JP2008233074A - 超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ及びセンサシステム - Google Patents

超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ及びセンサシステム Download PDF

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Abstract

【課題】ナノメートルあるいはそれ以下のスケールでの分子の性質を直接的に測定するためには既存の高度な技術を持ってしても極めて困難であったが、ナノコンポジット薄膜基板を用いることで、人間がアクセスしたり操作したりすることが容易なミクロンスケールからセンチメートルのサイズにまでスケールアップすることが可能となるものであり、使いやすい大きさの分子機能を利用したセンサ・センサシステムを実現することを課題とする。
【解決手段】貴金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜からなる基板と、該基板上の貴金属ナノ粒子間に形成された導電性分子の電導パスを備えていることを特徴とする超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ。
【選択図】 図7

Description

本発明は、貴金属ナノ粒子が10nm以下の距離で近接した状態を高密度、かつ安定に保持した薄膜を利用する高感度センサ及びセンサシステムに関する。
電導性変化を利用した分子センサは超高感度センサとして期待されてきている(非特許文献1参照)。このためには低分子量の共役系分子が用いられるが、その長さは合成法の制約から数nm程度である。したがって、数nm長の分子の電導度を直接測る手法が必要となる。
金薄膜上にAu−S結合を利用して固定化された分子の電導性を走査型トンネル分光法により計測する手法が検討されてきているが、実用センサとしての使用は難しい(非特許文献2−6参照)。
ナノギャップ電極は別のアプローチであり、電気化学法や斜め蒸着法など、様々な作製法が検討されてきている(非特許文献7−13参照)。しかし、10nm以下のギャップを作製し分子電導測定に応用することは容易ではない。
他のスマートな方法として、分子が表面被覆した金ナノ粒子を電極間に密に展開して電極間の電導特性から分子の電導特性を評価する方法である(非特許文献14−16参照)。しかし、この方法では電導に寄与する分子は他の分子に囲まれているため、まわりに自由な空間がなくセンサとしての応用には不向きであると考えられる。このように、分子の電導性を利用して環境中の物質の検出が可能な実用的なセンサあるいはセンサシステムを構築する最適な方法は見つかっていない。
一方、表面増強ラマン分光法は単一分子検出感度が得られるとされているが、そのためには表面増強電場が発生することが必須の条件になる。これが生成する条件としては表面プラズモン吸収をもつ金や銀などの10nm以上の大きさのナノ粒子が2nm以下に近接していることが重要な条件とされている(非特許文献17参照)。しかし、このような貴金属ナノ粒子は通常極めて凝集しやすいことから、安定にその状態を維持させることは容易ではない。
いろいろなアプローチによりこれを実現しようとする試みが行われているが、現状ではたまたまできた状況を利用しているだけで、材料プロセスとして効率よく目的のナノ構造を作製する技術はまだ実現できていない。
材料科学的に見ると、化学的に合成された貴金属ナノ粒子は凝集を防ぐため有機分子で表面が覆われている(非特許文献18参照)。 このような化学修飾はサイズの維持には有効ではあるが、その表面はもはや裸ではなく目的の分子を後から導入するといった目的には適していない。
Au/SiO ナノコンポジット薄膜基板の特徴は、ナノ粒子の凝集がマトリックス相により抑えられて安定であるが、表面に露出している貴金属ナノ粒子は有機分子などで修飾されていない、裸の状態が保たれていることである。
T. Miyahara, K. Kurihara, J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 5684. L. A. Bumm, J. J. Arnold, T. D. Dunbar, D. L. Allara, P. S. Weiss, J. Phys. Chem. B 1999, 103, 8122. Y. Xue, S. Datta, S. Hong, R. Reifenberger, J. I. Henderson, C. P. Kubiak, Phys. Rev. B 1999, 59, R7852. D. I. Gittins, D. Bethell, D. J. Schiffrin, R. J. Nichols, Nature 2000, 408, 67. X. D. Cui, A. Primak, X. Zarate, J. Tomfohr, O. F. Sankey, A. L. Moore, T. A. Moore, D. Gust, G. Harris, S.M. Lindsay, Science 2001, 294, 571. D. J. Wold, C. D. Frisbie, J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 5549. Y. V. Kervennic, H. S. J. Van der Zant, A. F. Morpugo, L. Gurevich, L. P. Kouwenhoven, Appl. Phys. Lett. 2002, 80, 321. A. Bezryadin, C. Dekker, J. Vac. Sci. Technol. B 1997, 15, 793. J. Park, A. N. Pasupathy, J. I. Goldsmith, C. Chang, Y. Yaish, J. R. Petta, M. Rinkoski, J. P. Sethna, H. D. Abruna, P. L. McEuen, D. C. Ralph, Nature 2002, 417, 722. M. A. Reed, C. Zhou, C. J. Muller, T. P. Burgin, J. M. Tour, Science 1997, 278, 252. T. Nagase, K. Gamo, T. Kubota, S. Mashiko, Microelectron. Eng. 2005, 78-79, 253. G. Philipp, T. Weimann, P. Hinze, M. Burghard, J. Weis, Microelectron. Eng. 1999, 46, 157. S. Kubatkin, A. Danilov, M. Hjort, J. Cornil, J. -L. Bredas, N. Stuhr-Hansen, P. Hedegard, T. Bjornholm, Nature 2003, 425, 698. M. Brust, D. Bethell, D.J. Schiffrin, C. J. Kiely, Adv. Mater. 1995, 7, 795. R. P. Andres, J. D. Bielefeld, J. I. Henderson, D. B. Janes, V. R. Kolagunta, C. P. Kubiak, W. J. Mahoney, R. G. Osifchin, Science 1996, 273, 1690. T. Sato, H. Ahmed, D. Brown, B. F. G. Johnson, J. Appl. Phys. 1997, 82, 696. M. Futamata, F. Maruyama, M. Ishikawa, J. Phys. Chem. B 2004 108, 13119. M. -C. Daniel, D. Astruc, Chem. Rev. 2004, 104, 293.
本発明は、上記の問題点を解決することを目的とし、貴金属ナノ粒子が10nm以下の距離で近接した状態を高密度、かつ安定に保持した薄膜を利用する高感度センサ及びセンサシステムを提供するものである。
本発明者らは、貴金属ナノ粒子(金、白金など)を酸化ケイ素などの絶縁性物質中に高い数密度で分散させたナノコンポジット薄膜作製技術は、既に提案しているが(特願2006−228023)、本発明ではこの薄膜を基板として用い、分子の物性(電導性や光学的性質)をミクロンスケールあるいはそれ以上のスケールを持つ系で検出する技術を構築しようとするものである。
従来、ナノメートルあるいはそれ以下のスケールでの分子の性質を直接的に測定するためには既存の高度な技術を持ってしても極めて困難であったが、ナノコンポジット薄膜基板を用いることで、人間がアクセスしたり操作したりすることが容易なミクロンスケールからセンチメートルのサイズにまでスケールアップすることが可能となるものであり、分子機能を利用した使い易い大きさのセンサ・センサシステムを実現することを課題とする。
本発明者らは、すでに次のことを提案している(特願2006−228023)。すなわち、貴金属又は磁性金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属又は磁性金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上であること超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を提案した。この場合、貴金属又は磁性金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離に隔てられていることが必要であり、さらに2nm以下の距離で隔てられていることが、より望ましいとするものである。粒子間距離をより狭くすることに制限はない。但し、上限値を10nmとすることが効率良く表面増強ラマン信号を得るためあるいは分子電導を測定するための要件である。
また、分子電導測定のためには貴金属又は磁性金属ナノ粒子の平均直径が2nm以上であることが良く、さらには、表面増強ラマン信号を得るためには貴金属又は磁性金属ナノ粒子の平均直径が10nm以上であることが良い。粒子径を500nm程度にすることは容易である。粒子径の上限に制限が必要でない。しかし、粒子径が大きくなる場合には、粒子間の距離の調整は難しくなる傾向にある。粒子間の距離がより小さく、ナノ粒子サイズが10〜50nmの場合に表面増強ラマン信号を効率良く得ることができる。
超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜は、絶縁性物質としてセラミックスを用いることができる。また、絶縁性物質として酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化珪素から選択した1以上の材料を使用することができ、これらは絶縁性物質として、より望ましい材料である。
ナノ粒子として分散している貴金属又は磁性金属の原子数を絶縁性物質中に含まれる金属又は半金属若しくは金属性非金属の原子数で割った値が0.3以上である上記超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を提供することができる。この上記超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜は、高感度分子検出用基板材料として有用である。したがって、上記超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いた高感度分子検出用基板を提供する。
絶縁性物質と貴金属又は磁性金属を同時スパッタリングすることにより、基板上に貴金属又は磁性金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属又は磁性金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜の製造方法を提供する。その具体的手段として、絶縁性物質上に貴金属又は磁性金属の線を載せ、同時スパッタリングすることにより、超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を製造することができる。同時スパッタリングは有用な方法であり、後述する条件で容易に達成できる。
さらに、絶縁性物質としてセラミックスを使用することができ、また絶縁性物質として酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化珪素から選択した1以上の物質を使用することができる。これらは絶縁性物質として、より望ましい材料である。
本発明の方法により、ナノ粒子として分散している貴金属又は磁性金属の原子数を絶縁性物質中に含まれる金属又は半金属若しくは金属性非金属の原子数で割った値が0.3以上である超高密度貴金属又は磁性金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を効率良く製造することができる。
本願発明は、上記により作製された超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ及びセンサシステムであり、
1)貴金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜からなる基板と、該基板上の貴金属ナノ粒子間に形成された導電性分子の電導パスを備えていることを特徴とする超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ
2)前記導電性分子が、単一の導電性分子であるか又は環境によって導電性が変化する導電性分子であることを特徴とする上記1)記載のセンサ
3)貴金属ナノ粒子が互いに2nm以下の距離に近接した状態の超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜からなる基板上に感応性物質を配置し、この感応性物質に光を照射する装置と、表面増強電場を利用して前記感応性物質の光学的性質を検出する装置を備えていることを特徴とする上記1)記載のセンサを提供する。
本願発明は、また
4)絶縁性物質上に貴金属ナノ粒子を互いに10nm以下の距離に隔て、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上の超高密度貴金属ナノ粒子の分散コンポジット薄膜からなる基板を形成するとともに、該基板上の貴金属ナノ粒子間に導電性分子の電導パスを形成して、該分子の導電性を計測することを特徴とする超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサシステム
5)単一の導電性分子又は環境によって導電性が変化する導電性分子を貴金属ナノ粒子上に形成して、該分子の導電性を計測することを特徴とする上記4)記載のセンサシステム
6)絶縁性物質上に互いに2nm以下の距離に近接させて貴金属ナノ粒子を形成させて超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を作製し、この基板上に感応性物質を配置すると共に、この感応性物質に光を照射し、これによる表面増強電場を利用して前記感応性物質の光学的性質を検出することを特徴とする上記4)記載のセンサシステムを提供する。
本発明は、さらに
7)絶縁性物質上に貴金属ナノ粒子を高密度に形成させ、かつ互いに接触しない状態に貴金属ナノ粒子が分散した超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を作製した後、個々の貴金属ナノ粒子に、一本鎖DNA又はレセプター分子などを固定化し、これに相補的な分析対象分子を作用させることにより、分析対象分子の濃度を評価することを特徴とするセンサシステム
8)相補的な分析対象分子に、蛍光ラベルを導入した分子を作用させることにより、その量を光学的に検出することを特徴とする上記7)記載のセンサシステム
9)相補的な分析対象分子を作用させることにより、その量を電気化学的に検出することを特徴とする上記7記載のセンサシステム
10)表面プラズモン分光法で用いられる基板上に、貴金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を形成することにより、基板上にナノスケールの表面粗さを導入し、通常のプラズモン吸収ピークに変動を与え、そのピークを利用した表面プラズモン分光分析を行うことを特徴とするセンサシステム、を提供する。
なお、上記センサシステムは、センサを用いた検出方法又は計測方法と言い換えることもできる。
本発明の超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ及びセンサシステムは、例えば隣り合う金ナノ粒子間に分子を結合させ、金ナノ粒子を電極に接続させることで分子の導電性を直接計測することが可能となる。この薄膜を利用すると、分子の導電性に変化を与える他の分子あるいは湿度などの外界環境を計測するためのセンサ用基板として利用できる。
また、貴金属ナノ粒子が互いに接近しているために生じる光増強電場を利用することが可能になる。そして、センチメートル四方の大きさのナノコンポジット基板が容易に得られるため、光増強電場が薄膜全体に均一に分布させた面状単一分子検出器あるいは位置敏感単一分子検出器の基本部品として利用が可能となるという優れた効果を有する。
以下、本発明の特徴を、図等を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明は、本願発明の理解を容易にするためのものであり、これに制限されるものではない。すなわち、本願発明の技術思想に基づく変形、実施態様、他の例は、本願発明に含まれるものである。
本願発明に使用する超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜は、上記の通り貴金属又は磁性金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、数密度が10000個/μm以上の貴金属又は磁性金属ナノ粒子を備えている。
貴金属としては、金、白金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム又はこれらの金属を基とする合金などを使用することができる。これらの貴金属は、超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜の使用目的に応じて選択できる。
絶縁性物質としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化珪素、その他のセラミックスを使用できる。これらは、好適な絶縁性物質であるが、無機材料系の絶縁性物質であれば、特に制限はない。
このようにして得られた超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜は高感度分子検出用基板として、使用することができる。
本願発明に使用する超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜は、絶縁性物質と貴金属を同時スパッタリングすることが有効である。特に、極めて短時間の同時スパッタが有効である。このようにして形成された超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜の構造は、貴金属ナノ粒子が絶縁膜中に分散して埋め込まれた構造と言うこともできる。
本願発明の重要なポイントは、この薄膜基板上に導電性分子を固定化し、分子の導電性を計測する手法および分子の導電性に変化を与える他の分子あるいは湿度などの外界環境を計測するためのセンサ及びそのシステム、高密度に貴金属ナノ粒子が分散しかつ2nm以下に近接している状態に光照射することにより生じる表面増強電場を利用することで、ナノコンポジット薄膜基板上に存在する感応性物質の光学的性質を超高感度(単一分子感度)により検出するセンサ及びそのシステム、並びにナノコンポジット薄膜基板は均一な分散性を保ちながらその大きさをミクロンからセンチメートルのサイズで容易に作製することが可能であることを利用した面状単一分子センサ、位置敏感単一分子センサ及びセンサシステムを開発することである。
さらに、ナノコンポジット基板では、表面被覆のない貴金属粒子が孤立し適当な間隔で配置されていることにも特徴がある。したがって、分子同士が凝集すると分子の特性が発揮されないような特性を、貴金属粒子を足場にして分子を配置させることで分子間の距離を確保することが可能である。これにより嵩高い分子をセンサ用感応分子として用いること又は凝集による濃度消光を抑制することが可能である。
ナノコンポジット基板では表面被覆のない貴金属粒子が高密度に存在していることから、ナノスケールの表面粗さが存在すると考えられる。一般に、表面プラズモン共鳴吸収法に用いられる基板には、平滑な反射面を有する基板が使用されるが、この平滑基板に、上記ナノコンポジット薄膜のナノスケールの表面粗さを導入することにより、吸収ピークに変調を与えることができる。
この場合、透明ガラス基板上にナノコンポジット薄膜を直接形成することもできるが、例えば表面プラズモン分光法でよく用いられる透明ガラス基板上に100nm以下の厚さの金の連続膜を形成させたものの上にナノコンポジット薄膜を形成することもできる。表面プラズモン分光法への利用については、上記に例示した層構造に限定される必要はないが、好ましい構造として挙げることができる。
上記の通り、ナノコンポジット薄膜の粗さは、分子を凝集することなく配置させた状態あるいはマトリックスとなる酸化物や窒化物に特異的に化学吸着する分子の測定に適している。
そして、これにより作製されたセンサ及びセンサシステムを、上記に説明した(1)ナノコンポジット薄膜基板の作製、それから(2)ナノコンポジット薄膜基板を利用した分子電導測定の実証、(3)この測定値が分子の導電性に起因したものであることの実証、(4)ナノコンポジット薄膜基板上に分子を固定化したときに分子の光学的性質が測定可能であることの実証、(5)ナノコンポジット薄膜基板が分子固定化プロセスの際に安定であること、の実証が重要である。
次に、本願発明の具体例を、図を使用して説明する。
(ナノコンポジット基板の形態(図1参照))
単層のAu/SiOナノコンポジット薄膜を同時スパッタリング法により調製した。スパッタはRFマグネトロンスパッタ装置を使用し、アルゴン圧力は4mTorr、投入電力50W、スパッタ時間は1分であった。
シリカ(SiO)ターゲット上に48本の金線(直径:0.5 mm、長さ:10 mm )を対称に配置し、SiOとAuを同時にアルゴンプラズマ中でスパッタ蒸着した。
膜厚は数nmであった。白い点で表される金のナノ粒子が均一に灰色で表されるシリカ中に分散している様子(電界放射型走査型顕微鏡像)がわかる。2分間の蒸着により得られた金ナノ粒子の平均サイズは4nm、平均粒子間距離は8nm、数密度は14000/μmであった。図1は、Au/SiOナノコンポジットの形態例を示す図である。
さらに、ナノコンポジット基板を利用したセンサ及びセンサシステムを利用する場合、液相を介して測定対象の分子などをナノコンポジット基板に相互作用させる必要がある。そのため、各種溶媒中での安定性が高いことが重要である。
Au/SiOナノコンポジット薄膜の場合は極性溶媒中での安定性に若干難点があったが、Au/Alナノコンポジット薄膜の場合は、前述の場合と比較してAu/Alの量を3程度まで大きくした場合でも、トルエンのような無極性溶媒から水のような極性溶媒まで、24時間の浸漬でも、その構造はほとんど変化しなかった(図2参照)。
図2において、(1)はアセトにトリル、(2)はCH2Cl2、(3)DMF、(4)はエタノール、(5)水、(6)はトルエンを、溶媒として用い24時間浸漬した場合のナノコンポジット構造を示すSEM画像である。
(ナノコンポジット薄膜基板を使った電導特性測定手順(図3参照))
電導測定の典型的な手順である。まず、金電極(ギャップ間距離100nm、電極幅6μm)を作製し、これにナノコンポジット薄膜基板を蒸着する。その後電導性分子を固定化し、さらに電極間の電流−電圧特性を測定する。図3は、ナノコンポジット薄膜基板を用いた分子電導測定の手順を示すが、[A]は金電極の作製、 [B]はナノコンポジット基板の蒸着、 [C]は金ナノ粒子間への分子の固定化、 [D]二端子法による分子電導測定を、それぞれ示している。
(分子を固定化したナノコンポジット薄膜基板の電流−電圧特性(図4参照))
ビフェニル分子をナノコンポジット基板中のナノ粒子間に固定化し、その間の電流−電圧特性を測定した結果である。分子固定化前のナノコンポジット薄膜基板の電流値は10fA以下の電流値であり、絶縁性である。しかし、分子を固定化することにより電流値が10倍にまで増加した。図4は、ナノコンポジット薄膜基板中の金ナノ粒子間に固定化されたビフェニル分子のI-V 特性を示す図である。
(ナノコンポジット薄膜中での中の金ナノ粒子間の分子による結合の可能性(図5参照))
ナノコンポジット薄膜基板中の2.4nm長の分子を金ナノ粒子間に固定化した場合に、基板中のどこに結合が生じるかについて検討した結果を図に示した。これについて、幾何学的な配置を解析する手法を用いて検討した。図5は、ナノコンポジット薄膜基板SEM写真のトポロジー解析から得られた2.4nm長の分子によって生成するナノ粒子間の結合を示す図である。全ての粒子間に結合が生成していないにもかかわらず電気的に結合した100nmサイズのドメインが形成することがわかる。
実際、隣り合っている全ての組み合わせが分子によって結合されるわけではないが、約30%程度の組み合わせの結合のみで電気的に結合した島状組織ができることがわかった。しかも、その大きさは100nm程度の大きさになることがわかった。したがって、今回の実験条件のようにギャップ間距離100nm、電極幅6μmのような金電極の場合には、等価回路として電極間で約60の並列電導パスが形成され、個々の電導パスは18の分子が直列に連なったものと考えられた。
(ナノコンポジット薄膜基板により分子電導が測定していることの実証(図6参照))
図6は、走査型トンネル分光法により得られたビフェニル分子のI-V 特性と、ナノコンポジット薄膜基板を利用して得られた結果から、トポロジー解析により推測した等価回路モデルにより推定したI-V 特性の比較を示す図である。
上記のような等価回路を考えると分子1個あたりの電導特性を、図6から求めることができる。一方、走査型トンネル分光法を用いることにより同等の分子の電流電圧特性を測定することが可能である。
厳密にこの二つの場合を比較すると全く同じではないが、図に示された2つのデータを比較するとほぼ同等の電流−電圧特性を示し、分子の電流−電圧特性を測定していることが示唆された。
(ナノコンポジット薄膜基板にセンサ分子を固定化したセンサ(図7参照))
図7は、センサ機能を持つ分子のナノコンポジット薄膜基板上への固定化による分子センサの概念を示す図である。
上記の例では単なる導電性分子を基板に固定化してその導電性を測定したが、導電性分子として環境中の分子に応じてその分子構造が変化して導電性が変化する分子を導入することにより、環境応答型センサが構築できる。
この場合、ナノメートルの大きさの分子の電導性を測定しているにもかかわらず、電極間距離はミクロンサイズあるいはそれ以上の大きさが可能である。分子の持つフレキシブルな機能をマクロなスケールで取り出すことができる。
(ナノコンポジット薄膜基板上に固定化した分子の光学測定法(図8参照))
図8は、ナノコンポジット薄膜基板上での表面増強電場効果を利用した固定化分子の光学的センシングの概念を説明する図である。
表面増強ラマン分光法を利用した分子計測手は、ナノコンポジット薄膜基板のトポロジーが電導性測定とは異なり、10nm以上の大きさのナノ粒子が2nm以下に近接している形態を利用する。これは薄膜作成条件の調節により作製可能である。この場合も全てのナノ粒子間の距離が2nm以下にすることは困難であるが、そのうちの20〜30%が近接しているだけでも高密度で表面増強電場が発生しうる薄膜の作製が可能である。
(ナノコンポジット薄膜基板上に固定化した分子からのラマン信号測定(図9参照))
センサ機能を持つことを検証するために金/シリカナノコンポジット基板に銅フタロシアニンを蒸着し、これにレーザー光を照射することで得られる表面増強ラマン信号を測定した。現時点では更なる最適化が必要であるが、すでに、分子の存在を示すセンサ信号が得られている。
図8は、金/シリカナノコンポジット基板に銅フタロシアニンを蒸着し、これにレーザー光を照射することで得られる表面増強ラマン信号(中)を示した図である
(ナノコンポジット薄膜基板上に固定化した分子の蛍光イメージ(図10参照))
図10は、ナノコンポジット薄膜基板上に一本鎖DNAを固定化した後、蛍光ラベルをマーカーとして付けた相補DNAを作用させた時の蛍光イメージである。通常の金基板上に同様の実験を行った場合は蛍光分子同士の相互作用により消光することが多いが、図10のように点状に蛍光発光が認められた。図10の、明るい点が蛍光発光している分子である。
したがってこのような基板を用いることで、蛍光測定することにより目標分子の定量測定が可能であることを示している。また同様に、電気化学的手法により目標分子の定量も可能である。
(ナノコンポジット薄膜基板上に表面プラズモン共鳴吸収ピーク(図11参照))
図11は、通常の表面プラズモン共鳴吸収測定に使われる金薄膜基板上にナノコンポジット基板を蒸着した時の表面プラズモン共鳴吸収ピークを比較したものである。ナノコンポジット基板により誘電体相が微量導入されかつナノスケールの荒さが導入されているため反射角が高角側にシフトしている。
しかし、同様のピークが観測されていることから、この基板上で表面プラズモン共鳴吸収測定が可能であり非凝集状態の分子やマトリックス相に特異的に吸着する分子の分光測定によるセンシングが可能となる。
上記に示す通り、本発明の本発明の超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ及びセンサシステムは、隣り合う金ナノ粒子間に分子を結合させ、金ナノ粒子を電極に接続させることで分子の導電性を直接計測することが可能となる。また、分子の導電性に変化を与える他の分子あるいは湿度などの外界環境を計測するためのセンサ用基板として利用できる。さらに、貴金属ナノ粒子が互いに接近しているために生じる光増強電場を利用することが可能になる。そして、センチメートル四方の大きさのナノコンポジット基板が容易に得られるため、光増強電場が薄膜全体に均一に分布させた面状単一分子検出器あるいは位置敏感単一分子検出器の基本部品として利用が可能となるという優れた効果を有する。以上から、高感度分子検出基板、高感度分子センサ用基板、化学物質や湿度などの環境センサ用基板、大面積面状単一分子検出器、等に最適である。
Au/SiOナノコンポジットの形態例を示す図である。 各種溶媒中で24時間浸漬した後のナノコンポジット構造を示すSEM画像である。 ナノコンポジット薄膜基板を用いた分子電導測定の手順を示す図である。 ナノコンポジット薄膜基板中の金ナノ粒子間に固定化されたビフェニル分子のI-V 特性を示す図である。 ナノコンポジット薄膜基板SEM写真のトポロジー解析から得られた2.4nm長の分子によって生成するナノ粒子間の結合を示す図である。 走査型トンネル分光法により得られたビフェニル分子のI-V 特性と、ナノコンポジット薄膜基板を利用して得られた結果から、トポロジー解析により推測した等価回路モデルにより推定したI-V 特性の比較を示す図である。 センサ機能を持つ分子のナノコンポジット薄膜基板上への固定化による分子センサの概念図である。 ナノコンポジット薄膜基板上での表面増強電場効果を利用した固定化分子の光学的センシングの概念図である。 金/シリカナノコンポジット基板に銅フタロシアニンを蒸着し、これにレーザー光を照射することで得られる表面増強ラマン信号(中)を示す図である。 ナノコンポジット薄膜基板上に一本鎖DNAを固定化した後、蛍光ラベルをマーカーとして付けた相補DNAを作用させた時の蛍光イメージを示す図である。 通常の表面プラズモン共鳴吸収測定に使われる金薄膜基板上にナノコンポジット基板を蒸着した時の表面プラズモン共鳴吸収ピークを比較した図である。

Claims (10)

  1. 貴金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜からなる基板と、該基板上の貴金属ナノ粒子間に形成された導電性分子の電導パスを備えていることを特徴とする超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサ。
  2. 前記導電性分子が、単一の導電性分子であるか又は環境によって導電性が変化する導電性分子であることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
  3. 貴金属ナノ粒子が互いに2nm以下の距離に近接した状態の超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜からなる基板上に感応性物質を配置し、この感応性物質に光を照射する装置と、表面増強電場を利用して前記感応性物質の光学的性質を検出する装置を備えていることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
  4. 絶縁性物質上に貴金属ナノ粒子を互いに10nm以下の距離に隔て、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上の超高密度貴金属ナノ粒子の分散コンポジット薄膜からなる基板を形成するとともに、該基板上の貴金属ナノ粒子間に導電性分子の電導パスを形成して、該分子の導電性を計測することを特徴とする超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を用いたセンサシステム。
  5. 単一の導電性分子又は環境によって導電性が変化する導電性分子を貴金属ナノ粒子上に形成して、該分子の導電性を計測することを特徴とする請求項4記載のセンサシステム。
  6. 絶縁性物質上に、互いに2nm以下の距離に近接させて貴金属ナノ粒子を形成することにより、超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を作製し、この基板上に感応性物質を配置すると共に、この感応性物質に光を照射し、これによる表面増強電場を利用して前記感応性物質の光学的性質を検出することを特徴とする請求項4記載のセンサシステム。
  7. 絶縁性物質上に貴金属ナノ粒子を高密度に形成させ、かつ互いに接触しない状態に貴金属ナノ粒子が分散した超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を作製した後、個々の貴金属ナノ粒子に、一本鎖DNA又はレセプター分子などを固定化し、これに相補的な分析対象分子を作用させることにより、分析対象分子の濃度を評価することを特徴とするセンサシステム。
  8. 相補的な分析対象分子に、蛍光ラベルを導入した分子を作用させることにより、その量を光学的に検出することを特徴とする請求項7記載のセンサシステム。
  9. 相補的な分析対象分子を作用させることにより、その量を電気化学的に検出することを特徴とする請求項7記載のセンサシステム。
  10. 表面プラズモン分光法で用いられる基板上に、貴金属ナノ粒子が互いに10nm以下の距離で絶縁性物質により隔てられ、かつ該貴金属ナノ粒子の数密度が10000個/μm以上である超高密度貴金属ナノ粒子分散コンポジット薄膜を形成することにより、基板上にナノスケールの表面粗さを導入し、通常のプラズモン吸収ピークに変動を与え、そのピークを利用した表面プラズモン分光分析を行うことを特徴とするセンサシステム。
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