JP2008226193A - 土壌汚染が存在する土地(cs)及び土壌汚染の可能性がある土地(pcs)における土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(bf)となる確率の算出方法 - Google Patents

土壌汚染が存在する土地(cs)及び土壌汚染の可能性がある土地(pcs)における土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(bf)となる確率の算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】土壌汚染対策費用予測の確実性を高め、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行えるようにすると共に、BFになる可能性をも算出できるようにして、資産価値を算定する上での根拠データとすることができる、土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を提供する。
【解決手段】土壌汚染の可能性のある土地(PCS)のの周辺状況および当該地の土地利用より土壌汚染対策方法を選定して汚染処理費用単価を取得し、前記土地における汚染土量を算出して、該汚染土量に前記汚染処理費用単価を乗じ、土壌汚染対策費用を算出する方法において、土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量を算出し、該汚染土量に最も適合する想定汚染土量の確率密度関数を算出して該想定汚染土量の確率密度関数を用い、前記単位面積当たりの想定汚染土量を算出して土壌汚染対策費用を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法に係わり、特に、土壌汚染の可能性のある土地の土壌汚染対策費用予測の確実性を高め、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行えるようにした、土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法に関するものである。
2003年に施行された土壌汚染対策法や宅地建物取引業法における、説明すべき重要事項の中に、「対象地が土壌汚染対策法における指定区域かどうか」が追加され、法的な規制の増加や買主の土地売買における土壌汚染のリスクに対する理解の深まりにより、不動産売買において、売却前に土壌汚染調査を実施する事例が増えている。
すなわち、土壌環境センターの推定によれば、日本には土壌汚染の調査が必要な汚染の可能性のある事業所跡地などの土地(以下、土壌汚染が存在する可能性のある土地をサイトと称する)が約90万サイト、その中で実際に土壌汚染があると想定されるサイトが約30万サイト存在するとしている。また、実際に土壌汚染調査が実施された件数をみると、2004年までに地方自治体に届出があった土壌汚染調査数は累計で3,677サイト、実際に土壌汚染が確認されたのは1,906サイトと、全体の一部ではあるが、土壌汚染調査数は土壌汚染対策法の施行前後より急激に増加している。
これは、法人融資等の銀行業務では、担保となる土地の評価価格を算出してこれに基づいて融資額を決定するが、土壌汚染が存在する可能性のある土地は売却前に土壌汚染対策を施すことが義務づけられているため、その対策に多額の費用がかかる場合は資産価値が低下し、甚だしい場合は土壌汚染対策費用が土地価格を上回って資産価値が全くなくなるケースもあるからである。
一方、このように土壌汚染調査数および土壌汚染が確認されるサイトが急激に増加する中で、土壌汚染の存在、もしくはその存在する可能性が原因となり、事業所跡地が再開発されずに遊休地となる、「ブラウンフィールド(以下、Brownfield:略してBFと称する)」と呼ばれるサイトが日本においても徐々に増加している。このBFは、土壌汚染の調査の結果、土地価格に対して大きな対策費用が必要なことが判明したり、土壌汚染の可能性がある、というだけで売却や再開発が断念されたことにより生じるものである。
このようなBFは、都市中心部では土地価格が比較的高いために土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率が低くなるから少なく、土地価格の安い郊外や地方では、土壌汚染対策費用の土地価格に対する比率が高くなるため増加しやすい、と考えられるが、必ずしもこういった考えに当てはまらない場合もある。また、こういったBFの存在は、都市中心部においては遊休地が増加することで、治安の悪化、再開発の停滞による雇用・税収・人口の減少とそれに伴う都市自体の活気の低下を招き、さらに、BFが存在する都市近郊において、グリーンフィールドと呼ばれる自然が多く残り、かつ、土壌汚染の心配がないエリアでの無秩序な開発による自然破壊を招く、などの悪影響を及ぼすことが報告されている。
そのため、このような土壌汚染が存在する可能性のあるサイトにおける、土壌汚染対策費用を正確に予測したい、というニーズが増えており、例えば特許文献1には、土地の土壌汚染に関するリスク診断を行うため、評価対象の土地について、住所、地積、土地の保有者の業種コード等のデータにより、対応する汚染種類データを汚染種類・程度DB113から、その汚染種類データに対応する汚染処理費用単価のデータを標準値用汚染処理費用DB114から、住所データに対応する汚染深度パラメータを地図情報DB116から読み出し、入力された地積と読み出した汚染深度パラメータとを掛け合わせて汚染土量を算出し、それに汚染処理費用単価を掛け合わせることで、汚染処理費用を算出して出力する土壌汚染リスク診断装置が示されている。
特開2005−158025号公報
しかしながらこの特許文献1に示された土壌汚染リスク診断装置では、特許文献1における段落〔0027〕〜〔0029〕に示されているように、評価対象の土地情報に含まれる住所データに対応する地図データ上の位置を特定し、帯水層のはじまる深さ、つまり、地下土壌層(おおよそ3〜5メートル)の深さに第一帯水層(おおよそ5〜10メートル)の深さと推定粘土層の厚さを加算した深度とから平均地下水位の値を算出し、土地情報に含まれる地積を掛け合わせて保証値用の汚染土量を算出すると共に、その汚染深度と、土地情報に含まれる地積の所定割合面積(例えば、地積の6割等)を掛け合わせ、標準値用の汚染土量を算出し、それぞれの汚染土量に対応した汚染処理費用単価を掛け合わせ、土壌汚染処理費用を算出している。
そのため、平均地下水位が汚染土量を決定する大きなパラメータであるが、土壌汚染の大部分を占める重金属の汚染は実際には移動性が低く、表層付近にのみ存在するため地下水面より上で止まっていることが多いことから、実際の汚染土量は地下水位に影響を受けることは少なく、また、地下水位も推定値であることから確実性が少ないと思われる。
またこの特許文献1に示された土壌汚染リスク診断装置では、土壌汚染処理費用は汚染の種類によって異なるとしているが、実際には汚染の対策方針(全て基準値まで浄化するか、汚染を残したままリスクを管理するか)によって大きく異なる。
またこの特許文献1に示された土壌汚染リスク診断装置では、土壌汚染処理費用は、保証値用の汚染土量と標準値用の汚染土量とから最終的に土壌汚染処理費用の標準値と保証値とを算出し、土壌汚染浄化工事(汚染調査、浄化処理)の発生確率と土壌汚染処理費用の関係を示すリスクカーブで算出結果の範囲を示しているが、これは上記した汚染土量の算出を推定値である平均地下水位で行っているためで、リスクカーブを提示することで土壌汚染対策費用算出を依頼した側に判断をしてもらう方式をとっており、その分、土壌汚染対策費用算出を依頼した側の選択が効果に大きな影響を及ぼす。
さらにこの特許文献1に示された土壌汚染リスク診断装置では、前記したBFについてはなんら触れられておらず、BFに対する前記したような問題点に対する対策などを考えることができない。
そのため本発明においては、土壌汚染対策費用予測の確実性を高め、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行えるようにすると共に、BFになる可能性をも算出できるようにして、将来的に顧客所有地の資産価値を算定する上での根拠データとすることができる、土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法及び土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明における土壌汚染対策費用の算出方法は、
土壌汚染の可能性のある土地(PCS)の周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用状況より土壌汚染対策方法を選定して汚染処理費用単価を取得し、前記土地の地積と、使用者の業種から取得される単位面積当たりの想定汚染土量とから前記土地における汚染土量を算出して、該汚染土量に前記汚染処理費用単価を乗じ、土壌汚染対策方法毎に土壌汚染対策費用を算出する土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法において、
実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出し、該汚染土量の分布に最も適合する想定汚染土量の確率密度関数を算出して該想定汚染土量の確率密度関数を用い、前記単位面積当たりの土壌汚染対策費用の確率密度分布を計算することで、土壌汚染対策費用の期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することを特徴とする。
このように、汚染土量を実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布から想定汚染土量の確率密度関数を算出し、それによって土壌汚染対策費用の確率密度関数、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することで、特許文献1で用いていた平均地下水位のように、推定値であるがために変化する可能性のある変数がないから、統計値を用いることで土壌汚染対策費用予測の確実性が高められ、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行うことのできる、土壌汚染対策費用の算出方法を提供することができる。
そして、前記実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を下記(1)式により算出し、該汚染土量の分布(x)に最も適合する確率密度関数を下記(2)式でフィッティングして、実際に土壌汚染が存在する土地における単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することが、本発明における好適な実施形態である。
=c/A ……………………………………………(1)
x :実際に土壌汚染が存在する土地における、
単位面積当たりの汚染土量(m/m
c :サイトnでの汚染土量(m
A :サイトnの面積(m
o=fit(dis(x)) ………………………(2)
o :業種oの実際に土壌汚染が存在する土地における、
単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数(m/m
dis(xo):実際のxの頻度分布(m/m
さらに、前記土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される土壌汚染が存在する確率により、土壌汚染が存在する可能性がある場合は土壌汚染対策費用を前記土壌汚染対策費用の確率密度分布とし、土壌汚染が存在する可能性がない場合は土壌汚染対策費用を0とすることで、土壌汚染の可能性がある土地における土壌汚染対策費用の確率密度分布、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することができ、土壌汚染が存在する可能性が有る場合もない場合もその土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行うことのできる、土壌汚染対策費用の算出方法を提供することができる。
また、土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法は、
土壌汚染の可能性のある土地(PCS)の周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用より土壌汚染対策方法を選定して汚染処理費用単価を取得し、前記土地の地積と、使用者の業種から取得される単位面積当たりの想定汚染土量とから前記土地における汚染土量を算出して、該汚染土量に前記汚染処理費用単価を乗じ、土壌汚染対策費用を算出して土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法であって、
実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出し、該汚染土量の分布に最も適合する想定汚染土量の確率密度関数を算出して該想定汚染土量の確率密度関数を用い、前記単位面積当たりの土壌汚染対策費用の確率密度分布を算出し、
前記想定汚染土量の確率密度関数を用いて業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を算出し、該土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)を超過する確率を算出して、実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出することを特徴とする。
このようにして、土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出することで、土壌汚染対策費用の算出を依頼された土地の、将来的な資産価値を算定する上での根拠データとすることもできる。
さらに、前記業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を下記(3)式により算出し、該算出した業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)を超過する確率を下記(4)式により算出することが、本発明における好適な実施形態である。
o={io×Cost}/k ……………………(5)
o :業種oの土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度関数(円/円)
Cost :単位汚染土壌当たりの対策費用(円/m
k :該土地における単位面積当たりの土地価格(円/m
ここで、該土地の価格が不明な場合は地域の土地価格の
確率密度関数としてk(y)を使用する
BFo(z)=prob(jo>z) ………………(6)
z :土壌汚染対策費用負担者の許容できる、
土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)(円/円)
BF(z):実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における、
再開発されずに遊休地となる確率(BF発生確率)
prob :joがzを越える確率
そして、土壌汚染が存在する土地(CS)における前記BF発生確率に、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される前記土壌汚染が存在する確率を乗じることで、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における前記BF発生確率を算出すれば、高い精度で土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出することができる。
BFRisk=BF(z)×h …………………………(7)
:業種oにおけるPCSに土壌汚染が存在する確率
以上記載のごとく本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法によれば、土壌汚染対策費用予測の確実性が高く、かつ、土壌汚染対策費用の算出を依頼された土地が再開発されずに遊休地(BF)となる確率も算出でき、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行うことができると共に、将来的に特定地域の資産価値を算定する上での根拠データも得ることができる、土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法及び当該土地が再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
最初に本発明における概略を説明すると、本発明においては、前記特許文献1と同様、土壌汚染の可能性のある土地(以下、Potentially Contaminated Site:略してPCSと称する)の使用者の業種から、土壌汚染種類を特定して汚染処理費用単価を取得し、PCSの地積と、単位面積当たりの想定汚染土量とからPCSにおける汚染土量を算出し、その汚染土量に汚染処理費用単価を乗じて土壌汚染対策費用を算出するものである。
しかしながら、前記特許文献1においては汚染土量を平均地下水位に地積を掛け合わせて算出していたのに対し、本発明における土壌汚染対策費用の算出方法においては、下記(1)式で実際に土壌汚染が存在する土地(以下、Contaminated Sites:略してCSと称する)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出し、
=c/A ……………………………………………(1)
x :実際に土壌汚染が存在する土地における、
単位面積当たりの汚染土量(m/m
c :サイトnでの汚染土量(m
A :サイトnの面積(m
さらに、CSにおける単位面積当たりの汚染土量の分布(x)に最も適合する確率密度関数を、下記(2)式でフィッティングして、実際に土壌汚染が存在する土地における単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数を取得し、土壌汚染対策費用の確率密度分布を計算することで、土壌汚染対策費用の期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出するようにしたものである。
o=fit(dis(x)) ………………………(2)
o :業種oの実際に土壌汚染が存在する土地における、
単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数(m/m
dis(xo):実際のxの頻度分布(m/m
また、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される土壌汚染が存在する確率により、土壌汚染が存在する可能性がある場合は土壌汚染対策費用を前記土壌汚染対策費用の確率密度分布とし、土壌汚染が存在する可能性がない場合は土壌汚染対策費用を0とすることで、土壌汚染の可能性がある土地における土壌汚染対策費用の確率密度分布、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)の算出も合わせ行えるようにした。これを式で表すと、下記(3)式、(4)式となる。
このようにして土壌汚染対策費用を算出することで、平均地下水位のように推定値のために変化する可能性のある変数がないから、汚染土量が大きく動くことなく土壌汚染対策費用予測の確実性が高められ、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に、確実に行うことができる。
また本発明においては、想定汚染土量の確率密度関数(2)式を用い、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を下記(5)式により算出し、
o={io×Cost}/k ……………………(5)
o :業種oの土地価格に対する
土壌汚染対策費用の比率の確率密度関数(円/円)
Cost :単位汚染土壌当たりの対策費用(円/m
k :該土地における単位面積当たりの土地価格(円/m
ここで、該土地の価格が不明な場合は地域の土地価格の
確率密度関数としてk(y)を使用する
その結果により、業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(Acceptable Burden Ratio:以下、ABRと略称)を超過する確率を下記(6)式により算出し、実際に土壌汚染が存在する土地における再開発されずに遊休地(以下、Brownfield:略してBFと称する)となる確率を算出するようにした。
BFo(z)=prob(jo>z) ………………(6)
z :土壌汚染対策費用負担者の許容できる、
土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)(円/円)
BF(z):実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における、
再開発されずに遊休地となる確率(BF発生確率)
prob :joがzを越える確率
また、本発明では、下記(7)式を用い、土壌汚染が存在する土地(CS)における前記BF発生確率に、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される土壌汚染が存在する確率を乗じることで、土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)になる確率も算出することができる。
BFRisk=BF(z)×h …………………………(7)
:業種oにおけるPCSに土壌汚染が存在する確率
このようにすることにより本発明では、単に土壌汚染対策費用を算出するだけでなく、それによって再開発されずに遊休地となる可能性がある土地(BF)も判明し、将来的に特定地域の資産価値を算定する上での根拠データとすることができる。また、本発明では、土壌汚染が実際に存在する土地、土壌汚染の可能性がある土地いずれにも適用できる。
以上が本発明になる土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法及び再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法の概略であるが、次に、土壌汚染対策費用算出のための基礎となるデータについて説明する。
まず、図4の表3に土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における想定汚染土量に関するデータを示す。このデータは、首都圏の製造業の跡地で実際に土壌汚染調査が実施され、土壌汚染が確認された165事例より得たものである。想定汚染土量は、有害物質の使用量、期間、物質等に大きな影響を受ける。そのため、想定汚染土量に関する式(1)におけるパラメータ(x)の分布は、土壌汚染存在確率が50%未満である汚染の可能性が少ない製造業(以下、製造業1)、50%以上である製造業(以下、製造業2)、クリーニング店・ガソリンスタンドの3つに分けて算出し、その分布をカイ2乗適合検定などにより確率密度関数として対数正規分布にフィッティングした。
ここで、クリーニング店(n=8)、ガソリンスタンド(n=14)については母数が少なく、かつ、ヒストグラムが類似していたため、両者の事例を合わせたデータにより解析を実施し、その結果が図4の表3である。製造業1に関しては幾何平均値0.17m/m(幾何標準偏差:5.9、n:18、P値:0.64)を、製造業2に関しては幾何平均値0.23m/m(幾何標準偏差:6.0、n:125、P値:0.08)を、クリーニング店・ガソリンスタンドに関しては0.89m/mを得ている。製造業1(A)、製造業2(B)、およびクリーニング店、ガソリンスタンド(C)の合計したxのヒストグラムとフィッティングして得た確率密度関数を図5に示す。この図5において、(A)は前記した製造業1、(B)は同じく製造業2、(C)はクリーニング店・ガソリンスタンドの場合である。
なお、現在の土壌汚染対策法では、土壌汚染対策は汚染土壌を除去する方法や汚染土壌を残したままリスクを管理する方法等が認められており、対策方法により対策単価も大きく変わってくる。しかしながら対策方法としては、環境省の統計によると汚染土壌の掘削除去が最も多く採用されており、全体の75%に上る。そのため、こういったことも土壌汚染対策費用の算出に勘案する必要がある。
次に、土壌汚染が存在する土地(CS)が遊休地(BF)となる確率を算出するための基礎となるデータについて説明する。実際に土壌汚染が存在する土地における再開発されずに遊休地(BF)となる確率は、土地価格にも依存しており、BFとなる確率の算出に当たっては、土壌汚染の可能性のある土地(PCS)が位置する可能性が高いと考えられる工業専用地、準工業地、商業地における土地価格を用い、対数正規分布を仮定した確率密度関数をフィッティングする必要がある。また、当該地が明確に確認されている場合は、当該地の土地価格を用いることもできる。
さらにBFとなる確率の算出に当たっては、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)が重要となる。すなわち、ABRは、土壌汚染対策費用負担者の環境に対する考え方、経済状況によって変化すると考えられるからである。
また、2004年までに地方自治体に報告があった土壌汚染調査結果に基づき、製造業の業種毎に土壌汚染の可能性がある土地(PCS)が、実際に土壌汚染が存在する土地(CS)である確率(h)を下記(8)式で算出し、さらに、1998年から2003年の間に減少した事業所数に対する、同期間に報告された土壌汚染調査数の割合(以下、調査報告率)を製造業の業種毎にまとめ、その中で、平均値より調査報告率が低い場合、なんらかの調査を実施したが汚染の可能性もしくは汚染がないと判断されたと仮定して、(9)式で補正したデータを示したのが図4の表1である。
なお、下記(8)式では、実際に土壌汚染が存在する土地(CS)である確率(h)の算出に当たり、土壌汚染が一般的に移動性が低くて局所的に存在するため、土壌汚染が存在する確率に地域差はないとして算出している。
=a/b …………………………………………………………(8)
h:PCSにおいて土壌汚染が発生する確率
a:PCSで土壌汚染調査を実施した際に、土壌汚染が確認されたサイト数
b:PCSで土壌汚染調査を実施したサイト数
o:製造業の業種
また、製造業の業種毎の土壌汚染が存在する確率は、飲料・飼料・たばこ製造業および木材・木製品製造業を除いて、60%〜100%の範囲であったが、調査報告率は、最も高い化学工業で13.3%、最も低い衣服・その他繊維製品製造業で0.03%、全業種平均で0.52%と業種により異なった。調査報告率が低い業種は、資料等調査の結果、有害物質を使用していないと判断された場合、もしくは、土壌汚染調査の結果、汚染がないと判断された場合においては、地方自治体に報告していないケースが多いためと考えられる。そのため、前記したように、平均値より調査報告率が低い場合、なんらかの調査を実施したが汚染の可能性もしくは汚染がないと判断されたと仮定して、下記(9)式によるデータ補正を実施した。
こうして補正した結果を示したのが前記したように図4の表1であるが、ここで、補正後の土壌汚染存在確率が50%未満の業種を汚染の可能性が少ない製造業1とし、50%以上の業種を汚染の可能性が高い製造業2とし、平均値を求めた結果、製造業1は11%、製造業2は67%となった。
また、図4の表2にガソリンスタンド・クリーニング店に関するデータを示すが、まずクリーニング店における土壌汚染存在確率のデータは環境省の統計データから、ガソリンスタンドにおける土壌汚染存在確率のデータは、首都圏の自治体に届出が確認されたデータから算出した。ガソリンスタンドについては調査事例数が全数ではないため、調査報告率による補正は実施していない。またクリーニング店は、調査報告率が0.92%であり、製造業の平均を超えていたため補正は実施していない。
以上が本発明になる土壌汚染が実際に存在する土地及び土壌汚染の可能性がある土地における対策費用の算出方法、遊休地(BF)となる確率の算出方法における、土壌汚染対策費用算出、及び遊休地(BF)となる確率算出のための基礎となるデータであるが、次に、図1のフロー図と図3の本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法及び土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を実施する装置のブロック図を用い、本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法について説明する。
最初に図3の土壌汚染対策費用の算出装置10について説明する。図中11は土壌汚染対策費用算出をする土地の住所、地積、業種や、実際に土壌汚染が有る土地に関する調査データ等を入力する入力装置、12は算出結果を出力する出力装置で、表示装置やプリンタなどを用いるが、例えばインターネットなどの通信回線を用い、土壌汚染対策費用算出を依頼した銀行などで直接表示できるようにしても良い。13は土壌汚染対策費用の算出装置10の制御装置で、131で示したCPUや132で示した演算装置を有している。
14は前記概略で述べた(1)式から(7)式までの数式を記憶している記憶装置で、141は汚染土量分布算出のための(1)式を、142は(2)式の想定汚染土量の確率密度関数を、143は(5)式の土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布算出式を、144は(6)式のABRを超過してBFとなる確率を算出する式、145は(7)式の土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における再開発されずに遊休地(BF)になる確率の式である。
15は入力装置11で入力された調査データを記憶している調査データ記憶部16、土壌汚染対策費用算出のための費用データを記憶している費用データ記憶部17、演算結果を記憶している演算結果記憶部18等を有する記憶装置で、調査データ記憶部16は前記図4の表1、表2に示した土壌汚染存在確率データ記憶部161、前記図4の表3に示した想定汚染土量パラメータを記憶している想定汚染土量パラメータ記憶部162からなる。また費用データ記憶部17は、周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用状況より土壌汚染対策方法を記憶している業種対応汚染種類記憶部171、その汚染種類に対応させて汚染処理費用単価を記憶している汚染種類対応汚染処理費用単価記憶部172、土壌汚染対策費用を算出する土地の土地単価を記憶している土地単価記憶部173等で構成されている。そして演算結果記憶部18は、式(2)で算出された想定汚染土量を記憶している想定汚染土量記憶部181、土壌汚染対策費用記憶部182、土地価格記憶部183で構成されている。
まず、図1のステップS11で、入力装置11により土壌汚染対策費用算出をする住所、地積、土地の保有者の業種を入力する。そしてステップS12でCPU131は、数式記憶装置14の汚染土量分布算出式記憶部141から前記(1)式を読み出し、前記図5の各グラフに示したような、入力した業種に対応した土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出してヒストグラムとする。また、ステップS13で、この算出した単位面積当たりの汚染土量の分布により、(2)式に示したCSにおける単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数を取得し、数式記憶装置14の想定汚染土量の確率密度関数記憶部142に記憶する。この(2)式の取得は、前記したように、例えばカイ2乗検定などを用いてフィッティングして行う。
そして次のステップS14でCPU131は、先に入力した周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用状況より土壌汚染対策方法を周辺状況及び当該地の土地利用状況対応土壌汚染対策方法種類記憶部171から取得し、ステップS15で、その土壌汚染対策方法に対応した汚染処理費用単価を土壌汚染対策方法対応汚染種類処理費用単価172から取得する。また、ステップS16で、前記ステップS13で取得したCSにおける単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数を数式記憶装置14の想定汚染土量の確率密度関数記憶部142から読み出し、地積を乗じてCSにおける想定汚染土量の確率密度関数を算出し、演算結果記憶18部の想定汚染土量記憶部181に記憶する。さらに、ステップS17で、CSにおける想定汚染土量の確率密度関数に汚染処理費用単価を乗じ、CSにおける土壌汚染対策費用の確率密度関数を算出する。
このようにしてCSにおける土壌汚染対策費用の確率密度関数が算出されたら、ステップS18でPCSかCS化を判断し、CSの場合はステップS19に進んでCSにおける想定汚染土量の確率密度関数より、期待値と95%タイル地(安全側上限値)を算出する。また、PCSの場合はステップS20に進み、前記図4の表1、表2に示した業種に対応した土壌汚染発生確率を取得して、ステップS21で前記した(5)式、(6)式により、土壌汚染の可能性がある土地における土壌汚染対策費用の確率密度関数を算出し、さらにステップS22で、PCSにおける土壌汚染対策費用の確率密度関数より、期待値と95%タイル地(安全側上限値)を算出演算結果記憶18部の土壌汚染対策費用記憶部182に記憶すると共に、ステップS19で出力装置12により外部に表示したりプリントしたり、また、データ伝送装置などで送信するなど、出力して終了するわけである。
このようにして土壌汚染対策費用を算出することで、前記したように土壌汚染対策費用予測の確実性が高められ、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行うことができる。
図2は、このようにして算出した土壌汚染対策費用に基づき、実際に土壌汚染が存在する土地における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出するフロー図である。
この図2に示したフロー図においては、まず、ステップS31で制御装置13のCPU131が、先に入力された土壌汚染対策費用を算出する住所地における土地単価を費用データ記憶部17の土地単価記憶173部から取得する。そしてステップS32で、この土地単価に先に入力した地積を乗じ、土地価格を算出して演算結果記憶部18の土地価格記憶部183に記憶する。一方、ステップS33で前記した土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を、数式記憶装置14の土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布算出式記憶部143に記憶されている前記(5)式を読み出して算出し、さらにステップS34でPCSかCSかを判断し、CSの場合はステップS35に進んで数式記憶装置14の土壌汚染対策費用がABRを超過する確率算出式記憶部144から前記(6)式を読み出し土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)を超過する確率を算出する。
一方、PCSの場合はステップS36に進み、(7)式により、PCSにおける再開発されずに(BF)となる確率を算出して、ステップS37でそれを出力装置12で外部に出力し、終了する。
このようにすることにより本発明によれば、土壌汚染対策費用を算出するだけでなく、実際に土壌汚染が存在する土地における再開発されずに遊休地(BF)となる確率も算出でき、将来的に特定地域の資産価値を算定する上での根拠データとすることもできる。
以上種々述べてきたように本発明によれば、土壌汚染対策費用予測の確実性が高く、かつ、土壌汚染対策費用の算出を依頼された土地が再開発されずに遊休地(BF)となる確率も算出でき、その土地に資産としての価値があるか否かの評価を容易に行うことができると共に、将来的に特定地域の資産価値を算定する上での根拠データも得ることができる、土壌汚染対策費用の算出方法及び土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を提供することができる。
本発明によれば、精度良く、土壌汚染対策費用の算出と土壌汚染対策費用の算出を依頼された土地が再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出でき、土地の資産価値を的確に判断できるデータを提供できる土壌汚染対策費用の算出方法及び土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法を提供することができる。
本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法のフロー図である。 本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法における、実際に土壌汚染が存在する土地における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出するフロー図である。 本発明になる土壌汚染対策費用の算出方法を実施する装置のブロック図である。 本発明になる土壌汚染対策費用の算出に用いたデータを示す表である。 製造業1(A)、製造業2(B)、およびクリーニング店、ガソリンスタンド(C)の合計したxのヒストグラムと確率密度関数である。
符号の説明
10 土壌汚染対策費用の算出装置
11 入力装置
12 出力装置
13 制御装置
131 CPU
132 演算装置
14 数式記憶装置
141 汚染土量分布算出式記憶部
142 想定汚染土量の確率密度関数記憶部
143 土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布算出式記憶部
144 ABRを超過する確率算出式記憶部
15 記憶装置
16 調査データ記憶部
161 土壌汚染存在確率データ記憶部
162 想定汚染土量パラメータ記憶部
17 費用データ記憶部
171 周辺状況及び当該地の土地利用状況対応土壌汚染対策方法種類記憶部
172 土壌汚染対策方法対応汚染種類処理費用単価
173 土地単価
18 演算結果記憶部
181 想定汚染土量記憶部
182 土壌汚染対策費用記憶部
183 土地価格記憶部

Claims (6)

  1. 土壌汚染の可能性のある土地(PCS)の周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用状況より土壌汚染対策方法を選定して汚染処理費用単価を取得し、前記土地の地積と、使用者の業種から取得される単位面積当たりの想定汚染土量とから前記土地における汚染土量を算出して、該汚染土量に前記汚染処理費用単価を乗じ、土壌汚染対策方法毎に土壌汚染対策費用を算出する土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法において、
    実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出し、該汚染土量の分布に最も適合する想定汚染土量の確率密度関数を算出して該想定汚染土量の確率密度関数を用い、前記単位面積当たりの土壌汚染対策費用の確率密度分布を計算することで、土壌汚染対策費用の期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することを特徴とする土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法。
  2. 前記実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を下記(1)式により算出し、該汚染土量の分布(x)に最も適合する確率密度関数を下記(2)式でフィッティングして、実際に土壌汚染が存在する土地における単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することを特徴とする請求項1に記載した土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法。
    =c/A ……………………………………………(1)
    x :実際に土壌汚染が存在する土地における、
    単位面積当たりの汚染土量(m/m
    c :サイトnでの汚染土量(m
    A :サイトnの面積(m
    o=fit(dis(x)) ………………………(2)
    o :業種oの実際に土壌汚染が存在する土地における、
    単位面積当たりの想定汚染土量の確率密度関数(m/m
    dis(xo):実際のxの頻度分布(m/m
  3. 前記土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される土壌汚染が存在する確率により、土壌汚染が存在する可能性がある場合は土壌汚染対策費用を前記土壌汚染対策費用の確率密度分布とし、土壌汚染が存在する可能性がない場合は土壌汚染対策費用を0とすることで、土壌汚染の可能性がある土地における土壌汚染対策費用の確率密度分布、期待値、及び95%タイル値(安全側上限)を算出することを特徴とする請求項1または2に記載した土壌汚染が存在する土地(CS)及び土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における土壌汚染対策費用の算出方法。
  4. 土壌汚染の可能性のある土地(PCS)の周辺状況(地下水利用の有無)及び当該地の土地利用より土壌汚染対策方法を選定して汚染処理費用単価を取得し、前記土地の地積と、使用者の業種から取得される単位面積当たりの想定汚染土量とから前記土地における汚染土量を算出して、該汚染土量に前記汚染処理費用単価を乗じ、土壌汚染対策費用を算出して土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法であって、
    実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における単位面積当たりの汚染土量の分布を算出し、該汚染土量の分布に最も適合する想定汚染土量の確率密度関数を算出して該想定汚染土量の確率密度関数を用い、前記単位面積当たりの土壌汚染対策費用の確率密度分布を算出し、
    前記想定汚染土量の確率密度関数を用いて業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を算出し、該土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)を超過する確率を算出して、実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率を算出することを特徴とする土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法。
  5. 前記業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布を下記(5)式により算出し、該算出した業種毎の土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率の確率密度分布が、土壌汚染対策費用負担者の許容できる、土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)を超過する確率を下記(6)式により算出することを特徴とする請求項4に記載した土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法。
    o={io×Cost}/k ……………………(5)
    o :業種oの土地価格に対する
    土壌汚染対策費用の比率の確率密度関数(円/円)
    Cost :単位汚染土壌当たりの対策費用(円/m
    k :該土地における単位面積当たりの土地価格(円/m
    ここで、該土地の価格が不明な場合は地域の土地価格の
    確率密度関数としてk(y)を使用する
    BFo(z)=prob(jo>z) ………………(6)
    z :土壌汚染対策費用負担者の許容できる、
    土地価格に対する土壌汚染対策費用の比率(ABR)(円/円)
    BF(z):実際に土壌汚染が存在する土地(CS)における、
    再開発されずに遊休地となる確率(BF発生確率)
    prob :joがzを越える確率
  6. 土壌汚染が存在する土地(CS)における前記BF発生確率に、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)の使用者の業種より取得される前記土壌汚染が存在する確率を乗じることで、土壌汚染の可能性がある土地(PCS)における前記BF発生確率を算出することを特徴とする請求項4または5に記載した土壌汚染が存在する土地(CS)における再開発されずに遊休地(BF)となる確率の算出方法。
    BFRisk=BF(z)×h …………………………(7)
    :業種oにおけるPCSに土壌汚染が存在する確率
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