JP2008253056A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力変換装置1は、スイッチング素子4とスイッチング素子4を冷却する冷却媒体が流れる冷却器5とを備えるパワーモジュール2と、パワーモジュール2を支持すると共に、スイッチング素子4の電極端子41に接続され被制御電流の電流路となる導電部材6と、冷却器5へ供給する冷却媒体及び冷却器5から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路7とを備える支持体3とを有する。パワーモジュール2は、少なくとも、冷却器5と冷媒流通路7とが接続する冷却通路接続部11と、スイッチング素子4の電極端子41と導電部材6とが電気的に接続する電気接続部12とにおいて、支持体3と接続されている。冷却通路接続部11と電気接続部12とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されている。
【選択図】図1
Description
かかる電力変換装置においては、電力変換回路の一部を構成するスイッチング素子の過熱を防ぐために、スイッチング素子を冷却するための冷却器が配設されている。そして、該冷却器に冷却液を流すことにより、冷却液とスイッチング素子との間において熱交換を行い、スイッチング素子を冷却している。
上記電力変換装置において、例えば、一つのパワーユニットに故障が発生した場合に、当該パワーユニットを電力変換装置から取り外して交換する必要がある。
ところが、パワーユニットを交換しようとする場合、冷却器に冷却液を流すためのホースを外し、スイッチング素子の電極端子とバスバーとを接続しているネジの締結を外し、更にパワーユニットを電力変換装置の筐体から取り外す必要がある。そのため、パワーユニットの交換には多数の工程を要し、交換作業が煩雑となるという問題がある。
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記冷却通路接続部と上記電気接続部とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
上記電力変換装置は、上記冷却通路接続部と上記電気接続部とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されている。即ち、例えば、上記パワーモジュールを交換する際に、上記冷却通路接続部と上記電気接続部とにおける着脱を個別に行う必要がなく、両者を一度に着脱することができる。
そのため、上記支持体に対する上記パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。その結果、上記パワーモジュールの組付けや交換を容易に行うことができる。
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記パワーモジュールと上記支持体とを固定部材によって互いに固定したときに、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置(請求項2)。
上記電力変換装置は、上記パワーモジュールと上記支持体とを固定部材によって互いに固定したときに、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が接続されるよう構成されている。即ち、上記支持体への上記パワーモジュールの固定を行うことによって、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部の接続をも一度に行うことができる。また、固定部材を外すことによって、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部における接続解除を一度に行うことができる。
そのため、上記支持体に対する上記パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。その結果、上記パワーモジュールの組付けや交換を容易に行うことができる。
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記冷却通路接続部及び上記電気接続部は、上記パワーモジュールにおける同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面と、これに対向配置される上記支持体における同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面との間に形成されていることを特徴とする電力変換装置にある(請求項4)。
上記電力変換装置においては、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が、上記パワーモジュールにおける同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面と、これに対向配置される上記支持体における同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面との間に形成されている。これにより、例えば、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部を設けた平面に直交する方向に上記支持体と上記パワーモジュールとを相対移動させることにより、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部を一度に着脱することが可能となる。
そのため、上記支持体に対する上記パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。その結果、上記パワーモジュールの組付けや交換を容易に行うことができる。
また、上記スイッチング素子は、例えば、IGBT等の半導体素子とダイオードを内蔵したものがある。
また、上記冷却器に流れる冷却媒体としては、例えば、水やアンモニア等の自然冷媒、エチレングリコール系の不凍液を混入した水、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134a等のフロン系冷媒、メタノール、アルコール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒等の冷媒を用いることができる。
この場合には、上記固定部材を、上記支持体に対する上記パワーモジュールの固定手段の他に上記冷媒流路連通手段、若しくは上記導通手段としても用いることができる。そのため、これとは別個に冷媒流路を連通するための部材、若しくは上記スイッチング素子と上記導電部材とを電気的に接続するための部材を用いる必要がなく、部品点数を少なくすることができる。
この場合には、電力変換装置を構成する複数のスイッチング素子等を複数個の上記パワーモジュールに分けて配設することができるため、一部のスイッチング素子等が故障した際に、その故障したスイッチング素子等を備えたパワーモジュールのみを交換すればよい。それ故、部品交換によるコストを低減することができると共に、パワーモジュールの着脱作業性も向上させることができる。
この場合には、上記支持体における取付面に対し、上記パワーモジュールの主面を略直交させた状態で組付けることができる。そのため、パワーモジュールの着脱を一層容易に行うことができる。
この場合には、上記冷却通路接続部からの冷却媒体の漏れを効果的に防ぐことができる。そして、特に、上記冷却媒体が水などの場合、冷却媒体の漏洩防止は、上記電気接続部におけるショート等の原因を防ぐことに寄与することとなる。それ故、上記冷却通路接続部と上記電気接続部とを、上記パワーモジュールと上記支持体との同一の対向面に形成した場合などには、特に上記弾性シール部材による密封が重要となる。
この場合には、上記冷却通路接続部を容易かつ確実に接続することができる。
この場合には、上記冷却通路接続部からの冷却媒体の漏れを効果的に防ぐことができる。
この場合には、上記弾性シール部材を上記冷却通路接続部に容易に取付けることができると共に、上記冷却通路接続部からの冷却媒体の漏れを効果的に防ぐことができる。
この場合には、上記冷却通路接続部からの冷却媒体の漏れをより効果的に防ぐことができる。即ち、例えば、仮に冷媒流通路に最も近い側の1番目のシール片から冷却媒体が漏れても、1番目のシール片と2番目のシール片との間に冷却媒体を留めておくことができる。そして、冷却媒体が全てのシール片を通り抜けて漏れる可能性を極めて小さくすることができる。
この場合には、複数のパワーモジュールを一度に着脱することが容易となる。
この場合には、仮に上記冷却通路接続部から液体の冷却媒体が漏れても、冷却媒体が上記電気接続部にまで達しないようにすることができる。これにより、上記電気接続部におけるショート等の不具合を効果的に防ぐことができる。
この場合には、仮に上記冷却通路接続部から液体の冷却媒体が漏れても、冷却媒体は下方に流下するため、冷却通路接続部よりも上方に配置されている上記電気接続部に達することがない。その結果、上記電気接続部におけるショート等の不具合を効果的に防ぐことができる。
この場合には、上記冷却器に供給される冷却媒体の流れも、下方から供給され、上方へ排出される流れとなる。そのため、冷却器に空気が混入しても、その空気を冷却媒体の流れに沿って、容易に冷媒排出路に排出することができる。その結果、冷却器によるスイッチング素子の冷却効率の低下を防ぐことができる。
この場合には、上記導電部材及び上記冷媒流通路を上記支持体に安定して保持させることができる。
この場合には、上記導電部材及び上記冷媒流通路を、容易に上記支持体に保持させることができる。
この場合には、上記P極バスバーおよび上記N極バスバーにおけるインピーダンスを低減することができる。その結果、上記P極バスバーおよび上記N極バスバーに高周波電流が流れても、大きなサージ電圧が発生することを効果的に抑制することができる。
この場合には、各スイッチング素子を駆動制御する各制御回路に故障が生じても、当該制御回路を含むパワーモジュールのみを交換することができ、修理コストを低減することができると共に、交換時の作業性を向上させることができる。
この場合には、各スイッチング素子に対応する各コンデンサに故障が生じても、当該コンデンサを含むパワーモジュールのみを交換することができ、修理コストを低減することができると共に、交換時の作業性を向上させることができる。
この場合には、上記スイッチング素子を両主面から冷却することができ、その冷却を効率的に行うことができる。
この場合には、上記冷却器における冷却媒体の出入口をパワーモジュールの同一の面に配置しやすくなる。
この場合には、上記フィンを通じて、冷却媒体との熱交換を行いやすくなり、スイッチング素子の冷却をより効率的に行うことができる。また、上記フィンを設けることにより、冷却媒体を上記冷媒流路の全体に均等に流しやすくなる。
この場合には、上記冷却器内の冷媒流路において、冷却媒体の圧力損失を小さくしつつ、冷媒流路の全体に冷却媒体を行き渡らせることができる。その結果、スイッチング素子の冷却効率を向上させることができる。
この場合には、冷媒入口から冷却器に空気が混入しても、その空気を冷却媒体の流れに沿って、容易に冷媒出口から排出することができる。その結果、冷却器によるスイッチング素子の冷却効率の低下を防ぐことができる。
この場合には、全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部とを一度に着脱することができるため、一層パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。
この場合にも、全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部とを一度に着脱することができるため、一層パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。
この場合にも、全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部とを一度に着脱することができるため、一層パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる。
この場合には、上記第1の発明の作用効果又は上記第3の発明の作用効果に、上記第2の発明の作用効果が加わり、パワーモジュールの着脱を容易に行うことができる電力変換装置を提供することができる。
この場合には、上記固定部材による固定をより容易に行うことができる。
この場合には、容易かつ確実に上記パワーモジュールを上記支持体に固定することができると共に、容易かつ確実に上記電気接続部を接続することができる。
なお、上記雄ネジとしては、例えば金属材料からなるボルトを用いることができ、上記雌ネジ部は、例えば、金属材料からなるナットを上記パワーモジュールに固定することによって構成することができる。
この場合にも、容易かつ確実に上記パワーモジュールを上記支持体に固定することができると共に、容易かつ確実に上記電気接続部を接続することができる。
なお、上記雄ネジ部は、例えば、金属材料からなるボルトを上記パワーモジュールに固定することによって構成することができ、上記雌ネジとしては、例えば金属材料からなるナットを用いることができる。
この場合には、容易かつ確実に上記パワーモジュールを上記支持体に固定することができる。
本発明の実施例にかかる電力変換装置につき、図1〜図10を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1、図3、図4に示すごとく、パワーモジュール2と、該パワーモジュール2を支持する支持体3とを有する。パワーモジュール2は、スイッチング素子4と該スイッチング素子4を冷却する冷却媒体が流れる冷却器5とを備える。また、支持体3は、スイッチング素子4の電極端子41に接続され被制御電流の電流路となる導電部材6と、冷却器5へ供給する冷却媒体及び冷却器5から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路7とを備える。
そして、図1、図2に示すごとく、冷却通路接続部11と電気接続部12とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されている。
また、パワーモジュール2と支持体3とは、固定部材であるボルト13によって固定されている。そして、パワーモジュール2と支持体3とをボルト13によって互いに固定したときに、冷却通路接続部11及び電気接続部12が接続されるよう構成されている。
図6に示すごとく、各パワーモジュール2は平板形状を有し、該パワーモジュール2における主面と直交する面に、冷却通路接続部11及び電気接続部12が形成されている。即ち、パワーモジュール2における主面と直交する面が上記取付面21となる。
そして、図4に示すごとく、一つの支持体2に対して、同様の形状、構造を有する複数のパワーモジュール2が、互いに平行に配列した状態で固定されている。
また、冷媒流通路7は冷却通路接続部11を構成する接続開口部73を、支持体2の取付面21側に有する。
また、支持体3は、導電部材6として、電源(図示略)のP極に接続されるP極バスバー61と、電源のN極に接続されるN極バスバー62と、回転電機(図示略)に接続される出力バスバー63とを有する。また、P極バスバー61とN極バスバー62とは、互いに対向配置されている。
また、座面部64が形成された位置において、支持体3を貫通するボルト挿通孔66が形成されている。また、P極バスバー61及びN極バスバー62には、ボルト挿通孔66をがその内側を通るように、開口部67が形成されている。
また、図2、図6に示すごとく、冷媒入口51及び冷媒出口52には、それぞれパワーモジュール2の取付面21から突出した突出開口部23が設けてある。突出開口部23の外周面には、弾性シール部材231としてのOリングが配設されている。
これにより、図1に示すごとく、突出開口部23を冷媒流通路7の接続開口部73に嵌合したとき、弾性シール部材231によって冷却通路接続部11が密封される。
なお、スイッチング素子4は、図4に示す制御回路基板15と接続する制御端子44を有し、該制御端子44の先端部はパワーモジュール2における取付面31とは異なる端面から露出している。
また、パワーモジュール2と支持体3との間における全ての冷却通路接続部11及び全ての電気接続部12は、パワーモジュール2における同一面(取付面21)と、これに対向配置される支持体3における同一面(取付面31)との間に形成される。
また、パワーモジュール2と支持体3とをボルト13によって互いに固定したときに、パワーモジュール2と支持体3との間における全ての冷却通路接続部11及び全ての電気接続部12が接続される。
また、図4に示すごとく、電力変換装置1は、支持体3に複数のパワーモジュール2、その他の構成部品を取付けた状態で、カバー部材16等によって覆われる。
上記電力変換装置1は、上記冷却通路接続部11と上記電気接続部12とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されている。即ち、例えば、上記パワーモジュール2を交換する際に、冷却通路接続部11と電気接続部12とにおける着脱を個別に行う必要がなく、両者を一度に着脱することができる。
そのため、上記支持体3に対する上記パワーモジュール2の着脱を容易に行うことができる。その結果、上記パワーモジュール2の組付けや交換を容易に行うことができる。
また、冷却通路接続部11は、弾性シール部材231によって密封されているため、冷却通路接続部11からの冷却媒体の漏れを効果的に防ぐことができる。そして、特に、冷却媒体が水などの場合、冷却媒体の漏洩防止は、電気接続部12におけるショート等の原因を防ぐことに寄与することとなる。それ故、冷却通路接続部11と電気接続部12とを、パワーモジュール2と支持体3との同一の対向面に形成した本例の構成においては、特に弾性シール部材231による密封が重要となる。
また、複数の導電部材6の中の、P極バスバー61とN極バスバー62とは、互いに対向配置されているため、P極バスバー61およびN極バスバー62におけるインピーダンスを低減することができる。その結果、P極バスバー61およびN極バスバー62に高周波電流が流れても、大きなサージ電圧が発生することを効果的に抑制することができる。
また、冷却器5は、略U字状の冷媒流路を有するため、冷却器5における冷却媒体の出入口(冷媒入口51及び冷媒出口52)をパワーモジュール2の同一の面(取付面21)に配置しやすくなる。
本例は、図11、図12に示すごとく、パワーモジュール2に、スイッチング素子4の電極端子41と電気的に接続された雄ネジ部を設けた例である。雄ネジ部は、図12に示すごとく、金属材料からなるボルト130をパワーモジュール2の取付面21から垂直に突出させた状態で固定したものによって構成することができる。
そして、図11に示すごとく、ボルト130をボルト挿通孔66に挿通させながら支持体3にパワーモジュール2を組付ける。そして、固定部材としての雌ネジであるナット240を、ボルト130に締結する。このとき、ボルト130と座面部64とが電気的に接続される。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図13、図14に示すごとく、冷却器5における突出開口部23の外周面に設けた弾性シール部材231として、外周面に突出した複数のシール片232を設けた筒状部材を用いた例である。
本例の場合、図13に示すごとく、突出開口部23に上記弾性シール部材231を装着した状態で、弾性シール部材231を支持体3における冷媒流通路7の接続開口部73に嵌入する。このとき、弾性シール部材231の複数のシール片232が、突出開口部23の内壁面に当接する。これにより、突出開口部23と接続開口部73との間がシールされる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図15、図16に示すごとく、冷却通路接続部11が、一つの冷媒流通路7と複数の冷却器5とを接続する冷媒分岐手段17を有する例である。
冷媒分岐手段17は、一方の側面に突出開口部171を一つ設け、他方の側面に筒状開口部172を3個設けている。突出開口部171は、外周面に弾性シール部材173を設けてなる。そして、冷媒分岐手段17における突出開口部171を冷媒流通路7の接続開口部73に嵌入し、冷媒分岐手段17における筒状開口部172に3個のパワーモジュール2の冷却器5にそれぞれ設けた突出開口部23を嵌入する。
これにより、冷媒供給路71から冷媒分岐手段17に流入した冷却媒体は、3つの筒状開口部172から分岐して、3個の冷却器5に導入される。そして、各冷却器5を循環してきた冷却媒体は、冷却器5の冷媒出口52から冷媒分岐手段17において合流し、冷媒排出路72に流出する。
その他は、実施例1と同様である。
即ち、冷媒分岐手段17における突出開口部171と冷媒流通路7の接続開口部73とを着脱すれば、3個のパワーモジュール2を一度に支持体3との間で着脱することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、本例においては、一つの冷媒流通路7と3個の冷却器5とを接続する冷媒分岐手段17を用いたが、冷媒分岐手段17に接続する冷却器5の数は、3個に限らず、2個或いは4個以上とすることもできる。
本例は、図17、図18に示すごとく、冷却通路接続部11側の領域と電気接続部12側の領域とを水密的に分離する密封部材14を、パワーモジュール2の取付面21における突出開口部23の周囲に設けた例である。
実施例1と同様に、冷却器5の冷媒入口51或いは冷媒出口52に設けた突出開口部23の外周面には、弾性シール部材231が設けてある。そして、該弾性シール部材231によって、冷媒流通路7の接続開口部73と突出開口部23との間を密封している。
その他は、実施例1と同様である。
また、密封部材14を冷却通路接続部11の周囲のみを囲うように設けるため、より確実な密封を行うことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図19に示すごとく、電気接続部12を冷却通路接続部11よりも上方に配置した例である。
即ち、実施例1(図1、図2)に示すものに対して、パワーモジュール2を上下逆向きに配置するように構成している。その結果、パワーモジュール2における電極パッド431、432、433が、冷却器5の冷媒出入口である突出開口部23よりも上方に配置される。
また、これに合わせて、支持体3は、導電部材6の座面部64が冷媒流通路7の接続開口部73よりも上方に配置されるようにする。即ち、支持体3の向きも、実施例1(図1、図2)に示すものと上下逆の向きとなる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図20に示すごとく、冷却通路接続部11と電気接続部12とが、パワーモジュール2における互いに平行かつ同一方向に面した2つの取付面211、212と、これに対向配置される支持体3における互いに平行かつ同一方向に面した2つの取付面311、312との間に形成されている例である。
その他は、実施例1と同様である。
また、この場合、仮に冷却通路接続部11から冷却媒体が漏れたとしても、段差部において冷却媒体が堰き止められ、電気接続部12にまで至り難いという利点もある。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
また、上述した実施例1〜7以外にも、例えば、冷却通路接続部における冷媒流路を連結する冷媒流路連結手段として機能する固定部材を用いることもできる。この場合、例えば、電気接続部にはバネ端子等を用いることができる。
11 冷却通路接続部
12 電気接続部
2 パワーモジュール
21 取付面
3 支持体
31 取付面
4 スイッチング素子
41 電極端子
5 冷却器
6 導電部材
7 冷媒流通路
Claims (33)
- スイッチング素子と該スイッチング素子を冷却する冷却媒体が流れる冷却器とを備えるパワーモジュールと、
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記冷却通路接続部と上記電気接続部とのいずれか一方を着脱するときに、他方も着脱されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。 - スイッチング素子と該スイッチング素子を冷却する冷却媒体が流れる冷却器とを備えるパワーモジュールと、
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記パワーモジュールと上記支持体とを固定部材によって互いに固定したときに、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項2において、上記固定部材は、上記電気接続部における導通手段として、若しくは、上記冷却通路接続部における冷媒流路連通手段としても機能することを特徴とする電力変換装置。
- スイッチング素子と該スイッチング素子を冷却する冷却媒体が流れる冷却器とを備えるパワーモジュールと、
該パワーモジュールを支持すると共に、上記スイッチング素子の電極端子に接続され被制御電流の電流路となる導電部材と、上記冷却器へ供給する冷却媒体及び上記冷却器から排出される冷却媒体をそれぞれ流通させる冷媒流通路とを備える支持体とを有し、
上記パワーモジュールは、少なくとも、上記冷却器と上記冷媒流通路とが接続する冷却通路接続部と、上記スイッチング素子の上記電極端子と上記導電部材とが電気的に接続する電気接続部とにおいて、上記支持体と接続され、
上記冷却通路接続部及び上記電気接続部は、上記パワーモジュールにおける同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面と、これに対向配置される上記支持体における同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面との間に形成されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項において、上記パワーモジュールは、上記支持体に対して複数個取付けられていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項において、上記パワーモジュールは平板形状を有し、該パワーモジュールにおける主面と直交する面に、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項において、上記冷却通路接続部は、弾性シール部材によって密封されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項において、上記冷却通路接続部は、上記冷却器側と上記冷媒流通路側とのいずれか一方に設けた突出開口部と他方に設けた開口部とを、互いに嵌合することによって構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項8において、上記突出開口部の外周面に、弾性シール部材を設けてあることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項7又は9において、上記弾性シール部材はOリングであることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項9において、上記弾性シール部材は、外周面と内周面との少なくとも一方に突出した複数のシール片を設けた筒状部材であることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜11のいずれか一項において、上記冷却通路接続部は、一つの上記冷媒流通路と複数の上記冷却器とを接続する冷媒分岐手段を有することを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜12のいずれか一項において、上記冷却通路接続部と上記電気接続部との間には、上記パワーモジュールと上記支持体との互いの対向面に密着して、上記冷却通路接続部側の領域と上記電気接続部側の領域とを液密的に分離する密封部材が設けてあることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜13のいずれか一項において、上記電気接続部は、上記冷却通路接続部よりも上方に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜14のいずれか一項において、上記支持体は、上記冷媒流通路として、上記冷却器へ供給する冷却媒体を流通させる冷媒供給路と、上記冷却器から排出される冷却媒体を流通させる冷媒排出路とを有し、該冷媒排出路は上記冷媒供給路よりも上方に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜15のいずれか一項において、上記導電部材及び上記冷媒流通路は、上記支持体の内部に埋設されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜16のいずれか一項において、上記支持体は、上記導電部材及び上記冷媒流通路を樹脂材料でモールドしてなることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜17のいずれか一項において、上記導電部材は複数配設されていると共に、該複数の導電部材の中の一部が電源のP極に接続されるP極バスバーであり、他の一部が電源のN極に接続されるN極バスバーであり、上記P極バスバーと上記N極バスバーとは、互いに対向配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜18のいずれか一項において、上記パワーモジュールは、上記スイッチング素子を駆動制御する制御回路を内蔵することを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜19のいずれか一項において、上記パワーモジュールは、上記スイッチング素子のスイッチングにより生じるサージ電圧を抑制するコンデンサを内蔵することを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜20のいずれか一項において、上記冷却器は、上記スイッチング素子の両主面に密着配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜21のいずれか一項において、上記冷却器は、略U字状の冷媒流路を有することを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜22のいずれか一項において、上記冷却器は、内部の冷媒流路にフィンを設けてなることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項23において、上記冷却器は、上記冷媒流通路から冷却媒体を導入する冷媒入口に連続する部分と、上記冷媒流通路へ冷却媒体を排出する冷媒出口に連続する部分とに、それぞれ流路抵抗の小さい入口側ヘッダ部と出口側ヘッダ部とを有し、上記入口側ヘッダ部と上記出口側ヘッダ部との間には、上記フィンを設けた熱交換部が形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜24のいずれか一項において、上記冷却器は、上記冷媒流通路から冷却媒体を導入する冷媒入口と、上記冷媒流通路へ冷却媒体を排出する冷媒出口とを有し、該冷媒出口が上記冷媒入口よりも上方に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1において、上記パワーモジュールと上記支持体との間における全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部は、これらのいずれか一つを着脱するときに、他の全ての接続部も着脱されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項4において、上記パワーモジュールと上記支持体との間における全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部は、上記パワーモジュールにおける同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面と、これに対向配置される上記支持体における同一面又は互いに平行かつ同一方向に面した複数の面との間に形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2において、上記パワーモジュールと上記支持体とを固定部材によって互いに固定したときに、上記パワーモジュールと上記支持体との間における全ての上記冷却通路接続部及び全ての上記電気接続部が接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1、4、26、27のいずれか一項において、上記パワーモジュールと上記支持体とを固定部材によって互いに固定したときに、上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2、3、又は29において、上記固定部材は、上記パワーモジュール及び上記支持体における上記冷却通路接続部及び上記電気接続部が形成された面に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項3において、上記パワーモジュールは上記スイッチング素子の電極端子と電気的に接続された雌ネジ部を有し、上記支持体は上記導電部材と電気的に接続された座面部を有し、上記固定部材としての雄ネジを上記雌ネジ部に締結したとき、上記雌ネジ部と上記座面部とが電気的に接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項3において、上記パワーモジュールは上記スイッチング素子の電極端子と電気的に接続された雄ネジ部を有し、上記支持体は上記導電部材と電気的に接続された座面部を有し、上記固定部材としての雌ネジを上記雄ネジ部に締結したとき、上記雄ネジ部と上記座面部とが電気的に接続されるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2、3、28〜32のいずれか一項において、上記固定部材は、上記パワーモジュール及び上記支持体における互いの対向面に対して略垂直方向の締結力が作用するように、上記パワーモジュールと上記支持体とを固定していることを特徴とする電力変換装置。
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