JP2008232138A - ガスタービン用吸気冷却装置 - Google Patents

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隆之 辻井
Yoshiaki Matsushita
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Abstract

【課題】従来より小型で安価な手段により、ガスタービンの吸気を冷却するガスタービン用吸気冷却装置を提供する。
【解決手段】ガスタービン用吸気冷却装置200は、ガスタービン100の吸気経路上に配置され、吸気方向に所定の厚さを有する充填材400を含む。充填材400に水を流し、充填材400の下部から流れ出る水は、水回収容器220A、220B、310で回収する。水回収容器310に回収された水は、ストレーナキャップ270を介してポンプ280によって充填材400の上方まで汲み上げる。汲み上げられた水は、水供給容器210A、210Bが備える複数の排出口420を通って、充填材400の上方から内部に一様に流される。このように水を循環させ、ガスタービン100の吸気によって水を蒸発させることにより、気化熱の作用で、吸気冷却を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、ガスタービンの吸気を冷却するガスタービン用吸気冷却装置に関するものである。
昨今、高効率火力発電所では、ガスタービンと排熱回収蒸気タービンとを組み合わせたコンバインドサイクルプラントが使用されている。しかし夏期に大気温度が上昇すると、ガスタービンの吸気と排気との温度差が小さくなるため、ガスタービンの出力が低下するという問題が知られている。したがって、とりわけ夏季には、定格出力を確保するため、ガスタービン以外の低効率のプラントの焚き増しをせざるを得ず、運用コストの増大(数億円単位)を招いている。
上記の問題を解決するため、ガスタービンの吸気温度を下げて吸気・排気の温度差を増大させ、少しでも定格出力に近づけるための様々な対策がとられている。代表的な対策として、特許文献1に記載のように吸気に液滴を噴射するもの、特許文献2に記載のように排熱駆動の冷凍機により吸気を冷却するもの、特許文献3に記載のように液体空気を供給して吸気を冷却するものなどがある。
また、水を吸気中に噴霧する場合、液滴の粒径が大きすぎるとタービン圧縮機の羽根に衝突し損傷を与えるため、特許文献4に記載のように水を噴霧するノズルの形状を工夫し、液滴を微細化し、さらにエリミネータを設けることで上記の損傷の問題を回避した改良技術がある。さらに、吸気室内の結露と下流への持越しとを防ぐため、繊維状のシート上で形成された水膜を蒸発させることによって冷却を達成している技術が特許文献5に記載されている。なお、特許文献5の技術をエアワッシャで実現したものが特許文献6に記載されている。
特許第2877098号公報 特開2003−161165号公報 特開2002−266657号公報 特開2002−322916号公報 特開2000−220473号公報 特開2006−138263号公報
しかし、上述の特許文献1〜特許文献6に記載のいずれの技術も、ガスタービン吸気部とは別個の大規模な容器あるいはダクトを必要とするため、それらの技術が目指している、出力の増大によって得られる利益に比較して、設備投資による損失が大きくなってしまう。
本発明はこのような課題に鑑み、ガスタービンに大規模な設備を追加することなく、従来より小型で安価な手段により、ガスタービンの吸気を冷却するガスタービン用吸気冷却装置を提供することを目的とする。
本発明によるガスタービン用吸気冷却装置は、上述の課題を解決するために、ガスタービンの吸気経路上に配置され、吸気方向に所定の厚さを有する充填材と、充填材の上方から内部に水を継続的に流す水供給手段とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ガスタービンの吸気によって、充填材の表面を流れる水が蒸発するため、気化熱(蒸発熱)の作用により、吸気が冷却される。しかも、ダクトや容器などの建設費のかさむ構成部品を使用せずに、低廉に吸気冷却が実現可能である。
上記の充填材は、塊状の縮れた細線材料としてよい。かかる形状の充填材を用いれば、吸気の圧力損失を減少させることができる。また、このような充填材は軽量で扱いやすく、加工も簡便に行うことができる。
上述の充填材は、枠のみで構成された立体的な形状を有する複数の要素をカゴ状の容器に充填して形成してもよい。「枠のみ」とは、言い換えれば、かかる要素には面がなく、骨格だけであり、いずれの方向から気流が到来しても、圧力損失が少ないまま、気流を通過させることができることを意味する。かかる充填材は、個々の要素が小さくて運搬等に便利であり、カゴ状の容器の形状さえ決定されていれば、加工することなく容器に充填するだけで充填材を構成できる利便性がある。
上述の充填材は、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板の集合体としてもよい。典型的には、冷却塔に一般的に用いられている充填材を利用してもよい。かかる形状の充填材を用いた場合も、吸気の圧力損失を減少させることができ、また、このような充填材は軽量で扱いやすく、加工も簡便に行うことができる。
上述の充填材は、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板および平板の集合体としてもよい。
上述の充填材のうち、吸気経路の上流側の面は、上部が下部より突出した傾斜面にするとよい。仮に上流側の面を空気流線に垂直な面とすると、吸気のために、上流側の面の近傍下部には水は流れず、充填材のかかる部分は存在したところで水の蒸発に寄与しない。したがって、上述のように、蒸発に寄与しない部分を当初から削除した形状とすることにより、充填材を節約してコストを低減することが可能である。
また、充填材をかかる形状にすることで、充填材の下部を流れる空気について、圧力損失を低減することができる利点も得られる。
上述の充填材の空隙率(空間率)は80%以上とするとよい。吸気の圧力損失を十分に低減するためである。
上述の水供給手段は、充填材の下部から流れ出る水を回収する水回収容器と、水回収容器から水を充填材の上方まで汲み上げるポンプと、汲み上げられた水を貯え、充填材の上方から内部に一様に流す複数の排出口を備えた水供給容器とを含み、これによってガスタービン用吸気冷却装置は、水を循環させるとよい。水を節約するためである。
また、上述のポンプは単位時間当たり一定の量の水を水回収容器から汲み上げ、水供給手段はさらに、水回収容器の液面が所定の高さ以下となると水回収容器に水を補給する液面制御手段を含むとよい。これにより、蒸発した水が補給される。また、上述の液面制御手段はフロート弁を有する構成としてよい。
上述の複数の波板の条溝の方向は、吸気方向に対して、互い違いに異なる2つの方向に傾斜していて、傾斜の角度は、20°〜40°の範囲であるとよい。
このように波板を配置するのは、隣接する波板の最も隆起する部位同士を点接触させ、波板間の空隙を確保しつつ、互い違いに傾斜した条溝によって空気の乱流を促進し、吸気冷却性能を向上させるためである。吸気冷却性能がとりわけ向上するのは傾斜角度を20°以上としたときである。一方、傾斜角度を40°以下とするのは、これより傾斜角度を大きくすると吸気が遮断される傾向が強まって圧力損失が増大するからである。
上述の波板状の充填材は、ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、ガラス繊維とで構成されているとよい。
ゼロ・エミッションに貢献する観点から材料を有機物であるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンに限ることが望ましいが、それらだけでは耐久性が得られない。そこで無機物であるガラス繊維によって強度を向上させている。
上述の複数の波板の上にはさらに、波板と同一材質の平板が載置されていて、水供給手段は、この平板に水を滴下するとよい。上記の材質の平板状の充填材に滴下された水は、充填材の高い吸水性によって、充填材を一様に湿潤化し、その下に立設配置されている複数の波板状の充填材に一様に供給可能となるからである。
上述の波板の起伏の幅は3mm〜5mmであるとよい。3mmより小さいと圧力損失が大きくなりすぎ、5mmを超えると蒸発が促進されず、同じ飽和効率を得るためには充填材の吸気方向の厚さが大きくなりすぎるからである。
上述の充填材を用いた加湿の飽和効率は80%以上であるとよい。飽和効率の値が大きいほど加湿性能が高く、冷却効果が高まるからである。また、水の供給量も少なくてすむため、水を循環させるためのポンプも小型化できる利点がある。
上述の水供給手段はさらに、吸気の温度を検出する温度センサと、吸気の湿度を検出する湿度センサと、検出された温度および湿度に応じた水供給量を予め定めたテーブルを記録する記録手段と、単位時間当たり、テーブルで定められた水供給量の水をポンプが水回収容器から汲み上げるよう、ポンプを制御するポンプ制御手段とを含むとよい。
上記の構成によれば、温度や湿度の変化に対応して、常に適切な量の水を供給することが可能となるからである。
本発明によれば、ガスタービンに大規模な設備を追加することなく、従来より小型の手段により、ガスタービンの吸気を冷却可能である。また、本発明で用いられる充填材は、土木分野で用いられる排水用部材や、冷却塔や化学蒸留塔などの充填材としても用いられているため、入手が容易であり、安価である。
また、本発明の方式では、充填材の上で水が蒸発するため、水中の不純物が充填材に取り残され、空気流中に持ち越されない。このため、圧縮機羽根の汚れによる効率低下や、エロージョンといった問題を回避できる。このほか、不純物が充填材上に堆積しても蒸発性能が低下しないため通常の冷却塔のような厳重な水質管理が不要で節水が可能である。
次に添付図面を参照して本発明によるガスタービン用吸気冷却装置の実施形態を詳細に説明する。図中、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。また、同様の要素は同一の参照符号によって表示する。
図1および図2は、本発明の実施形態が適用されるガスタービンの一例を示し、図1(a)は正面図、図1(b)は右側面図、図2は図1(a)のA−A断面図である。ガスタービン100は屋外と屋内とを仕切るウェザールーバ130を通じて、図2に示す矢印160A、160B、160Cの3方向に吸気が流れる。吸気はウェザールーバ130を通過し、プレフィルタ120、高効率フィルタ110をさらに通過して図1(a)に示す矢印160Dの方向に流れ、圧縮機、燃焼室およびタービンブレードが設けられているタービン本体170に供給される。
なお吸気が通過するプレフィルタ120および高効率フィルタ110は、図2に示すシャッタ140A、140Bから乗り入れるトラック150によって搬入される交換フィルタと定期的に交換される。
後述の、本発明の実施形態であるガスタービン用吸気冷却装置200は、ガスタービン100の吸気経路上に配置され、典型的には、プレフィルタ120の上流側または下流側に隣接して設置される。または、ウェザールーバ130の外側(上流側)に設置することも可能である。
図3および図4は本発明の実施形態であるガスタービン用吸気冷却装置の原理を示し、図3は吸気の上流側から見た部分断面図であり、図4は図3を側方から見た部分断面図である。ガスタービン用吸気冷却装置200は、充填材400を含み、これは、吸気を可能にしつつ、空気に与える圧力損失を可能な限り低減してガスタービンの出力を過度に低下させないものが望まれる。理想的には、空隙率(空間率)が80%以上のものを利用するとよい。
かかる充填材として、塊状の縮れた細線材料を用いるとよく、図5は、このような充填材の例を示す図である。図5の充填材は、新光ナイロン株式会社製のヘチマロン(登録商標)であり、縮れた細線状のポリプロピレンを植物のヘチマの乾燥繊維状、あるいは加熱前の即席乾麺状に成型した製品である。
このような充填材を用いて、吸気の圧力損失の低減が図られている。また、かかる充填材は軽量で扱いやすく、鋸にて簡単に切断できるなど、加工性にも優れている。
充填材400は、枠のみで構成された立体的な形状を有する複数の要素をカゴ状の容器(図示は省略する)に充填して形成してもよい。図6は、上述のような充填材要素の例を示す図である。図6に示す充填材要素は、月島環境エンジニアリング株式会社から「テラレット」の商品名で市販されているラシヒリングである。ラシヒリングは、ポリフッ化ビニリデン等の合成樹脂で成型した、内径1.3cm、外径5.8cm程度の大きさの略ドーナツ型の充填要素である。
かかる充填要素は小さいため、少量ずつ運搬するとき等に便利であり、カゴ状の容器の形状さえ決定されていれば、加工することなく容器に充填するだけで充填材を構成できる利便性がある。
その他、充填材400として、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板の集合体を用いてもよい。図7は、上述のような充填材の例を示す図である。典型的には、冷却塔に一般的に用いられている充填材を利用してよい。図7に示すように、吸気は、立設配置された複数の波板320の間を気流が通過するように、矢印330で示す方向に行われる。矢印340で示すように、波板320に対向する方向から吸気を行うと、圧力損失が大きく、気流が良好に通過できないからである。
図3および図4に示すように、本実施形態では、充填材400は、上下方向に連続して配列されている。これは、ガスタービン用吸気冷却装置200を、それが設置されるプレフィルタ120の面積や設置場所に応じて自在に組み立て、所望の大きさの吸気冷却装置200を構成するためである。なお図3および図4では、簡単のために充填材400は上下2個しか示していないが、上下左右に連続して配列してもよい。
ガスタービン用吸気冷却装置200は、充填材400の上方から内部に水を継続的に流す水供給手段を含む。水供給手段は、充填材400の下部から流れ出る水を回収する水回収容器220A、220B、310と、水回収容器310からストレーナキャップ270を介して、水を充填材400の上方まで水供給管290を通して汲み上げるポンプ280と、汲み上げられた水を水供給口300A、300Bから受け取って貯え、充填材400の上方から内部に一様に流す、千鳥状に配列した複数の排出口420を備えた水供給容器210A、210Bとを含み、これによってガスタービン用吸気冷却装置200は、水を循環させ、水を節約している。
なお排出口420の大きさおよび配列方法は任意に定めてよいが、充填材400の内部に一様に水を流すために、なるべく径の小さい穴を多数設けるとよい。
上述の循環において、上下に配列された充填材400間では、水回収容器220A、220Bのそれぞれの送り漏斗230A、230Bから流れ出る水が、それらの下の水供給容器210B、水回収容器310に流れている。
図3および図4では、各充填材400を、独立して交換可能なユニットとして扱うため、各充填材400の上下にはそれぞれ水供給容器210A、210Bと水回収容器220A、220Bとが設置されているが、例えば水回収容器220Aを省略し、上下に配列された充填材400間には、水供給容器210Bを1つだけ設けることとしてもよい。
ポンプ280は単位時間当たり一定の量の水を水回収容器310から汲み上げる。一方、吸気冷却装置200にはさらに、水回収容器310の液面が所定の高さ以下となると水回収容器310に水を補給する液面制御手段を含んでいて、これは、フロート弁250を有する構成としてよい。フロート弁250は、液面に浮かぶフロート260が液面の高さに応じて上下方向に推移することにより開閉する弁であり、水回収容器310の液面が所定の高さ以下となると開かれて補給水供給管240から水が供給され、液面が所定の高さ以上になると閉じられる。
このような液面制御手段によれば、水回収容器310から単位時間当たり一定の量の水が汲み上げられて水が循環しているにも拘らず、蒸発によって水が減少して水回収容器310の液面が所定の高さ以下となると、水が補給され、常に適切な量の水が吸気冷却装置200を循環することとなる。
図4に示すように、充填材400は吸気方向(傾斜した上流面から傾斜していない下流面に向かう方向)に所定の十分な厚さ(数十cm)を有し、この厚さにわたって、ガスタービンの吸気によって、充填材400を流れる水が蒸発する。このため、気化熱(蒸発熱)の作用により、吸気が冷却される。かかる装置200によれば、ダクトや容器などの建設費のかさむ構成部品を使用せずに、低廉に吸気冷却を実現可能である。
図4に示すように、上述の充填材400のうち、吸気経路の上流側の面は、上部が下部より突出した傾斜面になっている。仮に上流側の面を空気流線に垂直な面とすると、吸気のために、上流側の面の近傍下部には水は流れず、充填材400のかかる部分は存在するにも拘らず水の蒸発に寄与しないこととなる。したがって、上述のように、蒸発に寄与しない充填材部分を当初から削除した形状とすることにより、充填材400を節約してコストを低減している。
図8は、充填材400として、上述のヘチマロンのような塊状のものを用いる場合、上記の傾斜した上流側の面を形成するよう加工する様子を示す図である。1つの充填材400を切断することにより、傾斜面を有する2つの部分充填材400A、400Bを切り出すことができ、それら部分充填材の傾斜面を上流側の面として利用すればよい。
また、充填材400をかかる形状にすることで、充填材400の下部を流れる空気について、圧力損失を低減することができる利点も得られる。
図9は図1のプレフィルタ120の上流側に隣接して設けられたガスタービン用吸気冷却装置200を示し、図9(a)(b)はそれぞれ、装置200を設置する前後の状態を示す図である。装置200の充填材400は、プレフィルタ120を隙間なく被覆するのが好ましい。
また、装置200は、例えば水供給容器210Cと、水回収容器220Cと、それら容器を接続する4つの支柱410(図9(b)では3本しか見えていない)とで構成されるフレームを用意し、このフレームに、切り出した充填材400を入れて構成するとよい。このように充填材400を充填したフレームをプレフィルタ120に固定することにより、吸気冷却を行う。
図10はガスタービン用吸気冷却装置の他の例を示し、図10(a)(b)はそれぞれ、ガスタービン用吸気冷却装置700を設置する前後の状態を示す図である。本実施形態では、プレフィルタ430自体、上部が下部より突出した傾斜面となっている。また、プレフィルタ430の前には通路450があり、2階以上の高さに設けられた通路には、手すり440が設けられている。
プレフィルタ430が上述のような形状を有するため、本実施形態では、充填材400も、吸気方向に直交する方向から見て平行四辺形の形状を有するよう、加工する必要がある。
図10に示すように、充填材400は通路450に設置されていて、充填材450の上下にはそれぞれ水供給容器510と水回収容器520とが設置されている。水は、ポンプ(図示しない)によって汲み上げられたものが、各階にわたって配管されている給水管600から水供給容器510に供給され、複数の排出口460を通じて、充填材400の上方から内部に一様に水が流れる。また、充填材400から流れ出た水は、水回収容器520の排出管530を通じて、下の階の充填材400に供給される。なお、図10(b)では手すり440は図示を省略している。
図11は本発明による実施形態の効果を、ミニチュアを用いて空気冷却試験を行い、検証した結果を示す表である。図12は、ガスタービンの吸気入口の温度と出力との関係を示すグラフである。図12に示すように、ガスタービンの定格出力は、吸気入口の温度が冬場の5℃のときに100%の出力(例えば350メガワット)が得られるという基準で設計されている。仮に、夏場に吸気入口の温度が35℃まで上昇すると、図12に示すように、出力は86%(例えば300メガワット)まで低下してしまう。すなわち0.5%/℃の割合で出力は変化する。したがって、20℃の大気を18℃まで冷却するなど、2℃の温度変化を生じさせるだけでも、出力が1%増大し、数千世帯もの家庭の電力を賄えることになる。
上記の試験は平成19年の各日付に行い、図11に示す各充填材に、いずれも風速2.7m/sの空気を与えて水を循環させた結果、「温度差」の項目に示すように、2℃以上〜5℃以上もの出入口の温度差が得られた。また、圧力損失を示す「差圧」も図11に示す通り、いずれのサンプルでも、低い値に抑えることができた。このように、本発明の実施形態の有効性を確認した。
図13は本発明の他の実施形態であるガスタービン用吸気冷却装置の原理を示す正面図である。ガスタービン用吸気冷却装置800は、複数の波板を立設配置した充填材であって、図7に示すものとは異なるタイプの充填材900を含む。
図15および図16は図13の充填材900の詳細な構成を示す図である。図15は、充填材900を構成する複数の波板900A〜900Cの配置を明確化するため、各波板をずらして側方から見た図である。3枚の波板900A〜900Cは代表して示すものであり、波板の数が通常はこれより多いことは言うまでもない。
波板900A〜900Cの条溝の方向は、吸気方向に対して、互い違いに異なる2つの方向に傾斜している。すなわち、波板900Aの条溝は吸気方向より下降する方向であり、波板900Bの条溝は吸気方向より上昇する方向であり、波板900Cの条溝は再び吸気方向より下降する方向となっている。
本実施形態では、製造の容易性等の観点から、吸気方向と条溝方向との傾斜角度は一様(30°)であるが、必ずしも一様な2方向にしなくてもよい。
このように波板900A〜900Cを配置するのは、隣接する波板の最も隆起する部位同士を点接触させ、波板間の空隙を確保しつつ、互い違いに傾斜した条溝によって空気の乱流を促進し、吸気冷却性能を向上させるためである。吸気冷却性能がとりわけ向上するのは傾斜角度を20°以上としたときである。一方、傾斜角度を40°以下とするのは、これより傾斜角度を大きくすると吸気が遮断される傾向が強まって圧力損失が増大するからである。
このように、傾斜の角度は、20°〜40°の範囲であるとよく、両者の冷却性能と圧力損失とのバランスに鑑みれば、本実施形態のように、30°とするのが望ましい。
複数の波板で構成される充填材900は、ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、ガラス繊維とで構成されている。
ゼロ・エミッションに貢献する観点から材料を有機物であるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンに限ることが望ましいが、それらだけでは耐久性が得られない。そこで無機物であるガラス繊維によって強度を向上させている。
図17は図13の充填材900の成分の一例を示す一覧表である。充填材900の主成分は既に述べた通りポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、ガラス繊維とであるが、このほか、珪酸粉、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、抗菌剤、塩化ビニリデン系ラテックス等を混入してよい。これら、主成分以外の成分は必須のものではなく、一例にすぎない。
かかる素材で構成されている充填材900の吸水率は200%である。すなわち充填材1gで2gの水を吸うことが可能である。このように吸水率が高いことから、部分的に水を滴下するだけで充填材全体を容易に湿潤化可能である。したがって、散水ライン810A、810Bの孔径は2〜3mmという小さいものでよいし、ラインに一列、等間隔に設けるだけでよい。
図18は図13の充填材900のより詳細な構造を示す図である。図18に示すように、複数の波板の上には、さらに、波板と同一材質の平板900Dが載置されている。散水ライン810A、810Bからは、この平板900Dに水を滴下する。
平板状の充填材900Dに滴下された水は、充填材900Dの高い吸水性によって、充填材900Dを一様に湿潤化し、その下に立設配置されている複数の波板状900A〜900Cの充填材に一様に供給可能となる。
図19は図13に示す充填材を構成する1枚の波板を示す図である。波板900Aの起伏の幅は3mm〜5mmであるとよい。3mmより小さいと圧力損失が大きくなりすぎ、5mmを超えると蒸発が促進されず、同じ飽和効率を得るためには充填材の吸気方向の厚さが大きくなりすぎるからである。
図13に示すように、ガスタービン用吸気冷却装置800も、充填材900の上方から内部に水を継続的に流す水供給手段を含む。水供給手段は、充填材900の下部から流れ出る水を回収する水回収容器802A、802B、804と、水回収容器804から水を充填材900の上方まで水供給管806を通して汲み上げるポンプ808と、水供給管806から流れ込む水を充填材900に滴下する散水ライン810A、810Bとを含む。散水ライン810A、810Bにはそれぞれ、滴下用の孔が設けられている。これによってガスタービン用吸気冷却装置800も水を循環させている。
装置停止時には充填材900に滴下された水が水回収容器804に還流し、同容器804からあふれる可能性がある。そこで、水回収容器804のすり鉢状の底面からは、オーバフロー管805が設けられている。オーバフロー管805の先端は、容器804内の水面809より高くなっていて、余剰の水を排出できるようになっている。
オーバフロー管805は、容器804内に堆積するゴミや析出不純物を自動的に排出できるよう、水回収容器804の下側から取り出し、水面809を一定に保つ、図13に示すようなJ字型のものであることが好ましい。
ポンプ808はインバータ812によって制御されるインバータポンプであり、インバータ812はコンピュータ814によって制御される。なお図13において、補給水を得るための要素240、250、260に関しては図3と同様であるため、説明を省略する。
図14は図13のガスタービン用吸気冷却装置の性能を把握するための試験装置の側面図であり、図13の矢印B−Bで示す方向から見た部分側面図に相当する。同図に示すように、吸気方向の上流から順に、防虫網820、ガスタービン用吸気冷却装置800の充填材900、ウェザールーバ130、プレフィルタ120、高効率フィルタ110が配置される。装置800は、ウェザールーバ130の内側(下流側)に配置してもよい。装置800は、作業スペースや載置場所の強度が確保できれば、さらにプレフィルタ120の内側に配置してもよい。
コンピュータ814にはセンサ816A〜816Dが接続されていて、これらセンサ816A〜816Dは配置された場所の相対湿度(RH)および温度を測定し、コンピュータ814に送信可能である。高効率フィルタ110の下流にはオリフィス流量計818およびブロワ820が設けられ、吸気速度(吸気量)を調節可能である。
充填材900の高さは、図14に示すように1.8mであり、厚みは0.3〜0.4mである。厚みを0.3〜0.4mとするのは、この厚みが大きくなるほど圧力損失が大きくなって不利であるが、飽和効率は向上するため、バランスをとった値としたものである。なお充填材900から高効率フィルタ110までの全体の長さは、3〜4mとしてよい。厚みは上述のように充填材900の圧力損失や飽和効率に関係するため増減する際には注意を要するが、その他の寸法は、設置される場所に応じて自由に変更してよい。
本実施形態で用いる散水ライン810A、810Bには、穴を一列に等間隔で開ける程度でよい。他の実施形態のように多くの排出口を設けた水供給容器を用いてもよいが、充填材900の吸水性は著しく高いため、平板状の充填材900Dの一部に水を滴下すれば容易に充填材900全体を一様に湿潤化できるからである。
図20は気化式加湿エレメントにおける加湿の過程を空気線図上で表現したものである。本実施形態は等エンタルピで加湿されるという気化式加湿エレメントの特徴を有している。図20の温度T1、絶対湿度X1の空気を気化式加湿器で加湿すると、等エンタルピ線902上を飽和曲線(相対湿度100%)に向かって移動しながら加湿してゆく。加湿された空気の温度をT2、絶対湿度をX2とし、飽和曲線との交点(露点)の温度をT3、絶対湿度をX3とすると、X1がX3(またはT1がT3)まで移動する量を100%とし、X1がX2(またはT1がT2)まで移動した量が何%に相当するかを表した値を飽和効率と呼ぶ。計算方法は式(1)または(2)で表される。この飽和効率によって加湿性能を表すことができる。
飽和効率(%)=(X2−X1)/(X3−X1)×100 (1)
=(T2−T1)/(T3−T1)×100 (2)
上述の充填材を用いた加湿の飽和効率は80%以上とする。飽和効率の値が大きいほど加湿性能が高く、冷却効果が高まるからである。また、水の供給量も少なくてすむため、水を循環させるためのポンプ808も小型化できる利点がある。
上述の水供給手段はさらに、吸気の温度を検出する温度センサと、吸気の湿度を検出する湿度センサとを含む。これらセンサは、温度・湿度センサ816Aによって便宜的に示している。センサ816Aは装置800の入口の吸気の相対湿度(RH)および温度を検出してコンピュータ814に送る。
コンピュータ814には、上述の水供給手段を構成する、ハードディスク等の記録手段(図示は省略する)が備えられていて、ここには、センサ816Aで検出された温度および相対湿度に応じた水供給量を予め定めたテーブルが記録されている。
コンピュータ814は、単位時間当たり、テーブルで定められた水供給量の水をインバータポンプ808が水回収容器804から汲み上げるよう、インバータ812を介してポンプを制御するポンプ制御手段としての役割を果たす。
上記のテーブルに定める水供給量は、一般的に、理論蒸発量の1.5倍〜1.8倍程度が好ましい。より好ましくは、予め、吸気温度および湿度と、それに対応する、装置800に特有の、最適水量(冷却効果が最大になる水量)との関係を調査して、上記のテーブルに登録しておくとよい。これにより、吸気の温度や湿度の変化に対応して、装置800に常に最適な量の水を供給し、ポンプの消費エネルギも最小限に抑えることが可能となるからである。
図21の本実施形態の冷却性能の実験結果を示す表である。充填材900の厚みは0.3mとし、充填材900を構成する1枚の波板900Aの起伏の幅は3mmとした。いずれの試験においても、飽和効率は80%以上とした。その結果、センサ816A、816Bにて検出した、装置800の入口・出口の温度差は、いずれも7℃以上に達していて、高い冷却効果が得られたことが分かる。
ただし、本実施形態における充填材900は、波板の条溝の方向が互い違いに異なる2つの方向に傾斜するという独特の乱流を促進する構造を有する。
上記のような構造の充填材900は、以下のような利点がある。すなわち、吸気の経路の上流側に向かって下を向くように傾斜している方式の加湿エレメントの場合、空気の出口において最下部に位置する吸気経路は、入口が気流を引込めない低い位置に埋没してしまっているため、エレメント全体の面積を活用できていない。その点、本実施形態における充填材900は、その全体の面積を活用可能であり、無駄な面積がない。
さらに、本実施形態における充填材900は、広大な波板を製造し、所定の大きさに切断して、条溝が傾斜するように積み重ねるという簡便な作業にて製造可能である。
図22および図23は他の充填材950の構成を示す図である。図13に示したガスタービン用吸気冷却装置800には、充填材900に代えて、この異なるタイプの充填材950を用いてもよい。
図24は図22および図23に示す充填材のさらに詳細な構成を示す図である。図24(a)に示すように、充填材950は、波板・平板構造952、954、956、958で構成されていて、これら複数の波板・平板構造は、共通の構造を有する。
図24(b)では、波板・平板構造952を代表としてその構造を説明する。波板・平板構造952は、吸気方向に平行に立設配置された波板952Aおよび平板952Bを含み、これらが隣接配置されている。波板952Aの条溝の方向は、吸気方向に平行である。
複数の波板および平板で構成される充填材950も、ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、ガラス繊維とで構成されていて、図17に示した充填材900の成分と同様としてよい。
図24(a)に示すように、充填材950を構成する複数の波板・平板構造952、954、956、958の上には、さらに、波板・平板構造と同一材質の平板950Dが載置されている。散水ライン810A、810Bからは、この平板950Dに水を滴下する。
図24(b)に示すように、波板952Aの起伏の幅は、充填材900の波板と同様に、3mm〜5mmであるとよい。また、充填材950の空隙率は80%以上であり、これを用いた加湿の飽和効率は、充填材900と同様、80%程度以上が好ましい。
図25は、充填材950を用いた場合の本実施形態の冷却性能の実験結果を示す表である。図25では、充填材950は、「不織布」と称されている。充填材950の厚みは0.20mとし、充填材950を構成する1枚の波板950Aの起伏の幅は3.3mmとした。入口と出口の温度差が大きく、高い冷却効果が得られていることが分かる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、ガスタービンの吸気を冷却するガスタービン用吸気冷却装置に適用可能である。
本発明の実施形態が適用されるガスタービンの一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 図1(a)のA−A断面図である。 本発明の実施形態であるガスタービン用吸気冷却装置の原理を示す、吸気の上流側から見た部分断面図である。 図3のガスタービン冷却装置を側方から見た部分断面図である。 図3および図4の充填材の例である、塊状の縮れた細線材料である充填材を示す図である。 図3および図4の充填材の例である、枠のみで構成された立体的な形状を有する複数の要素の1つを示す図である。 図3および図4の充填材の例である、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板の集合体である充填材を示す図である。 図4に示す充填材の加工の様子を示す図である。 図1のプレフィルタの上流側に隣接して設けられたガスタービン用吸気冷却装置の例を示す図である。 ガスタービン用吸気冷却装置の他の例を示す図である。 空気冷却試験を行った結果を示す表である。 ガスタービンの吸気入口の温度と出力との関係を示すグラフである。 本発明の他の実施形態であるガスタービン用吸気冷却装置の原理を示す正面図である。 図13のガスタービン用吸気冷却装置の性能を把握するための試験装置の側面図である。 図13の充填材を構成する複数の波板の配置を示す図である。 図13の充填材の詳細な構成を示す図である。 図13の充填材の成分の一例を示す一覧表である。 図13の充填材のより詳細な構造を示す図である。 図13に示す充填材を構成する1枚の波板を示す図である。 気化式加湿エレメントにおける加湿の過程を空気線図上で表現したものである。 図13のガスタービン用吸気冷却装置の冷却性能の実験結果を示す表である。 図13のガスタービン用吸気冷却装置に適用可能な他の充填材の構成を示す図である。 図22に示す充填材の構成を示す図である。 図22および図23に示す充填材のさらに詳細な構成を示す図である。 図13のガスタービン用吸気冷却装置に図22の充填材を用いた場合の冷却性能の実験結果を示す表である。
符号の説明
100 ガスタービン
120、430 プレフィルタ
200、800 ガスタービン用吸気冷却装置
210A、210B 水供給容器
220A、220B、310、802A、802B、804 水回収容器
250 フロート弁
280、808 ポンプ
400、900、950 充填材

Claims (16)

  1. ガスタービンの吸気経路上に配置され、吸気方向に所定の厚さを有する充填材と、
    前記充填材の上方から内部に水を継続的に流す水供給手段とを含むことを特徴とするガスタービン用吸気冷却装置。
  2. 前記充填材は、塊状の縮れた細線材料であることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  3. 前記充填材は、枠のみで構成された立体的な形状を有する複数の要素をカゴ状の容器に充填して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  4. 前記充填材は、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板の集合体であることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  5. 前記充填材は、吸気方向に平行に立設配置された複数の波板および平板の集合体であることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  6. 前記充填材のうち、前記吸気経路の上流側の面は、上部が下部より突出した傾斜面であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  7. 前記充填材の空隙率は80%以上であることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  8. 前記水供給手段は、
    前記充填材の下部から流れ出る水を回収する水回収容器と、
    前記水回収容器から水を前記充填材の上方まで汲み上げるポンプと、
    前記汲み上げられた水を貯え、前記充填材の上方から内部に一様に流す複数の排出口を備えた水供給容器とを含み、
    これによって水を循環させることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  9. 前記ポンプは単位時間当たり一定の量の水を前記水回収容器から汲み上げ、
    前記水供給手段はさらに、
    前記水回収容器の液面が所定の高さ以下になると前記水回収容器に水を補給する液面制御手段を含むことを特徴とする請求項8に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  10. 前記液面制御手段はフロート弁を有することを特徴とする請求項9に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  11. 前記複数の波板の条溝の方向は、前記吸気方向に対して、互い違いに異なる2つの方向に傾斜していて、
    前記傾斜の角度は、20°〜40°の範囲であることを特徴とする請求項4に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  12. 前記充填材は、ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、ガラス繊維とで構成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  13. 前記複数の波板の上にはさらに、該波板と同一材質の平板が載置されていて、
    前記水供給手段は、前記平板に水を滴下することを特徴とする請求項12に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  14. 前記波板の起伏の幅は3mm〜5mmであることを特徴とする請求項11から13までのいずれかに記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  15. 前記充填材を用いた加湿の飽和効率は80%以上であることを特徴とする請求項11から14までのいずれかに記載のガスタービン用吸気冷却装置。
  16. 前記水供給手段はさらに、
    吸気の温度を検出する温度センサと、
    吸気の湿度を検出する湿度センサと、
    前記検出された温度および湿度に応じた水供給量を予め定めたテーブルを記録する記録手段と、
    単位時間当たり、前記テーブルで定められた水供給量の水を前記ポンプが前記水回収容器から汲み上げるよう、該ポンプを制御するポンプ制御手段とを含むことを特徴とする請求項8に記載のガスタービン用吸気冷却装置。
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