JP2008259161A - 目標追尾装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動しながら撮影される画像データであっても目標物体を検出することができ、白黒画像を使用しても目標物体の移動を検出することができる。
【解決手段】参照用フレームにおける、目標領域Rを指定する領域指定部13と、参照用フレームについては指定した目標領域から、入力フレームについてはフレーム全体から輝度データYを抽出し、輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては参照用ヒストグラムhistRとして、入力フレームについては入力ヒストグラムhistCとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部14と、参照用ヒストグラムを記憶するメモリ15と、確率分布画像を生成する確率分布生成部16と、目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部17と、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御する制御信号を生成して出力する制御信号出力部18とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】参照用フレームにおける、目標領域Rを指定する領域指定部13と、参照用フレームについては指定した目標領域から、入力フレームについてはフレーム全体から輝度データYを抽出し、輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては参照用ヒストグラムhistRとして、入力フレームについては入力ヒストグラムhistCとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部14と、参照用ヒストグラムを記憶するメモリ15と、確率分布画像を生成する確率分布生成部16と、目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部17と、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御する制御信号を生成して出力する制御信号出力部18とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、指定された目標物体を追尾するカメラシステムに適用されて好適な目標追尾装置に関する。
映像監視やTV会議等、様々な状況下で、カメラによって画像を撮影して利用するカメラシステムがある。このようなカメラシステムでは、追尾機能を備え、設定した目標物体を追尾して撮影領域を変更しながら画像を撮影するものもある。例えば、追尾機能を備える監視カメラシステムでは不審な人物が設定されると、この人物を追尾しながら画像を撮影することができる。また、追尾機能を備えるTV会議システムでは、会議中に設定された発言者等の特定の人物を追尾して画像を撮影することができる。
目標物体を追尾して画像を撮影するためには、目標物体の移動量に応じて、目標物体が撮影画角から外れないようにカメラのパン・チルト・ズーム機構やカメラを設置する電動回転雲台を制御する必要がある。目標物体を追尾して撮影するようカメラや回転雲台を制御するために、撮影画像から移動する目標物体の移動量や進行方向等の動きを検出する方法として、過去に入力した画像と新たに入力した画像との輝度差分を利用する背景差分法やフレーム差分法が一般的に用いられている。
一方、このような輝度差分を利用する方法では、画像中に存在する目標物体の以外の動く物体が目標物体と交差したとき、誤って他の動く物体を追尾する問題が生じることがある。例えば、風で揺れる樹木、歩行者又は走行車等、様々な物体が動いており、これらの動く物体を目標物体と誤って、目標物体の追尾を失敗することがある。
また、輝度差分を利用する方法では、カメラの移動によって画面全体が移動領域とみなされて画像中の移動物体を特定することができないため、停止しているカメラで撮影された画像から目標物体の移動を検出し、その後にカメラを移動させ、再び停止したカメラで画像を撮影するという処理を繰り返す必要がある。すなわち、カメラの移動と停止とを繰り返して撮影するという間欠的な処理が必要となり、移動速度の速い目標物体を見失う問題が生じることがある。また、このような間欠的な処理で撮影された画像で構成される動画像は、目標物体の移動が滑らかでなく、見難い動画像となる問題がある。
そこで、輝度差分を利用した際の目標物体の追尾の失敗や画像の見難さの問題を解決するため、画像中の色情報を用いる技術がある(非特許文献1)。非特許文献1に記載されるCAMSHIFT(Continuously adaptive Means Shift)法は、入力される画像データをHSV表色系(色相成分H、彩度成分S、明度成分V)で扱い、色情報(色相成分H)によって生成した色相ヒストグラムにより目標物体の確率分布を算出し、目標物体を追尾する方法である。この非特許文献1に記載されるように色情報を用いて目標物体の追尾を行うことにより、追尾の失敗や画像の見難さを改善することができる。
また、このCAMSHIFT法を利用して追尾の精度を向上させる技術もある(特許文献1)。特許文献1では、追尾の精度の向上の為に、(1)色相ヒストグラムの生成でノイズの除去に用いる閾値を可変にすること、(2)色相ヒストグラムによる目標物体の確率分布の算出に、ベイズ理論に基づく事後確率を適用すること、(3)標準偏差を用いて目標物体の大きさを特定することが記載されている。
しかしながら、夜間や暗い場所等に設置される監視カメラは、感度を上げる為に白黒モードに設定されたり、低照度に対応して感度を挙げる為に赤外光領域の画像を白黒画像として出力したりすることも多用されるが、非特許文献1及び特許文献1に記載の技術では、画像の色情報を目標物体の特徴量としているため、白黒画像に適用することはできない。
これに対し、白黒画像であっても輝度差分を利用せずに適用することもできる技術として、輝度パターンのテンプレートマッチングを用いて追尾するテンプレートマッチング法を利用した技術もある(非特許文献2)。しかし、テンプレートマッチング法では、予め登録されたテンプレートと一致するか否かにより目標物体を探索して目標物体を追尾するため、目標物体の向きや形が刻々と変化する場合や照明の変化に対応することができない。
Garay R.Bradski,"Computer Vision Face Tracking for Use in a Perceptual User Interface" Intel Technology Journal Q2’98 末松 良一著「画像処理工学」コロナ出版、2001年11月3日、p.172-174 特開2003−303346号公報
Garay R.Bradski,"Computer Vision Face Tracking for Use in a Perceptual User Interface" Intel Technology Journal Q2’98 末松 良一著「画像処理工学」コロナ出版、2001年11月3日、p.172-174
上述したように、従来の追尾方法では、輝度差分を利用して目標物体を追尾する場合、カメラの停止と移動を繰り返す必要があるため間欠的な画像が撮影され、高速移動をする目標物体を検出することが困難であるとともに、得られる画像は見難くいという問題があった。
また、輝度データのパターンマッチングを利用して目標物体を追尾する場合、撮影画像中の目標物体の形状が移動に伴って変化したときにはテンプレートと一致せず、同一の目標物体であっても追尾を失敗する問題があった。
さらに、色情報を用いて目標物体を追尾する場合、低照度の場所で使用され、色情報を持たない画像を出力することの多い映像監視用途には不向きであった。
そこで、本発明は、移動しながら撮影される画像データであっても目標物体を的確に検出することができるとともに、白黒画像を使用しても目標物体の移動を正しく検出することができる目標追尾装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る目標追尾装置によれば、順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては入力ヒストグラムとして生成するヒストグラム生成部と、生成した参照用ヒストグラムを記憶する記憶手段と、 記憶した参照用ヒストグラムと生成した入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す確率分布画像を生成する確率分布生成部と、生成した確率分布画像に基づいて、入力フレームにおける目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、求めた位置及びサイズに基づいて、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成の目標追尾装置は、ヒストグラム修正部を更に備え、ヒストグラム生成部は、参照用フレームについて、指定した目標領域以外の背景領域から輝度データを抽出して背景ヒストグラムをも生成し、ヒストグラム修正部は、参照用ヒストグラムと背景ヒストグラムとに基づき所定の修正ヒストグラムを生成し、記憶手段は生成した所定の修正ヒストグラムを参照用ヒストグラムとして記憶するように構成することができる。
また、本発明に係る他の目標追尾装置は、順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては第1参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては第1入力ヒストグラムとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から色相データを抽出し、各色相データにおける色相成分のヒストグラムを参照用フレームについては第2参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては第2入力ヒストグラムとして生成する色相ヒストグラム生成部と、生成した第1参照用ヒストグラムと生成した第2参照用ヒストグラムとを記憶する記憶手段と、記憶した第1参照用ヒストグラムと生成した第1入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す第1確率分布画像を生成するとともに、記憶した第2参照用ヒストグラムと生成した第2入力ヒストグラムとから各色相に対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す第2確率分布画像を生成する確率分布生成部と、生成した第1確率分布画像と生成した第2確率分布画像とを比較し、有効な確率分布画像を選択する有効確率分布選択部と、選択した有効な確率分布画像に基づいて、入力フレームにおける目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、求めた位置及びサイズに基づいて、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る他の目標追尾装置は、順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについては目標領域を含み目標物体の移動量に応じて定められる探索領域から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては入力ヒストグラムとして生成するヒストグラム生成部と、生成した参照用ヒストグラムを記憶する記憶手段と、記憶した参照用ヒストグラムと生成した入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す確率分布画像を生成する確率分布生成部と、生成した確率分布画像に基づいて、入力フレームにおける目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、求めた位置及びサイズに基づいて、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、を備えたことを特徴とする目標追尾装置。
上記構成の目標追尾装置は、ヒストグラム修正部を更に備え、ヒストグラム生成部は、参照用フレームについて、指定した目標領域以外の背景領域から輝度データを抽出して背景ヒストグラムをも生成し、ヒストグラム修正部は、参照用ヒストグラムと背景ヒストグラムとに基づき所定の修正ヒストグラムを生成し、記憶手段は生成した所定の修正ヒストグラムを参照用ヒストグラムとして記憶するように構成することができる。
また、本発明に係る他の目標追尾装置は、順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについては目標領域を含み目標物体の移動量に応じて定められる探索領域から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用フレームについては第1参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては第1入力ヒストグラムとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部と、順次入力される画像フレームそれぞれについて、参照用フレームについては指定された目標領域から、また、参照用フレーム以外の入力フレームについては探索領域から色相データを抽出し、各色相データにおける色相成分のヒストグラムを、参照用フレームについては第2参照用ヒストグラムとして、また、入力フレームについては第2入力ヒストグラムとして生成する色相ヒストグラム生成部と、生成した第1参照用ヒストグラムと生成した第2参照用ヒストグラムとを記憶する記憶手段と、記憶した第1参照用ヒストグラムと生成した第1入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す第1確率分布画像を生成するとともに、記憶した第2参照用ヒストグラムと生成した第2入力ヒストグラムとから各色相に対する分布確率を求め、入力フレームの各画素に目標領域が含まれる確率を表す第2確率分布画像を生成する確率分布生成部と、生成した第1確率分布画像と生成した第2確率分布画像とを比較し、有効な確率分布画像を選択する有効確率分布選択部と、選択した有効な確率分布画像に基づいて、入力フレームにおける目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、求めた位置及びサイズに基づいて、目標領域がカメラの被写体フレームに含まれるようにカメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、を備えたことを特徴とする目標追尾装置。
本発明によれば、移動しながら撮影される画像データであっても目標物体を的確に検出することができるとともに、白黒画像を使用しても目標物体の移動を正しく検出することができる。
以下に、本発明に係る目標追尾装置について図面を参照して説明する。
〈第1の実施形態〉
図1に示す第1の実施形態に係る目標追尾装置1は、例えば監視カメラやTV会議で用いられるカメラ(これらのカメラは図示せず)と接続されており、指定する目標物体を含む画像データを撮影するように制御信号を出力し、カメラの動きを制御する。
図1に示す第1の実施形態に係る目標追尾装置1は、例えば監視カメラやTV会議で用いられるカメラ(これらのカメラは図示せず)と接続されており、指定する目標物体を含む画像データを撮影するように制御信号を出力し、カメラの動きを制御する。
目標追尾装置1は、図1に示すように、カメラによって撮影された参照用の画像データから目標物体として指定された目標領域の輝度データから生成された、同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、参照用ヒストグラムとして記憶するメモリ15と、入力する新たな画像データを用いて輝度ランレングスのヒストグラムを入力ヒストグラムとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部14と、参照用ヒストグラムと入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対して求めた確率を用いて、新たな画像データの各画素に目標物体が含まれる確率を表す確率分布画像を生成する確率分布生成部16と、確率分布画像に基づいて、新たな画像データにおける目標物体の位置及び目標物体のサイズを求める目標領域算出部17と、求められた位置及びサイズに応じて、目標物体がカメラ撮影領域に含まれるようにカメラの動きを制御する制御信号を生成して出力する制御信号出力部18とを備えている。
目標追尾装置1は、図示を省略するCPU、通信処理部、記録媒体等を備える一般的なコンピュータを用いることができる。例えば、記録媒体に記録されている目標追尾プログラムが読み出されて実行されることによって、CPUに輝度成分抽出部11、輝度ランレングスヒストグラム生成部14、確率分布生成部16、目標領域算出部17及び制御信号出力部18を備える目標追尾装置1が構成される。
カメラで撮影された画像データIを入力した輝度成分抽出部11は、画像データIから輝度成分(輝度データ)Yを抽出し、輝度ランレングスヒストグラム生成部14に出力する。画像データIは白黒画像のデータであってもカラー画像のデータであっても良い。例えば、画像データIがYUV信号であるときは、輝度成分抽出部11は、YUV信号の輝度信号を輝度データYとして使用することができる。また、画像データがRGB信号であるときは、輝度成分抽出部11は、例えば、式(1)によって輝度データYを抽出することができる。
また、カメラから目標追尾装置1に入力された画像データIは、ディスプレイ12に表示される。なお、ディスプレイ12は、目標追尾装置1の外部にあってもよい。オペレータによって領域指定部13を介してディスプレイ12に表示された参照用の画像データI0に対して目標領域Rが指定されると、指定された目標領域Rは、輝度ランレングスヒストグラム生成部14に入力される。参照用の画像データI0とは、目標領域Rの指定に利用される画像データである。目標追尾装置1は、参照用の画像データI0に対して目標物体の目標領域Rが指定されると、カメラに対して指定された目標物体を追尾して撮影するように制御する。
図2(a)に、目標追尾装置1に入力される参照用の画像データI0の一例を示す。また、図2(a)に示す画像データI0では、カメラで撮影された人物の顔部分が、追尾の対象とする目標領域Rとして選択されている。カメラでは、画像データIの撮影が継続し、参照用の画像データI0に続いて入力される画像データInによってディスプレイ12に映像として表示される。図2(b)は、画像データI0に続いて取得された画像データI1の一例である。画像データI1では、参照用の画像データI0と比較して、目標物体である人物の位置が移動していることが分かる。
輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、輝度成分抽出部11から入力した輝度データYから輝度ランレングスを求め、求められた輝度のランレングスの発生頻度をヒストグラムとして生成する。輝度ランレングスは、例えば画像の右上から順に輝度が連続する画素数を数えることによって求められる。
ここで、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、入力した輝度データYが参照用の画像データI0から生成された輝度データY0であるとき、入力された目標領域Rの部分の輝度データY0によって輝度ランレングスのヒストグラム(参照用ヒストグラム)histRを生成する。一方、入力した輝度データYが参照用の画像データI0から生成された輝度データY0でないとき、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、入力した輝度データYnの全領域によって輝度ランレングスのヒストグラム(入力ヒストグラム)histCを生成する。入力した輝度データYが参照用の画像データI0から生成された輝度データY0であるか否かは、例えば、目標領域Rが指定されたか否かで判定することが出来る。
ヒストグラムを生成するとき、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、輝度に対して一定の輝度レベルを設定し、設定される輝度レベルでヒストグラムを生成する。例えば、実際の輝度が0〜255(8bit)であるときに、16の輝度レベル(レベル0〜レベル15)を設定したとする。このとき、例えば、輝度0〜15に対してレベル0、輝度16〜31に対してレベル1、輝度32〜47に対してレベル2、輝度239〜255に対してレベル15等と設定する。すなわち、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、実際の輝度ではなく、丸め込まれた輝度レベルによってヒストグラムを生成する。このように輝度ランレングスヒストグラム生成部14が丸め込んだ値を使用してヒストグラムを生成することによって、連続して入力される画像データI間の輝度の微少な誤差に影響されないヒストグラムを生成することができる。また、輝度レベルは、大きい値に設定した方が細かいテクスチャを表現することができるが、ノイズの影響を受けやすい。したがって、画像の状況に応じて輝度レベルの値を設定するのが望ましい。
輝度ランレングスヒストグラム生成部14で生成されたヒストグラムは、図3に一例を示すように、横軸を輝度ランレングス、縦軸をランレングスの発生回数を目標領域Rの画素数で割った発生頻度として表したヒストグラムである。
図3に示すような輝度ランレングスのヒストグラムは、画像データの輝度の変化の頻度を表しており、画像中のテクスチャ情報を表すものである。テクスチャ情報は画像データ中の局所的な輝度パターンといえるので、全体の明るさの変化は無視され、照明条件の変化に強い特徴量となる。したがって、目標追尾装置1は、目標物体のテクスチャを特徴量として目標物体を追尾することになる。
次に、図4に示すフローチャートを用いて、図1の目標追尾装置1の輝度ランレングスヒストグラム生成部14における処理を説明する。まず、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、輝度データYを入力すると、入力した輝度データYが参照用の画像データI0から生成された輝度データ(参照用の輝度データ)Y0であるか否かを判定する(S01)。入力した輝度データYが参照用の輝度データY0であるとき(S01でYES)、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、領域指定部13から入力された目標領域Rの部分の輝度データY0を抽出する(S02)。
その後、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、輝度データYを所定レベルの輝度データに変換する(S03)。ここで、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、参照用の輝度データY0であるとき、ステップS02によって抽出された目標領域Rの輝度データを用い、参照用の輝度データでないとき、全領域の輝度データを用いて変換する。
続いて、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、ステップS03で所定のレベルに変換した輝度データから、各輝度レベルのランレングスiを求める(S04)。その後、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、ステップS04で求めた各輝度レベルのランレングスiから、輝度ランレングスのヒストグラムを生成する(S05)。
参照用の輝度データY0から参照用ヒストグラムhistRを生成したとき(S06でYES)、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、参照用ヒストグラムhistRをメモリに保存する(S07)。
一方、参照用の輝度データY0ではない輝度データYから入力ヒストグラムhistCを生成したとき(S06でNO)、輝度ランレングスヒストグラム生成部14は、入力ヒストグラムhistCを確率分布生成部16に出力する(S08)。
確率分布生成部16は、輝度ランレングスヒストグラム生成部14から入力ヒストグラムhistCを入力すると、入力ヒストグラムhistCとメモリ15で記憶される参照用ヒストグラムhistRとから、式(2)によって各ランレングスiの分布の確率P[i]を求めるとともに、各画素に対して、各画素が周囲の画素と構成するランレングスに関して求められた確率P[i]を割り当てた確率分布画像P(x,y)を生成する。すなわち、同一の輝度ランレングスの画素には、同一の確率Pが割り当てられた確率分布画像P(x,y)が生成される。
確率Pは、参照用ヒストグラムの中に多くあって、入力ヒストグラムの中に少ないランレングスのときに値が高くなる。すなわち、式(2)で示す確率Pは、対象とする画像データInにおいて、各画素が目標物体である確率を意味する。
次に、図5に示すフローチャートを用いて、図1の目標追尾装置1の確率分布生成部16における処理を説明する。まず、確率分布生成部16は、輝度ランレングスヒストグラム生成部14から入力ヒストグラムhistCを入力すると(S11でYES)、メモリ15から参照用ヒストグラムhistRを読み出す(S12)。
その後、確率分布生成部16は、入力ヒストグラムhistCと参照用ヒストグラムhistRとから各ランレングスiに対して式(2)を用いて確率P[i]を算出する(S13)。
確率P[i]を算出すると、確率分布生成部16は、輝度データYnの各画素のランレングスに対して対応する確率P[i]を適用させて確率分布画像P(x,y)を生成する(S14)。また、確率分布生成部16は、生成した確率分布画像P(x,y)を目標領域算出部17に出力する(S15)。
目標領域算出部17で生成された確率分布画像P(x,y)は、図6に一例を示すように各画素が目標物体である確率を表すものである。図6に示す確率分布画像P(x,y)では、画素(0,0)から画素(4,0)の5画素は同一の輝度レベルであったために輝度ランレングスは5であり、これらの画素には、輝度ランレングスについて求められた確率Pが割り当てられている。また、図6に示す確率分布画像P(x,y)では、画素(0,0)や画素(0,1)等は割り当てられた値が低いために目標物体である確率は低いが、画素(4,3)や画素(5,3)は割り当てられた値が高いために目標物体である確率が高いといえる。
目標領域算出部17は、入力した確率分布画像P(x,y)及び画像データI0における目標領域Rの座標から、目標領域Rの重心とサイズを算出する。目標領域Rの重心とサイズの算出には、例えば式(3)〜(6)を用いるCAMSHIFT法を利用する。
目標領域算出部17は、まず、式(3)を用いて求めた確率分布画像の0次モーメントM00と式(4)を用いてx軸とy軸における1次モーメントM10,M01から、式(5)によって確率分布画像における目標領域Rの重心のx座標gx及びy座標gyを算出する。
次に、目標領域算出部17は、Mean-Shift法による判定で移動量が収束するという結果を得るまで、目標領域Rの重心を式(6)を用いて更新することで、実際の目標物体の移動にあわせるように新たな画像データInにおいて、目標領域Rを新たな目標領域R’に移動させる。ここで、更新する目標領域R’に関する目標領域情報Dは、式(5)によって求められた新たな重心(gx’,gy’)と、もとの目標領域Rの幅w及び高さhによって特定される。
移動された新たな目標領域R’の重心の移動量が収束すると、目標領域算出部17は、Mean-Shift法による判定で目標領域のサイズ変化量が収束するという結果を得るまで、目標領域R’のサイズを式(7)を用いて更新することで、目標物体の移動にあわせて目標領域R’のサイズを更新する。ここで、更新する目標領域R’に関する目標領域情報Dは、式(5)によって求められた新たな重心(gx’,gy’)と、式(6)で求められた新たな幅w’及び高さh’によって特定される。
式(7)において、c1,c2は適当な定数であり、例えば、c1に確率分布の最大値を設定し、c2に1.2を設定することが考えられる。c2=1.2としたとき、目標領域R’の高さh’は、幅w’よりも1.2倍となる。
目標領域R’のサイズの変化量が収束すると、目標領域算出部17は、目標領域R’の重心(gx’,gy’)、幅w’及び高さh’を含む目標領域情報Dを制御信号出力部18に出力する。
次に、図7に示すフローチャートを用いて、図1の目標追尾装置1の目標領域算出部17における処理を説明する。まず、目標領域算出部17は、上述した式(3)乃至(5)を用いて目標領域Rの重心を算出する(S21)。その後、目標領域算出部17は、上述した式(6)を適用して目標領域の重心を更新する(S22)。更新された目標領域の重心の移動量が収束していない場合(S23でNO)、目標領域算出部17は、ステップS22に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、目標領域Rの重心の移動量が収束していた場合(S23でYES)、目標領域算出部17は、上述した式(7)を適用して目標領域のサイズを更新する(S24)。
続いて、目標領域算出部17は、更新された目標領域のサイズの変化量が収束していない場合(S25でNO)、ステップS24に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、目標領域Rのサイズの変化量が収束していた場合(S25でYES)、新たな目標領域R’の重心、及びサイズを目標領域情報Dとして、制御信号出力部18に出力する(S26)。
制御信号出力部18は、入力した目標領域情報Dに基づいて、カメラの撮影領域を制御する制御信号Sを出力する。
例えば、制御信号出力部18が図8(a)に示すメカニズムを利用して制御信号Sを生成する場合、目標領域Rの重心のx座標gxの移動がx1からx2内でされたときには、x軸方向の移動はない。一方、x座標がx1からx0方向に移動されたとき又はx2からx3方向に移動されたとき、その移動量に応じてx軸方向の移動量mxが決定する。また目標領域Rの重心のy座標(gy)の移動がy1からy2内でされたときには、y軸方向の移動はない。一方、y座標がy1よりもY0方向又はy2よりもy3方向に移動されたとき、その移動量に応じてy軸方向の移動量myが決定する。
また、制御信号出力部18が図8(b)に示すメカニズムを利用して制御信号を生成する場合、例えば目標領域Rの重心のx座標がx4であるときは、x軸方向の移動量mxは、mx4となり、目標領域Rの重心のy座標がy4であるときは、y軸方向の移動量myは、my4となる。
制御信号出力部18では、このように求められたx軸方向の移動量mx及びy軸方向の移動量myに基づいて、カメラの撮影領域を制御する制御信号Sを生成する。
上述したように、本発明の第1の実施形態に係る目標追尾装置1によれば、目標物体の移動量を色相情報ではなく輝度情報によって求めることで、白黒画像や低照度で色情報が認識できない画像であっても、カメラに目標物体を追従させることができる。また、目標追尾装置1によれば、輝度レベルのランレングスヒストグラムを抽出して確率分布を算出して重心を追尾することで、画面全体が動く場合や目標物体の向きや大きさが変化しても目標物体を追尾することができる。
〈第1変形例〉
続いて、図9を用いて第1変形例に係る目標追尾装置2について説明する。図9に示す目標追尾装置2において、図1を用いて上述に示した目標追尾装置1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
続いて、図9を用いて第1変形例に係る目標追尾装置2について説明する。図9に示す目標追尾装置2において、図1を用いて上述に示した目標追尾装置1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
目標追尾装置2は、図1を用いて上述した目標追尾装置1と比較して、輝度ランレングスヒストグラム生成部14に代えて輝度ランレングスヒストグラム生成部21を有し、更にヒストグラム修正部22を有している点で異なる。
図1を用いて上述した輝度ランレングスヒストグラム生成部14は参照用の輝度データY0からは目標領域Rの輝度ランレングスのヒストグラム(参照用ヒストグラム)histRしか生成していなかった。これに対し、目標追尾装置2で有する輝度ランレングスヒストグラム生成部21は、参照用の輝度データY0を入力すると、参照用ヒストグラムhistRとともに、全領域から目標領域Rを除いた背景領域Bの輝度ランレングスのヒストグラム(背景ヒストグラム)histBを生成し、ヒストグラム修正部22に出力する。また、輝度ランレングスヒストグラム生成部21は、参照用以外の輝度データYnからは輝度ランレングスヒストグラム生成部14と同様に、全領域の輝度ランレングスのヒストグラム(入力ヒストグラム)histCを生成して確率分布生成部16に出力する。
ヒストグラム修正部22は、各輝度レベルに対して、入力した参照用ヒストグラムhistRを背景ヒストグラムhistBによって修正した新たな参照用ヒストグラムhistR’をメモリ15に記憶させる。例えば、ヒストグラム修正部22は、式(8a)〜式(8c)を用いて新たな参照用ヒストグラム(修正ヒストグラム)histR’を求める。
ここで、c3,c4は、任意に定められる定数である。
例えば、背景ヒストグラムhistBを説明の為に図10(a)に示すように領域b1,b2,b3と三分し、同様に参照用ヒストグラムhistRも図10(b)に示すように領域r1,r2,r3と三分する。ここでは、領域b1には領域r1、領域b2には領域r2、領域b3には領域r3が対応している。
ここで、領域r1と領域b1とを比較したとき、両ヒストグラムにおいて同一のランレングスの発生頻度の差が式(8a)で示すabs(histB[i]−histR[i])<hist[i]*c3の関係にあるとする。このとき、参照用ヒストグラムhistRにおいて領域r1のランレングスは、ノイズ等の画像全体の特徴の可能性が高く目標領域Rの特徴を表していないといえるため、式(8a)に示すように新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値は0とする。
一方、領域r2と領域b2とを比較したとき、目標領域Rの発生頻度が、背景領域Bの発生頻度より十分大きく、式(8b)で定める定数c4以上であるとする。このとき、参照用ヒストグラムhistRにおいて領域r2のヒストグラムは目標領域Rの特徴を表しているといえるため、式(8b)に示すように新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値はhistR[i]の値とする。
さらに、領域r3と領域b3とを比較すると、その発生頻度は、背景領域Bの発生頻度が大きい。このとき、背景領域Bは背景に含まれる他の特徴量を表しているといえ、領域r3では、目標領域の特徴を表していないと考えられるため、式(8c)に示すように新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値は0とする。
このようにして、ヒストグラム修正部22が図10(a)及び図10(b)のヒストグラムhistB,histRに式(8a)〜式(8c)を適用したとき、図10(c)に示すように、修正された新たな参照用ヒストグラムhistR’が得られる。
なお、定数c3とc4は、上記式(8a)〜(8c)で全ての新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値が求められるように設定する。また、式(8b)のみを用いて、histR[i]−histB[i]>c4が成立するときに新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値をhistR[i]の値とし、histR[i]−histB[i]>c4が成立しない、すなわちhistR[i]−histB[i]≦c4のときに新たな参照用ヒストグラムhistR’[i]の値を0とするようにしてもよい。
上述した第1変形例に係る目標追尾装置2によれば、ヒストグラム修正部22で輝度ランレングスヒストグラムを補正することによって、ノイズ等の影響を軽減し、追尾の精度を向上させることができる。
〈第2変形例〉
次に、図11を用いて第2変形例に係る目標追尾装置3について説明する。図11に示す目標追尾装置3において、図1を用いて上述に示した目標追尾装置1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、図11を用いて第2変形例に係る目標追尾装置3について説明する。図11に示す目標追尾装置3において、図1を用いて上述に示した目標追尾装置1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
目標追尾装置3は、図1を用いて上述した目標追尾装置1と比較して、輝度成分抽出部11に代えて抽出部31、確率分布生成部16に代えて確率分布生成部33を有し、更に色相ヒストグラム生成部32及び有効確率分布選択部34を備えている点で異なる。
図1を用いて上述した目標追尾装置1は、輝度情報のみを利用して目標物体を追尾していたが、色相ヒストグラム生成部32を備える目標追尾装置3は、カラー画像の場合にカラー情報(色相成分)を利用して、追尾の精度を向上させることができる。
抽出部31は、入力した画像データIから輝度データYと色相データHとをそれぞれ抽出し、輝度ランレングスヒストグラム生成部14と色相ヒストグラム生成部32とにそれぞれ出力する。抽出部31は、図1を用いて上述した目標追尾装置1と同様の方法で輝度データYを抽出することができる。
また、抽出部31は、入力した画像データIからHSV信号の色相データHを抽出し、色相ヒストグラム生成部32に出力する。例えば、画像データIがRGB信号であるとき、式(9)を用いて色相データHを抽出する。
式(9)で、MAX,MINは、各R信号、G信号、B信号の最大値、最小値である。
色相ヒストグラム生成部32は、抽出部31から入力された色相データHから、各色相の出現数をヒストグラムとして生成する。
ここで、色相ヒストグラム生成部32は、入力した色相データHが参照用の色相データH0であるとき、入力された目標領域Rの部分の色相データH0によって色相ヒストグラム(第2参照用ヒストグラム)histR2を生成し、メモリ15に記憶する。入力した色相データHが参照用の色相データH0であるか否かは、例えば、目標領域Rが指定されたか否かで判定することができる。一方、入力した色相データHが参照用の色相データH0でないとき、色相ヒストグラム生成部32は、入力された色相データHの全領域によって色相ヒストグラム(第2入力ヒストグラム)histC2を生成し、確率分布生成部33に出力する。
確率分布生成部33は、輝度ランレングスヒストグラム生成部14から入力ヒストグラム(第1入力ヒストグラム)histCを入力すると、第1入力ヒストグラムhistCとメモリ15で記憶される参照用の輝度データY0から生成されたヒストグラム(第1参照用ヒストグラム)histRとを用いて、第1確率分布画像P(x,y)を生成する。確率分布画像P(x,y)の生成は、図1を用いて上述した確率分布生成部16の場合と同様に行われる。
また、確率分布生成部33は、色相ヒストグラム生成部32から第2入力ヒストグラムhistC2を入力すると、第2入力ヒストグラムhistC2とメモリ15で記憶される第2参照用ヒストグラムhistR2とを用いて、第2確率分布画像P2(x,y)を生成する。第2確率分布画像P2(x,y)は、各色相の分布の確率を求めるとともに、各画素に対して、各画素の色相に対して求められた確率を割り当てることによって生成される。
有効確率分布選択部34は、入力した確率分布画像P(x,y)と、第2確率分布画像P2(x,y)とから、有効な確率分布画像として一方の確率分布画像を選択する。例えば、有効確率分布選択部34は、最大値の大きい確率分布画像を有効な確率分布画像を選択する。
ここで、ノイズにより最大値が高くなった確率分布画像を選択するのを防止するため、確率分布画像に含まれる確率の高い10を選択し、その合計が高い確率分布画像を選択することもできる。また、予め確率分布画像に対してガウシアンフィルタで平滑化し、平滑化された確率分布画像を選択することでノイズの影響を防止することもできる。
なお、有効確率分布選択部34による確率分布画像の選択は、入力する画像データの毎フレームに対して行うことで、目標物体の移動に伴って撮影条件が変化する場合であっても、常に確率の高い特徴により目標物体を追尾することができる。
上述した第2変形例に係る目標追尾装置3によれば、目標物体を追尾する際、色情報を利用することができれば、色相ヒストグラムによる第2確率分布画像と、輝度ランレングスヒストグラムによる第1確率分布画像とを生成し、これらの確率分布画像から有効な確率分布画像を選択して目標物体の位置を特定することで、追尾の精度を向上させることができる。
〈第2の実施形態〉
図12に示す第2の実施形態に係る目標追尾装置1aは、図1を用いて前述した目標追尾装置1と比較して、領域指定部13、輝度ランレングスヒストグラム生成部14、確率分布生成部16、目標領域算出部17に代えて、領域指定部13a、輝度ランレングスヒストグラム生成部14a、確率分布生成部16a、目標領域算出部17aを備えている点で異なる。他の構成については同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
図12に示す第2の実施形態に係る目標追尾装置1aは、図1を用いて前述した目標追尾装置1と比較して、領域指定部13、輝度ランレングスヒストグラム生成部14、確率分布生成部16、目標領域算出部17に代えて、領域指定部13a、輝度ランレングスヒストグラム生成部14a、確率分布生成部16a、目標領域算出部17aを備えている点で異なる。他の構成については同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
領域指定部13aには、目標領域Rに加え、オペレータによって探索領域Cが指定され、目標領域Rとともに探索領域Cを輝度ランレングスヒストグラム生成部14aへ出力する。
ここで探索領域Cは、フレーム全体の中で設定した目標領域Rを含み目標領域Rの2倍以上の領域である。オペレータは、目標物体の移動速度に応じて探索領域Cの大きさを設定する。
図13を用いて、探索領域Cを設定する一例を説明する。図13では、矢印の方向に進む目標領域Rの設定された目標物体が斜線位置に移動すると予測できる場合に設定した探索領域Cの一例である。
図13(a)は、目標物体の移動速度が遅く、所定時間経過における目標物体の移動範囲が狭いと考えられるため、比較的小さい探索領域Cが設定された一例である。一方、図13(b)は、目標物体の移動速度が速く、所定時間における目標物体の移動範囲が広いと考えられるために図13(a)と比較して大きい探索領域Cが設定された一例である。
図13(b)に示すような大きい探索領域Cを設定したとき、目標物体の移動が速い場合でも探索領域C内に目標物体(目標領域R)は含まれているため、確実に目標物体を追尾することができる。しかし、大きな探索領域Cを設定した場合には、輝度ランレングスヒストグラム生成部14で実行する計算量が探索領域Cの小さい場合と比較して多くなり、計算速度は低下する。
したがって、図13(c)に示すように目標領域Rの移動位置を考慮した大きさに探索領域Cを設定することで、計算速度の低下を防ぐことができる。すなわち、目標物体の移動速度が速い場合でも、目標領域Rが存在する高さは変わることはないと考えられる。そのため、図13(c)に示すように、現在の目標領域Rの高さに基づき、目標領域Rの移動範囲を予測したうえで図13(b)よりも小さい探索領域Cを設定してもよい。
輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、参照用の輝度データY0でない輝度データYを入力したとき、フレーム全体から入力ヒストグラムhistCを生成するではなく、探索領域Cの部分の輝度データYによって輝度ランレングスのヒストグラム(第3入力ヒストグラム)histC3を生成する。なお、輝度ランレングスの求め方やヒストグラムの生成方法については、第1の実施形態の輝度ランレングスヒストグラム生成部14で上述した方法と同様である。また、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aにおいても参照用の輝度データY0を入力した際には目標領域Rの部分の輝度データY0によって参照用ヒストグラムhistRを生成する。
輝度ランレングスヒストグラム生成部14aにおける処理を図14のフローチャートに示す。図14のフローチャートにおいて、図4で前述した処理と同一の処理については、同一の番号を付して説明を省略する。
まず、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、輝度データYを入力すると、入力した輝度データYが参照用の画像データI0から生成された輝度データ(参照用の輝度データ)Y0であるか否かを判定する(S01)。入力した輝度データYが参照用の輝度データY0であるとき(S01でYES)、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、目標領域Rの部分の輝度データY0を抽出する(S02)。一方、輝度データYが参照用の輝度データY0でないとき(S01でNO)、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、輝度データYnから領域指定部13で指定された探索領域Cの輝度データを抽出する(S31)。
その後、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、輝度データYを所定レベルの輝度データに変換する(S03)。ここで、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、参照用の輝度データY0であるとき、ステップS02において抽出された目標領域Rの輝度データY0を用い、参照用の輝度データY0でないとき、ステップS31において抽出された探索領域Cの輝度データYを用いて変換する。その後、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aは、ステップS04〜S08の処理を実行する。
確率分布生成部16aは、図5を用いて前述した方法によって図6に示すような確率分布画像P(x,y)を生成するが、フレーム全体ではなく探索領域Cの範囲で生成するため、x,yはそれぞれ探索領域Cの座標系でのx画素、y画素である。すなわち、第1の実施形態において確率分布生成部16は図5で示したフローチャートのステップS14で輝度データYnの全領域を利用していたのに対し、確率分布生成部16aは、探索領域Cにおける輝度データYnを利用する。したがって、確率分布生成部16aは、探索領域Cの各画素のランレングスに対して対応する確率P[i]を適用させて確率分布画像P(x,y)を生成することになる。
目標領域算出部17aにおいても、目標領域Rの重心を求めるときにフレーム全体座標(fgx,fgy)から目標領域Rの重心を求めるのではなく、探索領域Cの座標(gx,gy)から求める。すなわち、目標領域算出部17aは、算出過程において目標領域R’のサイズの変化量が収束すると、探索領域Cにおける重心(gx’,gy’)は探索領域Cの座標からフレーム全体における重心(fgx’,fgy’)に変換する。最終的に目標領域算出部17aは、目標領域R’のフレーム全体座標における重心(fgx’,fgy’)、幅w’及び高さh’を含む目標領域情報Dを制御信号出力部18に出力する。なお、目標領域情報Dを求める方法については、第1の実施形態の目標領域算出部17で上述したCAMSHIFT法等を利用する方法と同様である。
目標領域算出部17aにおける処理を図15のフローチャートに示す。図15のフローチャートにおいて、前述した図8のフローチャートのステップS25及びS26の間に、ステップS41の処理が追加されているが、他の処理は同一であるため説明を省略する。
目標領域算出部17aは、目標領域Rのサイズの変化量が収束していた場合(ステップS25でYES)、目標領域R’の重心を探索領域Cの座標系からフレーム全体の座標系に変換する(S41)。すなわち、目標領域算出部17aは、探索領域CについてステップS21〜S25を実行し、目標領域Rのサイズの変化量が収束すると、重心及びサイズをフレーム全体の座標系に変換する。
その後目標領域算出部17aは、新たな目標領域R’の重心、及びサイズを目標領域情報Dとして、制御信号出力部18に出力する(S26)。
上述したように、本発明の第2の実施形態に係る目標追尾装置1aによれば、目標物体の移動量を色相情報ではなく輝度情報によって求めることで、白黒画像や低照度で色情報が認識できない画像であっても、カメラに目標物体を追従させることができる。また、目標追尾装置1aによれば、輝度レベルのランレングスヒストグラムを抽出して確率分布を算出して重心を追尾することで、画面全体が動く場合や目標物体の向きや大きさが変化しても目標物体を追尾することができる。
また、第2の実施形態に係る目標追尾装置1aでは、フレーム全体ではなく、探索領域Cから目標領域情報Dを求めることによってフレーム全体から求める場合よりも計算量が減少するため、追尾の速度を向上させることができる。
〈第3変形例〉
続いて、図16を用いて第3変形例に係る目標追尾装置2aについて説明する。図16に示す目標追尾装置2aにおいて、図9を用いて前述した目標追尾装置2又は図12を用いて前述した目標追尾装置1aと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
続いて、図16を用いて第3変形例に係る目標追尾装置2aについて説明する。図16に示す目標追尾装置2aにおいて、図9を用いて前述した目標追尾装置2又は図12を用いて前述した目標追尾装置1aと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3変形例に係る目標追尾装置2aは、輝度ランレングスヒストグラム生成部21aを有する点で他の目標追尾装置2,1aと異なる。
輝度ランレングスヒストグラム生成部21aには、領域指定部13aから目標領域Rとともに探索領域Cが入力される。輝度ランレングスヒストグラム生成部21aは、前述した輝度ランレングスヒストグラム生成部14aと同様に、参照用の輝度データY0でない輝度データYを入力したとき、フレーム全体から入力ヒストグラムhistCを生成するのではなく、探索領域Cの部分の輝度データYによって第3入力ヒストグラムhistC3を生成する。
輝度ランレングスヒストグラム生成部21aは、生成した第3入力ヒストグラムhistC3を確率分布生成部16aに出力する。確率分布生成部16aでは、第3入力ヒストグラムhistC3と、ヒストグラム修正部22で修正された新たな参照用ヒストグラムhistR’を用いて、第2の実施形態で前述したように探索領域Cについて確率分布画像P(x,y)を生成する。
目標領域算出部17aは、確率分布生成部16aから入力した確率分布画像を用いて目標領域情報Dを求めて制御信号出力部18に出力するが、これらの具体的な処理は第2の実施形態で前述した処理と同一であるため説明を省略する。
上述した第3変形例に係る目標追尾装置2aによれば、ヒストグラム修正部22で輝度ランレングスヒストグラムを補正することによって、ノイズ等の影響を軽減し、追尾の精度を向上させることができる。
また、第3変形例に係る目標追尾装置2aによれば、フレーム全体ではなく、探索領域Cから目標領域情報Dを求めることによってフレーム全体から求める場合よりも計算量が減少するため、追尾の計算速度を向上させることができる。
〈第4変形例〉
次に、図17を用いて第4変形例に係る目標追尾装置3aについて説明する。図14に示す目標追尾装置3aにおいて、図11を用いて前述した目標追尾装置3又は図12を用いて前述した目標追尾装置1aと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、図17を用いて第4変形例に係る目標追尾装置3aについて説明する。図14に示す目標追尾装置3aにおいて、図11を用いて前述した目標追尾装置3又は図12を用いて前述した目標追尾装置1aと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第4変形例に係る目標追尾装置3aは、色相ヒストグラム生成部32a、確率分布生成部33a、有効確率分布選択部34aを有する点で他の目標追尾装置3,1aと異なる。
色相ヒストグラム生成部32aには、領域指定部13から目標領域Rとともに探索領域Cが入力される。色相ヒストグラム生成部32aは、参照用の色相データH0でない色相データHを入力したとき、フレーム全体から第2入力ヒストグラムhistC2を生成するのではなく、探索領域Cの部分の色相データからヒストグラム(第4入力ヒストグラム)histC4を生成する。なお、色相ヒストグラム生成部32aにおいても参照用の色相データH0を入力した際には目標領域Rの部分の色相データH0によって第2参照用ヒストグラムhistR2を生成する。
確率分布生成部33aは、輝度ランレングスヒストグラム生成部14aから第3入力ヒストグラムhistC3を入力すると、第3入力ヒストグラムhistC3とメモリ15で記憶される参照用の輝度データY0から生成された第1参照用ヒストグラムhistRとを用いて、第3確率分布画像P3(x,y)を生成する。第3確率分布画像P3(x,y)の生成は、図1を用いて上述した確率分布生成部16の場合と同様に行われる。このとき生成される確率分布画像はフレーム全体ではなく、探索領域Cについての確率分布画像であるため、x,yはそれぞれ探索領域Cの座標系でのx画素、y画素である。
また、確率分布生成部33aは、色相ヒストグラム生成部32aから第4入力ヒストグラムhistC4を入力すると、第4入力ヒストグラムhistC4とメモリ15で記憶される第2参照用ヒストグラムhistR2とを用いて、第4確率分布画像P4(x,y)を生成する。第4確率分布画像P2(x,y)は、各色相の分布の確率を求めるとともに、各画素の色相に対して求められた確率を割り当てることによって生成される。この場合にも探索領域Cについての確率分布画像であるため、x,yはそれぞれ探索領域Cの座標系でのx画素、y画素である。
有効確率分布選択部34aは、フレーム全体ではなく探索領域Cについての2つの確率分布画像を確率分布生成部33aから入力し、有効な確率分布画像を選択する。
目標領域算出部17aは、有効確率分布選択部34aによって選択された確率分布画像を用いて目標領域情報Dを求めて制御信号出力部18に出力するが、これらの具体的な処理は第2の実施形態で前述した処理と同一であるため説明を省略する。
上述した第4変形例に係る目標追尾装置3aによれば、目標物体を追尾する際、色情報を利用することができれば、色相ヒストグラムによる第3確率分布画像と、輝度ランレングスヒストグラムによる第4確率分布画像とを生成し、これらの確率分布画像から有効な確率分布画像を選択して目標物体の位置を特定することで、追尾の精度を向上させることができる。
また、第4変形例に係る目標追尾装置3aによれば、フレーム全体ではなく、探索領域Cから目標領域情報Dを求めることによってフレーム全体から求める場合よりも計算量が減少するため、追尾の計算速度を向上させることができる。
1,1a,2,2a,3,3a…目標追尾装置
11…輝度成分抽出部
12…ディスプレイ
13,13a…領域指定部(目標領域指定手段)
14,14a,21,21a…輝度ランレングスヒストグラム生成部(ヒストグラム生成部)
15…メモリ(記憶手段)
16,16a,33,33a…確率分布生成部
17,17a…目標領域算出部
18…制御信号出力部
22…ヒストグラム修正部
31…抽出部
32,32a…色相ヒストグラム生成部
34,34a…有効確率分布選択部
11…輝度成分抽出部
12…ディスプレイ
13,13a…領域指定部(目標領域指定手段)
14,14a,21,21a…輝度ランレングスヒストグラム生成部(ヒストグラム生成部)
15…メモリ(記憶手段)
16,16a,33,33a…確率分布生成部
17,17a…目標領域算出部
18…制御信号出力部
22…ヒストグラム修正部
31…抽出部
32,32a…色相ヒストグラム生成部
34,34a…有効確率分布選択部
Claims (5)
- カメラで撮影されて順次入力される画像フレームにおける目標物体を追尾することにより、前記カメラの撮影向きを制御する目標追尾装置であって、
前記順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、前記目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、前記参照用フレームについては参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては入力ヒストグラムとして生成するヒストグラム生成部と、
前記生成した参照用ヒストグラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶した参照用ヒストグラムと前記生成した入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す確率分布画像を生成する確率分布生成部と、
前記生成した確率分布画像に基づいて、前記入力フレームにおける前記目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、
前記求めた位置及びサイズに基づいて、前記目標領域が前記カメラの被写体フレームに含まれるように前記カメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、
を備えたことを特徴とする目標追尾装置。 - カメラで撮影されて順次入力される画像フレームにおける目標物体を追尾することにより、前記カメラの撮影向きを制御する目標追尾装置であって、
前記順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、前記目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、前記参照用フレームについては第1参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては第1入力ヒストグラムとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについてはフレーム全体から色相データを抽出し、各色相データにおける色相成分のヒストグラムを、前記参照用フレームについては第2参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては第2入力ヒストグラムとして生成する色相ヒストグラム生成部と、
前記生成した第1参照用ヒストグラムと前記生成した第2参照用ヒストグラムとを記憶する記憶手段と、
前記記憶した第1参照用ヒストグラムと前記生成した第1入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す第1確率分布画像を生成するとともに、前記記憶した第2参照用ヒストグラムと前記生成した第2入力ヒストグラムとから各色相に対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す第2確率分布画像を生成する確率分布生成部と、
前記生成した第1確率分布画像と前記生成した第2確率分布画像とを比較し、有効な確率分布画像を選択する有効確率分布選択部と、
前記選択した有効な確率分布画像に基づいて、前記入力フレームにおける前記目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、
前記求めた位置及びサイズに基づいて、前記目標領域が前記カメラの被写体フレームに含まれるように前記カメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、
を備えたことを特徴とする目標追尾装置。 - カメラで撮影されて順次入力される画像フレームにおける目標物体を追尾することにより、前記カメラの撮影向きを制御する目標追尾装置であって、
前記順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、前記目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについては前記目標領域を含み前記目標物体の移動量に応じて定められる探索領域から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、前記参照用フレームについては参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては入力ヒストグラムとして生成するヒストグラム生成部と、
前記生成した参照用ヒストグラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶した参照用ヒストグラムと前記生成した入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す確率分布画像を生成する確率分布生成部と、
前記生成した確率分布画像に基づいて、前記入力フレームにおける前記目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、
前記求めた位置及びサイズに基づいて、前記目標領域が前記カメラの被写体フレームに含まれるように前記カメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、
を備えたことを特徴とする目標追尾装置。 - カメラで撮影されて順次入力される画像フレームにおける目標物体を追尾することにより、前記カメラの撮影向きを制御する目標追尾装置であって、
前記順次入力される画像フレームの中から選択された参照用フレームにおける、前記目標物体を含む目標領域を指定する目標領域指定手段と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについては前記目標領域を含み前記目標物体の移動量に応じて定められる探索領域から輝度データを抽出し、各輝度データにおける同一の輝度レベルが連続する画素数である輝度ランレングスのヒストグラムを、前記参照用フレームについては第1参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては第1入力ヒストグラムとして生成する輝度ランレングスヒストグラム生成部と、
前記順次入力される画像フレームそれぞれについて、前記参照用フレームについては前記指定された目標領域から、また、前記参照用フレーム以外の入力フレームについては前記探索領域から色相データを抽出し、各色相データにおける色相成分のヒストグラムを、前記参照用フレームについては第2参照用ヒストグラムとして、また、前記入力フレームについては第2入力ヒストグラムとして生成する色相ヒストグラム生成部と、
前記生成した第1参照用ヒストグラムと前記生成した第2参照用ヒストグラムとを記憶する記憶手段と、
前記記憶した第1参照用ヒストグラムと前記生成した第1入力ヒストグラムとから各輝度レベルに対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す第1確率分布画像を生成するとともに、前記記憶した第2参照用ヒストグラムと前記生成した第2入力ヒストグラムとから各色相に対する分布確率を求め、前記入力フレームの各画素に前記目標領域が含まれる確率を表す第2確率分布画像を生成する確率分布生成部と、
前記生成した第1確率分布画像と前記生成した第2確率分布画像とを比較し、有効な確率分布画像を選択する有効確率分布選択部と、
前記選択した有効な確率分布画像に基づいて、前記入力フレームにおける前記目標領域の位置及びサイズを求める目標領域算出部と、
前記求めた位置及びサイズに基づいて、前記目標領域が前記カメラの被写体フレームに含まれるように前記カメラの撮影向きを制御するための制御信号を生成して出力する制御信号出力部と、
を備えたことを特徴とする目標追尾装置。 - ヒストグラム修正部を更に備え、
前記ヒストグラム生成部は、前記参照用フレームについて、前記指定した目標領域以外の背景領域から輝度データを抽出して背景ヒストグラムをも生成し、
前記ヒストグラム修正部は、前記参照用ヒストグラムと前記背景ヒストグラムとに基づき所定の修正ヒストグラムを生成し、
前記記憶手段は前記生成した所定の修正ヒストグラムを前記参照用ヒストグラムとして記憶するように構成したことを特徴とする請求項1又は3記載の目標追尾装置。
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