を行い、通信中は上りデータに後続する上りデータの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する制御手段を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、P−MP(Point To Multipoint) 方式で接続される基地局と複数の加入者局との間で、TDMA/TDD(Time Division Multiple Access/Time Division Duplex) 方式により双方向の無線通信を行う固定無線アクセスシステム(FWA:Fixed Wireless Access)において、音声、映像、IPその他のマルチメディア通信に対応する無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置に関する。
図9は、無線アクセスシステムの全体構成を示す。この無線アクセスシステムは、複数のユーザに対して固定無線アクセスサービスを提供するものである。基地局1と複数の加入者局2−1〜2−3間はP−MPで構成され、無線回線により接続されている。基地局1には次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)等のIPネットワーク3に接続され、加入者局2−1〜2−3にはそれぞれIP電話、映像端末、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末4−1〜4−3が接続され、音声、映像、IP系の各アクセスサービスの提供が可能になっている。
このIPネットワーク3からは、レイヤ2情報、例えばVLANタグ(IEEE802.1Q準拠)付のイーサフレームが送信される。基地局1は、VLANタグ内の情報であるVID(0〜4095)をユーザ識別子として利用し、Priority bitで音声、映像、IPデータ等の品質クラスを表す識別子として利用する。基地局装置内には、ユーザごと/サービスごとに送信バッファが用意される。なお、サービス数は品質クラスのすべてに対応する必要はなく、提供するサービスごとの品質クラスを加味した送信バッファ数でもよい。
基地局1と加入者局2−1〜2−3との間は、TDMA/TDD方式を採用する双方向無線通信が可能になっており、共通の無線周波数、例えば26GHz帯が割り当てられ、使用するタイムスロットを割り当てて効率的な通信が可能になっている。
図10は、無線アクセスシステムにおける従来の無線フレームの構成例を示す。本無線フレームの周期は固定であり、ハードウェア等の条件により例えば1m秒周期になっている。
従来の無線フレームは、基地局から各加入者局への通信に用いる下り回線として下りヘッダ領域TS11および下りデータ領域TS12と、各加入者局から基地局への通信に用いる上り回線としてDMF領域TS13、上りデータ領域TS14および上り制御領域TS15と、無線フレーム間の境界に設定される干渉防止用のガードタイム(GT)TS16から構成される。
下りヘッダ領域TS11は、すべての加入者局が受信可能な領域であり、加入者局が基地局とフレーム同期をとるためのプリアンブル(PR)TS21、無線信号を送信している基地局を特定するための基地局番号TS22、各領域の境界位置等を示すフレーム構造TS23、監視制御コマンドTS24、上りデータ領域TS14の各スロット割り当てを示す上りデータスロット割当領域TS25、上り制御スロット領域TS15の各スロット割り当てを示す上り制御スロット割当領域TS26から構成される。ここで、上りデータスロット割当領域TS25は上りデータ量により動的可変であるが、上り制御スロット割当領域TS26は半固定的に設定された最大N個のスロット数を有する。
下りデータ領域TS12は、基地局から複数の加入者局に対する下りデータを伝送するための領域であり、上りデータ領域TS14は、複数の加入者局から基地局に対する上りデータを伝送するための領域であり、それぞれ複数の加入者局に対応するために複数のタイムスロットに分割されている。
DMF領域TS13は、基地局と複数の加入者局間の距離差により発生する伝搬遅延時間を測定し、基地局で各加入者局からの無線信号を受信する際に衝突しないように、各加入者局の送信タイミングを調整する領域である。また、DMF領域TS13では、下りヘッダ領域TS11の監視制御コマンドTS24に対する上り監視信号(レスポンス)の送信も行うことが可能である。
上り制御スロット領域TS15は、下り回線の上り制御スロット割当領域TS26の指示に従って、各加入者局が蓄積している上りデータ量を報告するための領域である。基地局は、上り制御スロット領域TS15および上り制御スロット割当領域TS26において、半固定的に設定された最大N個の加入者局に対して、例えばラウンドロビン方式により周期的に順次ポーリングを行って上り要求帯域量を把握し、各加入者局間で公平となるように帯域割当を行っていた(非特許文献1)。
ここで、特許文献1では、例えば電源オフの加入者局など、ポーリング対象としても無駄な加入者局を排除するために、認証が確立した加入者局を対象としてポーリングを行い、上り要求帯域量を把握する方法を提案している。しかし、従来のフレーム構成では、電源オフの加入者局が多くて認証が確立した加入者局が少ない場合でも、上り制御スロット領域TS15および上り制御スロット割当領域TS26に最大N個のスロットを確保するため、無効ポーリングによる帯域利用効率が低下する問題があった。
一方、電源オンの加入者局が多くて認証が確立した加入者局数がスロット数Nを上回る場合には、(最大収容加入者局数/N)に応じてポーリング周期が長くなり、伝搬遅延時間が長くなる問題がある。なお、伝搬遅延を最小限にするには、上り制御スロット割当領域TS26および上り制御スロット領域TS15に最大収容加入者局数分のスロットを確保すればよいが、認証が確立した加入者局数が少ない場合(低トラヒック時)は、無効ポーリングによる帯域利用効率がさらに低下することになる。
ところで、移動体通信では、異なるメディア通信への対応および音声伝送等の転送遅延を保障するためのプロトコルとして、PRMA(Packet Reservation Multiple Access) 等の予約型ランダムアクセス方式の研究が進められている(非特許文献2)。このプロトコルはアプリケーション層制御も実施しており、通信開始時に所定の特性のトラヒック条件を考慮した帯域予約が可能である特徴がある。
しかし、固定通信の場合は、様々なアプリケーションに対応するために汎用性の高い無線回線が必要になるとともに、様々な入力特性に対して柔軟な対応が求められており、レイヤ2制御による無線回線制御が行われている。例えば、音声伝送の場合はCODEC種別やパケット化周期が端末により異なることも想定され、また端末と加入者局の同期がとられていないために入力に同期した割当が困難な場合があり、移動体通信で用いられているプロトコルをそのまま採用することは困難である。
特開2005−244495号公報 安井,水本,桑原,「ワイヤレスIPアクセスシステム信号処理技術」,NTTR&D,Vol.51,No.11,pp.928-937,2002 D.J.Goodman et al.,"Packet Reservation Multiple Access for Local Wireless Communications",IEEE Transactions on Communications,Vol.37,No.8,pp.885-890, August 1989
次世代ネットワークでは、音声、映像、IP系の各アクセスサービスに対応し、かつ各品質クラスに応じた伝送品質および高スループットが求められており、特に音声伝送の低遅延条件が厳しくなっている。
しかし、従来の方法では、認証確立済み加入者局を対象としてポーリング手順でスケジュールされているため、一時的に上りデータがない通信休止中の加入者局に対しても順次割当が行われる。そのため、無効ポーリングによる無線帯域の浪費が発生し、低トラヒック時の帯域有効利用が図れない課題があった。
一方、低遅延条件を満足するためには上り制御スロット数を多数用意する必要があった。この上り制御スロットは、各加入者局間で公平となるように割当が行われており、通信の品質クラスに関係なく割り当てられるので、上り制御スロット数が増えると遅延条件に拘らず一律に遅延が増加する課題とともに、帯域有効利用が図れない課題があった。
ところで、音声伝送に代表される一般加入電話は、転送遅延および遅延ゆらぎ条件が厳しく、それぞれ 150ms(END-END) であり、FWAに求められる条件は数ms以下と非常に厳しい条件となる。一方、電話は、セッション制御による呼受付後に音声伝送が開始される仕組みであり、通信開始時の接続遅延時間は呼処理層の処理時間を考慮して規定されており、例えばITU−T Y.1530 勧告では平均7500ms、95%値で8450msと比較的緩く、制御信号の転送遅延増加による影響は比較的小さいと推定される。
また、各サービスのトラヒック特性として、音声は周期性をもつショートメッセージ入力、映像はバースト性のロングメッセージ入力、IP系はTCP等のフロー制御を伴ったメッセージ入力のように、それぞれ特有の入力形態になっている。
本発明は、以上の特徴を考慮して通信開始時と通信開始後のアクセス制御を切り替え、ランダムアクセス制御時のアクセス競合確率を低く抑えるとともに、低トラヒック時の帯域有効利用を図り、高スループット出力を実現することができる無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、加入者局の状態として、所定期間を超えて基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、双方向の無線通信に用いる無線フレームに、通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有する無線アクセスシステムにおいて、基地局は、通信停止の加入者局に対してはランダムアクセス制御により上り帯域割当の要求があれば当該加入者局を通信中と認識して帯域割当を行い、通信休止の加入者局に対してはポーリング制御により上り帯域割当の要求があれば帯域割当を行いまた通信停止の報告があれば当該加入者局の通信停止を認識し、通信中の加入者局の上りデータに付加した上り要求帯域の情報に応じて当該加入者局に連続的に帯域割当を行うか当該加入者局の通信休止を認識する制御手段を備える。加入者局は、通信開始の場合はランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求し、通信休止の場合はポーリング制御に応じて上り帯域割当の要求または通信停止の報告を行い、通信中の場合は上りデータに後続する上りデータの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する制御手段を備える。
この無線フレームの第2の制御領域は、ポーリング制御における最大転送遅延時間の範囲で品質クラス(遅延条件)に応じた複数の制御領域に分割され、かつ高品質クラス(低遅延条件)の通信に対して最大転送遅延時間が保証されるように当該制御領域を確保する構成としてもよい。
加入者局は、上りデータの入力周期と品質クラス(遅延条件)ごとに所定期間を設定しかつ上りデータの帯域量を計測して、通信停止、通信開始および通信休止を判定する構成としてもよい。
また、通信開始の加入者局は、ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求した後に基地局から要求に対する帯域割当の通知がない場合に、ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求を行う構成としてもよい。さらに、ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求は、品質クラス(遅延条件)に応じて即時のタイミングから所定数のフレーム周期だけずらしたタイミングを選択し、高品質クラス(低遅延条件)の上り帯域割当の要求を優先する構成としてもよい。
第2の発明は、加入者局の状態として、所定期間を超えて基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、双方向の無線通信に用いる無線フレームに、通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有する無線アクセスシステムの基地局装置において、通信停止の加入者局に対しては、ランダムアクセス制御により上り帯域割当の要求があれば当該加入者局を通信中と認識して帯域割当を行うランダムアクセス制御手段と、通信休止の加入者局に対しては、ポーリング制御により上り帯域割当の要求があれば帯域割当を行い、また通信停止の報告があれば当該加入者局の通信停止を認識するポーリング制御手段と、通信中の加入者局に対しては、上りデータに付加した上り要求帯域の情報に応じて当該加入者局に連続的に帯域割当を行うか当該加入者局の通信休止を認識する通信中制御手段とを備える。
基地局装置は、無線フレームの第2の制御領域は、ポーリング制御における最大転送遅延時間の範囲で品質クラス(遅延条件)に応じた複数の制御領域に分割され、かつ高品質クラス(低遅延条件)の通信に対して最大転送遅延時間が保証されるように当該制御領域を確保する構成としてもよい。
第3の発明は、加入者局の状態として、所定期間を超えて基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、双方向の無線通信に用いる無線フレームに、通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有する無線アクセスシステムの加入者局装置において、通信開始の場合は、ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求するランダムアクセス制御手段と、通信休止の場合は、ポーリング制御に応じて上り帯域割当の要求または通信停止の報告を行うポーリング制御手段と、通信中の場合は、上りデータに後続する上りデータの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する通信中制御手段とを備える。
加入者局装置は、上りデータの入力周期と品質クラス(遅延条件)ごとに所定期間を設定しかつ上りデータの帯域量を計測して、通信停止、通信開始および通信休止を判定する構成としてもよい。
また、加入者局装置は、通信開始にランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求し、その後に基地局から要求に対する帯域割当の通知がない場合に、ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求を行う構成としてもよい。さらに、ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求は、品質クラス(遅延条件)に応じて即時のタイミングから所定数のフレーム周期だけずらしたタイミングを選択し、高品質クラス(低遅延条件)の上り帯域割当の要求を優先する構成としてもよい。
本発明は、通信停止の加入者局を対象としてランダムアクセス制御(S−ALOHA手順)を行うことにより、ランダムアクセス競合確率を低く抑えることができる。特に、通信停止の加入者局を対象とし、かつアクセス契機を通信開始に限定しているためにアクセス競合確率が低くなり、比較的緩やかな接続遅延時間の許容値を十分にクリアすることができる。また、アクセス競合が生じた場合でも、低遅延条件の帯域割当要求を優先的に処理することにより、低遅延条件のトラヒックにも十分に対応することができる。
また、通信開始後は通信休止(音声通信では消音時)の加入者局を対象としてポーリング制御を行うことにより、低トラヒック時の帯域有効利用が可能になり、高スループット化を実現することができる。
また、加入者局に上りデータが存在する通信中は、帯域割当、データ送信、帯域割当の要求(残量の通知)を繰り返すことにより、低遅延伝送が可能になる。また、高トラヒック時には、品質保証限界値に対応する最大転送遅延時間の範囲でポーリングされるため、遅延条件に緩慢なトラヒックに影響されることなく、帯域の有効利用を図りながら最大転送遅延時間を保証することができる。
(無線フレームの構成例)
図1は、本発明の無線アクセスシステムにおける無線フレームの構成例を示す。本無線フレームの周期は固定であり、ハードウェア等の条件により例えば1m秒周期になっている。
無線フレームは、基地局から各加入者局への通信に用いる下り回線として下りヘッダ領域TS11および下りデータ領域TS12と、各加入者局から基地局への通信に用いる上り回線としてDMF領域TS13および上りデータ領域TS14に加えて、新たにアクセス制御領域TS17と新たな構成の上り制御領域TS18を有し、無線フレーム間の境界に設定される干渉防止用のガードタイム(GT)TS16が配置される。
下りヘッダ領域TS11のプリアンブル(PR)TS21、基地局番号TS22、監視制御コマンドTS24、上りデータスロット割当領域TS25は、従来の無線フレームと同様の機能を有する。従来構成と異なるフレーム構造TS23は、各領域の境界位置等を示す情報の他に、ランダムアクセス競合確率等を考慮して半固定的にアクセス制御領域TS17のスロット数を設定するアクセス制御スロット数TS31、基地局において通信休止状態を検出している加入者局数に対応して上り制御領域TS18のスロット数を設定する上り制御スロット数TS32を含む。ここで、上り制御スロット数TS32は、半固定的に設定された最大上り制御スロット数Mを上限として動的に可変設定される。また、上り制御領域TS18の各スロット割り当てを示す上り制御スロット割当領域TS26は、動的に可変設定されるスロット数を有する。
下りデータ領域TS12は、基地局から複数の加入者局に対する下りデータを伝送するための領域であり、上りデータ領域TS14は、複数の加入者局から基地局に対する上りデータを伝送するための領域であり、それぞれ複数の加入者局に対応するために複数のタイムスロットに分割されている。ここで、上りデータ領域TS14の各上りデータは、プリアンブル(PR)TS41、加入者局番号TS42、分割再合成情報TS43、データ送信後の上りデータ残量の通知に用いる上り要求帯域量TS44、ペイロードTS45および誤り訂正符号TS46から構成され。また、上りデータ領域TS14の各タイムスロットには、隣接する上り信号の衝突を防止するガードタイム(GT)が必要に応じて付加される。
DMF領域TS13は、基地局と複数の加入者局間の距離差により発生する伝搬遅延時間を測定し、基地局で各加入者局からの無線信号を受信する際に衝突しないように、各加入者局の送信タイミングを調整する領域である。また、DMF領域TS13では、下りヘッダ領域TS11の監視制御コマンドTS24に対する上り監視信号(レスポンス)の送信も行うことが可能である。
アクセス制御領域TS17は、上りデータが存在する加入者局の通信開始により、S−ALOHA手順で下り回線のアクセス制御スロット数TS31で指示されるスロットをランダムに選択し、各加入者局間のアクセス競合を回避しながら基地局に対して上り帯域割当要求を行うための領域であり、加入者局の通信開始通知も兼ねている。
上り制御領域TS18は、加入者局が通信休止中に基地局からのポーリングに応じて上り要求帯域を報告するための領域であり、半固定的に設定される最大上り制御スロット数M、低遅延用の最大上り制御スロット数N(0<N≦M)が通信休止中の加入者局数により動的に可変になっている。
(加入者局の通信開始時のアクセス制御)
図2〜図4は、本発明における通信開始時のアクセス制御手順を示す。
加入者局は、音声伝送等のパケット周期、バースト特性によるパケット周期を考慮した通信状態判定タイマTを有し、その間に上りデータの入力がない状態を「通信停止」、その間に上りデータが入力したときの状態を「通信開始」、未送信の上りデータがある状態を「通信中」と判定する。当該タイマは、各品質クラスごとに備えることにより各トラヒック特性に柔軟に対応可能である。なお、「通信中」の加入者局において、通信状態判定タイマT以内で一時的に上りデータがない状態を「通信休止」とする。
図2において、基地局はフレーム周期T1ごとに下り回線でアクセス制御スロット数TS31を指示する。上りデータの入力により通信開始となった加入者局は、アクセス制御スロット数TS31で指示される上り回線のアクセス制御領域TS17のスロットをランダムに選択して上り帯域割当要求を行う。上り帯域割当要求を行う際は、品質クラスごとの送信バッファに蓄積された帯域量を送信するので、基地局では品質クラスごとの通信要求状況の把握が可能である。
上り帯域割当要求を受信した基地局は、加入者局状態管理テーブルの当該加入者局の状態を通信停止から通信中に状態変更するとともに、帯域管理テーブルで管理している当該加入者局の上り要求帯域量を更新する。その後、基地局は最新の上り要求帯域量をもとに、例えば各加入者局が公平となり、かつ高い優先トラヒックから優先的に送信できるように帯域割当を行い、下り回線の上りデータスロット割当領域TS25により上りデータ送信指示を行う。
上りデータスロット割当領域TS25で上りデータ送信指示を受けた加入者局は、上りデータ領域TS14の指示されたスロットで、優先度が高い上りデータから順次送信する。あるいは、基地局から指示される送信順序で送信してもよい。また、データ送信後の上り要求帯域量(残量)があれば、上りデータの上り要求帯域量TS44に書き込まれる。
上りデータ領域TS14の上りデータを受信した基地局は、ペイロードTS45と上り要求帯域量(残量)TS44を分離し、ペイロードTS45はネットワーク側へ送出し、上り要求帯域量(残量)TS44を用いて帯域管理テーブルを最新値に更新する。この手順を上り要求帯域量(残量)TS44が0を示すまで繰り返す。加入者局の上り要求帯域量(残量)が0になったことを検出した基地局は、当該加入者局の状態を通信中から通信休止に状態変更し、帯域管理テーブルを更新する。なお、通信休止とは、通信中であるが加入者局に上りデータがない状態を示し、例えば音声通信の場合は消音状態、映像伝送の場合はバースト間隔に相当する。
以上のアクセス制御スロット数TS31およびアクセス制御領域TS17を用いた上り帯域割当要求は、通信開始となった加入者局を対象としてS−ALOHA手順で実施されるため、そのタイミングで通信開始した加入者局が複数ある場合、アクセス競合による信号衝突が発生することがある。図3に低遅延条件におけるアクセス競合時のアクセス制御手順を示し、図4に緩遅延条件におけるアクセス競合時のアクセス制御手順を示す。
図3および図4において、通信開始した加入者局A,Bは、アクセス制御スロット数TS31で指示される上り回線のアクセス制御領域TS17のスロットをランダムに選択して上り帯域割当要求を行うが、互いに同一のスロット#1を選択すると信号衝突が発生し、それぞれの上り帯域割当要求が基地局に到達しない。加入者局A,Bは、上り帯域割当要求後に基地局から上りデータスロット割当領域TS25による上りデータ送信指示が届かない場合、信号衝突と判断して再要求を行う。再要求は、品質クラスごとに対応する送信バッファに蓄積された上りデータの有無に応じて2つのパターンに分かれる。
すなわち、加入者局A,Bに遅延条件に厳しい条件の品質クラスに対応する送信バッファに上りデータが存在すれば、図3に示すように、信号衝突と判断したタイミングでアクセス制御領域TS17のスロットをそれぞれランダムに再選択し、上り帯域割当要求を再送信する。一方、加入者局A,Bに遅延条件に緩い条件の品質クラスに対応する送信バッファのみに上りデータが存在すれば、図4に示すように、信号衝突と判断したタイミングからランダムなシフト係数分シフトしたタイミングで、アクセス制御領域TS17のスロットをそれぞれランダムに再選択し、上り帯域割当要求を再送信する。
いずれにおいても上り帯域割当要求を受信した基地局は、図2に示すアクセス制御手順と同様に、加入者局A,Bの状態を通信停止から通信中に状態変更するとともに、帯域管理テーブルで管理している当該加入者局の上り要求帯域量を更新する。そして、基地局は加入者局A,Bに対して、それぞれ上りデータスロット割当領域TS25により上りデータ送信指示を行う。上りデータスロット割当領域TS25で上りデータ送信指示を受けた加入者局A,Bは、上りデータ領域TS14の指示されたスロットで上りデータを送信し、さらに加入者局の上り要求帯域量(残量)TS44が0を示すまで、上りデータスロット割当と上りデータ送信を繰り返す。
このように、通信開始時にランダムアクセス制御に代表されるS−ALOHA手順により上り帯域割当要求を行うため、例えば音声通信では呼制御開始時に競合確率によるランダムな信号伝送遅延が加わるが、図3に示すように優先的な制御により接続遅延時間等への影響を小さく抑えることができる。例えば、ITU−T Y.1530 勧告で規定されている接続遅延時間(平均7500ms、95%値8450ms)に対してもほぼ問題なく呼接続処理が可能である。また、本実施形態のS−ALOHA手順は、通信開始の加入者局に特定することによりランダムアクセス競合確率を低く抑えることが可能であり、アクセス制御領域TS17のスロット数を少なくすることができるので、帯域浪費を回避することができる。また、送信バッファに上りデータが存在する間は、帯域割当および上りデータ送信が繰り返されるので、通信時の低遅延伝送が可能となる。
(加入者局の通信休止中のアクセス制御)
図5および図6は、本発明における通信休止中のアクセス制御手順を示す。ここで、図5のアクセス制御手順は通信休止から通信中に移行する場合であり、図6のアクセス制御手順は通信休止から通信停止に移行する場合である。
図5において、基地局は下り回線の上り制御スロット割当領域TS26で、加入者局状態管理テーブルで管理している通信休止の加入者局を対象として、ポーリング手順により上り要求帯域量の報告を指示する。なお、TCP等の通信のように、下り伝送の際にACK等の上り信号が発生するので、下りの送信バッファに下りデータが存在する場合にも本手順を動作させてもよい。
上り要求帯域量の報告の指示を受けた通信休止中の加入者局は、上り制御スロット割当領域TS26で指示された上り制御領域TS18のスロットで、品質クラスごとの送信バッファに蓄積されている上り要求帯域量を基地局に報告する。以上の処理がフレーム周期T1で行われる。ここで、上り要求帯域量が0(依然として通信休止)であれば、ポーリング周期T2ごとに当該加入者局に対して上り要求帯域量の報告を指示する。
なお、加入者局は、図6に示すように、通信状態判定タイマTの間に上りデータの入力がなく「通信停止」を判定すると、上り制御領域TS18で「通信停止」を基地局に報告する。加入者局の「通信停止」の通知を受けた基地局は、当該加入者局の加入者局状態管理テーブルを通信休止から通信停止に状態変更し、帯域管理テーブルを更新する。以後、「通信停止」となった加入者局に対しては、図2〜図4で説明した通信開始時のアクセス制御を行う。
一方、図5において、通信状態判定タイマTの間に上りデータの入力があった加入者局は、上り制御スロット割当領域TS26で指示された上り制御領域TS18のスロットで上り要求帯域量を基地局に報告する。加入者局の上り要求帯域量の通知を受けた基地局は、当該加入者局の加入者局状態管理テーブルを通信休止から通信中に状態変更し、帯域管理テーブルの上り要求帯域量を更新する。以後、基地局は加入者局に対して、上りデータスロット割当領域TS25により上りデータ送信指示を行う。上りデータスロット割当領域TS25で上りデータ送信指示を受けた加入者局は、上りデータ領域TS14の指示されたスロットで上りデータを送信し、さらに加入者局の上り要求帯域量(残量)TS44が0を示すまで、上りデータスロット割当と上りデータ送信を繰り返す。
ところで、上り制御スロット割当領域TS26および上り制御領域TS18のスロット数は、遅延条件に厳しい通信用としてN個、遅延条件に緩い通信用も含めた全体としてM個(N≦M)ある。ただし、Nの値は、遅延条件に厳しい通信を行っている加入者局数に応じて動的に可変であり、0<N≦Mの関係で設定される。また、最大上り制御スロット数であるMの値は、従来と同様に、最大転送遅延条件以内となるように、
M=ROUNDUP(休止加入者局数/N)×フレーム周期<最大転送遅延時間
の関係で設定される。なお、ROUNDUP は切り上げ関数を意味する。
このように、通信休止の加入者局を対象としてポーリング手順により帯域割当を行うことにより、上り制御スロット割当領域TS26および上り制御領域TS18に当てる帯域を小さくすることができるので、低トラヒック時に帯域有効利用による高スループット化を実現することができる。また、上り制御領域TS18は、遅延条件に厳しい領域(Nスロット)と、遅延条件に緩い領域(M−Nスロット)に分割した割り当てを行うことにより、遅延条件に緩いトラヒックに影響されることなく遅延条件の保証が可能になる。
(基地局装置の構成例)
図7は、本発明の無線アクセスシステムにおける基地局装置の構成例を示す。図において、基地局装置は、アンテナ10、高周波回路20および通信制御回路30により構成される。高周波回路20は、受信機21および送信機22と、送受切り替えを行うスイッチ23を備える。通信制御回路30は、変復調回路31、TDMA制御回路32、通信インタフェース回路33、制御回路34、パケット数計測回路35、下りデータおよび受信した上りデータを一時的に蓄積する送信バッファ36および受信バッファ37を備える。ただし、送信バッファ36および受信バッファ37は、加入者局ごとおよび品質クラスごとに設けられる。
通信インタフェース回路33は、IPネットワークと接続される。IPネットワークから入力するイーサフレームのレイヤ2情報であるVLANタグ(IEEE802.1Q) には、ユーザ識別子としてVID、品質識別子として品質クラスが付与されている。このイーサフレームは、保守監視システム等により予め設定されたVID対加入者局との対応関係に従って、加入者局ごとかつ品質クラスごとの送信バッファ36に蓄積される。この送信バッファ36に蓄積された下りデータ量はパケット数計測回路35で計測され、制御回路34に通知される。
制御回路34の内部には、加入者局ごとおよび品質クラスごとの上り/下り要求帯域量を管理する帯域管理テーブルと、加入者局ごとの状態を管理する加入者局状態管理テーブルを有し、それぞれ加入者局との通信により更新される。すなわち、制御回路34は、フレーム周期ごと、例えば1msごとに起動され、各加入者局から送信される前フレームのアクセス制御領域TS17で通知される通信開始時の上り帯域割当要求、上り制御領域TS18で通知される通信休止中の上り要求帯域量、上りデータ領域TS14に付加される上り要求帯域量(残量)TS44を取得し、それぞれに応じて帯域管理テーブルを更新する。
また、制御回路34の加入者局状態管理テーブルは、アクセス制御領域TS17で通信開始時の上り帯域割当要求を通知された場合には通信停止から通信中に変更し、上り制御領域TS18で通信休止中の上り要求帯域量(または通信停止)を通知された場合には通信休止から通信中(または通信停止)に変更する。さらに、上りデータスロット割当TS25で指定した上りデータ領域TS14のスロットに付加される上り要求帯域量(残量)TS44が0を示す場合には通信中から通信休止に変更する。また、上り通信状態が通信停止でも、下りデータが存在する場合には加入者局状態管理テーブルを通信休止中に設定する。なお、通信休止に遷移させる場合は、低遅延が要求されている通信か否かの状態を記憶する。
また、制御回路34では、保守管理システム等により設定されたアクセス制御スロット数TS31、上り制御スロット数(最大上り制御スロット数Mおよび低遅延条件用の最大上り制御スロット数N)は不揮発性メモリに格納され、提供するサービスに応じて柔軟に変更可能な構成になっている。
また、制御回路34は、加入者局状態管理テーブルに記憶している加入者局状態のうち、通信休止の加入者局を対象として、低遅延条件の加入者局がN以内、低遅延条件でない加入者局が(M−N)以内となり、各加入者局間で公平となるようにラウンドロビン方式で選択した結果を、上り制御スロット数TS32および上り制御スロット割当TS26をTDMA制御回路32に通知し、不揮発性メモリに格納されているアクセス制御スロット数TS31をTDMA制御回路32に通知し、TDMA制御装置32から加入者局装置に送信する。
TDMA制御回路32は、図1に示す無線フレームの生成・分解処理を行う。変復調回路31は、TDMA制御回路32から入力するベースバンド信号を変調して高周波回路20に出力するとともに、高周波回路20から入力する受信信号を復調してTDMA制御回路32に出力する。
高周波回路20の送信機22は、変復調回路31から出力された中間周波数の信号を無線周波数に周波数変換するとともに、この高周波信号を電力増幅し、スイッチ23を介してアンテナ10から送信する。受信機21は、アンテナ10で受信した無線周波数の信号をスイッチ23を介して入力し、増幅した後に中間周波数の信号に変換して変復調回路31に出力する。
(加入者局装置の構成例)
図8は、本発明の無線アクセスシステムにおける加入者局装置の構成例を示す。図において、加入者局装置は、アンテナ40、高周波回路50および通信制御回路60により構成される。高周波回路50は、受信機51および送信機52と、送受切り替えを行うスイッチ53を備える。通信制御回路60は、変復調回路61、TDMA制御回路62、通信インタフェース回路63、制御回路64、パケット数計測回路65、下りデータおよび受信した上りデータを一時的に蓄積する送信バッファ66および受信バッファ67を備える。ただし、送信バッファ66および受信バッファ67は品質クラスごとに設けられる。
通信インタフェース回路63は、ユーザ端末と接続される。ユーザ端末から入力するイーサフレームのレイヤ3情報には、品質条件を示す情報としてIPV4の場合はTOS(Type of Service)値、IPV6の場合はTraffic Class を品質識別子として付与されており、これらの情報により振り分けを行い、品質クラスごとの送信バッファ66に蓄積される。この送信バッファ66に蓄積された下りデータ量はパケット数計測回路65で計測され、制御回路64に通知される。
制御回路64は、自局の状態を管理する情報を記憶しており、パケット数計測回路65の計測値から送信すべき上りデータがあることが分かれば、自局の状態を通信状態として、アクセス制御スロット数TS31で指示されるアクセス制御領域TS17のスロットをランダムに選択し、品質クラスごとの上り帯域割当要求を送信する。次の上りデータスロット割当領域TS25で上り帯域割当要求に対する送信指示を通知された場合は、上りデータ領域TS14の指示されたスロットで上りデータを送信する。なお、上りデータ送信後の上り要求帯域量(残量)TS44があれば、上りデータに付加して送信する。
また、上り帯域割当要求に対する送信指示がなければ、アクセス競合が発生したものと判断してアクセス制御領域TS17のスロットをランダムに選択して上り帯域割当要求を再送信する。ただし、低遅延要求の上り帯域割当要求が存在する場合は、当該タイミングで上り帯域割当要求を再送信するアクセス制御領域TS17のスロットをランダムに選択するが、低遅延要求の上り帯域割当要求が存在しない場合は、ランダムに選択するシフト係数に応じて無線フレームをずらしてスロット選択を行う。
また、制御回路64は、通信中に上りデータがなく通信休止に入ったときに通信状態判定タイマTを起動し、その間に新たに上りデータの入力がない場合には通信中から通信停止に移行する。
また、制御回路64は、通信停止に至る前の通信休止中に、上り制御スロット割当領域TS26でポーリングされたときに、上りデータが存在すればパケット数計測回路65の最新値を上り要求帯域量として、上り制御領域TS18の指示されたスロットで送信する。その際に、通信休止から通信中に状態変更し、通信状態判定タイマTを停止する。一方、通信休止中に通信状態判定タイマTのタイムアウトで通信停止になった場合には、上り制御領域TS18の指示されたスロットでその旨を基地局に通知する。
TDMA制御回路62は、図1に示す無線フレームの生成・分解処理を行う。変復調回路61は、TDMA制御回路62から入力するベースバンド信号を変調して高周波回路50に出力するとともに、高周波回路50から入力する受信信号を復調してTDMA制御回路62に出力する。
高周波回路50の送信機52は、変復調回路61から出力された中間周波数の信号を無線周波数に周波数変換するとともに、この高周波信号を電力増幅し、スイッチ53を介してアンテナ40から送信する。受信機51は、アンテナ40で受信した無線周波数の信号をスイッチ53を介して入力し、増幅した後に中間周波数の信号に変換して変復調回路61に出力する。
本発明の無線アクセスシステムにおける無線フレームの構成例を示す図。 本発明における通信開始時のアクセス制御手順(アクセス競合なし)を示す図。 本発明における通信開始時のアクセス制御手順(アクセス競合、低遅延条件)を示す図。 本発明における通信開始時のアクセス制御手順(アクセス競合、緩遅延条件)を示す図。 本発明における通信休止中のアクセス制御手順(通信休止→通信中)を示す図。 本発明における通信休止中のアクセス制御手順(通信休止→通信停止)を示す図。 本発明の無線アクセスシステムにおける基地局装置の構成例を示す図。 本発明の無線アクセスシステムにおける加入者局装置の構成例を示す図。 無線アクセスシステムの全体構成を示す図。 従来の無線アクセスシステムにおける無線フレームの構成例を示す図。
符号の説明
10,40 アンテナ
20,50 高周波回路
30,60 通信制御回路
21,51 受信機
22,52 送信機
23,53 スイッチ
31,61 変復調回路
32,62 TDMA制御回路
33,63 通信インタフェース回路
34,64 制御回路
35,65 パケット数計測回路
36,66 送信バッファ
37,67 受信バッファ

Claims (11)

  1. 基地局と複数の加入者局との間で、TDMA/TDD方式により双方向の無線通信を行う固定無線アクセスシステム(FWA)であって、音声、映像、IPその他のマルチメディア通信に対応する無線アクセスシステムにおいて、
    前記加入者局の状態として、所定期間を超えて前記基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、
    前記双方向の無線通信に用いる無線フレームに、前記通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い前記通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、前記通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに前記通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有し、
    前記基地局は、前記通信停止の加入者局に対しては前記ランダムアクセス制御により前記上り帯域割当の要求があれば当該加入者局を通信中と認識して帯域割当を行い、前記通信休止の加入者局に対しては前記ポーリング制御により前記上り帯域割当の要求があれば帯域割当を行いまた通信停止の報告があれば当該加入者局の通信停止を認識し、前記通信中の加入者局の上りデータに付加した前記上り要求帯域の情報に応じて当該加入者局に連続的に帯域割当を行うか当該加入者局の通信休止を認識する制御手段を備え、
    前記加入者局は、前記通信開始の場合は前記ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求し、前記通信休止の場合は前記ポーリング制御に応じて上り帯域割当の要求または通信停止の報告を行い、前記通信中の場合は上りデータに後続する上りデータの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する制御手段を備えた
    ことを特徴とする無線アクセスシステム。
  2. 請求項1に記載の無線アクセスシステムにおいて、
    前記無線フレームの第2の制御領域は、ポーリング制御における最大転送遅延時間の範囲で品質クラス(遅延条件)に応じた複数の制御領域に分割され、かつ高品質クラス(低遅延条件)の通信に対して最大転送遅延時間が保証されるように当該制御領域を確保する構成である
    ことを特徴とする無線アクセスシステム。
  3. 請求項1に記載の無線アクセスシステムにおいて、
    前記加入者局は、前記上りデータの入力周期と品質クラス(遅延条件)ごとに前記所定期間を設定しかつ前記上りデータの帯域量を計測して、前記通信停止、前記通信開始および前記通信休止を判定する構成である
    ことを特徴とする無線アクセスシステム。
  4. 請求項1に記載の無線アクセスシステムにおいて、
    前記通信開始の加入者局は、前記ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求した後に前記基地局から要求に対する帯域割当の通知がない場合に、前記ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求を行う構成である
    ことを特徴とする無線アクセスシステム。
  5. 請求項4に記載の無線アクセスシステムにおいて、
    前記ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求は、品質クラス(遅延条件)に応じて即時のタイミングから所定数のフレーム周期だけずらしたタイミングを選択し、高品質クラス(低遅延条件)の上り帯域割当の要求を優先する構成である
    ことを特徴とする無線アクセスシステム。
  6. 基地局と複数の加入者局との間で、TDMA/TDD方式により双方向の無線通信を行う固定無線アクセスシステム(FWA)であって、音声、映像、IPその他のマルチメディア通信に対応する無線アクセスシステムの基地局装置において、
    前記加入者局の状態として、所定期間を超えて前記基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、
    前記双方向の無線通信に用いる無線フレームに、前記通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い前記通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、前記通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに前記通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有し、
    前記通信停止の加入者局に対しては、前記ランダムアクセス制御により前記上り帯域割当の要求があれば当該加入者局を通信中と認識して帯域割当を行うランダムアクセス制御手段と、
    前記通信休止の加入者局に対しては、前記ポーリング制御により前記上り帯域割当の要求があれば帯域割当を行い、また通信停止の報告があれば当該加入者局の通信停止を認識するポーリング制御手段と、
    前記通信中の加入者局に対しては、上りデータに付加した前記上り要求帯域の情報に応じて当該加入者局に連続的に帯域割当を行うか当該加入者局の通信休止を認識する通信中制御手段と
    を備えたことを特徴とする基地局装置。
  7. 請求項6に記載の基地局装置において、
    前記無線フレームの第2の制御領域は、ポーリング制御における最大転送遅延時間の範囲で品質クラス(遅延条件)に応じた複数の制御領域に分割され、かつ高品質クラス(低遅延条件)の通信に対して最大転送遅延時間が保証されるように当該制御領域を確保する構成である
    ことを特徴とする基地局装置。
  8. 基地局と複数の加入者局との間で、TDMA/TDD方式により双方向の無線通信を行う固定無線アクセスシステム(FWA)であって、音声、映像、IPその他のマルチメディア通信に対応する無線アクセスシステムの加入者局装置において、
    前記加入者局の状態として、所定期間を超えて前記基地局に送信する上りデータがない状態の「通信停止」、該通信停止中に上りデータが入力したときの状態の「通信開始」、未送信の上りデータがある状態の「通信中」、該所定期間内で未送信の上りデータがない状態の「通信休止」を有し、
    前記双方向の無線通信に用いる無線フレームに、前記通信停止の加入者局に対してランダムアクセス制御を行い前記通信開始の加入者局が上り帯域割当を要求する制御情報をやりとりする第1の制御領域と、前記通信休止の加入者局に対してポーリング制御を行い当該加入者局が上り帯域割当の要求や通信停止を報告する制御情報をやりとりする第2の制御領域とを有し、さらに前記通信中の加入者局が上りデータに後続データの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する領域を有し、
    前記通信開始の場合は、前記ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求するランダムアクセス制御手段と、
    前記通信休止の場合は、前記ポーリング制御に応じて上り帯域割当の要求または通信停止の報告を行うポーリング制御手段と、
    前記通信中の場合は、上りデータに後続する上りデータの有無に応じた上り要求帯域の情報を付加する通信中制御手段と
    を備えたことを特徴とする加入者局装置。
  9. 請求項8に記載の加入者局装置において、
    前記上りデータの入力周期と品質クラス(遅延条件)ごとに前記所定期間を設定しかつ前記上りデータの帯域量を計測して、前記通信停止、前記通信開始および前記通信休止を判定する構成である
    ことを特徴とする加入者局装置。
  10. 請求項8に記載の加入者局装置において、
    前記通信開始に前記ランダムアクセス制御に応じて上り帯域割当を要求し、その後に前記基地局から要求に対する帯域割当の通知がない場合に、前記ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求を行う構成である
    ことを特徴とする加入者局装置。
  11. 請求項10に記載の加入者局装置において、
    前記ランダムアクセス制御に応じた上り帯域割当の再要求は、品質クラス(遅延条件)に応じて即時のタイミングから所定数のフレーム周期だけずらしたタイミングを選択し、高品質クラス(低遅延条件)の上り帯域割当の要求を優先する構成である
    ことを特徴とする加入者局装置。
JP2007110878A 2007-04-19 2007-04-19 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置 Active JP4754525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007110878A JP4754525B2 (ja) 2007-04-19 2007-04-19 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007110878A JP4754525B2 (ja) 2007-04-19 2007-04-19 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008271137A true JP2008271137A (ja) 2008-11-06
JP4754525B2 JP4754525B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=40050067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007110878A Active JP4754525B2 (ja) 2007-04-19 2007-04-19 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4754525B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012034410A1 (zh) * 2010-09-16 2012-03-22 中兴通讯股份有限公司 进行随机接入冲突规避的方法及移动终端
JP2014027698A (ja) * 2008-12-12 2014-02-06 Mitsubishi Electric Corp データ送受信方法、データ送受信システム、マスタ装置、及びスレーブ装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002077984A (ja) * 2000-08-29 2002-03-15 Toshiba Corp ポイント・マルチポイント加入者無線システム及びポイント・マルチポイント無線通信に於ける伝送帯域割当方式
JP2002135834A (ja) * 2000-10-26 2002-05-10 Mitsubishi Electric Corp 無線通信システム、加入者局、基地局および無線アクセス制御方法
JP2003273880A (ja) * 2002-03-14 2003-09-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> タイムスケジューリング方法および基地局

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002077984A (ja) * 2000-08-29 2002-03-15 Toshiba Corp ポイント・マルチポイント加入者無線システム及びポイント・マルチポイント無線通信に於ける伝送帯域割当方式
JP2002135834A (ja) * 2000-10-26 2002-05-10 Mitsubishi Electric Corp 無線通信システム、加入者局、基地局および無線アクセス制御方法
JP2003273880A (ja) * 2002-03-14 2003-09-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> タイムスケジューリング方法および基地局

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014027698A (ja) * 2008-12-12 2014-02-06 Mitsubishi Electric Corp データ送受信方法、データ送受信システム、マスタ装置、及びスレーブ装置
CN104639212A (zh) * 2008-12-12 2015-05-20 三菱电机株式会社 数据发送接收方法、数据发送接收系统、主机装置以及从机装置
CN104639212B (zh) * 2008-12-12 2017-05-03 三菱电机株式会社 数据发送接收方法、数据发送接收系统、主机装置以及从机装置
WO2012034410A1 (zh) * 2010-09-16 2012-03-22 中兴通讯股份有限公司 进行随机接入冲突规避的方法及移动终端
CN102404864A (zh) * 2010-09-16 2012-04-04 中兴通讯股份有限公司 进行随机接入冲突规避的方法及移动终端

Also Published As

Publication number Publication date
JP4754525B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110856222B (zh) 一种流量控制的方法及装置
RU2407239C2 (ru) Система мобильной связи, мобильная станция, базовая станция и способ управления передачей данных
US10972400B2 (en) Maintenance of downlink throughput
KR102567917B1 (ko) 롱 텀 에볼루션 통신 시스템을 위한 다중-기술 집적 아키텍처
KR101268200B1 (ko) 이동통신 시스템에서의 무선자원 할당방법
JP4805081B2 (ja) 無線中継装置、無線中継方法および無線中継プログラム
KR100886202B1 (ko) 무선 네트워크에 있어서의 반송파 감지 다중 접속프로토콜을 최적화하기 위한 알고리듬 및 프로토콜을이용하는 시스템 및 방법
JPWO2002025983A1 (ja) 移動体通信システム
KR20070086060A (ko) 전력 제어 기능을 구비한 멀티캐스트 통신 시스템
CN103688492A (zh) 业务流删除方法及装置
AU2001270412B2 (en) Control channel for a wireless digital subscriber line system
AU2001270412A1 (en) Control channel for a wireless digital subscriber line system
US20030043839A1 (en) Method of scheduling data packets for transmission over a shared channel, and a terminal of data packet transmission network
KR19990063802A (ko) 일시적인장치확인자메시지응답제어방법
JP4718513B2 (ja) ビジー信号コンセプトを用いた干渉許容範囲シグナリング
JP2010537593A (ja) リソース、ネットワーク要素及びユーザ機器をスケジューリングするための方法
JP4754525B2 (ja) 無線アクセスシステム、基地局装置および加入者局装置
JP4674223B2 (ja) レシーバ・フィードバック及びビジーバーストを用いたブロードキャスト・シグナリング
JP2008022535A (ja) サービス品質サポートのための分散化マルチユーザリンク適応
KR101624937B1 (ko) 무선 통신 시스템에서 단말의 버퍼 상태 보고 정보 생성 방법 및 이를 위한 장치
US7295817B2 (en) Wireless data communication unit
US8190208B2 (en) Base station
CN115226251A (zh) 双连接的数据分流方法和装置
JP2009207187A (ja) 移動体通信システム
AU2005244566A1 (en) Control Channel for a Wireless Digital Subscriber Line System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110524

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4754525

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350