JP2008264738A - 静電集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電微粒化ノズルから荷電イオン化液の液滴を噴霧して静電微粒化することで、集塵板間に流入された汚染ガスに対して集塵処理を行う静電集塵装置において、捕捉困難であったナノ領域以下の大気汚染物質(CO,NO,SO,ばい塵,ダイオキシン類,揮発性有機化合物(VOC)等)についても有効に除去可能な静電集塵装置を提供する。
【解決手段】静電微粒化ノズルより静電微粒化される荷電イオン化液について、水等の液とオゾン液とを混合して高抵抗値を維持した混合液に対して直流高電圧を印加して荷電した荷電イオン化混合液とすることにより、静電微粒化の噴霧パターンの形状を安定させて優れた集塵効果を発揮させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、湿式の静電集塵装置(以下、単に静電集塵装置という)に関し、特に、静電微粒化された液滴でも捕捉が不可能であった二酸化炭素(CO)についても除去可能な静電集塵装置に関する。
静電集塵装置の静電集塵室の基本原型は、高電圧が印加され、荷電イオン化液が噴霧する電極としての役割を果たすノズルを配列した噴霧供給管(電極管)を挟んでアースされた一対の集塵板を対向して配し、ノズルと集塵板との間に電界を形成し、対向した集塵板間を汚れたガスの通過路として構成する。即ち、汚れたガスの通路には電界が形成される構成とするというものである。
この汚れたガスの通過路に汚れたガスを通過させると、汚れたガス中に含まれた塵は、前記ノズルから噴霧される霧状の荷電イオン化液により帯電し、形成された電界中を集塵板に引きつけられて集塵板に捕捉されると言う構成を基本原型としていた。
そして、ノズルから荷電イオン化液を噴霧するに際して、噴霧供給管に印加される電圧、集塵板間隔、噴霧供給管へ供給する荷電イオン化液の流量等を調節することにより、噴霧供給管に形成された複数の静電微粒化ノズルから荷電イオン化液が静電微粒化(液体表面の電界が大きくなると、表面に働く静電気力によって電気流体力学的に不安定になり、帯電した液滴が多数生ずる現象)して噴霧することで、効果的な集塵作用が発揮されることが見出された。
すなわち、例えば特許文献1に記載されるように、高電圧が印加されて電極としての役割を果たす静電微粒化ノズルの先端箇所を局所的コロナ限界状態とすることにより、静電微粒化ノズルから放出される荷電イオン化液は、対向して配置されてアースされた一対の集塵板と前記静電微粒化ノズルの間に形成された電界中に噴霧されることで飛散して静電微粒化するというものである。
特公昭52−25590
しかしながら、上述した静電集塵装置においては、液滴にばい塵を付着させて捕捉するという原理を採用しているため、汚染ガス中に含まれる二酸化炭素(CO),窒素酸化物(NO)は水に不溶であるため、汚染ガスの流路に存在する静電微粒化された荷電イオン化液の液滴では捕捉できず、汚染ガスの種類によっては集塵効果が発揮できないという不都合があった。
そこで、酸化剤を荷電イオン化液に混入させて静電微粒化することで、汚染ガスと荷電イオン化液の液滴が接触するに際して酸化作用を起こさせ、水に不溶なガス等について化学変化を起こさせた上で捕捉するようにした静電集塵装置の構造が提案されている。この静電集塵装置によれば、硫黄酸化物(SO)については、ある程度除去可能となるものの、窒素酸化物(NO)については十分に除去できず、更に、二酸化炭素(CO)やナノ領域以下の微細物質については依然として除去できなかった。
また、酸化剤を荷電イオン化液に混入させた場合、酸化剤を使用することで荷電イオン化液の抵抗値が下がる(高抵抗値を維持することができない)ので、絶縁の見地から噴霧供給管への連続的な供給ができず実用性に支障があった。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、電気導電率の低いオゾン液を使用して静電微粒化を行って電界中の汚染ガスの酸化作用を促進させた場合、効果的な集塵作用が得られる静電微粒化状態を創出することができることを知見し、その原理に基づいた静電集塵装置を提案するに至った。
すなわち、本発明は、大気汚染物質として問題視され従前の静電集塵装置では除去できないCO,NO及びナノ領域の微細物質、ダイオキシン類,揮発性有機化合物(VOC)等や病原菌であるウィルス等、更には従前の静電微粒化液滴で除去できる硫黄酸化物(SO),ばい塵についても、有効に捕捉することを可能とした静電集塵装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明は、
静電集塵室内に配置された一対の集塵板と、
前記集塵板間に配置され内部に荷電イオン化液が供給される電極管とを有し、前記電極管に設けた各静電微粒化ノズルから前記荷電イオン化液の液滴を噴霧して静電微粒化することで、前記集塵板間に流入された汚染ガスに対して集塵処理を行う静電集塵装置であって、
前記静電微粒化される荷電イオン化液は、水等の液とオゾン液とを混合して高抵抗値を維持した混合液に対して直流高電圧を印加して荷電した荷電イオン化混合液である
ことを特徴としている。
本発明によれば、水と電気伝導率が低いオゾン液とを混合した混合液に対して直流高電圧を印加して荷電イオン化混合液とし、これを静電微粒化させるので、静電微粒化するに際して安定的な噴霧パターンを得ることにより、粒状物質及びガス状分子を容易に吸着,吸収することで酸化作用を促進し、これによって二酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO)やナノ領域の有害物質の処理が可能となる。
その結果、静電集塵装置において、広い範囲の大気汚染物質(CO,NO,SO,ばい塵,ダイオキシン類,揮発性有機化合物(VOC)等)やウイルスについて、優れた集塵効果を得ることができる。
本発明の実施の形態の一例としての静電集塵装置について、図面を参照して説明する。
図1は、静電集塵装置の構成説明図であり、荷電イオン化混合液供給装置100を有し、この荷電イオン化混合供給装置100で製造された荷電イオン化混合液が静電集塵装置の静電集塵室200に供給されるように構成されている。
荷電イオン化混合液供給装置100は、金属製の堅固な材料で形成された立方体である筐体1内に、液放液器具40とオゾン液放液器具50を配設した蓋体11を被せて成る液槽10と、これに附帯する機材を配置して構成されている。前記した筐体1は、その壁面等に接地線8が接続されることでアース電位となっている。また、筐体1内に配置された液槽10、並びに機材は、筐体1に対して絶縁材から成る荷台(図示しない)で支持されている。
この液槽10の開口に被せる蓋体11について説明する。
蓋体11は、例えば絶縁材である透明のアクリル樹脂等で形成され、頂部が傘型状とした傾斜天井の筒体に形成され、この傾斜天井の頂部には、液供給源30から供給管31を介して液槽10に液供給源30から送られる水等の液を雨水状の液滴として放出して、液槽10に供給する液放液器具40が設けられ、また、液放液器具40と所望の距離を隔ててオゾン液生成機51から送られるオゾン液を前記した液放液器具40と同じ状態でオゾン液を液滴として放出し、液槽10に供給するオゾン液放液器具50が配置されている。
その蓋体11の高さは、液槽10の開口から前記両器具40、50を配した個所までの内側空間を十分な高さを有する構成とする。
また、蓋体11の天井は、液放液器具40、オゾン液放液器具50から放出される水等の液の液滴やオゾン液の液滴がその内壁面に付着しても、その液滴が速やかに流れ落ちるよう前記両器具40、50を配置した近傍は円錐又は角錐形の傾斜を有する形状とした。
液槽10の開口に、上記構成の蓋体11を被せることにより、放液器具40、並びにオゾン液放液器具50からの放出される液やオゾン液が液槽の外部に飛び散らないようになっている。
蓋体11の高さを液槽10の開口から十分な内側空間を保った高さとした理由は、液槽10の開口から蓋体11に配置した前記液放液器具40並びにオゾン液放液器具50の距離の長さを長くしたことによって、蓋体11の内面が前記した両器具40、50から放出される水等の液、或いはオゾン液に濡れたとしても濡れ面の長さから生じる電気抵抗を大にして液槽10の開口から蓋体11に配置した液放液器具40やオゾン液放液器具50との間で短絡が生じるのを阻止できる構成としたことによる。
また、蓋体11は、蓋体11を液槽10に被せたとき蓋体11の下縁開口部内面が、液槽10の上縁開口部内面部内面より内側になる構造形式としたときは、蓋体11の内面に付着した水等の液やオゾン液は、液槽10内に落下する。従って、これらの液は液槽10の内面を伝わって流下しない。この構成とするときは、蓋体11に配置した液放液器具40、オゾン液放液器具50に対して、液槽10中に貯留されている直流高電圧を印加された荷電イオン混合液からの直流高電圧が短絡するのを阻止できる構成とすることができる。
前記蓋体11を被せる液槽10について説明する。
液槽10内には、前記両器具40、50によって供給された水等の液、並びにオゾン液を混合液として貯留する、その液槽10には、混合液吸引管36を継ぐ排出口36aと戻し管39を継ぐ環流口39aが設けられている。
次に、前記液槽10に貯留された混合液について、オゾンが溶解された荷電イオン化混合液とするための手段について説明する。
液槽10に併設して液槽10に貯留された混合液を導入できるようにした貯留分岐槽80を液槽10と別に筐体1内に配設する。貯留分岐槽80には、取り外し可能な電極22が配設されている。この貯留分岐槽80に配設する電極22は、高電圧直流制御電源20からケーブル21を介して直流高電圧を印加するように接続されている。取り外し可能として貯留分岐槽80に配設される電極22は、絶縁材を介在させて取り外し可能とすることは勿論である。したがって、液槽10内に供給されて貯留された混合液は貯留分岐槽80に導入されて、貯留分岐槽80内で電極22より高電圧直流制御電源20からの直流高電圧が印加されて、液槽10から貯留分岐槽80に導入された混合液はオゾンが溶解された荷電イオン化混合液となる。
荷電イオン化混合液供給装置100に配設する貯留分岐槽80に内設した電極22には、前記装置を継続して使用するうちにカルシウム塩類が付着しても、貯留分岐槽80は、前記混合液をオゾンが溶解された荷電イオン化混合液とするためだけのものであるから小型のものであり、貯留分岐槽80に配設された電極22が前記したように貯留分岐槽80から取り外し可能に配設されていることから、電極22の取り替え、或いは電極22に付着したカルシウム塩類の取り除きは容易に行うことができる。
液槽10と併設する貯留分岐槽80は、前記したように液槽10に貯留された混合液を導入するようになっているので、貯留分岐槽80に内設された電極22に印加する直流高電圧は、貯留分岐槽80中に供給された液槽10からの混合液に印加されるが、この直流高電圧は液槽10中にも液を介して印加されることになり、このため液槽10中に貯留されている混合液もオゾンが溶解された荷電イオン化混合液となることは勿論である。
蓋体11に配設された液放液器具40に液供給源30から水が送られる経路について説明する。
液供給源30から液供給ポンプ60により供給管31を介して液放液器具40に送られる。供給管31の途中には、水中のゴミ等を除去するためのフィルター33、及び、液放液器具40を介して液槽10へ供給する液体の流量を調節するための流量調節装置34が装着されている。
前記した液放液器具40には、液が導入される供給管31が接続され、液槽10に向けて雨水状の液滴として放出させようになっている。この液滴は、液槽10と蓋体11の間に形成される空間、即ち、絶縁機能を発揮する空気中に雨水状の液滴となって放出され、液槽10に供給されるようになる。従って、液槽或いは液槽中で貯留されている荷電イオン化混合液と放液器具の間で短絡するようなことはない。
蓋体11に配設されたオゾン液放液器具50に酸化液発生装置であるオゾン液生成機51から酸化液オゾン液が送られる経路について説明する。
このオゾン液生成機51に対しては、供給管31から分岐される分配管32を介して濃度調整用の水等の液が供給される構成となっている。
分配管32の途中には、液槽10へのオゾン液の供給量を調節するための流量調節装置35が装着されている。
オゾン液放液器具50の構造、並びに機能は液放液器具40と同じである。
オゾン液生成機51は、オゾン液生成機51に組み込まれたオゾン発生機が空気中から圧力スイング吸着機(PSA)により酸素酸化方式で酸素(O)を取り込んだ後、オゾン(O)を発生させる。オゾン発生機で発生したオゾンと水等の液とを混合処理することで所望のオゾン濃度を有するオゾン液が生成され、このオゾン液がオゾン液放液器具50より雨水状の液滴として液槽10に向かって放出される。
すなわち、オゾン液放液器具50は、供給管31に接続される分配管32からの水を導いてオゾン液生成機51内でオゾン液を生成し、このオゾン液を液槽上部からオゾン液放液器具50を通して雨水状の液滴として放出するようになっている。
なお、オゾン液生成機51で得られるオゾン液のオゾン濃度は、オゾン液生成機51中のオゾン発生機によるオゾン発生量を制御することにより、或いは、発生したオゾンと水等の液の混合割合を調整することにより可能なようになっている。
また、オゾン液生成機51には接地線52が接続されることでアース電位(0V)となっている。
液槽10の開口側の内側面の上方位置には液面検知装置70が装着される。この液面検知装置70は、信号変換器71を介して供給管31途中に装着された電磁弁72に接続されている。そして、液槽10内の水位が所定の液面(上限水位)に達した時には、これを検知した液面検知装置70が電磁弁72をOFFにして液放液器具40及びオゾン液放液器具50から液槽10への水等の液及びオゾン液の供給を停止する。また、液槽10内の水位が所定の液面(下限水位)よりも下位になった時には、これを検知した液面検知装置70が電磁弁をONし、液槽10の液が所定の液面(上限水位)に達するまで液放液器具40及びオゾン液放液器具50から水等の液及びオゾン液の供給が行われる。
この操作を行う液面検知装置70の働きによって、液槽10中にイオンが溶解された混合液が所定の液面を保持して貯留される。
液槽10の底部の排出口36aには、前記した両器具40、50から放出されて液槽10内に貯留された混合液、即ちオゾンが溶解された混合液を排出するための混合液吸引管36が接続されている。この混合液吸引管36は、筐体1底板に固定する絶縁材から成る荷台2上に設置された混合液循環供給ポンプ3を介して貯留分岐槽80に通ずる混合液供給管37に接続されている。混合液循環供給ポンプ3は、その駆動軸が絶縁材4を介してモーター5の回転軸に連結され、モーター5の駆動により混合液循環供給ポンプ3が連動するように構成されている。
貯留分岐槽に通ずる混合液供給管37の途中にはレリーフ弁38が配設されている。レリーフ弁38には液槽10の環流口39aに通ずる戻し配管39が接続されている。このレリーフ弁38は、予め設定された一定量のオゾンが溶解された混合液を混合液供給管37の先方側に流すとともに、余剰分を液槽10の環流口39aに通ずる戻し管39に流し、液槽10に環流するように作動する。混合液供給管37の先方は、液槽10から送られたオゾンが溶解された混合液を荷電して該混合液を荷電イオン化混合液とする貯留分岐槽に接続されている。
すなわち、レリーフ弁38は混合液循環供給ポンプ3から混合液供給管37を通じて、貯留分岐槽80側にオゾンが溶解された混合液を戻し配管39へ排出するように設定することにより、レリーフ弁38の作用により予め設定された一定量が液槽10に供給され、オゾンが溶解された混合液の余剰分が戻り配管39を介して液槽10内に戻されるオゾンが溶解された混合液の混合循環手段が構成されている。
その結果、液槽10内に供給されているオゾンが溶解された混合液と、液槽10から排出されて戻り配管39から戻されたオゾンが溶解された混合液とが液槽10内で常時循環混合することにより、オゾンが溶解された混合液が常に活性化されるようにしている。
貯留分岐槽80の先には、各流量調節装置81を介して各段分岐ヘッダー82が接続され、静電集塵装置の静電集塵室200内にオゾンが溶解された混合液を送り込むようになっている。すなわち、静電集塵室200内には、対向するように一対のアースされた集塵板201,202が配設され、集塵板間の上下方向に複数の電極管としての噴射管203が配設され、各噴霧供給管203に対して各各段分岐ヘッダー82が接続されることで、貯留層80の荷電イオン化混合液が各段分岐ヘッダー82を介して静電集塵室200内の噴霧供給管203に供給される。
各噴霧供給管203の下方には、複数の静電微粒化ノズル204が設けられ、この静電微粒化ノズル204より荷電イオン化混合液が静電微粒化して集塵板201,202間において静電微粒化パターン300を以て噴霧されるように構成されている。
上記例では、一対の集塵板201,202を配置して構成したが、一度に多量の汚染ガスを処理可能とするため、3枚以上の集塵板を対向させて配置し、各集塵板間に各段分岐ヘッダーに接続された噴霧供給管を配置するように構成してもよい。
なお、供給管31、分配管32、混合液供給管37には、各配管における流量や圧力を測定するための流量計7や圧力計8がそれぞれ装着されている。
次に、上記構成の静電集塵装置の動作手順について説明する。
先ず、液供給源30の液は供給管31を通じて液放液器具40から液槽10へ雨を降らせるような状態の液滴として放出して供給する。また、オゾン液生成機51で生成したオゾン液もオゾン液放液器具50から液槽10へ上記した液放液器具40と同様に液滴として供給する。
液放液器具40、オゾン液放液器具50から放出された前記の水及びオゾン液は、液槽10に所定の水位に達するまで供給される。液放液器具40から供給される水と、オゾン液放液器具50から供給されるオゾン液との量、或いは濃度の割合は、静電集塵装置の静電集塵室へ供給されて静電微粒化されるオゾンが溶解された荷電イオン化混合液が、オゾン液の作用(静電微粒化パターンを安定化させるとともに、酸化作用を促進する効果)を十分に発揮させるために、流量調節装置34、35を調整するようになっている。また、水にオゾン液を混合する割合はオゾン液生成機51で生成されるオゾン液のオゾン濃度により異なる。
具体的には、例えば、静電集塵室200内において、静電微粒化パターン300で噴霧される液滴のオゾン濃度が0.2〜0.4mg/l程度になるように、液槽10内において、液放液器具40から供給される水と、オゾン液放液器具50から供給されるオゾン液とが混合するように、供給比率等を調整するようにしている。
液槽10内に水及びオゾン液が前記両器具40、50により雨水状に液滴状態で供給されて、これがオゾンを溶解した混合液として貯留され、これが貯留分岐槽80に送られて貯留分岐槽80内にある間、貯留分岐槽80内に配置された電極22には高電圧直流制御電源20からケーブル21を介して、例えば−30kV前後の負の直流高電圧が印加される。
したがって、液滴として液槽10内に放出されて貯留され貯留分岐槽80に分岐されて送られたオゾンが溶解された混合液は、貯留分岐槽80には常時高電圧直流制御電源20から電極22を介して高電圧が印加される状態が維持されているので、貯留分岐槽80内でオゾンが溶解された荷電イオン化混合液となる。
液放液器具40及びオゾン液放液器具50から液槽10へ供給される水等の液及びオゾン液は、液放液器具10及びオゾン液放液器具50の配置位置が液槽10の開口と所定の距離を隔てて配置され、その間に存在する空気が絶縁機能を発揮するので、液槽10に貯留された混合液が荷電されてオゾンを溶解した荷電イオン化混合液となっても、このオゾンを溶解した荷電イオン化混合液に印加された電圧が液放液器具40及びオゾン液放液器具50に向かってリークするようなことはない。
また、液槽10の開口部は蓋体11で塞がれているので、液放液器具40及びオゾン液放液器具50を介して供給される液滴は、蓋体11外に飛散することなく必ず液槽10内に落下するので、液槽10の周囲が水浸しになるようなことを防止できる。
液供給源30並びにオゾン液生成機51から液槽に供給された水、並びにオゾン液は、混合液として貯留分岐槽80内で高電圧直流制御電源10から直流高電圧が印加されることでオゾンが溶解された荷電イオン化混合液となる。液槽10で所定の水位まで貯留されるオゾンが溶解された混合液は、モーター5の駆動により混合液循環供給ポンプ3を作動して下部配管36から取り出され、混合液供給管37に接続されたレリーフ弁38の作用により、設定された一定量のオゾンを溶解した荷電イオン化液を貯留分岐槽80側へ流すとともに、オゾンを溶解した混合液の一部が液槽10内に戻る循環作用が行われる。
すなわち、混合液循環供給ポンプ3は、貯留分岐槽80側の分岐液量の余剰分のオゾンを溶解した混合液を混合液供給管37へ供給するようにし、レリーフ弁38の作用によりオゾンを溶解した混合液の余剰分が戻り配管39を介して液槽10内に戻されるようになっている。液槽10へ戻されるオゾンを溶解した混合液の量は、オゾン液のオゾン濃度により異なるが、例えば、混合液循環供給ポンプ3で下部配管36に排出される量を一定割合に設定している。
この循環作用により、液槽10内のオゾンが溶解された混合液と、戻り配管37から戻されたオゾンが溶解された混合液とが常時混合し、オゾンが溶解された混合液の活性化をはかり、オゾンを常時安定化した状態で利用することが可能となる。
液槽10に戻されない比率設定されたオゾンを溶解した荷電イオン化混合液は、貯留分岐槽80を通して静電集塵室の静電集塵室200内に配した複数の噴霧供給管(電極管)203に送られる。
上記した荷電イオン化混合液供給装置の構造によれば、液槽10内に対してオゾン液をオゾン液放液器具50から液滴により供給し、レリーフ弁38によりオゾンが溶解された荷電イオン化混合液が循環するようにしたので、簡単な構成でオゾン混合液を安定化することができる。
静電集塵装置の静電集塵室200内の噴霧供給管(電極管)203に供給された荷電イオン化混合液は、噴霧供給管203に形成された複数の静電微粒化ノズル204から静電微粒化(液体表面の電界が大きくなると、表面に働く静電気力によって電気流体力学的に不安定になり、帯電した液滴が多数生ずる現象)して噴霧される。すなわち、高電圧が印加されて電極としての役割を果たす静電微粒化ノズル204の先端箇所を局所的コロナ限界状態とすることにより、静電微粒化ノズル204から放出される荷電イオン化混合液は、対向して配置されてアースされた一対の集塵板201,202と前記静電微粒化ノズル204の間に形成された電界中に噴霧されることで飛散して静電微粒化する。
この時、噴霧される荷電イオン化混合液には、電気伝導度が低いオゾンが溶解されているので、静電微粒化した場合の各液滴のイオン化抵抗値を水の抵抗値とほとんど変わらない3000Ω/cm前後に高く維持でき、噴霧パターン(噴霧の広がり角度等の噴霧形状)300を所望のパターンに安定化させるため、効果的な集塵作用が得られる静電微粒化状態を創出することができる。
すなわち、図2に示される静電微粒化ノズル先端から噴出される噴霧パターン300において、液柱Lが短く噴霧角度θが120度前後であることが好ましい。この噴霧パターンは、噴霧供給管(電極管)に印加される電圧、噴霧供給管中の流量、集塵板間隔等をパラメータとして変化するとともに、荷電イオン化液が液滴となった場合に有するイオン化抵抗値で変化することが発明者の長年の研究により知見できた。
したがって、優れた集塵効果を発揮させる静電微粒化パターンが得るための噴霧供給管(電極管)に印加される電圧、噴霧供給管中の流量、集塵板間隔を決めた場合でも、供給される荷電イオン化液のイオン化抵抗値が低いと静電微粒化パターンにバラツキが生じ安定したパターンを得ることができなかった。すなわち、従来行われていた酸化剤を混入させた水により荷電イオン化液を作るような場合には、荷電イオン化液のイオン化抵抗値を高く維持できなくなるので、安定した静電微粒化パターンが得られなかった。
本発明では、電気伝導度が低いオゾン液が含まれた荷電イオン化混合液を使用する場合、荷電イオン化液の抵抗値を高く維持でき、その噴霧パターン300の形状を所望のパターンに安定させて維持することができる。
集塵板201,202間は、下方より汚れたガスが流れ込む通路として構成されているので、ディーゼル発電機の排気ガス等の汚れたガス(ガスは60℃程度まで減温されている)が通過すると、汚れたガス中に含まれた塵又はヒューム,ミストは、前記静電微粒化ノズル204から噴霧される静電微粒化パターン300による霧状の荷電イオン化液により帯電し、形成された電界中を集塵板201,202に引きつけられて集塵板に捕捉されることで、オイルヒューム、撥水性のカーボン等を液滴中に吸収しスラリー(排水)として回収することできる。
この際、荷電イオン化液にオゾン液が混合された荷電イオン化混合液を静電微粒化すると、前記した最適な静電微粒化パターンと相俟って、噴霧粒子は集塵板間で有害物質に対してオゾン液による分子レベルでの酸化作用を助長し、核となって粒状物質及びガス状分子を容易に吸着・吸収することができる。
これによって、ナノ(nm)領域以下の有害物質の捕捉処理が可能となり、静電集塵装置の静電集塵室において大気汚染物質(CO,NO及びSO,ばい塵,ヒューム,ミスト,ダイオキシン類,揮発性有機化合物(VOC)等)やウィルスについても捕捉効果を得ることができる。
特に、従前の静電集塵装置の構造では除去不可能であった二酸化炭素(CO)についても、静電微粒化された液滴により捕捉して除去することができる。
静電集塵装置の静電集塵室において、オゾン液が混合された荷電イオン化混合液を噴霧供給管から噴霧する噴霧液して使用して、下記の運転条件で静電集塵処理を行い、二酸化炭素(CO),窒素酸化物(NO),硫黄酸化物(SO)を含む排気ガスの測定結果を図3〜図5に示す。
運転条件
(1)静電微粒化ノズルから噴霧される液滴のオゾン濃度: 0.2〜0.35mg/l
オゾン濃度は、静電微粒化ノズルから噴霧された液を採取して測定した。
(2)静電微粒化ノズルから噴霧される液滴の噴霧角度: 90〜140度
(3)噴霧供給管(電極管)の電圧: −28kV〜−32kV
(4)噴霧静電微粒化ノズル1本当たりの流量: 10ml/分
(5)静電集塵室における噴霧供給管の総本数: 88本
(6)集塵板間隔: 60mm
(7)汚染ガスの速度: 1m/秒
汚染ガスは、下記型式のディーゼル発電機の排気ガスについて、減温スクラバーで60℃に減温し、減温された汚染ガスが静電集塵装置の静電集塵室に流入するようにした。そして、静電集塵室のガスの入口及び大気に放出する出口で汚染ガス中の二酸化炭素(CO),窒素酸化物(NO),硫黄酸化物濃度(SO)の濃度をそれぞれ測定した。
型式:Denyo製 3TNE68
排気量:0.784L
使用燃料:A重油 S分0.8%
図3は、オゾン濃度を0.2〜0.35mg/lで変化させた荷電イオン化混合液を使用し、静電集塵室の入口及び出口での二酸化炭素濃度(CO)を入口ppm,出口ppmとして測定し、その割合を削減率として算出したものである。いずれのオゾン濃度の測定においても40%以上の削減率が確認できた。
図4は、オゾン濃度を0.2〜0.35mg/lで変化させた荷電イオン化混合液を使用し、静電集塵室の入口及び出口での窒素酸化物濃度(NO)を入口ppm,出口ppmとして測定し、その割合を脱硝率として算出したものである。いずれのオゾン濃度の測定においても20〜50%以上の脱硝率が確認できた。
図5は、オゾン濃度を0.2〜0.35mg/lで変化させた荷電イオン化混合液を使用し、静電集塵室の入口及び出口での硫黄酸化物濃度(SO)を入口ppm,出口ppmとして測定し、その割合を脱硫率として算出したものである。いずれのオゾン濃度の測定においても75〜90%の脱硫率が確認できた。
これらの測定結果から、オゾン液が混合された荷電イオン化混合液を静電微粒化して集塵処理を行った場合、従前の静電集塵装置では捕捉が不可能であった二酸化炭素(CO)の除去が可能となり、ナノ(nm)領域の有害物質が捕捉されていることが確認できた。
また、窒素酸化物濃度(NO)及び硫黄酸化物濃度(SO)についても確実に減少しているので、ナノ(nm)領域を含む広い範囲の大気汚染物質について、汚染ガス中から除去することができた。
本発明の静電集塵装置は、オゾンを溶解した荷電イオン化混合液を静電集塵装置の静電集塵室内で静電微粒化することにより、所望の静電微粒化状態を安定的に創出することで、静電集塵室を通過するガスに含まれたナノ領域の大気汚染物質(CO,NO,SO,ばい塵,ヒューム,ミスト,ダイオキシン類,揮発性有機化合物(VOC)等)を有効に捕捉することができ、静電集塵装置の高性能化が図れる。
本発明の静電集塵装置の一例を示す構成説明図である。 静電微粒化の噴霧パターンを示す説明図である。 オゾン液混合液を使用した静電微粒化による二酸化炭素(CO)の削減率等を示すグラフ図である。 オゾン液混合液を使用した静電微粒化による窒素酸化物(NO)の脱硝率等を示すグラフ図である。 オゾン液混合液を使用した静電微粒化による硫黄酸化物(SO)の脱硫率等を示すグラフ図である。
符号の説明
1 筐体
3 混合液循環供給ポンプ
10 液槽
11 蓋体
20 高電圧直流制御電源
21 ケーブル
22 電極
30 液供給源
31 供給管
32 分配管
36 混合液吸引管
37 混合液供給管
38 レリーフ弁
39 戻し配管
40 液放液器具
50 オゾン液放液器具
51 オゾン液生成機
60 液供給ポンプ
70 液面検知装置
80 貯留分岐槽
82 各段分岐ヘッダー
100 荷電イオン化液供給装置
200 静電集塵室
201,202 集塵板
203 噴霧供給管
204 静電微粒化ノズル
300 静電微粒化パターン

Claims (1)

  1. 静電集塵室内に配置された一対の集塵板と、前記集塵板間に配置され内部に荷電イオン化液が供給される電極管とを有し、前記電極管に設けた各静電微粒化ノズルから前記荷電イオン化液の液滴を噴霧して静電微粒化することで、前記集塵板間に流入された汚染ガスに対して集塵処理を行う静電集塵装置であって、
    前記静電微粒化される荷電イオン化液は、水等の液とオゾン液とを混合して高抵抗値を維持した混合液に対して直流高電圧を印加して荷電した荷電イオン化混合液である
    ことを特徴とする静電集塵装置。
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