JP2008258063A - クラスターの生成方法と装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラスターを効率的に生成しかつ所望する極性を有するクラスターを選択的に回収する方法と装置を提供する。
【解決手段】マグネトロンスパッタ法によるクラスター生成装置のクラスター生成室を構成する筒状体の少なくとも一部を電気的に浮かせることにより、その内壁面の全部または一部を、得ようとする極性を有するクラスターと同じ極性に帯電させる。
【選択図】図1

Description

本発明はクラスターの生成方法と装置、特にマグネトロンスパッター法によってクラスターを生成する方法と装置に関するものである。
クラスターは、数個ないし数百個、あるいは数千個の原子が凝集して形成された塊状集合体である。
クラスターの生成方法として、一般にマグネトロンスパッター法が用いられる。マグネトロンスパッター法は、真空中で微量の不活性ガス、たとえばアルゴンガスを導入しながら、マグネトロンスパッターガン上のターゲット表面に電圧を印加し、発生する二次電子でアルゴンガスをイオン化し、これをターゲット表面に衝突させ、そこから原子を叩き出す(スパッタリング)方法である。この方法はターゲット付近での電子密度が高く、高密度プラズマが発生するため、スパッター効率に優れているという特徴がある。通常、こうして生成したクラスターには電気的性質の異なる3種のクラスターが混在する。
このようなスパッターは、一般に、図3に示すようなクラスター生成装置で行われる。クラスター生成装置21は、金属製の筒状体22とマグネトロンスパッターガン23とを含んで構成される。筒状体22は一端に出口24を有し、他端が、装置躯体26に支持された封止壁体25に密封固定されている。壁体25と筒状体22とによって形成される筒状空間によってクラスター生成室27が形成される。マグネトロンスパッターガン23は、封止壁体25を通ってクラスター生成室27に配置される。
クラスター生成室で、叩き出されたターゲット材料原子は、高いエネルギーを有しており、クラスター化するにはこのエネルギーを奪うことが必要である。このためクラスター生成室に冷却ガスを導入し、発生したターゲット原子を含む蒸気からエネルギーを奪って冷却することが行われる。冷却ガスとして軽量な不活性ガス、通常ヘリウムガスが用いられる。
マグネトロンスパッター法による、改良されたクラスターを生成する方法あるいは装置としては、従来例えばクラスター生成室の出口とスパッター部との距離を調整可能にし、またクラスター出口にスキマーを配置して出口から放出されるクラスターのサイズ分布を狭くすることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、他の改良例として、金属蒸気発生室内、すなわちクラスター生成室内で複数種のターゲットから異種金属上記を発生・反応させて合金又は化合物のクラスター粒子を製造する方法と装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、これら従来の方法あるいは装置は、叙述した図3の装置と同様に、いずれもクラスター生成室から取り出すことのできるクラスターの量が極めて少ないという問題を本質的に内在している。この理由は次のように考えられる。 通常、クラスター生成室で生成されるクラスターは、金属あるいは非金属いずれの材料から生成したとしても、電気的性質から観察すると、正に帯電したクラスター(正イオンクラスタ−)、負に帯電したクラスター(負イオンクラスタ−)そして電気的に中性のクラスターの3種のクラスターが混在した状態で生成する。これら3種のクラスターの混在する割合は、ターゲットの材料の種類に依存するほか、クラスター生成条件などによって異なる。クラスター生成室を構成する筒状体は、ステンレス鋼などの金属材料から作られているので、電荷を持ったクラスター粒子は筒状体の壁面に衝突すると電荷を失って壁面に付着して堆積していく。この結果、クラスター生成室の出口から取り出されるクラスターの量は僅少となってしまう問題がある。
また、エネルギーを持ったクラスターイオンはスパッターガンから放射状に放出されるので、そのまま生成室内壁に衝突し中性化して堆積する。この結果、生成室中心部のイオン密度が低くなるため、クラスター化が起きにくく、大きなクラスターを生成することが難しいという問題がある。
特開平11−307002号公報 特開2000−309866号公報
本発明の目的は、生成したクラスターイオン、すなわち正または負に荷電したクラスターが、クラスター生成室を構成する筒状体の内壁面に付着し堆積することを防止し、該生成室から効率的にクラスターを取り出すことのできる方法および装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、クラスター生成室から正または負いずれかに荷電した所望する極性を持つクラスターイオンを選択的に取り出すことのできる方法および装置を提供することにある。
上記した課題を解決するため、請求項1に記載したクラスター生成方法は、マグネトロンスパッター法によってクラスター生成室でクラスターを生成する方法において、該クラスター生成室の内壁面の少なくとも一部を、所望する極性を持つクラスターと同じ極性に帯電させることを特徴とする。
請求項2のクラスター生成装置は、一端に出口を有し、他端が、装置躯体に支持された封止壁体に密封固定された筒状体によって形成されるクラスター生成室と、該封止壁体を通って筒状体内に配置されたマグネトロンスパッターガンとを含んで構成されるマグネトロンスパッター法によるクラスター生成装置において、筒状体の少なくとも内壁面の一部を電気的に浮かせて構成したことを特徴とする。
請求項3に記載のクラスター装置は、請求項2に記載した装置において、筒状体が絶縁材を介して封止壁体に密封固定されていることを特徴とする。
請求項4に記載のクラスター装置は、請求項3に記載した装置において、筒状体に、正又は負の電位を印加するための電位印加手段が接続されていることを特徴とする。
請求項5に記載のクラスター装置は、請求項2に記載した装置において、筒状体の少なくとも一部が絶縁材で構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載のクラスター装置は、請求項2に記載した装置において、筒状体の少なくとも内壁面の一部に、絶縁材の層が形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載のクラスター装置は、請求項5または請求項6に記載した装置において、筒状体の絶縁材部分に、正又は負の電位を印加するための電位印加手段が接続されていることを特徴とする。
本発明のクラスター生成方法および装置によれば、クラスター生成室を構成する筒状体の少なくとも一部は電気的に浮いた状態になっているので、クラスターがその壁面に付着しても電荷を失うことがなく、クラスターの堆積を防止でき、それだけ効率的にクラスターを取り出すことができる。そして、筒状体の全体を電気的に浮かせることによって、筒状体の全体にわたりクラスターの堆積を防止でき、さらに効率的にクラスターを取り出すことができる。
また、本発明のクラスター生成方法および装置によれば、クラスター生成室を構成する筒状体全体をあるいは部分的に、極性を正または負に調整することができるので、所望する電荷を持ったクラスターを選択的に回収することができる。すなわち、筒状体の極性を正にすれば、負に荷電したクラスターは筒状体壁面に付着堆積する一方、正に荷電したクラスターは壁面近くで電気的反発力が作用するので、生成室からは正に荷電したクラスターを優先的に回収することができる。これとは反対に、筒状体の極性を負にすると、正に荷電したクラスターは筒状体壁面に付着堆積するので、生成室からは正に荷電したクラスターを優先的に回収することができる。すなわち、クラスター生成室の内壁面の全体または一部分を、所望する極性を持つクラスターと同じ極性に帯電させることによって、該クラスターの壁面への付着を防止し、特定の極性を有するクラスターを選択的に回収することができる。
以下、本発明に係るクラスターの生成方法の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るマグネトロンスパッター法によるクラスターの生成装置の一例を示す概念図である。
クラスターの生成装置は、筒状体2とマグネトロンスパッターガン3とを含んで構成される。筒状体2は、金属例えばステンレス鋼のような導電性の材料から作られており、その一端に出口4を有し、他端が封止壁体5に密封固定されている。封止壁体5はさらに装置躯体6に固定されている。本発明においては、筒状体2が絶縁材8を介して封止壁体5に密封固定されている点に特徴がある。絶縁材としては、例えばセラミックあるいはガラスを用いることができる。筒状体2は、絶縁材8を介して封止壁体5に取り付けられているので、金属製の導電性材料から作られていても、装置躯体6など他の装置要素から電気的に分離されており、電気的に浮いた状態にある。封止壁体5と筒状体出口4との間に規定される筒状空間によってクラスター生成室7が形成される。筒状体は一般に円筒形状をしているが、多角形筒状体であってもよい。
マグネトロンスパッターガン3は封止壁体5を通ってクラスター生成室7に配置されている。スパッターガン3の磁石にはターゲット9、すなわち生成しようとするクラスターの材料、たとえば白金、ロジウム、金、あるいはパラジウムで作った板が取り付けられている。スパッターガン3には通路11を通ってスパッターガス、通常、アルゴンガスが供給される。
筒状体の出口4には、他の装置要素(図示せず)を介して吸引ポンプが接続され、クラスター生成室7を真空に維持するとともに生成したクラスターの取出口となっている。
またクラスター生成室7には、生成したクラスターを冷却するための冷却ガス、通常ヘリウムガスの導入管10の出口が、封止壁体5を通って開口している。
本発明装置の基本的構成は上記したとおりであるが、本発明の装置はさらにクラスター生成室を構成する筒状体2に、接地側に対し正または負の電位を印加するための電位印加手段、例えば可変電圧12を接続することができる。
筒状体は絶縁材の介在によって、装置躯体側から電気的に浮いた状態になっているので、正の電位を印加すれば筒状体は正に帯電し、また負の電位を印加すれば負に帯電する。したがって、筒状体を、所望する極性を持つクラスターイオンと同じ極性に帯電させることによって、正のクラスターイオンあるいは負のクラスターイオンを選択的に回収することができる。例えば、クラスター生成室で白金のクラスターを生成すると、通常、クラスターの多くは正に荷電し、僅かの量の負イオンクラスターが混在するが、筒状体を負に帯電することによって、正イオン白金クラスターは生成室内壁面に吸着し、負イオン白金クラスターを回収することができる。筒状体に印加する電位の強さを調整することによって、クラスターの種類に応じた最適の印加条件を選定することができる。
図2は、また本発明装置の別の基本的な構成例を示す概念図である。この装置において筒状体は、その一部または全部が例えばセラミックあるいはガラスのような絶縁材で作られている。図2の例では、筒状体15はその一部16が従来のものと同じくステンレス鋼のような金属で作られており、他の一部17が絶縁材から作られている。絶縁材として、例えばセラミックやガラスが使用できる。絶縁材から作られた筒状体部分17は電気的に浮いた状態にあるので、図1の装置とは異なり、絶縁材を介することなく封止壁体18に取り付けることができる。
絶縁材から作られた筒状体部分17には、接地側に対し正または負の電位を印加するための電位印加手段、たとえば可変電圧19を接続することができる。これによって図1の説明で述べたと同じ効果を得ることができる。
図2の装置は筒状体の一部が絶縁材で作られているが、筒状体全体が絶縁材で作られていてもよい。
さらに、本発明の装置は金属性の筒状体の内壁面の全部または一部に、絶縁材層を形成して構成してもよい。絶縁材層を形成するには、筒状体の内面に絶縁材をコーティングしあるいは貼り付ける。
本発明のマグネトロンスパッター法によるクラスター生成装置に一例を示す概念図である。 本発明のマグネトロンスパッター法によるクラスター生成装置の別の例を示す概念図である。 従来のマグネトロンスパッター法によるクラスター生成装置を説明するための概念図である。
符号の説明
1 クラスターの生成装置
2、15 筒状体
3 マグネトロンスパッターガン
4 出口
5、18 封止壁体
6 装置躯体
7 クラスター生成室
8 絶縁材
12、19 電位印加手段

Claims (7)

  1. マグネトロンスパッタ法によってクラスター生成室でクラスターを生成する方法において、該クラスター生成室の内壁面の少なくとも一部を、所望する極性を持つクラスターと同じ極性に帯電させることを特徴とするクラスター生成方法。
  2. 一端に出口を有し、他端が、装置躯体に支持された封止壁体に密封固定された筒状体によって形成されるクラスター生成室と、該封止壁体を通って筒状体内に配置されたマグネトロンスパッタガンとを含んで構成されるマグネトロンスパッタ法によるクラスター生成装置において、筒状体の少なくとも内壁面の一部を、装置躯体側から電気的に浮かせて構成したことを特徴とするクラスター生成装置。
  3. 筒状体が絶縁材を介して封止壁体に密封固定されていることを特徴とする請求項2に記載のクラスター生成装置。
  4. 筒状体に、正又は負の電位を印加するための電位印加手段が接続されていることを特徴とする請求項3に記載のクラスター装置。
  5. 筒状体の少なくとも一部が絶縁材で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のクラスター装置。
  6. 筒状体の少なくとも内壁面の一部に、絶縁材の層が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のクラスター装置。
  7. 筒状体の絶縁材の部分に、正又は負の電位を印加するための電位印加手段が接続されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のクラスター装置。
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