JP2008259749A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パラレルイメージング法において、関心部領域以外からの信号の折返しを避ける。
【解決手段】関心部領域以外にRF照射されないように、RFシールドを追加する。もしくは、パルスシーケンスを変更し、位相エンコード方向に空間選択性を持つ180°パルスを用いる。パラレイメージングを行わない際に、折返した信号703が関心領域705に重ならないような撮像条件の場合には、その撮影条件で折返しが発生した受信コイルの感度分布を使用し、パラレイメージングを行わない場合と同様にのみ折返した画像を得る。
【選択図】図7

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置と言う)に係わり、特に、複数のRF受信コイルを用いて、計測空間のエンコードステップを間引いて計測を行い、RF受信コイル毎に取得した核磁気共鳴信号と、RF受信コイルの受信感度分布を用いて各画像の折り返し除去の演算を行うMRI装置において、アーチファクトを抑制する技術に関するものである。
MRI装置を用いた高速撮影法の一つに複数のRF受信コイルを用いたパラレルイメージングと呼ばれるイメージング方法がある。パラレルイメージングでは、撮像視野(FOV)で決まる計測空間のエンコードステップを間引いて計測を行ない、RF受信コイル毎に画像を取得する。エンコードステップを間引いたことにより画像は位相エンコード方向に折り返された画像となるが、RF受信コイルの受信感度分布を用いて各画像の折り返し展開の演算を行う。
折り返し展開の演算を計測空間で行なう手法と、実空間(画像上)で行なう手法があり、後者については、例えば非特許文献1に記載されている。
Klaas P. Pruessmannet.al "SENSE: Sensitivity Encoding for Fast MRI", Magnetic Resonancein Medicine 42: 952-962 (1999)
ところで、撮像条件によっては位相エンコード方向にFOVの外側に被検体が存在する場合がある。例えば、脊椎領域の矢状断面撮像などでは腹部領域のアーチファクトの混入を防ぐために、通常、位相エンコード方向を頭尾方向に設定する。このような場合、位相エンコードの外側に存在する被写体の部分は、画像に折返しとして表れる。このような条件でパラレルイメージングを行うためには、位相エンコードのステップを細かくしたアンチエイリアス機能などを使用して、実質的に広範囲のFOVとして撮像を行うか、この領域をさらに折返し展開するといった方法が必要となる。
しかしアンチエイリアス機能の使用は、撮像時間の延長もしくは空間分解能の低下につながる。またさらに折り返しを展開する方法では、折返し展開数の増加に従ってg-ファクターの増加によるSNRの低下があり、コイル数が少ない場合には特にこのSNRの低下が問題となる。高倍速の場合には、折返し回数もさらに増加するためにこの場合もSNRの低下が問題となる。
そこで、本発明は、FOVの外側、特にパラレルイメージングにおいて折り返しが生じる方向におけるFOVの外側にも被検体が存在するような撮像条件下で、SNRの低下、撮像時間の延長、空間分解能の低下といった弊害を生じることなく、パラレルイメージングを可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のMRI装置では、FOVの外側の領域からの信号を抑制する手段を備える。すなわち本発明のMRI装置は、被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記空間にスライス方向、位相エンコード方向および読み出し方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、前記被検体に含まれる原子核スピンを励起するRFパルスを発生するRF送信手段と、前記被検体から発生した核磁気共鳴信号を受信する複数のRF受信コイルを備えた受信手段と、撮影視野で規定される位相エンコードステップ数より少ない位相エンコードステップ数の撮影シーケンスを用いて前記傾斜磁場発生手段、RF送信手段、受信手段および演算手段を制御する制御手段と、各RF受信コイルで受信した核磁気共鳴信号と各RF受信コイルの感度分布を用いてパラレルイメージング法に基く演算を行い画像を取得する演算手段と、を備え、さらに、前記撮影視野の、位相エンコード方向における外側であって且つ被検体の部分が存在する領域(視野外領域)からの核磁気共鳴信号を抑制する視野外信号抑制手段を備えたことを特徴とする。
この視野外信号抑制手段の一つの態様は、シーケンス手段であり、付加的なパルスシーケンスにより視野外領域からの信号を抑制する。付加的なパルスシーケンスは、具体的には、反転RFパルスと位相エンコード方向の傾斜磁場とを同時に印加するパルスシーケンスであり、撮影シーケンスに先立って或いは撮影シーケンス内に付加して実行される。また他の態様は、物理的手段であり、具体的には視野外領域をRFに対し遮蔽するRFシールド手段である。
また本発明のMRI装置は、演算手段により視野外領域からの折り返しを関心領域と識別可能な画像の端部に生じさせる。具体的には、演算手段は、制御手段が用いる撮影シーケンスと同撮影視野で撮影した第1の画像において視野外領域からの折り返しが被検体位置と重複するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段で視野外領域からの折り返しと被検体位置が重複しないと判断されたときに、前記RF受信コイルの感度分布として、第1の画像から作成した折り返しを含む感度分布又は第1の画像を得た撮影条件と同じ撮影条件で取得した折り返しを含む感度分布を用いてパラレルイメージング法に基く演算を行い第2の画像を取得することを特徴とする。
本発明によれば、位相エンコード方向において関心部領域の外側に被検体が存在し、かつこの領域において少なくとも1つのコイルの感度が存在するような撮像条件において、不必要な折返し展開演算を行う必要がなくなるため、SNRが過度に低下することを防ぎ、かつパラレルイメージングによる折返し展開演算不良によるアーチファクトの発生をなくすことができる。またアンチエイリアス機能などを使用する必要がないので、撮像時間の延長、空間分解能の低下を招くことなく高速撮像が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、核磁気共鳴現象を利用して被検体の断層像を得るもので、静磁場発生磁気回路1と、傾斜磁場発生系2と、送信系3と、受信系4と、信号処理系5と、シーケンサ6と、中央処理装置(CPU)7と、操作部8とを備えている。
静磁場発生磁気回路1は、被検体9の周りにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、図示していないが、被検体9の周りのある広がりをもった空間に永久磁石方式又は常電導方式あるいは超電導方式の磁場発生装置が配置されている。
傾斜磁場発生系2は、それぞれX、Y、Zの三軸方向に巻かれた3組の傾斜磁場コイル10と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源11とから成る。シーケンサ6から命令にしたがって各コイルの傾斜磁場電源11を駆動することにより、三軸方向の傾斜磁場Gs、Gp、Gfを被検体9に印加するようになっている。この傾斜磁場の加え方により、被検体9に対するスライス面を設定することができ、核磁気共鳴信号に位置情報をエンコードすることができる。
送信系3は、シーケンサ6から送出される高周波磁場パルスにより被検体9の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を照射するもので、高周波発振器12と変調器13と高周波増幅器14と送信側の高周波コイル(以下、送信コイルという)15とから成る。高周波発振器12から出力された高周波パルスを高周波増幅器14で増幅した後に被検体9に近接して配置された送信側の送信コイル15に供給することにより、電磁波が被検体9に照射される。
受信系4は、被検体9の生体組織の原子核の核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(以下、受信コイルという)16と増幅器17と直交位相検波器18とA/D変換器19とから成る。
送信コイル15から照射された電磁波による被検体9の応答の電磁波(エコー信号)は、被検体9に近接して配置された受信コイル16で検出され、増幅器17及び直交位相検波器18を介してA/D変換器19に入力してディジタル量に変換され、さらにシーケンサ6からの命令によるタイミングで直交位相検波器18によりサンプリングされた二系列の収集データとされ、その信号が信号処理系5に送られる。
受信コイル16は、複数の受信コイルからなるマルチプルアレイコイルで、複数の受信コイルのそれぞれに増幅器17、直交位相検波器18およびA/D変換器19が接続されており、上述した二系列の収集データは受信コイル毎に収集され、信号処理系5で処理される。
信号処理系5は、受信系4で検出したエコー信号を用いて画像再構成演算を行うと共に画像表示をする。このため、エコー信号についてフーリエ変換、補正係数計算、画像再構成等の処理を行うCPU7と、ROM(読み出し専用メモリ)20およびRAM(随時書き込み読み出しメモリ)21などの記憶装置と、CPU7で再構成された画像データを記録する光磁気ディスク22及び磁気ディスク23などのデータ格納部と、データ格納部から読み出した画像データを映像化して断層像として表示する表示部となるディスプレイ24を備えている。ROM20は、例えば、経時的な画像解析処理及び計測を行うプログラムやその実行において用いる不変のパラメータなどを記憶する。またRAM21は、前計測で得た計測パラメータや受信系4で検出したエコー信号及び関心領域設定に用いる画像を一時保管すると共にその関心領域を設定するためのパラメータなどを記憶する。
CPU7は、信号処理系5の演算部として機能すると共に、シーケンサ6を介して撮影の制御を行なう。シーケンサ6は、CPU7の制御で動作し、被検体9の断層像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系3及び傾斜磁場発生系2並びに受信系4に送る。制御のタイミングは、パルスシーケンスと呼ばれ、撮影方法によって決まる種々のパルスシーケンスがプログラムとして記憶装置に格納されている。パルスシーケンスとして、例えば、グラディエントエコー型、エコープレナー型、スピンエコー型、高速スピンエコー型などのパルスシーケンスがある。
操作部8は、信号処理系5で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール25及びキーボード26から成る。
次に本発明のMRI装置の撮影方法について説明する。
通常の撮影では、図2(a)、(c)に示すように、FOV内で画像の折り返しが発生しないように位相エンコードステップが決められている。これに対しパラレルイメージングでは、撮像するFOVに必要とされる位相エンコードステップを図2(b)に示すように計測の倍速数に応じて間引いてデータを取得するため、図2(d)に示すように、画像はFOV内で倍速数だけ位相エンコード方向の折り返した画像となる。この折り返しを、受信コイル161、162の受信感度分布を用いた演算により発生させないようにする。
しかし、図3(a)に示すように、位相エンコード方向にFOVの外側に被検体9が存在し、且つこの外側の領域のコイル感度が存在する場合には、図3(b)に示すように、位相エンコードの外側に存在する被検体画像の折返しが発生する。このような外側からの折り返しは、上述したパラレルイメージングに伴うFOV内での折り返し除去演算のみでは除去することができない。そこで本発明のMRI装置では、物理的手段、シーケンス手段或いは演算手段により、FOV内での折り返し展開演算後に外側領域からの折り返しを発生させないか、発生しても感心領域と重複しない位置となるようにする。以下、各実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
本発明のMRI装置の第1の実施の形態では、パラレルイメージングにおいてFOVの位相エンコード方向の外側に存在する被検体に起因する折り返しを発生させないために、図4に示すように関心領域以外の部分を覆うRFシールド401を備える。シールド材料としては、照射RFが透過しない材料であればよく、例えば強磁性体ではない金属、合金、例えば銅、アルミなどを用いることができる。RFシールド401は、このような材料からなるシートあるいはフィルムであって、被検体9または受信コイル16に対し、巻きつける或いは覆う等の方法で装着し、着脱可能であることが好ましい。RFシールド401を設置する位置は、送信コイル15と被検体9との間であれば任意の位置とすることができるが、例えば図5に示すように、被検体9を覆うように設置する。
次にRFシールド401を設置して撮影を行なう手順を説明する。まず被検体9をベッド402に載せた状態で均一な静磁場の空間(撮影空間)に配置する。次いで撮影条件の設定や必要に応じて行なう補正処理のための撮影(位置決め用撮影)を行い、比較的低空間分解能の被検体画像(スキャノグラム)を得る。
上記撮影で得られ、ディスプレイに表示されたスキャノグラムをもとに被検体の関心部位とそれを含む撮影断面を決定する。関心部位が撮影空間の中心となるようにベッドを移動し、その関心部位を含む領域を残して、その位相エンコード方向の外側をRFシールド401で覆う。関心部位を含む領域にマルチプルコイル16をセットし、所望のFOVを設定し、パラレルイメージングによる撮影を開始する。FOVは、関心部位を含み、RFシールドで覆われない部分を含むように設定される。FOVと実空間における被検体との位置関係は、スキャノグラムから把握できるので、この画像をもとにFOVを設定すればよい。
或いは最初に被検体を設定するときにRFシールドを設定してスキャノグラムを撮影し、得られたスキャノグラムにおいて、コイル感度がほぼ0と見なせる程度まで低下するところを境界として、その境界で囲まれる領域より大きくFOV設定するようにしてもよい。この場合、スキャノグラムにて信号減衰の程度を確認し殆ど信号が出ていないところにFOVを設定できるので、最も良好な画像が得られる。
本実施の形態によれば、関心部位を含む撮影領域の外側をRFシールドで覆うことにより、外側の領域からの信号を発生させないようにしているので、パラレルイメージング後の折り返し除去演算において、FOV内部のみを考慮した演算を行なうことができ、外部からの折り返し展開のための演算の負担やSNRの低下、撮像時間の増加、空間分解能の低下などの問題を解決することができる。
なお以上の説明では、受信コイル16装着前にRFシールド401で被検体9の一部を覆う場合を説明したが、RFシールド401を受信コイル16に着脱自在にし、受信コイル16の装着と同時にRFシールド401で被検体を覆うようにしてもよい。その場合、受信コイルに対するRFシールドの取付け位置を可変にし、FOVに応じて適宜調整できるようにすることもできる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、パラレルイメージングにおいてFOVの位相エンコード方向の外側に存在する被検体に起因する折り返しを発生させないために、外側に存在する被検体の領域からのエコー信号を抑制するパルスを備える。
このような信号抑制パルスの例を図6(a)、(b)に示す。ここでは撮影パルスシーケンスがスピンエコーシーケンスの場合で説明する。図中、RFはRFパルスの印加タイミング、Gsはスライス傾斜磁場、Gpは位相エンコード方向の傾斜磁場を示す。図示するように、スピンエコーシーケンスではまず励起RFパルス601とスライス傾斜磁場602を同時に印加することにより、選択された断面(スライス)が励起される。RFパルス601印加からエコー時間の半分(E/2)が経過した時点で、180度パルス(反転パルス)603を印加する。これによりエコー時間に選択されたスライスからエコー信号(図示せず)が発生し、これをサンプリング時間内に計測する。通常のスピンエコーシーケンスでは、180度パルスは、励起パルスと同じスライス方向の傾斜磁場を印加するスライス選択パルスであるか、スライス非選択パルスである。これに対し、図6(a)に示す例では、180度パルス603と同時に位相エンコード方向の傾斜磁場604を印加し、FOV内のスピンを選択的に反転させる。これによりFOVの外側からのエコー信号を抑制し、FOV内のエコー信号のみを計測することが可能となる。
或いは図6(b)に示すように、通常のスピンエコーシーケンスと同じRFパルス601と反転パルス603をそれぞれスライス選択傾斜磁場602、605とともに印加した後、さらに反転パルス606を位相エンコード方向の傾斜磁場607とともに印加する。この場合には、最初の反転パルス603で選択されたスライス内のスピンを反転させた後、次の反転パルス606で、反転したスライス内のスピンのうちFOV内のスピンを選択的にさらに反転させてエコーを発生させる。これにより図6(a)の場合と同様に、FOVの外側からのエコー信号を抑制し、FOV内のエコー信号のみを計測することが可能となる。
反転パルス606の周波数、強度および傾斜磁場604、607の強度は、FOV範囲を反転するように決定される。パラレルイメージングのパルスシーケンスとして、図6(a)、(b)に示すパルスシーケンスを組み込んでおくことにより、ユーザーがFOVを設定すると傾斜磁場604、607が決定され、FOV外部からの信号を抑制したパラレルイメージングを実行することができる。
本実施の形態による方法は、シーケンスのTRを延長することなく実行できるというので、特に好適である。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態では、FOV外部からの信号を抑制するのではなく、折り返しを展開する演算に用いるコイル感度分布に変更を加える。一般に、位相エンコードを間引かない通常の撮影において、FOV外部からの折り返しがあっても、折り返しが関心部位の画像に重ならない或いはその観察の邪魔にならない位置に生じる場合がある。第3の実施の形態は、このような場合に好適に適用できる。
まず、本実施の形態が適用される条件について説明する。
図7は、一例として、膝の矢状断面を撮像する場合を示している。図7(a)は、被検体701とFOV702との関係を示す図、(b)は、(a)に示すFOVで通常の撮影を行なった場合、(c)はパラレルイメージングを行なった場合である。図7(a)に示すように、関心領域705を中心としてFOV702を設定した場合、位相エンコード方向の外側にも被検体部分703が存在する。通常の撮影を行なった場合、(b)に示すように、この位相エンコード方向にはみ出した部分703は、画像の位相エンコード方向の反対側に折り返すが、折り返し部分704は、関心領域705とは重ならないため、関心領域705と識別することが可能であり、診断の妨げとはならない。
同じFOVで、複数の受信コイルを用いたパラレルイメージングを行った場合には、折り返し部分704はさらに折り返され、関心領域705と重なることになる。この折り返し704は、(c)に示すように、FOVに対応するコイル感度分布を用いて折り返し展開を行なった後でも除去することができないため、関心領域705の観察の妨げとなる。
本実施の形態では、折り返し展開に用いるコイルの感度分布として、折り返しが発生した感度分布を用いることにより、折り返し展開演算後の画像が、図7(a)と同様の画像、即ち折り返し部分704が関心領域705から外れた位置となるようにする。
図8は、この様子を模式的に示す図である。図8(a)に示すように、FOVの位相エンコード方向外側にあるはみ出し部分803は、通常の撮影の場合、803'で示すように反対側に折り返す。これをパレレルイメージングの撮影条件で撮影した場合には、FOV内でさらに位相エンコード方向に折り返しが発生し、図8(b)に示すようになる。図8(b)中、部分802’は図8(a)の部分802の折り返しに相当する。これをコイルの感度分布811をそのまま用いて展開した場合、部分802の折り返し802'とはみ出し部分803の折り返し803'とを区別することができないため、図8(c)に示すように、はみ出し部分の803の折り返し803'は、画像の中央に発生する。これに対し、折り返し部分803’が生じている領域について、同様に折り返しを生じた感度分布812を用いた場合には、演算としては3つの感度分布を用いた演算を行なうことと同義であり、図8(d)に示すように、はみ出し部分803の折り返し部分803'が画像の端部に折り返された画像を得ることができる。
折り返しが発生したコイルの感度分布は、例えば、コイル感度を測定する際に、その撮影条件を本撮影と同じスライス位置とFOVで撮影することにより得ることができる。
また予めコイル感度取得してある場合には、信号強度の有無から折り返しが発生する領域が予測可能であるので、この領域のコイル感度を折返す領域のコイル感度に置き換えて用いればよい。この手法を、図7(a)を用いて具体的に説明する。予め領域706の感度を取得しているとする。この信号強度が存在する領域は、例えば、低空間分解能の通常撮影(予備計測)を行ない、複数の受信コイルから得た信号を合成した画像において一定信号以上の信号を持つ領域として識別することができる。パラレルイメージングを行う本撮像では、領域702を撮影する。撮影により得た信号を、領域706の感度分布を適用して画像再構成する際に、感度分布706のうち領域702内はそのまま使用し、周波数方向にはみ出している領域707、708は無視する。位相方向にはみ出している領域703は、折り返し対象の位置704の感度として置き換える。この処理は自動に識別して行うことができる。
本実施の形態による処理手順を図9に示す。
まず被検体9を撮影空間に配置し、位置決め用撮影を行い、比較的低空間分解能の被検体画像(スキャノグラム)を得る(ステップ901)。ディスプレイに表示されたスキャノグラムをもとに、ユーザーは被検体の関心部位とそれを含む撮影断面を決定する(ステップ902)。撮影断面の決定を受けて、CPU7は、設定されたFOVに対し、パラレルイメージングのパラメータを決定するとともに(ステップ903)、FOVの位相エンコード方向の外側からの画像の折り返し位置を算出し、折り返し画像が本来の画像に重なるか否かを判断する(ステップ904)。
折り返し位置は、外側の領域で信号値が所定の閾値以上となる画素の位置(位相エンコード方向)からFOVyに相当する距離をプラスまたはマイナスすることにより算出できる。この位置における本来の画素値が閾値以上であれば、折り返しと画像が重複すると判断する。この場合には、FOVをより大きくするように指示を出す。或いは第1または第2の実施の形態による信号抑制方法を実施する。例えば、CPU7は、撮影パルスシーケンスを変更し、図6(a)、(b)に示すようなパルス604或いはパルス606,607を追加して撮影を実行する。
一方、折り返し位置における本来の画素値が上記閾値以下であれば、折り返しが発生する部分には被検体画像が存在しないので、重複しないと判断する。この場合には、ステップ903で設定されたパラメータに従いパラレルイメージングを実行する(ステップ905)。パラレルイメージングによって各受信コイルで得られた信号から画像を再構成し、この画像と各受信コイルの感度分布を用いて各画像に生じている折り返しを展開し、合成する(ステップ906)。この際、各受信コイルの感度分布として、折り返しが発生している感度分布を用いる。これにより、FOVの外側領域にある被検体画像が、FOV内の被検体画像と重ならないで折り返した画像が得られる。
本実施の形態によれば、通常撮影において折り返しが発生するが、その折り返しが関心領域と識別可能であって診断の邪魔にならないような条件までFOVを小さくすることが可能となる。
以上、パレレルイメージングにおいてFOV外部からの折り返しを発生させないか、画像の端部に発生させる手法の各実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は適宜組み合わせて実施することも可能である。
本発明のイメージング方法が適用されるMRI装置の概略構成を示す図 パラレルイメージングにおけるデータ取得方法と折り返しの発生を説明する図 FOVの外側に被検体が存在する場合の折返しを説明する図 第1の実施の形態による視野外信号抑制を説明する図 RFシールドの配置を示す図 第2の実施の形態による視野外信号抑制のパルスシーケンスを示す図 第3の実施の形態が適用される条件を説明する図 第3の実施の形態による処理を説明する図 第3の実施の形態の処理手順を示すフロー図
符号の説明
1・・・静磁場発生回路、2・・・傾斜磁場発生系、3・・・送信系、4・・・受信系、5・・・信号処理系、6・・・シーケンサ、7・・・CPU、8・・・操作部、9・・・被検体、16・・・受信コイル

Claims (5)

  1. 被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記空間にスライス方向、位相エンコード方向および読み出し方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、前記被検体に含まれる原子核スピンを励起するRFパルスを発生するRF送信手段と、前記被検体から発生した核磁気共鳴信号を受信する複数のRF受信コイルを備えた受信手段と、撮影視野で規定される位相エンコードステップ数より少ない位相エンコードステップ数の撮影シーケンスを用いて前記傾斜磁場発生手段、RF送信手段、受信手段および演算手段を制御する制御手段と、各RF受信コイルで受信した核磁気共鳴信号と各RF受信コイルの感度分布を用いてパラレルイメージング法に基く演算を行い画像を取得する演算手段と、を備えた磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記撮影視野の、位相エンコード方向視野外領域からの核磁気共鳴信号を抑制する視野外信号抑制手段を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御手段は、前記視野外信号抑制手段として、
    反転RFパルスと、これと同時に印加される位相エンコード方向の傾斜磁場パルスとからなる信号抑制パルスを含むパルスシーケンスを実行することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記信号抑制パルスは、前記撮影シーケンスの一部に組み込まれることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    視野外信号抑制手段として、前記視野領域を覆うRFシールド手段を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 被検体が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記空間にスライス方向、位相エンコード方向および読み出し方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、前記被検体に含まれる原子核スピンを励起するRFパルスを発生するRF送信手段と、複数のRF受信コイルを備え、前記被検体から発生した核磁気共鳴信号を受信する受信手段と、撮影視野で規定される位相エンコードステップ数より少ない位相エンコードステップ数の撮影シーケンスを用いて前記傾斜磁場発生手段、RF送信手段、受信手段および演算手段を制御する制御手段と、各RF受信コイルの感度分布と各RF受信コイルで受信した核磁気共鳴信号を用いてパラレルイメージング法に基く演算を行い画像を取得する演算手段と、を備えた磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記演算手段は、前記制御手段が用いる撮影シーケンスと同撮影視野で撮影した第1の画像において視野外領域からの折り返しが被検体位置と重複するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段で視野外領域からの折り返しと被検体位置が重複しないと判断されたときに、前記RF受信コイルの感度分布として、前記第1の画像から作成した折り返しを含む感度分布又は前記第1の画像を得た撮影条件と同じ撮影条件で取得した折り返しを含む感度分布を用いてパラレルイメージング法に基く演算を行い第2の画像を取得することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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