JP2008234293A - グリッドシステム、グリッド処理方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グリッドサーバシステム3は、分析クライアントシステム1からグリッド処理要求を受信すると、受付番号を割り当てるとともに、ジョブを複数生成してジョブの実行をグリッドクライアント5へ分散して指示する。グリッドクライアント5は、ジョブを実行し、前回通知した当該ジョブよりよい処理結果が得られた場合は、グリッドサーバシステム3へ通知することを所定の時間毎に繰り返す。グリッドサーバシステム3は、ジョブの処理結果を受信して、当該ジョブの生成元となったグリッド処理の受付番号に対応して処理結果記憶部に記憶されている処理結果と比較し、受信した情報で示される処理結果のほうがよりよい処理結果であれば処理結果記憶部内の現在の処理結果を、受信した処理結果により更新する。
【選択図】図1
Description
もうひとつは、通常組み合わせ最適化問題を解く探索的なアルゴリズムを利用する場合、処理時間がかかり、なおかつどの程度処理時間をかければ十分な結果が得られるかが事前にはわからないという問題である。つまり、依頼元はグリッドサーバの実行状況を常に監視していなければならず、ひとつのグリッド処理が完了するまでは他の処理を行うことができなかった。
図1は、本実施の形態によるグリッドシステムの機能ブロック図である。
同図において、グリッドシステムは、グリッドサーバシステム3と、分析クライアントシステム1、1、…と、グリッドクライアント5、5、…とを、IP(Internet Protocol)などを用いたネットワークを介して接続してなる。
図4は、グリッドシステムにおける概要処理のフローチャートである。
同図において、グリッドサーバシステム3は、ユーザから依頼されたグリッド処理要求を分析クライアントシステム1から受け、ユーザ毎に受付番号を発行してグリッド処理のジョブを生成し、依頼元から指定された条件等に基づいたジョブの実行条件をグリッド用計算資源であるグリッドクライアント5に通知してジョブを実行させる(ステップS11)。
なお、以下に示す図5〜図9のシーケンスでは、グリッドサーバシステム3のジョブ起動制御部36及び作業データ記憶部39の機能をグリッドサーバ41が実現し、ジョブ記憶部37及び処理結果記憶部38の機能をDBサーバ42が実現するものとする。
分析クライアントシステム1の処理受付部15は、ユーザから分析プログラム実行の指示を受けると(ステップS110)、分析プログラムをコールする(ステップS115)。分析プログラム実行部16は、コールされた分析プログラムを起動して分析処理を実行する。分析プログラム実行部16は、実行している分析処理の中に、例えば最適化問題等の所定のグリッド処理の実行が含まれている場合、その所定のグリッド処理を実行するためのグリッド処理プログラムをコールする。これにより、分析プログラム実行部16は、グリッドサーバシステム3のIPアドレスをあて先として、通信部12を介してグリッドサーバシステム3へ受付番号発行コマンドを送信し、受付番号の発行を依頼する(ステップS120)。
グリッドクライアント5のクライアントプログラム実行部55は、グリッドサーバシステム3から送信されたジョブデータをジョブアプリケーション実行部56へ通知し、ジョブの実行を指示する(ステップS210)。ジョブアプリケーション実行部56は、以下の様に起動ジョブデータで通知されたジョブアプリケーション(最適化プログラム)を実行する(ステップS215)。なお、最適化プログラムの実行の詳細については、後述する。
グリッドクライアント5は、この処理を総計算時間に達するまで繰り返し実行する。
グリッドサーバ41内のジョブ起動制御部36は、グリッドクライアント5から最適解の問い合わせと、ジョブ番号を受信すると、受信したジョブ番号をグリッドアプリケーション実行部35へ通知する。グリッドアプリケーション実行部35は、DBサーバ42のジョブ記憶部37内に保持されているジョブ管理テーブルから、受信したジョブ番号に対応した受付番号を取得する。さらに、グリッドアプリケーション実行部35は、DBサーバ42のジョブ記憶部37内に保持されている受付番号管理テーブルから、受付番号に対応した処理結果記憶アドレスを読み出すと、グリッドサーバ41へアクセスし、当該アドレスで示される作業データ記憶部39内の作業領域に記憶されている、現在の最適解及びその評価値を読み出す。グリッドサーバ41のジョブ起動制御部36は読み出された最適解及び評価値の情報をグリッドクライアント5へ返送する。
組み合わせ最適化問題など、処理時間をかけることでよりよい結果が得られる問題では、総計算時間が終了する前に途中経過を取得することが行われる。これは、分析クライアントシステム1で求めた最適化式や、初期設定条件が適切なものであるか判断するためである。
各グリッドクライアント5において、クライアントプログラム実行部55は、定期的にジョブアプリケーション実行部56からジョブの実行状況の情報を取得して記憶部53に書き込んでいる。ジョブの実行状況には、実行中、計算終了、計算エラー、停止中などがあり、計算エラーの場合にはそのエラー項目の情報が含まれうる(ステップS410)。
分析クライアントシステム1の処理受付部15は、ユーザからジョブの停止指示の入力を受けると(ステップS510)、ジョブ停止プログラムをコールし、受付番号を分析プログラム実行部16へ通知する(ステップS515)。分析プログラム実行部16は、コールされたジョブ停止プログラムを起動し、グリッドサーバシステム3へジョブ停止コマンドと、受付番号の情報とを送信する(ステップS520)。
なお、ここでは、評価値が小さいほどよい解である場合を想定する。
まず、ジョブアプリケーション実行部56は、現在の処理時間tが、設定情報ファイルに示される総計算時間timeoutを越えているか否かを判断する(ステップS610)。ジョブアプリケーション実行部56は、現在の処理時間tが、総計算時間timeoutを越えていないと判断した場合(ステップS610:NO)、乱数にて変数の初期値を発生させるとともに、探索処理時間search_tを0クリアする(ステップS615)。ジョブアプリケーション実行部56は、探索処理時間search_tが、設定情報ファイルに示される最適化探索サイクルcycleに達しているか否かを判断し(ステップS620)、達していないと判断した場合は(ステップS620:NO)、変数を初期値から1ずつ変化させながら探索処理(ジョブアプリケーション)を実行して、変数から得られる評価値evalを更新するとともに、探索処理時間search_tを更新する(ステップS625)。
一方、現在の評価値evalが最適結果のチェックポイント時間での評価値opt_cと同じか悪い場合には(ステップS645:NO)、グリッドサーバシステム3へ処理結果の送信は行わずに、処理時間tを更新し(ステップS650)、再びステップS610からの処理を実行する。
図12は、最適化問題の例を示す図である。ここでは、最適化処理として、お客様の希望に沿うように座席の割り当てを行う処理を想定する。この最適化問題では、お客様を各座席に割り当てた組み合わせそれぞれについて、お客様の希望に沿わない席の割り当てが発生しているかを調べ、お客様の希望に沿わない席の割り当てが発生している場合にはペナルティ値を加算していく。そして、ペナルティ値の総和を評価値とし、なるべくペナルティが小さくなるように配置を行う。
同図において、設定情報は、クライアント数(cilent)が10、総計算時間(timeout)が3600秒、最適化探索サイクル(cycle)が60秒、チェックポイント時間(checkpoint)が10秒であることを示すデータが設定されている。
図14の入力データは、お客様の希望が満たされなかったときのペナルティ値を示す。同図において、顧客1に前方の席が割り当てられた場合のペナルティ値は100であり、顧客2に通路側の席が割り当てられた場合のペナルティ値は80、左列の席が割り当てられた場合のペナルティ値は10であり、顧客3に前方の席が割り当てられた場合のペナルティ値は10、通路側の席が割り当てられた場合のペナルティ値は40、中央列の席が割り当てられた場合のペナルティ値は100、…であることを示している。これは、各顧客が希望する席の情報から導かれるものである。
同図において、変数は以下のように指定される。つまり、顧客i、座席j、座席特性pとしたとき、座席変数place(i,j)={0,1}であり、顧客iが座席jに座る場合「1」、そうでない場合「0」をとる。顧客情報customer(i,p)は、顧客iが座席特性pの席に座れない場合のペナルティ値である。また、座席情報seat(j,p)={0,1}であり、座席jが座席特性pを有する場合「1」、そうでない場合「0」をとる。
上記により、評価値のみを考慮することにより、そのときの解がその時点の最適解であるか否かを簡易に判断することが可能となる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
3…グリッドサーバシステム
5…グリッドクライアント
11、31、51…制御部
12、32、52…通信部
13、53…記憶部
14…分析処理部
15…処理受付部
16…分析プログラム実行部
33…ジョブ作成部
34…インタフェース部
35…グリッドアプリケーション実行部
36…ジョブ起動制御部
37…ジョブ記憶部
38…処理結果記憶部
39…作業データ記憶部
54…計算実行部
55…クライアントプログラム実行部
56…ジョブアプリケーション実行部
Claims (5)
- グリッド処理依頼システムと、グリッドサーバシステムと、グリッドクライアントとからなるグリッドシステムにおいて、
前記グリッドサーバシステムは、
グリッド処理要求を一意に特定する受付番号と、当該受付番号により特定される実行中のグリッド処理の処理結果の情報とを対応付けて記憶する作業データ記憶部と、
前記グリッド処理依頼システムからグリッド処理要求を受信するインタフェース部と、
前記インタフェース部により受信したグリッド処理要求へ受付番号を割り当てるとともに、要求されたグリッド処理のジョブを複数生成して、生成した各ジョブの実行を前記グリッドクライアントへ分散して指示するジョブ起動制御部と、
前記ジョブ起動制御部によりジョブの実行を指示したグリッドクライアントから当該ジョブの処理結果の情報を受信して、当該ジョブの生成元となったグリッド処理の受付番号に対応して前記作業データ記憶部に記憶されている処理結果と比較し、受信した情報で示される処理結果のほうがよりよい処理結果であれば前記作業データ記憶部内の現在の処理結果の情報を、受信した処理結果の情報により更新するグリッドアプリケーション実行部とを備え、
前記グリッドクライアントは、
前記グリッドサーバシステムからジョブの実行指示を受信し、当該ジョブを実行して処理結果を得、所定の時間毎に、前回通知を行った後に新たに得られた処理結果を通知することを繰り返す計算実行部を備える、
ことを特徴とするグリッドシステム。 - 前記グリッドサーバシステムのグリッドアプリケーション実行部は、
前記グリッドクライアントから現在の最適な処理結果の問い合わせを受け、当該グリッドクライアントへ実行を指示したジョブの生成元となったグリッド処理の受付番号に対応して前記作業データ記憶部に記憶されている処理結果の情報を返送し、
前記グリッドクライアントの計算実行部は、
前記ジョブを実行する1サイクルの時間である最適化探索サイクル、前記最適化探索サイクルの途中においてジョブを継続するか否かを判断するチェックポイント時間、ジョブのサイクルを繰り返し行う上限の時間である総計算時間の情報の入力を受け、
前記グリッドサーバシステムからジョブの実行指示を受信して最適化探索サイクルを開始し、入力値の初期値を発生させ、当該入力値を変化させながらチェックポイント時間に達するまで前記ジョブを実行し、チェックポイント時間内でジョブを実行して得た処理結果と、前記グリッドサーバシステムへ問い合わせを送信して得た現在の最適な処理結果とを比較し、チェックポイント時間内でジョブを実行して得た処理結果のほうがよければ最適化探索サイクルの終了まで前記入力値を変化させながらのジョブの実行を継続し、前記グリッドサーバシステムから受信した処理結果のほうがよければ、再び最適化サイクルを開始し、
最適化探索サイクルが終了したときに、当該最適化探索サイクル内でジョブを実行して得た処理結果の情報をグリッドサーバシステムへ通知し、再び最適化探索サイクル開始することを、前記総計算時間に達するか、ジョブの停止指示が入力されるまで繰り返す、
ことを特徴とする請求項1に記載のグリッドシステム。 - 前記処理結果は、解とその評価値との情報を含み、
前記グリッド処理依頼システムは、
グリッド処理要求と、解の評価値の算出に用いる入力データとを前記グリッドサーバシステムへ通知し、
前記グリッドサーバシステムのジョブ起動制御部は、
前記分析クライアントから受信した入力データを、当該グリッド処理依頼システムから要求されたグリッド処理のジョブを実行する前記グリッドクライアントへ通知し、
前記グリッドクライアントの計算実行部は、
ジョブを実行して解を得ると、前記グリッドサーバシステムから受信した入力データを用いて当該解の評価値を算出し、
前記グリッドアプリケーション実行部及び前記グリッドクライアントの計算実行部は、
2つの処理結果の比較を、当該処理結果で示される評価値同士の大小によって行い、どちらの処理結果がよりよいかを判断する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグリッドシステム。 - グリッド処理依頼システムと、グリッドサーバシステムと、グリッドクライアントとからなるグリッドシステムにおけるグリッド処理方法であって、
前記グリッドサーバシステムは、
グリッド処理要求を一意に特定する受付番号と、当該受付番号により特定される実行中のグリッド処理の処理結果の情報とを対応付けて記憶する作業データ記憶部とを備えており、
前記グリッドサーバシステムにおいて、
インタフェース部が、前記グリッド処理依頼システムからグリッド処理要求を受信し、
ジョブ起動制御部が、前記インタフェース部により受信したグリッド処理要求へ受付番号を割り当てるとともに、要求されたグリッド処理のジョブを複数生成して、生成した各ジョブの実行を前記グリッドクライアントへ分散して指示し、
前記グリッドクライアントにおいて、
計算実行部が、前記グリッドサーバシステムからジョブの実行指示を受信し、当該ジョブを実行して処理結果を得、所定の時間毎に、前回通知を行った後に新たに得られた処理結果を通知することを繰り返し、
前記グリッドサーバシステムにおいて、
グリッドアプリケーション実行部が、前記ジョブ起動制御部によりジョブの実行を指示したグリッドクライアントから当該ジョブの処理結果の情報を受信して、当該ジョブの生成元となったグリッド処理の受付番号に対応して前記作業データ記憶部に記憶されている処理結果と比較し、受信した情報で示される処理結果のほうがよりよい処理結果であれば前記作業データ記憶部内の現在の処理結果の情報を、受信した処理結果の情報により更新する、
ことを特徴とするグリッド処理方法。 - グリッド処理依頼システムと、グリッドサーバシステムと、グリッドクライアントとからなるグリッドシステムの前記グリッドサーバシステムとして用いられるコンピュータを、
グリッド処理要求を一意に特定する受付番号と、当該受付番号により特定される実行中のグリッド処理の処理結果の情報とを対応付けて記憶する作業データ記憶部、
前記グリッド処理依頼システムからグリッド処理要求を受信するインタフェース部、
前記インタフェース部により受信したグリッド処理要求へ受付番号を割り当てるとともに、要求されたグリッド処理のジョブを複数生成して、生成した各ジョブの実行を前記グリッドクライアントへ分散して指示するジョブ起動制御部、
前記ジョブ起動制御部によりジョブの実行を指示したグリッドクライアントから当該ジョブの処理結果の情報を受信して、当該ジョブの生成元となったグリッド処理の受付番号に対応して前記作業データ記憶部に記憶されている処理結果と比較し、受信した情報で示される処理結果のほうがよりよい処理結果であれば前記作業データ記憶部内の現在の処理結果の情報を、受信した処理結果の情報により更新するグリッドアプリケーション実行部、
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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